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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175254
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】遊技用装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20241211BHJP
   A63F 5/04 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
A63F7/02 352F
A63F7/02 352L
A63F7/02 301C
A63F7/02 336
A63F5/04 691B
A63F5/04 601Z
A63F5/04 611B
A63F5/04 611C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092889
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】591085972
【氏名又は名称】日本ゲームカード株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100095337
【弁理士】
【氏名又は名称】福田 伸一
(74)【代理人】
【識別番号】100174425
【弁理士】
【氏名又は名称】水崎 慎
(74)【代理人】
【識別番号】100203932
【弁理士】
【氏名又は名称】高橋 克宗
(72)【発明者】
【氏名】小田 直樹
【テーマコード(参考)】
2C088
2C182
【Fターム(参考)】
2C088BB07
2C088CA02
2C088CA13
2C088CA14
2C088CA31
2C182CA10
2C182CD34
2C182CE21
2C182CE26
2C182EB11
(57)【要約】
【課題】遊技者が離席する際の煩雑さを改善し、かつ、他の遊技者による遊技を防止できる遊技用装置を提供する。
【解決手段】遊技用装置2では、遊技機1の遊技機制御部10の遊技不能化機能を利用して、遊技用装置信号制御部23による信号用電源VLの出力の制御によって、遊技球の発射を制御して遊技機1における遊技を不能とする。したがって、遊技者が遊技機1の前の座席から離席する際には、離席判定手段22による判定結果と、点数判定手段24による判定結果とに基づいて、遊技用装置2側の制御によって、遊技機1における遊技を不能として、遊技機1及び遊技用装置2を、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態とすることができる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の遊技点による遊技の結果として前記遊技点を付与する遊技機に接続され、前記遊技機における遊技を可能とするために前記遊技機に向けた一方向の信号の出力を伴う遊技用装置であって、
遊技者が所持する記録媒体の受付が可能な記録媒体処理手段と、
遊技者が離席したか否かの判定が可能な離席判定手段と、
前記遊技機に関する情報である遊技機情報の受信、及び、前記一方向の信号の出力の制御が可能な信号制御手段と、
前記信号制御手段によって受信された前記遊技機情報に基づき、前記遊技機で使用が可能な前記遊技点である遊技可能点が所定数以上あるか否かの判定が可能な点数判定手段と、を備え、
前記離席判定手段によって遊技者が離席したと判定され、かつ、前記点数判定手段によって前記遊技可能点が所定数以上あると判定された場合に、前記信号制御手段が前記一方向の信号の出力を制御して前記遊技機における遊技を不能とする、
ことを特徴とする遊技用装置。
【請求項2】
前記離席判定手段は、遊技者が離席するための離席操作の受付が可能な離席操作受付機能を有し、前記離席操作を受け付けたときに遊技者が離席したと判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技用装置。
【請求項3】
前記記録媒体処理手段は、前記記録媒体の受付状態の解消が可能な受付解消機能を有し、
前記信号制御手段によって前記遊技機における遊技が不能とされ、かつ、前記記録媒体処理手段によって前記記録媒体の受付状態が解消された場合に、
前記記録媒体処理手段が前記記録媒体の受付状態が解消される直前に受け付けていた前記記録媒体を再度受け付けることにより、前記信号制御手段が前記一方向の信号の出力を制御して前記遊技機における遊技の再開を可能とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技用装置。
【請求項4】
前記離席判定手段は、前記遊技機の非稼働の検知が可能な非稼働検知機能を有し、前記遊技機の非稼働が所定時間にわたって検知されたときに、遊技者が離席したと判定する、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技用装置。
【請求項5】
前記記録媒体処理手段は、前記記録媒体の受付状態の解消が可能な受付解消機能を有し、
前記離席判定手段は、前記記録媒体処理手段による前記記録媒体の受付状態の解消後に、遊技者が離席したか否かを判定する、
ことを特徴とする請求項4に記載の遊技用装置。
【請求項6】
前記記録媒体に対応付けられた認証情報の適否の認証が可能な認証手段を備え、
前記信号制御手段によって前記遊技機における遊技が不能とされた場合に、
前記認証手段による前記認証情報の認証が成功することにより、前記信号制御手段が前記一方向の信号の出力を制御して前記遊技機における遊技の再開を可能とする、
ことを特徴とする請求項1に記載の遊技用装置。
【請求項7】
前記遊技機情報は、前記遊技機の種類の特定が可能な情報である特定情報を含み、
前記信号制御手段によって受信された前記遊技機情報の前記特定情報に基づいて、前記遊技機の種類の特定が可能な特定手段を備え、
前記特定手段によって特定された前記遊技機の種類に応じて、前記信号制御手段が前記
一方向の信号の出力を制御するか否かを決定する、
ことを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか1項に記載の遊技用装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、所定の遊技点による遊技の結果として遊技点を付与する遊技機に接続され、遊技機における遊技を可能とするために遊技機に向けた一方向の信号の出力を伴う遊技用装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、遊技店では遊技機による遊技が提供され、遊技の進行に所定の遊技媒体が用いられている。この遊技媒体は、遊技機に対応して設けられた遊技用装置(カードユニット)を介して貸し出され、その貸出しは、遊技用装置、又は、遊技用装置及び遊技機を統括的に管理する管理装置によって管理されている。遊技用装置は、例えば、遊技店が発行するICカード等の所定の記録媒体に記録された各種情報に基づいて遊技媒体の貸出しを行ったり、遊技の終了時に遊技機に残された遊技媒体に関する情報を記録媒体に書き込んだりして、遊技媒体の貸出管理のための種々の処理動作を行う。
【0003】
遊技媒体の貸出を正確に管理するためには、遊技機とそれに対応する遊技用装置とが互いに正しく接続され、それらの間に不正行為が介在する余地がないことが必要である。そこで、遊技機と遊技用装置とは、例えば、有線で接続され、お互いから出力される各種信号を正常に受信している場合にのみ、正常に稼働するように設計されている。換言すると、例えば、遊技機は、遊技用装置から出力される各種信号の受信状況に異常がある場合には、正しい接続が確立されていないとして、遊技が不能となるように設計されている。
【0004】
一方、近年では、実体のある遊技媒体のみを使用して遊技する従来の遊技機とは異なり、実体のない電子データ化された所定の遊技点を使用して遊技が可能な遊技機が存在する。例えば、特許文献1には、遊技媒体として遊技球を使用するパチンコ遊技機において、パチンコ遊技機内に封入された遊技媒体である遊技球がその内部で循環し、遊技者が遊技球に全く触れることなく、電子データである遊技点を使用して遊技が可能な封入循環式パチンコ遊技機が記載されている。この封入循環式パチンコ遊技機では、遊技者に付与される遊技点が遊技用装置又は管理装置によって管理されている。また、従来の遊技機と同様に、遊技機と遊技用装置との間に正しい接続が確立されていない場合には、遊技機における遊技が不能となる。
【0005】
ところで、遊技者は、遊技機における遊技中に、小用を済ませるため、又は、休憩や食事をとるために、遊技を中断して一定の時間の間、遊技機の前の座席から離席することがある。そのような場合に対応して、例えば、特許文献2には、遊技機と遊技用装置とが双方向に通信を行い、離席のための処理を行うことが可能な遊技用装置及びシステムが記載されている。この遊技用装置は、遊技者の離席の際に、遊技者による遊技用装置の操作に基づいて、遊技機に残された遊技点を計数すると共に、計数された遊技点を遊技者の持点として記録媒体に関連付けて、この記録媒体を遊技者に返却する。これにより、遊技機のすべての遊技点が持点に変換され、この持点が関連付けられた記録媒体を遊技者が所持することで、遊技機に遊技点が残されることがなく、遊技者は安心して離席することができる。
【0006】
また、特許文献2には、例えば、遊技者の離席時に、遊技用装置から送信される情報に基づいて、遊技機が、遊技機に残された遊技点を記録すると共に、遊技を禁止するための制御を行うシステムが記載されている。このシステムでは、遊技機は、遊技を禁止するための制御として、遊技球を打球するための操作ハンドルが操作されたとしても発射モータが回転駆動しないように制御する。そのため、遊技者は、記録媒体を所持することなく、安心して遊技機から離席することができる。
【0007】
さらに、特許文献3には、例えば、遊技者の離席の際に、遊技機に残された遊技媒体の数を記録すると共に、離席中に遊技媒体の数に変化があったときに、その旨を遊技店の係員端末又は遊技者の携帯端末に通知する遊技用装置が記載されている。この遊技用装置では、遊技者の離席中に遊技媒体の数が変化したことを遊技店の係員又は遊技者が直ちに知ることができるため、他の遊技者による不正な遊技が防止され、遊技者が保有する遊技媒体のセキュリティが向上する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2021-137381号公報
【特許文献2】特許第6148823号公報
【特許文献3】特開2022-062513号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ところで、特許文献1に記載された遊技機のように、電子データである遊技点を使用する遊技機では、例えば、遊技に使用が可能な遊技点が、遊技機の筐体に小さく設けられた7セグメントディスプレイなどの表示部に表示される。そのため、実体のある遊技媒体のみを使用して遊技する従来の遊技機と比較して、遊技者が、遊技機に残された遊技点の存在に気が付きにくく、遊技点を遊技機に残したまま離席してしまうおそれがあった。また、遊技機に遊技点を残したまま遊技者が離席した場合には、他の遊技者が誤って、又は、故意に、遊技機に残された遊技点を使用して遊技をしてしまうおそれがあった。
【0010】
また、例えば、特許文献2に記載された遊技用装置では、遊技者の離席のために記録媒体を返却する際には、遊技点を遊技機に残したままでは記録媒体の返却ができず、遊技機に残された全ての遊技点について計数と持点への変換を行い、この持点を記録媒体に関連付けてから返却する必要があった。そのため、遊技者の離席の際には、遊技用装置による全ての遊技点についての処理が終了するまで待たされることがあり、遊技者にとって必ずしも使い勝手が良いものとは言えなかった。また、遊技者は持点が関連付けられた記録媒体を所持して安心して離席ができる一方で、遊技を再開する際には、持点を再び遊技点に変換する処理が必要となるため、離席の度に手間がかかり、遊技者にとって煩わしい動作となっていた。特に、遊技機に大量の遊技点が残されている場合には、遊技点の計数に一定の時間が必要となるため、一層煩わしさを感じさせることがあった。
【0011】
また、例えば、特許文献3に記載された遊技用装置のように離席中の遊技機に残された遊技媒体の数の変化を通知するものは、遊技機及び遊技媒体の使用は制限されていないため、他の遊技者による遊技を完全に防止することができず、遊技者同士の間におけるトラブルの原因となるおそれがあった。
【0012】
さらに、一般に、遊技用装置の中には、例えば、遊技者の離席の際に遊技点又は遊技媒体の計数をしないで、遊技機に遊技点又は遊技媒体を残したまま記録媒体を返却するものや、遊技者の離席中に遊技店の係員によって遊技点又は遊技媒体が遊技機に残されていることが発見されたときに、当該係員によるリモコン操作に基づいて、遊技用装置の使用を制限して不正使用を防ぐもの、遊技機の稼働が一定時間ないときに遊技用装置からの記録媒体の返却を制限して、記録媒体の不正使用を防ぐものなど、種々の遊技用装置が存在する。しかし、いずれの遊技用装置も、遊技者の離席中における他の遊技者による遊技を防止することができていなかった。
【0013】
そこで、本発明は、遊技者が離席する際の煩雑さを改善し、かつ、他の遊技者による遊技を防止できる遊技用装置の提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
前記課題を解決するために、本発明に係る遊技用装置は、所定の遊技点による遊技の結果として前記遊技点を付与する遊技機に接続され、前記遊技機における遊技を可能とするために前記遊技機に向けた一方向の信号の出力を伴う遊技用装置であって、遊技者が所持する記録媒体の受付が可能な記録媒体処理手段と、遊技者が離席したか否かの判定が可能な離席判定手段と、前記遊技機に関する情報である遊技機情報の受信、及び、前記一方向の信号の出力の制御が可能な信号制御手段と、前記信号制御手段によって受信された前記遊技機情報に基づき、前記遊技機で使用が可能な前記遊技点である遊技可能点が所定数以上あるか否かの判定が可能な点数判定手段と、を備え、前記離席判定手段によって遊技者が離席したと判定され、かつ、前記点数判定手段によって前記遊技可能点が所定数以上あると判定された場合に、前記信号制御手段が前記一方向の信号の出力を制御して前記遊技機における遊技を不能とする、ことを特徴とする。
【0015】
前記発明において、前記離席判定手段は、遊技者が離席するための離席操作の受付が可能な離席操作受付機能を有し、前記離席操作を受け付けたときに遊技者が離席したと判定してもよい。
【0016】
前記発明において、前記記録媒体処理手段は、前記記録媒体の受付状態の解消が可能な受付解消機能を有し、前記信号制御手段によって前記遊技機における遊技が不能とされ、かつ、前記記録媒体処理手段によって前記記録媒体の受付状態が解消された場合に、前記記録媒体処理手段が前記記録媒体の受付状態が解消される直前に受け付けていた前記記録媒体を再度受け付けることにより、前記信号制御手段が前記一方向の信号の出力を制御して前記遊技機における遊技の再開を可能としてもよい。
【0017】
前記発明において、前記離席判定手段は、前記遊技機の非稼働の検知が可能な非稼働検知機能を有し、前記遊技機の非稼働が所定時間にわたって検知されたときに、遊技者が離席したと判定してもよい。
【0018】
前記発明において、前記記録媒体処理手段は、前記記録媒体の受付状態の解消が可能な受付解消機能を有し、前記離席判定手段は、前記記録媒体処理手段による前記記録媒体の受付状態の解消後に、遊技者が離席したか否かを判定してもよい。
【0019】
前記発明において、前記記録媒体に対応付けられた認証情報の適否の認証が可能な認証手段を備え、前記信号制御手段によって前記遊技機における遊技が不能とされた場合に、前記認証手段による前記認証情報の認証が成功することにより、前記信号制御手段が前記一方向の信号の出力を制御して前記遊技機における遊技の再開を可能としてもよい。
【0020】
前記発明において、前記遊技機情報は、前記遊技機の種類の特定が可能な情報である特定情報を含み、前記信号制御手段によって受信された前記遊技機情報の前記特定情報に基づいて、前記遊技機の種類の特定が可能な特定手段を備え、前記特定手段によって特定された前記遊技機の種類に応じて、前記信号制御手段が前記一方向の信号の出力を制御するか否かを決定してもよい。
【発明の効果】
【0021】
本発明の遊技用装置によれば、離席判定手段によって遊技者が離席したと判定され、かつ、点数判定手段によって遊技可能点が所定数以上あると判定された場合に、信号制御手段が一方向の信号の出力を制御して遊技機における遊技を不能とする。
そのため、遊技機に所定数以上の遊技可能点を残したまま遊技機の前の座席から離席したとしても、離席判定手段による判定結果と、点数判定手段による判定結果とに基づいて、遊技機における遊技を不能として他の遊技者による遊技を防止できる。
また、離席判定手段による判定結果と点数判定手段による判定結果とに基づいて信号制御手段が自動的に遊技を不能とするため、遊技者による離席のための操作の工程数を減らして、当該操作の煩雑さを改善できる。したがって、遊技者が煩わしさを感じることなく気軽に離席できる。
さらに、信号制御手段が遊技用装置から遊技機に向けて一方向に出力される信号を制御して遊技機における遊技を不能とするため、従来の遊技機と遊技用装置のように双方向の通信を行っている場合でなくても、遊技機における遊技を不能とすることができる。
【0022】
また、本発明の遊技用装置によれば、離席判定手段は、遊技者が離席するための離席操作の受付が可能な離席操作受付機能を有し、離席操作を受け付けたときに遊技者が離席したと判定する。
そのため、離席判定手段では、遊技者による離席操作に基づいて、遊技者の離席の意思を反映させた判定が可能となる。したがって、所定数以上の遊技可能点が遊技機に残されている場合には、離席操作の受付に基づいて遊技機における遊技を不能とすることができるため、遊技者が所望する任意のタイミングで離席できる。
【0023】
さらに、本発明の遊技用装置によれば、記録媒体処理手段が記録媒体の受付状態の解消が可能な受付解消機能を有しており、信号制御手段によって遊技機における遊技が不能とされ、かつ、記録媒体処理手段によって記録媒体の受付状態が解消された場合に、記録媒体処理手段が記録媒体の受付状態が解消される直前に受け付けていた記録媒体を再度受け付けることにより、信号制御手段が一方向の信号の出力を制御して遊技機における遊技の再開を可能とする。
そのため、遊技者が遊技の再開を希望する場合には、遊技者の離席の直前に受付状態が解消された記録媒体を記録媒体処理手段が再度受け付けることによって、容易に遊技の再開が可能となる。
【0024】
また、本発明の遊技用装置によれば、離席判定手段は、遊技機の非稼働の検知が可能な非稼働検知機能を有しており、遊技機の非稼働が所定時間にわたって検知されたときに、遊技者が離席したと判定する。
そのため、例えば、遊技機に所定数以上の遊技可能点が残されている場合に、遊技者が離席のための操作を何らせずに離席したとしても、離席判定手段による遊技機の非稼働の検知に基づいて遊技を不能とすることができるので、遊技機に残された遊技可能点を使用した他の遊技者による遊技を防止できる。また、仮に、記録媒体処理手段に記録媒体が受け付けられた状態のまま遊技者が離席してしまった場合でも、遊技機に所定数以上の遊技可能点が残されている場合には、離席判定手段による遊技機の非稼働の検知に基づいて遊技機における遊技を不能とすることができるので、遊技可能点を使用した遊技以外にも、当該記録媒体を使用した他の遊技者による遊技も防止できる。
【0025】
また、本発明の遊技用装置によれば、記録媒体処理手段は、記録媒体の受付状態の解消が可能な受付解消機能を有しており、離席判定手段は、記録媒体処理手段による記録媒体の受付状態の解消後に、遊技機の非稼働が所定時間にわたって検知されことに基づいて、遊技者が離席したか否かを判定する。
ここで、遊技用装置の中には、記録媒体の受付の際に、遊技用装置内に記録媒体を挿入し、挿入された記録媒体を遊技用装置内の記録媒体処理手段によって受け付ける遊技用装置が存在する。このような遊技用装置では、本来、記録媒体処理手段に受け付けられた記録媒体は、遊技の終了時などに返却される。しかし、遊技者の中には、遊技の進行中、例えば、多量の遊技点を獲得できる可能性の高い大当りが発生したときなど、記録媒体から追加の遊技点を遊技機に付与する必要がない場合に、記録媒体の返却を希望する遊技者もいる。そこで、記録媒体処理手段が受付解消機能を有することによって、遊技の進行中であっても記録媒体の受付状態を解消して当該記録媒体を返却できるようにすると共に、この記録媒体の返却後に離席判定手段が遊技機の非稼動時間に基づく離席判定を行うことで、遊技者の希望に添うことができる。また、記録媒体の返却後は遊技者がそのまま遊技を継続していれば、離席判定手段によって離席判定が行われることを回避できるので、遊技機が遊技不能となることはなく、記録媒体の返却後も遊技者が安心して遊技を続けることができる。さらに、記録媒体の返却後に遊技が継続される場合に、遊技機に所定数以上の遊技可能点を残したまま遊技者が離席などで遊技を中断すると、離席判定手段が遊技機の非稼動時間に基づく離席判定を行い、遊技機における遊技を不能とするので、遊技機に残された遊技可能点を使用した他の遊技者による遊技を防止できる。
【0026】
また、本発明の遊技用装置によれば、記録媒体に対応付けられた認証情報の適否の認証が可能な認証手段を備えており、信号制御手段によって遊技機における遊技が不能とされた場合に、認証手段による認証情報の認証が成功することにより、信号制御手段が一方向の信号の出力を制御して遊技機における遊技の再開を可能とする。
そのため、例えば、離席していた遊技者が遊技の再開を希望する場合には、認証手段による認証の成功によって遊技を再開できる。また、仮に、記録媒体処理手段によって受け付けられた記録媒体が返却されていない場合や、遊技者の手元に記録媒体がない場合であっても、認証手段の認証の成功によって遊技を再開できる。
【0027】
また、本発明の遊技用装置によれば、遊技機情報には、遊技機の種類の特定が可能な情報である特定情報が含まれており、さらに、信号制御手段によって受信された遊技機情報の特定情報に基づいて、遊技機の種類の特定が可能な特定手段を備えている。そして、特定手段によって特定された遊技機の種類に応じて、信号制御手段が一方向の信号の出力を制御するか否かを決定する。
そのため、例えば、遊技機の種類の特定が可能な製品コード等の特定情報に基づいて遊技機の種類を特定し、この特定された様々な遊技機の種類に応じて、遊技機の種類ごとに、一方向の信号の出力の制御が可能となる。したがって、任意で定めた基準に合わせて、遊技機における遊技を不能とするか否かの決定が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
図1】第1実施形態に係る遊技用装置と、遊技機及び管理装置の概略を示すブロック図である。
図2】第1実施形態に係る遊技用装置と、遊技機を示す正面図である。
図3】第1実施形態に係る遊技用装置の信号制御手段である遊技用装置信号制御部と、遊技機の遊技機信号制御部を示すブロック図である。
図4】第1実施形態に係る遊技用装置の遊技用装置信号制御部における信号用電源VLの制御と、遊技機における遊技球の発射制御の関係を示す説明図である。
図5】(A)は従来の遊技用装置における離席処理の一例を示すフロー図であり、(B)は第1実施形態に係る遊技用装置における離席処理の一例を示すフロー図である。
図6】第1実施形態に係る遊技用装置における離席処理の他の一例を示すフロー図である。
図7】第2実施形態に係る遊技用装置と、遊技機及び管理装置の概略を示すブロック図である。
図8】第2実施形態に係る遊技用装置における離席処理の一例を示すフロー図である。
図9】第2実施形態に係る遊技用装置における離席処理の他の一例を示すフロー図である。
図10】第3実施形態に係る遊技用装置と、遊技機及び管理装置の概略を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0029】
次に、添付図面に基づいて、本発明に係る遊技用装置の実施形態を詳細に説明する。
【0030】
<第1実施形態>
本発明の第1実施形態として、図1に示す遊技用装置2の構成について説明する。
遊技店PPには、遊技用装置2と、この遊技用装置2に対応する遊技機1が設置されている。この遊技機1と遊技用装置2とは、互いに接続され、複数台で設置されている。また、遊技店PP内には、遊技機1や遊技用装置2を統括的に管理する管理装置3が設置されている。なお、図1では図示を省略しているが、遊技店PP内には、上述した遊技機1、遊技用装置2及び管理装置3の他、遊技店PPに会員登録をして個人情報が特定された遊技者や会員登録をしていない個人情報が不明の遊技者の各種情報を管理する会員管理装置や、賞品交換POS装置、精算機等のサービス提供装置など、種々の装置が設置されている。
【0031】
<遊技機1の構成>
遊技機1は、例えば、図2に示す封入循環式パチンコ遊技機であり、実体のない所定の電子データである遊技点を用いて遊技が行われる。遊技機1は、その内部に遊技媒体の一例である遊技球(パチンコ球)が封入されており、この遊技球が、操作ハンドル1Aの操作に基づいて、遊技点と引き換えに1発ずつ遊技盤面1Bの遊技領域1Cに打ち込まれる。遊技者は、操作ハンドル1Aの操作に応じて打ち込まれる遊技球を、遊技領域1Cに複数設けられた入賞領域(入賞口)1Dを通過させることで、入賞領域1Dごとに予め定められた点数の遊技点を獲得できる。言い換えれば、遊技者による遊技点を用いた遊技の結果として、遊技機1が入賞領域1Dごとに予め定められた点数の遊技点を付与する。なお、遊技点の付与は、遊技用装置2によっても可能であり、遊技用装置2による遊技点の付与方法については後述する。
【0032】
また、本実施形態では、遊技機1として、上述した封入循環式パチンコ遊技機を例に説明するが、遊技機1には、メダルを使用しないスロットマシンであるメダルレススロット遊技機(図示省略)が含まれる。このメダルレススロット遊技機は、封入循環式パチンコ遊技機と同様に、実体のない所定の電子データである遊技点を用いて遊技が行われる。メダルレススロット遊技機では、操作レバーの操作に基づいて、遊技点と引き換えに回胴リールが回転し、停止ボタンの操作あるいは時間の経過によって回胴リールが停止する。遊技者は、回胴リールの図柄の停止状況が入賞図柄に該当することで、入賞図柄ごとに予め定められた点数の遊技点を獲得できる。言い換えれば、メダルレススロット遊技機においても、遊技者による遊技点を用いた遊技の結果として、メダルレススロット遊技機が入賞図柄ごとに予め定められた点数の遊技点を付与する。
【0033】
遊技機1は、具体的には、例えば、図1に示すように、少なくとも、遊技機1の全体の制御を行う遊技機制御部10と、遊技用装置2と通信をするために各種信号の入出力の制御が可能な遊技機信号制御部11と、遊技機1に関する各種情報を記録する情報記録部12と、各種情報の表示が可能な情報表示部13を備える。また、遊技機1は、遊技機1で使用が可能な遊技点である遊技可能点を算出するための遊技点算出部14と、遊技可能点を計数して持点に変換するための処理を行う計数処理部15を備えている。
【0034】
遊技機制御部10は、プログラムに従って各種処理を行うCPU(Central Processing Unit)や、CPUを動作させるためのプログラムなどの電子データを記録し、この記録された電子データの読み出しが可能な記録装置であるROM(Read Only Memory)、電子データの読み出し及び書き込みの両方が可能な記録装置であるRAM(Random Access Memory)などを備えるマイクロコンピュータで構成され、遊技機1における遊技の制御や、遊技機1が備える遊技機信号制御部11等における各種処理の制御を行う。
【0035】
また、遊技機制御部10は、遊技機1における遊技を不能とするための遊技不能化機能を備えている。そのため、遊技機制御部10は、例えば、遊技機1と遊技用装置2との正常な接続が確認できない場合には、接続不良があるとして、遊技機1の操作ハンドル1Aの操作を無効にするなどの制御をして、遊技機1における遊技を不能とすることができる。また、遊技機1がメダルレススロット遊技機である場合には、メダルレススロット遊技機の操作レバーの操作を無効にするなどの制御をして、遊技機1における遊技を不能とすることができる。なお、遊技機1と遊技用装置2との正常な接続の確認方法については後述する。
【0036】
遊技機信号制御部11は、遊技用装置2の信号制御手段である遊技用装置信号制御部23とPSI配線やVL配線等の通信ケーブルによって有線で接続され、遊技用装置信号制御部23と通信をするための各種信号の入出力を制御する(図3)。具体的には、遊技機送信信号の出力(送信)の制御が可能な送信信号制御手段11Bと、遊技用装置送信信号の入力(受信)の制御が可能な受信信号制御手段11Cと、遊技機1と遊技用装置2との接続確認をするための信号用電源である信号用電源VLの入力(受信)を確認するためのVL回路11Aと、信号用電源VLの未入力(未受信)を遊技機制御部10に通知して遊技球の発射を制御する発射制御通知手段11Dを備えており、例えば、遊技機信号制御部11から遊技用装置信号制御部23に向けた遊技機送信信号の出力(送信)の制御や、遊技用装置信号制御部23から遊技機信号制御部11に向けた遊技用装置送信信号の入力(受信)の制御などを行う。なお、信号用電源VLは、遊技用装置2から遊技機1に向けて一方向に出力される一種の信号である。
【0037】
遊技機信号制御部11は、例えば、遊技機送信信号として、遊技機1に関する情報である遊技機情報を送信する。また、遊技機信号制御部11は、例えば、遊技用装置送信信号として、遊技用装置2から遊技機1に付与される遊技点である付与点に関する情報である付与点情報を受信する。さらに、遊技機信号制御部11は、VL回路11Aを用いて信号用電源VLの入力(受信)状況の確認を行い、VL回路11Aに信号用電源VLの入力(受信)が確認されない場合には、発射制御通知手段11Dによって、信号用電源VLの未入力(未受信)を遊技機制御部10に通知する。この通知を受け取った遊技機制御部10は、遊技機1と遊技用装置2とに正常な接続が確認できない接続不良があるとして、遊技球の発射を制御して、遊技機1における遊技を不能とする。
【0038】
情報記録部12は、上述した遊技機情報や付与点情報等の各種情報を記録する。遊技機情報には、例えば、遊技機1で使用が可能な遊技点である遊技可能点に関する情報を含む遊技点情報や、遊技機1の種類の特定が可能な情報である特定情報などが含まれる。遊技点情報には、遊技可能点に関する情報の他、遊技用装置2から遊技機1に付与される遊技点である付与点、遊技者による遊技の結果として遊技機1から付与される遊技点である獲得点、付与点と獲得点との合計である合計点、遊技機1における遊技に使用された遊技点である消費点、遊技可能点から変換される遊技点である持点等の遊技点に関するあらゆる情報が含まれる。また、特定情報には、遊技機1の遊技機識別番号を含む遊技機設置情報の他、遊技機1の性能情報である遊技機性能情報や、遊技機制御部10が備えるCPUのメーカーコード、遊技機1の製品コード等の遊技機1の種類の特定が可能なあらゆる情報が含まれる。
【0039】
情報表示部13は、例えば、7セグメントディスプレイ、液晶表示装置、又は、有機EL表示装置などの表示装置1Eを備えて構成され(図2)、上述した遊技可能点などの遊技点に関する表示をする。また、例えば、情報表示部13は、タッチパネル式の操作パネル等からなる入力装置(図示省略)を備え、この入力装置における入力操作によって、遊技者による離席操作の受付が可能に構成されていてもよい。ここで、離席操作とは、例えば、遊技者が、小用を済ませるため、又は、休憩や食事をとるために、遊技機1の前の座席から離席する際に、遊技機1及び遊技用装置2を離席状態にするための操作である。なお、離席状態の詳細については後述する。また、情報表示部13によって離席操作が受け付けられた場合には、遊技機信号制御部11から遊技用装置2の遊技用装置信号制御部23を介して、遊技用装置2の離席判定手段22にその旨が通知される。
【0040】
遊技点算出部14は、遊技機1で遊技に使用が可能な遊技点である遊技可能点を算出する。遊技点算出部14は、例えば、遊技機1の遊技に使用が可能な遊技点について、遊技用装置2から遊技機1に付与される遊技点である付与点と、遊技機1における遊技の結果として遊技機1から付与される遊技点である獲得点とから、付与点と獲得点との合計である合計点を算出する。そして、この合計点から、遊技機1ですでに遊技に使用された遊技点である消費点を差し引いて、遊技機1の遊技に使用が可能な遊技点である遊技可能点を算出する。言い換えれば、遊技点算出部14で算出される遊技可能点は、そのときに遊技者が遊技機1で発射が可能な遊技球の球数を電子データとして算出したものである。なお、遊技可能点は、遊技機1の遊技点算出部14で算出されてもよいし、遊技用装置2又は管理装置3によって算出されてもよい。
【0041】
計数処理部15は、遊技可能点を計数して持点に変換するための処理を行う。持点とは、遊技可能点から変換された遊技点に関する電子データのことであり、遊技者の所有となってICカードに関連付けられた遊技点のことである。また、遊技者が所有する持点は、遊技店PPに預入れることが可能であり、遊技店PPに預入れられた持点は、ICカードに関連付けられた持点と区別して、貯点という。言い換えれば、持点は、遊技者が所有する遊技点のうち、遊技店PPに預入れられていない状態の遊技点であり、貯点は、遊技店PPに預入れられた状態の遊技点である。そして、貯点にしていない持点は、遊技店PPの閉店までに使い切るか精算しなければならないが、遊技店PPに預け入れた貯点は翌日以降に引き出して遊技に使うことができる。
【0042】
計数処理部15は、例えば、遊技機1に設けられた計数ボタン1F(図2)の押下操作に基づいて、遊技可能点を計数して持点に変換する計数処理を行う。具体的には、計数ボタン1Fが押下された時間に応じて、計数処理を繰り返し実行し、変換された持点を遊技機情報として遊技用装置2に送信する。なお、遊技機情報として送信された持点は、遊技用装置2によってICカード等の記録媒体に関連付けられる。
【0043】
計数処理では、例えば、計数ボタン1Fが押下された時間に応じて、250点単位で遊技可能点を計数して持点に変換する処理が繰り返し実行される。また、例えば、遊技機1がメダルレススロット遊技機である場合には、計数ボタンが押下された時間に応じて、50点単位で遊技可能点を計数して持点に変換する処理が繰り返し実行される。なお、計数処理は、計数ボタン1Fが押下された時間に関わらず、1度の計数ボタン1Fの押下操作によって、遊技機1に残された全ての遊技可能点が計数されて持点に変換されるように構成されてもよい。また、遊技可能点に関する情報を含む遊技点情報が遊技機情報として遊技機1から送信され、この遊技機情報を受信した遊技用装置2によって計数処理が実行されるように構成されてもよい。
【0044】
<遊技用装置2の構成>
遊技用装置2は、遊技機1に対応して設けられた所謂カードユニットであり、遊技機1から受信する遊技機情報に基づいて、遊技点の管理をする。遊技用装置2は、例えば、PSI配線やVL配線等の通信ケーブルによって遊技機1に接続され、遊技機1との間における各種信号の入出力によって、遊技機情報や付与点情報等の各種情報の送受信を行う。また、遊技用装置2は、遊技店PPから発行されるICカード、又は、遊技者が所持するスマートフォン等の携帯端末内のICチップ等からなる記録媒体(図示省略)を受け付けて、この記録媒体に記録された各種情報に基づいて、遊技に使用が可能な遊技点を生成し、この遊技点を付与点として遊技機1に付与することが可能である。
【0045】
遊技用装置2は、図1に示すように、少なくとも、遊技用装置2の制御を行う遊技用装置制御部20と、遊技者が所持する記録媒体の受付が可能な記録媒体処理手段21と、遊技者が離席したか否かの判定が可能な離席判定手段22と、遊技用装置2の信号制御手段であり、遊技機1に関する情報である遊技機情報の受信、及び、一方向の信号の出力の制御が可能な遊技用装置信号制御部23と、遊技用装置信号制御部23によって受信された遊技機情報に基づいて、遊技可能点が所定数以上あるか否かの判定が可能な点数判定手段24とを備える。また、遊技用装置2は、遊技機1に遊技点の付与が可能な遊技点付与手段25と、プリペイドの残額、持点又は貯点等の遊技価値の表示をすると共に、離席操作の受付が可能な情報表示操作手段26と、管理装置3及び遊技者が所持する携帯端末との通信が可能な通信手段27と、遊技用装置2の稼働状況等を遊技店PPの係員に報せる報知手段28を備える。
【0046】
遊技用装置制御部20は、プログラムに従って各種処理を行うCPUや、CPUを動作させるためのプログラムなどの電子データを記録し、記録された電子データの読み出しが可能な記録装置であるROM、電子データの読み出し及び書き込みの両方が可能な記録装置であるRAMなどを備えるマイクロコンピュータで構成され、遊技用装置2が備える遊技用装置信号制御部23やその他の各手段における各種処理の制御を行う。
【0047】
記録媒体処理手段21は、例えば、遊技店PPから発行されるICカード又は遊技者が所持する携帯端末内のICチップなどからなる記録媒体を受け付けるための記録媒体受付機能と、記録媒体処理手段21によって受け付けられて受付状態となった記録媒体の受付状態を解消するための受付解消機能と、遊技機1及び遊技用装置2が離席状態となっているときに、記録媒体の受付によって離席状態の解除を受け付けるための離席状態解除受付機能を備えている。
なお、遊技店PPから発行されるICカードは、プリペイド機能を備えており、遊技店PPに会員登録をした遊技者に発行される会員カード、及び、会員登録をしていない遊技者に発行されるビジターカードなどの複数のICカードから構成される。
【0048】
記録媒体処理手段21は、例えば、記録媒体に対して各種情報の読み取りが可能なカードリーダー及び書き込みが可能なカードライターなどの記録媒体処理装置(図示省略)を備え、記録媒体に記録された各種情報を読み取ることで記録媒体を受け付けると共に、必要な場合には記録媒体に各種情報の書き込みを行ってから、記録媒体の受付状態の解消を行う。また、記録媒体処理手段21は、読み取られた各種情報を遊技点付与手段25等に送信すると共に、必要な場合には遊技点付与手段25等から受信された各種情報の書き込みを行う。
【0049】
記録媒体処理手段21によって読み取り又は書き込みが行われる各種情報には、少なくとも、記録媒体ごとの識別番号の他、記録媒体に記録された遊技者が所有する遊技価値(プリペイドの残額、持点又は貯点等の遊技価値)に関する情報が含まれる。なお、遊技価値のうち、プリペイドの残額については記録媒体に直接書き込まれて記録される。また、遊技価値のうち、持点及び貯点については、記録媒体に書き込まされて記録されていてもよいし、記録媒体の固有の識別番号に対応付けて、遊技店PPに設置された管理装置3等のサーバに記録させ、その識別番号に基づいて検索できるように構成されていてもよい。
【0050】
また、記録媒体処理手段21の記録媒体処理装置は、例えば、図2に示すように、遊技用装置2の筐体にカード挿入兼排出口2Aを備え、このカード挿入兼排出口2Aから挿入されたICカードに対して、遊技用装置2の内部のカードリーダー及びカードライターが各種情報の読み取り及び書き込みを行って、記録媒体の受付及び受付状態の解消を行う。また、例えば、記録媒体処理装置は、遊技用装置2の筐体に、カード挿入兼排出口2Aから挿入されたICカードを排出させるための操作ボタンであるカード返却ボタン2Bを備え、遊技者によるカード返却ボタン2Bの操作に基づいて、ICカードの受付状態を解消して、カード挿入兼排出口2AからICカードを排出する。
【0051】
さらに、記録媒体処理手段21は、例えば、記録媒体処理装置として、遊技者が所持する携帯端末内のICチップ(例えば、電子マネーの取扱いが可能な高セキュリティのICチップ等)に対して各種情報の読み取り及び書き込みが可能な非接触ICリーダー及び非接触ICライターを備えて構成されてもよいし、遊技者の携帯端末の表示画面に表示されるQRコード(登録商標)等のバーコードの読み取りが可能なバーコードリーダーを備えて構成されてもよい。これらの場合には、例えば、非接触ICリーダーを介して携帯端末内のICチップに記録された各種情報を読み取ることで、又は、バーコードリーダーが遊技者の携帯端末の表示画面に表示されたバーコードから携帯端末内のICチップに記録された各種情報を読み取ることで、ICチップの受付が行われる。
【0052】
また、遊技者の携帯端末内のICチップに記録された各種情報を読み取ることで記録媒体の受付がされる場合には、例えば、遊技の開始前に一度ICチップが受け付けられた後は、所謂ログイン状態としてICチップの受付状態を維持するように構成されてもよい。また、このように所謂ログイン状態として受付状態が維持される場合には、その受付状態を解消するための受付解消機能として、例えば、記録媒体処理手段21が後述する通信手段27を介して遊技者の携帯端末との間で通信を行い、遊技者の携帯端末のICチップのログイン状態を所謂ログアウト状態にして、ICチップの受付状態を解消できるように構成されてもよい。
【0053】
さらに、記録媒体処理手段21は、遊技機1及び遊技用装置2の離席状態を解除するための離席状態解除受付機能を備えている。
ここで、遊技機1及び遊技用装置2の離席状態とは、遊技機1で遊技をしていた遊技者が一時的に席を離れて再び戻ってくる蓋然性が高いと推定される場合に、遊技者が離席中であるとして、例えば、遊技機1の情報表示部13や後述する遊技用装置2の情報表示操作手段26に遊技機1における遊技が不能であることを示す表示や遊技者が離席中であることを示す表示をするなどの種々の制御によって、他の遊技者による遊技が制限された状態のことである。したがって、通常の離席状態では、遊技不能や離席中であることを示す表示がされていたとしても、実際には遊技機1における遊技が可能な状態であることもあり得る。その点、遊技用装置2では、後述するように、遊技機1に向けた一方向の信号の出力を制御して、遊技機1における遊技を不能とすることができるため、例えば、離席判定手段22による判定結果と点数判定手段24による判定結果とにおいて、第1の条件と第2の条件とが同時に成立した場合には、遊技機1及び遊技用装置2を、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態とすることもできる。
記録媒体処理手段21では、例えば、記録媒体の受付状態が解消され、その後に遊技機1及び遊技用装置2が離席状態となっている場合には、記録媒体の受付状態が解消される直前に受け付けていた記録媒体を再度受け付けることによって、遊技機1及び遊技用装置2の離席状態の解除を受け付ける。そして、離席状態の解除を受け付けた記録媒体処理手段21は、その旨を遊技用装置信号制御部23や情報表示操作手段26等に通知する。そして、例えば、この通知を受信した情報表示操作手段26によって遊技不能や離席中の表示の解除が可能になると共に、この通知を受信した遊技用装置信号制御部23によって遊技機1に向けた一方向の信号の出力が制御されて、遊技機1における遊技の再開が可能となる。
なお、離席状態には、一方向の信号の出力の制御による遊技不能な状態に加えて、例えば、遊技用装置2で受付状態となっている記録媒体の返却の禁止や、遊技用装置2の遊技点付与手段25による新たな遊技点の生成の禁止、遊技用装置2から遊技機1への遊技点の付与の禁止など、その他の動作制御を組み合わせてもよい。
【0054】
離席判定手段22は、離席操作受付機能を備え、遊技者が離席したか否かの判定をする。離席判定手段22は、例えば、離席操作受付機能として、遊技者による遊技用装置2の筐体に設けられた離席操作受付ボタン2Cの操作に基づいて出力される離席受付操作信号の入力(受信)によって離席操作を受け付ける。なお、離席操作とは、遊技者が、遊技機1の前の座席から離席する際、特に、遊技を中断して遊技機1から一時的に離れる間も遊技機1の使用権を保持しておきたい場合などに、遊技機1及び遊技用装置2を離席状態にするための操作である。
また、離席判定手段22は、例えば、遊技機1におけるタッチパネル式の操作パネル等からなる入力装置を備える情報表示部13から離席操作を受け付けた旨の通知を受信した場合には、その通知の受信によって離席操作を受け付ける。そして、離席操作を受け付けた離席判定手段22は、遊技者が遊技機1の前の座席から離席したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。また、この通知を受信した遊技用装置信号制御部23は、離席判定手段22の判定結果と、点数判定手段24の判定結果とに基づいて、一方向の信号の出力を制御して、遊技機1における遊技を不能とすることができる。
【0055】
遊技用装置信号制御部23は、遊技用装置2の信号制御手段であり、遊技機1の遊技機信号制御部11と通信ケーブルによって有線で接続され、遊技機信号制御部11と通信をするための各種信号の入出力を制御する(図3)。具体的には、遊技用装置送信信号の出力(送信)の制御が可能な送信信号制御手段23Bと、遊技機送信信号の入力(受信)の制御が可能な受信信号制御手段23Cと、遊技機1と遊技用装置2との接続確認をするための信号用電源である信号用電源VLを生成するVL生成回路23Aと、信号用電源VLの出力の制御が可能なVL制御手段23Dを備えており、例えば、遊技用装置信号制御部23から遊技機信号制御部11に向けた遊技用装置送信信号の出力(送信)の制御や、遊技機信号制御部11から遊技用装置信号制御部23に向けた遊技機送信信号の入力(受信)の制御、信号用電源VLの生成、及び、遊技用装置信号制御部23から遊技機信号制御部11に向けた信号用電源VLの出力(送信)の制御を行う。なお、信号用電源VLは、遊技用装置2から遊技機1に向けて一方向に出力される一種の信号である。
【0056】
遊技用装置信号制御部23は、例えば、遊技用装置送信信号として、付与点情報を送信する。また、遊技用装置信号制御部23は、例えば、遊技機送信信号として、遊技点情報や特定情報を含む遊技機情報を受信する。さらに、遊技用装置信号制御部23は、VL生成回路23Aによって信号用電源VLの生成を行い、この生成された信号用電源VLを、遊技機1のVL回路11Aに向けて一方向に出力すると共に、信号用電源VLの出力の制御を行う。なお、遊技用装置信号制御部23によって信号用電源VLの出力が制御されるときは、その旨が報知手段28に通知される。
【0057】
なお、図4に示すように、遊技用装置信号制御部23によって信号用電源VLの出力が制御され、遊技機1のVL回路11Aに信号用電源VLが出力されない場合には、遊技機1のVL回路11Aが信号用電源VLの入力(受信)を確認できないため、遊技機1の遊技機信号制御部11の発射制御通知手段11Dによって、信号用電源VLの未入力(未受信)が遊技機制御部10に通知される。そして、この通知を受け取った遊技機制御部10によって遊技球の発射が制御されることで、遊技機1における遊技が不能となる。
【0058】
ここで、遊技機1と遊技用装置2とは、上述したようにPSI配線やVL配線等の通信ケーブルによって有線で接続され、例えば、VL配線を介して遊技用装置2から遊技機1に向けて一方向に出力される信号用電源VLと、PSI配線を介して互いに向けて出力される遊技機送信信号及び遊技用装置送信信号とを用いて、お互いの接続確認を行っている。そこで、遊技機1と遊技用装置2との正常な接続の確認方法を以下にて説明する。
【0059】
例えば、遊技機1の遊技機信号制御部11は、遊技用装置信号制御部23から信号用電源VLが出力されてVL配線がONである場合(図4)、遊技用装置2との接続が確認されたとして、PSI配線を介して遊技用装置信号制御部23に向けて接続確認用の遊技機送信信号を出力する(図3)。このとき、遊技機送信信号を受信した遊技用装置信号制御部23も、PSI配線を介して遊技機信号制御部11に向けて接続確認用の遊技用装置送信信号を出力する。
【0060】
一方、遊技用装置信号制御部23から信号用電源VLが出力されずにVL配線がOFFである場合(図4)、遊技機1の遊技機信号制御部11は、遊技用装置2との接続が確認できないとして、接続確認用の遊技機送信信号を出力しない。そうすると、遊技用装置信号制御部23からも接続確認用の遊技用装置送信信号が出力されない。このようにして、遊技用装置2と遊技機1とは、正常な接続の確認を行い、お互いを接続する通信ケーブルの抜けや断線、又は、遊技機1の電源が切られたことによる接続不良などを検知できるように構成されている。
なお、VL生成回路23Aで生成される信号用電源VLは、VL配線とPSI配線との間をループするように構成されている。言い換えれば、VL配線の電圧がそのままPSI配線の電圧として供給されている。したがって、信号用電源VLが出力されずに、VL配線がOFFとなると、VL配線の電圧が0となることに伴って、PSI配線の接続確認用の遊技機送信信号及び遊技用装置送信信号の電圧も0となる。
【0061】
そして、遊技機1では、遊技機1のVL回路11Aに信号用電源VLの入力(受信)が確認されない場合には、上述したように、信号用電源VLの未入力(未受信)が遊技機制御部10に通知されると共に、この通知を受け取った遊技機制御部10によって遊技球の発射が制御(例えば、遊技球を打球するための駆動源である発射モータへの給電が停止)され、遊技機1における遊技が不能となる。そのため、信号用電源VLは、遊技機1と遊技用装置2との接続を確認するために用いられる信号であり、遊技機1における遊技を可能とするために遊技用装置信号制御部23から遊技機1の遊技機信号制御部11に向けて一方向に出力される信号である。
【0062】
また、遊技用装置2では、上述した遊技機1の遊技機制御部10の遊技不能化機能を利用して、遊技用装置信号制御部23による信号用電源VLの出力の制御によって、遊技球の発射を制御して遊技機1における遊技を不能とする。したがって、遊技者が遊技機1の前の座席から離席する際には、離席判定手段22による判定結果と、点数判定手段24による判定結果とに基づいて、遊技用装置2側の制御によって、遊技機1における遊技を不能として、遊技機1及び遊技用装置2を、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態とすることができる。言い換えれば、遊技用装置2では、遊技用装置信号制御部23が信号用電源VLの出力を制御して、信号用電源VLをOFFにすることで、遊技機1における遊技を不能として、遊技機1及び遊技用装置2を、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態にすることができる(図4)。一方、遊技用装置信号制御部23は、離席状態の解除を受け付けた旨の通知を受信した場合には、信号用電源VLの出力を制御して、信号用電源VLをONにすることで、遊技機1における遊技の再開を可能にする(図4)。これにより、遊技機1及び遊技用装置2において、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態の解除が可能となる。
なお、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態の解除は、離席状態の解除を受け付けた旨の通知の受信以外に、例えば、遊技店PPの係員が所持するリモコン等の端末である従業員端末(図示省略)からの指示又は管理装置3からの指示を遊技用装置2が受信することによって解除されてもよい。この場合には、例えば、遊技用装置信号制御部23が当該指示を受信した旨の通知を受信することによって、信号用電源VLの出力を回復するように構成されてもよい。また、例えば、後述する管理装置3からの閉店指示を遊技用装置2が受信することによって遊技機1における遊技不能が伴う離席状態が解除される場合には、例えば、遊技用装置信号制御部23が当該閉店指示を受信した旨の通知を受信することによって、信号用電源VLの出力を回復するように構成されてもよい。さらに、遊技用装置2が時間判定手段(図示省略)を備え、この時間判定手段の時間判定によって閉店となったときに、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態が解除される場合には、この解除に伴って遊技用装置信号制御部23が信号用電源VLの出力を回復するように構成されてもよい。
【0063】
点数判定手段24は、遊技用装置信号制御部23によって受信された遊技機情報に基づいて、遊技可能点が所定数以上あるか否かを判定する。具体的には、例えば、点数判定手段24は、遊技用装置信号制御部23が遊技機1の遊技機信号制御部11から受信する遊技機情報に含まれる遊技点情報に基づいて、遊技可能点が所定数以上あるか否かを判定する。そして、遊技可能点が所定数以上ある場合には、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
【0064】
また、点数判定手段24は、例えば、遊技可能点の算出が可能な遊技可能点算出機能を備えていてもよい。この場合には、遊技用装置信号制御部23が受信する遊技機情報の遊技点情報のうち、付与点、獲得点、合計点及び消費点等の遊技点に関する情報に基づいて遊技可能点を算出し、この算出された遊技可能点について所定数以上あるか否かを判定する。そして、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。なお、点数判定手段24が遊技可能点算出機能を備える場合の遊技可能点の算出方法は、遊技機1の遊技点算出部14による算出方法と同様である。
【0065】
なお、点数判定手段24による遊技可能点の判定の基準値として設定される所定数は、例えば、遊技店PPの係員による設定操作や管理装置3からの設定指示によって設定されたものでよく、その点数は任意である。例えば、遊技機1が封入循環式パチンコ遊技機である場合には、従来の遊技用装置と同様に、所定数を1点として設定してもよい。また、例えば、遊技機1が封入循環式パチンコ遊技機である場合には、1回の遊技に最低限必要とされる遊技球1玉分に相当する遊技可能点の点数を所定数として設定してもよいし、例えば、遊技機1がメダル3枚分の遊技可能点で1回の遊技が可能となるメダルレススロット遊技機である場合には、1回の遊技に最低限必要とされるメダル3枚分に相当する遊技可能点の点数を所定数として設定してもよい。さらに、例えば、遊技者が所有する遊技点と引き換えが可能な賞品の賞品交換数に対応付けて所定数が設定されてもよい。この場合には、例えば、遊技機1が封入循環式パチンコ遊技機であり、賞品交換数の最低交換数が25点で100円であるときは、所定数を最低交換数に合わせた25点に設定してもよい。また、例えば、遊技機1がメダルレススロット遊技機であり、賞品交換数の最低交換数が5点で100円であるときは、所定数を最低交換数に合わせた5点に設定してもよい。
【0066】
遊技点付与手段25は、記録媒体処理手段21によって記録媒体から読み取られた各種情報のうち、遊技者が所有する遊技価値(プリペイドの残額、持点又は貯点等の遊技価値)に関する情報に基づいて、遊技機1の遊技に使用が可能な遊技点を生成し、この生成された遊技点を、遊技用装置信号制御部23を介して、遊技機1に付与点として送信して、遊技機1に付与点を付与する。遊技点付与手段25は、例えば、遊技者による遊技用装置2の筐体に設けられた遊技点付与ボタン2Dの操作によって出力される遊技点付与要求信号を受信して、遊技価値の引き落としと引き換えに遊技点を生成し、この遊技点を付与点として付与する。したがって、例えば、遊技者がプリペイドの残額を使用して遊技機1における遊技を希望する場合には、遊技者による遊技点付与ボタン2Dの操作に基づいて、ICカードに記録されたプリペイドの残額の引落としと引き換えに遊技点を生成し、この遊技点を遊技機1に付与点として付与する。このようにして遊技点付与手段25から遊技機1へ付与点の付与が可能であり、遊技機1における遊技が可能となる。
【0067】
情報表示操作手段26は、記録媒体処理手段21や遊技用装置信号制御部23、遊技点付与手段25、後述する報知手段28等から出力される情報表示要求信号を受信して、遊技用装置2の筐体に設けられた7セグメントディスプレイ、液晶表示装置、又は、有機EL表示装置等からなる表示装置2Eに、例えば、プリペイドの残額又は持点などの遊技価値の表示を行う。また、情報表示操作手段26は、遊技機1及び遊技用装置2が離席状態となっている場合に、遊技不能や離席中であることを示す表示などを行う。また、情報表示操作手段26は、遊技者に対して、遊技用装置2の筐体に設けられた入力装置、例えば、離席操作等の各種操作の受付が可能なタッチパネル式の操作パネル等からなる入力装置(図示省略)における入力操作を促す表示が可能に構成されてもよい。
【0068】
通信手段27は、遊技店PPの係員が所持する従業員端末や管理装置3等の他の機器との通信を行う。通信手段27は、有線又は無線によって、遊技店PP内のLAN又はインターネット等の通信ネットワークに接続され、この通信ネットワークを介して他の機器との通信が可能になっている。
【0069】
報知手段28は、遊技用装置信号制御部23からの通知に基づいて、遊技用装置信号制御部23における信号用電源VLの出力の制御状況を遊技店PPの係員に報せる。具体的には、遊技用装置信号制御部23から信号用電源VLの出力の制御を行った旨の通知を受信した報知手段28が、例えば、その旨を遊技用装置2の筐体に設けられた表示装置2Eに表示する可視報知、又は、遊技用装置2に備えられたスピーカ(図示省略)による可聴報知を行って、遊技店PPの係員に信号用電源VLの出力の制御状況を報せる。なお、表示装置2Eにおける表示の制御は、報知手段28が直接的に制御してもよいし、報知手段28から出力される情報表示要求信号を受信した情報表示操作手段26が制御して表示装置2Eに所望の表示をするようにしてもよい。
また、報知手段28は、例えば、上述した通信手段27を介して、信号用電源VLの出力の制御状況を、遊技店PPの係員が所持する従業員端末や管理装置3に報知してもよい。
【0070】
その他、遊技用装置2には、従業員端末から赤外線信号を受信するIR(Infrared)感光ユニット2Fや、紙幣を挿入するための紙幣挿入口2G、及び、この紙幣挿入口2Gから挿入された紙幣の真贋や紙幣種別を識別する貨幣識別器(図示省略)などが設けられている。
【0071】
<管理装置3の構成>
管理装置3は、遊技店PP内に設置されている複数台の遊技機1や遊技用装置2の各種情報の管理をする管理装置制御部30と、遊技用装置2との通信を行う管理装置通信部31を備える。管理装置3は、例えば、全ての遊技用装置2に対して開店指示を送信して、遊技者が遊技機1を利用できるように稼動させたり、全ての遊技用装置2に対して閉店指示を送信して、遊技機1における遊技を終了させたりすることができる。なお、管理装置3は、遊技用装置2と同様に、遊技店PPの係員が所持する従業員端末から赤外線信号を受信するIR感光ユニットが設けられていてもよい。この場合には、従業員端末からの赤外線信号の受信に基づいて、上述した開店指示及び閉店指示が行われるように構成されてもよい。
【0072】
次に、図5に示すフロー図に基づいて、遊技者が離席する際に、例えば、上述した特許文献2に記載されたような従来の遊技用装置(以下、「従来の遊技用装置」を「従来装置」とする。)(図示省略)が行う離席処理を説明し、続けて、遊技用装置2が行う離席処理について説明する。
【0073】
図5(A)は、従来装置において遊技者が離席する際の従来の離席処理を示すフロー図である。なお、以下の説明では、記録媒体がICカードである場合を例に説明する。
始めに、従来装置にICカードが受け付けられ(S100)、遊技機1への遊技点の付与が可能となる。具体的には、遊技機1への遊技点の付与を望む遊技者によって従来装置に備えられた遊技点付与ボタン等が操作されることにより、従来装置が、ICカードに記録され、又は、関連付けられた遊技価値の引き落としと引き換えに遊技点を生成する。そして、この生成された遊技点が付与点情報として遊技機1に送信され、この付与点情報を受信した遊技機1に遊技点が付与される。これにより、遊技機1に付与された遊技点を使用して遊技が可能となる。そして、従来装置では、ICカードの受付後から、遊技者による離席のための離席操作の受付が可能となる(S101)。その後、遊技者によって離席操作が行われ、この離席操作に基づいて従来装置が離席操作ありとの条件判定をした場合には、遊技機1における遊技可能点の点数に基づいて条件判定が行われる(S102)。
【0074】
続けて、遊技可能点の点数に基づく条件判定において、遊技機1に1以上の遊技可能点が残されている場合(遊技点≧1の場合)には、従来装置は、遊技機1の表示装置1E又は従来装置の表示部に計数処理を促すメッセージを表示する(S103)。そこで、メッセージの表示により計数処理を促された遊技者は、遊技機1に設けられた計数ボタン等の操作によって、遊技機1に残された全ての遊技可能点について計数処理を行う(S104)。このとき、例えば、遊技者は、計数ボタンを押下し続けることで繰り返し計数処理を実行させ、全ての遊技可能点を持点に変換する。
【0075】
そして、従来装置は、変換された持点に関する情報をICカードに関連付け、このICカードを排出すると共に(S105)、ICカードの受付状態を解消する。また、従来装置は、例えば、遊技機1に対して遊技停止要求を行う。遊技機1は、従来装置からの遊技停止要求に基づいて、遊技不能化機能によって発射モータを停止するなどの遊技不能化制御を行い、自ら遊技停止状態となる。そして、遊技機1が遊技停止状態となったことを確認した従来装置は離席状態となる(S106)。なお、この場合における離席状態は、従来装置における一例であり、遊技機1と従来装置とが双方向に通信を行って、遊技機1側の制御によって遊技機1の遊技が不能となるものである。そのため、本実施形態の遊技用装置2における信号用電源VLの出力の制御によって実現される遊技機1における遊技不能が伴う離席状態とは異なる。
【0076】
その後、遊技者が遊技の再開を希望する際には、従来装置にICカードを再度受け付けさせ、離席状態の解除が行われる(S107)。ここで、受け付けられたICカードが、受付状態が解除される直前に受け付けられていたものと同一である場合には、離席状態が解除される。そして、従来装置では、計数処理を経てICカードに関連付けられていた持点を、計数処理が行われる直前に遊技機1に残されていた状態の遊技可能点として復元する払戻操作が行われる(S108)。そして、遊技機1における遊技の再開が可能となる(S109)。
【0077】
一方、遊技可能点の点数に基づく条件判定(S102)において、遊技機1に遊技可能点が全く残されていない場合(遊技点=0の場合)には、従来装置は、必要な情報を書き込んだICカードを排出して(S105)、ICカードの受付状態を解消し、その後、遊技機1が遊技停止状態になることで、離席状態となる(S106)。そして、遊技者が遊技の再開を希望する際には、従来装置にICカードを再度受け付けさせることで、離席状態が解除される(S107)。ここで、持点がなく計数処理を行わないまま離席状態に移行していた場合には、払戻操作の代わりに、遊技者による操作ボタン等の操作に基づいて、ICカードの遊技価値の引き落としと引き換えにして遊技点が生成され(S108)、この生成された遊技点を使用して、遊技機1における遊技の再開が可能となる(S109)。
【0078】
図5(B)は、遊技用装置2において遊技者が離席する際の離席処理の一例を示すフロー図である。なお、以下の説明では、記録媒体がICカードであり、このICカードが記録媒体処理装置のカード挿入兼排出口2Aから挿入されて受け付けられる場合を例に説明する。
【0079】
始めに、遊技用装置2のカード挿入兼排出口2Aから挿入されたICカードが記録媒体処理手段21によって受け付けられる(S200)。ここで、ICカードから読み取られた各種情報が、記録媒体処理手段21によって遊技点付与手段25に送信される。そして、各種情報を受信した遊技点付与手段25は、遊技者による遊技点付与ボタン2Dの操作に基づいて、遊技価値の引き落としと引き換えにして遊技点を生成する。そして、この生成された遊技点が付与点情報として遊技機1に送信され、遊技機1に付与点として付与される。このようにして、遊技機1への付与点の付与が可能になると共に、遊技機1における遊技が可能となる。また、遊技用装置2では、ICカードの受付後から、離席操作の受付が可能となる(S201)。
【0080】
続けて、第1の条件判定として、離席判定手段22が、遊技者が離席したか否かを判定する(S201)。離席判定手段22は、例えば、遊技者による離席操作受付ボタン2Cの操作等に基づいて、遊技者が離席したか否かを判定する。ここで、離席操作が受け付けられた場合には、離席判定手段22は、遊技者が離席したとして第1の条件が成立したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
【0081】
離席判定手段22によって遊技者が離席したと判定された場合には、続けて、第2の条件判定として、点数判定手段24が、遊技機1における遊技可能点の点数が所定数以上あるか否かを判定する(S202)。ここで、遊技機1に残された遊技可能点の点数が所定数(例えば、遊技機1における1回の遊技に最低限必要とされる遊技可能点の点数に合わせて設定された点数、あるいは、賞品の最低交換数に合わせて設定された点数など、任意に設定された点数)以上ある場合には、遊技可能点が所定数以上あるとして第2の条件が成立したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
【0082】
離席判定手段22による遊技者が離席したとの判定結果と、点数判定手段24による遊技可能点が所定数以上あるとの判定結果とを受信した遊技用装置信号制御部23は、第1の条件と第2の条件とが同時に成立した判定結果に基づいて信号用電源VLの出力を制御して、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態に移行するために、信号用電源VLの出力を停止する(S203)。これにより、遊技機1では遊技球の発射が制御されて遊技が不能となり、遊技機1及び遊技用装置2を、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態とすることができる。また、このとき、記録媒体処理手段21によって必要な情報が書き込まれたICカードがカード挿入兼排出口2Aから排出されると共に(S204)、ICカードの受付状態が解消される。さらに、遊技用装置2では、離席状態に移行したとして、例えば、記録媒体処理手段21又は遊技用装置信号制御部23等から出力される情報表示要求信号の受信に基づいて、情報表示操作手段26によって表示装置2Eに遊技が不能であることを示す表示がされ、遊技機1及び遊技用装置2が遊技機1における遊技不能が伴う離席状態となる(S205)。
【0083】
そして、遊技者が遊技の再開を希望する際には、遊技用装置2のカード挿入兼排出口2AからICカードを再挿入して、記録媒体処理手段21にICカードを再度受け付けさせることで、離席状態の解除が行われる(S206)。ここで、再挿入されたICカードが、受付状態が解消される直前に受け付けられていたものと同一である場合には、その旨が遊技用装置信号制御部23に通知されると共に、離席状態が解除される。そして、その旨の通知を受け取った遊技用装置信号制御部23によって、信号用電源VLの出力が制御され、信号用電源VLの出力が回復すると共に、遊技機1における遊技が可能となる(S207)。これにより、遊技機1に残されていた遊技可能点を使用して、遊技機1で遊技を再開できる(S208)。
【0084】
一方、離席判定手段22によって遊技者が離席したとして第1の条件判定が成立したと判定された場合で(S201)、遊技機1に残された遊技可能点の点数が所定数以上ない、例えば、25点未満である場合には、点数判定手段24によって遊技可能点が所定数以上ないとして第2の条件判定が成立しないと判定され(S202)、その判定結果が記録媒体処理手段21に通知される。この通知を受信した記録媒体処理手段21は、必要な情報を書き込んだICカードをカード挿入兼排出口2Aから排出すると共に(S204)、ICカードの受付状態を解消する。そして、離席操作を受け付けたものの遊技機1に残された遊技可能点の点数が所定数以上ない場合(第1の条件は成立しているが、第2の条件が成立していない場合)には、信号用電源VLの出力が制御されずに、遊技機1における遊技が可能な状態のまま、離席状態に移行する(S205)。このとき、例えば、遊技用装置2では、離席状態に移行したとして、記録媒体処理手段21等から出力される情報表示要求信号の受信に基づいて、情報表示操作手段26によって表示装置2Eに遊技が不能であることを示す表示がされる。なお、この場合の離席状態は、信号用電源VLの出力が停止されていないので、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態ではない。そのため、記録媒体処理手段21がICカードを再度受け付けて離席状態が解除されると(S206)、遊技用装置信号制御部23によって信号用電源VLの出力をONの状態のままで維持する制御が行われて(S207)、遊技機1で遊技の再開が可能となる(S208)。
【0085】
続けて、図6に示すフロー図に基づいて、遊技用装置2において遊技者が離席する際の離席処理の他の一例について説明する。なお、以下の説明では、記録媒体が携帯端末内のICチップであり、このICチップの受付状態が所謂ログイン状態として維持される場合を例に説明する。
【0086】
始めに、遊技用装置2の記録媒体処理手段21によって遊技者が所持する携帯端末内のICチップが受け付けられる(S300)。ここで、ICチップから読み取られた各種情報が、記録媒体処理手段21によって遊技点付与手段25に送信される。そして、各種情報を受信した遊技点付与手段25は、遊技者による遊技点付与ボタン2Dの操作に基づいて、各種情報に含まれる遊技価値の引き落としと引き換えにして遊技点を生成する。そして、この生成された遊技点が付与点情報として遊技機1に送信され、遊技機1に付与点として付与される。このようにして、遊技機1への付与点の付与が可能になると共に、遊技機1における遊技が可能となる。また、遊技用装置2では、ICチップの受付後から、所謂ログイン状態となって、離席操作の受付が可能となる(S301)。
【0087】
続けて、第1の条件判定として、離席判定手段22が、遊技者が離席したか否かを判定する(S301)。ここで、例えば、遊技者による離席操作受付ボタン2Cの操作等に基づいて、離席操作が受け付けられた場合には、離席判定手段22は、遊技者が離席したとして第1の条件が成立したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
【0088】
離席判定手段22によって遊技者が離席したと判定された場合には、続けて、第2の条件判定として、点数判定手段24が遊技機1における遊技可能点の点数が所定数以上あるか否かを判定する(S302)。ここで、遊技機1に残された遊技可能点の点数が所定数(例えば、遊技機1における1回の遊技に最低限必要とされる遊技可能点の点数に合わせて設定された点数、あるいは、賞品の最低交換数に合わせて設定された点数など、任意に設定された点数)以上ある場合には、遊技可能点が所定数以上あるとして第2の条件が成立したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
【0089】
離席判定手段22による遊技者が離席したとの判定結果と、点数判定手段24による遊技可能点が所定数以上あるとの判定結果とを受信した遊技用装置信号制御部23は、第1の条件と第2の条件とが同時に成立した判定結果に基づいて信号用電源VLの出力を制御して、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態に移行するために、信号用電源VLの出力を停止する(S303)。これにより、遊技機1では遊技球の発射が制御されて遊技が不能となり、遊技機1及び遊技用装置2を、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態とすることができる。また、このとき、記録媒体処理手段21が、通信手段27を介して遊技者の携帯端末との間で通信を行い、ICチップのログイン状態を所謂ログアウト状態にして、ICチップの受付状態を解消する(S304)。さらに、遊技用装置2では、離席状態に移行したとして、例えば、記録媒体処理手段21又は遊技用装置信号制御部23等から出力される情報表示要求信号の受信に基づいて、情報表示操作手段26によって表示装置2Eに遊技が不能であることを示す表示がされ、遊技機1及び遊技用装置2が遊技機1における遊技不能が伴う離席状態となる(S305)。
【0090】
そして、遊技者が遊技の再開を希望する際には、遊技用装置2の記録媒体処理手段21に携帯端末のICチップを再度受付させることで、離席状態の解除が行われる(S306)。ここで、再度受付られたICチップが、受付状態が解消される直前に受け付けられていたものと同一である場合には、その旨が遊技用装置信号制御部23に通知されると共に、離席状態が解除される。そして、その旨の通知を受け取った遊技用装置信号制御部23によって、信号用電源VLの出力が制御され、信号用電源VLの出力が回復すると共に、遊技機1における遊技が可能となる(S307)。これにより、遊技機1に残されていた遊技可能点を使用して、遊技機1で遊技を再開できる(S308)。
【0091】
一方、離席判定手段22によって遊技者が離席したとして第1の条件判定が成立したと判定された場合で(S301)、遊技機1に残された遊技可能点の点数が所定数以上ない、例えば、25点未満である場合には、点数判定手段24によって遊技可能点が所定数以上ないとして第2の条件判定が成立しないと判定され(S302)、その判定結果が記録媒体処理手段21に通知される。この通知を受信した記録媒体処理手段21は、通信手段27を介して遊技者の携帯端末との間で通信を行い、ICチップのログイン状態を所謂ログアウト状態にして、ICチップの受付状態を解消する(S304)。そして、離席操作を受け付けたものの遊技機1に残された遊技可能点の点数が所定数以上ない場合(第1の条件は成立しているが、第2の条件が成立していない場合)には、信号用電源VLの出力が制御されずに、遊技機1における遊技が可能な状態のまま、離席状態に移行する(S305)。このとき、例えば、遊技用装置2では、離席状態に移行したとして、記録媒体処理手段21等から出力される情報表示要求信号の受信に基づいて、情報表示操作手段26によって表示装置2Eに遊技が不能であることを示す表示がされる。なお、この場合の離席状態は、信号用電源VLの出力が停止されていないので、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態ではない。そのため、記録媒体処理手段21がICチップを再度受け付け、所謂ログイン状態となって離席状態が解除されると(S306)、遊技用装置信号制御部23によって信号用電源VLの出力をONの状態のままで維持する制御が行われて(S307)、遊技機1で遊技の再開が可能となる(S308)。
【0092】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2実施形態として、図7に示す遊技用装置2′の構成について説明する。なお、遊技機1及び管理装置3は、第1実施形態と同様の構成を備えているため、遊技用装置2′の説明では、主として、第1実施形態の遊技用装置2と異なる構成について説明する。また、遊技用装置2と同じ構成については、同じ符号を付して説明する。
【0093】
<遊技用装置2′の構成>
遊技用装置2′は、遊技用装置2が備える構成に加えて、記録媒体処理手段21′がカード種別判定機能を備え、また、離席判定手段22′が非稼働検知機能及びタイマ機能を備えている。さらに、遊技用装置2′は、記録媒体に対応付けられた認証情報の適否の認証が可能な認証手段29を備えている。
【0094】
記録媒体処理手段21′は、カード種別判定機能を備え、遊技店PPから発行されるICカードについて、遊技店PPに会員登録をした遊技者に発行される会員カードと、会員登録をしていない遊技者に発行されるビジターカードの種別を判定する。この判定は、例えば、予めICカードの識別番号を記録して、この識別番号を用いて会員カードとビジターカードとの種別を判定してもよいし、予めICカードに会員カードとビジターカードとの種別が可能な識別子を付して、この識別子を利用して会員カードとビジターカードとを区別して判定してもよい。なお、遊技店PPやその系列店で使用可能な発行済みのICカードは、カード固有の識別番号やプリペイドの残額に関する情報などが管理装置3あるいはカード管理に特化したカード管理装置によって管理されている。そこで、受け付けられたICカードの識別番号から管理装置3等へ都度問い合わせを行い、回答結果に基づいてカード種別を判定してもよい。
【0095】
離席判定手段22′は、非稼働検知機能及びタイマ機能を備え、この非稼働検知機能及びタイマ機能によって遊技機1の非稼働が所定時間にわたって検知されたときに、遊技者が離席したと判定する。例えば、非稼働検知機能は、遊技用装置信号制御部23が受信した遊技機情報のうち、消費点や遊技可能点等の遊技点に関する情報である遊技点情報に基づき、遊技機1の非稼働を検知する。
具体的には、例えば、遊技点情報のうち、遊技の進行に伴って増加するはずの消費点及び獲得点に変動がないとき、又は、遊技の進行に伴って減少するはずの遊技可能点に変動がないときに、遊技機1において遊技が進行していないとして、遊技機1の非稼働を検知する。そして、遊技機1の非稼働が検知されたときには、タイマを作動させ、遊技機1の非稼働が継続する時間について計時を開始する。その後、遊技機1の非稼働が所定時間にわたって検知されたときは、離席判定手段22′が、遊技機1で遊技していた遊技者が離席したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
あるいは、例えば、遊技点情報の受信に合わせてタイマを随時作動させ、遊技点情報に基づいて想定される遊技の進行がない状態(例えば、受信した遊技点情報の遊技可能点に変動がない状態)を計時して、この遊技の進行がない状態が所定時間にわたって継続したときに、遊技機1において遊技が進行していないとして、遊技機1の非稼動を検知するものとしてもよい。この場合も、遊技機1の非稼働が検知されたときは、離席判定手段22′が、遊技機1で遊技していた遊技者が離席したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。なお、この場合のタイマ機能は、カウントアップする前に遊技の進行があったときは、タイマをクリアして、改めて遊技の進行がない状態の計時を開始する。
また、離席判定手段22′による遊技機1の非稼動の検知の基準値として設定される所定時間については、例えば、1分であり、任意の時間を設定できる。
【0096】
さらに、離席判定手段22′の非稼働検知機能及びタイマ機能は、遊技機1の非稼働を所定時間にわたって検知できるものであればよく、例えば、遊技機1の操作ハンドル1Aに設けられたタッチセンサー等の人感センサーからなる検知装置(図示省略)と、この検知装置によって遊技機の非稼働が検知されたときから作動して、遊技機1の非稼働が継続する時間について計時が可能なタイマ装置(図示省略)を備えて構成されてもよい。
【0097】
認証手段29は、例えば、遊技者によって設定される暗証番号等の認証情報の適否の認証が可能な認証機能を備えている。認証手段29の認証機能は、例えば、遊技用装置2′の筐体に設けられた操作パネル等からなる入力装置から入力される暗証番号を受信して、この暗証番号を予めICカード又は携帯端末内のICチップ等からなる記録媒体に対応付けて記録し、この記録された暗証番号と入力装置から再度入力される暗証番号とを照合して、暗証番号の適否の認証を行う。なお、暗証番号等の認証情報は、認証手段29に記録される以外にも、例えば、遊技用装置2′に別途の情報記録手段を設けて、この情報記録手段に記録させてもよいし、記録媒体の固有の識別番号に対応付けて、遊技店PPに設置された管理装置3等のサーバに記録させ、その識別番号に基づいて検索できるように構成されてもよい。
【0098】
また、認証手段29は、例えば、遊技用装置信号制御部23によって信号用電源VLの出力が制御され、遊技機1における遊技が不能となっている場合に、遊技者が遊技の再開を希望するときは、遊技者による操作に基づいて入力装置から再度入力された暗証番号を受信して、この暗証番号と、記録媒体処理手段21′が受け付けた記録媒体に対応付けられた暗証番号とを照合して、その適否を認証する。そして、認証が成功した場合には、その旨を遊技用装置信号制御部23や情報表示操作手段26等に通知する。そして、例えば、この通知を受信した情報表示操作手段26によって遊技不能や離席中の表示の解除が可能になると共に、この通知を受信した遊技用装置信号制御部23によって信号用電源VLの出力が制御され、信号用電源VLの出力が回復して、遊技機1における遊技の再開が可能となる。
【0099】
さらに、認証手段29の認証機能は、例えば、遊技用装置2′の筐体に設けられた指紋リーダーやカメラ等からなる受付装置(図示省略)から入力される遊技者の指紋や顔等の生体情報を認証情報として受信して、この生体情報に基づいて認証情報の適否の認証を行うように構成されてもよい。この場合には、例えば、受付装置から入力される遊技者の生体情報を受信して、この生体情報を予め記録媒体に対応付けて記録し、この記録された生体情報と受付装置から再度入力される生体情報とを照合して、生体情報の適否の認証を行う。
【0100】
また、認証手段29の認証機能は、例えば、遊技用装置2′の筐体に設けられた非接触ICリーダー等からなる読取装置(図示省略)によって読み取られた各種情報を認証情報として受信して、この各種情報に基づいて認証情報の適否の認証を行うように構成されてもよい。この場合には、例えば、認証手段29の認証機能は、遊技用装置信号制御部23によって信号用電源VLの出力が制御され、遊技機1における遊技が不能となっている場合に、遊技者が遊技の再開を希望するときは、読取装置によって遊技者が所持する携帯端末内のICチップから読み取られた識別番号を受信して、この識別番号と、予め遊技店PPから発行されるICカードに対応付けて記録された当該ICチップの識別番号とを照合して、識別番号の適否の認証を行う。
【0101】
図8は、遊技用装置2′において遊技者が離席する際の離席処理の一例を示すフロー図である。なお、以下の説明では、記録媒体がICカードのうちの会員カードであり、認証手段29が暗証番号の適否を認証する場合を例に説明する。
【0102】
始めに、遊技用装置2′のカード挿入兼排出口2Aから挿入されたICカードが記録媒体処理手段21′によって受け付けられる(S400)。これにより、遊技機1における遊技が可能となる点は、遊技用装置2と同様である。
【0103】
その後、遊技用装置2′では、第1の条件判定として、離席判定手段22′が、遊技者が離席したか否かを判定する(S401~S403)。具体的には、離席判定手段22′は、例えば、遊技点情報のうち、消費点及び獲得点に変動がないときは、遊技球が打ち込まれておらず、遊技が進行していないとして、遊技機1の非稼働を検知する(S401)。そして、この遊技機1の非稼働が継続する時間について計時を開始する(S402)。その後、離席判定手段22′によって、遊技機1の非稼働が所定時間にわたって検知された場合には(S403)、遊技者が離席したとして第1の条件が成立したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
【0104】
続けて、離席判定手段22′によって遊技者が離席したと判定された場合には(S401~S403)、第2の条件判定として、点数判定手段24が、遊技機1における遊技可能点の点数が所定数以上あるか否かを判定する(S404)。ここで、遊技機1に残された遊技可能点の点数が所定数以上ある場合には、遊技可能点が所定数以上あるとして第2の条件が成立したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
【0105】
そして、離席判定手段22′による遊技者が離席したとの判定結果と、点数判定手段24による遊技可能点が所定数以上あるとの判定結果とを受信した遊技用装置信号制御部23は、第1の条件と第2の条件とが同時に成立した判定結果に基づいて信号用電源VLの出力を制御して、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態に移行するために、信号用電源VLの出力を停止する(S405)。これにより、遊技機1では遊技球の発射が制御されて遊技が不能となり、遊技機1及び遊技用装置2′を、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態とすることができる。また、このとき、遊技用装置2′では、記録媒体処理手段21′によってICカードの種別が判定される(S406)。したがって、遊技用装置2′では、ICカードが排出されずに、ICカードの受付状態が維持されたまま、遊技機1及び遊技用装置2の離席状態が継続する。
【0106】
続けて、記録媒体処理手段21′によるカード種別の判定結果が会員カードである場合(S406)、遊技用装置2′では、離席状態に移行したとして、例えば、記録媒体処理手段21′又は認証手段29等から出力される情報表示要求信号の受信に基づいて、情報表示操作手段26によって表示装置2Eに離席状態を解除するための暗証番号の入力を促すための表示がされる(S407)。そして、遊技者が遊技の再開を希望する際には、認証手段29に暗証番号を入力して、離席状態の解除が行われる(S408)。ここで、認証手段29によって暗証番号の適否の認証が行われ、入力された暗証番号が、予めICカードに対応付けて記録された暗証番号と同一である場合には、認証が成功したとして、その旨が遊技用装置信号制御部23に通知されると共に、離席状態が解除される。そして、その旨の通知を受け取った遊技用装置信号制御部23によって、信号用電源VLの出力が制御され、信号用電源VLの出力が回復すると共に、遊技機1における遊技が可能となる(S409)。これにより、遊技機1に残されていた遊技可能点を使用して、遊技機1で遊技を再開できる(S410)。
【0107】
一方、記録媒体処理手段21′によるカード種別の判定結果が会員カードでない場合(S406)、遊技用装置2′では、離席状態に移行したとして、例えば、記録媒体処理手段21′又は遊技用装置信号制御部23等から出力される情報表示要求信号の受信に基づいて、情報表示操作手段26によって表示装置2Eに遊技が不能であることを示す表示がされる。ここで、カード種別が会員カードでない場合、遊技者が設定する暗証番号が予め記録されていないため、遊技者が遊技の再開を希望する際には、例えば、遊技店PPの係員を呼び出して、当該係員が所持する従業員端末からの指示を遊技用装置信号制御部23及び情報表示操作手段26に送信する(S411)。これにより、離席状態が解除されると共に、遊技用装置信号制御部23によって信号用電源VLの出力が制御され、信号用電源VLの出力が回復して、遊技機1における遊技の再開が可能となる(S409)。そして、遊技機1に残されていた遊技可能点を使用して、遊技機1で遊技を再開できる(S410)。なお、遊技用装置2′においては、遊技機1に残された遊技可能点の点数が所定数以上ない場合(第1の条件は成立しているが、第2の条件が成立していない場合)(S404)には、信号用電源VLの出力が制御されずに、遊技機1における遊技は可能な状態のままとなり、離席状態には移行しない。
【0108】
続けて、図9に示すフロー図に基づいて、遊技用装置2′において遊技者が離席する際の離席処理の他の一例について説明する。なお、以下の説明では、遊技機1における遊技の進行中にICカードの受付状態が解消され、その後に、離席判定手段22′が、遊技者が離席したか否かの判定を行う場合を例に説明する。この場合には、例えば、遊技機1における遊技の進行中に、離席に関係なくICカードの返却及び所持を希望する遊技者に対して、ICカードの返却(排出)が可能となる。また、ICカードの返却(排出)後、すなわち、ICカードの受付状態の解消後に、遊技者が遊技を継続する場合であっても、離席判定手段22′が、ICカードの受付状態の解消後に、遊技者が離席したか否かの判定を行うため、遊技機1に所定数以上の遊技可能点が残されている場合には、遊技者が離席のための操作を何らせずに離席することが可能となる。
【0109】
始めに、遊技用装置2′のカード挿入兼排出口2Aから挿入されたICカードが記録媒体処理手段21′によって受け付けられる(S500)。これにより、遊技機1における遊技が可能となる。その後、例えば、遊技の進行中にICカードの返却(排出)を希望する遊技者によってカード返却ボタン2Bが操作されると、この操作に基づいて、記録媒体処理手段21′によってICカードの受付状態が解消され、カード挿入兼排出口2AからICカードが排出される(S501)。
【0110】
次に、遊技用装置2′では、第1の条件判定として、離席判定手段22′が、遊技者が離席したか否かを判定する(S502~S504)。具体的には、離席判定手段22′は、例えば、遊技点情報のうち、消費点及び獲得点に変動がないときは、遊技球が打ち込まれておらず、遊技が進行していないとして、遊技機1の非稼働を検知する(S502)。そして、この遊技機1の非稼働が継続する時間について計時を開始する(S503)。その後、離席判定手段22′によって、遊技機1の非稼働が所定時間にわたって検知された場合には(S504)、遊技者が離席したとして第1の条件が成立したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
【0111】
続けて、離席判定手段22′によって遊技者が離席したと判定された場合には(S502~S504)、第2の条件判定として、点数判定手段24が、遊技機1における遊技可能点の点数が所定数以上あるか否かを判定する(S505)。ここで、遊技可能点の点数が所定数以上ある場合には、遊技可能点が所定数以上あるとして第2の条件が成立したと判定し、その判定結果を遊技用装置信号制御部23に通知する。
そして、離席判定手段22′による遊技者が離席したとの判定結果と、点数判定手段24による遊技可能点が所定数以上あるとの判定結果とを受信した遊技用装置信号制御部23は、第1の条件と第2の条件とが同時に成立した判定結果に基づいて信号用電源VLの出力を制御して、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態に移行するために、信号用電源VLの出力を停止する(S506)。これにより、遊技機1では遊技球の発射が制御されて遊技が不能となり、遊技機1及び遊技用装置2′を、遊技機1における遊技不能が伴う離席状態とすることができる。また、このとき、遊技用装置2′では、離席状態に移行したとして、例えば、記録媒体処理手段21′又は遊技用装置信号制御部23等から出力される情報表示要求信号の受信に基づいて、情報表示操作手段26によって表示装置2Eに遊技が不能であることを示す表示がされる。
【0112】
その後、遊技者が遊技の再開を希望する際には、遊技用装置2′のカード挿入兼排出口2AからICカードを再挿入して、記録媒体処理手段21′にICカードを再度受け付けさせることで、離席状態の解除が行われる(S507)。ここで、再挿入されたICカードが、受付状態が解消される直前に受け付けられていたものと同一である場合には、その旨が遊技用装置信号制御部23に通知されると共に、離席状態が解除される。そして、その旨の通知を受け取った遊技用装置信号制御部23によって、信号用電源VLの出力が制御され、信号用電源VLの出力が回復すると共に、遊技機1における遊技が可能となる(S508)。これにより、遊技機1に残されていた遊技可能点を使用して、遊技機1で遊技を再開できる(S509)。なお、上述した場合においても、遊技用装置2′では、遊技機1に残された遊技可能点の点数が所定数以上ない場合(第1の条件は成立しているが、第2の条件が成立していない場合)(S505)には、信号用電源VLの出力が制御されずに、遊技機1における遊技は可能な状態のままとなり、離席状態には移行しない。
【0113】
<第3実施形態>
次に、本発明の第3実施形態として、図10に示す遊技用装置2″の構成について説明する。なお、遊技用装置2″は、第1実施形態の遊技用装置2及び第2実施形態の遊技用装置2′と同様の構成に加えて、遊技機1の種類の特定が可能な特定手段40を備え、さらに、遊技用装置信号制御部23′が信号制御決定機能及び制御方法変更機能を備えている。そのため、遊技用装置2″の説明では、主として、遊技用装置2及び遊技用装置2′と異なる構成について説明し、遊技用装置2及び遊技用装置2′と同じ構成については、同じ符号を付して説明する。
【0114】
<遊技用装置2″の構成>
遊技用装置2″が備える特定手段40は、遊技機1の遊技機信号制御部11から遊技用装置信号制御部23′が受信した遊技機情報のうち、特定情報に基づいて、遊技機1の種類を特定する。遊技機1の種類には、例えば、遊技機1の遊技機識別番号に基づくものや、遊技機1の遊技機性能情報に基づくもの、遊技機制御部10が備えるCPUのメーカーコードに基づくもの、遊技機1の製品コードに基づくものなど、特定情報に含まれる種々の情報に基づいて特定が可能なあらゆる種類が含まれる。そのため、例えば、特定手段40によって、遊技機1の製品コードに基づいて、同じ遊技を提供する遊技機1の種類などを特定できる。そして、特定手段40は、特定された遊技機1の種類を遊技用装置信号制御部23′に通知する。
【0115】
遊技用装置信号制御部23′は、特定手段40によって特定される遊技機1の種類に応じて、信号用電源VLの出力を制御するか否かの決定が可能な信号制御決定機能と、信号用電源VLの出力の制御方法の変更が可能な制御方法変更機能を備えている。遊技用装置信号制御部23′は、例えば、信号制御決定機能によって、離席判定手段22′による遊技者が離席したとの判定結果と、点数判定手段24による遊技可能点が所定数以上あるとの判定結果とを受信して、第1の条件と第2の条件とが同時に成立している場合であっても、特定手段40によって特定された遊技機1の種類に応じて、信号用電源VLの出力の制御をしないことを決定して、遊技機1における遊技を可能な状態のままとすることができる。
【0116】
また、遊技用装置信号制御部23′は、例えば、制御方法変更機能によって、離席判定手段22′による遊技者が離席したとの判定結果と、点数判定手段24による遊技可能点が所定数以上あるとの判定結果とを受信して、第1の条件と第2の条件とが同時に成立している場合に、特定手段40によって特定された遊技機1の種類に応じて、信号用電源VLの出力の制御方法を変更することが可能である。具体的には、遊技用装置信号制御部23′による信号用電源VLの出力の制御方法を、例えば、遊技機1における遊技の再開が可能となるまで断続的に信号用電源VLの出力のON又はOFFを繰り返し行う制御方法への変更や、例えば、信号用電源VLの出力をOFFにする制御を一定時間のみに限定して行い、その後は自動的に信号用電源VLの出力をONにして遊技機1における遊技を再開させる制御方法への変更など、信号用電源VLの出力のON又はOFFによって実現が可能な種々の制御方法に変更することができる。そのため、例えば、遊技用装置2″からの信号用電源VLの入力(受信)がない状態が一定時間以上続くと自動でエラー報知を行うような遊技機1に対しては、信号用電源VLをOFFにした後、エラー報知時間を経過する前に再び信号用電源VLをONに戻すような制御方法に変更することで、遊技機1にエラー報知を行わせることなく、実質的に遊技不能な状態を維持できるようになる。
なお、どのような制御方法に変更するかについては、信号用電源VLの出力の制御に対する遊技機1の設定に合わせて変更されることが好ましい。
【0117】
以上の通り、本発明の実施形態を詳述したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。そして、本発明は、特許請求の範囲に記載された事項を逸脱することがなければ、種々の設計変更を行うことが可能である。
【0118】
例えば、本発明の実施形態では、記録媒体処理手段21が、記録媒体受付機能に加えて、受付解消機能及び離席状態解除受付機能を備えた例を示したが、記録媒体処理手段21は、記録媒体受付機能のみを備えて構成されてもよいし、記録媒体受付機能に加えて、受付解消機能又は離席状態解除受付機能のいずれかを備えて構成されてもよい。
【符号の説明】
【0119】
1 遊技機
1A 操作ハンドル
1B 遊技盤面
1C 遊技領域
1D 入賞領域
1E 表示装置
1F 計数ボタン
2 遊技用装置(第1実施形態)
2′ 遊技用装置(第2実施形態)
2″ 遊技用装置(第3実施形態)
2A カード挿入兼排出口
2B カード返却ボタン
2C 離席操作受付ボタン
2D 遊技点付与ボタン
2E 表示装置
2F IR感光ユニット
2G 紙幣挿入口
3 管理装置
10 遊技機制御部
11 遊技機信号制御部
11A VL回路
11B 送信信号制御手段(遊技機信号制御部)
11C 受信信号制御手段(遊技機信号制御部)
11D 発射制御通知手段(遊技機信号制御部)
12 情報記録部
13 情報表示部
14 遊技点算出部
15 計数処理部
20 遊技用装置制御部
21 記録媒体処理手段(第1実施形態)
21′ 記録媒体処理手段(第2実施形態)
22 離席判定手段(第1実施形態)
22′ 離席判定手段(第2実施形態)
23 遊技用装置信号制御部(第1実施形態)
23A VL生成回路
23B 送信信号制御手段(遊技用装置信号制御部)
23C 受信信号制御手段(遊技用装置信号制御部)
23D VL制御手段
23′ 遊技用装置信号制御部(第3実施形態)
24 点数判定手段
25 遊技点付与手段
26 情報表示操作手段
27 通信手段
28 報知手段
29 認証手段
30 管理装置制御部
31 管理装置通信部
40 特定手段
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10