(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175060
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】KDM5阻害活性を有する化合物およびその医薬用途
(51)【国際特許分類】
C07D 403/06 20060101AFI20241210BHJP
A61P 35/00 20060101ALI20241210BHJP
A61P 25/28 20060101ALI20241210BHJP
A61P 43/00 20060101ALI20241210BHJP
C07D 487/10 20060101ALI20241210BHJP
C07D 498/10 20060101ALI20241210BHJP
A61K 31/4155 20060101ALI20241210BHJP
A61K 31/424 20060101ALI20241210BHJP
A61K 31/445 20060101ALI20241210BHJP
A61K 31/55 20060101ALI20241210BHJP
A61K 31/4748 20060101ALI20241210BHJP
A61K 31/122 20060101ALI20241210BHJP
A61K 38/16 20060101ALI20241210BHJP
A61K 31/27 20060101ALI20241210BHJP
A61K 31/473 20060101ALI20241210BHJP
A61K 39/395 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
C07D403/06 CSP
A61P35/00
A61P25/28
A61P43/00 111
C07D487/10
C07D498/10
A61K31/4155
A61K31/424
A61K31/445
A61K31/55
A61K31/4748
A61K31/122
A61K38/16
A61K31/27
A61K31/473
A61K39/395 N
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024160427
(22)【出願日】2024-09-17
(62)【分割の表示】P 2022530005の分割
【原出願日】2020-07-16
(31)【優先権主張番号】62/875,091
(32)【優先日】2019-07-17
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TWEEN
(71)【出願人】
【識別番号】000185983
【氏名又は名称】小野薬品工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 達則
(72)【発明者】
【氏名】角内 章人
(72)【発明者】
【氏名】梅村 周平
(72)【発明者】
【氏名】マッツ スベンソン
(72)【発明者】
【氏名】アナトリー ルビンスキー
(72)【発明者】
【氏名】猪山 大吾
(72)【発明者】
【氏名】ゴラン クリロフ
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 秀典
(72)【発明者】
【氏名】カイル コンゼ
(72)【発明者】
【氏名】アンドレアス ベラス
(72)【発明者】
【氏名】サイモン クランプラー
(72)【発明者】
【氏名】メール バラッド
(72)【発明者】
【氏名】カルム マクラウド
(72)【発明者】
【氏名】ジェームズ エヌ. サンダーソン
(72)【発明者】
【氏名】リチャード ジェイ. ブル
(72)【発明者】
【氏名】サイモン ゲインズ
(57)【要約】
【課題】本発明は、KDM5阻害薬を提供する。
【解決手段】本発明で開示される、一般式(Z)
式中、すべての記号は明細書に記載の定義と同義であり;
またはその塩は、がん、ハンチントン病、アルツハイマー病等の予防および/または治療剤として有用である。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一般式(Z);
【化1】
(式中、ringは、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、ハロゲン原子、オキソまたは5または6員単環炭素環から選択される、1~3個の置換基で置換されていてもよい、1~4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む、3~10員の単環または二環式複素環を表し;
複数の置換基は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく;
AはR
1またはR
1-1-L
1-を表し;
BはR
2またはR
2-1-L
2-を表し;
R
1は、水素原子、C1-4アルキル、ニトリル、ハロゲン原子、カルバモイル、C1-4アルキルアミノカルボニル、C1-4ジアルキルアミノカルボニル、1~4個のR
4で置換されていてもよい、5または6員単環複素環、または5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニルを表し;
R
4は、C1-4アルキル、C2-6アシル、または1~4個のC1-4アルキルで置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
R
2は、水素原子またはC1-4アルキルを表し;
R
3は、水素原子、1~3個のR
5で置換されていてもよいC1-4アルキル、1~3個のR
6で置換されていてもよいC1-4アルコキシ、R
7で置換されていてもよいヒドロキシ、1または2個のR
8で置換されていてもよいアミノ、1~4個のR
9で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR
10で置換されていてもよい4~6員単環複素環、または1~4個のR
11で置換されていてもよい4~15員二環式複素環を表し;
R
5は、C1-4のアルキル、ハロゲン原子、または5または6員単環炭素環を表し;
R
6は、C1-4のアルキル、ハロゲン原子、または5または6員単環炭素環を表し;
R
7は、1~4個のR
12で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR
13で置換されていてもよい5または6員単環複素環、ベンジルまたは2-(2-テトラヒドロフリル)エチルを表し;
R
8は、C1-4アルキル、または2-(2-テトラヒドロフリル)エチルを表し;
R
9は、C1-4のアルキル、アセチルアミノメチル、アセチルアミノエチル、または5または6員単環複素環を表し;
R
10は、C1-6アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ-C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル-C1-4アルキル、ベンジル、5または6員単環炭素環、5または6員単環複素環、アセチルアミノメチル、アセチルアミノエチル、シクロプロピルカルボニルアミノエチル、N-メチルシクロプロピルカルボニルアミノエチル、tert-ブチルカルボニルアミノエチル、N-メチル-tert-ブチルカルボニルアミノエチル、tert-ブトキシカルボニルアミノエチル、1-フェニルエチル、または2-ヒドロキシ-1-フェニルエチルを表し;
R
11は、C1-4のアルキル、または5または6員単環複素環を表し;
R
12は、ハロゲン原子またはC1-4アルキルを表し;
R
13は、C1-4アルキルを表し;
複数のR
4、R
5、R
6、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12またはR
13は同一であっても異なっていてもよく;
R
1-1は、1~4個のR
5-1で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、1~4個のR
6-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環、または1~4個のR
7-1で置換されていてもよい4~15員二環式複素環を表し;
R
5-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R
6-1は、1~4個のR
8-1で置換されていてもよいC1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-4アルキルで置換されたC3-8シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R
7-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R
8-1は、ヒドロキシ、ハロゲン原子、ニトリル、ベンジルオキシ、または5または6員単環炭素環を表し;
L
1は、結合手、またはカルボニル(-C(=O)-)を表し;
L
2は、結合手、カルボニル(-C(=O)-)、-(CH
2)n-NR
9-1C(=O)-、または-C(=O)NR
10-1-を表し;
R
9-1は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
R
10-1は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
nは0~3の整数を表し;
R
2-1は、水素原子、1~4個のR
11-1で置換されていてもよいC1-6アルキル、1~4個のR
12-1で置換されていてもよいC1-4アルコキシ、1~4個のR
13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環、1~4個のR
14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環、1~4個のR
15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環、または-S(O)
m-(C1-4アルキル)を表し;
R
11-1は、ヒドロキシ、ハロゲン原子、またはC3-8シクロアルキルを表し;
R
12-1は、ヒドロキシ、ハロゲン原子、またはC3-8シクロアルキルを表し;
R
13-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、またはC1-4ハロアルキルを表し;
R
14-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、またはC1-4ハロアルキルを表し;
R
15-1は、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、1~4個のR
16-1で置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、ピリジン-2-イル、1-メチルピラゾール-4-イル、またはオキソを表し;
R
16-1は、C1-4アルキル、またはC1-4アルコキシを表し;
mは0~2の整数を表し;
R
5-1、R
6-1、R
7-1、R
8-1、R
11-1、R
12-1、R
13-1、R
14-1、R
15-1、またはR
16-1のうち複数で置換されている場合、それらは同一であっても異なっていてもよく;
rは0~1の整数を表す。)で示される化合物、またはその塩。
【請求項2】
一般式(Z)が、一般式(I);
【化2】
(式中、一般式(I)は以下の式を表し;
【化3】
R
51は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
R
52はC1-4アルキルを表し;
R
53は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
その他の記号は、請求項1に記載したものと同じものを表す。)で示される化合物である、請求項1に記載の化合物、またはその塩。
【請求項3】
一般式(Z)または(I)が、一般式(I-1)、(I-5)または(I-7);
【化4】
(式中、すべての記号は請求項1または2に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1または2に記載の化合物、またはその塩。
【請求項4】
化合物が、一般式(I-1-1);
【化5】
(式中、R
1Yは、1~4個のR
4で置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
R
2Yは、C1-4アルキルを表し;
その他の記号は、請求項1に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1~3の何れかに記載の化合物、またはその塩。
【請求項5】
化合物が、
(1)7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(3-フェニルアゼチジン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(2)2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(3)2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(4)3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(5)7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.25当量のギ酸塩;
(6)3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(7)N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド;
(8)3-イソプロピル-2-メチル-7-(1-(5-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;または
(9)N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミドである、請求項1~4の何れかに記載の化合物、またはその塩。
【請求項6】
化合物が、一般式(I-5-1);
【化6】
(式中、すべての記号は請求項1または4に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1~3の何れかに記載の化合物、またはその塩。
【請求項7】
化合物が、
(1)2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド;または、
(2)3-イソプロピル-4-オキソ-2-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミドである、請求項1~3および6の何れかに記載の化合物、またはその塩。
【請求項8】
化合物が、一般式(I-7-1);
【化7】
(式中、R
3Yは、1~4個のR
9で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR
10で置換されていてもよい4~6員単環複素環、または1~4個のR
11で置換されていてもよい4~15員二環式複素環を表し;
その他の記号は、請求項1または2に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1~3の何れかに記載の化合物、またはその塩。
【請求項9】
化合物が、
(1)7-イソプロピル-8-オキソ-6-フェニル-5,8-ジヒドロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-カルボニトリルである、請求項1~3および8の何れかに記載の化合物、またはその塩。
【請求項10】
一般式(Z)が、一般式(II);
【化8】
(式中、一般式(II)は以下の式を表し;
【化9】
R
3-1は、水素原子、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R
4-1は、水素原子、C1-4アルキル、または5または6員単環炭素環を表し;
R
17-1は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
はα-配置を示し;
はβ-配置を示し;
はα-配置、β-配置、または、α-配置とβ-配置の混合を表し;
その他の記号は、請求項1に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1に記載の化合物、またはその塩。
【請求項11】
一般式(Z)または(II)が、一般式(II-1)、(II-5)、(II-8)または(II-12);
【化10】
(式中、すべての記号は請求項1または10に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1または10に記載の化合物、またはその塩。
【請求項12】
化合物が、一般式(II-1-1):
【化11】
(式中、R
1-1Yは、以下の化合物を表し;
【化12】
基中、矢印は、カルボニルの炭素原子への結合を表し;
R
2-1Yは、1~4個のR
13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環または1~4個のR
14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環を表し;
その他の記号は、請求項1に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1、10または11に記載の化合物、またはその塩。
【請求項13】
化合物が、
(1)N-(1-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミドである、請求項1または10~12に記載の化合物、またはその塩。
【請求項14】
化合物が、一般式(II-5-1):
【化13】
(式中、R
2-1Sは、1~4個のR
13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環、1~4個のR
14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環または1~4個のR
15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
その他の記号は、請求項10または12に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1、10または11に記載の化合物、またはその塩。
【請求項15】
化合物が、
(1)(5-シクロヘキシル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン;
(2)(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン;
(3)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(1-メチルシクロプロパン-1-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン;
(4)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(チオフェン-2-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン;または、
(5)[2-(4-フルオロ-1-メチル-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノンである、請求項1、10、11または14に記載の化合物、またはその塩。
【請求項16】
化合物が、一般式(II-8-1):
【化14】
(式中、すべての記号は請求項1に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1、10または11に記載の化合物、またはその塩。
【請求項17】
化合物が、
(1)1-[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-イル]-2,2-ジメチル-プロパン-1-オンである、請求項1、10、11または16に記載の化合物、またはその塩。
【請求項18】
化合物が、一般式(II-12-1):
【化15】
(式中、R
1-1Sは、1~4個のR
6-1で置換されていてもよい、1~4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む、5員単環芳香族複素環を表し;
R
2-1Tは、1~4個のR
15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
その他の記号は請求項10に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、請求項1、10または11に記載の化合物、またはその塩。
【請求項19】
化合物が、
(1)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-(5-メチル-4-フェニルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノンである、請求項1、10、11または18に記載の化合物、またはその塩。
【請求項20】
請求項1に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩と、薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物。
【請求項21】
KDM5阻害剤である、請求項20に記載の医薬組成物。
【請求項22】
KDM5関連疾患の予防および/または治療剤である、請求項20または21に記載の医薬組成物。
【請求項23】
KDM5関連疾患が、がんまたはアルツハイマー病である、請求項22に記載の医薬組成物。
【請求項24】
請求項1に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩を有効成分として含有する、KDM5関連疾患の予防および/または治療剤であって、ドネペジル塩酸塩、ガランタミン臭化水素酸塩、フペルジンA、イデベノン、レバセカルニン塩酸塩、メマンチン塩酸塩、メマンチン塩酸塩/ドネペジル塩酸塩、ブタ脳蛋白由来の蛋白分解ペプチド画分、リバスチグミン酒石酸塩、タクリン塩酸塩およびアデュカヌマブからなる群から選択される、少なくとも1剤と併用される、予防および/または治療剤。
【請求項25】
請求項1に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩の有効量を、哺乳動物に投与することを特徴とする、KDM5関連疾患の予防および/または治療方法。
【請求項26】
KDM5関連疾患の予防および/または治療のための、請求項1に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩。
【請求項27】
KDM5関連疾患の予防および/または治療剤の製造のための、請求項1に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩の使用。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はKDM5阻害活性を有する後述の一般式(Z)で示される化合物、またはその塩、並びにそれらの医薬用途に関する。
【背景技術】
【0002】
真核生物のDNAは、ヒストンタンパク質と複合性を形成するクロマチン構造として核内に存在する。ヒストンタンパク質は酵素を介したメチル化、アセチル化並びにリン酸化のような修飾の影響下にあり、そのような修飾による変化はクロマチンリモデリングや転写改変を起こすことで知られている。ヒストンのメチル化を含むエピジェネティックな修飾はヌクレオチド配列の変更なしで遺伝子発現を可逆的に制御し、生理学的プロセスにおいて重要な役割を果たしている。
【0003】
KMD5はヒストンH3タンパク質(H3K4me3)の、4番目のリシン残基のトリメチル化を脱メチル化する、ヒストン脱メチル化酵素ファミリーJARIDの一種である。ヒトを含む哺乳動物には、KDM5A、KDM5B、KDM5CおよびKDM5Dという4つのサブファミリーが存在し、それらはJmjN、ARID、JmjC、PHDsおよびC5HC2 zinc fingerという5つの保存されたドメインを有している。KDM5ファミリーはin vivoにおいて血液細胞や種々の器官に広く分布し、特に、がん組織に高発現することが知られている。がん細胞のエピジェネティックな異常は、細胞の増殖と転移に関与しており、KDM5阻害剤はがん細胞に対しての有効性が報告されている。ヒストン修飾を含む、エピジェネティックな異常への関与は、神経精神障害や代謝性疾患のような他の病状においても報告されている。そのためKDM5阻害活性を有する化合物は、そのようなエピジェネティックな異常の改善や、上記の疾患の予防や治療に有用な可能性がある。
【0004】
本発明に関する技術において、WO2014139326は一般式(A)で示される化合物が、一つもしくは複数の、KDM5のようなヒストンジメチル化酵素の阻害剤として有用であることを報告している。
一般式(A)
【0005】
【0006】
(式中、R1Aは-RA、ハロゲン原子、-ORA、-SRA、-N(R’A)2、-CNであり;
それぞれRAは独立して、水素であるか、あるいはC1-6脂肪族、フェニル、3~7員飽和もしくは部分不飽和炭素環式環、8~10員二環式飽和、部分不飽和、もしくはアリール環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~3個のヘテロ原子を有する5~6員単環式ヘテロアリール環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~2個のヘテロ原子を有する4~7員飽和もしくは部分不飽和複素環式環、窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する7~10員二環式飽和もしくは部分不飽和複素環式環、または窒素、酸素、もしくは硫黄から独立して選択される1~4個のヘテロ原子を有する8~10員二環式ヘテロアリール環から選択される任意に置換された基であり、;
それぞれR’Aは独立して、-RA、-C(O)RA、-CO2RAであり;
環AAは
【0007】
【0008】
であり;
R2AとR3Aは、独立して-RA、ハロゲン原子、-ORA、-SRA、-N(R’A)2、-CNであり;
R2’Aは、-RA、-ORA、-SRA、-N(R’A)2、-C(O)RA、-CO2RAであり;
XAは、-N(R4A)-、-O-、または-S-であり;
R4Aは、-RA、-C(O)RA、-CO2RA、または-S(O)2Rであり;
R5Aは、-RA、-C(O)RA、-CO2RAであり;
R6Aは、-RA、ハロゲン原子、-ORA、-SRA、-N(R’A)2、-CN(基の定義は抜粋した。)である。)またはそれらの薬学的に許容可能な塩。
【0009】
さらに、WO2016057924は、一般式(B)で示される化合物が、一つもしくは複数の、KDM5のようなヒストンジメチル化酵素の阻害剤として有用であることを報告している。
一般式(B)
【0010】
【0011】
(式中:
ABは
【0012】
【0013】
からなるグループから選択される。
R1Bは、アルキル、環状基などであり;
R2Bは、任意に置換された環状基、-ORaA、-C(O)N(RaA)2、または-NRaARbAであり;
RaBとRbBは、独立して、それぞれH、任意に置換されたアルキル基、および任意に置換された環状基などから選択され;
R3Bは、Hまたはアルキルであり;
R4Bは、H、アルキルまたは環状基であり;
R5Bは、H、ハロ、アルキルであり、
R6Bは、H、アルキル、環状基であり;
またはR5BとR6Bは、一緒になって環状基を形成する(基の定義は抜粋した。)。)またはその塩。
【0014】
しかしながら、何れの背景技術も、本発明における後述の化合物、またはその塩またはその薬学的使用について開示していない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】国際公開第2014/139326号パンフレット
【特許文献2】国際公開第2016/057924号パンフレット
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
例えば、がん、ハンチントン病、アルツハイマー病等の治療および抑制のために、KDM5の阻害活性を有する化合物が望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0017】
本発明者らは、上記の課題を解決するため、広範囲な研究を実施した結果、一般式(Z)で示される化合物、またはその塩が上記の課題を解決することを見出し、さらに検討を重ねることにより本発明を完成した。
【0018】
すなわち、本発明は
[1]一般式(Z);
【0019】
【0020】
(式中、ringは、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、ハロゲン原子、オキソまたは5または6員単環炭素環から選択される、1~3個の置換基で置換されていてもよい、1~4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む、3~10員の単環または二環式複素環を表し;
複数の置換基は、それぞれ同一であっても異なっていてもよく;
AはR1またはR1-1-L1-を表し;
BはR2またはR2-1-L2-を表し;
R1は、水素原子、C1-4アルキル、ニトリル、ハロゲン原子、カルバモイル、C1-4アルキルアミノカルボニル、C1-4ジアルキルアミノカルボニル、1~4個のR4で置換されていてもよい、5または6員単環複素環、または5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニルを表し;
R4は、C1-4アルキル、C2-6アシル、または1~4個のC1-4アルキルで置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
R2は、水素原子またはC1-4アルキルを表し;
R3は、水素原子、1~3個のR5で置換されていてもよいC1-4アルキル、1~3個のR6で置換されていてもよいC1-4アルコキシ、R7で置換されていてもよいヒドロキシ、1または2個のR8で置換されていてもよいアミノ、1~4個のR9で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR10で置換されていてもよい4~6員単環複素環、または1~4個のR11で置換されていてもよい4~15員二環式複素環を表し;
R5は、C1-4のアルキル、ハロゲン原子、または5または6員単環炭素環を表し;
R6は、C1-4のアルキル、ハロゲン原子、または5または6員単環炭素環を表し;
R7は、1~4個のR12で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR13で置換されていてもよい5または6員単環複素環、ベンジルまたは2-(2-テトラヒドロフリル)エチルを表し;
R8は、C1-4アルキル、または2-(2-テトラヒドロフリル)エチルを表し;
R9は、C1-4のアルキル、アセチルアミノメチル、アセチルアミノエチル、または5または6員単環複素環を表し;
R10は、C1-6アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ-C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル-C1-4アルキル、ベンジル、5または6員単環炭素環、5または6員単環複素環、アセチルアミノメチル、アセチルアミノエチル、シクロプロピルカルボニルアミノエチル、N-メチルシクロプロピルカルボニルアミノエチル、tert-ブチルカルボニルアミノエチル、N-メチル-tert-ブチルカルボニルアミノエチル、tert-ブトキシカルボニルアミノエチル、1-フェニルエチル、または2-ヒドロキシ-1-フェニルエチルを表し;
R11は、C1-4のアルキル、または5または6員単環複素環を表し;
R12は、ハロゲン原子またはC1-4アルキルを表し;
R13は、C1-4アルキルを表し;
複数のR4、R5、R6、R8、R9、R10、R11、R12またはR13は同一であっても異なっていてもよく;
R1-1は、1~4個のR5-1で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、1~4個のR6-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環、または1~4個のR7-1で置換されていてもよい4~15員二環式複素環を表し;
R5-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R6-1は、1~4個のR8-1で置換されていてもよいC1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-4アルキルで置換されたC3-8シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R7-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R8-1は、ヒドロキシ、ハロゲン原子、ニトリル、ベンジルオキシ、または5または6員単環炭素環を表し;
L1は、結合手、またはカルボニル(-C(=O)-)を表し;
L2は、結合手、カルボニル(-C(=O)-)、-(CH2)n-NR9-1C(=O)-、または-C(=O)NR10-1-を表し;
R9-1は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
R10-1は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
nは0~3の整数を表し;
R2-1は、水素原子、1~4個のR11-1で置換されていてもよいC1-6アルキル、1~4個のR12-1で置換されていてもよいC1-4アルコキシ、1~4個のR13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環、1~4個のR14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環、1~4個のR15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環、または-S(O)m-(C1-4アルキル)を表し;
R11-1は、ヒドロキシ、ハロゲン原子、またはC3-8シクロアルキルを表し;
R12-1は、ヒドロキシ、ハロゲン原子、またはC3-8シクロアルキルを表し;
R13-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、またはC1-4ハロアルキルを表し;
R14-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、またはC1-4ハロアルキルを表し;
R15-1は、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、1~4個のR16-1で置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、ピリジン-2-イル、1-メチルピラゾール-4-イル、またはオキソを表し;
R16-1は、C1-4アルキル、またはC1-4アルコキシを表し;
mは0~2の整数を表し;
R5-1、R6-1、R7-1、R8-1、R11-1、R12-1、R13-1、R14-1、R15-1、またはR16-1のうち複数で置換されている場合、それらは同一であっても異なっていてもよく;
rは0~1の整数を表す。)で示される化合物、またはその塩;
【0021】
[2]一般式(Z)が、一般式(I);
【0022】
【0023】
(式中、一般式(I)は以下の式を表し;
【0024】
【0025】
R51は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
R52はC1-4アルキルを表し;
R53は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
その他の記号は、前記[1]に記載したものと同じものを表す。)で示される化合物である、前記[1]に記載の化合物、またはその塩;
【0026】
[3]一般式(Z)または(I)が、一般式(I-1)、(I-5)または(I-7);
【0027】
【0028】
(式中、すべての記号は前記[1]または[2]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1]または[2]に記載の化合物、またはその塩;
【0029】
[4]化合物が、一般式(I-1-1);
【0030】
【0031】
(式中、R1Yは、1~4個のR4で置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
R2Yは、C1-4アルキルを表し;
その他の記号は、前記[1]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1]~[3]の何れかに記載の化合物、またはその塩;
【0032】
[5]化合物が、
(1)7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(3-フェニルアゼチジン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(2)2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(3)2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(4)3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(5)7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.25当量のギ酸塩;
(6)3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(7)N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド;
(8)3-イソプロピル-2-メチル-7-(1-(5-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;または
(9)N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミドである、前記[1]~[4]の何れかに記載の化合物、またはその塩;
【0033】
[6]化合物が、一般式(I-5-1);
【0034】
【0035】
(式中、すべての記号は前記[1]または[4]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1]~[3]の何れかに記載の化合物、またはその塩;
【0036】
[7]化合物が、
(1)2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド;または、
(2)3-イソプロピル-4-オキソ-2-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミドである、前記[1]~[3]および[6]の何れかに記載の化合物、またはその塩;
【0037】
[8]化合物が、一般式(I-7-1);
【0038】
【0039】
(式中、R3Yは、1~4個のR9で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR10で置換されていてもよい4~6員単環複素環、または1~4個のR11で置換されていてもよい4~15員二環式複素環を表し;
その他の記号は、前記[1]または[2]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1~[3]の何れかに記載の化合物、またはその塩;
【0040】
[9]化合物が、
(1)7-イソプロピル-8-オキソ-6-フェニル-5,8-ジヒドロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-カルボニトリルである、前記[1]~[3]および[8]の何れかに記載の化合物、またはその塩;
【0041】
[10]一般式(Z)が、一般式(II);
【0042】
【0043】
(式中、一般式(II)は以下の式を表し;
【0044】
【0045】
R
3-1は、水素原子、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R
4-1は、水素原子、C1-4アルキル、または5または6員単環炭素環を表し;
R
17-1は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
はα-配置を示し;
はβ-配置を示し;
はα-配置、β-配置、または、α-配置とβ-配置の混合を表し;
その他の記号は、前記[1]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1]に記載の化合物、またはその塩;
【0046】
[11]一般式(Z)または(II)が、一般式(II-1)、(II-5)、(II-8)または(II-12);
【0047】
【0048】
(式中、すべての記号は前記[1]または[10]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1]または[10]に記載の化合物、またはその塩;
【0049】
[12]化合物が、一般式(II-1-1):
【0050】
【0051】
(式中、R1-1Yは、以下の化合物を表し;
【0052】
【0053】
基中、矢印は、カルボニルの炭素原子への結合を表し;
R2-1Yは、1~4個のR13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環または1~4個のR14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環を表し;
その他の記号は、前記[1]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1]、[10]または[11]に記載の化合物、またはその塩;
【0054】
[13]化合物が、
(1)N-(1-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミドである、前記[1]または[10]~[12]に記載の化合物、またはその塩;
【0055】
[14]化合物が、一般式(II-5-1):
【0056】
【0057】
(式中、R2-1Sは、1~4個のR13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環、1~4個のR14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環または1~4個のR15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
その他の記号は、前記[10]または[12]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1]、[10]または[11]に記載の化合物、またはその塩;
【0058】
[15]化合物が、
(1)(5-シクロヘキシル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン;
(2)(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン;
(3)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(1-メチルシクロプロパン-1-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン;
(4)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(チオフェン-2-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン;または、
(5)[2-(4-フルオロ-1-メチル-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノンである、前記[1]、[10]、[11]または[14]に記載の化合物、またはその塩;
【0059】
[16]化合物が、一般式(II-8-1):
【0060】
【0061】
(式中、すべての記号は前記[1]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1]、[10]または[11]に記載の化合物、またはその塩;
【0062】
[17]化合物が、
(1)1-[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-イル]-2,2-ジメチル-プロパン-1-オンである、前記[1]、[10]、[11]または[16]に記載の化合物、またはその塩;
【0063】
[18]化合物が、一般式(II-12-1):
【0064】
【0065】
(式中、R1-1Sは、1~4個のR6-1で置換されていてもよい、1~4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む、5員単環芳香族複素環を表し;
R2-1Tは、1~4個のR15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
その他の記号は前記[10]に記載したものと同じ意味を表わす。)で示される化合物である、前記[1]、[10]または[11]に記載の化合物、またはその塩;
【0066】
[19]化合物が、
(1)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-(5-メチル-4-フェニルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノンである、前記[1]、[10]、[11]または[18]に記載の化合物、またはその塩;
【0067】
[20]前記[1]に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩と、薬学的に許容される担体とを含有する医薬組成物;
【0068】
[21]KDM5阻害剤である、前記[20]に記載の医薬組成物;
【0069】
[22]KDM5関連疾患の予防および/または治療剤である、前記[20]または[21]に記載の医薬組成物;
【0070】
[23-1]KDM5関連疾患が、過剰増殖性疾患、がん、脳卒中、糖尿病、肝機能障害、心血管疾患、多発性硬化症、ハンチントン病、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、動脈硬化、再狭窄、乾癬、関節リウマチ、炎症性腸疾患。喘息、アレルギー性疾患、炎症、神経疾患、ホルモン関連疾患、臓器移植に伴う病態、免疫不全症、破壊的骨疾患、増殖性疾患、感染症、細胞死に伴う病態、トロンビン誘発性血小板凝集症、肝疾患、肝疾患、T細胞活性化を伴う病理学的免疫状態、CNS障害、骨髄増殖性障害、パーキンソン病、レビー小体病、前頭側頭葉変性症、軽度認知障害、認知機能障害、脳血管障害、統合失調症、うつ病、不安障害、双極性障害、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害、運動障害、強迫性障害、人格障害、睡眠障害、せん妄、筋萎縮性側索硬化症、発達障害、知的障害、心的外傷後ストレス障害または肝炎である、前記[22]に記載の医薬組成物;
【0071】
[23-2]KDM5関連疾患が、がんまたはアルツハイマー病である、前記[22]に記載の医薬組成物;
【0072】
[24]前記[1]に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩を有効成分として含有する、KDM5関連疾患の予防および/または治療剤であって、ドネペジル塩酸塩、ガランタミン臭化水素酸塩、フペルジンA、イデベノン、レバセカルニン塩酸塩、メマンチン塩酸塩、メマンチン塩酸塩/ドネペジル塩酸塩、ブタ脳蛋白由来の蛋白分解ペプチド画分、リバスチグミン酒石酸塩、タクリン塩酸塩およびアデュカヌマブからなる群から選択される、少なくとも1剤と併用される、予防および/または治療剤;
【0073】
[25]前記[1]に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩の有効量を、哺乳動物に投与することを特徴とする、KDM5関連疾患の予防および/または治療方法;
【0074】
[26]KDM5関連疾患の予防および/または治療のための、前記[1]に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩;
【0075】
[27]KDM5関連疾患の予防および/または治療剤の製造のための、前記[1]に記載の一般式(Z)で表される化合物、またはその塩の使用;および、
【0076】
[28]一般式(I-1-1)、(I-5-1)、(I-7-1)、(II-1-1)、(II-5-1)、(II-8-1)および(II-12-1);
【0077】
【0078】
(式中、R
1は、水素原子、C1-4アルキル、ニトリル、ハロゲン原子、カルバモイル、C1-4アルキルアミノカルボニル、C1-4ジアルキルアミノカルボニル、1~4個のR
4に置換されていてもよい5または6員単環複素環、または5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニルであり;
R
4は、C1-4アルキル、C2-6アシル、または1~4個のC1-4アルキルに置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
R
2は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
R
3は、水素原子、1~3個のR
5に置換されていてもよいC1-4アルキル、1~3個のR
6に置換されていてもよいC1-4アルコキシ、R
7に置換されていてもよいヒドロキシ、1または2個のR
8に置換されていてもよいアミノ、1~4個のR
9に置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR
10に置換されていてもよい4~6員単環複素環、または1~4個のR
11に置換されていてもよい4~15員二環式複素環を表し;
R
5は、C1-4アルキル、ハロゲン原子、または5または6員単環炭素環を表し;
R
6は、C1-4アルキル、ハロゲン原子、または5または6員単環炭素環を表し;
R
7は、1~4個のR
12で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR
13で置換されていてもよい5または6員単環複素環、ベンジル、または2-(2-テトラヒドロフリル)エチルを表し;
R
8は、C1-4アルキル、または2-(2-テトラヒドロフリル)エチルを表し;
R
9は、C1-4アルキル、アセチルアミノメチル、アセチルアミノエチル、または5または6員単環複素環を表し;
R
10は、C1-6アルキル、C1-4ハロアルキル、C1-4アルコキシ-C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル-C1-4アルキル、ベンジル、5または6員単環炭素環、5または6員単環複素環、アセチルアミノメチル、アセチルアミノエチル、シクロプロピルカルボニルアミノエチル、N-メチル-シクロプロピルカルボニルアミノエチル、tert-ブチルカルボニルアミノエチル、N-メチル-tert-ブチルカルボニルアミノエチル、tert-ブトキシカルボニルアミノエチル、1-フェニルエチル、または2-ヒドロキシ-1-フェニルエチルを表し;
R
11は、C1-4アルキル、または5または6員単環複素環を表し;
R
12は、ハロゲン原子、またはC1-4アルキルを表し;
R
13は、C1-4アルキルを表し;
複数のR
4、R
5、R
6、R
8、R
9、R
10、R
11、R
12、またはR
13は、同じでも異なってもよく;
R
1-1は、1~4個のR
5-1で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル、1~4個のR
6-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環、1~4個のR
7-1で置換されていてもよい4~15員二環式複素環を表し;
R
5-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R
6-1は、1~4個のR
8-1で置換されていてもよいC1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-4アルキルで置換されたC3-8シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R
7-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、C1-4ハロアルキル、またはハロゲン原子を表し;
R
8-1は、ヒドロキシ、ハロゲン原子、ニトリル、ベンジルオキシ、または5または6員単環炭素環を表し;
L
2は、結合手、カルボニル(-C(=O)-)、-(CH
2)
n-NR
9-1C(=O)-、または-C(=O)NR
10-1-を表し;
R
9-1は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
R
10-1は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
nは0~3の整数を表し;
R
2-1は、水素原子、1~4個のR
11-1で置換されていてもよいC1-6アルキル、1~4個のR
12-1で置換されていてもよいC1-4アルコキシ、1~4個のR
13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環、1~4個のR
14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環、1~4個のR
15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環、または-S(O)
m-(C1-4アルキル)を表し;
R
11-1は、ヒドロキシ、ハロゲン原子、またはC3-8シクロアルキルを表し;
R
12-1は、ヒドロキシ、ハロゲン原子、またはC3-8シクロアルキルを表し;
R
13-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、またはC1-4ハロアルキルを表し;
R
14-1は、C1-4アルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、またはC1-4ハロアルキルを表し;
R
15-1は、C1-4アルキル、C1-4アルコキシ、C1-4ハロアルキル、C3-8シクロアルキル、ハロゲン原子、1~4個のR
16-1で置換されていてもよいフェニル、フェノキシ、ピリジン-2-イル、1-メチルピラゾール-4-イル、またはオキソを表し;
R
16-1は、C1-4アルキル、またはC1-4アルコキシを表し;
mは0~2の整数を表し;
複数のR
5-1、R
6-1、R
7-1、R
8-1、R
11-1、R
12-1、R
13-1、R
14-1、R
15-1、またはR
16-1は、同じでも異なってもよく;
R
53は、ハロゲン原子、またはC1-4アルキルを表し;
R
1Yは、1~4個のR
4で置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
R
2Yは、C1-4アルキルを表し;
R
3Yは、1~4個のR
9で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR
10で置換されていてもよい4~6員単環複素環、または1~4個のR
11で置換されていてもよい4~15員二環式複素環を表し;
R
3-1は、水素原子、C1-4アルキル、C1-4ハロアルキルまたはハロゲン原子を表し;
R
4-1は、水素原子、C1-4アルキル、または5または6員単環炭素環を表し;
R
17-1は、水素原子、またはC1-4アルキルを表し;
はα-配置を表し;
はβ-配置を表し;
はα-配置、β-配置またはα-配置とβ-配置の混合物を表し;
R
1-1Yは
【0079】
【0080】
を表し;
基中、矢印は、カルボニルの炭素原子への結合を示し;
R2-1Yは、1~4個のR13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環、または1~4個のR14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環を表し;
R2-1Sは、1~4個のR13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環、1~4個のR14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環、または1~4個のR15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環を表し;
式中、R1-1Sは、1~4個のR6-1で置換されていてもよい、1~4個の窒素原子、1個の酸素分子および/または1個の硫黄原子を含む、5員単環芳香複素環を表し;
R2-1Tは、1~4個のR15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環を表す。)から構成される群から選択される一般式で示される化合物、またはその塩。
【発明の効果】
【0081】
ここで開示されている、一般式(Z)で表される化合物または塩(以下、本化合物と総称する)はKDM5阻害活性を有している。したがって、本化合物は、過剰増殖性疾患、がん、脳卒中、糖尿病、肝機能障害、心血管疾患、多発性硬化症、ハンチントン病、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、動脈硬化、再狭窄、乾癬、関節リウマチ、炎症性腸疾患、喘息、アレルギー性疾患、炎症、神経疾患、ホルモン関連疾患、臓器移植に伴う病態、免疫不全症、破壊的骨疾患、増殖性疾患、感染症、細胞死に伴う病態、トロンビン誘発性血小板凝集、肝疾患、T細胞の活性化を伴う病的な免疫状態、中枢神経系疾患、骨髄増殖性疾患、パーキンソン病、レビー小体病、前頭側頭葉変性症、軽度認知障害、認知機能障害、脳血管障害、統合失調症、うつ病、不安障害、双極性障害、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥・多動性障害、学習障害、運動障害、強迫性障害、人格障害、睡眠障害、せん妄、筋萎縮性側索硬化症、発達障害、知的障害、心的外傷後ストレス障害、または肝炎のような疾患の治療および/または予防剤として使用できる。
【発明を実施するための形態】
【0082】
本発明において、“ハロゲン原子”には、例えばフッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子が含まれる。
【0083】
本発明において、“C1-4アルキル”には、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソブチルが含まれる。
【0084】
本発明において、“C1-6アルキル”には、例えばメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、ブチル、sec-ブチル、tert-ブチル、イソブチル、ペンチル、イソペンチル、ネオペンチル、sec-ペンチル、tert-ペンチル、へキシル、イソヘキシル、ネオへキシル、sec-へキシルおよびtert-へキシル基などが含まれる。
【0085】
本発明において、“C1-4アルコキシ”には、例えばメトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec-ブトキシ、tert-ブトキシおよびイソブトキシ基が含まれる。
【0086】
本発明において、“C1-4アルコキシ-C1-4アルキル”には、メトキシメチル、メトキシエチル、メトキシプロピル、メトキシブチル、エトキシメチル、エトキシエチル、エトキシプロピル、エトキシブチル、プロポキシメチル、プロポキシエチル、プロポキシプロピル、プロポキシブチル、ブトキシメチル、ブトキシエチル、ブトキシプロピルおよびブトキシブチル基が含まれる。
【0087】
本発明において、“C1-4ハロアルキル”には、例えばフルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、パーフルオロエチル、3,3,3-トリフルオロプロピル、パーフルオロプロピル、パーフルオロ(イソプロピル)、パーフルオロブチル、パーフルオロ(sec-ブチル)、パーフルオロ(tert-ブチル)およびパーフルオロ(イソブチル)基などが含まれる。
【0088】
本発明において、“C3-8シクロアルキル”には、例えばシクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、シクロヘプチル、シクロオクチル、ビシクロ[1.1.0]ブチル、ビシクロ[2.1.0]ペンチル、ビシクロ[1.1.1]ペンチル、ビシクロ[3.1.0]ヘキシル、ビシクロ[2.2.0]ヘキシル、ビシクロ[2.1.1]ヘキシル、ビシクロ[4.1.0]ヘプチル、ビシクロ[3.2.0]ヘプチル、ビシクロ[2.2.1]ヘプチルおよびビシクロ[3.1.1]ヘプチルおよびビシクロ[2.2.2]オクチル基などが含まれる。
【0089】
本発明において、“C3-8シクロアルキル-C1-4アルキル”には、例えばシクロプロピルメチル、シクロプロピルエチル、シクロプロピルプロピル、シクロプロピルブチル、シクロブチルメチル、シクロブチルエチル、シクロブチルプロピル、シクロブチルブチル、シクロペンチルメチル、シクロペンチルエチル、シクロペンチルプロピル、シクロペンチルブチル、シクロヘキシルメチル、シクロヘキシルエチル、シクロヘキシルプロピルおよびシクロヘキシルブチル基などが含まれる。
【0090】
本発明において、“C1-4で置換されていてもよいC3-8シクロアルキル”には、例えば1-メチルシクロプロピル、2-メチルシクロプロピル、2,2-ジメチルシクロプロピル、1-エチルシクロプロピル、1-プロピルシクロプロピル、1-ブチルシクロプロピル、1-メチルシクロブチル、2-メチルシクロブチル、3-メチルシクロブチル、2,2-ジメチルシクロブチル、3,3-ジメチルシクロブチル、1-エチルシクロブチル、1-プロピルシクロブチル、1-ブチルシクロブチル、1-メチルシクロペンチル、2-メチルシクロペンチル、3-メチルシクロペンチル、2,2-ジメチルシクロペンチル、3,3-ジメチルシクロペンチル、1-エチルシクロペンチル、1-プロピルシクロペンチル、1-ブチルシクロペンチル、1-メチルシクロヘキシル、2-メチルシクロヘキシル、3-メチルシクロヘキシル、4-メチルシクロヘキシル、2,2-ジメチルシクロヘキシル、3,3-ジメチルシクロヘキシル、4,4-ジメチルシクロヘキシル、1-エチルシクロヘキシル、1-プロピルシクロヘキシル、1-ブチルシクロヘキシル、1-メチルシクロヘプチル、2-メチルシクロヘプチル、3-メチルシクロヘプチル、4-メチルシクロヘプチル、2,2-ジメチルシクロヘプチル、3,3-ジメチルシクロヘプチル、4,4-ジメチルシクロヘプチル、1-エチルシクロヘプチル、1-プロピルシクロヘプチル、1-ブチルシクロヘプチル、1-メチルシクロオクチル、2-メチルシクロオクチル、3-メチルシクロオクチル、4-メチルシクロオクチル、5-メチルシクロオクチル、2,2-ジメチルシクロオクチル、3,3-ジメチルシクロオクチル、5,4-ジメチルシクロオクチル、4,5-ジメチルシクロオクチル、1-エチルシクロオクチル、1-プロピルシクロオクチル、および1-ブチルシクロオクチル基などが含まれる。
【0091】
本発明において、“C1-4アルキルアミノカルボニル”には、例えばメチルアミノカルボニル、エチルアミノカルボニル、プロピルアミノカルボニル、イソプロピルアミノカルボニル、ブチルアミノカルボニル、sec-ブチルアミノカルボニル、tert-ブチルアミノカルボニル、およびイソブチルアミノカルボニル基が含まれる。
【0092】
本発明において、“C1-4ジアルキルアミノカルボニル”には、例えばジメチルアミノカルボニル、ジエチルアミノカルボニル、N-メチル-N-エチルアミノカルボニル、ジプロピルアミノカルボニル、ジイソプロピルアミノカルボニル、ジブチルアミノカルボニル、ジ-sec-ブチルアミノカルボニル、ジ-tert-ブチルアミノカルボニルおよびジイソブチルアミノカルボニル基などが含まれる。
【0093】
本発明において、“-S(O)m-(C1-4アルキル)”には、例えばメチルチオ、エチルチオ、プロピルチオ、イソプロピルチオ、ブチルチオ、sec-ブチルチオ、tert-ブチルチオ、イソブチルチオ、メチルスルフィニル、エチルスルフィニル、プロピルスルフィニル、イソプロピルスルフィニル、ブチルスルフィニル、sec-ブチルスルフィニル、tert-ブチルスルフィニル、イソブチルスルフィニル、メチルスルホニル、エチルスルホニル、プロピルスルホニル、イソプロピルスルホニル、ブチルスルホニル、sec-ブチルスルホニル、tert-ブチルスルホニルおよびイソブチルスルホニル基が含まれる。
【0094】
本発明において、“C2-6アシル”には、例えばアセチル、プロパノイル、ブタノイル、イソブタノイル、ペンタノイル、イソペンタノイル、ネオペンタノイル、ヘキサノイル、イソヘキサノイルおよびネオヘキサノイルなどが含まれる。
【0095】
本発明において、“3~8員単環炭素環”には、例えばシクロプロパン、シクロブタン、シクロペンタン、シクロヘキサン、シクロヘプタン、シクロオクタン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロヘプテン、シクロオクテン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、シクロヘプタジエン、シクロオクタジエンおよびベンゼン環などが含まれる。
【0096】
本発明において、“5または6員単環炭素環”には、例えばシクロペンタン、シクロヘキサン、シクロペンテン、シクロヘキセン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエンおよびベンゼン環が含まれる。
【0097】
本発明において、“4~15員二環式炭素環”には、例えばビシクロ[1.1.0]ブタン、ビシクロ[1.1.1]ペンタン、スピロ[2.2]ペンタン、ビシクロ[3.1.0]ヘキサン、スピロ[2.3]ヘキサン、ビシクロ[3.2.0]ヘプタン、インデン、ジヒドロインデン、ナフタレン、ジヒドロナフタレンおよびテトラヒドロナフタレン環などが含まれる。
【0098】
本発明において、“4~6員単環複素環”には、例えば“1~4個の窒素原子、1または2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む4~6員単環複素環”などが含まれる。
【0099】
本発明において、“1~4個の窒素原子、1または2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む4~6員単環複素環”には、例えばアゼチジン、ピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、フラン、ピラン、チオフェン、チオピラン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、ジオキソラン、ジオキサンおよびジオキソール環などが含まれる。
【0100】
本発明において、“5または6員単環複素環”には、例えば“1~4個の窒素原子、1または2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5~6員単環複素環”などが含まれる。
【0101】
本発明において、“1~4個の窒素原子、1または2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5~6員単環複素環”には、例えばピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、ピリジン、ピラジン、ピリミジン、ピリダジン、フラン、ピラン、チオフェン、チオピラン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾール、オキサジン、オキサジアジン、チアジアゾール、チアジン、チアジアジン、ピロリン、ピロリジン、イミダゾリン、イミダゾリジン、トリアゾリン、トリアゾリジン、テトラゾリン、テトラゾリジン、ピラゾリン、ピラゾリジン、ジヒドロピリジン、テトラヒドロピリジン、ピペリジン、ジヒドロピラジン、テトラヒドロピラジン、ピペラジン、ジヒドロピリミジン、テトラヒドロピリミジン、パーヒドロピリミジン、ジヒドロピリダジン、テトラヒドロピリダジン、パーヒドロピリダジン、ジヒドロフラン、テトラヒドロフラン、ジヒドロピラン、テトラヒドロピラン、ジヒドロチオフェン、テトラヒドロチオフェン、ジヒドロチオピラン、テトラヒドロチオピラン、ジヒドロオキサゾール、テトラヒドロオキサゾール(オキサゾリジン)、ジヒドロイソオキサゾール、テトラヒドロイソオキサゾール(イソオキサゾリジン)、ジヒドロチアゾール、テトラヒドロチアゾール(チアゾリジン)、ジヒドロイソチアゾール、テトラヒドロイソチアゾール(イソチアゾリジン)、ジヒドロフラザン、テトラヒドロフラザン、ジヒドロオキサジアゾール、テトラヒドロオキサジアゾール(オキサジアゾリジン)、ジヒドロオキサジン、テトラヒドロオキサジン、ジヒドロオキサジアジン、テトラヒドロオキサジアジン、ジヒドロチアジアゾール、テトラヒドロチアジアゾール(チアジアゾリジン)、ジヒドロチアジン、テトラヒドロチアジン、ジヒドロチアジアジン、テトラヒドロチアジアジン、モルホリン、チオモルホリン、オキサチアン、ジオキソラン、ジオキサンおよびジオキソール環などが含まれる。
【0102】
本発明において、“4~15員二環式複素環”には、例えば“1~4個の窒素原子、1または2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む4~15員二環式複素環”などが含まれる。本発明において、“1~4個の窒素原子、1または2個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む4~15員二環式複素環”には、例えばインドール、ベンズイミダゾール、ベンズトリアゾール、インダゾール、ベンゾフラン、ベンゾチオフェン、ベンゾオキサゾール、ベンゾオキサジン、インドリン、ジヒドロベンズイミダゾール、ジヒドロベンズトリアゾール、ジヒドロインダゾール、ジヒドロベンゾフラン、ジヒドロベンゾチオフェン、ジヒドロベンゾオキサゾールおよびジヒドロベンゾオキサジン環などが含まれる。
【0103】
本発明において、“1~4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5員単環芳香複素環”には、例えばピロール、イミダゾール、トリアゾール、テトラゾール、ピラゾール、フラン、チオフェン、オキサゾール、イソオキサゾール、チアゾール、イソチアゾール、フラザン、オキサジアゾールおよびチアジアゾール環などが含まれる。
【0104】
本発明において、“1~4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む3~10員単環または二環式複素環”には、例えば3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン、3,7-ジヒドロ-[1,2,4]トリアゾロ[1,5-a]ピリミジン、4,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン、イミダゾ[1,2-b]ピリダジン、3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン、3,4-ジヒドロピリド[3,4-d]ピリミジン、5,8-ジヒドロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン、アゼチジン、ピペリジン、ピペラジン、ピリジン、2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン、2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン、6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン、オクタヒドロ-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン、6,7-ジヒドロ-5H-ピロロ[1,2-c]イミダゾールおよび3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン環などが含まれる。
【0105】
なお、本発明において、特に断らない限り、当業者にとって明らかなように記号
は紙面のこちら側(すなわちβ-配置)に結合していることを表わし、
は紙面の向こう側(すなわちα-配置)に結合していることを表わし、
はα-配置、β-配置またはそれらの任意の比率の混合物であることを表す。
【0106】
本発明において、Aとして好ましくはR1が挙げられる。
【0107】
本発明において、Aとして好ましくはR1-1-L1-も挙げられる。
【0108】
本発明において、Bとして好ましくはR2が挙げられる。
【0109】
本発明において、Bとして好ましくはR2-1-L2-も挙げられる。
【0110】
本発明において、R1として好ましくは、例えば水素原子、ニトリル、カルバモイルまたは1~4個のR4で置換されていてもよい5または6員単環複素環が挙げられ、より好ましくは、水素原子、カルバモイルまたは1~4個のR4で置換されていてもよい5または6員単環複素環である。
【0111】
本発明において、R2として好ましくはC1-4アルキルが挙げられる。
【0112】
本発明において、R3として好ましくは、例えば1~3個のR5で置換されていてもよいC1-4アルキル、1~3個のR6で置換されていてもよいC1-4アルコキシ、R7で置換されていてもよいヒドロキシ、1または2個のR8で置換されていてもよいアミノ、1~4個のR9で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR10で置換されていてもよい4~6員単環複素環、1~4個のR11で置換されていてもよい4~15員二環式複素環が挙げられ、より好ましくは、1~4個のR9で置換されていてもよい5または6員単環炭素環、1~4個のR10で置換されていてもよい4~6員単環複素環、1~4個のR11で置換されていてもよい4~15員二環式複素環である。
【0113】
本発明において、R1-1として好ましくは、例えば1~4個のR6-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環が挙げられ、より好ましくは、例えば
【0114】
【0115】
であり;
基中、矢印はカルボニルの炭素原子への結合を示し;
または、1~4個のR6-1で置換されていてもよい、1~4個の窒素原子、1個の酸素原子および/または1個の硫黄原子を含む5員単環芳香複素環である。
【0116】
本発明において、L1として好ましくは結合手が挙げられる。
【0117】
本発明において、L1として好ましくはカルボニル(-C(=O)-)も挙げられる。
【0118】
本発明において、L2として好ましくは結合手が挙げられる。
【0119】
本発明において、L2として好ましくはカルボニル(-C(=O)-)も挙げられる。
【0120】
本発明において、L2として好ましくは-(CH2)n-NR9-1C(=O)-も挙げられる。
【0121】
本発明において、nは好ましくは例えば0~1の整数が挙げられ、より好ましくは、例えば0である。
【0122】
本発明において、R2-1として好ましくは、例えば1~4個のR13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環、1~4個のR14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環、1~4個のR15-1で置換されていてもよい5-または-6員単環複素環が挙げられ、より好ましくは、例えば1~4個のR13-1で置換されていてもよい3~8員単環炭素環、1~4個のR14-1で置換されていてもよい4~15員二環式炭素環である。R2-1として好ましくは、例えば1~4個のR15-1で置換されていてもよい5または6員単環複素環も挙げられる。
【0123】
本発明において、一般式(Z)の例としてとして好ましくは、一般式(I):
【0124】
【0125】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)、
【0126】
あるいは一般式(II):
【0127】
【0128】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0129】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(I-1)、(I-2)、(I-3)、(I-4)、(I-5)、(I-6)または(I-7):
【0130】
【0131】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0132】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(II-1)、(II-2)、(II-3)、(II-4)、(II-5)、(II-6)、(II-7)、(II-8)、(II-9)、(II-10)、(II-11)または(II-12):
【0133】
【0134】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0135】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(I-A):
【0136】
【0137】
(式中環Aは
【0138】
【0139】
を表し、Y1およびY2はそれぞれ炭素原子または窒素原子を表し、点線は二重結合または単結合を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0140】
本発明において、一般式(Z)または一般式(I-A)の例として好ましくは、一般式(I-1)、(I-5)または(I-7):
【0141】
【0142】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0143】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(II-A):
【0144】
【0145】
(式中環2はピペラジン、2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン、6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン、(3aR,7aR)-オクタヒドロ-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジン、アゼチジン、ピペリジンおよび(1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサンから選択される1または2個の窒素原子を含む飽和ヘテロ環を表し、それらは置換されていてもよく、Y3は炭素原子または窒素原子を表し、その他の記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0146】
本発明において、一般式(Z)または一般式(II-A)の例として好ましくは、一般式(II-1)、(II-5)、(II-8)または(II-12):
【0147】
【0148】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0149】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(I-1-1)、(I-5-1)、(I-7-1)、(II-1-1)、(II-5-1)、(II-8-1)または(II-12-1):
【0150】
【0151】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0152】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(I-1-1):
【0153】
【0154】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0155】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(I-5-1):
【0156】
【0157】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0158】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(I-7-1):
【0159】
【0160】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0161】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(II-1-1):
【0162】
【0163】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0164】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(II-5-1):
【0165】
【0166】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0167】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(II-8-1):
【0168】
【0169】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0170】
本発明において、一般式(Z)の例として好ましくは、一般式(II-12-1):
【0171】
【0172】
(式中すべての記号は前記と同じ意味を表す。)を含む。
【0173】
本発明において、または一般式(Z)、(I)、(I-1)または(I-1-1)の例として好ましくは、例えば
(1)7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(3-フェニルアゼチジン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(2)2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(3)2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(4)3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(5)7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.25当量のギ酸塩;
(6)3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン;
(7)N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセタミド;
(8)3-イソプロピル-2-メチル-7-(1-(5-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンまたは
(9)N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセタミド
またはその塩である。
【0174】
本発明において、または一般式(Z)、(I)、(I-5)または(I-5-1)の化合物として好ましくは、例えば
(1)2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド;または
(2)3-イソプロピル-4-オキソ-2-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド;
またはその塩である。
【0175】
本発明において、または一般式(Z)、(I)、(I-7)または(I-7-1)の化合物として好ましくは、例えば
(1)7-イソプロピル-8-オキソ-6-フェニル-5,8-ジヒドロイミダゾ[1,2-b]ピリミジン-3-カルボニトリル;
またはその塩である。
【0176】
本発明において、または一般式(Z)、(II)、(II-1)または(II-1-1)の化合物として好ましくは、例えば
(1)N-(1-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド;
またはその塩である。
【0177】
本発明において、または一般式(Z)、(II)、(II-5)または(II-5-1)の化合物として好ましくは、例えば
(1)(5-シクロヘキシル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン;
(2)(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン;
(3)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(1-メチルシクロプロパン-1-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン;
(4)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(チオフェン-2-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン、または
(5)[2-(4-フルオロ-1-メチル-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル)]-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
またはその塩である。
【0178】
本発明において、または一般式(Z)、(II)、(II-8)または(II-8-1)の化合物として好ましくは、例えば
(1)1-[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-イル]-2,2-ジメチル-プロパン-1-オン;
またはその塩である。
【0179】
本発明において、または一般式(Z)、(II)、(II-12)または(II-12-1)の化合物として好ましくは、例えば
(1)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-(5-メチル-4-フェニルイソキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノン;
またはその塩である。
【0180】
[異性体]
本発明においては、特に指示しない限り異性体はこれをすべて包含する。例えば、アルキル基、アルコキシ基等には直鎖のものおよび分枝鎖のものが含まれる。さらに、二重結合、環、縮合環における異性体(E、Z、シス、トランス体)、不斉炭素の存在等による異性体(RおよびS体、αおよびβ体、エナンチオマー、ジアステレオマー)、旋光性を有する光学活性体(D、L、dおよびl体)、クロマトグラフ分離による極性体(高極性体、低極性体)、平衡化合物、回転異性体、これらの任意の割合の混合物、ラセミ混合物は、すべて本発明に含まれる。また、本発明においては、互変異性による異性体もすべて包含される。
【0181】
[塩および溶媒和物]
本発明で開示される、一般式(Z)で示される化合物の塩にはすべての薬学的に許容される塩が含まれる。薬学的に許容される塩は毒性の低い、水溶性のものが好ましい。適当な塩として、例えば、酸付加塩(例えば、無機酸塩[例:塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩、硝酸塩など]、有機酸塩[例:酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、乳酸塩、酒石酸塩、シュウ酸塩、フマル酸塩、マレイン酸塩、安息香酸塩、クエン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、トルエンスルホン酸塩、イセチオン酸塩、グルクロン酸塩、グルコン酸塩など]、酸性天然アミノ酸との塩[例:アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩など]など)などが挙げられる。
【0182】
さらに塩には、四級アンモニウム塩も含まれる。四級アンモニウム塩とは、一般式(Z)で示される化合物の窒素原子が、R0基によって四級化されたものを表わす。ここでR0基は、例えば、フェニル基によって置換されていてもよいC1-8アルキル基などを表わす。
【0183】
一般式(Z)で示される化合物は、公知の方法により上記の塩やN-オキシド体、溶媒和物に変換することができる。
【0184】
一般式(Z)で示される化合物のN-オキシド体とは、一般式(Z)で示される化合物の窒素原子が酸化されたものを表わす。また、かかるN-オキシド体は、例えば、上記の酸付加物塩などのような塩を形成していてもよい。
【0185】
一般式(Z)で示される化合物、その塩、またはそのN-オキシド体は、例えば、水やアルコール系溶媒(例えば、エタノールなど)などと溶媒和物を形成していてもよい。溶媒和物は低毒性かつ水溶性であるものが好ましい。
【0186】
一般式(Z)で示される化合物およびその塩は、溶媒和していない形態で存在してもよいし、水、エタノールなどの薬学的に許容できる溶媒と溶媒和した形態で存在してもよい。溶媒和物として好ましくは水和物である。一般式(Z)で示される化合物およびその塩は、公知の方法で溶媒和物に変換することができる。
【0187】
一般式(Z)で示される化合物およびその塩は、適切な共結晶形成剤と共結晶を形成することができる。共結晶としては、薬学的に許容される共結晶形成剤と形成される、薬学的に許容されるものが好ましい。共結晶は、典型的に、2種以上の異なる分子がイオン結合とは異なる分子間相互作用で形成される結晶として定義される。また、共結晶は中性分子と塩の複合体であってもよい。共結晶は、公知の方法、例えば、融解結晶化により、溶媒からの再結晶により、または成分を一緒に物理的に粉砕することにより、調製することができる。適当な共結晶形成剤としては、国際公開第2006/007448号パンフレットに記載のものを含む。
【0188】
本発明において、本発明化合物に関する言及はすべて、一般式(Z)で示される化合物、その塩、その溶媒和物(例えば、水和物)、そのN-オキシド体、もしくはその共結晶、または一般式(Z)で示される化合物の塩の溶媒和物(例えば、水和物)、そのN-オキシド体、もしくはその共結晶を包含する。
【0189】
すなわち、本発明において、一般式(Z)で示される化合物、またはその塩は、一般式(Z)で示される化合物の溶媒和物(例えば、水和物)、そのN-オキシド体、もしくはその共結晶、または一般式(Z)で示される化合物の塩の溶媒和物(例えば、水和物)、そのN-オキシド体、もしくはその共結晶を包含する。
【0190】
[プロドラッグ]
一般式(Z)で示される化合物のプロドラッグとは、生体内において酵素や胃酸などによる反応により一般式(Z)で示される化合物に変換される化合物をいう。一般式(Z)で示される化合物のプロドラッグとしては、例えば、一般式(Z)で示される化合物がアミノ基を有する場合、該アミノ基が、アシル化、アルキル化、リン酸化された化合物(例えば、一般式(Z)で示される化合物のアミノ基が、エイコサノイル化、アラニル化、ペンチルアミノカルボニル化、(5-メチル-2-オキソ-1,3-ジオキソレン-4-イル)メトキシカルボニル化、テトラヒドロフラニル化、ピロリジルメチル化、ピバロイルオキシメチル化、アセトキシメチル化、tert-ブチル化された化合物など)など;一般式(Z)で示される化合物が水酸基を有する場合、該水酸基が、アシル化、アルキル化、リン酸化、ホウ酸化された化合物(例えば、一般式(Z)で示される化合物の水酸基が、アセチル化、パルミトイル化、プロパノイル化、ピバロイル化、サクシニル化、フマリル化、アラニル化、ジメチルアミノメチルカルボニル化された化合物など)などが挙げられる。また、一般式(Z)で示される化合物のプロドラッグは、廣川書店「医薬品の開発」第7巻「分子設計」163-198頁(1990年刊)に記載されているような、生理的条件で一般式(Z)で示される化合物に変化するものであってもよい。これら一般式(Z)で示される化合物のプロドラッグは、自体公知の方法によって製造することができる。また、一般式(Z)で示される化合物のプロドラッグは、一般式(Z)で示される化合物と同様に、例えば、上記の酸付加物塩などのような塩を形成していてもよく、例えば、水やアルコール系溶媒(例えば、エタノールなど)などと溶媒和物を形成していてもよい。
【0191】
[標識化合物]
本発明において、一般式(Z)で示される化合物、またはその塩は、それらを構成する各原子の一部または全部がその同位元素によって置換された、いわゆる標識化合物も包含する。これら標識化合物は、自体公知の方法によって製造することができる。標識のために用いられる同位元素としては、これに限定されないが、例えば、2H、3H、13C、14C、15N、16N、17O、18O、35S、36Cl、77Br、125Iなどを好適に用いることができる。
【0192】
[製造方法]
[本発明化合物の製造方法]
一般式(I)または(II)で表される化合物、またはその塩は、公知の方法、例えば、スキームI~XIIで示す方法、これらに準ずる方法、実施例に示す方法、実施例に準ずる方法またはコンプリヘンシヴ・オーガニック・トランスフォーメーションズ:ア・ガイド・トゥ・ファンクショナル・グループ・プレパレーションズ、セカンド・エディション[Comprehensive Organic Transformations: A Guide to Functional Group Preparations, 2nd Edition (Richard C. Larock, John Wiley & Sons Inc., 1999)]に記載された方法等を適宜改良し、組み合わせることによって製造することができるが、これに限定されるものではない。なお、以下の各製造方法において、原料化合物は塩を形成したものを用いてもよい。このような塩としては、前記した一般式(I)または(II)で示される化合物の塩として記載したものが挙げられる。
【0193】
クロスカップリング
クロスカップリングは公知の反応である。例えば下記のような方法がある。
(1)Suzuki-Miyaura coupling、
(2)Stille couplingおよび
(3)Negishi coupling
これらの手法は以下で説明する。
(1)Suzuki-Miyaura couplingは有機ホウ素化合物とハロゲン化アリールを用いて炭素-炭素結合を作製する手法として公知であり、例えば、有機溶媒(例:ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミド、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、アセトニトリル、ジメトキシエタン、アセトン、またはこれらの混合溶媒)中で、塩基(例:ナトリウムエチラート、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、トリエチルアミン、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、炭酸タリウム、リン酸三カリウム、フッ化セシウム、水酸化バリウム、フッ化テトラブチルアンモニウムなど)またはその水溶液またはその混合物と、触媒(例:ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム((A-taPhos)2PdCl2)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(Pd(tBu)3)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム二塩化物(PdCl2(PPh3)2)、パラジウムアセテート(Pd(OAc)2)、パラジウムブラック、パラジウム炭素、1,1‘-ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(PdCl2(dppf))、ジアリルパラジウムジクロライド(PdCl2(allyl)2)、ヨードフェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PhPdI(PPh3)2)、(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)など)の存在下で、リガンド(例:トリフェニルホスフィン(PPh3)、トリブチルホスフィン(PBu3)、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)、1,1‘-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(DPPE)、(PCy2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’-6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(SPhos)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(XPhos)など)の存在下または非存在下で、室温~150℃で反応させることにより行うことができる。
【0194】
(2)Stille couplingは有機スズ化合物とハロゲン化アリールを用いて炭素-炭素結合を作製する手法として公知であり、例えば有機溶媒(例:ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミド、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、アセトニトリル、ジメトキシエタン、アセトン、またはこれらの混合溶媒)中で、添加剤(テトラブチルアンモニウムフルオリド、テトラブチルアンモニウムクロリド、フッ化セシウム、フッ化リチウム、塩化リチウム、フッ化カリウム、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅、酸化銅など)またはそれらの混合物と、触媒(例:ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム((A-taPhos)2PdCl2)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(Pd(tBu)3)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(PdCl2(PPh3)2)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)、パラジウムブラック、パラジウム炭素、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(PdCl2(dppf))、ジアリルパラジウムジクロリド(PdCl2(allyl)2)、ヨードフェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PhPdI(PPh3)2)、(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)など)存在下で、リガンド(例:トリフェニルホスフィン(PPh3)、トリブチルホスフィン(PBu3)、トリシクロヘキシルホスフィン(PCy3)、1,1‘-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン(DPPF)、1,2-ビス(ジフェニルホスフィノ)エタン(DPPE)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’-6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(SPhos)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(XPhos)、トリ(2-フリル)ホスフィン(trp)など)の存在下または非存在下で、室温~150℃で反応させることにより行うことができる。
【0195】
(3)Negishi couplingは有機亜鉛化合物とハロゲン化アリールを用いて炭素-炭素結合を作製する手法として公知であり、例えば有機溶媒(例:ベンゼン、トルエン、ジメチルホルムアミド、1,4-ジオキサン、テトラヒドロフラン、メタノール、アセトニトリル、ジメトキシエタン、アセトン、またはこれらの混合溶媒)中で、触媒(ビス(ジ-tert-ブチル(4-ジメチルアミノフェニル)ホスフィン)ジクロロパラジウム((A-taPhos)2PdCl2)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(Pd(PPh3)4)、ビス(トリ-tert-ブチルホスフィン)パラジウム(Pd(tBu)3)、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド(PdCl2(PPh3)2)、酢酸パラジウム(Pd(OAc)2)、パラジウムブラック、1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノフェロセン)ジクロロパラジウム(PdCl2(dppf))、ジアリルパラジウムジクロリド(PdCl2(allyl)2)、ヨードフェニルビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(PhPdI(PPh3)2)、(トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム(Pd2(dba)3)、塩化ニッケル(NiCl2)、ニッケル(II)ビス(アセチルアセトナート)(Ni(acac)2)など)存在下で、リガンド(例:トリフェニルホスフィン(PPh3)、トリブチルホスフィン(PBu3)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’-6’-ジイソプロポキシビフェニル(RuPhos)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,6’-ジメトキシビフェニル(SPhos)、2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’,4’,6’-トリイソプロピルビフェニル(XPhos)、トリ(2-フリル)ホスフィン(trp)、ターピリジンなど)の存在下または非存在下で、室温~150℃で反応させることにより行うことができる。
【0196】
アミド化
アミド化は公知の反応である。例えば下記のような方法がある。
(1)ハロゲン化アシルを介した反応
(2)混合酸無水物を介した反応
(3)縮合剤を使用した反応
(4)エステルを介した反応
これらの手法は以下で説明する。
(1)ハロゲン化アシルを介した反応は、例えば、カルボン酸とハロゲン化アシル(例:塩化オキサリルまたは塩化チオニル)とを、有機溶媒(例:クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン)中、または非溶媒中で約-20℃~還流温度で反応させることにより行うことができる。得られたハロゲン化アシル誘導体は、有機溶媒(例:クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン)中、塩基(例:ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジンまたはジイソプロピルエチルアミンなど)存在下、約0℃~40℃で、アミンと反応させることができる。あるいは、得られたハロゲン化アシル誘導体は、有機溶媒(例:ジオキサン、テトラヒドロフラン)中、塩基性水溶液(例:炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム)を用いて、約-78℃~40℃で、アミンと反応させることにより行うことができる。
【0197】
(2)混合酸無水物を介した反応は、例えば、カルボン酸とハロゲン化アシル(例:ピバロイルクロリド)または塩化スルホニル(例えば、p-トルエンスルホニルクロリドまたはメタンスルホニルクロリドなど)、またはクロロホルメート(例:クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチルまたはクロロギ酸フェニルなど)とを、有機溶媒(例:クロロホルム、ジクロロメタン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなど)中、または非溶媒中で、塩基(例:ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジメチルアミノピリジン、ジイソプロピルエチルアミン)の存在下、約0~40℃で反応させることにより、行うことができる。得られた混合酸無水物誘導体を、有機溶媒(例:クロロホルム、塩化メチレン、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン)中、約0℃~40℃で、アミンと反応させることにより行うことができる。
【0198】
(3)縮合剤を使用した反応は、例えば、カルボン酸とアミンを有機溶媒(例:クロロホルム、ジクロロメタン、ジメチルホルムアミド、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン)中、または非溶媒中で、塩基(例:ピリジン、トリエチルアミン、ジメチルアニリンまたはジメチルアミノピリジン)の存在下または非存在下、縮合剤(例:1,3-ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)、1-エチル-3-[3-(ジメチルアミノ)プロピル]カルボジイミド(EDC)、1,1’-カルボジイミダゾール(CDI)、2-クロロ-1-メチルピリジニウムヨージド、または1-プロパンホスホン酸環状無水物(PPA))の使用により、1-ヒドロキシベンゾチアゾール(HOBt)の存在下または非存在下、約0℃~40℃で反応させることにより行うことができる。
【0199】
(4)エステルを介した反応は、エステルと大量のアミンを有機溶媒(例:ベンゼン、トルエン、キシレンなど)中、または非溶媒中、60℃~150℃で行うことができる。
【0200】
エステルは、対応するカルボン酸をジアゾアルカンで処理し、アルコール中で酸触媒、ハロゲン化アシルおよびアルコール、または酸無水物とアルコールの混合物と加熱することで容易に調製することができる。
【0201】
(1)、(2)、(3)および(4)に記載の反応は、好ましい結果を得るために、水を含まない不活性雰囲気(例:アルゴン、窒素)において行うことができる。
【0202】
酸化的ハロゲン化反応
酸化的ハロゲン化反応は公知の反応である。例えば下記のような方法がある。
(1)酸化的塩素化
(2)酸化的臭素化
(3)酸化的ヨウ素化
これらの手法は以下で説明する。
(1)酸化的塩素化は、塩素化試薬(例:N-クロロスクシンイミド、N-クロロフタルイミド、トリクロロイソシアヌル酸など)と溶媒(例:DMF、DMA、THF、DME、CH3CNまたはこれらの混合溶媒)を用いて、不活性雰囲気において、0℃~100℃で反応させることにより行うことができる。
(2)酸化的臭素化は、臭素化試薬(例:N-ブロモスクシンイミド、N-ブロモフタルイミド、ピリジニウムブロミドパーブロミド、臭素など)および溶媒(例:DMF、DMA、THF、DME、CH3CNまたはこれらの混合溶媒)を用いて、不活性雰囲気において、0℃~80℃で反応させることにより行うことができる。
(3)酸化的ヨウ素化は、ヨウ素化試薬(例:N-ヨードスクシンイミド、N-ヨードサッカリン、ヨウ素など)および溶媒(例:ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、アセトニトリルまたはこれらの混合溶媒)を用いて、不活性雰囲気において、-20℃~40℃、で反応させることにより行うことができる。
【0203】
脱水ハロゲン化反応
脱水ハロゲン化反応は公知の反応である。例えば下記のような方法がある。
(1)脱水塩素化
(2)脱水臭素化
これらの手法は以下で説明する。
(1)脱水塩素化は、POCl3を用いて、溶媒(例:ベンゼン、トルエン、キシレンなど)中、または非溶媒中で、不活性雰囲気において(例:窒素やアルゴン)、室温~150℃で反応させることにより行うことができる。
(2)脱水臭素化は、POBr3を用いて、溶媒(例:ベンゼン、トルエン、キシレンなど)中、または非溶媒中で、不活性雰囲気において(例:窒素やアルゴン)、室温~150℃で反応させることにより行うことができる。
【0204】
SnAr置換反応
SnAr置換反応は公知の反応である。例えば下記のような方法がある。
(1)アルコールを用いたSnAr置換反応
(2)アミンを用いたSnAr置換反応
これらの手法は以下で説明する。
(1)アルコールを用いたSnAr置換反応は、ハロゲン化アリルとアルコールを、溶媒(例:ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジメチルホルムアミドなど、またはこれらの混合溶媒)中、塩基(例:水素化ナトリウム、炭酸カリウム、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、リン酸三カリウムなど)を用いて、0℃~40℃で行うことができる。
(2)アミンを用いたSnAr置換反応は、ハロゲン化アリルとアミンを、溶媒(例:イソプロパノール、ジオキサン、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジメチルホルムアミドなど)またはそれらの混合溶媒中、塩基(例:トリメチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、炭酸カリウム、リン酸三カリウム、カリウムtert-ブトキシドなど)を用いて、80℃~150℃で行うことができる。
【0205】
イミダゾトリアジノン環化反応
イミダゾトリアジノン環化反応は公知の反応である。例えば下記のような方法がある。
(1)イミノクロリドを介した反応
(2)オルトエステルを介した反応
(1)イミノクロリドを介した反応は、1-アミノ-2-イミダゾールカルボン酸とイミノクロライドを、塩基(炭酸カリウム、ナトリウムメトキシド、トリメチルアミンなど)と触媒である4-ジメチルピリジン(DMAP)を用い、溶媒(例:アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、テトラヒドロフラン、ジメトキシエテンなど、またはこれらの混合溶媒)中、50℃~120℃で行うことができる。
(2)オルトエステルを介した反応は、1-アミノ-2-イミダゾールカルボキサミドとオルトエステルを、溶媒(例:ベンゼン、トルエン、キシレンなど、またはこれらの混合溶媒)中、または溶媒を用いずに、80℃~150℃で行うことができる。
【0206】
アミノ部分の保護基の脱保護反応
アミノ部分の保護基の脱保護反応は、各保護基の好適な条件によって行うことができる。
例えば、tert-ブトキシカルボニル(Boc)基の脱保護反応は、酸性試薬(例え:塩化水素のジオキサン溶液、トリフルオロ酢酸、またはメタンスルホン酸など)を用い、溶媒(例:ジオキサン、ジクロロメタンなど)中、0℃~40℃で行うことができる。
例えば、ベンジルオキシカルボニル(Z)基の脱保護反応は、触媒(例:パラジウム炭素、水酸化パラジウムなど)の存在下、溶媒(例:メタノール、エタノールなど)、またはこれらの混合溶媒中、室温~80℃、水素雰囲気下で、水素化することにより行うことができる。
アミノ基の保護基の脱保護基は公知であり、T.W.Greene, Protective Group in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に詳しく記載されている。
【0207】
カルボン酸保護基の脱保護反応
カルボン酸保護基の脱保護反応は、各保護基の好適な条件によって行うことができる。
例えば、メチル基の脱保護反応は、塩基性溶液条件下(例:水酸化ナトリウム水溶液、水酸化カリウム水溶液など)、溶媒(例:メタノール、エタノールなど)中、室温~80℃で行うことができる。
例えば、tert-ブチル基の脱保護反応は、酸(例:トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、塩化水素の酢酸溶液など)を用い、溶媒(例えば、ジクロロメタン、ジオキサンなど)中、室温~40℃で行うことができる。
例えば、ベンジル基の脱保護反応は、触媒(例:パラジウム炭素、水酸化パラジウムなど)の存在下、溶媒(例:メタノール、エタノールなど)、またはその混合溶媒中、室温~80℃、水素雰囲気下で、水素化することにより行うことができる。
カルボン酸の保護基の脱保護反応は公知であり、T.W.Greene, Protective Group in Organic Synthesis, Wiley, New York, 1999に詳しく記載されている。
【0208】
ウレア形成反応
ウレア形成反応は、例えば下記のような方法がある。
(1)イソシアナートを介した反応
(2)カルボニル化試薬を介した反応
(1)イソシアナートを介した反応は、アミンとイソシアナートを、溶媒(例:ジクロロメタン、アセトニトリル、ジオキサンなど)、またはそれらの混合溶媒中、0℃~室温で行うことができる。
(2)カルボニル化試薬を介した反応は2段階の反応であり、2つのアミンとカルボニル化試薬(例:CDI、ホスゲン、トリホスゲンなど)を用いて行うことができる。第一工程は、アミン1個とカルボニル化試薬を、溶媒(例:DCM、CH3CN、ジオキサンなど、またはこれらの混合溶媒)中、不活性雰囲気下、0℃~室温で行うことができる。第二段階は、不活性雰囲気下、室温~100℃で、他のアミンを添加することで行うことができる。
【0209】
反応式I~XIIにおける保護基
反応式I~XIIのP1は、カルボン酸の保護基を表す。
P1は、メチル、エチル、プロピル、tert-ブチル、フェニル、ベンジル、アリルなどを含む。
反応式I~XIIのP2はアミノ基の保護基を表す。
P2は、ベンジルオキシカルボニル(Z)、tert-ブトキシカルボニル(Boc)、アリルオキシカルボニル(Alloc)、1-メチル-1-(4-ビフェニル)エトキシカルボニル(Bpoc)、トリフルオロアセチル、9-フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)、ベンジル(Bn)、p-メトキシベンジル(MPM)、ベンジルオキシメチル(BOM)または2-(トリメチルシリル)エトキシメチル(SEM)などを含む。
【0210】
反応式I~XIIにおける金属およびハロゲン
反応式I、IIおよびIVのMはB(OH)
2、
【化40】
SnBu
3、ZnCl、ZnBrまたはZnIを表す。
反応式I~IVのX
1およびX
2はCl、BrまたはIを表す。
反応式IVの、X
3は、Cl、Br、I、O-メシル、O-トシルまたはO-ノシルを表す。
反応式I~Vは、一般式(I)で表される化合物の合成法を示す。
【0211】
反応式I
【0212】
【0213】
一般式(I-1)で表される化合物中のR3が、OR7、NHR8またはN(R8)2でない場合、一般式(I-1)で表される化合物は、反応式Iに記載の方法で製造することができる。
【0214】
一般式(I-1)で表される化合物は、一般式(XI)で表される化合物と一般式(XII)で表される化合物とを上述のクロスカップリング反応に付すことにより製造することができる。
【0215】
一般式(XI)で表される化合物は、一般式(IX)で表される化合物と一般式(X)で表される化合物とを上述のクロスカップリング反応に付すことにより製造することができる。
【0216】
一般式(IX)で表される化合物は、一般式(VIII)で表される化合物を上述の脱水ハロゲン化反応に付すことにより製造することができる。
【0217】
一般式(VIII)で表される化合物は、一般式(VII)で表される化合物を、上述の酸化的ハロゲン化反応に付すことにより製造することができる。
【0218】
一般式(VII)で表される化合物は、一般式(VI)で表される化合物をイミダゾトリアジンジオン環化反応に付すことにより製造することができる。
イミダゾトリアジンジオン環化反応は、アルキルまたはクロロギ酸アリール(例:クロロギ酸エチル、クロロギ酸イソブチル、クロロギ酸フェニルなど)および、溶媒(例:アセトニトリル、DMF、トルエンなど)、またはこれらの混合溶媒を用いて、100℃~150℃で行うことができる。
【0219】
一般式(VI)で表される化合物は、一般式(IV)で表される化合物と一般式(V)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付すことにより製造することができる。
【0220】
一般式(IV)で表される化合物は、一般式(III)で表される化合物を、ヒドラジン化反応に付すことにより製造することができる。
ヒドラジンの生成は、塩基(例:BuLi、LDA、LiHMDSなど)およびO-(ジフェニルホスフィニル)ヒドロキシルアミンを、溶媒(例:DMF、THFなど)、またはこれらの混合溶媒中、0℃~25℃、不活性雰囲気下で行うことができる。
【0221】
反応式II
【0222】
【0223】
あるいは、反応式I中、一般式(I-1)で表される化合物は、反応式IIに示す他の方法により製造することもできる。
【0224】
一般式(I-1)で表される化合物は、一般式(XV)で表される化合物と一般式(X)で表される化合物とを、上述のクロスカップリング反応に付することにより製造することができる。
【0225】
一般式(XV)で表される化合物は、一般式(XIV)で表される化合物を、上述の酸化的ハロゲン化反応に付することにより製造することができる。
【0226】
一般式(XIV)で表される化合物は、一般式(IV)で表される化合物と一般式(XIII)で表される化合物とを、上述のイミダゾトリアジノン環化反応に付することにより製造することができる。
【0227】
あるいは、一般式(XIV)で表される化合物は、一般式(XVI)で表される化合物と一般式(XII)で表される化合物を、上述のクロスカップリング反応に付することにより製造することができる。
【0228】
一般式(XVI)で表される化合物は、一般式(VII)で表される化合物を、上述の脱水ハロゲン化反応に付することにより製造することができる。
【0229】
また、一般式(XIV)で表される化合物は、一般式(VI)で表される化合物と一般式(XVII)で表される化合物を、上述のイミダゾトリアジノン環化反応に付することにより製造することができる。
【0230】
反応式III
【0231】
【0232】
反応式I中の、一般式(I-1)で表される化合物中のR3が、OR7、NHR8またはN(R8)2である場合、一般式(I-1)で表される化合物は、それぞれ、反応式IIの、一般式(I-1A)、(I-1B)または(I-1C)で表される化合物として記述することができる。
【0233】
一般式(I-1A)、(I-1B)または(I-1C)で表される化合物は、一般式(XI)で表される化合物と、一般式(XVIII)、(XIX)および(XX)で表される化合物を、それぞれ、上述のSnAr置換反応に付することにより製造することができる。
【0234】
反応式IV
【0235】
【0236】
反応式IV中の、一般式(I-3)で表される化合物は、一般式(XXVI)で表される化合物と一般式(X)で表される化合物とを、クロスカップリング反応に付することにより製造することができる。
【0237】
一般式(XXVI)で表される化合物は、一般式(XXV)で表される化合物と一般式(XXVII)で表される化合物とを、アルキル化反応に付することにより製造することができる。
【0238】
アルキル化反応は、アルキル化試薬(例:ハロゲン化アルキル、メシル酸アルキル、トシル酸アルキルなど)と、塩基(例:水素化ナトリウム、水素化カリウム、カリウムtert-ブトキシド、ナトリウムメトキシド、炭酸カリウム、リン酸三カリウムなど)を用いて、溶媒(例:テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサンなど)またはその混合溶媒中、不活性雰囲気下、0℃~60℃で行うことができる。
【0239】
一般式(XXV)で表される化合物は、一般式(XXIII)で表される化合物と一般式(XXIV)で表される化合物とを、ピラゾロピリミジノン環化反応に付することにより製造することができる。
【0240】
ピラゾロピリミジノン環化反応は、ベータ-ケトエステルおよび3-アミノピラゾール誘導体を、四塩化チタンを用い、溶媒(例:テトラヒドロフラン、2-メチルテトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジオキサン、ベンゼン、トルエン、キシレンなど)またはこれらの混合溶媒中、不活性雰囲気下、60℃~120℃で行うことができる。
【0241】
一般式(XXIII)で表される化合物は、一般式(XXI)で表される化合物と一般式(XXII)で表される化合物とを、クライゼン縮合反応に付することにより製造することができる。
【0242】
クライゼン縮合反応は、求核性カルボニル化合物(例:α位に水素原子を有するケトン、エステルまたはアルデヒド)とエステルまたは酸塩化物を、塩基(例:LDA、LiHMDS、水素化ナトリウム、カリウムtert-ブトキシド、トリメチルアミンなど)と、溶媒(例:ジクロロメタン、テトラヒドロフラン、ジエチルエーテル、ジメチルホルムアミド、ジメトキシエタンなど)中、不活性雰囲気下、-78℃~室温で行うことができる。
【0243】
反応式V
【0244】
【0245】
反応式V中の、一般式(I-5)で表される化合物は、一般式(XXVIII)と一般式(XIII)で表される化合物のピリジノピリダジノン環化反応により製造することができる。
【0246】
ピリジノピリダジノン環化反応は、3-アミノニコチン酸誘導体のエステルとイミノクロリドとを、塩基(例:炭酸カリウム、リン酸三カリウムなど)を用いて、溶媒(例:アセトニトリル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミドなど)またはこれらの溶媒混合物中、50℃~100℃で行うことができる。
【0247】
一般式(XXVIII)で表される化合物の代表的な合成方法は、Chemical and Pharmaceutical bulletin、vol 31、#10、p 3490-3464、米国特許番号5591742(1997)または米国出願公開番号2019/194174に記載されている。
【0248】
反応式VI~XIIは、一般式(II)で表される化合物の合成を示す。
【0249】
【0250】
は2つの窒素原子を含む飽和ヘテロ環(例:ピペラジン、2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン、2,6-ジアザスピロ[3.4]オクタン、6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン、2,7-ジアザスピロ[3.5]ノナン、(3aR,7aR)-オクタヒドロ-1H-ピロロ[3,2-b]ピリジンなど)を表す。
【0251】
【0252】
は、1つの窒素原子を含み、アミノ基(例:アゼチジン-3-アミン、ピペリジン-4-アミンなど)で置換されていてもよい、飽和ヘテロ環を表す。
【0253】
【0254】
は、1つの窒素原子を含み、カルボキシル基(例:アゼチジン-3-カルボン酸、ピペリジン-4-カルボン酸、(1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸など)で置換されていてもよい、飽和ヘテロ環を表す。
【0255】
反応式VI
【0256】
【0257】
L1、L2が-C(=O)-である場合、一般構造式(II-3)、(II-5)、(II-6)、(II-9)および(II-10)で表される化合物は、それぞれ、反応式VIにおいて、(IIA)と記載することができる。
【0258】
一般式(IIA)で表される化合物は、一般式(XXXII)で表される化合物と一般式(XXXIII)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0259】
一般式(XXXII)で表される化合物は、一般式(XXXI)で表される化合物を、上述のアミノ部分の保護基の脱保護反応に付することにより製造することができる。
【0260】
一般式(XXXI)で表される化合物は、一般式(XXIX)で表される化合物と一般式(XXX)で表される化合物を、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0261】
反応式VII
【0262】
【0263】
あるいは、一般式(IIA)で表される化合物は、一般式(XXX)で表される化合物と一般式(XXXV)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0264】
一般式(XXXV)で表される化合物は、一般式(XXXIV)で表される化合物を、上述のアミノ部分の保護基の脱保護反応に付することにより製造することができる。
【0265】
一般式(XXXIV)で表される化合物は、一般式(XXXIII)で表される化合物と一般式(XXIX-1)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0266】
反応式VIII
【0267】
【0268】
L1が-C(=O)-であり、L2が-N(H)C(=O)-である場合、一般式(II-1)および(II-2)で表される化合物は、それぞれ、反応式VIIIにおいて、(IIB)と記載することができる。
【0269】
一般式(IIB)で表される化合物は、一般式(XXXVIII)で表される化合物と一般式(XXXIII)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0270】
一般式(XXXVIII)で表される化合物は、一般式(XXXVII)で表される化合物を、上述のアミノ部分の保護基の脱保護反応に付することにより製造することができる。
【0271】
一般式(XXXVII)で表される化合物は、一般式(XXX)で表される化合物と一般式(XXXVI)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0272】
反応式IX
【0273】
【0274】
あるいは、一般式(IIB)は、一般式(XXX)で表される化合物と一般式(XLI)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0275】
一般式(XLI)で表される化合物は、一般式(XL)で表される化合物を、上述のアミノ部分の保護基の脱保護反応に付することにより製造することができる。
【0276】
一般式(XL)で表される化合物は、一般式(XXXIII)で表される化合物と一般式(XXXIX)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0277】
反応式X
【0278】
【0279】
L1が-C(=O)-であり、L2が-C(=O)N(R10-1)-である場合、一般式(II-1)、(II-2)および(II-12)で表される化合物は、反応式Xにおいて、それぞれ、(IIC)と記載することができる。
【0280】
一般式(IIC)で表される化合物は、一般式(XXXIII)で表される化合物と一般式(XLV)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0281】
一般式(XLV)で表される化合物は、一般式(XLIV)で表される化合物を、上述のアミノ部分の保護基の脱保護反応に付することにより製造することができる。
【0282】
一般式(XLIV)で表される化合物は、一般式(XLIII)で表される化合物と一般式(XLII)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0283】
反応式XI
【0284】
【0285】
あるいは、一般式(IIC)は、一般式(XLVIII)で表される化合物と一般式(XLVIII)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0286】
一般式(XLVIII)で表される化合物は、一般式(XLVII)で表される化合物を、上述のカルボン酸の保護基の脱保護反応に付することにより製造することができる。
【0287】
一般式(XLVII)で表される化合物は、一般式(XXXIII)で表される化合物と一般式(XLVI)で表される化合物とを、上述のアミド化反応に付することにより製造することができる。
【0288】
反応式XII
【0289】
【0290】
L1が-C(=O)-であり、L2がC(=O)N(H)-である場合、一般式(II-3)、(II-5)、(II-6)、(II-8)、(II-9)および(II-10)で表される化合物は、反応式XIIにおいて、それぞれ、(IID)または(IIE)と記載することができる。
【0291】
一般式(IID)で表される化合物は、一般式(XXXV)で表される化合物および一般式(XLIX)で表される化合物とを、上述の、ウレア形成反応に付することにより製造することができる。
【0292】
一般式(IIE)で表される化合物は、一般式(XXXV)で表される化合物と一般式(XLIII)で表される化合物とを、上述の、ウレア形成反応に付することにより製造することができる。
【0293】
反応式I~XII中、一般式(III)、(V)、(X)、(XII)、(XIII)、(XVII)、(XVIII)、(XIX)、(XX)、(XXI)、(XXII)、(XXIV)、(XXVII)、(XXVIII)、(XXIX)、(XXIX-1)、(XXX)、(XXXIII)、(XXXVI)、(XXXIX)、(XLII)、(XLIII)、(XLVI)および(XLIX)で表される各化合物は、市販品または、例えば、Comprehensive Organic Transformations:A Guide to Functional Group Preparations、第2版(Richard C. Larock, John Wiley&Sons社、 1999年)などに記載されている公知の方法により、容易に調製されたものを入手することができる。
【0294】
ここで例示する反応では、水浴、油浴、砂浴、マイクロ波などの加熱手段を使用することができる。
【0295】
ここで例示する反応において、適宜、重合体(ポリスチレン、ポリアクリルアミド、ポリプロピレンおよびポリエチレングリコールなど)に担持された、固相担持試薬を使用することができる。
【0296】
ここで例示する反応により得られた生成物は、通常の精製法、例えば、常圧または減圧蒸留、シリカゲル、イオン交換樹脂、スカベンジャー樹脂またはケイ酸マグネシウムを用いた、クロマトグラフィー(高速液体クロマトグラフィー、薄層クロマトグラフィーまたはカラムクロマトグラフィー)、または洗浄、または再結晶により精製することができる。精製は各反応工程の後、または一連の反応の後に行うことができる。
【0297】
[毒性]
本発明化合物の毒性は低いものであるため、医薬品として安全に使用することができる。
【0298】
[医薬品への適用]
本発明化合物はKDM5阻害活性を有するので、哺乳動物、特にヒトにおいて、KDM5関連疾患の予防および/または治療するための薬剤として使用することができる。
【0299】
このような疾患としては、例えば、過剰増殖性疾患、がん、脳卒中、糖尿病、肝腫大、心血管疾患、多発性硬化症、ハンチントン病、アルツハイマー病、嚢胞性線維症、ウイルス性疾患、自己免疫疾患、アテローム性動脈硬化症、再狭窄、乾癬、関節リウマチ、炎症性腸疾患、喘息、アレルギー性疾患、炎症、神経疾患、ホルモン関連疾患、臓器移植に伴う状態、免疫不全疾患、破壊性骨疾患、増殖性疾患、感染性疾患、細胞死に伴う状態、トロンビン誘発性血小板凝集、肝疾患、T細胞活性化に伴う病的免疫状態、CNS疾患、骨髄増殖性疾患、パーキンソン病、レビー小体疾患、前頭側頭葉変性、軽度認知機能障害、認知障害、脳血管疾患、統合失調症、うつ病、不安障害、双極性障害、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥/多動性障害、学習障害、運動障害、強迫性障害、人格障害、睡眠障害、せん妄、筋萎縮性側索硬化症、発達障害、知的障害、心的外傷後ストレス障害、肝炎を例示することができる。
【0300】
なかでも、本化合物は、がん、ハンチントン病、アルツハイマー病、パーキンソン病、レビー小体病、前頭側頭葉変性症、軽度認知障害、認知障害、脳血管疾患、統合失調症、うつ病、不安障害、双極性障害、自閉症スペクトラム障害、注意欠陥/多動性障害、学習障害、運動障害、強迫性障害、人格障害、睡眠障害、せん妄、筋萎縮性側索硬化症、発達障害、知的障害、外傷後ストレス障害または肝炎の、予防および/または治療に有用である。本化合物は、がんおよびアルツハイマー病の予防および/または治療に特に適している。
【0301】
強力なKDM5阻害活性を有することに加えて、本化合物は野生型MDCK細胞株における透過性に優れている。
【0302】
本化合物を医薬品として使用する場合、以下に記載するような、例えば、(1)予防、治療および/または症状の改善のために、本化合物の効果を補充および/または増強すること、(2)動態および吸収を改善すること、本化合物の投与量を減量すること、および/または(3)副作用を軽減することを目的として、本化合物を単独で使用することはもとより、有効成分を追加した配合剤としても使用することができる。
【0303】
本化合物をアルツハイマー病の予防および/または治療に用いる場合、本化合物と併用することができる薬剤としては、例えば、対症療法剤、例えば、M1およびM3ムスカリン受容体作動薬、またはアロステリック調整薬のようなコリン作動性伝達を修飾することが知られている薬剤、M2ムスカリン拮抗薬、M4作動薬または陽性アロステリック調整薬(PAMs)、アセチルコリンエステラーゼ阻害薬(例:テトラヒドロアミノアクリジン、ドネペジル塩酸塩、リバスチグミン)、ニコチン受容体作動薬、またはアロステリック調整薬(例:α7作動薬、またはアロステリック調整薬、またはα4β2作動薬、またはアロステリック調整薬)、PPAR作動薬(例:PPARy作動薬)、5-HT4受容体作動薬または部分作動薬、ヒスタミンH3拮抗薬、5-HT6受容体拮抗薬、または5HT1A受容体リガンド、およびNMDA受容体拮抗薬または調整薬、5-HT2A拮抗薬、5-HT7拮抗薬、Dl作動薬またはPAMs、D4作動薬またはPAMs、D5作動薬またはPAMs、GABA-Aa5逆作動薬または負のアロステリック調節薬(NAMs)、GABA-Aa2/3作動薬またはPAMs、mGluR2調節薬(PAMsまたはNAMs)、mGluR3PAMs、mGluR5 PAMs、PDE1阻害薬、PDE2阻害薬、PDE4阻害薬、PDE5阻害薬、PDE9阻害薬、PDE10阻害薬、GlyTl阻害薬、DAAO阻害薬、ASCI阻害薬、AMPA調節薬、SIRT1活性化薬または阻害薬、AT4拮抗薬、GalRl拮抗薬、GalR3リガンド、アデノシンAl拮抗薬、アデノシンA2a拮抗薬、a2A拮抗薬または作動薬、選択的および非選択的ノルエピネフリン再取り込み阻害薬(SNRIs)、またはガンマ-セクレターゼ阻害薬または調整薬のような潜在的疾患の修飾薬、アルファ-セクレターゼ活性化薬または調整薬、アミロイド凝集阻害薬、アミロイド抗体、タウ凝集阻害薬、またはタウリン酸化/キナーゼ阻害薬、タウ脱リン酸化/ホスファターゼ活性化薬、マイトジェン活性化プロテインキナーゼキナーゼ4(MKK4/MEK4/MAP2K4)阻害薬、c-Jun N末端キナーゼ(JNK)阻害薬、カゼインキナーゼ阻害薬、MK2(マイトジェン活性化プロテインキナーゼ2)阻害薬、MARK(微小管親和性調節キナーゼ)阻害薬、CDK5(サイクリン依存性キナーゼ5)阻害薬、GSK-3(グリコーゲンシンターゼキナーゼ-3)阻害薬およびタウ-チューブリンキナーゼ-1(TTBK1)阻害薬が挙げられる。
【0304】
このような他の治療薬のさらなる例としては、カルシウムチャネル遮断薬、HMG-CoA(3-ヒドロキシ-3-メチル-グルタリル-CoA)還元酵素阻害薬(スタチン)および、脂質低下薬、NGF(神経成長因子)模倣薬、抗酸化薬、GPR3リガンド、プラスミン活性化薬、ネプリライシン(NEP)活性化薬、IDE(インスリン分解酵素)活性化薬、メラトニンMT1および/またはMT2作動薬、TLX/NR2E1(テールレスX受容体)リガンド、GluRlリガンド、RAGE(終末糖化産物受容体)拮抗薬、EGFR(上皮成長因子受容体)阻害薬、FPRL-1(ホルミルペプチド様受容体-1)リガンド、GABA拮抗薬、およびMICAL(casLと相互作用する分子)阻害薬、例えば、オキシドレダクターゼ阻害薬、CB1拮抗薬/逆作動薬、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)、抗炎症薬(例えば、神経炎症を増強または軽減することにより神経炎症を治療できる薬剤)、アミロイド前駆体蛋白(APP)リガンド、抗アミロイドワクチンおよび/または抗体、アミロイドの排出および/またはクリアランスを、促進または増強する薬剤、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)阻害薬、EP2拮抗薬、11-ベータ HSD1(ヒドロキシステロイドデヒドロゲナーゼ)阻害薬、肝X受容体(LXR)作動薬またはPAMs、リポ蛋白受容体関連蛋白(LRP)模倣体および/または、リガンドおよび/または活性化薬、および/または阻害薬、ブチリルコリンエステラーゼ阻害薬、キヌリン酸拮抗薬および/またはキヌレニンアミノトランスフェラーゼ(KAT)阻害薬、オーファニンFQ/ノシセプチン(NOP)/オピオイド様受容体1(ORL1)阻害薬、興奮性アミノ酸トランスポーター(EAAT)リガンド(活性化薬または阻害薬)、およびプラスミノーゲン活性化因子阻害薬‐1(PAI‐1)阻害薬、コレステロール低下剤および/またはHMGCoA還元酵素阻害剤(スタチン)と併用したナイアシンおよび/またはGPR109作動薬またはPAM、ジメボリンまたは同様の薬剤、抗ヒスタミン薬、金属結合/キレート薬、抗生物質、成長ホルモン分泌促進剤、コレステロール低下剤、ビタミンE、コレステロール吸収阻害薬、コレステロール排出促進薬および/または活性化薬、およびインスリン分泌促進薬など、が挙げられる。
【0305】
本化合物は、例えば、ドネペジル塩酸塩、ガランタミン臭化水素酸塩、フペルジンA、イデベノン、レバセカルニン塩酸塩、メマンチン塩酸塩、メマンチン塩酸塩/ドネペジル塩酸塩、ブタ脳蛋白由来蛋白質分解ペプチド画分、リバスチグミン酒石酸塩、タクリン塩酸塩、アデュカヌマブ(遺伝子組換え)などと組み合わせてもよい。
【0306】
本発明化合物とこれら他の薬剤の併用剤は、1つの製剤中に両成分を配合した配合剤の形態で投与してもよく、別々の製剤を同一投与経路または別投与経路で投与する形態をとってもよい。別々の製剤を投与する場合は、必ずしも同時投与である必要はなく、必要に応じて投与に時間差を設けてもよい。また、投与に時間差を設ける場合、投与の順序に特に制限はなく、望む薬効が得られるように適宜調節すればよい。
【0307】
本発明化合物と組み合わせて用いられるこれら他の薬剤の投与量は、その薬剤もしくは類似薬の臨床上用いられている用量を基準に適宜増減することができる。また、本発明化合物と他の薬剤との配合比は、投与対象の年齢や体重、投与方法、投与時間、対象疾患、症状等を考慮して適宜調節することができる。おおむね、1重量部の本発明化合物に対して、他の薬剤を0.01から100重量部までの範囲で組み合わせればよい。他の薬剤は複数のものを用いてもよい。また、他の薬剤は、上に列挙したもののほか、それと同一メカニズムを有する薬物であってもよい。このような薬物には、現在までに見出されているものだけでなく、今後見出されるものも含まれる。
【0308】
本発明化合物の投与量は、年齢、体重、症状、治療効果、投与方法、処理時間等により異なるが、通常、成人1人当たり、1回につき、0.1mgから300mgの範囲で1日1回から数回経口投与するか、または成人1人当たり、1回につき、0.1mgから150mgの範囲で1日1回から数回非経口投与するか、または1日1時間から24時間の範囲で静脈内に持続投与すればよい。
【0309】
もちろん前記したように、投与量は種々の条件により変動するので、上記投与量より少ない量で十分な場合もあるし、また範囲を越えて投与の必要な場合もある。
【0310】
本発明化合物を単剤として、あるいは本発明化合物と他の薬剤とを組み合わせた併用剤として、上記の疾患の予防および/または治療の目的に用いるには、有効成分である当該物質を、通常、各種の添加剤または溶媒等の薬学的に許容される担体とともに製剤化したうえで、全身的または局所的に、経口または非経口の形で投与される。ここで、薬学的に許容される担体とは、一般的に医薬品の製剤に用いられる、有効成分以外の物質を意味する。薬学的に許容される担体は、その製剤の投与量において薬理作用を示さず、無害で、有効成分の治療効果を妨げないものが好ましい。また、薬学的に許容される担体は、有効成分および製剤の有用性を高める、製剤化を容易にする、品質の安定化を図る、または使用性を向上させる等の目的で用いることもできる。具体的には、薬事日報社2000年刊「医薬品添加物事典」(日本医薬品添加剤協会編集)等に記載されているような物質を、適宜目的に応じて選択すればよい。
【0311】
投与に用いられる剤型としては、例えば、経口投与用製剤(例:錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、経口液剤、シロップ剤、経口ゼリー剤等)、口腔用製剤(例:口腔用錠剤、口腔用スプレー剤、口腔用半固形剤、含嗽剤等)、注射用製剤(例:注射剤等)、透析用製剤(例:透析用剤等)、吸入用製剤(例:吸入剤等)、眼科用製剤(例:点眼剤、眼軟膏剤等)、耳科用製剤(例:点耳剤等)、鼻科用製剤(例:点鼻剤等)、直腸用製剤(例:坐剤、直腸用半固形剤、注腸剤等)、腟用製剤(例:腟錠、腟用坐剤等)、および皮膚用製剤(例:外用固形剤、外用液剤、スプレー剤、軟膏剤、クリーム剤、ゲル剤、貼付剤等)等が挙げられる。
【0312】
[経口投与用製剤]
経口投与用製剤には、例えば、錠剤、カプセル剤、顆粒剤、散剤、経口液剤、シロップ剤、経口ゼリー剤等が含まれる。また、経口投与用製剤には、製剤からの有効成分の放出性を特に調節していない速崩性製剤と、固有の製剤設計および製法により放出性を目的にあわせて調節した、例えば、腸溶性製剤や徐放性製剤等の放出調節製剤がある。腸溶性製剤は、有効成分の胃内での分解を防ぐ、または有効成分の胃に対する刺激作用を低減させる等の目的で、有効成分を胃内で放出せず、主として小腸内で放出するよう設計された製剤をいい、通常、酸不溶性の腸溶性基剤を用いて皮膜を施すことにより製造することができる。徐放性製剤は、投与回数の減少または副作用の低減を図る等の目的で、製剤からの有効成分の放出速度、放出時間、放出部位を調節した製剤をいい、通常、適切な徐放化剤を用いることにより製造することができる。経口投与用製剤のうち、カプセル剤、顆粒剤、錠剤等では、服用を容易にする、または有効成分の分解を防ぐ等の目的で、糖類または糖アルコール類、高分子化合物等適切なコーティング剤で剤皮を施すこともできる。
【0313】
(1)錠剤
錠剤は、経口的に投与される一定の形状を有する固形の製剤であり、素錠、フィルムコーティング錠、糖衣錠、多層錠、有核錠等の一般的に錠剤と称されるもののほか、口腔内速崩錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、溶解錠等が含まれる。素錠を製造する際には、通常、下記の(a)、(b)、または(c)の手法:
(a)有効成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤を加えて混和して均質とし、水または結合剤を含む溶液を用いて適切な方法で粒状とした後、滑沢剤等を加えて混和し、圧縮成形する;
(b)有効成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤等の添加剤を加えて混和して均質としたものを、直接圧縮成形するか、または予め添加剤で製した顆粒に有効成分および滑沢剤等を加えて混和して均質とした後、圧縮成形する;
(c)有効成分に賦形剤、結合剤等の添加剤を加えて混和して均質とし、溶媒で湿潤させた練合物を一定の型に流し込んで成形した後、適切な方法で乾燥する;
が用いられる。フィルムコーティング錠は、通常、素錠に高分子化合物等の適切なコーティング剤で薄く剤皮を施すことにより製造することができる。糖衣錠は、通常、素錠に糖類または糖アルコールを含むコーティング剤で剤皮を施すことにより製造することができる。多層錠は、適切な方法により、組成の異なる粉粒体を層状に積み重ね、圧縮成形することにより製造することができる。有核錠は、内核錠を組成の異なる外層で覆うことにより製造することができる。また、錠剤は、公知の適切な手法を用いて腸溶錠または徐放錠とすることもできる。口腔内速崩錠、チュアブル錠、発泡錠、分散錠、および溶解錠は、添加剤の適切な選択により錠剤に独特の機能を付与したものであり、前記錠剤の製造手法に準じて製造することができる。なお、口腔内速崩錠とは、口腔内で速やかに溶解または崩壊させて服用できる錠剤を;チュアブル錠とは、咀嚼して服用する錠剤を;発泡錠とは、水中で急速に発泡しながら溶解または分散する錠剤を;分散錠とは、水に分散して服用する錠剤を;溶解錠とは、水に溶解して服用する錠剤をいう。発泡錠は、適切な酸性物質、炭酸塩、炭酸水素塩等を添加剤に用いることにより製造することができる。
【0314】
(2)カプセル剤
カプセル剤は、カプセルに充填またはカプセル基剤で被包成形した製剤であり、硬カプセル剤、軟カプセル剤等が含まれる。硬カプセル剤は、有効成分に賦形剤等の添加剤を加えて混和して均質としたもの、または適切な方法で粒状もしくは成形物としたものを、カプセルにそのまま、または軽く成形して充填することにより製造することができる。軟カプセル剤は、有効成分に添加剤を加えたものを、グリセリン、D-ソルビトール等を加えて塑性を増したゼラチン等の適切なカプセル基剤で、一定の形状に被包成形することにより製造することができる。カプセル剤は、公知の適切な手法を用いて腸溶性カプセル剤または徐放性カプセル剤とすることもでき、また、カプセル基剤に着色剤または保存剤等を加えることもできる。
【0315】
(3)顆粒剤
顆粒剤は、粒状に造粒した製剤であり、一般的に顆粒剤と称されるもののほか、発泡性顆粒剤等も含まれる。顆粒剤を製造する際には、通常、下記の(a)、(b)、または(c)の手法:
(a)粉末状の有効成分に賦形剤、結合剤、崩壊剤、またはその他の添加剤を加えて混和して均質にした後、適切な方法により粒状とする;
(b)予め粒状に製した有効成分に賦形剤等の添加剤を加えて混和し、均質とする;
(c)予め粒状に製した有効成分に賦形剤等の添加剤を加えて混和し、適切な方法により粒状とする;
が用いられる。顆粒剤には、必要に応じて剤皮を施すこともでき、また、公知の適切な手法を用いて腸溶性顆粒剤または徐放性顆粒剤とすることもできる。発泡顆粒剤は、適切な酸性物質、炭酸塩、炭酸水素塩等を添加剤に用いることにより製造することができる。なお、発泡顆粒剤とは、水中で急速に発泡しながら溶解または分散する顆粒剤をいう。顆粒剤は、粒子の大きさを調節することにより、細粒剤とすることもできる。
【0316】
(4)散剤
散剤は、粉末状の製剤であり、通常、有効成分に賦形剤またはその他の添加剤を加えて混和し、均質とすることにより製造することができる。
【0317】
(5)経口液剤
経口液剤は、液状または流動性のある粘稠なゲル状の製剤であり、一般的に経口液剤と称されるもののほか、エリキシル剤、懸濁剤、乳剤、リモナーデ剤等が含まれる。経口液剤は、通常、有効成分に添加剤および精製水を加え、混和して均質に溶解、または乳化もしくは懸濁し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。エリキシル剤とは、甘味および芳香のあるエタノールを含む澄明な液状の経口液剤をいい、通常、固形の有効成分またはその浸出液に、エタノール、精製水、着香剤、および白糖、その他の糖類、または甘味剤を加えて溶かし、濾過またはその他の方法によって澄明な液とすることにより製造することができる。懸濁剤とは、有効成分を微細均質に懸濁した経口液剤をいい、通常、固形の有効成分に懸濁化剤またはその他の添加剤と精製水または油を加え、適切な方法で懸濁し、全体を均質とすることにより製造することができる。乳剤とは、有効成分を微細均質に乳化した経口液剤をいい、通常、液状の有効成分に乳化剤と精製水を加え、適切な方法で乳化し、全体を均質とすることにより製造することができる。なお、リモナーデ剤とは、甘味および酸味のある澄明な液状の経口液剤をいう。
【0318】
(6)シロップ剤
シロップ剤は、糖類または甘味剤を含む粘稠性のある液状または固形の製剤であり、シロップ用剤等が含まれる。シロップ剤は、通常、白糖、その他の糖類、もしくは甘味剤の溶液、または単シロップに有効成分を加えて溶解、混和、懸濁、または乳化し、必要に応じて混液を煮沸した後、熱時濾過することにより製造することができる。シロップ用剤とは、水を加えるとシロップ剤となる顆粒状または粉末状の製剤をいい、ドライシロップ剤とも称されることがある。シロップ用剤は、通常、糖類または甘味剤を添加剤として用いて、前記顆粒剤または散剤の製造手法に準じて製造することができる。
【0319】
(7)経口ゼリー剤
経口ゼリー剤は、流動性のない成形したゲル状の製剤であり、通常、有効成分に添加剤および高分子ゲル基剤を加えて混和し、適切な方法でゲル化させ一定の形状に成形することにより製造することができる。
【0320】
[口腔用製剤]
(1)口腔用錠剤
口腔用錠剤は、口腔内に適用する一定の形状の固形の製剤であり、トローチ剤、舌下錠、バッカル錠、付着錠、ガム剤等が含まれる。口腔用錠剤は、通常、前記錠剤の製造手法に準じて製造することができる。なお、トローチ剤とは、口腔内で徐々に溶解または崩壊させ、口腔、咽頭等の局所に適用する口腔用錠剤を;舌下錠とは、有効成分を舌下で速やかに溶解させ、口腔粘膜から吸収させる口腔用錠剤を;バッカル錠とは、有効成分を臼歯と頬の間で徐々に溶解させ、口腔粘膜から吸収させる口腔用錠剤を;付着錠とは、口腔粘膜に付着させて用いる口腔用錠剤を;ガム剤とは、咀嚼により有効成分を放出する口腔用錠剤をいう。
【0321】
(2)口腔用スプレー剤
口腔用スプレー剤は、有効成分を霧状、粉末状、泡沫状、またはペースト状等として噴霧する製剤であり、通常、溶剤等に有効成分および添加剤を溶解または懸濁させ、必要に応じて濾過した後、液化ガスまたは圧縮ガスと共に容器に充填するか、あるいは、有効成分および添加剤を用いて溶液または懸濁液を調製し、容器に充填後、スプレー用ポンプを装着することにより製造することができる。
【0322】
(3)口腔用半固形剤
口腔用半固形剤は、口腔粘膜に適用する製剤であり、クリーム剤、ゲル剤、軟膏剤等が含まれる。口腔用半固形剤は、通常、有効成分を添加剤と共に精製水およびワセリン等の油性成分で乳化するか、または高分子ゲルもしくは油脂を基剤として有効成分および添加剤と共に混和して均質とすることにより製造することができる。クリーム剤とは、水中油型または油中水型に乳化した半固形の製剤をいい、油中水型に乳化した親油性の製剤については油性クリーム剤とも呼ばれることがある。クリーム剤は、通常、ワセリン、高級アルコール等をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて油相とし、別に、精製水をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて水相とし、そのいずれかの相に有効成分を加えて、それぞれ加温し、油相および水相をあわせて全体が均質になるまでかき混ぜて乳化することにより製造することができる。ゲル剤とは、ゲル状の製剤をいい、水性ゲル剤、油性ゲル剤等が含まれる。水性ゲル剤は、有効成分に高分子化合物、その他の添加剤および精製水を加えて溶解または懸濁させ、加温および冷却、またはゲル化剤を加えて架橋させることにより製造することができる。油性ゲル剤は、有効成分にグリコール類、高級アルコール等の液状の油性基剤およびその他の添加剤を加えて混和することにより製造することができる。軟膏剤とは、有効成分を基剤に溶解または分散させた半固形の製剤をいい、油脂性軟膏剤、水溶性軟膏剤等が含まれる。油脂性軟膏剤は、通常、油脂類、ろう類、パラフィン等の炭化水素類等の油脂性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、混和して溶解または分散させ、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。水溶性軟膏剤は、通常、マクロゴール等の水溶性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。
【0323】
(4)含嗽剤
含嗽剤は、口腔、咽頭等の局所に適用する液状の製剤であり、用時溶解して用いる固形の製剤等も含まれる。含嗽剤は、通常、有効成分に溶剤および添加剤を加えて混和して均質に溶解し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。用時溶解して用いる固形の製剤の場合は、通常、前記錠剤または顆粒剤等の製造手法に準じて製造することができる。
【0324】
[注射用製剤]
(1)注射剤
注射剤は、皮下、筋肉内、または血管等の体内組織や器官に直接投与する、溶液、懸濁液、もしくは乳濁液、または用時溶解もしくは用時懸濁して用いる固形の無菌製剤であり、一般的に注射剤と称されるもののほか、凍結乾燥注射剤、粉末注射剤、充填済みシリンジ剤、カートリッジ剤、輸液剤、埋め込み注射剤、および持続性注射剤等が含まれる。注射剤を製造する際には、通常、下記の(a)または(b)の手法:
(a)有効成分をそのまま、または有効成分に添加剤を加えたものを注射用水、他の水性溶剤、または非水性溶剤等に溶解、懸濁、もしくは乳化して均質としたものを注射剤用の容器に充填して密封し、滅菌する;
(b)有効成分をそのまま、または有効成分に添加剤を加えたものを注射用水、他の水性溶剤、または非水性溶剤等に溶解、懸濁、もしくは乳化して均質としたものを無菌濾過するか、無菌的に調製して均質としたものを注射剤用の容器に充填して密封する;
が用いられる。凍結乾燥注射剤は、通常、有効成分をそのまま、または有効成分および賦形剤等の添加剤を注射用水に溶解し、無菌濾過し、注射剤用の容器に充填した後に凍結乾燥するか、または専用容器で凍結乾燥した後に直接の容器に充填することにより製造することができる。粉末注射剤は、通常、無菌濾過により処理した後、晶析により得た粉末またはその粉末に滅菌処理した添加剤を加えて注射剤用の容器に充填することにより製造することができる。充填済みシリンジ剤は、通常、有効成分をそのまま、または有効成分および添加剤を用いて溶液、懸濁液、または乳濁液を調製して注射筒に充填することにより製造することができる。カートリッジ剤とは、薬液が充填されたカートリッジを専用の注射器に入れて用いる注射剤をいい、薬液が充填されたカートリッジは、通常、有効成分をそのまま、または有効成分および添加剤を用いて溶液、懸濁液、または乳濁液を調製してカートリッジに充填することにより製造することができる。輸液剤とは、静脈内に投与される通常100mL以上の注射剤をいう。埋め込み注射剤とは、長期にわたる有効成分の放出を目的として、皮下、筋肉内等に埋め込み用の器具を用いて、または手術により適用する固形またはゲル状の注射をいう。埋め込み注射剤は、通常、生分解性高分子化合物を用い、ペレット、マイクロスフェア、またはゲル状にすることにより製造することができる。持続性注射剤とは、長期にわたる有効成分の放出を目的として、筋肉内等に適用する注射剤をいい、通常、有効成分を植物油等に溶解もしくは懸濁するか、または生分解性高分子化合物を用いたマイクロスフェアの懸濁液とすることにより製造することができる。
【0325】
[透析用製剤]
(1)透析用剤
透析用剤は、腹膜透析または血液透析に用いる液状もしくは用時溶解する固形の製剤であり、腹膜透析用剤、血液透析用剤が含まれる。腹膜透析用剤とは、腹膜透析に用いる無菌の透析用剤をいい、通常、有効成分に添加剤を加え、溶剤に溶解して一定容量としたもの、または有効成分に添加剤を加えたものを容器に充填し、密封し、必要に応じて滅菌処理を施すことにより製造することができる。用時溶解する固形の製剤の場合は、通常、前記錠剤または顆粒剤等の製造手法に準じて製造することができる。血液透析用剤とは、血液透析に用いる透析用剤をいい、通常、有効成分に添加剤を加え、溶剤に溶解して一定容量としたもの、または有効成分に添加剤を加えたものを容器に充填することにより製造することができる。用時溶解する固形の製剤の場合は、通常、前記錠剤または顆粒剤等の製造手法に準じて製造することができる。
【0326】
[吸入用製剤]
(1)吸入剤
吸入剤は、有効成分をエアゾールとして吸入し、気管支または肺に適用する製剤であり、粉末吸入剤、吸入液剤、吸入エアゾール剤等が含まれる。粉末吸入剤とは、吸入量が一定となるように調製された、固体粒子のエアゾールとして吸入する製剤をいい、通常、有効成分を微細な粒子とし、必要に応じて乳糖等の添加剤と混和して均質とすることにより製造することができる。吸入液剤とは、ネブライザ等により適用する液状の吸入剤をいい、通常、有効成分に溶剤および適切な等張化剤、pH調節剤等を加え、混和して均質に溶解または懸濁し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。吸入エアゾール剤とは、容器に充填した噴射剤と共に、一定量の有効成分を噴霧する定量噴霧式吸入剤をいう。吸入エアゾール剤は、通常、有効成分に溶剤および適切な分散剤、安定化剤等を加えて、溶液または懸濁液とし、液状の噴射剤と共に耐圧性の容器に充填し、定量バルブを装着することにより製造することができる。
【0327】
[眼科用製剤]
(1)点眼剤
点眼剤は、結膜嚢等の眼組織に適用する、液状、または用時溶解もしくは用時懸濁して用いる固形の無菌製剤である。点眼剤は、通常、有効成分に添加剤を加え、溶剤等に溶解もしくは懸濁して一定容量としたもの、または有効成分に添加剤を加えたものを容器に充填することにより製造することができる。
【0328】
(2)眼軟膏剤
眼軟膏剤は、結膜嚢等の眼組織に適用する半固形の無菌製剤であり、通常、ワセリン等の基剤と有効成分の溶液または微細な粉末を混和して均質とし、容器に充填することにより製造することができる。
【0329】
[耳科用製剤]
(1)点耳剤
点耳剤は、外耳または中耳に投与する、液状、半固形、または用時溶解もしくは用時懸濁して用いる固形の製剤である。点耳剤は、通常、有効成分に添加剤を加え、溶剤等に溶解もしくは懸濁して一定容量としたもの、または有効成分に添加剤を加えたものを容器に充填することにより製造することができる。
【0330】
[鼻科用製剤]
(1)点鼻剤
点鼻剤は、鼻腔または鼻粘膜に投与する製剤であり、点鼻粉末剤、点鼻液剤等が含まれる。点鼻粉末剤とは、鼻腔に投与する微粉状の点鼻剤をいい、通常、有効成分を適度に微細な粒子とし、必要に応じて添加剤と混和して均質とすることにより製造することができる。点鼻液剤とは、鼻腔に投与する液状、または用時溶解もしくは用時懸濁して用いる固形の点鼻剤をいい、通常、有効成分に溶剤および添加剤等を加え、溶解または懸濁し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。点鼻液剤の添加剤としては、等張化剤、pH調節剤等を用いることができる。
【0331】
[直腸用製剤]
(1)坐剤
坐剤は、直腸内に適用する、体温によって溶融するか、または水に徐々に溶解もしくは分散することにより有効成分を放出する一定の形状の半固形の製剤である。坐剤は、通常、有効成分に分散剤、乳化剤等の添加剤を加えて混和して均一としたものを、加熱する等して液状化させた基剤中に溶解または均一に分散させ、容器に一定量充填し、固化/成形することにより製造することができる。坐剤の基剤としては、通常、油脂性基剤または親水性基剤が用いられる。
【0332】
(2)直腸用半固形剤
直腸用半固形剤は、肛門周囲または肛門内に適用する製剤であり、直腸用クリーム剤、直腸用ゲル剤、直腸用軟膏剤等が含まれる。直腸用半固形剤は、通常、有効成分を添加剤と共に精製水およびワセリン等の油性成分で乳化するか、または高分子ゲルもしくは油脂を基剤として有効成分および添加剤と共に混和して均質とすることにより製造することができる。直腸用クリーム剤は、通常、ワセリン、高級アルコール等をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて油相とし、別に、精製水をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて水相とし、そのいずれかの相に有効成分を加えて、それぞれ加温し、油相および水相をあわせて全体が均質になるまでかき混ぜて乳化することにより製造することができる。直腸用ゲル剤とは、ゲル状の製剤をいい、水性ゲル剤、油性ゲル剤等が含まれる。水性ゲル剤は、有効成分に高分子化合物、その他の添加剤および精製水を加えて溶解または懸濁させ、加温および冷却、またはゲル化剤を加えて架橋させることにより製造することができる。油性ゲル剤は、有効成分にグリコール類、高級アルコール等の液状の油性基剤およびその他の添加剤を加えて混和することにより製造することができる。直腸用軟膏剤とは、有効成分を基剤に溶解または分散させた半固形の製剤をいい、油脂性軟膏剤、水溶性軟膏剤等が含まれる。油脂性軟膏剤は、通常、油脂類、ろう類、パラフィン等の炭化水素類等の油脂性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、混和して溶解または分散させ、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。水溶性軟膏剤は、通常、マクロゴール等の水溶性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。
【0333】
(3)注腸剤
注腸剤は、肛門を通して適用する液状または粘稠なゲル状の製剤であり、通常、精製水または適切な水性溶剤を用い、有効成分を溶剤等に溶解または懸濁して一定容量とし、容器に充填することにより製造することができる。注腸剤の添加剤としては、分散剤、安定化剤、pH調節剤等を用いることができる。
【0334】
[膣用製剤]
(1)膣錠
腟錠は、腟に適用する、水に徐々に溶解または分散することにより有効成分を放出する一定の形状の固形の製剤であり、通常、前記錠剤の製造手法に準じて製造することができる。
【0335】
(2)膣用坐剤
腟用坐剤は、腟に適用する、体温によって溶融するか、または水に徐々に溶解もしくは分散することにより有効成分を放出する一定の形状の半固形の製剤であり、通常、前記直腸用坐剤等の製造手法に準じて製造することができる。
【0336】
[皮膚用製剤]
(1)外用固形剤
外用固形剤は、頭皮を含む皮膚または爪に、塗布または散布する固形の製剤であり、外用散剤等が含まれる。外用散剤とは、粉末状の外用固形剤をいい、通常、有効成分に賦形剤等の添加剤を加えて混和して均質とした後、粉末状とすることにより製造することができる。
【0337】
(2)外用液剤
外用液剤は、頭皮を含む皮膚または爪に塗布する液状の製剤であり、リニメント剤、ローション剤等が含まれる。外用液剤は、通常、有効成分に溶剤、添加剤等を加え、溶解、乳化、または懸濁し、必要に応じて濾過することにより製造することができる。リニメント剤とは、皮膚にすり込んで用いる液状または泥状の外用液剤をいう。ローション剤とは、有効成分を水性の液に溶解または乳化もしくは微細に分散させた外用液剤をいい、通常、有効成分、添加剤、および精製水を用いて、溶液、懸濁液、または乳濁液として全体を均質とすることにより製造することができる。
【0338】
(3)スプレー剤
スプレー剤は、有効成分を霧状、粉末状、泡沫状、またはペースト状等として皮膚に噴霧する製剤であり、外用エアゾール剤、ポンプスプレー剤等が含まれる。スプレー剤は、通常、有効成分の溶液または懸濁液を調製し、必要に応じて濾過した後、容器に充填することにより製造することができる。外用エアゾール剤とは、容器に充填した液化ガスまたは圧縮ガスと共に有効成分を噴霧するスプレー剤をいう。外用エアゾール剤は、通常、有効成分の溶液または懸濁液を調製し、液状の噴射剤と共に耐圧性の容器に充填し、連続噴射バルブを装着することにより製造することができる。外用エアゾール剤には、必要に応じて、分散剤、安定化剤等の添加剤を加えることもできる。ポンプスプレー剤とは、ポンプにより容器内の有効成分を噴霧するスプレー剤をいう。ポンプスプレー剤は、通常、有効成分および添加剤を溶解または懸濁し、充填後の容器にポンプを装着して製造することができる。
【0339】
(4)軟膏剤
軟膏剤は、皮膚に塗布する、有効成分を基剤に溶解または分散させた半固形の製剤であり、油脂性軟膏剤、水溶性軟膏剤等が含まれる。油脂性軟膏剤は、通常、油脂類、ろう類、パラフィン等の炭化水素類等の油脂性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、混和して溶解または分散させ、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。水溶性軟膏剤は、通常、マクロゴール等の水溶性基剤を加温して融解し、有効成分を加え、全体が均質になるまで混ぜて練り合わせることにより製造することができる。
【0340】
(5)クリーム剤
クリーム剤は、皮膚に塗布する、水中油型または油中水型に乳化した半固形の製剤であり、油中水型に乳化した親油性の製剤については油性クリーム剤とも呼ばれることもある。クリーム剤は、通常、ワセリン、高級アルコール等をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて油相とし、別に、精製水をそのまま、または乳化剤等の添加剤を加えて水相とし、そのいずれかの相に有効成分を加えて、それぞれ加温し、油相および水相をあわせて全体が均質になるまでかき混ぜて乳化することにより製造することができる。
【0341】
(6)ゲル剤
ゲル剤は、皮膚に塗布するゲル状の製剤であり、水性ゲル剤、油性ゲル剤等が含まれる。水性ゲル剤は、有効成分に高分子化合物、その他の添加剤および精製水を加えて溶解または懸濁させ、加温および冷却、またはゲル化剤を加えて架橋させることにより製造することができる。油性ゲル剤は、有効成分にグリコール類、高級アルコール等の液状の油性基剤およびその他の添加剤を加えて混和することにより製造することができる。
【0342】
(7)貼付剤
貼付剤は、皮膚に貼付する製剤であり、テープ剤、パップ剤等が含まれる。貼付剤は、通常、高分子化合物またはこれらの混合物を基剤とし、有効成分を基剤と混和し均質として、支持体またはライナー(剥離体)に展延して成形することにより製造することができる。また、放出調節膜を用いて経皮吸収型製剤とすることもできる。貼付剤には、必要に応じて、粘着剤や吸収促進剤等の添加剤を用いることもできる。テープ剤とは、ほとんど水を含まない基剤を用いる貼付剤をいい、プラスター剤、硬膏剤等が含まれる。テープ剤は、通常、樹脂、プラスチック、ゴム等の非水溶性の天然または合成高分子化合物を基剤とし、有効成分をそのまま、または有効成分に添加剤を加え、全体を均質とし、布に展延またはプラスチック製フィルム等に展延もしくは封入して成形することにより製造することができる。また、有効成分と基剤またはその他の添加剤からなる混合物を放出調節膜、支持体およびライナー(剥離体)でできた放出体に封入して成形することにより製造することもできる。パップ剤とは、水を含む基剤を用いる貼付剤をいい、通常、有効成分を精製水、グリセリン等の液状の物質と混和し、全体を均質にするか、水溶性高分子、吸水性高分子等の天然または合成高分子化合物を精製水と混ぜて練り合わせ、有効成分を加え、全体を均質にし、布等に展延して成形することにより製造することができる。
【0343】
他に定義されない限り、本明細書中で使用される全ての技術的、科学的用語、および略語は、本発明の分野に属する当業者によって普通に理解されるものと同様の意味を有する。
【0344】
また、本明細書において、明示的に引用される全ての特許文献および非特許文献もしくは参考文献の内容は、全て本明細書の一部としてここに引用し得る。
【実施例0345】
以下、実施例および生物学的実施例によって本発明を詳述するが、本発明はこれらに限定されるものではない。本発明の化合物名および実施例に示す化合物は、IUPAC命名法によって命名した。IUPAC命名法による命名は、例えば、ACD/Name(バージョン2019.2.0,Advanced Chemistry Development Inc.)、ACD/Name Batch(バージョン12.02.45356,Advanced Chemistry Development Inc.)またはChemDraw Professional(バージョン17.1.0.105または18.0.0.231,PerkinElmer Inc.から入手可能)を用いて行うことができる。以下の各実施例において、実施例の目的化合物名は実施例番号の後に記載し、当該化合物は「標題化合物」と呼ばれることもある。
【0346】
分析法
1H NMRスペクトルは、400MHzで動作する、5mm逆検出三重共鳴プローブを備えた、Varian Unity Inova 400スペクトロメータ、または、400MHzで動作する、5mm逆検出三重共鳴TXIプローブを備えた、Bruker Avance DRX 400スペクトロメータ、または300MHzで動作する、標準5mm二重周波数プローブを備えた、Bruker Avance DPX 300スペクトロメータ、または5mm QNPプローブH、C、F、P、単一Z勾配、TopSpin 2.1を実行する2チャネル機器を有する、Bruker Avance 400MHz、または5mm BBFO Plusプローブ、単一Z勾配、TopSpin 3.1を実行する2チャネル機器を有する、Bruker advance III 400MHzで得た。シフト値はテトラメチルシラン(δ=0 ppm)に対するppmで得られた。
【0347】
使用した液体クロマトグラフィー質量分析法(LCMS)には以下のとおりである。;
Method1
ACQUITY UPLC (バイナリポンプ/PDA検出器)+ZQ Mass Spectrometer、40℃で維持したACQUITY UPLC BEH C18 1.7μm,100×2.1mmを備える。移動相(A):水+0.1% ギ酸;移動相(B):アセトニトリルB214+0.1% ギ酸
【0348】
【0349】
Method2
ACQUITY H-Class (クォータナリポンプ/PDA検出器)+QDa Mass Spectrometer、40℃で維持したACQUITY UPLC CSH C18 1.7μm,50×2.1mmを備える。移動相(A):水+0.1% ギ酸;移動相(B):アセトニトリル+0.1% ギ酸
【0350】
【0351】
Method3
ACQUITY i-Class (クォータナリポンプ/PDA検出器)+Quattro Micro Mass Spectrometer、40で℃維持したACQUITY UPLC BEH C18 1.7μm,100×2.1mmを備える。移動相(A):水+0.1% ギ酸;移動相(B):アセトニトリル+0.1% ギ酸
【0352】
【0353】
Method4
ACQUITY H-Class (クォータナリポンプ/PDA検出器)+QDa Mass Spectrometer、40℃のACQUITY BEH C18 1.7μm,50×2.1mmを備える。移動相(A):7.66mM アンモニア水溶液;移動相(B):7.66mM アンモニア-アセトニトリル溶液
【0354】
【0355】
Method5
ACQUITY Classic+996 PDA detector+Waters ZMD Mass Spectrometer、40℃のACQUITY UPLC CSH C18 1.7μm,50×2.1mmを備える。移動相(A):水+0.1% ギ酸;移動相(B):アセトニトリル+0.1% ギ酸
【0356】
【0357】
Method6
ACQUITY Classic+996 PDA detector+Waters ZMD Mass Spectrometer、40℃のACQUITY UPLC BEH C18 1.7μm,50×2.1mmを備える。移動相(A):0.1% アンモニア水(v/v);移動相(B):0.1% アンモニア-アセトニトリル(v/v)
【0358】
【0359】
Method7
ACQUITY UPLC (バイナリポンプ/PDA検出器)+Waters SQD2;LC/MS:single quadrapole UPLC-MS、40℃で維持したACQUITY UPLC HSS C18 1.8μm,100×2.1mmを備える。移動相(A):水+0.1% ギ酸;移動相(B):アセトニトリル+0.1% ギ酸
【0360】
【0361】
Method8
ACQUITY UPLC (バイナリポンプ/PDA検出器)+Waters SQD2;LC/MS:single quadrapole UPLC-MS、40℃で維持したACQUITY UPLC BEH Shield RP18 1.7μm,100×2.1mmを備える。移動相(A):水+10mM 重炭酸アンモニウム;移動相(B):アセトニトリル
【0362】
【0363】
Method9
ACQUITY UPLC (バイナリポンプ/PDA検出器)+ZQ Mass Spectrometer、40℃で維持したACQUITY UPLC BEH C18 1.7μm,100×2.1mmを備える。移動相(A):0.1% アンモニア水(v/v);移動相(B):0.1% アンモニア-アセトニトリル(v/v)
【0364】
【0365】
Method10
HP1100(クォータナリポンプ/PDA検出器)+ZQ Mass Spectrometer、40℃のWaters Xbridge BEH C18 3.5μm,50×4.6mmを備える。移動相(A):7.66mM アンモニア水溶液;移動相(B):7.66mM アンモニア-アセトニトリル溶液
【0366】
【0367】
Method 11
Simadzu LC20-MS2010、50℃のAgilent Pursit 5 C18 20×2.0mmを備える。移動相(A):1.5mLのTFA-4Lの水;移動相(B):0.75 mLのTFA-アセトニトリル溶液
【0368】
【0369】
逆相分取HPLC精製は、Waters Fractionlynx分取HPLCシステム(2525ポンプ、2996/2998 UV/VIS検出器、2767リキッドハンドラー)またはGilson分取HPLCシステム(322ポンプ、155 UV/VIS検出器、GX-281リキッドハンドラー)を用いて実施した。化合物の分取精製に使用したカラムは、特段の記載がない限り、Waters Sunfire OBD、Phenomenex Luna Phenyl Hexyl、またはWaters Xbridge Phenylの10μm 19x150mmであった。アセトニトリルとMeOHの溶媒系から、酸性または塩基性条件のいずれかで、適切な濃度勾配を選択した。標準濃度勾配は、1分間かけてMeCNを5%から20%にした後、2.5分保持し、12.5分間かけてMeCNを80%にした後、7.5分保持、その後、初期条件で3分間再平衡化した。流量は20ml/分とした。精製工程の前に、化合物を分析的にスクリーニングした。各試料は、酸性および塩基性条件下(2μl注入、5/95グラジエント、5分間)で操作した。次に、目的物質が溶出する場所、および分離が達成される場所によって、どのpHおよびどの濃度勾配を用いるかを決定した。酸性/塩基性条件下で使用した修飾剤は、それぞれ、ギ酸(0.1% V/V)と重炭酸アンモニウム(10mM)、または試験法の開発が必要な場合はTFA(0.1% V/V)であった。精製は、Waters Fractionlynxソフトウェアを用いて、210nm~400nmをモニタリングすることにより制御し、260nmでの閾値回収値、および標的ESI条件下で観察された、標的分子イオンの存在を明らかにした。回収した画分をLCMS(Waters ACQUITY systems with Waters SQD)により分析した。目的物質を含む画分をGenevac製凍結乾燥機により、終夜乾燥した。化合物の中には、複雑な混合物のため、必要な純度を得ることを目的に、第二の精製工程を経たものもある。より焦点の合った勾配あるいはイソクラティック条件が、より挑戦的な分離のために使用されることがある。
【0370】
超臨界流体クロマトグラフィー(SFC)によるエナンチオマーの分離は、Waters Thar Prep 100 分取SFCシステム(P200 CO2ポンプ,2545修飾剤ポンプ,2998 UV/VIS検出器,Stacked Injection Module付き2767リキッドハンドラー)またはWaters Thar Investigator semi 分取システム(Waters Fluid Delivery Module,2998 UV/VIS検出器,Waters Fraction Collection Module)のいずれかを用いて実施した。Waters 2767リキッドハンドラーを用いた場合、オートサンプラーとフラクションコレクタの両方として機能した。
【0371】
特に記載しない限り、化合物はYMC Amylose-C、YMC Cellulose-C、YMC Cellulose-SC、Phenomenex LUX Cellulose-3またはPhenomenex LUX Cellulose-4(10×250mm,5μm)から適切なカラムを用いて精製した。
【0372】
無修飾または塩基性条件下では、メタノール、エタノールまたはイソプロパノール溶媒系から、適切なイソクラティック法を選択した。標準的な方法として、modifier/CO2、100 ml/min(または適切に)、120 Bar背圧、カラム温度40℃とし、具体的な修飾剤組成は試験法の開発段階で規定したとおりとした。
【0373】
すべての化合物を、精製工程の前に分析的にスクリーニングした。各試料を、無修飾および塩基性条件下(5.0μL、5/55の勾配を5分間)で、エタノール、メタノールおよびイソプロパノールに通した。必要に応じて、アセトニトリル、酢酸エチル、THFなどの広範な溶媒をを対象とした二次スクリーニングについても行うことができる。次に、目的物質が溶出する場所、および分離が達成される場所によって、どのpHおよびどのイソクラティック条件を用いるかを決定した。
【0374】
塩基性条件下で用いた修飾剤は、ジエチルアミン(0.1% V/V)であった。ギ酸(0.1% V/V)、酢酸(0.1% V/V)等の代替修飾剤は、酸性修飾剤として使用することができる。
精製は、Waters FractionlynxまたはWaters Chromscopeソフトウェアを用いて、210から400nmでのモニタリングで制御し、適切な波長における閾値回収値の存在を明らかにした。採取した画分をSFC(Waters SQDを用いたWaters/Thar SFCシステム、またはWaters QDaを用いたWaters UPCC)で分析した。目的物質を含む画分を真空遠心分離により濃縮した。
【0375】
すべての試料を非キラル系で予備精製し、SFCキラル精製前に純度を確認した。
【0376】
化合物の中には、必要な%eeまたは%de純度を達成するために、第二の精製工程を経ているものもある。
【0377】
逆相クロマトグラフィーを、0.1% ギ酸または0.1% NH4OHのいずれかの修飾剤を用い、MeCN/H2Oの勾配で溶出する、C18カートリッジで実施した。
【0378】
略語
2-MeTHF=2-メチルテトラヒドロフラン;
4A MS=モレキュラーシーブス、4A;
DAST=N,N-ジエチルアミノ硫黄三フッ化物;
DCM=ジクロロメタン;
DE=ジエチルエーテル;
DEA=ジエチルアミン;
DIPEA=ジイソプロピルエチルアミン;
DMF=N,N-ジメチルホルムアミド;
DMP=デス-マーティンペルヨージナン;
DMSO=ジメチルスルホキシド;
dppf=1,1’-フェロセンビス(ジフェニルホスフィン);
EA=酢酸エチル;
EDCI=1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド;
HATU=1-[ビス(ジメチルアミノ)メチレン]-1H-1,2,3-トリアゾロ[4,5-b]ピリジニウム 3-オキシドヘキサフルオロホスフェイト;
MTBE=メチル tert-ブチルエーテル;
NBS=N-ブロモスクシンイミド;
NCS=N-クロロスクシンイミド;
PE=石油エーテル;
TBHP=tert-ブチルヒドロパーオキシド;
TEA=トリエチルアミン;
TFA=トリフルオロ酢酸;
THF=テトラヒドロフラン;
TLC=薄層クロマトグラフィー
X-Phos=2-ジシクロヘキシルホスフィノ-2’、4’、6’-トリイソプロピルビフェニル。
【0379】
Suzuki-Miyaura基本手順1
塩化アリールまたは臭化アリール(1.0eq)、ボロン酸またはエステル(1.3eq)、炭酸カリウム(2.0eq)、XPhos(0.1eq)およびXPhosPdG2(0.1eq)のジオキサン/水(10:1,100mM)中混合物を脱気し、80℃で16時間撹拌した。さらに、反応の完了に必要であれば、ボロン酸、XphosおよびXPhosPdG2を加えた。水とDCMを添加し、層を分離した。水層をDCM(x2)で抽出し、合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮した。残渣をDCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、2N NH3/MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。
【0380】
Suzuki-Miyaura基本手順2
塩化アリールまたは臭化アリール(1.0eq)、ボロン酸またはエステル(1.3eq)、炭酸セシウム(2.5eq)、Pd(PPh3)4(0.1eq)のジオキサン/水(10:1,100mM)中混合物を脱気し、80℃で16時間撹拌した。さらに、反応を完了させるために必要であれば、ボロン酸およびPd(PPh3)4を添加した。水とDCMを添加し、層を分離した。水層をDCM(x2)で抽出し、合わせた有機層を飽和NaHCO3水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮した。残渣をDCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、2N NH3/MeOHのDCM溶液のグラジエントで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。
【0381】
THP脱保護手順1
THP保護化合物のメタノール懸濁液(100mM)を1N HCl(aq)(5eq)で処理し、その反応混合物をLC-MS(3~24時間)によって反応が完全であると判定されるまで室温で撹拌した。反応液を水で希釈し、凍結乾燥した。得られた白色固体を逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物を得た。
【0382】
トリチル脱保護手順1
トリチル保護化合物のメタノール懸濁液(200mM)を1N HCl(aq)(5eq)で処理し、その反応混合物を室温で21時間撹拌した。固体をろ取し、MeOHで洗浄し、ポンプで乾燥した。さらに逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物を得た。
【0383】
トリチル脱保護手順2
トリチル保護化合物のTFA/DCM(1:1、最終濃度100mM)溶液を室温で撹拌した。LCMSによる反応終了後、反応混合物をトルエンで希釈し、揮発物を減圧下蒸発させた。残渣をトルエン(x2)で共沸し、逆相クロマトグラフィーで精製し、標記化合物を得た。
【0384】
SnArおよび脱保護基本手順1
2‐クロロ‐3‐イソプロピル‐7‐(1‐トリチル‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン‐4(3H)‐オン(1.0eq)とアミン塩酸塩(1.2eq)のIPA(190mM濃度)中混合物を、トリエチルアミン(1.5eq)で処理し、マイクロ波照射下、120℃で1時間加熱した。反応混合物に1N HCl(aq)(6.5eq)を加え、室温で16時間撹拌した。固体をろ取し、IPAおよび水で洗浄し、ポンプで乾燥後、MeCN/H2O/ギ酸に溶解し、10~98% MeCN/H2O+0.1%ギ酸で溶出する、逆相クロマトグラフィー(C18カートリッジ)で精製した。
【0385】
SnArおよび脱保護基本手順2
2‐クロロ‐3‐イソプロピル‐7‐(1‐トリチル‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン‐4(3H)‐オン(1.0eq)とアミン塩酸塩(1.2eq)のIPA(190mM濃度)中混合物を、トリエチルアミン(1.5eq)で処理し、マイクロ波照射下120℃で、1時間加熱した。反応混合物に、TFA(6.5eq)および水を滴下し、室温で16時間撹拌した。固体をろ取し、IPAおよび水で洗浄し、ポンプで乾燥後、DMSO/ギ酸に溶解し、10~98% MeCN/H2O+0.1%ギ酸で溶出する、逆相クロマトグラフィー(C18カートリッジ)で精製した。
【0386】
SnAr基本手順3
2‐クロロ‐3‐イソプロピル‐7‐(1‐トリチル‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン‐4(3H)‐オン(1.0eq)とアミンまたはアミン塩酸塩(1.0eq)のジオキサン(0.2mM)中混合物を、トリエチルアミン(5eq)で処理し、100℃で加熱した。さらに、反応の完了に必要であれば、アミンまたはアミン塩酸塩を添加した。反応液を室温まで冷却し、白色沈殿物をろ取した。揮発性物質は減圧下濃縮された。残渣をDCMに溶解し、MeOHのDCM溶液のグラジエントで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。
【0387】
臭素化基本手順1
アリール(1.0eq)の無水DMF(0.1M)溶液に、N-ブロモスクシンイミド(1.0eq)を一度に加えた。得られた溶液を室温で2時間撹拌した。反応の完了に必要であれば、N-ブロモスクシンイミドを追加した(LC-MS分析による判定)。反応液はDCMと飽和NaHCO3水溶液に分配された。有機層を飽和NaHCO3水溶液(x2)と水で洗浄し、を加え、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣をDCMに溶解し、必要に応じて、EtOAcのDCM溶液のグラジエントで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。
【0388】
ニトリル加水分解基本手順
ニトリル(1eq)およびパーキン触媒(5mol%)のEtOH/H2O(9:1,0.34M)中懸濁液を、LC-MSにより完全と判定されるまで、80℃で加熱した。反応混合液を、DCMで希釈し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、MeOHのDCM溶液のグラジエントで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。
【0389】
実施例
実施例1
2-(フラン-2-イル)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン ギ酸塩(0.6eq)
エチル 1-アミノ-1H-イミダゾール-2-カルボキシラート
エチル イミダゾール-2-カルボキシラート(65.0g,0.463mol)のDMF(2L)溶液を氷/水浴中で冷却した後、リチウムビス(トリメチルシリル)アミド(THF中、1M、510mL、0.510mol)を10-15℃に保ちながら滴下した。得られた溶液に、O-(ジフェニルホスフィニル)ヒドロキシルアミン(119g,0.510mol)を少量ずつ加えた。得られた混合物を16時間機械的に撹拌した。反応を水で停止し、減圧下蒸発させた。残渣をEtOAc(x4)でトリチュレートし、濾過し、固体をEtOAcで洗浄した。合わせた濾液を留去して褐色固体を得、これをDCMに溶解し、シリカゲルのパッドを通過させ、DCMで溶出し、続いて5% MeOHのDCM溶液で溶出させた。これらの分画を回収し、減圧下濃縮して淡黄色半固体を得た。固体をEt2Oでトリチュレートし、ろ過して標記化合物(61.2g,84%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm、7.19(1H,d,J=1.0Hz)、7.07(1H,d,J=1.0Hz)、5.81(2H,s)、4.43(2H,q,J=7.1Hz)、1.43(3H,t,J=7.1Hz)。
【0390】
1-アミノ-N-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-カルボキサミド
エチル 1‐アミノ‐1H‐イミダゾール‐2‐カルボキシラート(20g,0.13mol)をイソプロピルアミン(120mL、13mol)に溶解し、48時間加熱還流した。反応終了後、反応液を減圧下濃縮して黄色油状物を得、この黄色油状物を放置することにより結晶化した(21.7g、quant.)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm、7.09(1H,d,J=1.1Hz)、6.92(1H,d,J=1.1Hz)、6.12(2H,s)、4.24-4.15(1H,m)、1.26(6H,d,J=6.6Hz)。
【0391】
3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩
クロロギ酸フェニル(17.8mL、0.14mol)を1-アミノ-N-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-カルボキサミド(22.0g,0.13mol)のアセトニトリル溶液(500mL)に加え、54時間加熱還流した。生成物は白色固体として析出し、濾過した後、アセトニトリルで洗浄した。ろ液を減圧下濃縮(~40mL)し、残渣を2本の25mLマイクロ波リアクター用バイアルに移し、それぞれをマイクロ波リアクター中で180℃、45分間加熱した。得られた褐色懸濁液をMeCN(100mL)で希釈し、16時間還流した。得られた白色懸濁液をろ過し、アセトニトリルで洗浄し、標記化合物を白色固体として得た。合計25.8g(定量的収率)を二つの濾液から分離した。
1H NMR(400MHz、DMSO)δ、ppm、7.78(1H,d,J=1.4Hz)、7.73(1H,d,J=1.4Hz)、5.12-4.99(1H,m)、1.43(6H,d,J=7.1Hz)。
【0392】
3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン、トリエチルアミン塩
3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン塩酸塩(16.7g,72.6mmol)をMeOH(380mL)に懸濁した。トリエチルアミン(20.2mL、140mmol)を加え、反応液を完全に溶解するまで、室温で撹拌した(30-45分)。反応液を減圧下濃縮し、残渣を、DCMと水の間に分配した。水層をDCM(x4)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮し、標記化合物(21.4g、quant.)を橙色のペーストとして得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.28(1H,d,J=0.9Hz)、7.21(1H,d,J=0.9Hz)、5.37-5.26(1H,m)、3.16(6H,q,J=7.3Hz)、1.52(6H,d,J=7.4Hz)、1.34(9H,t,J=7.3Hz)。
【0393】
7-ヨード-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン、トリエチルアミン塩
3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン、トリエチルアミン塩(21.4g,72.6mmol)のMeOH(380mL)溶液に、N-ヨードスクシンイミド(16.3g,72.6mmol)を一度に加えた。得られた橙色溶液を室温で3時間撹拌した。追加のN-ヨードスクシンイミド(1.80g,7.98mmol)を一度に加え、室温で1時間撹拌した後、LC-MS分析により反応が完了したと判断した。反応液は減圧下濃縮され、DCMと飽和NaHCO3水溶液の間に分配された。有機層を飽和NaHCO3水溶液(x3)と水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮して淡褐色の油状物を得、これは放置して結晶化した(20.9g,68%)。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 13.50(1H,s)、7.33(1H,s)、5.34-5.24(1H,m)、3.26(6H,q,J=7.2Hz)、1.50(6H,d,J=7.0Hz)、1.37(9H,t,J=7.3Hz)。
【0394】
2-クロロ-7-ヨード-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
7-ヨード-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン、トリエチルアミン塩(9.45g,22.4mmol)のオキシ塩化リン(20.9mL)懸濁液を、80℃で43時間撹拌した。反応液をトルエンで希釈し、減圧下濃縮後、トルエン(x2)で共沸した。残渣をDCMと飽和NaHCO3水溶液の間に分配した。層を分離し、水層をDCM(x2)で抽出した。合わせた有機層を、水、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮して褐色固体を得た。粗生成物を0~40% EtOAcのシクロヘキサン混液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(5.3g,70%)を灰白色固体として得た。
LCMS法2:室温 1.30分、[MH+]339,341。
【0395】
4-(トリブチルスタニル)-1-トリチル-1H-イミダゾール
アルゴン雰囲気下、臭化エチルマグネシウム(3M、ジエチルエーテル中、4.58mL、13.8mmol)を、4‐ヨード‐1‐トリチル‐1H‐イミダゾール(5.00g,11.5mmol)のDCM(100mL)溶液に、滴下した。反応液を1時間撹拌後、塩化トリブチルスズ(3.73mL、13.8mmol)を加えた。得られた白色懸濁液を終夜撹拌した。反応液を減圧下で濃縮した。濃縮物をISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)と、0~20% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、200g SiO2カートリッジに乾式充填した。標的含有画分の濃縮物から、高真空下で固化する透明な油を得、白色固体(4.038g、収率59%)が得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.63(1H,s)、7.32 -7.30(9H,m)、7.15-7.12(6H,m)、6.76(1H,d,J=1.1Hz)、1.54-1.46(6H,m)、1.39-1.23(12H,m)、1.03-0.98(6H,m)、0.84(9H,t,J=7.3Hz)。
【0396】
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2‐クロロ‐7‐ヨード‐3‐イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン‐4(3H)‐オン(2.80g,8.27mmol)、4‐(トリブチルスタニル)‐1‐トリチル‐1H‐イミダゾール(5.98g,9.93mmol)およびCuI(79mg,0.41mmol)の1,4‐ジオキサン(28mL)溶液を、アルゴンで15分間バブリングし、Pd(PPh3)4(960mg,0.827mmol)を添加した。得られた懸濁液を100℃で18時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮し、DCMと220g SiO2カートリッジに充填し、0~100% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出させた。画分を含む生成物の濃縮物から、標記化合物(3.73g,72%)が黄色固体として得られた。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm7.94(1H,s)、7.66(1H,d,J=1.4Hz)、7.51(1H,d,J=1.4Hz)、7.39-7.36(9H,m)、7.21-7.18(6H,m)、5.21(1H,s)、1.63(6H,d,J=7.0Hz)。
【0397】
2-(フラン-2-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび2-フリルボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1を用いて合成し、標記化合物44mg(55%)を白色泡状物として得た。
LCMS法4:室温 1.76分、[MH+]553。
【0398】
2-(フラン-2-イル)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.6eq ギ酸塩
2-(フラン-2-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1を用いて合成し、逆相分取HPLCで精製して、凍結乾燥後、標記化合物4.5mg(19%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.39(1H,s)、8.23(0.6H,s)、8.06(1H,dd,J=0.8,1.8Hz)、7.82(1H,d,J=1.1Hz)、7.75(1H,s)、7.70(1H,d,J=1.0Hz)、7.22(1H,dd,J=0.8,3.4Hz)、6.79(1H,dd,J=1.8、3.4Hz)、4.25(1H,hept,J=6.8Hz)、1.57(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 2.53分、[MH+]311.1。
【0399】
実施例2
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-フェニルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.6eq ギ酸塩
3-イソプロピル-2-フェニル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよびフェニルボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物25mg(31%)を淡黄色ガラス状物として得た。
LCMS法4:室温 1.81分、[MH+]563。
【0400】
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-フェニルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.6eq ギ酸塩
3-イソプロピル-2-フェニル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物4.1mg(32%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.30(1H,s)、8.35(0.6H,s)、7.78(1H,d,J=1.1Hz)、7.75-7.71(3H,m)、7.64-7.59(3H,m)、7.53(1H,d,J=0.9Hz)、4.07(1H,hept,J=6.8Hz)、1.50(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 2.80分、[MH+]321.1。
【0401】
実施例3
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(5-メチルフラン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(5-メチルフラン-2-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび5-メチル-2-フランボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物66mg(61%)を、灰白色泡状物として得た。
LCMS法4:室温 1.82分、[MH+]567。
【0402】
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(5-メチルフラン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(5-メチルフラン-2-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、反応混合物にTFA(11eq)も添加したことを除いて、トリチル脱保護手順1に従って合成した。10~98% MeCN/H2O+0.1% ギ酸で溶出する、逆相クロマトグラフィー(C18カートリッジ)によって精製し、標記化合物17mg(45%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 8.60(1H,s)、7.94(1H,s)、7.91(1H,d,J=1.1Hz)、7.16(1H,d,J=3.3Hz)、6.42(1H,dd,J=1.0,3.3Hz)、4.36(1H,hept,J=6.7Hz)、2.42(3H,s)、1.58(6H,d,J=6.7Hz)。
LCMS法1:室温 2.83分、[MH+]325.1。
【0403】
実施例4
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(3-メチルアゼチジン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび3-メチルアゼチジン塩酸塩から、100mgの2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンを用いて開始し、反応混合物をマイクロ波照射下、120℃で30分間加熱した後、アミン(0.5eq)およびトリエチルアミン(0.8eq)を追加し、さらにマイクロ波照射下、120℃で30分間加熱したことを除いて、SnArおよび脱保護基本手順2により、合成した。TFAの添加から6時間後にDCM(0.5mL)を添加し、混合物を室温でさらに40時間撹拌した。標記化合物45mg(75%)を白色固体として単離した。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.56(1H,s)、7.87(1H,s)、7.74(1H,s)、7.62(1H,s)、4.44-4.34(1H,hept,J=6.7Hz)、4.25(2H,t,J=7.9Hz)、3.79(2H,t,J=7.0Hz)、2.82-2.73(1H,m)、1.53(6H,d,J=6.7Hz)、1.24(3H,d,J=6.7Hz)。
LCMS法1:室温 2.65分、[MH+]314.1。
【0404】
実施例5
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エトキシ)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エトキシ)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
窒素雰囲気下、2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エタン-1-オール(111mg,0.96mmol)の無水DMF(2.0mL)溶液を、水素化ナトリウム(60%油中分散液、38mg、0.96mmol)で処理し、室温で撹拌した。10分後、アルゴン下、この混合物の一部(0.9mL)を2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(200mg,0.38mmol)の無水DMF(2.0mL)溶液に加え、反応混合物を室温で30分撹拌した後、アルコキシド溶液の別の一部(0.5mL)を加え、さらに30分撹拌した後、EtOAcおよび飽和塩化アンモニウム水溶液で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(x2)で抽出した。合わせた有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)した後、減圧下濃縮して黄色の粘性物質を得た。この粘性物質をDCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~4%(2N NH3/MeOH)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(40gカートリッジ)で精製し、標記化合物(116mg,50%)を白色フォームとして得た。
LCMS法5:室温 2.02分、[MH+]601。
【0405】
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エトキシ)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3‐イソプロピル‐2‐(2‐(テトラヒドロフラン‐2‐イル)エトキシ)‐7‐(1‐トリチル‐1H‐イミダゾール‐4‐イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン‐4(3H)‐オンから、トリチル脱保護手順2を用いて合成し、標記化合物(43mg,63%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.39(1H,s)、7.82(1H,d,J=0.9Hz)、7.77(1H,s)、7.66(1H,s)、5.24(1H,hept,J=6.9Hz)、4.62-4.53(2H,m)、4.02-3.94(1H,m)、3.84-3.77(1H,m)、3.67-3.61(1H,m)、2.12-1.96(3H,m)、1.93-1.78(2H,m)、1.58-1.49(1H,m)、1.45(6H,d,J=6.9Hz)。
LCMS法1:室温 2.77分、[MH+]359.1。
20% EtOH(+0.1% ジエチルアミン):80% CO2,15mL/分、120bar,40℃,DAD 230nmで溶出する、YMC Amylose-C columnを用いる、キラルSFCによって、実施例5のエナンチオマーを分離し、実施例6および実施例7を得た。
【0406】
実施例6
エナンチオマーA:白色の固体17mg
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Amylose-C(4.6x250mm,5micron);移動相:20% EtOH(+0.1% ジエチルアミン)/80% CO2;流速:5.0mL/min;圧:120bar、温度:40℃;検出器:DAD 230nm;保持時間:2.1分。
【0407】
実施例7
エナンチオマーB:白色の固体16mg
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Amylose-C(4.6x250mm,5micron);移動相:20% EtOH(+0.1% ジエチルアミン)/80% CO2;流速:5.0mL/min;圧:120bar;温度:40℃、検出器:DAD 230nm;保持時間:3.2分。
【0408】
実施例8
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(3-フェニルアゼチジン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
100mgの2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび3-フェニルアゼチジン塩酸塩を出発物質として、トリエチルアミン2.5eqを使用し、反応混合物をマイクロ波照射下、120℃で30分間加熱した以外は、SnAr法および脱保護基本操作手順2により合成した。TFAの二回目の添加を(5.0eq)を、一回目の添加の24時間後に実施し、混合物を室温で7.5時間、次いで50℃で16時間撹拌した。標記化合物(27mg,38%)を白色固体として単離した。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.27(1H,s)、7.79(1H,s)、7.74(1H,s)、7.62(1H,s)、7.46(2H,d,J=7.6Hz)、7.38(2H,t,J=7.5Hz)、7.28(1H,t,J=7.3Hz)、4.54(2H,t,J=8.2Hz)、4.48(1H,hept,J=6.5Hz)、4.26(2H,t,J=7.5Hz)、4.00(1H,quin,J=7.8Hz)、1.56(6H,d,J=6.7Hz)。
LCMS法1:室温 3.30分、[MH+]376.1。
【0409】
実施例9
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(メチル(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
200mgの2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよびN-メチル-2-テトラヒドロフラン-2-イル-エタンアミン塩酸塩を出発物質とし、マイクロウェーブ照射下で120℃で90分間加熱した後、通常加熱下で80℃で72時間加熱した以外は、SnArおよび脱保護基本手順2により合成した。さらに、アミン塩酸塩(0.8eq)、トリエチルアミン(1.5eq)を加え、マイクロウェーブ照射下、120℃にて60分間加熱した。反応混合物を8.2eqのTFAで処理した。標記化合物(57mg,40%)を白色固体として単離した。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 8.02(1H,s)、7.77(1H,d,J=1.0Hz)、7.68(1H,s)、4.70(1H,hept,J=6.8Hz)、3.82-3.71(2H,m)、3.61-3.55(1H,m)、3.21-3.12(1H,m)、2.84(3H,m)、1.99-1.90(1H,m)、1.88-1.71(4H,m)、1.57(6H,d,J=6.8Hz)、1.48-1.38(1H,m)に加えて、水のピークで隠れている1個のプロトンが存在する。
LCMS法1:室温 2.81分、[MH+]372.2。
40% MeCN(+0.1%ジエチルアミン):60% CO2、15mL/min、120bar、40℃、DAD 230nmで溶出する、YMC Cellulose-C columnを用いる、キラルSFCで、実施例9のエナンチオマーを分離し、実施例10および実施例11を得た。
【0410】
実施例10
エナンチオマーA:淡黄褐色の固体8mg
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Cellulose-C(4.6x250mm,5micron);移動相:40% MeCN(+0.1% ジエチルアミン)/60% CO2;流速:5.0mL/min;圧:120bar;温度:40℃;検出器:DAD 230nm;保持時間:4.1分。
【0411】
実施例11
エナンチオマーB:淡黄褐色の固体8mg
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Cellulose-C(4.6x250mm,5micron);移動相:40% MeCN(+0.1% ジエチルアミン)/60% CO2;流速:5.0mL/min;圧:120bar;温度:40℃;検出器:DAD 230nm;保持時間:4.8分。
【0412】
実施例12
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(100mg,0.19mmol)、N-メチル-4-(トリブチルスタニル)イミダゾール(85mg,76μL,0.23mmol)および、ヨウ化銅(I)(1.8mg,0.010mmol)の乾燥ジオキサン(2.0mL)中混合物を脱気した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(22mg、0.019mmol)で処理し、100℃で16時間撹拌した。さらに、N-メチル-4-(トリブチルスタニル)イミダゾール(30μL,0.090mmol)および、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(19mg、0.016mmol)を加え、100℃にて3時間撹拌した。反応混合物を、DCMと水で希釈し、層を分離した。水層をDCM(x2)で抽出し、合わせた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮して、黄色の油状物を得た。その油状物を0~4%(2N NH3/MeOH)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(40gカートリッジ)で精製し、標記化合物(35mg,32%)を乳白色の粘性物質として得た。
LCMS法5:室温 1.63分、[MH+]567。
【0413】
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順2により合成し、標記化合物(9mg,47%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.35(1H,s)、7.92(1H,d,J=1.1Hz)、7.88(1H,d,J=1.2Hz)、7.81(1H,d,J=0.9Hz)、7.76(1H,s)、7.72(1H,s)、4.98(1H,hept,J=6.7Hz)、3.79(3H,s)、1.56(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 1.99分、[MH+]325.1。
【0414】
実施例13
(S)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび(3S)-3-フェニルピロリジン塩酸塩から、SnArおよび脱保護基本手順1により合成し、標記化合物(34mg,45%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.31(1H,s)、7.79(1H,s)、7.69(1H,s)、7.62(1H,s)、7.42-7.34(4H,m)、7.27(1H,tt,J=1.9,6.8Hz)、4.63(1H,hept,J=6.6Hz)、3.85-3.73(2H,m)、3.62-3.46(3H,m)、2.40-2.32(1H,m)、2.15-2.05(1H,m)、1.66(3H,d,J=6.7Hz)、1.50(3H,d,J=6.6Hz)。
LCMS法3:室温 3.38分、[MH+]390.3。
【0415】
実施例14
(R)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(3-フェニルピロリジン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび(3R)-3-フェニルピロリジン塩酸塩から、反応混合物をマイクロ波照射下、100℃で1時間加熱したことを除いて、SnArおよび脱保護基本手順2により合成した。標記化合物(28mg,25%)を白色固体として単離した。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.70(1H,s)、7.90(1H,s)、7.71(1H,d,J=0.8Hz)、7.64(1H,s)、7.42-7.34(4H,m)、7.27(1H,tt,J=1.9,6.9Hz)、4.63(1H,hept,J=6.7Hz)、3.85-3.73(2H,m)、3.62-3.46(3H,m)、2.40-2.32(1H,m)、2.15-2.05(1H,m)、1.66(3H,d,J=6.7Hz)、1.50(3H,d,J=6.6Hz)。
LCMS法1:室温 3.40分、[MH+]390.1。
【0416】
実施例15
(R)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-((2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび2-[(2R)-テトラヒドロフラン-2-イル]エタンアミン塩酸塩から、反応混合物をマイクロ波照射下、30分間加熱したことを除いて、SnAr法および脱保護基本手順1により合成した。反応終了時に、濾過により少量の固体を分離し、濾液を(2N NH3/MeOH)のDCM溶液および飽和NaHCO3水溶液で希釈し、層を分離した。水層をDCM(x2)で抽出し、合わせた有機層を、飽和NaHCO3水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮した。残渣をMeOH/DCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~10% 2N NH3/MeOHのDCM溶液の勾配で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(21mg,30%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.32(1H,s)、7.80-7.77(2H,m)、7.55(1H,s)、6.80(1H,t,J=5.0Hz)、4.76-4.68(1H,m)、3.92-3.85(1H,m)、3.85-3.79(1H,m)、3.69-3.62(1H,m)、3.52-3.34(2H,m)、2.05-1.96(1H,m)、1.91-1.78(4H,m)、1.52(6H,d,J=6.8Hz)、1.49-1.43(1H,m)。
LCMS法3:室温 2.57分、[MH+]358.4。
【0417】
実施例16
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(3-(メトキシメチル)アゼチジン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン0.6eq ギ酸塩
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび3-メトキシメチルアゼチジン塩酸塩から、反応混合物をマイクロ波照射下で、30分間加熱した以外は、SnAr法および脱保護基本手順1により合成した。反応の最後に、混合物を凍結乾燥し、残渣を2N NH3/MeOHのDCM溶液に溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM‐Nカラム(Biotage社)に予備吸着し、0~10% 2N NH3/MeOHのDCM溶液の勾配で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。さらに、10~98% MeCN/H2O+0.1%ギ酸で溶出する、逆相クロマトグラフィー(C18カートリッジ)で精製し、標記化合物(34mg,52%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.31(1H,s)、8.18(0.6H,s)、7.80(1H,d,J=0.9Hz)、7.72(1H,s)、7.61(1H,s)、4.37(1H,hept,J=6.7Hz)、4.22(2H,t,J=8.1Hz)、3.93(2H,dd、J=6.2、7.8Hz)、3.55(2H,d,J=6.7Hz)、3.29(3H,s)、2.97-2.86(1H,m)、1.53(6H,d,J=6.7Hz)。
LCMS法1:室温 2.58分、[MH+]344.2。
【0418】
実施例17
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(3-(2,2,2-トリフルオロエチル)アゼチジン-1-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび3-(2,2,2-トリフルオロエチル)アゼチジン塩酸塩から、アミン塩酸塩1.1eqを用い、反応混合物をマイクロウェーブ照射下で30分間加熱したことを除いて、SnArおよび脱保護基本手順1により合成した。反応の終了時に混合物の個体をろ取し、2N NH3/MeOHのDCM溶液に溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~10% 2N NH3/MeOHのDCM溶液の勾配で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(21mg,22%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.33(1H,s)、7.80(1H,d,J=0.8Hz)、7.72(1H,s)、7.61(1H,s)、4.40(1H,hept,J=6.7Hz)、4.29(2H,t,J=8.0Hz)、4.02(2H,t,J=7.3Hz)、2.99(1H,hept,J=7.4Hz)、2.78-2.65(2H,m)、1.53(6H,d,J=6.7Hz)。
LCMS法1:室温 3.03分、[MH+]382.2。
【0419】
実施例18
2-(インドリン-5-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン(460mg,2.37mmol)を、オキシ塩化リン(5.0mL)に懸濁し、120℃で48時間撹拌した。POCl3(5mL)を加え、LCMSにて反応終了が確認されるまで120℃にて撹拌した。その後水を加え、40℃にてNaHCO3をゆっくりと少量ずつ加え、pH=6とした。DCMを添加し、層を分離した。層分離カートリッジを用いて、水溶液をDCM(x2)で抽出し、合わせた有機層を減圧下濃縮し、標記化合物(285mg,57%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.54-7.52(2H,m)、5.24-5.24(1H,m)、1.67(6H,d,J=6.9Hz)。
【0420】
tert-ブチル 5-(3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)インドリン-1-カルボキシラート
2-クロロ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよびtert-ブチル 5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドリン-1-カルボキシラートから、Suzuki-Miyaura基本手順1を用いて合成した。0~75% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(116mg,31%)を無色の粘性物質として得た。
LCMS法4:室温 1.55分、[MH+]396。
【0421】
tert-ブチル 5-(7-ブロモ-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)インドリン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 5-(3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)インドリン-1-カルボキシラート(114mg、0.29mmol)の無水DMF(2.0mL)溶液を、NBS(38mg、0.22mmol)で処理し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。さらに、NBS(15mg、0.085mmol)を加え、反応混合物を2時間撹拌した。EtOAcと水を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(x2)で抽出し、合わせた有機層を水、飽和NaHCO3水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮した。残渣をMeOH/DCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~100% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(97mg,71%)を金色の粘性物質として得た。
LCMS法4:室温 1.68分、[MH+]474,476。
【0422】
tert-ブチル 5-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)インドリン-1-カルボキシラート
tert‐ブチル 5‐(7-ブロモ-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)インドリン‐1‐カルボキシラートおよび1‐テトラヒドロピラン‐2‐イル‐4‐(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾールから、ジオキサン:水の比率が9:1であったことを除いて、Suzuki‐Miyaura基本手順1を用いて合成した。0~100% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(68mg,62%)を無色ガラス状物質として得た。
LCMS法4:室温 1.68分、[MH+]546。
【0423】
2-(インドリン-5-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
tert-ブチル 5-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)インドリン-1-カルボキシラート(66mg,0.12mmol)のメタノール(1.2mL)溶液を、1N HCL(aq)(1.2mL)で処理し、室温で18時間撹拌した。濃HCl(1.2mL)を加え、反応混合物を室温で4時間撹拌した。水を加え、凍結乾燥した。逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(18mg,41%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 8.16(2H,s)、7.78(1H,s)、7.35(1H,d,J=1.4Hz)、7.26(1H,dd,J=1.7,8.0Hz)、6.68(1H,d,J=8.1Hz)、4.29(1H,hept,J=6.8Hz)、3.56(2H,t,J=8.6Hz)、3.04(2H,t,J=8.6Hz)、1.50(6H,d,J=6.8Hz)加えて、2つの交換可能なプロトンは観測されなかった。
LCMS法7:室温 3.07分、[MH+]362.2。
【0424】
実施例19
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
エチル 1-アミノ-1H-イミダゾール-2-カルボキシラート(1.83g,11.8mmol)の無水MeCN(35mL)溶液を、1-(シクロプロピルメチル)-N-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-カルビミドイルクロリド(3.19g,14.2mmol)で処理し、アルゴン下50℃で撹拌した。2時間後、さらに1.33g(5.9mmol)の1-(シクロプロピルメチル)-N-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-カルビミドイルクロリドを加え、反応混合物を50℃にて1時間撹拌した。DMAP(0.029mg、0.24mmol)および炭酸カリウム(1.63g,11.8mmol)を加え、反応混合物を16時間還流撹拌したところ、非常に厚い沈殿物が生じた。MeCN(10mL)を撹拌補助のために添加し、還流撹拌を6時間継続した。さらに10mLのMeCNを加え、反応混合物を1.5時間撹拌した後、さらに10 mLのMeCNを加え、24時間還流撹拌を続けた。さらにDMAP(0.029mmol,0.24mmol)を加え、反応混合物を16時間還流撹拌した後、さらに炭酸カリウム(1.63g,11.8mmol)およびMeCN(10mL)を加え、還流下での撹拌を7時間継続するとすぐに、LCMSにより反応が完了したことが示された。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をEtOAcと水に分配した。層を分離し、水層をEtOAc(x2)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後(MgSO4)、減圧下濃縮して暗褐色固体を得た。固体をMeOH/DCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~5% IPAのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(1.49g,42%)を金色粘性油として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 8.24(1H,s)、7.94(1H,d,J=1.0Hz)、7.80(1H,d,J=0.6Hz)、7.51(1H,d,J=1.1Hz)、4.51(1H,hept,J=6.8Hz)、4.07(2H,d,J=7.2Hz)、1.54(6H,d,J=6.8Hz)、1.35-1.25(1H,m)、0.59-0.53(2H,m)、0.43-0.38(2H,m)。
LCMS法1:室温 3.44分、[MH+]299.3。
【0425】
7-ブロモ-2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
アルゴン下、2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(1.49g,5.0mmol)の無水DMF(35mL)溶液を、NBS(0.89g,5.0mmol)で処理し、室温で18時間撹拌した。さらに、NBS(87mg、0.49mmol)を反応混合液に加え、1時間撹拌した。EtOAcと水を添加し、層を分離した。水層をEtOAc(x2)で抽出し、合わせた有機層を水、飽和NaHCO3水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮した。残渣をMeOH/DCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~75% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(80gカートリッジ)で精製した。反応生成物をエーテルで処理し、再び留去(x2)し、標記化合物(1.38g,73%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.95(1H,s)、7.77(1H,d,J=0.6Hz)、7.51(1H,s)、4.73-4.66(1H,m)、4.08(2H,d,J=7.3Hz)、1.67(6H,d,J=6.8Hz)、1.41-1.34(1H,m)、0.78-0.73(2H,m)、0.49-0.45(2H,m)。
LCMS法7:室温 4.16分、[MH+]377.0、379.2。
【0426】
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
アルゴン下、4-ヨード-1-トリチル-1H-イミダゾール(127mg,0.29mmol)の無水THF溶液に、エチルマグネシウムブロミド(3.0M エーテル溶液、0.11mL、0.35mmol)を滴下し、室温で30分間撹拌した。塩化亜鉛(2.0M 2-メチルTHF溶液、0.29mL、0.58mmol)を滴下するとクリーム状の懸濁液が生じ、2時間室温で撹拌した。7-ブロモ-2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(100mg、0.27mmol)を加え、反応混合物を脱気した後、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(15mg、0.013mmol)を加え、還流しながら3時間撹拌した。さらに15mg(0.013mmol)のテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)を加え、16時間還流撹拌した後、冷却して室温に戻した。EtOAcと飽和塩化アンモニウム水溶液を添加し、少量の不溶性固体をMeOH/DCMの少量の添加で溶解した。層を分離し、水層をEtOAc(x2)で抽出した。合わせた有機層を水、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮して金色油状物を得た。粘性の物質をDCMに溶解し、0~100% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(25gカートリッジ)で精製し、標記化合物(69mg,43%)をクリーム色の粘性物質として得た。
LCMS法5:室温 1.84分、[MH+]607。
【0427】
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(ビス塩酸塩とする)
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(69mg,0.11mmol)のMeOH(1.0mL)溶液を、1N HCl(aq)(0.34mL,0.34mmol)で処理し、反応混合物を室温で16時間撹拌した。固体をろ取し、MeOH、次いでエーテルで洗浄し、乾燥して標記化合物(17mg,41%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 9.17(1H,s)、8.40(1H,s)、8.08(1H,s)、8.06(1H,d,J=1.2Hz)、7.96(1H,d,J=0.6Hz)、4.63(1H,hept,J=6.7Hz)、4.10(2H,d,J=7.2Hz)、1.59(6H,d,J=6.7Hz)、1.38-1.28(1H,m)、0.61-0.55(2H,m)、0.46-0.41(2H,m)に加え、3つの交換可能なプロトンは認められなかった。
LCMS法3:室温 2.60分、[MH+]365.1。
【0428】
実施例20
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
7-ブロモ-2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(150mg、0.40mmol)、1H-ピラゾール-4-ボロン酸(67mg,0.60mmol)、炭酸ナトリウム(126mg,1.2mmol)のDMF(1.2mL)溶液、および水(0.3mL)の混合物を脱気した後、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(29mg,0.040mmol)で処理し、100℃にて3時間撹拌した。[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(29mg、0.040mmol)をさらに加え、反応混合物を100℃にてさらに2時間撹拌した。1H-ピラゾール-4-ボロン酸(67mg、0.60mmol)および炭酸ナトリウム(126mg,1.2mmol)をさらに加え、その反応混合物を100℃にて18時間撹拌した。EtOAcと水を加え、混合物をセライト(登録商標)で濾過し、層を分離した。水層をEtOAc(x2)で抽出し、合わせた有機層を水、飽和NaHCO3水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮した。残渣をMeOH/DCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~5% MeOH/DCMで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(25gカートリッジ)で精製し、桃色固体を得た(25mg)。最初のろ過で得られた固体残渣を10% MeOH/DCMで繰り返し洗浄した。その溶液を水で洗浄後、水層をDCM(x2)で抽出操作を行った。合わせたDCM抽出物を、飽和NaHCO3水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮して固体にした(112mg)。2つの固体を合わせ、MeOH/DCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~5% MeOH/DCMで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(25gカートリッジ)で精製し、桃色固体を得た(89mg)。固体をMeOH/DCMでトリチュレートし、濾過した後、MeOH/DCMで洗浄し、次いでエーテルで洗浄し、標記化合物を得た。第2の生成物は、同一のトリチュレーション手順によって母液から得た。2つの固体を合わせ、エーテル中で撹拌し、濾過して標記化合物(46mg,32%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.17(1H,s)、8.37(1H,s)、8.34(1H,s)、8.11(1H,s)、7.90(1H,s)、7.76(1H,s)、4.59(1H,hept,J=6.6Hz)、4.10(2H,d,J=7.2Hz)、1.58(6H,d,J=6.7Hz)、1.38-1.28(1H,m)、0.60-0.55(2H,m)、0.46-0.42(2H,m)。
LCMS法3:室温 3.27分、[MH+]365.1。
【0429】
実施例21
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
iPrMgCl(THF中、1.3M、7.25mL、9.42mmol)を、冷却(0℃)した4-ヨード-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール(2.38g,8.57mmol)のTHF(20mL)溶液に滴下した。得られた白色懸濁液を10分間撹拌後、ZnCl2(2-MeTHF中、1.9M、5.86mL、11.1mmol)を滴下した。得られた黄色溶液を30分間撹拌後、Pd(PPh3)4(683mg,0.591mmol)、2-クロロ-7-ヨード-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(2.00g,5.91mmol)を速やかに加え、得られた溶液を加熱還流した。15分後、反応物を冷却し、DCMで希釈した。有機層を10%クエン酸水溶液および飽和食塩水で洗浄し、乾燥後(Na2SO4)、濾過し、減圧下濃縮した。得られた黄色油状物をDCMと、120g SiO2カートリッジに充填し、10~70% EtOAcのDCM溶液で溶出した。目的画分を含む生成物を濃縮することで、標記化合物(1.13g,53%)を灰白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.24(1H,d,J=0.4Hz)、8.03(1H,d,J=0.6Hz)、7.63(1H,s)、5.47(1H,dd,J=3.1,9.1Hz)、5.26(1H,s)、4.13-4.07(1H,m)、3.78-3.71(1H,m)、2.24-2.05(3H,m)、1.77-1.70(2H,m)、1.70-1.62(7H,m)。
【0430】
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-メチルイミダゾール-5-ボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1を用いて合成し、標記化合物146mg(77%)を白色綿毛状固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.16(1H,s)、8.03(1H,s)、7.82(1H,d,J=1.2Hz)、7.66(1H,s)、7.48(1H,d,J=8.5Hz)、7.38-7.33(1H,m)、7.22(1H,d,J=3.1Hz)、6.63(1H,d,J=3.1Hz)、5.36(1H、dd、J=2.2、9.5Hz)、4.39-4.27(1H,m)、4.06-3.99(1H,m)、3.90(3H,s)、3.70-3.63(1H,m)、2.16-2.01(1H,m)、2.06-1.97(2H,m)、1.78-1.55(9H,m)。
【0431】
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、THP脱保護手順1により合成し、標記化合物18mg(15%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 8.13(2H,s)、7.91(1H,d,J=1.2Hz)、7.78(1H,s)、7.65(1H,d,J=8.5Hz)、7.51(1H,d,J=3.3Hz)、7.45(1H,dd,J=1.7,8.5Hz)、6.59(1H,d,J=2.6Hz)、4.24-4.13(1H,m)、3.88(3H,s)、1.49(6H,d,J=6.8Hz)に加えて、1つの交換可能なプロトンは観測されなかった。
LCMS法1:室温 3.80分、[MH+]374.1。
【0432】
実施例22
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.25当量 ギ酸塩
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順1を用いて合成し、標記化合物50mg(46%)を白色泡状物として得た。
LCMS法4:室温 1.64分、[MH+]567。
【0433】
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物20.8mg(71%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.33(1H,s)、8.24(0.3H,s)、7.96(1H,d,J=2.2Hz)、7.81(1H,s)、7.74(1H,s)、7.66(1H,s)、6.80(1H,d,J=2.2Hz)、4.72-4.64(1H,m)、3.98(3H,s)、1.54(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 2.25分、[MH+]325.3。
【0434】
実施例23
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび2-(1-ピペリジル)-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピリジンから、Suzuki-Miyaura基本手順1を用いて合成し、標記化合物46mg(37%)を白色泡状物として得た。
LCMS法4:室温 1.54分、[MH+]647。
【0435】
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(6-(ピペリジン-1-イル)ピリジン-3-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物5.5mg(19%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.32(1H,s)、8.40(1H,d,J=2.3Hz)、7.81-7.77(2H,m)、7.72(1H,s)、7.61(1H,s)、6.97(1H,d,J=8.8Hz)、4.33-4.23(1H,m)、3.65(4H,t,J=5.3Hz)、1.68-1.55(6H,m)、1.53(6H,d,J=6.5Hz)。
LCMS法7:室温 3.06分、[MH+]405.0。
【0436】
実施例24
2-(3、5-ジメチルフェニル)-3-イソプロピル-7-(1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
【0437】
2-(3、5-ジメチルフェニル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび3,5-ジメチルベンゼンボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1を用いて合成し、標記化合物28mg(46%)を、2:1の比率でガラス状固体として得た。
LCMS法4:室温 1.70分、[MH+]591および、室温 1.74分、[MH+]607。
【0438】
2-(3、5-ジメチルフェニル)-3-イソプロピル-7-(1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(3,5-ジメチルフェニル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物6.3mg(2工程で9%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.26(1H,s)、7.78(1H,s)、7.73(1H,s)、7.54(1H,s)、7.31(2H,s)、7.25(1H,s)、4.12-4.02(1H,m)、2.38(6H,s)、1.49(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 3.35分、[MH+]349.3。
【0439】
実施例25
2-(1-(シクロヘキシルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-(シクロヘキシルメチル)-1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
冷却(0℃)した1-(シクロヘキシルメチル)-4-ヨード-1H-イミダゾール(167mg、0.576mmol)のTHF(2.5mL)溶液に、iPrMgCl(THF中、1.3M、0.532mL、0.691mmol)を滴下した。反応液を30分間撹拌後、ZnCl2(2-MeTHF中、1.9M、0.455mL、0.864mmol)を滴下した。得られた黄色溶液を30分間撹拌後、2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(100mg,0.192mmol)、XPhosPdG2(15mg,10mol%)、およびXPhos(9.0mg,10mol%)を速やかに加え、反応液を加熱還流した。1時間後、反応液を冷却し、EtOAcで希釈した。有機層を10%のクエン酸水溶液、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下濃縮した。この粗混合物をDCMと共に24g SiO2カートリッジに充填し、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出した。目的画分を含む生成物を濃縮することで、標題化合物(40mg,32%)をガラス状固体としてを得た。
LCMS法4:室温 1.85分、[MH+]649。
【0440】
2-(1-(シクロヘキシルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-(シクロヘキシルメチル)-1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物5mg(20%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.37(1H,s)、7.95(1H,d,J=1.2Hz)、7.90(1H,d,J=1.3Hz)、7.81(1H,s)、7.76(1H,s)、7.72(1H,s)、5.07-4.97(1H,m)、3.95(2H,d,J=7.2Hz)、1.85-1.56(12H,m)、1.26-1.12(3H,m)、1.04-0.92(2H,m)。
LCMS法1:室温 3.32分、[MH+]407.3。
【0441】
実施例26
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.25当量 ギ酸塩
3-イソプロピル-2-(チオフェン-3-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-チエニル)-1,3,2-ジオキサボロランから、Suzuki-Miyaura基本手順1を用いて合成し、標記化合物106mgを黄色油状物として得た。LCMSは57%の純度を示し、これ以上精製することなく本化合物を使用した。
LCMS法4:室温 1.92分、[MH+]569。
【0442】
7-(1H-イミダゾール-5-イル)-3-イソプロピル-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.25当量 ギ酸塩
3-イソプロピル-2-(チオフェン-3-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物15mg(2工程で24%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.37(1H,s)、8.28(0.2H,s)、7.92(1H,d,J=4.9Hz)、7.81(1H,s)、7.74(1H,s)、7.64-7.60(2H,m)、7.29(1H,dd,J=3.8、4.8Hz)、4.52-4.41(1H,m)、1.57(6H,d,J=6.7Hz)。
LCMS法1:室温 2.68分、[MH+]327.1。
【0443】
実施例27
3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび4,4,5,5-テトラメチル-2-(2-チエニル)-1,3,2-ジオキサボロランから、Suzuki-Miyaura基本手順1を用いて合成し、標記化合物130mg(76%)を灰白色固体として得た。
LCMS法4:室温 1.44分、[MH+]411。
【0444】
3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(チオフェン-2-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、THP脱保護手順1により合成し、標記化合物22mg(13%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.17(1H,s)、8.30(1H,s)、8.10(1H,s)、7.92(1H,dd,J=1.2,5.1Hz)、7.79(1H,s)、7.61(1H,dd,J=1.2,3.6Hz)、7.29(1H,dd,J=3.6,5.1Hz)、4.52-4.42(1H,m)、1.57(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 3.44分、[MH+]327.0。
【0445】
実施例28
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-メチル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物54mg(24%)を灰白色固体として得た。
LCMS法4:室温 1.59分、[MH+]567。
【0446】
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物2.6mg(8%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.38(1H,s)、8.29(1H,s)、7.87(1H,s)、7.80(1H,d,J=0.8Hz)、7.71(1H,s)、7.70(1H,d,J=0.8Hz)、4.62-4.51(1H,m)、3.97(3H,s)、1.56(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 2.11分、[MH+]325。
【0447】
実施例29
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.3eq ギ酸塩
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-メチル-5-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドールから、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物26mg(14%)を灰白色固体としてを得た。
LCMS法2:室温 1.67分、[MH+]616。
【0448】
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン、0.3eq ギ酸塩
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-5-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物3.6mg(23%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.26(1H,s)、8.41(0.3H,s)、7.91(1H,d,J=1.2Hz)、7.77(1H,s)、7.74(1H,s)、7.65(1H,d,J=8.5Hz)、7.55(1H,s)、7.51(1H,d,J=3.1Hz)、7.45(1H,dd,J=1.6,8.4Hz)、6.59(1H,dd,J=0.7,3.1Hz)、4.24-4.13(1H,m)、3.88(3H,s)、1.49(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 3.12分、[MH+]374.1。
【0449】
実施例30
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド
エチル 2-アミノ-2-シアノ酢酸
NaHCO3(440mL、1.2M、0.528mol)の飽和溶液を、エチル(ヒドロキシイミノ)シアノ酢酸(75g,0.528mol)の(300mL)水懸濁液に注意して加えた。15分後、亜ジチオン酸ナトリウム(255g,1.46mol)を30分かけて少しずつ加えた。反応温度を40℃まで昇温し、氷浴で冷却した。1時間後、氷浴を外し、反応温度を室温に戻した。3時間後、反応液をNaClで飽和し、CHCl3(4×500mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、減圧下濃縮して、標記化合物(26.60g,40%)を黒色油状物として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm、4.47(1H,s)、4.34(2H,q,J=7.1Hz)、1.35(3H,t,J=7.1Hz)、加えて2つの交換可能なプロトンは観測されなかった。
【0450】
エチル 2-シアノ-2-ホルムアミドアセテート
ギ酸(16.3mL,433mmol)と無水酢酸(39.8mL,421mmol)の混合物を、窒素雰囲気下、2時間、55℃まで加熱した。反応液を放冷後、THF(350mL)に加え、10℃未満に冷却した。滴下漏斗から、エチル 2-アミノ-2-シアノアセテート(30.0g,234mmol)のTHF(350mL)溶液を、30分かけて加えた。反応液を室温に戻し、終夜撹拌した。反応液を減圧下濃縮した(トルエン(3×100mL)を用いた共沸乾燥)。残渣をDCM(20mL)に溶解し、330g SiO2カートリッジに入れ、0~40% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出した。生成物を濃縮することにより、標記化合物(13.26g,36%)を灰白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.32(1H,s)、6.48(1H,s)、5.56(1H,d,J=7.6Hz)、4.39(2H,q,J=7.2Hz)、1.39(3H,t,J=7.1Hz)。
【0451】
エチル 3-アミノ-4-シアノピコリネート
エチル 2-シアノ-2-ホルムアミドアセテート(13.00g,83.26mmol)、アクリロニトリル(32.9mL,499.55mmol)、TFA(6.4mL,83mmol)の1,2-ジクロロエタン(83mL)溶液を72時間還流で加熱した。反応液を室温まで冷却し、減圧下濃縮した。得られた黒色残渣をDCM(100mL)で希釈し、飽和NaHCO3水溶液(100mL)で分取した。有機層を回収し、水層をDCM(2×100mL)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(Na2SO4)し、減圧下濃縮し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に乗せた。これを80g SiO2カートリッジに充填し、20~50% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出した。生成物を濃縮することにより、標記化合物(8.78g,55%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.12(1H,d,J=4.6Hz)、7.45(1H,d,J=4.6Hz)、6.56-6.44(2H,m)、4.49(2H,q,J=7.1Hz)、1.46(3H,t,J=7.1Hz)。
【0452】
1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-カルボン酸
炭酸カリウム(15.0g,107mmol)および(ブロモメチル)シクロプロパン(14.0mL,143mmol)を、エチル 4-ピラゾールカルボキシラート(10.0g,71.3mmol)溶液に加えた。得られた混合物を5時間還流で加熱した。反応液を室温まで冷却後、濾過し、減圧下濃縮した。生じた黄色油状物をTHF(160mL)および水(40mL)に溶解し、LiOH・H2O(12.0g,285mmol)で処理し、72時間還流で加熱した。反応液を室温まで冷却し、1M HCl(300mL)で希釈し、EtOAc(3×300mL)で抽出した。合わせた有機層を、飽和食塩水(300mL)で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮して白色固体を得た。得た固体をジエチルエーテル/シクロヘキサン(1:1,200mL)でトリチュレートし、標記化合物(7.32g,62%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.09(1H,s)、7.99(1H,s)、4.03(2H,d,J=7.2Hz)、1.38-1.26(1H,m)、0.74-0.68(2H,m)、0.41(2H,q,J=5.2Hz)加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
【0453】
1-(シクロプロピルメチル)-N-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド
塩化オキサリル(1.6mL,18.05mmol)およびDMF(9.3μL,0.120mmol)を、窒素雰囲気下、1‐(シクロプロピルメチル)‐1H‐ピラゾール‐4‐カルボン酸(2.00g,12.04mmol)のDCM懸濁液に、撹拌しながら加えた。4時間後、得られた澄明な溶液を減圧下濃縮し(トルエン(3×10mL)を用いた共沸乾燥)、無色の油状物を得た。この油状物をDCM(30mL)に溶解し、イソプロピルアミン(2.10mL,24.1mmol)のDCM(20mL)溶液で処理した。得られた溶液を終夜撹拌した。反応液をDCM(40mL)で希釈し、飽和NH4Cl(40mL)水溶液で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下濃縮して、標記化合物(2.27g,91%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.97(1H,s)、7.69(1H,s)、5.53(1H,d,J=5.7Hz)、4.30-4.21(1H,m)、3.98(2H,d,J=7.2Hz)、1.25-1.23(7H,m)、0.71-0.65(2H,m)、0.39(2H,q,J=5.2Hz)。
【0454】
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボニトリル
1-(シクロプロピルメチル)-N-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-カルボキサミド(1.71g,8.25mmol)の塩化チオニル(2mL)溶液を、アルゴン雰囲気下、80℃にて2時間撹拌した。反応液をトルエン(10mL)で希釈し、減圧下濃縮し(トルエン(2×10mL)での共沸乾燥を用いて)、1-(シクロプロピルメチル)-N-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-カルビミドイルクロリドを得た。得られた黄色油状物は、更なる精製なしに次の段階に使用した。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.11(1H,s)、7.89(1H,s)、4.16-4.06(1H,m)、3.98(2H,d,J=7.7Hz)、1.34-1.22(7H,m)、0.72-0.66(2H,m)、0.42-0.37(2H,m)。
1-(シクロプロピルメチル)-N-イソプロピル-1H-ピラゾール-4-カルビミドイルクロリドのMeCN溶液(10mL)を、エチル 3-アミノ-4-シアノピコリネート(1.50g,7.85mmol)のMeCN溶液(20mL)に、窒素雰囲気下で加えた。得られた溶液を50℃で加熱した。140時間後、K2CO3(4.34g,31.4mmol)を反応混合物に加え、得られた混合物を82℃で40時間加熱した。反応液を室温まで冷却した後、水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下濃縮した。得られた固体をDCMと、80g SiO2カートリッジに充填し、20~100% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出した。生成物を濃縮することにより、標記化合物(0.928g,26.5%)を灰白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.86(1H,d,J=4.5Hz)、8.21(1H,s)、7.89(1H,s)、7.87(1H,d,J=4.5Hz)、5.06-4.94(1H,m)、4.09(2H,d,J=7.3Hz)、1.76(6H,d,J=6.8Hz)、1.43-1.34(1H,m)、0.78-0.72(2H,m)、0.50-0.45(2H,m)。
【0455】
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド
2-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボニトリルから、ニトリル加水分解基本手順を用いて合成し、標記化合物(95mg,60%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 9.37(1H,d,J=2.5Hz)、8.86(1H,d,J=4.5Hz)、8.35(1H,s)、8.24(1H,d,J=4.5Hz)、8.10(1H,d,J=2.3Hz)、7.91(1H,s)、4.84-4.73(1H,m)、4.10(2H,d,J=7.2Hz)、1.63(6H,d,J=6.7Hz)、1.36-1.27(1H,m)、0.60-0.55(2H,m)、0.46-0.41(2H,m)。
LCMS法1:室温 3.18分、[MH+]353.0。
【0456】
実施例31
3-イソプロピル-4-オキソ-2-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド
N-イソプロピルベンズアミド
イソプロピルアミン(7.40mL、86.2mmol)のDCM溶液(30mL)を、塩化ベンゾイル(5.00mL、43.1mmol)のDCM溶液(50mL)に滴下した。30分後、反応を水で止め、DCM(3x50mL)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮して標記化合物(6.36g,90%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.76-7.74(2H,m)、7.50-7.45(1H,m)、7.44-7.38(2H,m)、6.03(1H,s)、4.33-4.24(1H,m)、1.27-1.25(6H,m)。
【0457】
3-イソプロピル-4-オキソ-2-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボニトリル
N-イソプロピルベンズアミド(1.71g,10.46mmol)の塩化チオニル(2mL)溶液を、アルゴン雰囲気下、80℃で2時間撹拌した。反応液をトルエン(10mL)で希釈し、減圧下濃縮した(トルエン(2×10mL)を用いた共沸乾燥)。得られたN-イソプロピルベンジミドイルクロリドの黄色油状物を、追加の生成なしで、次工程に用いた。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.99(2H,d,J=7.3Hz)、7.46-7.37(3H,m)、4.22-4.12(1H,m)、1.29(6H,d,J=6.4Hz)。
N-イソプロピルベンジミドイルクロリドのMeCN溶液(10mL)を、窒素雰囲気下、エチル 3-アミノ-4-シアノピコリネート(2.00g,10.46mmol)のMeCN溶液(30mL)に加えた。得られた溶液を50℃で加熱した。96時間後、K2CO3(5.78g,41.8mmol)を反応混合物に加え、得られた混合物を82℃で50時間加熱した。反応液を室温まで冷却した後、水で希釈し、EtOAc(3×)で抽出した。合わせた有機層を、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下濃縮した。得られた固体をDCMと220g SiO2カートリッジに充填し、20~40% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出した。生成物を濃縮することにより、標記化合物(1.46g,48%)を灰白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.95(1H,d,J=4.5Hz)、7.91(1H,d,J=4.5Hz)、7.60-7.55(5H,m)、4.51-4.43(1H,m)、1.64(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 4.15分、[MH+]291.3。
【0458】
3-イソプロピル-4-オキソ-2-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド
3-イソプロピル-4-オキソ-2-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボニトリルから、ニトリル加水分解基本手順を用いて合成し、標記化合物(92mg,86%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 9.21(1H,s)、8.93(1H,d,J=4.6Hz)、8.26(1H,d,J=4.6Hz)、8.04(1H,s)、7.71-7.68(2H,m)、7.61-7.59(3H,m)、4.28-4.18(1H,m)、1.53(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 3.40分、[MH+]309.1。
【0459】
ピラゾールスピロジアゼチジンの合成
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート
5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(1.6g,10.4mmol)およびtert-ブチル 2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラートシュウ酸塩(3.0g,10.4mmol)をDMF(30mL)に懸濁した。トリエチルアミン(5.8mL、41.6mmol)を添加し、続いてHATU(9.9g,26.0mmol)を少しずつ加えた。。反応液を室温で16時間撹拌した。この溶液を水および2‐メチルTHFで希釈した。層を分離し、水層を2‐メチルTHF(x2)で抽出した。合わせた有機層を水(x2)、次に飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した後、減圧下濃縮した。得られた化合物を酢酸エチルでトリチュレートし、標記化合物(2.0g,57%)を白色固体として得た。
LCMS法4:室温 1.29分、[MH+]335.3。
【0460】
ピラゾールスピロジアゼチジンアミド(一般合成法)
ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(75mg,0.22mmol)をDCM(1mL)に懸濁した。これにMsOH(30μL,0.45mmol)を加えた。得られた溶液を室温で2-4時間撹拌した。Et3N(0.13mL,0.90mmol)を添加し、その後カルボン酸(0.25mmol)、HATU(111mg、0.3mmol)の順に添加した。反応液を室温でさらに90分-16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、試料をの10%水のDMSOに溶解し、逆相分取HPLCで精製した。
【0461】
ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順2
Amberlyst 15 Hydrogen Form(2g)を用いて、tert‐ブチル6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラート(290mg,0.86mmol)をMeOH(20 mL)中で、2時間かけて脱保護した。この懸濁液に2MのNH3のMeOH溶液(20mL)を加え、1時間撹拌した。反応混合物を濾過し、濃縮して、粗(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノンを得た。単離した物質を小分けし、4種類のカルボン酸と結合させた。
HATU(97mg,0.26mmol)およびカルボン酸(0.24mmol)をDCM(1mL)およびEt3N(35μL,0.26mmol)に溶解した。その混合液を10分間撹拌した。これに(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(50mg、0.21mmol)およびEt3N(35μL,0.26mmol)のDCM(2mL)溶液を加えた。反応混合物を16時間撹拌後、減圧下濃縮し、2-メチルTHFに再溶解し、水で2回洗浄した後、飽和食塩水で洗浄し、乾燥した(Na2SO4)。得られた溶液を減圧下濃縮し、精製した。
【0462】
ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順3
16時間撹拌後、反応混合物を減圧下濃縮し、逆相クロマトグラフィーにより直接精製したことは除いて、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順2と同様に行った。
【0463】
ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順4
カルボン酸(1eq)のDCM(0.2M)溶液/懸濁液にトリエチルアミン(2.4eq)を加え、次いでHATU(1.2eq)を加えた。反応液を室温にて15分撹拌後、(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(1eq)を加え、反応液を室温にて16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、粗生成物を得た。
【0464】
実施例32
1-[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]プロパン-1-オン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよびプロピオン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジン基本手順1を用いて合成した。逆相分取HPLCにより、標記化合物(30mg)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.00(1H,s)、6.37(1H,s)、4.59(2H,br s)、4.29-4.26(2H,m)、4.14(2H,br s)、4.03-4.00(2H,m)、3.00-2.92(1H,m)、2.04(2H,q,J=7.5Hz)、1.22(6H,d,J=6.9Hz)、0.96(3H,t,J=7.5Hz)。
LCMS法8:室温 2.77分[MH+]291.3。
【0465】
実施例33
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)-[2-(スピロ[2.2]ペンタン-2-カルボニル)-2、6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよびスピロ[2.2]ペンタン‐2‐カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジン基本手順1を用いて合成した。逆相分取HPLCにより、標記化合物(37mg)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.99(1H,s)、6.37(1H,s)、4.59(2H,s)、4.38-4.37(1H,m)、4.29-4.26(1H,m)、4.16(2H,s)、4.01(2H,d,J=2.0Hz)、2.96-2.92(1H,m)、1.89-1.86(1H,m)、1.27-1.18(6H,m)、0.87-0.82(4H,m)、0.72(2H,s)。
LCMS法8:室温 3.16分[MH+]329.0。
【0466】
実施例34
1-[6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル]-2-メチル-プロパン-1-オン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび2‐メチルプロパン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジン基本手順1を用いて合成した。逆相分取HPLCにより、標記化合物(10mg)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.99(1H,s)、6.37(1H,d,J=1.5Hz)、4.62-4.59(2H,m)、4.36-4.30(2H,m)、4.16-4.14(2H,m)、4.03-4.00(2H,m)、3.03-2.92(1H,m)、2.46-2.38(1H,m)、1.23(6H,d,J=6.9Hz)、0.97(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法8:室温 3.01分[MH+]305.0。
【0467】
実施例35
1-[6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル]-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよびピバリン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジン基本手順1を用いて合成した。逆相分取HPLCにより、標記化合物(37mg)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.00(1H,s)、6.37(1H,s)、4.61(2H,s)、4.54(2H,br s)、4.17-4.15(2H,m)、4.01(2H,br s)、3.03-2.92(1H,m)、1.23(6H,d,J=6.9Hz)、1.11(9H,s)。
LCMS法8:室温 3.23分[MH+]319.0。
【0468】
実施例36
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)-[2-(4-メチルチオフェン-2-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび4‐メチルチオフェン‐2‐カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジン基本手順2にて合成した。逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(20mg,26%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.99(1H,s)、7.39(1H,s)、7.31(1H,d,J=1.0Hz)、6.37(1H,d,J=1.2Hz)、4.63(4H,s)、4.21-4.17(4H,m)、3.01-2.91(1H,m)、2.23(3H,s)、1.21(6H,d,J=7.0Hz)。
LCMS法1:室温 3.46分[MH+]359.1。
【0469】
実施例37
[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]-[1-(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール-3-イル]メタノン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび1‐(2,2,2-トリフルオロエチル)ピラゾール‐3‐カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジン基本手順2を用いて合成した。逆相分取HPLCで精製し、凍結乾燥後、標記化合物37.0mg(42%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、7.93(1H,d,J=2.4Hz)、6.71(1H,d,J=2.4Hz)、6.36(1H,s)、5.20(2H,q,J=9.1Hz)、4.62(4H,d,J=5.4Hz)、4.22-4.15(4H,m)、3.00-2.91(1H,m)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)。
LCMS法1:室温 3.32分[MH+]411.0。
【0470】
実施例38
[1-(2,2-ジフルオロエチル)ピラゾール-3-イル]-[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび1‐(2,2-ジフルオロエチル)ピラゾール‐3‐カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジン基本手順2にて合成した。逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(18.3mg,22%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.97(1H,s)、7.88-7.87(1H,m)、6.68(1H,d,J=2.4Hz)、6.43(1H,tt,J=3.7,54.8Hz)、6.38(1H,s)、4.70(2H,dt,J=3.6,15.0Hz)、4.64(4H,d,J=5.0Hz)、4.22-4.18(4H,m)、3.02-2.91(1H,m)、1.23(6H,d,J=7.0Hz)。
LCMS法7:室温 3.27分[MH+]393.0。
【0471】
実施例39
[2-(1,4-ジメチルピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび1,4‐ジメチルピラゾール‐3‐カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジン基本手順3にて合成した。凍結乾燥後に白色固体(46.7mg,61%)を得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.97(1H,d,J=0.8Hz)、7.53(1H,s)、6.36(1H,d,J=1.5Hz)、4.62(2H,s)、4.58(2H,s)、4.17-4.14(4H,m)、3.80(3H,s)、2.99-2.92(1H,m)、2.15(3H,s)、1.21(6H,d,J=7.0Hz)。
LCMS法1:室温 3.04分[MH+]357.1。
【0472】
実施例40
N-イソプロピル-6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキサミド
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(50mg、0.15mmol)をアセトニトリル(1mL)に懸濁した。これにMsOH(50μL,0.75mmol)を加えた。得られた溶液を室温で30分撹拌後、Et3N(0.21mL,1.50mmol)を加え、イソプロピルイソシアナート(59μL,0.60mmol)を加えた。反応液を室温でさらに16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、試料を10%水のDMSOに溶解し、逆相分取HPLCで精製した。これにより、標記化合物(27.3mg,57%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.97(1H,s)、6.36(1H,s)、6.10-6.05(1H,m)、4.55(2H,s)、4.10(2H,s)、3.91(4H、s)、3.73-3.62(1H,m)、2.99-2.92(1H,m)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)、1.02(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法7:室温 2.98分[MH+]320.0。
【0473】
実施例41
N-エチル-6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキサミド
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(100mg,0.30mmol)をアセトニトリル(1mL)に懸濁した。これにMsOH(100μL,1.5mmol)を加えた。得られた溶液を室温で30分撹拌した。Et3N(0.42mL,3.0mmol)を加えた後、エチルイソシアナート(50μL,3.0mmol)を加えた。反応液を室温でさらに1時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、試料を10%水のDMSOに溶解し、逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(47.6mg,52%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.99(1H,s)、6.35(1H,s)、6.34-6.28(1H,m)、4.56(2H,s)、4.10(2H,s)、3.96-3.87(4H,m)、3.03-2.91(3H,m)、1.21(6H,d,J=6.8Hz)、0.98(3H,t,J=7.1Hz)。
LCMS法7:室温 2.92分[MH+]306.0。
【0474】
実施例42
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)-[2-(ピロリジン-1-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(200mg、0.60mmol)をアセトニトリル(3mL)に懸濁した。これにMsOH(80μL,1.2mmol)を加えた。得られた溶液を室温で30分撹拌した。Et3N(0.5mL,3.6mmol)を加えた後、CDI(160mg,1.0mmol)を加えた。反応混合物の半分の一定量を除去した。反応液にピロリジン(0.25mL,3.1mmol)を加えた。反応混合物を60℃に加熱し、24時間撹拌した後、80℃で2時間、100℃で3時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、試料を10%水のDMSOに溶解し、逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(29.5mg,29%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、6.36(1H,s)、4.55(2H,s)、4.11(2H,s)、4.04-4.01(4H,m)、3.22-3.16(4H,m)、2.99-2.91(1H,m)、1.78-1.73(4H,m)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)。
LCMS法7:室温 3.01分[MH+]332.3。
【0475】
実施例43
N-エチル-6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-N-メチル-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキサミド
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(100mg,0.30mmol)をアセトニトリル(2mL)に懸濁した。これにMsOH(80μL,1.2mmol)を加えた。得られた溶液を室温で1時間撹拌した。Et3N(0.3mL,2.4mmol)を加えた後、CDI(53mg,0.33mmol)を加えた。反応混合物を100℃に加熱し、4時間撹拌後、120℃にて2時間撹拌した。N-エチルメチルアミン(0.26mL,3.0mmol)を加え、反応液を120℃まで8時間加熱した後、150℃で3時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮し、試料を10%水のDMSOに溶解し、逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(24.2mg,25%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.97(1H,s)、6.36(1H,s)、4.56(2H,s)、4.11(2H,s)、4.06-4.00(4H,m)、3.13(2H,q,J=7.1Hz)、3.00-2.90(1H,m)、2.71(3H,s)、1.21(6H,d,J=7.0Hz)、1.01(3H,t,J=7.2Hz)。
LCMS法7:室温 2.99分[MH+]320.3。
【0476】
実施例44
(1-エチルピラゾール-3-イル)-[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラートおよび1-エチルピラゾール-3-カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジン基本手順3により合成し、凍結乾燥後、標記化合物(46.7mg,61%)を、白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.81-7.79(1H,m)、6.58(1H,d,J=2.3Hz)、6.36(1H,d,J=1.2Hz)、4.63(4H,d,J=3.7Hz)、4.21-4.14(6H,m)、2.99-2.92(1H,m)、1.38(3H,t,J=7.2Hz)、1.21(6H,d,J=7.2Hz)加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
LCMS法1:室温 3.04分[MH+]357.1。
【0477】
実施例45
tert-ブチル(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
tert-ブチル(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
4‐(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)‐1H‐ピラゾール(1.5g,7.73mmol)、tert‐ブチル(2‐ブロモエチル)カルバメート(2.43g,10.82mmol)および炭酸カリウム(2.14g,15.46mmol)のDMF(30mL)中混合物を50℃で16時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を、飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~100% 酢酸エチル/シクロヘキサン混液で溶出させる、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(567mg,22%)を白色固体として得た。
LCMS法5:室温 1.41分、[MH+-56]282,[MH+-100]238。
【0478】
tert-ブチル(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
2-ブロモ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(90mg,0.35mmol)、tert-ブチル(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート(165mg,0.49mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(40mg,0.04mmol)および炭酸セシウム(171mg,0.53mmol)、ジオキサン(3mL)および水(0.3mL)の混合物をアルゴンで脱気した後、100℃で1時間加熱した。反応液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~4% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(80mg,59%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2:室温 1.06分、[MH+]388。
【0479】
tert-ブチル(2-(4-(7-ブロモ-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
tert-ブチル(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート(120mg,0.31mmol)のDMF(3mL)溶液に、NBS(61mg,0.34mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、標記化合物(140mg,99%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2 :室温 1.37分、[MH+]466&468。
【0480】
tert-ブチル(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
tert-ブチル(2-(4-(7-ブロモ-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート(140mg,0.30mmol)、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(100mg,0.36mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(35mg,0.03mmol)および炭酸セシウム(147mg,0.45mmol)、ジオキサン(5mL)、および水(0.5mL)の混合物をアルゴンで脱気し、100℃で16時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~5% MeOHのDCM中溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(52mg,32%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.34分、[MH+]538。
【0481】
tert-ブチル(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
tert-ブチル(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート(52mg,0.10mmol)のMeOH(3mL)溶液に、HCl水溶液(0.4mL,1M,0.4mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。さらにHCl水溶液(0.4mL,1M,0.4mmol)を一定量加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を7N NH3のメタノール溶液で塩基性化し、減圧下濃縮した。残渣を0~5%(7N NH3/MeOH)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。生成物を逆相分取HPLCで再精製し、凍結乾燥後、標記化合物(9mg,20%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.17(2H,s)、7.82(1H,s)、7.79(1H,s)、7.67(1H,s)、4.94(1H,br s)、4.67(1H,sept,J=6.8Hz)、4.36(2H,d,J=5.7Hz)、3.71-3.61(2H,m)、1.69(6H,d,J=6.8Hz)、1.44(9H,s)加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
LCMS法1 :室温 3.46分、[MH+]454.3。
【0482】
実施例46
3-イソプロピル-2-(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-ブロモ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(100mg,0.39mmol)、1-(2-メトキシエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(137mg,0.55mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(45mg,0.04mmol)、炭酸セシウム(190mg、0.58mmol)、ジオキサン(3mL)、および水(0.3mL)の混合物をアルゴンで脱気した後、その混合液を100℃で16時間加熱した。さらにテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(45mg,0.04mmol)を一定量添加し、反応液を5時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~5% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(50mg,42%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2:室温 1.08分、[MH+]303。
【0483】
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(50mg,0.17mmol)のDMF(2mL)溶液に、NBS(32mg,0.18mmol)を加え、混合液を室温で2時間撹拌した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、標記化合物(45mg,71%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.15分、[MH+]381&383。
【0484】
3-イソプロピル-2-(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(45mg,0.12mmol)、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(46mg,0.17mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(14mg,0.01mmol)および炭酸セシウム(58mg,0.18mmol)、ジオキサン(3mL)、および水(0.3mL)の混合物をアルゴンで脱気した後、その混合液を100℃で16時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮して、標記化合物(83mg,156%)を黄色油状物として得、次の反応で用いた。
LCMS法4:室温 1.21分、[MH+]453。
【0485】
3-イソプロピル-2-(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-(2-メトキシエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(83mg,~0.12mmol)のMeOH(3mL)溶液にHCl溶液(2mL,1M,2.00mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を逆相分取HPLCで精製し、凍結乾燥後、標記化合物(10mg,23%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.16(1H,s)、8.29(1H,s)、8.22(2H,s)、7.91(1H,s)、7.76(1H,s)、4.57(1H,sept,J=6.7Hz)、4.40(2H,t,J=5.3Hz)、3.77(2H,t,J=5.3Hz)、3.27(3H,s)、1.57(6H,d,J=6.8Hz)
LCMS法1:室温 2.91分、[MH+]369。
【0486】
実施例47
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド
2-ブロモ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(100mg,0.39mmol)、N-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド(100mg,0.36mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(34mg,0.03mmol)および炭酸セシウム(195mg,0.60mmol)、ジオキサン(3mL)、および水(0.3mL)の混合物をアルゴンで脱気した後、反応混合液を100℃で16時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(51mg,52%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 0.85分、[MH+]330。
【0487】
N-(2-(4-(7-ブロモ-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド(81mg,0.25mmol)のDMF(3mL)溶液に、NBS(48mg,0.27mmol)を加え、室温で1時間撹拌した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮し、標記化合物を黄色油状物として得た。水層を減圧下濃縮し、残渣を酢酸エチルで抽出した。有機層を減圧下濃縮し、目的生成物の第2バッチを黄色油状物として得た。両バッチを合わせ、標記化合物(75mg,75%)を得た。
LCMS法5:室温 0.93分、[MH+]408&410。
【0488】
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド
N-(2-(4-(7-ブロモ-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド(75mg,0.18mmol)、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(72mg,0.26mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(21mg,0.02mmol)および炭酸セシウム(90mg,0.28mmol)、ジオキサン(3mL)、および水(0.3mL)の混合物をアルゴンで脱気した後、100℃で2時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。残渣を、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(51mg,58%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.06分、[MH+]480。
【0489】
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド(51mg,0.11mmol)のメタノール(3mL)溶液に、HCl水溶液(1mL,1M,1.00mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を、減圧下濃縮した7N NH3のMeOH溶液を添加して塩基性とした。残渣を0~10%(7N NH3/MeOH)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(10mg,25%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.17(1H,s)、8.34(1H,s)、8.27(1H,s)、8.12(1H,s)、8.02(1H,t,J=5.6Hz)、7.92(1H,s)、7.76(1H,s)、4.58(1H,sept,J=6.8Hz)、4.27(2H,t,J=5.9Hz)、3.50(2H,q,J=5.9Hz)、1.80(3H,s)、1.56(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 2.48分、[MH+]396。
【0490】
実施例48
3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(200mg,0.94mmol)、4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール(409mg,1.41mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(109mg,0.09mmol)および炭酸セシウム(613mg,1.88mmol)、ジオキサン(5mL)、および水(0.5mL)の混合物をアルゴンで脱気した後、その反応混合物を100℃で16時間加熱した。さらにテトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(100mg,0.09mmol)を一定量添加し、反応液を3時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(100mg,31%)を黄色油状物として得た。
LCMS法5:室温 1.18分、[MH+]341。
【0491】
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(99mg,0.29mmol)のDMF(4mL)溶液に、NBS(57mg,0.32mmol)を加え、室温で2時間撹拌した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮し、標記化合物(146mg,120%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.33分、[MH+]419&421。
【0492】
3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(~122mg,~0.29mmol)、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(136mg,0.49mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(40mg,0.03mmol)および炭酸セシウム(170mg,0.52mmol)、ジオキサン(3mL)、および水(0.3mL)の混合物をアルゴンで脱気し、その反応混合物を100℃で16時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮した。残渣を0~5% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(100mg,58%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2:室温 1.25分、[MH+]491。
【0493】
3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1-(3,3,3-トリフルオロプロピル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(100mg,0.20mmol)のMeOH(3mL)溶液に、HCl水溶液(4mL,1M,4.00mmol)を加え、反応混合液を室温で3時間撹拌した。反応混合液を、7N NH3のMeOH溶液の添加により、塩基性にし、減圧下濃縮した。残渣を0~5%(7N NH3/MeOH)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。残渣を温かいアセトニトリルでトリチュレートし、濾取し、標記化合物(20mg,24%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.17(1H,s)、8.42(1H,s)、8.33(1H,s)、8.12(1H,s)、7.95(1H,s)、7.77(1H,s)、4.58-4.48(3H,m)、3.04-2.91(2H,m)、1.56(6H,d,J=6.6Hz)。
LCMS法1:室温 3.54分、[MH+]407。
【0494】
実施例49
3-イソプロピル-2-(1-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(200mg,0.94mmol)、1-(1-フェニルエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(421mg,1.41mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(109mg,0.09mmol)および炭酸セシウム(613mg,1.88mmol)、ジオキサン(5mL)、および水(0.5mL)の混合物をアルゴンで脱気した後、その反応混合液を100℃で16時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に載せ、残渣を0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(114mg,33%)を黄色油状物として得た。
LCMS法5:室温 1.37分、[MH+]349。
【0495】
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(1-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(114mg,0.33mmol)のDMF(3mL)溶液に、NBS(64mg,0.36mmol)を加え、室温で2.5時間撹拌した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮して、標記化合物(149mg,105%)を黄色油状物として得た。
LCMS法5:室温 1.56分、[MH+]427&429。
【0496】
3-イソプロピル-2-(1-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(1-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(~140mg,~0.32mmol)、1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール(136mg,0.49mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(40mg,0.03mmol)および炭酸セシウム(170mg,0.52mmol)、ジオキサン(3mL)、および水(0.3mL)の混合物をアルゴンで脱気し、100℃で2.5時間加熱した。反応混合物を減圧下濃縮しISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に載せ、残渣を0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。残渣を0~100%酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで再精製し、標記化合物(44mg,25%)を黄色油状物として得た。
LCMS法5:室温 1.59分、[MH+]499。
【0497】
3-イソプロピル-2-(1-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(44mg,0.09mmol)のMeOH(3mL)溶液にHCl水溶液(2mL,1M,2.00mmol)を加え、反応混合液を室温で3時間撹拌した。反応混合液を、7N NH3のMeOH溶液の添加により塩基性にし、減圧下濃縮した。残渣を、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(17mg,46%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.16(1H,s)、8.47(1H,s)、8.33(1H,s)、8.11(1H,s)、7.94(1H,s)、7.76(1H,s)、7.43~7.26(5H,m)、5.79(1H,q,J=7.0Hz)、4.56(1H,sept,J=6.8Hz)、1.89(3H,d,J=7.0Hz)、1.56(6H,t,J=7.1Hz)。
LCMS法9:室温 3.91分、[MH+]415。
【0498】
実施例50
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび(1-イソペンチルピラゾール-4-イル)ボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1にて合成し、標記化合物(72mg,60%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2:室温 1.61分、[MH+]623。
【0499】
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物(20mg,45%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.34(1H,s)、8.34(1H,s)、7.89(1H,s)、7.80(1H,s)、7.71(2H,s)、4.56(1H,sept,J=6.9Hz)、4.25(2H,t,J=7.4Hz)、1.76(2H,q,J=7.4Hz)、1.60-1.48(7H,m)、0.93(6H,d,J=6.7Hz)。
LCMS法1:室温 3.17分、[MH+]381。
【0500】
実施例51
tert-ブチル(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
tert-ブチル(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび[1-[2-(tert-ブトキシカルボニルアミノ)エチル]ピラゾール-4-イル]ボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成され、標記化合物(63mg,47%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2:室温 1.46分、[MH+]696。
【0501】
tert-ブチル(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
tert-ブチル(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメートのメタノール(90mM)懸濁液を、1N HCl水溶液(6eq)で処理し、反応混合液を室温で21時間撹拌した。反応を7Nアンモニアのメタノール溶液で停止し、反応液を蒸発乾固した。逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(8mg,27%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.34(1H,s)、8.26(1H,s)、7.90(1H,s)、7.80(1H,s)、7.73(1H,s)、7.71(1H,s)、7.00(1H,t,J=5.5Hz)、4.60(1H,sept,J=6.8Hz)、4.26(2H,t,J=6.1Hz)、3.40(2H,d,J=6.1Hz)、1.57(6H,d,J=6.8Hz)、1.35(9H,s)。
LCMS法3:室温 2.71分、[MH+]454.3。
【0502】
実施例52
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび[4-(1-ピペリジル)フェニル]ボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1にて合成し、標記化合物(68mg,55%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2:室温 1.74分、[MH+]646。
【0503】
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(4-(ピペリジン-1-イル)フェニル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物(12mg,29%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.29(1H,s)、7.78(1H,s)、7.71(1H,s)、7.58(1H,s)、7.51(2H,d,J=8.6Hz)、7.08(2H,d,J=8.6Hz)、4.27(1H,sept,J=6.8Hz)、3.33-3.27(4H,m)、1.67-1.55(6H,m)、1.51(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 3.36分、[MH+]404.4。
【0504】
実施例53
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-2-(1H-インドール-2-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1H-インドール-2-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよびインドール-2-ボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物(49mg,43%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2 室温 1.67分、[MH+]602。
【0505】
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-2-(1H-インドール-2-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1H-インドール-2-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物(8mg,27%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.38(1H,s)、11.86(1H,s)、7.85-7.74(3H,m)、7.70(1H,d,J=8.0Hz)、7.56(1H,d,J=8.0Hz)、7.28(1H,t,J=7.7Hz)、7.14(1H,t,J=7.7Hz)、6.98(1H,s)、4.59(1H,sept,J=6.8Hz)、1.60(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 3.43分、[MH+]360.2。
【0506】
実施例54
2-(1-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
(2-ブロモ-2-フェニルエトキシ)(tert-ブチル)ジメチルシラン
2-ブロモ-2-フェニルエタン-1-オール(2.00g,9.95mmol)のTHF(50mL)溶液に、tert-ブチルジメチルシリルクロリド(1.80g,11.94mmol)およびイミダゾール(0.88g,12.93mmol)を加え、室温で16時間撹拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮して、標記化合物(3.3g,quant)を無色油状物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.42-7.25(5H,m)、4.91(1H,t,J=6.9Hz)、4.09(1H,dd,J=10.8,6.7Hz)、3.99(1H,dd,J=10.8,7.1Hz)、0.81(9H,s)、0.00(3H,s)、-0.06(3H,s)。
【0507】
1-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール
4‐(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)‐1H‐ピラゾール(1.00g,5.15mmol)、(2‐ブロモ‐2‐フェニルエトキシ)(tert‐ブチル)ジメチルシラン(2.44g,7.73mmol)、炭酸セシウム(5.04g,15.46mmol)およびヨウ化カリウム(0.43g,2.58mmol)のDMF(20mL)中混合物を60℃で48時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~70% 酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出させる、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(394mg,18%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.91(1H,s)、7.86(1H,s)、7.46-7.25(5H,m)、5.47(1H,dd,J=7.1,5.6Hz)、4.47(1H,dd,J=10.6,7.1Hz)、4.25(1H,dd,J=10.5,5.6Hz)、1.38(12H,s)、0.87(9H,s)、0.01(3H,s)、0.00(3H,s)。
【0508】
2-(1-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルエチル)-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物(41mg,26%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4 室温 1.89分、[MH+]629。
【0509】
2-(1-(2-ヒドロキシ-1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-(2-((tert-ブチルジメチルシリル)オキシ)-1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(78mg,0.12mmol)のMeOH(0.5mL)溶液に、塩酸のジオキサン溶液(4N,3mL,12.00mmol)を加え、室温で20分間撹拌した後、減圧下濃縮し、残渣を逆相クロマトグラフィーで精製し、標記化合物(26mg,49%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.18(1H,s)、8.53(1H,s)、8.24(2H,s)、7.98(1H,s)、7.77(1H,s)、7.46-7.30(5H,m)、5.64(1H,dd,J=9.0,4.8 Hz)、5.26(1H,br, s)、4.60(1H,sept,J=6.7Hz)、4.36-4.28(1H,m)、4.03-3.96(1H,m)、1.58(6H,t,J=6.6Hz)。
LCMS法8:室温 3.34分、[MH+]431.0。
【0510】
実施例55
2-(1-シクロヘキシル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-シクロヘキシル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-シクロヘキシル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物(63mg,79%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.52分、[MH+]477。
【0511】
2-(1-シクロヘキシル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-シクロヘキシル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(63mg,0.13mmol)のMeOH(2mL)溶液に、HCl溶液(1M,3mL,3mmol)を加え、反応混合液を室温で3時間撹拌した。反応混合液を減圧下濃縮し、残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(24mg,46%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.18(1H,s)、8.36(1H,s)、8.25(2H,s)、7.91(1H,s)、7.77(1H,s)、4.59(1H,sept,J=6.8Hz)、4.30(1H,tt,J=11.5,3.7Hz)、2.16-2.06(2H,m)、1.91-1.66(5H,m)、1.58(6H,d,J=6.8Hz)、1.51-1.36(2H,m)、1.26(1H,qt,J=12.6,3.5Hz)。
LCMS法7:室温 4.05分、[MH+]393.0。
【0512】
実施例56
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(3-(6-メチル-4-(p-トリル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-イル)メタノン
tert-ブチル 3-(2-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)アセチル)アゼチジン-1-カルボキシラート
-78℃の、3,5-ジメチルイソオキサゾール(2.6mL,26.2mmol)のTHF(75mL)溶液に、温度が-60℃を下回る速度でnBuLi(11.5mL,2.5M,28.82mmol)を加えた。反応混合液を-40℃に加温し、-78℃に冷却し、45分間撹拌した。tert-ブチル 3-(メトキシ(メチル)カルバモイル)アゼチジン-1-カルボキシラート(3.20g,13.10mmol)を加え、1時間かけて室温まで加温した。反応混合液を飽和NH4Cl水溶液で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~100%酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(2.49g,68%)を無色油状物として得た。
LCMS法5:室温 1.42分、[M-tBu+2H]+225、[M-Boc+2H]+181。
【0513】
tert‐ブチル 3‐(4‐ヒドロキシ‐6‐メチルピリジン‐2‐イル)アゼチジン‐1‐カルボキシラート
tert-ブチル 3-(2-(3-メチルイソオキサゾール-5-イル)アセチル)アゼチジン-1-カルボキシラート(2.49g,8.88mmol)のエタノール(25mL)溶液に、パラジウム炭素(0.25g,10%)を加え、水素雰囲気下、16時間撹拌した。反応混合液を45℃で4時間加熱した。反応混合液を濾過し、濾液を減圧下濃縮した。残渣を0~10%(7N NH3/MeOH)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、0~10%(7N NH3/MeOH)の酢酸エチル溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで再精製し、標記化合物(838mg,36%)を白色固体として得た。
LCMS法5:室温 1.00分、[M-tBu+2H]+209。
【0514】
tert-ブチル 3-(6-メチル-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-(4-ヒドロキシ-6-メチルピリジン-2-イル)アゼチジン-1-カルボキシラート(828mg,3.11mmol)およびトリエチルアミン(1.3mL,9.34mmol)のDCM(30mL)懸濁液に、トリフルオロメタンスルホン酸無水物(1.3mL,7.78mmol)を滴下し、固体を溶解させた。反応混合液を室温で16時間撹拌した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~60%酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(396mg,32%)を黄色油状物として得た。
LCMS法5:室温 2.04分、[M-tBu+2H]+341。
【0515】
tert-ブチル 3-(6-メチル-4-(p-トリル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-(6-メチル-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-カルボキシラート(234mg,0.59mmol)、p-トリルボロン酸(112mg,0.83mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(68mg,0.06mmol)および炭酸セシウム(308mg,0.95mmol)、ジオキサン(3mL)、および水(0.5mL)の混合物を、アルゴン脱気し、100℃で30分間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~100%酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(152mg,76%)を黄色油状物として得た。
LCMS法5:室温 1.35分、[MH+]339、[M-tBu+2H]+283、[M-Boc+2H]+239。
【0516】
2-(アゼチジン-3-イル)-6-メチル-4-(p-トリル)ピリジン塩酸塩
tert-ブチル 3-(6-メチル-4-(p-トリル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-カルボキシラート(150mg,0.44mmol)のメタノール(1mL)溶液に、HClのジオキサン溶液(2.6mL,4N,10.4mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下濃縮し、標記化合物(130mg,106%)を白色固体として得た。
LCMS法5:室温 0.89分、[MH+]239。
【0517】
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(3-(6-メチル-4-(p-トリル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-イル)メタノン
2-(アゼチジン-3-イル)-6-メチル-4-(p-トリル)ピリジン塩酸塩(122mg,0.44mmol)、5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(103mg,0.67mmol)およびトリエチルアミン(0.15mmol,1.11mmol)のDMF(3mL)懸濁液に、HATU(270mg,0.71mmol)を加えた。DCM(2mL)を加えて固体を溶解させ、反応混合液を室温で1時間撹拌した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を5% LiCl水溶液、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮した。残渣を0~5%(7N NH3/MeOH)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(89mg,54%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.97(1H,s)、7.70(2H,d,J=8.1Hz)、7.50-7.42(2H,m)、7.31(2H,d,J=8.0Hz)、6.40(1H,d,J=1.8Hz)、4.83(1H,t,J=9.2Hz)、4.65(1H,dd,J=9.5,6.3Hz)、4.35(1H,t,J=9.3Hz)、4.20(1H,dd,J=9.3,6.1Hz)、4.12-4.03(1H,m)、2.97(1H,sept,J=7.0Hz)、2.53(3H,s)、2.36(3H,s)、1.23(6H,d,J=6.6Hz)
LCMS法1:室温 3.39分、[MH+]375.1。
【0518】
実施例57
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(3-(6-メチル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-イル)メタノン
tert-ブチル 3-(6-メチル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-(6-メチル-4-(((トリフルオロメチル)スルホニル)オキシ)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-カルボキシラート(150mg,0.38mmol)、(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ボロン酸(67mg,0.53mmol)、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(44mg,0.04mmol)および炭酸セシウム(197mg,0.61mmol)、ジオキサン(3mL)溶液、および水(0.5mL)の混合物をアルゴンで脱気し、その反応混合液を100℃で1.5時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~60%酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出させる、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(112mg,68%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2:室温 0.82分、[MH+]329、[M-tBu+2H]+273。
【0519】
2-(アゼチジン-3-イル)-6-メチル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン
tert-ブチル3-(6-メチル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-カルボキシラート(112mg,0.34mmol)のメタノール(1mL)溶液に、HClのジオキサン溶液(2mL,4N,8mmol)を加え、室温で30分間撹拌した。反応混合液を減圧下濃縮し、標記化合物(130mg,quant)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 9.59-9.34(2H,m)、8.78(1H,s)、8.42(1H,s)、8.37(1H,s)、7.97(1H,s)、4.52(1H,quin、J=8.5Hz)、4.40-4.31(4H,m)、3.95(3H,s)、2.68(3H,s)。
【0520】
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(3-(6-メチル-4-(1-メチル-1H-ピラゾール-4-イル)ピリジン-2-イル)アゼチジン-1-イル)メタノン
2-(アゼチジン-3-イル)-6-メチル-4-(p-トリル)ピリジン塩酸塩(122mg,0.44mmol)、5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(103mg,0.67mmol)およびトリエチルアミン(0.15mmol,1.11mmol)のDMF(3mL)懸濁液に、HATU(270mg,0.71mmol)を加えた。反応混合液を室温で1時間撹拌した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を5% LiCl水溶液、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮した。残渣を0~5%(7N NH3/MeOH)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、逆相分取HPLCで再精製し、標記化合物(13mg,10%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.84(1H,d,J=0.7Hz)、7.74(1H,s)、7.15(1H,s)、7.13-7.12(1H,m)、6.48(1H,s)、4.88(1H,t,J=9.1Hz)、4.75(1H,dd,J=6.5,9.0Hz)、4.57(1H,t,J=9.4Hz)、4.43(1H,dd,J=6.3,10.0Hz)、4.08-4.01(1H,m)、3.97(3H,s)、3.02(1H,sept,J=6.9Hz)、2.55(3H,s)、1.30(6H,d,J=6.9Hz)に加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
LCMS法7:室温 2.47分、[MH+]365.0。
【0521】
実施例58
7-(1-アセチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび(1-イソペンチルピラゾール-4-イル)ボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物(112mg,58%)を黄色油状物として得た。
LCMS法2:室温 1.40分、[MH+]465。
【0522】
2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、THP脱保護手順1により合成し、標記化合物(93mg,quantitative yield)を黄色固体として得た。
LCMS法2:室温 1.18分、[MH+]381。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 8.39(1H,s)、8.25(2H,s)、7.91(1H,d,J=0.6Hz)、7.87(1H,s)、4.65-4.55(1H,m)、4.29-4.24(2H,m)、1.76(2H,dt,J=7.1,7.2Hz)、1.72-1.63(1H,m)、1.57(6H,d,J=6.9Hz)、0.93(6H,d,J=6.1Hz)に加えて、1つの交換可能なプロトンは観測されなかった。
【0523】
7-(1-アセチル-1H-ピラゾール-4-イル)-2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-イソペンチル-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(20mg,0.05mmol)をピリジン(1.0mL)に溶解した。0℃にて無水酢酸(10μL,0.11mmol)を反応混合液に加えた。反応混合液を室温で1時間撹拌した。揮発性物質を減圧下濃縮し、残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(12mg,60%)を白色固体として得た。
LCMS法1:室温 4.62分、[MH+]423。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.79(1H,s)、8.17(1H,s)、7.78(1H,s)、7.76(1H,s)、7.72(1H,s)、4.69(1H,hept,J=6.8Hz)、4.28-4.24(2H,m)、2.75(3H,s)、1.92-1.85(3H,m)、1.68(6H,d,J=6.0Hz)、1.02(6H,d,J=6.5Hz)。
【0524】
実施例59
(1-シクロプロピルピラゾール-3-イル)-[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノンおよび1-シクロプロピルピラゾール-3-カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順4を用いて合成した。粗生成物を、10~98% MeCNの0.1% NH4OH溶液で溶出する、逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(60mg,76%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.99(1H,s)、7.86(1H,d,J=2.3Hz)、6.58(1H,d,J=2.6Hz)、6.36(1H,d,J=1.7Hz)、4.66-4.58(4H,m)、4.21-4.13(4H,m)、3.84-3.78(1H,m)、3.01-2.91(1H,m)、1.22(6H,d,J=6.9Hz)、1.11-0.96(4H,m)。
【0525】
実施例60
2-(フラン-3-イル)-7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(フラン-3-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよびフラン-3-ボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物(26mg,24%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.97(1H,s)、7.64(1H,d,J=1.4Hz)、7.54(1H,t,J=1.6Hz)、7.52-7.50(2H,m)、7.37-7.31(9H,m)、7.18-7.13(6H,m)、6.50(1H、dd、J=0.9、1.9Hz)、4.59-4.48(1H,m)、1.64(6H,d,J=6.4Hz)。
【0526】
2-(フラン-3-イル)-7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(フラン-3-イル)-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により合成し、標記化合物(2.8mg,10%)を白色固体として得た。
LCMS法1:室温 2.47分、[MH+]311.1。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.34(1H,s)、8.32-8.31(1H,m)、7.94(1H,t,J=1.7Hz)、7.79(1H,s)、7.72(1H,s)、7.69(1H,s)、6.92-6.90(1H,m)、4.48-4.37(1H,m)、1.56(6H,d,J=7.4Hz)。
【0527】
実施例61
3-イソプロピル-2-(メチル(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(メチル(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよびN-メチル-2-テトラヒドロフラン-2-イル-エタンアミンから、SnAr基本手順3により合成し、標記化合物(270mg,94%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.25分、[MH+]306。
【0528】
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(メチル(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(メチル(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、臭素化基本手順1により合成し、標記化合物(340mg,quantitative yield)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.44分、[MH+]384,386。
【0529】
3-イソプロピル-2-(メチル(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(メチル(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-テトラヒドロピラン-2-イル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物(480mg,96%)を得た。
LCMS法4:室温 1.44分、[MH+]456。
【0530】
3-イソプロピル-2-(メチル(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(メチル(2-(テトラヒドロフラン-2-イル)エチル)アミノ)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(419mg,0.91mmol)のMeOH(10mL)懸濁液を、1N HCl水溶液(30eq)で処理し、反応混合物を50℃にて16時間撹拌した。揮発性物質を減圧下濃縮した。この混合物を、飽和NaHCO3水溶液を加えることによって、pH=8まで塩基性化した。沈殿物をろ取した。水層を10% MeOHのDCM(x3)溶液で抽出し、沈殿物と合わせ、減圧下濃縮した。残渣をDCM/MeOHに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、MeOHのDCM溶液の0~5%勾配で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(108mg,32%)を白色固体として得た。
LCMS法1:室温 3.48分、[MH+]372.3。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.15(1H,s)、8.34(1H,s)、8.12(1H,s)、7.67(1H,s)、4.79-4.69(1H,m)、3.82-3.71(2H,m)、3.60-3.55(1H,m)、3.29-3.20(1H,m)、3.19-3.11(1H,m)、2.84(3H,s)、1.99-1.91(1H,m)、1.88-1.70(4H,m)、1.57(6H,d,J=6.7Hz)、1.48-1.38(1H,m)。
実施例61のエナンチオマーを、LUX Cellulose-4 21×250mm,5μmを用い、40% IPA/ACN(50/50/0.1% DEA)/60% CO2、100mL/min、120bar、40℃で溶出する、キラルSFCで分離して得た。
【0531】
実施例62
エナンチオマーA:白色の固体40.6mg
分析機器:Analytical SFC;カラム:LUX Cellulose-4 4.6x250mm,5μm;移動相:40% IPA/ACN (50/50/0.1% DEA)/60% CO2;流速:5.0mL/min;圧:120bar;温度:40℃;検出器:DAD 230nm;保持時間:8.3分。
【0532】
実施例63
エナンチオマーB:白色の固体41mg
分析機器:Analytical SFC;カラム:LUX Cellulose-4 4.6x250mm,5μm;移動相:40% IPA/ACN (50/50/0.1% DEA)/60% CO2;流速:5.0mL/min;圧:120bar;温度:40℃;検出器:DAD 230nm;保持時間:9.3分。
【0533】
実施例64
2-(1H-インドール-3-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
tert-ブチル 3-(3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-インドール-1-カルボキシラート
2-クロロ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよびtert-ブチル 3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)インドール-1-カルボキシラートから、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成され、標記化合物(120mg,67%)を褐色油状物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.27(1H,d,J=8.5Hz)、7.92(1H,s)、7.57-7.56(2H,m)、7.54-7.52(1H,m)、7.48-7.44(1H,m)、7.38-7.33(1H,m)、4.47-4.36(1H,m)、1.71(9H,s)、1.61(6H,d,J=6.9Hz)。
【0534】
tert-ブチル 3-(7-ブロモ-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-インドール-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-(3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-インドール-1-カルボキシラートから、臭素化基本手順1により合成され、標記化合物(144mg,quantitative yield)を橙色油状物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.26(1H,d,J=8.8Hz)、7.96(1H,s)、7.56-7.53(2H,m)、7.47-7.44(1H,m)、7.38-7.34(1H,m)、4.49-4.39(1H,m)、1.71(9H,s)、1.60(6H,d,J=6.1Hz)。
【0535】
tert-ブチル 3-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-インドール-1-カルボキシラート
tert-ブチル 3-(7-ブロモ-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-インドール-1-カルボキシラートおよび1-テトラヒドロピラン-2-イル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物(106mg,64%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.28(1H,d,J=9.0Hz)、8.17(1H,s)、8.02(1H,d,J=0.7Hz)、7.93(1H,s)、7.69-7.68(1H,m)、7.63-7.61(1H,m)、7.50-7.45(1H,m)、7.39-7.35(1H,m)、5.39-5.36(2H,m)、4.53-4.43(1H,m)、4.09-4.03(2H,m)、3.72-3.65(2H,m)、2.16-2.05(2H,m)、1.76(9H,s)、1.71-1.67(1H,m)、1.63(6H,dd,J=1.5,6.8Hz)。
【0536】
2-(1H-インドール-3-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
tert-ブチル 3-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-インドール-1-カルボキシラート(106mg、0.19mmol)のMeOH(5mL)懸濁液を、1N HCl水溶液(30eq)で処理し、反応混合液を50℃にて16時間撹拌した。反応混合液はDCM/MeOH(9/1)と飽和NaHCO3水溶液の間に分配された。水層を10% MeOHのDCM(x3)溶液で抽出し、減圧下濃縮した。得られた灰白色固体を逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(22.5mg,32%)を白色固体として得た。
LCMS法7:室温 3.6分、[MH+]360。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.10(1H,s)、11.83(1H,s)、8.17(2H,s)、7.87(1H,s)、7.79-7.76(2H,m)、7.56(1H,d,J=7.4Hz)、7.27-7.23(1H,m)、7.19-7.14(1H,m)、4.62-4.52(1H,m)、1.53(6H,d,J=6.1Hz)。
【0537】
実施例65
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2,4(1H,3H)-ジオン(460mg,2.37mmol)を、オキシ塩化リン(5.0mL)に懸濁し、120℃で48時間撹拌した。POCl3(5mL)を加え、LCMSにて反応終了が確認されるまで120℃にて撹拌した。反応液に水を加え、40℃にてNaHCO3をゆっくりと滴下し、pH=6とした。DCMを添加し、層を分離した。層分離カートリッジを用いて、水溶液をDCM(x2)で抽出し、合わせた有機層を減圧下濃縮し、標記化合物(285mg,57%)を淡黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.54-7.52(2H,m)、5.24-5.24(1H,m)、1.67(6H,d,J=6.9Hz)。
【0538】
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-メチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成され、標記化合物(167mg,92%)を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.57(1H,d,J=1.0Hz)、7.53(1H,d,J=1.1Hz)、7.51(1H,d,J=2.4Hz)、6.60(1H,d,J=2.4Hz)、4.70-4.60(1H,m)、4.03(3H,s)、1.63(6H,d,J=6.8Hz)。
【0539】
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、臭素化基本手順1により合成し、標記化合物(118mg,54%)を黄色固体として得た。
LCMS法5:室温 1.7分、[MH+]337,339。
【0540】
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-テトラヒドロピラン-2-イル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順1、次いでTHP脱保護手順1により合成し、DMSO/H2O(9/1)溶液中で沈殿させることにより精製し、標記化合物56mg(2工程で35%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.15(1H,s)、8.31(1H,s)、8.09(1H,s)、7.96(1H,d,J=1.8Hz)、7.79(1H,s)、6.81(1H,d,J=2.3Hz)、4.74-4.64(1H,m)、3.98(3H,s)、1.54(6H,d,J=7.4Hz)。
LCMS法3:室温 2.87分、[MH+]325.1。
【0541】
実施例66
2-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-ブロモ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3‐イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン‐2,4(1H,3H)‐ジオン(1.0g,5.1mmol)およびオキシ臭化リン(7.4g,25.7mmol)を135℃で16時間加熱した。混合液を飽和NaHCO3水溶液で反応を停止し、炭酸水素ナトリウムを固体として、40℃で、pH=6となるまで添加した。層分離カートリッジを用いて、DCM(x3)で混合液を抽出し、合わせた有機層を減圧下濃縮した。残渣をDCM/MeOHに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~20% EtOAcのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(500mg,38%)を綿状黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.52-7.51(2H,m)、5.07-5.07(1H,m)、1.68(6H,d,J=6.7Hz)。
【0542】
2-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-3-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-ブロモ-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-tert-ブチル-3-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順2により合成し、標記化合物60mg(50%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.22分、[MH+]301。
【0543】
7-ブロモ-2-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-3-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-3-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、臭素化基本手順1により合成し、標記化合物を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.38分、[MH+]379,381。
【0544】
2-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-3-イソプロピル-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
7-ブロモ-2-(1-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-3-イル)-3-イソプロピルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび1-テトラヒドロピラン-2-イル-4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)ピラゾールから、Suzuki-Miyaura基本手順2により合成し、その後THP脱保護手順1により合成し、逆相分取HPLCで精製し、標記化合物7mg(2工程で8%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.17(2H,s)、7.87(1H,d,J=0.8Hz)、7.81(1H,d,J=0.5Hz)、7.67(1H,s)、4.73-4.62(1H,m)、1.69(9H,s)、1.68(6H,d,J=6.1Hz)に加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
LCMS法8:室温 3.91分、[MH+]367.0。
【0545】
実施例67
3-イソプロピル-2-メチル-7-(1-(5-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-メチルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
1-アミノ-N-イソプロピル-1H-イミダゾール-2-カルボキサミド(200mg,1.19mmol)をオルト酢酸トリエチル(2.0mL)に懸濁し、100℃で18時間撹拌した。反応物を室温まで冷却し、揮発物を減圧下濃縮し、橙色の粘着性固体を得た。混合物をエタノール(0.5mL)に溶解し、ナトリウムエトキシド(エタノール中、21%、360μL、1.19mmol)を加えた。反応混合液をマイクロ波照射下、110℃で1時間加熱した。水を加え、揮発物を減圧下留去した。混合液をDCMとH2Oの間に分配した。水層を10% MeOHのDCM(x3)溶液で抽出し、合わせた有機層を減圧下濃縮して、淡黄色固体(60mg,32%)を得、これを更に精製することなく次の工程に用いた。
LCMS法2:室温 0.76分、[MH+]193。
【0546】
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-メチルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-メチルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、臭素化基本手順1を用いて合成し、標記化合物70mg(quantitative yield)を褐色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.48(1H,s)、4.55-4.55(1H,m)、2.60(3H,s)、1.67(1H,d,J=7.2Hz)。
【0547】
5-メチル-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジン
4-ピラゾールボロン酸ピナコールエステル(500mg,2.58mmol)、炭酸セシウム(1.68g,5.15mmol)、2-フルオロ-5-メチルピリジン(0.27mL,2.58mmol)を、アルゴン下、無水DMF(10.0mL)中に入れ、100℃で16時間撹拌した。室温まで冷却後、混合液をEtOAcとH2Oの間に分配した。水層をEtOAc(x3)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(MgSO4)した後、減圧下濃縮し、標記化合物を得、これをさらに精製することなく次工程に用いた。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.84(1H,d,J=0.7Hz)、8.23-8.21(1H,m)、7.95(1H,d,J=0.6Hz)、7.90(1H,s)、7.85(1H,d,J=8.5Hz)、2.36(3H,s)、1.34(12H,s)。
【0548】
3-イソプロピル-2-メチル-7-(1-(5-メチルピリジン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
7-ブロモ-3-イソプロピル-2-メチルイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび5-メチル-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)ピリジンから、IMS/H2O(2.5/0.5mL)を溶媒として用いて、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物46mg(36%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 9.10(1H,s)、8.28-8.26(1H,m)、8.23(1H,d,J=0.7Hz)、7.92(1H,d,J=8.3Hz)、7.68(1H,s)、7.68-7.65(1H,m)、4.58-4.58(1H,m)、2.65(3H,s)、2.39(3H,s)、1.70(6H,d,J=7.1Hz)。
LCMS法1:室温 4.37分、[MH+]350.2。
【0549】
実施例68
6-イソプロピル-3-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-4-メチル-5-フェニルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7(4H)-オン
エチル 2-ベンゾイル-3-メチルブタノアート
イソ吉草酸エチル(1.1mL,7.11mmol)の溶液を、-78℃で無水THF(15mL)に入れた。アルゴン下、LDA(2M,3.9mL,7.83mmol)を滴下し、反応混合液を-78℃にて1時間撹拌した。塩化ベンゾイル(0.83mL,7.11mmol)の無水THF(5mL)溶液を滴下し、-78℃にて1時間、次いで室温で2時間撹拌した。揮発物を減圧下で留去し、残渣をEtOAcと水の間に分配した。層を分離し、水層をEtOAc(x2)で抽出した。合わせた有機層を飽和食塩水で洗浄し、乾燥後(MgSO4)、減圧下濃縮した。固体をDCMに溶解し、ISOLUTE(登録商標) HM-Nカラム(Biotage社)に予備吸着させ、0~20% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(1.25g,75%)を黄色油状物として得た。本化合物は更なる精製なしに次の段階で使用された。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 8.04-8.00(2H,m)、7.60-7.56(1H,m)、7.50-7.45(2H,m)、4.14(2H,dq,J=1.3,7.1Hz)、4.09(1H,d,J=9.2Hz)、2.71-2.59(1H,m)、1.18(3H,t,J=7.1Hz)、1.05(3H,d,J=7.4Hz)、0.95(3H,d,J=6.6Hz)。
【0550】
3-ブロモ-6-イソプロピル-5-フェニルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7(4H)-オン
エチル 2-ベンゾイル-3-メチルブタノアート(1.0g,4.27mmol)および3-アミノ-4-ブロモ-1H-ピラゾール(1.0g,6.4mmol)を2-MeTHF(20mL)に懸濁し、塩化チタン(IV)のDCM溶液(1M;4.3mL,4.30mmol)を加えた。混合物を80℃で19時間加熱した。沈殿物を濾過し、ろ液をEtOAcと飽和NaHCO3水溶液の間に分配した。有機層を飽和NaHCO3水溶液(x2)、水で洗浄し、乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮して白色固体を得た。固体をDCMに溶解し、0~5% MeOHのDCMで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(600mg,43%)を灰色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.84(1H,s)、7.72(1H,s)、7.60-7.55(3H,m)、7.48-7.44(2H,m)、2.81-2.71(1H,m)、1.34(6H,d,J=6.9Hz)。
【0551】
3-ブロモ-6-イソプロピル-4-メチル-5-フェニルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7(4H)-オン
3‐ブロモ‐6‐イソプロピル‐5‐フェニルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン‐7(4H)‐オン(250mg,0.753mmol)のTHF(3.0mL)溶液を、水素化ナトリウム(60%;36mg,0.90mmol)で処理し、30分後にヨードメタン(0.23mL,3.76mmol)を加えた。18時間後、溶媒を減圧下で除去し、水を加え、生成物をDCMで抽出した。合わせた有機抽出物を乾燥し(Na2SO4)、減圧下濃縮して黄色固体を得た。粗生成物をEtOAc-Et2Oでトリチュレートし、固体をろ取し、乾燥して、標記化合物(120mg,46%)を白色固体として得た。
LCMS法2:室温 1.57分、[MH+]346,348。
【0552】
6-イソプロピル-3-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-4-メチル-5-フェニルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7(4H)-オン
3-ブロモ-6-イソプロピル-4-メチル-5-フェニルピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-7(4H)-オン(42mg,0.12mmol)のTHF(1.5mL)溶液を-78℃まで冷却し、n-ブチルリチウム(1.6M;0.083mL,0.13mmol)を加えた。30分後、予め冷却した、5-イソプロピル-N-メトキシ-N-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(34mg,0.121mmol)のTHF溶液(1.5mL)を加えた。混合物を18時間かけて室温まで温めた。減圧下、溶媒を除去した後、残渣をMeOH(3.0mL)に再溶解し、TFA(1.0mL)を加え、混合物を50℃で5時間加熱した。反応混合物を濃縮し、SCX-2カートリッジに充填し、MeOHで溶出した。溶出液を留去させて得られた粗生成物を逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(2.0mg,4%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.32(1H,s)、8.59(1H,s)、7.56-7.66(3H,m)、7.46-7.52(2H,m)、6.62(1H,s)、3.29(3H,s)、3.02(1H,hept,J=7.2Hz)、2.34(1H,hept,J=7.2Hz)、1.26(6H,d,J=6.9Hz)、1.21(6H,d,J=7.0Hz)
LCMS法9:室温 4.84分、[MH+]404.3。
【0553】
アミドカップリング手順1
シクロプロピル(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(2.8mL(0.22M),0.615mmol)、ArCO2H(0.677mmol)、およびトリエチルアミン(0.51mL,3.69mmol)のDCM(2.0mL)溶液をHATU(257mg,0.677mmol)で処理し、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を逆相分取HPLCまたは10~98% MeCN/H2O+0.1% NH4OHで溶出する、逆相クロマトグラフィー(C18カートリッジ)で精製した。
【0554】
アミドカップリング手順2
アミン(0.472mmol)、ArCO2H(0.567mmol)、およびDIPEA(0.25mL,1.42mmol)のDCM(10.0mL)溶液を、T3P(0.42mL,0.709mmol)で処理し、室温で2時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を逆相分取HPLCで精製した。
【0555】
アミドカップリング手順3
アミン(2.74mmol)、ArCO2H(2.74mmol)、およびDIPEA(1.40mL,8.21mmol)のDMF(5.0mL)溶液をHATU(1.093g,2.88mmol)で処理し、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を逆相分取HPLCまたは10~98% MeCN/H2O+0.1% NH4OHで溶出する、逆相クロマトグラフィー(C18カートリッジ)で精製した。
【0556】
アミドカップリング手順4
アミン(0.548mmol)、ArCO2H(0.603mmol)、およびトリエチルアミン(0.23mL,1.64mmol)のDCM(2.0mL)溶液を、HATU(229mg,0.603mmol)で処理し、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を逆相分取HPLCまたは10~98% MeCN/H2O+0.1% NH4OHで溶出する、逆相クロマトグラフィー(C18カートリッジ)で精製した。
【0557】
アミドカップリング手順5
アミン(0.439mmol)、ArCO2H(1.10mmol)、およびトリエチルアミン(0.24mL,1.76mmol)のDMF(3.0mL)溶液を、HATU(334mg,0.878mmol)で処理し、室温で18時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去し、粗生成物を10~98% MeCN/H2O+0.1% NH4OHで溶出する、逆相クロマトグラフィー(C18カートリッジ)によって精製した。
【0558】
2,2-ジメチル-1-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパン-1-オン
tert‐ブチル 6‐ピバロイル‐2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラート(0.20g,0.708mmol)のMeOH(20mL)溶液を、予備洗浄したAmberlyst 15(H form,4.0g)で処理し、室温で20時間撹拌した。混合物を2M アンモニアのメタノール(20mL)溶液で処理し、2時間撹拌後、濾過した。ろ液を減圧下濃縮し、標記化合物(130mg,100%)を褐色個体として得た。
LCMS法4:室温 0.96分、[MH+]183。
【0559】
(R)-1-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸
文献記載の手順(WO2013111105A1)に従って、D‐アリノールを用いて合成し、標記化合物を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.83(1H,d,J=1.3Hz)、7.74(1H,d,J=1.3Hz)、4.25-4.35(1H,m)、3.50-3.62(3H,m)、1.37(3H,d,J=6.9Hz)に加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
【0560】
(S)-1-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸
文献記載の手順(WO2013111105A1)に従って、L-アリノールを用いて合成し、標記化合物を黄色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.72(1H,d,J=1.2Hz)、7.69(1H,d,J=1.2Hz)、4.21-4.31(1H,m)、3.50-3.62(3H,m)、1.36(3H,d,J=6.9Hz)に加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
【0561】
(R)-1-(1-フルオロプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸
エチル(R)-1-(1-フルオロプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート
(R)-1-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸(870mg,4.39mmol)のDCM(10.0mL)溶液を、0℃まで冷却(氷/水浴)し、撹拌後、DAST(1.7mL,13.17mmol)を滴下した。混合物を室温まで上昇させ、固体Na2CO3(550mg,5.19mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。DCMで希釈した後、Celite(登録商標)でろ過し、減圧下濃縮して黄色油状物を得た。粗生成物を0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(120mg,13%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 0.99分、[MH+]201。
【0562】
(R)-1-(1-フルオロプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸
エチル(R)-1-(1-フルオロプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート(140mg,0.699mmol)、LiOH・H2O(88mg,2.10mmol)、THF(6.0mL)および水(2.0mL)の混合物を撹拌し、80℃にて2時間加熱した。冷却した混合物をEtOAcで希釈し、HCl水溶液(1N,2.2mL)を添加してpH5にし、NaHCO3水溶液を加えた。層を分離し、水層を減圧下濃縮し、白色固体を得た。これを20% IPAのDCM溶液に抽出し、Celite(登録商標)でろ過した。ろ液を留去し、標記化合物(120mg,100%)を白色固体として得た。
LCMS法4:室温 0.19分
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.55(1H,s)、7.38(1H,s)、4.47-4.69(3H,m)、1.39(3H,d,J=5.6Hz)加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
【0563】
(S)-1-(1-フルオロプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸
エチル(S)-1-(1-フルオロプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート
(S)-1-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸(700mg,3.53mmol)のDCM(10.0mL)溶液を、0℃まで冷却(氷/水浴)し、撹拌後、DAST(1.40mL,10.59mmol)を滴下した。混合物を室温まで上昇させ、固体Na2CO3(550mg,5.19mmol)を添加し、混合物を20時間撹拌した。DCMで希釈した後、Celite(登録商標)でろ過し、減圧下濃縮して、黄色油状物を得た。粗生成物を0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(100mg,14%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 0.99分、[MH+]201。
【0564】
(S)-1-(1-フルオロプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸
エチル(S)-1-(1-フルオロプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボキシラート(120mg,0.599mmol)、LiOH・H2O(75mg,1.80mmol)、THF(6.0mL)および水(2.0mL)の混合物を撹拌し、80℃にて2時間加熱した。冷却した混合物をEtOAcで希釈し、HCl水溶液(1N,2.2mL)を添加してpH5にし、NaHCO3水溶液を加えた。層を分離し、水層を減圧下濃縮し、白色固体を得た。これを20% IPAのDCM溶液に抽出し、Celite(登録商標)でろ過した。ろ液を留去し、標記化合物(60mg,58%)を白色固体として得た。
LCMS法4:室温 0.20分
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.58(1H,s)、7.41(1H,s)、4.44-4.70(3H,m)、1.39(3H,d,J=6.1Hz)加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
【0565】
5-イソプロピル-N-メトキシ-N-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
5-イソプロピル-N-メトキシ-N-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
3-イソプロピルピラゾール-5-カルボン酸(750mg,4.86mmol)のDCM(50mL)中混合物を、N,O-ジメチルヒドロキシルアミン塩酸塩(949mg,9.73mmol)、4-(ジメチルアミノ)ピリジン(2.377g,19.46mmol)およびN-(3-ジメチルアミノプロピル)-N’-エチルカルボジイミド塩酸塩(1.865g,9.73mmol)で処理し、18時間撹拌した。それを水性NaHCO3に注ぎ、DCMで抽出した。有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、溶媒を留去して固体を得た。粗生成物を0~30%アセトンのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(0.20g,21%)を油状物として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm 6.63(1H,s)、3.79(3H,s)、3.39(3H,s)、3.04(1H,hept,J=7.0Hz)、1.30(6H,d,J=6.9Hz)
5-イソプロピル-N-メトキシ-N-メチル-1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド
5-イソプロピル-N-メトキシ-N-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキサミド(200mg,1.01mmol)およびTFA(12mg,0.10mmol)のDMF(2.0mL)溶液を85℃に加熱し、3,4-ジヒドロ-2H-ピラン(0.14mL,1.52mmol)を加えた。90℃で18時間撹拌した。減圧下で溶媒を除去した後、粗生成物を0~7.5%(2MアンモニアのMeOH溶液)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(0.24g,84%)を粘性物質として得た。
LCMS法2:室温 1.15分、[M+Na+]304。
【0566】
5-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸
エチル 5-(1-シアノプロプ-1-エン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート
シアノメチルホスホン酸ジエチル(3.30mL,20.58mmol)を水素化ナトリウム(60%;823mg,20.58mmol)のTHF(40mL)溶液に、0℃(氷/水浴)で添加した。30分後、エチル 3-アセチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシラート(750mg,4.12mmol)を加え、混合物を18時間かけて室温まで戻した。NH4Cl水溶液で反応を停止し、EtOAcで抽出した。合わせた有機抽出物を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した後、留去し、黄色油状物を得た。粗生成物を0~30% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(0.84g,99%)を白色固体として得た。
LCMS法5:室温 1.18、1.21分、[M-]204。
【0567】
エチル 5-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート
エチル 5‐(1‐シアノプロプ‐1‐エン‐2‐イル)‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボキシラート(810mg,3.95mmol)を、水素雰囲気下、10% Pd/C(399mg)のEtOAc(40mL)溶液を用いて、18時間で水素化した。得られた混合物をCelite(登録商標)で濾過し、ろ液を減圧下濃縮して、標記化合物(0.81g,99%)を白色固体として得た。
LCMS法5:室温 1.07分、[M-]206。
【0568】
5-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸
エチル 5-(1-シアノプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(810mg,3.91mmol)、水酸化リチウム一水和物(820mg,19.54mmol)、THF(15mL)、水(15mL)の混合物を18時間撹拌した。塩酸水溶液(1N;20mL)と適量のNaHCO3水溶液を加えて中和した後、減圧下で濃縮した。残渣を5% MeOH/DCMに抽出し、濾過した。ろ液を留去し、標記化合物(0.48g,68%)を無色半固体として得た。
LCMS法5:室温 0.78分、[MH+]180。
【0569】
tert-ブチル 6-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-4-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート
tert-ブチル 2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラートシュウ酸塩(288mg,1.00mmol)、1-(プロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-カルボン酸塩酸塩(191mg,1.00mmol)およびDIPEA(775mg,6.00mmol)のDCM(10mL)溶液を、HATU(456mg,1.20mmol)で処理し、室温で18時間撹拌した。反応混合物をNaHCO3溶液で希釈し、DCMに抽出した。有機抽出物を水および飽和食塩水で洗浄した後、乾燥し(Na2SO4)、留去し、標記化合物(340mg,100%)を褐色固体として得た。
LCMS法2:室温 0.87分、[MH+]335.2。
【0570】
実施例69
(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-イソブチル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
シクロプロピル(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(2.8mL(0.22M),0.615mmol)および3‐(2‐メチルプロピル)‐1H‐ピラゾール‐5‐カルボン酸(114mg,0.677mmol)を用いて、アミドカップリング手順1により合成し、標記化合物(71.1mg,36%)を灰白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.95(1H,s)、6.35(1H,s)、4.52-4.68(2H,m)、4.36-4.46(2H,m)、4.09-4.23(2H,m)、3.94-4.08(2H,m)、2.48(2H,d,J=7.1Hz)、1.87(1H,hept,J=6.8Hz)、1.45-1.53(1H,m)、0.86(6H,d,J=6.6Hz)、0.64-0.73(4H,m)
LCMS法8:室温 3.17分、[MH+]317.0。
【0571】
実施例70
(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
シクロプロピル(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(2.8mL(0.22M),0.615mmol)および3-シクロプロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(103mg,0.677mmol)を用いて、アミドカップリング手順1により合成し、標記化合物(46.3mg,25%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.00(1H,s)、6.26(1H,s)、4.50-4.66(2H,m)、4.34-4.47(2H,m)、4.08-4.22(2H,m)、3.92-4.07(2H,m)、1.84-1.95(1H,m)、1.43-1.53(1H,m)、0.61-0.99(8H,m)
LCMS法8:室温 2.70分、[MH+]301.0。
【0572】
実施例71
(5-(tert-ブチル)-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
シクロプロピル(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(2.8mL(0.22M),0.615mmol)および3-tert-ブチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(114mg,0.677mmol)を用いて、アミドカップリング手順1により合成し、標記化合物(5.0mg,2.5%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.88(1H,br s)、6.36(1H,s)、4.55-4.66(2H,m)、4.37-4.46(2H,m)、4.10-4.21(2H,m)、3.97-4.06(2H,m)、1.45-1.54(1H,m)、1.27(9H,s)、0.64-0.73(4H,m)
LCMS法7:室温 3.22分、[MH+]317.0。
【0573】
実施例72
(5-シクロブチル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
シクロプロピル(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(2.8mL(0.22M),0.615mmol)および3-シクロブチル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(112mg,0.677mmol)を用いて、アミドカップリング手順1により合成し、標記化合物(9.1mg,4.7%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.00(1H,s)、6.43(1H,s)、4.54-4.66(2H,m)、4.35-4.45(2H,m)、4.10-4.22(2H,m)、3.97-4.06(2H,m)、3.51(1H,hept,J=8.6Hz)、2.23-2.34(2H,m)、2.05-2.17(2H,m)、1.89-2.00(1H,m)、1.78-1.89(1H,m)、1.44-1.53(1H,m)、0.63-0.74(4H,m)
LCMS法7:室温 3.12分、[MH+]315.0。
【0574】
実施例73
(5-シクロヘキシル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
シクロプロピル(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(2.8mL(0.22M),0.615mmol)および3-シクロヘキシル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(112mg,0.677mmol)を用いて、アミドカップリング手順1により合成し、標記化合物(19.6mg,9%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.58(1H,br s)、6.34(1H,s)、4.53-4.65(2H,m)、4.35-4.45(2H,m)、4.09-4.20(2H,m)、3.96-4.00(2H,m)、2.58-2.69(1H,m)、1.84-1.96(2H,m)、1.61-1.80(3H,m)、1.43-1.54(1H,m)、1.13-1.43(5H,m)、0.62-0.74(4H,m)
LCMS法1:室温 3.57分、[MH+]343.3。
【0575】
実施例74
(6-(シクロブタンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2、6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(75mg,0.22mmol)およびシクロブタンカルボン酸(23mg,0.23mmol)を用いて、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1により合成し、標記化合物(34.5mg,52%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、6.35(1H,s)、4.51-4.62(2H,m)、4.15-4.24(2H,m)、4.08-4.15(2H,m)、3.94-4.04(2H,m)、3.04(1H,pent,J=8.4Hz)、2.95(1H,hept,J=6.9Hz)、1.95-2.15(4H,m)、1.82-1.95(1H,m)、1.68-1.78(1H,m)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)
LCMS法7:室温 3.31分、[MH+]317.0。
【0576】
実施例75
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(1-メチル-1H-イミダゾール-4-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2、6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(75mg,0.22mmol)および1-メチルイミダゾール-4-カルボン酸(29mg,0.23mmol)を用いて、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1により合成し、標記化合物(37.7mg,52%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、7.64(2H,s)、6.36(1H,s)、4.52-4.72(4H,m)、4.06-4.28(4H,m)、3.67(3H,s)、2.95(1H,hept,J=6.9Hz)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)
LCMS法1:室温 2.15分、[MH+]343.3。
【0577】
実施例76
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(チアゾール-2-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラート(75mg,0.22mmol)およびチアゾール‐2‐カルボン酸(30mg,0.23mmol)を用いて、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1により合成し、標記化合物(20.0mg,28%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.99(1H,s)、8.04(1H,d,J=3.1Hz)、8.02(1H,d,J=3.2Hz)、6.36(1H,s)、4.72-4.83(2H,m)、4.59-4.68(2H,m)、4.24-4.35(2H,m)、4.15-4.24(2H,m)、2.95(1H,hept,J=6.8Hz)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)
LCMS法1:室温 3.08分、[MH+]346.3。
【0578】
実施例77
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2、6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(75mg,0.22mmol)および1-メチル-1H-ピラゾールカルボン酸(29mg,0.23mmol)を用いて、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1により合成し、標記化合物(43.0mg,60%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、7.75(1H,d,J=2.2Hz)、6.59(1H,d,J=2.2Hz)、6.36(1H,s)、4.58-4.66(4H,m)、4.13-4.22(4H,m)、3.88(3H,s)、2.95(1H,hept,J=6.8Hz)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)
LCMS法1:室温 2.73分、[MH+]343.3。
【0579】
実施例78
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(チアゾール-4-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
tert‐ブチル 6‐(5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラート(75mg,0.22mmol)および4‐チアゾールカルボン酸(30mg,0.23mmol)を用いて、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1により合成し、標記化合物(30.7mg,43%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.99(1H,s)、9.17(1H,d,J=2.0Hz)、8.35(1H,d,J=2.1Hz)、6.36(1H,s)、4.67-4.72(2H,m)、4.59-4.66(2H,m)、4.21-4.28(2H,m)、4.13-4.21(2H,m)、2.95(1H,hept,J=6.8Hz)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)
LCMS法3:室温 2.92分、[MH+]345.0。
【0580】
実施例79
(S)-(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン
シクロプロピル(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(2.8mL(0.22M),0.615mmol)および(S)‐1‐(1‐ヒドロキシプロパン‐2‐イル)‐1H‐イミダゾール‐4‐カルボン酸(70mg,0.413mmol)を用いて、アミドカップリング手順1により合成し、標記化合物(24.3mg,20%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.74(1H,d,J=1.2Hz)、7.71(1H,d,J=1.2Hz)、5.00(1H,br s)、4.58-4.69(2H,m)、4.36-4.43(2H,m)、4.23-4.33(1H,m)、4.08-4.18(2H,m)、3.97-4.05(2H,m)、3.49-3.62(2H,m)、1.44-1.53(1H,m)、1.36(3H,d,J=6.9Hz)、0.64-0.73(4H,m)
LCMS法1:室温1.80分、[MH+]319.2。
【0581】
実施例80
N-(1-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド
tert-ブチル 3-(シクロプロパンカルボキサミド)アゼチジン-1-カルボキシラート
3-アミノ-1-N-Boc-アゼチジン(1.00g,5.81mmol)およびトリエチルアミン(1.6mL,11.6mmol)のDCM(50mL)撹拌溶液を0℃に冷却し、シクロプロパンカルボニルクロリド(0.59mL,6.39mmol)で処理した。混合物を18時間で室温に戻した後、NaHCO3水溶液で希釈し、DCMに抽出した。合わせた有機抽出物を、水、飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)した後、留去し、油状物を得た。粗生成物を0~5%(2MアンモニアのMeOH溶液)/DCMで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(1.08mg,77%)を油状物として得た。
LCMS法2:室温 1.00分、[MH+-Boc]141。
【0582】
N-(アゼチジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド
TFA(1.0mL)のDCM(2.0mL)溶液を、tert-ブチル-3-(シクロプロパンカルボキサミド)アゼチジン-1-カルボキシラート(500mg,2.08mmol)に加えた。1時間後、溶液を予め濡らしたSCX‐2カートリッジに充填し、カートリッジをMeOHで洗浄し、次いで生成物を2M アンモニアのMeOH溶液を用いて溶離した。溶液を留去し、標記化合物(285mg,97%)を油状物として得た。
LCMS法4:室温 0.30分、[MH+]141。
【0583】
N-(1-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド
N‐(アゼチジン‐3‐イル)シクロプロパンカルボキサミド(285mg,2.03mmol)および3‐イソプロピルピラゾール‐5‐カルボン酸(313mg,2.03mmol)を用いて、アミドカップリング手順3により合成し、油状物を得た。粗生成物を0~10%(2M アンモニアのMeOH溶液)/DCMで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(30mg,5%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、8.74(1H,d,J=7.1Hz)、6.37(1H,s)、4.64-4.73(1H,m)、4.47-4.58(1H,m)、4.18-4.30(2H,m)、3.75-3.84(1H,m)、2.96(1H,hept,J=6.9Hz)、1.47-1.56(1H,m)、1.12(6H,d,J=6.9Hz)、0.64-0.73(4H,m)
LCMS法1:室温 2.75分、[MH+]277.2。
【0584】
実施例81
(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-4-イル)メタノン
tert‐ブチル 6‐(1‐イソプロピル‐1H‐イミダゾール‐4‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラート(75mg,0.22mmol)およびシクロプロパンカルボン酸(21mg,0.25mmol)を用いて、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1により合成し、標記化合物(39mg,57%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.79(1H,d,J=1.4Hz)、7.77(1H,d,J=1.4Hz)、4.58-4.69(2H,m)、4.44(1H,hept,J=6.7Hz)、4.37-4.42(2H,m)、4.07-4.18(2H,m)、3.96-4.05(2H,m)、1.44-1.53(1H,m)、1.40(6H,d,J=6.7Hz)、0.64-0.73(4H,m)
LCMS法8:室温 2.60分、[MH+]303.0。
【0585】
実施例82
1-(6-(1-イソプロピル-1H-イミダゾール-4-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
tert‐ブチル 6‐(1‐イソプロピル‐1H‐イミダゾール‐4‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラート(200mg,0.365mmol)およびピバリン酸(41mg,0.401mmol)を用いて、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1により合成し、標記化合物(25mg,21%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.78(1H,d,J=1.4Hz)、7.76(1H,d,J=1.3Hz)、4.48-4.67(4H,m)、4.44(1H,hept,J=6.7Hz)、3.91-4.15(4H,m)、1.39(6H,d,J=6.9Hz)、1.09(9H,s)
LCMS法1:室温 2.49分、[MH+]319.3。
【0586】
シクロプロピルアミド
tert-ブチル 6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート
tert-ブチル 2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラートシュウ酸塩(2.70g,9.37mmol)のDCM(54ml)中懸濁液に、シクロプロパンカルボン酸(0.75mL,9.37mmol)およびトリエチルアミン(5.2mL,37.5mmol)を加えた。HATU(4.63g,12.2mmol)を加え、反応物を室温で60時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残留物をEtOAcに入れ、水(x3)で洗浄した後、飽和食塩水で洗浄した。有機層を乾燥(Na2SO4)し、減圧下濃縮して黄色油状の粗生成物を得た。0~15% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(80gカートリッジ)で精製し、標記化合物(1.49g,60%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.18分[MH+]267。
【0587】
シクロプロピルスピロジアゼチジンアミド基本手順
tert-ブチル 6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(1.0eq)のDCM(3ml)溶液にメタンスルホン酸(4eq)を加えた。反応液を室温で75分間撹拌後、トリエチルアミン(6eq)、カルボン酸(1.1eq)、HATU(1.3eq)の順に加えた。反応液を室温で16~60時間撹拌後、減圧下濃縮し、粗アミド生成物を得た。
【0588】
実施例83
(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
tert‐ブチル 6‐(シクロプロパンカルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび5‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボン酸から、シクロプロピルスピロジアゼチジンアミド基本手順により合成した。粗生成物を逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(18mg,26%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.01(1H,s)、6.37(1H,s)、4.64-4.57(2H,m)、4.43-4.38(2H,m)、4.19-4.12(2H,m)、4.04-3.98(2H,m)、3.01-2.90(1H,m)、1.52-1.45(1H,m)、1.21(6H,d,J=6.8Hz)、0.73-0.64(4H,m)。
LCMS法7:室温 3.02分[MH+]303.0。
【0589】
実施例84
(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
tert‐ブチル 6‐(シクロプロパンカルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび5‐メチル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボン酸から、シクロプロピルスピロジアゼチジンアミド基本手順により合成した。粗生成物を逆相分取HPLC(Luna Phenyl-Hexyl 21.2x150mm、10μM columm)で精製し、標記化合物(59.1mg,35%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.94(1H,s)、6.34(1H,s)、4.62-4.56(2H,m)、4.43-4.38(2H,m)、4.18-4.11(2H,m)、4.04-3.97(2H,m)、2.25(3H,s)、1.52-1.45(1H,m)、0.72-0.65(4H,m)。
LCMS法8:室温 2.88分[MH+]275.0。
【0590】
実施例85
(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-プロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
tert‐ブチル 6‐(シクロプロパンカルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび5‐プロピル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボン酸から、シクロプロピルスピロジアゼチジンアミド基本手順により合成した。粗生成物を逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(35.2mg,19%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.96(1H,s)、6.37(1H,s)、4.64-4.57(2H,m)、4.44-4.38(2H,m)、4.19-4.12(2H,m)、4.05-3.98(2H,m)、2.57(2H,t,J=7.4Hz)、1.64-1.55(2H,m)、1.52-1.45(1H,m)、0.89(3H,t,J=7.1Hz)、0.72-0.65(4H,m)。
LCMS法7:室温 2.99分[MH+]303.0。
【0591】
実施例86
(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-エチル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
tert‐ブチル 6‐(シクロプロパンカルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび5‐エチル‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボン酸から、シクロプロピルスピロジアゼチジンアミド基本手順により合成した。粗生成物を0~10% MeOHのDCM溶液にて溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(25gカートリッジ)で精製し、その後、逆相分取HPLC(Luna Phenyl-Hexyl 21.2x150mm、10μM columm)により精製し、標記化合物(21mg,収率19%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.96(1H,s)、6.38(1H,s)、4.63-4.57(2H,m)、4.44-4.39(2H,m)、4.19-4.12(2H,m)、4.04-3.99(2H,m)、2.61(2H,q,J=7.5Hz)、1.52-1.45(1H,m)、1.18(3H,t,J=7.5Hz)、0.73-0.65(4H,m)。
LCMS法8:室温 2.97分[MH+]289。
【0592】
実施例87
(6-(シクロプロパンカルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-(1-フェニルエチル)-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
tert‐ブチル 6‐(シクロプロパンカルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラートおよび5‐(1‐フェニルエチル)‐1H‐ピラゾール‐3‐カルボン酸から、シクロプロピルスピロジアゼチジンアミド基本手順により合成した。粗生成物を0~10% MeOHのDCM溶液にて溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(40gカートリッジ)にて精製し、次いで逆相分取HPLC(Luna Phenyl-Hexyl 21.2x150mm、10μM columm)により精製し、標記化合物(73mg,27%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.08(1H,s)、7.33-7.29(2H,m)、7.26-7.18(3H,m)、6.42(1H,s)、4.63-4.53(2H,m)、4.39(2H,s)、4.24-4.11(3H,m)、4.03-3.98(2H,m)、1.57(3H,d,J=7.0Hz)、1.51-1.44(1H,m)、0.72-0.64(4H,m)。
LCMS法8:室温 3.64分[MH+]365。
【0593】
実施例87のエナンチオマーを、LUX Cellulose-3,4.6×250mm,5μMを用いて、30% MeOH(+0.1% ジエチルアミン):70% CO2、15mL/min、120bar、40℃、DAD 230nmで溶出する、キラルSFCにより分離し、エナンチオマーA(実施例88)28mgを白色固体として、エナンチオマーB(実施例89)28mgを白色固体として得た。
【0594】
実施例88
エナンチオマーA
分析機器:Analytical SFC;カラム:LUX Cellulose-3(2x150mm,5μM);移動相:25% MeOH(+0.1% ジエチルアミン)/75% CO2;流速:0.95mL/min;圧:120bar;温度:40℃;検出器:DAD 230nm;保持時間:1.0分。
【0595】
実施例89
エナンチオマーB
分析機器:Analytical SFC;カラム:LUX Cellulose-3(2x150mm,5μM);移動相:25% MeOH(+0.1% ジエチルアミン)/75% CO2;流速:0.95mL/min;圧:120bar;温度:40℃;検出器:DAD 230nm;保持時間:2.1分。
【0596】
実施例90
[2-(シクロプロパンカルボニル)-3-メチル-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
2-(tert-ブチルスルフィニル)-1-メチル-6-トシル-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン
2‐(tert‐ブチルスルフィニル)‐1‐メチル‐6‐トシル‐2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタンは、J.A.Burkhard,B.Wagner,H.Fischer,F.Schuler,K.Muller and E.M.Carreira,Angew.Chem.Int.Ed,2010,49,3524で報告された、第二段階でラセミ体のtert-ブチルスルフィナミドを用いる手順で合成された。
【0597】
(6-(tert-ブチルスルフィニル)-5-メチル-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
マグネシウム粉末(1.31g,54.0mmol)を無水MeOH(50ml)中で撹拌した。これにヨウ素結晶を加え、黄色が消えるまで室温で撹拌した(反応温度を下げ、溶媒の沸騰を防ぐため、定期的に氷浴を用いた)。得られた混合物に2-(tert-ブチルスルフィニル)-1-メチル-6-トシル-2、6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン(1.0g,2.70mmol)を加え、室温で60分間超音波処理した後、減圧下濃縮して、Et2Oに溶解し、Na2SO4・10H2O(約12g)を加えて30分間激しく撹拌し、Celite(登録商標)で濾過し、白色固体を全て除去した。ろ液を乾燥し(Na2SO4)、減圧下濃縮して、黄色残渣を得、これをDMF(5mL)に溶解した。この溶液に5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(458mg,1.73mmol)、トリエチルアミン(1.1mL,8.10mmol)、HATU(1.33g,3.51mmol)を順次加えた。反応液を室温で60分間撹拌後、減圧下濃縮した。得られた残渣をDCMに溶解し、ろ過した。ろ液を0~100% MeCNのDCM溶液、次いで0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィー(80gカートリッジ)で精製し、標記化合物(ジアステレオ異性体混合物として)(118mg,21%)を橙色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.23分[MH+]353。
【0598】
[2-(シクロプロパンカルボニル)-3-メチル-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
(6-(tert-ブチルスルフィニル)-5-メチル-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン(ジアステレオ異性体混合物,118mg,0.20mmol)のTHF(2ml)溶液に、2M HClのEt2O溶液(0.60mL,1.21mmol)を加えた。反応液を室温で25分間撹拌後、溶媒を除去し、残渣をEt2Oで3回トリチュレートした。生成物をDCM(2ml)に懸濁し、トリエチルアミン(0.22mL,1.61mmol)を添加し、その後シクロプロパンカルボン酸(18μL,0.22mmol)、HATU(99mg,0.26mmol)を順に加えた。反応液を室温で1時間撹拌後、窒素ガスを吹きつけることで溶媒を除去した。残渣を20~98% MeCNの0.1% NH4OH溶液で溶出する、逆相クロマトグラフィーで精製し、標記化合物(21mg,33%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.14-12.96(1H,m)、6.39(1H,s)、4.64-4.51(2H,m)、4.46-4.29(2H,m)、4.20-3.91(3H,m)、2.99-2.90(1H,m)、1.56-1.39(1H,m)、1.50-1.32(3H,m)、1.23-1.19(6H,m)、0.76-0.62(4H,m)。
LCMS法1:室温 3.01分[MH+]317.2。
【0599】
実施例90のエナンチオマーは、YMC Amylose-C(10x250mm,5μm)colummを用いた、40% MeOH(+0.1% ジエチルアミン):60% CO2、15mL/min、120bar、40℃、DAD 230nmで溶出する、キラルSFCにより分離し、エナンチオマーA(実施例91)10mgを白色固体として、エナンチオマーB(実施例92)8mgを白色固体として得た。
【0600】
実施例91
エナンチオマーA
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC-Amylose C(4.6x250mm,5μm);移動相:40% MeOH(+0.1% ジエチルアミン)/60% CO2;流速:5mL/min;圧:120bar;温度:40℃;検出器:DAD 230nm;保持時間:1.33分。
【0601】
実施例92
エナンチオマーB
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC-Amylose C(4.6x250mm,5μm);移動相:40% MeOH(+0.1% ジエチルアミン)/60% CO2;流速:5mL/min;圧:120bar;温度:40℃;検出器:DAD 230nm;保持時間:2.38分。
【0602】
実施例93
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)-[2-(4-メチルチアゾール-2-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノンおよび4-メチルチアゾール-2-カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順4を用いて合成した。粗生成物を10~98% MeCNの0.1% NH4OH溶液で溶出する、逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(41mg,53%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、7.58(1H,d,J=0.9Hz)、6.37(1H,s)、4.77(2H,s)、4.66-4.61(2H,m)、4.30-4.24(2H,m)、4.22-4.15(2H,m)、3.01-2.90(1H,m)、2.43(3H,s)、1.22(6H,d,J=7.8Hz)。
LCMS法1:室温 3.38分[MH+]360.1。
【0603】
実施例94
((1R,5S,6r)-6-(シクロプロパンカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(シクロプロパンカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(メトキシ(メチル)カルバモイル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(233mg,0.83mmol)のTHF(4mL)溶液に、0℃にて、シクロプロピルマグネシウムブロミドのTHF溶液(8.3mL,0.5M,4.12mmol)を滴下し、0℃にて2時間撹拌した。飽和NH4Cl溶液を加え、混合物を室温で3時間撹拌した後、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、減圧下濃縮した。生成物を0~25%酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(167mg,81%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 3.69(1H,d,J=11.3Hz)、3.61(1H,dd,J=11.2Hz)、3.48-3.36(2H,m)、2.14-1.98(3H,m)、1.90(1H,t,J=3.1Hz)、1.45(9H,s)、1.08-1.02(2H,m)、0.95-0.88(2H,m)。
【0604】
((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)(シクロプロピル)メタノン塩酸塩
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(シクロプロパンカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(167mg,0.66mmol)のHCl-ジオキサン(5mL,4N,20mmol)溶液を室温で1時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、標記化合物(125mg,100%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 9.39(2H,br s)、3.41-3.35(2H,m)、3.34-3.25(3H,s)、2.16-2.09(2H,m)、2.05-1.96(1H,m)、1.00-0.88(4H,m)。
【0605】
((1R,5S,6r)-6-(シクロプロパンカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)(シクロプロピル)メタノン塩酸塩(125mg,0.68mmol)および3-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(113mg,0.73mmol)のDMF(5.0mL)溶液にDIPEA(0.35mL,1.99mmol)およびHATU(328mg,0.86mmol)を加え、反応混合物を室温で19時間撹拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、減圧下濃縮した。生成物を逆相分取HPLC(Sunfire C18 19×150mm,10μm)で精製し、標記化合物(140mg,73%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.94(1H,s)、6.38(1H,s)、4.34(1H,d,J=12.1Hz)、3.93(1H,d,J=12.5Hz)、3.85(1H,dd,J=12.1,3.9Hz)、3.50(1H,dd,J=12.4,3.7Hz)、2.96(1H,sept,J=6.7Hz)、2.22-2.10(2H,m)、2.10-1.98(2H,m)、1.22(6H,d,J=6.85Hz)、0.92-0.84(4H,m)。
LCMS法8:室温 3.37分、[MH+]288。
【0606】
実施例95
7-イソプロピル-8-オキソ-6-フェニル-5,8-ジヒドロイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-3-カルボニトリル
3-ブロモ-7-イソプロピル-6-フェニルイミダゾ[1,2-b]ピリダジン-8(5H)-オン(86mg,0.26mmol)、シアン化亜鉛(30mg,0.26mmol)、ジクロロ[9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン]パラジウム(II)(98mg,0.13mmol)およびDIPEA(0.01mL,0.06mmol)の混合物を、アルゴンで脱気し、100℃で30分間加熱した。反応液にDIPEA(0.09mL,0.52mmol)を加え、脱気した後、100℃で30分間加熱した。反応液にDIPEA(0.91mL,0.52mmol)、シアン化亜鉛(30mg,0.26mmol)およびジクロロ[9,9-ジメチル-4,5-ビス(ジフェニルホスフィノ)キサンテン]パラジウム(II)(98mg,0.13mmol)を加え、脱気した後、100℃で30分間加熱した。反応液を室温に戻した後、濾過し、ろ液を水で希釈した。混合物を酢酸エチル/MeOHで抽出し、合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥(Na2SO4)し、減圧下濃縮した。残渣を逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(8mg,11%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz DMSO)δ、ppm 8.47(1H,s)、7.58-7.51(3H,m)、7.50-7.43(2H,m)、2.80(1H,sept,J=7.0Hz)、1.28(6H,d,J=7.0Hz)。
LCMS法8:室温 3.31分、[MH+]279。
【0607】
実施例96
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(1-メチルシクロプロパン-1-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(75mg,0.22mmol)および1-メチルシクロプロパンカルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1を用いて合成し、標記化合物(19mg,27%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz DMSO)δ、ppm 12.97(1H,s)、6.36(1H,s)、4.62-4.41(4H,m)、4.2-3.96(4H,m)、2.95(1H,sept,J=6.9Hz)、1.22(3H,s)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)、0.89(2H,dd,J=6.4,3.8Hz)、0.45(2H,dd,J=6.3,3.6Hz)。
LCMS法8:室温 3.09分、[MH+]317。
【0608】
実施例97
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(1-メチルシクロブタン-1-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(75mg,0.22mmol)および1-メチルシクロブタンカルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1を用いて合成し、標記化合物(18mg,24%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.97(1H,s)、6.36(1H,s)、4.63-4.53(2H,m)、4.31-4.21(2H,m)、4.18-4.08(2H,m)、4.06-3.94(2H,m)、2.95(1H,sept,J=6.9Hz)、2.37-2.25(2H,m)、1.97-1.84(1H,m)、1.69-1.56(3H,m)、1.30(3H,s)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)。
LCMS法8:室温 3.3分、[MH+]331。
【0609】
実施例98
ビシクロ[1.1.1]ペンタン-1-イル(6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(75mg,0.22mmol)およびビシクロ[1.1.1]ペンタン-3-カルボン酸、からピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1により合成し、標記化合物(32mg,43%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.97(1H,s)、6.35(1H,s)、4.61-4.53(2H,m)、4.45-4.37(2H,m)、4.18-4.08(2H,m)、4.06-3.97(2H,m)、2.95(1H,sept,J=6.7Hz)、2.42(1H,s)、1.99(6H,s)、1.21(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法8:室温 3.18分、[MH+]329。
【0610】
実施例99
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(チオフェン-2-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
tert-ブチル 6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(75mg,0.22mmol)およびチオフェン-2-カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順1により合成し、標記化合物(17mg,22%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、7.81(1H,dd,J=5.0,1.1Hz)、7.48(1H,dd,J=3.8,1.1Hz)、7.18(1H,dd,J=5.0,3.8Hz)、6.36(1H,s)、4.72-4.59(4H,m)、4.29-4.15(4H,m)、2.95(1H,sept,J=7.0Hz)、1.21(6H,d,J=7.0Hz)。
LCMS法7:室温 3.30分、[MH+]345。
【0611】
実施例100
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピロール-3-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピロール-3-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2‐クロロ‐3‐イソプロピル‐7‐(1‐(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐2‐イル)‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン‐4(3H)‐オン(75mg,0.21mmol)、1‐メチル‐3‐(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)‐1H‐ピロール(64mg,0.31mmol)、XphosPdG2(16mg,0.02mmol)、Xphos(10mg,0.02mmol)および炭酸カリウム(57mg,0.41mmol)のジオキサン(2.7mL)溶液および水(0.3mL)の混合物をアルゴンで脱気し、80℃で16時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~2.5% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(28mg,33%)を白色固体として得た。
LCMS法2:室温 1.18分、[MH+]408。
【0612】
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピロール-3-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-ピロール-3-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(25mg,0.06mmol)のMeOH(1.5mL)溶液にHCl水溶液(1.0mL,1N,1mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を10~98% MeCNの水溶液(ギ酸含有)で溶出する、逆相クロマトグラフィーで精製し、標記化合物(3.3mg,16%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.15(1H,s)、8.33(1H,s)、8.11(1H,s)、7.74(1H,s)、7.37(1H,t,J=1.9Hz)、6.94(1H,t,J=2.5Hz)、6.40(1H,dd,J=2.7,1.8Hz)、4.79(1H,sept,J=6.8Hz)、3.74(3H,s)、1.55(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 3.26分、[MH+]324。
【0613】
実施例101
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-3-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-3-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2‐クロロ‐3‐イソプロピル‐7‐(1‐(テトラヒドロ‐2H‐ピラン‐2‐イル)‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン‐4(3H)‐オン(75mg,0.21mmol)、1‐メチル‐3‐(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)‐1H‐インドール(80mg,0.31mmol)、XphosPdG2(16mg,0.02mmol)、Xphos(10mg,0.02mmol)および炭酸カリウム(57mg,0.41mmol)のジオキサン(2.7mL)溶液および水(0.3mL)の混合物を、アルゴンで脱気し、80℃で16時間加熱した。反応混合液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~2% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(21mg,22%)を白色固体として得た。
LCMS法2:室温 1.29分、[MH+]458。
【0614】
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-3-イル)-7-(1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(1-メチル-1H-インドール-3-イル)-7-(1-(テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル)-1H-ピラゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(21mg,0.05mmol)のMeOH(1.5mL)溶液にHCl水溶液(1mL,1N,1mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を10~98% MeCN水混液(ギ酸含有)で溶出する、逆相クロマトグラフィーで精製し、標記化合物(7mg,41%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.11(1H,s)、8.26(1H,s)、8.07(1H,s)、7.88(1H,s)、7.81-7.76(2H,m)、7.61(1H,d,J=8.3Hz)、7.31(1H,ddd、J=8.2,7.0,1.1Hz)、7.20(1H,ddd,J=8.0,7.2,0.9Hz)、4.58(1H,sept,J=6.8Hz)、3.93(3H,s)、1.53(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 3.83分、[MH+]374。
【0615】
実施例102
N-(1-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド
tert-ブチル(1-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)カルバメート
5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(200mg,1.31mmol)、tert-ブチルアゼチジン-3-イルカルバメート(226mg,1.31mmol)、DIPEA(0.69mL,3.94mmol)およびHATU(600mg,1.58mmol)のDMF(5.0mL)中混合物を室温で16時間撹拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、減圧下濃縮した。残渣を、0~100%酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物を白色固体として得た。また、静置した後、水層画分から析出した生成物をろ取し、減圧下乾燥した。両試料を合わせ、標記化合物(335mg,83%)を灰白色固体として得た。
LCMS法2:室温 0.98分、[MH+]307。
【0616】
(3-アミノアゼチジン-1-イル)(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
tert-ブチル(1-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)カルバメート(330mg,1.08mmol)のMeOH(1.0mL)溶液にDCM(4.0mL)およびTFA(1.0mL,13.1mmol)を加え、反応混合物を室温で16時間撹拌した。さらにTFA(2.0mL,26.2mmol)およびMeOH(1.0mL)を加え、16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣をTFA(4.0mL)に溶解し、室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を7N NH3のメタノール溶液で溶出する、SCX-2カートリッジにより精製し、標記化合物(138mg,62%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 0.78分、[MH+]207。
【0617】
N-(1-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド
シクロプロパンカルボン酸(36mg,0.27mmol)、(3-アミノアゼチジン-1-イル)(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン(46mg,0.22mmol)、DIPEA(0.12mL,0.67mmol)およびHATU(110mg,0.29mmol)のDMF(3.0mL)中混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を10~98% MeCN水溶液(ギ酸含有)で溶出する、逆相クロマトグラフィーで精製し、標記化合物(47mg,77%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、8.74(1H,d,J=7.7Hz)、6.27(1H,s)、4.70-4.47(2H,m)、4.30-4.10(2H,m)、3.82-3.74(1H,m)、1.95-1.85(1H,m)、1.56-1.46(1H,m)、0.98-0.80(2H,m)、0.73-0.63(6H,m)。
LCMS法3:室温 2.6分、[MH+]275。
【0618】
実施例103
N-(1-(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)スピロ[2.2]ペンタン-1-カルボキサミド
スピロ[2.2]ペンタン-1-カルボン酸(60mg,0.54mmol)、(3-アミノアゼチジン-1-イル)(5-シクロプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン(90mg,0.45mmol)、DIPEA(0.23mL,1.34mmol)およびHATU(220mg,0.58mmol)のDMF(3.0mL)中混合物を室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を10~98% MeCN水溶液(ギ酸含有)で溶出する、逆相クロマトグラフィーで精製し、標記化合物(107mg,80%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、8.54(1H,d,J=6.8Hz)、6.27(1H,s)、4.70-4.44(2H,m)、4.30-4.07(2H,m)、3.88-3.72(1H,m)、1.95-1.83(2H,m)、1.27(1H,t,J=3.4Hz)、1.20(1H,dd,J=7.5,3.8Hz)、0.98-0.87(2H,m)、0.87-0.75(3H,m)、0.74-0.63(3H,m)。
LCMS法3:室温 2.95分、[MH+]301。
【0619】
実施例103のエナンチオマーは、20% EtOH(0.1% ジエチルアミン)/80% CO2、15ml/分、120bar、40℃で溶出する、キラルSFC(YMCセルロースSC 10×250mm、5μm columm)によって分離し、実施例104および実施例105を得た。
【0620】
実施例104
エナンチオマーA:白色の固体として44.1mg
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Cellulose-SC(4.6x250mm,5μm);移動相:20% EtOH(+0.1% ジエチルアミン)/80% CO2;流速:5mL/min;圧:120bar;温度:40℃;保持時間:7.54分。
【0621】
実施例105
エナンチオマーB:白色の固体として44 mg
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Cellulose-SC(4.6x250mm,5μm);移動相:20% EtOH(+0.1% ジエチルアミン)/80% CO2;流速:5mL/min;圧:120bar;温度:40℃;保持時間:8.94分。
【0622】
実施例106
1-(6-(5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
tert-ブチル 6-(3-ブロモ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-5-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート
3-ブロモ-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(5.05g,15.7mmol)、tert-ブチル 2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラートシュウ酸塩(4.53g,15.7mmol)、トリエチルアミン(8.8mL,62.8mmol)およびHATU(7.76g,20.4mmol)のDMF(50mL)中混合物を室温で16時間撹拌した。反応液を水で希釈し、酢酸エチルで抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、減圧下濃縮した。残渣を0~40%酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(2.36g,30%)を白色固体として得た。
LCMS法2:室温 1.55分、[MH+-56]443,445。
【0623】
tert-ブチル 6-(3-(プロプ-1-エン-2-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-5-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート
tert‐ブチル 6‐(3‐ブロモ‐1‐((2‐(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)‐1H‐ピラゾール‐5‐カルボニル)-2,6‐ジアザスピロ[3.3]ヘプタン‐2‐カルボキシラート(855mg,1.70mmol)、4,4,5,5‐テトラメチル‐2‐(プロプ‐1‐エン‐2‐イル)-1,3,2‐ジオキサボロラン(344mg,2.05mmol)、[1,1’-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]ジクロロパラジウム(II)(125mg,0.17mmol)および炭酸ナトリウム(723mg,6.82mmol)のジオキサン(17mL)中混合物および水(3.0mL)をアルゴンで脱気し、混合物を100℃で1時間加熱した。反応液を水で希釈し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)、減圧下濃縮した。残留物を0~50%酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(799mg,101%)を黄色粘性物として得た。
LCMS法2:室温 1.63分、[MNa+]485。
【0624】
tert-ブチル 6-(3-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-5-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート
tert-ブチル 6-(3-(プロプ-1-エン-2-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-5-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(384mg,0.83mmol)のTHF(2.0mL)溶液に、0℃にて、9-BBNのTHF(3.3mL,0.5M,1.66mmol)溶液を滴下し、室温で16時間撹拌した。反応混合物を0℃に冷却後、過酸化水素(0.37mL,30%,3.73mmol)および水酸化ナトリウム水溶液(0.17mL,10M,1.7mmol)を加えた。反応混合物を0℃で30分間撹拌後、10℃で1時間撹拌した。反応混合物に亜硫酸ナトリウム水溶液を加え反応を停止し、酢酸エチル(x3)で抽出した。合わせた有機画分を飽和食塩水で洗浄し、乾燥し(Na2SO4)し、減圧下濃縮した。残渣を0~100% 酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(325mg,81%)を無色粘性物として得た。
LCMS法2:室温 1.42分、[MNa+]503。
【0625】
(5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
tert-ブチル 6-(3-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-5-カルボニル)-2、6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(320mg,0.67mmol)のDCM(2.0mL)溶液に、TFA(2.0mL,26.1mmol)を加え、反応混合物を室温で1.5時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を2N NH3のメタノール(4.0mL)溶液に溶解した。混合物を室温で16時間撹拌後、減圧下濃縮した。残渣を7N NH3のメタノール溶液で溶出する、SCX-2カートリッジで精製し、標記化合物(94mg,56%)を黄色粘性物として得た。
LCMS法4:室温 0.74分、[MH+]251。
【0626】
1-(6-(5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
(5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(94mg,0.38mmol)、ピバリン酸(38mg,0.38mmol)、DIPEA(0.20mL,1.13mmol)およびHATU(186mg,0.49mmol)のDMF(3.0mL)中混合物を、室温で16時間撹拌した。反応混合物を減圧下濃縮し、残渣を10~98% MeCN水溶液(ギ酸含有)で溶出する、逆相クロマトグラフィーで精製し、標記化合物(40mg,32%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 6.53(1H,s)、4.76-4.63(2H,m)、4.60-4.37(2H,m)、4.35-4.05(4H,m)、3.86(1H,dd,J=10.4,4.4Hz)、3.68(1H,dd,J=10.3,8.2Hz)、3.14-3.04(1H,m)、1.29(3H,d,J=7.1Hz)、1.20(9H,s)。
LCMS法1:室温 2.58分、[MH+]335。
【0627】
実施例106のエナンチオマーは、40% MeOH(0.1% ジエチルアミン)/60% CO2、15ml/分、120bar、40℃で溶出する、キラルSFC(YMCアミロース-C 10×250mm、5μm columm)によって分離し、実施例107および実施例108を得た。
【0628】
実施例107
エナンチオマーA
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Amylose-C 4.6x250mm,5μm column;移動相:40% MeOH(0.1% ジエチルアミン)/60% CO2;流速:5.0mL/min;圧:120bar;温度:40℃;保持時間:4.1分。
エナンチオマーAを凍結乾燥し、標記化合物(12mg)を白色固体として得た。
【0629】
実施例108
エナンチオマーB
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Amylose-C 4.6x250mm,5μm column;移動相:40% MeOH(0.1% ジエチルアミン)/60% CO2;流速:5.0mL/min;圧:120bar;温度:40℃;保持時間:4.1分。
エナンチオマーBを0~10% MeOH/DCMで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーでさらに精製し、MeCN/H2Oから凍結乾燥後、標記化合物(7mg)を白色固体として得た。
【0630】
実施例109
1-(6-(3-(1-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
tert-ブチル 6-ピバロイル-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート
tert-ブチル 2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラートヘミオキシレート(2.0g,4.11mmol)のDMF(20mL)撹拌溶液に、ピバリン酸(0.84g,8.22mmol)およびNEt3(3.4mL,24.66mmol)を加えた。HATU(6.25g,16.44mmol)をゆっくりと混合物に加え、ガスの発生を確認した。室温で2時間撹拌後、水(20mL)を加え、EtOAc(30mL)を加えた。有機物を分離し、水層に水(70mL)を加え、2-メチル-THF(100mL)で抽出した。水層をさらに2-メチル-THF(2×50mL)で抽出し、有機溶媒を減圧下濃縮して、~50mLとし、クエン酸水溶液(10%,20mL)で洗浄後、飽和NaHCO3水溶液(20mL)、および飽和食塩水(20mL)で洗浄した。有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮して、黄色残渣を得、これを0~30% EtOAcのシクロヘキサン溶液、次いで10% MeOHのEtOAc溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、白色固体(740mg,32%)を得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 4.57-4.34(2H,m)、4.08-3.77(6H,m)、1.36(9H,s)、1.07(9H,s)。
LCMS法5:室温 1.38分、[MH]+283。
【0631】
2,2-ジメチル-1-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパン-1-オン
tert-ブチル 6-ピバロイル-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキシラート(740mg,2.62mmol)のメタノール(50mL)撹拌溶液に、Amberlyst(登録商標) 15 hydrogen form(24g)を加えた。反応物を24時間撹拌後、NH3のメタノール(2M,150mL)溶液を加え、さらに1.5時間撹拌した。反応液をろ過し、減圧下で溶媒を除去し、褐色残渣を得、これをメタノール溶液としてプレコンディショニング(MeOH)したSCX-2カートリッジに充填した。MeOHで洗浄後、2N NH3のMeOH溶液で、カートリッジから化合物を溶出させ、溶媒を減圧下で除去して白色固体(340mg,63%)を得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 4.56-4.15(2H,m)、4.10-3.69(2H,m)、3.63-3.43(4H,m)、1.08(9H,s)加えて、1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
LCMS法4:室温 0.92分、[MH]+183。
【0632】
エチル 3-(1-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシラート
(((2,2-ジメチルブタ-3-イン-1-イル)オキシ)メチル)ベンゼン(2.0g,10.62mmol)の無水トルエン(30mL)撹拌溶液に、無水トルエン(10mL)溶液としてジアゾ酢酸エチル(1.21g,10.62mmol)をゆっくりと加えた。反応物を120℃に加熱した。16時間後、反応物を室温に戻し、溶媒を減圧下で除去し、黄色残渣を得、これを0~50% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、黄色粘着性油状物(612mg,19%)を得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.39-7.26(5H,m)、6.61(1H,s)、4.56(2H,s)、4.38(2H,q,J=7.14Hz)、3.47(2H,s)、1.39(3H,t,J=7.14Hz)、1.30(6H,s)。
【0633】
3-(1-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸
エチル 3-(1-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボキシラート(612mg,2.02mmol)のTHF(3.0mL)撹拌溶液に、LiOH・H2O(255mg,6.07mmol)をH2O(3mL)溶液として加えた。3時間後、HCl水溶液(2M,20mL)をゆっくり添加して反応を停止させた。水層をEtOAc(3×25mL)で抽出し、合わせた有機層をを飽和食塩水(20mL)で洗浄し、溶媒を減圧下で除去して黄色粘性物質を得、これを0~100% EtOAc(1% AcOH含有)のシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、灰白色固体(282mg,51%)を得た。
LCMS法5:室温 1.36分、[MH]+275.4。
【0634】
1-(6-(3-(1-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
3-(1-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボン酸(280mg,1.02mmol)のDMF(3mL)撹拌溶液に、2,2-ジメチル-1-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパン-1-オン(205mg,1.12mmol)、その後NEt3(0.43mL,3.06mmol)、HATU(466mg,1.22mmol)を順次加えた。4時間後、反応液を減圧下濃縮し、H2O(20mL)およびDCM(20mL)を加えた。有機層を分離し、水溶液をDCM(2×20mL)で抽出した。合わせた有機層を減圧下濃縮して白色残渣を得、これを0~10% MeOHのEtOAc溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、白色固体を得た(230mg,51%)。一部(50 mg)をさらに、5~95% MeCN/水(0.1% ギ酸含有)で溶出する、逆相クロマトグラフィーで精製した。生成物(31mg)は凍結乾燥後、白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ、ppm 7.34-7.20(5H,m)、6.50(1H,s)、4.77-4.55(4H,m)、4.48(2H,s)、4.35-4.05(4H,m)、3.43(2H,s)、1.33(6H,s)、1.19(9H,s)、加えて1個の交換可能なプロトンは観測されなかった。
LCMS法1:室温 4.28分[MH]+439.1。
【0635】
実施例110
1-(6-(5-(1-ヒドロキシ-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
1-(6-(3-(1-(ベンジルオキシ)-2-メチルプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-5-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン(100mg,0.228mmol)のEtOH(9mL)溶液に、Pd/C(20mg,20%wt)を加えた。反応物にH2ガスを加え、72時間撹拌した。反応液をCelite(登録商標)で濾過し、溶媒を減圧下で除去し、白色残渣を得、これを0~100% EtOAcのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、白色固体(15mg,19%)を得た。
1H NMR(400MHz,CD3OD)δ、ppm 6.51(1H,s)、4.78-4.54(4H,m)、4.44-4.21(2H,m)、4.20-4.06(2H,m)3.52(2H,s)、1.30(6H,s)、1.19(9H,s)。
LCMS法1:室温 2.81、[MH]+349.2。
【0636】
実施例111
(4-シクロプロピルチアゾール-2-イル)(6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(100mg,0.42mmol)およびカリウム 4-シクロプロピル-1,3-チアゾール-2-カルボキシラート(100mg,0.47mmol)のDMF(2.0mL)溶液にDIPEA(165mg,1.28mmol)およびHATU(211mg,0.55mmol)を加えた。得られた混合物を室温で1時間撹拌し、水とEtOAcの間に分配した。層を分離し、水層をEtOAc(x2)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、0~5% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。各画分を減圧下濃縮し、橙色のゴム状固体を得た後、これにDMSO(2mL)を加えてトリチュレートさせることにより、標記化合物(23mg,14%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、7.57(1H,s)、6.36(1H,s)、4.72(2H,s)、4.63(2H,dd,J=10.6,15.4Hz)、4.25(2H,s)、4.18(2H,dd,J=10.3,18.1Hz)、2.95(1H,q,J=9.2Hz)、2.16-2.08(1H,m)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)、0.97-0.92(2H,m)、0.90-0.84(2H,m)。
LCMS法1:室温 3.81分、[MH+]386.1。
【0637】
実施例112
N-(3-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェネチル)アセトアミド
N-(3-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェネチル)アセトアミド
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび[3-(2-アセトアミドエチル)フェニル]ボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順2により合成し、標記化合物(31mg,8%)を橙色粘着性物質として得た。
LCMS法4:室温 2.88分、[MH+]648。
【0638】
N-(3-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェネチル)アセトアミド
N-(3-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェネチル)アセトアミドから、トリチル脱保護手順2により合成し、標記化合物を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.26(1H,s)、7.94(1H,t,J=5.8Hz)、7.76(2H,d,J=16.4Hz)、7.58-7.51(4H,m)、7.47-7.45(1H,m)、4.13-4.02(1H,m)、2.84-2.78(2H,m)、2.52-2.49(2H,m)、1.78(3H,s)、1.50(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法8:室温 2.92分、[MH+]406.0。
【0639】
実施例113
N-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェネチル)アセトアミド
N-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)ベンジル)アセトアミド
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび[4-(2-アセトアミドエチル)フェニル]ボロン酸から、Suzuki-Miyaura基本手順1により合成し、標記化合物(21mg,8%)を橙色粘性物質として得た。
LCMS法4:室温 2.77分、[MH+]648。
【0640】
N-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)フェネチル)アセトアミド
N-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)ベンジル)アセトアミドから、トリチル脱保護手順2により合成し、標記化合物を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.29-12.26(1H,m)、7.93(1H,t,J=5.6Hz)、7.78(1H,s)、7.74(1H,s)、7.57-7.50(4H,m)、7.48-7.44(1H,m)、4.13-4.02(1H,m)、2.82(2H,t,J=6.8Hz)、2.53(2H,t,J=6.8Hz)、1.78(3H,s)、1.49(6H,d,J=6.8Hz)。
LCMS法1:室温 2.39分、[MH+]406.1。
【0641】
実施例114
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)ピバラミド
tert-ブチル(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
4-ピラゾールボロン酸ピナコールエステル(7.22g,37.1mmol)、2-(Boc-アミノ)エチルブロミド(10.00g,44.6mmol)、ヨウ化カリウム(3.09g,18.6mmol)、炭酸セシウム(36.35g,111.6mmol)のDMF(100mL)溶液を70℃にて3時間撹拌した。その後、揮発性物質を減圧下で留去した。残渣をEtOAcに溶解し、水で希釈した。層を分離し、水層をEtOAc(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮した後、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。この画分を減圧下濃縮し、白色固体(6.27g,50%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm、7.81(1H,s)、7.68(1H,s)、4.88(1H,s)、4.23(2H,t,J=5.7Hz)、3.58(2H,dd,J=5.3,11.0Hz)、1.44(9H,s)、1.33(12H,s)。
【0642】
2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-アミン. nTFA塩
tert-ブチル(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート(0.50g,1.48mmol)をDCM(4.0mL)に溶解し、TFA(3.4mL)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌した後、減圧下濃縮して無色の粘性物質(800mg,quant)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm 8.02-7.98(2H,m)、7.87(2H,s)、4.73(2H,d,J=4.0Hz)、3.69(2H,s)、1.34(12H,s)。
【0643】
N-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)ピバラミド
2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-アミン.nTFA(218mg,9.20mmol)のDCM(10.0mL)溶液を、トリエチルアミン(931mg,22.0mmol)で処理し、続いてトリメチルアセチルクロリド(116mg,96.6mmol)で処理した。この混合物を室温で4時間放置した。混合物を水とEtOAcに分配した。層を分離し、水層をEtOAc(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、この画分を減圧下濃縮して透明な油状物質(230mg,79%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm 7.81(1H,s)、7.65(1H,s)、6.32(1H,s)、4.26(2H,t,J=5.6Hz)、3.66(2H,q,J=5.5Hz)、1.31(12H,s)、1.14(9H,s)。
【0644】
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)ピバラミド
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(50mg,0.096mmol)およびN-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)ピバラミド(70mg,0.218mmol)のジオキサン(5.0mL)溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(11mg,0.0096mmol)、続いて炭酸セシウム(78mg,0.240mol)の水溶液(1mL)を加えた。混合物を脱気し、100℃で7時間撹拌した。混合物を水とDCMの間に分配した。層を分離し、水層をDCM(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し(x3)、0~6%(2N NH3のMeOH溶液)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。各画分を減圧下濃縮し、橙色粘性物質(23mg,35%)を得た。
LCMS法4:室温 2.87分、[MH+]680。
【0645】
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)ピバラミド
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)ピバラミド(20mg,0.0294mmol)のDCM(1.0mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下濃縮し、逆相分取HPLCで精製し、標記化合物を白色固体として得た。
LCMS法1:室温 2.51分、[MH+]438.1。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.37(1H,s)、8.21(1H,s)、7.91-7.90(1H,m)、7.79(1H,d,J=1.0Hz)、7.72-7.69(2H,m)、7.61(1H,t,J=5.6Hz)、4.62-4.52(1H,m)、4.30(2H,t,J=6.1Hz)、3.53(2H,dd,J=6.4,11.5Hz)、1.55(6H,d,J=6.8Hz)、1.05(9H,s)。
【0646】
実施例115
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)シクロプロパンカルボキサミド
N-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)シクロプロパンカルボキサミド
2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-アミン nTFA(116mg,0.00490mol)のDCM(5.0mL)溶液を、トリエチルアミン(496mg,4.9mmol)、続いてシクロプロパンカルボニルクロリド(56mg,0.539mmol)で処理した。この混合物を室温で4時間放置し、水とEtOAcの間に分配した。層を分離し、水層をEtOAc(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。この画分を減圧下濃縮して、透明な油状物質(110mg,73%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm 7.82(1H,s)、7.68(1H,s)、6.27(1H,s)、4.25(2H,t,J=5.5Hz)、3.71(2H,dd,J=6.0,11.3Hz)、1.33-1.31(13H,m)、0.95(2H,tt,J=3.8,3.9Hz)、0.77-0.68(2H,m)。
【0647】
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)シクロプロパンカルボキサミド
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(100mg,0.192mmol)およびN-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)シクロプロパンカルボキサミド(100mg,0.325mmol)のジオキサン(4.0mL)溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(22mg,0.0192mmol)、続いて炭酸セシウム(156mg,0.48mol)水溶液(1mL)を加えた。混合物を脱気し、90℃で10時間撹拌した後、水とEtOAcに分配した。層を分離し、水層をEtOAc(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、0~5%(2N NH3のMeOH溶液)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。各画分を減圧下濃縮し、橙色粘性物質(32mg,35%)を得た。
LCMS法4:室温 2.75分、[MH+]664。
【0648】
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)シクロプロパンカルボキサミド
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)シクロプロパンカルボキサミド(30mg,0.0452mmol)のDCM(1.0mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加えた。混合物を室温で1時間撹拌した後、減圧下濃縮し、逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(5.0mg,29%)を白色固体として得た。
LCMS法7:室温 2.26分、[MH+]422.0。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.40(1H,s)、8.25-8.23(2H,m)、7.93(1H,s)、7.80(1H,d,J=1.1Hz)、7.72(2H,d,J=3.1Hz)、4.63-4.54(1H,m)、4.29(2H,t,J=6.1Hz)、3.54(2H,q,J=5.9Hz)、1.57(6H,d,J=6.7Hz)、1.54-1.49(1H,m)、0.68-0.60(4H,m)。
【0649】
実施例116
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-N-メチルピバラミド
tert-ブチル メチル(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート
tert-ブチル(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート(2.00g,14.8mmol)をTHF(40mL)に溶解し、ナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド(THF中、1N、14.83mL、0.0148mol)を加え、次いでヨードメタン(4.21g,29.6mmol)を加えた。この混合物を室温でさらに1時間撹拌した後、ヨードメタン(4.21g,29.65mmol)、次いでナトリウム ビス(トリメチルシリル)アミド(THF中、1N、3.0mL、3.0mmol)を加えた。さらに1時間撹拌した。混合物を水とEtOAcの間に分配した。層を分離し、水層をEtOAc(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、0~6% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。この画分を減圧下濃縮し、白色固体(960mg,34%)を得た。
1H NMR(300MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.79(1H,s)、7.51(1H,s)、4.16(2H,t,J=5.5Hz)、3.49-3.37(2H,m)、2.43(3H,s)、1.27(9H,s)、1.17(12H,s)。
【0650】
N-メチル-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-アミン. nTFA
tert-ブチルメチル(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)カルバメート(0.50g,1.42mmol)をDCM(5.0mL)に溶解し、TFA(4.0mL)を加えた。この混合物を室温で2時間撹拌後、減圧下濃縮し、標記化合物(800mg,quant.)を無色粘性物質として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm 8.62(1H,s)、8.04(1H,s)、4.80-4.68(2H,m)、3.77-3.67(2H,m)、2.88(3H,t,J=4.8Hz)、1.33(12H,s)。
【0651】
N-メチル-N-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)ピバラミド
N-メチル-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-アミン. nTFA(118mg,4.70mmol)のDCM(5.0mL)溶液を、トリエチルアミン(476mg,4.7mmol)、続いてトリメチルアセチルクロリド(62mg,0.517mmol)で処理した。この混合物を室温で2時間放置した。混合物を水とDCMに分配した。層を分離し、水層をDCM(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。各画分を減圧下濃縮し、標記化合物(130mg,82%)を透明油状物として得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm 7.79(1H,s)、7.61(1H,s)、4.34(2H,t,J=6.2Hz)、3.72(2H,t,J=2.9Hz)、2.72(3H,s)、1.31(12H,s)、1.24(9H,s)。
【0652】
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-N-メチルピバラミド
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(100mg,0.192mmol)およびN-メチル-N-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)ピバラミド(120mg,0.358mmol)のジオキサン(4.0mL)溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(22mg,0.0192mmol)、続いて炭酸セシウム(156mg,0.48mmol)水溶液(1mL)を加えた。この混合物を脱気し、90℃で10時間撹拌した。混合物を水とEtOAcに分配した。層を分離し、水層をEtOAc(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、0~5%(2N NH3のMeOH溶液)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。各画分を減圧下濃縮し、橙色粘性物質(44mg,33%)を得た。
LCMS法4:室温 3.14分、[MH+]694。
【0653】
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-N-メチルピバラミド
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-N-メチルピバラミド(40mg,0.0576mmol)のDCM(1.0mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した後、蒸発乾固し、逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(8.0mg,32%)を白色固体として得た。
LCMS法7:室温 2.81分、[MH]+452.0。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.32(1H,s)、8.29(1H,s)、7.90(1H,s)、7.80(1H,s)、7.71(1H,s)、7.69(1H,s)、4.53(1H,m)、4.40(2H,t,J=5.7Hz)、3.76(2H,t,J=5.8Hz)、2.90(3H,s)、1.56(6H,d,J=6.8Hz)、1.15(9H,s)。
【0654】
実施例117
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド
N-メチル-N-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)シクロプロパンカルボキサミド
N-メチル-2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-アミン. nTFA(118mg,4.70mmol)のDCM(5.0mL)溶液を、トリエチルアミン(476mg,4.7mmol)、続いてシクロプロパンカルボニルクロリド(54mg,0.517mmol)で処理した。この混合物を室温で3時間放置した。混合物を水とDCMに分配した。層を分離し、水層をDCM(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。関連画分を減圧下濃縮して透明な油状物(116mg,77%)を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm 7.81(1H,s)、7.63(1H,s)、4.39-4.26(2H,m)、3.93(1H,t,J=5.7Hz)、3.79(2H,t,J=6.0Hz)、2.82(3H,s)、1.32(12H,s)、1.02-0.95(2H,m)、0.80-0.72(2H,m)。
【0655】
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン(100mg,0.192mmol)およびN-メチル-N-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)シクロプロパンカルボキサミド(100mg,0.313mmol)のジオキサン(4.0mL)溶液に、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(0)(22mg,0.0192mmol)、次いで炭酸セシウム(156mg,0.48mmol)水溶液(1mL)を加えた。この混合物を脱気し、90℃で10時間撹拌した。混合物を水とEtOAcの間に分配した。層を分離し、水層をEtOAc(x3)で抽出した。合わせた有機層を乾燥し(MgSO4)、減圧下濃縮し、0~5%(2N NH3のMeOH溶液)のDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。各画分を減圧下濃縮し、橙色粘性物(55mg,42%)を得た。
LCMS法4:室温 2.87分、[MH+]678。
【0656】
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)-N-メチルシクロプロパンカルボキサミド(50mg,0.0753mmol)のDCM(1.0mL)溶液に、TFA(1.0mL)を加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した後、蒸発乾固し、逆相分取HPLCで精製し、標記化合物(9.9mg,30%)を白色固体として得た。
LCMS法7:室温 2.43分、[MH+]436.0。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.38(1H,s)、8.29(1H,s)、7.93(1H,d,J=19.1Hz)、7.81(1H,s)、7.74(1H,s)、7.72(1H,s)、4.57-4.48(2H,m)、4.40-4.35(1H,m)、4.01-3.96(1H,m)、3.77(1H,t,J=5.8Hz)、3.02(1H,s)、2.86(1.4H,s)、2.56(1.6H,s)、1.90-1.84(0.4H,m)、1.59-1.55(6.6H,m)、1.03(0.4H,d,J=6.6Hz)、0.69(1.6H,d,J=6.1Hz)、0.58-0.53(2H,m)。
【0657】
ピラゾールアゼチジンアミド基本手順
(3-アミノアゼチジン-1-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノンのDMF(2.0mL)溶液に、カルボン酸(1.1eq)、DIPEA(3.0eq)、HATU(1.2eq)を順次加えた。この混合物を室温で1時間撹拌した。揮発性物質を減圧下濃縮し、残渣を0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した後、逆相分取HPLCで精製し、目的生成物を得た。
【0658】
実施例118
N-(1-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)アゼチジン-3-イル)スピロ[2.2]ペンタン-1-カルボキサミド
(3-アミノアゼチジン-1-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノンおよびスピロ[2.2]ペンタン-2-カルボン酸から、ピラゾールアゼチジンアミド基本手順により合成した。
1H NMR(300MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、8.54(1H,d,J=7.0Hz)、6.37(1H,s)、4.67(1H,t,J=8.8Hz)、4.58-4.44(1H,m)、4.26-4.17(2H,m)、3.82-3.73(1H,m)、3.01-2.90(1H,m)、1.87(1H,dd,J=4.3,7.5Hz)、1.28(1H,t,J=3.9Hz)、1.23-1.19(7H,m)、0.87-0.76(3H,m)、0.72-0.67(1H,m)。
実施例118のエナンチオマーを、YMCアミロース‐SC 10×250mm,5μm colummを用いて、20% EtOH(0.1% ジエチルアミン)/80% CO2,15ml/分、120bar,40℃で溶出する、キラルSFCにより分離し、実施例119および実施例120を得た。
【0659】
実施例119
エナンチオマーA:41.5mg
1H NMR(300MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、8.54(1H,d,J=7.0Hz)、6.37(1H,s)、4.67(1H,t,J=8.8Hz)、4.58-4.44(1H,m)、4.26-4.17(2H,m)、3.82-3.73(1H,m)、3.01-2.90(1H,m)、1.87(1H,dd,J=4.3,7.5Hz)、1.28(1H,t,J=3.9Hz)、1.23-1.19(7H,m)、0.87-0.76(3H,m)、0.72-0.67(1H,m)。
LCMS法8:室温 3.06分、[MH+]303.0。
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Amylose-SC2x150mm,5μm column;移動相:20% EtOH(0.1% ジエチルアミン)/80% CO2;流速:0.95ml/min;圧:120bar;温度:40℃;保持時間:4.20分。
【0660】
実施例120
エナンチオマーB:45.3mg
1H NMR(300MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.95(1H,s)、8.54(1H,d,J=7.2Hz)、6.37(1H,s)、4.71-4.62(1H,m)、4.55-4.47(1H,m)、4.25-4.17(2H,m)、3.83-3.75(1H,m)、3.02-2.87(1H,m)、1.87(1H,dd,J=4.3,7.5Hz)、1.28(1H,t,J=4.2Hz)、1.23-1.19(7H,m)、0.88-0.75(3H,m)、0.73-0.64(1H,m)。
LCMS法8:室温 3.06分、[MH+]303。
分析機器:Analytical SFC;カラム:YMC Amylose-SC2x150mm,5μm column;移動相:20% EtOH(0.1% ジエチルアミン)/80% CO2;流速:0.95ml/min;圧:120bar;温度:40℃;保持時間:5.19分。
【0661】
実施例121
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド
N-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド
2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エタン-1-アミン. TFA(1.28g,2.97mmol)をDCM(20mL)に溶解した。トリエチルアミン(1.2mL,3.0mmol)、次いで無水酢酸(0.29mL,3.12mmol)を加えた。反応混合物を室温で終夜撹拌し、水とDCMに分配した。層を分離し、水層をDCM(x2)で抽出した。合わせた有機層を乾燥(MgSO4)し、減圧下濃縮して標記化合物を無色油状物として得た。
LCMS法2:室温 0.96分、[MH+]280。
【0662】
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよびN-(2-(4-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミドから、Suzuki-Miyaura基本手順2により合成し、標的化合物(50mg,41%)を白色固体として得た。
LCMS法4:室温 1.44分、[MH+]638。
【0663】
N-(2-(4-(7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-4-オキソ-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミド
N-(2-(4-(3-イソプロピル-4-オキソ-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)-3,4-ジヒドロイミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-2-イル)-1H-ピラゾール-1-イル)エチル)アセトアミドから、トリチル脱保護手順1により合成し、標的化合物(11mg,41%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.34(1H,s)、8.26(1H,s)、8.03(1H,t,J=5.9Hz)、7.92(1H,s)、7.80(1H,s)、7.74(1H,s)、7.72(1H,s)、4.62-4.53(1H,m)、4.28(2H,t,J=5.7Hz)、3.50(2H,dt,J=5.8,5.6Hz)、1.80(3H,s)、1.57(6H,d,J=6.6Hz)。
LCMS法1:室温 1.95分、[MH+]396.1。
【0664】
実施例122
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-2-(4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
2-クロロ-3-イソプロピル-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンおよび4-メチル-7-(4,4,5,5-テトラメチル-1,3,2-ジオキサボロラン-2-イル)-2,3-ジヒドロ-1,4-ベンゾオキサジンから、Suzuki-Miyaura基本手順2により合成し、標記化合物(50mg,41%)を黄色固体として得た。
LCMS法4:室温 1.81分、[MH+]634。
【0665】
7-(1H-イミダゾール-4-イル)-3-イソプロピル-2-(4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オン
3-イソプロピル-2-(4-メチル-3,4-ジヒドロ-2H-ベンゾ[b][1,4]オキサジン-7-イル)-7-(1-トリチル-1H-イミダゾール-4-イル)イミダゾ[2,1-f][1,2,4]トリアジン-4(3H)-オンから、トリチル脱保護手順1により調製し、標記化合物(6mg,19%)を白色固体としてギ酸塩として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.29(1H,s)、7.79(1H,d,J=1.0Hz)、7.72(1H,s)、7.58(1H,s)、7.10(1H,dd,J=1.9,8.3Hz)、7.02(1H,d,J=2.1Hz)、6.84(1H,d,J=8.3Hz)、4.32-4.23(2H,m)、3.45-3.35(2H,m)、2.93(3H,s)、1.51(6H,d,J=6.4Hz)。
LCMS法1:室温 3.04分、[MH+]392.1。
【0666】
実施例123
6-(5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-N-イソプロピル-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボキサミド
(5-(1-ヒドロキシプロパン-2-イル)-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(90mg,0.36mmol)のDCM(3.0mL)中懸濁液およびMeCN(1.0mL)を、0℃でイソプロピルイソシアネート(0.037mL,0.38mmol)で処理し、混合物を室温まで昇温し、16時間撹拌した。揮発性物質を減圧下で留去後、残渣を逆相クロマトグラフィーにより精製し、凍結乾燥後、標記化合物(50mg,41%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.93(1H,s)、6.38(1H,s)、6.08(1H,d,J=7.9Hz)、4.79(1H,s)、4.54(2H,s)、4.10(2H,s)、3.94-3.89(4H,m)、3.72-3.61(1H,m)、3.52(1H,s)、3.41(1H,s)、2.93-2.85(1H,m)、1.18(3H,d,J=7.0Hz)、1.02(6H,d,J=6.6Hz)。
LCMS法1:室温 2.25分、[MH+]336.1。
【0667】
実施例124
1-(6-(5-(1-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
エチル 5-アセチル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート
エチル 3-アセチル-1H-ピラゾール-5-カルボキシラート(1.00g,5.49mmol)のDMF(10mL)溶液を、0℃(氷/水浴)に冷却し、水素化ナトリウム(60%;263mg,6.59mmol)で処理した。45分後、SEM-Cl(1.2mL,6.59mmol)を加え、混合物を18時間かけて室温に戻した。混合物をEtOAc、飽和食塩水で希釈し、EtOAc抽出物を水および飽和食塩水で洗浄した後、乾燥(Na2SO4)し、濾過し、留去して黄色油状物を得た。粗生成物を0~45% EtOAc/シクロヘキサンで溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(1.52g,88%)を無色油状物として得た。
LCMS法5:室温 1.96分
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.40(1H,s)、5.93(1H,s)、4.40(2H,quart,J=7.1Hz)、3.63-3.70(2H,m)、2.64(3H,s)、1.41(3H,t,J=7.2Hz)、0.91-0.99(2H,m)、0.00(9H,s)
【0668】
5-アセチル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸
エチル 5-アセチル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(1.00g,3.20mmol)のTHF(15mL)溶液を、水酸化リチウム一水和物(671mg,16.00mmol)水溶液(15mL)で処理し、18時間撹拌した。HCl(1N,17mL)水溶液を用いて混合物を酸性化し、NaHCO3を添加してpH7に調整した。揮発性物質を減圧下で除去し、得られた固体を5% MeOH/DCMに抽出した。濾液を留去し、標記化合物(0.73g,80%)を白色固体として得た。
LCMS法5:室温 1.60分[MH+]283。
【0669】
1-(6-(5-アセチル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
2,2-ジメチル-1-(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)プロパン-1-オン(180mg,0.988mmol)および5-アセチル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(281mg,0.988mmol)を用いて、アミドカップリング手順5により合成し、標記化合物(38mg,8.6%)を白色固体として得た。
LCMS法5:室温 1.66分[MH+]449.1。
【0670】
1-(6-(5-(1-ヒドロキシエチル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
1‐(6-(5-アセチル-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2‐ジメチルプロパン‐1‐オン(36mg,0.080mmol)のMeOH(1.0mL)溶液を、水素化ホウ素ナトリウム(15mg,0.401mmol)で処理した。1時間後、混合物を水で反応停止させ、ほとんど乾燥するまで濃縮した。DCM中に抽出し、層分離カートリッジで濾過した後、留去し、標記化合物(26mg,72%)を白色固体として得た。
LCMS法5:室温 1.46分[MH+]451.2。
【0671】
1-(6-(5-(1-ヒドロキシエチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
TFA(0.5mL)のDCM(1.0mL)溶液を1-(6-(5-(1-ヒドロキシエチル)-1-((2-(トリメチルシリル)エトキシ)メチル)-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)-2,2-ジメチルプロパン-1-オン(26mg,0.0577mmol)に加えた。1時間後、溶液を予め濡らしたSCX‐2カートリッジに充填し、MeOHで洗浄し、次いで生成物を2MアンモニアのMeOH溶液を用いて回収した。ろ液を留去し、残留物を凍結乾燥して不純物を含む灰白色固体(19mg,quant.;純度90%)を得た。粗生成物を10~98% MeCN/H2O+0.1% NH4OHで溶出する、逆相クロマトグラフィー(C18カートリッジ)で精製し、凍結乾燥して標記化合物(14mg,78%)を白色固体として得た。
LCMS法1:室温 2.52分[MH+]321.1。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.08(1H,s)、6.43(1H,s)、5.40(1H,d,J=5.0Hz)、4.72-4.83(1H,m)、4.40-4.66(4H,m)、3.83-4.23(4H,m)、1.37(3H,d,J=6.5Hz)、1.09(9H,s)。
【0672】
実施例125
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)-[2-[4-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-カルボニル]-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノンおよび4-(4-メトキシフェニル)チオフェン-2-カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順4により合成した。粗生成物を水でトリチュレートして精製し、標記化合物(58mg,60%)を白色固体として得た。
1H NMR(300MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.02-12.98(1H,m)、7.99(1H,s)、7.78(1H,s)、7.68(2H,d,J=8.7Hz)、6.99(1H,s)、6.98(1H,s)、6.37(1H,s)、4.76(2H,s)、4.65(2H,s)、4.25-4.19(4H,m)、3.79(3H,s)、3.01-2.86(1H,m)、1.21(6H,d,J=7.0Hz)。
LCMS法1:室温 4.06分[MH+]451.0。
【0673】
実施例126
[2-(4-フルオロ-1-メチル-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノンおよび1-メチル-4-フルオロピラゾール-3-カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順4により合成した。粗生成物を10~98% MeCNの0.1% NH4OH溶液で溶出する、逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(22mg,29%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98-12.98(1H,m)、7.94(1H,d,J=4.5Hz)、6.36(1H,s)、4.61(2H,s)、4.55(2H,s)、4.22-4.14(4H,m)、3.81(3H,s)、3.00-2.90(1H,m)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)。
LCMS法1:室温 2.88分[MH+]361.1。
【0674】
実施例127
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)-[2-(4-フェニルチオフェン-2-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノンおよび4-フェニルチオフェン-2-カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順4を用いて合成した。粗生成物を水でトリチュレートすることで精製し、その後0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(23mg,26%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.99(1H,d,J=1.3Hz)、8.13(1H,d,J=1.4Hz)、7.84(1H,d,J=1.4Hz)、7.77-7.74(2H,m)、7.46-7.41(2H,m)、7.35-7.31(1H,m)、6.37(1H,d,J=1.5Hz)、4.79(2H,s)、4.66(2H,s)、4.26-4.19(4H,m)、3.01-2.91(1H,m)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)。
LCMS法1:室温 4.11分[MH+]421.0。
【0675】
実施例128
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)-[2-(4-メトキシチオフェン-2-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-6-イル]メタノン
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノンおよび4-メトキシチオフェン-2-カルボン酸から、ピラゾールスピロジアゼチジンアミド基本手順4により合成した。粗生成物を水でトリチュレートすることにより精製した後、0~10% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製し、標記化合物(23mg,29%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、7.10(1H,d,J=1.7Hz)、6.90(1H,d,J=1.6Hz)、6.36(1H,d,J=1.3Hz)、4.62(4H,s)、4.24-4.15(4H,m)、3.76(3H,s)、3.01-2.90(1H,m)、1.21(6H,d,J=6.9Hz)。
LCMS法1:室温 3.33分[MH+]375.0。
【0676】
ピロリジンアミド基本手順1
(1R,5S,6R)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸(1eq)、トリエチルアミン(3eq)のDCM(0.55M)溶液にHATU(1.2eq)を加えた。得られた混合液を室温で10分間撹拌した後、適切に置換されたピロリジン塩酸塩(1.2eq)を加え、1時間撹拌した。反応液を水で2回、10% クエン酸水溶液で1回洗浄した後、疎水性フリットを通過させ、減圧下濃縮し、得られた粗生成物を追加精製せずに次工程に使用した。
【0677】
ピロリジンBoc脱保護基本手順
適切に置換されたBoc保護されたピロリジン(1eq)を4M HClのジオキサン溶液(4eq)に溶解し、反応物を室温で1時間撹拌した。反応液を減圧下濃縮し、得られた粗生成物を追加精製せずに次工程に使用した。
【0678】
ピロリジンアミド基本手順2
5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(2eq)、トリエチルアミン(4.8eq)のDCM(0.13M)溶液に、HATU(2.2eq)を加えた。反応液を室温で10分間撹拌した後、適切に置換されたピロリジン塩酸塩(1eq)を加え、室温で16時間撹拌した。溶媒を減圧下で除去した後、残渣をEtOAc中に入れ、1M HClで1回、水で1回洗浄した。有機層をフェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮して粗生成物を得た。
【0679】
実施例129
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-((R)-2-メチルピロリジン-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノン
tert-ブチル-(1R,5S,6r)-6-((R)-2-メチルピロリジン-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート
(1R,5S,6R)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸および(2R)-2-メチルピロリジン塩酸塩から、ピロリジンアミド基本手順1により合成した。粗生成物は、定量的収率(仮定100%)で単離された。
LCMS法4:室温 1.37分[MH+]295。
【0680】
((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)((R)-2-メチルピロリジン-1-イル)メタノン塩酸塩
tert‐ブチル‐(1R,5S,6r)‐6‐((R)‐2‐メチルピロリジン‐1‐カルボニル)‐3‐アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン‐3‐カルボキシラートから、ピロリジンBoc脱保護基本手順により合成した。粗生成物は、定量的収率(仮定100%)で単離された。
LCMS法4:室温 0.91分[MH+]195。
【0681】
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-((R)-2-メチルピロリジン-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノン
((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)((R)-2-メチルピロリジン-1-イル)メタノン塩酸塩および3-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸から、ピロリジンアミド基本手順2により合成した。粗生成物をDCMでトリチュレートすることにより精製した後、10~98% MeCNの0.1% NH4OH溶液で溶出する、逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(20mg,12%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.87(1H,s)、6.40-6.38(1H,m)、4.24-4.20(1H,m)、4.00-3.84(3H,m)、3.62-3.49(2H,m)、3.00-2.90(1H,m)、2.14-1.78(5H,m)、1.55-1.49(2H,m)、1.21(6H,d,J=7.0Hz)、1.17-1.05(3H,m)に加えて、水ピークによって不明瞭になった1個のプロトンが存在する。
LCMS法1:室温 3.29分[MH+]331.1。
【0682】
実施例130
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-((S)-2-メチルピロリジン-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノン
tert-ブチル-(1R,5S,6r)-6-((S)-2-メチルピロリジン-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート
(1R,5S,6R)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸および(2S)-2-メチルピロリジン塩酸塩から、ピロリジンアミド基本手順1により合成した。粗生成物は、定量的収率(仮定100%)で単離された。
LCMS法4:室温 1.37分[MH+]295。
【0683】
((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)((S)-2-メチルピロリジン-1-イル)メタノン塩酸塩
tert‐ブチル‐(1R,5S,6r)‐6‐((S)‐2‐メチルピロリジン‐1‐カルボニル)‐3‐アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン‐3‐カルボキシラートから、ピロリジンBoc脱保護基本手順により合成した。粗生成物は、定量的収率(仮定100%)で単離された。
LCMS法4:室温 0.91分[MH+]195。
【0684】
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-((S)-2-メチルピロリジン-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノン
((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)((S)-2-メチルピロリジン-1-イル)メタノン塩酸塩および3-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸から、ピロリジンアミド基本手順2により合成した。粗生成物を10~98% MeCNの0.1% NH4OH溶液で溶出する、逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(115mg,32%)を白色固体として得た。
LCMS法1:室温 3.29分[MH+]331.2。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.93(1H,s)、6.38(1H,s)、4.27-4.19(1H,m)、3.99-3.83(3H,m)、3.61-3.50(2H,m)、3.00-2.90(1H,m)、2.15-1.73(5H,m)、1.65-1.46(2H,m)、1.22(6H,d,J=6.9Hz)、1.18-1.04(3H,m)に加えて、水ピークによって不明瞭となった1個のプロトンが存在する。
【0685】
実施例131
(2,2-ジメチルピロリジン-1-イル)((1R,5S,6r)-3-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)メタノン
tert-ブチル-(1R,5S,6r)-6-(2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート
(1R,5S,6R)-3-(tert-ブトキシカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-カルボン酸および2,2-ジメチルピロリジン塩酸塩から、ピロリジンアミド基本手順1により合成した。粗生成物は、定量的収率(仮定100%)で単離された。
LCMS法4:室温 50分[MH+]309。
【0686】
((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)(2,2-ジメチルピロリジン-1-イル)メタノン塩酸塩
tert‐ブチル‐(1R,5S,6r)‐6‐(2,2-ジメチルピロリジン-1-カルボニル)‐3‐アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン‐3‐カルボキシラートから、ピロリジンBoc脱保護基本手順により合成した。粗生成物は、定量的収率(仮定100%)で単離された。
LCMS法4:室温 1.03分[MH+]209。
【0687】
(2,2-ジメチルピロリジン-1-イル)((1R,5S,6r)-3-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)メタノン
((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)(2,2-ジメチルピロリジン-1-イル)メタノン塩酸塩および3-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-カルボン酸から、ピロリジンアミド基本手順により合成した。粗生成物を10~98% MeCNの0.1% NH4OH溶液で溶出する、逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(173mg,46%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.91(1H,s)、6.37(1H,s)、4.27(1H,d,J=12.0Hz)、3.90-3.83(2H,m)、3.63-3.59(2H,m)、3.51(1H,dd,J=4.0,12.3Hz)、3.00-2.90(1H,m)、2.03-1.97(1H,m)、1.93-1.81(1H,m)、1.80-1.68(4H,m)、1.52-1.44(1H,m)、1.41-1.32(6H,m)、1.21(6H,d,J=7.0Hz)。
LCMS法1:室温 3.66分[MH+]345.1。
【0688】
実施例132
1-[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-イル]-2,2-ジメチル-プロパン-1-オン
N-ヒドロキシピバラミド
J.E.Johnson,A.Ghafouripour and Y.K.Haug,J.Org.Chem,1985,50,993に記載された方法に従って標題化合物を調製した。
【0689】
2,2-ジメチル-1-(2-トシル-6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-イル)プロパン-1-オン
3,3-ビス(ブロモメチル)-1-(p-トルエンスルホニル)アゼチジン(300mg,0.76mmol)、N-ヒドロキシピバラミド(177mg,1.51mmol)および炭酸セシウム(738mg,2.27mmol)のDMF(10mL)中撹拌懸濁液に水(1mL)を加えた。反応混合液を60℃にて24時間撹拌後、室温まで冷却し、水(~40mL)を加えた。生じた析出物を濾取し、水で洗浄し、標記化合物(196mg,74%)を白色固体として得た。
LCMS法2:室温 1.35分[MH+]353。
【0690】
2,2-ジメチル-1-(6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-イル)プロパン-1-オン
マグネシウム粉末(414mg,17.0mmol)の無水MeOH(5mL)中撹拌混合物に、ヨウ素結晶を加えた。得られた混合物をヨウ素の緑色が消えるまで撹拌した。溶媒の沸騰を防ぐために定期的に氷浴を用いた。2,2-ジメチル-1-(2-トシル-6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-イル)プロパン-1-オン(150mg,0.43mmol)の無水MeOH(4mL)溶液を加え、室温で30分間超音波処理した。反応混合物をDCMで希釈し、減圧下濃縮した。粗生成物をMeOHに入れ、Celite(登録商標)のパッドを通して濾過した。Celite(登録商標)パッドをMeOHで洗浄後、DCMで洗浄した。MeOH/DCMのろ液を捨て、Celite(登録商標)パッドを水で洗浄し、ろ液を凍結乾燥した。得られた生成物をDCMで洗浄し、DCM濾液を減圧下濃縮し、標記化合物(35mg,42%)を黄色油状物として得た。
LCMS法4:室温 1.03分[MH+]199。
【0691】
1-[2-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-イル]-2,2-ジメチルプロパン-1-オン
5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(27mg,0.18mmol)、トリエチルアミン(0.06mL,0.42mmol)のDCM(0.5mL)溶液に、HATU(81mg,0.21mmol)を加えた。反応液を室温で10分撹拌後、2,2-ジメチル-1-(6-オキサ-2,7-ジアザスピロ[3.4]オクタン-7-イル)プロパン-1-オン(35mg,0.18mmol)のDCM(0.5mL)溶液を加え、室温で16時間撹拌した。反応液をDCMで希釈後、水で洗浄した。水層をDCMで1回抽出し、合わせた有機層をフェーズセパレーターに通し、減圧下濃縮した。粗生成物を5~70% MeCNの0.1% NH4OH溶液で溶出する、逆相クロマトグラフィーにより精製し、標記化合物(12mg,20%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 13.00(1H,s)、6.38(1H,s)、4.58-4.52(2H,m)、4.20-4.05(4H,m)、3.94-3.87(2H,m)、3.01-2.91(1H,m)、1.21(6H,d,J=7.0Hz)、1.17(9H,s)。
LCMS法1:室温 3.68分[MH+]335.1。
【0692】
実施例133
(4-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
エチル 4-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート
エチル 4-ホルミル-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(600mg,3.6mmol)のDCM(20mL)溶液に、DAST(1150mg,7.1mmol)、MeOH(11mg,3.6mmol)を加えた。得られた混合物を室温で12時間機械的に撹拌した後、飽和炭酸水素ナトリウム溶液とDCM(x3)の間に分配した。合わせたDCM層を固体硫酸マグネシウムで乾燥し、蒸発乾固した後、0~60% 酢酸エチルのシクロヘキサン溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。関連画分を回収し、減圧下濃縮して540mg(79%)の白色固体を得た。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm 7.67(1H,s)、7.14(1H,t,J=55.7Hz)、4.43(2H,q,J=7.1Hz)、4.01-4.00(3H,m)、1.42(3H,t,J=7.0Hz)。
【0693】
4-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸
エチル 4-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボキシラート(540mg,2.6mmol)のジオキサン(4.0mL)溶液に、水酸化リチウム水和物(444mg,106mmol)水溶液(4.0mL)を加えた。得られた混合物を50℃にて0.5時間撹拌後、水(10mL)で希釈し、減圧下濃縮して揮発性有機物を除去した。この溶液を酸性化(1N 塩酸溶液、pH=1)し、酢酸エチル(x3)で分配した。合わせた酢酸エチル抽出物を固体の硫酸マグネシウムで乾燥した後、蒸発乾固し、白色固体380mgを得た(81%)。
1H NMR(300MHz,CDCl3)δ、ppm 7.72(1H,s)、7.14(1H,t,J=55.5Hz)、4.03-4.02(3H,m)。
【0694】
(4-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン(170mg,0.73mmol)および4-(ジフルオロメチル)-1-メチル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(153mg,0.87mmol)のDMF(3.0mL)溶液に、ジイソプロピルエチルアミン(375mg,2.90mmol)およびHATU(386mg,1.0mmol)を加えた。得られた混合物を室温で1.5時間撹拌した後、水と酢酸エチル(X3)に分配した。合わせた酢酸エチル抽出液を固体の硫酸マグネシウムで乾燥後、蒸発乾固し、0~6% MeOHのDCM溶液で溶出する、シリカゲルクロマトグラフィーで精製した。関連画分を分取し、減圧下濃縮して160mgの白色固体(56%)を得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 12.98(1H,s)、8.19(1H,s)、7.26(1H,t,J=56.0Hz)、6.36(1H,d,J=1.7Hz)、4.64(4H,d,J=6.7Hz)、4.23-4.16(4H,m)、3.92-3.91(3H,m)、3.00-2.91(1H,m)、1.23-1.20(6H,m)。
LCMS法5:室温 3.36分、[M+]393。
【0695】
実施例134
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-(5-メチル-4-フェニルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノン
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-((E)-(ヒドロキシイミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-ホルミル-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(100mg,0.47mmol)のEtOH(2mL)溶液に、HOAc(28.4mg,0.47mmol)、KOAc(46.5mg,0.47mmol)を加えた。その後、塩酸ヒドロキシルアミン(39.5mg,0.57mmol)を加えた。混合物を25℃で2時間撹拌し、白色の懸濁液を得た。反応混合液を水(10mL)に注ぎ、EtOAc(20mL×3)で抽出した。合わせた有機層を、飽和食塩水(30mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過した後、減圧濃縮し、tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-((E)-(ヒドロキシイミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(100mg,0.44mmol,収率93.4%)を無色油状物として得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 7.14(1H,d,J=7.6Hz)、6.12(1H,d,J=8.8Hz)、3.75-3.55(2H,m)、3.50-3.35(2H,m)、2.20-2.15(1H,m)、1.85-1.75(1H,m)、1.44(9H,s)。
LCMS法11:室温 0.79分、[MH+]227.0。
【0696】
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-((Z)-クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-((E)-(ヒドロキシイミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(100mg,0.44mmol)のDMF(1mL)溶液に、NCS(62.0mg,0.46mmol)を加えた。15℃にて2時間撹拌し、無色の混合物を得た。反応混合液を水(50mL)で希釈し、EtOAc(30mL×2)で抽出した。有機層を無水Na2SO4で乾燥し、濾過し、減圧濃縮して、tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-((Z)-クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(100mg,0.38mmol、収率86.8%)を無色ガムとして得た。
1H NMR(400MHz,d6-DMSO)δ、ppm 3.70-3.45(2H,m)、3.45-3.25(2H,m)、2.10-2.00(2H,m)、1.65-1.60(1H,m)、1.38(9H,s)。
LCMS法11:室温 0.79分、[MH+]261。
【0697】
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-((Z)-クロロ(ヒドロキシイミノ)メチル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(255mg,0.98mmol)およびプロプ-1-エン-2-イルアセテート(2.1mL,19.6mmol)のDCM(3.3mL)溶液に、TEA(0.25mL,2.0mmol)を0~5℃にて滴下した。得られた混合物を15℃にて16時間撹拌し、淡黄色の懸濁液を得た。反応液を濃縮乾固した。残渣をEtOAc(5mL)と0.1M HCl水溶液(15mL)の間に分配した。有機層を0.1M HCl水溶液(5mL)で洗浄した。上記水層をEtOAc(5mL)で抽出した。合わせた有機層をNa2CO3水溶液(5mL)、飽和食塩水(5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮して、tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(258mg,0.98mmol、収率99.8%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 5.70(1H,s)、3.76(1H,d,J=12.0Hz)、3.67(1H,d,J=12.0Hz)、3.60-3.40(2H,m)、2.36(3H,s)、2.00-1.90(2H,m)、1.76-1.73(1H,m)、1.45(9H,s)。
LCMS法11:室温 0.89分、[MH+]264。
【0698】
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(4-ブロモ-5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(258mg,0.98mmol)のDMF(2mL)溶液に、NBS(173.7mg,0.98mmol)を0~5℃で加えた。反応液を15℃にて16時間撹拌し、黄色溶液を得た。反応液を水(15mL)で希釈し、EtOAc(5mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNH4Cl(5mL×2)水溶液、NaHCO3水溶液(5mL)、飽和食塩水(5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過し、濃縮してtert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(4-ブロモ-5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(251mg、0.73mmol、収率74.9%)を淡黄色油状物として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 3.78(1H,d,J=10.8Hz)、3.70(1H,d,J=10.8Hz)、3.46(2H,d,J=10.8Hz)、2.39(3H,s)、2.20-2.05(2H,m)、1.70-1.65(1H,m)、1.46(9H,s)。
【0699】
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(5-メチル-4-フェニルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(4-ブロモ-5-メチルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(200mg,0.58mmol)のDMF(2 mL)溶液および水(0.2mL)に、窒素下でフェニルボロン酸(85.3mg,0.7mmol)、NaHCO3(146.9mg,1.8mmol)およびPd(PPh3)2Cl2(40.9mg,0.06mmol)を加えた。得られた混合物を90℃にて16時間撹拌し、黒褐色溶液を得た。反応液を水(20mL)で希釈し、EtOAc(5mL×3)で抽出した。合わせた有機層をNH4Cl水溶液(5mL×2)、飽和食塩水(5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過した後、濃縮乾固した。
残渣をprep-TLC(PE/EtOAc=4/1,Rf=0.6)で精製し、tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(5-メチル-4-フェニルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(105mg、0.31mmol、収率52.9%)を白色固体として得た。
LCMS法11:室温 0.98[MH+]341。
【0700】
3-((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-5-メチル-4-フェニルイソキサゾール塩酸塩
tert-ブチル(1R,5S,6r)-6-(5-メチル-4-フェニルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-カルボキシラート(50mg,0.1500mmol)の4M HCl/ジオキサン(5mL,0.15mmol)溶液を、0℃で50分間撹拌し、無色の溶液を得た。反応液を減圧下濃縮し、3-((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-5-メチル-4-フェニルイソキサゾール塩酸塩(50mg、0.18mmol、収率123%)を淡黄色の粘性物として得、これを直接次の手順で使用した。
LCMS法11:室温 0.66[MH+]240.9。
【0701】
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-(5-メチル-4-フェニルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノン
3-(((1R,5S,6r)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-6-イル)-5-メチル-4-フェニルイソキサゾール塩酸塩(86mg,0.36mmol)のDMF(1mL)溶液に、0~5℃にて、5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-カルボン酸(55.2mg,0.36mmol)、DIEA(0.18mL,1.1mmol)およびHATU(204mg,0.54mmol)を加えた。得られた混合物を15℃にて16時間撹拌し、淡褐色溶液を得た。反応液を水(15mL)で希釈し、EtOAc(5mL×3)で抽出した。有機層をNH4Cl水溶液(5mL×2)、飽和食塩水(5mL)で洗浄し、Na2SO4で乾燥し、濾過した後、濃縮乾固した。残渣をprep-TLC(DCM/EtOAc/MeOH=10/5/1,Rf=0.6)で精製し、凍結乾燥して、(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)((1R,5S,6r)-6-(5-メチル-4-フェニルイソオキサゾール-3-イル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)メタノン(52.7mg、0.14mmol、収率39.1%)を白色固体として得た。
1H NMR(400MHz,CDCl3)δ、ppm 7.50-7.40(2H,m)、7.35-7.30(1H,m)、7.30-7.25(2H,m)、6.44(1H,s)、4.22(1H,d,J=11.2Hz)、4.15(1H,d,J=11.2Hz)、3.99(1H,dd,11.2,4.4Hz)、3.72(1H,dd,J=11.2,4.4Hz)、3.01(1H,qn,J=7.2Hz)、2.50-2.40(1H,m)、2.40(3H,s)、2.25-2.15(1H,m)、1.60-1.55(1H,m)、1.28(6H,d,J=7.2Hz)。
LCMS法11:室温 0.87分[MH+]377.0。
【0702】
生物学的実施例1
生化学的KDM5A阻害アッセイ
384-well white ProxiPlates (PerkinElmer社)を用いて、代表的な化合物のKDM5A阻害活性をHTRF(登録商標) technology(Cisbio Bioassays社)により評価した。すなわち、被験化合物、対照化合物およびDMSOコントロール(典型的な化合物濃度範囲300pM~10μM、終濃度(FAC)、DMSO 0.5%)を、the Echo(登録商標) acoustic dispensing platform (Labcyte社)により、384ウェルプレートに添加した。アッセイバッファー(50mM MES、50mM NaCl、2mM アスコルビン酸、0.01% v/v Tween20、pH6.5)に溶かしたKDM5Aタンパク質(BPS Bioscience社、Cat.#50110)(終濃度10または20nM)3μLをウェルに添加し、プレートを室温で10分間インキュベートした。その後、アッセイバッファーに溶かしたビオチン標識H3K4-me3基質(Anaspec社 Cat #AS-64357-1;終濃度100nM)、α-ケトグルタル酸(終濃度100μM)およびFe(II)SO4(終濃度100μM)3μLを添加し、プレートを室温で60分間インキュベートした。HTRF検出バッファー(Cisbio Bioassays社 Cat#62SDBRDD)に溶かした抗H3-K4-Me2-Eu(K)(Cisbio Bioassays社、Cat #61KA2KAE;終濃度0.025μg/mL)+ストレプトアビジンXL665(Cisbio Bioassays社、Cat #610SAXLA;終濃度0.5μg/mL)6μlを添加して反応を停止させた。混合物を室温で90分間インキュベートした後、340nmで励起し、620nmおよび665nmの二点で蛍光を測定した。個々のアッセイプレートの生データ(各ウェルの665nmおよび620nmの読み取り値)を分析した。以下の計算により蛍光比率を算出した。
比率=(665nm蛍光/620nm蛍光)×10000。
DMSOコントロール(最大反応または0%阻害)および1μMの対照化合物(最小反応または100%阻害)を用いて、各ウェルの阻害率を、最小および最大のコントロールのウェルの中央値および以下の計算を用いて算出した。
阻害率(%)=(検体を入れたウェルの比率-コントロールの最大の比率)/(コントロールの最小の比率-コントロールの最大の比率)×100。
化合物のIC50値は、化合物濃度に対して阻害率(%)をプロットしたグラフから、4パラメータ法を用いて算出した。
【0703】
[結果]
本化合物は強いKDM5阻害活性を示した。代表的な本化合物のIC50値(μM)を下表に示す。表中、*は酵素濃度10nMで測定した結果を示し、その他は20nMの酵素濃度で測定した結果を示す。比較化合物である(R)-N-(1-(3-イソプロピル-1H-ピラゾール-5-カルボニル)ピロリジン-3-イル)シクロプロパンカルボキサミド(国際公開第WO2016057924号のパンフレットに記載されている実施例29の化合物)および5-(1-(シクロプロピルメチル)-1H-ピラゾール-4-イル)-6-イソプロピル-7-オキソ-4,7-ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン-3-カルボニトリル(国際公開第WO2014139326号のパンフレットに記載されている実施例6の化合物)のIC50値(μM)は、それぞれ0.02および0.005μMであった。
【0704】
【0705】
生物学的実施例2
野生型MDCK細胞株における膜透過性
アッセイを実施する3日前に、野生型MDCKII細胞を2.3×105 cells/wellの密度で頂端側チャンバーに播種した。Spectramax Gemini XSを用い、励起波長426nm、発光波長538nmにおいてルシファーイエローの膜透過性を測定することにより、単層細胞膜の完全性を評価した。ルシファーイエローの膜透過性は、10×10-6 cm/s以下で許容される。25mM HEPESでpH7.4に調整したトランスポートバッファー(CaCl2およびMgCl2を含むHBSS)中で、単層細胞膜を37℃において20分以上プレインキュベーションした。被験化合物溶液(10μM)を頂端側チャンバーに添加し、輸送実験を開始した。60分後に基底側チャンバーから試料を採取し、続いて氷冷した内標準物質を含むアセトニトリルを添加した。液体クロマトグラフ質量分析計による分析は以下のとおり実施した。検量線用標準試料は、同一のマトリックスを用いて調製し、同様に分析した。
【0706】
【0707】
被験物質の頂端側から基底側への見かけの透過性(Papp,cm/s)を、以下の式に従って算出した。
Papp(cm/s)=(dCB/dt)×VB/(A×CA)
dCB/dtは、時間に対する基底側の累積濃度の傾きである。
VBは、基底側コンパートメントの容積である。
Aは、膜表面積である。
CAは、頂端側における初期濃度である
【0708】
[結果]
本化合物のMDCK‐WTにおける透過性は高かった。代表的な本化合物のMDCK-WTにおける透過性を下表に示す。比較化合物である、(R)‐N‐(1‐(3‐イソプロピル‐1H‐ピラゾール‐5‐カルボニル)ピロリジン‐3‐イル)シクロプロパンカルボキサミド(国際公開第WO2016057924号パンフレットに記載されている実施例29の化合物)および5‐(1‐(シクロプロピルメチル)‐1H‐ピラゾール‐4‐イル)‐6‐イソプロピル‐7‐オキソ‐4,7‐ジヒドロピラゾロ[1,5-a]ピリミジン‐3‐カルボニトリル(国際公開第WO2014139326号のパンフレットに記載されている実施例6の化合物)の、MDCK‐WTにおける膜透過性は、それぞれ4.9×10-6および5.6×10-6 cm/sであった。
【0709】
【0710】
製剤例1
3-イソプロピル-4-オキソ-2-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド 5mg含有錠
【0711】
以下の成分を標準的な方法に従って混合、圧縮して、一錠中に5mgの有効成分を含有する錠剤、1万錠を得ることができる。
【0712】
・3-イソプロピル-4-オキソ-2-フェニル-3,4-ジヒドロピリド[3,2-d]ピリミジン-8-カルボキサミド:50g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤):20g
・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)10g
・結晶セルロース:920g
【0713】
製剤例2
((1R,5S,6r)-6-(シクロプロパンカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン 5mg含有錠
【0714】
以下の成分を標準的な方法に従って混合、圧縮して、一錠中に5mgの有効成分を含有する錠剤、1万錠を得ることができる。
・((1R,5S,6r)-6-(シクロプロパンカルボニル)-3-アザビシクロ[3.1.0]ヘキサン-3-イル)(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)メタノン:50g
・カルボキシメチルセルロースカルシウム(崩壊剤):20g
・ステアリン酸マグネシウム(滑沢剤)10g
・結晶セルロース:920g
【0715】
製剤例3
(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(1-メチルシクロプロパン-1-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン 20mg含有注射剤
【0716】
以下の成分を標準的な方法に従って混和した後、標準的な方法に従って滅菌し、5mLずつアンプルに充填し、標準的な方法に従って凍結乾燥し、有効成分20mgを含むアンプル1万本を得ることができる。
・(5-イソプロピル-1H-ピラゾール-3-イル)(6-(1-メチルシクロプロパン-1-カルボニル)-2,6-ジアザスピロ[3.3]ヘプタン-2-イル)メタノン:200g
・マンニトール:20g
・蒸留水:50L