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特開2024-175024ビデオまたは映像コーディングシステムにおける白黒映像に関するクロマデブロッキングパラメータ情報に基づく映像コーディング方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175024
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】ビデオまたは映像コーディングシステムにおける白黒映像に関するクロマデブロッキングパラメータ情報に基づく映像コーディング方法
(51)【国際特許分類】
   H04N 19/70 20140101AFI20241210BHJP
   H04N 19/86 20140101ALI20241210BHJP
   H04N 19/186 20140101ALI20241210BHJP
【FI】
H04N19/70
H04N19/86
H04N19/186
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024158901
(22)【出願日】2024-09-13
(62)【分割の表示】P 2022559862の分割
【原出願日】2021-03-30
(31)【優先権主張番号】63/004,434
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】502032105
【氏名又は名称】エルジー エレクトロニクス インコーポレイティド
【氏名又は名称原語表記】LG ELECTRONICS INC.
【住所又は居所原語表記】128, Yeoui-daero, Yeongdeungpo-gu, 07336 Seoul,Republic of Korea
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100165191
【弁理士】
【氏名又は名称】河合 章
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100159259
【弁理士】
【氏名又は名称】竹本 実
(72)【発明者】
【氏名】チェ チャンウォン
(72)【発明者】
【氏名】チェ チョンア
(72)【発明者】
【氏名】ホ チン
(72)【発明者】
【氏名】ユ ソンミ
(57)【要約】
【課題】映像デコード方法の提供。
【解決手段】本文書の開示によると、デブロッキングフィルタリングを行うためのデブロッキングフィルタと関連する情報は、クロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連するクロマ成分フィルタパラメータ情報を有することができ、上記クロマ成分フィルタパラメータ情報は、クロマツールオフセット存在フラグに基づいて選択的にシグナリングされ得る。これを通じて、白黒映像でない場合にのみ、クロマ成分フィルタパラメータ情報をシグナリングすることによって、全般的なコーディング効率を高める効果を導出することができる。
【選択図】図11
【特許請求の範囲】
【請求項1】
デコード装置によって行われる映像デコード方法であって、
ビットストリームを通じて映像情報を取得し、前記映像情報がデブロッキングフィルタと関連する情報を有する段階と、
現在のブロックに対する各復元サンプルを生成する段階と、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報および前記各復元サンプルに基づいて修正された各復元サンプルを生成する段階と、を有し、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、クロマツールオフセット存在フラグおよび第1クロマ成分フィルタパラメータ情報を有し、
前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、ピクチャパラメータセット(Picture Parameter Set、PPS)を参照する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PPSに有される、ことを特徴とする映像デコード方法。
【請求項2】
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第2クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに有し、
前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、ピクチャヘッダ(Picture Header、PH)と関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PHに有される、ことを特徴とする請求項1に記載の映像デコード方法。
【請求項3】
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第3クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに有し、
前記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、前記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、スライスヘッダ(Slice Header、SH)に有される、ことを特徴とする請求項1に記載の映像デコード方法。
【請求項4】
前記修正された各復元サンプルを生成する段階は、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプ(ChromaArrayType)を導出する段階を有し、
前記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限される、ことを特徴とする請求項1に記載の映像デコード方法。
【請求項5】
前記修正された各復元サンプルを生成する段階は、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプを導出する段階を有し、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第2クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに有し、
前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、ピクチャヘッダ(PH)と関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限される、ことを特徴とする請求項1に記載の映像デコード方法。
【請求項6】
前記修正された各復元サンプルを生成する段階は、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプを導出する段階を有し、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第2クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに有し、
前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、ピクチャヘッダ(PH)と関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマアレイタイプの値が0でない場合に基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PHに有される、ことを特徴とする請求項1に記載の映像デコード方法。
【請求項7】
前記修正された各復元サンプルを生成する段階は、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプを導出する段階を有し、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第3クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに有し、
前記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、前記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限される、ことを特徴とする請求項1に記載の映像デコード方法。
【請求項8】
前記修正された各復元サンプルを生成する段階は、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプを導出する段階を有し、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第3クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに有し、
前記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマアレイタイプの値が0でない場合に基づいて、前記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、スライスヘッダ(SH)に有される、ことを特徴とする請求項1に記載の映像デコード方法。
【請求項9】
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、クロマデブロッキングパラメータ存在フラグおよびクロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグをさらに有し、
前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、クロマデブロッキング関連情報が前記PPS内に存在するか否かと関連し、前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、前記PPSに有され、
前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、クロマデブロッキング関連情報がピクチャヘッダ(PH)またはスライスヘッダ(SH)に存在するか否かと関連し、
前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1である場合に基づいて、前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、前記PPSに有される、ことを特徴とする請求項1に記載の映像デコード方法。
【請求項10】
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグをさらに有し、
前記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、前記PPSを参照する各ピクチャに対するデブロッキング動作がピクチャレベルまたはスライスレベルで再定義されるか否かと関連し、
前記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合に基づいて、前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、前記PPSに有される、ことを特徴とする請求項9に記載の映像デコード方法。
【請求項11】
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第2クロマ成分フィルタパラメータ情報を有し、
前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PHと関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1で、前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合に基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PHに有される、ことを特徴とする請求項9に記載の映像デコード方法。
【請求項12】
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第3クロマ成分フィルタパラメータ情報を有し、
前記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1で、前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合に基づいて、前記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記SHに有される、ことを特徴とする請求項9に記載の映像デコード方法。
【請求項13】
前記修正された各復元サンプルを生成する段階は、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプを導出する段階を有し、
前記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値は、0に制限され、
前記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値は、0に制限される、ことを特徴とする請求項9に記載の映像デコード方法。
【請求項14】
エンコード装置によって行われる映像エンコード方法であって、
現在のブロックに対する各復元サンプルを生成する段階と、
前記各復元サンプルに対してデブロッキングフィルタを適用することによって、修正された各復元サンプルを生成する段階と、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報を生成する段階と、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報を有する映像情報をエンコードする段階と、を有し、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、クロマツールオフセット存在フラグおよび第1クロマ成分フィルタパラメータ情報を有し、
前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、ピクチャパラメータセット(PPS)を参照する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PPSに有される、ことを特徴とする、映像エンコード方法。
【請求項15】
デコード装置が映像デコード方法を行うようにするエンコードされた情報を記憶するコンピュータ読み取り可能デジタル記憶媒体であって、前記映像デコード方法は、
前記エンコードされた情報を通じて映像情報を取得し、前記映像情報がデブロッキングフィルタと関連する情報を有する段階と、
現在のブロックに対する各復元サンプルを生成する段階と、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報および前記各復元サンプルに基づいて修正された各復元サンプルを生成する段階と、を有し、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、クロマツールオフセット存在フラグおよび第1クロマ成分フィルタパラメータ情報を有し、
前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、ピクチャパラメータセット(PPS)を参照する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PPSに有される、ことを特徴とする、コンピュータ読み取り可能デジタル記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本文書は、ビデオ/映像(画像、image)コーディング技術に関し、より詳細には、白黒(黒白)映像(monochrome color format)に対するビデオまたは映像コーディングシステムにおけるクロマデブロッキングパラメータ情報に基づく映像コーディング方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、4Kまたは8K以上のUHD(Ultra High Definition)ビデオ/映像などの高解像度、高品質のビデオ/映像に対する需要が様々な分野で増加している。ビデオ/映像データが高解像度・高品質になるほど、既存の(従来の、conventional)ビデオ/映像データに比べて相対的に伝送される情報量またはビット量が増加するため、既存の有無線広帯域回線などの媒体を用いて映像データを伝送したり既存の記憶媒体を用いてビデオ/映像データを記憶する場合に、伝送および記憶にかかるコストが増加する。
【0003】
また、近年、VR(Virtual Reality)、AR(Artificial Reality)コンテンツやホログラムなどの没入型(実感)メディア(Immersive Media)に対する関心および需要が増加しており、ゲーム映像のように、現実映像と異なる映像特性を有するビデオ/映像に関する放送が増加している。
【0004】
このため、上記のような様々な特性を有する高解像度・高品質のビデオ/映像の情報を効果的に圧縮して伝送したり記憶し、再生するために高効率のビデオ/映像圧縮技術が要求される。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0005】
本文書の一実施例によれば、ビデオ/映像コーディング効率を高める方法および装置を提供する。
【0006】
本文書の一実施例によれば、デブロッキングフィルタと関連する情報を効率的にシグナリングする方法および装置を提供する。
【0007】
本文書の一実施例によれば、PPSレベルにおける白黒映像に関するクロマデブロッキングパラメータ情報を効率的にシグナリングする方法および装置を提供する。
【0008】
本文書の一実施例によれば、PHレベルにおける白黒映像に関するクロマデブロッキングパラメータ情報を効率的にシグナリングする方法および装置を提供する。
【0009】
本文書の一実施例によれば、SHレベルにおける白黒映像に関するクロマデブロッキングパラメータ情報を効率的にシグナリングする方法および装置を提供する。
【0010】
本文書の一実施例によれば、多様なカラーフォーマットのビデオ/映像でルマ成分に適用されるデブロッキングパラメータ情報および/またはクロマ成分に適用されるデブロッキングパラメータ情報を選択的にシグナリングする方法および装置を提供する。
【0011】
本文書の一実施例によれば、デコード(デコーディング)装置によって行われるビデオ/映像デコード方法を提供する。
【0012】
本文書の一実施例によれば、ビデオ/映像デコーディング(復号、decoding)を行うデコード装置を提供する。
【0013】
本文書の一実施例によれば、エンコード(エンコーディング)装置によって行われるビデオ/映像エンコード方法を提供する。
【0014】
本文書の一実施例によれば、ビデオ/映像エンコーディング(符号化、encoding)を行うエンコード装置を提供する。
【0015】
本文書の一実施例によれば、本文書の各実施例のうちの少なくとも1つに開示されたビデオ/映像エンコード方法によって生成されたエンコードされたビデオ/映像情報が記憶されたコンピュータ読み取り可能(可読)デジタル記憶媒体を提供する。
【0016】
本文書の一実施例によれば、デコード装置によって本文書の各実施例のうちの少なくとも1つに開示されたビデオ/映像デコード方法を行うようにするエンコードされた情報またはエンコードされたビデオ/映像情報が記憶されたコンピュータ読み取り可能デジタル記憶媒体を提供する。
【発明の効果】
【0017】
本文書の一実施例によれば、全般的なビデオ/映像圧縮効率を高めることができる。
【0018】
本文書の一実施例によれば、デブロッキングフィルタと関連する情報を効率的にシグナリングすることができる。
【0019】
本文書の一実施例によれば、PPSレベルにおける白黒映像に関するクロマデブロッキングパラメータ情報を効率的にシグナリングすることができる。
【0020】
本文書の一実施例によれば、PHレベルにおける白黒映像に関するクロマデブロッキングパラメータ情報を効率的にシグナリングすることができる。
【0021】
本文書の一実施例によれば、SHレベルにおける白黒映像に関するクロマデブロッキングパラメータ情報を効率的にシグナリングすることができる。
【0022】
本文書の一実施例によれば、多様なカラーフォーマットのビデオ/映像でルマ成分に適用されるデブロッキングパラメータ情報および/またはクロマ成分に適用されるデブロッキングパラメータ情報を選択的にシグナリングすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
図1】本文書の各実施例が適用され得るビデオ/映像コーディングシステムの例を概略的に示す図である。
図2】本文書の各実施例が適用され得るビデオ/映像エンコード装置の構成を概略的に説明する図である。
図3】本文書の各実施例が適用され得るビデオ/映像デコード装置の構成を概略的に説明する図である。
図4】コーディングされたビデオ/映像に関する階層(hierarchical)構造を例示的に示す図である。
図5】クロマフォーマットによる、ピクチャ内における各ルマサンプルおよび各クロマサンプルの位置を例示的に示す図である。
図6】インループフィルタリングベースのビデオ/映像エンコード方法およびエンコード装置内のフィルタリング部の一例を概略的に示す図である。
図7】インループフィルタリングベースのビデオ/映像エンコード方法およびエンコード装置内のフィルタリング部の一例を概略的に示す図である。
図8】インループフィルタリングベースのビデオ/映像デコード方法およびデコード装置内のフィルタリング部の一例を概略的に示す図である。
図9】インループフィルタリングベースのビデオ/映像デコード方法およびデコード装置内のフィルタリング部の一例を概略的に示す図である。
図10】デブロッキングフィルタリングプロセスの一例を概略的に示す図である。
図11】本文書の実施例に係るビデオ/映像エンコード方法および関連コンポーネントの一例を概略的に示す図である。
図12】本文書の実施例に係るビデオ/映像エンコード方法および関連コンポーネントの一例を概略的に示す図である。
図13】本文書の実施例に係るビデオ/映像デコード方法および関連コンポーネントの一例を概略的に示す図である。
図14】本文書の実施例に係るビデオ/映像デコード方法および関連コンポーネントの一例を概略的に示す図である。
図15】本文書で開示された各実施例が適用され得るコンテンツストリーミングシステムの例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
本文書は、様々な変更を加えることができ、様々な実施例を有し得るところ、特定の実施例を図面に例示して詳細に説明する。ただし、これは、本文書を特定の実施例に限定しようとするものではない。本明細書で常用する用語は、特定の実施例を説明するために使用されるだけであり、本文書の技術的思想を限定する意図で使用されるものでない。単数の表現は、文脈において別に断らない限り、複数の表現をも含む。本明細書において、「含む」または「有する」などの用語は、明細書上に記載された特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはそれらを組み合わせたものが存在することを指定するためのものであり、1つもしくは複数の他の特徴、数字、段階、動作、構成要素、部品またはそれらを組み合わせたものの存在または付加の可能性を予め排除しないものとして理解されるべきである。
【0025】
一方、本文書で説明される図面上の各構成は、それぞれ異なる特徴的な機能に関する説明の便宜のために独立して示すものであり、各構成が互いに別個のハードウェアや別個のソフトウェアとして具現されることを意味するものではない。例えば、各構成のうちの2つ以上の構成が合わせられて1つの構成をなしてもよく、1つの構成が複数の構成に分けられてもよい。各構成が統合および/または分離された実施例も、本文書の本質から逸脱しない限り、本文書の権利範囲に含まれる。
【0026】
以下、添付の図面を参照して、本文書の好ましい実施例をより詳細に説明する。以下、図面上の同一の構成要素には同一の参照符号を使用することができ、同一の構成要素について重複する説明は省略され得る。
【0027】
図1は、本文書の各実施例が適用され得るビデオ/映像コーディングシステムの例を概略的に示す図である。
【0028】
図1を参照すれば、ビデオ/映像コーディングシステムは、第1装置(ソースデバイス)および第2装置(受信デバイス)を含むことができる。ソースデバイスは、エンコードされたビデオ/映像情報またはデータをファイルまたはストリーミングの形態でデジタル記憶媒体またはネットワークを介して受信デバイスに伝達することができる。
【0029】
上記ソースデバイスは、ビデオソース、エンコード装置、および送信部を含むことができる。上記受信デバイスは、受信部、デコード装置およびレンダラを含むことができる。上記エンコード装置は、ビデオ/映像エンコード装置と呼ばれてもよく、上記デコード装置は、ビデオ/映像デコード装置と呼ばれてもよい。送信器(機)は、エンコード装置に含まれ得る。受信器は、デコード装置に含まれ得る。レンダラは、ディスプレイ部を含むこともでき、ディスプレイ部は、別個のデバイスまたは外部コンポーネントとして構成されてもよい。
【0030】
ビデオソースは、ビデオ/映像のキャプチャ、合成または生成過程(処理、プロセス、process)などによってビデオ/映像を取得できる。ビデオソースは、ビデオ/映像キャプチャデバイスおよび/またはビデオ/映像生成デバイスを含むことができる。ビデオ/映像キャプチャデバイスは、例えば、1つまたは複数のカメラ、以前にキャプチャされたビデオ/映像を含むビデオ/映像アーカイブなどを含むことができる。ビデオ/映像生成デバイスは、例えば、コンピュータ、タブレットおよびスマートフォンなどを含むことができ、(電子的に)ビデオ/映像を生成することができる。例えば、コンピュータなどによって仮想のビデオ/映像が生成されてもよく、この場合、関連データが生成される過程でビデオ/映像キャプチャ過程が置き換え(代え)られてもよい。
【0031】
エンコード装置は、入力ビデオ/映像をエンコードすることができる。エンコード装置は、圧縮およびコーディング効率のために予測、変換、量子化などの一連の手順を行うことができる。エンコードされたデータ(エンコードされたビデオ/映像情報)は、ビットストリーム(bitstream)の形態で出力され得る。
【0032】
送信部は、ビットストリームの形態で出力されたエンコードされたビデオ/映像情報またはデータをファイルまたはストリーミングの形態で、デジタル記憶媒体またはネットワークを介して受信デバイスの受信部に伝達することができる。デジタル記憶媒体は、USB、SD、CD、DVD、ブルーレイ、HDD、SSDなどの様々な記憶媒体を含むことができる。送信部は、予め定められたファイルフォーマットによってメディアファイルを生成するためのエレメントを含むことができ、放送/通信ネットワークを介した伝送のためのエレメントを含むことができる。受信部は、上記ビットストリームを受信/抽出してデコード装置に伝達できる。
【0033】
デコード装置は、エンコード装置の動作に対応する逆量子化、逆変換、予測などの一連の手順を行ってビデオ/映像をデコードすることができる。
【0034】
レンダラは、デコードされたビデオ/映像をレンダリングすることができる。レンダリングされたビデオ/映像は、ディスプレイ部で表示(ディスプレイ)され得る。
【0035】
本文書は、ビデオ/映像コーディングに関する。例えば、本文書に開示されている方法/実施例は、VVC(Versatile Video Coding)標準に開示される方法に適用され得る。また、本文書で開示された方法/実施例は、EVC(Essential Video Coding)標準、AVS2(2nd Generation of Audio Video coding Standard)または次世代ビデオ/映像コーディング標準(例えば、H.267またはH.268など)に開示される方法に適用され得る。
【0036】
本文書では、ビデオ/映像コーディングに関する様々な実施例を提示し、特に言及がない限り、これらの実施例は、互いに組み合わせられて行われてもよい。
【0037】
本文書においてビデオは、時間の流れによる一連の映像の集合を意味できる。ピクチャは、一般に、特定時間帯の1つの映像を示す単位を意味し、スライス/タイルは、コーディングにおいてピクチャの一部を構成する単位である。スライス/タイルは、1つまたは複数のCTU(Coding Tree Unit)を含むことができる。1つのピクチャは、1つまたは複数のスライス/タイルで構成され得る。タイルは、ピクチャ内の特定のタイル列および特定のタイル行以内のCTUからなる(の、of)四角領域である(A tile is a rectangular region of CTUs within a particular tile column and a particular tile row in a picture)。上記タイル列は、CTUからなる四角領域で、当該四角領域は、上記ピクチャの高さと同一の高さを有し、幅は、ピクチャパラメータセット内の各シンタックス要素によって明示され得る(The tile column is a rectangular region of CTUs having a height equal to the height of the picture and a width specified by syntax elements in the picture parameter set)。上記タイル行は、CTUからなる四角領域で、当該四角領域は、ピクチャパラメータセット内の各シンタックス要素によって明示される高さを有し、幅は、上記ピクチャの幅と同一であり得る(The tile row is a rectangular region of CTUs having a height specified by syntax elements in the picture parameter set and a width equal to the width of the picture)。タイルスキャンは、ピクチャをパーティショニングする各CTUの特定のシーケンシャル(順次的)オーダリングを示すことができ、上記各CTUは、タイル内のCTUラスタスキャンで連続して整列されてもよく、ピクチャ内の各タイルは、上記ピクチャの上記各タイルのラスタスキャンで連続して整列されてもよい(A tile scan is a specific sequential ordering of CTUs partitioning a picture in which the CTUs are ordered consecutively in CTU raster scan in a tile whereas tiles in a picture are ordered consecutively in a raster scan of the tiles of the picture)。スライスは、単一NALユニットに排他的に収容されることができる、整数個の完全なタイルまたはピクチャのタイル内の整数個の連続する完全なCTU行を含むことができる(A slice includes an integer number of complete tiles or an integer number of consecutive complete CTU rows within a tile of a picture that may be exclusively contained in a single NAL unit)。
【0038】
一方、1つのピクチャは、2つ以上のサブピクチャに区分され得る。サブピクチャは、ピクチャ内の1つまたは複数のスライスの四角領域(リージョン)であり得る(an rectangular region of one or more slices within a picture)。
【0039】
ピクセルまたはペル(pel)は、1つのピクチャ(または、映像)を構成する最小の単位を意味できる。また、ピクセルに対応する用語として「サンプル」が使用され得る。サンプルは、一般に、ピクセルまたはピクセルの値を表すことができ、ルマ(luma)成分のピクセル/ピクセル値のみを表すこともでき、クロマ(chroma)成分のピクセル/ピクセル値のみを表すこともできる。
【0040】
ユニットは、映像処理の基本単位を表すことができる。ユニットは、ピクチャの特定領域および当該領域と関連する情報のうちの少なくとも1つを含むことができる。1つのユニットは、1つのルマブロックおよび2つのクロマ(例えば、cb,cr)ブロックを含むことができる。ユニットは、場合によってブロックまたは領域(area)などの用語と同じ意味で使用され得る。一般の場合、MxNブロックは、M個の列およびN個の行からなる各サンプル(または、サンプルアレイ)または変換係数(transform coefficient)の集合(または、アレイ)を含むことができる。
【0041】
本文書で、「AまたはB(A or B)」は、「Aのみ」、「Bのみ」または「AおよびBの両方」を意味できる。他で表現すれば、本文書で、「AまたはB(A or B)」は、「Aおよび/またはB(A and/or B)」と解釈され得る。例えば、本文書で、「A、BまたはC(A、B or C)」は、「Aのみ」、「Bのみ」、「Cのみ」、または「A、BおよびCの任意の全ての組合せ(any combination of A,B and C)」を意味できる。
【0042】
本文書で使用される「/」および「、」は、「および/または(and/or)」を意味できる。例えば、「A/B」は、「Aおよび/またはB」を意味できる。これによって、「A/B」は、「Aのみ」、「Bのみ」または「AおよびBの両方」を意味できる。例えば、「A、B、C」は、「A、BまたはC」を意味できる。
【0043】
本文書において「AおよびBのうちの少なくとも1つ(at least one of A and B)」は、「Aのみ」、「Bのみ」または「AおよびBの両方」を意味できる。また、本文書において「AまたはBのうちの少なくとも1つ(at least one of A or B)」や「Aおよび/またはBのうちの少なくとも1つ(at least one of A and/or B)」という表現は、「AおよびBのうちの少なくとも1つ(at least one of A and B)」と同一に解釈され得る。
【0044】
また、本文書において「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ(at least one of A,B and C)」は、「Aのみ」、「Bのみ」、「Cのみ」、または「A、BおよびCの任意の全ての組合せ(any combination of A,B and C)」を意味できる。また、「A、BまたはCのうちの少なくとも1つ(at least one of A,B or C)」や「A、Bおよび/またはCのうちの少なくとも1つ(at least one of A,B and/or C)」は、「A、BおよびCのうちの少なくとも1つ(at least one of A,B and C)」を意味できる。
【0045】
また、本文書で使用される括弧は、「例えば(for example)」を意味できる。具体的には、「予測(イントラ予測)」と表示された場合に、「予測」の一例として「イントラ予測」が提案されたものであり得る。言い換えると、本文書における「予測」は「イントラ予測」に制限されず、「イントラ予測」が「予測」の一例として提案されたものであり得る。また、「予測(すなわち、イントラ予測)」と表示された場合にも、「予測」の一例として「イントラ予測」が提案されたものであり得る。
【0046】
本文書において、1つの図面で個別に説明される技術的特徴は、個別に具現されてもよく、同時に具現されてもよい。
【0047】
図2は、本文書の各実施例が適用され得るビデオ/映像エンコード装置の構成を概略的に説明する図である。以下、エンコード装置は、映像エンコード装置および/またはビデオエンコード装置を含むことができる。
【0048】
図2を参照すると、エンコード装置200は、映像分割部(image partitioner,210)、予測部(predictor,220)、残差(レジデュアル)処理部(residual processor,230)、エントロピ符号化(エントロピーエンコーディング)部(entropy encoder,240)、加算部(adder,250)、フィルタリング部(filter,260)およびメモリ(memory,270)を含んで構成され得る。予測部220は、インター予測部221およびイントラ予測部222を含むことができる。残差処理部230は、変換部(transformer,232)、量子化部(quantizer,233)、逆量子化部(dequantizer,234)、および逆変換部(inverse transformer,235)を含むことができる。残差処理部230は、減算部(subtractor,231)をさらに含むことができる。加算部250は、復元部(reconstructor)または復元ブロック生成部(reconstructed block generator)と呼ばれ得る。上述した映像分割部210、予測部220、残差処理部230、エントロピ符号化部240、加算部250およびフィルタリング部260は、実施例によって1つまたは複数のハードウェアコンポーネント(例えば、エンコーダチップセットまたはプロセッサ)によって構成され得る。また、メモリ270は、DPB(Decoded Picture Buffer)を含むことができ、デジタル記憶媒体によって構成されてもよい。上記ハードウェアコンポーネントは、メモリ270を内/外部コンポーネントとしてさらに含むこともできる。
【0049】
映像分割部210は、エンコード装置200に入力された入力映像(または、ピクチャ、フレーム)を1つまたは複数の処理ユニットに分割することができる。一例として、上記処理ユニットは、コーディングユニット(Coding Unit,CU)と呼ばれ得る。この場合、コーディングユニットは、コーディングツリーユニット(Coding Tree Unit,CTU)または最大コーディングユニット(Largest Coding Unit,LCU)からQTBTTT(Quad-Tree Binary-Tree Ternary-Tree)構造によって再帰的に(recursively)分割され得る。例えば、1つのコーディングユニットは、四分木(クアッドツリー)構造、二分木(バイナリツリー)構造、および/または三分木(タナーリー)構造に基づいて下位(deeper)デプスの複数のコーディングユニットに分割され得る。この場合、例えば、四分木構造がまず適用され、二分木構造および/または三分木構造が後で適用され得る。あるいは、二分木構造がまず適用されてもよい。それ以上分割されない最終コーディングユニットに基づいて、本文書によるコーディング手順が行われ得る。この場合、映像特性によるコーディング効率などに基づいて、最大コーディングユニットが直ちに最終コーディングユニットとして使用されてもよく、または、必要によって、コーディングユニットは再帰的にさらに下位デプスの各コーディングユニットに分割され、最適なサイズのコーディングユニットが最終コーディングユニットとして使用されてもよい。ここで、コーディング手順は、後述する予測、変換、および復元などの手順を含むことができる。他の例として、上記処理ユニットは、予測ユニット(PU:Prediction Unit)または変換ユニット(TU:Transform Unit)をさらに含むことができる。この場合、上記予測ユニットおよび上記変換ユニットは、それぞれ、上述した最終コーディングユニットから分割またはパーティションされ得る。上記予測ユニットは、サンプル予測の単位であってよく、上記変換ユニットは、変換係数を導出(誘導)する単位および/または変換係数から残差信号(residual signal)を導出する単位であってよい。
【0050】
ユニットは、場合によって、ブロックまたは領域などの用語と同じ意味で使用され得る。一般の場合、MxNブロックは、M個の列およびN個の行からなる各サンプルまたは変換係数の集合を表すことができる。サンプルは、一般に、ピクセルまたはピクセルの値を表すことができ、輝度(luma)成分のピクセル/ピクセル値のみを表すこともでき、彩度(chroma)成分のピクセル/ピクセル値のみを表すこともできる。サンプルは、1つのピクチャ(または、映像)のピクセルまたはペルに対応する用語として使用され得る。
【0051】
エンコード装置200は、入力映像信号(オリジナル(原本)ブロック、オリジナルサンプルアレイ)からインター予測部221またはイントラ予測部222から出力された予測信号(予測されたブロック、予測サンプルアレイ)を減算し、残差信号(残差(残余)ブロック、残差サンプルアレイ)を生成することができ、生成された残差信号は、変換部232に伝送(送信)される(transmitted)。この場合、図示したように、エンコーダ200内で入力映像信号(オリジナルブロック、オリジナルサンプルアレイ)から予測信号(予測ブロック、予測サンプルアレイ)を減算するユニットは、減算部231と呼ばれ得る。予測部は、処理対象ブロック(以下、現在の(現)ブロックという)に対する予測を行い、上記現在のブロックに対する各予測サンプルを含む予測されたブロック(predicted block)を生成することができる。予測部は、現在のブロックまたはCU単位で、イントラ予測が適用されるか、またはインター予測が適用されるかを決定することができる。予測部は、各予測モードに関する説明で後述するように、予測モード情報などの予測に関する多様な情報を生成し、これをエントロピ符号化部240に伝達することができる。予測に関する情報は、エントロピ符号化部240でエンコードされた後、ビットストリームの形態で出力され得る。
【0052】
イントラ予測部222は、現在のピクチャ内のサンプルを参照して現在のブロックを予測することができる。上記参照される各サンプルは、予測モードによって、上記現在のブロックの周辺(neighbor)に位置してもよく、または離れて位置してもよい。イントラ予測において各予測モードは、複数の非方向性モードおよび複数の方向性モードを含むことができる。非方向性モードは、例えば、DCモードおよび平面(プレーナ)モード(Planar mode)を含むことができる。方向性モードは、予測方向の細密さの程度(degree of detail)によって、例えば、33個の方向性予測モードまたは65個の方向性予測モードを含むことができる。ただし、これは例示であり、設定によってそれ以上またはそれ以下の個数の方向性予測モードが使用され得る。イントラ予測部222は、周辺ブロックに適用された予測モードを用いて、現在のブロックに適用される予測モードを決定することもできる。
【0053】
インター予測部221は、参照ピクチャ上で動きベクトルによって特定される参照ブロック(参照サンプルアレイ)に基づいて、現在のブロックに対する予測されたブロックを導出することができる。このとき、インター予測モードで伝送される動き情報の量を減らすために、周辺ブロックと現在のブロックとの間の動き情報の相関性に基づき、動き情報をブロック、サブブロックまたはサンプル単位で予測できる。上記動き情報は、動きベクトルおよび参照ピクチャインデックスを含むことができる。上記動き情報は、インター予測方向(L0予測、L1予測、Bi予測など)情報をさらに含むことができる。インター予測において、周辺ブロックは、現在のピクチャ内に存在する空間周辺ブロック(spatial neighboring block)と、参照ピクチャに存在する時間周辺ブロック(temporal neighboring block)と、を含むことができる。上記参照ブロックを含む参照ピクチャと上記時間周辺ブロックを含む参照ピクチャとは、同一であってもよく、異なってもよい。上記時間周辺ブロックは、コロケート(同一位置)参照ブロック(collocated reference block)、コロケートCU(colCU)などと呼ばれてもよく、上記時間周辺ブロックを含む参照ピクチャは、コロケートピクチャ(collocated picture,colPic)と呼ばれてもよい。例えば、インター予測部221は、周辺ブロックに基づいて動き情報候補リストを構成し、上記現在のブロックの動きベクトルおよび/または参照ピクチャインデックスを導出するためにどの候補が使用されるかを指示する情報を生成することができる。様々な予測モードに基づいてインター予測が行われてもよく、例えば、スキップモードおよびマージモードでは、インター予測部221は、周辺ブロックの動き情報を現在のブロックの動き情報として用いることができる。スキップモードでは、マージモードとは違い、残差信号が伝送されなくてもよい。動き情報予測(Motion Vector Prediction,MVP)モードでは、周辺ブロックの動きベクトルを動きベクトル予測子(motion vector predictor)として用い、動きベクトル差分(motion vector difference)をシグナリングすることによって現在のブロックの動きベクトルを指示することができる。
【0054】
予測部220は、後述する様々な予測方法に基づいて予測信号を生成できる。例えば、予測部は、1つのブロックに対する予測のためにイントラ予測またはインター予測を適用できる他に、イントラ予測とインター予測とを同時に適用することもできる。これをCIIP(Combined Inter and Intra Prediction)と呼ぶことができる。また、予測部は、ブロックに対する予測のためにイントラブロックコピー(Intra Block Copy,IBC)予測モードに基づいてもよく、または、パレットモード(palette mode)に基づいてもよい。上記IBC予測モードまたはパレットモードは、例えば、SCC(Screen Content Coding)などのように、ゲームなどのコンテンツ映像/動映像(動画)コーディングのために使用され得る。IBCは、基本的に現在のピクチャ内で予測を行うが、現在のピクチャ内で参照ブロックを導出する点でインター予測と同様(類似)に行われ得る。すなわち、IBCは、本文書で説明される各インター予測技法のうちの少なくとも1つを用いることができる。パレットモードは、イントラコーディングまたはイントラ予測の一例と見なすことができる。パレットモードが適用される場合、パレットテーブルおよびパレットインデックスに関する情報に基づいてピクチャ内のサンプル値をシグナリングすることができる。
【0055】
上記予測部(インター予測部221および/または上記イントラ予測部222を含む)を通じて生成された予測信号は、復元信号を生成するために用いられたり、残差信号を生成するために用いられ得る。変換部232は、残差信号に変換技法を適用し、各変換係数(transform coefficients)を生成することができる。例えば、変換技法は、DCT(Discrete Cosine Transform)、DST(Discrete Sine Transform)、GBT(Graph-Based Transform)、およびCNT(Conditionally Non-linear Transform)のうちの少なくとも1つを含むことができる。ここで、GBTは、ピクセル間の関係情報をグラフで表現するとき、このグラフから得られた変換を意味する。CNTは、以前に復元された全てのピクセル(all previously reconstructed pixel)を用いて予測信号を生成し、それに基づいて取得される変換を意味する。また、変換過程は、正四角形の同一のサイズを有するピクセルブロックに適用されてもよく、正四角形でない可変サイズのブロックに適用されてもよい。
【0056】
量子化部233は、各変換係数を量子化してエントロピ符号化部240に伝送し、エントロピ符号化部240は、量子化された信号(量子化された各変換係数に関する情報)をエンコードしてビットストリームとして出力できる。上記量子化された各変換係数に関する情報は、残差情報と呼ぶことができる。量子化部233は、係数スキャン順序(scan order)に基づき、ブロック形態の量子化された各変換係数を1次元ベクトルの形態で再整列でき、上記1次元ベクトル形態の量子化された各変換係数に基づき、上記量子化された各変換係数に関する情報を生成することもできる。エントロピ符号化部240は、例えば、指数ゴロム(exponential Golomb)、CAVLC(Context-Adaptive Variable Length Coding)、CABAC(Context-Adaptive Binary Arithmetic Coding)などの様々なエンコード方法を行うことができる。エントロピ符号化部240は、量子化された各変換係数の他にも、ビデオ/イメージの復元に必要な各情報(例えば、各シンタックス要素(syntax elements)の値など)を共にまたは別にエンコードすることもできる。エンコードされた情報(例えば、エンコードされたビデオ/映像情報)は、ビットストリームの形態でNAL(Network Abstraction Layer)ユニット単位で伝送または記憶され得る。上記ビデオ/映像情報は、アダプテーションパラメータセット(APS)、ピクチャパラメータセット(PPS)、シーケンスパラメータセット(SPS)またはビデオパラメータセット(VPS)などの様々なパラメータセットに関する情報をさらに含むことができる。また、上記ビデオ/映像情報は、一般制限情報(general constraint information)をさらに含むことができる。本文書で、エンコード装置からデコード装置に伝達/シグナリングされる情報および/または各シンタックス要素は、ビデオ/映像情報に含まれ得る。上記ビデオ/映像情報は、上述したエンコーディング手順によってエンコードされてビットストリームに含まれ得る。上記ビットストリームは、ネットワークを介して伝送されてもよく、またはデジタル記憶媒体に記憶されてもよい。ここで、ネットワークは、放送網および/または通信網などを含むことができ、デジタル記憶媒体は、USB、SD、CD、DVD、ブルーレイ、HDD、SSDなどの様々な記憶媒体を含むことができる。エントロピ符号化部240から出力された信号は、伝送する送信部(図示せず)および/もしくは記憶する記憶部(図示せず)がエンコード装置200の内/外部エレメントとして構成されてもよく、または、送信部は、エントロピ符号化部240に含まれてもよい。
【0057】
量子化部233から出力された量子化された各変換係数は、予測信号を生成するために用いられ得る。例えば、量子化された各変換係数に、逆量子化部234および逆変換部235で逆量子化および逆変換を適用することにより、残差信号(残差ブロックまたは各残差サンプル)を復元することができる。加算部250は、復元された残差信号を、インター予測部221またはイントラ予測部222から出力された予測信号に足すことにより、復元(reconstructed)信号(復元ピクチャ、復元ブロック、復元サンプルアレイ)を生成することができる。スキップモードが適用された場合のように、処理対象ブロックに対する残差がない場合に、予測されたブロックが復元ブロックとして使用され得る。加算部250は、復元部または復元ブロック生成部と呼ばれ得る。生成された復元信号は、現在のピクチャ内の次の処理対象ブロックのイントラ予測のために使用されてもよく、後述するように、フィルタリングを経て次のピクチャのインター予測のために使用されてもよい。
【0058】
一方、ピクチャエンコーディングおよび/または復元過程でLMCS(Luma Mapping with Chroma Scaling)が適用されてもよい。
【0059】
フィルタリング部260は、復元信号にフィルタリングを適用して主観的/客観的画質を向上させることができる。例えば、フィルタリング部260は、復元ピクチャに様々なフィルタリング方法を適用し、修正された(modified)復元ピクチャを生成でき、上記修正された復元ピクチャをメモリ270、具体的には、メモリ270のDPBに記憶することができる。上記様々なフィルタリング方法は、例えば、デブロッキングフィルタリング、サンプル適応オフセット(sample adaptive offset)、適応ループフィルタ(adaptive loop filter)、両方向フィルタ(bilateral filter)などを含むことができる。フィルタリング部260は、各フィルタリング方法に関する説明で後述するように、フィルタリングに関する様々な情報を生成してエントロピ符号化部240に伝達することができる。フィルタリングに関する情報は、エントロピ符号化部240でエンコードされてビットストリームの形態で出力され得る。
【0060】
メモリ270に伝送された修正された復元ピクチャは、インター予測部221で参照ピクチャとして使用され得る。エンコード装置は、これによってインター予測が適用される場合に、エンコード装置200とデコード装置とにおける予測ミスマッチを避けることができ、符号化効率も向上させることができる。
【0061】
メモリ270のDPBは、修正された復元ピクチャをインター予測部221における参照ピクチャとして使用するために記憶することができる。メモリ270は、現在のピクチャ内の動き情報が導出された(または、エンコードされた)ブロックの動き情報および/または既に復元されたピクチャ内の各ブロックの動き情報を記憶することができる。上記記憶された動き情報は、空間周辺ブロックの動き情報または時間周辺ブロックの動き情報として活用するためにインター予測部221に伝達することができる。メモリ270は、現在のピクチャ内の復元された各ブロックの各復元サンプルを記憶することができ、イントラ予測部222に伝達することができる。
【0062】
図3は、本文書の各実施例が適用され得るビデオ/映像デコード装置の構成を概略的に説明する図である。以下、デコード装置は、映像デコード装置および/またはビデオデコード装置を含むことができる。
【0063】
図3を参照すると、デコード装置300は、エントロピ復号(エントロピーデコーディング)部(entropy decoder,310)、残差処理部(residual processor,320)、予測部(predictor,330)、加算部(adder,340)、フィルタリング部(filter,350)およびメモリ(memory,360)を含んで構成され得る。予測部330は、インター予測部331およびイントラ予測部332を含むことができる。残差処理部320は、逆量子化部(dequantizer,321)および逆変換部(inverse transformer,321)を含むことができる。上述したエントロピ復号部310、残差処理部320、予測部330、加算部340およびフィルタリング部350は、一実施例によれば、1つのハードウェアコンポーネント(例えば、デコーダチップセットまたはプロセッサ)によって構成され得る。また、メモリ360は、DPB(Decoded Picture Buffer)を含むことができ、デジタル記憶媒体によって構成されてもよい。上記ハードウェアコンポーネントは、メモリ360を内/外部コンポーネントとしてさらに含むこともできる。
【0064】
ビデオ/映像情報を含むビットストリームが入力されると、デコード装置300は、図2のエンコード装置でビデオ/映像情報が処理されたプロセスに対応して映像を復元することができる。例えば、デコード装置300は、上記ビットストリームから取得したブロック分割関連情報に基づいて各ユニット/各ブロックを導出することができる。デコード装置300は、エンコード装置で適用された処理ユニットを用いてデコーディングを行うことができる。したがって、デコーディングの処理ユニットは、例えば、コーディングユニットであってもよく、コーディングユニットは、コーディングツリーユニットまたは最大コーディングユニットから、四分木構造、二分木構造および/または三分木構造によって分割されてよい。コーディングユニットから1つまたは複数の変換ユニットが導出され得る。そして、デコード装置300でデコードおよび出力された復元映像信号は、再生装置で再生され得る。
【0065】
デコード装置300は、図2のエンコード装置から出力された信号をビットストリームの形態で受信することができ、受信された信号は、エントロピ復号部310でデコードされ得る。例えば、エントロピ復号部310は、上記ビットストリームをパージングし、映像復元(または、ピクチャ復元)に必要な情報(例えば、ビデオ/映像情報)を導出することができる。上記ビデオ/映像情報は、アダプテーションパラメータセット(APS)、ピクチャパラメータセット(PPS)、シーケンスパラメータセット(SPS)またはビデオパラメータセット(VPS)などの様々なパラメータセットに関する情報をさらに含むことができる。また、上記ビデオ/映像情報は、一般制限情報(general constraint information)をさらに含むことができる。デコード装置は、上記パラメータセットに関する情報および/または上記一般制限情報にさらに基づいてピクチャをデコードすることができる。本文書で後述されるシグナリング/受信される情報および/または各シンタックス要素は、上記デコーディング手順によってデコードされ、上記ビットストリームから取得され得る。例えば、エントロピ復号部310は、指数ゴロム符号化、CAVLCまたはCABACなどのコーディング方法に基づいてビットストリーム内の情報をデコードし、映像復元に必要なシンタックスエレメントの値、残差に関する変換係数の量子化された各値を出力することができる。より詳細には、CABACエントロピ復号方法は、ビットストリームで各構文要素に該当するビンを受信し、デコーディング対象構文要素情報、周辺およびデコーディング対象ブロックのデコーディング情報、または以前の段階でデコードされたシンボル/ビンの情報を用いてコンテキスト(文脈)(context)モデルを決定し、決定されたコンテキストモデルによってビン(bin)の発生確率を予測してビンの算術復号(算術デコーディング)(arithmetic decoding)を行い、各構文要素の値に該当するシンボルを生成することができる。このとき、CABACエントロピ復号方法は、コンテキストモデルの決定後に、次のシンボル/ビンのコンテキストモデルのためにデコードされたシンボル/ビンの情報を用いてコンテキストモデルをアップデートすることができる。エントロピ復号部310でデコードされた情報のうちの予測に関する情報は、予測部(インター予測部332およびイントラ予測部331)に提供され、エントロピ復号部310でエントロピ復号が行われた残差値、すなわち、量子化された各変換係数および関連パラメータ情報は、残差処理部320に入力され得る。残差処理部320は、残差信号(残差ブロック、各残差サンプル、残差サンプルアレイ)を導出することができる。また、エントロピ復号部310でデコードされた情報のうちのフィルタリングに関する情報は、フィルタリング部350に提供され得る。一方、エンコード装置から出力された信号を受信する受信部(図示せず)が、デコード装置300の内/外部エレメントとしてさらに構成されてもよく、または、受信部は、エントロピ復号部310の構成要素であってもよい。一方、本文書によるデコード装置は、ビデオ/映像/ピクチャデコード装置と呼ぶことができ、上記デコード装置は、情報デコーダ(ビデオ/映像/ピクチャ情報デコーダ)とサンプルデコーダ(ビデオ/映像/ピクチャサンプルデコーダ)とに区分することもできる。上記情報デコーダは、上記エントロピ復号部310を含むことができ、上記サンプルデコーダは、上記逆量子化部321、逆変換部322、加算部340、フィルタリング部350、メモリ360、インター予測部332およびイントラ予測部331のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0066】
逆量子化部321は、量子化された各変換係数を逆量子化して各変換係数を出力できる。逆量子化部321は、量子化された各変換係数を、2次元ブロックの形態で再整列できる。この場合、上記再整列は、エンコード装置で行われた係数スキャン順序に基づいて再整列を行うことができる。逆量子化部321は、量子化パラメータ(例えば、量子化ステップサイズ情報)を用いて量子化された各変換係数に対する逆量子化を行い、各変換係数を取得することができる。
【0067】
逆変換部322は、各変換係数を逆変換して残差信号(残差ブロック、残差サンプルアレイ)を取得する。
【0068】
予測部330は、現在のブロックに対する予測を行い、上記現在のブロックに対する予測サンプルを含む予測されたブロックを生成することができる。予測部330は、エントロピ復号部310から出力された上記予測に関する情報に基づいて、上記現在のブロックにイントラ予測が適用されるか、またはインター予測が適用されるかを決定でき、具体的なイントラ/インター予測モードを決定することができる。
【0069】
予測部330は、後述する様々な予測方法に基づいて予測信号を生成することができる。例えば、予測部330は、1つのブロックに対する予測のためにイントラ予測またはインター予測を適用できるだけでなく、イントラ予測とインター予測とを同時に適用することができる。これをCIIP(Combined Inter and Intra Prediction)と呼ぶことができる。また、予測部330は、ブロックに対する予測のためにイントラブロックコピー(Intra Block Copy,IBC)予測モードに基づいてもよく、またはパレットモードに基づいてもよい。上記IBC予測モードまたはパレットモードは、例えば、SCC(Screen Content Coding)などのように、ゲームなどのコンテンツ映像/動映像コーディングのために使用され得る。IBCは、基本的に現在のピクチャ内で予測を行うが、現在のピクチャ内で参照ブロックを導出する点でインター予測と同様に行われ得る。すなわち、IBCは、本文書で説明される各インター予測技法のうちの少なくとも1つを用いることができる。パレットモードは、イントラコーディングまたはイントラ予測の一例と見なすことができる。パレットモードが適用される場合、パレットテーブルおよびパレットインデックスに関する情報が上記ビデオ/映像情報に含まれてシグナリングされ得る。
【0070】
イントラ予測部331は、現在のピクチャ内の各サンプルを参照して現在のブロックを予測することができる。上記参照される各サンプルは、予測モードによって上記現在のブロックの周辺に位置してもよく、または離れて位置してもよい。イントラ予測において各予測モードは、複数の非方向性モードおよび複数の方向性モードを含むことができる。イントラ予測部331は、周辺ブロックに適用された予測モードを用いて、現在のブロックに適用される予測モードを決定することもできる。
【0071】
インター予測部332は、参照ピクチャ上で動きベクトルによって特定される参照ブロック(参照サンプルアレイ)に基づいて、現在のブロックに対する予測されたブロックを導出することができる。このとき、インター予測モードで伝送される動き情報の量を減らすために、周辺ブロックと現在のブロックとの間の動き情報の相関性に基づいて動き情報をブロック、サブブロックまたはサンプル単位で予測することができる。上記動き情報は、動きベクトルおよび参照ピクチャインデックスを含むことができる。上記動き情報は、インター予測方向(L0予測、L1予測、Bi予測など)情報をさらに含むことができる。インター予測において、周辺ブロックは、現在のピクチャ内に存在する空間周辺ブロック(spatial neighboring block)と、参照ピクチャに存在する時間周辺ブロック(temporal neighboring block)と、を含むことができる。例えば、インター予測部332は、各周辺ブロックに基づいて動き情報候補リストを構成し、受信した候補選択情報に基づいて上記現在のブロックの動きベクトルおよび/または参照ピクチャインデックスを導出することができる。様々な予測モードに基づいてインター予測が行われてもよく、上記予測に関する情報は、上記現在のブロックに対するインター予測のモードを指示する情報を含むことができる。
【0072】
加算部340は、取得された残差信号を、予測部(インター予測部332および/またはイントラ予測部331を含む)から出力された予測信号(予測されたブロック、予測サンプルアレイ)に足すことにより、復元信号(復元ピクチャ、復元ブロック、復元サンプルアレイ)を生成することができる。スキップモードが適用された場合のように、処理対象ブロックに対する残差がない場合に、予測されたブロックが復元ブロックとして使用され得る。
【0073】
加算部340は、復元部または復元ブロック生成部と呼ぶことができる。生成された復元信号は、現在のピクチャ内の次の処理対象ブロックのイントラ予測のために使用されてもよく、後述するように、フィルタリングを経て出力されてもよく、または、次のピクチャのインター予測のために使用されてもよい。
【0074】
一方、ピクチャデコーディング過程でLMCS(Luma Mapping with Chroma Scaling)が適用されてもよい。
【0075】
フィルタリング部350は、復元信号にフィルタリングを適用し、主観的/客観的画質を向上させることができる。例えば、フィルタリング部350は、復元ピクチャに様々なフィルタリング方法を適用し、修正された復元ピクチャを生成でき、上記修正された復元ピクチャを、メモリ360、具体的には、メモリ360のDPBに伝送することができる。上記様々なフィルタリング方法は、例えば、デブロッキングフィルタリング、サンプル適応オフセット(sample adaptive offset)、適応ループフィルタ(adaptive loop filter)、両方向フィルタ(bilateral filter)などを含むことができる。
【0076】
メモリ360のDPBに記憶された(修正された)復元ピクチャは、インター予測部332で参照ピクチャとして使用され得る。メモリ360は、現在のピクチャ内の動き情報が導出された(または、デコードされた)ブロックの動き情報および/または既に復元されたピクチャ内の各ブロックの動き情報を記憶することができる。上記記憶された動き情報は、空間周辺ブロックの動き情報または時間周辺ブロックの動き情報として活用するためにインター予測部332に伝達することができる。メモリ360は、現在のピクチャ内の復元された各ブロックの各復元サンプルを記憶することができ、イントラ予測部331に伝達することができる。
【0077】
本文書において、エンコード装置200のフィルタリング部260、インター予測部221およびイントラ予測部222で説明された各実施例は、それぞれ、デコード装置300のフィルタリング部350、インター予測部332およびイントラ予測部331にも同一にまたは対応するように適用され得る。
【0078】
上述したように、ビデオコーディングを行う際に、圧縮効率を上げるために予測を行う。これにより、コーディング対象ブロックである現在のブロックに対する各予測サンプルを含む予測されたブロックを生成することができる。ここで、上記予測されたブロックは、空間領域(ドメイン)(または、ピクセル領域)における各予測サンプルを含む。上記予測されたブロックは、エンコード装置とデコード装置とで同一に導出され、上記エンコード装置は、オリジナルブロックのオリジナルサンプル値自体ではなく、上記オリジナルブロックと上記予測されたブロックとの間の残差に関する情報(残差情報)をデコード装置にシグナリングすることによって映像コーディング効率を高めることができる。デコード装置は、上記残差情報に基づいて、各残差サンプルを含む残差ブロックを導出し、上記残差ブロックと上記予測されたブロックとを合わせて、各復元サンプルを含む復元ブロックを生成でき、各復元ブロックを含む復元ピクチャを生成することができる。
【0079】
上記残差情報は、変換および量子化手順によって生成され得る。例えば、エンコード装置は、上記オリジナルブロックと上記予測されたブロックとの間の残差ブロックを導出し、上記残差ブロックに含まれる各残差サンプル(残差サンプルアレイ)に変換手順を行って各変換係数を導出し、上記各変換係数に量子化手順を行って量子化された各変換係数を導出し、関連する残差情報を(ビットストリームを用いて)デコード装置にシグナリングすることができる。ここで、上記残差情報は、上記量子化された各変換係数の値情報、位置情報、変換技法、変換カーネル、量子化パラメータなどの情報を含むことができる。デコード装置は、上記残差情報に基づいて逆量子化/逆変換手順を行い、各残差サンプル(または、残差ブロック)を導出することができる。デコード装置は、予測されたブロックおよび上記残差ブロックに基づいて復元ピクチャを生成することができる。また、エンコード装置は、その後、ピクチャのインター予測のための参照のために、量子化された各変換係数を逆量子化/逆変換して残差ブロックを導出し、これに基づいて復元ピクチャを生成することができる。
【0080】
本文書において、量子化/逆量子化および/または変換/逆変換のうちの少なくとも1つは省略され得る。上記量子化/逆量子化が省略される場合に、上記量子化された変換係数は、変換係数と呼ぶことができる。上記変換/逆変換が省略される場合に、上記変換係数は、係数もしくは残差係数と呼ばれてもよく、または、表現の統一性のために変換係数と相変らず呼ばれてもよい。
【0081】
また、本文書において、量子化された変換係数および変換係数は、それぞれ、変換係数およびスケーリングされた(scaled)変換係数と呼ぶことができる。この場合、残差情報は、変換係数に関する情報を含むことができ、上記変換係数に関する情報は、残差コーディングシンタックスによってシグナリングされ得る。上記残差情報(または、上記変換係数に関する情報)に基づいて各変換係数が導出されてもよく、上記各変換係数に対する逆変換(スケーリング)によってスケーリングされた各変換係数が導出されてもよい。上記スケーリングされた各変換係数に対する逆変換(変換)に基づいて各残差サンプルが導出され得る。これは、本文書の他の部分でも、同一に適用/表現され得る。
【0082】
図4は、コーディングされたビデオ/映像に関する階層構造を例示的に示す図である。
【0083】
図4を参照すれば、コーディングされたビデオ/映像は、ビデオ/映像のデコーディング処理およびそれ自体を取り扱うVCL(Video Coding Layer、ビデオ符号化層(ビデオコーディング階層))、符号化された情報を伝送して記憶する下位システム、そして、VCLと下位システムとの間に存在し、ネットワーク適応機能を担当するNAL(Network Abstraction Layer、ネットワーク抽象化層(ネットワーク抽象階層))、に区分されている。
【0084】
VCLでは、圧縮された映像データ(スライスデータ)を含むVCLデータを生成したり、またはピクチャパラメータセット(Picture Parameter Set:PPS)、シーケンスパラメータセット(Sequence Parameter Set:SPS)、ビデオパラメータセット(Video Parameter Set:VPS)などの情報を含むパラメータセットもしくは映像のデコーディング過程に付加的に必要なSEI(Supplemental Enhancement Information)メッセージを生成することができる。
【0085】
NALでは、VCLで生成されたRBSP(Raw Byte Sequence Payload)にヘッダ情報(NALユニットヘッダ)を付加し、NALユニットを生成することができる。このとき、RBSPは、VCLで生成されたスライスデータ、パラメータセット、SEIメッセージなどを指す。NALユニットヘッダには、該当のNALユニットに含まれるRBSPデータによって特定されるNALユニットタイプ情報を含むことができる。
【0086】
図4に示したように、NALユニットは、VCLで生成されたRBSPによってVCL NALユニットとNon-VCL NALユニットとに区分され得る。VCL NALユニットは、映像に関する情報(スライスデータ)を含んでいるNALユニットを意味することができ、Non-VCL NALユニットは、映像をデコードするために必要な情報(パラメータセットまたはSEIメッセージ)を含んでいるNALユニットを意味することができる。
【0087】
上述したVCL NALユニットおよびNon-VCL NALユニットは、下位システムのデータ規格によってヘッダ情報が付けられて、ネットワークを介して伝送され得る。例えば、NALユニットは、H.266/VVCファイルフォーマット、RTP(Real-time Transport Protocol)、TS(Transport Stream)などの所定の規格のデータ形態に変形し、多様なネットワークを介して伝送され得る。
【0088】
上述したように、NALユニットは、該当のNALユニットに含まれるRBSPデータ構造によってNALユニットタイプが特定されてもよく、このようなNALユニットタイプに関する情報は、NALユニットヘッダに記憶されてシグナリングされてもよい。
【0089】
例えば、NALユニットが映像に関する情報(スライスデータ)を含むか否かによって、大まかにVCL NALユニットタイプとNon-VCL NALユニットタイプとに分類され得る。VCL NALユニットタイプは、VCL NALユニットが含むピクチャの性質および種類などによって分類されてもよく、Non-VCL NALユニットタイプは、パラメータセットの種類などによって分類されてもよい。
【0090】
以下では、Non-VCL NALユニットタイプが含むパラメータセットの種類などによって特定されたNALユニットタイプの一例を示す。
【0091】
-APS(Adaptation Parameter Set)NALユニット:APSを含むNALユニットに対するタイプ
【0092】
-DPS(Decoding Parameter Set)NALユニット:DPSを含むNALユニットに対するタイプ
【0093】
-VPS(Video Parameter Set)NALユニット:VPSを含むNALユニットに対するタイプ
【0094】
-SPS(Sequence Parameter Set)NALユニット:SPSを含むNALユニットに対するタイプ
【0095】
-PPS(Picture Parameter Set)NALユニット:PPSを含むNALユニットに対するタイプ
【0096】
-PH(Picture Header)NALユニット:PHを含むNALユニットに対するタイプ
【0097】
上述した各NALユニットタイプは、NALユニットタイプのためのシンタックス情報を有し、上記シンタックス情報は、NALユニットヘッダに記憶されてシグナリングされ得る。例えば、上記シンタックス情報は、nal_unit_typeであってもよく、各NALユニットタイプは、nal_unit_type値で特定されてもよい。
【0098】
一方、上述したように、1つのピクチャは、複数のスライスを含むことができ、1つのスライスは、スライスヘッダおよびスライスデータを含むことができる。この場合、1つのピクチャ内の複数のスライス(スライスヘッダおよびスライスデータ集合)に対して1つのピクチャヘッダがさらに付加され得る。上記ピクチャヘッダ(ピクチャヘッダシンタックス)は、上記ピクチャに共通に適用できる情報/パラメータを含むことができる。例えば、1つのピクチャは、イントラコーディングされたスライス(すなわち、I-スライス)および/またはインターコーディングされたスライス(すなわち、P-スライスおよびB-スライス)などの互いに異なるタイプ(類型)の各スライスで構成され得る。この場合、ピクチャヘッダは、イントラコーディングされたスライスおよびインターコーディングされたスライスに適用される情報/パラメータを含むことができる。あるいは、1つのピクチャは、1つのタイプのスライスで構成されてもよい。
【0099】
上記スライスヘッダ(スライスヘッダシンタックス)は、上記スライスに共通に適用できる情報/パラメータを含むことができる。上記APS(APSシンタックス)またはPPS(PPSシンタックス)は、1つまたは複数のスライスまたはピクチャに共通に適用できる情報/パラメータを含むことができる。上記SPS(SPSシンタックス)は、1つまたは複数のシーケンスに共通に適用できる情報/パラメータを含むことができる。上記VPS(VPSシンタックス)は、マルチ(多重、複数の、multiple)レイヤに共通に適用できる情報/パラメータを含むことができる。上記DPS(DPSシンタックス)は、ビデオ全般に共通に適用できる情報/パラメータを含むことができる。上記DPSは、CVS(Coded Video Sequence)のコンカチネーション(接合、concatenation)と関連する情報/パラメータを含むことができる。本文書では、上位レベルシンタックス(High Level Syntax、HLS)は、上記APSシンタックス、PPSシンタックス、SPSシンタックス、VPSシンタックス、DPSシンタックス、ピクチャヘッダシンタックス、およびスライスヘッダシンタックスのうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0100】
本文書で、エンコード装置からデコード装置に、エンコードされビットストリームの形態でシグナリングされるビデオ/映像情報は、ピクチャ内のパーティショニング関連情報、イントラ/インター予測情報、残差情報、インループフィルタリング情報などを含むだけでなく、上記スライスヘッダに含まれる情報、上記ピクチャヘッダに含まれる情報、上記APSに含まれる情報、上記PPSに含まれる情報、SPSに含まれる情報、VPSに含まれる情報および/またはDPSに含まれる情報を含むことができる。また、上記ビデオ/映像情報は、NALユニットヘッダの情報をさらに含むことができる。
【0101】
本文書で、ソースまたはコーディングされたピクチャ/映像は、1つまたは3つのサンプルアレイで構成され得る。例えば、ソースまたはコーディングされたピクチャ/映像は、ルマ成分アレイのみを含むことができる(白黒映像、monochrome)。
【0102】
あるいは、ソースまたはコーディングされたピクチャ/映像は、ルマ成分アレイを含むことができ、場合によって、2つのクロマ成分(cb,cr)アレイをさらに含むことができる。すなわち、ピクチャ/映像を構成する1つのピクセル(サンプル)は、ルマサンプルアレイおよびクロマサンプル(cb,cr)アレイを含むことができる。
【0103】
これに関して、カラーフォーマットは、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する。すなわち、上記カラーフォーマットは、ルマ成分およびクロマ成分(cb,cr)の構成フォーマットを示すことができ、クロマフォーマットと呼ばれ得る。上記カラーフォーマットは、予め定められてもよく、または適応的にシグナリングされてもよい。例えば、上記クロマフォーマットは、下記の表1のようにカラーフォーマットと関連するシンタックス要素chroma_format_idc、およびクロマフォーマットが4:4:4である場合、3つのカラー成分が個別にコーディングされるか否かに関連するシンタックス要素separate_colour_plane_flagのうちの少なくとも1つに基づいて決定され得る。
【0104】
<表1>
【表1】
【0105】
すなわち、上記クロマフォーマットがmonochromeサンプリングである場合、1つのサンプルアレイであるルマアレイのみが存在し得る。上記クロマフォーマットが4:2:0サンプリングである場合、2つのクロマアレイのそれぞれは、ルマアレイの高さの半分の高さ、ルマアレイの幅の半分の幅を有する。上記クロマフォーマットが4:2:2サンプリングである場合、2つのクロマアレイのそれぞれは、ルマアレイの高さと同一の高さ、ルマアレイの幅と同一の幅を有する。上記クロマフォーマットが4:4:4サンプリングである場合、separate_colour_plane_flagの値に基づいて高さおよび幅が決定される。separate_colour_plane_flagの値が0である場合、2つのクロマアレイのそれぞれは、ルマアレイの高さと同一の高さ、ルマアレイの幅と同一の幅を有する。separate_colour_plane_flagの値が1である場合、3つのカラー成分は、monochromeサンプリングピクチャであると見なされ、個別にコーディングされる。
【0106】
上記表1のSubWidthCおよびSubHeightCは、ルマサンプルとクロマサンプルとの間の比率を示す。例えば、chroma_format_idcの値が3である場合、クロマフォーマットは4:4:4である。このとき、ルマサンプルブロックの幅が16である場合、対応するクロマサンプルブロックの幅は16/SubWidthCである。
【0107】
また、一般に、クロマサンプル関連情報は、変数ChromaArrayType(クロマアレイタイプ)の値が0でない場合にパージングされる。ここで、ChromaArrayTypeは、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であって、separate_colour_plane_flagの値が0である場合、ChromaArrayTypeの値は、chroma_format_idcの値と同一に設定され、separate_colour_plane_flagの値が1である場合、ChromaArrayTypeの値は0に設定される。
【0108】
図5は、クロマフォーマットによる、ピクチャ内における各ルマサンプルおよび各クロマサンプルの位置を例示的に示す図である。
【0109】
例えば、図5の図面符号500は、chroma_format_idcの値が1である場合、すなわち、上記クロマフォーマットが4:2:0である場合におけるピクチャ内における各ルマサンプルおよび各クロマサンプルの相対的な垂直または水平位置を示すことができる。図5の図面符号510は、chroma_format_idcの値が2である場合、すなわち、上記クロマフォーマットが4:2:2である場合におけるピクチャ内における各ルマサンプルおよび各クロマサンプルの相対的な位置を示すものであって、各クロマサンプルのそれぞれは、対応するルマサンプルと同じ位置に存在することもできる。図5の図面符号520は、chroma_format_idcの値が3である場合、すなわち、上記クロマフォーマットが4:4:4である場合におけるピクチャ内における各ルマサンプルおよび各クロマサンプルの位置を示すものであって、全てのクロマサンプルは、対応する各ルマサンプルと常に同じ位置に存在し得る。
【0110】
一方、ビデオ/映像コーディングにおいて、ビデオ/映像を構成するピクチャは、一連のデコーディング順序(decoding order)によってエンコード/デコードされ得る。デコードされたピクチャの出力順序(output order)に該当するピクチャ順序(picture order)は、上記デコーディング順序と異なる順序に設定されてもよく、これに基づいて、インター予測時に順方向予測のみならず、逆方向予測も行うことができる。
【0111】
図6および図7は、インループフィルタリングベースのビデオ/映像エンコード方法およびエンコード装置内のフィルタリング部の一例を概略的に示す図である。
【0112】
図6および図7を参照すれば、エンコード装置は、現在のピクチャに対する復元ピクチャを生成する(S600)。エンコード装置は、図2で説明したように、入力オリジナルピクチャに対するパーティショニング、イントラ/インター予測、残差処理などの手順によって復元ピクチャを生成することができる。具体的には、エンコード装置は、イントラまたはインター予測を通じて現在のブロックに対する各予測サンプルを生成し、上記各予測サンプルに基づいて各残差サンプルを生成し、上記各残差サンプルを変換/量子化した後、再び逆量子化/逆変換処理を行うことによって(修正された)各残差サンプルを導出することができる。このように変換/量子化後に再び逆量子化/逆変換を行う理由は、上述したように、デコード装置で導出される各残差サンプルと同一の各残差サンプルを導出するためである。これは、量子化手順は、基本的にロッシー(lossy)コーディング手順であり、変換手順も、RT(Reduced Transform)が適用される場合に損失があるためである。エンコード装置は、上記各予測サンプルおよび上記(修正された)各残差サンプルに基づいて、上記現在のブロックに対する各復元サンプルを含む復元ブロックを生成することができる。上記復元ブロックに基づいて上記復元ピクチャを生成することができる。
【0113】
エンコード装置は、上記復元ピクチャに対するインループフィルタリング手順を行う(S610)。上記インループフィルタリング手順によって、修正された復元ピクチャが生成され得る。上記修正された復元ピクチャは、デコードされたピクチャであって、復号ピクチャバッファまたはメモリ270に記憶されてもよく、その後、ピクチャのエンコード時、インター予測手順で参照ピクチャとして使用されてもよい。上記インループフィルタリング手順は、デブロッキングフィルタリング手順、SAO(Sample Adaptive Offset)手順および/またはALF(Adaptive Loop Filter)手順のうちの少なくとも1つを含むことができる。S610は、エンコード装置のフィルタリング部260によって行われ得る。具体的には、例えば、上記デブロッキングフィルタリング手順はデブロッキングフィルタリング処理部261、上記SAO手順はSAO処理部262、上記ALF手順はALF処理部263によって行われ得る。映像特性、複雑度、効率などを考慮して、上記多様なフィルタリング手順のうちの一部が省略されてもよく、この場合、図7における関連コンポーネントも省略され得る。
【0114】
エンコード装置は、ピクチャ復元のための情報およびインループフィルタリング関連情報を含む映像情報をエンコードし、エンコードされた映像情報をビットストリームの形態で出力することができる(S620)。出力されたビットストリームは、記憶媒体またはネットワークを介してデコード装置に伝達され得る。S620は、エンコード装置のエントロピ符号化部240によって行われ得る。上記ピクチャ復元のための情報は、上述/後述のパーティショニング情報、予測情報、残差情報などを含むことができる。上記インループフィルタリング関連情報は、例えば、全体のインループフィルタリングの適用の有無を指示するフラグ情報、各フィルタリング手順の適用の有無を指示するフラグ情報、SAOタイプに関する情報、SAOオフセット値に関する情報、SAOバンド位置に関する情報、ALFフィルタリング形状に関する情報および/またはALFフィルタリング係数に関する情報などを含むことができる。また、例えば、上記インループフィルタリング関連情報は、デブロッキングフィルタリング情報を含むことができる。上記デブロッキングフィルタリング情報は、デブロッキングフィルタリングプロセスに使用される各デブロッキングパラメータと関連する情報/シンタックス要素を含むことができる。詳細なフィルタリング関連情報に対しては後で説明する。同様に、上述したように、映像特性、複雑度、効率などを考慮して、上記多様なフィルタリング手順のうちの一部が省略されてもよく、一部のフィルタリング方法が省略される場合、省略されたフィルタリングと関連する情報(パラメータ)は省略されてもよい。
【0115】
予測情報は、予測モード情報(例えば、mpm flag、mpm index、merge flag、merge subblock flag、inter affine flagなど)、動き情報インデックス(例えば、merge index、mvp flag(index)、merge subblock indexなど)を含むことができる。例えば、動き情報候補リスト(例えば、merge candidate list、mvp candidate list、merge subblock candidate list)は、現在のブロックの上記予測モードに基づいて構成されてもよく、上記動き情報インデックスは、上記動き情報候補リストに存在する各候補のうちのいずれか1つを指示/選択するのに使用されてもよい。
【0116】
図8および図9は、インループフィルタリングベースのビデオ/映像デコード方法およびデコード装置内のフィルタリング部の一例を概略的に示す図である。デコード装置は、上記エンコード装置で行われた動作に対応する動作を行うことができる。
【0117】
図8および図9を参照すれば、デコード装置は、受信したビットストリームからピクチャ復元のための情報およびインループフィルタリング関連情報を含む映像情報を取得することができる(S800)。S800は、デコード装置のエントロピ復号部310によって行われ得る。上記ピクチャ復元のための情報は、上述/後述のパーティショニング情報、予測情報、残差情報などを含むことができる。
【0118】
上記インループフィルタリング関連情報は、例えば、全体のインループフィルタリングの適用の有無を指示するフラグ情報、各フィルタリング手順の適用の有無を指示するフラグ情報、SAOタイプに関する情報、SAOオフセット値に関する情報、SAOバンド位置に関する情報、ALFフィルタリング形状に関する情報、ALFフィルタリング係数に関する情報、バイラテラルフィルタの形状に関する情報および/またはバイラテラルフィルタ重み(加重、weight)値に関する情報などを含むことができる。また、例えば、上記インループフィルタリング関連情報は、デブロッキングフィルタリング情報を含むことができる。上記デブロッキングフィルタリング情報は、デブロッキングフィルタリングプロセスに使用される各デブロッキングパラメータと関連する情報/シンタックス要素を含むことができる。詳細なフィルタリング関連情報に関しては後で説明する。同様に、上述したように、映像特性、複雑度、効率などを考慮して、上記多様なフィルタリング手順のうちの一部が省略されてもよく、一部のフィルタリング方法が省略される場合、省略されたフィルタリングと関連する情報(パラメータ)は省略されてもよい。
【0119】
予測情報は、予測モード情報(例えば、mpm flag、mpm index、merge flag、merge subblock flag、inter affine flagなど)、動き情報インデックス(例えば、merge index、mvp flag(index)、merge subblock indexなど)を含むことができる。例えば、動き情報候補リスト(例えば、merge candidate list、mvp candidate list、merge subblock candidate list)は、現在のブロックの上記予測モードに基づいて構成されてもよく、上記動き情報インデックスは、上記動き情報候補リストに存在する各候補のうちのいずれか1つを指示/選択するのに使用されてもよい。
【0120】
デコード装置は、上記ピクチャ復元のための情報に基づいて現在のピクチャに対する復元ピクチャを生成する(S810)。デコード装置は、図3で説明したように、現在のピクチャに対するイントラ/インター予測、残差処理などの手順によって復元ピクチャを生成することができる。具体的には、デコード装置は、上記ピクチャ復元のための情報に含まれる予測情報に基づいてイントラまたはインター予測を通じて現在のブロックに対する各予測サンプルを生成し、上記ピクチャ復元のための情報に含まれる残差情報に基づいて上記現在のブロックに対する各残差サンプルを導出する(逆量子化/逆変換ベース)。デコード装置は、上記各予測サンプルおよび上記各残差サンプルに基づいて上記現在のブロックに対する各復元サンプルを含む復元ブロックを生成することができる。上記復元ブロックに基づいて上記復元ピクチャを生成することができる。
【0121】
デコード装置は、上記復元ピクチャに対するインループフィルタリング手順を行う(S820)。上記インループフィルタリング手順によって、修正された復元ピクチャが生成され得る。上記修正された復元ピクチャは、デコードされたピクチャとして出力ならびに/または復号ピクチャバッファもしくはメモリ360に記憶されてもよく、その後、ピクチャのデコーディング時に、インター予測手順で参照ピクチャとして使用されてもよい。上記インループフィルタリング手順は、デブロッキングフィルタリング手順、SAO(Sample Adaptive Offset)手順および/またはALF(Adaptive Loop Filter)手順のうちの少なくとも1つを含むことができる。S820は、デコード装置のフィルタリング部350によって行われ得る。具体的には、例えば、上記デブロッキングフィルタリング手順はデブロッキングフィルタリング処理部351、上記SAO手順はSAO処理部352、上記ALF手順はALF処理部353によって行われ得る。同様に、上述したように、映像特性、複雑度、効率などを考慮して、上記多様なフィルタリング手順のうちの一部が省略されてもよく、この場合、図9における関連コンポーネントも省略され得る。
【0122】
すなわち、デコード装置は、上記インループフィルタリング関連情報に基づいてインループフィルタを適用することができる。例えば、デブロッキングフィルタリング情報(各デブロッキングパラメータと関連する情報/シンタックス要素)に基づいてデブロッキングフィルタリングを行うための各デブロッキングパラメータが導出され得る。上記各デブロッキングパラメータに基づいて、デブロッキングフィルタリングが復元ピクチャまたは復元ピクチャのターゲット境界に適用され得る。
【0123】
このようなインループフィルタリング手順によってブロックアーチファクトおよびリンギング(ringing)アーティファクトなどの映像/動映像コーディング時に発生するノイズを減少させることができ、主観的/客観的ビジュアルクオリティを高めることができる。また、エンコード装置およびデコード装置の両方でインループフィルタリング手順を行うことによって、エンコード装置とデコード装置とは、同一の予測結果を導出することができ、ピクチャコーディングの信頼性を高め、ピクチャコーディングのために伝送されなければならないデータ量を減少させることができる。
【0124】
具体的には、デブロッキングフィルタリングは、復元されたピクチャでブロック間の境界に生じた歪曲を除去するフィルタリング技法である。デブロッキングフィルタリング手順は、例えば、復元ピクチャからターゲット境界を導出し、上記ターゲット境界に対するbS(Boundary Strength)を決定し、上記bSベースで上記ターゲット境界に対するデブロッキングフィルタリングを行うことができる。上記bSは、上記ターゲット境界に隣接する2つのブロックの予測モード、動きベクトル差、参照ピクチャが同一か否か、0でない有効係数の存在の有無などに基づいて決定され得る。
【0125】
SAOは、サンプル単位で復元ピクチャとオリジナルピクチャとのオフセット差を補償する方法であって、例えば、バンドオフセット(Band Offset)、エッジオフセット(Edge Offset)などのタイプに基づいて適用され得る。SAOによれば、各SAOタイプによって各サンプルを互いに異なるカテゴリに分類し、カテゴリに基づいて各サンプルにオフセット値を加えることができる。SAOのためのフィルタリング情報は、SAOの適用の有無に関する情報、SAOタイプ情報、SAOオフセット値情報などを含むことができる。SAOは、上記デブロッキングフィルタリングの適用後に復元ピクチャに対して適用されてもよい。
【0126】
ALF(Adaptive Loop Filter)は、復元ピクチャに対してフィルタの形状による各フィルタ係数に基づいてサンプル単位でフィルタリングを行う技法である。エンコード装置は、復元ピクチャとオリジナルピクチャとの比較によってALFの適用の有無、ALFの形状および/またはALFフィルタリング係数などを決定することができ、デコード装置でシグナリングすることができる。すなわち、ALFのためのフィルタリング情報は、ALFの適用の有無に関する情報、ALFフィルタの形状情報、ALFフィルタリング係数情報などを含むことができる。ALFは、上記デブロッキングフィルタリングの適用後に復元ピクチャに対して適用されてもよい。
【0127】
図10は、デブロッキングフィルタリングプロセスの一例を概略的に示す図である。図10のプロセスは、図2のエンコード装置内のフィルタリング部260および図3のデコード装置内のフィルタリング部350によって行われ得る。
【0128】
図10を参照すれば、エンコード装置/デコード装置は、復元ピクチャ内のデブロッキングフィルタリングが行われるブロック間の境界を導出することができる(S1000)。一方、デブロッキングフィルタリングが行われる境界は、エッジと呼ばれ得る。また、デブロッキングフィルタリングが行われる境界は、2つのタイプを含むことができ、2つのタイプは、垂直境界(vertical boundary)および水平境界(horizontal boundary)であり得る。垂直境界は、垂直エッジ(vertical edge)と呼ばれてもよく、水平境界は、水平エッジ(horizontal edge)と呼ばれてもよい。エンコード装置/デコード装置は、垂直エッジに対するデブロッキングフィルタリングを行うことができ、水平エッジに対するデブロッキングフィルタリングを行うことができる。
【0129】
一方向に対するデブロッキングフィルタリング(すなわち、垂直境界に対するデブロッキングフィルタリングまたは水平境界に対するデブロッキングフィルタリング)を行う場合、エンコード装置/デコード装置は、変換ブロック境界を導出することができる。エンコード装置/デコード装置は、コーディングサブブロック(coding subblock)境界を導出することができる。
【0130】
エンコード装置/デコード装置は、NxNサイズのグリッド(grid)に基づいてデブロッキングフィルタリングが行われるブロック境界を導出することができる。例えば、エンコード装置/デコード装置は、ブロック(変換ブロックまたはコーディングサブブロック)の境界がNxNサイズのグリッドに該当するか否かに基づいてデブロッキングフィルタリングが行われるブロック境界を導出することができる。言い換えれば、例えば、エンコード装置/デコード装置は、ブロック(変換ブロックまたはコーディングサブブロック)の境界がNxNサイズのグリッド上に位置するブロック境界であるか否かに基づいてデブロッキングフィルタリングが行われるブロック境界を導出することができる。エンコード装置/デコード装置は、NxNサイズのグリッドに該当するブロックの境界をデブロッキングフィルタリングが行われるブロック境界として導出することができる。ここで、NxNサイズのグリッドは、復元ピクチャをNxNサイズの正四角形に分割して導出される境界を意味できる。NxNサイズのグリッドは、例えば、4x4または8x8サイズのグリッドであり得る。
【0131】
エンコード装置/デコード装置は、デブロッキングフィルタリングが行われる境界に対する境界強度(Boundary Strength、bS)を決定することができる(S1010)。上記bSは、境界(バウンダリー)フィルタリング強度(boundary filtering strength)と称されてもよい。
【0132】
エンコード装置/デコード装置は、デブロッキングフィルタリングが行われる境界に隣接する各ブロックに基づいてbSを決定することができる。例えば、ブロックPとブロックQとの間の境界(ブロックエッジ)に対するbS値を求める場合が仮定され得る。この場合、エンコード装置/デコード装置は、ブロックPおよびブロックQの位置ならびに/またはブロックPおよびブロックQがイントラモードでコーディングされたか否かに関する情報などに基づいて境界に対するbS値を決定することができる。
【0133】
ここで、ブロックPは、デブロッキングフィルタリングが行われる境界に隣接するp0サンプルを含むブロックを示すことができ、ブロックQは、デブロッキングフィルタリングが行われる境界に隣接するq0サンプルを含むブロックを示すことができる。
【0134】
例えば、上記p0は、デブロッキングフィルタリングが行われる境界の左側または上側に隣接するブロックのサンプルを示すことができ、上記q0は、デブロッキングフィルタリングが行われる境界の右側または下側に隣接するブロックのサンプルを示すことができる。一例として、フィルタリング境界の方向が垂直方向である場合(すなわち、フィルタリング境界が垂直境界である場合)、上記p0は、デブロッキングフィルタリングが行われる境界の左側に隣接するブロックのサンプルを示すことができ、上記q0は、デブロッキングフィルタリングが行われる境界の右側に隣接するブロックのサンプルを示すことができる。あるいは、他の例として、フィルタリング境界の方向が水平方向である場合(すなわち、フィルタリング境界が水平境界である場合)、上記p0は、デブロッキングフィルタリングが行われる境界の上側に隣接するブロックのサンプルを示すことができ、上記q0は、デブロッキングフィルタリングが行われる境界の下側に隣接するブロックのサンプルを示すことができる。
【0135】
エンコード装置/デコード装置は、各デブロッキングパラメータを導出することができる(S1020)。各デブロッキングパラメータは、betaおよびtcと関連する各パラメータを含むことができる。上記beta値およびtc値は、本文書で開示されたデブロッキングフィルタと関連する情報に基づいて導出され得る。すなわち、上記beta値およびtc値は、後述するクロマ成分フィルタパラメータ情報であり得る。
【0136】
エンコード装置/デコード装置は、bSおよび各デブロッキングパラメータに基づいてデブロッキングフィルタリングを行うことができる(S1030)。各デブロッキングパラメータは、各デブロッキングフィルタ係数を示すことができる。上記各デブロッキングフィルタ係数に基づいてデブロッキングフィルタリングが行われ得る。すなわち、S1030は、各デブロッキングパラメータに基づいて各デブロッキングフィルタ係数を導出し、各デブロッキングフィルタ係数に基づいて各復元サンプルのターゲット境界にデブロッキングフィルタを適用する段階を含むことができる。デブロッキングフィルタリングは、bSが0より大きいときに行われ得る。具体的には、bSが1である場合、ルマ成分に対してデブロッキングフィルタリングが行われてもよく、bSが2である場合、ルマ成分およびクロマ成分に対してデブロッキングフィルタリングが行われてもよい。
【0137】
例えば、エンコード装置/デコード装置は、復元ピクチャ内の全てのブロック境界に対するフィルタリング過程が行われたか否かを判断することができ、全てのブロック境界に対するフィルタリング過程が行われない場合、エンコード装置/デコード装置は、サブブロックの境界の位置がNxNサイズのグリッド(例えば、8x8グリッド)に該当するか否かを判断することができる。例えば、サブブロックの境界位置のx成分およびy成分をNで割って導出される余りが0であるか否かが判断され得る。サブブロックの境界位置のx成分およびy成分をNで割って導出される余りが0である場合、サブブロックの境界の位置がNxNサイズのグリッドに該当し得る。サブブロックの境界の位置がNxNサイズのグリッドに該当する場合、エンコード装置/デコード装置は、境界に対するbSおよび各デブロッキングパラメータに基づいて境界に対するデブロッキングフィルタリングを行うことができる。
【0138】
このとき、エンコード装置/デコード装置は、上記決定されたbS値に基づいて、ブロック間の境界に適用されるフィルタを決定することができる。フィルタは、強いフィルタ(strong filter)および弱いフィルタ(weak filter)に分けられ得る。エンコード装置/デコード装置は、復元ピクチャ内でブロック歪曲が発生する確率が高い位置の境界と、ブロック歪曲が発生する確率が低い位置の境界と、に対して互いに異なるフィルタでフィルタリングを行うことによって、符号化効率を高めることができる。
【0139】
エンコード装置/デコード装置は、上記決定されたフィルタ(例えば、強いフィルタまたは弱いフィルタ)を用いてブロック間の境界に対してデブロッキングフィルタリングを行うことができる。復元ピクチャ内の各ブロック間の各境界に対するデブロッキングフィルタリング過程が全て行われた場合、デブロッキングフィルタリング過程は終了し得る。
【0140】
これに関して、既存の一実施例によれば、ピクチャパラメータセット(PPS)は、下記の表2のシンタックスを含むことができる。下記の表2のシンタックスは、上記PPSの一部分であり得る。
【0141】
<表2>
【表2】
【0142】
ここで、上記表2のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、下記の表3のように示すことができる。
【0143】
<表3>
【表3】
【0144】
ビットストリームを通じて取得された映像情報は、デブロッキングフィルタと関連する情報を含むことができ、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第1デブロッキングフィルタ使用不可(不用、ディセーブル、disabled)フラグ、第1ルマ成分フィルタパラメータ情報および第1クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。
【0145】
ここで、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、デブロッキングフィルタが上記PPSを参照する各ピクチャに対して使用可能(可用)でない(not enabled)か否かと関連し得る。すなわち、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可(不用、ディセーブル、disabled)フラグは、デブロッキングフィルタが上記PPSを参照する各ピクチャに対して使用可能でないか否かを指示する/表すことができる。
【0146】
例えば、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、pps_deblocking_filter_disabled_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記pps_deblocking_filter_disabled_flagシンタックス要素は、デブロッキングフィルタが上記PPSを参照する各ピクチャに対して使用可能でないか否かを明示することができる。
【0147】
上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSを参照する各スライスのルマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。すなわち、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSを参照する各スライスのルマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを指示する/表すことができる。
【0148】
例えば、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報は、pps_beta_offset_div2シンタックス要素、pps_tc_offset_div2シンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記pps_beta_offset_div2シンタックス要素、および上記pps_tc_offset_div2シンタックス要素は、上記PPSを参照する各スライスのルマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを明示することができる。
【0149】
上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSを参照する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。すなわち、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSを参照する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを指示する/表すことができる。
【0150】
例えば、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、pps_cb_beta_offset_div2シンタックス要素、pps_cb_tc_offset_div2シンタックス要素、pps_cr_beta_offset_div2シンタックス要素、およびpps_cr_tc_offset_div2シンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記pps_cb_beta_offset_div2シンタックス要素、上記pps_cb_tc_offset_div2シンタックス要素、上記pps_cr_beta_offset_div2シンタックス要素、および上記pps_cr_tc_offset_div2シンタックス要素は、上記PPSを参照する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを明示することができる。
【0151】
上記既存の一実施例によれば、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに構成され/含まれ得る。上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が1である場合、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報が存在しない場合、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、それぞれ0の値を有することができる。
【0152】
上記既存の一実施例によれば、ピクチャヘッダ(PH)は、下記の表4のシンタックスを含むことができる。下記の表4のシンタックスは、上記PHの一部分であり得る。
【0153】
<表4>
【表4】
【0154】
ここで、上記表4のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、下記の表5のように示すことができる。
【0155】
<表5>
【表5】
【0156】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、第2ルマ成分フィルタパラメータ情報、および第2クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。
【0157】
ここで、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、デブロッキングパラメータが上記PHに存在するか否かと関連し得る。すなわち、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、デブロッキングパラメータが上記PHに存在するか否かを指示する/表すことができる。
【0158】
例えば、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、ph_deblocking_filter_override_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記ph_deblocking_filter_override_flagシンタックス要素は、デブロッキングパラメータが上記PHに存在するか否かを明示することができる。
【0159】
上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、デブロッキングフィルタが現在のピクチャの各スライスに対して使用可能でないか否かと関連し得る。すなわち、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、デブロッキングフィルタが現在のピクチャの各スライスに対して使用可能でないか否かを指示する/表すことができる。
【0160】
例えば、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、ph_deblocking_filter_disabled_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記ph_deblocking_filter_disabled_flagシンタックス要素は、デブロッキングフィルタが現在のピクチャの各スライスに対して使用可能でないか否かを明示することができる。
【0161】
上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のピクチャ内の各スライスのルマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。すなわち、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のピクチャ内の各スライスのルマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを指示する/表すことができる。
【0162】
例えば、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報は、ph_beta_offset_div2シンタックス要素、およびph_tc_offset_div2シンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記ph_beta_offset_div2シンタックス要素、および上記ph_tc_offset_div2シンタックス要素は、現在のピクチャ内の各スライスのルマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを明示することができる。
【0163】
上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のピクチャ内の各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。すなわち、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のピクチャ内の各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを指示する/表すことができる。
【0164】
例えば、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、ph_cb_beta_offset_div2シンタックス要素、ph_cb_tc_offset_div2シンタックス要素、ph_cr_beta_offset_div2シンタックス要素、およびph_cr_tc_offset_div2シンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記ph_cb_beta_offset_div2シンタックス要素、上記ph_cb_tc_offset_div2シンタックス要素、上記ph_cr_beta_offset_div2シンタックス要素、および上記ph_cr_tc_offset_div2シンタックス要素は、現在のピクチャ内の各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを明示することができる。
【0165】
上記既存の一実施例によれば、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が1である場合、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、上記PHに構成され/含まれ得る。上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が0である場合、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグは存在しないこともある。上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグが存在しない場合、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値は0であり得る。
【0166】
このとき、上記一実施例によれば、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに構成され/含まれ得る。上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が1である場合、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報が存在しない場合、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、一定条件下で上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報と同一の値を有することができる。
【0167】
上記既存の一実施例によれば、スライスヘッダ(SH)は、下記の表6のシンタックスを含むことができる。下記の表6のシンタックスは、上記SHの一部分であり得る。
【0168】
<表6>
【表6】
【0169】
ここで、上記表6のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、下記の表7のように示すことができる。
【0170】
<表7>
【表7】
【0171】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、第3ルマ成分フィルタパラメータ情報、および第3クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。
【0172】
ここで、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、デブロッキングパラメータが上記SHに存在するか否かと関連し得る。すなわち、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、デブロッキングパラメータが上記SHに存在するか否かを指示する/表すことができる。
【0173】
例えば、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、slice_deblocking_filter_override_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記slice_deblocking_filter_override_flagシンタックス要素は、デブロッキングパラメータが上記SHに存在するか否かを明示することができる。
【0174】
上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、デブロッキングフィルタが現在のスライスに対して使用可能でないか否かと関連し得る。すなわち、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、デブロッキングフィルタが現在のスライスに対して使用可能でないか否かを指示する/表すことができる。
【0175】
例えば、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、slice_deblocking_filter_disabled_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記slice_deblocking_filter_disabled_flagシンタックス要素は、デブロッキングフィルタが現在のスライスに対して使用可能でないか否かを明示することができる。
【0176】
上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのルマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。すなわち、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのルマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを指示する/表すことができる。
【0177】
例えば、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報は、slice_beta_offset_div2シンタックス要素、およびslice_tc_offset_div2シンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記slice_beta_offset_div2シンタックス要素、および上記slice_tc_offset_div2シンタックス要素は、現在のスライスのルマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを明示することができる。
【0178】
上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。すなわち、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを指示する/表すことができる。
【0179】
例えば、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、slice_cb_beta_offset_div2シンタックス要素、slice_cb_tc_offset_div2シンタックス要素、slice_cr_beta_offset_div2シンタックス要素、およびslice_cr_tc_offset_div2シンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記slice_cb_beta_offset_div2シンタックス要素、上記slice_cb_tc_offset_div2シンタックス要素、上記slice_cr_beta_offset_div2シンタックス要素、および上記slice_cr_tc_offset_div2シンタックス要素は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットを明示することができる。
【0180】
上記既存の一実施例によれば、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が1である場合、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、上記SHに構成され/含まれ得る。上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が0である場合、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、存在しないこともある。上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグが存在しない場合、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値は、0であり得る。
【0181】
このとき、上記一実施例によれば、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに構成され/含まれ得る。上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が1である場合、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報が存在しない場合、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、一定条件下で上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報と同一の値を有することができる。
【0182】
すなわち、上記既存の一実施例によれば、デブロッキングフィルタリングを行うために、デブロッキングフィルタと関連する情報をエンコード/デコードするにおいて、クロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連するクロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPS、上記PH、上記SHなどの各レベルで一定条件下で常にシグナリング/パージングされる。
【0183】
ただし、monochrome映像(白黒映像)の場合、クロマ成分フィルタパラメータ情報は、デブロッキングフィルタリングを行うにおいて不要な情報であるので、クロマ成分フィルタパラメータ情報は、シグナリング/パージングされる必要がない。これによって、本文書の各実施例では、monochrome映像の場合、クロマ成分フィルタパラメータ情報を効率的にエンコード/デコードする方法を提案する。このとき、本文書の各実施例は、互いに組み合わせられ得る。
【0184】
本文書で提案された一実施例によれば、デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記PHレベルで次のようにシグナリングされ得る。
【0185】
上記一実施例によれば、上記PHは、下記の表8のシンタックスを含むことができる。下記の表8のシンタックスは、上記PHの一部分であり得る。
【0186】
<表8>
【表8】
【0187】
ここで、上記表8のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、上記表5のように示すことができる。
【0188】
上記一実施例によれば、上記既存の一実施例のように上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに構成され/含まれ得る。上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が1である場合、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報が存在しない場合、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、一定条件下で上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報と同一の値を有することができる。
【0189】
このとき、エンコード装置/デコード装置は、上記表1の上記chroma_format_idcシンタックス要素および上記separate_colour_plane_flagシンタックス要素に基づいて、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数ChromaArrayType(クロマアレイタイプ)を導出することができる。一例として、上記ChromaArrayTypeは、クロマフォーマットがmonochromeである場合に0の値を有し、クロマフォーマットが4:2:0である場合に1の値を有し、クロマフォーマットが4:2:2である場合に2の値を有し、クロマフォーマットが4:4:4である場合に3または0の値を有することができる。
【0190】
すなわち、上記一実施例によれば、上記ChromaArrayTypeの値が0でない場合、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに構成され/含まれ得る。上記ChromaArrayTypeの値が0である場合、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0191】
あるいは、他の一実施例によれば、上記PHは、上記表4のシンタックスを含むことができ、上記表4のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、下記の表9のように示すことができる。
【0192】
<表9>
【表9】
【0193】
すなわち、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに構成され/含まれ、上記一実施例によれば、上記ChromaArrayTypeの値が0である場合、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限され得る。
【0194】
あるいは、他の一実施例によれば、上記PHは、下記の表10のシンタックスを含むことができる。下記の表10のシンタックスは、上記PHの一部分であり得る。
【0195】
<表10>
【表10】
【0196】
ここで、上記表10のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、上記表5または上記表9のように示すことができる。
【0197】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報、およびクロマツールオフセット存在フラグを含むことができる。
【0198】
ここで、上記クロマツールオフセット存在フラグは、クロマツールオフセット関連情報が上記PPSに存在し、各クロマデブロッキングパラメータオフセット情報が、上記PPSを参照する上記PHまたは上記SHに存在するか否かと関連し得る。すなわち、上記クロマツールオフセット存在フラグは、クロマ成分フィルタパラメータ情報の存在の有無と関連し得る。すなわち、上記クロマツールオフセット存在フラグは、クロマ成分フィルタパラメータ情報の存在の有無を指示する/表すことができる。
【0199】
例えば、上記クロマツールオフセット存在フラグは、pps_chroma_tool_offsets_present_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記pps_chroma_tool_offsets_present_flagシンタックス要素は、クロマ成分フィルタパラメータ情報の存在の有無を明示することができる。
【0200】
上記一実施例によれば、上記既存の一実施例のように上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が1である場合、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、上記PHに構成され/含まれ得る。上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が0である場合、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、存在しないこともある。上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグが存在しない場合、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値は、0であり得る。
【0201】
このとき、上記一実施例によれば、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに構成され/含まれ得る。
【0202】
このとき、上記一実施例によれば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに構成され/含まれ得る。上記クロマツールオフセット存在フラグの値が0である場合、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0203】
本文書で提案された一実施例によれば、デブロッキングフィルタと関連する情報は、SHレベルで次のようにシグナリングされ得る。
【0204】
上記一実施例によれば、上記SHは、下記の表11のシンタックスを含むことができる。下記の表11のシンタックスは、上記SHの一部分であり得る。
【0205】
<表11>
【表11】
【0206】
ここで、上記表11のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、上記表7のように示すことができる。
【0207】
上記一実施例によれば、上記既存の一実施例のように上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに構成され/含まれ得る。上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が1である場合、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報が存在しない場合、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、一定条件下で上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報と同一の値を有することができる。
【0208】
このとき、上記一実施例によれば、上記ChromaArrayTypeの値が0でない場合、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに構成され/含まれ得る。上記ChromaArrayTypeの値が0である場合、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0209】
あるいは、上記一実施例によれば、上記SHは、上記表6のシンタックスを含むことができ、上記表6のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、下記の表12のように示すことができる。
【0210】
<表12>
【表12】
【0211】
すなわち、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに構成され/含まれ、上記一実施例によれば、上記ChromaArrayTypeの値が0である場合、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限され得る。
【0212】
あるいは、他の一実施例によれば、上記SHは、下記の表13のシンタックスを含むことができる。下記の表13のシンタックスは、上記SHの一部分であり得る。
【0213】
<表13>
【表13】
【0214】
ここで、上記表13のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、上記表7または上記表12のように示すことができる。
【0215】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報、および上記クロマツールオフセット存在フラグを含むことができる。
【0216】
上記一実施例によれば、上記既存の一実施例のように上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が1である場合、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、上記SHに構成され/含まれ得る。上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が0である場合、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、存在しないこともある。上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグが存在しない場合、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値は、0であり得る。
【0217】
このとき、上記一実施例によれば、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに構成され/含まれ得る。
【0218】
このとき、上記一実施例によれば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに構成され/含まれ得る。上記クロマツールオフセット存在フラグの値が0である場合、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0219】
本文書で提案された他の一実施例によれば、デブロッキングフィルタと関連する情報は、PPSレベルで次のようにシグナリングされ得る。上述した一実施例によれば、上記PHレベルおよび上記SHレベルでは、monochrome映像の場合、上記ChromaArrayTypeを通じてクロマ成分に適用されるデブロッキングフィルタと関連する情報の伝送の有無を決定できたが、上記PPSレベルでは、現在のピクチャに対するChromaArrayTypeの値を導出することが不可能であるので、上記ChromaArrayTypeを通じた情報の伝送の有無を決定する実施例は提案できない。
【0220】
一方、上記一実施例によれば、上記PPSは、下記の表14のシンタックスを含むことができる。下記の表14のシンタックスは、上記PPSの一部分であり得る。
【0221】
<表14>
【表14-1】
【0222】
【表14-2】
【0223】
ここで、上記表14のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、下記の表15のように示すことができる。
【0224】
<表15>
【表15】
【0225】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、デブロッキングフィルタコントロール存在フラグ、デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能(可用、イネーブル、enabled)フラグ、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報、および上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。
【0226】
ここで、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグは、デブロッキングフィルタコントロール情報の存在の有無と関連し得る。すなわち、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグは、デブロッキングフィルタコントロール情報の存在の有無を指示する/表すことができる。
【0227】
例えば、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグは、deblocking_filter_control_present_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記deblocking_filter_control_present_flagシンタックス要素は、デブロッキングフィルタコントロール情報の存在の有無を明示することができる。
【0228】
上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSを参照する各ピクチャに対するデブロッキング動作がピクチャレベルまたはスライスレベルで再定義されるか否かと関連し得る。すなわち、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSを参照する各ピクチャに対するデブロッキング動作がピクチャレベルまたはスライスレベルで再定義されるか否かを指示する/表すことができる。
【0229】
例えば、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、deblocking_filter_override_enabled_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記deblocking_filter_override_enabled_flagシンタックス要素は、上記PPSを参照する各ピクチャに対するデブロッキング動作がピクチャレベルまたはスライスレベルで再定義されるか否かを明示することができる。
【0230】
上記一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグの値が1である場合、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグおよび上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、上記PPSに構成され/含まれ得る。上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグの値が0である場合、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグおよび上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、存在しないこともある。
【0231】
このとき、上記一実施例によれば、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに構成され/含まれ得る。上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が1である場合、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0232】
その後、例えば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグおよび上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグを確認することができる。このとき、上記一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグの値が1で、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに構成され/含まれ得る。上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグの値が0であったり、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が1である場合、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0233】
上記一実施例と対比される既存の一実施例によれば、上記PPSは、下記の表16のシンタックスを含むことができる。下記の表16のシンタックスは、上記PPSの一部分であり得る。
【0234】
<表16>
【表16-1】
【0235】
【表16-2】
【0236】
ここで、上記表16のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、上記表15のように示すことができる。
【0237】
あるいは、他の一実施例によれば、上記PPSは、上記表2のシンタックスを含むことができ、上記表2のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、下記の表17のように示すことができる。
【0238】
<表17>
【表17】
【0239】
すなわち、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに構成され/含まれ、上記一実施例によれば、上記ChromaArrayTypeの値が0である場合、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限され得る。
【0240】
あるいは、他の一実施例によれば、上記PPSは、下記の表18のシンタックスを含むことができる。下記の表18のシンタックスは、上記PPSの一部分であり得る。
【0241】
<表18>
【表18】
【0242】
ここで、上記表18のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、上記表3または上記表17のように示すことができる。
【0243】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報、および上記クロマツールオフセット存在フラグを含むことができる。
【0244】
上記一実施例によれば、上記既存の一実施例のように上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに構成され/含まれ得る。
【0245】
このとき、上記一実施例によれば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに構成され/含まれ得る。上記クロマツールオフセット存在フラグの値が0である場合、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0246】
このように、ソースまたはコーディングされたピクチャ/映像がmonochrome映像でない場合にのみ、クロマ成分に適用されるデブロッキングフィルタと関連する情報が伝送およびシグナリング/パージングされるようにPPS、PH、SHの各レベルで適応的に処理(エンコード/デコード)することによって、全般的なコーディング効率を向上させる効果を導出することができる。
【0247】
本文書で提案されたさらに他の一実施例によれば、デブロッキングフィルタと関連する情報は、次のようにシグナリングされ得る。
【0248】
上記一実施例によれば、上記PPSは、下記の表19のシンタックスを含むことができる。下記の表19のシンタックスは、上記PPSの一部分であり得る。
【0249】
<表19>
【表19】
【0250】
ここで、上記表19のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、上記表3、上記表15および下記の表20のように示すことができる。
【0251】
<表20>
【表20】
【0252】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグ、クロマデブロッキングパラメータ存在フラグ、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグ、クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグ、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報、および上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。
【0253】
ここで、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、クロマデブロッキング関連情報が上記PPS内に存在するか否かと関連し得る。すなわち、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、クロマデブロッキング関連情報が上記PPS内に存在するか否かを指示する/表すことができる。
【0254】
例えば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、pps_chroma_deblocking_params_present_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記pps_chroma_deblocking_params_present_flagシンタックス要素は、クロマデブロッキング関連情報が上記PPS内に存在するか否かを明示することができる。
【0255】
上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、クロマデブロッキング関連情報が上記PHおよび/または上記SHに存在するか否かと関連し得る。すなわち、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、クロマデブロッキング関連情報が上記PHまたは上記SHに存在するか否かを指示する/表すことができる。
【0256】
例えば、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、chroma_deblocking_filter_override_enabled_flagシンタックス要素の形態で示すことができる。例えば、上記chroma_deblocking_filter_override_enabled_flagシンタックス要素は、クロマデブロッキング関連情報が上記PHまたは上記SHに存在するか否かを明示することができる。
【0257】
上記一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグの値が1である場合、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグおよび上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSに構成され/含まれ得る。上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグの値が0である場合、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグおよび上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、存在しないこともある。
【0258】
これに関して、上記ChromaArrayTypeの値が0である場合、上記デブロッキングパラメータ存在フラグの値は、0に制限され得る。
【0259】
このとき、上記一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1で、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1である場合、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSに構成され/含まれ得る。上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が0であったり、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が0である場合、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、存在しないこともある。
【0260】
これに関して、上記ChromaArrayTypeの値が0である場合、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値は、0に制限され得る。
【0261】
その後、例えば、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに構成され/含まれ得る。
【0262】
このとき、上記一実施例によれば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1である場合、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに構成され/含まれ得る。上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が0である場合、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0263】
これに関して、上記一実施例によれば、上記PHは、下記の表21のシンタックスを含むことができる。下記の表21のシンタックスは、上記PHの一部分であり得る。
【0264】
<表21>
【表21】
【0265】
ここで、上記表21のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、上記表5および上記表20のように示すことができる。
【0266】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報、および上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。
【0267】
上記一実施例によれば、上記既存の一実施例のように上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1で、デブロッキングフィルタ情報(パラメータ)が上記PHに存在するか否かと関連するシンタックス要素dbf_info_in_ph_flagの値が1である場合、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、上記PHに構成され/含まれ得る。上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が0であったり、上記シンタックス要素dbf_info_in_ph_flagの値が0である場合、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、存在しないこともある。
【0268】
このとき、上記一実施例によれば、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が1である場合、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、上記PHに構成され/含まれ得る。上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が0である場合、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、存在しないこともある。
【0269】
その後、例えば、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに構成され/含まれ得る。
【0270】
このとき、上記一実施例によれば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1で、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに構成され/含まれ得る。上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が0であったり、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が0である場合、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0271】
上記一実施例によれば、上記SHは、下記の表22のシンタックスを含むことができる。下記の表22のシンタックスは、上記SHの一部分であり得る。
【0272】
<表22>
【表22】
【0273】
ここで、上記表22のシンタックスに含まれるシンタックス要素のセマンティックスは、例えば、上記表7および上記表20のように示すことができる。
【0274】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報、および上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。
【0275】
上記一実施例によれば、上記既存の一実施例のように上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1で、上記シンタックス要素dbf_info_in_ph_flagの値が0である場合、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、上記SHに構成され/含まれ得る。上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が0であったり、上記シンタックス要素dbf_info_in_ph_flagの値が1である場合、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグは、存在しないこともある。
【0276】
このとき、上記一実施例によれば、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が1である場合、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、上記SHに構成され/含まれ得る。上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグの値が0である場合、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグは、存在しないこともある。
【0277】
その後、例えば、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグの値が0である場合、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報および上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに構成され/含まれ得る。
【0278】
このとき、上記一実施例によれば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1で、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに構成され/含まれ得る。上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が0であったり、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が0である場合、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、存在しないこともある。
【0279】
以下の図面は、本明細書の具体的な一例を説明するために作成された。図面に記載の具体的な装置の名称や具体的な信号/メッセージ/フィールドの名称は例示的に提示されたものであるので、本明細書の技術的特徴は、以下の図面に使用された具体的な名称に制限されない。
【0280】
このように、monochrome映像を含む多様なコーディングされたピクチャ/映像に対して、ルマ成分に適用されるデブロッキングフィルタと関連する情報およびクロマ成分に適用されるデブロッキングフィルタと関連する情報が選択的に伝送されるようにし、その結果、全般的なコーディング効率を向上させる効果を導出することができる。
【0281】
図11および図12は、本文書の実施例に係るビデオ/映像エンコード方法および関連コンポーネントの一例を概略的に示す図である。
【0282】
図11で開示された方法は、図2または図12で開示されたエンコード装置によって行われ得る。具体的には、例えば、図11のS1100は、図12のエンコード装置200の残差処理部230、予測部220および/または加算部250のうちの少なくとも1つによって行われてもよく、図11のS1110およびS1120は、図12のエンコード装置200のフィルタリング部260によって行われてもよく、図11のS1130は、エンコード装置200のエントロピ符号化部240によって行われてもよい。図11で開示された方法は、本文書で上述した各実施例を含むことができる。
【0283】
図11を参照すれば、エンコード装置は、現在のブロックに対する各復元サンプルを生成する(S1100)。エンコード装置は、図2で説明したように、入力オリジナルピクチャに対するパーティショニング、イントラ/インター予測、残差処理などの手順によって復元ピクチャを生成することができる。具体的には、エンコード装置は、イントラまたはインター予測を通じて現在のブロックに対する各予測サンプルを生成し、上記各予測サンプルに基づいて各残差サンプルを生成し、上記各残差サンプルを変換/量子化した後、再び逆量子化/逆変換処理することによって(修正された)各残差サンプルを導出することができる。エンコード装置は、上記各予測サンプルおよび上記(修正された)各残差サンプルに基づいて上記現在のブロックに対する各復元サンプルを含む復元ブロックを生成することができる。上記復元ブロックに基づいて上記復元ピクチャを生成することができる。
【0284】
エンコード装置は、上記各復元サンプルに対してデブロッキングフィルタを適用することによって、修正された各復元サンプルを生成する(S1110)。上記デブロッキングフィルタリング手順によって、修正された各復元サンプルまたは復元ピクチャが生成され得る。上記修正された復元ピクチャは、デコードされたピクチャとして復号ピクチャバッファまたはメモリ270に記憶されてもよく、その後、ピクチャのエンコード時にインター予測手順で参照ピクチャとして使用されてもよい。
【0285】
エンコード装置は、上記デブロッキングフィルタと関連する情報を生成する(S1120)。
【0286】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグ、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグ、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグ、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグ、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報および/または上記クロマツールオフセット存在フラグのうちの少なくとも1つを含むことができる。例えば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、deblocking_filter_control_present_flag、pps_chroma_deblocking_params_present_flag、deblocking_filter_override_enabled_flag、chroma_deblocking_filter_override_enabled_flag、pps_deblocking_filter_disabled_flag、pps_beta_offset_div2、pps_tc_offset_div2、pps_cb_beta_offset_div2、pps_cb_tc_offset_div2、pps_cr_beta_offset_div2、pps_cr_tc_offset_div2、ph_deblocking_filter_override_flag、ph_deblocking_filter_disabled_flag、ph_beta_offset_div2、ph_tc_offset_div2、ph_cb_beta_offset_div2、ph_cb_tc_offset_div2、ph_cr_beta_offset_div2、ph_cr_tc_offset_div2、slice_deblocking_filter_override_flag、slice_deblocking_filter_disabled_flag、slice_beta_offset_div2、slice_tc_offset_div2、slice_cb_beta_offset_div2、slice_cb_tc_offset_div2、slice_cr_beta_offset_div2、slice_cr_tc_offset_div2および/または上記dbf_info_in_ph_flagシンタックス要素のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0287】
エンコード装置は、ビデオ/映像情報をエンコードする(S1130)。上記ビデオ/映像情報は、上記デブロッキングフィルタと関連する情報を含むことができる。また、上記ビデオ/映像情報は、本文書の実施例に係る多様な情報を含むことができる。例えば、上記ビデオ/映像情報は、上述した表2、表4、表6、表8、表10、表11、表13、表14、表16、表18、表19、表21および/または表22のうちの少なくとも1つに開示された情報を含むことができる。また、上記ビデオ/映像情報は、ピクチャ復元のための情報を含むことができる。上記ピクチャ復元のための情報は、上記予測情報、上記残差情報などを含むことができる。
【0288】
エンコードされたビデオ/映像情報は、ビットストリームの形態で出力され得る。上記ビットストリームは、ネットワークまたは記憶媒体を介してデコード装置に伝送され得る。
【0289】
具体的には、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、本文書の実施例に係る多様な情報を含むことができる。
【0290】
本文書で提案された一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記クロマツールオフセット存在フラグおよび/または上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。例えば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに含まれ得る。
【0291】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHと関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに含まれ得る。
【0292】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに含まれ得る。
【0293】
一実施例によれば、修正された各復元サンプルを生成する段階は、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプ(ChromaArrayType)を導出する段階を含むことができる。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限され得る。
【0294】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHと関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限され得る。
【0295】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHと関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0でない場合に基づいて、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに含まれ得る。
【0296】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第3クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限され得る。
【0297】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第3クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0でない場合に基づいて、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに含まれ得る。
【0298】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグおよび/または上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグをさらに含むことができる。上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、クロマデブロッキング関連情報が上記PPS内に存在するか否かと関連し得る。上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、上記PPSに含まれ得る。上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、クロマデブロッキング関連情報が上記PHまたは上記SHに存在するか否かと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1である場合に基づいて、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSに含まれ得る。
【0299】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグをさらに含むことができる。上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSを参照する各ピクチャに対するデブロッキング動作がピクチャレベルまたはスライスレベルで再定義されるか否かと関連し得る。上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合に基づいて、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSに含まれ得る。
【0300】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHと関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1で、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合に基づいて、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに含まれ得る。
【0301】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1で、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合に基づいて、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに含まれ得る。
【0302】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値は0に制限されてもよく、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値は0に制限されてもよい。
【0303】
図13および図14は、本文書の実施例に係るビデオ/映像デコード方法および関連コンポーネントの一例を概略的に示す図である。
【0304】
図13で開示された方法は、図3または図14で開示されたデコード装置によって行われ得る。具体的には、例えば、図13のS1300は、デコード装置300のエントロピ復号部310によって行われてもよく、S1310は、デコード装置300の残差処理部320、予測部330および/または加算部340のうちの少なくとも1つによって行われてもよく、S1320は、デコード装置300のフィルタリング部360によって行われてもよい。図13で開示された方法は、本文書で上述した各実施例を含むことができる。
【0305】
図13を参照すれば、デコード装置は、ビデオ/映像情報を受信/取得する(S1300)。デコード装置は、ビットストリームを通じて上記ビデオ/映像情報を受信/取得することができる。上記ビデオ/映像情報は、デブロッキングフィルタと関連する情報を含むことができる。
【0306】
上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記デブロッキングフィルタコントロール存在フラグ、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグ、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグ、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグ、上記第1デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第1ルマ成分フィルタパラメータ情報、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報、上記第2デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、上記第2デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第2ルマ成分フィルタパラメータ情報、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報、上記第3デブロッキングフィルタオーバーライドフラグ、上記第3デブロッキングフィルタ使用不可フラグ、上記第3ルマ成分フィルタパラメータ情報、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報および/または上記クロマツールオフセット存在フラグのうちの少なくとも1つを含むことができる。例えば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、deblocking_filter_control_present_flag、pps_chroma_deblocking_params_present_flag、deblocking_filter_override_enabled_flag、chroma_deblocking_filter_override_enabled_flag、pps_deblocking_filter_disabled_flag、pps_beta_offset_div2、pps_tc_offset_div2、pps_cb_beta_offset_div2、pps_cb_tc_offset_div2、pps_cr_beta_offset_div2、pps_cr_tc_offset_div2、ph_deblocking_filter_override_flag、ph_deblocking_filter_disabled_flag、ph_beta_offset_div2、ph_tc_offset_div2、ph_cb_beta_offset_div2、ph_cb_tc_offset_div2、ph_cr_beta_offset_div2、ph_cr_tc_offset_div2、slice_deblocking_filter_override_flag、slice_deblocking_filter_disabled_flag、slice_beta_offset_div2、slice_tc_offset_div2、slice_cb_beta_offset_div2、slice_cb_tc_offset_div2、slice_cr_beta_offset_div2、slice_cr_tc_offset_div2および/または上記dbf_info_in_ph_flagシンタックス要素のうちの少なくとも1つを含むことができる。
【0307】
また、上記ビデオ/映像情報は、本文書の実施例に係る多様な情報を含むことができる。例えば、上記ビデオ/映像情報は、上述した表2、表4、表6、表8、表10、表11、表13、表14、表16、表18、表19、表21および/または表22のうちの少なくとも1つに開示された情報を含むことができる。また、上記ビデオ/映像情報は、ピクチャ復元のための情報を含むことができる。上記ピクチャ復元のための情報は、上記予測情報、上記残差情報などを含むことができる。
【0308】
デコード装置は、現在のブロックに対する各復元サンプルを生成する(S1310)。デコード装置は、図3で説明したように、現在のピクチャに対するイントラ/インター予測、残差処理などの手順によって復元ピクチャを生成することができる。具体的には、デコード装置は、上記ピクチャ復元のための情報に含まれる予測情報に基づいてイントラまたはインター予測を通じて現在のブロックに対する各予測サンプルを生成し、上記ピクチャ復元のための情報に含まれる残差情報に基づいて上記現在のブロックに対する各残差サンプルを導出する(逆量子化/逆変換ベース)。デコード装置は、上記各予測サンプルおよび上記各残差サンプルに基づいて上記現在のブロックに対する各復元サンプルを含む復元ブロックを生成することができる。上記復元ブロックに基づいて上記復元ピクチャを生成することができる。
【0309】
デコード装置は、上記デブロッキングフィルタと関連する情報および上記各復元サンプルに基づいて修正された各復元サンプルを生成する(S1320)。例えば、デコード装置は、ビデオ/映像情報に含まれる上記デブロッキングフィルタと関連する情報に基づいて上記各復元サンプルに対してデブロッキングフィルタを適用することによって、修正された各復元サンプルまたは修正された復元ピクチャを生成することができる。上記修正された復元ピクチャは、デコードされたピクチャとして出力および/もしくは復号ピクチャバッファまたはメモリ360に記憶されてもよく、その後、ピクチャのデコード時にインター予測手順で参照ピクチャとして使用されてもよい。
【0310】
具体的には、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、本文書の実施例に係る多様な情報を含むことができる。
【0311】
本文書で提案された一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記クロマツールオフセット存在フラグおよび/または上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。例えば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PPSに含まれ得る。
【0312】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHと関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに含まれ得る。
【0313】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマツールオフセット存在フラグの値が1である場合に基づいて、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに含まれ得る。
【0314】
一実施例によれば、修正された各復元サンプルを生成する段階は、各クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプ(ChromaArrayType)を導出する段階を含むことができる。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、上記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限され得る。
【0315】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHと関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限され得る。
【0316】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHと関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0でない場合に基づいて、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに含まれ得る。
【0317】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第3クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限され得る。
【0318】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、第3クロマ成分フィルタパラメータ情報をさらに含むことができる。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0でない場合に基づいて、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに含まれ得る。
【0319】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグおよび/または上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグをさらに含むことができる。上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、クロマデブロッキング関連情報が上記PPS内に存在するか否かと関連し得る。上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、上記PPSに含まれ得る。上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、クロマデブロッキング関連情報が上記PHまたは上記SHに存在するか否かと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1である場合に基づいて、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSに含まれ得る。
【0320】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグをさらに含むことができる。上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSを参照する各ピクチャに対するデブロッキング動作がピクチャレベルまたはスライスレベルで再定義されるか否かと関連し得る。上記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合に基づいて、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、上記PPSに含まれ得る。
【0321】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHと関連する各スライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1で、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合に基づいて、上記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記PHに含まれ得る。
【0322】
一実施例によれば、上記デブロッキングフィルタと関連する情報は、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報を含むことができる。上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のスライスのクロマ成分に適用される各デブロッキングパラメータオフセットと関連し得る。このとき、例えば、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1で、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1である場合に基づいて、上記第3クロマ成分フィルタパラメータ情報は、上記SHに含まれ得る。
【0323】
一実施例によれば、上記修正された各復元サンプルを生成する段階は、上記クロマアレイタイプを導出する段階を含むことができる。このとき、例えば、上記クロマアレイタイプの値が0である場合に基づいて、上記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値は0に制限されてもよく、上記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値は0に制限されてもよい。
【0324】
上述した実施例において、各方法は、一連の段階またはブロックを有するフローチャートに基づいて説明しているが、該当の実施例は、各段階の順序に限定されるものではなく、1つの段階は、上述したのと異なる段階および異なる順序でまたは同時に発生し得る。また、当業者であれば、フローチャートに示した各段階が排他的ではなく、他の段階が含まれたり、フローチャートの1つまたは複数の段階が本文書の各実施例の範囲に影響を及ぼさずに削除され得ることを理解できるだろう。
【0325】
上述した本文書の各実施例に係る方法は、ソフトウェアの形態で具現可能であり、本文書に係るエンコード装置および/またはデコード装置は、例えば、TV、コンピュータ、スマートフォン、セットトップボックス、ディスプレイ装置などの映像処理を行う装置に含まれ得る。
【0326】
本文書において、各実施例がソフトウェアで具現されるとき、上述した方法は、上述した機能を行うモジュール(過程、機能など)で具現され得る。モジュールは、メモリに記憶され、プロセッサによって実行され得る。メモリは、プロセッサの内部または外部に存在してもよく、周知の様々な手段によってプロセッサに連結(結合)されて(coupled)もよい。プロセッサは、ASIC(Application-Specific Integrated Circuit)、他のチップセット、論理回路および/またはデータ処理装置を含むことができる。メモリは、ROM(Read-Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、メモリカード、記憶媒体および/または他の記憶装置を含むことができる。すなわち、本文書で説明した各実施例は、プロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラまたはチップ上で具現されて実行され得る。例えば、各図面で示した各機能ユニットは、コンピュータ、プロセッサ、マイクロプロセッサ、コントローラまたはチップ上で具現されて実行され得る。この場合、具現のための情報(例えば、information on instructions)またはアルゴリズムがデジタル記憶媒体に記憶され得る。
【0327】
また、本文書の実施例が適用されるデコード装置およびエンコード装置は、マルチメディア放送送受信装置、モバイル通信端末、ホームシネマビデオ装置、デジタルシネマビデオ装置、監視用カメラ、ビデオ会話装置、ビデオ通信などのリアルタイム(実時間)通信装置、モバイルストリーミング装置、記憶媒体、カムコーダ、ビデオオンデマンド(注文型ビデオ)(VoD)サービス提供装置、OTTビデオ(Over The Top video)装置、インターネットストリーミングサービス提供装置、3次元(3D)ビデオ装置、VR(Virtual Reality)装置、AR(Augmented Reality)装置、映像電話ビデオ装置、運送手段端末(例えば、車両(自律走行車両を含む)端末、飛行機端末、船舶端末など)および医療用ビデオ装置などに含まれてもよく、ビデオ信号またはデータ信号を処理するために使用されてもよい。例えば、OTTビデオ(Over The Top video)装置には、ゲームコンソール、ブルーレイプレーヤ、インターネット接続TV、ホームシアターシステム、スマートフォン、タブレットPC、DVR(Digital Video Recorder)などを含むことができる。
【0328】
また、本文書の実施例が適用される処理方法は、コンピュータで実行されるプログラムの形態で生産されてもよく、コンピュータ読み取り可能記録媒体に記憶されてもよい。本文書の実施例に係るデータ構造を有するマルチメディアデータも、コンピュータ読み取り可能記録媒体に記憶され得る。上記コンピュータ読み取り可能記録媒体は、コンピュータ読み取り可能データが記憶される全ての種類の記憶装置および分散記憶装置を含む。上記コンピュータ読み取り可能記録媒体は、例えば、ブルーレイディスク(BD)、ユニバーサルシリアル(汎用直列)バス(USB)、ROM、PROM、EPROM、EEPROM、RAM、CD-ROM、磁気テープ、フロッピーディスクおよび光学データ記憶装置を含むことができる。また、上記コンピュータ読み取り可能記録媒体は、搬送波(carrier wave)(例えば、インターネットを介した伝送)の形態で具現されたメディアを含む。また、エンコード方法で生成されたビットストリームがコンピュータ読み取り可能記録媒体に記憶されたり、有無線通信ネットワークを介して伝送され得る。
【0329】
また、本文書の実施例は、プログラムコードによるコンピュータプログラム製品として具現されてもよく、上記プログラムコードは、本文書の実施例によってコンピュータで実行されてもよい。上記プログラムコードは、コンピュータ読み取り可能キャリア(carrier)上に記憶され得る。
【0330】
図15は、本文書で開示された各実施例が適用され得るコンテンツストリーミングシステムの例を示す図である。
【0331】
図15を参照すれば、本文書の各実施例が適用されるコンテンツストリーミングシステムは、大まかに分けて、エンコードサーバ、ストリーミングサーバ、ウェブサーバ、メディアストレージ、ユーザ装置およびマルチメディア入力装置を含むことができる。
【0332】
上記エンコードサーバは、スマートフォン、カメラ、カムコーダなどの各マルチメディア入力装置から入力されたコンテンツをデジタルデータに圧縮することによってビットストリームを生成し、これを上記ストリーミングサーバに伝送する役割を担う。他の例として、スマートフォン、カメラ、カムコーダなどの各マルチメディア入力装置がビットストリームを直接生成する場合、上記エンコードサーバは省略され得る。
【0333】
上記ビットストリームは、本文書の各実施例が適用されるエンコード方法またはビットストリーム生成方法によって生成されてもよく、上記ストリーミングサーバは、上記ビットストリームを伝送または受信する過程で一時的に上記ビットストリームを記憶することができる。
【0334】
上記ストリーミングサーバは、ウェブサーバを介したユーザ要求(要請、リクエスト、request)に基づいてマルチメディアデータをユーザ装置に伝送し、上記ウェブサーバは、いかなるサービスがあるかをユーザに知らせる媒介体としての役割を担う。ユーザが上記ウェブサーバに所望のサービスを要求すれば、上記ウェブサーバは、これをストリーミングサーバに伝達し、上記ストリーミングサーバは、ユーザにマルチメディアデータを伝送する。このとき、上記コンテンツストリーミングシステムは、別の制御サーバを含むことができ、この場合、上記制御サーバは、上記コンテンツストリーミングシステム内の各装置間の命令/応答を制御する役割を担う。
【0335】
上記ストリーミングサーバは、メディアストレージおよび/またはエンコードサーバからコンテンツを受信することができる。例えば、上記エンコードサーバからコンテンツを受信する場合、上記コンテンツをリアルタイムで受信することができる。この場合、円滑なストリーミングサービスを提供するために、上記ストリーミングサーバは、上記ビットストリームを一定時間記憶することができる。
【0336】
上記ユーザ装置の例としては、携帯電話、スマートフォン(smart phone)、ノートパソコン(laptop computer)、デジタル放送用端末機、PDA(Personal Digital Assistants)、PMP(Portable Multimedia Player)、ナビゲーション、スレートPC(slate PC)、タブレットPC(tablet PC)、ウルトラブック(ULTRABOOK(登録商標))、ウェアラブルデバイス(wearable device,例えば、スマートウォッチ(ウォッチ型端末機)(smartwatch)、スマートグラス(グラス型端末機)(smart glass)、HMD(Head Mounted Display))、デジタルTV、デスクトップコンピュータ、デジタルサイネージなどがあり得る。
【0337】
上記コンテンツストリーミングシステム内の各サーバは、分散サーバで運用されてもよく、この場合、各サーバで受信するデータは、分散処理されてもよい。
【0338】
本明細書に記載の各請求項は、多様な方式で組み合わせられ得る。例えば、本明細書の方法請求項の技術的特徴が組み合わされて装置として具現されてもよく、本明細書の装置請求項の技術的特徴が組み合わされて方法として具現されてもよい。また、本明細書の方法請求項の技術的特徴と装置請求項の技術的特徴とが組み合わされて装置として具現されてもよく、本明細書の方法請求項の技術的特徴と装置請求項の技術的特徴とが組み合わされて方法として具現されてもよい。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
【手続補正書】
【提出日】2024-09-13
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
在のブロックに対する復元サンプルを生成する段階と
前記復元サンプルに対してデブロッキングフィルタを適用することによって、修正された復元サンプルを生成する段階と、を含み
前記デブロッキングフィルタと関連する情報は、クロマツールオフセット存在フラグ第1クロマ成分フィルタパラメータ情報及び第2クロマ成分フィルタパラメータ情報含み
1に等しい前記クロマツールオフセット存在フラグは、クロマツールオフセット関連情報がPPS(picture parameter set)内に存在することを指示し、0に等しい前記クロマツールオフセット存在フラグは、前記クロマツールオフセット関連情報が前記PPS内に存在しないことを指示し、
前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PPSを参照するスライスのクロマ成分に適用されるデブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のピクチャ内のスライスのクロマ成分に適用されるデブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマツールオフセット存在フラグが1に等しいことに基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、PH(picture header)からシグナリングされ、
前記クロマツールオフセット存在フラグが0に等しいことに基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PHからシグナリングされない、方法。
【請求項2】
前記修正された復元サンプルを生成する段階は、クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプを導出する段階を含み
前記クロマアレイタイプの値が0であることに基づいて、前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記修正された復元サンプルを生成する段階は、クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプを導出する段階を含み、
記クロマアレイタイプの値が0であることに基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報の値は、0に制限される、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記修正された復元サンプルを生成する段階は、クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプを導出する段階を含み、
記クロマアレイタイプの値が0でないことに基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PHからシグナリングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記デブロッキングフィルタと関連する前記情報は、クロマデブロッキングパラメータ存在フラグ及びクロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグをさらに含み
前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、クロマデブロッキング関連情報が前記PPS内に存在するかどうかと関連し、前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグは、前記PPSからシグナリングされ
前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、前記クロマデブロッキング関連情報が(a)前記PH又はSH(slice headerに存在するか(b)否かと関連し、
前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの値が1であることに基づいて、前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、前記PPSからシグナリングされる、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
前記デブロッキングフィルタと関連する前記情報は、デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグをさらに含み
前記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、前記PPSを参照するピクチャに対するデブロッキング動作が(a)ピクチャレベル又はスライスレベルで再定義されるか(b)否かと関連し、
前記デブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1であることに基づいて、前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグは、前記PPSからシグナリングされる、請求項に記載の方法。
【請求項7】
記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの前記値が1であり、前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値が1であることに基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PHからシグナリングされる、請求項に記載の方法。
【請求項8】
前記修正された復元サンプルを生成する段階は、クロマ成分のサンプリング形式と関連する変数であるクロマアレイタイプを導出する段階を含み
前記クロマアレイタイプの値が0であることに基づいて、前記クロマデブロッキングパラメータ存在フラグの前記値は、0に制限され、
前記クロマアレイタイプの前記値が0であることに基づいて、前記クロマデブロッキングフィルタオーバーライド使用可能フラグの値は、0に制限される、請求項に記載の方法。
【請求項9】
在のブロックに対する復元サンプルを生成する段階と、
記復元サンプルに対してデブロッキングフィルタを適用することによって、修正された復元サンプルを生成する段階と、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報を生成する段階と、
前記デブロッキングフィルタと関連する前記情報を含む映像情報をエンコードする段階と、を含み
前記デブロッキングフィルタと関連する前記情報は、クロマツールオフセット存在フラグ第1クロマ成分フィルタパラメータ情報及び第2クロマ成分フィルタパラメータ情報含み
1に等しい前記クロマツールオフセット存在フラグは、クロマツールオフセット関連情報がPPS(picture parameter set)内に存在することを指示し、0に等しい前記クロマツールオフセット存在フラグは、前記クロマツールオフセット関連情報が前記PPS内に存在しないことを指示し、
前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PPSを参照するスライスのクロマ成分に適用されるデブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のピクチャ内のスライスのクロマ成分に適用されるデブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマツールオフセット存在フラグが1に等しいことに基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、ビットストリーム内のPH(picture header)にエンコードされ、
前記クロマツールオフセット存在フラグが0に等しいことに基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記ビットストリーム内の前記PHにエンコードされない、方法。
【請求項10】
在のブロックに対する復元サンプルを生成する段階と
前記復元サンプルに対してデブロッキングフィルタを適用することによって、修正された復元サンプルを生成する段階と、
前記デブロッキングフィルタと関連する情報を生成する段階と、
前記デブロッキングフィルタと関連する前記情報を含む映像情報をエンコードしてビットストリームを生成する段階と、
前記ビットストリームを含むデータを伝送する段階と、含み
前記デブロッキングフィルタと関連する前記情報は、クロマツールオフセット存在フラグ第1クロマ成分フィルタパラメータ情報及び第2クロマ成分フィルタパラメータ情報含み
1に等しい前記クロマツールオフセット存在フラグは、クロマツールオフセット関連情報がPPS(picture parameter set)内に存在することを指示し、0に等しい前記クロマツールオフセット存在フラグは、前記クロマツールオフセット関連情報が前記PPS内に存在しないことを指示し、
前記第1クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記PPSを参照するスライスのクロマ成分に適用されるデブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、現在のピクチャ内のスライスのクロマ成分に適用されるデブロッキングパラメータオフセットと関連し、
前記クロマツールオフセット存在フラグが1に等しいことに基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記ビットストリーム内のPH(picture header)にエンコードされ、
前記クロマツールオフセット存在フラグが0に等しいことに基づいて、前記第2クロマ成分フィルタパラメータ情報は、前記ビットストリーム内の前記PHにエンコードされない、方法