(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175389
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】画像管理装置、画像管理システム、及び画像管理装置の制御方法
(51)【国際特許分類】
H04N 21/234 20110101AFI20241211BHJP
H04N 5/92 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
H04N21/234
H04N5/92 010
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093148
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100090273
【弁理士】
【氏名又は名称】國分 孝悦
(72)【発明者】
【氏名】玉川 慶
【テーマコード(参考)】
5C164
【Fターム(参考)】
5C164MB11S
5C164SB01P
5C164SB41S
5C164YA21
(57)【要約】
【課題】原画像から代理画像が生成され得る状況下において、当該原画像及び当該代理画像の管理をより好適な態様で実現する。
【解決手段】画像管理装置102は、判定部513と、転送部514とを含む。判定部513は、外部装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する。転送部514は、判定部513により判定された上記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置103に転送する。
【選択図】
図10
【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された前記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送する転送手段と、
を有することを特徴とする、画像管理装置。
【請求項2】
前記判定手段は、前記対象画像に関連付けて前記外部装置から送信された送信情報に基づき、当該対象画像の種別を判定することを特徴とする、請求項1に記載の画像管理装置。
【請求項3】
前記送信情報は、少なくとも前記対象画像の特性を示す属性情報を含み、
前記判定手段は、前記属性情報に基づき、前記対象画像の種別を判定する
ことを特徴とする、請求項2に記載の画像管理装置。
【請求項4】
前記属性情報は、前記対象画像の水平解像度、前記対象画像の垂直解像度、前記対象画像のビットレートのうちの、少なくともいずれかを含むことを特徴とする、請求項3に記載の画像管理装置。
【請求項5】
前記判定手段は、前記対象画像を撮像した撮像装置の機種に対応する機種識別子と、前記属性情報と、に基づき、前記対象画像の種別を判定する
ことを特徴とする、請求項3に記載の画像管理装置。
【請求項6】
前記機種識別子と、当該機種識別子に対応する撮像装置が撮像可能な画像の種別と、当該種別に対応する画像の前記属性情報と、が関連付けられたエントリが第1の管理テーブルに保持され、
前記判定手段は、前記対象画像を撮像した撮像装置の機種に対応する機種識別子及び前記属性情報と、前記第1の管理テーブルに保持された前記エントリに含まれる前記機種識別子及び前記属性情報と、を比較することで、前記送信情報が関連付けられた前記対象画像の種別を判定する
ことを特徴とする、請求項5に記載の画像管理装置。
【請求項7】
前記送信情報は、少なくとも前記対象画像を撮像した撮像装置の機種に対応する機種識別子を含み、
前記判定手段は、前記送信情報に含まれる前記機種識別子及び前記属性情報に基づき、前記対象画像の種別を判定する
ことを特徴とする、請求項5に記載の画像管理装置。
【請求項8】
個々の撮像装置を一意に識別する装置識別子と、当該撮像装置の機種に対応する前記機種識別子と、が関連付けられたエントリが第2の管理テーブルに保持され、
前記送信情報は、少なくとも前記対象画像を撮像した撮像装置を一意に識別する装置識別子を含み、
前記対象画像を撮像した撮像装置の機種に対応する前記機種識別子は、前記送信情報に含まれる前記装置識別子と、前記第2の管理テーブルに保持された前記エントリに含まれる前記装置識別子と、を比較することで特定される
ことを特徴とする、請求項5に記載の画像管理装置。
【請求項9】
前記送信情報は、少なくとも前記対象画像の種別を示す情報を含むことを特徴とする、請求項2に記載の画像管理装置。
【請求項10】
前記判定手段は、前記対象画像に付与された付帯情報に基づき、当該対象画像の種別を判定することを特徴とする、請求項1に記載の画像管理装置。
【請求項11】
前記付帯情報は、前記対象画像の識別名、前記対象画像の識別名の一部、前記対象画像の識別名の接頭辞、及び前記対象画像の識別名の拡張子及び区切り文字を除く接尾辞、前記対象画像に付帯される付帯情報、前記対象画像の付帯情報に含まれるメーカノート領域の情報、前記対象画像の画像データ部に埋め込まれた所定の情報、前記対象画像の透かし領域の情報、及び前記対象画像のアルファチャネル領域の情報のうち、前記対象画像の画像種別を示す情報が付与された少なくとも一部の情報を含むことを特徴とする、請求項10に記載の画像管理装置。
【請求項12】
前記外部装置から送信された対象画像を識別するための画像識別子と、当該対象画像の画像データの参照先を示す参照先情報と、当該対象画像の種別を示す情報と、が関連付けられて保持され、
前記画像識別子に基づき、前記対象画像の画像データの参照先と、当該対象画像の種別と、の少なくともいずれが特定される
ことを特徴とする、請求項2に記載の画像管理装置。
【請求項13】
前記転送手段は、前記画像識別子に関連付けられた前記対象画像の種別が前記原画像である場合に、当該画像識別子に関連付けられた前記参照先情報が示す前記対象画像の画像データを前記情報管理装置に転送することを特徴とする、請求項12に記載の画像管理装置。
【請求項14】
前記対象画像の種別は、原画像、代理画像、及び副画像のいずれかであることを特徴とする、請求項1に記載の画像管理装置。
【請求項15】
端末装置と、当該端末装置から送信された画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送する画像管理装置と、を含む画像管理システムであって、
前記画像管理装置は、
前記端末装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された前記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを前記情報管理装置に転送する転送手段と、
を有する
ことを特徴とする、画像管理システム。
【請求項16】
前記端末装置は、
前記対象画像に関連付けて、当該対象画像の種別に関する情報を含む送信情報を生成する生成手段を有し、
前記判定手段は、前記対象画像に関連付けて前記端末装置から送信された前記送信情報に基づき、当該対象画像の種別を判定することを特徴とする、
請求項15に記載の画像管理システム。
【請求項17】
前記生成手段は、前記端末装置における前記対象画像の画像データが記憶された記憶領域に基づき当該対象画像の種別を判定し、当該判定の結果に応じた前記対象画像の種別を示す情報を含む前記送信情報を生成することを特徴とする、請求項16に記載の画像管理システム。
【請求項18】
前記端末装置は、
前記対象画像に対して、当該対象画像の種別を示す情報を含む付帯情報を付与する付与手段を有し、
前記判定手段は、前記対象画像に付与された付帯情報に基づき、当該対象画像の種別を判定することを特徴とする、
請求項15に記載の画像管理システム。
【請求項19】
画像管理装置の制御方法であって、
外部装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する判定ステップと、
前記判定ステップにおいて判定された前記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送する転送ステップと、
を含むことを特徴とする、画像管理装置の制御方法。
【請求項20】
コンピュータを、
外部装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する判定手段と、
前記判定手段により判定された前記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送する転送手段と、
を有することを特徴とする画像管理装置として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、画像管理装置、画像管理システム、及び画像管理装置の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
近年では、動画像や静止画像(以下、これらを総じて画像とも称する)の共有サービスの利用者増加に伴い、画像編集者の裾野が拡大している。画像(特に動画像)の編集には、高価な計算機資源が要求されるような状況も少なくない。そのため、例えば、十分な性能を持たない計算機で編集を試みると、画像のプレビュー時に滑らかな再生が困難となったり、画像編集ソフトや計算機が応答しなくなったりすることで、画像の編集作業に支障を来すような場合もある。
このような事態の発生を防ぐために、オリジナルの動画像を高圧縮で符号化したプロキシ動画のように、画像のデータ量をより縮小させた画像(以下、代理画像とも称する)が編集に利用される場合がある。代理画像を利用して動画像等の画像の制作が行われる場合には、例えば、代理画像とオリジナルの画像とが関連付けられ、代理画像を対象として編集に係る操作が行われ、エンコード時等の所望のタイミングで当該編集の結果がオリジナルの画像に反映される。このような仕組みにより、画像の編集に際して軽快なレスポンスを得ることが可能となり、編集結果として劣化の少ない画像(例えば、動画像)を得ることも可能となる。
また、画像の編集のたびに代理画像の生成がなされるような状況下では、当該画像の編集の開始までに代理画像の生成に係る待ち時間が発生し得る。このような背景から、近年では、オリジナルの画像の記録に際して、代理画像の生成も行いあわせて記録する撮像装置も提案されている。なお、以降では、代理画像の生成元となるオリジナルの画像を、便宜上、原画像とも称する。
【0003】
一方で、画像を撮像装置から編集環境に転送するワークフローとして、仲介サーバと画像管理サービスとを仲介して編集者の計算機に画像を取り込む方法が知られている。
画像の転送に係る技術として、特許文献1及び2に開示された技術が挙げられる。
特許文献1には、ネットワークカメラを使った映像配信システムにおいて、カメラにより撮像された動画像を高圧縮エンコーダと低圧縮エンコーダにそれぞれ入力し、低解像度動画像と高解像度動画像とを生成及び配信する技術が開示されている。
特許文献2には、動画像の仲介販売システムにおいて、サーバが、動画像の提供者から利用者への動画像の転送を仲介する技術が開示されている。同技術では、動画像の提供者側が、自身の端末から高解像度の動画像とプロキシ動画とのそれぞれをサーバにアップロードする。そのうえで、利用者側にて、プロキシ動画を閲覧し、所望の動画像の購入に係る手続きが行われると、当該プロキシ動画に対応する高解像度の動画像をダウンロードすることが可能となる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008-199677号公報
【特許文献2】特開2018-148475号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
動画像等の画像の管理サービスの中には、画像のアップロードを受け付けた際に、プロキシ動画等の代理画像を自動で生成するものも提案されている。このようなサービスに対して、オリジナルの画像(原画像)のデータと、当該画像から生成された代理画像のデータとが送信されると、当該オリジナルの画像及び代理画像それぞれを対象として代理画像が生成されて保存されるような状況が想定され得る。このような状況下では、画像の管理に係るストレージを圧迫したり、類似画像が必要以上に増えたりする等の弊害が顕在化する場合もある。
【0006】
本発明は上記の問題を鑑み、原画像から代理画像が生成され得る状況下において、当該原画像及び当該代理画像の管理をより好適な態様で実現することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る画像管理装置は、外部装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された前記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送する転送手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、原画像から代理画像が生成され得る状況下において、当該原画像及び当該代理画像の管理をより好適な態様で実現することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】画像管理システムのシステム構成の一例を示した図である。
【
図3】撮像装置のハードウェア構成の一例を示した図である。
【
図4】情報処理装置のハードウェア構成の一例を示した図である。
【
図5】画像管理システムの論理構成の一例を示した図である。
【
図6】画像管理システムの処理の一例を示したシーケンス図である。
【
図7】撮像装置の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図8】撮像部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図9】付与部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図10】判定部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図11】転送部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図12】画像管理システムの論理構成の一例を示した図である。
【
図13】撮像装置の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図14】撮像部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図15】送信情報生成部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図16】画像管理装置の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図17】受信部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図18】管理テーブルの構成の一例を示した図である。
【
図19】画像属性取得部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図20】判定部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図21】画像管理システムの論理構成の一例を示した図である。
【
図22】送信情報生成部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図23】受信部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図24】判定部の処理の一例を示したフローチャートである。
【
図26】画像一覧閲覧画面の出力結果の一例を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下に添付図面を参照しながら、本開示の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。また、以下の実施形態において示す構成は一例に過ぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
【0011】
<第1の実施形態>
以下に、本開示の第1の実施形態について説明する。
【0012】
(画像管理システムの概要)
図1を参照して、本開示の一実施形態に係る画像管理システム100の一例について概要を説明する。本実施形態に係る画像管理システム100は、撮像装置101と、フォトストレージサービス102とを含む。
【0013】
撮像装置101は、被写体を撮像し、当該撮像の結果に基づき静止画像や動画像のデータを生成する機能を有する。また、撮像装置101は、通信機能を有し、フォトストレージサービス102等の外部の装置やサービスと通信を行うことで種々のデータ(例えば、撮像結果に応じた画像データ等)を送受信することが可能である。
フォトストレージサービス102は、通信機能を有し、撮像装置101や後述する画像管理サービス103等の外部の装置やサービスと通信を行うことで種々のデータを送受信することが可能である。また、フォトストレージサービス102は、撮像装置101から動画像や静止画像の画像データを取得し、これらの画像データを管理する。
画像管理サービス103は、通信機能を有し、フォトストレージサービス102や後述する端末装置204等の外部の装置やサービスと通信を行うことで種々のデータ(例えば、画像データ等)を送受信することが可能である。
端末104は、通信機能を有し、画像管理サービス103等の外部の装置やサービスと通信を行うことで種々のデータを送受信することが可能である。端末104は、例えば、PC(Personal Computer)、スマートフォン、及びタブレット端末等の端末装置により実現され得る。
【0014】
符号105を付したユーザは、撮像装置101やフォトストレージサービス102を利用するユーザを模式的に示している。また、ユーザ105は、画像管理サービス103の利用者として、当該画像管理サービス103にアカウントの登録がなされているものとする。
符号106を付したユーザは、端末104を用いて動画像や静止画像の編集を行うユーザ(編集者)を模式的に示している。また、ユーザ106は、画像管理サービス103の利用者として、当該画像管理サービス103にアカウントの登録がなされているものとする。
【0015】
本実施形態に係る画像管理システム100の概略的な動作について以下に説明する。
ユーザ105(例えば、撮影者)が、撮像装置101の電源を投入し、撮像装置101に対して、当該撮像装置101に保存された画像のデータをフォトストレージサービス102に送信するための指示を行ったものとする。
撮像装置101は、ユーザ105からの指示に基づき、当該撮像装置101に保存された画像データ(例えば、動画像や静止画像の画像データ)をフォトストレージサービス102に送信する。
フォトストレージサービス102は、撮像装置101から画像データを受信すると、当該画像データを保存したうえで、当該画像データを画像管理サービス103に転送する。
画像管理サービス103は、入力画像を対象として代理画像を生成する機能を有する。具体的な一例として、画像管理サービス103は、フォトストレージサービス102から画像データを受信すると、当該画像データを保存し、さらに当該画像データが示す画像の代理画像(例えば、プロキシ動画等)を生成する。画像管理サービス103は、生成した代理画像の画像データを、生成元となる画像の画像データに関連付けて保存する。
【0016】
次いで、編集者であるユーザ106が、端末104に対して、画像管理サービス103に保存された画像(例えば、動画像)の取得を指示したものとする。
端末104は、ユーザ106からの指示に基づき、画像管理サービス103に対してユーザ106から指定された画像に対応する画像データの送信を要求する。
画像管理サービス103は、端末104からの送信要求に従い、指定された画像データを端末104に送信する。
端末104は、画像管理サービス103から画像データを受信すると、当該画像データを所定のストレージに保存する。これにより、ユーザ106は、端末104のストレージに保存された画像データが示す画像(例えば、動画像)を対象として、画像編集ソフト等を利用して編集を施すことが可能となる。
【0017】
(画像管理システムのシステム構成)
図2を参照して、本実施形態に係る画像管理システム100のシステム構成の一例について説明する。
画像管理システム100は、撮像装置101と、画像管理装置102とを含む。画像管理装置102は、
図1に示す例におけるフォトストレージサービス102(換言すると、フォトストレージサービス102を実現するための情報処理装置)に相当する。また、画像管理システム100に関連する構成として、情報管理装置103と、端末104と、ネットワーク201とが示されている。情報管理装置103は、
図1に示す例における画像管理サービス103(換言すると、画像管理サービス103を実現するための情報処理装置)に相当する。
図2に示す撮像装置101、画像管理装置102、情報管理装置103、及び端末104は、それぞれ
図1に示す例における撮像装置101、フォトストレージサービス102、画像管理サービス103、及び端末104に相当する。
撮像装置101、画像管理装置102、情報管理装置103、及び端末104のそれぞれは、ネットワーク201を介して相互にデータを送受信可能に接続される。なお、ネットワーク201として適用されるネットワークの種別は特に限定はされない。例えば、ネットワーク201として、LAN(Local Area Network)やインターネット等が適用されてもよい。
撮像装置101としては、例えば、通信機能を有するレンズ交換式のデジタルカメラが適用され得る。もちろん、撮像装置101として適用される機器は上記には限定されない。具体的な一例として、通信機能を有するコンパクトデジタルカメラ、スマートフォン、タブレット端末、PC等のように、画像管理装置102に画像のデータを送信可能な端末であれば、撮像装置101に相当する構成要素として適用され得る。また、本実施形態では、主に撮像結果に応じた所謂撮像画像を対象とする場合に着目して説明するが、本実施形態に係る画像管理システムの処理対象となる画像は必ずしも撮像画像のみには限定されない。そのため、撮像画像以外の他の画像が処理対象となる場合には、撮像装置101に相当する構成要素は、必ずしも撮像機能を有していなくともよい。
【0018】
(撮像装置のハードウェア構成)
図3を参照して、撮像装置101のハードウェア構成の一例について説明する。撮像装置101は、CPU(Central Processing Unit)301と、ROM(Read Only Memory)302と、RAM(Random Access Memory)303とを含む。また、撮像装置101は、ディスプレイ304と、入力部305と、二次記憶装置306と、ネットワークI/F(Interface)307と、撮像部308とを含む。上記に例示した撮像装置101の一連の構成要素は、バス309を介して相互に情報を送受信可能に接続される。
なお、撮像装置101としては、主にレンズ交換式デジタルカメラやコンパクトデジタルカメラの適用を想定しているが、このような所謂撮像装置のみに限定されず、例えば、撮像機能を有するスマートフォンやタブレット端末等も適用され得る。
【0019】
CPU301は、ROM302や二次記憶装置306に格納されたプログラムを実行して、バス309を介して接続された各部を制御する演算処理装置である。ROM302は、OS等を格納する読み出し専用メモリである。RAM303は、CPU301が演算処理を実行する際のデータを一時的に記憶するメモリである。
ディスプレイ304は、撮像された画像や各種UI画面等、種々の情報を所定の表示領域に表示させることで、当該情報をユーザに提示する表示装置である。入力部305は、ボタン、タッチパネル、マイク等により実現され、撮像指示や各種設定指示等に係る種々の操作をユーザから受け付けるための入力装置である。
二次記憶装置306は、各種プログラム、撮像画像データ、付帯情報に含まれる撮像設定の設定値等を格納するために利用される記憶領域である。なお、撮像設定には、ISO感度、シャッター速度、露出補正、F値等に関する設定が含まれ得る。
ネットワークI/F307は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、インターネット等のネットワークに撮像装置101を接続させるためのネットワークインタフェイスである。なお、ネットワークI/F307の構成については、接続対象となるネットワークの種別や適用される通信方式に応じて適宜変更されてもよい。
撮像部308は、CCD(Charge Coupled Device)やCMOS(Complementary Metal-Oxide-Semiconductor)等の撮像素子で受光した光を電気信号に変換し画像として記録するモジュールである。
【0020】
(情報処理装置のハードウェア構成)
図4を参照して、画像管理装置102、情報管理装置103、及び端末104として適用可能な情報処理装置400のハードウェア構成の一例について説明する。情報処理装置400は、CPU401と、ROM402と、RAM403と、ディスプレイ404と、キーボード405と、二次記憶装置406と、ネットワークI/F407と、ポインティングデバイス408とを有する。上記に例示した情報処理装置400の一連の構成要素は、バス409を介して相互に情報を送受信可能に接続される。
【0021】
CPU401は、ROM402や二次記憶装置406に格納されたプログラムを実行して、バス409を介して接続された各部を制御する演算処理装置である。ROM402は、OSなどを格納する読み出し専用メモリである。RAM403は、CPU401が演算処理を実行する際のデータを一時的に記憶するメモリである。
ディスプレイ304は、各種UI画面等、種々の情報を所定の表示領域に表示させることで、当該情報をユーザに提示する表示装置である。キーボード405及びポインティングデバイス408は、各種指示に係る種々の操作をユーザから受け付けるための入力装置である。
二次記憶装置406は、各種プログラムや設定値データ、データベース(DB)等を格納するために利用される記憶領域である。また、撮像画像のデータ等も二次記憶装置406に格納され得る。
ネットワークI/F407は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、イントラネット、インターネット等のネットワークに情報処理装置400を接続させるためのネットワークインタフェイスである。なお、ネットワークI/F407の構成については、接続対象となるネットワークの種別や適用される通信方式に応じて適宜変更されてもよい。
【0022】
(画像管理システムの論理構成)
図5を参照して、本実施形態に係る画像管理システム100及び情報管理装置103の論理構成の一例について説明する。なお、端末104については、一般的なPC、スマートフォン、及びタブレット端末が適用され得るため、詳細な説明は省略する。
【0023】
-撮像装置101の論理構成
撮像装置101の種々の機能を実現するための論理構成は、例えば、CPU301が、ROM302に格納されたプログラムをRAM303に展開し、後述するシーケンス図、フローチャートに従った処理を実行することで実現される。また、各処理の実行結果については、RAM303等の記憶領域に保持される。
撮像装置101は、撮像部501と、付与部502と、記憶部503と、送信受付部504と、送信部505とを含む。
【0024】
撮像部501は、ユーザ105(例えば、撮影者)からの撮像指示に基づきイメージセンサのセンサ値を読み出し、当該センサ値に基づき画像を生成する。
付与部502は、撮像部501により生成された画像に対して、当該画像に関する種々の情報を付帯情報として付与する。当該付帯情報には、例えば、対象となる画像の画像種別を示す情報が含まれ得る。画像種別は、原画像または代理画像等のような画像の性質または利用目的を表す区分を示す情報に相当する。
原画像は、詳細を後述する代理画像の生成元となる画像に相当し、本実施形態においては少なくとも画像種別が当該代理画像とは異なる画像が該当する。例えば、原画像は、一時生成物として生成される画像が該当し得る。具体的な一例として、撮像装置101に対して設定された撮像に係る設定情報(以下、撮像設定とも称する)に基づく撮像結果に応じて生成される画像(所謂撮像画像)が原画像に該当し得る。また、他の一例として、CG画像やイラスト画像のように、画像生成ツール等により人為的に生成された画像についても、代理画像の生成対象となり得る場合には原画像に該当し得る。原画像は、劣化が少ないため編集処理の適用対象として好適である。
代理画像は、原画像を対象として、解像度を低下させる等の手段によりデータ量がより少なくなるような制御がなされることで生成された画像である。具体的な一例として、代理画像は、原画像を対象として解像度をより低くするような制御がなされることで生成され得る。また、他の一例として、代理画像は、符号化等による圧縮処理が適用されることで生成されてもよい。代理画像は、少なくとも原画像に比べて軽量なため、編集操作が行われる際の対象(例えば、プレビュー画像)として好適である。
記憶部503は、種々のデータを記憶する記憶領域である。具体的な一例として、撮像部501による撮像結果に応じた画像のデータは、記憶部503に記憶されることで保持される。
送信受付部504は、ユーザ105から画像データの送信に係る指示を受け付ける入力インタフェースである。
送信部505は、外部の装置やサービスへのデータの送信に係る処理を実行する。具体的な一例として、送信部505は、送信受付部504が受け付けた送信指示に従い、対象となる画像データを画像管理装置102に送信する。
【0025】
-画像管理装置102の論理構成
画像管理装置102の種々の機能を実現するための論理構成は、例えば、CPU401が、ROM402に格納されたプログラムをRAM403に展開し、後述するシーケンス図、フローチャートに従った処理を実行することで実現される。また、各処理の実行結果については、RAM303等の記憶領域に保持される。
画像管理装置102は、受信部511と、保持部512と、判定部513と、転送部514とを含む。
【0026】
受信部511は、撮像装置101から送信された画像データを受信する。なお、撮像装置101から送信された画像データが示す画像が「対象画像」の一例に相当する。対象画像の画像データの送信元に相当する撮像装置101が、画像管理装置102とは異なる外部装置である「端末装置」の一例に相当する。
保持部512は、受信部511が受信した画像データを含む種々のデータを保持する。
判定部513は、受信した画像データが示す画像の画像種別を判定する。
転送部514は、判定部513による判定結果に基づき、判定対象となる画像データを所定の転送先(例えば、後述する情報管理装置103)に転送する。
【0027】
-情報管理装置103の論理構成
情報管理装置103の種々の機能を実現するための論理構成は、例えば、CPU301が、ROM302に格納されたプログラムをRAM303に展開し、後述するシーケンス図、フローチャートに従った処理を実行することで実現される。また、各処理の実行結果については、RAM303等の記憶領域に保持される。
情報管理装置103は、情報受信部521と、情報保持部522と、生成部523とを含む。
【0028】
情報受信部521は、画像管理装置102から転送された画像データを受信する。
情報保持部522は、情報受信部521が受信した画像データを含む種々のデータを保持する。
生成部523は、情報受信部521が受信した画像データが示す画像を対象として代理画像を生成する。具体的な一例として、生成部523は、情報受信部521が動画像のデータを受信した場合に、当該動画像を基にプロキシ動画を生成してもよい。
【0029】
なお、
図5に示す構成はあくまで一例であり、本実施形態に係る画像管理システム100及び情報管理装置103の論理構成を限定するものではない。具体的な一例として、撮像装置101、画像管理装置102、及び情報管理装置103のうちの少なくとも一部が有する各構成要素が、複数の装置(例えば、撮像装置や情報処理装置等)に分散されて実現されてもよい。なお、一連の構成要素が複数の装置に分散されて実現される場合には、当該一連の構成要素それぞれはLAN等のネットワークを介して互いに通信可能に接続され、別途後述する一連の処理を協働して実行することとなる。
【0030】
(画像処理システムの処理)
図6を参照して、本実施形態に係る画像管理システム100の処理の一例について、特に画像制作(例えば、動画制作)に関連する部分に着目して説明する。
【0031】
S101において、撮像装置101は、撮影者であるユーザ105からの撮像指示を受け付ける。撮像指示は、例えば、撮像装置101が備えるシャッターボタンの押下により撮像装置101に入力される。なお、撮像指示は、シャッターボタンを介した指示のみに限定されず、種々の方法により入力され得る。具体的な一例として、タイマー機能による所定時刻経過、タッチパネルへのタッチ操作、マイクを介した音声入力、撮像装置101と有線あるいは無線で接続されたコントローラやスマートフォンからの入力等が、撮像指示の入力方法として適用されてもよい。
【0032】
S102において、撮像装置101は、S101にて受け付けた撮像指示に基づき被写体を撮像し、撮像結果に応じた画像を生成する。なお、撮像部501における処理の詳細については、
図8を参照して別途後述する。
S103において、撮像装置101は、S102にて生成された画像に対して、当該画像に対応する画像種別を示す情報を付与する。付与部502における処理の詳細については、
図9を参照して別途後述する。
104において、撮像装置101は、生成された画像のデータを記憶部503に記憶させる。
【0033】
S105において、撮像装置101は、撮影者であるユーザ105からの画像の送信指示を受け付ける。
106において、撮像装置101は、S105にて受け付けた送信指示に従い、対象となる画像のデータを画像管理装置102に送信する。
S107において、画像管理装置102は、S106にて撮像装置101から送信された画像データを受信する。
S108において、画像管理装置102は、S107にて受信された画像データを保持部512に保持する。
S109において、画像管理装置102は、S107にて受信された画像データが示す画像の画像種別を判定する。判定部513における処理の詳細については、
図10を参照して別途後述する。
S110において、画像管理装置102は、S109における判定結果に基づき、対象となる画像のデータを情報管理装置103に転送する。転送部514における処理の詳細については、
図11を参照して別途後述する。
【0034】
S111において、情報管理装置103は、S110にて画像管理装置102から転送された画像データを受信する。
S112において、情報管理装置103は、S111にて受信された画像データを情報保持部522に保持する。
S113において、情報管理装置103は、S111にて受信された画像データが示す画像の代理画像を生成する。
S114において、情報管理装置103は、S113にて生成された代理画像のデータを情報保持部522に保持する。
【0035】
S115において、端末104は、編集者であるユーザ106から、代理画像の取得指示を受け付ける。
S116において、端末104は、S115にて受け付けた取得指示に基づき、情報管理装置103からの代理画像の取得に係る要求(換言すると、代理画像の送信に係る要求に相当し、以下取得要求とも称する)を、当該、情報管理装置103に送信する。
S117において、情報管理装置103は、S116にて端末104から受信した取得要求に従い、該当する代理画像のデータを端末104に転送する。
S118において、端末104は、S117にて情報管理装置103から受信した代理画像のデータを端末内の記憶装置に保持する。
S119において、端末104は、ユーザ106からの編集指示に従い、対象となる画像(例えば、S118にて保持されたデータに対応する代理画像)に対して画像処理を施す。
【0036】
(撮像装置の処理)
図7(a)を参照して、撮像装置101の処理の一例について説明する。なお、
図7(a)に示す一連の処理は、例えば、撮像装置101の起動に伴い開始され、電源切断に伴い終了する。
【0037】
S201において、CPU301は、撮影者であるユーザ105からの撮像指示が受け付けられたか否かを判定する。
CPU301は、S201において撮像指示が受け付けられたと判定した場合には、処理をS102に進める。この場合には、S102及びS102の処理が実行される。なお、
図7(a)に示すS102及びS103の処理は、
図6に示すS102及びS103の処理に相当する。
一方で、CPU301は、S201において撮像指示が受け付けられていないと判定した場合には、処理をS204に進める。
【0038】
S204において、CPU301は、ユーザ105からの送信指示が受け付けられたか否かを判定する。
CPU301は、S204において送信指示が受け付けられたと判定した場合には、処理をS106に進める。この場合には、S106の処理が実行される。なお、
図7(a)に示すS106の処理は、
図6に示すS106の処理に相当する。
一方で、CPU301は、S204において送信指示が受け付けられていないと判定した場合には、処理をS201に進める。この場合には、S201以降の処理が改めて実行されることとなる。
【0039】
(撮像部の処理)
図8(a)を参照して、撮像部501の処理の一例について説明する。
S301において、撮像部501は、被写体の撮像を行う。
S302において、撮像部501は、S301における撮像結果に応じた画像のデータ部を生成する。当該データ部は、当該画像の実体的なデータ(例えば、画素ごとの受光結果に応じたデータ)に対応する領域である。
S303において、撮像部501は、S301における撮像結果に応じた画像に対応するヘッダ部を生成する。当該ヘッダ部は、対象となる画像に関する種々の属性情報が格納される領域である。
S304において、撮像部501は、S302にて生成したデータ部と、S303にて生成したヘッダ部とを連結することで、原画像の画像データを生成する。撮像部501は、生成した原画像の画像データを記憶部503に保存する。
【0040】
S305において、撮像部501は、撮像結果に応じた画像から代理画像のデータ部を生成する。代理画像は、例えば、原画像に対して高圧縮で符号化を施すことで生成される。このとき、解像度が原画像より小さくなるように符号化が施されることで、ビットレートが削減される。さらに言えば、代理画像に対して施された編集の結果が原画像に適用される際に、代理画像と原画像のフレーム間の対応を一意にするためにフレームは間引かず、原画像と同じフレームレートで代理画像が符号化されることが好適である。
S306において、撮像部501は、撮像結果に応じた画像に対応する代理画像のヘッダ部を生成し、
図8(a)に示す一連の処理を終了する。
【0041】
(付与部の処理)
図9(a)を参照して、付与部502の処理の一例について説明する。
S401において、付与部502は、RAM303から代理画像のヘッダ部を取得する。
S402において、付与部502は、RAM303から代理画像のデータ部を取得する。
S403において、付与部502は、RAM303から画像に付与する画像の識別名、例えば、ファイル名の接頭辞を取得する。接頭辞については、例えば、撮影者であるユーザ105により予め撮像装置101に対して設定された所定の文字列が適用される。具体的な一例として、「MVI_」等の文字列が用いられる。
S404において、付与部502は、RAM303から撮像された画像数を計数するためのカウンタの値を取得する。カウンタは、工場出荷時あるいはカウンタがリセットされてからの総撮像枚数を計数する。カウンタ値としては、例えば、「0000」等の所定の数字列が用いられる。
S405において、付与部502は、代理画像識別子をRAM303から取得する。代理画像識別子は、対象となる画像が代理画像か否かを表すための識別子である。具体的な一例として、「_P」等の所定の文字列が用いられる。
【0042】
S406において、付与部502は、代理画像のファイル名の終端に連結する拡張子を取得する。拡張子については、予めユーザ105によってあらかじめ設定された撮像時に生成される画像種別の設定に従う。例えば、設定された画像種別がMPEG-4 Part14あるいはMPEG-4 Part14である場合には、拡張子として「MP4」が取得されることとなる。
S407において、付与部502は、ファイル名の各部に該当する文字列を連結し、ファイル名を生成する。具体的には、ファイル名の接頭辞、カウンタの値、代理画像識別子、区切り文字、拡張子等を連結することにより、ファイル名として適用される文字列を生成する。区切り文字としては例えばピリオド等が用いられる。
S408において、付与部502は、代理画像のヘッダ部と代理画像のデータ部を連結し、生成されたファイル名を適用して代理画像のデータを記憶部503に保存し、
図9(a)に示す一連の処理を終了する。
【0043】
(画像管理装置の処理)
図7(b)を参照して、画像管理装置102の処理の一例について説明する。
S211において、CPU401は、撮像装置101から画像のデータを受信したか否かを判定する。
CPU401は、S211において撮像装置101から画像のデータを受信していないと判定する限り、当該画像のデータの受信を待ち受ける。
そして、CPU401は、S211において撮像装置101から画像のデータを受信したと判定した場合には、処理をS107に進める。この場合には、S108、S109、及びS110の処理が実行される。なお、
図7(b)に示すS108、S109、及びS110の処理は、
図6に示すS108、S109、及びS110の処理に相当する。
【0044】
(判定部の処理)
図10(a)を参照して、判定部513の処理の一例について説明する。
S501において、判定部513は、受信された画像のデータを保持部512から取得する。
S502において、判定部513は、S501にて取得した画像のデータのファイル名を取得する。
S503において、判定部513は、ファイル名終端から最近のピリオド(拡張子の規定に係る区切り文字)より前方の所定の文字数の文字列Sを取得する。例えば、ファイル名が「MVI_0000_P.MP4」で、所定の文字数が2であれば、文字列Sは「_P」となる。
【0045】
S504において、判定部513は、文字列Sが代理画像識別子と一致するか否かを判定する。
判定部513は、S504において文字列Sが代理画像識別子と一致しないと判定した場合には、処理をS505に進める。この場合には、S505において、判定部513は、転送フラグをtrueに設定し、
図10(a)に示す一連の処理を終了する。
一方で、S504において文字列Sが代理画像識別子と一致すると判定した場合には、処理をS506に進める。この場合には、S506において、判定部513は、転送フラグをfalseに設定し、
図10(a)に示す一連の処理を終了する。
【0046】
(転送部の処理)
図11を参照して、転送部514の処理の一例について説明する。
S601において、転送部514は、対象となる画像に対して設定されている転送フラグをRAM303から取得する。
S602において、転送部514は、S601にて取得した転送フラグがtrueか否かを判定する。
転送部514は、S602において転送フラグがtrueであると判定した場合には、処理をS603に進める。
一方で、転送部514は、S602において転送フラグがtrueではない、すなわちfalseであると判定した場合には、
図11に示す一連の処理を終了する。
【0047】
S603において、転送部514は、RAM303から対象となる画像の画像データを取得する。
S604において、転送部514は、S603にて取得した画像データを情報管理装置103に転送し、
図11に示す一連の処理を終了する。
【0048】
なお、本実施形態においては、画像の識別名の区切り文字より前に接尾辞として画像種別を表す情報が付与される例について示したが、画像種別を示す情報の指定方法はこの例のみには限定されず、例えば、接頭辞として情報が付与されるようにしてもよい。具体的な一例として、識別名が「MVI_0001.MP4」、接頭辞が「P_」である場合には、代理画像の識別名は「P_MVI_0001.MP4」となる。また、画像種別を示す情報が識別名の間に含まれるようにしてもよい。例えば、上述の例であれば、代理画像の識別名は「MVI_P_0001.MP4」となる。すなわち、代理画像の識別名の一部に画像種別を示す情報を含めるような制御が適用されるのであれば、当該情報を含める方法については特に限定はされない。
このような構成が適用されることで、多様な画像の管理方法に対応することが可能となる。具体的な一例として、接頭辞として情報が付与された場合や、識別名の間に情報が含められた場合には、識別名に基づき画像が整列された場合に、原画像と代理画像とをそれぞれまとまりとして分けて一覧することが可能となる。また、接尾辞として情報が付与された場合には、画像ごとに原画像と代理画像とを対で一覧することが可能となる。
また、本実施形態においては、代理画像の保存がなされる際に識別名が生成され、その識別子を使用して代理画像の保存がなされる場合について説明したが、代理画像を示す情報の付与方法を限定するものではない。具体的な一例として、代理画像のデータが保存された後に、当該代理画像に対して画像種別を示す情報の付与が行われてもよい。
【0049】
また、本実施形態においては、画像の識別名に画像種別を示す情報が付与される例について示したが、画像種別を示す情報の指定対象はこの例のみには限定されず、例えば、画像に付帯される付帯情報に対して画像種別を示す情報が付与されるようにしてもよい。また、他の一例として、画像のメタデータにおける所定の絶対アドレスに画像種別を示す情報が書き込まれてもよい。また、他の一例として、所定のタグの値に、画像種別を示す情報が格納されたアドレスまでのオフセット値が書き込まれるようにしてもよい。また、他の一例として、所定のタグの値に、画像種別を示す情報が格納されたアドレスへの相対アドレスが書き込まれるようにしてもよい。また、他の一例として、メーカノートとして予約されたメーカノート領域に、画像種別を示す情報を書き込まれるようにしてもよい。このような構成が適用されることで、画像種別を示す情報の格納先を柔軟に設計することが可能となる。また、画像のデータ中におけるメタデータの格納位置については、画像の実体的なデータが格納された画像データ部に対して先頭領域でも末尾領域でも構わない。
加えて、画像データ部自体に画像種別を示す情報が埋め込まれてもよい。具体的な一例として、画像データ部の最上位ビットあるいは最下位ビットに画像種別を示す情報を埋め込まれるようにしてもよい。また、他の一例として、画像データの透かし領域やアルファチャネル領域に画像種別を示す情報が埋め込まれるようにしてもよい。このような構成が適用されることで、例えば、画像のメタデータが破損した場合においても、画像データ部に埋め込まれた情報に基づき画像種別を判定することが可能となる。
【0050】
なお、本実施形態においては、代理識別子によって画像種別が判定される場合の一例について説明したが、画像種別を示す識別子の指定方法を限定するものではない。具体的な一例として、対象となる画像が原画像であることを表す原画像識別子によって画像種別の判定がなされるようにしてもよい。
その場合には、判定部513の処理については、
図10(b)に例示するような処理とすればよい。
図10(b)に示す例では、S511において判定部513は、文字列Sが原画像識別子と一致するか否かを判定する。判定部513は、S511において文字列Sが原画像識別子と一致すると判定した場合には、対象となる画像が原画像と判定し、処理をS505に進める。一方で、判定部513は、S511において文字列Sが原画像識別子と一致しないと判定した場合には、対象となる画像が原画像ではないと判定し、処理をS506に進める。なお、原画像識別子としては、例えば、「_O」、「_origin」等のような原画像を示唆する文字列が用いられるとよい。
また、原画像に対して原画像識別子が付与されるため、撮像部501の処理については、
図8(b)に例示するような処理とすればよい。
図8(b)に示す例では、S311において撮像部501は、代理画像のヘッダ部と代理画像のデータ部を連結し、代理画像のデータを記憶部503に保存したうえで、
図8(b)に示す一連の処理を終了する。
【0051】
また、付与部502の処理については、
図9(b)に例示するような処理とすればよい。
具体的には、S411において、付与部502は、RAM303から原画像のヘッダ部を取得する。
S412において、付与部502は、RAM303から原画像のデータ部を取得する。
S413において、付与部502は、原画像識別子をRAM303から取得する。原画像識別子としては例えば、「_O」等の所定の文字列が用いられる。
ステップS414において、付与部502は、原画像のヘッダ部と原画像のデータ部とを連結し、生成されたファイル名を適用して原画像のデータを記憶部503に保存し、
図9(b)に示す一連の処理を終了する。
【0052】
また、本実施形態では、画像種別として、原画像または代理画像が適用される場合の一例について説明したが、この例のみには限定されず、上記以外の画像の性質あるいは利用目的を表す区分が適用されてもよい。具体的な一例として、原画像と関連付けて記録され得る副画像が、判定対象の画像種別として適用されてもよい。副画像は、代理画像と同様に原画像の解像度を低下させた画像として生成され得るが、代理画像ほどには解像度を低下させないという特性を有する。このような特性から、副画像については、細かい画像領域を精緻に調整する場合に好適である。
画像種別の種類に副画像が含められる場合には、例えば、判定部513において、所定文字列Sが代理画像識別子であるか否かの判定に加え、副画像であるか否かの判定がなされ、どちらでもない場合に原画像であると判定されるような処理とすればよい。
このような構成により、原画像、代理画像、及び副画像を撮像結果に応じて生成可能な撮像装置であっても、対象となる画像が原画像であるか否かを正しく判定し、原画像のデータを所定の転送先に転送することが可能となる。
【0053】
なお、本実施形態では、主に処理の対象となるデータが静止画像や動画像のデータの場合の一例について説明したが、2次元データに限定するものではなく、1次元や3次元等の多次元のデータが処理の対象とされてもよい。具体的な一例として、3次元データを対象とする場合には、多数の3次元位置情報で構成された3次元データが原画像に相当し得る。この3次元データを間引き、データの密度を粗くした3次元データが代理画像に相当する。3次元データを取得可能な取得装置としては、例えば、ステレオカメラやLIDAR(Light Detection and Ranging)等が挙げられ、これらの装置が、上述した実施形態における撮像装置に相当する。また、この場合には、3次元データの編集が可能な3次元データ編集ソフトが、前述した実施形態における画像編集ソフト(例えば、動画編集ソフト)に相当する。また、3次元データのレンダリングが、前述した実施形態における編集結果を原画像に適用する処理に相当し得る。
3次元データ取得装置により取得された多数の3次元データと、当該3次元データを対象としてデータの密度を粗くした3次元データが画像管理装置102に送信される。なお、データの密度を粗くした3次元データについては、データの密度を粗くする加工が施された3次元データであることがわかるように、画像種別を示す情報が付与されたうえで送信がなされる。これらの3次元データを受信した画像管理装置102が、画像種別を示す情報に基づき、対象となる3次元データの画像種別を判定し、当該判定の結果に応じて当該3次元データの転送を制御するような構成とすればよい。このような構成が適用されることで、3次元データを用いた映像制作が行われる現場においても、不要な代理画像の転送を防止する効果が期待できる。
【0054】
以上説明したように、本実施形態に係る画像管理システム100においては、撮像装置等の外部装置から送信された画像の画像種別の判定がなされ、当該画像の画像種別が原画像であると判定された場合に、当該画像が情報管理装置に転送されるように制御される。このような構成が適用されることで、例えば、代理画像が情報管理装置に転送されることで、当該代理画像を対象としてさらに代理画像が作成されるといった事態の発生を防止することが可能となる。
ここで、
図26を参照して、本実施形態に係る技術の適用に伴い奏し得る作用効果について具体的な例を挙げて説明する。
図26(a)及び
図26(b)は、それぞれ情報管理装置103が管理する画像の一覧を閲覧するための画面(以下、画像一覧閲覧画面とも称する)の一例を示している。
画面1001は、本実施形態に係る技術が適用されていない場合における画像一覧閲覧画面の一例を示している。画像1011~1018は、それぞれ原画像を示している。これに対して、画像1021~1028は、原画像である画像1011~1018それぞれから生成された代理画像を示している。
図26(a)に示す画面1001においては、原画像と、当該原画像に対応する代理画像とが同じ絵柄のため、同じ絵柄の画像が2枚ずつ並べられた状態で提示されることとなり、画像の一覧性が低下する場合がある。また、原画像を選択するような状況下において、代理画像が誤って選択されるような所謂誤選択が発生するような状況も想定され得る。
これに対して、
図26(b)に示す画面1002においては、原画像が1枚ずつ表示されることとなるため、画面1001に比べて画像の一覧性がより高くなる。また、原画像だけが表示されるため、誤って代理画像が選択されるといった事態の発生を防止することも可能となる。
【0055】
<第2の実施形態>
以下に、本開示の第2の実施形態について説明する。前述した第1の実施形態では、受信された画像に付与された情報に基づき、当該画像の画像種別の判定がなされ、当該判定の結果に応じて当該画像のデータが所定の転送先に転送される場合の一例について説明した。これに対して、本実施形態では、対象となる画像が受信された際にあわせて受信された情報に基づき、当該画像の画像種別の判定がなされる場合の一例について説明する。
【0056】
(画像管理システムの論理構成)
図12を参照して、本実施形態に係る画像管理システム100及び情報管理装置103の論理構成の一例について説明する。なお、
図12に示す例では、
図5を参照して説明した第1の実施形態と実質的に同様の構成要素に対して同一の符号を付しており、これらの構成要素については詳細な説明は省略するものとする。
【0057】
-撮像装置101の論理構成
撮像装置101の種々の機能を実現するための論理構成は、例えば、CPU301が、ROM302に格納されたプログラムをRAM303に展開し、後述するシーケンス図、フローチャートに従った処理を実行することで実現される。また、各処理の実行結果については、RAM303等の記憶領域に保持される。
撮像装置101は、撮像部601と、記憶部602と、送信受付部504と、送信部505と、送信情報生成部605とを含む。また、記憶部602は、原画像記憶部603と、代理画像記憶部604とを含む。
【0058】
撮像部601は、ユーザ105(例えば、撮影者)からの撮像指示に基づきイメージセンサのセンサ値を読み出し、当該センサ値に基づき画像を生成する。また、この際に、撮像部601は、原画像の生成に加えて、当該原画像に基づく代理画像の生成を行ってもよい。撮像部601は、生成した原画像のデータを原画像記憶部603に記憶させ、生成した代理画像のデータを代理画像記憶部604に記憶させる。
記憶部602は、種々のデータを記憶する記憶領域である。上述の通り、記憶部602には、原画像のデータや代理画像のデータが記憶され得る。
原画像記憶部603は、記憶部602の一部の記憶領域が割り当てられ、原画像のデータを記憶するための記憶領域として用いられる。
代理画像記憶部604は、記憶部602の一部の記憶領域が割り当てられ、代理画像のデータを記憶するための記憶領域として用いられる。
送信情報生成部605は、画像のデータの送信が行われる際の、送信パラメータに相当する送信情報を生成する。
【0059】
-画像管理装置102の論理構成
画像管理装置102の種々の機能を実現するための論理構成は、例えば、CPU401が、ROM402に格納されたプログラムをRAM403に展開し、後述するシーケンス図、フローチャートに従った処理を実行することで実現される。また、各処理の実行結果については、RAM303等の記憶領域に保持される。
画像管理装置102は、受信部611と、保持部512と、画像属性取得部612と、画像属性保持部613と、判定部614と、転送部514とを含む。
【0060】
受信部511は、撮像装置101から送信された画像データと、当該画像データの送信に係る送信情報(例えば、送信パラメータ)とを受信する。
画像属性取得部612は、受信部511が受信した送信情報から画像属性を示す情報を取得し、受信した画像データと画像属性を示す情報とを関連付けて画像属性保持部613に保存する。画像属性を示す情報は、対象となる画像の特性を示す属性情報であり、所謂メタデータと称される情報も含まれ得る。具体的な一例として、画像属性を示す情報には、水平解像度、垂直解像度、ビットレート等のような画像のデータ的な特徴を示す情報が含まれ得る。
画像属性保持部613は、画像データと画像属性を示す情報とを関連付けて保持する記憶領域である。
判定部614は、対象となる画像データに関連付けら画像属性を示す情報に基づき、当該画像データが示す画像の画像種別を判定する。この画像種別の判定結果に応じて、対象となる画像データを所定の転送先(例えば、情報管理装置103)に転送するか否かの判断がなされる。
【0061】
なお、画像管理装置102の各構成要素については、複数の画像管理装置に分散させて実現されてもよい。複数の画像管理装置に機能を分散する場合には、当該複数の管理装置は、互いに通信可能となるようにLAN等のネットワークを介して接続され、後述する一連の処理を協働して行うことになる。
【0062】
(撮像装置の処理)
図13を参照して、撮像装置101の処理の一例について説明する。なお、
図13に示す一連の処理は、例えば、撮像装置101の起動に伴い開始され、電源切断に伴い終了する。また、
図13に示す例では、
図7(a)を参照して説明した第1の実施形態と実質的に同様の処理に対して同一の符号を付しており、これらの処理については詳細な説明は省略するものとする。
【0063】
S701において、撮像部601は、被写体を撮像し、撮像結果に応じた画像を生成する。この際に、撮像部601は、原画像に加えて、当該原画像に基づく代理画像を生成し、原画像のデータについては原画像記憶部603に記憶させ、代理画像のデータについては代理画像記憶部604に記憶させる。なお、撮像部601の処理については、
図14を参照して詳細を別途後述する。
S702において、送信情報生成部605は、対象となる画像データの送信に係る送信情報を生成する。送信情報生成部605の処理については、
図15を参照して詳細を別途後述する。
【0064】
(撮像部の処理)
図14を参照して、撮像部601の処理の一例について説明する。なお、
図14に示す例では、
図8(a)を参照して説明した第1の実施形態と実質的に同様の処理に対して同一の符号を付しており、これらの処理については詳細な説明は省略するものとする。
【0065】
S801において、撮像部601は、原画像のデータ部と原画像のヘッダ部とを連結することにより原画像の画像データを生成し、当該原画像の画像データを原画像記憶部603に保存する。
S802において、撮像部601は、代理画像のデータ部と代理画像のヘッダ部とを連結することにより代理画像の画像データを生成し、当該代理画像の画像データを代理画像記憶部604に保存し、
図14に示す一連の処理を終了する。
【0066】
(送信情報生成部の処理)
図15(a)を参照して、送信情報生成部605の処理の一例について説明する。
S901において、送信情報生成部605は、送信対象の画像データが記憶された記憶領域が原画像記憶部603か否かを判定する。
送信情報生成部605は、S901において送信対象の画像データが記憶された記憶領域が原画像記憶部603であると判定した場合には、処理をS902に進める。
一方で、送信情報生成部605は、S901において送信対象の画像データが記憶された記憶領域が原画像記憶部603でないと判定した場合には、処理をS903に進める。この場合には、S902の処理をスキップされる。
【0067】
S902において、送信情報生成部605は、送信対象の画像データに対応する送信情報(送信パラメータ)に対して、原画像フラグパラメータとしてtrueを設定する。
S903において、送信情報生成部605は、送信対象の画像データのファイルサイズを取得する。
S904において、送信情報生成部605は、送信対象の画像データに対応する送信情報(送信パラメータ)における送信サイズパラメータに対して、送信サイズとしてS902にて取得したファイルサイズを設定し、
図15(a)に示す一連の処理を終了する。
なお、S904において、送信サイズパラメータに送信サイズとして設定されるファイルサイズについては、1ファイルを複数ファイルに分割して送信がなされる場合には、分割されたファイルのファイルサイズが送信サイズとして設定されてもよい。
【0068】
(画像管理装置の処理)
図16を参照して、画像管理装置102の処理の一例について説明する。
S1001において、受信部611は、撮像装置101から画像データと、当該画像データに対応する送信情報(送信パラメータ)とを受信する。受信部611の処理については、
図17及び
図18を参照して詳細を別途後述する。
S1002において、画像属性取得部612は、S1001にて受信部611が受信した送信情報から画像属性を示す情報を取得し、受信部611が受信した画像データと画像属性を示す情報とを関連付けて画像属性保持部613に保存する。画像属性取得部612の処理については、
図18及び
図19を参照して詳細を別途後述する。
S1003において、判定部614は、対象となる画像データに関連付けられた画像属性を示す情報に基づき、当該画像データを転送するか否かを判定する。判定部614の処理については、
図20を参照して詳細を別途後述する。
その後、S110の処理が実行される。なお、
図16に示すS110の処理は、
図6に示すS110の処理に相当する。
【0069】
(受信部の処理)
図17(a)を参照して、受信部611の処理の一例について説明する。
S1101において、受信部611は、撮像装置101から送信された画像データを受信する。
S1102において、受信部611は、S1101にて受信した画像データが示す画像を一意に識別するための画像IDを生成する。
S1103において、受信部611は、S1101にて受信した画像データを保持部512に保存する。
S1104において、受信部611は、S1102にて生成した画像IDと保持部512における画像データの参照先を示す参照先情報とを関連付けて、画像テーブル700に登録する。これにより、例えば、転送部514は、転送の対象となる画像の画像IDに関連付けられた参照先情報に基づき、当該画像の画像データを特定することが可能となる。画像テーブル700の構成について、
図18を参照して詳細を別途後述する。
S1105において、受信部611は、撮像装置101から送信された送信情報を取得し、
図17(a)に示す一連の処理を終了する。
【0070】
(テーブルの構成)
図18を参照して、本実施形態に係る画像管理装置102が管理する管理テーブルの構成の一例について説明する。
画像テーブル700は、画像管理装置102が画像データの管理に利用する管理テーブルの一例を示している。画像を一意に識別するための画像IDに対して、保持部512における対象となる画像データの参照先を示す参照先情報と、当該画像データが示す画像が原画像であるか否かを表す原画像フラグとが関連付けられたエントリが、画像テーブル700に格納される。このような構成により、例えば、画像IDをキーとして、画像データの参照先や原画像フラグを参照することが可能となる。
【0071】
(画像属性取得部の処理)
図19(a)を参照して、画像属性取得部612の処理の一例について説明する。
S1201において、画像属性取得部612は、RAM403から対象となる画像データの送信情報(送信パラメータ)を取得する。
S1202において、画像属性取得部612は、S1201にて取得した送信情報に原画像フラグが含まれているか否かを判定する。
画像属性取得部612は、S1202において送信情報に原画像フラグが含まれていると判定した場合には、処理をS1203に進める。
一方で、画像属性取得部612は、S1202において送信情報に原画像フラグが含まれていないと判定した場合には、
図19(a)に示す一連の処理を終了する。
【0072】
S1203において、画像属性取得部612は、送信情報に含まれる原画像フラグがtrueであるか否かを判定する。
画像属性取得部612は、S1203において送信情報に含まれる原画像フラグがtrueであると判定した場合には、処理をS1204に進める。
一方で、画像属性取得部612は、S1203におい送信情報に含まれる原画像フラグがtrueでないと判定した場合には、
図19(a)に示す一連の処理を終了する。
【0073】
S1204において、画像属性取得部612は、画像テーブル700における対象となる画像のエントリに含まれる原画像フラグをtrueに設定し、
図19(a)に示す一連の処理を終了する。より具体的には、画像属性取得部612は、RAM403から対象となる画像の画像IDを取得し、画像テーブル700において当該画像IDに関連付けられた原画像フラグの値をtrueに設定したうえで、
図19(a)に示す一連の処理を終了する。
【0074】
(判定部の処理)
図20を参照して、判定部614の処理の一例について説明する。
S1301において、判定部614は、RAM403から対象となる画像の画像IDを取得する。
S1302において、判定部614は、画像テーブル700からS101にて取得した画像IDに関連付けられた原画像フラグの値を取得する。
【0075】
S1303において、判定部614は、S1302にて取得した原画像フラグの値がtrueであるか否かを判定する。
判定部614は、S1303において原画像フラグの値がtrueであると判定した場合には、処理をS1304に進める。
一方で、判定部614は、S1303において原画像フラグの値がtrueでないと判定した場合には、処理をS1305に進める。
【0076】
S1304において、判定部614は、対象となる画像の転送フラグをtrueに設定し、
図20に示す一連の処理を終了する。
一方で、S1305において、判定部614は、対象となる画像の転送フラグをfalseに設定し、
図20に示す一連の処理を終了する。
【0077】
なお、上記実施形態では、画像種別を示す情報をクエリパラメータ(送信情報)に含める場合の一例について説明したが、対象とある画像の画像種別を画像管理装置102側が認識することが可能であれば、当該画像種別を通知する方法は特に限定はされない。例えば、画像管理装置102が画像データを受信する際のエンドポイントが、当該画像データが示す画像の画像種別に応じて対応付けられてもよい。
例えば、画像管理装置102が原画像の画像データの受信に係るエンドポイントとして「/xxx/upload/」が設けられ、代理画像の画像データの受信に係るエンドポイントとして「/xxx/upload/proxy/」を設けられているものとする。撮像装置101は、原画像の画像データを送信する際には、エンドポイントとして「/xxx/upload/」を使用して当該画像データを送信してもよい。また、撮像装置101は、代理画像の画像データを送信する際には、エンドポイントとして「/xxx/upload/proxy/」を使用して当該画像データを送信してもよい。
また、画像管理装置102は、「/xxx/upload/」を介して送信された画像データについては原画像の画像データとみなし、「/xxx/upload/proxy/」を介して送信された画像データについては代理画像の画像データとみなす。
【0078】
上記に例示した構成が適用された場合には、受信部611の処理については、
図17(b)に例示するような処理とすればよい。
図17(b)に示す例では、S1111において、受信部611は、画像データの送信を受け付けたエンドポイントを識別するエンドポイント識別子を取得し、
図17(b)に示す一連の処理を終了する。なお、取得されるエンドポイント識別子については、例えば、画像データの送信を受け付けたエンドポイントが「/xxx/upload/」の場合には、当該エンドポイントの文字列が取得される。また、画像データの送信を受け付けたエンドポイントが「/xxx/upload/proxy/」の場合には、当該エンドポイントの文字列が取得される。
【0079】
また、画像属性取得部612の処理については、
図19(b)に示すような処理とすればよい。
具体的には、S1211において、画像属性取得部612は、RAM403から対象となる画像のエンドポイント識別子を取得する。
S1212において、画像属性取得部612は、S1211にて取得したエンドポイント識別子が原画像に対応付けられた識別子であるか否かを判定する。具体的には、画像属性取得部612は、エンドポイント識別子が「/xxx/upload/」である場合には、当該エンドポイント識別子が原画像に対応付けられたものであると認識する。
画像属性取得部612は、S1212において対象となるエンドポイント識別子が原画像に対応付けられた識別子であると判定した場合には、処理をS1204に進める。なお、S1204の処理については、
図19(a)に示す例と同様である。
一方で、画像属性取得部612は、S1212において対象となるエンドポイント識別子が原画像に対応付けられた識別子でないと判定した場合には、
図19(b)に示す一連の処理を終了する。
【0080】
また、送信情報生成部605は、送信対象となる画像データが示す画像の画像種別に応じてエンドポイントを作り分けるような構成とすればよい。具体的には、送信情報生成部605の処理については、
図15(b)に示すような処理とすればよい。
具体的には、S911において、送信情報生成部605は、送信対象となる画像データが原画像の画像データであるため、使用されるエンドポイントとして、原画像の画像データを送信する際のエンドポイント識別子を設定する。すなわち、この場合には、使用されるエンドポイントとして、「/xxx/upload/」が設定される。
また、S912において、送信情報生成部605は、送信対象となる画像データが代理画像の画像データであるため、使用されるエンドポイントとして、代理画像の画像データを送信する際のエンドポイント識別子を設定する。すなわち、この場合には、使用されるエンドポイントとして、「/xxx/upload/proxy/」が設定される。
【0081】
以上のような構成が適用されることで、画像管理装置102におけるクエリパラメータの解析処理を省力化することが可能となり、クエリパラメータ利用時に対象となる画像データの受信速度をより高速化する効果が期待できる。
【0082】
なお、本実施形態では、撮像装置101が画像データを送信する際のクエリパラメータに画像種別を示す情報が含められる場合の一例について説明したが、画像種別を示す情報を送信情報として送信することが可能であれば、その方法は特に限定はされない。具体的な一例として、撮像装置101は、画像データの送信が行われる前または後に送信される情報に、画像種別を示す情報を含めてもよい。このように、画像データの送信に関連付けて送信される送信情報に画像種別を示す情報が含められていれば、当該送信情報の送信方法や送信タイミング等は特に限定されない。
具体的な一例として、撮像装置101が画像データを送信する前に、これから送信する画像データが示す画像の属性を示す情報を画像管理装置102に送信し、その後に当該画像データの送信がなされるプロトコルが適用されてもよい。そのうえで、画像データの送信前に実行される通信の内容に画像種別を示す情報が含まれるように制御がなされればよい。このような構成が適用されることで、例えば、画像管理装置102側は、容量の大きな原画像の画像データが送信される前に、当該画像データの受信により適したストレージ(例えば、高速にアクセスが可能なストレージ)を用意することも可能となる。そのため、予告もなく原画像の画像データの受信が開始される場合に比べて、より短い時間で当該原画像の画像データの受信を完了させることも可能となる。
【0083】
以上説明したように、本実施形態に係る画像管理システム100においては、撮像装置等の外部装置から送信された画像の画像種別の判定がなされ、当該画像の画像種別が原画像であると判定された場合に、当該画像が情報管理装置に転送されるように制御される。このような構成が適用されることで、例えば、代理画像が情報管理装置に転送されることで、当該代理画像を対象としてさらに代理画像が作成されるといった事態の発生を防止することが可能となる。
【0084】
<第3の実施形態>
以下に、本開示の第3の実施形態について説明する。第2の実施形態では、画像データの受信に際して送信される送信情報に基づき、当該画像データが示す画像の画像種別の判定がなされ、当該判定の結果に応じて当該画像のデータが所定の転送先に転送される場合の一例について説明した。これに対して、本実施形態では、撮像装置101の機種を識別するための機種識別子(以下、モデルIDとも称する)と、対象となる画像の属性情報とに基づき、受信された画像データが示す画像の画像種別が判定される場合の一例について説明する。
【0085】
(画像管理システムの論理構成)
図21を参照して、本実施形態に係る画像管理システム100及び情報管理装置103の論理構成の一例について説明する。なお、
図20に示す例では、
図5及び
図12を参照して説明した第1の実施形態及び第2の実施形態と実質的に同様の構成要素に対して同一の符号を付しており、これらの構成要素については詳細な説明は省略するものとする。
【0086】
-撮像装置101の論理構成
撮像装置101の種々の機能を実現するための論理構成は、例えば、CPU301が、ROM302に格納されたプログラムをRAM303に展開し、後述するシーケンス図、フローチャートに従った処理を実行することで実現される。また、各処理の実行結果については、RAM303等の記憶領域に保持される。
撮像装置101は、撮像部501と、記憶部503と、送信受付部504と、送信情報生成部801と、送信部505とを含む。
送信情報生成部801は、画像データが送信される際の送信情報(送信パラメータ)を生成する。送信情報生成部801の処理については、
図22を参照して詳細を別途後述する。
【0087】
-画像管理装置102の論理構成
画像管理装置102の種々の機能を実現するための論理構成は、例えば、CPU401が、ROM402に格納されたプログラムをRAM403に展開し、後述するシーケンス図、フローチャートに従った処理を実行することで実現される。また、各処理の実行結果については、RAM303等の記憶領域に保持される。
画像管理装置102は、受信部811と、保持部512と、属性保持部812と、判定部813と、転送部514とを含む。
【0088】
受信部811は、撮像装置101から送信された画像データと、当該撮像装置101のデバイスIDとを受信する。デバイスIDは、個々の撮像装置を一意に識別するために割り当てられる識別子(以下、装置識別子とも称する)である。デバイスIDは、例えば、撮像装置101と画像管理装置102との接続設定時に発番され、画像管理装置102から撮像装置101に送信される。また、デバイスIDは、撮像装置101のRAM303または二次記憶装置306に保持される。なお、デバイスIDは、撮像装置101のROM302に格納されていてもよい。この場合には、ROM302に格納されたデバイスIDが使用されてもよい。
【0089】
属性保持部812は、撮像装置のモデルごとに生成可能な代理画像の属性値を表す属性テーブルを保持する。なお、属性テーブルが「第1の管理テーブル」の一例に相当する。
判定部813は、撮像装置のモデルごとに生成可能な代理画像の属性値と、受信された画像の属性値とに基づき、当該画像を転送するか否かを判定する。
【0090】
なお、撮像装置101、画像管理装置102、及び情報管理装置103それぞれの各構成要素については、複数の撮像装置や情報処理装置に分散させて実現されてもよい。複数の撮像装置や情報処理装置に機能を分散させる場合には、当該複数の撮像装置や情報処理装置は、互いに通信可能となるようにLAN等のネットワークを介して接続され、後述する一連の処理を協働して行うことになる。
【0091】
(送信情報生成部の処理)
図22を参照して、送信情報生成部801の処理の一例について説明する。
S1401において、送信情報生成部801は、撮像装置のデバイスIDを取得する。
S1402において、送信情報生成部801は、S1401にて取得したデバイスIDを送信パラメータに設定し、
図22に示す一連の処理を終了する。
【0092】
(受信部の処理)
図23を参照して、受信部811の処理の一例について説明する。
S1501において、受信部811は、撮像装置101から送信された画像データを取得する。
S1502において、受信部811は、取得した画像データを保持部512に保存する。
S1503において、受信部811は、撮像装置101から送信された送信パラメータを取得する。
S1504において、受信部811は、S1503にて取得した送信パラメータからデバイスIDを取得し、
図23に示す一連の処理を終了する。
【0093】
(判定部の処理)
図24を参照して、判定部813の処理の一例について説明する。
S1601において、判定部813は、処理対象となる画像データを取得する。
S1602において、判定部813は、S1601にて取得した画像データ(以下、単に処理対象となる画像データとも称する)が示す画像の水平解像度の値を取得する。以降では便宜上、本処理にて取得された水平解像度の値をRHとする。
S1603において、判定部813は、処理対象となる画像データが示す画像の垂直解像度の値を取得する。以降では便宜上、本処理にて取得された垂直解像度の値をRVとする。
S1604において、判定部813は、処理対象となる画像データが示す画像のビットレートの値を取得する。以降では便宜上、本処理にて取得されたビットレートの値をBとする。
S1605において、判定部813は、対象となる撮像装置のデバイスIDを取得する。以降では便宜上、本処理にて取得されたデバイスIDの値をDとする。
S1606において、判定部813は、デバイステーブル900から、S1605にて取得したデバイスID「D」に対応するモデルIDを取得する。以降では便宜上、本処理にて取得されたモデルIDの値をMとする。なお、デバイステーブル900については、
図25(a)を参照して詳細を別途後述する。また、デバイステーブル900が「第2の管理テーブル」の一例に相当する。
【0094】
S1607において、判定部813は、属性テーブル901の中に、S1606にて取得したモデルID「M」と同一のモデルIDであり、かつS1601にて取得した画像データの属性値と同一の属性値が設定されたエントリが存在するか否かを判定する。具体的には、判定部813は、S1602~S1604にて取得した画像の属性値と、属性テーブル901の各エントリのうち、モデルID「M」と同一のモデルIDに対応するエントリに設定された当該画像の属性値とを比較することで上記判定を行う。
図24に示す例の場合には、判定部813は、属性テーブル901の各エントリを属性IDに基づき操作し、モデルIDの値=M、水平解像度の値=RH、垂直解像度の値=RV、かつビットレートの値=Bとなるエントリが存在するか否かを判定することとなる。
判定部813は、S1607において属性テーブル901の中に対象となるエントリが存在すると判定した場合には、処理をS1608に進める。
一方で、判定部813は、S1607において属性テーブル901の中に対象となるエントリが存在しないと判定した場合には、処理をS1609に進める。
なお、属性テーブル901については、
図25(b)を参照して詳細を別途後述する。
【0095】
S1608において、判定部813は、転送フラグをfalseに設定し、
図24に示す一連の処理を終了する。
また、S1609において、判定部813は、転送フラグをtrueに設定し、
図24に示す一連の処理を終了する。
【0096】
(管理テーブルの構成)
図25を参照して、本実施形態に係る画像管理装置102が種々の情報の管理に利用する管理テーブルの一例について説明する。
図25(a)に示すデバイステーブル900は、
図24に示す一連の処理とあわせて説明したデバイステーブル900に相当し、保持部512により管理される。デバイステーブル900は、デバイスIDとモデルIDとの対応関係、すなわちデバイスIDが割り当てられた撮像装置と、当該撮像装置のモデルとの対応関係を管理するための管理テーブルである。デバイステーブル900には、管理対象となるデバイスIDに対して、当該デバイスIDに対応する撮像装置のモデルを示すモデルIDが関連付けられたエントリが格納される。このような構成により、例えば、デバイスIDをキーとして該当するエントリを抽出することで、当該デバイスIDが割り当てられた撮像装置のモデルに対応するモデルIDを参照することが可能となる。
図25(b)に示す属性テーブル901は、
図24に示す一連の処理とあわせて説明した属性テーブル901に相当し、属性保持部812により管理される。属性テーブル901は、属性IDに対して、モデルIDと、代理画像の水平解像度、垂直解像度、及びビットレートとを関連付けたエントリが格納される。属性IDは、撮像装置の各モデルにより生成され得る代理画像の属性の情報を一意に識別するために割り当てられる識別情報である。このような構成により、例えば、属性IDをキーとして該当するエントリを抽出することで、当該属性IDに対応付けられたモデルIDと、代理画像の水平解像度、垂直解像度、及びビットレートとを参照することが可能となる。
なお、デバイステーブル900及び属性テーブル901については、例えば、画像管理装置102の管理主体(例えば、運営組織)により予め定義される。
【0097】
なお、本実施形態では、画像管理装置102が対象となる画像の画像属性を抽出する場合の一例について説明したが、当該画像属性の抽出を行う主体は特に限定はされない。具体的な一例として、撮像装置101が対象となる画像の画像属性の抽出を行ってもよい。なお、その場合には、
図24に示すS1601~S1604の処理については撮像装置101が主体となって実行すればよく、当該撮像装置101が当該処理により抽出された一連の情報(画像属性を示す情報)を画像管理装置102に送信すればよい。また、判定部813は、撮像装置101から送信された情報から画像属性の各値を取得すればよい。このような構成が適用されることで、画像管理装置102側において対象となる画像の画像属性の抽出に係る処理(例えば、S1601~S1604の処理)を実行しなくてもよくなる。そのため、判定部813の一連の処理の処理負荷を軽減し、ひいては当該判定部813の一連の処理の実行に係る処理時間を短縮する作用効果が見込まれる。
【0098】
また、本実施形態では、デバイスIDからモデルIDが特定され、当該モデルIDに対応する機種が生成可能な代理画像の属性値が特定される場合の一例について説明したが、対象となる機種が生成可能な代理画像の属性値を特定でればその方法は特に限定されない。具体的な一例として、判定部813が対象となる撮像装置のモデルIDを直接認識することが可能な場合には、当該モデルIDを使用することで、当該モデルIDに対応する機種が生成可能な代理画像の属性値が特定されてもよい。この場合には、例えば、撮像装置が画像管理装置102に対して自身の機種に対応するモデルIDを送信するようにしてもよい。また、属性テーブル901については、モデルIDをキーとして、対象となる機種が生成可能な代理画像の属性値を抽出できるように構成されるとよい。このような構成が適用されることで、管理テーブルの索引回数を減少させることが可能となるため、判定部813の一連の処理の処理負荷を軽減し、ひいては当該判定部813の一連の処理の実行に係る処理時間を短縮する作用効果が見込まれる。
【0099】
また、本実施形態では、属性保持部812に代理画像(例えば、代理動画)の属性値が保持され、取得された画像が原画像か否かの判定がなされる場合の一例について説明したが、取得された画像が原画像か否かを判定可能であればその方法は特に限定はされない。具体的な一例として、原画像の属性値が保持されていれば、取得した画像の属性値に基づき、当該画像が原画像か否かを判定することも可能である。この場合には、例えば、判定部813は、取得した画像データが示す画像の属性値が、保持された原画像の属性値と一致するか否かに応じて、当該画像データが示す画像が原画像か否かを判定すればよい。具体的には、判定部813は、取得した画像データが示す画像の属性値が保持された原画像の属性値と一致する場合には、当該画像データが示す画像が原画像であると判定すればよい。また、判定部813は、取得した画像データが示す画像の属性値が保持された原画像の属性値と一致しない場合には、当該画像データが示す画像が原画像でないと判定すればよい。特に原画像の属性値の種類の数が比較的少ない場合には、このような構成が適用されることで、属性テーブルの検索回数を削減することが可能となる。そのため、判定部813の一連の処理の処理負荷を軽減し、ひいては当該判定部813の一連の処理の実行に係る処理時間を短縮する作用効果が見込まれる。
【0100】
以上説明したように、本実施形態に係る画像管理システム100においては、撮像装置等の外部装置から送信された画像の画像種別の判定がなされ、当該画像の画像種別が原画像であると判定された場合に、当該画像が情報管理装置に転送されるように制御される。このような構成が適用されることで、例えば、代理画像が情報管理装置に転送されることで、当該代理画像を対象としてさらに代理画像が作成されるといった事態の発生を防止することが可能となる。
【0101】
<その他の実施の形態>
以上、実施形態例を詳述したが、本発明は例えば、システム、装置、方法、プログラム若しくは記録媒体(記憶媒体)等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器(例えば、ホストコンピュータ、インタフェィス機器、撮像装置、Webアプリケーション等)から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、本発明の目的は、以下のようにすることによって達成されることは言うまでもない。即ち、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコード(コンピュータプログラム)を記録した記録媒体(または記憶媒体)を、システムあるいは装置に供給する。係る記憶媒体は言うまでもなく、コンピュータ読み取り可能な記憶媒体である。そして、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記録媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行する。この場合、記録媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記録した記録媒体は本発明を構成することになる。
【0102】
また、本実施形態の開示は、以下の構成、システム、方法、及びプログラムを含む。
(構成1)外部装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された前記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送する転送手段と、を有することを特徴とする、画像管理装置。
(構成2)前記判定手段は、前記対象画像に関連付けて前記外部装置から送信された送信情報に基づき、当該対象画像の種別を判定することを特徴とする、構成1に記載の画像管理装置。
(構成3)前記送信情報は、少なくとも前記対象画像の特性を示す属性情報を含み、前記判定手段は、前記属性情報に基づき、前記対象画像の種別を判定することを特徴とする、構成2に記載の画像管理装置。
(構成4)前記属性情報は、前記対象画像の水平解像度、前記対象画像の垂直解像度、前記対象画像のビットレートのうちの、少なくともいずれかを含むことを特徴とする、構成3に記載の画像管理装置。
(構成5)前記判定手段は、前記対象画像を撮像した撮像装置の機種に対応する機種識別子と、前記属性情報と、に基づき、前記対象画像の種別を判定する
ことを特徴とする、構成3または4に記載の画像管理装置。
(構成6)前記機種識別子と、当該機種識別子に対応する撮像装置が撮像可能な画像の種別と、当該種別に対応する画像の前記属性情報と、が関連付けられたエントリが第1の管理テーブルに保持され、前記判定手段は、前記対象画像を撮像した撮像装置の機種に対応する機種識別子及び前記属性情報と、前記第1の管理テーブルに保持された前記エントリに含まれる前記機種識別子及び前記属性情報と、を比較することで、前記送信情報が関連付けられた前記対象画像の種別を判定することを特徴とする、構成5に記載の画像管理装置。
(構成7)前記送信情報は、少なくとも前記対象画像を撮像した撮像装置の機種に対応する機種識別子を含み、前記判定手段は、前記送信情報に含まれる前記機種識別子及び前記属性情報に基づき、前記対象画像の種別を判定することを特徴とする、構成5または6に記載の画像管理装置。
(構成8)個々の撮像装置を一意に識別する装置識別子と、当該撮像装置の機種に対応する前記機種識別子と、が関連付けられたエントリが第2の管理テーブルに保持され、
前記送信情報は、少なくとも前記対象画像を撮像した撮像装置を一意に識別する装置識別子を含み、前記対象画像を撮像した撮像装置の機種に対応する前記機種識別子は、前記送信情報に含まれる前記装置識別子と、前記第2の管理テーブルに保持された前記エントリに含まれる前記装置識別子と、を比較することで特定されることを特徴とする、構成5または6に記載の画像管理装置。
(構成9)前記送信情報は、少なくとも前記対象画像の種別を示す情報を含むことを特徴とする、構成2に記載の画像管理装置。
(構成10)前記判定手段は、前記対象画像に付与された付帯情報に基づき、当該対象画像の種別を判定することを特徴とする、構成1乃至9のいずれか1項に記載の画像管理装置。
(構成11)前記付帯情報は、前記対象画像の識別名、前記対象画像の識別名の一部、前記対象画像の識別名の接頭辞、及び前記対象画像の識別名の拡張子及び区切り文字を除く接尾辞、前記対象画像に付帯される付帯情報、前記対象画像の付帯情報に含まれるメーカノート領域の情報、前記対象画像の画像データ部に埋め込まれた所定の情報、前記対象画像の透かし領域の情報、及び前記対象画像のアルファチャネル領域の情報のうち、前記対象画像の画像種別を示す情報が付与された少なくとも一部の情報を含むことを特徴とする、構成10に記載の画像管理装置。
(構成12)前記外部装置から送信された対象画像を識別するための画像識別子と、当該対象画像の画像データの参照先を示す参照先情報と、当該対象画像の種別を示す情報と、が関連付けられて保持され、前記画像識別子に基づき、前記対象画像の画像データの参照先と、当該対象画像の種別と、の少なくともいずれが特定されることを特徴とする、構成2乃至9のいずれか1項に記載の画像管理装置。
(構成13)前記転送手段は、前記画像識別子に関連付けられた前記対象画像の種別が前記原画像である場合に、当該画像識別子に関連付けられた前記参照先情報が示す前記対象画像の画像データを前記情報管理装置に転送することを特徴とする、構成12に記載の画像管理装置。
(構成14)前記対象画像の種別は、原画像、代理画像、及び副画像のいずれかであることを特徴とする、構成1乃至13のいずれか1項に記載の画像管理装置。
(システム1)端末装置と、当該端末装置から送信された画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送する画像管理装置と、を含む画像管理システムであって、前記画像管理装置は、前記端末装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された前記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを前記情報管理装置に転送する転送手段と、を有することを特徴とする、画像管理システム。
(システム2)前記端末装置は、前記対象画像に関連付けて、当該対象画像の種別に関する情報を含む送信情報を生成する生成手段を有し、前記判定手段は、前記対象画像に関連付けて前記端末装置から送信された前記送信情報に基づき、当該対象画像の種別を判定することを特徴とする、システム1に記載の画像管理システム。
(システム3)前記生成手段は、前記端末装置における前記対象画像の画像データが記憶された記憶領域に基づき当該対象画像の種別を判定し、当該判定の結果に応じた前記対象画像の種別を示す情報を含む前記送信情報を生成することを特徴とする、システム2に記載の画像管理システム。
(システム4)前記端末装置は、前記対象画像に対して、当該対象画像の種別を示す情報を含む付帯情報を付与する付与手段を有し、前記判定手段は、前記対象画像に付与された付帯情報に基づき、当該対象画像の種別を判定することを特徴とする、システム1に記載の画像管理システム。
(方法1)画像管理装置の制御方法であって、外部装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する判定ステップと、前記判定ステップにおいて判定された前記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送する転送ステップと、を含むことを特徴とする、画像管理装置の制御方法。
(プログラム1)コンピュータを、外部装置から送信された画像データが示す対象画像の種別を判定する判定手段と、前記判定手段により判定された前記対象画像の種別が原画像である場合に、当該対象画像の画像データを、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送する転送手段と、を有することを特徴とする画像管理装置として機能させるためのプログラム。
(構成15)対象画像に対して、当該対象画像の種別に関する情報を関連付けて、当該対象画像の画像データを画像管理装置に送信する送信手段を有し、前記画像管理装置により、前記画像データが示す前記対象画像の種別が判定され、当該種別が原画像である場合に当該画像データが、入力画像からデータ量のより少ない代理画像を生成する情報管理装置に転送されることを特徴とする、端末装置。
(構成16)前記端末装置は、撮像部を有する撮像装置であって、前記送信手段は、前記撮像部による撮像結果に応じた前記対象画像に対して、当該対象画像の種別に関する情報を関連付けて、当該対象画像の画像データを前記画像管理装置に送信することを特徴とする、構成15に記載の端末装置。
(構成17)原画像の画像データと、当該原画像から生成された代理画像の画像データと、を記憶する記憶手段を有し、前記送信手段は、前記原画像と前記代理画像とのうちの少なくともいずれかを前記対象画像として、当該対象画像の画像データを前記画像管理装置に送信することを特徴とする、構成15または16に記載の端末装置。
【符号の説明】
【0103】
100 画像管理システム
101 撮像装置
102 画像管理装置
103 情報管理装置
513 判定部
514 転送部