(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175265
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】移動支援装置、システム、方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G01C 21/34 20060101AFI20241211BHJP
G08G 1/0969 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
G01C21/34
G08G1/0969
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092909
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】宮里 太也
(72)【発明者】
【氏名】山腋 裕太
(72)【発明者】
【氏名】池田 篤史
(72)【発明者】
【氏名】稲井 聡
【テーマコード(参考)】
2F129
5H181
【Fターム(参考)】
2F129AA03
2F129BB03
2F129CC16
2F129CC28
2F129DD40
2F129DD49
2F129EE02
2F129FF02
2F129FF32
2F129FF60
5H181AA01
5H181BB04
5H181BB08
5H181FF05
5H181FF14
5H181FF22
5H181FF32
(57)【要約】
【課題】電欠のリスクを最小化するとともに、より自由度の高いドライブを提供することができる移動支援装置、システム、方法、及びプログラムを提供する。
【解決手段】移動支援装置100は、店舗位置情報及び混雑情報を取得する第1の情報取得部101と、車両のユーザから、車両位置情報及び充電状態、並びに、ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間を取得する第2の情報取得部102と、店舗位置情報、車両位置情報、充電状態、方向、走行時間、充電回数及び充電時間に基づいて、経路グラフを作成する経路グラフ作成部103と、経路グラフ及び混雑情報に基づいて、経路を決定する経路決定部104と、経路に含まれる最終の店舗から所定の距離に位置する目的地を決定する目的地決定部105と、経路及び目的地に関する情報を、ユーザに通知する通知部106と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両用充電スポットが配置された店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得する第1の情報取得部と、
車両のユーザから、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する第2の情報取得部と、
前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成する経路グラフ作成部と、
前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定する経路決定部と、
前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する目的地決定部と、
前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザに通知する通知部と、
を備える、
移動支援装置。
【請求項2】
前記混雑情報は、前記店舗の過去における、所定長さの時間帯毎の平均混雑度と、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度とを含み、
前記経路決定部は、前記平均混雑度と前記予想混雑度との差分に基づいて、前記経路を決定する、
請求項1に記載の移動支援装置。
【請求項3】
前記混雑情報は、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度を含み、
前記経路決定部は、前記予想混雑度に基づいて、前記経路を決定する、
請求項1に記載の移動支援装置。
【請求項4】
前記車両が前記経路に含まれる一の店舗から航続可能範囲外を走行した場合に、当該一の店舗と前記航続可能範囲が重複する他の店舗があるか否かを判断し、前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複する場合、前記経路を、前記一の店舗の代わりに前記他の店舗を含む経路に変更する経路変更部をさらに備える、
請求項1に記載の移動支援装置。
【請求項5】
前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複しない場合、
前記経路変更部は前記経路を変更せず、
前記通知部は、電欠の可能性があることを前記ユーザに通知する、
請求項4に記載の移動支援装置。
【請求項6】
車両用充電スポットが配置された店舗に配置される店舗端末と、車両のユーザのユーザ端末と、前記店舗端末及び前記ユーザ端末と通信可能な移動支援装置と、を備え、
前記移動支援装置は、
前記店舗端末から、前記店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得する第1の情報取得部と、
前記ユーザ端末から、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する第2の情報取得部と、
前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成する経路グラフ作成部と、
前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定する経路決定部と、
前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する目的地決定部と、
前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザ端末に通知する通知部と、
を備える、
システム。
【請求項7】
コンピュータが、
車両用充電スポットが配置された店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得し、
車両のユーザから、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得し、
前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成し、
前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定し、
前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定し、
前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザに通知する、
方法。
【請求項8】
コンピュータに、
車両用充電スポットが配置された店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得する処理と、
車両のユーザから、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する処理と、
前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成する処理と、
前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定する処理と、
前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する処理と、
前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザに通知する処理と、
を実行させる、プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、移動支援装置、システム、方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車は、最大充電でも、300Km程度しか移動できず、ガソリン車に比べ、走行距離が短い。そのため、電気自動車が長距離を移動する場合や長時間移動する場合、常に電欠のリスクがある。
【0003】
これを解決する手段として、特許文献1には、目的地までの経路において、最適な充電スポットをレコメンドするシステムが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、特許文献1では、ドライバが目的地を設定しなければ、経由する充電スポットを決定できない。すなわち、特許文献1に記載されたシステムは、必ず目的地が確定している状況にのみ対応している。そのため、特許文献1に記載されたシステムは、ドライバが、「目的地を設定せずに、ドライブ自体を楽しみたい」、「目的地を設定せずに、いつもと違う道を運転したい」等の要望を持っている場合等、目的地が未定の状況には対応できない。すなわち、特許文献1に記載されたシステムは、より自由度の高いドライブにおいて、充電スポットをレコメンドすることができない。
【0006】
本開示の目的は、電欠のリスクを最小化するとともに、より自由度の高いドライブを提供することができる移動支援装置、システム、方法、及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示に係る移動支援装置は、車両用充電スポットが配置された店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得する第1の情報取得部と、車両のユーザから、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する第2の情報取得部と、前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成する経路グラフ作成部と、前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定する経路決定部と、前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する目的地決定部と、前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザに通知する通知部と、を備える。
【0008】
本開示に係るシステムは、車両用充電スポットが配置された店舗に配置される店舗端末と、車両のユーザのユーザ端末と、前記店舗端末及び前記ユーザ端末と通信可能な移動支援装置と、を備え、前記移動支援装置は、前記店舗端末から、前記店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得する第1の情報取得部と、前記ユーザ端末から、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する第2の情報取得部と、前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成する経路グラフ作成部と、前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定する経路決定部と、前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する目的地決定部と、前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザ端末に通知する通知部と、を備える。
【0009】
本開示に係る方法は、コンピュータが、車両用充電スポットが配置された店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得し、車両のユーザから、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得し、前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成し、前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定し、前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定し、前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザに通知する、方法である。
【0010】
本開示に係るプログラムは、コンピュータに、車両のユーザから、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する処理と、前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成する処理と、前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定する処理と、前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する処理と、前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザに通知する処理と、を実行させる、プログラムである。
【発明の効果】
【0011】
本開示によれば、電欠のリスクを最小化するとともに、より自由度の高いドライブを提供することができる移動支援装置、システム、方法、及びプログラムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
本開示の実施の形態は、以下の書面による説明から、実施の形態のみにより、及び図面とともに、当業者にはさらに理解され、容易に明らかになるであろう。
【
図1】本開示に係る移動支援装置の構成を示すブロック図である。
【
図2】本開示に係るシステムの構成を示すブロック図である。
【
図3】本開示に係るサーバの構成を示すブロック図である。
【
図4】本開示に係る店舗端末の構成を示すブロック図である。
【
図5】本開示に係るユーザ端末の構成を示すブロック図である。
【
図6】本開示に係る移動支援方法を示すフローチャートである。
【
図7】本開示に係るユーザ端末の表示部に表示される条件入力画面の一例を説明する図である。
【
図8】本開示に係る経路グラフ及び経路決定処理を説明する図である。
【
図9】本開示に係るユーザ端末の表示部に表示されるナビゲーション画面を示す図である。
【
図10】本開示に係る平均混雑度の算出方法を示すフローチャートである。
【
図11】本開示に係る予想混雑度の算出方法を示すフローチャートである。
【
図12】本開示に係る経路変更処理を説明する図である。
【
図13】本開示に係る経路変更処理を説明する図である。
【
図14】本開示に係るコンピュータの構成を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しつつ、実施の形態について説明する。なお、図面は簡略的なものであるから、この図面の記載を根拠として実施の形態の技術的範囲を狭く解釈してはならない。また、同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0014】
以下の実施の形態においては便宜上その必要があるときは、複数のセクション又は実施の形態に分割して説明する。ただし、特に明示した場合を除き、それらはお互いに無関係なものではなく、一方は他方の一部又は全部の変形例、応用例、詳細説明、補足説明等の関係にある。また、以下の実施の形態において、要素の数等(個数、数値、量、範囲等を含む。)に言及する場合、特に明示した場合および原理的に明らかに特定の数に限定される場合等を除き、その特定の数に限定されるものではなく、特定の数以上でも以下でもよい。
【0015】
さらに、以下の実施の形態において、その構成要素(動作ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似又は類似するもの等を含むものとする。このことは、上記数等(個数、数値、量、範囲等を含む。)についても同様である。
【0016】
実施の形態1
本実施の形態1について、
図1を用いて説明する。
図1は、本開示に係る移動支援装置100の構成を示すブロック図である。
【0017】
移動支援装置100は、車両のユーザに、電欠のリスクを最小化するとともに、より自由度の高いドライブを提供するため、ユーザから目的地が設定されなくても、ユーザから入力された所定の条件に応じた経路を提案する。具体的には、移動支援装置100は、第1の情報取得部101、第2の情報取得部102、経路グラフ作成部103、経路決定部104、目的地決定部105、通知部106を備える。
【0018】
第1の情報取得部101は、車両用充電スポットが配置された店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得する。ここで、店舗としては、例えば、高速道路のサービスエリア、ガソリンスタンド等が挙げられる。
【0019】
第2の情報取得部102は、車両のユーザから、車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する。以下、車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間を「所定の条件」とも称する。具体的には、ユーザ端末は、車両と通信可能であり、車両から、当該車両位置情報及び充電状態を取得する。また、ユーザは、ユーザ端末に、ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間を入力する。また、ユーザ端末から、当該所定の条件が、移動支援装置100へ送信される。そして、第2の情報取得部102は、当該所定の条件を取得する。
【0020】
経路グラフ作成部103は、第1の情報取得部101によって取得された店舗位置情報、並びに、第2の情報取得部102によって取得された車両位置情報、充電状態、方向、走行時間、充電回数及び充電時間に基づいて、経路グラフを作成する。ここで、経路グラフとは、例えば、各店舗をノード、各店舗を結ぶ経路をエッジとする有向グラフである。
【0021】
経路決定部104は、経路グラフ作成部103によって作成された経路グラフ及び第1の情報取得部101によって取得された混雑情報に基づいて、経路を決定する。
【0022】
目的地決定部105は、経路決定部104によって決定された経路に含まれる最終の店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する。目的地となる所定の場所としては、例えば、海岸、山、歴史的建造物、博物館、及び美術館等の観光地、商業施設等が挙げられる。
【0023】
通知部106は、経路に関する情報及び目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、ユーザに通知する。具体的には、通知部106は、当該ナビゲーション情報をユーザ端末に送信し、当該ユーザ端末が当該ナビゲーション情報を表示部に表示する。
【0024】
移動支援装置100によれば、電欠のリスクを最小化するとともに、より自由度の高いドライブを提供することができる移動支援装置100を提供することができる。具体的には、移動支援装置100では、ユーザ端末から送信された所定の条件に基づいて、経路グラフが作成され、当該経路グラフと店舗の混雑情報とに基づいて経路が決定される。さらに、当該経路に含まれる最終の店舗から所定の距離に位置する所定の場所が目的地に決定され、ナビゲーション情報がユーザに通知される。そのため、ユーザが目的地を設定しなくても、ユーザが所定の条件をユーザ端末に入力するだけで、経路及び目的地が設定され、ナビゲーション情報がユーザに通知される。よって、移動支援装置100によれば、電欠のリスクを最小化するとともに、より自由度の高いドライブを提供することができる。
【0025】
実施の形態2
本実施の形態2について、
図2を用いて説明する。
図2は、本開示に係るシステム200の構成を示すブロック図である。
【0026】
システム200は、移動支援装置としてのサーバ300、店舗X_1~X_mに配置される店舗端末400_1~400_m(mは、1以上の整数)、ユーザ端末500、車両600を備える。サーバ300と店舗端末400_1~400_mとは、インターネットやLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNを介して、互いに通信可能である。同様に、サーバ300とユーザ端末500とは、通信ネットワークNを介して、互いに通信可能である。また、ユーザ端末500と車両600とは、Bluetooth(登録商標)等の近距離無線通信を介して、互いに通信可能である。なお、車両600は、ネットワークNを介して、サーバ300、店舗端末400_1~400_mと互いに通信可能となっていてもよい。以下、店舗X_1~X_mを特に区別しない場合、単に、店舗Xと称する。同様に、店舗端末400_1~400_mを特に区別しない場合、単に、店舗端末400と称する。店舗端末400は、例えば、POS(Point of Sale)端末であってもよい。店舗Xは、車両用の充電スポット又は充電スタンドが配置された店舗であればよく、例えば、高速道路のサービスエリア、ガソリンスタンド等である。また、ユーザ端末500は、車両のユーザが所有する端末であればよい。また、ユーザ端末500は、車両に搭載されたナビゲーション装置であってもよい。また、車両のユーザとは、車両のドライバ、同乗者等である。
【0027】
サーバ300は、
図3に示すように、第1の情報取得部301、第2の情報取得部302、経路グラフ作成部303、経路決定部304、目的地決定部305、通知部306、経路変更部307を備える。第1の情報取得部301、第2の情報取得部302、経路グラフ作成部303、経路決定部304、目的地決定部305、通知部306の機能は、それぞれ、
図1に示す、第1の情報取得部101、第2の情報取得部102、経路グラフ作成部103、経路決定部104、目的地決定部105、通知部106と同様であるため、その説明を省略する。
【0028】
経路変更部307は、車両600が経路に含まれる一の店舗X_1から航続可能範囲外を走行した場合に、当該一の店舗X_1と航続可能範囲が重複する他の店舗X_2があるか否かを判断し、経路を、一の店舗X_1の代わりに他の店舗X_2を含む経路に変更する。
【0029】
図4に、本開示に係る店舗端末400の構成を示す。
図4に示すように、店舗端末400は、平均混雑度算出部401、予想混雑度算出部402、記憶部403を備える。
【0030】
平均混雑度算出部401は、記憶部403に格納されている、過去n年間(nは、1以上の整数)における決済情報に基づいて、店舗Xの所定長さの時間帯毎の平均混雑度を算出する。ここで、決済情報は、少なくとも、充電時刻と、充電台数及び充電量とが対応付けられた情報である。また、所定長さの時間帯とは、例えば、1時間の時間帯である。すなわち、平均混雑度算出部401は、過去n年間の決済情報に基づいて、1時間の時間帯毎の混雑度の平均を平均混雑度として算出する。また、算出された平均混雑度は、サーバ300へ送信される。
【0031】
予想混雑度算出部402は、記憶部403に格納されている、本日の開店時刻から現在時刻までの決済情報、及び過去n年間の本日に対応する日の決済情報に基づいて、店舗Xの本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度を算出する。具体的には、予想混雑度算出部402は、本日の開店時刻から現在時刻までの決済情報に基づいて、1時間の時間帯毎の充電台数及び充電量を取得する。また、予想混雑度算出部402は、過去n年間の決済情報に基づいて、本日と対応する日の1時間の時間帯毎の充電台数及び充電量を取得する。ここで、本日に対応する日とは、1時間の時間帯毎の充電台数及び充電量が、本日の1時間の時間帯毎の充電台数及び充電量と近い日である。また、予想混雑度算出部402は、ネットワークNを介して、天気情報を提供するウェブサイト、地域情報を提供するウェブサイトにアクセスし、本日の店舗Xを含む地域の天気情報及びイベント情報を取得する。そして、予想混雑度算出部402は、本日と対応する日の1時間の時間帯毎の充電台数及び充電量と、本日の天気情報及びイベント情報とに基づいて、店舗Xの本日の1時間毎の予想混雑度を算出する。また、算出された予想混雑度は、サーバ300へ送信される。
【0032】
記憶部403は、決済情報を記憶する。決済情報は、例えば、充電時刻と、充電台数及び充電量とが対応付けられた情報である。
【0033】
図5に、本開示に係るユーザ端末500の構成を示す。
図5に示すように、ユーザ端末500は、条件受付部501、車両情報取得部502、ナビゲーション部503、表示部504を備える。
【0034】
条件受付部501は、ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間を受け付ける。具体的には、条件受付部501は、表示部504に、
図7に示すような条件入力画面を表示させる。そして、条件受付部501は、ユーザから入力された、ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間をサーバ300に送信する。
【0035】
車両情報取得部502は、車両600から、当該車両600の充電状態を取得する。また、車両情報取得部502は、後述のナビゲーション部503から、車両600の車両位置情報を取得する。ここで、車両位置情報とは、車両600の現在位置を示す情報であり、例えば、GPS(Global Positioning System)座標である。車両情報取得部502は、車両600が停止している際の現在位置だけでなく、車両600が走行している際の現在位置(走行位置)を取得してもよい。また、充電状態とは、車両600のバッテリーの蓄電残量である。車両情報取得部502が取得した充電状態及び車両位置情報は、例えば、以下の
図6で示される所定のタイミングで、サーバ300へ送信される。その他、車両情報取得部502は、車両600の走行速度等の走行状況を車両600から取得してもよい。また、車両情報取得部502は、車両600の充電状態、及び走行速度等の走行状況に基づいて、航続可能距離を算出してもよい。なお、航続可能距離とは、車両600に搭載されたバッテリーの蓄電残量で、現時点での走行状態を維持して走行可能な距離である。航続可能距離及び走行位置(現在位置)は、ユーザ端末500からサーバ300へ、所定の時間間隔毎に、送信されてもよい。
【0036】
ナビゲーション部503は、例えば、GPSと連携して、車両600の走行をナビゲーションする。具体的には、ナビゲーション部503は、経路決定部304によって決定された経路及び目的地決定部305によって決定された目的地に関する情報を表示部504に表示させる。また、ナビゲーション部503は、当該経路に従って、車両600の走行をナビゲーションする。
【0037】
表示部504は、例えば、タッチパネルディスプレイであり、
図7に示すような条件入力画面、
図9に示すようなナビゲーション画面を表示する。
【0038】
次に、
図6を参照しながら、本システム200における移動支援方法について説明する。なお、予め、店舗端末400_1~400_mから、サーバ300へ、店舗X_1~X_mの店舗位置情報及び混雑情報が送信され、第1の情報取得部301が、当該店舗X_1~X_mの店舗位置情報及び混雑情報を取得している。また、第1の情報取得部301は、予め、当該店舗X_1~X_mの店舗位置情報及び混雑情報をサーバ300の記憶部(不図示)に格納してもよい。
【0039】
まず、ユーザ端末500において、車両情報取得部502が、車両600の車両位置情報及び充電状態を取得する(ステップS101)。
【0040】
次に、ユーザ端末500において、条件受付部501が、表示部504に条件入力画面を表示させ、ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間を取得する(ステップS102)。
【0041】
図7に、表示部504に表示される条件入力画面の一例を示す。
図7に示す条件入力画面は、4つの画面から構成され、当該4つの画面が表示部504に順次表示される。条件入力画面の1つ目の画面は、ユーザが所望する方向を入力するための画面であり、当該画面において「北」、「南」、「東」、「西」が選択可能に表示されている。条件入力画面の2つ目の画面は、ユーザが所望する走行時間を入力するための画面であり、当該画面において「1時間」、「2時間」、・・・、「6時間」が選択可能に表示されている。条件入力画面の3つ目の画面は、ユーザが所望する充電回数を入力するための画面であり、当該画面において「1回」、「2回」、・・・、「6回」が選択可能に表示されている。条件入力画面の4つ目の画面は、ユーザが所望する、1回の充電における充電時間を入力するための画面であり、当該画面において「5分」、「10分」、「15分」が選択可能に表示されている。
【0042】
次に、ユーザ端末500が、ステップS101で取得された車両位置情報及び充電状態、並びに、ステップS102で取得された方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間をサーバ300へ送信する(ステップS103)。
【0043】
次に、サーバ300において、第2の情報取得部302が、ユーザ端末500から送信された車両位置情報及び充電状態、並びに、方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間を取得する(ステップS104)。なお、第2の情報取得部302は、車両位置情報及び充電状態、並びに、方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間をサーバ300の記憶部(不図示)に格納してもよい。
【0044】
次に、サーバ300において、経路グラフ作成部303が、第1の情報取得部301によって取得された店舗位置情報、並びに、第2の情報取得部302によって取得された車両位置情報、充電状態、方向、走行時間、充電回数及び充電時間に基づいて、経路グラフを作成する(ステップS105)。
【0045】
次に、サーバ300において、経路決定部304が、経路グラフ作成部303によって作成された経路グラフ及び第1の情報取得部301によって取得された混雑情報に基づいて、経路を決定する(ステップS106)。
【0046】
図8に、本開示に係る経路グラフ及び経路決定処理を説明する図を示す。
図8に示すように、経路グラフは、各店舗をノード、各店舗を結ぶ経路をエッジとする有向グラフである。また、
図8に示す経路グラフは、ユーザの所望する方向、走行時間、充電回数が、南、2時間、2回である場合に作成されたものである。経路グラフ作成部303は、車両600の車両位置情報及び充電状態、並びに、ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び充電時間を満たす店舗をピックアップし、ノードとする。また、
図8に示す経路グラフにおいて、各エッジに付された数値は、当該エッジが結ぶ店舗の一方から他方へ移動するのにかかる時間(以下、「移動時間」と称する。)を示している。当該移動時間は、サーバ300において、経路グラフ作成部303が算出する。具体的には、経路グラフ作成部303は、車両600と店舗A、店舗C、店舗Dとの間の移動時間は、車両600と店舗A、店舗C、店舗Dとの距離と想定される車両600の走行速度とに基づいて算出する。同様に、経路グラフ作成部303は、店舗間の移動時間は、店舗間の距離と想定される車両600の走行速度とに基づいて算出する。ここで、想定される車両600の走行速度とは、例えば、車両600の現在位置と店舗との間の経路、店舗間の経路における法定速度等である。また、
図8に示す経路グラフにおいて、各ノードに付された数値は、当該ノードである店舗の混雑度を示している。経路グラフ作成部303は、当該店舗の平均混雑度から予想混雑度を減算して得られる差分を、当該混雑度として算出する。この場合、混雑度を表す数値が大きいほど、混雑度が低い。
【0047】
そして、経路決定部304は、混雑度を表す数値が高い店舗を選択して、経路を決定する。具体的には、
図8に示す経路グラフにおいて、車両600とエッジによって直接結ばれた店舗A、店舗C、店舗Dのうち、店舗Cの混雑度が最も高い。そのため、経路決定部304は、店舗Cを車両600が最初に立ち寄る店舗として選択する。次に、
図8に示す経路グラフにおいて、店舗Cとエッジによって直接結ばれた店舗E、店舗F、店舗Gのうち、店舗Gの混雑度が最も高い。そのため、経路決定部304は、店舗Gを車両600が2番目に立ち寄る店舗として選択する。このようにして、経路決定部304は、車両600の現在位置から店舗Cへの経路、及び店舗Cから店舗Gへの経路を、経路として決定する。
【0048】
なお、当該混雑度は、当該店舗の予想混雑度であってもよい。この場合、混雑度を表す数値が小さいほど、混雑度が低い。そのため、経路決定部304は、混雑度を表す数値が小さい店舗を選択して、経路を決定する。
【0049】
次に、サーバ300において、目的地決定部305が、経路決定部304によって決定された経路に含まれる最終の店舗Gから所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する。例えば、目的地決定部305は、店舗Gから所定の距離に位置する「□□海岸」を目的地として決定する(ステップS107)。また、目的地決定部305は、当該目的地に関する情報を、ネットワークNを介して、所定のウェブサイトから取得する。なお、目的地に関する情報は、例えば、当該目的地の写真及び当該目的地の解説を含む。
【0050】
次に、サーバ300において、通知部306が、経路決定部304が決定した経路に関する情報及び目的地決定部305が決定した目的地に関する情報を、ユーザ端末500に送信する(ステップS108)。
【0051】
次に、ユーザ端末500において、ナビゲーション部503が、当該経路に関する情報及び当該目的地に関する情報を表示部504に表示させる(ステップS109)。以下、表示部504が、当該経路に関する情報及び当該目的地に関する情報を表示する画面を、ナビゲーション画面と称する。
【0052】
図9に、ナビゲーション画面の一例を示す。
図9に示すナビゲーション画面では、車両600の現在地:〇〇県、車両600が最初に立ち寄る店舗C:〇〇県、車両600が2番目に立ち寄る店舗G:××県、目的地:□□海岸が、経路に関する情報として表示されている。また、当該ナビゲーション画面では、目的地の写真及び解説が、目的地に関する情報として表示されている。
【0053】
次に、
図10を参照しながら、店舗端末400における平均混雑度の算出方法について説明する。
まず、平均混雑度算出部401が、記憶部403から、過去n年間における、1時間(所定長さ)の時間帯毎の充電台数、充電量を取得する(ステップS201)。
【0054】
次に、平均混雑度算出部401が、ステップS201で取得した、1時間の時間帯毎の平均混雑度を算出する(ステップS202)。具体的には、平均混雑度算出部401は、充電台数が多いほど混雑度を高くし、充電量が多いほど混雑度を高くする。そして、平均混雑度算出部401は、過去n年間における1時間の時間帯毎の混雑度の平均を平均混雑度として算出する。
【0055】
次に、平均混雑度算出部401が、算出した1時間の時間帯毎の平均混雑度をサーバ300へ送信し(ステップS203)、本処理を終了する。
【0056】
次に、
図11を参照しながら、店舗端末400における予想混雑度の算出方法について説明する。
まず、予想混雑度算出部402が、記憶部403から、本日の開店時刻から現在時刻までの1時間の時間帯毎の充電台数、充電量を取得する(ステップS301)。
【0057】
次に、予想混雑度算出部402が、記憶部403から、本日に対応する日の1時間の時間帯毎の充電台数、充電量を取得する(ステップS302)。ここで、本日に対応する日とは、1時間の時間帯毎の充電台数及び充電量が、本日の1時間の時間帯毎の充電台数及び充電量と近い日である。
【0058】
次に、予想混雑度算出部402が、当該店舗Xを含む地域の、本日の天気情報及びイベント情報を取得する(ステップS303)。
【0059】
次に、予想混雑度算出部402が、本日と対応する日の1時間の時間帯毎の充電台数及び充電量と、本日の天気情報及びイベント情報とに基づいて、店舗Xの本日の1時間毎の予想混雑度を算出する(ステップS304)。例えば、予想混雑度算出部402は、天気が良い場合に予想混雑度を高くし、所定距離以内の地域にイベント(地域の伝統行事や祭り、スポーツ大会等)がある場合に予想混雑度を高くする。
【0060】
次に、予想混雑度算出部402が、算出した1時間の時間帯毎の予想混雑度をサーバ300へ送信し(ステップS305)、本処理を終了する。
【0061】
次に、
図12及び
図13を参照しながら、システム200における経路変更方法について説明する。
図12及び
図13において、店舗Aの航続可能範囲、店舗Bの航続可能範囲を破線で示す。ここで、店舗Aの航続可能範囲とは、店舗Aからの距離が航続可能距離以内である範囲を意味する。同様に、店舗Bの航続可能範囲とは、店舗Bからの距離が航続可能距離以内である範囲を意味する。また、航続可能距離とは、車両600に搭載されたバッテリーの蓄電残量で、現時点での走行状態を維持して走行可能な距離である。当該航続可能距離は、ユーザ端末500において算出される値であり、ユーザ端末500が当該航続可能距離をサーバ300へ送信する。ユーザ端末500の車両情報取得部502が、車両600の充電状態、及び走行速度等の走行状況に基づいて、航続可能距離を算出する。
【0062】
上述したように、目的地決定部305によって決定された目的地へ向かって、車両600が走行を開始した後、様々な要因により、経路決定部304によって決定された経路とは異なる経路を走行する場合が考えられる。そのため、経路変更部307は、車両600が走行を開始した後、当該車両600の走行位置が、経路決定部304によって決定された経路と異なるか否かを判断する。なお、車両600の航続可能距離及び走行位置(現在位置)は、ユーザ端末500からサーバ300へ、所定の時間間隔毎に、送信される。車両600の走行位置が当該経路と異なった場合に、経路変更部307は、車両600の走行位置が、当該経路に含まれる店舗Aの航続可能範囲内か否かを判断する。車両600の走行位置が、店舗Aの航続可能範囲外となった場合に、店舗Aの航続可能範囲と航続可能範囲が重複する他の店舗Bがあるか否かを判断する。
図12に示すように、店舗Aの航続可能範囲と店舗Bの航続可能範囲が重複する場合、経路変更部307は、経路決定部304によって決定された経路を、店舗Aの代わりに他の店舗Bを含む経路に変更する。
図13に示すように、店舗Aの航続可能範囲と店舗Bの航続可能範囲が重複しない場合、経路変更部307は、経路決定部304によって決定された経路を変更せず、通知部306が、ユーザ端末500に電欠の可能性があることを通知する。
【0063】
システム200によれば、電欠のリスクを最小化するとともに、より自由度の高いドライブを提供することができる。具体的には、システム200では、ユーザ端末500から送信された所定の条件に基づいて、経路グラフが作成され、当該経路グラフと店舗の混雑情報とに基づいて経路が決定される。さらに、当該経路に含まれる最終の店舗から所定の距離に位置する所定の場所が目的地に決定され、ナビゲーション情報がユーザに通知される。そのため、ユーザが目的地を設定しなくても、ユーザが所定の条件をユーザ端末500に入力するだけで、経路及び目的地が設定され、ナビゲーション情報がユーザに通知される。よって、システム200によれば、電欠のリスクを最小化するとともに、より自由度の高いドライブを提供することができる。
【0064】
また、店舗の混雑情報は、店舗の過去n年間における、1時間の時間帯毎の平均混雑度と、本日の1時間の時間帯毎の予想混雑度とを含み、経路決定部304が、平均混雑度と予想混雑度との差分に基づいて、経路を決定する。そのため、日時によって経路が変化することとなり、より自由度の高いドライブを提供することができる。また、経路が予想混雑度を用いて決定されるため、サービスエリア等の店舗での待ち時間を減らすことができる。
【0065】
また、経路決定部304は、予想混雑度に基づいて経路を決定しても良く、この場合にも、サービスエリア等の店舗での待ち時間を減らすことができる。
【0066】
また、車両600の走行位置が、経路決定部304によって決定された経路に含まれる店舗Aの航続可能範囲外となったとき、店舗Aの航続可能範囲と店舗Bの航続可能範囲が重複する場合、経路変更部307によって、上記の経路が、店舗Aの代わりに他の店舗Bを含む経路に変更される。これにより、さらに自由度の高いドライブを提供することができる。
【0067】
一方、店舗Aの航続可能範囲と店舗Bの航続可能範囲が重複しない場合、上記の経路は変更されず、通知部306によって、ユーザ端末500に電欠の可能性があることが通知される。これにより、電欠のリスクを低減することができる。
【0068】
上述の実施の形態では、本発明をハードウェアの構成として説明したが、本発明は、これに限定されるものではない。移動支援装置100、サーバ300、店舗端末400、又はユーザ端末500についての上述した機能(処理)は、例えば次のような構成を有するコンピュータ700により実現されてもよい。
【0069】
図14は、移動支援装置100、サーバ300、店舗端末400、又はユーザ端末500の処理を実現するコンピュータ700の構成を示すブロック図である。
図14に示すように、コンピュータ700は、メモリ701、及び、プロセッサ702を含む。
【0070】
メモリ701は、例えば、揮発性メモリ及び不揮発性メモリの組み合わせによって構成される。メモリ701は、プロセッサ702により実行されるプログラム、及び各種処理に用いるデータなどを格納するために使用される。サーバ300の記憶部(不図示)、店舗端末400の記憶部403、ユーザ端末500の記憶部(不図示)は、メモリ701により実現されてもよい。ただし、これらが、他の任意の記憶装置により実現されてもよい。
【0071】
プロセッサ702は、メモリ701からプログラムを読み出して実行することで、各装置の処理を行う。プロセッサ702は、例えば、マイクロプロセッサ、MPU(Micro Processor Unit)、又はCPU(Central Processing Unit)などであってもよい。プロセッサ702は、複数のプロセッサを含んでもよい。
【0072】
上記の例において、プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)を用いて格納され、コンピュータに供給することができる。非一時的なコンピュータ可読媒体は、様々なタイプの実体のある記録媒体(tangible storage medium)を含む。非一時的なコンピュータ可読媒体は、例えば、磁気記録媒体、光磁気記録媒体、CD-ROM(Read Only Memory)、CD-R、CD-R/W、半導体メモリを含む。半導体メモリは、例えば、マスクROM、PROM(Programmable ROM)、EPROM(Erasable PROM)、フラッシュROM、RAM(Random Access Memory)等である。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)によってコンピュータに供給されてもよい。一時的なコンピュータ可読媒体の例は、電気信号、光信号、及び電磁波を含む。一時的なコンピュータ可読媒体は、電線及び光ファイバ等の有線通信路、又は無線通信路を介して、プログラムをコンピュータに供給できる。
【0073】
なお、本開示は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0074】
上記の実施形態の一部又は全部は、以下の付記のようにも記載されうるが、以下には限られない。
(付記1)
車両用充電スポットが配置された店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得する第1の情報取得部と、
車両のユーザから、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する第2の情報取得部と、
前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成する経路グラフ作成部と、
前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定する経路決定部と、
前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する目的地決定部と、
前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザに通知する通知部と、
を備える、
移動支援装置。
(付記2)
前記混雑情報は、前記店舗の過去における、所定長さの時間帯毎の平均混雑度と、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度とを含み、
前記経路決定部は、前記平均混雑度と前記予想混雑度との差分に基づいて、前記経路を決定する、
付記1に記載の移動支援装置。
(付記3)
前記混雑情報は、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度を含み、
前記経路決定部は、前記予想混雑度に基づいて、前記経路を決定する、
付記1に記載の移動支援装置。
(付記4)
前記車両が前記経路に含まれる一の店舗から航続可能範囲外を走行した場合に、当該一の店舗と前記航続可能範囲が重複する他の店舗があるか否かを判断し、前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複する場合、前記経路を、前記一の店舗の代わりに前記他の店舗を含む経路に変更する経路変更部をさらに備える、
付記1~3の何れかに記載の移動支援装置。
(付記5)
前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複しない場合、
前記経路変更部は前記経路を変更せず、
前記通知部は、電欠の可能性があることを前記ユーザに通知する、
付記4に記載の移動支援装置。
(付記6)
車両用充電スポットが配置された店舗に配置される店舗端末と、車両のユーザのユーザ端末と、前記店舗端末及び前記ユーザ端末と通信可能な移動支援装置と、を備え、
前記移動支援装置は、
前記店舗端末から、前記店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得する第1の情報取得部と、
前記ユーザ端末から、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する第2の情報取得部と、
前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成する経路グラフ作成部と、
前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定する経路決定部と、
前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する目的地決定部と、
前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザ端末に通知する通知部と、
を備える、
システム。
(付記7)
前記混雑情報は、前記店舗の過去における、所定長さの時間帯毎の平均混雑度と、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度とを含み、
前記経路決定部は、前記平均混雑度と前記予想混雑度との差分に基づいて、前記経路を決定する、
付記6に記載のシステム。
(付記8)
前記混雑情報は、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度を含み、
前記経路決定部は、前記予想混雑度に基づいて、前記経路を決定する、
付記6に記載のシステム。
(付記9)
前記移動支援装置は、
前記車両が前記経路に含まれる一の店舗から航続可能範囲外を走行した場合に、当該一の店舗と前記航続可能範囲が重複する他の店舗があるか否かを判断し、前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複する場合、前記経路を、前記一の店舗の代わりに前記他の店舗を含む経路に変更する経路変更部をさらに備える、
付記6~8の何れかに記載のシステム。
(付記10)
前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複しない場合、
前記経路変更部は前記経路を変更せず、
前記通知部は、電欠の可能性があることを前記ユーザに通知する、
付記9に記載のシステム。
(付記11)
コンピュータが、
車両用充電スポットが配置された店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得し、
車両のユーザから、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得し、
前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成し、
前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定し、
前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定し、
前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザに通知する、
方法。
(付記12)
前記混雑情報は、前記店舗の過去における、所定長さの時間帯毎の平均混雑度と、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度とを含み、
前記コンピュータが、前記平均混雑度と前記予想混雑度との差分に基づいて、前記経路を決定する、
付記11に記載の方法。
(付記13)
前記混雑情報は、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度を含み、
前記コンピュータが、前記予想混雑度に基づいて、前記経路を決定する、
付記11に記載の方法。
(付記14)
前記コンピュータが、
前記車両が前記経路に含まれる一の店舗から航続可能範囲外を走行した場合に、当該一の店舗と前記航続可能範囲が重複する他の店舗があるか否かを判断し、前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複する場合、前記経路を、前記一の店舗の代わりに前記他の店舗を含む経路に変更する、
付記11~13の何れかに記載の方法。
(付記15)
前記コンピュータが、
前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複しない場合、
前記経路を変更せず、
電欠の可能性があることを前記ユーザに通知する、
付記14に記載の方法。
(付記16)
コンピュータに、
車両用充電スポットが配置された店舗の店舗位置情報及び混雑情報を取得する処理と、
車両のユーザから、前記車両の車両位置情報及び充電状態、並びに、前記ユーザが所望する方向、走行時間、充電回数及び1回の充電における充電時間に関する情報を取得する処理と、
前記店舗位置情報、前記車両位置情報、前記充電状態、前記方向、前記走行時間、前記充電回数及び前記充電時間に基づいて、経路グラフを作成する処理と、
前記経路グラフ及び前記混雑情報に基づいて、経路を決定する処理と、
前記経路に含まれる最終の前記店舗から所定の距離に位置する所定の場所を目的地に決定する処理と、
前記経路に関する情報及び前記目的地に関する情報を、ナビゲーション情報として、前記ユーザに通知する処理と、
を実行させる、プログラム。
(付記17)
前記混雑情報は、前記店舗の過去における、所定長さの時間帯毎の平均混雑度と、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度とを含み、
前記コンピュータに、前記平均混雑度と前記予想混雑度との差分に基づいて、前記経路を決定する処理を実行させる、
付記16に記載のプログラム。
(付記18)
前記混雑情報は、前記店舗の本日の所定長さの時間帯毎の予想混雑度を含み、
前記コンピュータに、前記予想混雑度に基づいて、前記経路を決定する処理を実行させる、
付記16に記載のプログラム。
(付記19)
前記コンピュータに、
前記車両が前記経路に含まれる一の店舗から航続可能範囲外を走行した場合に、当該一の店舗と前記航続可能範囲が重複する他の店舗があるか否かを判断し、前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複する場合、前記経路を、前記一の店舗の代わりに前記他の店舗を含む経路に変更する処理をさらに実行させる、
付記16~18の何れかに記載のプログラム。
(付記20)
前記コンピュータに、
前記一の店舗と前記他の店舗の前記航続可能範囲が重複しない場合、
電欠の可能性があることを前記ユーザに通知する処理をさらに実行させる、
付記19に記載のプログラム。
【符号の説明】
【0075】
100 移動支援装置
200 システム
300 サーバ(移動支援装置)
400 店舗端末
500 ユーザ端末
600 車両
101、301 第1の情報取得部
102、302 第2の情報取得部
103、303 経路グラフ作成部
104、304 経路決定部
105、305 目的地決定部
106、306 通知部
307 経路変更部
401 平均混雑度算出部
402 予想混雑度算出部
403 記憶部
501 条件受付部
502 車両情報取得部
503 ナビゲーション部
504 表示部