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特開2024-175346配信装置、端末装置、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175346
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】配信装置、端末装置、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/26 20240101AFI20241211BHJP
【FI】
G06Q50/26
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093057
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】308036402
【氏名又は名称】株式会社JVCケンウッド
(74)【代理人】
【識別番号】100103894
【弁理士】
【氏名又は名称】家入 健
(72)【発明者】
【氏名】荻下 正明
(72)【発明者】
【氏名】宍戸 一郎
(72)【発明者】
【氏名】樋本 卓
(72)【発明者】
【氏名】下島野 英雄
(72)【発明者】
【氏名】太田 正樹
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC35
5L050CC35
(57)【要約】
【課題】情報配信の対象となる地域を適切に指定し、地域を限定した情報を効率よく配信することが可能な配信装置を提供すること。
【解決手段】本開示にかかる配信装置1は、所定の地域を第1区画で分割した上位エリアの情報、及び上位エリアを第1区画よりも小さい第2区画で分割した下位エリアの情報を取得する分割エリア取得部11と、情報配信の対象として指定された指定領域に関する指定領域情報を取得する指定領域取得部12と、分割エリア取得部11及び指定領域取得部12で取得された情報に基づいて、指定領域に対応する上位エリアの情報、及び指定領域に対応する下位エリアの情報の少なくとも一方を含む配信領域情報を生成するとともに、配信領域情報を含む配信情報を生成する生成部13と、生成部13で生成された配信情報を端末装置に送信する送信部18と、を備える。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の地域を第1区画で分割した上位エリアの情報、及び上位エリアを前記第1区画よりも小さい第2区画で分割した下位エリアの情報を取得する分割エリア取得部と、
情報配信の対象として指定された指定領域に関する指定領域情報を取得する指定領域取得部と、
前記分割エリア取得部及び前記指定領域取得部で取得された情報に基づいて、前記指定領域に対応する上位エリアの情報、及び前記指定領域に対応する下位エリアの情報の少なくとも一方を含む配信領域情報を生成するとともに、前記配信領域情報を含む配信情報を生成する生成部と、
前記生成部で生成された前記配信情報を端末装置に送信する送信部と、
を備え、
前記生成部は、
前記指定領域に対応する一の上位エリアを特定し、
前記一の上位エリアにおいて前記指定領域が占める面積の割合が所定値以上である場合に、前記一の上位エリアの情報を前記配信領域情報に含め、
前記一の上位エリアにおいて前記指定領域が占める面積の割合が前記所定値未満である場合に、前記一の上位エリアに含まれ、かつ前記指定領域に対応する下位エリアの情報を前記配信領域情報に含める
配信装置。
【請求項2】
前記生成部は、前記配信領域情報において上位エリアの情報を下位エリアの情報よりも先の位置に配置する
請求項1に記載の配信装置。
【請求項3】
前記生成部は、前記配信情報の緊急性の高さに応じて、前記所定値を設定する
請求項1又は2に記載の配信装置。
【請求項4】
自装置の位置情報を取得する位置取得部と、
所定の地域を第1区画で分割した上位エリアの情報、及び上位エリアを前記第1区画よりも小さい第2区画で分割した下位エリアの情報に基づいて特定された、前記位置情報に対応する上位エリアを示す第1エリア識別子、及び前記位置情報に対応する下位エリアを示す第2エリア識別子を取得する自装置エリア取得部と、
配信装置から送信される配信情報を受信する受信部と、
前記受信部で受信した前記配信情報を出力するか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記配信情報は、前記配信情報の配信領域を示す配信領域情報を含み、前記配信領域情報は、1以上の上位エリアの識別子及び1以上の下位エリアの識別子を含み、かつ上位エリアの識別子は下位エリアの識別子よりも先の位置に配置されており、
前記判定部は、
前記配信領域情報の先頭から順に上位エリア又は下位エリアの識別子を抽出し、抽出した識別子が前記第1エリア識別子又は前記第2エリア識別子に一致する場合に、前記配信情報を出力すると判定する
端末装置。
【請求項5】
自装置の位置情報を取得する位置取得ステップと、
所定の地域を第1区画で分割した上位エリアの情報、及び上位エリアを前記第1区画よりも小さい第2区画で分割した下位エリアの情報に基づいて特定された、前記位置情報に対応する上位エリアを示す第1エリア識別子、及び前記位置情報に対応する下位エリアを示す第2エリア識別子を取得する自装置エリア取得ステップと、
配信装置から送信される配信情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した前記配信情報を出力するか否かを判定する判定ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記配信情報は、前記配信情報の配信領域を示す配信領域情報を含み、前記配信領域情報は、1以上の上位エリアの識別子及び1以上の下位エリアの識別子を含み、かつ上位エリアの識別子は下位エリアの識別子よりも先の位置に配置されており、
前記判定ステップでは、
前記配信領域情報の先頭から順に上位エリア又は下位エリアの識別子を抽出し、抽出した識別子が前記第1エリア識別子又は前記第2エリア識別子に一致する場合に、前記配信情報を出力すると判定する
プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、配信装置、端末装置、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
所定の地域を複数の区画に分割し、当該区画を用いて情報の配信対象地域を設定する技術が知られている。例えば、特許文献1は、市区町村よりも小さい区画で分割された複数のメッシュ領域で構成される警戒対象地域の情報を用いて、情報を配信する情報提供サーバを開示する。当該情報提供サーバは、ユーザ宅が警戒対象地域に含まれるか否かを判定し、ユーザ宅が警戒対象地域に含まれる場合に、当該ユーザの端末装置にアラートコンテンツを配信する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-098579号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1が開示する技術では、ユーザ宅が警戒対象地域に含まれるか否かを情報提供サーバが判定するため、ユーザ宅の情報を情報提供サーバに登録して管理する必要がある。このため特に、アラートコンテンツを配信する対象のユーザの数が多くなると、情報提供サーバの処理負担が大きくなる。また、特許文献1が開示する技術では、大きさの等しい複数のメッシュ領域を用いて警戒対象地域が構成されている。そのため、メッシュ領域を大きくした場合には、緊急性の低いユーザ宅が警戒対象地域に含まれる可能性が高くなる。そのため、情報提供サーバは、緊急性の低いユーザ宅のユーザに対してアラートコンテンツを配信する可能性がある。一方、メッシュ領域を小さくした場合には、情報提供サーバにおいてユーザ宅が警戒対象地域に含まれるか否かを判定するための処理量が多くなる。すなわち、特許文献1が開示する技術では、情報配信の対象となる地域を適切に指定し、地域を限定した情報を効率よく配信することは十分考慮されていない。
【0005】
本開示の目的は、上述した課題を鑑み、情報配信の対象となる地域を適切に指定し、地域を限定した情報を効率よく配信することが可能な配信装置、端末装置、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示にかかる配信装置は、
所定の地域を第1区画で分割した上位エリアの情報、及び上位エリアを前記第1区画よりも小さい第2区画で分割した下位エリアの情報を取得する分割エリア取得部と、
情報配信の対象として指定された指定領域に関する指定領域情報を取得する指定領域取得部と、
前記分割エリア取得部及び前記指定領域取得部で取得された情報に基づいて、前記指定領域に対応する上位エリアの情報、及び前記指定領域に対応する下位エリアの情報の少なくとも一方を含む配信領域情報を生成するとともに、前記配信領域情報を含む配信情報を生成する生成部と、
前記生成部で生成された前記配信情報を端末装置に送信する送信部と、
を備え、
前記生成部は、
前記指定領域に対応する一の上位エリアを特定し、
前記一の上位エリアにおいて前記指定領域が占める面積の割合が所定値以上である場合に、前記一の上位エリアの情報を前記配信領域情報に含め、
前記一の上位エリアにおいて前記指定領域が占める面積の割合が前記所定値未満である場合に、前記一の上位エリアに含まれ、かつ前記指定領域に対応する下位エリアの情報を前記配信領域情報に含めるものである。
【0007】
本開示にかかる端末装置は、
自装置の位置情報を取得する位置取得部と、
所定の地域を第1区画で分割した上位エリアの情報、及び上位エリアを前記第1区画よりも小さい第2区画で分割した下位エリアの情報に基づいて特定された、前記位置情報に対応する上位エリアを示す第1エリア識別子、及び前記位置情報に対応する下位エリアを示す第2エリア識別子を取得する自装置エリア取得部と、
配信装置から送信される配信情報を受信する受信部と、
前記受信部で受信した前記配信情報を出力するか否かを判定する判定部と、
を備え、
前記配信情報は、前記配信情報の配信領域を示す配信領域情報を含み、前記配信領域情報は、1以上の上位エリアの識別子及び1以上の下位エリアの識別子を含み、かつ上位エリアの識別子は下位エリアの識別子よりも先の位置に配置されており、
前記判定部は、
前記配信領域情報の先頭から順に上位エリア又は下位エリアの識別子を抽出し、抽出した識別子が前記第1エリア識別子又は前記第2エリア識別子に一致する場合に、前記配信情報を出力すると判定するものである。
【0008】
本開示にかかるプログラムは、
自装置の位置情報を取得する位置取得ステップと、
所定の地域を第1区画で分割した上位エリアの情報、及び上位エリアを前記第1区画よりも小さい第2区画で分割した下位エリアの情報に基づいて特定された、前記位置情報に対応する上位エリアを示す第1エリア識別子、及び前記位置情報に対応する下位エリアを示す第2エリア識別子を取得する自装置エリア取得ステップと、
配信装置から送信される配信情報を受信する受信ステップと、
前記受信ステップで受信した前記配信情報を出力するか否かを判定する判定ステップと、
をコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記配信情報は、前記配信情報の配信領域を示す配信領域情報を含み、前記配信領域情報は、1以上の上位エリアの識別子及び1以上の下位エリアの識別子を含み、かつ上位エリアの識別子は下位エリアの識別子よりも先の位置に配置されており、
前記判定ステップでは、
前記配信領域情報の先頭から順に上位エリア又は下位エリアの識別子を抽出し、抽出した識別子が前記第1エリア識別子又は前記第2エリア識別子に一致する場合に、前記配信情報を出力すると判定するものである。
【発明の効果】
【0009】
本開示にかかる配信装置、端末装置、及びプログラムは、情報配信の対象となる地域を適切に指定し、地域を限定した情報を効率よく配信することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態にかかる配信システムの全体構成を示す図である。
図2】実施形態にかかる配信装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図3】標準地域メッシュデータとして記憶されたメッシュ領域の一例を示す図である。
図4】実施形態にかかる指定領域及び配信領域の一例を示す図である。
図5】実施形態にかかる配信装置が行う処理の全体的な流れを示すフローチャートである。
図6】実施形態にかかる生成部が、端末装置に送信するための配信領域情報を生成する生成処理を示すフローチャートである。
図7】実施形態にかかる生成された配信領域情報の一例を示す図である。
図8】実施形態にかかる端末装置の機能的な構成を示すブロック図である。
図9】実施形態にかかる端末装置が行う処理の全体的な流れを示すフローチャートである。
図10】実施形態にかかる判定部が行う判定処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下では、本開示の実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。各図面において、同一又は対応する要素には同一の符号が付されている。説明の明確化のため、必要に応じて重複説明は省略される。
【0012】
(配信システム100の構成及び概要)
図1を参照して、実施形態にかかる配信システム100について説明する。図1は、配信システム100の全体構成を示す図である。配信システム100は、配信装置1及び複数の端末装置2を備えている。なお、図では、1つの配信装置1及び3つの端末装置2が示されているが、配信装置1の数及び端末装置2の数は、それぞれ図示したものに限られない。すなわち、配信装置1の数は1つ以上の任意の数であってよく、端末装置2の数は1つ以上の任意の数であってよい。
【0013】
配信装置1及び端末装置2は、ネットワークNを介して接続されている。ネットワークNは、無線又は有線の通信回線である。ネットワークNとしては、例えば、携帯電話回線、固定電話回線、無線LAN(Local Area Network)、有線LAN、業務用無線、防災無線、インターネット回線などを用いればよく、通信の種別は限定されない。
【0014】
配信システム100は、配信装置1が所定の処理を行うことで、端末装置2に対して配信情報を配信するシステムである。配信情報は、特定の地域(領域)を配信対象とした情報である。配信情報は、例えば、災害に関する災害情報、行政機関からの通知、又は商店街から通知などの情報を含み得る。また、配信情報は、ユーザに対する通知の内容を示す通知情報と、配信の対象である配信領域を示す配信領域情報とを含んでいる。通知情報は、テキストデータ、音声データ、画像データ、映像データなどの任意の種類のデータであってよく、これらの組み合わせであってもよい。通知情報は、配信コンテンツと呼ばれることもある。
【0015】
配信装置1は、所定の生成処理を行うことで、上述の配信領域情報を生成する。具体的には、まず配信装置1は、情報配信の対象として指定された指定領域に関する指定領域情報を取得する。指定領域は、例えば、配信システム100の運用者により指定される。次に、配信装置1は、大きさの異なる2種類のメッシュ領域の情報を用いて、指定領域を近似した配信領域を設定する。2種類のメッシュ領域は、所定の地域を第1区画で分割した上位エリア、及び上位エリアを第1区画よりも小さい第2区画で分割した下位エリアをそれぞれ構成するものである。
【0016】
配信装置1は、指定領域に対応する上位エリアを特定し、特定した上位エリアにおいて指定領域が占める面積の割合が所定値以上であるか否かに応じて異なる処理を行う。具体的には、配信装置1は、まず指定領域を少なくとも一部に含む上位エリアを指定領域に対応する(該当する)上位エリアとして特定する。ここで特定された上位エリアは1つ又は複数であるが、特定された上位エリアの中の1つの上位エリアを「一の上位エリア」と呼ぶ。そして配信装置1は、一の上位エリアにおいて指定領域が占める面積の割合が所定値以上である場合に、一の上位エリアの情報を配信領域情報に含める。一方、配信装置1は、一の上位エリアにおいて指定領域が占める面積の割合が所定値未満である場合に、一の上位エリアに含まれる下位エリアの中で指定領域に対応する下位エリアの情報を配信領域情報に含める。
【0017】
つまり、配信装置1は、一の上位エリアに対して指定領域が占める面積の割合が高い場合に、一の上位エリアを配信領域として設定する。一方、配信装置1は、一の上位エリアに対して指定領域が占める面積の割合が低い場合に、一の上位エリアではなく、一の上位エリアに含まれる下位エリアのうち、指定領域に対応する下位エリアを配信領域として設定する。特定された上位エリアが複数ある場合には、このような処理を繰り返して、配信領域情報を作成する。すなわち、配信装置1は、2種類のメッシュ領域の情報(2種類のエリアの情報)を用いることにより、指定領域を必要十分な精度で適切に近似することができる。
【0018】
このようにして、配信装置1は、端末装置2に送信するための配信領域情報を生成する。配信装置1は、配信領域に含まれる上位エリアの情報及び下位エリアの情報を含めて配信領域情報を生成する。配信装置1は、上位エリアの情報及び下位エリアの情報として、それぞれのエリアに対応するメッシュ領域の情報を用いる。
【0019】
メッシュ領域の情報は、例えば、メッシュ領域を識別するための識別子を含む。当該識別子は、例えば、数字、文字、又は記号の組み合わせなどを用いて表され得る。当該識別子は、例えば、メッシュ領域を識別するメッシュ番号(メッシュコード)である。もちろん、メッシュ(エリア)を識別するための識別子は、番号(数字)に限らず、任意の文字列や記号であってよい。配信領域は、複数のメッシュ領域を含み得る。よって、配信領域情報は、複数の領域に対応する複数のメッシュ番号を含み得る。なお、以下ではメッシュ領域の情報を含むデータを「メッシュデータ」と称する場合がある。また以下では、メッシュ領域を単に「メッシュ」と称する場合がある。
【0020】
配信装置1は、生成した配信領域情報を含む配信情報を、端末装置2に送信する。本実施形態では、図1に示すように、配信装置1は複数(3つ)の端末装置2に配信情報を送信する。複数の端末装置2のそれぞれは、配信情報を配信装置1から受信する。複数の端末装置2のそれぞれが行う処理は同様であるので、以下では1つの端末装置2を用いて、端末装置2の処理の概要を説明する。
【0021】
端末装置2は、受信した配信情報に含まれる配信領域情報に基づいて、所定の判定処理を行うことで、受信した配信情報を出力するか否かを判定する。換言すれば、端末装置2は、受信した配信情報が自装置を対象としたものであるか否かを判定し、配信情報が自装置を対象にしたものであると判定した場合に、それを出力する。具体的には、まず端末装置2は、自装置の位置情報を取得する。次に、端末装置2は、位置情報に対応する上位エリアである第1エリア、及び位置情報に対応する下位エリアである第2エリアを特定する。具体的には、端末装置2は、第1エリアの識別子(メッシュ番号)と、第2エリアの識別子(メッシュ番号)を特定する。そして、端末装置2は、配信領域情報に含まれる情報と、特定した第1エリアの情報及び第2エリアの情報とを照合する。例えば、端末装置2は、配信領域情報に含まれるメッシュ番号と、第1エリア及び第2エリアのそれぞれに対応するメッシュ番号と、を照合する。
【0022】
いずれかのメッシュ番号が一致した場合、端末装置2は、自装置の位置が配信領域に含まれると判定する。言い換えると、端末装置2は、自装置が情報配信の対象であると判定する。端末装置2は、自装置が配信領域に含まれると判定した場合に、受信した配信情報を出力すると判定し、配信情報を表示や音声により出力する。これにより、端末装置2はユーザに配信情報を通知(報知)することができる。
【0023】
なお、配信装置1としては、例えば、PC(Personal Computer)などが用いられ得る。また端末装置2としては、例えば、住宅又は避難所などに設けられる戸別受信機などが用いられ得る。端末装置2は、例えば、スマートフォン、携帯電話端末、タブレット端末、PCなどであってもよい。
【0024】
(配信装置1の構成)
続いて、図2を参照して、配信装置1の構成について詳細に説明する。図2は、配信装置1の機能的な構成を示すブロック図である。配信装置1は、制御部10、通信部15、入力部16、表示部17、及び記憶部M1を備えている。また通信部15は、送信部18と受信部19とを備えている。また、制御部10は、分割エリア取得部11、指定領域取得部12、及び生成部13を備えている。
【0025】
配信装置1は、図示しない構成としてプロセッサ及びメモリ(半導体メモリ等)を備えている。半導体メモリ等の記憶装置で構成された記憶部M1には、本実施形態にかかる処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムをメモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行することで、配信装置1の各種機能を実現できる。例えば、プロセッサとメモリの組み合わせにより、制御部10が備える各種機能、すなわち、分割エリア取得部11、指定領域取得部12、及び生成部13としての機能を実現する。または、制御部10が備える各種機能は、それぞれが専用のハードウエアで実現されていてもよい。
【0026】
また、配信装置1の各構成要素の一部又は全部は、汎用又は専用の回路(circuitry)、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。これらは、単一のチップによって構成されてもよいし、バスを介して接続される複数のチップによって構成されてもよい。各構成要素の一部又は全部は、上述した回路等とプログラムとの組合せによって実現されてもよい。また、プロセッサとして、CPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、FPGA(field-programmable gate array)、量子プロセッサ(量子コンピュータ制御チップ)等を用いることができる。
【0027】
また、配信装置1の各構成要素の一部又は全部が複数の情報処理装置や回路等により実現される場合には、複数の情報処理装置や回路等は、集中配置されてもよいし、分散配置されてもよい。例えば、情報処理装置や回路等は、クライアントサーバシステム、クラウドコンピューティングシステム等、各々が通信ネットワークを介して接続される形態として実現されてもよい。上述した配信装置1の各構成要素の実現方法は、後述する端末装置2についても同様である。
【0028】
制御部10は、配信装置1において、本実施形態にかかる配信に関する処理を行う。制御部10は、分割エリア取得部11、指定領域取得部12、及び生成部13が有する機能の他、配信装置1が備える各種の機能を制御し得る。例えば、制御部10は、通信部15に対する通信制御や表示部17に対する表示制御を行う。
【0029】
分割エリア取得部11は、所定の地域を第1区画で分割した上位エリアの情報、及び上位エリアを第1区画よりも小さい第2区画で分割した下位エリアの情報を取得する。分割エリア取得部11は、上位エリアの情報及び下位エリアの情報を、記憶部M1から取得してもよいし、ネットワークN及び通信部15を介して、他の装置から取得してもよい。
【0030】
本実施形態では、上位エリアの情報及び下位エリアの情報として、日本工業規格で定められた標準地域メッシュの情報を用いる。分割エリア取得部11は、標準地域メッシュを示す情報を、通信部15及びネットワークNを介して、所定のサーバなどから取得する。分割エリア取得部11は、取得した情報を、標準地域メッシュデータM10として記憶部M1に記憶する。もちろん、標準地域メッシュデータM10は、日本の全ての地域のデータである必要はなく、配信装置1が作成する配信情報の対象となり得る地域のデータが含まれていればよい。
【0031】
図3を参照して、上位エリア及び下位エリアについて説明する。図3は、標準地域メッシュデータM10として記憶されたメッシュ領域の一例を示す図である。標準地域メッシュは、緯度及び経度に基づいて、所定の地域が概ね同じ大きさのメッシュ(区画)に分割されたものである。すなわち、標準地域メッシュデータM10は、各々のメッシュ領域の識別子(メッシュ番号)と、緯度の範囲と、経度の範囲とを関連付けて記憶している。また標準地域メッシュは、メッシュの大きさに応じて階層的な構造を有している。標準地域メッシュは、メッシュの大きさに応じて、1次メッシュから3次メッシュまでが定められている。1次メッシュが最も大きく、3次メッシュが最も小さい。
【0032】
図3では、本実施形態で用いる2次メッシュ及び3次メッシュを示している。図では、2次メッシュを太い実線で示し、3次メッシュを細い実線で示している。つまり、図に示される大きな正方形は2次メッシュを示し、小さな正方形は3次メッシュを示している。2次メッシュは、上述した第1区画に対応する。また、3次メッシュは、上述した第2区画に対応する。したがって、上位エリアは、所定の地域を2次メッシュで分割した領域に対応する。また、下位エリアは、所定の地域を3次メッシュで分割した領域に対応する。以下では、2次メッシュを上位メッシュと称する場合がある。また、3次メッシュを下位メッシュと称する場合がある。
【0033】
2次メッシュの1辺は約10kmである。つまり本実施形態において、第1区画の1辺の長さは約10kmである。3次メッシュは、2次メッシュを縦10×横10のメッシュに分割したものである。すなわち、1つの2次メッシュは100個の3次メッシュを含む。3次メッシュの1辺は約1kmである。つまり本実施形態において、第2区画の1辺の長さは約1kmである。
【0034】
なお、本実施形態では、分割エリア取得部11は、上位エリアの情報及び下位エリアの情報として、2次メッシュ及び3次メッシュを取得するが、これに限定されるものではない。例えば、分割エリア取得部11は、標準地域メッシュの1次メッシュを上位エリアの情報として取得し、標準地域メッシュの2次メッシュを下位エリアの情報として取得してもよい。すなわち、分割エリア取得部11は、2以上の任意の数の階層を有するメッシュデータを取得することができる。
【0035】
また、本実施形態では、分割エリア取得部11は、標準地域メッシュデータを取得するが、これに限定されるものではない。すなわち、分割エリア取得部11は、標準地域メッシュデータに限らず、端末装置2と情報共有可能なメッシュデータであれば、2以上の階層を有する任意のメッシュデータを取得してもよい。もちろん、1つの第1区画に含まれる第2区画の数は100に限らず、任意の数であってよい。また分割エリア取得部11が取得するメッシュデータの形状は正方形または四角形に限らず、多角形(六角形など)や扇形であってもよい。すなわち、分割エリア取得部11は、任意の形状のメッシュデータを取得して利用してもよい。
【0036】
具体的には、分割エリア取得部11は、記憶部M1の標準地域メッシュデータM10を参照し、2次メッシュそれぞれの識別子と緯度の範囲と経度の範囲を上位エリアの情報として取得し、3次メッシュそれぞれの識別子と緯度の範囲と経度の範囲を下位エリアの情報として取得する。なお上述したように、分割エリア取得部11は、これらの情報を他の装置(例えば、標準地域メッシュデータを提供するサーバ)から取得してもよい。後述するように、端末装置2も標準地域メッシュデータを用いて処理を行うため、分割エリア取得部11は端末装置2と共通な(情報共有可能な)メッシュ情報を取得すると言える。
【0037】
図2に戻り説明を続ける。指定領域取得部12は、情報配信の対象として指定された指定領域に関する指定領域情報を取得する。例えば、指定領域取得部12は、後述する入力部16を介して入力された指定領域情報を取得する。例えば、配信装置1の運用者が、表示部27に表示された地図を用いて、情報配信の対象とする領域を指定する。運用者は、例えば、配信装置1の運用を管理する者や、配信装置1の操作を行う者などである。
【0038】
例えば、運用者は、入力部16を介して、情報配信の対象とする領域を指定する。例えば、運用者は、入力部16のマウスやスタイラスペンなどを用いて、表示部27に表示された地図上に任意の形状の領域を描画することで、指定した領域を情報配信の対象として指定する。これにより、指定領域取得部12は、任意の形状の指定領域を取得することができる。指定領域取得部12は、市区町村、住所、緯度及び経度などを用いて入力された指定領域を取得してもよい。また指定領域取得部12は、運用者が他の装置に入力した指定領域を、通信部15及びネットワークNを介して他の装置から取得してもよい。指定領域の具体例については後述する。
【0039】
生成部13は、分割エリア取得部11及び指定領域取得部12で取得された情報に基づいて、指定領域に対応する上位エリアの情報、及び指定領域に対応する下位エリアの情報の少なくとも一方を含む配信領域を示す配信領域情報を生成する。生成部13は、指定領域を上位エリアで近似した場合の誤差が所定値以上であるか否かを判定し、判定結果に応じて、上位エリアの情報又は下位エリアの情報を用いて配信領域情報を生成する。
【0040】
具体的には、まず、生成部13は、指定領域を少なくとも一部に含む上位エリアを指定領域に対応する上位エリアとして特定する。言い換えると、生成部13は、指定領域と少なくとも一部が重なる上位エリアを特定する。ここで特定された上位エリアは1つ又は複数であり、上述したように、特定された上位エリアの中の1つの上位エリアを「一の上位エリア」と呼ぶ。生成部13は、一の上位エリアにおいて指定領域が占める面積の割合が所定値以上である場合に、一の上位エリアの情報を配信領域情報に含める。また、生成部13は、一の上位エリアにおいて指定領域が占める面積の割合が所定値未満である場合に、一の上位エリアに含まれる下位エリアの中で指定領域に対応する下位エリアを特定し、特定した下位エリアの情報を配信領域情報に含める。特定された上位エリアが複数ある場合には、これらの処理を繰り返す。この結果、生成部13は、特定した上位エリアを示す1つ以上の識別子、及び特定した下位エリアを示す1つ以上の識別子の少なくとも一方を含む配信領域情報を生成する。
【0041】
また、生成部13は、配信領域情報に上位エリアの情報と下位エリアの情報の両方が含まれる場合に、上位エリアの情報が先に配置されるように、配信領域情報を生成する。具体的には、生成部13は、特定した全ての上位エリアの識別子を並べた後に、特定した全ての下位エリアの識別子を並べることにより、配信領域情報を生成する。これにより、生成部13は、特定した上位エリアの情報を、特定した下位エリアの情報よりも先の位置に配置して、配信領域情報を生成する。
【0042】
一の上位エリアにおいて指定領域が占める面積の割合は、一の上位エリアに含まれる3次メッシュの数と、当該3次メッシュのうち指定領域に対応する3次メッシュの数と、に基づいて算出され得る。例えば、2次メッシュに100個の3次メッシュが含まれており、100個のうち80個の3次メッシュが指定領域に対応するとする。この場合、生成部13は、一の上位エリアにおいて指定領域が占める面積の割合を80%と算出する。
【0043】
ここで、図4を参照して、指定領域と配信領域の関係について具体的に説明する。図4は、指定領域及び配信領域の一例を示す図である。図4は、例えば、後述する表示部17に表示されるUI(ユーザインタフェース)である。図4は、図3に示される標準地域メッシュデータM10を用いて、指定領域取得部12及び生成部13がそれぞれ処理を行った状態を示している。本図において、大きな正方形は2次メッシュを示し、小さな正方形は3次メッシュを示す。
【0044】
図4に示されるように、運用者は、表示部17に表示された地図に対し、入力部16のマウスやスタイラスペンを用いて、任意の形状の指定領域Aを入力する。指定領域取得部12は、入力された領域を指定領域Aとして取得する。図4において、指定領域Aは、太い斜線で描画された領域である。本図において、指定領域Aは四角形でなく、メッシュの形状とは異なっている。
【0045】
生成部13は、標準地域メッシュデータM10及び指定領域Aに基づいて、指定領域Aに対応する上位エリアの情報、及び指定領域Aに対応する下位エリアの情報の少なくとも一方を含む配信領域情報を生成する。配信領域情報は、配信領域Bを示す情報である。図4において、配信領域Bは、細い斜線で描画されたメッシュで構成される領域である。
【0046】
具体的には、まず生成部13は、指定領域Aを少なくとも一部に含む上位エリア(2次メッシュ)を特定する。例えば、指定領域Aの境界及び内部の位置(緯度、経度)を2次メッシュの1辺の長さ(第1区画の長さ)よりも短い間隔で抽出し、抽出した位置が2次メッシュの緯度範囲及び経度範囲に含まれる場合に、その2次メッシュを指定領域Aを含むメッシュとして特定する。図4の例では、生成部13は、一番左の列にある3つの2次メッシュを指定領域Aを含む上位エリアとして特定する。次に生成部13は、特定した上位エリアにおいて指定領域Aが占める面積の割合が所定値以上である場合に、その上位エリアの情報を配信領域情報に含める。例えば、所定の割合を80%とする。
【0047】
生成部13は、特定した3つの上位エリアのそれぞれにおいて、指定領域Aが占める面積の割合が80%以上であるか否かを判定する。図4の例では、生成部13は、特定した3つの上位エリアのうち、上段の上位エリアにおいて、指定領域Aが占める面積の割合が80%以上であると判定している。また、生成部13は、中段及び下段の上位エリアにおいて、指定領域Aが占める面積の割合が80%未満であると判定している。
【0048】
この場合、生成部13は、上段の上位エリアの情報を配信領域情報に含める。つまり、生成部13は、上段の上位エリア全体を配信領域Bに含める。図4に示すように、生成部13は、指定領域Aよりも広い範囲を配信領域Bとして設定する場合もある。
【0049】
また、生成部13は、中段及び下段の上位エリアについては、上位エリアの情報を配信領域情報に含めない。生成部13は、中段及び下段の上位エリアに含まれる下位エリアの中で、指定領域Aを含む下位エリアの情報のみを配信領域情報に含める。つまり、生成部13は、中段及び下段の上位エリアに対応する3次メッシュを対象にして、指定領域Aを含むか否かを判定し、指定領域Aを含む3次メッシュのみを配信領域Bに含める。例えば、生成部13は、中段及び下段の上位エリアに対応する3次メッシュそれぞれの緯度範囲及び経度範囲が指定領域Aに該当するか否かを判定すればよい。
【0050】
また、生成部13は、配信領域情報を生成するとともに、配信領域情報を含む配信情報を生成する。配信情報は、送信部18を介して端末装置2に送信される情報である。具体的には、生成部13は、配信の種類を示す配信種別情報と、通知情報(配信コンテンツ)と、配信領域情報とを組み合わせて、配信情報を生成する。本実施形態では、配信種別情報として、「緊急通報」と、それ以外の通報である「一般通報」とを用いる。「緊急通報」は災害情報や避難情報などのように緊急性の高い情報を通知する場合に用いられる。一方、「一般通報」は行政サービスの案内や商店街の情報など緊急性の低い情報を通知する場合に用いられる。もちろん、配信種別情報は、これらに限定されるものではない。例えば、「非常に緊急」、「かなり緊急」、「あまり緊急でない」、「全く緊急でない」などのように、緊急性(緊急度)を3段階以上で示す情報を用いてもよい。
【0051】
上述した配信情報は一例であるので、生成部13は、これらの情報の一部を含めずに配信情報を生成してもよい。例えば、配信種別情報を省略してもよい。また、生成部13は、これらの情報以外の情報を含めて配信情報を生成してもよい。例えば、配信領域情報を作成する際にどのようなメッシュデータを用いたかを示す情報(例えば、標準地域メッシュデータの2次及び3次メッシュの定義を示すインターネット上の情報を示すURL)を配信情報に含めてもよい。
【0052】
図2に戻り説明を続ける。通信部15は、端末装置2との間で通信を行う。通信部15は、端末装置2以外の他の装置との間で通信を行ってもよい。通信部15は、有線又は無線により通信を行うための通信インタフェースにより構成されてもよい。通信部15は、データを送信する送信部18と、データを受信する受信部19とを含む。通信部15は、端末装置2及び他の装置との間で、本実施形態の処理に関するデータの送受信を行う。送信部18は、生成部13で生成された配信領域情報を含む配信情報を端末装置2に送信する。例えば送信部18は、無線通信を用いて、配信情報を複数の端末装置2に送信する。
【0053】
また、送信部18は、配信領域情報に上位エリアの情報と下位エリアの情報の両方が含まれる場合に、上位エリアの情報を先に送信する。具体的には、送信部18は、生成部13において、上位エリアの情報が下位エリアの情報よりも先に配置された配信領域情報を端末装置2に送信する。これにより、送信部18は、上位エリアの情報を下位エリアの情報よりも先に送信する。
【0054】
入力部16は、配信装置1の運用者の操作に応じて、運用者の入力を受け付ける。入力部16は、例えば、キーボード、マウス、トラックボール、又はスタイラスペンなどを備えている。また、入力部16はマイクやカメラを備えていてもよい。すなわち入力部16は、音声入力機能や映像入力機能を備えていてもよい。また入力部16として、他の入力装置が用いられてもよい。運用者は、表示部17及び入力部16を用いて、配信種別の選択、通知情報の作成(例えば、テキストデータ、音声データ、映像データなどの入力)、及び指定領域の入力を行う。
【0055】
表示部17は、配信装置1の処理に関する情報を表示する。表示部17は、例えばディスプレイなどの表示装置である。表示部17は、入力部16の機能を備えるタッチパネルなどであってもよい。すなわち、入力部16と表示部17を一体的に構成してもよい。表示部17は、運用者から配信種別の選択などを受け付けるための表示画面を表示する。また表示部17は、図3に示すように、地図情報にメッシュ領域を重畳した画面を表示してもよい。また表示部17は、図4に示すように、地図情報に指定領域A及び配信領域Bを重畳した画面を表示してもよい。また表示部17は、指定領域A及び配信領域Bのそれぞれを、網掛けや色表示などを用いて、識別可能に表示してもよい。ただし、表示部17は、入力部16により指定された指定領域Aを地図情報に重畳した画面を少なくとも表示すればよく、メッシュ領域及び配信領域Bの表示は省略してもよい。
【0056】
記憶部M1は、半導体メモリ等で構成されており、各種のデータ及びプログラムを記憶する。記憶部M1の少なくとも一部は、配信装置1の電源を切ってもデータが保持されるように、不揮発性のメモリで構成されている。記憶部M1は、各種のデータやプログラムの他、上述した標準地域メッシュデータM10を記憶する。
【0057】
(配信装置1の処理)
続いて、図5を参照して、配信装置1の処理について説明する。図5は、配信装置1が行う処理の全体的な流れを示すフローチャートである。
【0058】
以下では、配信システム100の一例として、配信装置1が、災害発生に関する緊急通報を、配信領域に設けられた複数の端末装置2に配信する例を用いて説明を行う。したがって、配信装置1は、例えば自治体の防災センタ等に設けられたサーバなどである。また、端末装置2は、例えば、住宅や避難所に設けられている戸別受信機やユーザが使用するスマートフォンなどである。
【0059】
ステップS1において、分割エリア取得部11は、上位エリアの情報及び下位エリアの情報を取得する。ここでは、分割エリア取得部11は、上位エリアの情報及び下位エリアの情報として、標準地域メッシュデータM10(図3を参照)を取得する。具体的には、分割エリア取得部11は、標準地域メッシュデータM10を参照し、2次メッシュそれぞれの識別子と緯度の範囲と経度の範囲を上位エリアの情報として取得し、3次メッシュそれぞれの識別子と緯度の範囲と経度の範囲を下位エリアの情報として取得する。
【0060】
ステップS2において、指定領域取得部12は、緊急通報の対象として指定された指定領域に関する指定領域情報を取得する。例えば、指定領域取得部12は、入力部16のマウスなどを用いて運用者から入力された指定領域A(図4を参照)を取得する。具体的には、指定領域取得部12は、指定領域Aを規定する位置情報(緯度、経度)の組み合わせを取得する。例えば、指定領域取得部12は、指定領域Aの境界線(輪郭線)や頂点を示す(緯度、経度)の組み合わせを取得する。
【0061】
ステップS3において、生成部13は、分割エリア取得部11及び指定領域取得部12で取得された情報に基づいて、情報の配信領域を示す配信領域情報を生成する。本実施形態では、生成部13は、配信領域を示すメッシュ番号を含む配信領域情報を生成する。ステップS3の処理の詳細は後述する。ステップS4において、送信部18は、生成部13で生成された配信領域情報を含む配信情報を端末装置2に送信する。
【0062】
(配信領域情報の生成処理)
図6を参照して、ステップS3の処理の詳細を説明する。図6は、生成部13が、端末装置2に送信するための配信領域情報を生成する生成処理を示すフローチャートである。生成部13は、指定領域Aとエリア情報とを照合して、指定領域Aに対応(該当)するエリア識別子(メッシュ番号)を特定し、特定した1つ以上のエリア識別子の組み合わせで構成される配信領域情報を生成する。
【0063】
ステップS11において、生成部13は、記憶部M1に記憶された標準地域メッシュデータM10を参照しながら、指定領域Aを含む全ての2次メッシュM1、M2、・・・、Mnを抽出する。具体的には、指定領域Aの境界および内部の任意の位置が、ある2次メッシュの緯度の範囲及び経度の範囲に含まれる場合に、生成部13は、その2次メッシュを指定領域Aに対応する2次メッシュとして抽出する。ここで、nは抽出された2次メッシュの数である。またnは1以上の整数である。図4に示される例では、生成部13は、運用者によって指定された指定領域Aを含む一番左の列の3つの2次メッシュを抽出する。つまり、同図に示す例では、n=3である。
【0064】
ステップS12において、生成部13は、ステップS11で抽出された2次メッシュを識別するための変数iに0をセットし、変数iを初期化する。ステップS13において、生成部13は、変数iの値を1増やす。つまり、まずiが1となり、2次メッシュM1が処理対象となる。ステップS14において、生成部13は、処理対象である2次メッシュMiを、3次メッシュに変換する。上述したように1つの2次メッシュは100個の3次メッシュを含むため、生成部13は、2次メッシュMiに相当する100個の3次メッシュを特定する。
【0065】
ステップS15において、生成部13は、ステップS14で特定された3次メッシュから、指定領域Aを含むもの(指定領域Aに対応するもの)を全て抽出する。具体的には、指定領域Aの境界および内部の任意の位置が、ある3次メッシュの緯度の範囲及び経度の範囲に含まれる場合に、生成部13は、その3次メッシュを指定領域Aに対応する3次メッシュとして抽出する。例えば、図4において、左の列の中段に示される2次メッシュは、10×10の3次メッシュに分割されている。また当該2次メッシュにおいて、指定領域Aを含む3次メッシュは、配信領域Bとして網掛けがなされている。
【0066】
ここで、ステップS15で抽出された3次メッシュの数をmとする。mは1~100の範囲の整数である。また、2次メッシュMiに含まれ、かつ指定領域Aを含むm個の3次メッシュを、MiL1、MiL2、・・・、MiLmと表す。なお、MiL1は、2次メッシュMiに含まれ、かつ指定領域Aを含む1番目の3次メッシュであることを示している。
【0067】
ステップS16において、生成部13は、3次メッシュの数mが閾値t以上であるか否かを判定する。閾値tは、固定値であってもよいし、運用者などが任意の値を設定してもよい。閾値tは、1つの2次メッシュに含まれる3次メッシュの数に対する、所定の割合で設定するとよい。例えば、図4の例では、1つの2次メッシュに100個の3次メッシュが含まれている。ここで、所定の割合を80%とすると、閾値tは80である。
【0068】
3次メッシュの数mが閾値t以上であると判定した場合(S16:YES)、ステップS17において、生成部13は、配信領域情報に2次メッシュMiのメッシュ番号を追加する。3次メッシュの数mが閾値t以上であると判定された場合は、指定領域Aを2次メッシュで近似(表現)した場合の誤差が比較的小さいことになる。このため、生成部13は、2次メッシュを用いて指定領域Aを表現することができる。
【0069】
3次メッシュの数mが閾値t未満であると判定した場合(S16:NO)、ステップS18において、生成部13は、ステップS15で抽出した3次メッシュのメッシュ番号を全て、配信領域情報に追加する。3次メッシュの数mが閾値t未満の場合は、指定領域Aを2次メッシュで近似(表現)した場合の誤差が比較的大きいことになる。このため、生成部13は、2次メッシュを用いずに、より細かい3次メッシュを用いて指定領域Aを表現する。
【0070】
以上の説明から明らかなように、閾値tを小さな値に設定すると、2次メッシュを用いて指定領域Aを表現する可能性が高くなるため、配信領域Bの近似誤差は大きくなるが、配信領域情報のデータ量は少なくなる。一方、閾値tを大きな値に設定すると、3次メッシュを用いて指定領域Aを表現する可能性が高くなるため、配信領域Bの近似誤差は小さくなるが、配信領域情報のデータ量は多くなる。このため、情報配信の用途、具体的には配信種別情報に応じて、閾値tを設定してもよい。例えば、配信種別情報が「緊急通報」である場合、つまり配信情報の緊急性が高い場合には、送信するデータ量が多くなっても配信領域Bの近似誤差が小さい方が望ましいので、閾値tを大きな値に設定するとよい。一方、配信種別情報が「一般通報」である場合、つまり配信情報の緊急性が低い場合には、配信領域Bの近似誤差が大きくなっても送信するデータ量が少ない方が望ましいので、閾値tを小さな値に設定するとよい。換言すれば、生成部13は、配信情報の緊急性の高さに応じて、閾値tを設定してもよい。
【0071】
ステップS19において、生成部13は、変数iがステップS11で抽出した2次メッシュの数nに一致するか否かを判定する。一致すると判定した場合(S19:YES)、生成部13はステップS20に処理を進める。一致しないと判定した場合(S19:NO)、生成部13はステップS13に戻り処理を繰り返す。すなわち、生成部13は、ステップS14~S18の処理を、ステップS11で抽出した2次メッシュの数nの分だけ繰り返す。
【0072】
ステップS20において、生成部13は、配信領域情報に含まれるメッシュ番号(エリア識別子)の並べ替えを行う。具体的には、生成部13は、2次メッシュのメッシュ番号を先に配置し、3次メッシュのメッシュ番号を後に配置するように、配信領域情報に含まれるメッシュ番号を並べ替える。このような処理を行うことで、生成部13は、指定領域Aをメッシュ番号に変換し、配信領域Bを示す配信領域情報を生成する。
【0073】
図7は、生成された配信領域情報の一例を示す図である。本図において、6桁の数字は2次メッシュのメッシュ番号を示し、8桁の数字は3次メッシュのメッシュ番号を示している。図に示されるように、各メッシュ番号の間はカンマで区切られる。もちろん、区切り文字(区切り記号)は、任意の文字や記号であってよく、例えばカンマの代わりにスペースを用いてもよい。例1では、先頭の「533932」の6桁は2次メッシュの番号である。またその後に、複数の3次メッシュの番号が続く構成になっている。2番目の「53392246」は8桁であり3次メッシュの番号である。
【0074】
なお、3次メッシュ番号の最初の6桁は該当する2次メッシュの番号を表している。例えば、「53392246」は、2次メッシュ「533922」に含まれる3次メッシュ「46」であることを示す。2次メッシュ内の3次メッシュは0~99の番号で示される。例1に示される3番目の「53392247」以降も3次メッシュである。
【0075】
例2では、先頭に2次メッシュ番号が2つあり、その後に3次メッシュ番号が複数続く構成になっている。例3では、先頭に2次メッシュ番号が1つもなく、3次メッシュ番号が複数連続する構成になっている。このように、配信領域情報に2次メッシュ番号と3次メッシュ番号の両方が含まれる場合には、生成部13は、それらを並べ替えることで、2次メッシュ番号を3次メッシュ番号よりも先の位置に配置する。
【0076】
(端末装置2の構成)
続いて、図8を参照して、端末装置2の構成について詳細に説明する。図8は、端末装置2の機能的な構成を示すブロック図である。端末装置2は、制御部20、通信部25、入力部26、表示部27、音声出力部28、位置検出部29、及び記憶部M2を備えている。通信部25は、受信部30と送信部31とを備えている。また、制御部20は、位置取得部21、特定部22、自装置エリア取得部23、及び判定部24を備えている。
【0077】
配信装置1と同様、端末装置2は、図示しない構成としてプロセッサ及びメモリ(半導体メモリ等)を備えている。半導体メモリ等の記憶装置で構成された記憶部M2には、本実施形態にかかる処理が実装されたコンピュータプログラムが記憶されている。プロセッサは、記憶装置からコンピュータプログラムをメモリへ読み込ませ、当該コンピュータプログラムを実行することで、端末装置2の各種機能を実現できる。例えば、プロセッサとメモリの組み合わせにより、制御部20が備える各種機能、すなわち、位置取得部21、特定部22、自装置エリア取得部23、及び判定部24としての機能を実現する。または、制御部20が備える各種機能は、それぞれが専用のハードウエアで実現されていてもよい。
【0078】
また、端末装置2の各構成要素の一部又は全部は、汎用又は専用の回路、プロセッサ等やこれらの組合せによって実現されてもよい。端末装置2の各構成要素の実現方法の具体例については、上述した配信装置1の場合と同様であるので、ここでは詳細な説明を省略する。
【0079】
制御部20は、端末装置2において、本実施形態にかかる配信に関する処理を行う。制御部20は、位置取得部21、特定部22、自装置エリア取得部23、及び判定部24が有する機能の他、端末装置2が備える各種の機能を制御し得る。例えば、制御部20は、通信部25に対する通信制御や表示部27に対する表示制御を行う。制御部20の詳細な動作については後述する。
【0080】
通信部25は、配信装置1との間で通信を行う。通信部25は、有線又は無線により通信を行うための通信インタフェースにより構成されてもよい。通信部25は、データを受信する受信部30と、データを送信する送信部31とを含む。通信部25は、配信装置1との間で、本実施形態の処理に関するデータの送受信を行う。受信部30は、配信装置1から送信される配信情報を受信する。例えば受信部30は、無線通信を用いて、配信装置1から配信情報を受信する。
【0081】
入力部26は、端末装置2のユーザの運用者の操作に応じて、ユーザの入力を受け付ける。入力部26は、配信装置1の入力部16と同様、例えば、キーボード、マウス、トラックボール、又はスタイラスペンなどを備えてもよい。入力部26として、他の入力装置が用いられてもよい。入力部26は、例えば、音声出力部28における音声ボリュームの調整や、緊急通報の解除などの要求をユーザから受け付ける。
【0082】
表示部27は、端末装置2の処理に関する情報を表示する。表示部27は、例えばディスプレイなどの表示装置である。表示部27は、入力部26の機能を備えるタッチパネルなどであってもよい。つまり、入力部26と表示部27を一体的に構成してもよい。表示部27は、判定部24において配信情報を出力すると判定された場合、配信情報を表示する。
【0083】
音声出力部28は、端末装置2の処理に関する情報を音声により出力する。音声出力部28は、例えばスピーカである。音声出力部28は、音声出力部28は、判定部24において配信情報を出力すると判定された場合、配信情報を音声により出力する。
【0084】
位置検出部29は、端末装置2(自装置)の位置を検出する。位置検出部29は、例えば、GNSS(Global Navigation Satellite System)等の技術を用いて測位を行う。位置検出部29は、例えば、GPS(Global Positioning System)受信機等で構成され得る。また例えば、位置検出部29は、端末装置2の周囲にある無線LANのアクセスポイントや携帯電話の基地局の情報を用いて位置を検出してもよい。なお、端末装置2は、位置検出部29を備えない構成であってもよい。
【0085】
記憶部M2は、半導体メモリ等で構成されており、各種のデータ及びプログラムを記憶する。記憶部M2の少なくとも一部は、端末装置2の電源を切ってもデータが保持されるように、不揮発性のメモリで構成されている。記憶部M2は、各種のデータやプログラムの他、上述した標準地域メッシュデータM20を記憶する。端末装置2は、配信装置1の標準地域メッシュデータM10と同じ情報を標準地域メッシュデータM20として有している。換言すれば、標準地域メッシュデータM20は、標準地域メッシュデータM10と共通の識別子が用いられたメッシュデータである。なお、標準地域メッシュデータM20に限定されるものではなく、配信装置1と共通な(情報共有可能な)メッシュデータであれば、任意のメッシュデータを用いることができる。
【0086】
位置取得部21は、自装置の位置情報を取得する。例えば、位置取得部21は、位置検出部29で検出された位置情報を取得する。位置情報には、少なくとも緯度と経度が含まれるが、さらに高度が含まれていてもよい。また、例えば端末装置2が戸別受信機のように所定の位置に固定されている場合、位置取得部21は、あらかじめ記憶部M2に記憶された自装置の位置情報を取得してもよい。この場合は、位置検出部29を省略することも可能である。
【0087】
特定部22は、上位エリアの情報及び下位エリアの情報を参照し、位置取得部21で取得された位置情報に対応する上位エリアである第1エリア、及び当該位置情報に対応する下位エリアである第2エリアを特定する。
【0088】
特定部22は、上位エリアの情報及び下位エリアの情報を、記憶部M2から取得して参照してもよいし、通信部25及びネットワークNを介して他の装置から取得して参照してもよい。特定部22は、配信装置1の分割エリア取得部11と同様に、通信部25及びネットワークNを介して、あらかじめ所定のサーバなどから標準地域メッシュデータを取得しておいてもよい。この場合、特定部22は、取得した情報を、標準地域メッシュデータM20として記憶部M2に記憶しておく。特定部22は、標準地域メッシュデータM20に基づいて、第1エリア及び第2エリアを特定する。
【0089】
ここで、配信装置1が有する標準地域メッシュデータM10において、上位エリアの情報及び下位エリアの情報は、上位エリアを識別する上位エリア識別子、及び下位エリアを識別する下位エリア識別子をそれぞれ含んでいる。上位エリア識別子は、例えば、上位エリアを示すメッシュ番号である。また、下位エリア識別子は、例えば、下位エリアを示すメッシュ番号である。標準地域メッシュデータM20は、標準地域メッシュデータM10と共通する上位エリア識別子及び下位エリア識別子を用いて構成されている。したがって、特定部22は、標準地域メッシュデータM10と共通の識別子(メッシュ番号)を用いて第1エリア及び第2エリアを特定することができる。
【0090】
特定部22は、端末装置2(自装置)の位置情報に対応する上位エリアである第1エリアと、自装置の位置情報に対応する下位エリアである第2エリアを特定する。換言すれば、特定部22は、端末装置2の位置情報を、当該位置情報に対応する上位メッシュのメッシュ番号と、当該位置情報に対応する下位メッシュのメッシュ番号と、に変換する。
【0091】
自装置エリア取得部23は、特定部22で特定された第1エリアの識別子及び第2エリアの識別子を取得する。すなわち、自装置エリア取得部23は、自装置の位置に対応する2種類のエリア情報を取得する。このため、自装置エリア取得部23は、「自装置エリア情報取得部」と呼ばれることもある。本実施形態では、自装置エリア取得部23は、上位エリア識別子と共通する識別子、及び下位エリア識別子と共通する識別子を用いて規定された第1エリア識別子及び第2エリア識別子を取得する。
【0092】
なお上述の説明では、特定部22において第1エリア及び第2エリアを特定し、自装置エリア取得部23において、特定部22が特定した第1エリア識別子及び第2エリア識別子を取得する例を説明したが、これに限られない。例えば、自装置エリア取得部23は、端末装置2以外の装置において特定された第1エリア識別子及び第2エリア識別子を取得してもよい。
【0093】
例えば、特定部22の機能を配信装置1が備えていてもよい。この場合、自装置エリア取得部23は、位置取得部21で取得された位置情報を、通信部25及びネットワークNを介して配信装置1に送信する。配信装置1は、端末装置2から受信した位置情報に対応する上位エリア及び下位エリアを特定することで第1エリア及び第2エリアを特定する。配信装置1は、特定した第1エリアの情報及び第2エリアの情報(ここでは各々の識別子)を端末装置2に送信する。これにより、自装置エリア取得部23は、第1エリアの情報(識別子)及び第2エリアの情報(識別子)を配信装置1から取得することができる。このような場合、特定部22を省略することも可能である。なお、配信装置1以外の装置(例えば、標準地域メッシュデータを提供するサーバ)が同様の処理を行ってもよい。
【0094】
判定部24は、通信部25で受信した配信情報を出力するか否かを判定する。上述したように、配信情報に含まれる配信領域情報は、配信情報の配信領域を示す1以上の上位エリアの情報、及び配信情報の配信領域を示す1以上の下位エリアの情報の少なくとも一方を含む。また、配信領域情報において、上位エリアの情報は下位エリアの情報よりも先に配置されている。ここで、上位エリアの情報とは、上位エリアの識別子であり、下位エリアの情報とは、下位エリアの識別子である。
【0095】
判定部24は、配信領域情報の先頭から配置された順に情報を抽出し、抽出した情報と、第1エリアの情報及び第2エリアの情報との照合を行う。このため、配信情報に上位エリアの情報と下位エリアの情報の両方が含まれる場合には、上位エリアと第1エリアとの照合を、下位エリアと第2エリアとの照合よりも先に行うことになる。判定部24は、配信情報に含まれる上位エリアが第1エリアである場合、又は配信情報に含まれる下位エリアが第2エリアである場合に、配信情報を出力すると判定する。
【0096】
具体的には、まず、判定部24は、通信部25から受け取った配信情報を解析する。判定部24は、配信情報を、配信種別情報、通知情報、及び配信領域情報に分割する。次に、判定部24は、位置取得部21に位置情報を要求する。判定部24は、位置取得部21から位置情報を受け取る。
【0097】
判定部24は、標準地域メッシュデータM20を参照して、自装置の位置情報を、対応するメッシュ番号に変換する。具体的には、判定部24は、2次メッシュの緯度の範囲及び経度の範囲に自装置の(緯度、経度)が含まれる2次メッシュを特定する。これにより、判定部24は、位置情報に対応する2次メッシュ(上位メッシュ)の番号を特定する。判定部24は、特定した2次メッシュの番号を用いて第1エリアを特定する。また、判定部24は、位置情報に対応する3次メッシュ(下位メッシュ)の番号を特定する。具体的には、判定部24は、3次メッシュの緯度の範囲及び経度の範囲に自装置の(緯度、経度)が含まれる3次メッシュを特定する。判定部24は、特定した3次メッシュの番号を用いて第2エリアを特定する。判定部24は、特定した第1エリアの情報及び第2エリアの情報を記憶部M2に記憶する。
【0098】
さらに、判定部24は、配信情報に含まれる配信領域情報と、自装置の位置情報に基づいて特定された第1エリアの情報及び第2エリアの情報と、を照合する。具体的には、判定部24は、配信装置1から受信した配信領域情報を区切り文字で分割し、先頭から順にメッシュ番号を抽出し、抽出したメッシュ番号と、特定部22において特定された第1エリアのメッシュ番号及び第2エリアのメッシュ番号と、を比較する。つまり、判定部24は、配信領域情報に自装置のメッシュ番号と一致するメッシュ番号があるか否かを判定する。判定部24はこのように、上位エリアと第1エリアとの照合、及び下位エリアと第2エリアとの照合を順次行う。
【0099】
これにより、判定部24は、配信領域に自装置の位置が含まれるか否かを判定する。判定部24は、配信領域に自装置の位置が含まれると判定した場合に、配信情報に含まれる通知情報を表示部27及び音声出力部28において出力させる。具体的には、判定部24は、通知情報に含まれるテキストデータや映像データを表示部27に表示させる。これにより表示部27は、例えば緊急通報に関する表示情報を表示する。また、判定部24は、通知情報に含まれる音声データを音声出力部28に出力させる。これにより音声出力部28は、例えば緊急通報に関する音声を出力する。このようにすることで、端末装置2は、例えば、災害情報などに関する緊急通報を表示及び音声によりユーザに報知することができる。
【0100】
なお、判定部24は、自装置の位置情報に基づいて第1エリア及び第2エリアを特定する処理を、配信情報の受信時に行ってもよいし、配信情報の受信に関係なく任意のタイミングで行ってもよい。例えば、判定部24は、毎時0分など、所定の時刻において第1エリア及び第2エリアを特定する処理を行い、特定した第1エリアの情報及び第2エリアの情報をあらかじめ記憶部M2に記憶しておいてもよい。
【0101】
(端末装置2の処理)
続いて、図9を参照して、端末装置2の処理について説明する。図9は、端末装置2が行う処理の全体的な流れを示すフローチャートである。
【0102】
ステップS51において、位置取得部21は、自装置の位置情報を取得する。ステップS52において、特定部22は、自装置の位置に対応する上位エリアである第1エリアと、自装置の位置に対応する下位エリアである第2エリアを特定する。具体的には、特定部22は、標準地域メッシュデータM20を参照し、自装置の位置情報を、標準地域メッシュの2次メッシュの番号と3次メッシュの番号に変換する。ここでは、2次メッシュの番号をMP2とし、3次メッシュの番号をMP3とする。すなわち、特定部22は、自装置の位置情報に対応する2次メッシュと3次メッシュの2種類のメッシュ番号を特定する。なお、2次メッシュ番号MP2は第1エリア識別子に相当し、3次メッシュの番号MP3は第2エリア識別子に相当する。
【0103】
ステップS53において、自装置エリア取得部23は、ステップS52で特定された第1エリア及び第2エリアの情報を取得する。具体的には、自装置エリア取得部23は、特定部22で特定された2次メッシュ番号MP2及び3次メッシュ番号MP3を取得する。なお、端末装置2が特定部22を備えない場合には、自装置エリア取得部23は、通信部25及びネットワークNを介して、自装置の位置情報を他の装置に送信し、当該他の装置において特定された第1エリア及び第2エリアのメッシュ番号を取得してもよい。
【0104】
ステップS54において、受信部30は、配信装置1から送信された配信情報を受信する。ステップS55において、判定部24は、自装置が受信部30で受信した配信情報の対象であるか否かを判定するための判定処理を行う。後述するように、この判定処理において、自装置が配信情報の対象であるか否かを示すフラグ(配信対象フラグ)が記憶部M2に設定される。ステップS55の処理の詳細は後述する。
【0105】
ステップS56において、判定部24は、自装置が配信情報の対象であるか否かの判定処理の結果に基づいて、配信情報を出力するか否かを判定する。具体的には、判定部24は、記憶部M2の配信対象フラグを参照し、配信対象フラグが「真(True)」である場合に、配信情報を出力すると判定する。つまり、自装置が配信情報の対象である場合には、配信情報を出力し、自装置が配信情報の対象でない場合には、配信情報を出力しない。配信情報を出力すると判定した場合(S56:YES)、ステップS57において、制御部20は、配信種別情報に基づく設定処理を行う。具体的には、制御部20は、配信種別情報に応じて、表示部27及び音声出力部28の設定を変更する。例えば、配信種別情報が「緊急通報」である場合に、表示部27の輝度を最大に設定し、音声出力部28の音量を最大に設定する。一方、配信種別情報が「一般通報」である場合には、表示部27及び音声出力部28の設定変更は行わない。つまり、表示部27の輝度や音声出力部28の音量は、デフォルト値あるいはユーザが設定した状態のまま使用される。また制御部20は、配信種別情報に基づく設定処理として、配信情報を出力する前に、表示部27を点滅させたり、音声出力部28から報知音(警報音)を出力したりしてもよい。このような処理を行うことにより、ユーザの注意を次に出力される配信情報に向けさせることができる。ステップS57からはステップS58に進む。
【0106】
ステップS58において、表示部27及び音声出力部28は配信情報を出力する。ここで配信情報を出力するとは、基本的には配信情報に含まれる通知情報(配信コンテンツ)を出力することである。通知情報がテキストデータや映像データで構成されていれば、表示部27に表示し、通知情報が音声データで構成されていれば、音声出力部28から出力する。ただし、表示部27及び音声出力部28は、これに限らず配信情報に含まれる配信種別情報を出力してもよい。すなわち、表示部27及び音声出力部28は、配信情報の緊急度を示す情報を出力してもよい。例えば、「緊急通報」であるか「一般通報」であるかを示すテキストやアイコンを表示部27に表示してもよいし、配信種別情報に応じてテキストの表示形態を設定してもよい。例えば、配信種別情報が「緊急通報」の場合は「一般通報」の場合に比べて、文字のフォントを大きくしたり、表示色を目立つ色にしたりするとよい。また、配信種別情報に応じて異なる報知音を音声出力部28から出力してもよい。例えば、配信種別情報が「緊急通報」の場合は「一般通報」の場合に比べて、より緊張感のある音色の報知音を用いるとよい。
【0107】
また、表示部27及び音声出力部28は、配信情報に含まれる配信領域情報を出力したり、配信領域情報に基づく情報を出力したりしてもよい。配信領域情報には上位エリア及び下位エリアのメッシュ番号が含まれているため、表示部27及び音声出力部28は、これらのメッシュ番号のリストを出力してもよいし、上位エリアの数及び下位エリアの数を出力してもよい。また、制御部20において上位エリア及び下位エリアのメッシュの数を面積に換算し、配信領域の面積の情報を表示部27及び音声出力部28から出力してもよい。更に、制御部20は、通信部25及びネットワークNを介して、配信領域情報を他の装置(例えば、標準地域メッシュデータを提供するサーバ)に送信し、当該他の装置から、配信領域の緯度経度の情報、該当する住所の情報、地図情報などを取得して、それらの情報を表示部27に出力してもよい。すなわち、端末装置2は、通知情報に限らず、配信情報に基づく情報を出力してもよい。このように、端末装置2は、ユーザに対して配信情報を報知することができる。配信情報を出力しないと判定した場合(S56:NO)、つまり自装置が配信情報の対象でない場合、端末装置2は処理を終了する。
【0108】
なお、上述の説明では、端末装置2は、ステップS54で配信装置1から配信情報を受信する前に、ステップS51~S53の処理を行っているが、これに限られない。端末装置2は、配信情報を受信した後にステップS51~S53の処理を行ってもよい。
【0109】
(判定部24における判定処理)
図10を参照して、ステップS55の処理の詳細について説明する。図10は、判定部24が行う判定処理を示すフローチャートである。
【0110】
ステップS101において、判定部24は、通信部25から配信情報を取得する。ステップS102において、判定部24は、取得した配信情報を解析し、配信情報をパート別に分割する。具体的には、判定部24は、配信種別情報、通知情報(配信コンテンツ)、及び配信領域情報の3つのパートに配信情報を分割する。
【0111】
ステップS104において、判定部24は、配信領域情報にメッシュ番号が1つ以上あるか否かを判定する。メッシュ番号が1つ以上あると判定した場合(S104:YES)、判定部24はステップS105に処理を進める。なお、通常は、処理開始時(初期状態)には配信領域情報に1つ以上のメッシュ番号が存在するため、判定部24はステップS105に処理を進めることになる。メッシュ番号がないと判定した場合(S104:NO)、判定部24は処理を終了する。
【0112】
ステップS105において、判定部24は、配信領域情報の先頭データが2次メッシュであるか否かを判定する。上述したように、本実施形態において、2次メッシュの番号は6桁の数字であり、3次メッシュの番号は8桁の数字であるため、判定部24は数字の桁数により容易に2次メッシュであるか否かを判定できる。配信領域情報の先頭データが2次メッシュであると判定した場合(S105:YES)、ステップS106において、判定部24は、配信領域情報の先頭データが2次メッシュ番号MP2と一致しているか否かを判定する。一致していないと判定した場合(S106:NO)、ステップS108において、判定部24は、配信領域情報の先頭データを削除した後、ステップS104に戻る。
【0113】
ステップS105において、配信領域情報の先頭データが2次メッシュでないと判定した場合、すなわち先頭データが3次メッシュの場合(S105:NO)、判定部24はステップS107に処理を進める。ステップS107において、判定部24は、配信領域情報の先頭データが3次メッシュ番号MP3と一致しているか否かを判定する。一致していないと判定した場合(S107:NO)、ステップS109において、判定部24は、配信領域情報の先頭データを削除した後、ステップS104の処理に戻る。
【0114】
ステップS106において2次メッシュ番号MP2が一致したと判定した場合(S106:YES)、又は、ステップS107において3次メッシュ番号MP3が一致したと判定した場合(S107:YES)、ステップS110において、判定部24は、自装置が配信情報の対象であると判定する。具体的には、判定部24は、記憶部M2の配信対象フラグを「真(True)」に設定する。なお、配信対象フラグの初期値は「偽(False)」に設定されているため、ステップS110が実行されない限り、配信対象フラグは「真」にならない。
【0115】
以上説明したように、本実施形態にかかる配信システム100では、配信装置1は、大きさの異なる2種類のメッシュ領域の情報を用いて処理を行う。まず配信装置1は、上位メッシュで示される上位エリアの情報と、下位メッシュで示される下位エリアの情報を取得する。次に配信装置1は、情報配信の対象として運用者から指定された指定領域に関する指定領域情報を取得する。そして配信装置1は、取得したこれらの情報に基づいて、指定領域を、上位エリア及び下位エリアを用いて表現する。具体的には、配信装置1は、指定領域を少なくとも一部に含む上位エリアを特定し、特定した上位エリアにおける指定領域の面積の割合に応じて、配信領域を設定し、配信領域を示す配信領域情報を生成する。
【0116】
配信装置1は、当該面積の割合が所定値以上である場合に、特定した上位エリアの情報を配信領域情報に含め、当該面積の割合が所定値未満である場合に、特定した上位エリアに含まれる下位エリアの中で指定領域に対応する下位エリアの情報を配信領域情報に含める。すなわち、配信装置1は、指定領域を上位メッシュで近似した場合の誤差が所定値よりも大きいと判定した場合には、下位メッシュを用いて指定領域の近似を行う。これにより、配信装置1は、任意の形状の領域を高精度で再現する配信領域情報を生成できる。これにより、配信装置1は、端末装置2へ送信する送信データの容量を低減することができる。すなわち、配信装置1は、情報配信の対象となる地域を適切に指定し、地域を限定した情報を効率よく配信することができる。
【0117】
なお、上述の説明では、上位エリア及び下位エリアの情報として、エリアの識別子であるメッシュ番号を用いたが、これに限定されるものではない。例えば、各々のエリアの緯度の範囲及び経度の範囲を、エリアの情報として用いてもよい。配信領域情報においてエリアの緯度の範囲及び経度の範囲を用いた場合、端末装置2は、特定部22と自装置エリア取得部23と標準メッシュデータM20を省略することができる。つまり、端末装置2の構成を簡易にできるメリットがある。この場合、判定部24は、配信領域情報に含まれる1つ以上のエリア情報を先頭から順に抽出し、抽出したエリア情報の緯度の範囲及び経度の範囲に、位置取得部21で取得した位置情報が含まれるか否かを判定することにより、自装置が配信情報の対象であるか否かを容易に判定できる。一方、上位エリア及び下位エリアの情報として、エリアの識別子を用いる場合、配信情報のデータ容量を削減できるというメリットがある。また、端末装置2において配信領域情報に含まれる識別子と、自装置の位置を示す識別子とを比較(照合)すればよいので、自装置が配信情報の対象であるか否かの判定処理をより少ない処理量で高速に実行することができる。
【0118】
また、配信装置1は、上位エリアの情報を下位エリアの情報をよりも先に配置した配信領域情報を生成し、配信情報に含めて端末装置2に送信する。このようにすることで、端末装置2は、配信領域情報に上位エリアの情報と下位エリアの情報の両方が含まれる場合に、上位エリアと第1エリアとの照合を先に行うことができる。これにより、端末装置2は、自装置の位置が配信領域に含まれるか否かの判定を効率的に行うことができる。
【0119】
また、端末装置2では、自装置の位置情報を取得し、配信装置1と共通するメッシュデータを用いて、自装置の位置に対応する上位エリアである第1エリアと、自装置の位置に対応する下位エリアである第2エリアを特定する。端末装置2は、配信装置1から受信した配信領域情報の上位エリアと第1エリアとの照合を、下位エリアと第2エリアとの照合よりも先に行うことができる。一般的には、端末装置2の位置が面積の大きな上位エリアに含まれる確率は、面積の小さな下位エリアに含まれる確率よりも高いため、上位エリアとの照合を先に行うことにより、より少ない処理量で、自装置が配信情報の対象であるか否かの判定を効率的に行うことができる。
【0120】
また、端末装置2が配信領域に含まれるか否かは、端末装置2において判定されるので、配信装置1は、端末装置2の位置情報を記憶する必要がない。したがって、配信装置1は、配信対象の端末装置2(ユーザ)の追加や削除、端末装置2の移動(例えば、ユーザ宅の転居)に伴う管理を行う必要がない。よって、配信装置1におけるデータ管理を簡易にすることができる。また、配信装置1の処理負担は、配信対象の端末装置2(ユーザ)の数に依存せず、端末装置2の数が増えても変わらない。このため特に、配信対象の端末装置2の数が多い場合には、配信装置1で端末装置2の位置情報を管理するシステムに比べて、配信装置1の処理負担を大幅に軽減することができる。すなわち、地域を限定した情報を効率よく配信することができる。また、端末装置2が移動した場合においても、端末装置2は、移動先の位置が配信領域に含まれるか否かを、正しく、かつ容易に判定することができる。例えば、ユーザが端末装置2を携帯して自宅から外出したような場合であっても、外出先の場所が配信領域に含まれるか否かを正確にかつ容易に判定することができる。このように、配信システム100は、端末装置2の移動にも柔軟に対応できる。
【0121】
このように、本実施形態にかかる配信システム100によれば、情報配信の対象となる地域を適切に指定し、地域を限定した情報を効率よく配信することができる。例えば、災害発生時において、避難対象エリアの情報を多数の端末装置2に効率よく送信することができる。
【0122】
上述した配信装置1及び端末装置2の各機能構成部は、各機能構成部を実現するハードウエア(例:ハードワイヤードされた電子回路など)で実現されてもよいし、ハードウエアとソフトウエアとの組み合わせ(例:電子回路とそれを制御するプログラムの組み合わせなど)で実現されてもよい。例えば、本開示は、任意の処理を、CPUにコンピュータプログラムを実行させることにより実現することも可能である。
【0123】
プログラムは、コンピュータに読み込まれた場合に、実施形態で説明された1又はそれ以上の機能をコンピュータに行わせるための命令群(又はソフトウェアコード)を含む。プログラムは、様々なタイプの非一時的なコンピュータ可読媒体(non-transitory computer readable medium)又は実体のある記憶媒体(tangible storage medium)に格納されてもよい。限定ではなく例として、非一時的なコンピュータ可読媒体又は実体のある記憶媒体は、random-access memory(RAM)、read-only memory(ROM)、フラッシュメモリ、solid-state drive(SSD)又はその他のメモリ技術、CD-ROM、digital versatile disc(DVD)、Blu-ray(登録商標)ディスク又はその他の光ディスクストレージ、磁気カセット、磁気テープ、磁気ディスクストレージ又はその他の磁気ストレージデバイスを含む。また、プログラムは、様々なタイプの一時的なコンピュータ可読媒体(transitory computer readable medium)又は通信媒体上で送信されてもよい。限定ではなく例として、一時的なコンピュータ可読媒体又は通信媒体は、電気的、光学的、音響的、又はその他の形式の伝搬信号を含む。
【0124】
なお、本開示は上記実施形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。
【0125】
本開示は、SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)の「住み続けられるまちづくりを」の実現に貢献し、公共施設の安心・安全に寄与する事項を含む。
【符号の説明】
【0126】
1 配信装置
2 端末装置
10 制御部
11 分割エリア取得部
12 指定領域取得部
13 生成部
15 通信部
16 入力部
17 表示部
18 送信部
19 受信部
20 制御部
21 位置取得部
22 特定部
23 自装置エリア取得部
24 判定部
25 通信部
26 入力部
27 表示部
28 音声出力部
29 位置検出部
30 受信部
31 送信部
100 配信システム
A 指定領域
B 配信領域
M1 記憶部
M2 記憶部
M10 標準地域メッシュデータ
M20 標準地域メッシュデータ
N ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10