(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175045
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】有害生物防除システムおよび関連方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241210BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】有
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024159864
(22)【出願日】2024-09-17
(62)【分割の表示】P 2022143284の分割
【原出願日】2018-04-12
(31)【優先権主張番号】15/485,820
(32)【優先日】2017-04-12
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】523164137
【氏名又は名称】ディスカバリー、パーチェイサー、コーポレイション
【氏名又は名称原語表記】Discovery Purchaser Corporation
(74)【代理人】
【識別番号】100120031
【弁理士】
【氏名又は名称】宮嶋 学
(74)【代理人】
【識別番号】100126099
【弁理士】
【氏名又は名称】反町 洋
(74)【代理人】
【識別番号】100124372
【弁理士】
【氏名又は名称】山ノ井 傑
(72)【発明者】
【氏名】バイロン、リード
(72)【発明者】
【氏名】フォルカー、グーツマン
(72)【発明者】
【氏名】ガエル、ファージュ
(72)【発明者】
【氏名】ミヒャエル、ツィマーマン
(72)【発明者】
【氏名】クリス、ピエナー
(72)【発明者】
【氏名】ピーター、ジャーディン
(57)【要約】 (修正有)
【課題】有害生物大量発生の問題に備えて現場を監視する作業を合理化する。
【解決手段】現場300に配置され、有害生物を検知した際に信号を生成する有害生物監視装置200と、希釈剤を収納するタンク及び駆除剤を収納する駆除剤モジュールを含む駆除剤供給器600と、を含む有害生物監視防除システム100であって、有害生物監視装置から離れて配置されるコンピュータ装置400は、有害生物監視装置が生成した信号を受信し、現場に関する環境要因データと歴史要因データとを分析し、現場の監視のための有害生物監視装置の数及び設置位置を決定し、分析に従って有害生物防除監視装置の配置を指示し、かつ、駆除剤供給器から、希釈剤中に一定濃度の駆除剤物質を含む処置剤を調合するため駆除剤モジュールが供給する駆除剤物質の供給量及び供給率を含むデータを受信し、検知した有害生物に現場で処置を施すために、駆除剤供給器から処置剤を供給する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の有害生物監視装置であって、前記有害生物監視装置の各々は、現場に配置され、前記現場における有害生物の検知に反応して信号を生成するよう構成される、複数の有害生物監視装置と、
前記有害生物監視装置から離れて配置され、前記有害生物監視装置から前記生成された信号を受信するために前記有害生物監視装置と通信するよう構成されるコンピュータ装置であって、前記有害生物監視装置からの前記信号は、実際の現場データを含み、前記コンピュータ装置は、プロセッサと、実行可能な命令を記憶するメモリとを含み、前記命令は少なくとも、
前記現場の監視のために提案される前記有害生物監視装置の量と、前記現場周辺における各々の前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、環境要因データと歴史要因データとを分析することであって、前記環境要因データは、有害生物個体群の増加を助長する前記現場および前記現場周辺の環境要因に関連し、前記歴史要因データは、前記現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する、前記分析することと、
前記分析に従って、前記現場周辺への前記有害生物防除監視装置の配備を指示することと、
を前記プロセッサによる実行に応えて前記コンピュータ装置に行わせる、コンピュータ装置と、
を含む有害生物監視防除システム。
【請求項2】
前記コンピュータ装置は、前記有害生物監視装置のいずれかによる有害生物の検知に反応して、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の位置または潜在的発生源を決定するために、前記実際の現場データを分析するよう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記コンピュータ装置は、前記有害生物監視装置のいずれかによる有害生物の検知に反応して、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の前記位置または前記潜在的発生源を示すベクトルを決定するために、前記実際の現場データを分析するよう構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記コンピュータ装置は、前記現場周辺の前記有害生物監視装置の前記設置位置を変更すべきか否か、または前記現場周辺に配備する前記有害生物監視装置の前記量を変更すべきか否かを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを用いて前記実際の現場データを分析するよう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記コンピュータ装置は、リスク許容要因に基づいて、少なくとも前記現場周辺に配備される有害生物監視装置の前記量の調整を指示するよう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
前記コンピュータ装置は、前記現場の監視のために提案される有害生物監視装置の前記量と、前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを、前記現場の地理空間地図に関して分析するよう構成される、請求項1に記載のシステム。
【請求項7】
前記コンピュータ装置は、前記検知された有害生物または前記現場における前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を指定するよう構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
前記コンピュータ装置は、前記実際の現場データに応じて、1以上の特定照会を遠隔端末に差し向けるよう構成され、前記遠隔端末は、前記現場から前記遠隔端末に入力される前記1以上の特定照会への応答を受信し、前記応答を前記コンピュータ装置に差し向けるよう構成され、前記コンピュータ装置は、前記遠隔端末からの応答に反応し、前記検知された有害生物を特定し、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記発生源への対処法を指定する、請求項1に記載のシステム。
【請求項9】
前記コンピュータ装置は、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を、前記現場で前記対処法を実施するよう構成される駆除剤供給器または前記現場で前記対処法を実施するよう指示される有害生物防除技術者に指示するよう構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項10】
前記コンピュータ装置は、前記実際の現場データを、前記現場での作業活動要因に関連する作業活動データ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データとの比較において分析し、将来の有害生物大量発生事象を予想するよう構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項11】
前記コンピュータ装置は、前記作業活動データに関連する作業活動要因の変化、前記環境要因データに関連する環境要因の変化、または前記予想される将来の有害生物大量発生事象を妨げる予防要因を決定するよう構成される、請求項10に記載のシステム。
【請求項12】
前記コンピュータ装置は、前記現場における有害生物大量発生の根本原因を特定するため、または将来の有害生物大量発生を予防するための措置を推奨するため、前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、または前記現場に関連する作業要因に関連するデータを分析し、前記データと前記実際の現場データとの相関関係を決定するよう構成される、請求項2に記載のシステム。
【請求項13】
前記コンピュータ装置は、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する前記指定された対処法または前記指定された対処法の有効成分を、前記対処法または前記指定された対処法の前記有効成分に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変えるよう構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項14】
前記コンピュータ装置は、前記指定された対処法に対する有害生物の活動の変化を決定するため、または処置の対象となっている前記有害生物の活動に応じた前記指定された対処法の効果を評価するため、実際の現場データを、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する指定された対処法と相関させるよう構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項15】
前記コンピュータ装置は、前記実際の現場データを分析し、前記実際の現場データに関連する有害生物の活動が、前記指定された対処法または前記指定された対処法に関連する実施パラメータに関して増えているか否かを決定し、更なる対処行動を推奨するよう構成され、前記更なる対処行動は、前記実施パラメータを推奨範囲内で調整することと、前記実施パラメータに関連しない現場要因に対応することと、前記指定された対処法または前記指定された対処法の有効成分を、前記対処法に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変更することとを含む、請求項7に記載のシステム。
【請求項16】
前記コンピュータ装置は、前記指定された対処法と、前記現場に関する、対処法への制限とを比較し、前記指定された対処法が対処法への前記制限に抵触する場合には、代替的な対処法を指定するよう構成される、請求項7に記載のシステム。
【請求項17】
現場における有害生物監視防除方法であって、
前記現場の監視のために提案される有害生物監視装置の量と、前記現場周辺における各々の前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、環境要因データと歴史要因データとを分析することであって、前記環境要因データは、有害生物個体群の増加を助長する前記現場および前記現場周辺の環境要因に関連し、前記歴史要因データは、前記現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する、前記分析することと、
前記分析に従って、前記現場周辺へ前記有害生物防除監視装置を配備することと、
を含む方法。
【請求項18】
各有害生物監視装置は、前記現場における有害生物の検知に反応して信号を生成し、離れて配置されるコンピュータ装置に前記信号を送信するよう構成され、前記方法は、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の位置または潜在的発生源を決定するために、前記コンピュータ装置を用いて有害生物監視装置のいずれかからの前記信号を分析することを含み、前記有害生物監視装置からの前記信号は実際の現場データを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記現場周辺における、前記検知された有害生物の前記位置または前記潜在的発生源を示すベクトルを決定するために、前記実際の現場データを分析することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項20】
前記現場周辺の前記有害生物監視装置の前記設置位置を変更すべきか否か、または前記現場周辺に配備する前記有害生物監視装置の前記量を変更すべきか否かを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを用いて前記実際の現場データを分析することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項21】
リスク許容要因に基づいて、少なくとも前記現場周辺に配備される有害生物監視装置の前記量の調整を指示することを含む、請求項17に記載の方法。
【請求項22】
前記現場の監視のために提案される有害生物監視装置の前記量と、前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データの分析を前記現場の地理空間地図に関して行う、請求項17に記載の方法。
【請求項23】
前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を前記コンピュータ装置により指定することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項24】
前記実際の現場データに応じて、前記コンピュータ装置からの1以上の特定照会を遠隔端末に差し向けることを含み、前記遠隔端末は、前記現場から前記遠隔端末に入力される前記1以上の特定照会への応答を受信するよう構成される、請求項18に記載の方法。
【請求項25】
前記応答を前記コンピュータ装置で受信することを含み、前記コンピュータ装置は、前記検知された有害生物を特定するために前記遠隔端末からの応答に反応し、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記発生源への対処法を前記コンピュータ装置により指定することを含む、請求項24に記載の方法。
【請求項26】
前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を、前記コンピュータ装置から、前記現場で前記対処法を実施するよう構成される駆除剤供給器または前記現場で前記対処法を実施するよう指示される有害生物防除技術者に指示することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項27】
前記コンピュータ装置で、前記実際の現場データを、前記現場での作業活動要因に関連する作業活動データ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データとの比較において分析することにより、将来の有害生物大量発生事象を予想することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項28】
前記コンピュータ装置で、前記作業活動データに関連する作業活動要因の変化、前記環境要因データに関連する環境要因の変化、または前記予想される将来の有害生物大量発生事象を妨げる予防要因を決定することを含む、請求項27に記載の方法。
【請求項29】
前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、または前記現場に関連する作業要因に関連するデータを分析し、前記データと前記実際の現場データとの相関関係を決定することにより、前記コンピュータ装置で、前記現場における有害生物大量発生の根本原因を特定すること、または将来の有害生物大量発生を予防するための措置を提案することを含む、請求項18に記載の方法。
【請求項30】
前記コンピュータ装置で、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する前記指定された対処法または前記指定された対処法の有効成分を変えることにより、前記対処法または前記指定された対処法の前記有効成分に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させることを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項31】
前記コンピュータ装置で、前記指定された対処法に対する有害生物の活動の変化を決定するため、または処置の対象となっている前記有害生物の活動に応じた前記指定された対処法の効果を評価するため、実際の現場データを、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する指定された対処法と相関させることを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項32】
請求項23に記載の方法であって、
前記方法は、前記コンピュータ装置で、前記実際の現場データを分析し、前記実際の現場データに関連する有害生物の活動が、前記指定された対処法または前記指定された対処法に関連する実施パラメータに関して増えているか否かを決定することにより、更なる対処行動を推奨することを含み、
前記更なる対処行動は、前記実施パラメータを推奨範囲内で調整することと、前記実施パラメータに関連しない現場要因に対応することと、前記指定された対処法を、前記対処法または前記指定された対処法の有効成分に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変更することとを含む、
方法。
【請求項33】
前記コンピュータ装置で、前記指定された対処法と、前記現場に関する、対処法への制限とを比較し、前記指定された対処法が対処法への前記制限に抵触する場合には、代替的な対処法を指定することを含む、請求項23に記載の方法。
【請求項34】
現場における有害生物防除監視および防除システムのためのコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的であり、少なくとも、
前記現場の監視のために提案される前記有害生物監視装置の量と、前記現場周辺における各々の前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、環境要因データと歴史要因データとを分析することであって、前記環境要因データは、有害生物個体群の増加を助長する前記現場および前記現場周辺の環境要因に関連し、前記歴史要因データは、前記現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する、前記分析することと、
前記分析に従って、前記現場周辺への前記有害生物防除監視装置を配備することと、
をプロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記コンピュータ可読記憶媒体内に記憶されたコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項35】
各有害生物監視装置は、前記現場における有害生物の検知に反応して信号を生成し、自らと関連する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を有し離れて配置されるコンピュータ装置に、前記信号を送信するよう構成され、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の位置または潜在的発生源を決定するために、前記有害生物監視装置からの前記信号を分析することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含み、前記有害生物監視装置からの前記信号は、実際の現場データを含む、請求項34に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項36】
前記現場周辺における、前記検知された有害生物の前記位置または前記潜在的発生源を示すベクトルを決定するために、前記実際の現場データを分析することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項35に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項37】
前記現場周辺の前記有害生物監視装置の前記設置位置を変更すべきか否か、または前記現場周辺に配備する前記有害生物監視装置の前記量を変更すべきか否かを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを用いて前記実際の現場データを分析することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項35に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項38】
リスク許容要因に基づいて、少なくとも前記現場周辺に配備される有害生物監視装置の前記量の調整を指示することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項34に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項39】
前記現場の監視のために提案される有害生物監視装置の前記量と、前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを、前記現場の地理空間地図に関して分析することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項34に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項40】
前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を指定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項35に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項41】
前記実際の現場データに応じて、前記コンピュータ装置からの1以上の特定照会を遠隔端末に差し向けることを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む請求項35に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記遠隔端末は、前記遠隔端末に入力される前記1以上の特定照会への応答を前記現場から受信するよう構成される、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項42】
前記遠隔端末からの前記応答の受信に反応し、前記検知された有害生物を特定し、現場における前記検知された有害生物または前記前記検知された有害生物の前記発生源への対処法を指定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項41に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項43】
前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を、前記現場で前記対処法を実施するよう構成される駆除剤供給器または前記現場で前記対処法を実施するよう指示される有害生物防除技術者に前記コンピュータ装置から指示することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項35に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項44】
前記実際の現場データを、前記現場での作業活動要因に関連する作業活動データ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データとの比較において分析することによって、将来の有害生物大量発生事象を予想することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項35に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項45】
前記作業活動データに関連する作業活動要因の変化、前記環境要因データに関連する環境要因の変化、または前記予想される将来の有害生物大量発生事象を妨げる予防要因を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項44に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項46】
前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、または前記現場に関連する作業要因に関連するデータを分析し、前記データと前記実際の現場データとの相関関係を決定することによって、前記現場における有害生物大量発生の根本原因を特定すること、または将来の有害生物大量発生を予防するための措置を提案することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項35に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項47】
前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する前記指定された対処法または前記指定された対処法の有効成分を変えることにより、前記対処法または前記指定された対処法の前記有効成分に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させることを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項40に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項48】
前記指定された対処法に対する有害生物の活動の変化を決定するため、または処置の対象となっている前記有害生物の活動に応じた前記指定された対処法の効果を評価するため、実際の現場データを、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する指定された対処法と相関させることを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項40に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項49】
前記実際の現場データを分析し、前記実際の現場データに関連する有害生物の活動が、前記指定された対処法または前記指定された対処法に関連する実施パラメータに関して増えているか否かを決定することによって、更なる対処行動を推奨することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記更なる対処行動には、前記実施パラメータを推奨範囲内で調整することと、前記実施パラメータに関連付けられない現場要因に対応することと、および前記指定された対処法または前記指定された対処法の有効成分を、前記対処法に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変更することが含まれる、請求項40に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項50】
前記指定された対処法と、前記現場に関する、対処法への制限とを比較し、前記指定された対処法が対処法への前記制限に抵触する場合には、代替的な対処法を指定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項40に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項51】
1以上の駆除剤供給ユニットであって、各駆除剤供給ユニットは、希釈剤を収納するよう構成されるタンクと、駆除剤物質を収納するよう構成される駆除剤モジュールと、データを送信する送信モジュールと、を含む1以上の駆除剤供給ユニットと、
前記駆除剤供給ユニットから離れて配置され、前記駆除剤供給ユニットからそれぞれの送信モジュールを介して駆除剤物質使用データを受信するよう構成されるコンピュータ装置であって、前記駆除剤物質使用データは、前記希釈剤中に一定濃度の前記駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の供給量または供給率を含み、前記有害生物処置剤は、前記現場で有害生物に処置を施すために前記駆除剤供給ユニットから供給され、前記コンピュータ装置は、プロセッサと、少なくとも駆除剤物質の使用量を決定し監視することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記コンピュータ装置に行わせる、実行可能な命令を記憶するメモリとを含む、コンピュータ装置と、
を含む駆除剤適用システム。
【請求項52】
前記1以上の駆除剤供給ユニットは複数の駆除剤供給ユニットを含み、前記コンピュータ装置は前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の前記供給量または前記供給率に基づき前記駆除剤物質の使用量を決定するよう構成される、請求項51に記載のシステム。
【請求項53】
前記コンピュータ装置は、1以上の前記駆除剤供給ユニットから供給される駆除剤物質のための正規使用量分布統計値を決定するよう構成される、請求項52に記載のシステム。
【請求項54】
前記コンピュータ装置は、前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの前記駆除剤物質の前記決定された使用量を、前記正規使用量分布統計値と比較し、前記駆除剤物質についての前記正規使用量分布統計値より多くあるいは少なく供給している駆除剤供給ユニットを決定するよう構成される、請求項53に記載のシステム。
【請求項55】
各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連しており、前記コンピュータ装置は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤物質の前記決定された使用量が前記正規使用量分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定するよう構成される、請求項54に記載のシステム。
【請求項56】
前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、送信モジュールと通信するタイマモジュールを含み、タイマモジュールは駆除剤適用事象の継続時間を決定するよう構成され、前記コンピュータ装置は複数の前記駆除剤適用事象について正規継続時間分布統計値を決定するよう構成される、請求項51に記載のシステム。
【請求項57】
前記コンピュータ装置は、前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間を、前記正規継続時間分布統計値と比較し、前記駆除剤適用事象についての前記正規継続時間分布統計値より多くまたは少なく使用されている前記駆除剤供給ユニットを決定するよう構成される、請求項56に記載のシステム。
【請求項58】
各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連しており、前記コンピュータ装置は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間が正規継続時間分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定し監視するよう構成される、請求項57に記載のシステム。
【請求項59】
前記コンピュータ装置は、前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、前記現場に関連する作業要因に関連するデータ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データを、前記駆除剤物質の前記決定された使用量と相関させるよう構成される、請求項52に記載のシステム。
【請求項60】
前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、前記コンピュータ装置から通信を受信するよう構成される受信モジュールを含み、前記コンピュータ装置は、少なくとも、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールに対し、前記駆除剤供給ユニットから供給されることとなる前記有害生物処置剤の希釈剤中に所定の濃度の前記駆除剤物質を調合するため前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質を計測することを指示するよう構成される、請求項51に記載のシステム。
【請求項61】
前記コンピュータ装置は、前記現場に関連する気象予報を決定し、前記気象予報に前記有害生物処置剤の供給が禁忌となる気象事象が含まれる場合には、駆除剤供給ユニットに対し、前記現場で有害生物処置剤を供給しないように指示するよう構成される、請求項51に記載のシステム。
【請求項62】
前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記コンピュータ装置は、前記現場の位置を、前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定された駆除剤供給ユニットの位置と相関させ、前記現場の位置に最も近い駆除剤供給ユニットに関連する有害生物防除技術者を、前記有害生物処置剤を供給するため前記現場に派遣するよう構成される、請求項51に記載のシステム。
【請求項63】
前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記コンピュータ装置は、前記駆除剤供給ユニットの位置を前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定し、前記駆除剤供給ユニットのいずれかの前記位置を前記位置についての有害生物処置剤制限と比較し、前記指定された有害生物処置剤が前記位置についての前記有害生物処置剤制限に反する場合には、代替的な有害生物処置剤を指定するよう構成される、請求項51に記載のシステム。
【請求項64】
前記駆除剤モジュールは、前記駆除剤モジュール内に収納される前記駆除剤物質の消費を監視し、関連する消費データを前記送信モジュールを介して前記コンピュータ装置に送信するよう構成され、前記コンピュータ装置は、前記消費データを分析し、前記駆除剤モジュール内の前記駆除剤物質の使用率、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールと交換するための交換用駆除剤モジュールの注文間隔、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを回収する回収間隔、または前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを時宜よく交換するのに必要な前記駆除剤モジュールの在庫レベルを決定するよう構成される、請求項51に記載のシステム。
【請求項65】
前記コンピュータ装置は、前記消費データを、前記駆除剤物質を収納している駆除剤モジュールおよび駆除剤物質が枯渇した駆除剤モジュールの在庫と比較し監査データを生成するよう構成される、請求項64に記載のシステム。
【請求項66】
前記コンピュータ装置は前記駆除剤物質を収納する前記駆除剤モジュールに関連する供給チェーン情報を決定し、前記供給チェーン情報を前記現場に関連する有害生物検知情報と比較して駆除剤物質製品品質または駆除剤物質性能評価指標を監視するよう構成される、請求項64に記載のシステム。
【請求項67】
現場における駆除剤適用方法であって、
プロセッサと、実行可能な命令を記憶する非一時的メモリと、を含むコンピュータ装置において、離れて配置される1以上の駆除剤供給ユニットから、駆除剤物質使用データを受け取ることであって、各駆除剤供給ユニットは、希釈剤を収納するよう構成されるタンクと、駆除剤物質を収納するよう構成される駆除剤モジュールと、前記データを送信する送信モジュールとを含む、前記受け取ることと、
前記コンピュータ装置で前記駆除剤物質使用データを分析することにより前記駆除剤物質の使用量を決定し監視することであって、前記駆除剤物質使用データは、前記希釈剤中に一定濃度の前記駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の供給量または供給率を含み、前記有害生物処置剤は、前記現場で有害生物に処置を施すために前記駆除剤供給ユニットから供給される、前記決定し監視することと、
を含む方法。
【請求項68】
前記1以上の駆除剤供給ユニットは複数の駆除剤供給ユニットを含み、前記方法は、前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の前記供給量または前記供給率に基づき前記駆除剤物質の使用量を決定することを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項69】
1以上の前記駆除剤供給ユニットから供給される駆除剤物質のための正規使用量分布統計値を決定することを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項70】
前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤物質の前記決定された使用量を前記正規使用量分布統計値と比較し、前記駆除剤物質についての前記正規使用量分布統計値より多くあるいは少なく供給している駆除剤供給ユニットを決定することを含む、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連付けられており、前記方法は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤物質の前記決定された使用量が前記正規使用量分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定することを含む、
請求項70に記載の方法。
【請求項72】
前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、送信モジュールと通信するタイマモジュールを含み、タイマモジュールは駆除剤適用事象の継続時間を決定するよう構成され、前記方法は、複数の前記駆除剤適用事象について正規継続時間分布統計値を決定することを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項73】
前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間を前記正規継続時間分布統計値と比較し、前記駆除剤適用事象についての前記正規継続時間分布統計値より多くまたは少なく使用されている前記駆除剤供給ユニットを決定することを含む、請求項72に記載の方法。
【請求項74】
各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連付けられており、前記方法は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間が正規継続時間分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定し監視することを含む、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、前記現場に関連する作業要因に関連するデータ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データを、前記駆除剤物質の前記決定された使用量と相関させることを含む、請求項68に記載の方法。
【請求項76】
前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、前記コンピュータ装置から通信を受信するよう構成される受信モジュールを含み、前記方法は、少なくとも、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールに対し、前記駆除剤供給ユニットから供給されることとなる前記有害生物処置剤の希釈剤中に所定の濃度の前記駆除剤物質を調合するため前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質を計測することを指示することを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項77】
前記現場に関連する気象予報を決定し、前記気象予報に前記有害生物処置剤の供給が禁忌となる気象事象が含まれる場合には、駆除剤供給ユニットに対し、前記現場で有害生物処置剤を供給しないように指示することを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項78】
前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記現場の位置を、前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定された駆除剤供給ユニットの位置と相関させ、前記現場の位置に最も近い駆除剤供給ユニットに関連する有害生物防除技術者を、前記有害生物処置剤を供給するため前記現場に派遣することを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項79】
前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記コンピュータ装置は、前記駆除剤供給ユニットの位置を前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定し、前記駆除剤供給ユニットのいずれかの前記位置を前記位置についての有害生物処置剤制限と比較し、前記指定された有害生物処置剤が前記位置についての前記有害生物処置剤制限に反する場合には、代替的な有害生物処置剤を指定することを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項80】
前記駆除剤モジュールは、前記駆除剤モジュール内に収納される前記駆除剤物質の消費を監視し、関連する消費データを前記送信モジュールを介して前記コンピュータ装置に送信するよう構成され、前記方法は、前記消費データを分析し、前記駆除剤モジュール内の前記駆除剤物質の使用率、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールと交換するための交換用駆除剤モジュールの注文間隔、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを回収する回収間隔、または前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを時宜よく交換するのに必要な前記駆除剤モジュールの在庫レベルを決定することを含む、請求項67に記載の方法。
【請求項81】
前記消費データを、前記駆除剤物質を収納している駆除剤モジュールおよび駆除剤物質が枯渇した駆除剤モジュールの在庫と比較し監査データを生成することを含む、請求項80に記載の方法。
【請求項82】
前記駆除剤物質を収納する前記駆除剤モジュールに関連する供給チェーン情報を決定し、前記供給チェーン情報を前記現場に関連する有害生物検知情報と比較して駆除剤物質製品品質または駆除剤物質性能評価指標を監視することを含む、請求項80に記載の方法。
【請求項83】
現場における駆除剤適用のためのコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は、非一時的であり、少なくとも、
自らと関連する前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータ装置において、離れて配置される1以上の駆除剤供給ユニットから、データを受信することであって、各駆除剤供給ユニットは、希釈剤を収納するよう構成されるタンクと、駆除剤物質を収納するよう構成される駆除剤モジュールと、データを送信する送信モジュールとを含む、前記受信することと、
前記コンピュータ装置で前記データを分析することにより前記駆除剤物質の使用量を監視することとであって、前記データは、前記希釈剤中に一定濃度の前記駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の供給量または供給率を含み、前記有害生物処置剤は、前記現場で有害生物に処置を施すために前記駆除剤供給ユニットから供給される、前記監視することと、
をプロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、内部に記憶されたコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項84】
前記1以上の駆除剤供給ユニットは複数の駆除剤供給ユニットを含み、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の前記供給量または前記供給率に基づき前記駆除剤物質の使用量を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項83に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項85】
1以上の前記駆除剤供給ユニットから供給される駆除剤物質のための正規使用量分布統計値を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項84に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項86】
前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤物質の前記決定された使用量を前記正規使用量分布統計値と比較し、前記駆除剤物質についての前記正規使用量分布統計値より多くあるいは少なく供給している駆除剤供給ユニットを決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項85に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項87】
各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連しており、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤物質の前記決定された使用量が前記正規使用量分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項86に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項88】
前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、送信モジュールと通信するタイマモジュールを含み、前記タイマモジュールは駆除剤適用事象の継続時間を決定するよう構成され、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、複数の前記駆除剤適用事象について正規継続時間分布統計値を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項83に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項89】
前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間を前記正規継続時間分布統計値と比較し、前記駆除剤適用事象についての前記正規継続時間分布統計値より多くまたは少なく使用されている前記駆除剤供給ユニットを決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項88に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項90】
各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連しており、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間が正規継続時間分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定し監視することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項89に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項91】
前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、前記現場に関連する作業要因に関連するデータ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データを、前記駆除剤物質の前記決定された使用量と相関させることを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項84に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項92】
前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、前記コンピュータ装置から通信を受信するよう構成される受信モジュールを含み、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールに対し、前記駆除剤供給ユニットから供給されることとなる前記有害生物処置剤の希釈剤中に所定の濃度の前記駆除剤物質を調合するため前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質を計測することを指示することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項83に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項93】
前記現場に関連する気象予報を決定し、前記気象予報に前記有害生物処置剤の供給が禁忌となる気象事象が含まれる場合には、駆除剤供給ユニットに対し、前記現場で有害生物処置剤を供給しないように指示することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項83に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項94】
前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記現場の位置を、前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定された駆除剤供給ユニットの位置と相関させ、前記現場の位置に最も近い駆除剤供給ユニットに関連する有害生物防除技術者を、前記有害生物処置剤を供給するため前記現場に派遣することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項83に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項95】
前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記駆除剤供給ユニットの位置を前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定し、前記駆除剤供給ユニットのいずれかの前記位置を前記位置についての有害生物処置剤制限と比較し、前記指定された有害生物処置剤が前記位置についての前記有害生物処置剤制限に反する場合には、代替的な有害生物処置剤を指定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項83に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項96】
前記駆除剤モジュールは、前記駆除剤モジュール内に収納される前記駆除剤物質の消費を監視し、関連する消費データを、前記送信モジュールを介して、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体に関連する前記コンピュータ装置に送信するよう構成され、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記消費データを分析し、前記駆除剤モジュール内の前記駆除剤物質の使用率、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールと交換するための交換用駆除剤モジュールの注文間隔、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを回収する回収間隔、または前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを時宜よく交換するのに必要な前記駆除剤モジュールの在庫レベルを決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項83に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項97】
前記消費データを、前記駆除剤物質を収納している駆除剤モジュールおよび駆除剤物質が枯渇した駆除剤モジュールの在庫と比較し監査データを生成することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項96に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【請求項98】
前記駆除剤物質を収納する前記駆除剤モジュールに関連する供給チェーン情報を決定し、前記供給チェーン情報を前記現場に関連する有害生物検知情報と比較して駆除剤物質製品品質または駆除剤物質性能評価指標を監視することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、請求項96に記載の非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【関連出願の相互参照】
【0001】
本願は、2017年4月12日に出願された米国特許出願第15/485,820号の利益を主張し、その内容は、参照によりその全体が本明細書に援用される。
【技術分野】
【0002】
本開示は、有害生物(pest)の検知、防除、および管理を対象とし、より詳細には、集中型の有害生物監視および検知、有害生物の特定/大量発生源分析および処置剤の提案、ならびに分析および在庫管理に関連し、それにより包括的かつ集中制御型の有害生物管理環境を提供する、有害生物防除のシステムおよび方法を対象とする。
【背景技術】
【0003】
1つ以上の分散型有害生物検知機または罠と通信する中央基地を備える分散型有害生物検知ネットワークが先行技術として知られている。しかしながら、そのような分散型有害生物ネットワークはしばしば初歩的なもので、しばしば、中央基地に検知信号を返送するに充分な程度に何らかの未確認生物が検知機/罠に反応したということを中央基地に知らせるにすぎない。検知信号を中央基地が受信すると、しばしば、有害生物防除技術者が現場(site)に派遣されるが、しばしば、検知された生物の性質について、検知された生物に対処するため如何なる処置剤を適用すべきかについて、そして将来の発生を予防するため如何なる手段を講じるべきかについて、何も示されないまま派遣される。さらに、有害生物発生の根本原因についての情報や指標がほとんど、または全くない場合があり、有害生物の活動の将来の傾向の予想または予測は全くのあてずっぽうとなる場合がある。
【0004】
有害生物防除に関連する他の問題として、処置剤の適用、詳細には、使用する際に製造者が推奨する用法に従って特定の濃度で希釈剤と混ぜる必要のある化学駆除剤の問題がある。しばしば、駆除剤物質(有効成分)と希釈剤を混ぜて駆除剤を得る作業も当てずっぽうか、せいぜい大まかな近似計算となる場合があり、駆除剤物質と希釈剤が正確に測った分量で提供されるのでない限り、有害生物防除技術者は、しばしば希釈剤に対して駆除剤物質を高濃度で加えてしまう誤りを犯す。したがって、駆除剤を適用する際には、おそらく必要以上に駆除剤物質が使用されており、しばしば、適用のたびごとの一貫性がなく、最適な有効性を得るための適切な濃度になっていない場合がある。このことは、駆除剤物質を提供する製造者/販売業者にとっては在庫の問題につながり、有害生物防除問題を扱う有害生物防除団体(PCO)にとってはコスト面の非効率性につながる。
【0005】
したがって、有害生物大量発生の問題に備えて現場を監視する作業を合理化し、検知された有害生物の問題を効果的、効率的、かつ便利に処置するための、より効率的な有害生物監視防除システムが必要とされている。その上、希釈剤中の一定濃度の駆除剤物質を用いる適切な駆除剤をより効率的に提供する駆除剤適用システムおよび駆除剤の適用作業の一貫性、有効性、効率性の改善が必要とされている。
【発明の概要】
【0006】
上記および他の必要性は本開示の様相により充足され、本開示は一様相において、現場に配置され、前記現場における有害生物の検知に反応して信号を生成するよう構成される複数の有害生物監視装置を含む有害生物監視防除システムを提供する。前記有害生物監視装置から離れて配置されるコンピュータ装置が、前記生成信号を受信するために前記有害生物監視装置と通信するよう構成され、前記有害生物監視装置からの前記信号は実際の現場データを含む。前記コンピュータ装置は更に、前記現場の監視のために提案される前記有害生物監視装置の量および前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置を決定するために、有害生物個体群の増加を助長する前記現場および前記現場周辺の環境要因に関連する環境要因データならびに前記現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する歴史要因データを分析する。また、前記コンピュータ装置は前記分析に従って前記現場周辺への前記有害生物防除監視装置の配備を指示するよう構成される。
【0007】
本開示の他の様相は、希釈剤を収納するよう構成されるタンク(reservoir)と、駆除剤物質を収納するよう構成される駆除剤モジュールと、駆除剤供給/適用ユニットからのデータを送信する送信モジュールとをそれぞれが含む1以上の駆除剤供給/適用ユニットとを含む駆除剤適用システムを提供する。前記駆除剤供給/適用ユニットから離れて配置されるコンピュータ装置が前記駆除剤供給/適用ユニットからのデータを各前記送信モジュールを介して受信するよう構成される。前記データは、希釈剤中に一定濃度の駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの前記駆除剤供給/適用ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の供給量(amount)または供給率(rate)を含み、前記有害生物処置剤は、前記現場で有害生物に処置を施すために前記駆除剤供給/適用ユニットから供給される。
【0008】
そこで本開示は、限定されることなく、以下の様相を含む。
(様相1)
現場に配置され、前記現場における有害生物の検知に反応して信号を生成するよう構成される複数の有害生物監視装置と、前記有害生物監視装置から離れて配置され、前記有害生物監視装置から前記生成信号を受信するために前記有害生物監視装置と通信するよう構成されるコンピュータ装置であって、前記有害生物監視装置からの前記信号は、実際の現場データを含み、前記コンピュータ装置はプロセッサと実行可能な命令を記憶する非一時的メモリとを含み、前記命令は少なくとも、前記現場の監視のために提案される前記有害生物監視装置の量および前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置を決定するために、有害生物個体群の増加を助長する前記現場および前記現場周辺の環境要因に関連する環境要因データならびに前記現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する歴史要因データを分析すること、および、前記分析に従って前記現場周辺への前記有害生物防除監視装置の配備を指示することを前記プロセッサによる実行に応えて前記コンピュータ装置に行わせる、コンピュータ装置と、を含む有害生物監視防除システム。
【0009】
(様相2)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記有害生物監視装置のいずれかによる有害生物の検知に反応して、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の位置または潜在的発生源を決定するために、前記実際の現場データを分析するよう構成される、システム。
【0010】
(様相3)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記有害生物監視装置のいずれかによる有害生物の検知に反応して、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の前記位置または前記潜在的発生源を示すベクトルを決定するために、前記実際の現場データを分析するよう構成される、システム。
【0011】
(様相4)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記現場周辺の前記有害生物監視装置の前記設置位置を変更すべきか否か、または前記現場周辺に配備する前記有害生物監視装置の前記量を変更すべきか否かを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを用いて前記実際の現場データを分析するよう構成される、システム。
【0012】
(様相5)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、リスク許容要因に基づいて、少なくとも前記現場周辺に配備される有害生物監視装置の前記量の調整を指示するよう構成される、システム。
【0013】
(様相6)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記現場の監視のために提案される有害生物監視装置の前記量と、前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを、前記現場の地理空間地図に関して分析するよう構成される、システム。
【0014】
(様相7)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記検知された有害生物または前記現場における前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を指定するよう構成される、システム。
【0015】
(様相8)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記実際の現場データに応じて、1以上の特定照会を遠隔端末に差し向けるよう構成され、前記遠隔端末は、前記現場から前記遠隔端末に入力される前記1以上の特定照会への応答を受信し、前記応答を前記コンピュータ装置に差し向けるよう構成され、前記コンピュータ装置は、前記遠隔端末からの応答に反応し、前記検知された有害生物を特定し、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記発生源への対処法を指定する、システム。
【0016】
(様相9)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を、前記現場で前記対処法を実施するよう構成される駆除剤供給器または前記現場で前記対処法を実施するよう指示される有害生物防除技術者に指示するよう構成される、システム。
【0017】
(様相10)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記実際の現場データを、前記現場での作業活動要因に関連する作業活動データ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データとの比較において分析し、将来の有害生物大量発生事象を予想するよう構成される、システム。
【0018】
(様相11)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記作業活動データに関連する作業活動要因の変化、前記環境要因データに関連する環境要因の変化、または前記予想される将来の有害生物大量発生事象を妨げる予防要因を決定するよう構成される、システム。
【0019】
(様相12)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記現場における有害生物大量発生の根本原因を特定するため、または将来の有害生物大量発生を予防するための措置を推奨するため、前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、または前記現場に関連する作業要因に関連するデータを分析し、前記データと前記実際の現場データとの相関関係を決定するよう構成される、システム。
【0020】
(様相13)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する前記指定された対処法または前記指定された対処法の有効成分を、前記対処法または前記指定された対処法の前記有効成分に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変えるよう構成される、システム。
【0021】
(様相14)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記指定された対処法に対する有害生物の活動の変化を決定するため、または処置の対象となっている前記有害生物の活動に応じた前記指定された対処法の効果を評価するため、実際の現場データを、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記発生源に対する指定された対処法と相関させるよう構成される、システム。
【0022】
(様相15)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記実際の現場データを分析し、前記実際の現場データに関連する有害生物の活動が、前記指定された対処法または前記指定された対処法に関連する実施パラメータに関して増えているか否かを決定し、更なる対処行動を推奨するよう構成され、前記更なる対処行動は、前記実施パラメータを推奨範囲内で調整することと、前記実施パラメータに関連しない現場要因に対応することと、前記指定された対処法を、前記対処法または前記指定された対処法の有効成分に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変更することとを含む、システム。
【0023】
(様相16)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記指定された対処法と、前記現場に関する、対処法への制限とを比較し、前記指定された対処法が対処法への前記制限に抵触する場合には、代替的な対処法を指定するよう構成される、システム。
【0024】
(様相17)
現場における有害生物監視防除方法であって、前記現場の監視のために提案される有害生物監視装置の量ならびに前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置を決定するために、有害生物個体群の増加を助長する前記現場および前記現場周辺の環境要因に関連する環境要因データならびに前記現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する歴史要因データを分析することと、前記分析に従って前記現場周辺へ前記有害生物防除監視装置を配備することと、を含む方法。
【0025】
(様相18)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、各有害生物監視装置は、前記現場における有害生物の検知に反応して信号を生成し、離れて配置されるコンピュータ装置に前記信号を送信するよう構成され、前記方法は、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の位置または潜在的発生源を決定するために、前記コンピュータ装置を用いて有害生物監視装置のいずれかからの前記信号を分析することを含み、前記有害生物監視装置からの前記信号は実際の現場データを含む、方法。
【0026】
(様相19)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の前記位置または前記潜在的発生源を示すベクトルを決定するために、前記実際の現場データを分析することを含む、方法。
【0027】
(様相20)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記現場周辺の前記有害生物監視装置の前記設置位置を変更すべきか否か、または前記現場周辺に配備する前記有害生物監視装置の前記量を変更すべきか否かを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを用いて前記実際の現場データを分析することを含む、方法。
【0028】
(様相21)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、リスク許容要因に基づいて、少なくとも前記現場周辺に配備される有害生物監視装置の前記量の調整を指示することを含む、方法。
【0029】
(様相22)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記現場の監視のために提案される有害生物監視装置の前記量と、前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データの分析を前記現場の地理空間地図に関して行う、方法。
【0030】
(様相23)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を前記コンピュータ装置により指定することを含む、方法。
【0031】
(様相24)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記実際の現場データに応じて、前記コンピュータ装置からの1以上の特定照会を遠隔端末に差し向けることを含み、前記遠隔端末は、前記現場から前記遠隔端末に入力される前記1以上の特定照会への応答を受信するよう構成される、方法。
【0032】
(様相25)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記応答を前記コンピュータ装置で受信することを含み、前記コンピュータ装置は、前記検知された有害生物を特定するために前記遠隔端末からの応答に反応し、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記発生源への対処法を前記コンピュータ装置により指定することを含む、方法。
【0033】
(様相26)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を、前記コンピュータ装置から、前記現場で前記対処法を実施するよう構成される駆除剤供給器または前記現場で前記対処法を実施するよう指示される有害生物防除技術者に指示することを含む、方法。
【0034】
(様相27)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記コンピュータ装置で、前記実際の現場データを、前記現場での作業活動要因に関連する作業活動データ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データとの比較において分析することにより、将来の有害生物大量発生事象を予想することを含む、方法。
【0035】
(様相28)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記コンピュータ装置で、前記作業活動データに関連する作業活動要因の変化、前記環境要因データに関連する環境要因の変化、または前記予想される将来の有害生物大量発生事象を妨げる予防要因を決定することを含む、方法。
【0036】
(様相29)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、または前記現場に関連する作業要因に関連するデータを分析し、前記データと前記実際の現場データとの相関関係を決定することにより、前記コンピュータ装置で、前記現場における有害生物大量発生の根本原因を特定すること、または将来の有害生物大量発生を予防するための措置を提案することを含む、方法。
【0037】
(様相30)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記コンピュータ装置で、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する前記指定された対処法または前記指定された対処法の有効成分を変えることにより、前記対処法または前記指定された対処法の前記有効成分に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させることを含む、方法。
【0038】
(様相31)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記コンピュータ装置で、前記指定された対処法に対する有害生物の活動の変化を決定するため、または処置の対象となっている前記有害生物の活動に応じた前記指定された対処法の効果を評価するため、実際の現場データを、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する指定された対処法と相関させることを含む、方法。
【0039】
(様相32)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記方法は、前記コンピュータ装置で、前記実際の現場データを分析し、前記実際の現場データに関連する有害生物の活動が、前記指定された対処法または前記指定された対処法に関連する実施パラメータに関して増えているか否かを決定することにより、更なる対処行動を推奨することを含み、前記更なる対処行動は、前記実施パラメータを推奨範囲内で調整することと、前記実施パラメータに関連しない現場要因に対応することと、前記指定された対処法を、前記対処法または前記指定された対処法の有効成分に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変更することとを含む、方法。
【0040】
(様相33)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記コンピュータ装置で、前記指定された対処法と、前記現場に関する、対処法への制限とを比較し、前記指定された対処法が対処法への前記制限に抵触する場合には、代替的な対処法を指定することを含む、方法。
【0041】
(様相34)
現場における有害生物防除監視および防除システムのためのコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は非一時的であり、少なくとも、前記現場の監視のために提案される前記有害生物監視装置の量ならびに前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置を決定するために、有害生物個体群の増加を助長する前記現場および前記現場周辺の環境要因に関連する環境要因データならびに前記現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する歴史要因データを分析すること、および、前記分析に従って前記現場周辺への前記有害生物防除監視装置を配備することを、プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記コンピュータ可読記憶媒体内に記憶されたコンピュータ可読プログラムコードを有する、コンピュータ可読記憶媒体。
【0042】
(様相35)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、各有害生物監視装置は、前記現場における有害生物の検知に反応して信号を生成し、自らと関連する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を有し離れて配置されるコンピュータ装置に、前記信号を送信するよう構成され、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の位置または潜在的発生源を決定するために、前記有害生物監視装置からの前記信号を分析することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含み、前記有害生物監視装置からの前記信号は、実際の現場データを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0043】
(様相36)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記現場周辺における、前記検知された有害生物の前記位置または前記潜在的発生源を示すベクトルを決定するために、前記実際の現場データを分析することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0044】
(様相37)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記現場周辺の前記有害生物監視装置の前記設置位置を変更すべきか否か、または前記現場周辺に配備する前記有害生物監視装置の前記量を変更すべきか否かを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを用いて前記実際の現場データを分析することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0045】
(様相38)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、リスク許容要因に基づいて、少なくとも前記現場周辺に配備される有害生物監視装置の前記量の調整を指示することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0046】
(様相39)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記現場の監視のために提案される有害生物監視装置の前記量と、前記現場周辺における各前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、前記環境要因データおよび前記歴史要因データを、前記現場の地理空間地図に関して分析することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0047】
(様相40)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を指定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0048】
(様相41)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記実際の現場データに応じて、前記コンピュータ装置からの1以上の特定照会を遠隔端末に差し向けることを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記遠隔端末は、前記遠隔端末に入力される前記1以上の特定照会への応答を前記現場から受信するよう構成される、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0049】
(様相42)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記遠隔端末からの前記応答の受信に反応し、前記検知された有害生物を特定し、現場における前記検知された有害生物または前記前記検知された有害生物の前記発生源への対処法を指定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0050】
(様相43)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する対処法を、前記現場で前記対処法を実施するよう構成される駆除剤供給器または前記現場で前記対処法を実施するよう指示される有害生物防除技術者に前記コンピュータ装置から指示することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0051】
(様相44)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記実際の現場データを、前記現場での作業活動要因に関連する作業活動データ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データとの比較において分析することによって、将来の有害生物大量発生事象を予想することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0052】
(様相45)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記作業活動データに関連する作業活動要因の変化、前記環境要因データに関連する環境要因の変化、または前記予想される将来の有害生物大量発生事象を妨げる予防要因を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0053】
(様相46)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、または前記現場に関連する作業要因に関連するデータを分析し、前記データと前記実際の現場データとの相関関係を決定することによって、前記現場における有害生物大量発生の根本原因を特定すること、または将来の有害生物大量発生を予防するための措置を提案することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0054】
(様相47)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する前記指定された対処法または前記指定された対処法の有効成分を変えることにより、前記対処法に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させることを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0055】
(様相48)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記指定された対処法に対する有害生物の活動の変化を決定するため、または処置の対象となっている前記有害生物の活動に応じた前記指定された対処法の効果を評価するため、実際の現場データを、前記現場における前記検知された有害生物または前記検知された有害生物の前記潜在的発生源に対する指定された対処法と相関させることを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0056】
(様相49)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記実際の現場データを分析し、前記実際の現場データに関連する有害生物の活動が、前記指定された対処法または前記指定された対処法に関連する実施パラメータに関して増えているか否かを決定することによって、更なる対処行動を推奨することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、可読記憶媒体であって、前記更なる対処行動には、前記実施パラメータを推奨範囲内で調整することと、前記実施パラメータに関連付けられない現場要因に対応することと、および前記指定された対処法を、前記対処法または前記指定された対処法の有効成分に対して前記検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変更することが含まれる、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0057】
(様相50)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記指定された対処法と、前記現場に関する、対処法への制限とを比較し、前記指定された対処法が対処法への前記制限に抵触する場合には、代替的な対処法を指定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0058】
(様相51)
希釈剤を収納するよう構成されるタンクと、駆除剤物質を収納するよう構成される駆除剤モジュールと、データを送信する送信モジュールとをそれぞれが含む1以上の駆除剤供給ユニットと、前記駆除剤供給ユニットから離れて配置され、前記駆除剤供給ユニットから各送信モジュールを介して駆除剤物質使用データを受信するよう構成されるコンピュータ装置と、を含む駆除剤適用システムであって、前記駆除剤物質使用データは、前記希釈剤中に一定濃度の前記駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の供給量または供給率を含み、前記有害生物処置剤は、前記現場で有害生物に処置を施すために前記駆除剤供給ユニットから供給され、前記コンピュータ装置は、プロセッサと、少なくとも駆除剤物質の使用量を決定し監視することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記コンピュータ装置に行わせる実行可能な命令を記憶する非一時的メモリとを含む、駆除剤適用システム。
【0059】
(様相52)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記1以上の駆除剤供給ユニットは複数の駆除剤供給ユニットを含み、前記コンピュータ装置は前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の前記供給量または前記供給率に基づき前記駆除剤物質の使用量を決定するよう構成される、システム。
【0060】
(様相53)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、1以上の前記駆除剤供給ユニットから供給される駆除剤物質のための正規使用量分布統計値を決定するよう構成される、システム。
【0061】
(様相54)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの前記駆除剤物質の前記決定された使用量を、前記正規使用量分布統計値と比較し、前記駆除剤物質についての前記正規使用量分布統計値より多くあるいは少なく供給している駆除剤供給ユニットを決定するよう構成される、システム。
【0062】
(様相55)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連しており、前記コンピュータ装置は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤物質の前記決定された使用量が前記正規使用量分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定するよう構成される、システム。
【0063】
(様相56)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、送信モジュールと通信するタイマモジュールを含み、タイマモジュールは駆除剤適用事象の継続時間を決定するよう構成され、前記コンピュータ装置は複数の前記駆除剤適用事象について正規継続時間分布統計値を決定するよう構成される、システム。
【0064】
(様相57)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間を、前記正規継続時間分布統計値と比較し、前記駆除剤適用事象についての前記正規継続時間分布統計値より多くまたは少なく使用されている前記駆除剤供給ユニットを決定するよう構成される、システム。
【0065】
(様相58)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連しており、前記コンピュータ装置は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間が正規継続時間分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定し監視するよう構成される、システム。
【0066】
(様相59)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、前記現場に関連する作業要因に関連するデータ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データを、前記駆除剤物質の前記決定された使用量と相関させるよう構成される、システム。
【0067】
(様相60)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、前記コンピュータ装置から通信を受信するよう構成される受信モジュールを含み、前記コンピュータ装置は、少なくとも、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールに対し、前記駆除剤供給ユニットから供給されることとなる前記有害生物処置剤の希釈剤中に所定の濃度の前記駆除剤物質を調合するため前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質を計測することを指示するよう構成される、システム。
【0068】
(様相61)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記現場に関連する気象予報を決定し、前記気象予報に前記有害生物処置剤の供給が禁忌となる気象事象が含まれる場合には、駆除剤供給ユニットに対し、前記現場で有害生物処置剤を供給しないように指示するよう構成される、システム。
【0069】
(様相62)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記コンピュータ装置は、前記現場の位置を、前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定された駆除剤供給ユニットの位置と相関させ、前記現場の位置に最も近い駆除剤供給ユニットに関連する有害生物防除技術者を、前記有害生物処置剤を供給するため前記現場に派遣するよう構成される、システム。
【0070】
(様相63)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記コンピュータ装置は、前記駆除剤供給ユニットの位置を前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定し、前記駆除剤供給ユニットのいずれかの前記位置を前記位置についての有害生物処置剤制限と比較し、前記指定された有害生物処置剤が前記位置についての前記有害生物処置剤制限に反する場合には、代替的な有害生物処置剤を指定するよう構成される、システム。
【0071】
(様相64)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記駆除剤モジュールは、前記駆除剤モジュール内に収納される前記駆除剤物質の消費を監視し、関連する消費データを前記送信モジュールを介して前記コンピュータ装置に送信するよう構成され、前記コンピュータ装置は、前記消費データを分析し、前記駆除剤モジュール内の前記駆除剤物質の使用率、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールと交換するための交換用駆除剤モジュールの注文間隔、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを回収する回収間隔、または前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを時宜よく交換するのに必要な前記駆除剤モジュールの在庫レベルを決定するよう構成される、システム。
【0072】
(様相65)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は、前記消費データを、前記駆除剤物質を収納している駆除剤モジュールおよび駆除剤物質が枯渇した駆除剤モジュールの在庫と比較し監査データを生成するよう構成される、システム。
【0073】
(様相66)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによるシステムであって、前記コンピュータ装置は前記駆除剤物質を収納する前記駆除剤モジュールに関連する供給チェーン情報を決定し、前記供給チェーン情報を前記現場に関連する有害生物検知情報と比較して駆除剤物質製品品質または駆除剤物質性能評価指標を監視するよう構成される、システム。
【0074】
(様相67)
プロセッサと実行可能な命令を記憶する非一時的メモリとを含むコンピュータ装置において、希釈剤を収納するよう構成されるタンクと、駆除剤物質を収納するよう構成される駆除剤モジュールと、前記データを送信する送信モジュールとをそれぞれが含む離れて配置される1以上の駆除剤供給ユニットから、駆除剤物質使用データを受け取ることと、前記コンピュータ装置で前記駆除剤物質使用データを分析することにより前記駆除剤物質の使用量を決定し監視することと、を含む現場における駆除剤適用方法であって、前記駆除剤物質使用データは、前記希釈剤中に一定濃度の前記駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の供給量または供給率を含み、前記有害生物処置剤は、前記現場で有害生物に処置を施すために前記駆除剤供給ユニットから供給される、方法。
【0075】
(様相68)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットは複数の駆除剤供給ユニットを含み、前記方法は、前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の前記供給量または前記供給率に基づき前記駆除剤物質の使用量を決定することを含む、方法。
【0076】
(様相69)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、1以上の前記駆除剤供給ユニットから供給される駆除剤物質のための正規使用量分布統計値を決定することを含む、方法。
【0077】
(様相70)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤物質の前記決定された使用量を前記正規使用量分布統計値と比較し、前記駆除剤物質についての前記正規使用量分布統計値より多くあるいは少なく供給している駆除剤供給ユニットを決定することを含む、方法。
【0078】
(様相71)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連付けられており、前記方法は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤物質の前記決定された使用量が前記正規使用量分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定することを含む、方法。
【0079】
(様相72)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、送信モジュールと通信するタイマモジュールを含み、タイマモジュールは駆除剤適用事象の継続時間を決定するよう構成され、前記方法は、複数の前記駆除剤適用事象について正規継続時間分布統計値を決定することを含む、方法。
【0080】
(様相73)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間を前記正規継続時間分布統計値と比較し、前記駆除剤適用事象についての前記正規継続時間分布統計値より多くまたは少なく使用されている前記駆除剤供給ユニットを決定することを含む、方法。
【0081】
(様相74)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連付けられており、前記方法は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間が正規継続時間分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定し監視することを含む、方法。
【0082】
(様相75)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、前記現場に関連する作業要因に関連するデータ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データを、前記駆除剤物質の前記決定された使用量と相関させることを含む、方法。
【0083】
(様相76)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、前記コンピュータ装置から通信を受信するよう構成される受信モジュールを含み、前記方法は、少なくとも、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールに対し、前記駆除剤供給ユニットから供給されることとなる前記有害生物処置剤の希釈剤中に所定の濃度の前記駆除剤物質を調合するため前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質を計測することを指示することを含む、方法。
【0084】
(様相77)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記現場に関連する気象予報を決定し、前記気象予報に前記有害生物処置剤の供給が禁忌となる気象事象が含まれる場合には、駆除剤供給ユニットに対し、前記現場で有害生物処置剤を供給しないように指示することを含む、方法。
【0085】
(様相78)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記現場の位置を、前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定された駆除剤供給ユニットの位置と相関させ、前記現場の位置に最も近い駆除剤供給ユニットに関連する有害生物防除技術者を、前記有害生物処置剤を供給するため前記現場に派遣することを含む、方法。
【0086】
(様相79)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記コンピュータ装置は、前記駆除剤供給ユニットの位置を前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定し、前記駆除剤供給ユニットのいずれかの前記位置を前記位置についての有害生物処置剤制限と比較し、前記指定された有害生物処置剤が前記位置についての前記有害生物処置剤制限に反する場合には、代替的な有害生物処置剤を指定することを含む、方法。
【0087】
(様相80)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記駆除剤モジュールは、前記駆除剤モジュール内に収納される前記駆除剤物質の消費を監視し、関連する消費データを前記送信モジュールを介して前記コンピュータ装置に送信するよう構成され、前記方法は、前記消費データを分析し、前記駆除剤モジュール内の前記駆除剤物質の使用率、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールと交換するための交換用駆除剤モジュールの注文間隔、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを回収する回収間隔、または前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを時宜よく交換するのに必要な前記駆除剤モジュールの在庫レベルを決定することを含む、方法。
【0088】
(様相81)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記消費データを、前記駆除剤物質を収納している駆除剤モジュールおよび駆除剤物質が枯渇した駆除剤モジュールの在庫と比較し監査データを生成することを含む、方法。
【0089】
(様相82)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる方法であって、前記駆除剤物質を収納する前記駆除剤モジュールに関連する供給チェーン情報を決定し、前記供給チェーン情報を前記現場に関連する有害生物検知情報と比較して駆除剤物質製品品質または駆除剤物質性能評価指標を監視することを含む、方法。
【0090】
(様相83)
現場における駆除剤適用のためのコンピュータ可読記憶媒体であって、前記コンピュータ可読記憶媒体は非一時的であり、少なくとも、自らと関連する前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体を有するコンピュータ装置において、希釈剤を収納するよう構成されるタンクと、駆除剤物質を収納するよう構成される駆除剤モジュールと、データを送信する送信モジュールとをそれぞれが含む離れて配置される1以上の駆除剤供給ユニットから、駆除剤物質使用データを受信することと、前記コンピュータ装置で前記駆除剤物質使用データを分析することにより、前記駆除剤物質の使用量を決定し監視することとを、プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる内部に記憶されたコンピュータ可読プログラムコードを有し、前記駆除剤物質使用データは、前記希釈剤中に一定濃度の前記駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の供給量または供給率を含み、前記有害生物処置剤は、前記現場で有害生物に処置を施すために前記駆除剤供給ユニットから供給される、コンピュータ可読記憶媒体。
【0091】
(様相84)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットは複数の駆除剤供給ユニットを含み、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の前記供給量または前記供給率に基づき前記駆除剤物質の使用量を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0092】
(様相85)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、1以上の前記駆除剤供給ユニットから供給される駆除剤物質のための正規使用量分布統計値を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0093】
(様相86)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤物質の前記決定された使用量を前記正規使用量分布統計値と比較し、前記駆除剤物質についての前記正規使用量分布統計値より多くあるいは少なく供給している駆除剤供給ユニットを決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0094】
(様相87)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連しており、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤物質の前記決定された使用量が前記正規使用量分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0095】
(様相88)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、送信モジュールと通信するタイマモジュールを含み、前記タイマモジュールは駆除剤適用事象の継続時間を決定するよう構成され、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、複数の前記駆除剤適用事象について正規継続時間分布統計値を決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0096】
(様相89)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記駆除剤供給ユニットのいずれかからの、前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間を前記正規継続時間分布統計値と比較し、前記駆除剤適用事象についての前記正規継続時間分布統計値より多くまたは少なく使用されている前記駆除剤供給ユニットを決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0097】
(様相90)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連しており、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、いずれかの前記駆除剤供給ユニットからの前記駆除剤適用事象の前記決定された継続時間が正規継続時間分布統計値から外れていることに反応して、前記有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定し監視することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0098】
(様相91)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記現場に関連する環境監視器からのデータ、前記現場に関連する物理的要因データ、前記現場に関連する施設監視器からのデータ、前記現場に関連する作業要因に関連するデータ、または前記現場に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データを、前記駆除剤物質の前記決定された使用量と相関させることを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0099】
(様相92)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットはそれぞれ、前記コンピュータ装置から通信を受信するよう構成される受信モジュールを含み、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、少なくとも、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールに対し、前記駆除剤供給ユニットから供給されることとなる前記有害生物処置剤の希釈剤中に所定の濃度の前記駆除剤物質を調合するため前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質を計測することを指示することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0100】
(様相93)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記現場に関連する気象予報を決定し、前記気象予報に前記有害生物処置剤の供給が禁忌となる気象事象が含まれる場合には、駆除剤供給ユニットに対し、前記現場で有害生物処置剤を供給しないように指示することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0101】
(様相94)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記現場の位置を、前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定された駆除剤供給ユニットの位置と相関させ、前記現場の位置に最も近い駆除剤供給ユニットに関連する有害生物防除技術者を、前記有害生物処置剤を供給するため前記現場に派遣することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0102】
(様相95)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記1以上の駆除剤供給ユニットのそれぞれに関係する地理空間位置モジュールを含み、前記駆除剤供給ユニットの位置を前記それぞれの地理空間位置モジュールから決定し、前記駆除剤供給ユニットのいずれかの前記位置を前記位置についての有害生物処置剤制限と比較し、前記指定された有害生物処置剤が前記位置についての前記有害生物処置剤制限に反する場合には、代替的な有害生物処置剤を指定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0103】
(様相96)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記駆除剤モジュールは、前記駆除剤モジュール内に収納される前記駆除剤物質の消費を監視し、関連する消費データを、前記送信モジュールを介して、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体に関連する前記コンピュータ装置に送信するよう構成され、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体は、前記消費データを分析し、前記駆除剤モジュール内の前記駆除剤物質の使用率、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールと交換するための交換用駆除剤モジュールの注文間隔、前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを回収する回収間隔、または前記駆除剤モジュール内に収納される駆除剤物質の枯渇の際に前記駆除剤モジュールを時宜よく交換するのに必要な前記駆除剤モジュールの在庫レベルを決定することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0104】
(様相97)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記消費データを、前記駆除剤物質を収納している駆除剤モジュールおよび駆除剤物質が枯渇した駆除剤モジュールの在庫と比較し監査データを生成することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0105】
(様相98)
前述もしくは後述のいずれかの様相またはその組み合わせによる非一時的コンピュータ可読記憶媒体であって、前記駆除剤物質を収納する前記駆除剤モジュールに関連する供給チェーン情報を決定し、前記供給チェーン情報を前記現場に関連する有害生物検知情報と比較して駆除剤物質製品品質または駆除剤物質性能評価指標を監視することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記装置に行わせる、前記非一時的コンピュータ可読記憶媒体内部に記憶された更なるコンピュータ可読プログラムコードを含む、非一時的コンピュータ可読記憶媒体。
【0106】
本開示の、これらおよび他の特徴、様相、および利点は、以下で簡潔に説明する添付の図面と併せて下記の詳細な説明を読むことで明らかとなろう。本開示は、上述した様相のうちの、2つ、3つ、4つ、およびそれ以上のあらゆる組み合わせ、ならびに本開示に記載する特徴または要素のうちの、2つ、3つ、4つ、およびそれ以上のあらゆる組み合わせを含み、このことは、そのような特徴または要素が本明細書中の特定の様相の記述中に明示的に組み合わされているか否かに左右されない。本開示は、全体論的に読まれることが意図されており、文脈から明らかにそうでないと分かる場合を除き、本開示のあらゆる分離可能な特徴または要素は、種々の様相のいずれにおけるものであれ、組み合わせ可能であると理解されることが意図されている。本開示の諸様相は本明細書中に別途詳述する利点を有する。
【図面の簡単な説明】
【0107】
これまで本開示の概略を記述したので、これより添付の図面を説明する。図面は必ずしも一定の比率で描かれてはいない。
【
図1】本開示の一様相による有害生物監視防除システムの概略図である。
【
図2】本開示の種々の様相による有害生物監視防除システムおよび/または駆除剤適用システムのコンピュータ装置要素の概略図である。
【
図3】本開示の一様相による有害生物監視防除システムを用いた、現場監視のための有害生物監視装置の配分形態の概略図である。
【
図4】本開示の一様相による有害生物監視防除システムを用いた、現場における有害生物監視装置の配分の概略図である。
【
図5】本開示の一様相による有害生物監視防除システムを用いた、現場における有害生物監視装置の配分の概略図であり、有害生物監視装置から集められた実際の現場データから有害生物大量発生の発生源についてのベクトル表示が得られる。
【
図6】実施例1で扱う本開示の一様相による、現場から集められた実際のデータに関して現場での有害生物監視装置の配分を最適化するための有害生物監視防除システムの例示的な実施の概略図である。
【
図7】本開示の一様相による駆除剤適用システムの概略図である。
【
図8】本開示の一様相による駆除剤適用システムで使用するための駆除剤供給ユニットの概略図である。
【
図9】実施例2で扱う本開示の一様相による、現場から集められた実際のデータに関して現場での駆除剤の使用量と扱いを最適化するための駆除剤適用システムの例示的な実施の概略図である。
【
図10】本開示の一様相による現場における有害生物監視防除方法の動作フロー図である。
【
図11】本開示の一様相による現場における駆除剤適用方法の動作フロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0108】
これより添付の図面を参照しつつ本開示を更に充分に説明するが、本開示のすべての様相ではなく、いくつかの様相が示される。実際、本開示は多くの異なる形態で実施することができ、本明細書中に記述される様相に限定されると解釈すべきではない。むしろ、これら様相は、本開示が関係法令の要請を満たすために提供される。全体を通じ同じ参照符号は同じ要素を示す。
【0109】
図1は、本開示の一様相による有害生物監視防除システム100を概略的に示す。システム100は、それぞれが現場300に配置するよう構成される複数の有害生物監視装置200を含む。各有害生物監視装置200は、更に、現場300に配備されると有害生物の検知に反応して信号を生成するよう構成される。コンピュータ装置400は、有害生物監視装置200から離れて配置され、そこから生成信号を受信するために有害生物監視装置200と通信するよう構成され、有害生物監視装置200からの信号は、実際の現場データ(即ち、現場300に関連するか、またはそれを起源とし、現場300における実際の事象または条件を表す実際に収集されたデータ)を含む。いくつかの様相において、コンピュータ装置400は現場300から離れて配置されてもよい(即ち、遠隔/集中監視および通信)。他の様相において、コンピュータ装置400は、有害生物監視装置200から遠くに離して、現場300に配置してもよい。
【0110】
有害生物監視装置200は多くの異なる構成をとることができる。適切な有害生物監視装置200の一例は、例えば、同時継続中の米国特許出願第xx/xxx,xxx、発明者Byron Reid、Volker Gutsman、Michael Zimmerman、Chris Pienaar、およびGaelle Fages、2017年4月12日出願、譲受人Bayer CropScience LPおよびBayer AGであり、これは参照によりその全体が本明細書に援用される。一様相において、各有害生物監視装置200は、例えば、有害生物が歩くか這うか飛ぶかに応じて有害生物を検知するための適切な検知の仕組みを含む。即ち、例えば、適切な有害生物監視装置に実施される有害生物検知の仕組みは、飛ぶ昆虫と齧歯類またはゴキブリとでは異なる構成にすることができる。他の様相において、各有害生物監視装置200は、少なくとも有害生物検知の仕組みに関係する送信モジュール250を含み、送信モジュール250は有害生物検知の仕組みからの検知信号をコンピュータ装置400に送信するよう構成される。いくつかの様相において、検知信号は、例えば、有害生物監視装置200が検知した有害生物の識別を含む。他の様相において、検知信号は、有害生物監視装置200により示される検知事象の数や量のみを含んでいてもよい。送信モジュール250とコンピュータ装置400の間の通信は両者間の直接通信でもよく、いくつかの場合において、通信ゲートウェイまたはハブ275を介したものでもよい。いくつかの様相において、有害生物監視装置200は、コンピュータ装置400からの、またはそれと通信するように適切に構成される他の装置からの通信を受信するための受信モジュール(図示せず)をも含む。
【0111】
図2に示すように、コンピュータ装置400は、処理回路410、プロセッサ420、および非一時的メモリ440を含み、非一時的メモリ440は、プロセッサ420による実行に応えて、コンピュータ装置400に、少なくとも、これと通信する有害生物監視装置200に関する特定の機能を実行させる実行可能命令を記憶する。例えば、一様相において、コンピュータ装置400は、その内部に記憶する適切な命令を実行して、現場300の監視のために提案される有害生物監視装置200の量を決定するために、現場300に関連する環境要因データおよび歴史要因データを分析するよう構成される。いくつかの様相において、この分析は各有害生物監視装置200の現場300周辺における設置位置をも含む。
【0112】
環境要因データは、例えば、有害生物個体群の増加を助長する現場300および現場300周辺の環境要因に関連する。現場300に関連する環境要因の例には、有害生物のための潜在的な餌の供給源、水の供給源、または他の隠れ家が含まれる。現場300が他の土地建物に囲まれた建物または施設を含む場合、潜在的な餌の供給源、水の供給源、または他の隠れ家の検討は、建物や施設内部の条件と、建物や施設の外部または周囲の条件の両方に及ぶ。関係する現場条件の非限定的な例として、建物内部または建物外部の餌と水の供給源、入口/出口のドアの位置、貯蔵品または在庫の位置、材料の処理または保管の位置、出荷/荷受け位置、荷受けの性質および/または頻度、建物の内部および/または外部の温度(即ち、熱源)建物内部または外部の湿度、照明、ゴミ/廃棄物処理の位置、建物の構造上の健全性が失われ、または損なわれているか、カフェテリアまたは休憩室の位置、および/またはトイレ設備の位置が挙げられる。
【0113】
歴史要因データは、例えば、現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する。一様相において、かかる歴史要因データは、その現場に以前、有害生物監視器/罠があったか否か、これら有害生物監視器/罠のそれぞれに関連する現場の諸条件、これらの有害生物監視器/罠が記録する、有害生物の量、頻度、種類、または他の発生歴データを含む。
【0114】
コンピュータ装置400は、環境要因データおよび歴史要因データに基づいて、現場300の監視のために提案される有害生物監視装置200の量および/または各有害生物監視装置200の現場300周辺における設置位置を決定する。いくつかの様相において、有害生物監視装置200の量および/または設置位置は、現場300の特定の要因に応じてコンピュータ装置400により決定されてもよい。例えば、
図3に示すように、有害生物監視装置200の量および/または設置位置の決定は、現場300における建物または施設の周囲の長さに基づいてそれらを指定することを含んでいてもよい(即ち、初期設定は、建物施設の周囲に有害生物監視装置200間の間隔を最大(即ち、周囲の長さ1フィートあたりの有害生物監視装置200の数を最小)にして配置し、コンピュータ装置400が検討する環境要因データおよび歴史要因データに基づいて、間隔を縮める/配備する有害生物監視装置200の量を増やす(長さ1フィートあたりの有害生物監視装置の最小配置数を増やす))。
【0115】
また、いくつかの様相において、コンピュータ装置400は、分析に応じて現場300周辺の有害生物防除監視装置200の配備(量および/または配置)を指示するよう構成される。いくつかの特定の様相において、コンピュータ装置400は、分析に応じて、また現場300の地理空間地図との関係において、現場300周辺の有害生物防除監視装置200の配備(量および/または配置)を指示するよう構成される。即ち、いくつかの様相において、コンピュータ装置400が提供する分析結果は、例えば
図4に示すように、有害生物監視器/罠の特定の配置、種類等を現場地図または建物の見取図との関係において図示または別途示したものである。
【0116】
いくつかの様相において、コンピュータ装置400は、リスク許容要因に基づいて、少なくとも現場300周辺に配備される有害生物監視装置200の量の調整を調整するか、または調整を指示するよう構成される。かかるリスク許容要因は、例えば、種々のビジネスリスク要因、監査の頻度または過去の監査の失敗歴を含む。リスク許容要因の検討にあたってコンピュータ装置400は、少なくとも、現場の効果的な監視のために配備される有害生物監視装置200の最終的な数または量を提案、指示、または別途調整(増やすか減らす)してもよい。いくつかの場合において、リスク許容要因の検討の結果、少なくとも、現場300周辺の全てではなく特定の位置における有害生物監視装置200の数が調整されてもよい。他の場合において、リスク許容要因の検討の結果、少なくとも、現場300周辺の全部ではなく特定の位置における有害生物監視装置200の数が調整されてもよい。また他の場合において、リスク許容要因の検討の結果、現場300周辺の特定の位置における有害生物監視装置200の種類または位置が調整されてもよい。
【0117】
いくつかの様相において、例えば、コンピュータ装置400は、いずれかの有害生物監視装置200による有害生物の検知に反応して、実際の現場データ(即ち、コンピュータ装置400に送信される有害生物検知データ)を分析し、現場300周辺の検知された有害生物の位置または潜在的発生源を決定するよう構成される。例えば、
図5に示すように、コンピュータ装置400は、実際の現場データを分析し、現場300の検知された有害生物の位置または潜在的発生源を示すベクトル150を決定するよう構成されてもよい。より詳細には、かかる様相において、コンピュータ装置400は、有害生物監視装置200相互の地理空間的位置関係を把握し(即ち、現場300の地理空間的地図や現場図面等との関係における有害生物検知装置200の相対配置に従って)、また有害生物検知装置200から受信する実際の現場データを考慮し、様々な有害生物監視装置200からの有害生物検知信号を相関させて、現場300に関連する環境要因データが示すような、根本原因、位置、または潜在的発生源となり得るものに向かうベクトル150を生成するよう構成される。ひとたび、起こり得る有害生物大量発生の発生源が把握され、または別途、その有害生物大量発生の発生源、位置、または根本原因となり得るものを示すベクトル表示があれば、有害生物大量発生に対処するための適切な手段を取ることができる。例えば、有害生物防除技術者を現場300に派遣し、適切な有害生物防除対策を実施することができ、かつ/または現場300に対し、大量発生の現場または根本原因となり得るものを除去、変更あるいは別途対処するよう通知することができる。
【0118】
ひとたび実際の現場データが一定期間収集され、実際の現場データが現場300についての歴史的有害生物検知データおよび/または環境データとなった場合、/リスク許容要因は変わる可能性がある。したがって、いくつかの様相において、コンピュータ装置400は、更に、以前の分析または当初の分析からアップデートされた環境要因データおよび歴史要因データを用いて実際の現場データを周期的にまたは要求に応じて分析するため、適応可能または自己学習可能なように構成され、現場300周辺の有害生物監視装置200の設置位置を変更すべきか、および/または現場300周辺に配備される有害生物監視装置200の量を変更すべきか(即ち、現場300を有害生物監視装置200でより最適にカバーすること)を決定する。即ち、コンピュータ装置400が実行するアルゴリズムは、時間の経過、有害生物の活動の追跡、またはビジネスリスクの重要性の変化に応じ、アルゴリズムが現場300における条件変化に対応し、必要な有害生物検知装置200の数の増減および/または位置の変更を提案する、という意味において、自己学習的かつ適応可能である。
【0119】
特定の様相において、コンピュータ装置400は、現場300において起こり得る有害生物大量発生の発生源を決定し、または別途、その有害生物大量発生の発生源、位置、または根本原因となり得るものを示すベクトル表示があると決定した場合に、現場300における検知された有害生物またはその潜在的発生源に対する対処法を指定するよう構成される。いくつかの場合において、コンピュータ装置400は、
図1に示すように、対処法の指定に先立って実際の現場データに応じて1以上の特定照会を遠隔端末500に差し向けるよう構成される。かかる様相において、遠隔端末500は、入力した1以上の特定照会に対する回答を現場300から受信し、その応答をコンピュータ装置400に差し向けるよう構成される。こうして、コンピュータ装置400は、遠隔端末500からの応答に反応し、検知された有害生物を特定し、そうして、現場300における、特定された(検知された)有害生物または特定された発生源への的を絞った特定の対処法を指定する。例えば、遠隔端末500は、現場300に派遣された有害生物防除技術者が持つスマートフォン、タブレット、ラップトップコンピュータ等を含んでいてもよい。
【0120】
有害生物防除団体(PCO)550(例えば
図1参照)から有害生物防除技術者が派遣され、有害生物防除技術者が現場300に到着すると、コンピュータ装置400は、有害生物検知信号/実際の現場データ(必ずしも検知された有害生物を特定していると限らない)の受信に反応して、有害生物検知信号を送っている有害生物監視装置200に有害生物防除技術者を差し向けることができる。コンピュータ装置400は、遠隔装置500との通信を介し、例えば、検知された有害生物の特定を有害生物防除技術者に対して促し、または別途、検知された有害生物の外見上の特徴に関する1以上の質問に対し有害生物防除技術者からの応答を求めてもよい。そうしてコンピュータ装置400は、有害生物防除技術者からの適切な応答に基づき、大量発生の特定の発生源を決定し、かつ/または検知された有害生物に対処するための特定の対処法または処置を指定する。かかる場合において、当該技術範囲に通じた者には理解されるように、特定された有害生物がゴキブリの場合に指定される対処法は、特定された有害生物が齧歯類の場合とは大きく異なることがある。
【0121】
本開示のいくつかの様相において、検知された有害生物に対してコンピュータ装置400が決定する対処法は、コンピュータ装置400が、現場300における検知された有害生物またはその潜在的発生源に対する対処法を、現場300において対処法を実施するよう構成される駆除剤供給器600(例えば
図1参照)に指示することにより、または、駆除剤供給器600の使用如何にかかわらず現場300において対処法を実施するよう指示される有害生物防除技術者に指示することにより、実施されてもよい。即ち、駆除剤供給器600は現場において固定位置に備え付けのユニットでもよく、現場300に派遣される有害生物防除技術者が持つ携帯型ユニットでもよい。いずれの場合においても、駆除剤供給器600は、直接または適切な通信機器を介してコンピュータ装置400と通信するよう構成されてもよい。
【0122】
本開示の更なる様相において、コンピュータ装置400は、実際の現場データを、現場300での作業活動要因に関連する作業活動データ、または現場300に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データとの比較において分析し、現場300における将来の有害生物大量発生事象を予想するよう構成される。さらに、いくつかの様相において、コンピュータ装置400は、現場における有害生物大量発生の根本原因を特定するため、または将来の有害生物大量発生を予防するための措置を推奨するため、現場300に関連する環境監視器からのデータ、現場300に関連する物理的要因データ、現場300に関連する施設監視器からのデータ、または現場300に関連する作業要因に関連するデータを分析し、実際の現場データとの相関関係を決定するよう構成される。
【0123】
作業活動要因または作業要因は、例えば、現行の現場見取図または地図から明らかな事項、(例えば、物理的環境、建物の設計)、設備センサからのデータ(例えば、開放された入口、水漏れ)および/または作業要因からのデータ(例えば、生鮮材料品の荷受け、現場の排水)を含んでいてもよい。外部環境要因は、例えば、環境監視器からのデータ(例えば、温度、湿度等)または季節要因を含んでいてもよい。コンピュータ装置400は、作業活動要因または外部環境要因を実際の現場データおよび/またはそこから明白な傾向と相関させることにより、例えば、現場300における将来の有害生物大量発生事象を予想することができる。他の場合には、コンピュータ装置400は、この相関関係に基づいて根本原因分析を拡げ、そのような有害生物の問題を予防するために現場300に関連する構造、作業、および空気調節の変更を推奨することができる。即ち、いくつかの様相において、コンピュータ装置400は、作業活動データに関連する作業活動要因の変化、環境要因データに関連する環境要因の変化、または予想される将来の有害生物大量発生事象に対処するために実施され得る予防要因を決定するようにも構成される。
【0124】
いくつかの様相において、コンピュータ装置400は、現場300における検知された有害生物またはその潜在的発生源に対する指定された対処法または指定された対処法の有効成分(即ち、駆除剤の有効成分または有効物質)を、その対処法またはその指定された対処法の有効成分に対して検知された有害生物が耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変えるよう構成される。即ち、コンピュータ装置400は、現場300のための駆除剤製品の使用を監視するよう構成されてもよく、現場300周辺の有害生物個体群が特定の駆除剤製品またはその有効成分に対して生理的または行動的耐性を獲得することを予防または遅延させられるような駆除剤製品使用のローテーションを推奨することができる。他の場合において、コンピュータ装置400は、駆除剤耐性管理ガイドラインを遵守すべく、現場300における有害生物防除技術者が特定の駆除剤製品を使わないよう現場管理者に通知するよう構成されてもよい。
【0125】
さらに他の様相において、コンピュータ装置400は、指定された対処法に対する有害生物の活動の変化を決定するため、または処置の対象となっている有害生物の活動に応じた指定された対処法の効果を評価するため、実際の現場データを、現場における検知された有害生物またはその潜在的発生源に対する指定された対処法と相関させるよう構成されてもよい。即ち、いくつかの様相において、現場300における有害生物の活動(そのような有害生物の活動は、例えば、有害生物監視装置200および/または現場300の作業員による手入力データにより決定される)を駆除剤製品使用と相関させることにより、コンピュータ装置400は、現場300における有害生物の活動変化を特定の駆除剤製品使用の結果として分析することができる。このコンピュータ装置400による相関分析により、例えば、特定の現場300または複数の現場に関して特定の有害生物に対する特定の駆除剤製品の性能を評価することが可能になる。実際の現場データの継続的分析の間、コンピュータ装置400は、自己学習機能を活用することができ、これによりコンピュータ装置400は、特定の現場300または複数の現場について、最新のデータに基づき、有害生物に対して最も適した特定の駆除剤の使用を提案または推奨するための学習または適応ができる。
【0126】
他の様相において、コンピュータ装置400は、実際の現場データを分析し、それに関連する有害生物の活動が、指定された対処法(即ち、駆除剤)またはそれに関連する実施(即ち、適用)パラメータに関して増えているか否かを決定し、現場300における更なる対処行動を推奨するよう構成される。この更なる対処行動には、例えば、実施パラメータを推奨範囲内で調整することと、前記実施パラメータに関連しない現場要因に対応することと、指定された対処法または指定された対処法の有効成分を、検知された有害生物がその対処法に対して耐性を獲得することを予防または遅延させるため、変更することが含まれる。即ち、コンピュータ装置400は、現場300で有害生物検知事案が増加し、対処法(即ち、駆除剤製品)の使用が通常の許容または推奨される限度を外れている場合に、検知される有害生物のレベルを許容される閾値未満に戻すために、指定された対処法の矯正実施(即ち、許容または推奨される限度内での駆除剤製品の適用)を指示するよう構成される。コンピュータ装置400は、現場300で有害生物検知事案が増加し、対処法(即ち、駆除剤製品)の使用が通常の許容または推奨される限度内である場合に、現場作業員または有害生物防除技術者に対し現場300の建物/施設のより詳細な検査を実施し、有害生物の生存/増殖を助長する条件を探すよう警告するよう構成される。コンピュータ装置400は、指定された対処法の使用および実施方法が適切であるにもかかわらず現場300で有害生物検知事案が増加している場合に、指定された対処法に対して現場300周辺の有害生物個体群が生理的および/または行動的耐性を獲得している可能性について、現場管理者に警告するための早期警戒システムを提供するよう構成されてもよい。そのような場合には、コンピュータ装置400は、現場300周辺の有害生物個体群の効果的防除を維持するための代替的対処法または現場管理行動をも推奨してもよい。
【0127】
更に他の様相において、コンピュータ装置400は、指定された対処法と、現場300に関する、対処法への制限とを比較し、指定された対処法が対処法への制限に抵触する場合には、代替的な対処法を指定するよう構成される。即ち、いくつかの場合には、特定の政府当局(連邦、州、地方)が現場300を含む特定の地域で特定の駆除剤製品の使用を禁止している場合がある。例えば、連邦登録されている駆除剤物質であっても、絶滅危惧種の既知の生息地域周辺の保護区内では使用が許されない場合がある。また、連邦政府が特定の駆除剤物質を承認しても、州政府または地方政府が、少なくとも特定の区域で連邦政府の承認に優先する使用禁止を採択している可能性がある。そのような様相において、コンピュータ装置400は、現場300の位置に適用される駆除剤物質制限を記載した、利用可能な登録簿に基づいて、現場の位置と指定された対処法とを関連付け、特定の駆除剤製品が現場に発送されまたは適用される前に現場管理者または有害生物防除技術者に警告し、法律遵守の問題を予防するよう構成されてもよい。
【実施例0128】
実施例1
図6は、本開示の一様相による、現場から集められた実際のデータに関して現場での有害生物監視装置の配分を最適化するための有害生物監視防除システムの例示的な実施を示す概略図である。
【0129】
監視対象となるアカウントは、概して、本明細書に開示の有害生物監視装置を各現場およびその周辺に配分する必要のある1以上の現場を含む。最初に、監視対象の各現場に対し、事業の性質、位置、施設規模、検討対象の有害生物の種類、または配備する監視装置などの施設の記述的特徴がタグ付けされる。次に、現場ごとの2つの調査が行われる。1つの調査では、有害生物の施設への侵入経路となる建物外部の開放部(例えば、ドア、荷物の積み降ろし場、窓)の数など、施設において有害生物事案を可能にする非生物的要因を評価する。もう1つの調査では、放置されている食物または水の供給源など、施設内で有害生物事案を持続させる生物的要因を評価する。
【0130】
次にこれらの調査の結果は監視現場における有害生物監視器の数と配置を決定するために分析される。例えば、分析結果の示唆するところに応じて、1つの監視装置を有害生物の侵入口となっているドアの両側に設置し、かつ/または1つの監視装置を有害生物が頻繁にやってくる餌/水の供給源から所定の範囲内に設置する。こうして決定した現場周辺の有害生物監視器の基礎的配置数を元に、現場における有害生物の最近の活動歴と、当初分析に基づき提案された有害生物監視器配分との相互参照を行って、有害生物発生歴のある現場周辺の各位置の有害生物監視器の数を増やすことを更に提案し、有害生物監視器の配分調整を行う。最後に、調整済みの配分にリスク指数を適用して有害生物監視器の配備数を更に修正してもよく、リスク指数は(1)過去の監査または検査に反映される過去の有害生物事案の記録に比例し、(2)現場で行われる特定の種類の事業のリスク許容度に関連したものであってもよい。
【0131】
上述のプロセスは、望まざる有害生物の存在を検知するため現場の施設内部および/または周辺における推奨される有害生物監視器数およびその配置のためのスキームを定義する。システムを動作させるにつれて有害生物監視器からの個々の有害生物報告が蓄積される。このシステムは、蓄積される有害生物報告から「学習」し、施設内部もしくは周辺での、または別途現場において進行中の有害生物の活動に応じて、定期的に有害生物監視器の数を変え、かつ/または有害生物監視器の配分/配置を最適化することができる。これに加え、または代替的に、このシステムは、同種の事業を営んでいたり、施設規模や位置が似ている他の施設/現場における有害生物監視器の配備の「ライブラリ」からデータを引き出すことができる。このようにして、監視現場の有害生物監視器の数と配置を継続的または定期的に最適化(増加、減少、または配置変更)し、有害生物事案を当該施設/現場について設定された許容限度内に抑えつつ有害生物監視用ハードウェアの費用を最小化することができる。
【0132】
本開示の他の様相は、
図8に示すように、希釈剤820を収納するよう構成されるタンク810と、駆除剤物質840を収納するよう構成される駆除剤モジュール830と、データを送信する送信モジュール850とをそれぞれが含む1以上の駆除剤供給/適用ユニット800(例えば
図7参照)と、駆除剤供給/適用ユニット800から離れて配置されるコンピュータ装置900とを含む駆除剤適用システム700に向けられる。本明細書中において、要素800は、適切な場合または望ましい場合、駆除剤供給ユニット、駆除剤適用ユニット、および/または駆除剤供給/適用ユニットと呼ぶことがある。特定の様相において、コンピュータ装置900は、送信モジュール850を介して駆除剤供給ユニット800から駆除剤物質使用データを受信するよう構成され、駆除剤物質使用データは、例えば、希釈剤中に一定濃度の駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの駆除剤供給ユニット800の駆除剤モジュール830から供給される駆除剤物質840の供給量または供給率を含み、調合された有害生物処置剤は、現場300において有害生物を処置するため、駆除剤供給ユニット800から自動的にまたは有害生物防除技術者が駆除剤供給ユニット800を使用することにより供給される。
【0133】
詳細には、コンピュータ装置900は、処理回路と、プロセッサと、少なくとも駆除剤物質840の使用量を決定し監視することを、プロセッサによる実行に応えてコンピュータ装置900に行わせる実行可能な命令を記憶する非一時的メモリとを含む(例えば、
図2に示すコンピュータ装置400参照)。本開示のいくつかの様相において、1以上の駆除剤供給ユニット800はそれぞれ、コンピュータ装置900から通信を受信するよう構成される受信モジュール870(例えば、
図8参照)を含み、コンピュータ装置900は、少なくとも、駆除剤供給ユニット800から供給されることとなる有害生物処置剤の希釈剤820に特定の濃度の駆除剤物質840を調合するために供給される駆除剤物質840を計測することを、いずれかの駆除剤供給ユニット800の駆除剤モジュール830に指示するよう構成される。駆除剤供給ユニット800には多くの異なる構成があってよい。希釈剤820を収納するよう構成されるタンク810と、駆除剤物質840を収納するよう構成される駆除剤モジュール830とを含む、適切な駆除剤供給ユニット800の一例は、例えば、同時継続中の米国特許出願第xx/xxx,xxx、発明者Byron Reid、Volker Gutsman、Michael Zimmerman、Chris Pienaar、およびGaelle Fages、2017年4月12日出願、譲受人Bayer CropScience LPおよびBayer AGであり、これは参照によりその全体が本明細書に援用される。
【0134】
特定の様相において、駆除剤適用システム700は本明細書中に開示する態様で配置される「自立型」システムであってよい。他の様相において、駆除剤適用システム700は上記で開示した有害生物監視防除システム100に含まれるか、または別途関連していてもよい。より詳細には、そのような様相において、有害生物監視防除システム100のコンピュータ装置400は駆除剤適用システム700のコンピュータ装置900と同じか、これと協働するか、または別途これと関連していてよい。そのような場合、有害生物監視防除システム100の有害生物監視装置200によって実際の現場データが駆除剤適用システム700のコンピュータ装置900に提供されてもよい。また、駆除剤適用システム700の駆除剤供給ユニット800は、現場300で検知された1以上の有害生物に対処するための自動実施または/有害生物防除技術者に伝えられた指示/命令による実施のための、指定された対処法であってもよく、指定された対処法を含んでいてもよく、または、少なくとも有害生物監視防除システム100のコンピュータ装置400(または直接または例えば
図7に示すようなPCO550の通知を介してコンピュータ装置900)により現場300に発送される指定された対処法と関連していてもよい。そのような包括的総合システムを用いる場合、いくつかの様相によれば、駆除剤適用例の地域別、国別、またはグローバルなデータベースを作業種類別に割り当て、有害生物監視装置200または他の実際の現場データから得られた有害生物検知事案と相関させることができる。このようなシステムをこのように広範に適用すると、種々の有害生物防除団体(PCOs)が実施する有害生物管理プログラムの有効性を監視し分析することができ、駆除剤適用に関する推奨すべきベストプラクティスを決定できる。
【0135】
いくつかの様相において、システム700は複数の駆除剤供給ユニット800を含む。そのような場合、コンピュータ装置900は、複数の駆除剤供給ユニット800全体の駆除剤モジュール830から供給される駆除剤物質840の供給量または供給率に基づき駆除剤物質840の全使用量を決定するよう構成される。コンピュータ装置900は、決定された駆除剤物質840の使用量または使用率に基づき、1以上の駆除剤供給ユニット800から供給される駆除剤物質840についての正規使用量分布統計値を決定するよう構成される。コンピュータ装置900は、ひとたび正規使用量分布統計値が決定されると、駆除剤供給ユニット800のいずれかからの駆除剤物質840の決定された使用量を正規使用量分布統計値と比較し、駆除剤物質840についての正規使用量分布統計値より多くあるいは少なく供給している駆除剤供給ユニット800を決定する。
【0136】
即ち、いくつかの様相において、有害生物防除団体(PCO)管理者は、個々の駆除剤供給ユニット800のレベルの駆除剤物質840の使用量を追跡することにより、特定の駆除剤供給ユニット800の駆除剤物質840の使用量を、同様の作業をする/同じ駆除剤物質840を供給する駆除剤供給ユニット800の集団または選ばれた集合を基準として指標化しまたは評価することができ、これは、選ばれた駆除剤供給ユニット800の集合が同じPCO内にあるのであっても、選ばれた集合が特定の地域内でまたは国全体でいくつかの異なるPCOにわたる広がりを持つものであっても可能である。コンピュータ装置900は、例えば、特定の種類の作業(即ち、他にも監視/処置対象になっている同様の現場を有する地域にある現場300における有害生物検知に対する有害生物防除技術者の通常の派遣)について、特定の駆除剤供給ユニット800の駆除剤物質の使用量を追跡/監視することで、駆除剤物質840の「通常使用」に関する分布統計を決定するよう構成され、駆除剤物質840の使用に関する正規分布統計値から孤立している個々の駆除剤供給ユニット800、およびこれに関連する有害生物防除技術者に自動的に印をつけ、または目立たせることができる。その結果、PCOの有害生物防除技術者の管理者は、作業効率を改善し、またはコストを管理するため、その有害生物防除技術者に対して矯正行動を取るようにとの警告/通知を受け取ることができる。一例において、各駆除剤供給ユニット800は有害生物防除技術者と関連しており、コンピュータ装置900は、いずれかの駆除剤供給ユニット800からの駆除剤物質840の決定された使用量が正規使用量分布統計値から外れていることに反応して、有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定するよう構成される。
【0137】
本開示の他の様相において、1以上の駆除剤供給ユニット800はそれぞれ、送信モジュール850と通信するタイマモジュール860(例えば、
図8参照)を含み、タイマモジュール860は駆除剤適用事象の継続時間を決定するよう構成され、コンピュータ装置900は複数の駆除剤適用事象について正規継続時間(即ち、駆除剤適用事象の継続時間)分布統計値を決定するよう構成される。いくつかの場合において、コンピュータ装置900は、複数の駆除剤適用事象についての正規継続時間分布統計値より多くまたは少なく使用されている駆除剤供給ユニット800を決定するために、駆除剤供給ユニット800のいずれかからの、駆除剤適用事象の決定された継続時間を正規継続時間分布統計値と比較するよう構成される。そのような場合、各駆除剤供給ユニットは有害生物防除技術者と関連しており、コンピュータ装置900は、いずれかの駆除剤供給ユニット800からの、駆除剤適用事象の決定された継続時間が正規継続時間分布統計値から外れていることに反応して、有害生物防除技術者のための駆除剤適用矯正訓練を決定し監視するよう構成される。
【0138】
即ち、コンピュータ装置900は、一定の種類の駆除剤適用作業(即ち、現場300の処置)を完了するのに要する時間を追跡/監視することにより、「通常の適用時間」に関する分布統計を決定するよう構成され、駆除剤適用作業を完了するのに要する時間に関する正規分布統計値から孤立している個々の駆除剤供給ユニット800、およびこれに関連する有害生物防除技術者に自動的に印をつけ、または目立たせることができる。PCO管理者は、この情報を、適用効率に基づく、資源(有害生物防除技術者)の計画およびスケジュール作成に用い、各有害生物防除技術者により正確に仕事を割り当てることができる。他の場合には、コンピュータ装置900は、一定の種類の駆除剤適用作業を完了するのに要する時間を追跡することにより、例えば、正規時間/継続時間分布に基づく価格見積もりを通じて駆除剤適用作業の価格決定を自動的化するよう構成されてもよく、この価格見積りは顧客に対する支払い請求にも用いることができる。
【0139】
特定の様相において、コンピュータ装置900は、特定の種類の駆除剤適用作業を完了するのが正規時間/継続時間分布よりも早いまたは遅い有害生物防除技術者を特定するよう構成され、これらの標準外の有害生物防除技術者を、例えば、そのような駆除剤適用作業における確立されたベストプラクティスを利用して、一貫性の向上を助けるオンラインビデオ訓練モジュールに向かわせることができる。さらに、コンピュータ装置900は、これら有害生物防除技術者による矯正訓練の遵守を追跡または監視するよう、また、この矯正訓練の完了を、駆除剤適用作業の継続時間に関するその後の有害生物防除技術者の作業効率の変化と相関させるよう構成されてもよい。こうして、有害生物防除技術者の作業効率に何らかの改善が見られれば、それを褒め、有害生物防除技術者の作業効率に改善が見られなければ追加訓練を推奨することができる。さらに、コンピュータ装置900は、駆除剤製品の適用(全体の使用量または適用率)が各正規使用量分布統計値との比較で過小または過剰である有害生物防除技術者を特定するよう構成されてもよく、これらの標準外の有害生物防除技術者を、例えば、そのような駆除剤製品の適用における確立されたベストプラクティスを利用して、一貫性の向上を助けるオンラインビデオ訓練モジュールに向かわせることができる。さらに、コンピュータ装置900は、これら有害生物防除技術者による矯正訓練の遵守を追跡または監視するよう、また、この矯正訓練の完了と駆除剤製品使用量または適用率とを相関させるよう構成されてもよい。こうして、有害生物防除技術者の作業効率に何らかの改善が見られれば、それを褒め、有害生物防除技術者の作業効率に改善が見られなければ追加訓練を推奨することができる。
【0140】
他の様相において、コンピュータ装置900は、現場300に関連する環境監視器からのデータ、現場300に関連する物理的要因データ、現場300に関連する施設監視器からのデータ、現場300に関連する作業要因に関連するデータ、または現場300に影響する外部環境要因に関連する外部環境要因データを、駆除剤物質の決定された使用量と相関させるよう構成される。即ち、コンピュータ装置900は、多くの異なる種類の現場で検知された有害生物の活動を追跡または監視するよう構成されてもよい。次いでこの検知された有害生物の活動を、作業サイクル(即ち、現場作業内の要因)および/または現場300に影響する季節/気象パターン(即ち、現場外の要因)と相関させて種々の有害生物に関する予測分析を行ってもよい。コンピュータ装置900は、特定の種類の現場が有害生物の活動レベルの上昇傾向を示しているか、またはそれにつながる発生/事象が起きそうな場合、問題となる有害生物大量発生を予防する適切な措置が講じられるよう、現場管理者またはPCO管理者に対し警告を発するよう構成されてもよい。さらに、コンピュータ装置900は、予測される有害生物大量発生を予防および/または解決するために実施できる現場/PCO管理のベストプラクティスを推奨するよう構成されてもよい。さらに、コンピュータ装置900が自動的に現場位置および現場周辺の気象情報を駆除剤製品使用歴と相関させることによって、現場に関する遵守記録を簡単に生成することができ、倉庫管理および紙の記録書類を調べる必要なしに、現場の安全性および/または現場の環境問題に関する、規制による調査および/または通常の照会に効率的に対応できる。
【0141】
さらに他の場合に、コンピュータ装置900は、現場300またはその位置に関連する気象予報を決定し、気象予報に有害生物処置剤の供給が禁忌となる気象事象が含まれる場合には、駆除剤供給ユニット800、関連する有害生物防除技術者、または現場管理者に対し、現場300で有害生物処置剤を供給しないように指示するよう構成される。即ち、ピレスロイド系駆除剤などの特定の駆除剤は、適用後24時間以内に雨が予想される場合には適用しないようにとの用法指示を含む。そのような場合、コンピュータ装置900は、気象予報サービスに照会を行って現場の位置についての適切な予報を入手し、その適切な気象予報を現場に派遣された有害生物防除技術者/駆除剤供給ユニット800に関するリアルタイムの情報と相関させるよう構成されてもよい。こうして、コンピュータ装置900は、現場管理者、有害生物防除技術者、または駆除剤供給ユニット800自体に対して、特定の駆除剤製品の使用または適用が推奨される用法指示によれば現時点で禁忌であることについて警告を発することができる。
【0142】
より広くは、コンピュータ装置900は、例えば、駆除剤物質の適用が駆除剤適用ガイドラインに照らし禁忌となる場合、駆除剤物質の適用が適用される地元の規則または準拠法に抵触する場合、および/または現場に関連して適用される環境管理ガイドライン遵守を容易にするために、現場管理者および/またはPCO管理者が有害生物防除技術者による特定の駆除剤製品の使用または適用を防ぐことができるよう構成されてもよい。即ち、特定の駆除剤製品について連邦政府の承認があったとしても、しばしば私企業/現場は、特定の現場に関して使用できる駆除剤製品を規制するための承認製品リストを作成する。コンピュータ装置900は、駆除剤供給ユニット800とそれが供給する駆除剤物質の位置情報を当該現場/位置について承認された駆除剤製品の登録簿と相関させることにより、非承認製品が使用される前に有害生物防除技術者またはその現場管理者に対し自動的に警告/通知するよう構成され、これにより特定の現場の方針、現場に影響する法律または規則の遵守を確かなものとなる。
【0143】
本開示の様々な様相において、地理空間位置モジュール880(即ち、例えば、
図8に示すGPSを利用できる装置)が1以上の駆除剤供給ユニット800と関係している。そのような場合、コンピュータ装置900は、現場300の位置を、それぞれの地理空間位置モジュール880から決定され送信モジュール850を介してコンピュータ装置900に送信される、駆除剤供給ユニット800の位置(および関連する有害生物防除技術者の位置)と相関させるよう構成される。コンピュータ装置900は、現場300に最も近い駆除剤供給ユニット800に関連する有害生物防除技術者を、有害生物処理剤を供給するために現場300に派遣するよう更に構成されてもよい。即ち、それぞれの地理空間位置モジュール880を介して駆除剤供給ユニット800/有害生物防除技術者の位置データを利用することにより、コンピュータ装置900は、例えば、応答時間を最小化し労働力利用を最適化するために、現場から受信した検知された有害生物の活動の警告/通知を、現場300に最も近い駆除剤供給ユニット800/有害生物防除技術者に対し自動的に送信することができる。また、充分なデータが集まった際には、コンピュータ装置900は、種々の現場で検知された有害生物の活動の深刻度または重要度によって警告/通知を分類し、一定の資源(即ち、現場作業員または資源)を深刻度の低い検知された有害生物問題への対応のため派遣する一方、より深刻度の高い検知された有害生物問題のためにPCOから特定の有害生物防除技術者の派遣を増強するよう構成されてもよい。
【0144】
更に、各地理空間位置モジュール880を介して駆除剤供給ユニット800/有害生物防除技術者の位置データを利用することにより、コンピュータ装置900は、駆除剤供給ユニット800の位置をそれぞれの地理空間位置モジュール880から決定し、駆除剤供給ユニット800のいずれかの位置を当該位置についての有害生物処置剤制限と比較し、指定された有害生物処置剤が当該位置についての有害生物処置剤制限に反する場合には、代替的な有害生物処置剤を指定するよう構成されてもよい。
【0145】
特定の様相において、各駆除剤供給ユニット800の駆除剤モジュール880は、その内部に収納される駆除剤物質840の消費を監視し、関連する消費データを送信モジュール850を介してコンピュータ装置900に送信するよう構成される。そのような場合、コンピュータ装置900は、消費データを分析し、駆除剤モジュール830内の駆除剤物質840の使用率、内部に収納する駆除剤物質840の枯渇の際に駆除剤モジュール830と交換するための交換用駆除剤モジュールの注文間隔、内部に収納する駆除剤物質840の枯渇の際に駆除剤モジュール830を回収する回収間隔、または内部に収納する駆除剤物質840の枯渇の際に駆除剤モジュール830を時宜よく交換するのに必要な駆除剤モジュール830の在庫レベルを決定するよう構成される。即ち、コンピュータ装置900は、例えば、適用されている駆除剤製品、その量または適用率、現場の位置、および適用日の正確な記録を提供するため、個々の有害生物防除技術者/駆除剤供給ユニット800それぞれについて検証可能な記録を生成するよう構成されてもよい。このようにコンピュータ装置900は、労働安全衛生規定の遵守のために、特定の駆除剤製品への暴露(即ち、環境暴露)を監視し報告することができる。これに関連して、本明細書中に開示する駆除剤供給ユニット800の諸様相の優位性または利点となり得ることとして、例えば、駆除剤モジュール830からの駆除剤物質840をタンク810からの希釈剤820と混ぜることにより、自動的かつ閉じ込めた/封じ込めた状態で有害生物処置剤を調合することにより、濃縮状態であり得る駆除剤物質840への、有害生物防除技術者および/または近くの一般人の暴露を減らすことができる。
【0146】
特定の様相において、コンピュータ装置900は、消費データ、例えば、種々の駆除剤モジュール830の中の駆除剤物質840の使用量または使用率に関する消費データを、駆除剤物質840を収納している駆除剤モジュール830および駆除剤物質が枯渇した駆除剤モジュールの在庫と比較し監査データ(即ち、駆除剤モジュール830および駆除剤製品の総消費量を追跡するための監査データ)を生成するよう構成される。コンピュータ装置900は、駆除剤製品の消費量についてのリアルタイムデータを生成することにより、駆除剤製品の購入量データに基づき、別々のレベル、即ち、社内(即ち、PCO)、個々の支店、または各作業車で利用可能な在庫を監視するよう構成されてもよい。こうしてサプライチェーンの物流管理を最適化することができ、適切な駆除剤製品を適切な有害生物防除技術者に適切な量でジャストインタイムで届ける自動的な在庫補充が可能となる。さらに、コンピュータ装置900は、駆除剤製品の使用量および/または使用率(即ち、枯渇)を追跡/監視することにより、空の/枯渇した駆除剤モジュール830の再利用または交換のための回収予定を自動で作成することができる。その上、コンピュータ装置90は、駆除剤製品供給(在庫)を駆除剤製品の枯渇と相関させることにより駆除剤製品の不一致がないか監視し、不一致が発見された場合には、駆除剤製品の不正流用/盗難/紛失の可能性について管理者向け警告を生成するよう構成されてもよい。他の場合において、そのような不一致は、例えば、種々の駆除剤供給ユニット800の較正の必要を示している場合がある。
【0147】
更に他の様相において、コンピュータ装置900は、駆除剤物質840を収納する駆除剤モジュール830に関連する供給チェーン情報を決定し、供給チェーン情報を現場300に関連する有害生物検知情報と比較して駆除剤物質製品品質または駆除剤物質性能評価指標を監視するよう構成される。即ち、コンピュータ装置900は、バッチ、分析、サプライヤ等を識別する製品供給データベース、種々の駆除剤製品に関連する情報を利用することにより、現場300における有害生物検知事例の分析を行い、駆除剤製品品質の問題または性能/有効性の問題を決定するよう構成される。その結果、製品リコールの必要がある場合にリコールに対処するため警告/通知を迅速に発出することができる。
【0148】
実施例2
図9は、本開示の一様相による、現場から集められた実際のデータに関して現場での駆除剤の使用量と扱いを最適化するための駆除剤適用システムの例示的な実施の概略図である。即ち、この例においてシステムは、有害生物管理、詳細には、施設、個人住宅、または集合住宅における有害生物事案抑制のための、現場における駆除剤調合物の適用を最適化するために配備される。
【0149】
アカウントは概して1以上の現場を含み、各現場は、事業の性質、その位置、施設規模、および/または遭遇した有害生物の種類などの、施設の記述的特徴をタグ付けされたシステムによりサービスを提供される。各現場の各サービスについて、特定の駆除剤を適用した日付およびその特定の駆除剤の濃度と量などの、駆除剤適用事象の特徴が記録される。この駆除剤の処置事象記録は分析のためデータベースに記録される。蓄積された処置事象に多様な分析が施される。
【0150】
一例において、現場の温度と降水事象を検索するため外部データベースにアクセスし、このデータを処置事象の頻度と相関させて、現場で使用され適用された特定の駆除剤の持続性/有効性に対する気象の影響を学習することができる。システムは、特定の駆除剤の使用が許される時と場所に関する公的または私的な制限を要約した種々の「ライブラリ」を参照するよう構成されてもよく、意図せぬ違反が有害生物管理企業の遵守記録に悪影響を与えることを予防するため(接続された駆除剤適用装置を介して)技術者に警告を送ることができる。
【0151】
有害生物管理企業は、アプリオリに閾値を定め、または処置事象のアポステリオリ分析を行って、矯正行動が必要な孤立した処置事象に印をつけてもよい。例えば、全技術者の駆除剤適用を追跡することにより、有害生物管理企業は適用量または平均サービス時間の閾値(即ち、算術平均プラスマイナス1標準偏差)を定めることができる。こうして有害生物管理企業は、駆除剤の適用が多すぎる技術者または施設/現場での適切なサービスに充分時間をかけていない技術者を特定することができる。有害生物管理企業は、この洞察により、例えば、マスタデータベースにデータのある多数の他企業に関連する同様の施設/現場の駆除剤処置記録の分析に基づき、企業のサービス標準または業界の標準慣行の遵守を確実にするため、技術者を訓練資源に向かわせることができる。
【0152】
最後に、そして実施例1に関連して開示した最適化された有害生物監視配分形態とのインタフェースに応じて、施設/現場における駆除剤処置の必要性を示す有害生物事案についての使用者定義の閾値を定めてもよい。実施例1の有害生物検知システムがそのような閾値を超える有害生物事案を報告すると、最適化された有害生物管理システムは、技術者または有害生物管理企業に施設/現場における追加的な駆除剤適用サービスの必要を通知する警告を生成することができる。
【0153】
「サービスが必要」との警告は種々の態様に修正することができる。例えば、前回の駆除剤適用サービスからの時間が期待より短い(即ち、製造者の推奨処置より間隔が短い)場合には、特定の駆除剤製品を推奨してもよい。当該有害生物管理企業の記録、または多数の他の同様の駆除剤管理企業からの記録に基づいて、駆除剤処置後の期待される有害生物抑制効果持続時間(即ち、算術平均プラスマイナス1標準偏差)を設定することができる。この閾値からの逸脱は、技術者の仕事ぶり、または駆除剤の化学薬品の性能、またはその両方が劣っていることを示唆する。
【0154】
さらに、有害生物個体群が特定の駆除剤に生理的耐性を獲得するのを防ぐために、異なる駆除剤間で予定されるローテーションを設定してもよい。そうして、システムは、施設内/現場における1つの駆除剤の連続使用を継続的に追跡し、対象有害生物の駆除剤耐性を防ぐための管理スキームで用いるための次の駆除剤製品を推奨する。成果が基準を超えて低いことは、有害生物による駆除剤耐性獲得リスク、または駆除剤の効果を減じる他の条件を示す警告ともなる。
【0155】
このように、作業実績データからの洞察に基づいて駆除剤適用事象の頻度または質を制御するために、システムを用いることができる。また、システムは、関連する有害生物監視システムが決定する有害生物の警告との相互作用を通じて、駆除剤に関連する費用とリスクを最小化することにより、施設/現場に設定された許容限度内に有害生物事案を維持しつつ、施設内/現場における有害生物管理を最適化することができる。
【0156】
本開示の諸様相は、
図8および
図9の動作フロー図に一般的に示し、本明細書全体を通じて説明し、開示しかつ特許請求するシステムにより行われる方法をも提供する。本開示の諸様相は、適切なシステム、装置、方法を提供することに加え、プロセッサによる実行に応えて少なくとも本明細書中に開示する方法を装置に行わせるコンピュータ可読プログラムコードをそれぞれが内部に記憶する、関連する非一時的コンピュータ可読記憶媒体を提供する。即ち、例えば、プロセッサ装置の実行に応えて少なくとも本明細書中に開示するステップを行わせる特定のコンピュータ可読プログラムコード部分を内部に記憶する非一時的コンピュータ可読記憶媒体(即ち、メモリ装置)の形態をとる、上記で開示した機能/動作/ステップを行うコンピュータプログラム製品である。
【0157】
これに関連して、
図8および
図9は、本開示の特定の様相による特定の方法、システム、装置、およびコンピュータプログラム製品に関連する動作フロー図である。より詳細には、
図10は、本開示の一様相による、現場における有害生物監視防除の方法を概略的に示し、その方法は、現場の監視のために提案される有害生物監視装置の量ならびに各有害生物監視装置の現場周辺における設置位置を決定するために、有害生物個体群の増加を助長する現場および現場周辺の環境要因に関連する環境要因データならびに現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する歴史要因データを分析すること(ブロック900)と、分析に従って現場周辺へ有害生物防除監視装置を配備すること(ブロック920)と、を含む。
図11は、現場における駆除剤適用の方法の動作フロー図を概略的に示し、その方法は、プロセッサと実行可能な命令を記憶する非一時的メモリとを含むコンピュータ装置において、希釈剤を収納するよう構成されるタンクと、駆除剤物質を収納するよう構成される駆除剤モジュールと、データを送信する送信モジュールとをそれぞれが含む離れて配置される1以上の駆除剤供給ユニットから、駆除剤物質使用データを受け取ること(ブロック940)と、コンピュータ装置で駆除剤物質使用データを分析することにより駆除剤物質の使用量を決定し監視すること(ブロック960)と、を含み、駆除剤物質使用データは、希釈剤中に一定濃度の駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの駆除剤モジュールから供給される駆除剤物質の供給量または供給率を含み、有害生物処置剤は、前記現場で有害生物に処置を施すために前記駆除剤供給ユニットから供給される。
【0158】
各動作フロー図の各ブロックもしくはステップまたは動作フロー図のブロックの組み合わせは、プロセッサ装置により実行される適切なコンピュータプログラム命令により実施できることが理解されるであろう。これらコンピュータプログラム命令は、コンピュータ装置、または本明細書中に開示する方法と別途関連する動作フロー図中に特定される機能を実行するための他のプログラム可能な装置にロードしてもよい。これらのコンピュータプログラム命令は、コンピュータ装置または特定の態様の他のプログラム可能な装置からアクセスできるように、非一時的コンピュータ可読メモリ(即ち、メモリ装置)に記憶されてもよく、このコンピュータ可読メモリに保存された実行可能な命令が、本明細書中に開示する方法と別途関連する動作フロー図中に特定される機能を実施させる命令を指示または別途実行することができる製品を動作させ、またはその動作を容易にする。コンピュータプログラム命令は、コンピュータ装置または他のプログラム可能な装置にロードして、そのコンピュータ装置または他のプログラム可能な装置の上で一連の動作ステップを実行させ、これによりコンピュータ装置または他のプログラム可能な装置の実行する命令が本明細書中に開示する方法と別途関連する動作フロー図中に特定される機能/ステップを実施するための適切なステップを提供または別途指示するという、コンピュータにより実行されるプロセスを生み出すようにしてもよい。動作フロー図の各ステップまたは動作フロー図のステップの組み合わせは、特定の機能またはステップを実施する専用ハードウェアに基づくコンピュータシステムまたは専用ハードウェアとコンピュータ命令(ソフトウェア)の組み合わせにより実施することが可能であることもまた理解されるであろう。
【0159】
上記で示したとおり、プログラムコード命令はメモリに記憶され、処理回路により実行されてもよく、処理回路はこれによりプログラムされ、本明細書中に記載のシステム、サブシステム、ツール、およびそのそれぞれの要素の機能を実施する。本明細書中に特定される機能を実施する基礎となる特定の機械を生成するため、非一時的コンピュータ可読記憶媒体からいかなる適切なプログラムコード命令がコンピュータまたは他のプログラム可能な装置にロードされてもよいことが理解されよう。これらのプログラムコード命令は、コンピュータ、処理回路、または他のプログラム可能な装置に対し特定の態様で機能するように指示する非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶されてもよく、これにより特定の機械または特定の製品が生み出される。非一時的コンピュータ可読記憶媒体に記憶される命令は、本明細書中に記載される機能を実施する手段となる製品を生み出すものであってもよい。プログラムコード命令は、非一時的コンピュータ可読記憶媒体から読み出され、コンピュータ、処理回路、または他のプログラム可能な装置にロードされ、当該コンピュータ、処理回路、または他のプログラム可能な装置の上で、またはそれによって、実施される動作を実行するように、当該コンピュータ、処理回路、または他のプログラム可能な装置を構成するものであってもよい。
【0160】
プログラムコード命令の読み出し、ローディング、および実行は、1度に1つの命令を読み出し、ロードし、実行する逐次処理であってもよい。いくつかの例示的実施において、読み出し、ローディング、および/または実行は、複数の命令を同時に読み出し、ロードし、実行するパラレル処理であってもよい。プログラムコード命令の実行は、コンピュータ、処理回路、または他のプログラム可能な装置により実行される命令が、本明細書中に記載される機能を実施する動作を提供する、コンピュータ処理を生み出すものであってもよい。
【0161】
処理回路による命令の実行、または非一時的コンピュータ可読記憶媒体に命令を記憶させることは、特定の機能を実施するための動作の組み合わせを支持する。このように、装置は、処理回路および処理回路に接続された非一時的コンピュータ可読記憶媒体またはメモリを含んでいてもよく、処理回路はメモリに記憶されたコンピュータ可読プログラムコードを実行するよう構成される。1以上の機能、および機能の組み合わせは、専用ハードウェアによるコンピュータシステムおよび/または特定の機能を実施する処理回路、または専用ハードウェアとプログラムコード命令の組み合わせにより実施されてよいことも理解されるであろう。
【0162】
本開示の属する技術分野における通常の知識を有する者は、上述の記載および関連する図面の教示の利益を有し、本明細書中に提示した開示について多くの修正および他の実施形態に想到するであろう。例えば、特定の様相において、現場処置手続きおよび有害生物検知事案の歴史データを用いて種々のビジネス業績評価指標(例えば、アカウント維持率、満足度調査)に向けた分析を行ってもよく、経営者は、顧客満足の最適化および業務の成長と利益率の改善のためにこれらの洞察を用いることができる。したがって、本開示は開示された特定の実施形態に制限されることなく、修正や他の実施形態も特許請求の範囲に含まれることが意図されていることが理解されねばならない。その上、上述の明細書および関連の図面では、例示的実施形態を、要素および/または機能のある種の例示的組み合わせとして示しているが、代替的実施形態により、請求の範囲を逸脱することなく要素および/または機能の異なる組み合わせが提供可能であることが理解されるべきである。これに関連して、例えば、上記で明確に記述したものとは異なる要素および/または機能の組み合わせをいくつかの請求項に提示することも想定される。本明細書中には特定の用語が用いられているが、それらは限定を目的とせず一般的、記述的な意味でのみ用いられている。
複数の有害生物監視装置であって、前記有害生物監視装置の各々は、現場に配置され、前記現場における有害生物の検知に反応して信号を生成するよう構成される、複数の有害生物監視装置と、
前記有害生物監視装置から離れて配置され、前記有害生物監視装置から前記生成された信号を受信するために前記有害生物監視装置と通信するよう構成されるコンピュータ装置であって、前記有害生物監視装置からの前記信号は、実際の現場データを含み、前記コンピュータ装置は、プロセッサと、実行可能な命令を記憶するメモリとを含み、前記命令は少なくとも、
前記現場の監視のために提案される前記有害生物監視装置の量と、前記現場周辺における各々の前記有害生物監視装置の設置位置とを決定するために、環境要因データと歴史要因データとを分析することであって、前記環境要因データは、有害生物個体群の増加を助長する前記現場および前記現場周辺の環境要因に関連し、前記歴史要因データは、前記現場における過去の有害生物の個体群を示す要因に関連する、前記分析することと、
前記分析に従って、前記現場周辺への前記有害生物防除監視装置の配備を指示することと、
を前記プロセッサによる実行に応えて前記コンピュータ装置に行わせる、コンピュータ装置と、
を含む有害生物監視防除システム。
1以上の駆除剤供給ユニットであって、各駆除剤供給ユニットは、希釈剤を収納するよう構成されるタンクと、駆除剤物質を収納するよう構成される駆除剤モジュールと、データを送信する送信モジュールと、を含む1以上の駆除剤供給ユニットと、
前記駆除剤供給ユニットから離れて配置され、前記駆除剤供給ユニットからそれぞれの送信モジュールを介して駆除剤物質使用データを受信するよう構成されるコンピュータ装置であって、前記駆除剤物質使用データは、前記希釈剤中に一定濃度の前記駆除剤物質を含む有害生物処置剤を調合するために、いずれかの前記駆除剤供給ユニットの前記駆除剤モジュールから供給される前記駆除剤物質の供給量または供給率を含み、前記有害生物処置剤は、前記現場で有害生物に処置を施すために前記駆除剤供給ユニットから供給され、前記コンピュータ装置は、プロセッサと、少なくとも駆除剤物質の使用量を決定し監視することを、前記プロセッサによる実行に応えて前記コンピュータ装置に行わせる、実行可能な命令を記憶するメモリとを含む、コンピュータ装置と、
を含む駆除剤適用システム。