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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175320
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】八方弁
(51)【国際特許分類】
   F16K 11/085 20060101AFI20241211BHJP
【FI】
F16K11/085 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】2
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093014
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001195
【氏名又は名称】弁理士法人深見特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 智章
(72)【発明者】
【氏名】山本 博
【テーマコード(参考)】
3H067
【Fターム(参考)】
3H067AA23
3H067CC32
3H067DD03
3H067DD12
3H067DD32
3H067EA02
3H067EA05
3H067FF11
3H067GG13
(57)【要約】
【課題】複数のモードに切り替えることが可能な切替弁を提供すること。
【解決手段】八方弁Vは、ハウジング300と、回転部材400と、を備える。ハウジング300は、環状壁305と、第1室と、第2室と、第3室と、第4室と、を有する。環状壁には、16個の上段開口と16個の下段開口とが設けられている。回転部材400は、16個の上段開口の各々の開放及び閉塞を切り替える上段切替部と、16個の下段開口の各々の開放及び閉塞を切り替える下段切替部と、を有する。上段切替部は、上段第1連通路411と、上段第2連通路412と、上段閉塞部と、を有し、下段切替部は、下段第1連通路と、下段第2連通路と、下段閉塞部と、を有する。各空間S1~S8には、ポートP1~P8が設けられている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハウジングと、
前記ハウジングに対して相対回転可能な回転部材と、を備え、
前記ハウジングは、
環状壁と、
それぞれが2つの空間を規定する第1室、第2室、第3室及び第4室と、を有し、
前記環状壁には、16個の上段開口と16個の下段開口とが設けられており、
前記回転部材は、
前記16個の上段開口の各々の開放及び閉塞を切り替える上段切替部と、
前記16個の下段開口の各々の開放及び閉塞を切り替える下段切替部と、を有し、
前記上段切替部は、
上段第1連通路と、
上段第2連通路と、
上段閉塞部と、を有し、
前記下段切替部は、
下段第1連通路と、
下段第2連通路と、
下段閉塞部と、を有し、
各空間には、ポートが設けられている、八方弁。
【請求項2】
前記ハウジングは、
前記環状壁を含み、各空間を上下方向に開放する形状を有するハウジング本体と、
前記ハウジング本体に接続されており、各空間を上方から塞ぐ上蓋と、
前記ハウジング本体に接続されており、各空間を下方から塞ぐ下蓋と、を有する、請求項1に記載の八方弁。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、八方弁に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特開2021-154767号公報は、バッテリやPCU等を含む第1熱回路と、主に車室の空気を冷却する機能を有する第2熱回路と、主に車室の空気を温める機能を有する第3熱回路と、を備える熱管理システムを開示している。各回路には、流路を切り替える切替弁が設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-154767号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特開2021-154767号公報に記載されるような熱管理回路において、切替弁には改善の余地がある。
【0005】
本開示の目的は、複数のモードに切り替えることが可能な切替弁を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一局面に従った八方弁は、熱管理回路に設けられることが可能な八方弁であって、ハウジングと、前記ハウジングの内側に配置されており、前記ハウジングに対して相対回転可能な回転部材と、を備え、前記ハウジングは、前記回転部材の外周面を取り囲んでおり、環状に形成された環状壁と、前記回転部材の径方向における前記環状壁の外側に設けられており、前記環状壁とともに互いに分離された第1空間及び第2空間を規定する第1室と、前記径方向における前記環状壁の外側でかつ前記回転部材の周方向に前記第1室に隣接する位置に設けられており、前記環状壁とともに互いに分離された第3空間及び第4空間を規定する第2室と、前記径方向における前記環状壁の外側でかつ前記周方向に前記第2室に隣接する位置に設けられており、前記環状壁とともに互いに分離された第5空間及び第6空間を規定する第3室と、前記径方向における前記環状壁の外側でかつ前記周方向に前記第3室及び前記第1室の双方に隣接する位置に設けられており、前記環状壁とともに互いに分離された第7空間及び第8空間を規定する第4室と、を有し、前記環状壁には、前記周方向に沿って間隔を置いて並ぶ16個の上段開口と、前記周方向に沿って間隔を置いて並ぶ16個の下段開口と、が設けられており、前記回転部材は、前記16個の上段開口の各々の開放及び閉塞を切り替える上段切替部と、前記上段切替部と一体的に回転し、前記16個の下段開口の各々の開放及び閉塞を切り替える下段切替部と、を有し、前記上段切替部は、前記16個の上段開口のうちの一の上段開口と、前記周方向における一方側に向かって前記一の上段開口の4個隣に位置する上段開口と、を互いに連通させる上段第1連通路と、前記周方向における前記一方側に向かって前記一の上段開口の10個隣に位置する上段開口と、前記周方向における前記一方側に向かって前記一の上段開口の14個隣に位置する上段開口と、を互いに連通させる上段第2連通路と、前記16個の上段開口のうち前記上段第1連通路及び前記上段第2連通路が連通させる4個の上段開口以外の12個の上段開口を閉塞する上段閉塞部と、を有し、前記下段切替部は、前記16個の下段開口のうち、前記周方向における前記一方側に向かって前記一の上段開口の8個隣に位置する上段開口の下方に位置する一の下段開口と、前記周方向における一方側に向かって前記一の下段開口の4個隣に位置する下段開口と、を互いに連通させる下段第1連通路と、前記周方向における前記一方側に向かって前記一の下段開口の10個隣に位置する下段開口と、前記周方向における前記一方側に向かって前記一の下段開口の14個隣に位置する下段開口と、を互いに連通させる下段第2連通路と、前記16個の下段開口のうち前記下段第1連通路及び前記下段第2連通路が連通させる4個の下段開口以外の12個の下段開口を閉塞する下段閉塞部と、を有し、前記16個の上段開口は、前記第1室につながっており、前記第1室から前記第2室に向かう順方向に沿って並ぶように配置された第1上段開口、第2上段開口、第3上段開口及び第4上段開口と、前記第2室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第5上段開口、第6上段開口、第7上段開口及び第8上段開口と、前記第3室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第9上段開口、第10上段開口、第11上段開口及び第12上段開口と、前記第4室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第13上段開口、第14上段開口、第15上段開口及び第16上段開口と、を有し、前記16個の下段開口は、前記第1室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第1下段開口、第2下段開口、第3下段開口及び第4下段開口と、前記第2室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第5下段開口、第6下段開口、第7下段開口及び第8下段開口と、前記第3室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第9下段開口、第10下段開口、第11下段開口及び第12下段開口と、前記第4室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第13下段開口、第14下段開口、第15下段開口及び第16下段開口と、を有し、前記第1室は、前記第1上段開口、前記第3上段開口、前記第4上段開口及び前記第3下段開口が前記第1空間につながり、かつ、前記第2上段開口、前記第1下段開口、前記第2下段開口及び前記第4下段開口が前記第2空間につながるように前記第1空間と前記第2空間とが互いに分離されており、前記第2室は、前記第5上段開口、前記第6上段開口、前記第5下段開口及び前記第6下段開口が前記第3空間につながり、かつ、前記第7上段開口、前記第8上段開口、前記第7下段開口及び前記第8下段開口が前記第4空間につながるように前記第3空間と前記第4空間とが互いに分離されており、前記第3室は、前記第12上段開口及び前記第11下段開口が前記第5空間につながり、かつ、前記第9上段開口、前記第10上段開口、前記第11上段開口、前記第9下段開口、前記第10下段開口及び前記第12下段開口が前記第6空間につながるように前記第5空間と前記第6空間とが互いに分離されており、前記第4室は、前記第13上段開口、前記第14上段開口、前記第13下段開口及び前記第14下段開口が前記第7空間につながり、かつ、前記第15上段開口、前記第16上段開口、前記第15下段開口及び前記第16下段開口が前記第8空間につながるように前記第7空間と前記第8空間とが互いに分離されており、前記第1室のうち前記第1空間を規定する部位には、第1ポートが設けられており、前記第1室のうち前記第2空間を規定する部位には、第2ポートが設けられており、前記第2室のうち前記第3空間を規定する部位には、第3ポートが設けられており、前記第2室のうち前記第4空間を規定する部位には、第4ポートが設けられており、前記第3室のうち前記第5空間を規定する部位には、第5ポートが設けられており、前記第3室のうち前記第6空間を規定する部位には、第6ポートが設けられており、前記第4室のうち前記第7空間を規定する部位には、第7ポートが設けられており、前記第4室のうち前記第8空間を規定する部位には、第8ポートが設けられている。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、複数のモードに切り替えることが可能な切替弁を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本開示の一実施形態における八方弁を含む熱管理回路を搭載する電動車両を概略的に示す図である。
図2】熱管理回路の構成を示す図である。
図3】八方弁の上方からの分解斜視図である。
図4】八方弁の下方からの分解斜視図である。
図5】八方弁の上段での断面図である。
図6】八方弁の中断での断面図である。
図7】八方弁の下段での断面図である。
図8】低温回路の第1モードを概略的に示す図である。
図9】低温回路の第2モードを概略的に示す図である。
図10】低温回路の第3モードを概略的に示す図である。
図11】低温回路の第4モードを概略的に示す図である。
図12】低温回路の第5モードを概略的に示す図である。
図13】低温回路の第6モードを概略的に示す図である。
図14】低温回路の第7モードを概略的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。図中、同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
【0010】
図1は、本開示の一実施形態における八方弁を含む熱管理回路を備える電動車両を概略的に示す図である。電動車両1aは、好ましくは走行用のバッテリ138が搭載された車両であり、例えば電気自動車(BEV:Battery Electric Vehicle)である。電動車両1aは、ハイブリッド車(HEV:Hybrid Electric Vehicle)であってもよいし、プラグインハイブリッド車(PHEV:Plug-in Hybrid Electric Vehicle)であってもよいし、燃料電池車(FCEV:Fuel Cell Electric Vehicle)であってもよい。ただし、本開示に係る熱管理回路の用途は車両用に限定されるものではない。
【0011】
<全体構成>
図2は、熱管理回路の構成を示す図である。熱管理回路100は熱の授受を行う媒体(水等)が流通するように構成されている。図2に示されるように、熱管理回路100は、例えば、高温回路110と、ラジエータ120と、低温回路130と、コンデンサ140と、冷凍サイクル150と、チラー160と、八方弁Vと、を含んでいる。
【0012】
高温回路110は、ウォータポンプ(W/P)111と、電気ヒータ112と、三方弁113と、ヒータコア114と、リザーバタンク(R/T)115と、ウォータポンプ111、電気ヒータ112、三方弁113、リザーバタンク115及びウォータポンプ111をこの順に接続する流路110aと、三方弁113、ヒータコア114及びリザーバタンク115をこの順に接続する流路110bと、図示略の熱媒体(水等)と、を含んでいる。
【0013】
ウォータポンプ111は、リザーバタンク115から流出した熱媒体を電気ヒータ112に向けて送る。電気ヒータ112は、熱媒体を加熱する。ヒータコア114は、電動車両1aにおける車室(図示略)に供給される空気を熱媒体によって加熱する。リザーバタンク115は、高温回路110内の熱媒体の一部を貯留することによって、高温回路110内の熱媒体の圧力および量を維持する。
【0014】
図2に示されるように、高温回路110には、高温ラジエータ121及びコンデンサ140が設けられている。高温ラジエータ121は、流路110aのうち三方弁113の下流側でかつリザーバタンク115の上流側の部位に設けられている。高温ラジエータ121は、熱媒体と外気とを熱交換させる。コンデンサ140は、流路110aのうちウォータポンプ111の下流側でかつ電気ヒータ112の上流側の部位に設けられている。コンデンサ140は、熱媒体と冷凍サイクル150における作動媒体(水や水よりも低沸点の媒体等)とを熱交換させる。
【0015】
三方弁113は、熱媒体が第1経路及び第2経路の少なくとも一方を流通するように熱媒体の流通経路を切り替える。第1経路は、熱媒体が、ウォータポンプ111-コンデンサ140-電気ヒータ112-三方弁113-高温ラジエータ121-リザーバタンク115-ウォータポンプ111をこの順に循環する経路である。第2経路は、熱媒体が、ウォータポンプ111-コンデンサ140-電気ヒータ112-三方弁113-ヒータコア114-リザーバタンク115-ウォータポンプ111をこの順に循環する経路である。
【0016】
低温回路130は、例えば、第1ウォータポンプ131と、電力供給ユニット(ESU:Electricity Supply Unit)132と、電力制御ユニット(PCU:Power Control Unit)133と、オイルクーラ(O/C)134と、トランスアクスル135と、ヒータ136と、リザーバタンク137と、バッテリ138と、第2ウォータポンプ139と、第1流路130aと、第2流路130bと、第3流路130cと、第4流路130dと、図示略の熱媒体(水等)と、八方弁Vと、を含む。
【0017】
第1流路130aは、八方弁V、リザーバタンク137、第1ウォータポンプ131、ESU132、PCU133、オイルクーラ134、ヒータ136及び八方弁Vをこの順に接続している。第1流路130aは、ESU132、PCU133及びオイルクーラ134と熱的に接触している。
【0018】
第1ウォータポンプ131は、リザーバタンク137から流出した熱媒体をESU132に送る。ESU132は、バッテリ138の充放電等を制御する。PCU133は、バッテリ138から供給される直流電力を交流電力に変換し、その交流電力をトランスアクスル135に内蔵されたモータ(図示せず)に供給する。オイルクーラ134は、電動オイルポンプ(図示せず)を用いてモータの潤滑油を循環させる。オイルクーラ134は、第1流路130aを流れる熱媒体と潤滑油とを熱交換させることによって潤滑油を冷却する。これにより、トランスアクスル135が冷却される。ESU132、PCU133及びオイルクーラ134は、第1流路130aを流れる熱媒体により冷却される。ヒータ136は、必要に応じて熱媒体を加熱する。リザーバタンク137は、低温回路130内の熱媒体の一部を貯留することによって、低温回路130内の熱媒体の圧力および量を維持する。
【0019】
第2流路130bは、八方弁V、バッテリ138及び八方弁Vをこの順に接続している。第2流路130bは、バッテリ138と熱的に接触している。バッテリ138は、トランスアクスル135に内蔵されたモータに走行用の電力を供給する。バッテリ138は、当該バッテリ138の温度が上昇するように駆動されることが可能である。バッテリ138は、第2流路130bを流れる熱媒体によって加熱又は冷却され得る。
【0020】
第3流路130cは、八方弁V、第2ウォータポンプ139、チラー160及び八方弁Vをこの順に接続している。第2ウォータポンプ139は、八方弁Vから流出した熱媒体をチラー160に送る。チラー160は、熱媒体と冷凍サイクル150における作動媒体とを熱交換させる。
【0021】
第4流路130dは、八方弁V、低温ラジエータ122及び八方弁Vをこの順に接続している。低温ラジエータ122は、高温ラジエータ121の近傍に配置されている。低温ラジエータ122内を流れる熱媒体は、高温ラジエータ121内を流れる熱媒体と熱交換する。図2に示されるように、高温ラジエータ121及び低温ラジエータ122は、単一のラジエータ120を構成している。つまり、ラジエータ120は、高温回路110と低温回路130との両方に接続(すなわち共有)されている。
【0022】
冷凍サイクル150は、コンデンサ140とチラー160とに接続されている。冷凍サイクル150は、コンプレッサ151と、膨張弁152と、エバポレータ153と、蒸発圧力調整弁(EPR:Evaporative Pressure Regulator)154と、膨張弁155と、図示略の作動媒体(水や水よりも低沸点の媒体等)と、を含んでいる。
【0023】
コンプレッサ151は、作動媒体を圧縮する。コンデンサ140は、コンプレッサ151から吐出された気相の作動媒体と高温回路110を流れる熱媒体とを熱交換させることにより、作動媒体を凝縮させる。膨脹弁152及び膨脹弁155は、コンデンサ140から流出した作動媒体を膨脹させる。エバポレータ153は、膨脹弁152から流出した作動媒体と電動車両における車室に供給される空気とを熱交換させることによって作動媒体を蒸発させる。蒸発圧力調整弁154は、エバポレータ153から流出した作動媒体の圧力を調整する。チラー160は、膨脹弁155から流出した作動媒体と低温回路130を流れる熱媒体とを熱交換させることによって作動媒体を蒸発させる。蒸発圧力調整弁154及びチラー160から流出した気相の作動媒体は、コンプレッサ151に流入する。
【0024】
次に、図3図7を参照しながら、八方弁Vについて説明する。八方弁Vは、各流路130a~130dに接続されている。八方弁Vは、各流路130a~130dの接続状態を切り替える。
【0025】
八方弁Vは、ハウジング300と、回転部材400と、ガスケット500(図3及び図4を参照)と、を備えている。
【0026】
ハウジング300は、回転部材400及びガスケット500を収容している。ハウジング300は、環状壁305と、第1室C1と、第2室C2と、第3室C3と、第4室C4と、を有している。
【0027】
環状壁305は、回転部材400の外周面を取り囲んでいる。環状壁305は、環状、より詳細には円環状に形成されている。図3図7に示されるように、環状壁305には、16個の上段開口U1~U16と、16個の下段開口L1~L16と、が設けられている。各開口は、環状壁305をその径方向に貫通している。
【0028】
16個の上段開口U1~U16は、環状壁305の周方向に沿って間隔を置いて並ぶように配置されている。16個の上段開口U1~U16は、周方向に沿って等間隔に並ぶように配置されている。16個の上段開口U1~U16は、周方向における一方側に向かって(平面視における右回りに)順に並ぶ第1上段開口U1~第16上段開口U16を有している。
【0029】
16個の下段開口L1~L16は、16個の上段開口U1~U16の下方に設けられている。16個の下段開口L1~L16は、環状壁305の周方向に沿って間隔を置いて並ぶように配置されている。16個の下段開口L1~L16は、周方向に沿って等間隔に並ぶように配置されている。16個の下段開口L1~L16は、周方向における一方側に向かって順に並ぶ第1下段開口L1~第16下段開口L16を有している。第1下段開口L1~第16下段開口L16は、それぞれ、第1上段開口U1~第16上段開口U16の下方に設けられている。
【0030】
図3及び図4に示されるように、ガスケット500は、環状壁305の内側に設けられている。ガスケット500は、円筒状に形成されている。ガスケット500は、ハウジング300と回転部材400との間をシールしている。ガスケット500には、16個の上段開口U1~U16及び16個の下段開口L1~L16と径方向に重なる位置に貫通孔が設けられている。なお、図5図7では、ガスケット500の図示は省略されている。
【0031】
第1室C1は、環状壁305の径方向における環状壁305の外側に設けられている。第1室C1には、第1上段開口U1~第4上段開口U4及び第1下段開口L1~第4下段開口L4がつながっている。
【0032】
第2室C2は、径方向における環状壁305の外側でかつ周方向に第1室C1に隣接する位置に設けられている。第2室C2には、第5上段開口U5~第8上段開口U8及び第5下段開口L5~第8下段開口L8がつながっている。
【0033】
第3室C3は、径方向における環状壁305の外側でかつ周方向に第2室C2に隣接する位置に設けられている。第3室C3には、第9上段開口U9~第12上段開口U12及び第9下段開口L9~第12下段開口L12がつながっている。
【0034】
第4室C4は、径方向における環状壁305の外側でかつ周方向に第3室C3及び第1室C1の双方に隣接する位置に設けられている。第4室C4には、第13上段開口U13~第16上段開口U16及び第13下段開口L13~第16下段開口L16がつながっている。
【0035】
第1上段開口U1~第16上段開口U16は、第1室C1から第2室C2に向かう順方向に沿って並ぶように配置されている。第1下段開口L1~第16下段開口L16も、順方向に沿って並ぶように配置されている。
【0036】
第1室C1は、互いに分離された第1空間S1及び第2空間S2を規定している。第1室C1は、環状壁305とともに第1空間S1及び第2空間S2を規定している。第1室C1内は、第1上段開口U1、第3上段開口U3、第4上段開口U4及び第3下段開口L3が第1空間S1につながり、かつ、第2上段開口U2、第1下段開口L1、第2下段開口L2及び第4下段開口L4が第2空間S2につながるように第1空間S1と第2空間S2とが互いに分離されている。第1室C1は、第1包囲壁311と、第1区画部312aと、第2区画部312bと、第3区画部312cと、を有している。
【0037】
第1包囲壁311は、第1上段開口U1~第4上段開口U4及び第1下段開口L1~第4下段開口L4をまとめて包囲している。第1包囲壁311は、上方及び下方に開口している。
【0038】
第1区画部312aは、第1包囲壁311内を上下方向に区画している。第1区画部312aは、第1上段開口U1~第4上段開口U4及び第1下段開口L1~第4下段開口L4間に設けられている。第1区画部312aは、環状壁305の中心軸と直交する面内に位置している。
【0039】
第2区画部312bは、第2上段開口U2につながる第2空間S2を第1空間S1から区画している。第2区画部312bは、環状壁305のうち第2上段開口U2を規定する部位から径方向における外向きに突出するとともに、第2空間S2のうち第1区画部312aの上方に位置する領域を包囲する形状を有している。第2区画部312bは、第1包囲壁311から離間している。第1区画部312aのうち第2区画部312bに包囲されている部位には、貫通孔h1(図6を参照)が設けられている。
【0040】
第3区画部312cは、第3下段開口L3につながる第1空間S1を第2空間S2から区画している。第3区画部312cは、環状壁305のうち第3下段開口L3を規定する部位から径方向における外向きに突出するとともに、第1空間S1のうち第1区画部312aの下方に位置する領域を包囲する形状を有している。第3区画部312cは、第1包囲壁311から離間している。第1区画部312aのうち第3区画部312cに包囲されている部位には、貫通孔h2(図6を参照)が設けられている。
【0041】
図3及び図5に示されるように、第1室C1のうち第1空間S1を規定する部位には、第1ポートP1が設けられており、第1室C1のうち第2空間S2を規定する部位には、第2ポートP2が設けられている。本実施形態では、第1包囲壁311のうち第1区画部312aの上方の部位に第1ポートP1が設けられており、第1包囲壁311のうち第1区画部312aの下方の部位に第2ポートP2が設けられている。図2に示されるように、例えば、第1ポートP1は、第2流路130bの下流側の端部に接続され、第2ポートP2は、第2流路130bの上流側の端部に接続される。つまり、第1ポートP1は、バッテリ138から熱媒体が流入する入口ポートに設定されており、第2ポートP2は、バッテリ138に向けて熱媒体が流出する流出ポートに設定されている。
【0042】
第2室C2は、互いに分離された第3空間S3及び第4空間S4を規定している。第2室C2は、環状壁305とともに第3空間S3及び第4空間S4を規定している。第2室C2内は、第5上段開口U5、第6上段開口U6、第5下段開口L5及び第6下段開口L6が第3空間S3につながり、かつ、第7上段開口U7、第8上段開口U8、第7下段開口L7及び第8下段開口L8が第4空間S4につながるように第3空間S3と第4空間S4とが互いに分離されている。第2室C2は、第2包囲壁321と、第2区画壁322と、を有している。
【0043】
第2包囲壁321は、第5上段開口U5~第8上段開口U8及び第5下段開口L5~第8下段開口L8をまとめて包囲している。第2包囲壁321は、上方及び下方に開口している。
【0044】
第2区画壁322は、第2包囲壁321内を周方向に区画している。第2区画壁322は、第5上段開口U5、第6上段開口U6、第5下段開口L5及び第6下段開口L6と、第7上段開口U7、第8上段開口U8、第7下段開口L7及び第8下段開口L8と、の間に設けられている。第2区画壁322は、環状壁305の中心軸と平行な面内に位置している。
【0045】
図3図7に示されるように、第2室C2のうち第3空間S3を規定する部位には、第3ポートP3が設けられており、第2室C2のうち第4空間S4を規定する部位には、第4ポートP4が設けられている。本実施形態では、第2包囲壁321のうち第2区画壁322と第1室C1との間の部位に第3ポートP3が設けられており、第2包囲壁321のうち第2区画壁322と第3室C3との間の部位に第4ポートP4が設けられている。図2に示されるように、例えば、第3ポートP3は、第1流路130aの下流側の端部に接続され、第4ポートP4は、第1流路130aの上流側の端部に接続される。つまり、第3ポートP3は、ESU132、PCU133、オイルクーラ134及びヒータ136を通過した熱媒体が流入する入口ポートに設定されており、第4ポートP4は、ESU132、PCU133、オイルクーラ134及びヒータ136に向けて熱媒体が流出する流出ポートに設定されている。
【0046】
第3室C3は、互いに分離された第5空間S5及び第6空間S6を規定している。第3室C3は、環状壁305とともに第5空間S5及び第6空間S6を規定している。第3室C3内は、第12上段開口U12及び第11下段開口L11が第5空間S5につながり、かつ、第9上段開口U9、第10上段開口U10、第11上段開口U11、第9下段開口L9、第10下段開口L10及び第12下段開口L12が第6空間S6につながるように第5空間S5と第6空間S6とが互いに分離されている。第3室C3は、第3包囲壁331と、第1区画部332aと、第2区画部332bと、第3区画部332cと、を有している。
【0047】
第3包囲壁331は、第9上段開口U9~第12上段開口U12及び第9下段開口L9~第12下段開口L12をまとめて包囲している。第3包囲壁331は、上方及び下方に開口している。
【0048】
図4及び図7に示されるように、第3区画部332cは、第11下段開口L11につながる第5空間S5を第6空間S6から区画している。第3区画部332cは、環状壁305のうち第11下段開口L11を規定する部位から径方向における外向きに突出するとともに、第5空間S5のうち第1区画部332aの下方に位置する領域を包囲する形状を有している。第3区画部332cは、第3包囲壁331から離間している。
【0049】
第1区画部332aは、第3包囲壁331内を上下方向に区画している。第1区画部332aは、第9上段開口U9~第12上段開口U12及び第9下段開口L9~第12下段開口L12間に設けられている。第1区画部332aは、環状壁305の中心軸と直交する面内に位置している。
【0050】
第2区画部332bは、第12上段開口U12につながる第5空間S5を第6空間S6から区画している。第2区画部332bは、環状壁305のうち第12上段開口U12を規定する部位から径方向における外向きに突出するとともに、第5空間S5のうち第1区画部332aの上方に位置する領域を包囲する形状を有している。第2区画部332bは、第3包囲壁331につながっている。図5及び図6に示されるように、第1区画部332aには、第2区画部332bで包囲されている空間と第3区画部332cで包囲されている空間とを連通させる貫通孔h5と、第9上段開口U9及び第9下段開口L9同士並びに第10上段開口U10及び第10下段開口L10同士の少なくとも一方を連通させる貫通孔h6と、が設けられている。
【0051】
図3及び図4に示されるように、第3室C3のうち第5空間S5を規定する部位には、第5ポートP5が設けられており、第3室C3のうち第6空間S6を規定する部位には、第6ポートP6が設けられている。本実施形態では、下蓋303に第5ポートP5及び第6ポートP6が設けられている。図2に示されるように、例えば、第5ポートP5は、第4流路130dの下流側の端部に接続され、第5ポートP5は、第4流路130dの上流側の端部に接続される。つまり、第5ポートP5は、低温ラジエータ122を通過した熱媒体が流入する入口ポートに設定されており、第6ポートP6は、低温ラジエータ122に向けて熱媒体が流出する流出ポートに設定されている。
【0052】
第4室C4は、互いに分離された第7空間S7及び第8空間S8を規定している。第4室C4は、環状壁305とともに第7空間S7及び第8空間S8を規定している。第4室C4内は、第13上段開口U13、第14上段開口U14、第13下段開口L13及び第14下段開口L14が第7空間S7につながり、かつ、第15上段開口U15、第16上段開口U16、第15下段開口L15及び第16下段開口L16が第8空間S8につながるように第7空間S7と第8空間S8とが互いに分離されている。第4室C4は、第4包囲壁341と、第4区画壁342と、を有している。
【0053】
第4包囲壁341は、第13上段開口U13~第16上段開口U16及び第13下段開口L13~第16下段開口L16をまとめて包囲している。第4包囲壁341は、上方及び下方に開口している。
【0054】
第4区画壁342は、第4包囲壁341内を周方向に区画している。第4区画壁342は、第13上段開口U13、第14上段開口U14、第13下段開口L13及び第14下段開口L14と、第15上段開口U15、第16上段開口U16、第15下段開口L15及び第16下段開口L16と、の間に設けられている。第4区画壁342は、環状壁305の中心軸と平行な面内に位置している。
【0055】
図3及び図4に示されるように、第4室C4のうち第7空間S7を規定する部位には、第7ポートP7が設けられており、第4室C4のうち第8空間S8を規定する部位には、第8ポートP8が設けられている。本実施形態では、上蓋302に第7ポートP7及び第8ポートP8が設けられている。図2に示されるように、例えば、第7ポートP7は、第3流路130cの下流側の端部に接続され、第8ポートP8は、第3流路130cの上流側の端部に接続される。つまり、第7ポートP7は、チラー160を通過した熱媒体が流入する入口ポートに設定されており、第8ポートP8は、チラー160に向けて熱媒体が流出する流出ポートに設定されている。
【0056】
本実施形態では、ハウジング300は、ハウジング本体301と、上蓋302と、下蓋303と、を有している。
【0057】
ハウジング本体301は、環状壁305、第1包囲壁311、第1区画部312a、第2区画部312b、第3区画部312c、第2包囲壁321、第2区画壁322、第3包囲壁331、第1区画部332a、第2区画部332b、第3区画部332c、第4包囲壁341及び第4区画壁342を有している。
【0058】
上蓋302は、各包囲壁311~341の上方の開口を閉塞するようにハウジング本体301に接続されている。図3及び図4に示されるように、上蓋302には、第7ポートP7及び第8ポートP8が設けられている。
【0059】
下蓋303は、各包囲壁311~341の下方の開口を閉塞するようにハウジング本体301に接続されている。図3及び図4に示されるように、下蓋303には、第5ポートP5及び第6ポートP6が設けられている。
【0060】
回転部材400は、ハウジング300の内側に配置されており、ハウジング300に対して相対回転可能である。回転部材400は、ガスケット500の内側に配置されている。回転部材400は、上段切替部410と、下段切替部420と、を有している。
【0061】
上段切替部410は、16個の上段開口U1~U16の各々の開放及び閉塞を切り替える。図5に示されるように、上段切替部410は、上段第1連通路411と、上段第2連通路412と、上段閉塞部413と、を有している。
【0062】
上段第1連通路411は、16個の上段開口U1~U16のうちの一の上段開口と、周方向における一方側に向かって(順方向に沿って)前記一の上段開口の4個隣に位置する上段開口と、を互いに連通させる。図5に示される例では、上段第1連通路411は、第8上段開口U8及び第12上段開口U12同士を連通させている。
【0063】
上段第2連通路412は、周方向における一方側に向かって前記一の上段開口の10個隣に位置する上段開口と、周方向における一方側に向かって前記一の上段開口の14個隣に位置する上段開口と、を互いに連通させる。図5に示される例では、上段第2連通路412は、第2上段開口U2及び第6上段開口U6同士を連通させている。
【0064】
上段閉塞部413は、16個の上段開口U1~U16のうち上段第1連通路411及び上段第2連通路412が連通させる4個の上段開口以外の12個の上段開口を閉塞する。図5に示される例では、上段閉塞部413は、第1上段開口U1、第3上段開口U3~第5上段開口U5、第7上段開口U7、第9上段開口U9~第11上段開口U11、第13上段開口U13~第16上段開口U16を閉塞している。上段閉塞部413は、径方向における外向きに凸となるように湾曲している。
【0065】
下段切替部420は、16個の下段開口L1~L16の各々の開放及び閉塞を切り替える。図7に示されるように、下段切替部420は、下段第1連通路421と、下段第2連通路422と、下段閉塞部423と、を有している。
【0066】
下段第1連通路421は、16個の下段開口L1~L16のうちの一の下段開口と、周方向における一方側に向かって(順方向に沿って)前記一の下段開口の4個隣に位置する下段開口と、を互いに連通させる。前記一の下段開口は、16個の下段開口L1~L16のうち、周方向における前記一方側に向かって前記一の上段開口の8個隣に位置する上段開口の下方に位置している。図7に示される例では、下段第1連通路421は、第16下段開口L16及び第4下段開口L4同士を連通させている。
【0067】
下段第2連通路422は、周方向における一方側に向かって前記一の下段開口の10個隣に位置する下段開口と、周方向における一方側に向かって前記一の下段開口の14個隣に位置する下段開口と、を互いに連通させる。図7に示される例では、下段第2連通路422は、第10下段開口L10及び第14下段開口L14同士を連通させている。
【0068】
下段閉塞部423は、16個の下段開口L1~L16のうち下段第1連通路421及び下段第2連通路422が連通させる4個の下段開口以外の12個の下段開口を閉塞する。図7に示される例では、下段閉塞部423は、第1下段開口L1~第3下段開口L3、第5下段開口L5~第9下段開口L9、第11下段開口L11~第13下段開口L13、第15下段開口L15を閉塞している。下段閉塞部423は、径方向における外向きに凸となるように湾曲している。
【0069】
<モード>
次に、八方弁Vを切り替えることにより形成される、熱管理回路100における複数のモードを説明する。八方弁Vの切り替えは、図示略の制御部(ECU等)により行われる。
【0070】
[第1モード]
図8は、八方弁Vを含む低温回路130の第1モードを概略的に示している。なお、図8では、各空間S1~S8のうち径方向に各上段開口と重なる上段領域が、ハウジング300のうち径方向における内側に実線で模式的に示されており、各空間S1~S8のうち径方向に各下段開口と重なる下段領域が、ハウジング300のうち径方向における上段領域の外側に一点鎖線で模式的に示されている。また、上段第1連通路411及び上段第2連通路412が実線で示されており、下段第1連通路421及び下段第2連通路422が一点鎖線で示されている。そして、第1空間S1、第3空間S3、第5空間S5及び第7空間S7が斜線で示されている。以上のことは、図9図14においても同様である。
【0071】
第1モードでは、上段第1連通路411が第8上段開口U8と第12上段開口U12とを連結しており、上段第2連通路412が第2上段開口U2と第6上段開口U6とを連結しており、下段第1連通路421が第4下段開口L4と第16下段開口L16とを連結しており、下段第2連通路422が第10下段開口L10と第14下段開口L14とを連結している。
【0072】
第1モードでは、第4空間S4から第4ポートP4を通じて第1流路130aに流出した熱媒体は、PCU133等から吸熱した後に第3ポートP3を通じて第3空間S3に流入する。このモードでは、第5上段開口U5は上段閉塞部413により閉塞されており、第5下段開口L5及び第6下段開口L6は下段閉塞部423により閉塞されているため、第3空間S3に流入した熱媒体は、上段第2連通路412を通って第2空間S2に流入する。
【0073】
第2空間S2に流入した熱媒体は、貫通孔h1を通じてハウジング300の下段領域に流入する。ここで、第1下段開口L1及び第2下段開口L2は下段閉塞部423により閉塞されているため、第2空間S2のうち下段領域に流入した熱媒体は、下段第1連通路421を通って第8空間S8に流入する。なお、第1空間S1につながっている各開口(第1上段開口U1、第3上段開口U3、第4上段開口U4及び第3下段開口L3)は、それぞれ上段閉塞部413及び下段閉塞部423により閉塞されているため、第2空間S2のうち下段領域に流入した熱媒体は、第2ポートP2を通じて第2流路130bに流出しない。
【0074】
第8空間S8につながっている第15上段開口U15及び第16上段開口U16は、上段閉塞部413により閉塞されており、第8空間S8につながっている第15下段開口L15は、下段閉塞部423により閉塞されているため、第8空間S8に流入した熱媒体は、第8ポートP8を通じて第3流路130cに流出する。その熱媒体は、チラー160を流れる作動媒体と熱交換した後、第7ポートP7を通じて第7空間S7に流入する。
【0075】
第7空間S7につながっている第13上段開口U13及び第14上段開口U14は、上段閉塞部413により閉塞されており、第7空間S7につながっている第13下段開口L13は、下段閉塞部423により閉塞されているため、第7空間S7に流入した熱媒体は、下段第2連通路422を通って第6空間S6に流入する。
【0076】
第6空間S6につながっている第9上段開口U9~第11上段開口U11は、上段閉塞部413により閉塞されており、第6空間S6につながっている第9下段開口L9及び第12下段開口L12は、下段閉塞部423により閉塞されているため、第6空間S6に流入した熱媒体は、第6ポートP6を通じて第4流路130dに流出する。その熱媒体は、低温ラジエータ122と熱交換した後、第5ポートP5を通じて第5空間S5に流入する。
【0077】
第5空間S5につながっている第11下段開口L11は、下段閉塞部423により閉塞されているため、第5空間S5に流入した熱媒体は、貫通孔h5を通じて第5空間S5のうちの上段領域に流入し、上段第1連通路411を通って第4空間S4に流入する。
【0078】
以上のように、第1モードでは、熱媒体がPCU133等、チラー160及び低温ラジエータ122をこの順に循環する回路が形成され、バッテリ138はその回路から切り離されている。
【0079】
[第1モードの機能]
第1モードでは、PCU133等の廃熱や、PCU133等の運転効率を低下させることによって当該PCU133等で生成した熱(創熱)を、電動車両1aにおける車室の暖房に利用することが可能となる。さらに、上記回路からバッテリ138が切り離されているため、例えばバッテリ138の自己昇温を含むバッテリ138の昇温中に、上記回路を流れる熱媒体によってバッテリ138が冷却されることが抑制される。なお、PCU133等で生じた余分な熱は、低温ラジエータ122において外気に放出される。また、低温ラジエータ122に霜が付着している場合、PCU133等において回収した熱を低温ラジエータ122の除霜に用いることも可能である。さらに、低温ラジエータ122で回収した熱をチラー160に供給すること(外気ヒートポンプ)も可能である。
【0080】
[第2モード]
図9は、八方弁Vを含む低温回路130の第2モードを概略的に示している。第2モードでは、上段第1連通路411が第7上段開口U7と第11上段開口U11とを連結しており、上段第2連通路412が第1上段開口U1と第5上段開口U5とを連結しており、下段第1連通路421が第3下段開口L3と第15下段開口L15とを連結しており、下段第2連通路422が第9下段開口L9と第13下段開口L13とを連結している。
【0081】
第2モードでは、熱媒体がPCU133等とチラー160とを循環する回路が形成されており、バッテリ138及び低温ラジエータ122はその回路から切り離されている。この第2モードは、バッテリ138に加えて低温ラジエータ122も切り離されている点が第1モードと異なるため、第1モードで実現可能な各機能のうち低温ラジエータ122に関するものが省かれる。
【0082】
[第3モード]
図10は、八方弁Vを含む低温回路130の第3モードを概略的に示している。第3モードでは、上段第1連通路411が第6上段開口U6と第10上段開口U10とを連結しており、上段第2連通路412が第4上段開口U4と第16上段開口U16とを連結しており、下段第1連通路421が第2下段開口L2と第14下段開口L14とを連結しており、下段第2連通路422が第8下段開口L8と第12下段開口L12とを連結している。
【0083】
第3モードでは、熱媒体がPCU133等と八方弁Vとを循環する第1回路と、熱媒体がバッテリ138とチラー160とを循環する第2回路と、が形成されており、低温ラジエータ122は各回路から切り離されている。この第3モードでは、第1回路において、PCU133等の廃熱が熱媒体に蓄積される一方、第2回路において、バッテリ138で生じた熱がチラー160で放出される。また、低温ラジエータ122での放熱が抑制される。
【0084】
[第4モード]
図11は、八方弁Vを含む低温回路130の第4モードを概略的に示している。第4モードでは、上段第1連通路411が第3上段開口U3と第7上段開口U7とを連結しており、上段第2連通路412が第1上段開口U1と第13上段開口U13とを連結しており、下段第1連通路421が第11下段開口L11と第15下段開口L15とを連結しており、下段第2連通路422が第5下段開口L5と第9下段開口L9とを連結している。
【0085】
第4モードでは、熱媒体がPCU133等、低温ラジエータ122及びチラー160を循環する回路が形成されており、バッテリ138はその回路から切り離されている。この第4モードでは、回路における熱媒体の循環方向が第1モードと逆になっている。第4モードで実現可能な機能は、第1モードで実現可能な機能と実質的に同じである。
【0086】
[第5モード]
図12は、八方弁Vを含む低温回路130の第5モードを概略的に示している。第5モードでは、上段第1連通路411が第2上段開口U2と第6上段開口U6とを連結しており、上段第2連通路412が第12上段開口U12と第16上段開口U16とを連結しており、下段第1連通路421が第10下段開口L10と第14下段開口L14とを連結しており、下段第2連通路422が第4下段開口L4と第8下段開口L8とを連結している。
【0087】
第5モードでは、熱媒体がPCU133等と八方弁Vとを循環する第1回路と、熱媒体がチラー160と低温ラジエータ122とを循環する第2回路と、が形成されており、バッテリ138は各回路から切り離されている。この第5モードでは、第1回路において、PCU133等の廃熱が熱媒体に蓄積される一方、第2回路において、低温ラジエータ122で回収した熱をチラー160に供給すること(外気ヒートポンプ)が可能である。また、例えばバッテリ138の自己昇温を含むバッテリ138の昇温中に、熱媒体によるバッテリ138の冷却が抑制される。
【0088】
[第6モード]
図13は、八方弁Vを含む低温回路130の第6モードを概略的に示している。第6モードでは、上段第1連通路411が第1上段開口U1と第5上段開口U5とを連結しており、上段第2連通路412が第11上段開口U11と第15上段開口U15とを連結しており、下段第1連通路421が第9下段開口L9と第13下段開口L13とを連結しており、下段第2連通路422が第3下段開口L3と第7下段開口L7とを連結している。
【0089】
第6モードでは、熱媒体がPCU133等と八方弁Vとを循環する第1回路と、熱媒体がチラー160と八方弁Vとを循環する第2回路と、が形成されており、バッテリ138及び低温ラジエータ122は各回路から切り離されている。この第6モードでは、第1回路において、PCU133等の廃熱が熱媒体に蓄積され、また、例えばバッテリ138の自己昇温を含むバッテリ138の昇温中に、熱媒体によるバッテリ138の冷却が抑制される。なお、第6モードでは、第2ウォータポンプ139は停止されてもよい。
【0090】
[第7モード]
図14は、八方弁Vを含む低温回路130の第7モードを概略的に示している。第7モードでは、上段第1連通路411が第2上段開口U2と第14上段開口U14とを連結しており、上段第2連通路412が第8上段開口U8と第12上段開口U12とを連結しており、下段第1連通路421が第6下段開口L6と第10下段開口L10とを連結しており、下段第2連通路422が第4下段開口L4と第16下段開口L16とを連結している。
【0091】
第7モードでは、熱媒体がPCU133等と低温ラジエータ122とを循環する第1回路と、熱媒体がチラー160と八方弁Vとを循環する第2回路と、が形成されており、バッテリ138は各回路から切り離されている。この第7モードでは、第1回路において、PCU133等の廃熱が低温ラジエータ122で放出され、また、例えばバッテリ138の自己昇温を含むバッテリ138の昇温中に、熱媒体によるバッテリ138の冷却が抑制される。なお、第7モードでは、第2ウォータポンプ139は停止されてもよい。
【0092】
[その他のモード]
図示は省略するが、八方弁Vは、熱管理回路100を上記7つのモードとは異なるモードに切り替えることも可能である。そのようなモードとして、例えば、以下の6つのモードが挙げられる。
【0093】
[第8モード]
第8モードでは、上段第1連通路411が第10上段開口U10と第14上段開口U14とを連結しており、上段第2連通路412が第4上段開口U4と第8上段開口U8とを連結しており、下段第1連通路421が第2下段開口L2と第6下段開口L6とを連結しており、下段第2連通路422が第12下段開口L12と第16下段開口L16とを連結している。第8モードでは、熱媒体がPCU133等とバッテリ138とを循環する回路と、熱媒体がチラー160と八方弁Vとを循環する回路と、が形成され、低温ラジエータ122が各回路から切り離されている。
【0094】
[第9モード]
第9モードでは、上段第1連通路411が第9上段開口U9と第13上段開口U13とを連結しており、上段第2連通路412が第3上段開口U3と第7上段開口U7とを連結しており、下段第1連通路421が第1下段開口L1と第5下段開口L5とを連結しており、下段第2連通路422が第11下段開口L11と第15下段開口L15とを連結している。第9モードでは、熱媒体がPCU133等とバッテリ138とを循環する回路と、熱媒体がチラー160と低温ラジエータ122とを循環する回路と、が形成される。
【0095】
[第10モード]
第10モードでは、上段第1連通路411が第5上段開口U5と第9上段開口U9とを連結しており、上段第2連通路412が第3上段開口U3と第15上段開口U15とを連結しており、下段第1連通路421が第13下段開口L13と第16下段開口L16とを連結しており、下段第2連通路422が第7下段開口L7と第11下段開口L11とを連結している。第10モードでは、熱媒体がPCU133等と低温ラジエータ122とを循環する回路と、熱媒体がバッテリ138とチラー160とを循環する回路と、が形成される。
【0096】
[第11モード]
第11モードでは、上段第1連通路411が第4上段開口U4と第8上段開口U8とを連結しており、上段第2連通路412が第2上段開口U2と第14上段開口U14とを連結しており、下段第1連通路421が第12下段開口L12と第16下段開口L16とを連結しており、下段第2連通路422が第6下段開口L6と第10下段開口L10とを連結している。第11モードでは、熱媒体がPCU133等、チラー160及びバッテリ138をこの順に循環する回路が形成され、低温ラジエータ122がその回路から切り離される。
【0097】
[第12モード]
第12モードでは、上段第1連通路411が第4上段開口U4と第16上段開口U16とを連結しており、上段第2連通路412が第10上段開口U10と第14上段開口U14とを連結しており、下段第1連通路421が第8下段開口L8と第12下段開口L12とを連結しており、下段第2連通路422が第2下段開口L2と第6下段開口L6とを連結している。第12モードでは、熱媒体がPCU133等、バッテリ138及びチラー160をこの順に循環する回路が形成され、低温ラジエータ122がその回路から切り離される。
【0098】
[第13モード]
第13モードでは、上段第1連通路411が第3上段開口U3と第15上段開口U15とを連結しており、上段第2連通路412が第9上段開口U9と第13上段開口U13とを連結しており、下段第1連通路421が第7下段開口L7と第11下段開口L11とを連結しており、下段第2連通路422が第1下段開口L1と第5下段開口L5とを連結している。第13モードでは、熱媒体がPCU133等、バッテリ138、チラー160及び低温ラジエータ122をこの順に循環する回路が形成される。
【0099】
以上に説明したように、本実施形態における八方弁Vでは、ハウジング300に対して回転部材400を回転させることにより、上段第1連通路411、上段第2連通路412、下段第1連通路421及び下段第2連通路422によって各空間S1~S8の連通状態が切り替わる。このため、例えば、八方弁Vが熱管理回路100に設けられることにより、当該熱管理回路100を複数のモードに切り替えることが可能となる。
【0100】
上述した例示的な実施形態は、以下の態様の具体例であることが当業者により理解される。
【0101】
[態様1]
熱管理回路に設けられることが可能な八方弁であって、
ハウジングと、
前記ハウジングの内側に配置されており、前記ハウジングに対して相対回転可能な回転部材と、を備え、
前記ハウジングは、
前記回転部材の外周面を取り囲んでおり、環状に形成された環状壁と、
前記回転部材の径方向における前記環状壁の外側に設けられており、前記環状壁とともに互いに分離された第1空間及び第2空間を規定する第1室と、
前記径方向における前記環状壁の外側でかつ前記回転部材の周方向に前記第1室に隣接する位置に設けられており、前記環状壁とともに互いに分離された第3空間及び第4空間を規定する第2室と、
前記径方向における前記環状壁の外側でかつ前記周方向に前記第2室に隣接する位置に設けられており、前記環状壁とともに互いに分離された第5空間及び第6空間を規定する第3室と、
前記径方向における前記環状壁の外側でかつ前記周方向に前記第3室及び前記第1室の双方に隣接する位置に設けられており、前記環状壁とともに互いに分離された第7空間及び第8空間を規定する第4室と、を有し、
前記環状壁には、前記周方向に沿って間隔を置いて並ぶ16個の上段開口と、前記周方向に沿って間隔を置いて並ぶ16個の下段開口と、が設けられており、
前記回転部材は、
前記16個の上段開口の各々の開放及び閉塞を切り替える上段切替部と、
前記上段切替部と一体的に回転し、前記16個の下段開口の各々の開放及び閉塞を切り替える下段切替部と、を有し、
前記上段切替部は、
前記16個の上段開口のうちの一の上段開口と、前記周方向における一方側に向かって前記一の上段開口の4個隣に位置する上段開口と、を互いに連通させる上段第1連通路と、
前記周方向における前記一方側に向かって前記一の上段開口の10個隣に位置する上段開口と、前記周方向における前記一方側に向かって前記一の上段開口の14個隣に位置する上段開口と、を互いに連通させる上段第2連通路と、
前記16個の上段開口のうち前記上段第1連通路及び前記上段第2連通路が連通させる4個の上段開口以外の12個の上段開口を閉塞する上段閉塞部と、を有し、
前記下段切替部は、
前記16個の下段開口のうち、前記周方向における前記一方側に向かって前記一の上段開口の8個隣に位置する上段開口の下方に位置する一の下段開口と、前記周方向における一方側に向かって前記一の下段開口の4個隣に位置する下段開口と、を互いに連通させる下段第1連通路と、
前記周方向における前記一方側に向かって前記一の下段開口の10個隣に位置する下段開口と、前記周方向における前記一方側に向かって前記一の下段開口の14個隣に位置する下段開口と、を互いに連通させる下段第2連通路と、
前記16個の下段開口のうち前記下段第1連通路及び前記下段第2連通路が連通させる4個の下段開口以外の12個の下段開口を閉塞する下段閉塞部と、を有し、
前記16個の上段開口は、
前記第1室につながっており、前記第1室から前記第2室に向かう順方向に沿って並ぶように配置された第1上段開口、第2上段開口、第3上段開口及び第4上段開口と、
前記第2室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第5上段開口、第6上段開口、第7上段開口及び第8上段開口と、
前記第3室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第9上段開口、第10上段開口、第11上段開口及び第12上段開口と、
前記第4室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第13上段開口、第14上段開口、第15上段開口及び第16上段開口と、を有し、
前記16個の下段開口は、
前記第1室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第1下段開口、第2下段開口、第3下段開口及び第4下段開口と、
前記第2室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第5下段開口、第6下段開口、第7下段開口及び第8下段開口と、
前記第3室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第9下段開口、第10下段開口、第11下段開口及び第12下段開口と、
前記第4室につながっており、前記順方向に沿って並ぶように配置された第13下段開口、第14下段開口、第15下段開口及び第16下段開口と、を有し、
前記第1室は、前記第1上段開口、前記第3上段開口、前記第4上段開口及び前記第3下段開口が前記第1空間につながり、かつ、前記第2上段開口、前記第1下段開口、前記第2下段開口及び前記第4下段開口が前記第2空間につながるように前記第1空間と前記第2空間とが互いに分離されており、
前記第2室は、前記第5上段開口、前記第6上段開口、前記第5下段開口及び前記第6下段開口が前記第3空間につながり、かつ、前記第7上段開口、前記第8上段開口、前記第7下段開口及び前記第8下段開口が前記第4空間につながるように前記第3空間と前記第4空間とが互いに分離されており、
前記第3室は、前記第12上段開口及び前記第11下段開口が前記第5空間につながり、かつ、前記第9上段開口、前記第10上段開口、前記第11上段開口、前記第9下段開口、前記第10下段開口及び前記第12下段開口が前記第6空間につながるように前記第5空間と前記第6空間とが互いに分離されており、
前記第4室は、前記第13上段開口、前記第14上段開口、前記第13下段開口及び前記第14下段開口が前記第7空間につながり、かつ、前記第15上段開口、前記第16上段開口、前記第15下段開口及び前記第16下段開口が前記第8空間につながるように前記第7空間と前記第8空間とが互いに分離されており、
前記第1室のうち前記第1空間を規定する部位には、第1ポートが設けられており、
前記第1室のうち前記第2空間を規定する部位には、第2ポートが設けられており、
前記第2室のうち前記第3空間を規定する部位には、第3ポートが設けられており、
前記第2室のうち前記第4空間を規定する部位には、第4ポートが設けられており、
前記第3室のうち前記第5空間を規定する部位には、第5ポートが設けられており、
前記第3室のうち前記第6空間を規定する部位には、第6ポートが設けられており、
前記第4室のうち前記第7空間を規定する部位には、第7ポートが設けられており、
前記第4室のうち前記第8空間を規定する部位には、第8ポートが設けられている、八方弁。
【0102】
[態様2]
前記ハウジングは、
前記環状壁を含み、各空間を上下方向に開放する形状を有するハウジング本体と、
前記ハウジング本体に接続されており、各空間を上方から塞ぐ上蓋と、
前記ハウジング本体に接続されており、各空間を下方から塞ぐ下蓋と、を有する、態様1に記載の八方弁。
【0103】
なお、今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれる。
【符号の説明】
【0104】
1a 電動車両、100 熱管理回路、110 高温回路、120 ラジエータ、121 高温ラジエータ、122 低温ラジエータ、130 低温回路、132 SPU、133 PCU、134 オイルクーラ、138 バッテリ、140 コンデンサ、150 冷凍サイクル、160 チラー、300 ハウジング、301 ハウジング本体、302 上蓋、303 下蓋、311 第1包囲壁、312a 第1区画部、312b 第2区画部、312c 第3区画部、321 第2包囲壁、322 第2区画壁、331 第3包囲壁、332a 第1区画部、332b 第2区画部、332c 第3区画部、341 第4包囲壁、342 第2区画壁、400 回転部材、410 上段切替部、411 上段第1連通路、412 上段第2連通路、413 上段閉塞部、420 下段切替部、421 下段第1連通路、422 下段第2連通路、423 下段閉塞部、500 ガスケット、C1 第1室、C2 第2室、C3 第3室、C4 第4室、L1~L16 下段開口、P1~P8 ポート、S1~S8 空間、U1~U16 上段開口、V 八方弁。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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