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特開2024-175126流体透過性構造および関連デバイスを有する血管アクセス機器
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175126
(43)【公開日】2024-12-17
(54)【発明の名称】流体透過性構造および関連デバイスを有する血管アクセス機器
(51)【国際特許分類】
   A61M 25/06 20060101AFI20241210BHJP
   A61M 25/09 20060101ALI20241210BHJP
   A61B 5/154 20060101ALI20241210BHJP
【FI】
A61M25/06 500
A61M25/09 516
A61B5/154
【審査請求】有
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024165491
(22)【出願日】2024-09-24
(62)【分割の表示】P 2021559370の分割
【原出願日】2020-04-03
(31)【優先権主張番号】62/830,286
(32)【優先日】2019-04-05
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】16/838,831
(32)【優先日】2020-04-02
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.TEFLON
(71)【出願人】
【識別番号】595117091
【氏名又は名称】ベクトン・ディキンソン・アンド・カンパニー
【氏名又は名称原語表記】BECTON, DICKINSON AND COMPANY
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ジョナサン カール バークホルツ
(72)【発明者】
【氏名】ダニエル ブランチャード
(72)【発明者】
【氏名】カーティス エイチ.ブランチャード
(72)【発明者】
【氏名】ウェストン エフ.ハーディング
(57)【要約】
【課題】留置され得るカテーテルを通して器具を配置するためのシステム、デバイス、および方法の提供。
【解決手段】静脈内カテーテルアセンブリを通ってガイドワイヤを送達する送達デバイスは、遠位端、近位端、およびスロットを含むハウジングを含む。送達デバイスは、近位端および遠位端を含むガイドワイヤを含む。送達デバイスは、ハウジング内に配置されたガイドワイヤハブを含む。ガイドワイヤは、ガイドワイヤハブに固定されており、ガイドワイヤハブは、スロットに沿って移動して、ガイドワイヤを遠位方向に前進させるように構成されている。ガイドワイヤの遠位端は、流体透過性構造を含む。例えば、流体透過性構造は、細長いコアと、細長いコアの周りに延びるコイルとを含み、細長いコアとコイルとの間の空間は、ガイドワイヤが血管系に挿入されることに応答して血液を受け入れるように構成される。
【選択図】図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
静脈内カテーテルアセンブリを通って器具を送達する送達デバイスであって、
ハウジングであって、前記ハウジング内に、前記ハウジングの長さ方向に沿って延在して形成されたスロットを有するハウジングと、
前記ハウジングから遠位方向に前進するように構成された器具であって、前記器具は、 チューブと、
前記チューブ内に配置され、前記チューブ内を移動可能なガイドワイヤであって、前記ガイドワイヤは近位端および遠位端を備え、前記ガイドワイヤの前記遠位端が、細長いコアと、前記細長いコアの周囲に延び、前記細長いコアに結合されたコイルと、を備えた流体透過性構造を備え、前記流体透過性構造は、前記静脈内カテーテルアセンブリのカテーテルの遠位端を超えて延びるように構成され、前記流体透過性構造が前記チューブを越えて遠位に延びるように配置可能である、器具と、
前記ハウジング内に配置され、前記スロットを通って延びるハブであって、前記ハブは、前記スロットに沿って移動して、前記ガイドワイヤおよび前記チューブを遠位方向におよび前記ハウジングの遠位端の遠位に前進させるように構成されるハブと、
を備えた、送達デバイス。
【請求項2】
前記ハブがガイドワイヤハブを備え、前記ガイドワイヤの近位端が、前記ガイドワイヤハブに固定され、前記ガイドワイヤは前記ガイドワイヤハブが前記スロットに沿って遠位に移動すると、前記ガイドワイヤハブの遠位方向に移動可能となり、
前記送達デバイスは、前記ハウジング内に配置され、前記スロットに沿って伸びるチューブハブをさらに含み、前記チューブの近位端は、前記チューブハブに固定され、前記チューブは、前記チューブハブが前記スロットに沿って移動して、前遠位方向に移動可能である、請求項1に記載の送達デバイス。
【請求項3】
前記チューブハブは、前記ガイドワイヤハブから遠位に位置し、前記ガイドワイヤは前記チューブハブを通って前記チューブ内に延びる、請求項2に記載の送達デバイス。
【請求項4】
前記ガイドワイヤおよび前記チューブのいずれもが前記ハブに固定され、前記ハブは、前記スロットに沿って遠位方向に移動し、前記ガイドワイヤおよび前記チューブを遠位方向にかつ前記ハウジングの遠位端まで同時に前進させるように構成される、請求項1に記載の送達デバイス。
【請求項5】
前記ハブは、前記ガイドワイヤが通されるように形成されたU字型チャネルを備える、請求項4に記載の送達デバイス。
【請求項6】
前記スロットに沿った前記ハブ、の遠位方向へ第1の距離の移動に応答して、前記チューブは、前記第1の距離に等しい距離を遠位方向に前進し、前記ガイドワイヤは、前記第1の距離よりも大きい第2の距離を前進する、請求項4に記載の送達デバイス。
【請求項7】
前記器具は丸みを帯びた遠位先端部を有する、請求項1に記載の送達デバイス。
【請求項8】
前記コイルは前記細長いコアの長さに沿って、複数の位置で前記細長いコアに固定されている、請求項1に記載の送達デバイス。
【請求項9】
前記コイルのリング間の間隔は、均一または変化する、請求項1に記載の送達デバイス。
【請求項10】
前記細長いコアは、第1の外径を有する第1の部分と、および第2の外径を有する第2の部分とを含む、請求項1に記載の送達デバイス。
【請求項11】
前記コイルが遠位端および近位端を備え、前記コイルの前記遠位端が前記細長いコアの遠位端の遠位に配置される、請求項1に記載の送達デバイス。
【請求項12】
前記コイルの前記遠位端が開いているまたは閉じている、請求項11に記載の送達デバイス。
【請求項13】
前記ハウジングの前記遠位端がコネクタを備え、前記ハウジングの前記遠位端または前記コネクタが、前記ハウジングの前記遠位端に流体が流入するのを防止するための隔壁を備えた、請求項1に記載の送達デバイス。
【請求項14】
カテーテルシステムであって、
器具であって、
チューブと、
前記チューブ内に配置され、前記チューブ内を移動可能なガイドワイヤであって、前記ガイドワイヤは近位端および遠位端を備え、前記ガイドワイヤの前記遠位端が、細長いコアと、前記細長いコアの周囲に延び、前記細長いコアに結合されたコイルと、を備えた流体透過性構造を備え、前記流体透過性構造は、前記静脈内カテーテルアセンブリのカテーテルの遠位端を超えて延びるように構成され、前記流体透過性構造が前記チューブを越えて遠位に延びるように配置可能であるガイドワイヤと、を備えた、器具と、
カテーテルアセンブリであって、
遠位端および近位端と、前記遠位端と前記近位端との間に延びる内腔と、を備えたカテーテルアダプタを備えた、カテーテルアセンブリと、
前記カテーテルアダプタに固定され、前記カテーテルアダプタから遠位方向に延びるカテーテルであって、遠位端と近位端とを備えた、カテーテルと、を備えたカテーテルアセンブリと、
前記カテーテルアセンブリに結合された送達デバイスであって、前記送達デバイスは、 前記器具内に移動可能に配置されるハウジングであって、前記カテーテルシステムの採血経路が前記ハウジングを通って延びていないハウジングと、
前記ハウジング内に配置され、前記ハウジングに形成されたスロットを通って延びるハブであって、前記ハブは、前記スロットに沿って移動して、前記ガイドワイヤおよび前記チューブを遠位方向におよび前記ハウジングの遠位端の遠位に前進させるように構成されるハブと、を備える送達デバイスと、
を備える、カテーテルシステム。
【請求項15】
前記ハブがガイドワイヤハブを備え、前記ガイドワイヤの近位端が、前記ガイドワイヤハブに固定され、前記ガイドワイヤは前記ガイドワイヤハブが前記スロットに沿って遠位に移動すると、前記ガイドワイヤハブの遠位方向に移動可能となり、
前記送達デバイスは、前記ハウジング内に配置され、前記スロットに沿って伸びるチューブハブをさらに含み、前記チューブの近位端は、前記チューブハブに固定され、前記チューブは、前記チューブハブが前記スロットに沿って移動して、前遠位方向に移動可能である、請求項14に記載のカテーテルシステム。
【請求項16】
前記チューブハブは、前記ガイドワイヤハブから遠位に位置し、前記ガイドワイヤは前記チューブハブを通って前記チューブ内に延びる。請求項15に記載のカテーテルシステム。
【請求項17】
前記ガイドワイヤおよび前記チューブのいずれもが前記ハブに固定され、前記ハブは、前記スロットに沿って遠位方向に移動し、前記ガイドワイヤおよび前記チューブを遠位方向にかつ前記ハウジングの遠位端まで同時に前進させるように構成される、請求項14に記載のカテーテルシステム。
【請求項18】
前記ハブは、前記ガイドワイヤが通されるように形成されたU字型チャネルを備え、前記スロットに沿った前記ハブ、の遠位方向へ第1の距離の移動に応答して、前記チューブは、前記第1の距離に等しい距離を遠位方向に前進し、前記ガイドワイヤは、前記第1の距離よりも大きい第2の距離を前進する、請求項17に記載のカテーテルシステム。
【請求項19】
前記流体透過性構造のために、前記コイルが遠位端および近位端を備え、前記コイルの前記遠位端および前記細長いコアの遠位端が前記カテーテルの遠位端に対して遠位に配置されるように構成される、請求項14に記載のカテーテルシステム。
【請求項20】
前記器具の外径と前記カテーテルの内径との間に隙間をさらに備えた、請求項14に記載のカテーテルシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
一般的な医療行為である輸液療法は、血管アクセスデバイスによって容易に行われ得る。入院中の患者、在宅療養中の患者、およびその他の患者は、血管系に挿入された血管アクセスデバイスを介して、流体、医薬品、および血液製剤を受け取る。採血は、血管アクセスデバイスによって促進され得る別の一般的な医療行為である。
【背景技術】
【0002】
血管アクセスデバイスは、患者の末梢血管または中心血管にアクセスし得る。血管アクセスデバイスは、短期(数日)、中期(数週間)、または長期(数ヶ月から数年)にわたって留置され得る。血管アクセスデバイスは、連続的な注入療法に使用され得、または間欠的な療法に使用され得る。
【0003】
一般的な血管アクセスデバイスは、オーバー・ザ・ニードル型の末梢静脈カテーテル(PIVC)である。その名が示すように、“オーバー・ザ・ニードル”PIVCは、鋭利な遠位先端を有する導入針(Introducer needle)の上に取り付けられ得る。鋭利な先端部は、患者の皮膚および血管系を穿刺するために使用され得る。血管系へのPIVCの挿入は、針による血管系の穿刺に続き得る。針およびPIVCは、一般的に、針の斜面が患者の皮膚から反対側を向くようにして、患者の血管内に皮膚を通って浅い角度で挿入される。血管内に針が配置されたことが確認されると、臨床医は血管内の流れを一時的に遮断して針を引き抜き、PIVCを将来の液体注入や採血のために所定の位置に残し得る。
【0004】
現在、流体注入または採血のためのPIVCの使用にはいくつかの制限がある。PIVCまたは静脈は、時間とともに狭くなったり、崩壊したり、詰まったりして、PIVCの故障につながり得る。また、PIVCから抽出された血液は、サンプルの品質に関する懸念からしばしば廃棄する必要があり得、その結果、サンプルが使用できなくなり、採血を繰り返す必要があり得る。さらに、PIVCを使用して血液を採取することは、特に、静脈へのアクセスが困難な患者や、臨床医が容易にアクセスできない静脈である場合には、時間がかかり、やや非効率的である。
本明細書で主張する主題は、任意の欠点を解決する実施形態、または上述のような環境でのみ動作する実施形態に限定されるものではない。むしろ、この背景は、本明細書に記載されているいくつかの実装が実践され得る1つの例示的な技術分野を説明するために提供されているに過ぎない。
【発明の概要】
【0005】
本開示は、一般的に、血管アクセスシステム、デバイス、および方法に関する。より詳細には、いくつかの実施形態では、本開示は、留置され得るカテーテルを通して器具を配置するためのシステム、デバイス、および方法に関する。いくつかの実施形態では、器具は、ガイドワイヤを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルは、PIVC、ミッドラインカテーテル、または末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)を含み得る。
【0006】
いくつかの実施形態では、器具はカテーテルの遠位端または先端を超えて延在し得、これは、採血中にカテーテルを閉塞し得る患者の血管系内の何かを移動または押しのけ得る。例えば、器具は、フィブリン物質(fibrin material)、血栓、または静脈壁さえも移動または押しのけ得る。いくつかの実施形態では、器具は、血管系内の弁を押し開き、カテーテルへの血液の逆流を可能にし得る。いくつかの実施形態では、器具は、カテーテルの遠位先端を開き得る。いくつかの実施形態では、器具は、カテーテルのよじれ、およびカテーテルのよじれに起因する流れの制限を低減し得る。いくつかの実施形態では、器具は、カテーテルの遠位先端およびカテーテルの挿入部位を超えて延在し得、これは、血栓および/または静脈の構造による局所的な静脈の直径制限のバイパスを容易にし得る。いくつかの実施形態では、器具は、カテーテルの遠位先端を静脈壁から離れて静脈の中心に向かって移動させ得、これは、流れによるせん断応力による静脈壁の閉塞および/または損傷の機会を低減し得る。
【0007】
いくつかの実施形態では、器具は流体透過性構造を含み得、この構造は、カテーテルの遠位先端への細長い入口経路または複数の入口経路を提供し得る。いくつかの実施形態では、流体透過性構造は、フィブリン物質、血栓、または別の物質がカテーテルの遠位先端を閉塞することを防止し得る。いくつかの実施形態では、器具は、カテーテルの滞留時間を増加させ得る。いくつかの実施形態では、器具は、カテーテルをより柔らかいおよび/またはより可撓性の材料で構成することを可能にし得、これは、血管に対してより優しくあり得る。いくつかの実施形態では、器具は、血液が静脈のより長い部分からカテーテルに入ることを可能にし得、特に小さなゲージのカテーテルの場合、採血の充填時間を低減し得る。
【0008】
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、任意の適切な送達デバイスを介して静脈内カテーテルアセンブリを通って送達され得る。いくつかの実施形態では、静脈内カテーテルアセンブリを通ってガイドワイヤを送達する送達デバイスは、遠位端、近位端、およびスロットを含み得るハウジングを含み得る。いくつかの実施形態では、送達デバイスは、近位端および遠位端を含み得るガイドワイヤを含み得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤの遠位端は、流体透過性構造を含み得る。
【0009】
いくつかの実施形態では、送達デバイスは、ハウジング内に配置され得る、ガイドワイヤハブを含み得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、ガイドワイヤハブに固定され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤハブは、スロットに沿って移動して、ガイドワイヤを遠位方向に、かつハウジングの遠位端まで前進させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、遠位方向に前進され得、および/または近位方向に後退され得る。
【0010】
いくつかの実施形態では、流体透過性構造は、細長いコアと、および細長いコアの周りに延びるコイルとを含み得る。いくつかの実施形態では、コイルは、細長いコアに結合され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤが血管に挿入されることに応答して、血液は、細長いコアとコイルとの間の空間内を流れ得る。いくつかの実施形態では、送達デバイスは、ガイドワイヤの外径とカテーテルの内径との間に隙間を含み得、これは血液が血管系から隙間を通って近位側に流れることを可能にし得る。
【0011】
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、丸みを帯びた遠位先端部を含み得、これはガイドワイヤを血管系に挿入する際に血管系を損傷するリスクを低減し得る。いくつかの実施形態では、丸みを帯びた遠位先端部は、血栓の発生または他の合併症のリスクを低減し得る。いくつかの実施形態では、丸みを帯びた遠位先端部は、スポット溶接、接着剤、または別の適切な手段を介して形成され得る。いくつかの実施形態では、丸みを帯びた遠位先端部は、金属、プラスチック、エラストマー、または他の適切な材料で構成され得る。
【0012】
いくつかの実施形態では、コイルは、細長いコアの長さに沿って1つまたは複数の位置で細長いコアに固定され得る。例えば、コイルを細長いコアに固定するために、1つまたは複数のブリッジがコイルから細長いコアまで延在し得る。いくつかの実施形態では、コイルの遠位端は、丸みを帯びた遠位先端を介して細長いコアに結合され得る。さらに詳細には、いくつかの実施形態では、コイルの遠位端は、細長いコアに直接結合され得る、丸みを帯びた遠位先端部に直接結合され得る。
【0013】
いくつかの実施形態では、コイルは、コイルを細長いコアに結合するために、1つまたは複数の位置で細長いコアの周りにしっかりと巻かれ得る。いくつかの実施形態では、コイルは、遠位端および近位端を含み得る。いくつかの実施形態では、コイルの遠位端および/またはコイルの近位端は、細長いコアの周りにしっかりと巻かれ得る。いくつかの実施形態では、細長いコアは、第1の外径を含み得る第1の部分と、および第2の外径を含み得る第2の部分とを含み得る。いくつかの実施形態では、第2の外径は、第1の外径よりも大きくあり得る。いくつかの実施形態では、コイルは、第2の部分の周りにしっかりと巻かれ得る。
【0014】
いくつかの実施形態では、コイルのリング間の間隔は、一般的に均一であり得る。いくつかの実施形態では、コイルのリングの間の間隔は変化し得る。いくつかの実施形態では、コイルの1つまたは複数の部分に沿って、リングの間隔が狭くあり得る。例えば、リングは互いに接触し得、または互いに接近し得る。いくつかの実施形態では、コイルの他の部分に沿って、リングの間隔は、コイルの部分に沿ったものよりも離れて広がり得る。
いくつかの実施形態では、コイルの遠位端は、細長いコアの遠位端に対して遠位に配置され得る。これらのおよび他の実施形態において、コイルの遠位端は、開かれまたは閉じ得る。
【0015】
いくつかの実施形態では、送達デバイスは、近位端および遠位端を含み得るチューブを含み得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、任意の適切な送達デバイスを介してカテーテルアセンブリを通って送達され得る。いくつかの実施形態では、チューブは、カテーテル内および/または患者の血管系内に延びるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤは、チューブ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、チューブの遠位端は、流体透過性構造を含み得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤおよび/またはチューブは、カテーテルの交換頻度が低いため、患者が経験する針刺しの回数を低減し得る。いくつかの実施形態では、チューブは、例えば、カテーテルの遠位端にデブリが蓄積したり、カテーテルが崩壊したりして、カテーテルが機能しなくなったり、効果が低下したりしたときに、ユーザがカテーテルを通して血液サンプルを採取したり、流体を注入したりすることを可能にし得る。
【0016】
いくつかの実施形態では、送達デバイスは、ハウジング内に配置されたチューブハブを含み得る。いくつかの実施形態では、チューブは、チューブハブに固定され得る。いくつかの実施形態では、チューブハブは、スロットに沿って移動して、ハウジングの遠位端に遠位方向にチューブを前進させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、チューブは任意の回数で、遠位方向に前進、および/または近位方向に後退させ得る。
【0017】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、送達デバイスおよびカテーテルアセンブリを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリは、遠位端、近位端、遠位端と近位端との間に延びる内腔を含み得るカテーテルアダプタを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルは、カテーテルアダプタに固定され得、カテーテルアダプタから遠位に延在し得る。いくつかの実施形態では、カテーテルは、血液がカテーテルに入るための追加的な経路を提供し得る1つまたは複数の拡散穴を含み得る。
【0018】
いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタは、カテーテルアダプタの遠位端に対して角度付けされ得るサイドポートを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムは、遠位端および近位端を含み得る延長チューブを含み得る。いくつかの実施形態では、延長チューブの遠位端は、サイドポートに結合され得る。いくつかの実施形態では、延長チューブの遠位端は、サイドポートと統合され得る。いくつかの実施形態では、流体透過性構造は、カテーテルアダプタのサイドポートに負圧が印加されることに応答して、カテーテルへの血液の進入を促進し得る。
【0019】
いくつかの実施形態では、コネクタが延長チューブの近位端に結合され得る。いくつかの実施形態では、延長チューブの近位端は、コネクタと統合され得る。いくつかの実施形態では、コネクタは、第1ポートおよび第2ポートを含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタは、2つ以上のポートを含み得る。いくつかの実施形態では、送達デバイスは、コネクタの第1ポートに結合され得る。いくつかの実施形態では、別の延長チューブが、コネクタの第2ポートに結合され得る。いくつかの実施形態では、採血デバイスが、他の延長チューブの近位端に結合され得る。
【0020】
いくつかの実施形態では、血液は送達デバイスに入るのを防止され得る。例えば、ハウジングの遠位端は、流体がハウジングの遠位端に流入するのを防ぐための隔壁を含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルシステムの流体経路は、カテーテル、カテーテルアダプタ、延長チューブ、および他の延長チューブのうちの1つまたは複数を含み得る。いくつかの実施形態では、血液は、送達デバイスのハウジングを通って延び得ない流体経路を介して収集され得る。いくつかの実施形態では、流体経路は、ハウジングの大部分または全体を含み得ず、またはその中に配置され得ない。いくつかの実施形態では、血液は、送達デバイスのハウジング内またはハウジングを通って流れ得ない。いくつかの実施形態では、送達デバイスは、採血デバイスでなくあり得、代わりに、送達デバイスは、カテーテルを通る血液の流れを促進し、流体経路を通って採血を可能にし得、この流体経路は、カテーテルアセンブリを含み得、および/または、送達デバイスのハウジングを含み得ない。
【0021】
いくつかの実施形態では、送達デバイスは、カテーテルアダプタの近位端に結合され得る。これらの実施形態では、カテーテルシステムの流体経路は、カテーテル、カテーテルアダプタ、および延長チューブを含み得る。いくつかの実施形態では、採血デバイスは、延長チューブの近位端に結合され得る。
【0022】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステムの器具は、細長い本体を含み得る延長デバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、延長デバイスは、延長デバイスがカテーテルを通る流体経路を塞ぎ得ないことを除いて、オブチュレータ(obturator)のようであり得、代わりに、延長デバイスは、カテーテルを通る流体の流れを促進し得る。いくつかの実施形態では、細長い本体は、流体透過性構造を含み得、これは、延長デバイスがカテーテルを通して挿入されることに応答して、流体がカテーテルの遠位端に入ることを可能にするように構成され得る。いくつかの実施形態では、延長デバイスの流体透過性構造は、1つまたは複数の溝、1つまたは複数の平坦な領域、1つまたは複数の側孔、または1つまたは複数の軸方向に走るチャネルを含み得る。いくつかの実施形態では、延長デバイスは、1つまたは複数の溝、1つまたは複数の平坦な領域、1つまたは複数の側孔、または1つまたは複数の軸方向に走るチャネルを含むロッドを含み得る。
【0023】
前述の一般的な説明と以下の詳細な説明の両方は、例示的かつ説明的なものであり、請求項に記載された本発明を制限するものではないことを理解されたい。様々な実施形態は、図面に示された配置および器具に限定されないことを理解すべきである。また、本発明の様々な実施形態の範囲から逸脱することなく、実施形態を組み合わせたり、他の実施形態を利用したり、請求項に記載されていない構造的な変更を行ったりすることができることを理解すべきである。したがって、以下の詳細な説明は、限定的な意味で捉えられるべきではない。
【図面の簡単な説明】
【0024】
例示的な実施形態は、以下の添付図面を使用することにより、さらに具体的かつ詳細に説明される。
【0025】
図1A図1Aは、いくつかの実施形態による、例示的なカテーテルシステムの上面斜視図である。
図1B図1Bは、いくつかの実施形態による、後退位置にある例示的なガイドワイヤを図示する、図1Aのカテーテルシステムの例示的な送達デバイスの上面斜視図である。
図1C図1Cは、いくつかの実施形態による、前進位置にあるガイドワイヤを図示する、図1Aのカテーテルシステムの送達デバイスの上面斜視図である。
図1D図1Dは、いくつかの実施形態による、後退位置にあるガイドワイヤを図示する、図1Aのカテーテルシステムの送達デバイスの断面図である。
図1E図1Eは、いくつかの実施形態による、前進位置にあるガイドワイヤを図示する、図1Aのカテーテルシステムの送達デバイスの断面図である。
図1F図1Fは、いくつかの実施形態による、前進位置にあるガイドワイヤを図示する、図1Aのカテーテルシステムの一部の拡大上面斜視図である。
図1G図1Gは、いくつかの実施形態による、前進位置にあるガイドワイヤを図示する、図1Aのカテーテルシステムの例示的な遠位端の上側斜視図である。
図1H図1Hは、いくつかの実施形態による、前進位置にあり、患者の血管系内に配置されているガイドワイヤを図示する、図1Aのカテーテルシステムの例示的な遠位端の断面図である。
図2A図2Aは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムのガイドワイヤの例示的な遠位端の上面斜視図である。
図2B図2Bは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムのガイドワイヤの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図2C図2Cは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムのガイドワイヤの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図2D図2Dは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムのガイドワイヤの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図2E図2Eは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムのガイドワイヤの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図2F図2Fは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムのガイドワイヤの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図2G図2Gは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムのガイドワイヤの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図3A図3Aは、いくつかの実施形態による、前進位置にあるガイドワイヤおよび例示的な拡散穴を図示する、図1Aのカテーテルシステムの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図3B図3Bは、いくつかの実施形態による、前進位置にあるガイドワイヤおよび拡散穴を図示する、図1Aのカテーテルシステムの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図4A図4Aは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムの別の例示的なカテーテルアセンブリの上面斜視図である。
図4B図4Bは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムの送達デバイスの上面斜視図である。
図5A図5Aは、いくつかの実施形態による、例示的なシリンジを図示する、図1Aのカテーテルシステムの上面斜視図である。
図5B図5Bは、いくつかの実施形態による、採血チューブに置き換えられたシリンジを図示する、図1Aのカテーテルシステムの上面斜視図である。
図6A図6Aは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムと共に使用され得る別の送達デバイスの上面斜視図である。
図6B図6Bは、いくつかの実施形態による、図6Aの他の送達デバイスの断面図である。
図6C図6Cは、いくつかの実施形態による、部分的に前進したガイドワイヤを図示する、他の例示的なカテーテルアセンブリに結合された図6Aの他の送達デバイスの断面図である。
図7A図7Aは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムと結合された別の送達デバイスの上面斜視図である。
図7B図7Bは、いくつかの実施形態による、前進位置にあるガイドワイヤおよび例示的なチューブを図示する、図7Aの送達デバイスの断面図である。
図7C図7Cは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムに結合された図7Aの送達デバイスの上面斜視図である。
図7D図7Dは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムに結合された図7Aの送達デバイスの断面図である。
図7E図7Eは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図7F図7Fは、いくつかの実施形態による、図7Eの他方の遠位端の拡大上面斜視図である。
図7G図7Gは、いくつかの実施形態による、図1Aのカテーテルシステムの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図7H図7Hは、いくつかの実施形態による、図7Gの他方の遠位端の拡大上面斜視図である。
図8A図8Aは、いくつかの実施形態による、例示的な延長デバイスの例示的な遠位端の上面斜視図である。
図8B図8Bは、いくつかの実施形態による、図8Aの線8B―8Bに沿った遠位端の断面図である。
図8C図8Cは、いくつかの実施形態による、図8Aの延長デバイスの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図8D図8Dは、いくつかの実施形態による、図8Cの線8D-8Dに沿った他方の遠位端の断面図である。
図8E図8Eは、いくつかの実施形態による、図8Aの延長デバイスの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図8F図8Fは、いくつかの実施形態による、図8Eの線8F-8Fに沿った他方の遠位端の断面図である。
図8G図8Gは、いくつかの実施形態による、図8Aの延長デバイスの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図8H図8Hは、いくつかの実施形態による、図8Aの延長デバイスの別の例示的な遠位端の上面斜視図である。
図8I図8Iは、いくつかの実施形態による、図8Hの線8I-8Iに沿った他方の遠位端の断面図である。
図8J図8Jは、いくつかの実施形態による、別の例示的な延長デバイスを図示する、例示的なカテーテルアセンブリの断面図である。
図9A図9Aは、いくつかの実施形態による、後退位置にあるガイドワイヤを図示する、別の送達デバイスの上面斜視図である。
図9B図9Bは、いくつかの実施形態による、前進位置にあるガイドワイヤを図示する、図9Aの送達デバイスの上面斜視図である。
図10A図10Aは、いくつかの実施形態による、後退位置にあるガイドワイヤおよび例示的なチューブを図示する、別の送達デバイスの上面斜視図である。
図10B図10Bは、いくつかの実施形態による、前進位置にあるガイドワイヤと例示的なチューブを図示する、図10Aの送達デバイスの上側斜視図である。
図10C図10Cは、いくつかの実施形態による、図10Aの送達デバイスの例示的なハブを図示する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
本開示では、「遠位」という用語は、カテーテルシステムまたはその構成要素のうち、使用者から遠い部分を指し、「近位」という用語は、カテーテルシステムまたはその構成要素のうち、使用者に近い部分を指す。本開示で使用されるように、「ユーザ」という用語は、臨床医、医師、看護師、またはその他のケア提供者を指すことがあり、サポート要員を含むことがある。
【0027】
ここで図1A―1Eを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10は、送達デバイス12およびカテーテルアセンブリ14を含み得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、任意の適切なハウジングを含み得る、任意の適切な送達デバイスを含み得る。いくつかの実施形態では、ハウジングは、無菌環境を促進するために器具を一般的に取り囲む、折り畳み可能なチューブまたは可撓性チューブ、または他の任意の適切な要素を含み得る。例えば、送達デバイス12は、線形または回転機構、または任意の他の適切な機構を含み得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、例えば、「回転体を有する器具送達デバイス」と題する2018年4月20日出願の米国特許出願62/660,661号、「血管アクセス機器のためのシリンジ式送達デバイス」と題する2018年11月29日に出願された米国特許出願62/773,029号、および「血管アクセス器具のための送達デバイス」と題された2018年7月10日に出願された米国特許出願第62/696,229号で説明され、それぞれ全体が参照により組み込まれる。
【0028】
いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ14は、カテーテルアダプタ16を含み得、このカテーテルアダプタ16は、遠位端18と、近位端20と、遠位端18と近位端20との間に延びる内腔22とを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテル24は、カテーテルアダプタ16に固定され得、カテーテルアダプタ16から遠位方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、カテーテル24は、PIVC、ミッドラインカテーテル、または末梢挿入型中心静脈カテーテル(PICC)を含み得る。
【0029】
いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、任意の適切なカテーテルアセンブリに結合され得る。これらおよび他の実施形態では、カテーテルアセンブリ14は、直線状または非一体型のカテーテルアセンブリを含み得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ14は、統合されたカテーテルアセンブリを含み得る。さらに詳細には、いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ14のカテーテルアダプタ16は、例えば、BD NEXIVA(商標)クローズドIVカテーテルシステム、BD NEXIVA(商標) DIFFUSICS(商標)クローズドIVカテーテルシステム、またはBecton Dickinson PEGASUS(商標)安全クローズドIVカテーテルシステムのような一体型延長チューブを含み得る。
【0030】
図1Aに示されるように、いくつかの実施形態では、カテーテルアダプタ16はサイドポート26を含み得、このサイドポートはカテーテルアダプタ16の遠位端18に対して角度付けされ得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ14は、遠位端30および近位端32を含み得る延長チューブ28を含み得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ28は、患者に近いアクセスを提供するために短くあり得る。しかし、いくつかの実施形態では、延長チューブ28の長さは変化し得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ28の遠位端30は、サイドポート26に結合され得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ28の遠位端は、サイドポート26と統合され得る。
【0031】
いくつかの実施形態では、コネクタ34は延長チューブ28の近位端32に結合され得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ28の近位端32は、コネクタ34と統合され得る。いくつかの実施形態では、コネクタ34は、Yアダプタ、Tポート、または他の適切なコネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタ34は、ルアースリップまたはルアーロック機能を有する雄または雌のルアーコネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタ34は、2つ以上のポートを含み得る。
【0032】
いくつかの実施形態では、コネクタ34は、第1ポート36および第2ポート38を含み得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、コネクタ34の第1ポート36に結合され得る。いくつかの実施形態では、別の延長チューブ40は、コネクタ34の第2ポート38に結合され得る。いくつかの実施形態では、カテーテルアセンブリ14は、ニードルレスコネクタ39を含み得、送達デバイス12は、送達デバイス12とコネクタ34との間に配置され得るニードルレスコネクタ39を介して、コネクタ34の第1ポート36に結合され得る。いくつかの実施形態では、コネクタ34およびニードルレスコネクタ39は、一体的に形成され得る。いくつかの実施形態では、ニードルレスコネクタ39は、任意の適切なニードルレスコネクタを含み得る。
【0033】
いくつかの実施形態では、他の延長チューブ40の近位端42は、コネクタ44を含み得、このコネクタは、シリンジ、真空管、採血管、ホルダーなどの任意の適切な採血デバイスに結合され得る。いくつかの実施形態では、採血デバイスは、流体リザーバを含むか、または流体リザーバに対応し得る。いくつかの実施形態では、コネクタ44は、ルアースリップまたはルアーロック機能を有する雄または雌のルアーコネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタ44は、別の採血デバイスを受け入れるように構成され得るホルダー46に結合され得る。いくつかの実施形態では、ホルダー46は、特定の採血デバイスのシールを穿刺するように構成されたカニューレを含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタ44は、ニードルレスコネクタ39に結合され得、このニードルレスコネクタ39は、ホルダー46または別の採血デバイスに結合され得る。
【0034】
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48を含み得る器具は、任意の適切な送達デバイスを介してカテーテルアセンブリ14を通して送達され得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、ハウジング50を含み得、このハウジングは、遠位端52、近位端54、および遠位端52と近位端54との間に延在し得るスロット56を含み得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、近位端58および遠位端60を含み得るガイドワイヤ48を含み得る。
【0035】
いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、ハウジング50内に配置され得るガイドワイヤハブ62を含み得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、ガイドワイヤハブ62に固定され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤハブ62は、スロット56に沿って移動して、ガイドワイヤ48を遠位方向におよびハウジング50の遠位端52の遠位に前進させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、遠位方向に前進され、および/または近位方向に後退され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤハブ62および送達デバイス12の1つまたは複数の他の構成要素は、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる「多径カテーテルおよび関連するデバイスと方法」と題する2018年4月20日出願の米国特許出願第62/660,646号にさらに説明され得る。
【0036】
いくつかの実施形態では、血液は、カテーテル24から、カテーテルアダプタ16、延長チューブ28、他の延長チューブ40へと近位に流れ得る。いくつかの実施形態では、血液は送達デバイス12に入るのを防止され得る。例えば、ハウジング50の遠位端52は、血液などの流体がハウジング50の遠位端52に流入するのを防ぐための隔壁65を含み得る。他の実施形態では、血液はハウジング50を通って近位方向に流れることを許容され得、ハウジング50は、採血デバイスに結合されたチューブを含み得る。いくつかの実施形態では、ハウジング50の遠位端52は、コネクタに結合され得、このコネクタは、ルアースリップまたはルアーロック機能を有する雄または雌のルアーコネクタ、または別の適切なコネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、隔壁65は、例えば、図1Dに図示されるように、ハウジング50の遠位端52に結合されたコネクタ内に配置され得る。
【0037】
ここで図1F-1Hを参照すると、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48の遠位端60は、流体透過性構造64を含み得る。いくつかの実施形態では、流体透過性構造体64は、細長いコア66と、および細長いコア66の周りに延びるコイル68とを含み得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48が患者の血管系に挿入されるのに応じて、血液は細長いコア66とコイル68との間の空間内に流れ得る。
【0038】
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、カテーテル24の遠位先端70を超えて前進され得、これは、採血中にカテーテル24を閉塞し得る患者の血管系内の何かを移動または押し得る。例えば、ガイドワイヤ48は、フィブリン物質または血栓を越えて移動、押しのけ、もしくは超えて移動させ得、またはカテーテル24の遠位先端部70を静脈壁または弁から遠ざけ得る。図1Hに示されるように、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、血管系内の弁を押し開いて、カテーテル24内への血液の逆流を可能にし得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、カテーテル24内に残され、採血および/または流体注入の間、カテーテルの遠位先端70を超えて延在し得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、流体透過性構造体64は、カテーテル24の遠位先端部70への細長い入口経路または複数の入口経路を含み得る。いくつかの実施形態では、流体透過性構造体64は、フィブリン物質、血栓、または別の物質がカテーテル24の遠位先端部70を閉塞することを防止し得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、ガイドワイヤ48の外径とカテーテル24との間に隙間を含み得、これは、血液が血管系から隙間を通って近位側に流れることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、ガイドワイヤ48の外径とカテーテル24の遠位先端部70との間に隙間を含み得、これは、血液が血管系から隙間を通って近位側に流れることを可能にし得る。
【0040】
いくつかの実施形態では、カテーテル24および/またはカテーテルアダプタ16は、FEP、TEFLON、シリコン、TPE、TPU、フッ素系ポリマー、または他の適切な材料から構成され得る。いくつかの実施形態では、カテーテル24は、親水性または疎水性であり得る。いくつかの実施形態では、カテーテル70の遠位先端部は非対称であり得る。いくつかの実施形態では、カテーテル24は、抗血栓性コーティングおよび/または抗汚材料を含み得る。
【0041】
ここで図2A-2Gを参照すると、いくつかの実施形態では、コイル68は、細長いコア66の周りで螺旋状に配置された金属ワイヤを含み得る。いくつかの実施形態では、細長いコア66は、固体および/または金属もしくは他の適切な材料で構成され得る。いくつかの実施形態では、細長いコア66は、いくらかの柔軟性を提供するために薄くあり得る。いくつかの実施形態では、細長いコア66は、ニチノールで構成され得る。いくつかの実施形態では、コイル68は、細長いコア66に結合され得る。
【0042】
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、丸みを帯びた遠位先端部72を含み得、これは、可撓性であり得るガイドワイヤ48が血管系に挿入されるときに、血管系に損傷を与えるリスクを低減し得る。いくつかの実施形態では、丸みを帯びた遠位先端部72は、血栓の発生または他の合併症のリスクを低減し得る。いくつかの実施形態では、丸みを帯びた遠位先端72は、別の適切な手段および/または材料を介してスポット溶接または形成され得る。
【0043】
いくつかの実施形態では、コイル68は、遠位端74および近位端76を含み得る。いくつかの実施形態では、コイル68の遠位端74は、丸みを帯びた遠位先端部72を介して細長いコア66に結合され得る。さらに詳細には、いくつかの実施形態では、コイル68の遠位端は、細長いコア66に直接結合され得る、丸みを帯びた遠位先端部72に直接結合され得る。
【0044】
いくつかの実施形態では、コイル68は、コイル68を細長いコア66に結合するために、1つまたは複数の位置で細長いコア66の周りにしっかりと巻かれ得る。いくつかの実施形態では、コイル68の遠位端74は、細長いコア66の周りにしっかりと巻かれ得る。いくつかの実施形態では、例えば図2Aに図示されるように、コイル68の近位端76は、細長いコア66の周りにしっかりと巻かれ得る。
【0045】
いくつかの実施形態では、細長いコア66は、第1の外径を含み得る第1の部分78と、および第2の外径を含み得る第2の部分80とを含み得る。いくつかの実施形態では、第2の外径は、第1の外径よりも大きくあり得る。いくつかの実施形態では、コイル68は、例えば図2Fに図示されるように、第2の部分80の周りにしっかりと巻かれ得る。いくつかの実施形態では、細長いコア66は、第1の部分78と第2の部分80との間でテーパ状または段差状であり得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、例えば、カテーテルアセンブリ14の対応する内径に応じて、その長さに沿って複数の直径を含み得る。いくつかの実施形態では、細長いコア66は、例えば図2Gに図示されるように、その長さの全体に沿って均一な外径を含み得る。
【0046】
いくつかの実施形態では、コイル68のリング82の間の間隔は、例えば図2A-2Bに図示されるように、一般的に均一であり得る。いくつかの実施形態では、コイル68のリング82の間の間隔は変化し得る。例えば図2Dに図示されるように、いくつかの実施形態では、コイルの1つまたは複数の部分に沿って、リング82の間隔が密またはタイトであり得(例えば、リング82が互いに接触または近接し得る)、一方、コイル68の他の部分に沿って、リングの間隔はコイル68の部分に沿った場合よりも離れて広がり得る。
【0047】
例えば図2Eに図示されるように、いくつかの実施形態では、コイル68の遠位端74は、細長いコア66の遠位端84に対して遠位に配置され得る。これらおよび他の実施形態では、コイル68の遠位端74は、開かれまたは閉じられ得る。いくつかの実施形態では、コイル68の遠位端74は、例えば、丸みを帯びた遠位先端部72によって閉じられ得る。いくつかの実施形態では、コイル68の遠位端74は、スポット溶接、接着剤、オーバーモールド、プラスチックまたはエラストマーの先端部との結合、または別の適切な方法によって閉じられ得る。いくつかの実施形態では、細長いコア66の遠位端84は、鈍いまたは丸みを帯びてあり得る。
【0048】
例えば図2Fに図示されるように、いくつかの実施形態では、コイル68は、細長いコア66の長さに沿った1つまたは複数の位置で細長いコア66に固定され得る。例えば、1つまたは複数のブリッジ86がコイル68から細長いコア66まで延びて、コイル68の長さに沿った1つまたは複数の点でコイル68を細長いコア66に固定し得る。これらおよび他の実施形態において、細長いコア66は、コイル68の中心軸に沿って延在し得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、任意の適切な細長いコアおよび/または任意の適切なコイルを含み得る。いくつかの実施形態では、ブリッジ86は、溶接、接着剤、または別の適切な手段によって形成され得る。
【0049】
いくつかの実施形態では、細長いコア66は、コイル68の中心軸に沿って延び得ない。これらの実施形態では、細長いコア66は、コイル68の中心軸からオフセットされ得る。これらおよび他の実施形態において、細長いコア66は、コイル68の長さに沿った複数の接触点でコイル68に接触し得、および/または、1つまたは複数の接触点でコイル68に結合され得る。いくつかの実施形態では、細長いコア66は、溶接、接着剤、または他の適切な手段によってコイル68に結合され得る。
【0050】
ここで図3A-3Bを参照すると、いくつかの実施形態では、カテーテル24は、1つまたは複数の拡散穴88を含み得、これは、血液がカテーテル24に入るための追加的な経路を提供し得る。いくつかの実施形態では、コイル68は、カテーテル24の中に延び得る。いくつかの実施形態では、コイル68は、カテーテル24の全部または一部を通って延び得る。いくつかの実施形態では、コイル68は、拡散穴88を超えて近位に延び得る。いくつかの実施形態では、コイル68は、拡散穴88を超えて近位方向に延び得ない。
【0051】
いくつかの実施形態では、第2の部分80は、カテーテル24の遠位開口部90の近位に配置され得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、ガイドワイヤ48の外径とカテーテル24の遠位開口部90との間の隙間93を含み得、これは、血液が血管系から隙間93を通って近位に流れることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、細長いコア66は、それが一緒に使用され得る特定のカテーテルゲージサイズに従ってサイズが決められ得る。
【0052】
いくつかの実施形態では、コイル68および/または細長いコア66の外径は、可変、テーパ状、または直線であり得る。いくつかの実施形態では、コイル68の外径は、カテーテル24の遠位開口部90の直径よりも大きくあり得、コイル68は圧縮可能であり得る。
【0053】
ここで図4Aを参照すると、いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、ニードルレスコネクタを含み得るTコネクタ91の近位ポートに結合され得る。いくつかの実施形態では、Tコネクタ91の遠位ポートは、カテーテルアダプタ16の近位端20に結合され得る。これらのおよび他の実施形態において、カテーテルアダプタ16は、サイドポート26および/または一体型延長チューブを含み得ない。いくつかの実施形態では、延長チューブ28は、Tコネクタのサイドポートに結合され得、このサイドポートは、近位ポートおよび遠位ポートに対して角度付けされ得る。
【0054】
いくつかの実施形態では、カテーテルシステム10の流体経路は、カテーテル24、カテーテルアダプタ16、Tコネクタ、および延長チューブ28を含み得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ28の近位端32は、任意の適切な採血デバイスに結合され得るコネクタ92に結合され得る。いくつかの実施形態では、コネクタ92は、ルアースリップまたはルアーロック機能を有する雄または雌のルアーコネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタ92は、ニードルレスコネクタ39に結合され得、このニードルレスコネクタ39は、ホルダー46または他の採血デバイスに結合され得る。
【0055】
いくつかの実施形態では、コネクタ92は、採血管、真空管、またはシリンジなどの特定の採血デバイスを受け取るように構成されたホルダー46に結合され得る。いくつかの実施形態では、ホルダー46は、特定の採血デバイスのシールを穿刺するように構成されたカニューレを含み得る。
【0056】
ここで図4Bを参照すると、いくつかの実施形態では、延長チューブ40は、送達デバイス12から延在し得る。例えば、ハウジング50の遠位端52に結合されたコネクタは、ポート、またはポートを含み得るハウジング50を含み得る。いくつかの実施形態では、延長チューブ40は、ポートに結合され得、および/またはポートと一体化され得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス12は、ハウジング20の遠位端に、またはコネクタ内に隔壁を含み得る。いくつかの実施形態では、隔壁は、ポートの近位にあり得、これは、血液が隔壁の近位に移動すること、およびハウジング50の大部分を通って通過することを防止し得る。
【0057】
図5Aを参照すると、生理食塩水が予め充填され得る例示的なフラシュシリンジ94に結合されているホルダー46が図示される。図5Bを参照すると、例示的な採血チューブ96に結合されているホルダー46が図示される。いくつかの実施形態では、フラッシュシリンジ94を使用してカテーテル24を洗浄(flush)して開通性を確保し、初期廃棄サンプルをフラッシュシリンジ94内に引き込んだ後、フラッシュシリンジ94はコネクタ34(または図4に関して説明したコネクタ92)から外され得、採血チューブ96または別の適切な採血デバイスがコネクタ92に結合され得る。
【0058】
ここで図6A-6Cを参照すると、いくつかの実施形態による、送達デバイス100が図示されている。いくつかの実施形態では、送達デバイス100は、本開示の図1-5に開示された送達デバイス12と、1つまたは複数の含まれる構成要素および/または動作の点で、類似または同一であり得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス100は、近位端104および遠位端106を含み得るチューブ102を含み得る。
【0059】
いくつかの実施形態では、チューブ102は、カテーテル24内および/またはカテーテル24を通って患者の血管系内に延びるように構成され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、チューブ102内に配置され得、および/または、ガイドワイヤ48が前進したときに、チューブ102を通って遠位方向に延在し得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、例えば図6A-6Bに図示されるように、チューブ102が前進されたときに完全に後退され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48およびチューブ102は、同時に前進および/または後退され得る。
【0060】
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤおよび/またはチューブ102は、カテーテルの交換頻度が少なくあり得るため、患者が経験する針刺しの回数を低減し得る。いくつかの実施形態では、チューブ102は、例えば、カテーテル24の遠位端にデブリが蓄積したり、カテーテル24が崩壊したりして、カテーテル24が機能しなくなったり、効果が低下したりしたときに、ユーザがカテーテル24を通して血液サンプルを採取したり、流体を注入したりすることを可能にし得る。
【0061】
いくつかの実施形態では、送達デバイス100は、ハウジング50内に配置されたチューブハブ107を含み得る。いくつかの実施形態では、チューブ102は、チューブハブ107に固定され得る。いくつかの実施形態では、チューブハブ107は、スロット56に沿って移動して、ハウジング50の遠位端52の遠位の方向にチューブ102を前進させるように構成され得る。いくつかの実施形態では、チューブ102は、遠位方向に前進および/または近位方向に後退され得る。いくつかの実施形態では、チューブ102、ガイドワイヤハブ62、チューブハブ107、および送達デバイス100の1つまたは複数の他の構成要素は、「多径カテーテルおよび関連するデバイスと方法」と題された2018年4月20日に出願された米国特許出願第62/660,646号にさらに記載され得、その全体が参照によって本明細書に組み込まれる。
【0062】
ここで図7A-7Dを参照すると、いくつかの実施形態における、送達デバイス108が図示されている。いくつかの実施形態では、送達デバイス108は、1つまたは複数の含まれる構成要素および/または動作の点で、本開示の図1-5に開示された送達デバイス12および/または図6に開示された送達デバイス100と類似、または同一であり得る。
【0063】
いくつかの実施形態では、送達デバイス108は、近位端112および遠位端114を含み得るチューブ110を含み得る。いくつかの実施形態では、チューブ110の近位端112は、コネクタ116に結合され得、このコネクタ116は、ルアースリップまたはルアーロック機能を有する雄または雌のルアーコネクタを含み得る。いくつかの実施形態では、コネクタ116は、任意の適切な採血デバイスに結合され得る。いくつかの実施形態では、コネクタ116は、別の採血デバイスを受け入れるように構成され得るホルダー46に結合され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48の近位端58および/またはチューブ110の遠位端114は、ハブ115内に固定され得る。
【0064】
いくつかの実施形態では、チューブ102の近位端がハブ115内に固定され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、チューブ102よりも長く、ハウジング50の遠位端52を超えて遠位に延在し得る。
【0065】
いくつかの実施形態では、ハブ115は、スロット56内に前進タブ119を含み得る。いくつかの実施形態では、ハブ115はスロット56内で遠位方向に移動され、ガイドワイヤ48およびチューブ102を遠位方向に同時に前進させ得る。図7B-7Dは、いくつかの実施形態による、ガイドワイヤ48およびチューブ102を遠位方向に完全に前進させた状態を図示する。いくつかの実施形態では、ハブ115は近位方向に移動され、ガイドワイヤ48およびチューブ102を後退させ得る。いくつかの実施形態では、チューブ102が遠位方向に完全に前進したことに対応して、チューブ102の遠位端106は、カテーテル24の遠位端70の近位に配置または終端され得、これは、チューブ102がより大きな外径を含むことを可能にし得、および/または、完全に前進した位置での遠位端114の視覚化を改善し得る。
【0066】
いくつかの実施形態では、チューブ102が遠位方向に完全に前進されたことに応答して、チューブ102の遠位端106は、カテーテル24の遠位先端70の遠位に配置または終端され得、遠位端70でも、遠位先端70の近位に配置または終端され得、カテーテルウェッジの近位、またはカテーテルアダプタ16内のカテーテルウェッジの近位に配置または終端され得る。いくつかの実施形態では、遠位端106の外径は、それがどこで終端してもシールを提供し得、これは、カテーテルアセンブリ14内の流体と採血された血液の混合を低減し得、廃棄物量を低減し得る。いくつかの実施形態では、チューブ102が遠位方向に完全に前進されたことに応答して、チューブ102の遠位端106は、流体経路内の任意の場所に配置され得る。いくつかの実施形態では、コイル68は、チューブ102内に配置され得る。
【0067】
ここで図7E-7Hを参照すると、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、コイル68に加えて、またはコイル68の代わりに、チューブ118を含み得る。いくつかの実施形態では、チューブ118は、流体透過性構造体64を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、チューブ118は多孔質であり得る。図7Eに図示されるように、いくつかの実施形態では、チューブ118は、様々なパターンおよび数で配置され得、様々なサイズを含み得る複数の穴120を含み得る。いくつかの実施形態では、穴120は、チューブ118の遠位端122に配置され得る。いくつかの実施形態では、穴120は、千鳥列で配置され得る。
【0068】
いくつかの実施形態では、チューブ118の遠位端122は、開かれまたは閉じられ得る。いくつかの実施形態では、チューブ118の遠位端122は、丸みを帯びた遠位先端部72に結合され得る。いくつかの実施形態では、チューブ118の近位端123は、カテーテル24内に配置され得、および/またはテーパ状であり得る。いくつかの実施形態では、チューブ118の近位端123は、1つまたは複数の穴125を含み得、この穴125は、穴120よりも大きくおよびまたは少なくあり得る。いくつかの実施形態では、チューブ118の近位端123は、細長いコア66に結合され得る。
【0069】
図7Gに図示されるように、いくつかの実施形態では、チューブ118は、複数のスリット124を含み得、これらのスリット124は、様々なパターンおよび数で配置され得、様々なサイズを含み得る。いくつかの実施形態では、スリット124は、チューブ118の遠位端122に配置され得る。いくつかの実施形態では、スリット124は、千鳥列で配置され得る。いくつかの実施形態では、スリット124は、カテーテル24の長手軸方向に対して一般的に垂直に切断され得るが、いくつかの実施形態では、スリット124の角度は異なり得る。いくつかの実施形態では、細長いコア66は、チューブ118を部分的または完全に貫通して延在し得る。
【0070】
ここで図8A-8Jを参照すると、カテーテルシステム10は、細長い本体128を含み得る延長デバイス126を含み得る。いくつかの実施形態では、細長い本体128は、延長デバイス126がカテーテル24を通して挿入されることに応答して、流体がカテーテル24の遠位端18に入ることを可能にするように構成され得る流体透過性構造130を含み得る。
【0071】
いくつかの実施形態では、延長デバイス126の流体透過性構造130は、例えば図8A-8Dに図示されるように、溝を含み得る。いくつかの実施形態では、延長デバイス126の流体透過性構造体130は、例えば図8E-8Fに図示されているように、平坦な領域を含み得る。いくつかの実施形態では、平坦な領域は、一般的に平面状の下面134と対向する一般的に平面状の上面132を含み得る。いくつかの実施形態では、平坦な領域は、カテーテル24内に2つの入口を提供し得る。いくつかの実施形態では、延長デバイス126の流体透過性構造130は、細長い本体128の内腔によって接続され得る複数の側孔136を含み得る。
【0072】
いくつかの実施形態では、延長デバイス126は堅実であり得る。いくつかの実施形態では、細長い本体128は、例えば図8H-8Iに図示されるように、互いに離れて延び、互いに角度を付けられた複数のアーム138を有する形状を含み得る。いくつかの実施形態では、細長い本体128の形状は変化し得る。いくつかの実施形態では、延長デバイス126の外径とカテーテル24の遠位開口部90との間に隙間140が配置され得、これは、血液が血管系から隙間140を通って近位側に流れることを可能にし得る。いくつかの実施形態では、採血デバイスが、延長チューブ40の近位端に結合され得る。
【0073】
ここで図9-10を参照すると、送達デバイス146は、ハウジング50内に配置されたハブ115を含み得、これはガイド特徴を含み得る。いくつかの実施形態では、送達デバイス146は、1つまたは複数の含まれる構成要素および/または動作の点で、図1-5に開示された送達デバイス12、図6に開示された送達デバイス100、図7に開示された送達デバイス108と同様、または同一であり得る。
【0074】
いくつかの実施形態では、ハブ115は、スロット56を通って延在し得る。いくつかの実施形態では、ガイド特徴は、一般的にU字型であり得るチャネルを含み得る。いくつかの実施形態では、ガイド特徴、ハブ115、チャネル、及び送達デバイス146の他の特徴は、例えば、「血管アクセス器具用の送達装置」と題された2018年7月10日に出願された、米国特許出願第62/696,229号にさらに図示され得、その全体が参照により本明細書に組み込まれる。いくつかの実施形態では、ガイド特徴は、ユーザの手によって動かされるように構成された前進タブ119を含み得る。
【0075】
いくつかの実施形態では、送達デバイス146は、ハウジング50内に配置され、ガイド特徴を通って延びるガイドワイヤ48を含み得る。例えば、いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48は、チャネルを通って延在し得る。いくつかの実施形態では、スロット56に沿ったガイド特徴の遠位方向への第1の距離の移動に応答して、ガイドワイヤ48の遠位端60は、第1の距離よりも大きくあり得る第2の距離を遠位方向に前進され得る。いくつかの実施形態では、第2の距離は、第1の距離の2倍であり得る。
【0076】
いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48の近位端58は、ハウジング50に対して静止され得る。いくつかの実施形態では、近位端58は、ハウジング50内に固定され得る。いくつかの実施形態では、遠位端60は、ガイド特徴がスロット56に沿って遠位方向に部分的および/または完全に前進されることに応答して、ハウジング50の遠位端を超えて遠位方向に前進され得る。これらおよび他の実施形態では、ハウジング50は、ハウジング50の遠位部分から外向きに延在し得、採血デバイスに結合され得る延長チューブ40を含み得る。
【0077】
図10A-10Bに図示されるように、いくつかの実施形態では、送達デバイス146は、ハブ115から延び得、およびハブ115に結合され得るチューブ102を含み得る。いくつかの実施形態では、スロット56に沿ったガイド特徴の遠位方向への移動に応答して、ガイドワイヤ48は、チューブ102を通って移動し得る。いくつかの実施形態では、スロット56に沿ったガイド特徴の遠位方向へ第1の距離の移動に応答して、チューブ102の遠位端106は、第1の距離に等しい距離(「1:1の前進比」)を遠位方向に前進され得、一方で、ガイドワイヤ48の遠位端60は、例えば第1の距離の2倍など(「1:2の前進比」)、第1の距離よりも大きい距離を前進され得る。いくつかの実施形態では、ガイドワイヤ48およびチューブ102が完全に前進したとき、ガイドワイヤ48の遠位端60は、カテーテル24の遠位先端70の遠位にあり得る。これらのおよび他の実施形態では、チューブ102の遠位端60は、カテーテル24の遠位先端70より遠位に配置され得、カテーテル24の遠位先端70と互角に配置され得、またはカテーテル24の遠位先端70より近位に配置され得る。
【0078】
いくつかの実施形態では、隔壁65は、送達デバイス146の遠位端内の様々な位置に配置され得る。例えば図9A-9Bに図示されるように、隔壁65は、延長チューブ40の結合点の近位および/またはスロット56の遠位端の遠位に配置され得る。例えば図10A-10Bに図示されるように、隔壁65は、ハウジング50の遠位端またはハウジング50の遠位端に結合されたコネクタ内に配置され得る。いくつかの実施形態では、隔壁65は、例えば図10Cに図示されるように、ハブ115内に配置され得る。図10Cに図示されるように、いくつかの実施形態では、延長チューブ40は、ハブ115からおよび/またはハウジング50の近位端を通って近位に延在し得る。
【0079】
本明細書に記載されているすべての例および条件付きの言語は、本発明および本発明者が技術を促進するために貢献した概念を読者が理解するのを助けるための教育的な目的のためのものであり、そのような具体的に記載された例および条件に限定されないものとして解釈される。本発明の実施形態を詳細に説明してきたが、本発明の精神および範囲から逸脱することなく、様々な変更、置換、および改変が本明細書でなされ得ることを理解すべきである。送達デバイスおよび/または1つまたは複数の含まれる構成要素のいずれかが、本開示に記載されたカテーテルアセンブリの1つまたは複数の構成要素と組み合わされ得ることが理解されるべきである。特定の送達デバイスの1つまたは複数の構成要素は、別の特定の送達デバイスの1つまたは複数の構成要素と組み合わせてもよいことを理解すべきである。例えば、特定の送達デバイスに関して記載された任意の流体透過性構造は、別の特定の送達デバイスの1つまたは複数の構成要素と組み合わせてもよい。
図1A
図1B
図1C
図1D
図1E
図1F
図1G
図1H
図2A
図2B
図2C
図2D
図2E
図2F
図2G
図3A
図3B
図4A
図4B
図5A
図5B
図6A
図6B
図6C
図7A
図7B
図7C
図7D
図7E
図7F
図7G
図7H
図8A
図8B
図8C
図8D
図8E
図8F
図8G
図8H
図8I
図8J
図9A
図9B
図10A
図10B
図10C