(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175119
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】NRにおけるページングCORESETマッピングに対するSSBの機構
(51)【国際特許分類】
H04W 68/02 20090101AFI20241210BHJP
H04W 56/00 20090101ALI20241210BHJP
H04W 72/0446 20230101ALI20241210BHJP
H04W 72/23 20230101ALI20241210BHJP
【FI】
H04W68/02
H04W56/00 130
H04W72/0446
H04W72/23
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024163926
(22)【出願日】2024-09-20
(62)【分割の表示】P 2023126941の分割
【原出願日】2017-11-17
(71)【出願人】
【識別番号】514136668
【氏名又は名称】パナソニック インテレクチュアル プロパティ コーポレーション オブ アメリカ
【氏名又は名称原語表記】Panasonic Intellectual Property Corporation of America
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ゴンザレス ダビド
(72)【発明者】
【氏名】バムリ アンキット
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 秀俊
(72)【発明者】
【氏名】ワン リレイ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザ機器(UE)によるによるページングメッセージの効率的な監視を容易にする集積回路を提供する。
【解決手段】無線通信システムにおいて、ユーザ機器は、動作中に、ユーザ機器がページングされるリソースを含み、ユーザ機器をページングするためのページング情報を含むページング領域の開始位置を計算し、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、ユーザ機器をページングするためのページング情報の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを決定する回路を備える。
【選択図】
図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ機器を制御する集積回路であって、
ユーザ機器がページングされるリソースを含むページング領域であって、前記ユーザ機器をページングするためのページング情報を含む前記ページング領域の開始位置を計算する計算処理と、
基地局から、前記ページング領域中の前記ページング情報の位置を示す、ページングビットマップのインジケータを受信する受信処理と、を含み、
前記計算処理は、前記インジケータに基づいて、前記ユーザ機器をページングするための前記ページング情報の前記位置を得るオフセットを決定し、
前記受信処理は、前記基地局から、同期ブロックを送信するための候補位置セットのうちで前記同期ブロックが送信される複数の位置を示す同期ビットマップを受信し、
前記計算処理は、前記同期ビットマップによって示される前記複数の位置から、前記ユーザ機器の同期のために最適な同期ブロックの位置の順序値を決定し、
前記ユーザ機器の同期のために最適な前記同期ブロックの前記順序値は、前記ページングビットマップによって示される、前記ページング情報が実際に送信される時間位置を示すビットの順序値に対応する、
集積回路。
【請求項2】
前記計算される開始位置はシンボルを示し、前記オフセットの前記インジケータは、前記開始位置に関する絶対シンボルオフセットを示す値である、請求項1に記載の集積回路。
【請求項3】
前記計算される開始位置はスロットを示し、前記オフセットの前記インジケータは、前記開始位置の前記スロット中のシンボルインデックスである、請求項1に記載の集積回路。
【請求項4】
前記計算される開始位置はシンボルを示し、前記オフセットの前記インジケータは、前記開始位置の前記シンボルに関するスロットオフセットと、前記スロットオフセットによって示されるスロット中のシンボルインデックスとの組み合わせである、請求項1に記載の集積回路。
【請求項5】
前記オフセットの前記インジケータは、前記基地局から受信された、残りの最小システム情報、RMSI、又は他のシステム情報、OSIに含められる、請求項1に記載の集積回路。
【請求項6】
前記ページング領域の前記開始位置を計算し、それぞれのページング機会、POの計算を行うことによって前記ページング情報の前記位置を示す前記オフセットを決定する、請求項1に記載の集積回路。
【請求項7】
前記ページング領域は、複数の同期ブロックの各々に対して共通の共通ページング領域である、請求項1に記載の集積回路。
【請求項8】
前記ユーザ機器をページングするためのページング情報を含んだ前記ページング領域を含む複数のページング領域からのそれぞれのページング領域は、それぞれの同期ブロックと関連付けられる、請求項1に記載の集積回路。
【請求項9】
前記ページング領域の前記開始位置、及び前記ユーザ機器をページングするための前記ページング情報の前記位置は、時間領域中のリソースの位置である、請求項1に記載の集積回路。
【請求項10】
前記ページング領域の前記開始位置はシンボル又はスロットを示す、請求項1に記載の集積回路。
【請求項11】
前記ユーザ機器をページングするための前記ページング情報の前記位置を示す前記オフセットは、シンボル及び/又はスロットを示す、請求項1に記載の集積回路。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は通信システム内のユーザデバイスのページング(paging)に関する。
【背景技術】
【0002】
新しい無線(NR:New Radio)は、5G候補技術として国際電気通信連合に提出される第3世代パートナーシッププロジェクト(3GPP:3rd Generation Partnership Project)によって開発されている技術である。NRの最も注目すべき特徴の一つは、特に高周波帯域において有用となるビーム形成(非特許文献1)を用いる動作を考慮して設計されていることである。大まかに言えば、ビーム形成は、所与の無線送信のエネルギを、例えば、高周波における高い伝搬損失を補うように範囲を拡張することができるように、特定の方向に集中することを可能にする。5Gが、より多くの周波数帯が利用可能である高周波において動作すると期待されるので、ビーム形成動作はNRにおいて重要である。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0003】
【非特許文献1】Dahlman et al.“4G,LTE-Advanced Pro and The Road to 5G”,3rd Ed.Elsevier.2016
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一つの非限定的な例示的実施形態が、ユーザ機器(UE:User Equipment)によるページングメッセージの効率的な監視を容易にする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一つの一般的な態様において、本明細書で開示される技術は、通信システム内で基地局へ/から、データを送信及び/又は受信するためのユーザデバイスを提供する。このユーザデバイスは、動作中に、ユーザデバイスがページングされるリソースを含むページング領域であって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含むページング領域の、開始位置を計算し、さらに、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを決定する、回路を備える。
【0006】
一般的な又は特定の実施形態は、システム、方法、集積回路、コンピュータプログラム、記憶媒体、又はそれらの任意の選択的な組み合わせとして実装することができることに留意されたい。
【0007】
開示される実施形態の付加的な利益及び利点は本明細書及び図面から明白となるであろう。利益及び/又は利点は本明細書及び図面の種々の実施形態及び特徴によって個々に得ることができ、そのような利益及び/又は利点の1つ又はそれ以上を得るために、実施形態及び特徴の全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】リソース内の同期ブロックの割り当ての略図である。
【
図2】基地局によって実行されるビーム形成の図である。
【
図3】リソース内のページング情報の割り当ての図である。
【
図4】一実施形態による基地局及び送信デバイスのブロック図である。
【
図5】一実施形態によるページング領域の計算の略図である。
【
図6】別の実施形態によるページング領域の計算の略図である。
【
図7】同期ビットマップによる同期ブロックの指示の図である。
【
図9】ページングビットマップを用いてページング情報の位置を決定する図である。
【
図10】一実施形態によるRRCシグナリングの一実施例である。
【
図11】シグナリングされたオフセット値を用いてページング情報の位置を決定することの図である。
【
図12】シグナリングされたオフセット値を用いてページング情報の位置を決定することの図である。
【
図13】一実施形態によるRRCシグナリングの一実施例である。
【
図14】シグナリングされたオフセット値を用いてページング情報の位置を決定することの図である。
【
図15】一実施形態によるRRCシグナリングの一実施例である。
【
図16】ページング機会(PO:paging occasion)計算を用いてページング情報の位置を決定することの図である。
【
図17】一実施形態によるRRCシグナリングの一実施例である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
ビーム形成動作をサポートするために、取り分け、時間/周波数同期及びページングなどの機能性を含むNRの幾つかの特徴を再設計する必要がある。本開示は、NRにおけるページング設計に関する。セルラーシステムの文脈において、ページングは、場合により数個のセルから構成される追跡区域(tracking area)と呼ばれる所与の地理学的区域内のUE(IDLEモードにある)の位置をネットワークが突き止め、接続セットアップを開始する機構である。ネットワークは、ページングされるUEの正確な地理学的位置を知らないので、ビーム形成されたページングメッセージ(NRにおいて使用される)が、ページングされるUEが確実に見出されるように、種々の方向、種々の時刻に送信される必要がある。類似の挙動が、時間及び周波数基準をUEに与える同期信号のために、既に承認されている。即ち、これらの信号はセル内で、UEがいわゆる同期ブロック(SSB:so-called Synchronization Blocks)から時間-周波数基準及び何か他の情報を得た後にシステムにアクセスすることができるように、ビーム探索される(即ち、種々の時刻に種々のビーム上で送信される)。この故に、SSB及びページング信号/メッセージが類似の挙動示す、即ち、両方がビーム探索される必要があると、ある特定のアソシエーション又は関係を利用することができると期待される。SSBは、時間領域内に所定数のシンボル、例えば、4つのシンボル、並びに所定数のサブキャリア又は物理リソースブロックから成るリソースのブロックである。シンボル及び/又はサブキャリア若しくは物理リソースブロックの数は、標準的に定めることができ、又はシステムリソース内で設定可能とすることができる。SSBは、PPS、SSS及びPBCHを搬送することができる。
【0010】
本開示は、これらの関係を、より効率的なページング動作を達成することができるように、具体的には、ページング信号が送信される全時間間隔をUEが監視することを回避するように、利用する幾つかの方式/機構を提供する。それよりも、目標は、ネットワークがUEの位置に一致する適切な方向にビーム形成されたページング信号を送信する特定の時刻にのみUEが可能性のあるページングメッセージをリッスンする(listen)ことができる手段を提供することである。ここで、「手段(means)」は、例えば、関連するビーム形成されたページング信号が送信される実際の周波数及び時間位置を示す必要なシグナリング/情報のことを指す。
【0011】
本開示は、NRアクセス技術(RP-171418-“Revision of WI:New Radio Access Technology”,S.Y.Lien,S.L.Shieh,Y.Huang,B.Su,Y.L.Hsu and H.Y.Wei,“5G New Radio:Waveform,Frame Structure,Multiple Access,and Initial Access,”in IEEE Communications Magazine,vol.55、no.6,pp.64-71,2017)に関する進行中の作業項目に関する。それは、「初期アクセス(initial access)」フレームワークに関する。初期アクセスは、取り分け、同期信号及びページング設計を含む。具体的には、幾つかの実施形態が、UE側におけるページング受信をより効率的にするために、SSBをページングに関連付けることができる機構を提供する。
【0012】
以下の点は、LTEにおけるページング動作を要約し、NRにおける類似点と相違点を強調する。
【0013】
・既に指摘したように、ページングは、いわゆる追跡区域内のUEの位置を突き止め、UEが基本的にIDLEモードにあるときにセットアップ接続を開始するために用いられる。従って、LTEにおいて、ページングメッセージが追跡区域の各セル内にブロードキャストされる。追跡区域に基づくこの動作は、NRにおいても類似であると期待される。
【0014】
・LTEにおいて、ページングメッセージを受信するために、「通常(normal)」データ送信に類似の機構が用いられる。即ち、初めにUEが、どこでいつ実際のページングメッセージが送信されるかを知るための制御情報(物理レイヤ及びMACレイヤを指すレイヤ1/レイヤ2のシグナリングを意味するL1/L2シグナリング)を受信し監視する。以後、このL1/L2シグナリング及び実際のページングメッセージは、それぞれ、ページングDCI(ダウンリンク制御情報)及びページングメッセージと呼ばれる。この挙動はNRにおいても、少なくとも基準として採用される。さらに、NRの文脈において、ページングDCIは、一般にCORESET(COnfiguration REsource SET)と呼ばれる一組のリソースに含まれる。それ故に、UEは、ページングメッセージを受信するためにページングCORESETの位置を突き止めて受信する必要がある。
【0015】
・LTEにおいて、ページングDCI/メッセージは追跡区域のセル内にブロードキャストされるが、NRにおいては、ビーム動作が一般にサポートされる。即ち、ページングメッセージは、種々の方向に、種々の時間スロットにおいて送信される。
【0016】
・LTEにおけるエネルギ効率的な動作を可能にするために、IDLEモードのUEは殆どの時間スリープし、それらが潜在的にページングされるときにのみウェイクアップする。UEをページングすることができる時刻インスタンスはページング機会(PO:Paging Occasion)と呼ばれ、この故に、ページングサイクルが定められる。所定の式により、UE ID及び他のパラメータを用いて、各々のUEは、いつ、ページング、即ち、PO(フレーム及びサブフレーム)を監視する必要があるかを決定する。以後、これはPO計算と呼ばれる。NRにおいては、類似の挙動が期待されるが、幾つかの違いがある。UEはまた、所定の式を用いてそれらの対応するPOの時間-位置を決定し、POを周期的に監視する。しかし、ビーム探索動作をサポートするために、POは、場合により幾つかの時間スロット(全ての必要なビームが送信される)で構成される時間間隔として定められる。それ故に、UEがPO計算によって決定するものは、POの開始時間となる。従って、原理的に、UEは、それに関係するページングメッセージが送信されたかどうかを確かめるために全てのPO間隔の間、リッスンする必要があることになり、エネルギ消費の観点から効率的ではない挙動となる。
【0017】
・LTEにおいて、POは、ページングDCIが場合により送信される(予備のID:P-RNTIを用いて)フレーム及びサブフレームを示す。NRにおいては、動作はよりフレキシブルである。ページングCORESETは、スロット内部で、種々のOFMDシンボル(以後、シンボル)で送信することができ、その持続もまた可変である。即ち、ページングCORESET持続は1つ又はそれ以上のシンボルとすることができる。従って、UEに、監視すべきページングCORESETの正確な時間-位置を示すために、シンボルについての分解度の指示(インジケーション:indication)が必要となる。スロットは時間領域において14のシンボルからなることを思い出されたい。
【0018】
既に指摘したように、NRの1つの基本的な特徴は、ビーム形成に基づく動作に対するサポートである。セルラーシステムにおける1つの重要な機能は、UEのための信頼性のある時間-周波数基準を提供することである。LTEにおいてこの目的のために用いられる信号は、セル内にブロードキャストされ、NRにおいては、この信号は、種々の時刻に種々の方向(ビーム)に送信される必要がある。それ故に、SSBは、UEがシステムにアクセスするのを可能にするための時間-周波数基準及び情報を含むように定められる。SSBは、それぞれ全ての方向に送信されるので、原理的には、UEがそれらの時間多重SSBの少なくとも1つをキャッチすること、即ち、成功裏に受信することができ、最終的にはシステムにアクセスすることができる。それ故に、UEは、それが受信するSSBにより、それ自体の位置を突き止める。1)これらの信号は、他の目的、例えば、無線リソース管理のために周期的に監視され、2)原理的にはIDLEのUEでさえも、それらが属するSSBを常に決定することができるので、何らかのアソシエーションが存在し、UEに対してシグナリングされるか又はUEにより知られる限り、この知見を、いつPO(その方向に送信される1つ)が送信されることになるかを知るために用いることが可能となる。本開示は、これらのアソシエーションを生成してシグナリングするための方式に関する。
【0019】
・マルチビーム動作におけるページングに関する、ページングのためのサポートビーム探索、及び以下の方法の研究:
○Alt-1:SSブロック(さらなる研究のために残されるページングの詳細)を用いてページングを多重化すること。
○Alt-2:ページングのためのビーム探索の別の循環を加えること(注意:ビーム探索の別の循環は、SSバーストセットのビーム探索とは異なる)。
○他の代替案は排除されない。事業者は、ページングに関するそれらの仮定を報告する。
【0020】
・少なくともRRCアイドルモードのためのページングチャネル設計をサポートすることは、以下の通りである:ページングメッセージが、NR-PDCCHにより搬送されるDCIによってスケジューリングされ、関連付けられるNR-PDSCH内で送信される。
【0021】
・ページングに関して、RAN1(無線アクセスネットワーク上の3GPP作業グループ、レイヤ1)は以下の選択肢から選択されることになる:
○選択肢1:ページングメッセージが続くページングDCI
・注意:これらは、それらが連続することを意味しない
○選択肢2:UEフィードバックをトリガするページンググループインジケータ及びページングメッセージが続くページングDCI
○選択肢3:ページンググループインジケータ及びページングメッセージが続くページングDCI
○選択肢4:ページングDCIが選択肢1又は2の使用を示す。
【0022】
・RAN2(3GPP作業グループRAN、レイヤ2)は、ページングDCI及びページングメッセージが、上記の選択肢を含む同じ又は異なるPO内に有り得るかどうかを明確にするであろう。
【0023】
・少なくとも選択肢1(ページングメッセージが続くページングスケジューリングDCI)がサポートされる。
○ページングスケジューリングDCI及びページングメッセージは、少なくとも同じスロット内で送信される。
○NRは、UEがそのPO/スロットで明確に設定される場合、LTE類似のUEグループ化をサポートする。これは、選択肢1の一部分と考えられる。
○UEグループ化の細部はRAN2次第である。
【0024】
・ページング機会のための少なくともいくつかのパラメータは、明示的にシグナリングされる。
○RAN1は、このことが、少なくとも周期的にUEがページングスケジューリングDC1を監視することを含むことを理解する。
【0025】
・上記のそのような情報がRMSI又はOSIにおけるかどうかを決定することはRAN2次第である。
【0026】
・UEは、SSブロック、ページングDCI及びページングメッセージの間のQCLを仮定することができる
○SSブロックと、ページングDCI可能なサブセット/メッセージとの間のアソシエーションに関する詳細は今後検討される。
【0027】
つまり、3GPPにおける幾つかの関連する合意(agreements)は以下のように要約することができる。
【0028】
・NRにおいて(LTEに類似して)ページングは、追跡区域(場合により複数のセルで構成される)内でIDLEモードのUEの位置を決定する、ネットワーク始動機構(a network-initiated mechanisms)であり、次いで接続セットアップを開始する。
【0029】
・RAN1#87において、マルチビーム動作におけるページングのためのサポートが合意された。RAN1#88における後の合意は、ページングメッセージが、NR-PDCCHにより搬送されるDCIによってスケジューリングされ、関連付けられるNR-PDSCHにおいて送信されることをさらに詳述する。
【0030】
・RAN1 NR#3において、幾つかのページング機構(mechanisms)が提案され、最近の会合、RAN1 90Bにおける合意は以下を含む:
○少なくとも選択肢1、即ち、ページングメッセージが続くページングDCIがサポートされ、
○ページング機会(PO)のための少なくともいくつかのパラメータが明示的にシグナリングされ、及び、
○UEは、同期ブロック(SSB)とページング信号(DCI及びメッセージ)との間の疑似コロケーション(QCL:Quasi-colocation)を仮定することができる。
【0031】
・SSBと、ページングDCIの可能なサブセット/メッセージとの間のアソシエーションに関する詳細はさらなる研究のために残された。
【0032】
・実際に送信されるSSBの時間-位置は、残りの最小システム情報(RMSI:remaining minimum system information)の中でシグナリングされることも合意された(RAN1#90b)。
【0033】
・NRにおいて、UEはまた、対応するPOを監視するために周期的にウェイクアップすることが期待される(LTEの類似の挙動)。
【0034】
LTEにおいて及び多分NRにおいても、同期信号を検知した後の初期同期(UEが未だキャンプオンしていないか又はLTEセルに接続されていないとき)の場合、UEは、物理ブロードキャストチャネル(PBCH:Physical Broadcast CHannel)を復号し、それから重要なシステム情報が得られる。具体的には、PSS及びSSSが周期的に送信され、端末がスロット境界タイミングを取得できるようにする。次に、設定情報を搬送するセルのPBCHを読み取ることができる。設定情報は、全ての端末及び/又は端末のグループによって読み取られる共通の設定情報とすることができる。これは、例えば、ページングリソースなどのセルリソースの設定を含むことができる。上述のRMSI及びOSIは、PBCHを形成するように向けられるリソースであり、さらに、セル内の任意の端末によって読み取られる(セル)ブロードキャスト共通情報を搬送する。この情報はさらに設定を搬送することができる。設定情報はリソース制御プロトコル(RRC:resource control protocol)によって搬送することができる。
【0035】
図1は、NRにおける時間/周波数同期のための手段として幾つかのブロックを使用することの理論的根拠を示す。候補のSSB位置、並びにそれらの総数は標準的に準備することができ、240KHzのサブキャリア間隔に対してL=64SSBの最大値を伴うヌメロロジー(NUMEROLOGY)に特化されたものとすることができる。ヌメロロジーは、サブキャリアの間隔及びサイクリックプレフィックス(CP:cyclic prefix)のオーバーヘッドによって定められる。
図1において、候補位置はボックスとして表されている。この表現において、L=8の可能なSSBの内の5個は、ネットワークによって実際に送信され(それらそれぞれのSSBインデックス、「SSB1」、「SSB2」などによって示される)、RMSIを通してシグナリングされる。ここで、この指示はビットマップB1=10110101によって表される。一般に、基地局(NRにおいてはgNBと呼ばれ、LTEのeNB/eNodeBと類似する)は、
図2に示されるように、セル/セクタをカバーするように、種々の時刻に種々のビームを用いて種々のSSBを送信する。
【0036】
UEは、幾つかの他の機能、例えば、無線リソース管理(RRM:Radio Resource Management)(例えば、ハンドオーバー)を実行するために、SSBを監視し、それ故に、UEは最良の受信ビームを知ることに留意されたい。さらに、gNBは、追跡区域内のIDLEモードのUEの位置を知らないので、ページングメッセージもまたビーム探索される必要があり、それ故に普通の設計はSSBの動作とページングとを関連付けることである。
【0037】
上記の合意の中でも本開示に関する重要な合意は、SSBとページング(DCI/メッセージ)との間のQCL(Quasi-colocation)がUEによって推定されることができることを述べている。疑似コロケーション(QCL:quasi-co-location)の概念は、異なるアンテナポートによって送信される信号の影響を受ける無線チャネルは、それらが疑似コロケーションされる場合及びその場合にのみ、同じ大規模な特性(例えば、平均遅延速度、ドップラー広がり/シフト、平均利得など)を有することを意味する。実際に、このことは、2つの異なるチャネルに対応する信号(例えば、SSB及びページング)が、同じビーム構造を用いて、同じ送受信ポイント(TRP:Transmission and Reception Point)から送信されることを意味する。この合意は、各SSBとページングメッセージとの間の、QCLを通したリンクを作成するために重要であり、そのようなアソシエーションをどのように作る/作成するかは決定されないまま残されており、これが、本開示の目的である。
【0038】
前述のように、UEが、場合により多くのページングメッセージが種々の方向に送信される全てのPOを監視することは、効率的ではない。QCL原理、並びに、ページング及びSSBの両方が、各SSBと対応/関連するページングメッセージとの間のリンクを生成することによって、セル内でビーム探索される必要があるという事実、を利用することが望ましい。
【0039】
NRにおいて、RAN2の理解によれば、ページング機会(PO)はページング信号(DCI又はメッセージ)が送信される時間間隔として定められ、1つ又は複数の時間スロットから構成される。
図3は、ページングCORESET(PC)を含むPOを示す。
【0040】
LTEに対して同様に、UEはその対応するPOの時間位置を決定する必要がある。ここで、このことはPO計算と呼ばれる。例えば、PO計算は入力としてUE ID、他のシステムパラメータを有することができ、NRの場合には、SSBとページングとの間のQCLを利用するために、UEの対応する(最適)SSBインデックスをさらに使用することができる。
【0041】
しかし、一般に、UEが、幾つかのページングCORESETが種々のビームを用いて送信される全体のPOを監視することは、非効率的(エネルギが大きい)であり得、避けることが望ましい。それ故に、QCLを利用することが好ましい手法である。
【0042】
従って、本開示の目的は、各UEがもっぱら対応するページングCORESETに焦点を絞るように、いかにしてSSB-to-CORESETマッピングを関連付け、シグナリングするか、と述べることができる。
【0043】
本開示の例示的な構想は、UEにそれらの対応する、POの第1のスロット/シンボル又はSSBシンボル/スロットに関する、ページングCORESETシンボル/スロットのオフセット(PO内の)を、RMSI又はOSI(他のシステム情報)を介して示すことである。
【0044】
この構想を実行するために、以下のステップを行うことができる。
【0045】
1. POの第1のシンボル/スロットを得るために、場合によりSSBインデックスを含むPO計算が必要である。(3GPP TS 36.304、v.14.4.0,“User Equipment (UE) procedures in idle mode”,Section 7)において指定されたLTEページング式が基礎となる。
【0046】
2. ひとたび、POの第1のシンボル/スロットが得られると、それに関するオフセット(シフト)が、主構想において示されるように、関連するページングCORESETの正確な位置を示すように決定される。
【0047】
本開示の例示的な実施形態によるユーザデバイス及びそれに対応する基地局が
図4に示される。ユーザデバイス410(即ち、ユーザ機器(UE)又はユーザ端末)と基地局460(即ち、NRのgNB)は無線チャネル450上で互いに通信する。
【0048】
本開示は、ページング信号の送信及び受信並びに特にページング信号の位置の決定に関する。
【0049】
ページング情報を効率的にシグナリングするために、幾つかの実施形態において、ページング情報の位置が、ページング情報を搬送するために実際に使用されるそれぞれのリソースの開始点及び1つ若しくはそれ以上のオフセットによって決定される。オフセットは開始点に関して定められる。
【0050】
一般に、ページング情報はネットワーク(例えば、無線インターフェース上の基地局))によって、システムリソースのページング領域内に送信することができる。ページング領域は、端末のグループ(全ての端末とすることができる)によって読み取られる。電力を節約するために、端末は、ページング情報を搬送するためのネットワークによって一般的に設定可能なリソースのうち、ページング情報を搬送するように設定されたページングリソースのみを読み取る。
【0051】
一実施形態によれば、
図4に示されるユーザデバイス410は、基地局へ/からデータを送信及び/又は受信するための送信器及び/又は受信器を含むトランシーバ420、並びに回路430を備える。
【0052】
ユーザデバイス410の処理回路430は、動作中に、ユーザデバイスがページングされるリソースを含むページング領域であって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含むページング領域の開始位置を計算する。さらに、この回路はページング領域の開始位置に関するオフセットを決定する。ページング領域の開始位置に関するオフセットは、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置(例えば、CORESETの位置)をページング領域の開始位置に対して相対的に示す。さらに、開始位置及び開始位置に関するオフセットによって示される位置にあるページング情報を用いて、ユーザデバイスの回路は、動作中に、ユーザデバイスのページングを行う。
【0053】
基地局460は、動作中に、ユーザデバイスがページングされるページング領域を決定する処理回路480を備える。さらに、回路480は、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置をページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを決定し、さらに、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報をオフセットによって示される位置にあるリソースに割り当てる。基地局460は、動作中に、オフセットによって示されるリソース上のページング情報をユーザデバイスに送信する送信器470(トランシーバ)をさらに備える。
【0054】
通信システム内で基地局へ/からデータを送信及び/又は受信するユーザデバイスによって行われるデータ送信及び/又は受信方法がさらに開示される。
【0055】
この方法は、ユーザデバイスがページングされるリソースを含むページング領域であって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含むページング領域の開始位置を計算するステップを含む。本方法はさらに、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを決定するステップを含む。
【0056】
通信システム内で基地局によって行われるデータ送信及び/又は受信方法がさらに開示される。この方法は、ユーザデバイスがページングされるページング領域を決定するステップと、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを決定するステップと、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を、オフセットによって示される位置にあるリソースに割り当てるステップと、オフセットにより示されるリソース上のページング情報をユーザデバイスに送信するステップとを含む。
【0057】
ユーザデバイス410及び基地局460の説明された動作において、ページング領域は、上記のページング機会(PO)に対応することができる。従って、ページング領域の開始位置は、ページング領域の境界、例えば、時間方向(即ち、スロット/シンボル番号付けの方向)における第1のスロット又は第1のシンボルの位置、に対応することができる。ページング領域は、通信システムのリソース内部の領域である。ページング領域は、通信システム内でページング情報を搬送するように設定可能な第1のリソースで開始することができる。しかし、より一般的には、開始位置は、場合によりページング領域内の、ページング情報の位置を示すオフセットが、それに対して相対的に決定される任意の位置(例えば、スロット又はシンボル)を指すと理解することもできる。
【0058】
例えば、ユーザデバイス410をページングするためのページング情報は、上記のページングCORESETに対応する。オフセットは、ページング情報(例えば、CORESETの位置)の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示す。従って、オフセットは、開始位置からユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置までのシフト、又は、換言すれば、ページング領域の開始位置とユーザデバイスのための実際のページング情報との間の距離に対応する。
【0059】
例示的な一実施形態において、ユーザデバイスがページングされるリソースは、時間領域内のリソースである。従って、ページング領域の開始位置、及び前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置は、時間領域内のリソースの位置である。それ故に、例えば、ページング領域の開始位置は、シンボル又はスロットを示すことができる。従って、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を示すオフセットもまた、シンボル及び/又はスロットを示す。しかし、本開示はさらに、ユーザデバイスをページングするためのページング情報が位置する、周波数領域内の位置(即ち、キャリア又はサブキャリア/サブキャリア(複数))が送信/受信にある場合にも適用可能である。そうでなければ、周波数領域内のページング情報の位置/位置(複数)は、別の方式、例えば、シグナリングされることによって決定することができる。
【0060】
しかし、本開示は、いずれの特定の手法にも限定されず、付加的に又は代替的に、周波数リソースは、所定のラスタ(それぞれのサブキャリア内の同期信号の所定のパターン)を用いるブラインド復号によって決定することができる。
【0061】
同期及びページング手順は、基地局などの同じ(又は実質的に同じ)送受信ポイント(TRP:transmission and reception point)から同じビーム構造を用いて送信されるなどの幾つかの共通の特徴を共有する。従って、これらの2つの手順を関連付けることが実際的であり得る。同期リソースは同期ブロック(SSB)とすることができる。1つのSSBは、通信システムリソースの間のその位置によって定めることができる。例えば、NRにおいて、SSBは時間-周波数格子内のブロック、即ち、特定の数のシンボル(時間領域内の)及びサブキャリア(周波数領域内の)として与えることができる。
【0062】
POなどのページング領域の決定に関して、2つの代替的な例示的可能性がある。全てのSSBに共通のページング領域(
図5に示される実施形態1)、及びそれぞれのSSBに特化されたページング領域(
図6に示される実施形態2)があり、これらは以下で説明されることになる。
【0063】
実施形態1
ページング領域は全てのSSBに対して共通である。即ち、ページング領域は複数の同期ブロックの各々に対して共通の共通ページング領域である。それ故に、ページング領域の開始位置(即ち、POの第1のスロット又はシンボル)は、種々の方向に対応するそれぞれのビーム内で、基地局により送信される全てのSSBに対して一義的且つ共通である。このことは、それぞれ異なるビームに関連付けられるページング情報の全ての候補位置が互いに隣接することを意味する。従って、ページング領域、及びそれ故にユーザデバイスの回路によって計算される開始位置は、幾つかのビームのどれをユーザデバイスが捉えるか及びそれぞれのビーム上で送信されるどのSSBをユーザデバイスが受信するかに関わらず、同じである。そのような共通POが
図5に示される。
【0064】
実施形態1は、例えば、POが全てのSSBに対して共通である場合に、ページングCORESETのオフセットシンボル/スロットを示す(例えば、RMSI又はOSIを介して)アソシエーション方法を含む。この方法は、シンボル/スロットのページングビットマップ、PO計算において計算される値のタイプに依存する絶対的又は相対的なシンボルオフセット、並びに、所与のスロット/シンボルからのスロットオフセットとスロット内のシンボルインデックス/オフセットとを示すための組み合わせ、を含む。
【0065】
以下では、実施形態1(共通ページング領域)に関連付けられる幾つかの例示的な代替案が説明される。そこでは、UEがPO計算を行うことになり、それから、以後Xとしても示される開始位置(例えば、時間領域において、POの開始シンボル/スロット)を得ることになる。
【0066】
代替案1)に関連付けられる幾つかの例示的な実施形態において、ユーザデバイスの回路は、動作中に、基地局から、ユーザデバイスをページングするためのページング位置の、ページング領域の開始位置に関するオフセットのインジケータを、さらに受信する。最後に、ユーザデバイスのためのページング情報(例えば、ターゲットのページングCORESET)のターゲット位置が、基地局により、幾つかの異なる例示的な選択肢を用いて、送信される。以下では、オフセットを示す送信/受信されるインジケータの幾つかの実施例が説明される。例えば、オフセットのインジケータは、基地局によって送信され及びそれから受信される、残りの最小システム情報、RMSI、又は他のシステム情報、OSI、に含まれる。
【0067】
実施例1―1
例えば、オフセットを示す情報(即ち、インジケータ)は、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含むページング領域内のページング情報の位置を示すページングビットマップである。ページングビットマップは、各々が、ページングCORESETなどのページング情報の位置に割り当てられるリソースユニット(例えば、リソースブロック、スロット)に対応するビットで構成される。それぞれのリソースユニットは、ユーザデバイスのためのページング情報を実際に搬送する設定リソースセットを搬送する。ページング機会は、基地局によってページング情報を搬送するように設定することができる一組のリソースユニットの内の一リソースユニットである。
【0068】
例えば、ユーザデバイス、具体的にはその処理回路は、さらに、基地局から、同期ブロックを送信するための候補位置の組(set)のうちにおいて同期ブロックが送信される複数の位置を示す同期ビットマップを、受信する。次に、ユーザデバイスは、同期ビットマップによって示される複数の位置から、前記ユーザデバイスの同期のために最適な同期ブロックの位置の順序値(ordinal value)を決定する。ここで、前記ユーザデバイスの同期のために最適な同期ブロックの順序値は、第1のビットマップによって示される、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置の順序値に対応する。
【0069】
従って、ユーザデバイスは、ページング情報の位置を、ビットセットのうちから、同期ビットマップ内で決定された順序値に対応するページングビットマップの内の1つに決定する。ここで、ユーザデバイスは、通信システムを使用してビーム形成を適用し、それぞれの同期ブロックを搬送するように、種々の方向に差し向けるビームが周期的に切り替えられる。最適の同期ブロックの順序値の決定は、ビームのうちで「最良のビーム(best beam)」を捉えることに対応する。ユーザデバイスにとって、最良のビームは、ユーザデバイスが最大エネルギ、即ち、よりよく検出されるエネルギを検出するビームである。典型的には、ユーザデバイスは、基地局/TRPに対するユーザデバイスの相対的位置に応じて1つのビームからだけエネルギを検出することができることになる(ユーザデバイスが2つの異なるビームによってカバーされる区域の間の境界区域に位置しない限り)。ユーザデバイスは、それぞれの順序数に関連付けられる異なるビームが、ユーザデバイスが知っている異なる所定の時間間隔の間に送信されるので、最良ビームの順序数を知る。ユーザデバイスは、ページングビットマップから、ページング情報が実際に送信される時間位置を示すビットを数えることによってページング情報の位置の決定を行う。例えば、値「1」はページング情報がある候補位置を表し、値「0」はページング情報の無い候補位置を表す。n番目のSSBが最良ビームに関連付けられるSSBである場合、候補位置のうちで実際の位置のページング情報を示すビットの内のn番目のビットが、特定のユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を示す。
【0070】
上記の説明によれば、例えば、ページングビットマップは、スロット/シンボルXからの複数のスロット/シンボルの周期にわたるビットマップである。各々のビットは、シンボル又はスロットを表し、その値に応じて、UEは、それぞれのシンボル又はスロットにおいてページングメッセージ又はページングCORESETが送信されるかどうかを知る。この場合、SSBによる接続は、UEの実際に送信される最良SSBの順序によって与えられることになる。
【0071】
候補位置のうち、実際に送信されるSSBの一例が
図7に示される。gNBがL個の機会の内のN個のSSBを送信する。本例においては、N=5、L=8及びスロットレベルの指示が仮定されている。
図1と同様に、本図は、同期ビットマップB1を用いてネットワークがどの様にして、どのSSBが候補位置のセット(
図1におけると同様に、B1=10110101)から実際に送信されるかを示すか、を示す。この様にして、UEは最良のSSBの順序を決定することができる。
【0072】
図8及び
図9は、UEがt1において3番目のSSBを検出し、対応する順序(3番目)を決定することができる一例を示す。ターゲットPOは、ページングCORESETを送信することができるM=10のスロットで構成される。t2においてページングビットマップB2(長さが10、B2=1110110000)が送信されると、UEは、順序値(3)を用いて、関連するページングメッセージが送信されるシンボル/スロット(本例はスロットレベルの指示を仮定する)、即ち、B2内の3番目の「1」を伴うスロット、を決定することができる。対応するPOにおいて、UEは、順序3、即ちn=3を伴うスロットである、t2-3におけるページングを探す。ページングビットマップは、関連するページングCORESETが位置するスロット位置(PO内部のオフセット)を示す。スロット内部で、例えば、対応する最良のSSBビーム/インデックスを考慮に入れた式を用いて、シンボルインデックスを得ることができる。
図8及び
図9におけるスロットレベルの指示の仮定は単に例示的なものである。代替的な一例として、シンボルレベルの指示も可能である。
【0073】
実施例1―1による無線リソース制御(RRC:Radio Resource Control)シグナリングの一実施例が、
図10に示される。本開示によって新たに加えられた部分はボックスによって示される。具体的には、RRCシグナリングは、物理ブロードキャストチャネル(PBCH:physical broadcast channel)などのブロードキャストシステムリソースにおいて及び/又はRMSI若しくはOSIにおいて搬送することができる。
【0074】
図10において見ることができる様に、全てのページングCORESETに共通の情報エレメントは、CORESET-CCE-REGマッピングタイプ、CORESET-インターリーバ列、などを含む。さらに、情報エレメントCORESET-freq-domが、ページングCORESETを搬送するのに使用される周波数リソースを示すために加えられている。それ故に、CORESET-freq-domは周波数領域における共通POの位置を表す。これは、特定のサブキャリア及び/又はリソースブロックなどとすることができる。一般に、周波数領域のリソースはシグナリングされる必要はなく、さらに基準によって定めることができることが留意される。
【0075】
全てのページングCORESETに共通の情報の他に、
図10のRRCシグナリングの実施例は、特定のSSBに関する情報を含む。例えば、この実施例においては、情報エレメントCORESET-SSB-スロットマッピングが、それぞれのSSBに対応する各々のCORESET情報に加えられている。CORESET-SSB-スロットマッピングは、例えば、上記のビットマップB2とすることができる。従って、ブロードキャストSSBのいずれかを読み取る端末(UE)は情報B2を取得し、それに基づいて関連するページング情報にアクセスすることができる。
【0076】
図10においては、それぞれのCORESET[0]及び[1]に対応するSSB[0]及びSSB[1]のみが示されている。しかし、一般に、インデックスiによって定められるより多くのSSB/CORESET(SSB[i]及びCORESET[i])が存在し得る。CORESET-SSB-スロットマッピングはSSBの各々の中で定められるので、ユーザ端末は、それが捉える特定のビームに依らないその値を引き出すことができる。ビームの数及び順序は設定可能である。
【0077】
実施例1―2
実施形態1の他の実施例において、その値は、シンボルX、又はXがスロットを表す場合にはシンボルインデックス、に関する絶対シンボルオフセットを示す。
【0078】
例えば、計算される開始位置は、シンボルを示し、オフセットの指示は、開始に関する絶対シンボルオフセットを示す値である。この場合は
図11に示され、PO(X)の開始位置(開始シンボル)は、PO計算によって得られる。ここで、Xに関するシンボルによりオフセットを表す値Yが示されている。
【0079】
代替的に、計算される開始位置はスロットを示し、オフセットの指示は、開始位置のスロット中のシンボルインデックスである。この場合は
図12に示され、PO(X)の開始スロットは、PO計算によって得られる。ここで値Yは、Xにより示されるスロットの内部のシンボルインデックス(オフセット)を示す。この場合、POの開始位置はスロットを指し、他方Yはシンボルを示すことに留意されたい。
【0080】
実施例1―2によるRRCシグナリングの一実施例が
図13に示される。再び、本開示に従って新たに加えられた部分がボックスによって示されている。この場合にも、共通情報エレメントは、CORESET-CCE-REG-マッピングタイプ、CORESET-インターリーバ列などを含む。実施例1―1とは対照的に、全てのSSBに共通の情報に何もエレメントを加える必要はない。
【0081】
しかし、さらに、
図13のシグナリングの実施例は、特定のSSBに関連する情報を含む。具体的には、この実施例においては、エレメントCORESET-freq-domが、SSB[0]及びSSB[1]などの個々のSSBに向けられる情報の中でシグナリングされる。さらに、例えば、周波数オフセットをスロット内の絶対信号値として示す別の信号エレメント、CORESET-start-symbが、個々のSSBに向けられるシグナリング部分に加えられている。再び、図に示されるSSB[0]及びSSB[1]以外の付加的なSSBのためのより多くのシグナリング領域が存在する。
【0082】
代替案1―3
実施形態1のさらに別の実施例において、開始位置に関するオフセットは、シンボルXに関するスロットオフセットと、スロット内のシンボルインデックスとを示す組み合わせである。即ち、計算される開始位置がシンボルを示し、オフセットの指示は、開始位置のシンボルに関するスロットオフセットと、スロットオフセットによって示されるスロットの内部のシンボルインデックスとの組み合わせである。
【0083】
代替案1―3の一例が
図14に示される。この図は、PO計算によって得られる開始位置Xが任意のシンボルを表す例示的な場合を示す。ここで、値Yは、スロットオフセット(Xに関する)と、ページングCORESETの位置を示すスロット内のシンボルインデックス/オフセットとを示す組み合わせを表す。即ち、送信される値Yは、スロットオフセット(本例においては2)
と、ターゲットスロット(本例においてはスロットi)内のシンボルインデックス
とを与える組み合わせを示す。さらに、対応するSSBのための周波数位置は、オフセットとして示すことができる。
【0084】
図15は、代替案1―3に対応するRRCシグナリングの一実施例を示す。ここでも、再び、本開示に従って新たに加えられた部分がボックスによって示される。さらに、ここでも、全てのページングCORESETに共通のエレメント、CORESET-CCE-REG-マッピングタイプ、CORESET-インターリーバ列、CORESET-バンドルサイズなどが、既に
図13において分かる様に、全てのページングCORESETに共通の領域においてシグナリングされる。さらに、
図13における様に、CORESET-freq-dom及びCORESET-start-symbが、それぞれ特定のSSBに向けられるシグナリング領域SSB[0]、SSB[1]などにおいて、シグナリングされる。さらに、CORESET-開始スロットが、それぞれのSSBに関してシグナリングされる。ここで、2つのエレメント、CORESET-開始スロット及びCORESET-開始シンボルはそれぞれ、スロットオフセット及びスロット内のシンボルインデックスをそれぞれ示す値に対応する。スロットは、時間領域において14個のシンボルで構成されるので、CORESET-開始シンボルの値をシグナリングするためには4ビットで十分である。
【0085】
実施形態2
ページング領域は、それぞれ種々異なるビーム上で送信される種々異なるSSBに特化され、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含んだページング領域を含む複数のページング領域からのそれぞれのページング領域は、それぞれの同期ブロックに関連付けられる。この場合、特定のビームに対応する各々のSSBはその対応するページング領域を有する。種々異なるビーム/SSBにそれぞれ対応する種々異なるページング領域は、いずれのページング領域にも属さないリソース(例えば、時間領域における、1つ又はそれ以上のスロット若しくはシンボル)によって互いに分離することができる。ユーザデバイスが捉える特定のビームに応じて、種々異なる開始位置がページング領域の計算において得られる。分離したSSB/ビームに特化されたページング領域(PO)は
図6に示される。
【0086】
実施形態2は、POがSSBに特化される場合、ページングCORESETのオフセットシンボル/スロットを示すアソシエーション方法を含む。このアソシエーションは、POの開始シンボル/スロット及びシンボル/スロットのオフセットを得るPO計算に基づくことになる。
【0087】
分離したページング領域(PO)の別の例が
図16に示される。この場合、POはそれぞれのSSB(ビーム)に特化される。再び、ページングCORESETの位置を決定するための2つの変数、POの開始シンボル/スロット及びそれに関するシンボル/スロットのオフセット、が必要となる。
【0088】
実施形態2の一実施例において、回路が、動作中に、ページング領域の開始位置を計算し、それぞれのページング機会POの計算を行うことにより、ページング情報の位置を示すオフセットを決定する。UEはPO計算を行い、それから、1)POの開始シンボル/スロット、及び、2)POの開始シンボル/スロットに関する対応するシンボル/スロットのオフセット、を得ることになる。この挙動は、
図16に示される。この図に描かれる様に、POの絶対時間-位置及びPO内の相対的なCORESET位置の両方は、SSBに特化され、PO計算から得ることができる。
【0089】
1つの可能な実施例は、以下の式、
i_s=floor(UE_ID/N)mod Ns+SSB_index_number*OffsetBetweenCORESET
によってPOを得るための式であり、ここで、
SSB_index_numberは、TDMed SSB内のn番目のSSBインデックス番号を数えるものであり、
Ns=場所/位置の数、
N=min(T,nB)、TとnBのうちの最小値(最も小さい値)を意味する。
nBは、SIB2(IE nB)からくる4T、2T、T、T/2、T/4、T/8、T/16、T/32の内のいずれか1つとすることができる。TはUEのDRXサイクルである。OffsetBetweenCORESETは、2つのCORESETの間のシンボル距離である。
【0090】
次に各々のPO位置は上式によって直接得ることができる。その様なPO計算は、LTEにおいて行われた(引用により本明細書に組み入れられるTS36.304,Sec.7:page39、に指定されたLTEページング式を用いて)PO計算に対応する。
【0091】
ページング領域の開始位置及びオフセットは、ユーザデバイスによって行われるPO計算により、付加的なシグナリングを導入する必要なしに計算することができる。従って、RRCシグナリングは、基地局により、
図17に示されるように行うことができる。分かるように、全てのページングCORESETに対して共通のシグナリングだけが、
図13及び
図15の実施例におけるのと同じエレメント、例えば、CORESET-CCE-REG-マッピングタイプ、CORESET-インターリーバ列、CORESET-バンドルサイズなど、を用いて行われる。しかし、ページング領域の位置をシグナリングするために、全てのページングCORESETに対する共通シグナリングにおいてもSSBに特化されたシグナリングにおいても、何も新しいエレメントを加える必要がない。これは、開始位置に対して相対的なCORESET位置のオフセットが、シグナリング内で受信されるのではなく、ユーザデバイスによりPO計算において計算されるからである。
【0092】
この提案された実施形態は、幾つかの仮定、即ち、種々異なるSSBのための共通PO又はSSBに特化されたPO、のもとで、ターゲットPOの位置をシグナリングするための柔軟性をもたらす。さらに、UEは、PO内の全ての可能性のあるページング搬送インスタンス(スロット又はシンボル)を監視する必要がない。
【0093】
本開示は、ソフトウェア、ハードウェア、又はハードウェアと協働するソフトウェアによって実現することができる。上記の各々の実施形態の説明に用いられた各々の機能ブロックは、集積回路などのLSIによって部分的に又は完全に実現することができ、各々の実施形態において説明された各々のプロセスは、同じLSI又はLSIの組み合わせによって部分的に又は完全に制御することができる。LSIは個々にチップとして形成することができ、又は1つのチップを、機能ブロックの一部分又は全てを含むように形成することができる。LSIはデータ入力部及びそれに結合された出力部を含むことができる。ここで、LSIは、集積度の差異に応じて、IC、システムLSI、スーパーLSI、又はウルトラLSIを指すことができる。しかし、集積回路を実装する技術はLSIに限定されず、専用回路、汎用プロセッサ、又は特定目的プロセッサを用いて実現することができる。さらに、LSIの製造後にプログラムすることができるFPGA(Field Programmable Gate Array)、又はLSIの内部に配置された回路セルの接続及び調節を再構成することができる再構成可能なプロセッサを使用することができる。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現することができる。将来の集積回路技術が、半導体技術又は他の派生的技術の発達の結果としてLSIを置き換える場合、機能ブロックは将来の集積回路技術を用いて統合することが可能であろう。バイオテクノロジを応用することもできる。
【0094】
1つの一般的な態様により、通信システム内において基地局へ/からデータを送信及び/又は受信するためのユーザデバイスが提供される。このユーザデバイスは、動作中に、ユーザデバイスがページングされるリソースを含むページング領域であって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含むページング領域の、開始位置を計算し、及び、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを決定する、回路を備える。
【0095】
幾つかの実施形態において、ユーザデバイスの回路は、動作中に、基地局からページング領域の開始位置に関するオフセットの指示(インジケータ)をさらに受信し、及び、基地局から受信した情報に基づいて、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を得るためのオフセットを決定する。
【0096】
例示的な一実施形態において、オフセットのインジケータは、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含むページング領域の内部のページング情報の位置を示すページングビットマップである。
【0097】
例えば、ユーザデバイスの回路は、基地局から、同期ブロックを送信するための候補位置の組のうちで、同期ブロックが送信される複数の位置を示す同期ビットマップをさらに受信し、及び、同期ビットマップによって示される複数の位置から、前記ユーザデバイスの同期のために最適な同期ブロックの位置の順序値を決定する。ここで、前記ユーザデバイスの同期のために最適な同期ブロックの順序値は、第1のビットマップによって示される、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置の順序値に対応する。
【0098】
別の例示的な実施形態において、計算される開始位置はシンボルを示し、オフセットの指示は、開始に関する絶対シンボルオフセットを示す値である。
【0099】
さらに別の例示的な一実施形態において、計算される開始位置はスロットを示し、オフセットの指示は、開始位置のスロット中のシンボルインデックスである。
【0100】
別の例示的な実施形態において、計算される開始位置はシンボルを示し、オフセットの指示は、開始位置のシンボルに関するスロットオフセットと、スロットオフセットによって示されるスロット内部のシンボルインデックスとの組み合わせである。
【0101】
例えば、オフセットのインジケータは、基地局から受信される残りの最小システム情報、RMSI、又は、他のシステム情報、OSI、に含められる。
【0102】
別の例示的な実施形態において、ユーザデバイスの回路は、動作中に、ページング領域の開始位置を計算し、それぞれのページング機会、PO、の計算を行うことによりページング情報の位置を示すオフセットを決定する。
【0103】
幾つかの実施形態において、ページング領域は複数の同期ブロックの各々に対して共通の共通ページング領域である。
【0104】
他の実施形態において、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含んだページング領域を含む複数のページング領域からのそれぞれのページング領域は、それぞれの同期ブロックに関連付けられる。
【0105】
幾つかの実施形態において、ページング領域の開始位置、及び前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置は、時間領域におけるリソースの位置である。
【0106】
例えば、ページング領域の開始位置はシンボル又はスロットを示す。
【0107】
幾つかの実施形態において、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を示すオフセットは、シンボル及び/又はスロットを示す。
【0108】
さらに、通信システム内でユーザデバイスへ/からデータを送信及び/又は受信するための基地局が提供される。この基地局は、動作中に、ユーザデバイスがページングされるページング領域を決定する、回路を備える。この回路はさらに、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを、決定する。この回路はさらに、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を、オフセットにより示される位置にあるリソースに割り当てる。この基地局はまた、動作中に、オフセットによって示されるリソース上のページング情報をユーザデバイスに送信する、送信器を備える。
【0109】
別の一般的態様により、通信システム内で基地局へ/からデータを送信する及び/又は受信するユーザデバイスによって行われるデータ送信及び/又は受信方法が提供される。この方法は、ユーザデバイスがページングされるリソースを含んだページング領域であって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含むページング領域の開始位置を計算するステップと、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを決定するステップと、を含む。
【0110】
さらに、通信システム内で基地局によって行われるデータ送信及び/又は受信方法が提供される。本方法は、ユーザデバイスがページングされるページング領域を決定するステップと、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを決定するステップと、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を、オフセットによって示される位置にあるリソースに割り当てるステップと、オフセットによって示されるリソース上のページング情報をユーザデバイスに送信するステップと、を含む。
【0111】
要約すれば、本発明は、通信システム内の、ユーザデバイス、基地局、並びに、ユーザデバイス及び基地局によって行われるデータ送信及び受信方法に関する。ユーザデバイスは、動作中に、ユーザデバイスがページングされるリソースを含んだページング領域であって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報を含むページング領域の開始位置を計算し、ページング領域の開始位置に関するオフセットであって、前記ユーザデバイスをページングするためのページング情報の位置を、ページング領域の開始位置に対して相対的に示すオフセットを決定する、回路を備える。