(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175081
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】伸縮性実装基板
(51)【国際特許分類】
H05K 1/02 20060101AFI20241210BHJP
【FI】
H05K1/02 B
H05K1/02 Q
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024161306
(22)【出願日】2024-09-18
(62)【分割の表示】P 2023554972の分割
【原出願日】2022-08-30
(31)【優先権主張番号】P 2021173054
(32)【優先日】2021-10-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100145403
【弁理士】
【氏名又は名称】山尾 憲人
(74)【代理人】
【識別番号】100221501
【弁理士】
【氏名又は名称】式見 真行
(74)【代理人】
【識別番号】100197583
【弁理士】
【氏名又は名称】高岡 健
(72)【発明者】
【氏名】西田 圭佑
(57)【要約】 (修正有)
【課題】熱信頼性の高い伸縮性実装基板を提供する。
【解決手段】伸縮性実装基板(100)は、伸縮性基材(1)と、伸縮性基材上に設けられた第1伸縮性配線(2)と、伸縮性基材(1)に搭載され、第1伸縮性配線(2)に接続された第1電子部品(3)と、伸縮性基材(1)に設けられた第2伸縮性配線(4)と、第1絶縁層(6)と、を備え、第1伸縮性配線(2)は、第1電子部品(3)に接続される部品接続部(5)を有し、第2伸縮性配線(4)は、伸縮性基材(1)の厚み方向から見て、その一部が、第1電子部品(3)又は部品接続部(5)と重なる。
【選択図】
図2B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
伸縮性基材と、
前記伸縮性基材に設けられた第1伸縮性配線と、
前記伸縮性基材に搭載され、前記第1伸縮性配線に接続された第1電子部品と、
前記伸縮性基材に設けられた伸縮性放熱部材と、
前記電子部品を封止する封止層と、を備え、
前記第1伸縮性配線は、前記電子部品に接続される部品接続部を有し、
前記伸縮性放熱部材は、前記伸縮性基材の厚み方向から見て、その一部が、前記封止層と重なる、
伸縮性実装基板。
【請求項2】
前記伸縮性放熱部材の一部は前記封止層の内部に配置される、
請求項1に記載の伸縮性実装基板。
【請求項3】
前記伸縮性基材の厚み方向において、前記第1電子部品と前記伸縮性放熱部材との間に、第1絶縁層が配置される、
請求項1に記載の伸縮性実装基板。
【請求項4】
前記伸縮性放熱部材は第2伸縮性配線である、
請求項1に記載の伸縮性実装基板。
【請求項5】
前記部品接続部と前記第2伸縮性配線とは、前記伸縮性基材からの距離がそれぞれ異なる部分に設けられている、
請求項4に記載の伸縮性実装基板。
【請求項6】
前記伸縮性基材の厚み方向において、前記第1電子部品と前記伸縮性放熱部材との間に
第1絶縁層が配置され、
前記第1絶縁層の上側に設けられた前記第1伸縮性配線の配線密度は、前記第1絶縁層の下側に設けられた前記第2伸縮性配線の配線密度より大きい、
請求項4に記載の伸縮性実装基板。
【請求項7】
前記第1伸縮性配線の延伸方向と前記第2伸縮性配線の延伸方向とは、少なくとも前記第1電子部品の近傍において平行である、
請求項5に記載の伸縮性実装基板。
【請求項8】
前記第1伸縮性配線の延伸方向と前記第2伸縮性配線の延伸方向とは、少なくとも前記第1電子部品の近傍において交差する、
請求項5に記載の伸縮性実装基板。
【請求項9】
前記伸縮性基材の厚み方向から見て、前記第2伸縮性配線と前記第1電子部品又は前記部品接続部とが重なる領域において、前記第2伸縮性配線と前記伸縮性基材との間に、第2絶縁層をさらに備える、
請求項5に記載の伸縮性実装基板。
【請求項10】
第2電子部品をさらに備え、
前記第2伸縮性配線は前記第2電子部品に接続される、
請求項5に記載の伸縮性実装基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、伸縮性実装基板に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、伸縮性を有する基材の上に、伸縮性を有する配線に接続された電子部品を搭載する伸縮性実装基板が広く知られている。例えば、特許文献1に記載の基板は、伸縮性基材上に形成された伸縮性配線と、伸縮性基材上に実装された電子部品とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年、使用時に発熱する電子部品を実装した伸縮性実装基板が利用されることがある。このような実装基板では、実装基板の熱信頼性を高めるために、電子部品から発せられた熱を逃がす必要がある。しかし、特許文献1に記載された構造では、伸縮性配線と電子部品が熱平衡状態になると熱が移動しにくくなるため、電子部品の発熱量に対して十分な放熱を行うことができない虞がある。特に電子部品を覆う被覆部を有している場合、その傾向が顕著に表れる。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、伸縮性基材と、伸縮性基材上に設けられた第1伸縮性配線と、伸縮性基材上に搭載され、第1伸縮性配線に接続された第1電子部品と、伸縮性基材に設けられた伸縮性放熱部材と、を備え、第1伸縮性配線は、第1電子部品に接続される部品接続部を有し、伸縮性放熱部材は、伸縮性基材の厚み方向から見て、その一部が、電子部品又は部品接続部と重なっている、伸縮性実装基板を提供する。
【0006】
また、本発明は、伸縮性基材と、伸縮性基材上に設けられた第1伸縮性配線と、伸縮性基材上に搭載され、第1伸縮性配線に接続された第1電子部品と、伸縮性基材に設けられた伸縮性放熱部材と、第1電子部品を封止する封止層と、を備え、第1伸縮性配線は、第1電子部品に接続される部品接続部を有し、伸縮性放熱部材は、伸縮性基材の厚み方向から見て、少なくともその一部が、封止層と重なっている、伸縮性実装基板を提供する。
【発明の効果】
【0007】
本発明の一態様に係る伸縮性実装基板は、電子部品に対して十分な放熱効果を得ることができる。したがって、熱信頼性の高い伸縮性実装基板を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は第1実施形態に係る伸縮性実装基板の上面図である。
【
図2A】
図2Aは第1実施形態に係る、伸縮性実装基板の一部上面図である。
【
図2B】
図2Bは第1実施形態に係る、伸縮性実装基板の一部断面図(上面図におけるA-A線断面図)である。
【
図3A】
図3Aは第1実施形態の第1変形例に係る伸縮性実装基板の一部上面図である。
【
図3B】
図3Bは第1実施形態の第1変形例に係る伸縮性実装基板の一部断面図(上面図におけるB-B線断面図)である。
【
図4A】
図4Aは第1実施形態の第2変形例に係る伸縮性実装基板の一部上面図である。
【
図4B】
図4Bは第1実施形態の第2変形例に係る伸縮性実装基板の一部断面図(上面図におけるC-C線断面図)である。
【
図5A】
図5Aは第1実施形態の第3変形例に係る伸縮性実装基板の一部上面図である。
【
図5B】
図5Bは第1実施形態の第3変形例に係る伸縮性実装基板の一部断面図(上面図におけるD-D線断面図)である。
【
図6A】
図6Aは第1実施形態の第4変形例に係る伸縮性実装基板の一部上面図である。
【
図6B】
図6Bは第1実施形態の第4変形例に係る伸縮性実装基板の一部断面図(上面図におけるE-E線断面図)である。
【
図7】
図7は第1実施形態の第5変形例に係る伸縮性実装基板の一部上面図である。
【
図8】
図8は第1実施形態の第6変形例に係る伸縮性実装基板の一部上面図である。
【
図9】
図9は第2実施形態に係る伸縮性実装基板の一部断面図である。
【
図10B】
図10Bは第3実施形態に係る伸縮性実装基板の一部断面図(上面図におけるF-F線断面図)である。
【
図11】
図11は第3実施形態の第1変形例に係る伸縮性実装基板の一部上面図である。
【
図12B】
図12Bは第4実施形態に係る伸縮性実装基板の一部断面図(上面図におけるG-G線断面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明の実施の形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的又は具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。また、図面に示される構成要素の大きさ、又は大きさの比は、必ずしも厳密ではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付しており、重複する説明は省略又は簡略化する場合がある。各実施形態は例示であり、異なる実施形態で示した構成の部分的な置換又は組み合わせが可能である。各々の実施形態では、その実施形態以前に説明した点と異なる点について主に説明する。
【0010】
[第1実施形態]
図1及び
図2Aと
図2Bを参照しながら、伸縮性基材に電子部品を実装してなる伸縮性実装基板100の構造について説明する。
図1に示すように、伸縮性実装基板100は平面視で、左側に矩形状の主要部と右側に凸状の副部とを備える形状を有している。伸縮性実装基板100は、
図1のような形状に限定されず、例えば円形状でもよいし、長方形状であってもよい。また、
図1には、伸縮性実装基板100が使用される際に想定される伸縮方向を両矢印Xで示している。なお、この伸縮方向の矢印は、この伸縮性実装基板100がこの方向にしか伸縮しないことを意味するものではなく、伸縮性実装基板100は他の方向に伸縮してもよい。また、
図2Bでは、第1電子部品3又は部品接続部5が配置される領域を両矢印の実装領域Zで示している。なお、両矢印の実装領域Zは単なる例示であって、どのような大きさであってもよい。この伸縮性実装基板100は、例えば、その上面主面又は下側主面を貼り付け面として人体などの生体曲面に貼り付けられ、薄型かつストレッチャブルなウエアラブルデバイスとして利用される。
【0011】
図1及び
図2Aと
図2Bに示す伸縮性実装基板100は、伸縮性基材1と、伸縮性基材1上に設けられた第1伸縮性配線2と、伸縮性基材1に搭載され、第1伸縮性配線2に接続された第1電子部品3と、伸縮性基材1上に設けられた第2伸縮性配線4と、伸縮性基材1上に設けられた第1絶縁層6と、を備えている。第1伸縮性配線2は、第1電子部品3に接続される部品接続部5を有し、第2伸縮性配線4は、平面視で、つまり伸縮性基材1の厚み方向から見て、その一部が、第1電子部品3又は部品接続部5と重なる。なお、
図1の上面図と
図2Aの上面図では、便宜上、第1伸縮性配線2、第2伸縮性配線4、第1絶縁層6、接合部10をハッチングで示す。以下の上面図においても同様である。
【0012】
第2伸縮性配線4は、本開示における伸縮性放熱部材に相当する。
【0013】
上記のような構成にすることで、第2伸縮性配線4のうち、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1電子部品3及び部品接続部5と重なる部分が吸熱部として機能する。吸熱部で吸収された熱は、第2伸縮性配線4全体に広がる。すなわち、第1電子部品3から発生した熱を、吸熱部で吸収し、第1電子部品3から離れた方向に延設された第2伸縮性配線4を介して逃がすことができる。したがって、上記のような構成にすることで、熱信頼性の高い伸縮性実装基板を提供することができる。
【0014】
本明細書中における熱信頼性とは、電子部品の使用時の発熱による誤動作や不良の発生率のことを指している。すなわち熱信頼性が高いほど、電子部品を含む伸縮性実装基板に誤動作や不良が発生する可能性は低く、熱信頼性が低いほど、誤動作や不良が発生する可能性が高くなる。
【0015】
伸縮性基材1は、シート状あるいはフィルム状の伸縮可能な基材であり、例えば、伸縮性を有する樹脂材料から構成される。樹脂材料としては、例えば、熱可塑性ポリウレタン等が挙げられる。伸縮性基材1の厚さは特に限定されないが、生体に貼り付けた際に生体表面の伸縮を阻害しない観点からは、1mm以下であることが好ましく、100μm以下であることがより好ましく、1μm以下であることがさらに好ましい。また、伸縮性基材1の厚さは、0.1μm以上であることが好ましい。
【0016】
第1伸縮性配線2は、伸縮性基材1の主面上及び第1絶縁層6の主面上にて所定パターンに引き回されている伸縮性配線のうち、第1電子部品3に直接的に接続されているものを指す。第1伸縮性配線2は導電性粒子と樹脂とを含んでいる。例えば、導電性粒子としてのAg、Cu、Niなどの金属粉と、シリコーン樹脂などのエラストマー系樹脂とからなる混合物が挙げられる。導電性粒子の平均粒径は特に限定されるものではないが、0.01μm以上、10μm以下であることが好ましい。また、導電性粒子の形状は球形であることが好ましい。
【0017】
第1伸縮性配線2の厚さは特に限定されないが、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。また、第1伸縮性配線2の厚さは0.01μm以上であることが好ましい。第1伸縮性配線2の線幅は特に限定されないが0.1μm以上であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。また、第1伸縮性配線2に含まれる伸縮性配線の本数は特に限定されない。
【0018】
第1電子部品3は伸縮性基材1に搭載されている。第1電子部品3の例として、加速度センサ、温度センサなどが挙げられる。第1電子部品3は特に限定されず、増幅器(オペアンプ、トランジスタ等)、チップコンデンサ、チップ抵抗、LED、半導体IC、チップインダクタなどであってもよい。第1電子部品3は外部電極13を備え、外部電極13が接合部10を介して第1伸縮性配線2の部品接続部5と電気的に接続している。電子部品の熱信頼性、ひいては伸縮性実装基板100の熱信頼性を大きく改善できるという観点から、第1電子部品3は能動素子などの発熱性電子部品であることが好ましいが、受動素子であってもよい。
【0019】
第1電子部品3は接合部10を介して第1伸縮性配線2に接続される。接合部10を構成する材料としては、半田や導電性接着剤が挙げられるが、上記のような材料でなくてもよい。接合部10は、いわゆるフィレットであり、
図1に示したような形状に限定されず、例えば半円形状であってもよい。また、第1電子部品3は
図1のような配置に限定されず、伸縮性基材1のどこに配置されていてもよい。
【0020】
第2伸縮性配線4は、伸縮性基材1の主面上にて所定パターンに引き回されており、導電性粒子と樹脂を含んでいる。例えば、導電性粒子としてのAg、Cu、Niなどの金属粉と、シリコーン樹脂などのエラストマー系樹脂とからなる混合物が挙げられる。導電性粒子の平均粒径は特に限定されるものではないが、0.01μm以上、10μm以下であることが好ましい。また、導電性粒子の形状は球形であることが好ましい。
【0021】
第2伸縮性配線4の厚さは特に限定されないが、100μm以下であることが好ましく、50μm以下であることがより好ましい。また、第2伸縮性配線4の厚さは0.01μm以上であることが好ましい。第2伸縮性配線4の線幅は特に限定されないが0.1μm以上であることが好ましく、10mm以下であることがより好ましい。また、第2伸縮性配線4に含まれる伸縮性配線の本数は特に限定されない。第2伸縮性配線4は、第1電子部品3に電気的に直接は接続されていない。
【0022】
なお、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とは、それぞれ同じ平均粒径の導電性粒子を含んでいてもよいし、異なった導電性粒子を含んでいてもよい。伸縮性配線の幅及び厚さについても同様に、それぞれの値が同じでもよいし、異なっていてもよい。第1伸縮性配線2よりも第2伸縮性配線4の線幅は太い方が、放熱性を向上させることができるので、好ましい。
【0023】
なお、本開示における伸縮性放熱部材は伸縮性配線に限定されず、例えばパターニングされた伸縮性の放熱パターンなどであってもよい。つまり、電子部品や配線に接続されていない、機能を放熱に特化したパターンであってもよい。伸縮性配線以外の伸縮性放熱部材についても形状は特に限定されず、前記伸縮性基材の厚み方向から見て、その一部が、前記第1電子部品又は前記部品接続部と重なっていればよい。
【0024】
また、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とは、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1電子部品3及び部品接続部5と重ならない領域において、両者が接続されていてもよい。第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とは、少なくとも第1電子部品3の近傍において平行かつ重なるように、同方向に延伸されており、第1伸縮性配線2から第2伸縮性配線4へ効率的に熱を移動させることができる。
【0025】
部品接続部5は、電子部品実装用のランドやパッドとして機能する部分であり、第1伸縮性配線2のうち、伸縮性基材1の厚み方向から見て、接合部10と重なる部分を指す。なお、接合部10は、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1伸縮性配線2に重ならない領域を含んでいてもよいし、全体が第1伸縮性配線2に重なっていてもよい。
【0026】
第1絶縁層6は、樹脂材料、又は、樹脂材料及び無機材料からなる混合物であることが好ましく、樹脂材料として例えば、ウレタン系、スチレン系、オレフィン系、シリコーン系、フッ素系、ニトリルゴム、ラテックスゴム、塩化ビニル、エステル系、アミド系等のエラストマー系樹脂、エポキシ、フェノール、アクリル、ポリエステル、イミド系、ロジン、セルロース、ポリエチレンテレフタレート系、ポリエチレンナフタレート系、ポリカーボネート系樹脂が挙げられる。
【0027】
伸縮性基材1の厚み方向において、第1電子部品3と第2伸縮性配線4との間に、第1絶縁層6が配置される。第1絶縁層6をこのように配置することで、第1電子部品3から第2伸縮性配線4へ効率的な放熱が可能になる。なお、
図1のように、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とが重なる領域にのみ、第1絶縁層6が配置されていてもよいし、基板全体に重なるように配置されていてもよい。
【0028】
第1電子部品3と第2伸縮性配線4との距離が近ければ近いほど、第2伸縮性配線4は第1電子部品3から発生する熱を効率よく吸収することができる。しかし、伸縮性基材1の厚み方向において、第1電子部品3と第2伸縮性配線4との距離が近いと、両者が接触することによる短絡の可能性が増加する。
図2Aと
図2Bのように第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4の間に第1絶縁層6を配置することで、短絡の可能性を低減しながら、第1電子部品3と第2伸縮性配線4との距離を十分に近づけることができる。したがって、効率よく第1電子部品3からの発熱を第2伸縮性配線4が吸収することができる。
【0029】
図2Aと
図2Bに示すように、第1実施形態に係る伸縮性実装基板100は、伸縮性基材1上に第2伸縮性配線4が設けられており、第1絶縁層6を介して第2伸縮性配線4の上側に部品接続部5が設けられている。上記のような構成にすることで、熱信頼性の高い伸縮性実装基板を提供することができる。なお、本明細書中の上下方向は、
図2Aと
図2Bにおける伸縮性基材1を「下側」、第1電子部品3を「上側」として定められるが、使用時における実際の上下方向と一致していなくてもよい。
【0030】
上記の効果について、より詳細に説明する。一般に、伸縮性配線は伸長時に抵抗が増加し、熱伝導率が低下することが知られている。言い換えれば、第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4は伸長時に放熱性能が低下する。したがって、伸縮性実装基板100が伸長や撓みなどの変形をする際に、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とは一様に伸縮しないことが好ましい。このため、第1伸縮性配線2及び部品接続部5と第2伸縮性配線4とは、電子部品の近傍においては、異なる層に設けられていることが好ましい。
【0031】
第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とが一様に伸縮しないような構造にすることで、一方の伸縮性配線の熱伝導率が低下した際も、もう一方の伸縮性配線の熱伝導率低下を抑制できるため、より熱信頼性の高い伸縮性実装基板を提供することができる。
【0032】
部品接続部5と第2伸縮性配線4とは、前記伸縮性基材からの距離がそれぞれ異なる部分に設けられている。このことで、伸縮性実装基板100が撓んだり曲げられたりした際に、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とが一様に伸縮しない。したがって、伸縮性実装基板100に撓みが生じた際にも、第1電子部品3の近傍から放熱を十分に行うことができる。
【0033】
図1に示すように、第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4はコネクタ12に接続されている。つまり、伸縮性配線基板11を、コネクタ12を介して、他のデバイスに接続することができる。また、第1伸縮性配線2は第1電子部品3と異なる電子部品11Aに接続され、第2伸縮性配線4は電子部品11Bに接続されている。第1伸縮性配線2が、複数の電子部品に接続されている場合、その複数の電子部品の各々に伸縮性放熱部材を配置してもよいし、
図1のように、第1電子部品3にのみ伸縮性放熱部材を配置してもよい。複数の伸縮性放熱部材を配置する場合、それぞれの伸縮性放熱部材は異なる部材であってもよいし、同一の部材であってもよい。同一の放熱部材を用いる場合、それぞれが一体となって形成されていてもよいし分離していてもよい。
【0034】
第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とは、
図1で示した配置に限定されず、伸縮性基材11上にどのように配置されていてもよい。またそれぞれの本数は特に限定されない。また、他の電子部品11の種類は特に限定されず、第1電子部品3と同一であってもよいし、異なっていてもよい。また、電子部品11の個数は特に限定されない。コネクタ12の配置位置、個数は特に限定されない。電子部品11A、11B及びコネクタ12は本開示に必須の構成ではない。
【0035】
[第1実施形態の第1変形例]
図3Aと
図3Bを参照して第1実施形態の第1変形例について説明する。第1実施形態の第1変形例に係る伸縮性実装基板100Aは、第1実施形態に係る伸縮性実装基板100と比較して第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4の配置が相違する。
図3Aに示すように、平面視で第1電子部品3と重なる領域において、第1伸縮性配線2の延伸方向(Y方向)と第2伸縮性配線4の延伸方向(X方向)とは、交差する。
【0036】
上記のような構成にすることで、伸縮性実装基板100Aの伸縮時の放熱性の低下を抑制することができる。具体的には、
図3A中に示した両矢印Y方向に、伸縮性実装基板100Aが伸縮した場合、第1伸縮性配線2は伸縮することで抵抗が上昇し、熱伝導率が低下する。すなわち放熱性能が低下する虞がある。
【0037】
しかし、第2伸縮性配線4はY方向に、つまり第1電子部品3からみて第1伸縮性配線2に直交する方向に延伸しているため、Y方向への伸縮量は第1伸縮性配線2と比較して少ない。すなわち、熱伝導率の低下も抑制されるため、伸縮性実装基板100Aが伸縮した際にも熱信頼性の高い状態を維持することができる。
【0038】
同様に、伸縮性実装基板100Aが第2伸縮性配線4の延伸方向と平行な方向(Y方向)に伸縮した場合、第2伸縮性配線4の熱伝導率は低下するが、第1伸縮性配線2の熱伝導率の低下を抑制することができる。すなわち、前記第1伸縮性配線の延伸方向と前記第2伸縮性配線の延伸方向とは、少なくとも前記第1電子部品の近傍において交差することで、伸縮性実装基板100Aがどの方向に伸縮したとしても、熱信頼性の高い状態を維持することができる。なお、電子部品の近傍とは、平面視において電子部品からの距離が1mm以下の領域のことを指す。
【0039】
第2伸縮性配線4は、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1伸縮性配線2の延伸方向との交点を持ち、当該交点は、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1電子部品3又は接合部10と重なることがより好ましい。このように第2伸縮性配線4を配置することで、伸縮性実装基板100Aの熱信頼性をより高めることができる。
【0040】
なお、第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4は、配線全長にわたって1方向に延伸していなくてもよい。具体的には、
図3Aと
図3Bに示したように、第1伸縮性配線2は、第2伸縮性配線4の延伸方向と直交する方向に延伸する領域と、第2伸縮性配線4と平行に延伸する領域とを備えていてもよい。このような場合、第1電子部品3に近い領域における延伸方向の影響が大きいため、第1伸縮性配線2における部品接続部5付近の延伸方向と第2伸縮性配線4の延伸方向とが、交差していればよい。また、第2伸縮性配線4が複数の方向に枝分かれして延伸する領域を備えていてもよい。この場合も同様に、第1電子部品3に近い領域の延伸方向の影響が大きいため、第1伸縮性配線2における部品接続部5付近の延伸方向と第2伸縮性配線4の延伸方向とが、交差していればよい。
【0041】
第1伸縮性配線2の延伸方向と第2伸縮性配線4の延伸方向は、
図3Aと
図3Bで示した配置に限定されない。前述したように、各配線の延伸方向が異なれば、特定の伸縮方向に対する熱伝導率の低下は異なる。例えば伸縮性実装基板がX方向に伸縮した場合を考えると、X方向へ延伸している配線の熱伝導率は大きく低下し、Y方向へ延伸している配線の熱伝導率の低下は少ない。言い換えれば、伸縮性実装基板の伸縮方向と配線の延伸方向とがなす角が大きいほど、熱伝導率の低下が抑制される。なお、本明細書中における「なす角」は、交点に形成される2つの角のうち、小さいほうを指す。すなわち、最大で90度である。
【0042】
したがって、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とが交差するとき、第1伸縮性配線2の熱伝導率が大きく低下するような伸縮に対しては、第2伸縮性配線4の熱伝導率の低下が抑制される。この時、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とのなす角が大きいほど、第2伸縮性配線4の熱伝導率の低下は抑制されることとなる。第2伸縮性配線4の熱伝導率が大きく低下するような伸縮に対しては、第1伸縮性配線2の熱伝導率の低下が抑制される。すなわち、第1伸縮性配線2の延伸方向と第2伸縮性配線4の延伸方向とは、少なくとも第1電子部品3の近傍において交差するように配置することで、さらに言うと平面視で第1電子部品3と重なる領域において交差するように配置することで、伸縮性実装基板100Aがどのような方向に伸縮したとしても、熱伝導率の低下を抑制することができる。また、第1伸縮性配線2の延伸方向と第2伸縮性配線4の延伸方向とのなす角が大きいほど好ましく、直交することがより好ましい。
【0043】
また、複数の第2伸縮性配線4を備える場合、それぞれの第2伸縮性配線4の延伸方向が異なっていてもよい。そのように第2伸縮性配線4を配置することで、第2伸縮性配線4全体の熱伝導率の低下を抑制することができる。あらゆる方向への伸縮が想定される場合、複数の第2伸縮性配線4の延伸方向がそれぞれ異なっていることで、特定の方向に伸縮した場合の第2伸縮性配線4の熱伝導率の低下を抑制することができる。一方、想定される伸縮方向が一つに定まる場合、複数の第2伸縮性配線4をその方向に対して直交するように配置することが効果的である。特定の伸縮方向に対して、第2伸縮性配線4の熱伝導率の低下を大きく抑制でいるため、より熱信頼性の高い伸縮性実装基板100Aを提供することができる。
【0044】
[第1実施形態の第2変形例]
図4Aと
図4Bを参照して、第1実施形態の第2変形例について説明する。第1実施形態の第2変形例に係る伸縮性実装基板100Bは、第1実施形態に係る伸縮性実装基板100と比較して第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4の配置が相違する。具体的には
図4Aと
図4Bに示したように、伸縮性基材1の厚み方向において、第2伸縮性配線4が電子部品の上側に配置されている。
【0045】
すなわち、第1実施形態と同様に、部品接続部5と第2伸縮性配線4とは、伸縮性基材1からの距離がそれぞれ異なる部分に設けられている。このように配置することで、前述したように、伸縮性実装基板100Bに撓みが生じた際にも、第1電子部品3の近傍から放熱を十分に行うことができる。また、この配置は、第1電子部品3の下面側からの放熱を第1伸縮性配線2で担い、上面側からの放熱を第2伸縮性配線4で担うことができるので、高い放熱性が必要な電子部品を使う際に好適である。
【0046】
なお、伸縮性実装基板100Bは
図4Aと
図4Bのような配置に限定されない。
図4Aと
図4Bでは、第2伸縮性配線4は、伸縮性基材1の厚み方向からみて、第1電子部品3と重なるように配置されているが、接合部10と重なるように配置されていてもよい。また、第2伸縮性配線4の本数及び延伸方向も限定されない。
【0047】
[第1実施形態の第3変形例]
図5Aと
図5Bを参照して、第1実施形態の第3変形例について説明する。第1実施形態の第3変形例に係る伸縮性実装基板100Cは、第1実施形態と比較して第1伸縮性配線2の構成が相違する。具体的には、
図5Aと
図5Bに示したように、第1電子部品3の近傍における第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4の本数がそれぞれ相違している。
【0048】
図5Aと
図5Bに示したように、第1伸縮性配線2は第1電子部品3Aに接続された3本の伸縮性配線によって構成され、第2伸縮性配線4は2本の伸縮性配線によって構成される。すなわち、第1絶縁層6の上側に設けられた第1伸縮性配線2の配線密度は、第1絶縁層6の下側に設けられた第2伸縮性配線4の配線密度より大きい。
【0049】
伸縮性実装基板100Cは、例えば、第2伸縮性配線4が内側、第1伸縮性配線2が外側となるように屈曲して使用されることが想定される。伸縮性基材1が均一な厚みの部材で構成されていた場合、伸縮性基材1の厚み方向において、屈曲時に屈曲の中心から遠いほど、伸縮量が大きくなる。すなわち、伸縮量が変化する部分が生じるため、その部分が破断の起点となる可能性がある。上記のような構成にすることで、伸縮性実装基板100Cにおいて、伸縮性基材1に対してより遠い部分が伸縮しにくくなっているため、屈曲時に伸縮量が均一に近づく。したがって、屈曲時の破断を抑制することができる。
【0050】
なお、本明細書中における配線密度の大小は、特定領域における配線断面積の大小で比較することができる。すなわち、第1絶縁層6の上側に設けられた第1伸縮性配線2の配線密度は、第1絶縁層6の下側に設けられた第2伸縮性配4線の配線密度より大きい、とは、第1伸縮性配線2の断面積が第2伸縮性配線4の断面積より大きい、と言い換えることができる。本実施例で示したように、第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4が複数である場合、それぞれの断面積の合計を比較するものとする。
【0051】
なお、第1伸縮性配線2の本数と第2伸縮性配線4の本数が同一であってもよい。その場合、それぞれの伸縮性配線の幅や厚みを変化させることで、断面積を変化させることができる。断面積を変化させる方法として、上記を組み合わせてもよい。また、配線の伸縮のしやすさは断面積の合計によって決まるため、第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4に含まれる伸縮性配線1本ごとの断面積や本数の大小関係は特に限定されない。
【0052】
また、第1伸縮性配線2に含まれるそれぞれの伸縮性配線の断面積は同一であっても、異なっていてもよい。第2伸縮性配線4についても同様である。また、伸縮性基材1の厚み方向から見て第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4は
図5Aと
図5Bのような配置に限定されず、一部が重なっていてもよいし、完全に重なっていてもよい。
【0053】
また、伸縮性配線の断面積とは、伸縮性配線の延伸方向に垂直な任意の断面のことを指す。
図2Aと
図2Bに示したように伸縮性基材1の厚み方向において、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とが重なる領域の断面積を比較することが好ましいが、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4とが重ならない場合は、電子部品近傍の領域で比較することが好ましい。なお、
図5Aと
図5Bのように、特定の断面が、第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4に含まれる伸縮性配線の延伸方向に垂直な断面である場合、当該部分で比較することがより好ましい。
【0054】
また、第1伸縮性配線2に含まれるそれぞれの伸縮性配線の延伸方向は異なっていてもよい。その場合、それぞれの延伸方向に垂直な断面積の合計を比較する。第2伸縮性配線4についても同様である。また、第1伸縮性配線2の延伸方向と第2伸縮性配線4の延伸方向とは、少なくとも第1電子部品3の近傍において平行であることが好ましい。
【0055】
上記のように、伸縮性基材1が、第2伸縮性配線4が内側、第1伸縮性配線2が外側となるように屈曲したとき、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4を平行になるように、かつ、伸縮性基材1から遠い第1伸縮性配線2の配線密度を伸縮性基材1からより近い第2伸縮性配線4の配線密度よりも高くなるように配置することで、そのような方向への屈曲時に、電子部品近傍の伸縮量を均一に近づけることができる。
【0056】
第1実施形態の第1変形例と同様に、第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4はそれぞれ延伸方向の異なる領域を備えていてもよい。
【0057】
また、
図5Aと
図5Bのように、伸縮性基材1上に第2伸縮性配線4が設けられており、第1絶縁層6を介して第2伸縮性配線4の上側に部品接続部5が設けられているとき、第1伸縮性配線2の電流密度が第2伸縮性配線4の電流密度より大きくなるように、各配線の機能を選択することが好ましい。なお、伸縮性配線の電流密度とは、伸縮性配線に流れる電流を伸縮性配線の断面積で割った値のことである。すなわち、電流密度が大きいほど、伸縮性配線は発熱することとなる。このような構成にすることで、第2伸縮性配線4が第1伸縮性配線2と比較して熱が移動しやすくなるため、第1電子部品3から第2伸縮性配線4への放熱をより効率よく行うことができる。
【0058】
[第1実施形態の第4変形例]
図6Aと
図6Bを参照して第1実施形態の第4変形例について説明する。第1実施形態の第4変形例に係る伸縮性実装基板100Dは、第1実施形態に係る伸縮性実装基板100と比較して第2伸縮性配線4の配置が相違する。具体的には、第2伸縮性配線4は、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1電子部品3に重ならず、部品接続部5に重なる。
【0059】
前述したように、第2伸縮性配線4と第1電子部品3との距離が近いほど、第1電子部品3からの放熱を効率よく行うことができる。したがって、放熱性の観点においては、第1電子部品3の近傍において伸縮性放熱部材の面積は大きいほうが好ましく、伸縮性基材1の厚み方向から見て、伸縮性放熱部材が第1電子部品3の全体に重なることがより好ましい。しかし、伸縮性放熱部材の面積を増加させると、伸縮性実装基板100Dの伸縮性能を低下させることとなる。
【0060】
すなわち、伸縮性実装基板100Dの伸縮性能の低下を抑制しつつ、第1電子部品3からの放熱性能を高めるためには、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1電子部品3のうち、最も放熱させたい部分と第2伸縮性配線4とが重なるように配置することが好ましい。
図6Aと
図6Bのように配置することで、第1電子部品3のうち、部品接続部5に近い領域から効率よく放熱することができる。
【0061】
第2伸縮性配線4は
図6Aと
図6Bのような配置に限定されない。
図6Aと
図6Bでは、伸縮性基材1の厚み方向から見て、全ての部品接続部5と重なるように第2伸縮性配線4が配置されているが、少なくとも1つの部品接続部5と重なっていればよい。また、第2伸縮性配線4の延伸方向は、
図6Aと
図6Bのように第1伸縮性配線2の延伸方向と直交していなくてもよい。
【0062】
[第1実施形態の第5変形例]
図7を参照して第1実施形態の第5変形例について説明する。第1実施形態の第5変形例に係る伸縮性実装基板100Eは、第1実施形態に係る伸縮性実装基板100と比較して第2伸縮性配線4の配置が相違する。具体的には、第2伸縮性配線4は、伸縮性基材1の厚み方向から見て、部品接続部5に重ならず、第1電子部品3に重なる。
【0063】
上述したように、第1電子部品3と第2伸縮性配線4の距離が近いほど、効率よく放熱を行うことができる。第2伸縮性配線4を上記のように配置することで、第1電子部品3のうち、中央部から効率よく放熱することができる。一般に、電子部品の発熱時には部品中央部から最も発熱することが多い。したがって、
図7のように配置することで、第2伸縮性配線4の面積の増加を抑制しながら第1電子部品3からの放熱を、より効率的に行うことができる。
【0064】
なお、第2伸縮性配線4は
図7のような配置に限定されない。例えば、第2伸縮性配線4の延伸方向と第1伸縮性配線2の延伸方向とが、直交するように配置されていてもよい。また、第2伸縮性配線4に含まれる伸縮性配線の本数は特に限定されない。
【0065】
[第1実施形態の第6変形例]
図8を参照して第1実施形態の第6変形例について説明する。第1実施形態の第6変形例に係る伸縮性実装基板100Fは、第1実施形態に係る伸縮性実装基板100と比較して第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4の配置が相違する。具体的には、第1伸縮性配線2は、第1電子部品3との接続を境に延伸方向が異なっており、第2伸縮性配線4は、第1伸縮性配線2と同様に延伸方向が変化している。なお、
図8では明確化のため第1電子部品3Bのうち、第1伸縮性配線2と接続されている電極13のみを図示している。
【0066】
図8に示したように、第1伸縮配線2は第1電子部品3Bを挟んで延伸方向が変化していてもよい。つまり、第1電子部品の配置や形状に最適な形に、第1伸縮性配線2の引き回し方向を変化させることができる。同様に、第2伸縮性配線4の延伸方向を第1伸縮性配線2と延伸方向が一致するように変化させてもよい。
【0067】
第1実施形態の第6変形例は、
図8のような配置に限定されない。例えば第2伸縮性配線4が部品近傍で一方向に延伸していてもよい。伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1伸縮性配線2と第2伸縮性配線4が重なるように配置してもよい。
【0068】
図8に示したように、第1伸縮性配線2が第1電子部品3の近傍で複数の方向に延伸している場合、第2伸縮性配線4は、伸縮性基材1の厚み方向から見て第1電子部品3又は部品接続部5と重なる領域において、第1伸縮性配線2が延伸するいずれの方向とも異なる方向に延伸することが好ましい。そのように配置することで、第1伸縮性配線2の熱伝導率が低下するような伸縮が生じた際に、第2伸縮性配線4の熱伝導率の低下を抑制することができる。
【0069】
[第2実施形態]
図9を参照して第2実施形態について説明する。第2実施形態に係る伸縮性実装基板101は、第1実施形態に係る伸縮性実装基板100と比較して、第2絶縁層7をさらに備える。
【0070】
伸縮性基材1の厚み方向から見て、前記第2伸縮性配線4と前記第1電子部品又は前記部品接続部とが重なる領域において、第2伸縮性配線4と伸縮性基材1との間に、第2絶縁層7をさらに備える。このように第2絶縁層7を配置することで、伸縮性実装基板101の屈曲時の第2伸縮性配線4の伸縮を低減し、第2伸縮性配線4の熱伝導率の低下を抑制することができる。
【0071】
第2絶縁層7は、樹脂材料、又は、樹脂材料及び無機材料からなる混合物であることが好ましく、樹脂材料として例えば、ウレタン系、スチレン系、オレフィン系、シリコーン系、フッ素系、ニトリルゴム、ラテックスゴム、塩化ビニル、エステル系、アミド系等のエラストマー系樹脂、エポキシ、フェノール、アクリル、ポリエステル、イミド系、ロジン、セルロース、ポリエチレンテレフタレート系、ポリエチレンナフタレート系、ポリカーボネート系樹脂が挙げられる。
【0072】
第2絶縁層7は、第1絶縁層6と同一の部材であってもよいし、異なっていてもよい。また、第2絶縁層7と第1絶縁層6とか同一の部材である場合、両者が一体となっていてもよい。
【0073】
第2絶縁層7が、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第2伸縮性配線4と第1電子部品又は部品接続部とが重なる領域において、第2伸縮性配線4と伸縮性基材1との間に配置されることで、第2伸縮性配線4の伸縮性基材1の厚み方向における位置を調整することができる。伸縮性実装基板101が上下方向に撓み、振動した際、厚み方向の位置によって変位が大きい部分と小さい部分がある。具体的には、変位量が最も大きい部分が振動における腹、最も小さい部分が振動における節に相当する。すなわち、第2絶縁層7を配置することで、第2伸縮性配線4を厚み方向において最も変位量の少ない部分に近づけることができる。
【0074】
なお、この場合の最も変位量が少ない位置は単なる厚みの中央に限定されず、各構成要素のヤング率などによって変化する。第2絶縁層7は、第2伸縮性配線4全体と伸縮性基材1との間に配置されていてもよい。また
図9に示すように、第2絶縁層7の一部が、伸縮性基材1と第1伸縮性配線2との間に配置されていてもよい。また、第2絶縁層7は、伸縮性基材1の全体に配置されていてもよい。
【0075】
[第3実施形態]
図10Aと
図10Bを参照して第3実施形態について説明する。第3実施形態に係る伸縮性実装基板102は、第1実施形態に係る伸縮性実装基板100と比較して、封止層8をさらに備える。なお、
図10Aの上面図では、封止層8の内部にある第1絶縁層6の図示を省略し、また、封止層8をハッチングにて示している。第1絶縁層6は、
図10Bに示すように、封止層8の内部にのみ配置されていてもいいし、封止層8の外部に延設されていて第1伸縮性配線2全体を覆っていてもいい。
【0076】
封止層8は第1電子部品3を封止して、第1電子部品3を外力から保護する。封止層8の構成材料は特に限定されないが、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエチレン、ポリスチレン、ポリカーボネート、ポリフッ化ビニリデン、ポリイミド、液晶ポリマー、ポリテトラフルオロエチレン、フェノール樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、スチレン・ブタジエン系樹脂等のエラストマー系樹脂、等が挙げられる。
【0077】
封止層8を設けることで、第1電子部品3を外力から保護することができる一方で、部品近傍からの熱の拡散を抑制してしまう。封止層8を設ける場合、伸縮性基材1の厚み方向において、封止層8と一部が重なるように第2伸縮性配線4を設け、かつ、第2伸縮性配線4を封止層8の外側に引き回すことで、第1電子部品3から放熱することができる。
【0078】
すなわち、第3実施形態に係る伸縮性実装基板102は、伸縮性基材1と、伸縮性基材1に設けられた第1伸縮性配線2と、伸縮性基材1に搭載され、第1伸縮性配線2に接続された第1電子部品3と、伸縮性基材1に設けられた第2伸縮性配線4と、第1電子部品3を封止する封止層8と、を備え、第1伸縮性配線2は、第1電子部品3に接続される部品接続部5を有し、第2伸縮性配線4は、伸縮性基材1の厚み方向から見て、その一部が、封止層8と重なる。なお、第2伸縮性配線4が本開示における伸縮性放熱部材に相当する。
【0079】
上記のような構造にすることで、第2伸縮性配線4のうち、伸縮性基材1の厚み方向から見て、封止層8と重なる領域に封止層8内部の熱が移動し、さらに第2伸縮性配線4の残りの領域、つまり封止層8の外側領域に拡散されることで、封止層8内にこもった熱を逃がすことができる。
【0080】
なお、封止層8の大きさは第1電子部品3より大きければよい。また、形状も特に限定されず、伸縮性基材1の厚み方向からみて、矩形状であってもよいし円形状であってもよい。
【0081】
また、
図10Aと
図10Bに示すように、第2伸縮性配線4の一部が封止層8の内部に配置されている。第2伸縮性配線4を封止層8の内部に配置することで、伸縮性基材1の厚み方向から見た、第1電子部品3と第2伸縮性配線4との距離を近づけることができる。すなわち、封止層8からの放熱をより効率よく行うことができる。
なお、
図10Aと
図10Bでは、第2伸縮性配線4が封止層8の内部に配置され、第1伸縮性配線2は封止層8と伸縮性基材1との界面に配置されている。
【0082】
なお、第2伸縮性配線4は
図10Aと
図10Bのような配置に限定されず、例えば、第1実施形態のように、第1伸縮性配線2の下側に配置されていてもよい。また、第2伸縮性配線4は第1電子部品3の近傍に配置されていることが好ましい。また、第1電子部品、第1伸縮性配線、第2伸縮性配線、第1絶縁層の配置等は、第1実施形態と同様の態様をとることができる。
【0083】
[第3実施形態の第1変形例]
図11を参照して第3実施形態の第1変形例について説明する。第3実施形態の第1変形例に係る伸縮性実装基板102Aは、第3実施形態に係る伸縮性実装基板102と比較して、第2伸縮性配線4の配置が相違する。
【0084】
図11に示すように、第1伸縮性配線2の延伸方向と第2伸縮性配線4の延伸方向とが平行であってもよい。第2伸縮性配線4は、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1電子部品3と重なるように設けられている。
図11では、第1絶縁層6の図示を省略しているが、第1実施形態と同様、第1絶縁層を第1伸縮性配線と第2伸縮性配線との間に配置することで、第1絶縁層6によって第1伸縮性配線と第2伸縮性配線との短絡を抑制できるため、伸縮性基材1の厚み方向における第1電子部品3と第2伸縮性配線4との距離を近づけることができる。すなわち、効率よく放熱を行うことができる。
【0085】
なお、第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4の配置は
図10Aと
図10Bのような配置に限定されない。第1実施形態の各変形例として示した配置にすることで、前述した効果を奏することができる。
【0086】
[第4実施形態]
図12Aと
図12Bを参照して第4実施形態について説明する。第4実施形態に係る伸縮性実装基板103は、第1実施形態に係る伸縮性実装基板100と比較して、第2電子部品9を備える点で相違する。なお、
図12Aと
図12Bの説明では明確化のため、第1伸縮性配線及び第2伸縮性配線の各部分に異なる符号をつけて説明するが、異なる伸縮性配線であることを示すものではない。具体的には、第3実施形態までの説明では、電子部品に接続された前後でも同一の符号をつけていたが、第4実施形態では異なる符号をつけて説明する。また、第3実施形態までの説明では第1伸縮性配線2又は第2伸縮性配線4が複数の場合、全て同じ符号をつけていたが、第4実施形態では異なる符号をつけて説明する。
【0087】
伸縮性実装基板103は第2電子部品9をさらに備える。なお、第2電子部品9は第2伸縮性配線4に接続されている。第2電子部品9は封止層8によって封止されている。第2電子部品9の具体的な例として、加速度センサ、温度センサなどが挙げられる。第2電子部品9は特に限定されず、増幅器(オペアンプ、トランジスタ等)、チップコンデンサ、チップ抵抗、LED、半導体IC、チップインダクタなどであってもよい。また、第1電子部品3B及び3Cと同じ部品であってもよいし、異なっていてもよい。また、第1電子部品3B及び3Cと同様に、第2電子部品9は能動素子であることが好ましいが、受動素子であってもよい。
【0088】
図12Aの上面図に示すように、第1伸縮性配線2A及び2Bは第1電子部品3B及び3Cに接続され、第2伸縮性配線4A、4B、4C及び4Dは第2電子部品9に接続されている。
図12Bの断面図に示すように、第2伸縮性配線4A及び4Bは第1電子部品3Bの伸縮性放熱部材として機能する。同様に、第2伸縮性配線4C及び4Dは第1電子部品3Cの伸縮性放熱部材として機能する。また、第1電子部品3Bの実装領域をZ1で示し、第1電子部品3Cの実装領域をZ2で示す。なお、このように第1電子部品を複数備える場合、各第1電子部品に共通の第2伸縮性配線4を配置してもよいし、各第1電子部品のそれぞれに異なる第2伸縮性配線4を設けてもよい。あるいは、複数の第1電子部品の各々に、配線パターンや放熱パターンなどの異なる機能を持つ伸縮性放熱部材を設けてもよい。なお、第4実施形態以外の実施形態においても、複数の第1電子部品3を備えていてもよいことは言うまでもない。
【0089】
一方、第2伸縮性配線4が接続される第2電子部品9についても、使用時に発熱することがある。すなわち、第2電子部品9についても放熱を行う必要があるが、第2伸縮性配線4は第1電子部品3B及び3Cにおける第1伸縮性配線2に相当するため、放熱が不十分となる虞がある。
【0090】
このような場合、
図12Aと
図12Bに示すように、第2電子部品9の近傍に第1伸縮性配線2Bを配置することで、第1伸縮性配線2Bが第2電子部品9の放熱部材として機能する。具体的には、
図12Aと
図12Bに示すように、伸縮性基材1の厚み方向から見て、第1伸縮性配線2Bの一部が第2電子部品9を封止する封止層8に重なっている。
【0091】
すなわち、ある電子部品に接続される配線を、その他の電子部品に対する放熱部材として機能させることができる。なお、第1電子部品3及び第2電子部品9が複数であってもよいし、第1伸縮性配線2及び第2伸縮性配線4以外の伸縮性配線を備えていてもよい。また、
図12Aと
図12Bで示したように、第1電子部品3と第2電子部品9が十分近いことが好ましい。前述したように、より確実にそれぞれの伸縮性配線が、もう一方に接続される電子部品の放熱部材として機能する。なお、第1電子部品3B及び3Cと第2電子部品9とが離れていたとしても、第2電子部品9を、第1電子部品3B及び3Cより発熱量の少ないものとすることで、第2伸縮性配線4の電流密度を調整することができる。すなわち、前述したように第1電子部品3B及び3Cからの放熱をより効率的に行うことができる。
【0092】
第4実施形態の説明について、第1実施形態と第3実施形態の組み合わせを用いて説明したが、複数の第1実施形態が組み合わされていても、複数の第2実施形態が組み合わされていてもよい。
なお、上述のような本発明は、以下の態様を包含していることを確認的に述べておく。
第1態様:
伸縮性基材と、
前記伸縮性基材に設けられた第1伸縮性配線と、
前記伸縮性基材に搭載され、前記第1伸縮性配線に接続された第1電子部品と、
前記伸縮性基材に設けられた伸縮性放熱部材と、を備え、
前記第1伸縮性配線は、前記第1電子部品に接続される部品接続部を有し、
前記伸縮性放熱部材は、前記伸縮性基材の厚み方向から見て、その一部が、前記第1電
子部品又は前記部品接続部と重なる、
伸縮性実装基板。
第2態様:
前記伸縮性基材の厚み方向において、前記第1電子部品と前記伸縮性放熱部材との間に
、第1絶縁層が配置される、
第1態様に記載の伸縮性実装基板。
第3態様:
前記伸縮性放熱部材は第2伸縮性配線である、
第1態様又は第2態様に記載の伸縮性実装基板。
第4態様:
前記部品接続部と前記第2伸縮性配線とは、前記伸縮性基材からの距離がそれぞれ異な
る部分に設けられている、
第3態様に記載の伸縮性実装基板。
第5態様:
前記伸縮性基材の厚み方向において、前記第1電子部品と前記伸縮性放熱部材との間に
第1絶縁層が配置され、
前記伸縮性基材上に前記第2伸縮性配線が設けられており、前記第1絶縁層を介して前
記第2伸縮性配線の上側に前記部品接続部が設けられている、
第4態様に記載の伸縮性実装基板。
第6態様:
前記第1絶縁層の上側に設けられた前記第1伸縮性配線の配線密度は、前記第1絶縁層
の下側に設けられた前記第2伸縮性配線の配線密度より大きい、
第5態様に記載の伸縮性実装基板。
第7態様:
前記第1伸縮性配線の延伸方向と前記第2伸縮性配線の延伸方向とは、少なくとも前記
第1電子部品の近傍において平行である、
第4態様から第6態様のいずれか一つに記載の伸縮性実装基板。
第8態様:
前記第1伸縮性配線の延伸方向と前記第2伸縮性配線の延伸方向とは、少なくとも前記
第1電子部品の近傍において交差する、
第4態様から第6態様のいずれか一つに記載の伸縮性実装基板。
第9態様:
前記伸縮性基材の厚み方向から見て、前記第2伸縮性配線と前記第1電子部品又は前記
部品接続部とが重なる領域において、前記第2伸縮性配線と前記伸縮性基材との間に、第
2絶縁層をさらに備える、
第4態様から第8態様のいずれか一つに記載の伸縮性実装基板。
第10態様:
第2電子部品をさらに備え、
前記第2伸縮性配線は前記第2電子部品に接続される、
第4態様から第9態様のいずれか一つに記載の伸縮性実装基板。
第11態様:
伸縮性基材と、
前記伸縮性基材に設けられた第1伸縮性配線と、
前記伸縮性基材に搭載され、前記第1伸縮性配線に接続された第1電子部品と、
前記伸縮性基材に設けられた伸縮性放熱部材と、
前記電子部品を封止する封止層と、を備え、
前記第1伸縮性配線は、前記電子部品に接続される部品接続部を有し、
前記伸縮性放熱部材は、前記伸縮性基材の厚み方向から見て、その一部が、前記封止層
と重なる、
伸縮性実装基板。
第12態様:
前記伸縮性放熱部材の一部は前記封止層の内部に配置される、
第11態様に記載の伸縮性実装基板。
第13態様:
前記伸縮性基材の厚み方向において、前記第1電子部品と前記伸縮性放熱部材との間に
、第1絶縁層が配置される、
第11態様又は第12態様に記載の伸縮性実装基板。
第14態様:
前記伸縮性放熱部材は第2伸縮性配線である、
第11態様から第13態様のいずれか一つに記載の伸縮性実装基板。
第15態様:
前記部品接続部と前記第2伸縮性配線とは、前記伸縮性基材からの距離がそれぞれ異な
る部分に設けられている、
第14態様に記載の伸縮性実装基板。
第16態様:
前記伸縮性基材の厚み方向において、前記第1電子部品と前記伸縮性放熱部材との間に
第1絶縁層が配置され、
前記第1絶縁層の上側に設けられた前記第1伸縮性配線の配線密度は、前記第1絶縁層
の下側に設けられた前記第2伸縮性配線の配線密度より大きい、
第14態様又は第15態様に記載の伸縮性実装基板。
第17態様:
前記第1伸縮性配線の延伸方向と前記第2伸縮性配線の延伸方向とは、少なくとも前記
第1電子部品の近傍において平行である、
第15態様又は第16態様に記載の伸縮性実装基板。
第18態様:
前記第1伸縮性配線の延伸方向と前記第2伸縮性配線の延伸方向とは、少なくとも前記
第1電子部品の近傍において交差する、
第15態様又は第16態様に記載の伸縮性実装基板。
第19態様:
前記伸縮性基材の厚み方向から見て、前記第2伸縮性配線と前記第1電子部品又は前記
部品接続部とが重なる領域において、前記第2伸縮性配線と前記伸縮性基材との間に、第
2絶縁層をさらに備える、
第15態様から第18態様のいずれか一つに記載の伸縮性実装基板。
第20態様:
第2電子部品をさらに備え、
前記第2伸縮性配線は前記第2電子部品に接続される、
第15態様から第19態様のいずれか一つに記載の伸縮性実装基板。
【符号の説明】
【0093】
1:伸縮性基材
2、2A、2B:第1伸縮性配線
3、3A、3B、3C、3D:第1電子部品
4、4A、4B、4C,4D:第2伸縮性配線(伸縮性放熱部材)
5:部品接続部
6:第1絶縁層
7:第2絶縁層
8:封止層
9:第2電子部品
10:接続部
11A、11B:電子部品
12:コネクタ
100、100A、100B、100C、100D、100E、100F、101、102、102A,103:伸縮性実装基板
Z、Z1、Z2:実装領域