(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175307
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】画像形成装置、返信方法、および返信プログラム
(51)【国際特許分類】
H04N 1/32 20060101AFI20241211BHJP
H04N 1/393 20060101ALI20241211BHJP
H04N 1/387 20060101ALI20241211BHJP
H04N 1/00 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
H04N1/32 037
H04N1/32 005
H04N1/393
H04N1/387 110
H04N1/00 J
H04N1/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023092989
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】剱持 雅則
【テーマコード(参考)】
5C062
【Fターム(参考)】
5C062AA02
5C062AA05
5C062AB20
5C062AB22
5C062AB33
5C062AB38
5C062AB40
5C062AC02
5C062AC04
5C062AC09
5C062AC24
5C062AC38
5C062AF01
5C062AF02
(57)【要約】
【課題】ユーザーの利便性を損ねることなく誤送信を抑制することと、ユーザーのコスト的な負担を軽減することと、返信データの受信側での受信後の処理に与える影響を抑制することとを実現する。
【解決手段】画像形成装置100は、受信データによって示される受信画像と、受信データの発信元情報を示す第1画像とを、記録材の第1の面に印刷する印刷部30と、受信画像と第1画像とが印刷された第1の面を読み取った読取画像から第1画像を削除して返信データを作成する返信データ作成部と、読取画像のうち第1画像から得られる発信元情報に基づいて、返信データの返信先を設定する設定部とを備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
受信データによって示される受信画像と、前記受信データの発信元情報を示す第1画像とを、記録材の第1の面に印刷する印刷部と、
前記受信画像と前記第1画像とが印刷された前記第1の面を読み取った読取画像から前記第1画像を削除して返信データを作成する返信データ作成部と、
前記読取画像のうち前記第1画像から得られる前記発信元情報に基づいて、前記返信データの返信先を設定する設定部とを備える、画像形成装置。
【請求項2】
前記画像形成装置は、前記返信データを前記返信先に送信する送信部をさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項3】
前記画像形成装置による前記受信データの受信方法は、ファクシミリ通信を利用した受信方法、電子メールを利用した受信方法、およびSNS(Social Networking Service)を利用した受信方法のうち少なくとも1つを含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項4】
前記第1の面に前記第1画像が印刷されるスペースが無い場合に、前記印刷部は、前記受信画像を縮小して前記第1の面に印刷するとともに、前記第1画像と、前記受信画像の縮小情報を示す第2画像とを前記第1の面に印刷し、
前記返信データ作成部は、前記読取画像から前記第2画像をさらに削除し、かつ、前記読取画像から前記第1画像と前記第2画像とが削除された第3画像を前記第2画像から得られる前記縮小情報に基づいて拡大して、前記返信データを作成する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項5】
前記印刷部は、前記受信画像の位置を変更して前記第1の面に印刷するとともに、前記第1画像と、前記受信画像の位置に関する変更情報を示す第2画像とを前記第1の面の所定の領域に印刷し、
前記返信データ作成部は、前記読取画像から前記第2画像をさらに削除し、かつ、前記読取画像から前記第1画像と前記第2画像とが削除された第3画像の位置を前記第2画像から得られる前記変更情報に基づいて変更して、前記返信データを作成する、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項6】
前記第1画像は、バーコード、二次元コード、前記発信元情報が暗号化された文字列、または地紋を含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項7】
前記第1画像は、平文を含む、請求項1または2に記載の画像形成装置。
【請求項8】
前記第2画像は、バーコード、二次元コード、前記縮小情報が暗号化された文字列、または地紋を含む、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項9】
前記第2画像は、平文を含む、請求項4に記載の画像形成装置。
【請求項10】
前記第2画像は、バーコード、二次元コード、前記変更情報が暗号化された文字列、または地紋を含む、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項11】
前記第2画像は、平文を含む、請求項5に記載の画像形成装置。
【請求項12】
前記画像形成装置は、
前記返信データの返信先を受け付ける受付部と、
前記設定部により設定された前記返信データの返信先と、前記受付部により受け付けられた前記返信データの返信先とを照合する照合部とをさらに備える、請求項1に記載の画像形成装置。
【請求項13】
受信データによって示される受信画像と、前記受信データの発信元情報を示す第1画像とを、記録材の第1の面に印刷することと、
前記受信画像と前記第1画像とが印刷された前記第1の面を読み取った読取画像から前記第1画像を削除して返信データを作成することと、
前記読取画像のうち前記第1画像から得られる前記発信元情報に基づいて、前記返信データの返信先を設定することとを備える、返信方法。
【請求項14】
請求項13に記載の返信方法をコンピューターに実行させる、返信プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像形成装置、返信方法、および返信プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザーの業務として、受信した文書(例えば、ファックス文書)を用紙に印刷し、当該用紙に何らかの追記を行った上で当該文書の発信元に追記後の文書を返信するという業務がしばしば発生する。このような業務においては、ユーザーが返信先のファックス番号を入力したり、あらかじめ画像形成装置に登録されている宛先の中から返信先のファックス番号を選んだりする。そのため、ユーザーによる返信先の入力ミスまたは選択ミスにより、誤送信が発生する。これまでにも、このような業務における誤送信を抑制する方法が提案されている。
【0003】
例えば、特開2006-115021号公報(特許文献1)には、注文書と、当該注文書の送信先アドレスを示す2次元コードが印刷された広告チラシとを読み取って、当該2次元コードにより示されるアドレスに当該注文書を送信する方法が開示されている。
【0004】
特開2009-141809号公報(特許文献2)には、ファックスを受信した際に発信元のファックス番号を示すバーコードを印刷し、返信時には当該バーコードを読み取って返信先を設定するいくつかの方法が開示されている。第1の方法として、特許文献2に開示されるファクシミリ装置は、ファックスを受信した際に用紙のオモテ面に受信原稿を印刷し、当該用紙のうら面に発信元のファックス番号を示すバーコードを印刷する。返信時には、当該ファクシミリ装置は、当該バーコードを読み取り、用紙のオモテ面のみを読み取った画像データを当該バーコードにより示されるファックス番号宛てに返信する。第2の方法として、特許文献2に開示されるファクシミリ装置は、ファックスを受信した際に受信原稿と発信元のファックス番号を示すバーコードとを用紙の同じ面に印刷する。返信時には、当該ファクシミリ装置は、当該バーコードを読み取り、用紙の印刷面(受信原稿と発信元のファックス番号を示すバーコードとが印字されている面)を読み取った画像データを当該バーコードにより示されるファックス番号宛てに返信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2006-115021号公報
【特許文献2】特開2009-141809号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
特許文献1に開示される方法では、注文書の送信時に、当該注文書の送信先アドレスを示す2次元コードが印刷された広告チラシが必要なため、ユーザーにとって利便性が良くない。特許文献2に開示される第1の方法では、うら面の印刷分だけ印刷枚数が増える。そのため、印刷枚数に応じて印刷料金が加算される料金体系では、印刷料金が増加する。特許文献2に開示される第2の方法では、発信元へ返信される画像データには、当該発信元の意図しない情報、すなわちバーコードが含まれる。当該発信元において、返信されてきた画像データを機械的に処理している場合には、当該バーコードによって処理が正常に行われない場合がある。また、当該発信元において、返信されてきた画像データを手作業で処理している場合には、当該バーコードによって、作業者の混乱を招く場合がある。
【0007】
本開示は、ユーザーの利便性を損ねることなく誤送信を抑制することと、ユーザーのコスト的な負担を軽減することと、返信データの受信側での受信後の処理に与える影響を抑制することとを一つの目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示のある局面に従う画像形成装置は、受信データによって示される受信画像と、受信データの発信元情報を示す第1画像とを、記録材の第1の面に印刷する印刷部と、受信画像と第1画像とが印刷された第1の面を読み取った読取画像から第1画像を削除して返信データを作成する返信データ作成部と、読取画像のうち第1画像から得られる発信元情報に基づいて、返信データの返信先を設定する設定部とを備える。
【0009】
好ましくは、画像形成装置は、返信データを返信先に送信する送信部をさらに備える。
【0010】
好ましくは、画像形成装置による受信データの受信方法は、ファクシミリ通信を利用した受信方法、電子メールを利用した受信方法、およびSNS(Social Networking Service)を利用した受信方法のうち少なくとも1つを含む。
【0011】
好ましくは、第1の面に第1画像が印刷されるスペースが無い場合に、印刷部は、受信画像を縮小して第1の面に印刷するとともに、第1画像と、受信画像の縮小情報を示す第2画像とを第1の面に印刷する。返信データ作成部は、読取画像から第2画像をさらに削除し、かつ、読取画像から第1画像と第2画像とが削除された第3画像を第2画像から得られる縮小情報に基づいて拡大して、返信データを作成する。
【0012】
好ましくは、印刷部は、受信画像の位置を変更して第1の面に印刷するとともに、第1画像と、受信画像の位置に関する変更情報を示す第2画像とを第1の面の所定の領域に印刷する。返信データ作成部は、読取画像から第2画像をさらに削除し、かつ、読取画像から第1画像と第2画像とが削除された第3画像の位置を第2画像から得られる変更情報に基づいて変更して、返信データを作成する。
【0013】
好ましくは、第1画像は、バーコード、二次元コード、発信元情報が暗号化された文字列、または地紋を含む。
【0014】
好ましくは、第1画像は、平文を含む。
【0015】
好ましくは、第2画像は、バーコード、二次元コード、縮小情報が暗号化された文字列、または地紋を含む。
【0016】
好ましくは、第2画像は、平文を含む。
【0017】
好ましくは、第2画像は、バーコード、二次元コード、変更情報が暗号化された文字列、または地紋を含む。
【0018】
好ましくは、第2画像は、平文を含む。
【0019】
好ましくは、画像形成装置は、返信データの返信先を受け付ける受付部と、設定部により設定された返信データの返信先と、受付部により受け付けられた返信データの返信先とを照合する照合部とをさらに備える。
【0020】
本開示の他の局面に従う返信方法は、受信データによって示される受信画像と、受信データの発信元情報を示す第1画像とを、記録材の第1の面に印刷することと、受信画像と第1画像とが印刷された第1の面を読み取った読取画像から第1画像を削除して返信データを作成することと、読取画像のうち第1画像から得られる発信元情報に基づいて、返信データの返信先を設定することとを備える。
【0021】
本開示の他の局面に従う返信プログラムは、上述の返信方法をコンピューターに実行させる。
【発明の効果】
【0022】
本開示によれば、ユーザーの利便性を損ねることなく誤送信を抑制できる。本開示によれば、ユーザーのコスト的な負担を軽減できる。本開示によれば、返信データの受信側での受信後の処理に与える影響を抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【
図1】本実施の形態における画像形成装置のハードウエア構成の一例を示す図である。
【
図2】本実施の形態における画像形成装置の受信および返信に関する処理の概要を示す図である。
【
図3】本実施の形態における受信画像の一例を示す図である。
【
図4】本実施の形態における印刷画像の一例を示す図である。
【
図5】本実施の形態における読取画像の一例を示す図である。
【
図6】本実施の形態における返信画像の一例を示す図である。
【
図7】本実施の形態における画像形成装置の受信および返信に関する処理の手順を示すフローチャートである。
【
図8】変形例1における受信画像の一例を示す図である。
【
図9】変形例1における印刷画像の一例を示す図である。
【
図10】変形例2における受信画像の一例を示す図である。
【
図11】変形例2における印刷画像の一例を示す図である。
【
図12】変形例3における画像形成装置の受信および返信に関する処理の概要を示す図である。
【
図13】変形例3における画像形成装置の受信および返信に関する処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、図面を参照しつつ、本開示に従う実施の形態および変形例について説明する。以下の説明では、同一の部品および構成要素には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、これらについての詳細な説明は繰り返さない。なお、以下で説明される実施の形態および変形例は、適宜選択的に組み合わされてもよい。
【0025】
本開示に従う実施の形態および変形例における画像形成装置は、用紙に画像を形成する。用紙は、本開示における「記録材」の一例である。以下の説明において、用紙に画像を形成することを「印刷する」とも称する。
【0026】
本開示に従う実施の形態および変形例における画像形成装置は、主に、受信した文書(例えば、ファックス文書)に何らかの追記を行った上で当該文書の発信元に追記後の文書を返信するというユーザーの業務(例えば、注文書の返信、アンケートの回答等)において使用される。
【0027】
[実施の形態]
図1を参照して、本実施の形態における画像形成装置の構成について説明する。
図1は、本実施の形態における画像形成装置のハードウエア構成の一例を示す図である。画像形成装置100は、制御部10と、給紙部20と、印刷部30と、定着部40と、操作パネル50と、通信インターフェイス60と、スキャナー70と、通信インターフェイス80とを備える。制御部10と、給紙部20と、印刷部30と、定着部40と、操作パネル50と、通信インターフェイス60と、スキャナー70と、通信インターフェイス80とは、バス99で接続されている。
【0028】
制御部10は、プロセッサー11、メモリー12、およびストレージ13を含む。プロセッサー11は、例えばCPU(Central Processing Unit)またはMPU(Micro-Processing Unit)などで構成される。メモリー12は、例えばDRAM(Dynamic Random Access Memory)またはSRAM(Static Random Access Memory)などの揮発性記憶装置で構成される。ストレージ13は、例えばHDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、またはフラッシュメモリーなどの不揮発性記憶装置で構成される。
【0029】
ストレージ13は、プログラム131を記憶する。プログラム131は、画像形成装置100を制御するためのコンピューター読取可能な命令を含む。プログラム131は、本開示における「返信プログラム」を含む。プロセッサー11はプログラム131を実行することで、画像形成装置100の各部を制御し、本実施の形態に従う各種処理を実現する。
【0030】
プログラム131は、単体のプログラムとしてではなく、任意のプログラムの一部に組み込まれて提供されてもよい。この場合、任意のプログラムと協働して本実施の形態に従う処理が実現される。このような一部のモジュールを含まないプログラムであっても、本実施の形態に従う画像形成装置100の趣旨を逸脱するものではない。また、プログラム131によって提供される機能の一部または全部は、専用のハードウエアによって実現されてもよい。
【0031】
給紙部20は、用紙を印刷部30に供給する。印刷部30は、トナーまたはインクを用いて用紙に画像データに基づく画像を形成する。定着部40は、用紙を加熱および加圧して用紙に画像を定着させる。
【0032】
操作パネル50は、入力部51と表示部52とを含む。入力部51は、ユーザーの操作を受け付け、当該操作を操作信号に変換してプロセッサー11に出力する。入力部51は、例えばタッチパッドである。表示部52は、画像形成装置100の動作ステータスや処理結果等の各種情報を表示する。表示部52は、例えば、液晶ディスプレイである。操作パネル50では、入力部51が表示部52に重ねられて配置されている。
【0033】
通信インターフェイス60は、ネットワークを介して、外部装置500と情報の送受信を行う。一例として、プロセッサー11は、通信インターフェイス60を介して、外部装置500から画像データを受信する。
【0034】
スキャナー70は、用紙を読み取って、読取画像を取得する。スキャナー70は、読取画像をプロセッサー11に出力する。通信インターフェイス80は、ファクシミリ通信を利用して、外部装置300と情報の送受信を行う。すなわち、通信インターフェイス80は、ファックスの送受信を担当する。
【0035】
図2~
図7を参照して、本実施の形態における画像形成装置の受信および返信に関する処理について説明する。
【0036】
図2は、本実施の形態における画像形成装置の受信および返信に関する処理の概要を示す図である。
図3は、本実施の形態における受信画像の一例を示す図である。
図4は、本実施の形態における印刷画像の一例を示す図である。
図5は、本実施の形態における読取画像の一例を示す図である。
図6は、本実施の形態における返信画像の一例を示す図である。
【0037】
図2を参照して、画像形成装置100は、受信部151と、印刷データ作成部152と、返信データ作成部153と、設定部154と、送信部155と、印刷部30と、スキャナー70とを備える。受信部151と、印刷データ作成部152と、返信データ作成部153と、設定部154と、送信部155とは、プロセッサー11がプログラム131を実行することにより実現される。
【0038】
受信部151は、外部装置300から受信データD1を受信し、受信データD1の発信元情報Iを特定する。画像形成装置100による受信データD1の受信方法は、ファクシミリ通信を利用した受信方法、電子メールを利用した受信方法、およびSNS(Social Networking Service)を利用した受信方法のうち少なくとも1つを含む。SNSを利用した受信方法とは、例えば、LINE(登録商標)を利用した受信方法である。受信データD1の発信元情報Iは、受信データD1の発信元である外部装置300のファックス番号、外部装置300の電子メールアドレス、外部装置300のIP(Internet Protocol)アドレス、または外部装置300の電話番号等である。
【0039】
一例として、受信部151がファクシミリ通信を利用して外部装置300から受信データD1を受信した場合には、受信部151は、発呼者電話番号案内サービス(ナンバーディスプレイサービス)を利用して、受信データD1の発信元である外部装置300のファックス番号を特定する。
図3に示す受信画像P1は、受信データD1によって示される受信画像の一例である。
【0040】
印刷データ作成部152は、印刷データD2を作成する。より具体的には、印刷データ作成部152は、受信データD1によって示される受信画像P1と、受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1とを含む印刷画像PG1を示す印刷データD2を作成する(
図4参照)。
図4に示す印刷画像PG1は、受信画像P1を示す受信データD1が受信された場合に作成される印刷データD2によって示される印刷画像の一例である。
【0041】
第1画像Q1は、受信データD1の発信元情報Iが暗号化された画像である。例えば、第1画像Q1は、バーコード、二次元コード、受信データD1の発信元情報Iが暗号化された英数字等の文字列、または地紋を含む。二次元コードは、例えばQRコード(登録商標)であるが、これに限定されない。地紋とは、用紙の全体に付される薄い画像である。
【0042】
第1画像Q1は、受信データD1の発信元情報Iが暗号化されていない画像でもよい。すなわち、第1画像Q1は、平文を含むのでもよい。
図4に示す例では、第1画像Q1は、受信データD1の発信元情報Iを示すバーコードを含む。
【0043】
印刷データ作成部152は、受信画像P1と第1画像Q1とが用紙の第1の面に印刷されるように、第1画像Q1の位置を決定する。より具体的には、印刷データ作成部152は、受信画像P1が印刷される第1の面のうち受信画像P1が印刷されない余白領域に第1画像Q1が印刷されるように、第1画像Q1の位置を決定する。
【0044】
印刷部30は、印刷データD2によって示される印刷画像PG1を用紙の第1の面に印刷する。より具体的には、印刷部30は、受信画像P1と、第1画像Q1とを、用紙の第1の面に印刷する。
【0045】
ユーザーは、印刷データD2によって示される印刷画像PG1が印刷された第1の面に何らかの追記(例えば、手書きの文字を追記、または、押印等)を行う。すなわち、ユーザーは、受信画像P1と第1画像Q1とが印刷された第1の面に何らかの追記を行う。一例として、ユーザーは、受信画像P1と第1画像Q1とが印刷された第1の面に「確認済」というスタンプを押印する。追記後、ユーザーは、当該用紙をスキャナー70にセットする。スキャナー70は、受信画像P1と第1画像Q1とが印刷された第1の面を読み取った読取画像Rを取得し、読取画像Rをプロセッサー11へ送信する。なお、ユーザーは、受信画像P1と第1画像Q1とが印刷された第1の面に追記することなく、当該用紙をスキャナー70にセットしてもよい。
【0046】
図5に示す読取画像Rは、ユーザーが
図4に示す印刷画像PG1が印刷された第1の面に「確認済」というスタンプを押印した場合の読取画像の一例である。
図5に示すように、読取画像Rは、印刷画像PG1と、ユーザーにより押印されたスタンプの画像A1とを含む。
【0047】
返信データ作成部153は、読取画像Rに基づいて返信データD3を作成する。より具体的には、返信データ作成部153は、読取画像Rから第1画像Q1を削除して返信データD3を作成する。
【0048】
図6に示す返信画像SGは、
図5に示す読取画像Rに基づいて作成された返信データD3によって示される返信画像の一例である。返信画像SGは、受信画像P1と、スタンプの画像A1とを含むが、第1画像Q1を含まない。すなわち、返信画像SGは、
図5に示す読取画像Rから第1画像Q1が削除された画像である。
【0049】
設定部154は、読取画像Rのうち第1画像Q1から得られる発信元情報Iに基づいて、返信データD3の返信先N1を設定する。送信部155は、返信データD3を返信先N1に送信する。
【0050】
一例として、受信部151がファクシミリ通信を利用して外部装置300から受信データD1を受信していた場合には、設定部154は、読取画像Rのうち第1画像Q1から得られる外部装置300のファックス番号を返信データD3の返信先N1として設定する。それから、送信部155は、ファクシミリ通信を利用して、返信データD3を外部装置300へ送信する。
【0051】
図7は、本実施の形態における画像形成装置の受信および返信に関する処理の手順を示すフローチャートである。
【0052】
ステップS1において、プロセッサー11は、外部装置300から受信データD1を受信する。
【0053】
ステップS2において、プロセッサー11は、受信データD1によって示される受信画像P1と、受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1とを含む印刷画像PG1を示す印刷データD2を作成する。
【0054】
ステップS3において、プロセッサー11は、印刷部30に印刷指示を出す。これにより、印刷部30は、印刷データD2に基づいて、受信画像P1と第1画像Q1とを用紙の第1の面に印刷する。
【0055】
ステップS4において、プロセッサー11は、スキャナー70から読取画像Rを取得する。
【0056】
ステップS5において、プロセッサー11は、読取画像Rから第1画像Q1を削除して返信データD3を作成する。
【0057】
ステップS6において、プロセッサー11は、読取画像Rのうち第1画像Q1から得られる発信元情報Iに基づいて、返信データD3の返信先N1を設定する。
【0058】
ステップS7において、プロセッサー11は、返信データD3を返信先N1に送信する。ステップS7の後、受信および返信に関する処理が終了する。
【0059】
このように本実施の形態における画像形成装置100は、受信データD1によって示される受信画像P1と、受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1とを印刷し、当該第1画像Q1から得られる発信元情報Iに基づいて、返信データD3の返信先N1を設定する。そのため、ユーザーが本実施の形態における画像形成装置100を利用して返信業務を行う場合には、返信先を示すコードが印刷された広告チラシ等は不要である。したがって、本実施の形態における画像形成装置100は、特許文献1に開示される装置よりもユーザーの利便性を損ねることなく、誤送信を抑制できる。
【0060】
また、本実施の形態における画像形成装置100は、受信データD1によって示される受信画像P1と、受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1とを、用紙の同じ面に印刷する。そのため、第1画像Q1の印刷のためだけに印刷枚数が増加することを回避できる。したがって、ユーザーが本実施の形態における画像形成装置100を印刷枚数に応じて印刷料金が加算される料金体系で使用する場合において、誤送信の抑制のために印刷料金が増加することを抑制できる。すなわち、本実施の形態における画像形成装置100は、ユーザーのコスト的な負担を軽減できる。
【0061】
また、本実施の形態における画像形成装置100は、受信画像P1と第1画像Q1とが印刷されている面を読み取った読取画像Rから第1画像Q1を削除して返信データD3を作成する。そのため、返信データD3の受信側での受信後の処理に与える影響を抑制できる。
【0062】
[変形例1]
受信データD1によって示される受信画像が印刷される第1の面に受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1が印刷されるスペースが無い場合には、印刷部30は、受信画像を縮小して印刷してもよい。
【0063】
図8は、変形例1における受信画像の一例を示す図である。
図9は、変形例1における印刷画像の一例を示す図である。
図8に示す受信画像P2が用紙の第1の面に印刷された場合、受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1が印刷されるスペースを第1の面に十分に確保することができない。受信画像P2が印刷される第1の面に、受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1が印刷されるスペースが無い場合には、印刷データ作成部152は、受信画像P2を縮小し、受信画像P2を縮小した縮小画像P22と、第1画像Q1と、受信画像P2の縮小情報を示す第2画像Q2とを含む印刷画像PG2を示す印刷データD2を作成する(
図9参照)。受信画像P2の縮小情報は、受信画像P2の縮小率を示す。受信画像P2の縮小率とは、受信画像P2の大きさに対する縮小画像P22の大きさの比率である。一例として、受信画像P2の縮小情報は、受信画像P2の縮小率が90%であることを示す。
【0064】
第2画像Q2は、受信画像P2の縮小情報が暗号化された画像である。例えば、第2画像Q2は、バーコード、二次元コード、受信画像P2の縮小情報が暗号化された英数字等の文字列、または地紋を含む。
【0065】
第2画像Q2は、受信画像P2の縮小情報が暗号化されていない画像でもよい。すなわち、第2画像Q2は、平文を含むのでもよい。
図9に示す例では、第2画像Q2は、受信画像P2の縮小情報を示すバーコードを含む。
【0066】
印刷データ作成部152は、縮小画像P22と、第1画像Q1と、第2画像Q2とが用紙の第1の面に印刷されるように、受信画像P2の縮小率と、第1画像Q1および第2画像Q2の位置とを決定する。より具体的には、印刷データ作成部152は、縮小画像P22が用紙の第1の面に印刷された場合に、当該第1の面において縮小画像P22が印刷されない余白領域に第1画像Q1および第2画像Q2が印刷されるように、受信画像P2の縮小率と、第1画像Q1および第2画像Q2の位置とを決定する。
【0067】
印刷部30は、印刷データD2によって示される印刷画像PG2を用紙の第1の面に印刷する。より具体的には、印刷部30は、縮小画像P22と、第1画像Q1と、第2画像Q2とを、用紙の第1の面に印刷する。すなわち、受信画像P2が印刷される第1の面に、受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1が印刷されるスペースが無い場合には、印刷部30は、受信画像P2を縮小して第1の面に印刷するとともに、第1画像Q1と、受信画像P2の縮小情報を示す第2画像Q2とを第1の面に印刷する。
【0068】
返信時には、返信データ作成部153は、読取画像Rから第1画像Q1と第2画像Q2とを削除し、かつ、読取画像Rから第1画像Q1と第2画像Q2とが削除された第3画像を第2画像Q2から得られる受信画像P2の縮小情報に基づいて拡大して、返信データD3を作成する。より具体的には、返信データ作成部153は、第2画像Q2によって示される縮小率の逆数である拡大率で第3画像を拡大して、返信データD3を作成する。
【0069】
このように、受信画像P2が印刷される第1の面に受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1が印刷されるスペースが無い場合には、変形例に2における画像形成装置は、受信画像P2を縮小して用紙の第1の面に印刷するとともに、第1画像Q1と、受信画像P2の縮小情報を示す第2画像Q2とを当該第1の面に印刷する。また、変形例に2における画像形成装置は、読取画像Rから第1画像Q1と第2画像Q2とを削除し、かつ、読取画像Rから第1画像Q1と第2画像Q2とが削除された第3画像を第2画像Q2から得られる縮小情報に基づいて拡大して、返信データD3を作成する。そのため、変形例1における画像形成装置は、上記実施の形態における画像形成装置100と同様の効果を奏する。
【0070】
[変形例2]
印刷部30は、受信データD1によって示される受信画像が印刷される第1の面のうち所定の領域に受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1を印刷してもよい。例えば、「所定の領域」とは、受信データD1によって示される受信画像が印刷される第1の面の上部である。
【0071】
図10は、変形例2における受信画像の一例を示す図である。
図11は、変形例2における印刷画像の一例を示す図である。
図10に示す受信画像P3が用紙の第1の面に印刷された場合には、当該第1の面の上部に受信データD1の発信元情報Iを示す第1画像Q1が印刷されるスペースを十分に確保することができない。このような場合には、印刷データ作成部152は、受信画像P3の位置を変更し、受信画像P3と、第1画像Q1と、受信画像P3の位置に関する変更情報を示す第2画像Q3とを含む印刷画像PG3を示す印刷データD2を作成する(
図11参照)。受信画像P3の位置に関する変更情報は、受信画像P3の位置を変更した方向および距離を示す。一例として、受信画像P3の位置に関する変更情報は、受信画像P3の位置が下方向に10センチ移動されたことを示す。
【0072】
第2画像Q3は、受信画像P3の位置に関する変更情報が暗号化された画像である。例えば、第2画像Q3は、バーコード、二次元コード、受信画像P3の位置に関する変更情報が暗号化された英数字等の文字列、または地紋を含む。
【0073】
第2画像Q3は、受信画像P3の位置に関する変更情報が暗号化されていない画像でもよい。すなわち、第2画像Q3は、平文を含むのでもよい。
図11に示す例では、第2画像Q3は、受信画像P3の位置に関する変更情報を示すバーコードを含む。
【0074】
印刷データ作成部152は、受信画像P3が所定の領域(例えば、第1の面の上部)に印刷されないように、受信画像P3の位置を決定する。印刷データ作成部152は、第1画像Q1と、第2画像Q3との位置を所定の領域に決定する。
【0075】
印刷部30は、印刷データD2によって示される印刷画像PG3を用紙の第1の面に印刷する。より具体的には、印刷部30は、受信画像P3と、第1画像Q1と、第2画像Q3とを、用紙の第1の面に印刷する。より具体的には、印刷部30は、受信画像P3の位置を変更して用紙の第1の面に印刷するとともに、第1画像Q1と、受信画像P3の位置に関する変更情報を示す第2画像Q3とを当該第1の面の所定の領域に印刷する。すなわち、印刷部30は、用紙の第1の面のうち所定の領域を除く領域に受信画像P3を印刷し、当該第1の面の所定の領域に第1画像Q1と第2画像Q3とを印刷する。
【0076】
返信時には、返信データ作成部153は、読取画像Rから第1画像Q1と第2画像Q3とを削除し、かつ、読取画像Rから第1画像Q1と第2画像Q3とが削除された第3画像の位置を第2画像Q3から得られる変更情報に基づいて変更して、返信データD3を作成する。より具体的には、返信データ作成部153は、変更情報が示す方向と逆の方向に変更情報が示す距離と同じ距離だけ第3画像の位置を変更させて、返信データD3を作成する。一例として、変更情報が受信画像P3の位置が下方向に10センチ移動されたことを示す場合には、返信データ作成部153は、読取画像Rから第1画像Q1と第2画像Q3とが削除された第3画像を上方向に10センチ移動させて、返信データD3を作成する。
【0077】
このように、変形例に2における画像形成装置は、用紙の第1の面のうち所定の領域を除く領域に受信画像P3を印刷し、当該第1の面の所定の領域に第1画像Q1と、第2画像Q3とを印刷する。また、変形例に2における画像形成装置は、読取画像Rから第1画像Q1と第2画像Q3とを削除し、かつ、読取画像Rから第1画像Q1と第2画像Q3とが削除された第3画像の位置を第2画像Q3から得られる変更情報に基づいて移動させて、返信データD3を作成する。そのため、変形例に2における画像形成装置は、上記実施の形態における画像形成装置100と同様の効果を奏する。
【0078】
また、変形例に2における画像形成装置によれば、第1画像Q1と第2画像Q3とが受信画像P3が印刷される第1の面の所定の領域に印刷される。そのため、返信データを作成する処理、および、返信先を設定する処理において、読取画像Rの中から第1画像Q1および第2画像Q3を見つけやすい。
【0079】
[変形例3]
送信部155は、ユーザーが入力した返信先と、設定部154が設定した返信先とが一致する場合にのみ、返信データD3を返信先N1に送信してもよい。
【0080】
図12は、変形例3における画像形成装置の受信および返信に関する処理の概要を示す図である。変形例3における画像形成装置100Aは、受付部156と、照合部157とをさらに備える点で上記実施の形態における画像形成装置100と異なる。受付部156と、照合部157とは、プロセッサー11がプログラム131を実行することにより実現される。ここでは、変形例3における画像形成装置の受信および返信に関する処理のうち、上記実施の形態と異なる点について説明する。
【0081】
受付部156は、返信データD3の返信先N2を受け付ける。一例として、受付部156は、ユーザーが操作パネル50に入力した返信先N2を受け付ける。照合部157は、設定部154により設定された返信データD3の返信先N1と、受付部156により受け付けられた返信データD3の返信先N2とを照合する。
【0082】
設定部154により設定された返信データD3の返信先N1と、受付部156により受け付けられた返信データD3の返信先N2とが一致する場合に、送信部155は、返信データD3を返信先N1に送信する。一方、設定部154により設定された返信データD3の返信先N1と、受付部156により受け付けられた返信データD3の返信先N2とが一致しない場合に、照合部157は、表示部52に警告通知の表示を指示する。これにより、表示部52は、警告通知を表示する。
【0083】
図13は、変形例3における画像形成装置の受信および返信に関する処理の手順を示すフローチャートである。
図13に示す処理のうち、
図7に示す処理と同様の処理については、同じステップ番号を付し、説明を繰り返さない。変形例3における画像形成装置では、上記実施の形態における画像形成装置100で実行される処理に加えて、さらにステップS8~S10の処理が実行される。
【0084】
プロセッサー11は、ステップS1~S6を実行する。プロセッサー11は、ステップS6にて返信データD3の返信先N1を設定した後、ステップS8に処理を移行する。
【0085】
ステップS8において、プロセッサー11は、返信データD3の返信先N2を受け付ける。
【0086】
ステップS9において、プロセッサー11は、ステップS6にて設定した返信先N1と、ステップS8にて受け付けた返信先N2とが一致するか否かを判定する。ステップS6にて設定した返信先N1と、ステップS8にて受け付けた返信先N2とが一致する場合には(ステップS9においてYES)、プロセッサー11は、ステップS7に処理を移行する。一方、ステップS6にて設定した返信先N1と、ステップS8にて受け付けた返信先N2とが一致しない場合には(ステップS9においてNO)、プロセッサー11は、ステップS10に処理を移行する。
【0087】
ステップS10において、プロセッサー11は、表示部52に警告通知の表示を指示する。ステップS7またはステップS10の後、受信および返信に関する処理が終了する。
【0088】
このように、変形例3における画像形成装置は、ユーザーが入力した返信先と、設定部154が設定した返信先とが一致する場合にのみ、返信データD3を返信先N1に送信する。そのため、変形例に3における画像形成装置は、上記実施の形態における画像形成装置100と同様の効果を奏する。
【0089】
[変形例4]
上記実施の形態および変形例1~3は、任意に組み合わされてもよい。
【0090】
[付記]
上述した実施の形態および変形例は、以下のような技術思想を含む。
【0091】
[構成1]
受信データによって示される受信画像と、前記受信データの発信元情報を示す第1画像とを、記録材の第1の面に印刷する印刷部と、
前記受信画像と前記第1画像とが印刷された前記第1の面を読み取った読取画像から前記第1画像を削除して返信データを作成する返信データ作成部と、
前記読取画像のうち前記第1画像から得られる前記発信元情報に基づいて、前記返信データの返信先を設定する設定部とを備える、画像形成装置。
【0092】
[構成2]
前記画像形成装置は、前記返信データを前記返信先に送信する送信部をさらに備える、構成1に記載の画像形成装置。
【0093】
[構成3]
前記画像形成装置による前記受信データの受信方法は、ファクシミリ通信を利用した受信方法、電子メールを利用した受信方法、およびSNS(Social Networking Service)を利用した受信方法のうち少なくとも1つを含む、構成1または構成2に記載の画像形成装置。
【0094】
[構成4]
前記第1の面に前記第1画像が印刷されるスペースが無い場合に、前記印刷部は、前記受信画像を縮小して前記第1の面に印刷するとともに、前記第1画像と、前記受信画像の縮小情報を示す第2画像とを前記第1の面に印刷し、
前記返信データ作成部は、前記読取画像から前記第2画像をさらに削除し、かつ、前記読取画像から前記第1画像と前記第2画像とが削除された第3画像を前記第2画像から得られる前記縮小情報に基づいて拡大して、前記返信データを作成する、構成1~3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0095】
[構成5]
前記印刷部は、前記受信画像の位置を変更して前記第1の面に印刷するとともに、前記第1画像と、前記受信画像の位置に関する変更情報を示す第2画像とを前記第1の面の所定の領域に印刷し、
前記返信データ作成部は、前記読取画像から前記第2画像をさらに削除し、かつ、前記読取画像から前記第1画像と前記第2画像とが削除された第3画像の位置を前記第2画像から得られる前記変更情報に基づいて変更して、前記返信データを作成する、構成1~3のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0096】
[構成6]
前記第1画像は、バーコード、二次元コード、前記発信元情報が暗号化された文字列、または地紋を含む、構成1~5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0097】
[構成7]
前記第1画像は、平文を含む、構成1~5のいずれか1項に記載の画像形成装置。
【0098】
[構成8]
前記第2画像は、バーコード、二次元コード、前記縮小情報が暗号化された文字列、または地紋を含む、構成4に記載の画像形成装置。
【0099】
[構成9]
前記第2画像は、平文を含む、構成4に記載の画像形成装置。
【0100】
[構成10]
前記第2画像は、バーコード、二次元コード、前記変更情報が暗号化された文字列、または地紋を含む、構成5に記載の画像形成装置。
【0101】
[構成11]
前記第2画像は、平文を含む、構成5に記載の画像形成装置。
【0102】
[構成12]
前記画像形成装置は、
前記返信データの返信先を受け付ける受付部と、
前記設定部により設定された前記返信データの返信先と、前記受付部により受け付けられた前記返信データの返信先とを照合する照合部とをさらに備える、構成1に記載の画像形成装置。
【0103】
[構成13]
受信データによって示される受信画像と、前記受信データの発信元情報を示す第1画像とを、記録材の第1の面に印刷することと、
前記受信画像と前記第1画像とが印刷された前記第1の面を読み取った読取画像から前記第1画像を削除して返信データを作成することと、
前記読取画像のうち前記第1画像から得られる前記発信元情報に基づいて、前記返信データの返信先を設定することとを備える、返信方法。
【0104】
[構成14]
構成13に記載の返信方法をコンピューターに実行させる、返信プログラム。
【0105】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した説明ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0106】
10 制御部、11 プロセッサー、12 メモリー、13 ストレージ、20 給紙部、30 印刷部、40 定着部、50 操作パネル、51 入力部、52 表示部、60,80 通信インターフェイス、70 スキャナー、99 バス、100,100A 画像形成装置、131 プログラム、151 受信部、152 印刷データ作成部、153 返信データ作成部、154 設定部、155 送信部、156 受付部、157 照合部、300,500 外部装置、A1 スタンプの画像、D1 受信データ、D2 印刷データ、D3 返信データ、I 発信元情報、N1,N2 返信先、P1,P2,P3 受信画像、P22 縮小画像、PG1,PG2,PG3 印刷画像、Q1 第1画像、Q2,Q3 第2画像、R 読取画像、SG 返信画像。