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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175154
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】表示装置、表示方法
(51)【国際特許分類】
   A63B 69/00 20060101AFI20241211BHJP
   H04N 7/18 20060101ALI20241211BHJP
   G06F 3/14 20060101ALI20241211BHJP
   G06F 3/0481 20220101ALI20241211BHJP
   G06T 13/20 20110101ALI20241211BHJP
【FI】
A63B69/00 A
A63B69/00 506
H04N7/18 R
G06F3/14 330A
G06F3/0481
G06T13/20
【審査請求】未請求
【請求項の数】25
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021182748
(22)【出願日】2021-11-09
(71)【出願人】
【識別番号】000006633
【氏名又は名称】京セラ株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】899000079
【氏名又は名称】慶應義塾
(74)【代理人】
【識別番号】110000338
【氏名又は名称】弁理士法人 HARAKENZO WORLD PATENT & TRADEMARK
(72)【発明者】
【氏名】川口 義之
(72)【発明者】
【氏名】西村 健汰
(72)【発明者】
【氏名】生田 貴紀
(72)【発明者】
【氏名】仰木 裕嗣
【テーマコード(参考)】
5B050
5B069
5C054
5E555
【Fターム(参考)】
5B050AA08
5B050BA06
5B050BA08
5B050BA09
5B050BA12
5B050BA13
5B050BA18
5B050CA07
5B050CA08
5B050DA01
5B050EA19
5B050EA24
5B050EA26
5B050FA02
5B050FA05
5B069AA09
5B069DD06
5C054CA04
5C054CA05
5C054CC02
5C054EA01
5C054EA05
5C054EA07
5C054FC12
5C054FC13
5C054FC15
5C054FE05
5C054FE06
5C054FE12
5C054FE16
5C054FE18
5C054FE26
5C054FF03
5C054GB01
5C054GB05
5C054HA16
5E555AA22
5E555AA27
5E555BA02
5E555BB02
5E555CA44
5E555CB19
5E555CB74
5E555CC22
5E555DB56
5E555DB57
5E555DC09
5E555DC21
5E555DC85
5E555DD06
5E555EA11
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】用具を用いるユーザの技量を向上させるためには、用具の動きを効果的に提示する。
【解決手段】ユーザ端末(2)は、ラケット(6)の動きを計測した計測値に基づいて生成された、ラケット(6)の動きを示す少なくとも1つの第1画像と、計測値から算出された、動きに伴うラケット(6)の移動速さと移動方向を示す動き情報を取得する取得部(211)と、動き情報を、第1画像と共に表示させる表示制御部(214)と、を備える。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが用いる用具の動きを計測した計測値に基づいて生成された、前記用具の動きを示す少なくとも1つの第1画像と、前記計測値から算出された、前記動きに伴う前記用具の移動速さと移動方向を示す動き情報を取得する取得部と、
前記動き情報を、前記第1画像と共に表示させる表示制御部と、を備える、
表示装置。
【請求項2】
前記表示制御部は、前記動きにおける前記用具の移動方向を指し示す矢印を、前記動き情報として表示させる、請求項1に記載の表示装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記動きにおける前記用具の移動速さに応じて、前記矢印の、長さ、色、及び太さの少なくとも1つを変化させる、請求項2に記載の表示装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記動きにおける前記用具の移動方向に応じて、前記矢印の太さを変化させる、請求項2または3に記載の表示装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記少なくとも1つの第1画像及び前記動き情報を重畳して表示させる、請求項1から4の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項6】
前記少なくとも1つの第1画像は、前記動きにおける前記用具の各時点での位置、及び/又は、姿勢を示す残像画像を含む、請求項1から5の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記ユーザによって選択された残像画像に対応する前記動き情報を表示させる、請求項6に記載の表示装置。
【請求項8】
前記用具は、移動体に打撃を与えるために前記ユーザによって用いられ、
前記残像画像は、前記用具が前記移動体を打撃したときの画像を含み、
前記動き情報は、前記用具が前記移動体を打撃したときの、前記動きに伴う前記用具の移動速さと移動方向を示す動き情報を含む、請求項6または7に記載の表示装置。
【請求項9】
前記表示制御部は、前記動き情報をXYZ座標系に成分分解して表示させる、請求項8に記載の表示装置。
【請求項10】
前記XYZ座標系は、前記移動体に打撃を与えた前記用具の打撃面を基準として規定される、請求項9に記載の表示装置。
【請求項11】
前記表示制御部は、前記打撃面に対して水平な方向の速度成分に基づいて、前記移動体の回転方向を表示させる、請求項10に記載の表示装置。
【請求項12】
前記ユーザが前記回転方向に回転する前記移動体を打撃する場合に、前記動き情報をXYZ座標系に成分分解して表示させる、請求項11に記載の表示装置。
【請求項13】
前記表示制御部は、前記移動体の回転数を表示させる、請求項11又は12に記載の表示装置。
【請求項14】
前記表示制御部は、前記用具のX軸成分、Y軸成分、又はZ軸成分における速度成分の変化をグラフ表示させる、請求項9~13の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項15】
前記表示制御部は、前記動き情報と共に、前記動き情報の比較対象となる少なくとも1つの第2動き情報を表示させる、請求項1~14の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項16】
前記少なくとも1つの第2動き情報は、第2ユーザが用いる第2用具の動きを計測した第2計測値から算出された、前記第2用具の動きに伴う前記第2用具の移動速さと移動方向を示す動き情報である、請求項15に記載の表示装置。
【請求項17】
前記表示制御部は、前記少なくとも1つの第2動き情報のうち最大の移動速さを有する動き情報を表示させる、請求項15又は16に記載の表示装置。
【請求項18】
前記表示制御部は、前記動き情報及び前記少なくとも1つの第2動き情報をXYZ座標系に成分分解して表示させる、請求項15~17の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項19】
前記表示制御部は、前記動き情報及び前記少なくとも1つの第2動き情報のそれぞれ対応するX軸成分、Y軸成分、及びZ軸成分のうち、最も差が大きい成分を強調表示させる、請求項18に記載の表示装置。
【請求項20】
前記少なくとも1つの第1画像は、アニメーション画像である、請求項1~19の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項21】
前記取得部は、第2ユーザが用いる第2用具の動きを計測した第2計測値に基づいて生成された、前記第2用具の動きを示す少なくとも1つの第2画像を取得し、
前記表示制御部は、前記少なくとも1つの第1画像及び前記動き情報と共に、前記少なくとも1つの第2画像、及び、前記第2計測値から算出された、前記第2用具の動きに伴う前記第2用具の移動速さと移動方向を示す第2動き情報を表示させる、請求項1から6の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項22】
前記用具及び前記第2用具はそれぞれ、移動体に打撃を与えるために前記ユーザ及び前記第2ユーザによって用いられ、
前記表示制御部は、前記用具が移動体を打撃したときと前記第2用具が移動体を打撃したときとを同期して、前記少なくとも1つの第1画像、前記動き情報、前記少なくとも1つの第2画像、及び前記第2動き情報を共に表示させる、請求項21に記載の表示装置。
【請求項23】
前記表示制御部は、前記動き情報と前記第2動き情報とを比較して、移動速さが所定値以上の差を有する場合に、前記動き情報及び前記第2動き情報を表示させる、請求項22に記載の表示装置。
【請求項24】
前記表示制御部は、さらに、前記ユーザが前記用具を動作させているときの動画である第1動画像、及び、前記第2ユーザが前記第2用具を動作させているときの動画である第2動画像を共に表示させる、請求項21~23の何れか1項に記載の表示装置。
【請求項25】
ユーザが用いる用具の動きを計測した計測値に基づいて生成された、前記用具の動きを示す少なくとも1つの第1画像と、前記計測値から算出された、前記動きに伴う前記用具の移動速さと移動方向を示す動き情報を取得するステップと、
前記動き情報を、前記第1画像と共に表示させるステップと、を含む、
表示方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、用具の動きを表示するための表示装置等に関する。
【背景技術】
【0002】
ラケットにセンサを取り付け、ラケットの動きを解析することによって選手の技量の向
上を図る技術が知られている(例えば、特許文献1、特許文献2)。
【0003】
特許文献1は、卓球用のラケットに加速度センサ及び接触センサを設けた技術を開示する。特許文献2は、対象者が撮影された画像と、対象者の動きをセンサによって計測した計測結果に基づいて生成した対象者の動きを示す指標とを共に表示する技術を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2009-183455号公報
【特許文献2】特開2020-205608号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
用具を用いるユーザの技量を向上させるためには、用具の動きを効果的に提示することが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る表示装置は、ユーザが用いる用具の動きを計測した計測値に基づいて生成された、前記用具の動きを示す少なくとも1つの第1画像と、前記計測値から算出された、前記動きに伴う前記用具の移動速さと移動方向を示す動き情報を取得する取得部と、前記動き情報を、前記第1画像と共に表示させる表示制御部と、を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る表示方法は、ユーザが用いる用具の動きを計測した計測値に基づいて生成された、前記用具の動きを示す少なくとも1つの第1画像と、前記計測値から算出された、前記動きに伴う前記用具の移動速さと移動方向を示す動き情報を取得するステップと、前記動き情報を、前記第1画像と共に表示させるステップと、を含む。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様によれば、用具の動きを効果的に提示して、用具を用いるユーザの技量を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】本開示の一態様に係る動作解析システムの概略構成の一例を示す図である。
図2】動きセンサ装置が取り付けられているラケットの構成例を示す斜視図である。
図3】動きセンサ装置及びユーザ端末の概略構成の一例を示すブロック図である。
図4】ユーザ端末の概略構成の一例を示すブロック図である。
図5】動作解析システムにおける主要な処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
図6】ボールの打撃時のラケットの残像に速度ベクトルを表示した図である。
図7】矢印(速度ベクトル)のバリエーションを示す図である。
図8】矢印(速度ベクトル)のバリエーションを示す図である。
図9】複数のラケットの残像からユーザが任意の残像を選択する様子を示す図である。
図10】速度ベクトルをXYZ座標系に成分分解して表示した図である。
図11】速度ベクトルをXYZ座標系に成分分解して表示した図である。
図12】予測されるボールの回転方向を表示した図である。
図13】打撃するボールの回転方向とそのボールを打撃したときの速度ベクトルをXYZ座標系に成分分解して表示した図である。
図14】速度ベクトルの一軸成分の変化をグラフ表示した図である。
図15】過去のデータと比較した表示例を示す図である。
図16】現在のデータと過去のデータとを比較した様子を示す図である。
図17】現在のデータと過去のデータとを比較した様子を示す図である。
図18】複数競技者の動画およびアニメーション画像を共に表示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
〔実施形態〕
以下、本開示の一実施形態について、模式的に示した図1などを参照しながら詳細に説明する。
【0011】
(動作解析システム100の適用範囲)
まず、本開示の一態様に係る動作解析システム100の適用範囲について説明する。動作解析システム100は、例えば、スポーツ用の用具を用いる場合の用具の動きを解析するシステム、又は用具を用いて移動体に打撃を与えることにより該移動体を移動させるユーザの動作を解析するシステムである。
【0012】
「用具」とは、ユーザがスポーツなどを行う場合に動かす道具を意図しており、「移動体」とは、スポーツなどにおいて使用される移動物体を意図している。
【0013】
用具としては、例えば、テニス、バドミントン、卓球、スカッシュ、ラクロスなどのラケット、野球及びクリケットのバット、ゴルフのクラブ、ホッケー及びアイスホッケーのスティック、体操用具、釣り竿、ユーザが装着するウェアなどが挙げられる。一方、移動体としては、例えば、各種球技において使用されるボール、バドミントンのシャトル、アイスホッケー用のパック(puck)などが挙げられる。
【0014】
さらに、ビリヤードにおけるキューも、ボールに打撃を与えるための道具であり、用具に含まれ得る。例えば、ラグビー及びサッカーにおけるボールを蹴る動作は、シューズを用いてボールに打撃を与える動作と捉えることも可能である。それゆえ、ラグビー及びサッカーにおけるシューズも用具に含まれ得る。
【0015】
また、用具には、ユーザが着る衣服や手袋、靴下等が含まれていてもよい。また、用具には、ユーザの身体の全体又は一部に装着するタイツ状の衣服が含まれていてもよい。この場合、用具の動きを解析することによって、ユーザの身体の動きの解析が可能となる。
【0016】
以下の実施形態では、ユーザの卓球の技量を向上させるために、ユーザの動作を解析する動作解析システム100を例に挙げて説明する。この場合、用具は卓球用のラケット6であり、移動体は、例えばセルロイド製の卓球用のボール7(ピンポン球とも呼称される)である。
【0017】
(動作解析システム100の構成)
動作解析システム100の構成について、図1などを適宜参照して説明する。図1は、動作解析システム100の概略構成の一例を示す図である。
【0018】
動作解析システム100は、1又は複数の、タッチパネル29を有するスマートフォンなどのユーザ端末2(表示装置)を含む。動作解析システム100は、他の1又は複数の、キーボード33と表示画面34を備えるパーソナルコンピュータなどのユーザ端末3(表示装置)を含んでもよい。動作解析システム100において、ユーザ端末2及びユーザ端末3は、図1に示すように、ネットワーク4を介して互いに通信可能に接続されている。
【0019】
動作解析システム100は、図1に示すように、ユーザ端末2とユーザ端末3との通信を仲介する管理サーバ1(サーバ)を含んでいてもよい。これにより、ユーザ端末2とユーザ端末3との間で、解析結果の共有、及び/又は、解析結果の同時確認が可能となる。
【0020】
<動きセンサ装置5が取り付けられているラケット6>
動作解析システム100を利用するユーザは、動きセンサ装置5(動きセンサ)が取り付けられているラケット6を使用する。動きセンサ装置5は、ユーザによって把持されているラケット6の動きをリアルタイムで計測する。
【0021】
図2は、動きセンサ装置5が取り付けられているラケット6の構成例を示す斜視図である。ここでは、シェイクハンドタイプのラケット6を例に挙げて図示しているが、これに限定されない。例えば、ラケット6は、ペンホルダータイプなど他の形状のラケットであってもよい。
【0022】
ラケット6は、ボール7を打つための打部62と、ユーザが握るためのグリップ61とを有している。打部62は、ボール7を打つための打面9aを有している。図2に示すラケット6は、シェイクハンドタイプであり、表裏1対の打面9aを有している。ラケット6の打面9aには、さまざまな性質を有するラバー(例えば、スポンジシートとラバーシートから成る反発性を有するシート)が配されることが多い。
【0023】
グリップ61は、ユーザがラケット6を操るために握る部位である。打部62とグリップ61とは互いに一体的に形成されていてもよい。
【0024】
動きセンサ装置5は、ラケット6に固定されており、少なくとも角速度を検出する慣性センサとして機能する。動きセンサ装置5のラケット6に対する取り付け位置、形状及び大きさなどは適宣に設定されてよい。図示の例では、動きセンサ装置5は、これに限定されるものではないが、ラケット6のグリップ61の、打部62とは反対側の端部に取り付けられている。動きセンサ装置5は、ラケット6に対して着脱可能であってもよいし、ラケット6に対して着脱不可能に固定されていてもよい。動きセンサ装置5は、ラケット6にボール7が当たったときの衝撃を検出することもできる。また、動きセンサ装置5は、ラケット6の打部62の向きを検出することもできる。
【0025】
動作解析システム100は、動きセンサ装置5に代えて、1以上の撮像装置(デジタルカメラ等)によって撮像された画像(動画または静止画)を画像処理することにより、ラケット6の角速度、及び/又は、加速度を検出することもできる。その場合、動作解析システム100は、動きセンサ装置5を含む必要はない。以下の説明では、動作解析システム100は動きセンサ装置5を備えるものとして説明する。
【0026】
<動きセンサ装置5及びユーザ端末2>
次に、動きセンサ装置5及びユーザ端末2について、図3を用いて説明する。図3は、動きセンサ装置5及びユーザ端末2の概略構成の一例を示すブロック図である。
【0027】
[動きセンサ装置5の構成]
動きセンサ装置5は、記憶部52、ラケット6の角速度を検出する角速度センサ53、ラケット6の加速度を検出する加速度センサ54、ユーザ端末2との通信を行う通信部55、及びCPU(Central Processing Unit)50を備えている。角速度センサ53は、例えば、ラケット6の角速度を検出するジャイロセンサである。CPU50は、角速度センサ53、加速度センサ54、及び通信部55に対して入力又は出力がなされる信号の処理などを行う。また、動きセンサ装置5は、上記の各種構成に対して電力を供給する電源を備えていてもよい。図3では、電源の図示を省略している。
【0028】
記憶部52は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び外部記憶装置などを含んでいてもよい。記憶部52には、CPU50によって実行される所定のアプリケーションプログラムなどが記憶されている。
【0029】
角速度センサ53は、X軸、Y軸、及びZ軸の3軸それぞれの角速度を検出可能な3軸角速度センサによって構成されている。このような角速度センサとしては、例えば、X軸回りの角速度を検出する角速度センサ、Y軸回りの角速度を検出する角速度センサ、及びZ軸回りの角速度を検出する角速度センサの組み合わせが挙げられる。
【0030】
加速度センサ54は、X軸、Y軸、及びZ軸の3軸それぞれに沿った方向の加速度を検出可能な3軸加速度センサによって構成されている。3軸加速度センサの構成としては、任意の公知のものが適用可能である。
【0031】
動きセンサ装置5は、角速度センサ53によりラケット6の動く方向及び回転運動などを検知し、加速度センサ54によりラケット6の動く距離及び速度などを計測できる。このように、動きセンサ装置5によってラケット6の動きの解析が可能である。
【0032】
通信部55は、少なくともユーザ端末2との通信を行うことが可能な構成を有している。この通信は、無線通信であってもよいし、有線通信であってもよい。無線通信の場合、電波を用いるもの、赤外線を用いるものなどが適用され得る。電波を用いるものとしては、Bluetooth(登録商標)及びWiFi(登録商標)などが適用され得る。
【0033】
[ユーザ端末2の構成]
ユーザ端末2は、コンピュータを含んで構成されてもよく、例えば、図1に示すようなスマートフォン及びタブレットなどであってもよいし、パーソナルコンピュータであってもよい。コンピュータのハードウェア、及びOS(Operating System)は、任意の公知のものが適用され得る。所定のアプリケーションプログラムを一般的なコンピュータにインストールすることによって、ユーザ端末2を得ることができる。
【0034】
図3に示すように、ユーザ端末2は、CPU20、記憶部22、ユーザの各種操作を受け付ける入力部23、画像などを表示する表示部24、通信部25を有している。ユーザ端末2は撮像部26をさらに備えていてもよい。
【0035】
CPU20は、入力部23、表示部24、通信部25、及び撮像部26に対して入力又は出力がなされる信号の処理などを行う。記憶部22は、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び外部記憶装置などを含んでいてもよい。記憶部22には、CPU20によって実行される解析プログラムなどが記憶されている。
【0036】
ユーザ端末2は、ユーザの動作と、その動作をしているときのラケット6の動きとに基づいて、ユーザの動作を多角的に解析し、解析結果をユーザに提示する。図1には、動きセンサ装置5が取り付けられているラケット6を把持するユーザの動作を、ユーザ端末2を用いて撮像している様子を示している。
【0037】
ユーザ端末2の構成について、より具体的に、図4を用いて説明する。図4は、ユーザ端末2の概略構成の一例を示すブロック図である。図4に示す制御部21は、図3におけるCPU20に対応する。すなわち、制御部21の各部は、図3におけるCPU20が解析プログラム221を実行することによって実現される機能ブロックである。
【0038】
ユーザ端末2は、制御部21、記憶部22、撮像部26、入力部23、表示部24、及び通信部25を備えている。制御部21は、ユーザ端末2が備える各機能の処理を実行するように制御する。記憶部22は、制御部21によって読み出される各種コンピュータプログラム、及び、制御部21が実行する各種処理において利用されるデータなどが格納されている記憶装置である。
【0039】
制御部21は、画像取得部211(取得部)、計測値取得部212(取得部)、解析部213、及び表示制御部214を備えている。
【0040】
画像取得部211は、撮像部26から画像データ(動画データ又は静止画データ)を取得する。画像データが動画データである場合、動画データは、例えば、動きセンサ装置5が取り付けられているラケット6を用いて卓球をしているユーザの様子を撮像したものである。ユーザに把持されたラケット6によって実際に打たれたボール7の軌道が映っている動画データを画像取得部211が取得する構成であってもよい。画像取得部211は、例えば、デジタルカメラ及びデジタルビデオなどの外部機器(図示せず)によって撮像された動画データを、通信部25を介して、取得する構成であってもよい。ただし、この場合、動きセンサ装置5から受信した検知情報(例えば、計測値)と、外部機器によって撮像された動画データとの間の同期をとる必要がある。取得された動画データは、例えば、計測値との同期をとるための時刻情報と共に、記憶部22の撮像画像222に格納される。
【0041】
画像取得部211は、後述するアニメーション画像を解析部213から取得できる。アニメーション画像とは、一般に、複数の静止画を一つの動画のようにコマ送りで表示し、動いているように見せる画像のことを言う。ただし、アニメーション画像は、ラケット6の1以上の残像を一つの静止画中に含む静止画像であってもよい。
【0042】
画像取得部211は、クラウドで生成された、ラケット6の動きを示すアニメーション画像を、ネットワーク4を介して取得できる。また、画像取得部211は、解析部213または記憶部22から、解析部213が解析した種々の解析結果を取得できる。
【0043】
画像取得部211は、ラケット6を用いたユーザの動作が映った競技動画の動画データ、及び、動作に応じたラケット6の動きを示す動画の動画データを取得できる。ラケット6の動きを示す動画は、例えば、アニメーション画像であってもよい。本明細書では、画像取得部211が、競技動画の動画データ及びアニメーション画像の動画データを取得する場合を例に挙げて説明する。
【0044】
計測値取得部212は、通信部25を介して、動きセンサ装置5が検知した検知情報を取得する。検知情報は、動きセンサ装置5から出力される任意の形式の情報であり、例えば、ラケット6の経時的な位置変化を表すグラフであってもよいし、ラケット6の位置及び姿勢の経時的な変化を示す計測値であってもよい。検知情報は、計測された時刻を示す時刻情報を含んでよい。計測値取得部212は、画像取得部211と一体に構成されてよい。計測値取得部212は、取得した検知情報を記憶部22に格納してもよい。以下では、計測値取得部212が、動きセンサ装置5から検知情報として計測値を取得する場合を例に挙げて説明する。
【0045】
解析部213は、取得された計測値に基づいて、ラケット6の動きを解析する。解析結果には、ラケットの動き、ラケット6によって打ち出されたボール7の推定軌道及び推定回転数、並びにユーザの身体の動きなどが含まれ得る。解析部213は、解析結果を、解析に用いた計測値と関連付けて記憶部22(図4の解析結果223)に格納できる。解析部213によって検出されるイベントとしては、例えば、ラケット6によってボール7が打たれたこと、などが挙げられる。
【0046】
解析部213は、動画データと計測値との同期をとり、動画データに含まれているイベントを検出することもできる。解析部213は、解析結果を、解析に用いた計測値及び動画データと関連付けて記憶部22(図4の解析結果223)に格納することもできる。
【0047】
解析部213は、ラケット6に取り付けられた動きセンサ装置5から取得される計測値に基づいて、ラケット6の動きを示す画像(第1画像)を生成できる。解析部213は、複数の競技者(例えば、ユーザ、ユーザのコーチ、プロ選手)に関連する解析結果を記憶部22に格納できる。ラケットの動きを示す画像は、例えばアニメーション画像であってよい。解析結果は、アニメーション画像の動画データ又は静止画データを含んでいてもよい。
【0048】
さらに、解析部213は、計測値から算出された、ラケット6の動きに伴うラケット6の移動速さと移動方向を示す動き情報を取得できる。動き情報は、例えば、ラケット6の速度ベクトルであってよい。解析部213は、その速度ベクトルをXYZ座標系に成分分解し、X軸成分、Y軸成分、及びZ軸成分の速度成分それぞれを取得できる。解析部213は、取得した速度ベクトル及びXYZ座標系の速度成分を記憶部22に格納できる。
【0049】
解析部213は、画像取得部211及び計測値取得部212と一体に構成されてもよい。
【0050】
動作解析システム100は、解析部213に代えて、解析部213の機能をクラウドに担わせ、クラウドから種々の解析結果を取得することもできる。
【0051】
表示制御部214は、解析結果(例えば、動き情報)、競技動画、又はアニメーション画像を、記憶部22から読み出して表示部24に表示させることができる。表示制御部214は、解析結果、競技動画、及びアニメーション画像を、個別、又は、同時に表示部24に表示させることができる。表示制御部214は、解析結果(例えば、動き情報)、競技動画、又はアニメーション画像を様々な態様で表示部24に表示させることができる(詳細は後述)。
【0052】
通信部25は、動きセンサ装置5との通信、ユーザ端末3及び管理サーバ1との通信を行う。
【0053】
(動作解析システム100における主要な処理の流れ)
続いて、動作解析システム100における主要な処理の流れについて、図5を用いて説明する。図5は、動作解析システム100における主要な処理の流れの一例を示すシーケンス図である。
【0054】
まず、ユーザによって、動きセンサ装置5が起動され(ステップS10)、動きセンサ装置5はラケット6の状態の検知を開始する(ステップS12)。ユーザ端末2において解析プログラム221が起動されると(ステップS11)、ユーザ端末2(例えば、計測値取得部212)は、動きセンサ装置5からの、ラケット6の動きを示す計測値の取得を開始する。
【0055】
ユーザ端末2(解析部213)は、動きセンサ装置5から取得した計測値を用いて、ラケット6のアニメーション画像を生成する(ステップS13)。ユーザ端末2(画像取得部211)は、計測値から算出された、ラケット6の動き情報(例えば、速度ベクトル)を取得する(ステップS14)。ステップS13とステップS14は、同時に行われてもよいし、ステップS14が先に行われてもよい。
【0056】
ユーザ端末2(表示制御部214)は、アニメーション画像と動き情報を表示部24に表示させる(ステップS15)。
【0057】
[表示例]
次に、アニメーション画像と動き情報の表示例を図6図18により説明する。表示制御部214は、これらの表示例を適宜組み合わせて表示部24に表示させることができる。
【0058】
[表示例1:ボールの打撃時のラケットの残像に速度ベクトルを表示]
図6は、ボール7の打撃時のラケット6の残像に速度ベクトルを表示した図である。
【0059】
表示制御部214は、アニメーション画像を表示部24に表示させる。アニメーション画像は、動きセンサ装置5の角速度センサ等から得られる検知情報に基づいて解析部213により生成される。アニメーション画像は、ラケット6の動きにおけるラケット6の各時点での位置、及び/又は、姿勢を示す残像画像を少なくとも1つ以上含みうる。
【0060】
図示の例では、アニメーション画像は、ラケット6の複数の残像、ボール7、ユーザの腕、及びラケット6の動き情報にそれぞれ対応する画像を含む。ラケット6の複数の残像はそれぞれ、ラケット6の位置及び姿勢を示す。表示例1では、ラケット6の動き情報は、速度ベクトルVにより表示されている。
【0061】
従来、卓球のボールコントロールを左右する、ある時点におけるラケット6の移動速度(移動速さと移動方向)を視覚的に捉えることが難しかった。一方、本開示に係る表示装置(表示方法)は、各時点におけるラケット6の移動速度を視覚的に表示できる。
【0062】
図6では、表示制御部214は、ラケット6がボール7を打撃したときの、ラケット6の残像及び速度ベクトルVを表示させている。これにより、ユーザは、卓球のボールコントロールを左右する、ラケット6がボール7を打撃したときの速度ベクトルVの大きさを視覚的に認識できる。
【0063】
さらに、表示制御部214は、ラケット6の残像と速度ベクトルVとを重畳して表示させることができる。これにより、表示制御部214は、ラケット6がボール7を打撃した瞬間のラケット6の移動速度をさらに視覚的にユーザに認識させることができる。
【0064】
表示制御部214は、ラケット6の移動速度を示す動き情報として、矢印(速度ベクトルV)の代わりに、移動速さを数字により、移動方向を文字により表示してもよいし、あるいは、移動速度を直線のみで表示してもよい。このことは、以下に説明する表示例においても適用される。
【0065】
アニメーション画像は、ボール7及び/又はユーザの腕を含んでもよいし、含まなくてもよい。速度ベクトルVは、ラケット6の複数の残像の各々に対して表示されてもよい。表示制御部214は、コマ送りで特定の時間間隔でラケット6の残像を順次表示させてもよいし、複数の残像を同時に表示させてもよい。
【0066】
[表示例2:矢印のバリエーション1]
図7は、矢印(速度ベクトル)のバリエーションを示す図である。
【0067】
参照番号1000に示すように、表示制御部214は、速度ベクトルVの大きさによって矢印の長さを変化させることができる。具体的に、表示制御部214は、速度ベクトルVの大きさに比例して矢印の長さを変化させて表示部24に表示させることができる。
【0068】
参照番号1010に示すように、表示制御部214は、速度ベクトルVの大きさによって矢印の色を変化させることができる。例えば、表示制御部214は、速度ベクトルVの大きさに複数の閾値を設定し、その閾値に合わせて矢印の色を変化させる。参照番号1010では3つの例を示すが、色のパターンは2つでもよいし、4つ以上であってもよい。
【0069】
参照番号1020に示すように、表示制御部214は、速度ベクトルVの大きさによって矢印の太さを変化させることができる。例えば、表示制御部214は、速度ベクトルVの大きさに複数の閾値を設定し、その閾値に合わせて矢印の太さを変化させる。参照番号1010では3つの例を示すが、太さのパターンは2つでもよいし、4つ以上であってもよい。
【0070】
参照番号1030に示すように、表示制御部214は、複数のパターンの組み合わせにより矢印を表示させてもよい。例えば、表示制御部214は、速度ベクトルVの大きさを長さで表示させ、加速度の大きさを色で表示させることができる。
【0071】
このように、表示制御部214は、ラケット6の移動速度をさらに視覚的に表示させることができる。ユーザは、視覚的に把握しやすくなった動き情報から自身のスイングの改善点を分析して、技量向上を促進できる。
【0072】
[表示例3:矢印のバリエーション2]
図8は、矢印(速度ベクトル)のバリエーションを示す図である。
【0073】
図示するように、表示制御部214は、ラケット6の移動方向に応じて、速度ベクトルVを示す矢印の太さを変化させることができる。例えば、ユーザがラケット6のスイングを開始する側を奥の方向、ラケット6がボール7を打撃する側を手前の方向とする。このとき、表示制御部214は、奥の方向ほど矢印を細く、手前の方向ほど矢印を太く表示部24に表示させてよい。
【0074】
以上の構成によれば、表示制御部214は、ラケット6の移動速度をさらに視覚的に表示させることができる。ユーザは、視覚的に把握しやすくなった動き情報から自身のスイングの改善点を分析して、技量向上を促進できる。
【0075】
[表示例4:ユーザ選択]
図9は、複数のラケットの残像からユーザが任意の残像を選択する様子を示す図である。
【0076】
図示するように、アニメーション画像は、ラケット6の複数の残像を含んでよい。表示制御部214は、それら複数の残像のうちユーザが選択した残像に対応する動き情報(例えば、速度ベクトルV)を表示させることができる。ユーザ端末2の入力部23をタッチパネル式にすることにより、ユーザは、任意の残像を容易に選択できる。
【0077】
表示制御部214は、ラケット6の各時点での位置、及び/又は、姿勢を表示部24に表示させる。そして、図示の例では、表示制御部214は、ユーザにより選択された、ラケット6がボール7を打撃したときのラケット6の残像に速度ベクトルVを重畳して表示させている。表示制御部214は、ユーザにより選択された、ラケット6がボール7を打撃した位置とは異なる位置にあるラケット6の残像に速度ベクトルVを重畳して表示させることもできる。
【0078】
以上の構成によれば、表示制御部214は、始動からフィニッシュに至る任意の時点におけるスイングの改善点を、ユーザ又はユーザのコーチに提示しやすくなる。これにより、ユーザは、自身のスイングの改善点を分析して、技量向上を促進できる。
【0079】
[表示例5:成分分解1]
図10は、速度ベクトルをXYZ座標系に成分分解して表示した図である。
【0080】
図示するように、表示制御部214は、動きセンサ装置5から取得した計測値に基づいて、速度ベクトルVをXYZ座標系に成分分解して表示部24に表示させることができる。このとき、表示制御部214は、速度ベクトルVを表示させてもよいし、表示させなくてもよい。
【0081】
XYZ座標系は、表示制御部214(あるいは、解析部213)により適宜な方向に規定されてよい。例えば、XYZ座標系は、卓球台8の長手方向をX軸、卓球台8の短手方向をY軸、及び重力方向をZ軸と規定される。
【0082】
以上の構成によれば、ユーザは、XYZ座標系に成分分解された速度ベクトルVを容易に確認することができる。ユーザは、例えば、X軸成分の大きさをボール7が前進する速度の指標として捉え、Y軸成分の大きさをボール7に回転を与える速度の指標として捉える。こうして、ユーザは、XYZ座標系に成分分解された結果から自身のスイングの長所及び短所を把握することができ、さらに技量向上を促進できる。
【0083】
[表示例6:成分分解2]
図11は、速度ベクトルをXYZ座標系に成分分解して表示した図である。
【0084】
上述したように、表示制御部214は、速度ベクトルVをXYZ座標系に成分分解して表示部24に表示させることができる。このとき、表示制御部214は、ボール7に打撃を与えるラケット6の打撃面を基準としてXYZ座標系を規定できる。具体的に、表示制御部214は、ラケット6のグリップ61と平行な方向をX軸、ラケット6の打撃面に対して水平な方向であって、X軸に対して垂直な方向をY軸、X軸及びY軸に対して垂直な方向をZ軸と規定する。表示制御部214は、このXYZ座標系に速度ベクトルVを成分分解して表示部24に表示させる。このとき、表示制御部214は、速度ベクトルVを表示させてもよいし、表示させなくてもよい。
【0085】
以上の構成によれば、ユーザは、XYZ座標系に成分分解された速度ベクトルVを容易に確認することができる。ユーザは、例えば、Y軸成分の大きさをボール7の回転速度の指標として捉え、Z軸成分の大きさをボール7が前進する速度の指標として捉える。こうして、ユーザは、XYZ座標系に成分分解された結果から自身のスイングの長所及び短所を容易に把握でき、さらに技量向上を促進できる。
【0086】
[表示例7:ボールの回転方向1]
図12は、予測されるボール7の回転方向を表示した図である。
【0087】
上述したように、表示制御部214は、ラケット6の打撃面を基準とした速度ベクトルVの3つの速度成分を表示部24に表示させることができる。このとき、表示制御部214は、ボール7の回転に寄与する速度成分に基づいて、予測されるボール7の回転方向、及び/又は、ボール7の回転数を表示部24に表示させることができる。
【0088】
例えば、XYZ座標系が、ラケット6のグリップ61と平行な方向をX軸、ラケット6の打撃面に対して水平な方向であって、X軸に対して垂直な方向をY軸、X軸及びY軸に対して垂直な方向をZ軸と規定される。このとき、Y軸方向が、ボール7の回転に寄与する方向となる。
【0089】
そこで、表示制御部214は、Y軸方向の速度成分に基づいて、ボール7の回転方向を表示部24に表示させることができる。このとき、表示制御部214は、Y軸方向の速度成分0を境として回転方向を反対方向に表示させる。
【0090】
ここで、Y軸成分の大きさ、及び、そのときの実際のボール7の回転数を対応付けたデータを複数準備する。これらのデータを用いることにより、表示制御部214は、取得されたY軸成分の大きさからボール7の回転数を取得し、その取得した回転数を表示部24に表示させることができる。
【0091】
卓球という競技では、上級者ほどボール7に回転をかける能力が高く、その能力の有無が勝敗に直結する。以上の構成によれば、ユーザは、予測されるボール7の回転方向、及び/又は、ボール7の回転数を容易に確認できる。これにより、ユーザは、自身のスイングの長所及び短所を容易に把握でき、その結果、さらに技量向上を促進できる。
【0092】
[表示例8:ボールの回転方向2]
図13は、打撃するボール7の回転方向とそのボール7を打撃したときの速度ベクトルをXYZ座標系に成分分解して表示した図である。
【0093】
上述したように、表示制御部214は、予測されるボール7の回転方向、及び/又は、ボール7の回転数を表示部24に表示させることができる。その表示例の応用として、表示制御部214は、ある回転方向を有するボール7をユーザが打撃するときに、そのボール7の回転方向と、そのボール7を打撃したときの速度ベクトルVをXYZ座標系に成分分解した各速度成分を表示部24に表示させることができる。以下、その内容を具体例とともに説明する。
【0094】
(具体例1)
ボール7の回転方向及び回転数を自在に調整可能な卓球練習用のロボットを考える。このロボットを用いることにより、ユーザは、特定の回転方向及び回転数を有するボール7の打撃を練習する。
【0095】
表示制御部214は、このロボットが打ち出したボール7の回転方向(及び、回転数)を表示部24に表示させる。ボール7の回転方向(及び、回転数)は、ユーザにより入力され、その入力されたデータを表示制御部214が表示部24に表示させてよい。さらに、表示制御部214は、ユーザがそのボール7を打撃したときのラケット6の速度ベクトルV、及び/又は、その速度ベクトルのXYZ座標系の速度成分(Vx、Vy、Vz)を表示部24に表示させることができる。また、表示制御部214は、特定の回転方向及び回転数を有するボール7を打撃するうえで必要となるX軸方向の速度成分(vx)を表示部24に表示させてもよい。
【0096】
以上の構成によれば、ユーザは、特定の回転方向及び回転数を有するボールを打撃したときのスイングを分析的に確認できる。例えば、ユーザは、特定の回転方向及び回転数を有するボールを打撃するときに、どの速度成分が不足しているか、といった観点で自身のスイングを分析できる。
【0097】
また、以上の構成によれば、コーチは、特定の回転方向及び回転数を有するボールを打ち返すときの基本的なスイングをユーザに分析的にアドバイスできる。例えば、コーチは、ボールの性質をより正確にユーザに伝達し、そのボールの打ち返し方をより理論的に説明できる。例えば、コーチは、特定の回転方向及び回転数を打撃するうえで必要となるX軸方向の速度成分(vx)を参照しつつ、速度成分vxが得られるようユーザを指導できる。このように、コーチは、ユーザとのコミュニケーション・ツールとしても本表示例を有効に活用できる。
【0098】
(具体例2)
競技中の2人のプレーヤーX、Yを考える。プレーヤーX、Yは、ペアとなって練習しており、両者とも本開示に係る表示装置(表示方法)を活用する。このとき、プレーヤーXは、ある特定の回転方向(及び、回転数)を有するボール7を繰り返し打ち、プレーヤーYがそのボール7を打撃する。
【0099】
この状況において、表示制御部214は、プレーヤーXがボール7を打撃したときの、予測されるボール7の回転方向(及び、回転数)を表示部24に表示させる(表示例7)。さらに、表示制御部214は、プレーヤーYがそのボール7を打撃したときの速度ベクトル、及び/又は、その速度ベクトルのXYZ座標系の速度成分を表示部24に表示させる。
【0100】
以上の構成によれば、(具体例1)において記載した効果を期待できる。
【0101】
[表示例9:グラフ表示]
図14は、速度ベクトルの一軸成分の変化をグラフ表示した図である。
【0102】
表示制御部214は、ラケット6のX軸成分、Y軸成分、及びZ軸成分のうち少なくとも1つの速度成分の変化をグラフ表示させることができる。
【0103】
具体的に、参照番号1050を参照して、ユーザのスイングの始動時刻をT1、ボール7の打撃時刻をT2、スイングのフィニッシュ時刻をT3とする。また、参照番号1060を参照して、表示制御部214は、横軸を時刻T、縦軸をX軸方向におけるラケットの速度成分としたグラフを表示部24に表示させる。上述したように、XYZ座標系は適宜に規定できるが、図14では、X軸方向は、参照番号1050においてVxで示された方向であるものとする。このX軸方向は、ボール7に対して横方向の回転を与える方向であるものとする。
【0104】
参照番号1060に記載された例では、X軸方向のラケット6の速度成分は、時刻の経過に伴って変化している。具体的に、時刻T1ではマイナスの値を示し、時刻T2と時刻T3の間で速度成分がピークを迎えている。
【0105】
速度ベクトルの一軸成分の変化をグラフ表示することにより、ユーザは、例えば次のような観点で自身のスイングを分析できる。
・X軸方向のラケット速度がピークを迎えるときにラケット6がボール7を打撃することにより、ボール7に横回転を強く与えることができる。参照番号1060に記載された例では、時刻T2と時刻T3の間で速度がピークを迎えている。そこで、ユーザは、時刻T2でボール7を打撃できるよう自らのスイングを改良する。
・ボール7に対して横回転の力を与えたくない場合、ユーザは、X軸方向の速度成分が0に近いときにボール7を打撃できるよう自らのスイングを改良する。
・上級者になると、スイング軌道によって相手を攪乱できる。そこで、ユーザは、打ちたいボール7と逆玉となるような、一見無駄とも言えるスイングを打撃の直前まで行い、相手を攪乱する。ユーザは、そのような練習のためにも、速度ベクトルの一軸成分の変化を表示したグラフを活用できる。
【0106】
このように、速度ベクトルの一軸成分の変化をグラフ表示することにより、ユーザは、技量向上をさらに促進できる。
【0107】
[表示例10:比較表示1]
図15は、過去のデータと比較した表示例を示す図である。
【0108】
上述したように、ユーザ端末2は記憶部22を備え、記憶部22は、1または複数の競技者(例えば、ユーザ、ユーザのコーチ、プロ選手)に関連する過去の解析結果を格納できる。記憶部22は、ユーザの動き情報とともに、その動き情報の比較対象となる少なくとも1つの第2動き情報を格納できる。
【0109】
少なくとも1つの第2動き情報は、第2ユーザが用いるラケット(第2用具)に取り付けられ動きセンサ装置(第2動きセンサ)から取得される計測値(第2計測値)に基づいて算出された、そのラケットの動きに伴うラケットの移動速度を示す動き情報である。
【0110】
第2ユーザは、ユーザと同一人物であってもよいし、ユーザのコーチ、又は、プロ選手等であってよい。第2用具は、ユーザが使用するラケットと同じラケットであってよいし、別のラケットであってもよい。第2動きセンサ装置は、ユーザが使用する動きセンサ装置5と同じであってよいし、別の動きセンサ装置であってよい。
【0111】
図15を参照して、表示制御部214は、ユーザの動き情報を示す速度ベクトル2000と、記憶部22から読み出した速度ベクトル2010とを共に表示部24に表示できる。表示制御部214は、記憶部22から、任意の速度ベクトル2010を読み出してもよいし、ユーザが入力部23から指定した、特定の第2ユーザに関連する速度ベクトル2010を読み出してもよい。このとき、表示制御部214は、「上:今回のあなたのデータです。」、「下:2021年1月1日に取得されたプレーヤーXのデータです。」といった表示を含めてもよい。
【0112】
速度ベクトル2000及び速度ベクトル2010は、例えばラケットがボールを打撃した時点を基準として、あるいは、その打撃した時点から0.1秒後、0.2秒後、・・・という時間を基準として、互いにデータを同期できる。このことは、図16図18を参照して説明する表示例についても適用される。
【0113】
以上の構成によれば、ユーザは、過去の自分、コーチ、又はプロ選手のデータと、現在の自分のデータとを容易に比較できる。ユーザは、自身の過去・現在のスイングを比較することで、自身の成長を確認することができる。ユーザは、コーチ又はプロ選手のデータと自身のスイングとを比較することで、自身が到達すべき目標を容易に把握することができる。このようにして、ユーザは、技量向上をさらに促進できる。
【0114】
[表示例11:比較表示2]
図16は、現在のデータと過去のデータとを比較した様子を示す図である。
【0115】
表示制御部214は、ユーザの動き情報を示す速度ベクトル2020と共に、上述した少なくとも1つの第2動き情報のうち最大の移動速さを有する動き情報を表示部24に表示させることができる。以下、具体的に説明する。
【0116】
表示制御部214は、記憶部22から、少なくとも1つの第2動き情報のうち、最大の移動速さを有する動き情報を読み出す。一例として、表示制御部214は、少なくとも1つの第2動き情報のうち、ラケットがボールを打撃したときに最大の移動速さを有する動き情報を読み出す。別の例として、表示制御部214は、少なくとも1つの第2動き情報のうち、スイングの始動からフィニッシュに至る過程を通して最大の移動速さを有する動き情報を読み出す。その最大の移動速さを有する動き情報を速度ベクトル2040としたとき、表示制御部214は、速度ベクトル2040を表示部24に表示させる。このとき、表示制御部214は、速度ベクトル2020も表示部24に表示させてよい。表示制御部214は、「短い方:今回のあなたのデータです。」、「長い方:2021年1月1日に取得されたプレーヤーXのデータです。」と表示させてもよい。
【0117】
以上の構成によれば、ユーザは、最大スピードという観点で、過去の自分、コーチ、又はプロ選手のデータと現在の自分のデータとを比較できる。また、始動からフィニッシュに至る過程のなかで、どの時点でその最大スピードが出されているか、過去の自分、コーチ、又はプロ選手のデータと現在の自分のデータとを容易に比較することもできる。このようにして、ユーザは、技量向上をさらに促進できる。
【0118】
[表示例12:比較表示3]
図17は、現在のデータと過去のデータとを比較した様子を示す図である。
【0119】
表示制御部214は、動き情報及び上述した少なくとも1つの第2動き情報をXYZ座標系に成分分解して表示させることができる。さらに、表示制御部214は、動き情報及び少なくとも1つの第2動き情報のそれぞれ対応するX軸成分、Y軸成分、及びZ軸成分のうち、最も差が大きい成分を強調表示させることができる。以下、具体的に説明する。
【0120】
図15を参照して説明したように、表示制御部214は、ユーザの動き情報を示す速度ベクトル、及び、特定の第2ユーザに関する速度ベクトルを共に表示部24に表示させることができる。このとき、表示制御部214は、それら2つの速度ベクトルをXYZ座標系に成分分解して表示部24に表示させる。その一例が図17に記載されている。
【0121】
図17には、ユーザの動き情報を示す速度ベクトルVと、その速度ベクトルVをXYZ座標系に成分分解した速度成分(Vx、Vy、Vz)が記載されている。また、図17には、特定の第2ユーザに関する速度ベクトルをXYZ座標系に成分分解した速度成分(vx、vy、vz)が記載されている。
【0122】
さらに、表示制御部214は、Vxとvx、Vyとvy、及びVzとvzをそれぞれ比較し、最も差が大きい成分を強調表示させることができる。図17の場合、Vxとvxとの差が最も大きい。そのため、表示制御部214は、Vx及びvxを、Vy、vy、Vz、及びvzと見分け易くなるように強調表示させてよい。例えば、表示制御部214は、矢印を太くする、矢印の色を変更する、といった態様により強調表示させることができる。このとき、表示制御部214は、現在の数値が過去の数値よりも大きい場合は青色、現在の数値が過去の数値よりも小さい場合は赤色、といった態様で色に変化を付けることもできる。
【0123】
以上の構成によれば、ユーザは、過去の自分、コーチ、又はプロ選手のデータと、現在の自分のデータとを容易に比較できる。ユーザは、自身の過去・現在のスイングを比較することで、自身の成長を確認することができる。ユーザは、コーチ又はプロ選手のデータと自身のスイングとを比較することで、自身が到達すべき目標を容易に把握することができる。このようにして、ユーザは、技量向上をさらに促進できる。
【0124】
[表示例13:比較表示4]
図18は、複数競技者の動画およびアニメーション画像を共に表示した図である。
【0125】
上述したように、解析部213は、ユーザが用いるラケット6に取り付けられた動きセンサ装置5から取得される計測値に基づいて、ラケット6の動きを示す画像(第1画像)を生成することができる。また、解析部213は、第2ユーザが用いる第2ラケットに取り付けられた第2動きセンサ装置から取得される第2計測値に基づいて、第2ラケットの動きを示す画像(第2画像)を生成することができる。
【0126】
上述したように、第2ユーザは、ユーザと同一人物であってもよいし、ユーザのコーチ、又は、プロ選手等であってよい。第2ラケットは、ユーザが使用するラケットと同じであってよいし、別のラケットであってもよい。第2動きセンサ装置は、ユーザが使用する動きセンサ装置5と同じであってよいし、別の動きセンサ装置であってよい。
【0127】
表示制御部214は、第1画像及びユーザの動き情報と共に、第2画像、及び、第2計測値に基づいて算出された、第2ラケットの動きに伴う第2ラケットの移動速度を示す第2動き情報を表示させることができる。動き情報は、例えば、速度ベクトル(V1)である。第2動き情報は、例えば、速度ベクトル(V2)である。
【0128】
さらに、表示制御部214は、ラケットがボールを打撃したときを基準に同期した、第1画像、動き情報(例えば、速度ベクトルV1)、第2画像、及び第2動き情報(例えば、速度ベクトルV2)を表示部24に表示させてよい。
【0129】
さらに、表示制御部214は、動き情報(例えば、速度ベクトルV1)と第2動き情報(例えば、速度ベクトルV2)とを比較して、移動速度が所定値以上の差を有する場合に、動き情報(例えば、速度ベクトルV1)及び第2動き情報(例えば、速度ベクトルV2)を表示させてよい。以下、具体的に説明する。
【0130】
図18を参照して、表示制御部214は、表示部24の左側に、Player Xの競技動画R1(以下、「動画R1」)、及び、Player Xのラケットの挙動を示すアニメーション動画R2(以下、「動画R2」)を上下に並べて表示させる。また、表示制御部214は、表示部24の右側に、Player Yの競技動画R3(以下、「動画R3」)、及び、Player Yのラケットの挙動を示すアニメーション動画R4(以下、「動画R4」)を上下に並べて表示させる。
【0131】
動画R1及び動画R3はそれぞれ、ラケット6を用いたPlayer X、Yの動作が映った動画データである。動画R1及び動画R3は、例えば、サーブまたはラリーなどの、Player X、Yがボール7を打つ前後の動作を映す。動画R1及び動画R3は、図面上は静止画で示されているが、動画として再生可能である。
【0132】
動画R2及び動画R4はそれぞれ、Player X、Yの動作に応じたラケット6の動きを示したアニメーション画像である。動画R2及び動画R4は、例えば、サーブまたはラリーなどの、Player X、Yがボール7を打つ前後の動作を示す。表示制御部214は、ラケット6が通過した位置にラケット6の残像を表示させることができる。動画R2及び動画R4は、ラケット6がボール7にヒットしたときのスイングスピードを示す情報を含んでもよい(画像R2中の「15.0km/hr」など)。動画R2及び動画R4は、競技者のスイング中にわたるスイングスピードを示すグラフを含んでよい(表示例9)。
【0133】
表示制御部214は、ユーザの選択に応じて、動画R1~R4を同時あるいは個別に再生させることができる。表示制御部214は、例えば、動画R1を任意のタイミングで静止させた状態で、動画R2及びR3を再生させることができる。表示制御部214は、ユーザの選択に応じて、動画R1及び動画R2を同時に再生させることができる。表示制御部214は、ユーザの選択に応じて、動画R3及び動画R4を同時に再生させることができる。表示制御部214は、ユーザの選択に応じて、Player X及びPlayer Yの何れか一方の動画のみを表示させることができる。
【0134】
表示制御部214は、動画R1及び動画R2を同期した状態で表示させることができる。具体的には、表示制御部214は、Player X及びPlayer Yによるラケット6のスイング開始時、またはラケット6によってボール7がヒットされる時が、動画R1及び動画R2において同じタイミングで表示部24に表示されるよう再生させられる。また、表示制御部214は、動画R3及び動画R4を同期した状態で表示させることができる。表示制御部214は、動画R1及び動画R2のいずれか一方のみ、及び/または、動画R3及び動画R4のいずれか一方のみを表示させた状態に切り替えることができる。
【0135】
制御部21(画像取得部211、計測値取得部212、及び解析部213)は、競技動画の動画データ及びアニメーション動画の動画データを含む複数のデータセットを取得してよい。このデータセットは、複数ユーザに係るデータであってもよい。表示制御部214は、その複数のデータセットのそれぞれに含まれる競技動画及びアニメーション動画を、同時に表示させることができる。例えば、複数のデータセットのそれぞれに含まれる競技動画及びアニメーション動画を表示する場合、表示制御部214は、競技動画とアニメーション動画とが互いに同期した状態で表示させてもよい。このように、表示制御部214は、バリエーション豊かに動画R1~R4を表示部24に表示させることができる。
【0136】
このとき、表示制御部214は、動画R1及び/又は動画R2において、Player Xに対応する速度ベクトルV1、Player Yに対応する速度ベクトルV2を表示させることができる。また、表示制御部214は、速度ベクトルV1と速度ベクトルV2とを比較して、移動速度が所定値以上の差を有する場合に、速度ベクトルV1及び速度ベクトルV2を同時に表示させることもできる。
【0137】
ここで、所定値は、例えば、速度ベクトル1と速度ベクトル2とを比較して、移動速さであれば1.5倍以上乖離する、移動方向であれば30度以上乖離する、など、適宜に数値を設定できてよい。
【0138】
以上の構成によれば、ユーザは、複数の動画及びアニメーション画像を同時に確認でき、スイング中の全身の動き(足のスタンス、腕の位置、体の向きなど)を確認しつつ、スイングの改善を図ることができる。さらに、自身の過去のデータ、コーチ又はプロ選手のデータと現在の自身のデータとを容易に比較できるため、ユーザは、技量向上をさらに促進できる。
【0139】
以上、本開示に係る発明について、諸図面及び実施例に基づいて説明してきた。しかし、本開示に係る発明は上述した各実施形態に限定されるものではない。すなわち、本開示に係る発明は本開示で示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示に係る発明の技術的範囲に含まれる。つまり、当業者であれば本開示に基づき種々の変形又は修正を行うことが容易であることに注意されたい。また、これらの変形又は修正は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。
【符号の説明】
【0140】
1 管理サーバ
2、3 ユーザ端末
4 ネットワーク
5 動きセンサ装置
6 ラケット
7 ボール
8 卓球台
9a 打面
25、55 通信部
20、50 CPU
21 制御部
22、52 記憶部
23 入力部
24 表示部
26 撮像部
29 タッチパネル
33 キーボード
34 表示画面
53 角速度センサ
54 加速度センサ
61 グリップ
62 打部
100 動作解析システム
211 画像取得部
212 計測値取得部
213 画像生成部
214 表示制御部
221 解析プログラム
222 撮像画像
223 解析結果
2000、2010、2020、2040 速度ベクトル
図1
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