(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175404
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】鞍乗型車両
(51)【国際特許分類】
F02M 35/104 20060101AFI20241211BHJP
F02M 35/024 20060101ALI20241211BHJP
F02M 35/10 20060101ALI20241211BHJP
F02M 35/16 20060101ALI20241211BHJP
B62J 40/10 20200101ALI20241211BHJP
B62J 40/00 20200101ALI20241211BHJP
【FI】
F02M35/104 Y
F02M35/024 501D
F02M35/10 101G
F02M35/10 101L
F02M35/16 M
F02M35/16 L
B62J40/10
B62J40/00
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093174
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100093056
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100142930
【弁理士】
【氏名又は名称】戸高 弘幸
(74)【代理人】
【識別番号】100175020
【弁理士】
【氏名又は名称】杉谷 知彦
(74)【代理人】
【識別番号】100180596
【弁理士】
【氏名又は名称】栗原 要
(74)【代理人】
【識別番号】100195349
【弁理士】
【氏名又は名称】青野 信喜
(72)【発明者】
【氏名】長岡 佑樹
(72)【発明者】
【氏名】奥原 直樹
(57)【要約】
【課題】鞍乗型車両の運転者に高揚感を与える吸気音を発する鞍乗型車両を提供する。
【解決手段】鞍乗型車両1はエンジン11と吸気装置20を備える。吸気装置20はエアクリーナ21を備える。エアクリーナ21はエアクリーナケース22とフィルタ24と導入ダクト25と吸気管26を備える。吸気管26は短管27と長管28と集合管29を備える。エンジン11が4000rpmで動作するときの吸気音を第1吸気音とする。エンジン11が6000rpmで動作するときの吸気音を第2吸気音とする。第1吸気音は中域における第1最大音圧レベルM1と高域における第2最大音圧レベルM2を含む。第2吸気音は中域における第3最大音圧レベルM3と高域における第4最大音圧レベルM4を含む。第3最大音圧レベルM3は第1最大音圧レベルM1よりも大きい。第4最大音圧レベルM4は第2最大音圧レベルM2よりも大きい。
【選択図】
図9
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鞍乗型車両であって、
エンジンと、
前記エンジンに接続され、前記エンジンに空気を送る吸気装置と、
を備え、
前記吸気装置は、エアクリーナを備え、
前記エアクリーナは、
内部空間を形成するエアクリーナケースと、
前記エアクリーナケース内に設置され、前記内部空間を上流空間と下流空間に仕切るフィルタと、
前記エアクリーナケースの外部から前記上流空間に空気を導入する導入ダクトと、
前記下流空間から前記エンジンに空気を送る吸気管と、
を備え、
前記吸気管は、
前記下流空間に開放される短管と、
前記下流空間に開放され、前記短管よりも長い長管と、
前記短管と前記長管を集合し、前記エンジンに向かって延びる集合管と、
を備え、
前記エンジンが動作するとき、前記吸気装置は吸気音を発し、
前記エンジンが4000rpmで動作するときの前記吸気音を、第1吸気音とし、
前記エンジンが6000rpmで動作するときの前記吸気音を、第2吸気音とし、
前記第1吸気音と前記第2吸気音はそれぞれ、周波数と音圧レベルの間の関係で表され、
前記第1吸気音は、
第1最大音圧レベルと、
第2最大音圧レベルと、
を含み、
前記第1最大音圧レベルは、中域における前記第1吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第2最大音圧レベルは、高域における前記第1吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記中域は、200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲であり、
前記高域は、400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲であり、
前記第2吸気音は、
第3最大音圧レベルと、
第4最大音圧レベルと、
を含み、
前記第3最大音圧レベルは、前記中域における前記第2吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第4最大音圧レベルは、前記高域における前記第2吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第3最大音圧レベルは、前記第1最大音圧レベルよりも大きく、
前記第4最大音圧レベルは、前記第2最大音圧レベルよりも大きい
鞍乗型車両。
【請求項2】
請求項1に記載の鞍乗型車両において、
前記第1吸気音は、
第5最大音圧レベルと、
第6最大音圧レベルと、
を含み、
前記第5最大音圧レベルは、低域における前記第1吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第6最大音圧レベルは、超高域における前記第1吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記低域は、0Hz以上、かつ、200Hz未満の周波数の範囲であり、
前記超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲であり、
前記第1最大音圧レベルは、前記第5最大音圧レベルおよび前記第6最大音圧レベルよりも大きく、
前記第2最大音圧レベルは、前記第5最大音圧レベルおよび前記第6最大音圧レベルよりも大きい
鞍乗型車両。
【請求項3】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記第2吸気音は、
第7最大音圧レベルと、
第8最大音圧レベルと、
を含み、
前記第7最大音圧レベルは、低域における前記第2吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第8最大音圧レベルは、超高域における前記第2吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記低域は、0Hz以上、かつ、200Hz未満の周波数の範囲であり、
前記超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲であり、
前記第3最大音圧レベルは、前記第7最大音圧レベルおよび前記第8最大音圧レベルよりも大きく、
前記第4最大音圧レベルは、前記第7最大音圧レベルおよび前記第8最大音圧レベルよりも大きい
鞍乗型車両。
【請求項4】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記エンジンが8000rpmで動作するときの前記吸気音を、第3吸気音とし、
前記第3吸気音は、前記周波数と前記音圧レベルの間の関係で表され、
前記第3吸気音は、
第9最大音圧レベルと、
第10最大音圧レベルと、
を含み、
前記第9最大音圧レベルは、前記中域における前記第3吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第10最大音圧レベルは、前記高域における前記第3吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第9最大音圧レベルは、前記第3最大音圧レベルよりも大きく、
前記第10最大音圧レベルは、前記第4最大音圧レベルよりも大きい
鞍乗型車両。
【請求項5】
請求項4に記載の鞍乗型車両において、
前記第3吸気音は、
第11最大音圧レベルと、
第12最大音圧レベルと、
を含み、
前記第11最大音圧レベルは、低域における前記第3吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第12最大音圧レベルは、超高域における前記第3吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記低域は、0Hz以上、かつ、200Hz未満の周波数の範囲であり、
前記超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲であり、
前記第9最大音圧レベルは、前記第11最大音圧レベルおよび前記第12最大音圧レベルよりも大きく、
前記第10最大音圧レベルは、前記第11最大音圧レベルおよび前記第12最大音圧レベルよりも大きい
鞍乗型車両。
【請求項6】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記中域は、250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲であり、
前記高域は、500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲である
鞍乗型車両。
【請求項7】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記吸気装置に設けられる前記導入ダクトの数は、1つである
鞍乗型車両。
【請求項8】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記導入ダクトは、前記エアクリーナケースの外部に開放される1つの導入口を有する
鞍乗型車両。
【請求項9】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記エンジンは、
前記吸気装置に接続される吸気ポートと、
前記吸気ポートを開閉する吸気弁と、
を備え、
前記吸気装置は、音響特性を有し、
前記エンジンが停止し、前記吸気弁が前記吸気ポートを閉じ、前記導入ダクトに入力音が入力され、かつ、前記吸気ポートにおいて出力音が検出されることによって、前記吸気装置の前記音響特性は測定され、
前記吸気装置の前記音響特性は、前記周波数と増幅率の間の関係であり、
前記増幅率は、前記入力音の前記周波数毎の音圧レベルに対する前記出力音の前記周波数毎の音圧レベルの比であり、
前記吸気装置の前記音響特性では、前記周波数が第1周波数であるとき、前記増幅率は第1最大増幅率であり、
前記第1周波数は、前記中域内にあり、
前記第1最大増幅率は、前記中域における前記増幅率の中の最大値であり、
前記吸気装置の前記音響特性では、前記周波数が第2周波数であるとき、前記増幅率は第2最大増幅率であり、
前記第2周波数は、前記高域内にあり、
前記第2最大増幅率は、前記高域における前記増幅率の中の最大値であり、
前記第1最大増幅率によって、前記出力音の前記第1周波数の前記音圧レベルは、前記入力音の前記第1周波数の前記音圧レベルよりも大きく、
前記第2最大増幅率によって、前記出力音の前記第2周波数の前記音圧レベルは、前記入力音の前記第2周波数の前記音圧レベルよりも大きい
鞍乗型車両。
【請求項10】
請求項9に記載の鞍乗型車両において、
前記吸気装置の前記音響特性では、前記周波数が第3周波数であるとき、前記増幅率は第3最大増幅率であり、
前記第3周波数は、超高域内にあり、
前記超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲であり、
前記第3最大増幅率は、前記超高域における前記増幅率の中の最大値であり、
前記第1最大増幅率は、前記第3最大増幅率よりも高く、
前記第2最大増幅率は、前記第3最大増幅率よりも高い
鞍乗型車両。
【請求項11】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記長管は、前記短管の流路断面積よりも小さい流路断面積を有する
鞍乗型車両。
【請求項12】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記長管は、前記エアクリーナケースの外部に位置する部分を有する
鞍乗型車両。
【請求項13】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記短管は、前記集合管から後方に延び、
前記長管は、前記集合管から下方に延び、そして、後方に延びる
鞍乗型車両。
【請求項14】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記短管は、前記下流空間に開放される入口を有し、
前記長管は、前記下流空間に開放される入口を有し、
前記長管の前記入口は、前記短管の前記入口よりも、後方に配置される
鞍乗型車両。
【請求項15】
請求項1または2に記載の鞍乗型車両において、
前記吸気管は、前記短管を開閉するための弁を備えておらず、
前記短管は、常に、前記集合管と連通している
鞍乗型車両。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、鞍乗型車両に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、自動車を開示する。特許文献1の自動車は、エアクリーナと第1導入ダクトと第2導入ダクトを備える。第1導入ダクトおよび第2導入ダクトはそれぞれ、エアクリーナに空気を導入する。第2導入ダクトは、第1導入ダクトよりも長い。エンジンが動作するとき、第1導入ダクトは第1吸気音を発し、第2導入ダクトは第2吸気音を発する。第1吸気音と第2吸気音は、総合吸気音を構成する。自動車は、総合吸気音を自動車の運転者に与える。
【0003】
エンジンの回転速度が増加するにしたがって、第1吸気音はリニアに大きくならない。エンジンの回転速度が増加するにしたがって、第1吸気音は大きくなり、その後、小さくなり、その後、再び、大きくなり、その後、再び、小さくなる。言い換えれば、エンジンの回転速度が増加するにしたがって、第1吸気音の大きさは増加と減少を交互に繰り返す。要するに、エンジンの回転速度が増加するにしたがって、第1吸気音の大きさは脈動する。
【0004】
エンジンの回転速度が増加するにしたがって、第2吸気音はリニアに大きくならない。エンジンの回転速度が増加するにしたがって、第2吸気音の大きさは脈動する。
【0005】
第1吸気音が小さくなるとき、第2吸気音は大きくなる。第2吸気音が小さくなるとき、第1吸気音は大きくなる。このため、エンジンの回転数が増加するにしたがって、総合吸気音はリニアに大きくなる。
【0006】
特許文献2は、鞍乗型車両を開示する。特許文献2の鞍乗型車両は、エアクリーナと第1導入ダクトと第2導入ダクトと第3導入ダクトを備える。第1導入ダクト、第2導入ダクトおよび第3導入ダクトはそれぞれ、エアクリーナに空気を導入する。エンジンが動作するとき、第1導入ダクトは第1吸気音を発し、第2導入ダクトは第2吸気音を発し、第3導入ダクトは第3吸気音を発する。第1吸気音と第2吸気音と第3吸気音は、総合吸気音を構成する。鞍乗型車両は、総合吸気音を鞍乗型車両の運転者に与える。
【0007】
エンジンの回転速度が変化するとき、総合吸気音は変化する。エンジンの回転速度の変化が特定の範囲内にあるとき、総合吸気音の大きさの変化は激しい。エンジンの回転速度の変化が特定の範囲外にあるとき、総合吸気音の大きさの変化は穏やかである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2000-303925号公報
【特許文献2】特開2021-46028号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
エンジンの回転速度と吸気音の大きさの間の比例関係は、吸気音の大きさの変化の一例である。吸気音の大きさの激しい変化と吸気音の大きさの緩やかな変化の間の関係は、吸気音の大きさの変化の他の一例である。吸気音の大きさの変化は、運転者に高揚感を与える因子であるかも知れない。
【0010】
しかしながら、吸気音の大きさの変化のみが、運転者に高揚感を与える因子ではないと、本発明者らは考えた。そこで、本発明者らは、運転者に高揚感を与える吸気音を研究した。
【0011】
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、鞍乗型車両の運転者に高揚感を与える吸気音を発する鞍乗型車両を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
すなわち、本発明は、鞍乗型車両であって、
エンジンと、
前記エンジンに接続され、前記エンジンに空気を送る吸気装置と、
を備え、
前記吸気装置は、エアクリーナを備え、
前記エアクリーナは、
内部空間を形成するエアクリーナケースと、
前記エアクリーナケース内に設置され、前記内部空間を上流空間と下流空間に仕切るフィルタと、
前記エアクリーナケースの外部から前記上流空間に空気を導入する導入ダクトと、
前記下流空間から前記エンジンに空気を送る吸気管と、
を備え、
前記吸気管は、
前記下流空間に開放される短管と、
前記下流空間に開放され、前記短管よりも長い長管と、
前記短管と前記長管を集合し、前記エンジンに向かって延びる集合管と、
を備え、
前記エンジンが動作するとき、前記吸気装置は吸気音を発し、
前記エンジンが4000rpmで動作するときの前記吸気音を、第1吸気音とし、
前記エンジンが6000rpmで動作するときの前記吸気音を、第2吸気音とし、
前記第1吸気音と前記第2吸気音はそれぞれ、周波数と音圧レベルの間の関係で表され、
前記第1吸気音は、
第1最大音圧レベルと、
第2最大音圧レベルと、
を含み、
前記第1最大音圧レベルは、中域における前記第1吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第2最大音圧レベルは、高域における前記第1吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記中域は、200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲であり、
前記高域は、400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲であり、
前記第2吸気音は、
第3最大音圧レベルと、
第4最大音圧レベルと、
を含み、
前記第3最大音圧レベルは、前記中域における前記第2吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第4最大音圧レベルは、前記高域における前記第2吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第3最大音圧レベルは、前記第1最大音圧レベルよりも大きく、
前記第4最大音圧レベルは、前記第2最大音圧レベルよりも大きい
鞍乗型車両である。
【0013】
鞍乗型車両は、エンジンと吸気装置を備える。吸気装置は、エンジンに接続される。吸気装置は、エンジンに空気を送る。
【0014】
吸気装置は、エアクリーナを備える。エアクリーナは、エアクリーナケースとフィルタと導入ダクトと吸気管を備える。エアクリーナケースは、内部空間を形成する。フィルタは、エアクリーナケース内に設置される。フィルタは、内部空間を、上流空間と下流空間に仕切る。導入ダクトは、エアクリーナケースの外部から上流空間に空気を導入する。吸気管は、下流空間からエンジンに空気を送る。
【0015】
吸気管は、短管と長管と集合管を備える。短管は、下流空間に開放される。長管は、下流空間に開放される。長管は、短管よりも長い。集合管は、短管と長管を集合する。集合管は、エンジンに向かって延びる。
【0016】
エンジンが動作するとき、吸気装置は吸気音を発する。エンジンが4000rpmで動作するときの吸気音を、第1吸気音とする。エンジンが6000rpmで動作するときの吸気音を、第2吸気音とする。第1吸気音は、周波数と音圧レベルの間の関係で表される。第2吸気音は、周波数と音圧レベルの間の関係で表される。音圧レベルは、音の大きさを示す指標である。周波数と音圧レベルの間の関係は、例えば、周波数スペクトルである。周波数と音圧レベルの間の関係は、周波数毎の音圧レベルを含む。第1吸気音は、周波数毎の音圧レベルの合成に相当する。第2吸気音は、周波数毎の音圧レベルの合成に相当する。
【0017】
中域は、周波数の範囲である。具体的には、中域は、200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲である。吸気音は、中域の成分を含む。中域の成分は、鞍乗型車両の運転者にとって、聞こえ易い。
【0018】
高域は、周波数の範囲である。高域は、中域よりも高い。具体的には、高域は、400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲である。吸気音は、高域の成分を含む。高域の成分は、運転者にとって、聞こえ易い。
【0019】
高域の下限(例えば400Hz)は、中域の下限(例えば200Hz)の2倍である。高域の上限(例えば800Hz)は、中域の上限(例えば400Hz)の2倍である。このため、高域の周波数は、中域の周波数の2倍に近い。よって、吸気音の中域の成分と吸気音の高域の成分の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。
【0020】
第1吸気音は、中域および高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。第1吸気音は、第1最大音圧レベルと第2最大音圧レベルを含む。第1最大音圧レベルは、中域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第2最大音圧レベルは、高域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0021】
第2吸気音は、中域および高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。第2吸気音は、第3最大音圧レベルと第4最大音圧レベルを含む。第3最大音圧レベルは、中域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第4最大音圧レベルは、高域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0022】
第3最大音圧レベルは、第1最大音圧レベルよりも大きい。第4最大音圧レベルは、第2最大音圧レベルよりも大きい。このため、エンジンの回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音の中域の成分は大きくなり、かつ、吸気音の高域の成分は大きくなる。
【0023】
上述の通り、中域の成分と高域の成分は、運転者にとって、聞こえ易い。中域の成分と高域の成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。エンジンの回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音の中域の成分および吸気音の高域の成分は大きくなる。このため、吸気音は、運転者にとって、心地よい。よって、吸気音は運転者に高揚感を与える。
【0024】
まとめると、鞍乗型車両は、運転者に高揚感を与える吸気音を発する。
【0025】
上述した鞍乗型車両において、
前記第1吸気音は、
第5最大音圧レベルと、
第6最大音圧レベルと、
を含み、
前記第5最大音圧レベルは、低域における前記第1吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第6最大音圧レベルは、超高域における前記第1吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記低域は、0Hz以上、かつ、200Hz未満の周波数の範囲であり、
前記超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲であり、
前記第1最大音圧レベルは、前記第5最大音圧レベルおよび前記第6最大音圧レベルよりも大きく、
前記第2最大音圧レベルは、前記第5最大音圧レベルおよび前記第6最大音圧レベルよりも大きい
ことが好ましい。
【0026】
低域は、周波数の範囲である。低域は、中域よりも低い。具体的には、低域は、0Hz以上、かつ、200Hz未満の周波数の範囲である。吸気音は、低域の成分を含む。
【0027】
超高域は、周波数の範囲である。超高域は、高域よりも高い。具体的には、超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲である。吸気音は、超高域の成分を含む。
【0028】
便宜上、「低域の成分」を「低成分」と呼ぶ。「中域の成分」を「中成分」と呼ぶ。「高域の成分」を「高成分」と呼ぶ。「超高域の成分」を「超高成分」と呼ぶ。中成分は、運転者にとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。高成分は、運転者にとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。
【0029】
第1吸気音は、低域および超高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。第1吸気音は、第5最大音圧レベルと第6最大音圧レベルを含む。第5最大音圧レベルは、低域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第6最大音圧レベルは、超高域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0030】
第1最大音圧レベルは、第5最大音圧レベルよりも大きい。第1最大音圧レベルは、第6最大音圧レベルよりも大きい。第2最大音圧レベルは、第5最大音圧レベルよりも大きい。第2最大音圧レベルは、第6最大音圧レベルよりも大きい。このため、第1吸気音の中成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、大きい。第1吸気音の高成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、大きい。よって、第1吸気音の中成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、強調される。第1吸気音の高成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、強調される。
【0031】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者にとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。第1吸気音の中成分と第1吸気音の高成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、強調される。このため、第1吸気音は、運転者にとって、一層心地よい。よって、第1吸気音は運転者に高揚感を効果的に与える。
【0032】
上述した鞍乗型車両において、
前記第2吸気音は、
第7最大音圧レベルと、
第8最大音圧レベルと、
を含み、
前記第7最大音圧レベルは、低域における前記第2吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第8最大音圧レベルは、超高域における前記第2吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記低域は、0Hz以上、かつ、200Hz未満の周波数の範囲であり、
前記超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲であり、
前記第3最大音圧レベルは、前記第7最大音圧レベルおよび前記第8最大音圧レベルよりも大きく、
前記第4最大音圧レベルは、前記第7最大音圧レベルおよび前記第8最大音圧レベルよりも大きい
ことが好ましい。
【0033】
第2吸気音は、低域および超高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。第2吸気音は、第7最大音圧レベルと第8最大音圧レベルを備える。第7最大音圧レベルは、低域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第8最大音圧レベルは、超高域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0034】
第3最大音圧レベルは、第7最大音圧レベルよりも大きい。第3最大音圧レベルは、第8最大音圧レベルよりも大きい。第4最大音圧レベルは、第7最大音圧レベルよりも大きい。第4最大音圧レベルは、第8最大音圧レベルよりも大きい。このため、第2吸気音の中成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、大きい。第2吸気音の高成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、大きい。よって、第2吸気音の中成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、強調される。第2吸気音の高成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、強調される。
【0035】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者にとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。第2吸気音の中成分と第2吸気音の高成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、強調される。このため、第2吸気音は、運転者にとって、一層心地よい。よって、第2吸気音は運転者に高揚感を効果的に与える。
【0036】
上述した鞍乗型車両において、
前記エンジンが8000rpmで動作するときの前記吸気音を、第3吸気音とし、
前記第3吸気音は、前記周波数と前記音圧レベルの間の関係で表され、
前記第3吸気音は、
第9最大音圧レベルと、
第10最大音圧レベルと、
を含み、
前記第9最大音圧レベルは、前記中域における前記第3吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第10最大音圧レベルは、前記高域における前記第3吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第9最大音圧レベルは、前記第3最大音圧レベルよりも大きく、
前記第10最大音圧レベルは、前記第4最大音圧レベルよりも大きい
ことが好ましい。
【0037】
エンジンが8000rpmで動作するときの吸気音を、第3吸気音とする。第3吸気音は、周波数と音圧レベルの間の関係で表される。
【0038】
第3吸気音は、中域および高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。第3吸気音は、第9最大音圧レベルと第10最大音圧レベルを含む。第9最大音圧レベルは、中域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第10最大音圧レベルは、高域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0039】
第9最大音圧レベルは、第3最大音圧レベルよりも大きい。第10最大音圧レベルは、第4最大音圧レベルよりも大きい。このため、エンジンの回転速度が6000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音の中成分は大きくなり、かつ、吸気音の高成分は大きくなる。
【0040】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者にとって、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。エンジンの回転速度が6000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音の中成分および吸気音の高成分は大きくなる。このため、吸気音は、運転者にとって、心地よい。よって、吸気音は運転者に高揚感を与える。まとめると、鞍乗型車両は、運転者に高揚感を与える吸気音を発する。
【0041】
上述した鞍乗型車両において、
前記第3吸気音は、
第11最大音圧レベルと、
第12最大音圧レベルと、
を含み、
前記第11最大音圧レベルは、低域における前記第3吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記第12最大音圧レベルは、超高域における前記第3吸気音の前記周波数毎の前記音圧レベルの中の最大値であり、
前記低域は、0Hz以上、かつ、200Hz未満の周波数の範囲であり、
前記超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲であり、
前記第9最大音圧レベルは、前記第11最大音圧レベルおよび前記第12最大音圧レベルよりも大きく、
前記第10最大音圧レベルは、前記第11最大音圧レベルおよび前記第12最大音圧レベルよりも大きい
ことが好ましい。
【0042】
第3吸気音は、低域および超高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。第3吸気音は、第11最大音圧レベルと第12最大音圧レベルを含む。第11最大音圧レベルは、低域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第12最大音圧レベルは、超高域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0043】
第9最大音圧レベルは、第11最大音圧レベルよりも大きい。第9最大音圧レベルは、第12最大音圧レベルよりも大きい。第10最大音圧レベルは、第11最大音圧レベルよりも大きい。第10最大音圧レベルは、第12最大音圧レベルよりも大きい。このため、第3吸気音の中成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、大きい。第3吸気音の高成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、大きい。よって、第3吸気音の中成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、強調される。第3吸気音の高成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、強調される。
【0044】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者にとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。第3吸気音の中成分と第3吸気音の高成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、強調される。このため、第3吸気音は、運転者にとって、一層心地よい。よって、第3吸気音は運転者に高揚感を効果的に与える。
【0045】
上述した鞍乗型車両において、
前記第1吸気音は、前記周波数毎の前記音圧レベルに関して、第1ピークと第1隣接ピークを含み、
前記第1最大音圧レベルは、前記第1ピークの音圧レベルであり、
前記第1隣接ピークは、前記周波数の軸に沿って、前記第1ピークに隣接し、
前記第1最大音圧レベルと前記第1隣接ピークの音圧レベルの間の差を、第1差とし、
前記第1差は、3dB以上である
ことが好ましい。
このため、第1最大音圧レベルは、第1隣接ピークの音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第1最大音圧レベルは、第1隣接ピークの音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第1最大音圧レベルは、運転者にとって、一層聞こえ易い。
【0046】
上述した鞍乗型車両において、
前記第1吸気音は、前記周波数毎の前記音圧レベルに関して、第2ピークと第2隣接ピークを含み、
前記第2最大音圧レベルは、前記第2ピークの音圧レベルであり、
前記第2隣接ピークは、前記周波数の軸に沿って、前記第2ピークに隣接し、
前記第2最大音圧レベルと前記第2隣接ピークの音圧レベルの間の差を、第2差とし、
前記第2差は、3dB以上である
ことが好ましい。
このため、第2最大音圧レベルは、第2隣接ピークの音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第2最大音圧レベルは、第2隣接ピークの音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第2最大音圧レベルは、運転者にとって、一層聞こえ易い。
【0047】
上述した鞍乗型車両において、
前記第2吸気音は、前記周波数毎の前記音圧レベルに関して、第3ピークと第3隣接ピークを含み、
前記第3最大音圧レベルは、前記第3ピークの音圧レベルであり、
前記第3隣接ピークは、前記周波数の軸に沿って、前記第3ピークに隣接し、
前記第3最大音圧レベルと前記第3隣接ピークの音圧レベルの間の差を、第3差とし、
前記第3差は、3dB以上である
ことが好ましい。
このため、第3最大音圧レベルは、第3隣接ピークの音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第3最大音圧レベルは、第3隣接ピークの音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第3最大音圧レベルは、運転者にとって、一層聞こえ易い。
【0048】
上述した鞍乗型車両において、
前記第3差は、前記第1差よりも、大きい
ことが好ましい。
このため、第3最大音圧レベルは、第1最大音圧レベルよりも、運転者にとって聞こえ易い。よって、エンジンの回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者にとって、より心地よくなる。
【0049】
上述した鞍乗型車両において、
前記第2吸気音は、前記周波数毎の前記音圧レベルに関して、第4ピークと第4隣接ピークを含み、
前記第4最大音圧レベルは、前記第4ピークの音圧レベルであり、
前記第4隣接ピークは、前記周波数の軸に沿って、前記第4ピークに隣接し、
前記第4最大音圧レベルと前記第4隣接ピークの音圧レベルの間の差を、第4差とし、
前記第4差は、3dB以上である
ことが好ましい。
このため、第4最大音圧レベルは、第4隣接ピークの音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第4最大音圧レベルは、第4隣接ピークの音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第4最大音圧レベルは、運転者にとって、一層聞こえ易い。
【0050】
上述した鞍乗型車両において、
前記第4差は、前記第2差よりも、大きい
ことが好ましい。
このため、第4最大音圧レベルは、第2最大音圧レベルよりも、運転者にとって聞こえ易い。よって、エンジンの回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者にとって、より心地よくなる。
【0051】
上述した鞍乗型車両において、
前記第3吸気音は、前記周波数毎の前記音圧レベルに関して、第9ピークと第9隣接ピークを含み、
前記第9最大音圧レベルは、前記第9ピークの音圧レベルであり、
前記第9隣接ピークは、前記周波数の軸に沿って、前記第9ピークに隣接し、
前記第9最大音圧レベルと前記第9隣接ピークの音圧レベルの間の差を、第9差とし、
前記第9差は、3dB以上である
ことが好ましい。
このため、第9最大音圧レベルは、第9隣接ピークの音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第9最大音圧レベルは、第9隣接ピークの音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第9最大音圧レベルは、運転者にとって、一層聞こえ易い。
【0052】
上述した鞍乗型車両において、
前記第9差は、前記第1差よりも、大きい
ことが好ましい。
このため、第9最大音圧レベルは、第1最大音圧レベルよりも、運転者にとって聞こえ易い。よって、エンジンの回転速度が4000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者にとって、より心地よくなる。
【0053】
上述した鞍乗型車両において、
前記第9差は、前記第3差よりも、大きい
ことが好ましい。
このため、第9最大音圧レベルは、第3最大音圧レベルよりも、運転者にとって聞こえ易い。よって、エンジンの回転速度が6000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者にとって、より心地よくなる。
【0054】
上述した鞍乗型車両において、
前記第3吸気音は、前記周波数毎の前記音圧レベルに関して、第10ピークと第10隣接ピークを含み、
前記第10最大音圧レベルは、前記第10ピークの音圧レベルであり、
第10隣接ピークは、前記周波数の軸に沿って、前記第10ピークに隣接し、
前記第10最大音圧レベルと前記第10隣接ピークの音圧レベルの間の差を、第10差とし、
前記第10差は、3dB以上である
ことが好ましい。
このため、第10最大音圧レベルは、第10隣接ピークの音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第10最大音圧レベルは、第10隣接ピークの音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第10最大音圧レベルは、運転者にとって、一層聞こえ易い。
【0055】
上述した鞍乗型車両において、
前記第10差は、前記第2差よりも、大きい
ことが好ましい。
このため、第10最大音圧レベルは、第2最大音圧レベルよりも、運転者にとって聞こえ易い。よって、エンジンの回転速度が4000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者にとって、より心地よくなる。
【0056】
上述した鞍乗型車両において、
前記第10差は、前記第4差よりも、大きい
ことが好ましい。
このため、第10最大音圧レベルは、第4最大音圧レベルよりも、運転者にとって聞こえ易い。よって、エンジンの回転速度が6000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者にとって、より心地よくなる。
【0057】
上述した鞍乗型車両において、
前記中域は、250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲であり、
前記高域は、500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲である
ことが好ましい。
高域の下限(例えば500Hz)は、中域の下限(例えば250Hz)の2倍である。高域の上限(例えば800Hz)は、中域の上限(例えば400Hz)の2倍である。さらに、中域は、一層狭い。高域は、一層狭い。このため、高域の周波数は、中域の周波数の2倍に一層近い。よって、中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に一層近い。
【0058】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者にとって、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に一層近い。エンジンの回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音の中成分および吸気音の高成分は大きくなる。このため、吸気音は、運転者にとって、一層心地よい。よって、吸気音は運転者により強い高揚感を与える。
【0059】
上述した鞍乗型車両において、
前記吸気装置に設けられる前記導入ダクトの数は、1つである
ことが好ましい。
吸気装置に設けられる導入ダクトの数が1つであっても、吸気装置は運転者に高揚感を与える吸気音を発する。これは、吸気装置の大きな利点である。よって、吸気装置を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両が吸気装置を備えることは、容易である。
【0060】
上述した鞍乗型車両において、
前記吸気装置は、1つの前記導入ダクトのみから前記吸気音を発する
ことが好ましい。
吸気装置が1つの導入ダクトのみから吸気音を発する場合であっても、吸気音は運転者に高揚感を与える。これは、吸気装置の大きな利点である。よって、吸気装置を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両が吸気装置を備えることは、容易である。
【0061】
上述した鞍乗型車両において、
前記導入ダクトは、前記エアクリーナケースの外部に開放される1つの導入口を有する
ことが好ましい。
導入ダクトがエアクリーナケースの外部に開放される1つの導入口を有する場合であっても、吸気装置は高揚感のある吸気音を発する。これは、吸気装置の大きな利点である。よって、吸気装置を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両が吸気装置を備えることは、容易である。
【0062】
上述した鞍乗型車両において、
前記吸気装置に設けられる前記導入口の数は、1つである
ことが好ましい。
前記吸気装置に設けられる導入口の数が1つである場合であっても、吸気装置は高揚感のある吸気音を発する。これは、吸気装置の大きな利点である。よって、吸気装置を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両が吸気装置を備えることは、容易である。
【0063】
上述した鞍乗型車両において、
前記吸気装置は、1つの前記導入口のみから前記吸気音を発する
ことが好ましい。
吸気装置が1つの導入口のみから吸気音を発する場合であっても、吸気音は運転者に高揚感を与える。これは、吸気装置の大きな利点である。よって、吸気装置を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両が吸気装置を備えることは、容易である。
【0064】
上述した鞍乗型車両において、
前記導入ダクトは、前記短管よりも短い
ことが好ましい。
導入ダクトが短管よりも短い場合であっても、吸気音は運転者に高揚感を与える。これは、吸気装置の大きな利点である。よって、吸気装置を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両が吸気装置を備えることは、容易である。
【0065】
上述した鞍乗型車両において、
前記導入口の全部は、前記鞍乗型車両の平面視において、前記エアクリーナケースと重なる
ことが好ましい。
導入口の全部が鞍乗型車両の平面視においてエアクリーナケースと重なる場合であっても、吸気音は運転者に高揚感を与える。これは、吸気装置の大きな利点である。よって、吸気装置を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両が吸気装置を備えることは、容易である。
【0066】
上述した鞍乗型車両において、
前記導入口の全部は、前記鞍乗型車両の背面視において、前記エアクリーナケースと重なる
ことが好ましい。
導入口の全部が鞍乗型車両の背面視においてエアクリーナケースと重なる場合であっても、吸気音は運転者に高揚感を与える。これは、吸気装置の大きな利点である。よって、吸気装置を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両が吸気装置を備えることは、容易である。
【0067】
上述した鞍乗型車両において、
前記エンジンは、
前記吸気装置に接続される吸気ポートと、
前記吸気ポートを開閉する吸気弁と、
を備え、
前記吸気装置は、音響特性を有し、
前記エンジンが停止し、前記吸気弁が前記吸気ポートを閉じ、前記導入ダクトに入力音が入力され、かつ、前記吸気ポートにおいて出力音が検出されることによって、前記吸気装置の前記音響特性は測定され、
前記吸気装置の前記音響特性は、前記周波数と増幅率の間の関係であり、
前記増幅率は、前記入力音の前記周波数毎の音圧レベルに対する前記出力音の前記周波数毎の音圧レベルの比であり、
前記吸気装置の前記音響特性では、前記周波数が第1周波数であるとき、前記増幅率は第1最大増幅率であり、
前記第1周波数は、前記中域内にあり、
前記第1最大増幅率は、前記中域における前記増幅率の中の最大値であり、
前記吸気装置の前記音響特性では、前記周波数が第2周波数であるとき、前記増幅率は第2最大増幅率であり、
前記第2周波数は、前記高域内にあり、
前記第2最大増幅率は、前記高域における前記増幅率の中の最大値であり、
前記第1最大増幅率によって、前記出力音の前記第1周波数の前記音圧レベルは、前記入力音の前記第1周波数の前記音圧レベルよりも大きく、
前記第2最大増幅率によって、前記出力音の前記第2周波数の前記音圧レベルは、前記入力音の前記第2周波数の前記音圧レベルよりも大きい
ことが好ましい。
【0068】
エンジンは、吸気ポートと吸気弁を備える。吸気ポートは、吸気装置に接続される。吸気弁は、吸気ポートを開閉する。
【0069】
吸気装置は、音響特性を有する。吸気装置の音響特性は、測定される。具体的には、エンジンが停止し、吸気弁が吸気ポートを閉じ、導入ダクトに入力音が入力され、かつ、吸気ポートにおいて出力音が検出されることによって、吸気装置の音響特性は測定される。吸気装置の音響特性は、周波数と増幅率との間の関係である。増幅率は、入力音の周波数毎の音圧レベルに対する出力音の周波数毎の音圧レベルの比である。例えば、増幅率が高いほど、出力音の周波数毎の音圧レベルは大きくなる。例えば、増幅率が高いほど、出力音の周波数毎の音圧レベルは、入力音の周波数毎の音圧レベルに対して大きくなる。
【0070】
吸気装置の音響特性では、周波数が第1周波数であるとき、増幅率は第1最大増幅率である。第1周波数は、中域内にある。第1最大増幅率は、中域における増幅率の中の最大値である。
【0071】
吸気装置の音響特性では、周波数が第2周波数であるとき、増幅率は第2最大増幅率である。第2周波数は、高域内にある。第2最大増幅率は、高域における増幅率の中の最大値である。
【0072】
第1最大増幅率によって、出力音の第1周波数の音圧レベルは、入力音の第1周波数の音圧レベルよりも大きい。このため、吸気装置は、第1周波数の成分を大きくする。よって、吸気装置は、第1周波数の成分を強調する。
【0073】
第1周波数の成分は、中成分に含まれる。このため、吸気装置が吸気音の中成分を大きくすることは、容易である。よって、吸気装置が吸気音の中成分を強調することは、容易である。
【0074】
第2最大増幅率によって、出力音の第2周波数の音圧レベルは、入力音の第2周波数の音圧レベルよりも大きい。このため、吸気装置は、第2周波数の成分を大きくする。よって、吸気装置は、第2周波数の成分を強調する。
【0075】
第2周波数の成分は、高成分に含まれる。このため、吸気装置が吸気音の高成分を大きくすることは、容易である。よって、吸気装置が吸気音の高成分を強調することは、容易である。
【0076】
上述した鞍乗型車両において、
前記入力音は、前記導入ダクトの前記導入口に入力される
ことが好ましい。
このため、吸気装置の音響特性を測定することは、容易である。
【0077】
上述した鞍乗型車両において、
前記吸気装置は、前記吸気管に設けられるスロットル装置を備え、
前記吸気装置の前記音響特性の測定では、前記スロットル装置は前記吸気管を開く
ことが好ましい。
このため、吸気装置の音響特性を測定することは、容易である。
【0078】
上述した鞍乗型車両において、
前記スロットル装置は、
スロットルボディと、
前記スロットルボディに設けられるスロットル弁と、
を備え、
前記吸気装置の前記音響特性の測定では、前記スロットル弁は前記スロットルボディを開く
ことが好ましい。
このため、吸気装置の音響特性が測定されるとき、スロットル装置が吸気管を開くことは、容易である。
【0079】
上述した鞍乗型車両において、
前記スロットルボディは、前記吸気管と前記吸気ポートを連通させる吸気通路を形成し、
前記スロットル弁は、前記吸気通路に設けられ、
前記吸気装置の前記音響特性の測定では、前記スロットル弁は前記吸気通路を開く
ことが好ましい。
このため、吸気装置の音響特性が測定されるとき、スロットル弁がスロットルボディを開くことは、容易である。
【0080】
上述した鞍乗型車両において、
前記吸気装置の前記音響特性では、前記周波数が第3周波数であるとき、前記増幅率は第3最大増幅率であり、
前記第3周波数は、超高域内にあり、
前記超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲であり、
前記第3最大増幅率は、前記超高域における前記増幅率の中の最大値であり、
前記第1最大増幅率は、前記第3最大増幅率よりも高く、
前記第2最大増幅率は、前記第3最大増幅率よりも高い
ことが好ましい。
【0081】
吸気装置の音響特性では、周波数が第3周波数であるとき、増幅率は第3最大増幅率である。第3周波数は、超高域内にある。第3最大増幅率は、超高域における増幅率の中の最大値である。
【0082】
第1最大増幅率は、第3最大増幅率よりも高い。このため、吸気装置は、第1周波数の成分を、第3周波数の成分よりも、大きくする。よって、吸気装置は、第1周波数の成分を、第3周波数の成分よりも、強調する。
【0083】
第1周波数の成分は、中成分に含まれる。第3周波数の成分は、超高成分に含まれる。このため、吸気装置が吸気音の中成分を吸気音の超高成分よりも大きくすることは、容易である。よって、吸気装置が吸気音の中成分を吸気音の超高成分よりも強調することは、容易である。
【0084】
第2最大増幅率は、第3最大増幅率よりも高い。このため、吸気装置は、第2周波数の成分を、第3周波数の成分よりも、大きくする。よって、吸気装置は、第2周波数の成分を、第3周波数の成分よりも、強調する。
【0085】
第2周波数の成分は、高成分に含まれる。第3周波数の成分は、超高成分に含まれる。このため、吸気装置が吸気音の高成分を吸気音の超高成分よりも大きくすることは、容易である。よって、吸気装置が吸気音の高成分を吸気音の超高成分よりも強調することは、容易である。
【0086】
上述した鞍乗型車両において、
前記第3最大増幅率によって、前記出力音の前記第3周波数の音圧レベルは前記入力音の前記第3周波数の音圧レベルよりも小さい
ことが好ましい。
このため、吸気装置は、第3周波数の成分を小さくする。よって、吸気装置は、第3周波数の成分を目立たなくする。
【0087】
第3周波数の成分は、超高成分に含まれる。このため、吸気装置が吸気音の超高成分を小さくすることは、容易である。よって、吸気装置が吸気音の超高成分を目立たなくすることは、容易である。
【0088】
上述した鞍乗型車両において、
前記長管は、前記短管の流路断面積よりも小さい流路断面積を有する
ことが好ましい。
このため、吸気音の音質を向上することは、容易である。
【0089】
上述した鞍乗型車両において、
前記長管は、前記エアクリーナケースの外部に位置する部分を有する
ことが好ましい。
このため、長管を短管よりも長くすることは、容易である。
【0090】
上述した鞍乗型車両において、
前記短管は、前記集合管から後方に延び、
前記長管は、前記集合管から下方に延び、そして、後方に延びる
ことが好ましい。
このため、鞍乗型車両の上下方向における吸気管のサイズを小さくすることは、容易である。さらに、短管と長管の干渉を防止することは、容易である。
【0091】
上述した鞍乗型車両において、
前記長管は、前記短管の下方に配置され、
前記長管は、前記鞍乗型車両の平面視において、前記短管と重なる
ことが好ましい。
このため、吸気管を小さくすることは、容易である。
【0092】
上述した鞍乗型車両において、
前記短管は、前記下流空間に開放される入口を有し、
前記長管は、前記下流空間に開放される入口を有し、
前記長管の前記入口は、前記短管の前記入口よりも後方に配置される
ことが好ましい。
このため、長管を短管よりも長くすることは、容易である。
【0093】
上述した鞍乗型車両において、
前記短管の前記入口は、後方に向かって開放され、
前記長管の前記入口は、後方に向かって開放される
ことが好ましい。
このため、短管は簡素な形状を有する。同様に、長管は簡素な形状を有する。
【0094】
上述した鞍乗型車両において、
前記集合管は、前記短管および前記長管から前方に延びる
ことが好ましい。
このため、集合管がエンジンに向かって延びることは、容易である。
【0095】
上述した鞍乗型車両において、
前記集合管は、前記短管よりも下方に配置され、
前記集合管は、前記長管よりも上方に配置される
ことが好ましい。
このため、鞍乗型車両の上下方向における吸気管のサイズを小さくすることは、容易である。
【0096】
上述した鞍乗型車両において、
前記集合管は、前記短管の前記入口よりも下方に配置され、
前記集合管は、前記長管の前記入口よりも上方に配置される
ことが好ましい。
このため、鞍乗型車両の上下方向における吸気管のサイズを小さくすることは、容易である。
【0097】
上述した鞍乗型車両において、
前記吸気管は、前記短管を開閉するための弁を備えておらず、
前記短管は、常に、前記集合管と連通している
ことが好ましい。
このため、吸気管の構造は簡素である。
【0098】
上述した鞍乗型車両において、
前記吸気管は、前記長管を開閉するための弁を備えておらず、
前記長管は、常に、前記集合管と連通している
ことが好ましい。
このため、吸気管の構造は一層簡素である。
【0099】
上述した鞍乗型車両において、
前記フィルタは、前記短管の上方に配置され、
前記フィルタは、前記鞍乗型車両の平面視において、前記短管と重なる
ことが好ましい。
このため、鞍乗型車両の平面視におけるエアクリーナのサイズを小さくすることは、容易である。
【0100】
上述した鞍乗型車両において、
前記フィルタは、前記長管の上方に配置され、
前記フィルタは、前記鞍乗型車両の平面視において、前記長管と重なる
ことが好ましい。
このため、鞍乗型車両の平面視におけるエアクリーナのサイズを小さくすることは、容易である。
【0101】
上述した鞍乗型車両において、
前記フィルタは、前記鞍乗型車両の背面視において、前記短管と重ならず、
前記フィルタは、前記鞍乗型車両の背面視において、前記長管と重ならない
ことが好ましい。
このため、フィルタは短管と干渉しない。フィルタは長管と干渉しない。
【0102】
上述した鞍乗型車両において、
前記フィルタは、前記導入ダクトの下方に配置され、
前記フィルタは、前記鞍乗型車両の平面視において、前記導入ダクトと重なる
ことが好ましい。
このため、鞍乗型車両の平面視におけるエアクリーナのサイズを小さくすることは、容易である。
【0103】
上述した鞍乗型車両において、
前記フィルタは、前記鞍乗型車両の背面視において、前記導入ダクトと重ならない
ことが好ましい。
このため、フィルタは導入ダクトと干渉しない。
【0104】
上述した鞍乗型車両において、
前記短管の少なくとも一部は、前記下流空間に配置され、
前記長管の少なくとも一部は、前記下流空間に配置され、
前記集合管の少なくとも一部は、前記エアクリーナケースの外部に配置される
ことが好ましい。
このため、短管を下流空間に開放することは、容易である。長管を下流空間に開放することは、容易である。集合管をエンジンに向かって延ばすことは、容易である。
【0105】
上述した鞍乗型車両において、
前記集合管は、前記短管よりも短い
ことが好ましい。
このため、吸気管を小さくすることは、容易である。具体的には、エアクリーナの外部に位置する吸気管の部分を小さくすることは、容易である。よって、吸気装置を小さくすることは、容易である。
【0106】
上述した鞍乗型車両において、
前記エンジンは、単気筒エンジンに分類される
ことが好ましい。
エンジンが単気筒であっても、吸気装置は運転者に高揚感を与える吸気音を発する。このため、エンジンが単気筒であっても、鞍乗型車両は運転者に高揚感を与える吸気音を発する。
【発明の効果】
【0107】
鞍乗型車両は、鞍乗型車両の運転者に高揚感を与える吸気音を発する。
【図面の簡単な説明】
【0108】
【
図1】実施形態に係る鞍乗型車両の右側面図である。
【
図2】鞍乗型車両と鞍乗型車両の運転者を示す右側面図である。
【
図9】エンジンが4000rpmで動作するときの吸気音を示すグラフである。
【
図10】エンジンが6000rpmで動作するときの吸気音を示すグラフである。
【
図11】エンジンが8000rpmで動作するときの吸気音を示すグラフである。
【
図12】吸気装置の音響特性の測定方法を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0109】
以下、図面を参照して本発明に係る鞍乗型車両1について説明する。
【0110】
1.鞍乗型車両1の概略構成
図1は、実施形態に係る鞍乗型車両1の右側面図である。鞍乗型車両1は、例えば、スクータ型車両に分類される。鞍乗型車両1は、例えば、モペット型車両に分類される。
【0111】
図1は、鞍乗型車両1の前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zを示す。前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zは、鞍乗型車両1に乗車した運転者(ライダーともいう)を基準として定義される。前後方向X、幅方向Yおよび上下方向Zは互いに直交する。前後方向Xおよび幅方向Yは、水平である。上下方向Zは、鉛直である。
【0112】
「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「右方」、「左方」はそれぞれ、鞍乗型車両1に乗車した運転者にとっての「前方」、「後方」、「上方」、「下方」、「右方」、「左方」を意味する。本明細書において特に断らない限り、「前方」および「後方」は、前後方向Xと平行な方向のみならず、前後方向Xに近い方向も含む。前後方向Xと近い方向は、例えば前後方向Xとのなす角度が45度以下の方向である。同様に、特に断らない限り、「右方」および「左方」は、幅方向Yと平行な方向のみならず、幅方向Yに近い方向も含む。特に断らない限り、「上方」および「下方」は、上下方向Zと平行な方向のみならず、上下方向Zに近い方向も含む。各図では、参考として、FRONT、REAR、UP、DOWN、RIGHT、LEFTを適宜に示す。
【0113】
本明細書では、「鞍乗型車両1の側面視において」を、適宜に「車両側面視において」という。同様に、「鞍乗型車両1の平面視において」を、適宜に「車両平面視において」という。「鞍乗型車両1の背面視において」を、適宜に「車両背面視において」という。
【0114】
鞍乗型車両1は車体フレーム2を備える。
図1は、車体フレーム2の一部を破線で示す。
【0115】
車体フレーム2はヘッドパイプ3を備える。ヘッドパイプ3は、鞍乗型車両1の前部に配置される。
【0116】
車体フレーム2はメインフレーム4を備える。メインフレーム4はヘッドパイプ3に接続される。メインフレーム4は、ヘッドパイプ3から後方に延びる。
【0117】
鞍乗型車両1はステアリング装置5と前輪9を備える。ステアリング装置5は、車体フレーム2に支持される。ステアリング装置5は、ヘッドパイプ3に支持される。ステアリング装置5は、車体フレーム2に対して回転可能である。前輪9は、ステアリング装置5に支持される。
【0118】
ステアリング装置5は、ハンドル6とフロントサスペンション7と前車軸8を備える。ハンドル6は、ヘッドパイプ3よりも上方に配置される。フロントサスペンション7は、不図示のステアリングシャフトを介して、ハンドル6に連結される。フロントサスペンション7は、ヘッドパイプ3から下方に延びる。前車軸8は、フロントサスペンション7の下部に支持される。前輪9は、前車軸8に支持される。前輪9は、前車軸8回りに回転可能である。
【0119】
鞍乗型車両1はエンジン11を備える。エンジン11は、内燃機関である。
【0120】
エンジン11は、メインフレーム4の下方に配置される。エンジン11は、ステアリング装置5の後方に配置される。エンジン11は、前輪9の後方に配置される。
【0121】
エンジン11は、車体フレーム2に支持される。例えば、エンジン11は、メインフレーム4に支持される。
【0122】
エンジン11は、車体フレーム2にリジッドに支持される。エンジン11は、車体フレーム2に固定される。エンジン11は、車体フレーム2に対して揺動不能である。エンジン11は、車体フレーム2に対して回転不能である。エンジン11は、リジッドマウントエンジンに分類される。
【0123】
エンジン11は、クランクケース12とシリンダユニット13を備える。クランクケース12は、不図示のクランクシャフトを収容する。シリンダユニット13は、クランクケース12の上方に設けられる。シリンダユニット13は、クランクケース12に接続される。シリンダユニット13は、クランクケース12から上方に延びる。
【0124】
鞍乗型車両1は、吸気装置20を備える。吸気装置20は、エンジン11に接続される。吸気装置20は、エンジン11に空気を送る。
【0125】
吸気装置20は、シリンダユニット13に接続される。吸気装置20は、シリンダユニット13に空気を送る。
【0126】
吸気装置20は、エアクリーナ21を備える。例えば、エアクリーナ21は、エンジン11の後方に配置される。
【0127】
例えば、エアクリーナ21は、クランクケース12の後方に配置される。
【0128】
エアクリーナ21は、クランクケース12の上方に配置される。エアクリーナ21の少なくとも一部は、クランクケース12の全部よりも上方に配置される。
【0129】
エアクリーナ21は、シリンダユニット13の後方に配置される。エアクリーナ21の少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも後方に配置される。
【0130】
エアクリーナ21は、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。エアクリーナ21の少なくとも一部は、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。
【0131】
エアクリーナ21は、前輪9の後方に配置される。エアクリーナ21の全部は、前輪9の全部よりも後方に配置される。
【0132】
鞍乗型車両1は、排気装置40を備える。排気装置40は、エンジン11に接続される。排気装置40は、シリンダユニット13に接続される。排気装置40は、エンジン11の排気ガスを運ぶ。
【0133】
鞍乗型車両1はシート41を備える。シート41は、エンジン11よりも後方に配置される。シート41の少なくとも一部は、エンジン11の全部よりも後方に配置される。シート41は、エンジン11よりも上方に配置される。シート41の全部は、エンジン11の全部よりも上方に配置される。
【0134】
エアクリーナ21は、シート41よりも下方に配置される。エアクリーナ21の少なくとも一部は、シート41の全部よりも下方に配置される。
【0135】
エアクリーナ21は、シート41の下方に配置される。図示を省略するが、エアクリーナ21は、車両平面視において、シート41と重なる。エアクリーナ21の少なくとも一部は、車両平面視において、シート41と重なる。
【0136】
エアクリーナ21は、シート41よりも前方の位置まで延びる。エアクリーナ21は、シート41の全部よりも前方に位置する部分を有する。
【0137】
シート41は、エアクリーナ21よりも後方の位置まで延びる。シート41は、エアクリーナ21の全部よりも後方に位置する部分を有する。
【0138】
シート41は第1シート42を有する。鞍乗型車両1の運転者は第1シート42に着座する。エアクリーナ21は、第1シート42の下方に配置される。図示を省略するが、エアクリーナ21は、車両平面視において、第1シート42と重なる。エアクリーナ21の少なくとも一部は、車両平面視において、第1シート42と重なる。
【0139】
エアクリーナ21は、第1シート42よりも前方の位置まで延びる。エアクリーナ21は、第1シート42の全部よりも前方に位置する部分を有する。
【0140】
第1シート42は、エアクリーナ21よりも後方の位置まで延びる。第1シート42は、エアクリーナ21の全部よりも後方に位置する部分を有する。
【0141】
シート41は第2シート43を有する。第2シート43は第1シート42の後方に配置される。第2シート43の全部は、第1シート42の全部よりも後方に配置される。鞍乗型車両1の同乗者は第2シート43に着座する。
【0142】
エアクリーナ21は、第2シート43よりも前方に配置される。エアクリーナ21の全部は、第2シート43の全部よりも前方に配置される。図示を省略するが、エアクリーナ21は、車両平面視において、第2シート43と重ならない。
【0143】
鞍乗型車両1は、ピボット軸45とスイングアーム46と後車軸47と後輪48を備える。ピボット軸45は、エンジン11の後方に配置される。ピボット軸45は、クランクケース12の後方に配置される。ピボット軸45は、エアクリーナ21の下方に配置される。ピボット軸45は、シート41の下方に配置される。スイングアーム46はピボット軸45に支持される。スイングアーム46はピボット軸45回りに揺動可能である。スイングアーム46はピボット軸45から後方に延びる。後車軸47はスイングアーム46の後部に支持される。後輪48は後車軸47に支持される。後輪48は後車軸47回りに回転可能である。スイングアーム46および後輪48は、車両側面視において、シート41の下方に配置される。
【0144】
エアクリーナ21は、後輪48の前方に配置される。エアクリーナ21の全部は、後輪48の全部よりも前方に配置される。
【0145】
鞍乗型車両1は不図示のチェーンを備える。チェーンはエンジン11および後輪48に連結される。
【0146】
図2は、鞍乗型車両1と、鞍乗型車両1に乗車する運転者Tを示す右側面図である。運転者Tはシート41に座る。運転者Tは第1シート42に座る。運転者Tはハンドル6を握る。
【0147】
運転者Tは耳Taを有する。運転者Tが鞍乗型車両1に乗車するとき、エアクリーナ21は、耳Taよりも下方に配置される。運転者Tが鞍乗型車両1に乗車するとき、エアクリーナ21の全部は、耳Taの全部よりも下方に配置される。
【0148】
運転者Tが鞍乗型車両1に乗車するとき、エアクリーナ21は、耳Taよりも前方の位置まで延びてもよい。運転者Tが鞍乗型車両1に乗車するとき、エアクリーナ21は、耳Taの全部よりも前方に位置する部分を有してもよい。
【0149】
あるいは、運転者Tが鞍乗型車両1に乗車するとき、エアクリーナ21は、耳Taよりも後方の位置まで延びてもよい。運転者Tが鞍乗型車両1に乗車するとき、エアクリーナ21は、耳Taの全部よりも後方に位置する部分を有してもよい。
【0150】
エンジン11が動作するとき、吸気装置20はエンジン11に空気を供給する。エンジン11は吸気装置20から空気を取り込む。エンジン11は、吸気装置20から取り込んだ空気で、燃料を燃焼させ、動力を発生する。チェーンは、エンジン11から後輪48に動力を伝達する。後輪48は後車軸47回りに回転する。
【0151】
エンジン11が動作するとき、鞍乗型車両1は吸気音を発する。エンジン11が動作するとき、吸気装置20は吸気音を発する。エンジン11が動作するとき、エアクリーナ21は吸気音を発する。
【0152】
エンジン11が動作するとき、鞍乗型車両1は運転者Tに吸気音を与える。吸気音は、吸気装置20から運転者Tの耳Taに、伝わる。吸気音は、エアクリーナ21から運転者Tの耳Taに、伝わる。運転者Tは、耳Taによって、吸気音を聞く。
【0153】
2.エンジン11
図3は、鞍乗型車両1の一部の右側面図である。エンジン11を説明する。
【0154】
シリンダユニット13は、シリンダボディ13aとシリンダヘッド13bとヘッドカバー13cを備える。シリンダヘッド13bは、シリンダボディ13aの上方に設けられる。ヘッドカバー13cは、シリンダヘッド13bの上方に設けられる。
【0155】
シリンダボディ13aはクランクケース12に接続される。シリンダヘッド13bはシリンダボディ13aに接続される。ヘッドカバー13cはシリンダヘッド13bに接続される。
【0156】
シリンダヘッド13bは、吸気装置20に接続される。シリンダヘッド13bは、排気装置40に接続される。
【0157】
図4は、鞍乗型車両1の一部の断面図である。エンジン11は、シリンダ孔14を形成する。シリンダ孔14は、空間である。シリンダ孔14は、不図示のピストンを収容する。ピストンは、上述したクランクシャフトに連結される。
【0158】
シリンダ孔14は、シリンダユニット13内に位置する。シリンダ孔14は、シリンダボディ13a内に位置する。
【0159】
エンジン11に設けられるシリンダ孔14の数は、1つである。エンジン11は、単気筒エンジンに分類される。
【0160】
エンジン11は、吸気ポート15を形成する。吸気ポート15は、空間である。吸気ポート15は、シリンダ孔14に連通する。
【0161】
吸気ポート15は、シリンダユニット13内に位置する。吸気ポート15は、シリンダヘッド13b内に位置する。
【0162】
吸気ポート15は、シリンダ孔14から後方に延びる。吸気ポート15は、シリンダユニット13の背面まで延びる。吸気ポート15は、シリンダヘッド13bの背面まで延びる。
【0163】
吸気ポート15は、吸気装置20に接続される。吸気ポート15は、吸気装置20に連通する。吸気ポート15は、吸気装置20から空気を取り込む。
【0164】
エンジン11は、吸気弁16を備える。吸気弁16は、吸気ポート15に設けられる。吸気弁16は、吸気ポート15を開閉する。吸気弁16が閉じるとき、吸気ポート15はシリンダ孔14に連通しない。吸気弁16が閉じるとき、吸気ポート15はシリンダ孔14から遮断される。吸気弁16が開くとき、吸気ポート15はシリンダ孔14に連通する。
【0165】
吸気弁16は、シリンダユニット13内に設けられる。吸気弁16は、シリンダヘッド13b内に設けられる。
【0166】
エンジン11は、排気ポート17を形成する。排気ポート17は、空間である。排気ポート17は、シリンダ孔14に連通する。
【0167】
排気ポート17は、シリンダユニット13内に位置する。排気ポート17は、シリンダヘッド13b内に位置する。
【0168】
排気ポート17は、シリンダ孔14から前方に延びる。排気ポート17は、シリンダユニット13の前面まで延びる。排気ポート17は、シリンダヘッド13bの前面まで延びる。
【0169】
排気ポート17は、排気装置40に接続される。排気ポート17は、排気装置40に連通する。排気ポート17は、排気ガスを排気装置40に出す。
【0170】
エンジン11は、排気弁18を備える。排気弁18は、排気ポート17に設けられる。排気弁18は、排気ポート17を開閉する。
【0171】
排気弁18は、シリンダユニット13内に設けられる。排気弁18は、シリンダヘッド13b内に設けられる。
【0172】
3.吸気装置20の概要
図3、4、5を参照する。
図5は、鞍乗型車両1の一部の右側面図である。吸気装置20の概要を説明する。
【0173】
エアクリーナ21は、エアクリーナケース22を備える。エアクリーナケース22は、略閉じられた容器である。エアクリーナケース22は、略箱形状を有する。
図5は、エアクリーナケース22を破線で示す。
【0174】
エアクリーナケース22は、内部空間23を形成する。内部空間23は、エアクリーナケース22内に位置する。
【0175】
エアクリーナ21は、フィルタ24を備える。フィルタ24は、エアクリーナケース22内に設置される。フィルタ24は、内部空間23に設置される。フィルタ24は、内部空間23を、上流空間23aと下流区間23bに仕切る。
【0176】
エアクリーナ21は、導入ダクト25を備える。導入ダクト25は、エアクリーナケース22の外部から上流空間23aに空気を導入する。
【0177】
具体的には、導入ダクト25は、1つの導入口25aを有する。導入口25aは、エアクリーナケース22の外部に配置される。導入口25aは、エアクリーナケース22の外部に開放される。
【0178】
導入ダクト25は、1つの吐出口25bを有する。吐出口25bは、上流空間23aに配置される。吐出口25bは、上流空間23aに開放される。
【0179】
エアクリーナ21は、吸気管26を備える。吸気管26は、下流空間23bからエンジン11に空気を送る。吸気管26は、下流空間23bから吸気ポート15に空気を送る。
【0180】
吸気管26は、短管27と長管28と集合管29を備える。短管27は、下流空間23bに開放される。長管28は、下流空間23bに開放される。集合管29は、短管27に接続される。集合管29は、長管28に接続される。集合管29は、短管27と長管28を集合する。集合管29は、エンジン11に向かって延びる。
【0181】
具体的には、短管27は、入口27aを有する。入口27aは、下流空間23bに配置される。入口27aは、下流空間23bに開放される。
【0182】
長管28は、入口28aを有する。入口28aは、下流空間23bに配置される。入口28aは、下流空間23bに開放される。
【0183】
集合管29は、出口29aを有する。出口29aは、エアクリーナケース22の外部に配置される。
【0184】
吸気装置20は、スロットル装置31を備える。スロットル装置31は、吸気管26に設けられる。スロットル装置31は、吸気管26を開閉する。
【0185】
スロットル装置31は、吸気管26に接続される。スロットル装置31は、集合管29に接続される。スロットル装置31は、出口29aに接続される。
【0186】
具体的には、スロットル装置31は、スロットルボディ32とスロットル弁34を備える。スロットルボディ32は、吸気管26に接続される。スロットルボディ32は、集合管29に接続される。スロットルボディ32は、出口29aに接続される。
【0187】
スロットル弁34は、スロットルボディ32に設けられる。スロットル弁34は、スロットルボディ32を開閉する。
【0188】
スロットルボディ32は、吸気通路33を形成する。吸気通路33は、空間である。吸気通路33は、スロットルボディ32内に位置する。吸気通路33は、吸気管26に連通する。吸気通路33は、集合管29に連通する。
【0189】
スロットル弁34は、吸気通路33に設けられる。スロットル弁34は、吸気通路33を開閉する。
【0190】
吸気装置20は、接続管35を備える。接続管35は、スロットル装置31とエンジン11を連結する。
【0191】
接続管35は、スロットル装置31に接続される。接続管35は、スロットルボディ32に接続される。接続管35は、吸気通路33に連通する。
【0192】
接続管35は、エンジン11に接続される。接続管35は、シリンダユニット13に接続される。接続管35は、シリンダヘッド13bに接続される。接続管35は、吸気ポート15に接続される。接続管35は、吸気ポート15に連通する。
【0193】
接続管35は、吸気通路33と吸気ポート15を連通させる。吸気通路33は、吸気管26と吸気ポート15を連通させる。
【0194】
スロットル装置31が吸気管26を閉じるとき、吸気管26は吸気ポート15に連通しない。スロットル装置31が吸気管26を閉じるとき、吸気管26は吸気ポート15から遮断される。スロットル装置31が吸気管26を開くとき、吸気管26は吸気ポート15に連通する。
【0195】
吸気装置20に設けられる導入ダクト25の数は、1つである。吸気装置20に設けられる導入ダクト25の数は、1つのみである。
【0196】
吸気装置20に設けられる導入口25aの数は、1つである。吸気装置20に設けられる導入口25aの数は、1つのみである。
【0197】
吸気装置20に設けられる吐出口25bの数は、1つである。吸気装置20に設けられる吐出口25bの数は、1つのみである。
【0198】
吸気装置20に設けられる吸気管26の数は、1つである。吸気装置20に設けられる吸気管26の数は、1つのみである。
【0199】
吸気装置20に設けられる吸気管26の入口(27a、28a)の数は、1つよりも多い。吸気装置20に設けられる吸気管26の入口(27a、28a)の数は、2つである。
【0200】
吸気装置20に設けられる吸気管26の出口(29a)の数は、1つである。吸気装置20に設けられる吸気管26の出口(29a)の数は、1つのみである。
【0201】
4.吸気装置20の動作
エンジン11が動作するとき、吸気装置20はエンジン11に空気を送る。エンジン11に空気を送る吸気装置20の動作の手順を説明する。言い換えれば、吸気装置20における空気の流れを説明する。
【0202】
エアクリーナケース22の外部の空気は、導入口25aを通じて、導入ダクト25に入る。空気は、導入ダクト25を、導入口25aから吐出口25bに通過する。空気は、導入ダクト25から吐出口25bを通じて上流空間23aに流れる。導入口25aは、導入ダクト25の上流端に相当する。吐出口25bは、導入ダクト25の下流端に相当する。
【0203】
空気は、上流空間23aからフィルタ24を通じて下流空間23bに流れる。フィルタ24は、空気を浄化する。フィルタ24は、空気から異物を除去する。
【0204】
空気は、下流空間23bから吸気管26に入る。空気は、下流空間23bから入口27aを通じて短管27に入る。空気は、下流空間23bから入口28aを通じて長管28に入る。空気は、短管27を入口27aから集合管29に向かって通過する。空気は、長管28を入口28aから集合管29に向かって通過する。空気は、短管27および長管28から、集合管29に流入する。短管27の空気と長管28の空気は、集合管29で合流する。空気は、集合管29を、出口29aに向かって通過する。入口27aと入口28aは、吸気管26の上流端に相当する。出口29aは、吸気管26の下流端に相当する。
【0205】
空気は、吸気管26からスロットル装置31に入る。空気は、集合管29から出口29aを通じてスロットル装置31に入る。
【0206】
空気は、スロットルボディ32を通過する。空気は、吸気通路33を通過する。
【0207】
スロットル装置31は、吸気管26を流れる空気の量を調整する。吸気管26を流れる空気の量は、エンジン11の吸気量に相当する。スロットル装置31は、エンジン11の吸気量を調整する。
【0208】
具体的には、スロットル装置31は、吸気管26を開閉する。スロットル弁34は、スロットルボディ32を開閉する。スロットル弁34は、吸気通路33を開閉する。
【0209】
空気は、スロットル装置31から接続管35に流れる。空気は、スロットルボディ32から接続管35に流れる。空気は、吸気通路33から接続管35に流れる。
【0210】
空気は、接続管35からエンジン11に流れる。空気は、接続管35から吸気ポート15に流れる。空気は、吸気ポート15からシリンダ孔14に流れる。
【0211】
吸気装置20がエンジン11に空気を送るとき、吸気装置20は吸気音を発する。吸気装置20がエンジン11に空気を送るとき、エアクリーナ21は吸気音を発する。
【0212】
吸気装置20は、1つの導入ダクト25から吸気音を発する。吸気装置20は、1つの導入ダクト25のみから吸気音を発する。
【0213】
吸気装置20は、1つの導入口25aから吸気音を発する。吸気装置20は、1つの導入口25aのみから吸気音を発する。
【0214】
5.吸気装置20の詳細
図3、4、5を参照する。吸気装置20の詳細を説明する。
【0215】
エアクリーナケース22は、上下方向Zに長い。具体的には、上下方向Zにおけるエアクリーナケース22の長さは、前後方向Xにおけるエアクリーナケース22の長さよりも、長い。
【0216】
エアクリーナケース22は、エンジン11の後方に配置される。
【0217】
エアクリーナケース22は、シリンダユニット13の後方に配置される。エアクリーナケース22の少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部の後方に配置される。
【0218】
エアクリーナケース22は、吸気ポート15の後方に配置される。エアクリーナケース22の少なくとも一部は、吸気ポート15の全部の後方に配置される。
【0219】
エアクリーナケース22は、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。エアクリーナケース22の少なくとも一部は、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。
【0220】
エアクリーナケース22は、シリンダユニット13よりも上方の位置まで延びる。エアクリーナケース22は、シリンダユニット13の全部よりも上方の位置する部分を含む。
【0221】
具体的には、エアクリーナケース22の下端は、シリンダユニット13の下端よりも上方に位置する。エアクリーナケース22の下端は、シリンダユニット13の上端よりも下方に位置する。エアクリーナケース22の上端は、シリンダユニット13の上端よりも上方に位置する
【0222】
エアクリーナケース22は、吸気ポート15と同じ高さ位置に配置される。エアクリーナケース22の少なくとも一部は、吸気ポート15と同じ高さ位置に配置される。
【0223】
エアクリーナケース22は、吸気ポート15よりも上方の位置まで延びる。エアクリーナケース22は、吸気ポート15よりも上方の位置する部分を含む。
【0224】
具体的には、エアクリーナケース22の下端は、吸気ポート15の下端よりも下方に位置する。エアクリーナケース22の上端は、吸気ポート15の上端よりも上方に位置する。
【0225】
内部空間23の全部は、エアクリーナケース22内に形成される。
【0226】
フィルタ24の全部は、エアクリーナケース22内に配置される。
【0227】
フィルタ24は、板形状を有する。フィルタ24は、水平方向に延びる。
【0228】
フィルタ24は、シリンダユニット13よりも上方に配置される。フィルタ24の少なくとも一部は、シリンダユニット13よりも上方に配置される。
【0229】
フィルタ24は、吸気ポート15よりも上方に配置される。フィルタ24の少なくとも一部は、吸気ポート15よりも上方に配置される。
【0230】
上流空間23aは、フィルタ24の上方に位置する。上流空間23aの全部は、フィルタ24の全部の上方に位置する。
【0231】
下流空間23bは、フィルタ24の下方に位置する。下流空間23bの全部は、フィルタ24の全部の下方に位置する。
【0232】
下流空間23bは、上流空間23aの下方に配置される。下流空間23bの全部は、上流空間23aの全部の下方に配置される。
【0233】
上流空間23aは、シリンダユニット13よりも上方に配置される。上流空間23aの少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも上方に配置される。
【0234】
上流空間23aは、吸気ポート15よりも上方に配置される。上流空間23aの少なくとも一部は、吸気ポート15の全部よりも上方に配置される。
【0235】
下流空間23bは、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。下流空間23bの少なくとも一部は、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。
【0236】
下流空間23bは、吸気ポート15と同じ高さ位置に配置される。下流空間23bの少なくとも一部は、吸気ポート15と同じ高さ位置に配置される。
【0237】
導入ダクト25は、前後方向Xに長い。具体的には、前後方向Xにおける導入ダクト25の長さは、上下方向Zにおける導入ダクト25の長さよりも、長い。
【0238】
導入ダクト25は、導入口25aから吐出口25bに延びる。導入ダクト25は、エアクリーナケース22を貫通する。
【0239】
導入口25aは、エアクリーナケース22の後方に配置される。導入口25aは、エアクリーナケース22の全部よりも後方に配置される。導入口25aは、エアクリーナケース22の背面よりも後方に配置される。導入口25aは、エアクリーナケース22の後方のエリアに開放される。
【0240】
導入口25aは、上流空間23aの後方に配置される。導入口25aは、上流空間23aの全部よりも後方に配置される。
【0241】
導入ダクト25は、導入口25aから、前方に延びる。導入ダクト25は、エアクリーナケース22の背面を貫通する。導入ダクト25は、上流空間23aに差し込まれる。導入ダクト25は、エアクリーナケース22の背面から、上流空間23aに差し込まれる。言い換えれば、導入ダクト25は、エアクリーナケース22から、後方に突出する。導入ダクト25は、エアクリーナケース22の背面から、後方に突出する。
【0242】
導入口25aは、導入ダクト25の後端に位置する。導入口25aは、後方に向かって開放される。
【0243】
吐出口25bは、導入口25aよりも前方に配置される。吐出口25bの全部は、導入口25aの全部よりも前方に配置される。
【0244】
吐出口25bは、導入ダクト25の前端に位置する。吐出口25bは、前方に向かって開放される。
【0245】
吐出口25bは、導入口25aと同じ高さ位置に配置される。吐出口25bの少なくとも一部は、導入口25aと同じ高さ位置に配置される。
【0246】
導入ダクト25は、直線的に延びる。導入ダクト25は、例えば、前後方向Xに延びる。
【0247】
導入ダクト25は、エンジン11の後方に配置される。
【0248】
導入ダクト25は、シリンダユニット13の後方に配置される。導入ダクト25の少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも後方に配置される。
【0249】
導入ダクト25は、吸気ポート15の後方に配置される。導入ダクト25の少なくとも一部は、吸気ポート15の全部よりも後方に配置される。
【0250】
導入ダクト25は、シリンダユニット13よりも上方に配置される。導入ダクト25の少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも上方に配置される。
【0251】
導入ダクト25は、吸気ポート15よりも上方に配置される。導入ダクト25の少なくとも一部は、吸気ポート15の全部よりも上方に配置される。
【0252】
導入口25aは、エンジン11よりも後方に配置される。
【0253】
導入口25aは、シリンダユニット13よりも後方に配置される。導入口25aの少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも後方に配置される。
【0254】
導入口25aは、吸気ポート15よりも後方に配置される。導入口25aの少なくとも一部は、吸気ポート15の全部よりも後方に配置される。
【0255】
導入口25aは、シリンダユニット13よりも上方に配置される。導入口25aの少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも上方に配置される。
【0256】
導入口25aは、吸気ポート15よりも上方に配置される。導入口25aの少なくとも一部は、吸気ポート15の全部よりも上方に配置される。
【0257】
吐出口25bは、エンジン11の後方に配置される。
【0258】
吐出口25bは、シリンダユニット13の後方に配置される。吐出口25bの少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも後方に配置される。
【0259】
吐出口25bは、吸気ポート15の後方に配置される。吐出口25bの少なくとも一部は、吸気ポート15の全部よりも後方に配置される。
【0260】
吐出口25bは、シリンダユニット13よりも上方に配置される。吐出口25bの少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも上方に配置される。
【0261】
吐出口25bは、吸気ポート15よりも上方に配置される。吐出口25bの少なくとも一部は、吸気ポート15の全部よりも上方に配置される。
【0262】
導入ダクト25は、上流空間23aと同じ高さ位置に配置される。導入ダクト25の少なくとも一部は、上流空間23aと同じ高さ位置に配置される。
【0263】
導入口25aは、上流空間23aと同じ高さ位置に配置される。導入口25aの少なくとも一部は、上流空間23aと同じ高さ位置に配置される。
【0264】
導入ダクト25は、下流空間23bよりも上方に配置される。導入ダクト25の少なくとも一部は、下流空間23bの全部よりも上方に配置される。
【0265】
導入口25aは、下流空間23bよりも上方に配置される。導入口25aの少なくとも一部は、下流空間23bの全部よりも上方に配置される。
【0266】
吐出口25bは、下流空間23bよりも上方に配置される。吐出口25bの少なくとも一部は、下流空間23bの全部よりも上方に配置される。
【0267】
導入ダクト25は、フィルタ24よりも上方に配置される。導入ダクト25の少なくとも一部は、フィルタ24の全部よりも上方に配置される。
【0268】
導入ダクト25は、フィルタ24の上方に配置される。図示を省略するが、導入ダクト25は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。導入ダクト25の少なくとも一部は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。
【0269】
導入口25aは、フィルタ24よりも上方に配置される。導入口25aの少なくとも一部は、フィルタ24の全部よりも上方に配置される。
【0270】
吐出口25bは、フィルタ24よりも上方に配置される。吐出口25bの少なくとも一部は、フィルタ24の全部よりも上方に配置される。
【0271】
吐出口25bは、フィルタ24の上方に配置される。図示を省略するが、吐出口25bは、車両平面視において、フィルタ24と重なる。吐出口25bの少なくとも一部は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。
【0272】
吸気管26は、前後方向Xに長い。具体的には、前後方向Xにおける吸気管26の長さは、上下方向Zにおける吸気管26の長さよりも、長い。
【0273】
入口27aは、吸気管26の後端に配置される。出口29aは、吸気管26の前端に配置される。前後方向Xにおける吸気管26の長さは、前後方向Xにおける入口27aと出口29aの間の距離である。
【0274】
吸気管26は、入口27a、28aから出口29aに延びる。吸気管26は、エアクリーナケース22を貫通する。
【0275】
出口29aは、エアクリーナケース22の前方に配置される。出口29aは、エアクリーナケース22の全部よりも前方に配置される。出口29aは、エアクリーナケース22の前面よりも前方に配置される。
【0276】
出口29aは、下流空間23bの前方に配置される。出口29aは、下流空間23bの全部よりも前方に配置される。
【0277】
吸気管26は、下流空間23bから前方に延びる。吸気管26は、エアクリーナケース22の前面を貫通する。吸気管26は、エアクリーナケース22から、前方に突出する。吸気管26は、エアクリーナケース22の前面から、前方に突出する。言い換えれば、吸気管26は、下流空間23bに差し込まれる。吸気管26は、エアクリーナケース22の前面から、下流空間23bに差し込まれる。
【0278】
吸気管26は、エンジン11の後方に配置される。吸気管26は、エアクリーナケース22からエンジン11に向かって延びる。
【0279】
吸気管26は、シリンダユニット13の後方に配置される。吸気管26の少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも後方に配置される。吸気管26は、エアクリーナケース22からシリンダユニット13に向かって延びる。
【0280】
吸気管26は、吸気ポート15の後方に配置される。吸気管26の少なくとも一部は、吸気ポート15の全部よりも後方に配置される。吸気管26は、エアクリーナケース22から吸気ポート15に向かって延びる。
【0281】
吸気管26は、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。吸気管26の少なくとも一部は、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。例えば、吸気管26の全部は、シリンダユニット13の上端よりも下方、かつ、シリンダユニット13の下端よりも上方に配置される。
【0282】
吸気管26は、吸気ポート15と同じ高さ位置に配置される。吸気管26の少なくとも一部は、吸気ポート15と同じ高さ位置に配置される。
【0283】
吸気管26の詳細を説明する。
【0284】
短管27は、集合管29から後方に延びる。長管28は、集合管29から下方に延び、そして、後方に延びる。集合管29は、短管27および長管28から前方に延びる。より厳密には、集合管29は、短管27および長管28から、前方かつ下方に延びる。
【0285】
短管27は、集合管29の後方に配置される。短管27の全部は、集合管29の全部よりも後方に配置される。長管28は、集合管29よりも後方に配置される。長管28の全部は、集合管29の全部よりも後方に配置される。
【0286】
入口27aは、出口29aよりも後方に配置される。入口27aの全部は、出口29aの全部よりも後方に配置される。入口28aは、出口29aよりも後方に配置される。入口28aの全部は、出口29aの全部よりも後方に配置される。
【0287】
より詳しくは、吸気管26は、接合部26aを有する。接合部26aは、短管27と長管28と集合管29を互いに接合する。接合部26aは、短管27の前端と長管28の前端と集合管29の後端を互いに接合する。短管27は、接合部26aから後方に延びる。長管28は、接合部26aから下方に延び、そして、後方に延びる。集合管29は、接合部26aから前方に延びる。より厳密には、集合管29は、接合部26aから、前方かつ下方に延びる。
【0288】
入口27aは、接合部26aよりも後方に配置される。入口27aの全部は、接合部26aの全部よりも後方に配置される。入口28aは、接合部26aよりも後方に配置される。入口28aの全部は、接合部26aの全部よりも後方に配置される。出口29aは、接合部26aよりも前方に配置される。出口29aの全部は、接合部26aの全部よりも前方に配置される。
【0289】
短管27の全部は、直線的に延びる。集合管29の全部は、直線的に延びる。長管28は、湾曲部30aと直線部30bを有する。
【0290】
湾曲部30aは、短管27と集合管29に接続される。湾曲部30aは、短管27および集合管29から下方かつ後方に延びる。湾曲部30aは、上端と下端を有する。湾曲部30aの上端は、短管27および集合管29に接合される。直線部30bは、湾曲部30aに接続される。直線部30bは、湾曲部30aの下端に接続される。直線部30bは、湾曲部30aから後方に延びる。直線部30bは、湾曲部30aの下端から後方に延びる。直線部30bは、直線的に延びる。
【0291】
直線部30bは、車両側面視において、短管27と実質的に平行である。
【0292】
入口27aは、短管27の後端に配置される。入口27aは、後方に向かって開放される。
【0293】
入口28aは、長管28の後端に配置される。入口28aは、後方に向かって開放される。
【0294】
出口29aは、集合管29の前端に位置する。
【0295】
長管28は、短管27よりも長い。
【0296】
集合管29は、短管27よりも短い。
【0297】
集合管29は、長管28よりも短い。
【0298】
入口28aは、入口27aよりも後方に位置する。入口28aの全部は、入口27aの全部よりも後方に位置する。
【0299】
短管27は、入口28aよりも前方に位置する。短管27の全部は、入口28aの全部よりも前方に位置する。
【0300】
長管28は、入口27aよりも後方の位置から、入口27aよりも前方の位置まで延びる。
【0301】
短管27は、長管28の上方に配置される。短管27は、長管28の全部よりも上方に位置する部分を有する。長管28は、短管27の下方に配置される。長管28は、短管27の全部よりも下方に位置する部分を有する。
【0302】
直線部30bは、短管27の下方に配置される。直線部30bの少なくとも一部は、短管27の全部よりも下方に配置される。
【0303】
短管27は、集合管29よりも上方に配置される。短管27は、集合管29の全部よりも上方に位置する部分を有する。短管27は、さらに、集合管29と同じ高さ位置に位置する部分を有する。集合管29は、短管27よりも下方に配置される。集合管29は、短管27の全部よりも下方に位置する部分を有する。
【0304】
長管28は、集合管29よりも下方に配置される。長管28は、集合管29の全部よりも下方に位置する部分を有する。長管28は、さらに、集合管29と同じ高さ位置に位置する部分を有する。集合管29は、長管28よりも上方に配置される。集合管29は、長管28の全部よりも上方に配置される部分を有する。
【0305】
集合管29は、直線部30bよりも上方に配置される。集合管29の少なくとも一部は、直線部30bの全部よりも上方に配置される。
【0306】
入口27aは、入口28aの上方に位置する。入口27aの少なくとも一部は、入口28aの全部よりも上方に位置する。入口28aは、入口27aよりも下方に配置される。入口28aの少なくとも一部は、入口27aの全部よりも下方に位置する。
【0307】
入口27aは、出口29aよりも上方に配置される。入口27aは、出口29aの全部よりも上方に位置する部分を有する。入口27aは、さらに、出口29aと同じ高さ位置に位置する部分を有してもよい。出口29aは、入口27aよりも下方に配置される。出口29aは、入口27aの全部よりも下方に位置する部分を有する。
【0308】
入口28aは、出口29aよりも下方に配置される。入口28aの少なくとも一部は、出口29aの全部よりも下方に位置する。出口29aは、入口28aよりも上方に配置される。出口29aの少なくとも一部は、入口28aの全部よりも上方に配置される。
【0309】
短管27は、入口28aよりも上方に配置される。短管27の少なくとも一部は、入口28aの全部よりも上方に配置される。短管27は、出口29aよりも上方に配置される。短管27は、出口29aの全部よりも上方に位置する部分を有する。短管27は、さらに、出口29aと同じ高さ位置に配置される部分を有してもよい。
【0310】
長管28は、入口27aよりも下方に配置される。長管28の少なくとも一部は、入口27aの全部よりも下方に位置する。長管28は、出口29aよりも下方に配置される。長管28の少なくとも一部は、出口29aの全部よりも下方に配置される。
【0311】
集合管29は、入口27aよりも下方に配置される。集合管29は、入口27aの全部よりも下方に位置する部分を有する。集合管29は、さらに、入口27aと同じ高さ位置に配置される部分を有してもよい。集合管29は、入口28aよりも上方に配置される。集合管29の少なくとも一部は、入口28aの全部よりも上方に配置される。
【0312】
短管27は、流路断面積を有する。長管28は、流路断面積を有する。集合管29は、流路断面積を有する。長管28の流路断面積は、短管27の流路断面積よりも小さい。集合管29の流路断面積は、短管27の流路断面積と実質的に同じである。集合管29の流路断面積は、長管28の流路断面積よりも大きい。
【0313】
短管27の流路断面積は、短管27の延び方向にわたって、実質的に一定である。
【0314】
長管28の流路断面積は、長管28の延び方向にわたって、実質的に一定である。
【0315】
集合管29の流路断面積は、集合管29の延び方向にわたって、実質的に一定である。
【0316】
例えば、短管27は、丸管である。長管28は、丸管である。集合管29は、丸管である。短管27は、直径を有する。長管28は、直径を有する。集合管29は、直径を有する。長管28の直径は、短管27の直径よりも小さい。集合管29の直径は、短管27の直径と実質的に同じである。集合管29の直径は、長管28の直径よりも大きい。
【0317】
短管27の直径は、短管27の延び方向にわたって、実質的に一定である。
【0318】
長管28の直径は、長管28の延び方向にわたって、実質的に一定である。
【0319】
集合管29の直径は、集合管29の延び方向にわたって、実質的に一定である。
【0320】
吸気管26は、短管27を開閉するための弁を備えていない。短管27は、常に、集合管29と連通している。
【0321】
吸気管26は、長管28を開閉するための弁を備えていない。長管28は、常に、集合管29と連通している。
【0322】
吸気管26と吸気装置20以外の要素の間の位置関係について、説明する。
【0323】
吸気管26は、エアクリーナケース22と同じ高さ位置に配置される。吸気管26の少なくとも一部は、エアクリーナケース22と同じ高さ位置に配置される。例えば、吸気管26の全部は、エアクリーナケース22の上端よりも下方、かつ、エアクリーナケース22の下端よりも上方に配置される。
【0324】
吸気管26は、上流空間23aの下方に配置される。例えば、吸気管26の全部は、上流空間23aの全部よりも下方に配置される。
【0325】
吸気管26は、下流空間23bと同じ高さ位置に配置される。吸気管26の少なくとも一部は、下流空間23bと同じ高さ位置に配置される。
【0326】
接合部26aの少なくとも一部は、エアクリーナケース22の外部に配置されてもよい。例えば、接合部26aの少なくとも一部は、エアクリーナケース22の前方に配置されてもよい。接合部26aの少なくとも一部は、エアクリーナケース22の全部よりも前方に配置されてもよい。接合部26aの少なくとも一部は、エアクリーナケース22の前面よりも前方に配置されてもよい。
【0327】
短管27は、下流空間23bに配置される。短管27の少なくとも一部は、下流空間23bに配置される。短管27は、さらに、エアクリーナケース22の外部に位置する部分を有してもよい。例えば、短管27の前端が、エアクリーナケース22の前方に配置されてもよい。短管27の前端が、エアクリーナケース22の全部よりも前方に配置されてもよい。短管27の前端が、エアクリーナケース22の前面よりも前方に配置されてもよい。
【0328】
長管28は、下流空間23bに配置される。長管28の少なくとも一部は、下流空間23bに配置される。長管28は、さらに、エアクリーナケース22の外部に位置する部分を有してもよい。例えば、長管28の前端が、エアクリーナケース22の前方に配置されてもよい。長管28の前端が、エアクリーナケース22の全部よりも前方に配置されてもよい。長管28の前端が、エアクリーナケース22の前面よりも前方に配置されてもよい。例えば、湾曲部30aが、エアクリーナケース22の前方に配置されてもよい。湾曲部30aの少なくとも一部が、エアクリーナケース22の全部よりも前方に配置されてもよい。湾曲部30aの少なくとも一部が、エアクリーナケース22の前面よりも前方に配置されてもよい。
【0329】
集合管29は、エアクリーナケース22の外部に配置される。集合管29の少なくとも一部は、エアクリーナケース22の外部に配置される。例えば、集合管29の全部が、エアクリーナケース22の外部に配置されてもよい。集合管29の全部が、エアクリーナケース22の前方に配置されてもよい。集合管29の全部が、エアクリーナケース22の全部よりも前方に配置されてもよい。集合管29の全部が、エアクリーナケース22の前面よりも前方に配置されてもよい。
【0330】
吸気管26は、フィルタ24よりも下方に配置される。吸気管26の少なくとも一部は、フィルタ24の全部よりも下方に配置される。
【0331】
吸気管26は、フィルタ24の下方に配置される。図示を省略するが、吸気管26は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。吸気管26の少なくとも一部は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。
【0332】
短管27は、フィルタ24よりも下方に配置される。短管27の少なくとも一部は、フィルタ24の全部よりも下方に配置される。
【0333】
短管27は、フィルタ24の下方に配置される。図示を省略するが、短管27は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。短管27の少なくとも一部は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。
【0334】
短管27の入口27aは、フィルタ24の下方に配置される。図示を省略するが、入口27aは、車両平面視において、フィルタ24と重なる。入口27aの少なくとも一部は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。
【0335】
長管28は、フィルタ24よりも下方に配置される。長管28の少なくとも一部は、フィルタ24の全部よりも下方に配置される。
【0336】
長管28は、フィルタ24の下方に配置される。図示を省略するが、長管28は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。長管28の少なくとも一部は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。
【0337】
長管28の入口28aは、フィルタ24の下方に配置される。図示を省略するが、入口28aは、車両平面視において、フィルタ24と重なる。入口28aの少なくとも一部は、車両平面視において、フィルタ24と重なる。
【0338】
集合管29は、フィルタ24よりも下方に配置される。集合管29の少なくとも一部は、フィルタ24の全部よりも下方に配置される。
【0339】
集合管29は、フィルタ24よりも前方に配置される。集合管29は、フィルタ24の全部よりも前方に位置する部分を有する。図示を省略するが、集合管29の少なくとも一部は、車両平面視において、フィルタ24と重ならない。
【0340】
集合管29の出口29aは、フィルタ24よりも前方に配置される。出口29aの少なくとも一部は、フィルタ24の全部よりも前方に配置される。図示を省略するが、出口29aは、車両平面視において、フィルタ24と重ならない。
【0341】
吸気管26は、導入ダクト25よりも下方に配置される。吸気管26の少なくとも一部は、導入ダクト25の全部よりも下方に配置される。
【0342】
短管27は、導入ダクト25よりも下方に配置される。短管27の少なくとも一部は、導入ダクト25の全部よりも下方に配置される。
【0343】
長管28は、導入ダクト25よりも下方に配置される。長管28の少なくとも一部は、導入ダクト25の全部よりも下方に配置される。
【0344】
集合管29は、導入ダクト25よりも下方に配置される。集合管29の少なくとも一部は、導入ダクト25の全部よりも下方に配置される。
【0345】
吸気管26は、導入ダクト25よりも後方の位置から、導入ダクト25よりも前方の位置まで延びる。吸気管26は、導入ダクト25の全部よりも後方の位置から、導入ダクト25の全部よりも前方の位置まで延びる。
【0346】
接合部26aは、導入ダクト25よりも前方に配置される。接合部26aの全部は、導入ダクト25の全部よりも前方に配置される。
【0347】
短管27は、導入口25aよりも前方に配置される。短管27の全部は、導入口25aの全部よりも前方に配置される。
【0348】
短管27は、吐出口25bよりも後方の位置から、吐出口25bよりも前方の位置まで延びる。短管27は、吐出口25bの全部よりも後方の位置から、吐出口25bの全部よりも前方の位置まで延びる。
【0349】
長管28は、導入ダクト25よりも後方の位置から、導入ダクト25よりも前方の位置まで、延びる。長管28は、導入ダクト25の全部よりも後方の位置から、導入ダクト25の全部よりも前方の位置まで、延びる。
【0350】
直線部30bは、導入ダクト25よりも後方の位置から、導入ダクト25よりも前方の位置まで、延びる。直線部30bは、導入ダクト25の全部よりも後方の位置から、導入ダクト25の全部よりも前方の位置まで、延びる。
【0351】
湾曲部30aは、導入ダクト25よりも前方に配置される。湾曲部30aの全部は、導入ダクト25の全部よりも前方に配置される。
【0352】
集合管29は、導入ダクト25よりも前方に配置される。集合管29の全部は、導入ダクト25の全部よりも前方に配置される。
【0353】
短管27は、導入ダクト25よりも長い。長管28は、導入ダクト25よりも長い。集合管29は、導入ダクト25よりも短い。
【0354】
直線部30bは、導入ダクト25よりも長い。
【0355】
図6は、エアクリーナ21の平面図である。
図6は、吸気管26の一部を破線で示す。
【0356】
前後方向Xにおけるエアクリーナケース22の長さは、幅方向Wにおけるエアクリーナケース22の長さよりも、長い。
【0357】
導入口25aは、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。導入口25aの全部は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。
【0358】
導入口25aは、車両平面視において、吸気管26と重なる。
【0359】
導入口25aは、集合管29よりも後方に配置される。導入口25aの全部は、集合管29の全部よりも後方に配置される。導入口25aは、車両平面視において、集合管29と重ならない。
【0360】
導入口25aは、集合管29の出口29aよりも後方に配置される。導入口25aの全部は、出口29aの全部よりも後方に配置される。導入口25aは、車両平面視において、出口29aと重ならない。
【0361】
導入口25aは、短管27よりも後方に配置される。導入口25aの全部は、短管27の全部よりも後方に配置される。導入口25aは、車両平面視において、短管27と重ならない。
【0362】
導入口25aは、短管27の入口27aよりも後方に配置される。導入口25aの全部は、入口27aの全部よりも後方に配置される。導入口25aは、車両平面視において、入口27aと重ならない。
【0363】
導入口25aは、車両平面視において、長管28と重なる。
【0364】
導入口25aは、車両平面視において、長管28の入口28aと重なる。導入口25aの一部は、車両平面視において、入口28aと重なる。
【0365】
吸気管26は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。吸気管26の一部は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。
【0366】
短管27は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。
【0367】
入口27aは、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。入口27aの全部は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。
【0368】
長管28は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。
【0369】
入口28aは、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。入口28aの全部は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。
【0370】
集合管29は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重ならない。
【0371】
出口29aは、車両平面視において、エアクリーナケース22と重ならない。
【0372】
図7は、エアクリーナ21の平面図である。
図7は、エアクリーナケース22と導入ダクト25を破線で示す。
図7は、フィルタ24の図示を省略する。
【0373】
導入ダクト25は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。導入ダクト25の全部は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。
【0374】
前後方向Xにおける吸気管26の長さは、幅方向Wにおける吸気管26の長さよりも、長い。
【0375】
吸気管26の少なくとも一部は、導入ダクト25の右端よりも左方、かつ、導入ダクト25の左端よりも右方に配置される。
【0376】
吸気管26は、車両平面視において、導入ダクト25と重なる。
【0377】
短管27の少なくとも一部は、導入ダクト25の右端よりも左方、かつ、導入ダクト25の左端よりも右方に配置される。
【0378】
短管27は、車両平面視において、導入ダクト25と重なる。
【0379】
長管28の少なくとも一部は、導入ダクト25の右端よりも左方、かつ、導入ダクト25の左端よりも右方に配置される。
【0380】
長管28は、車両平面視において、導入ダクト25と重なる。
【0381】
集合管29の少なくとも一部は、導入ダクト25の右端よりも左方、かつ、導入ダクト25の左端よりも右方に配置される。
【0382】
集合管29は、車両平面視において、導入ダクト25と重ならない。集合管29は、車両平面視において、導入ダクト25の前方に配置される。
【0383】
長管28は、車両平面視において、短管27と重なる。長管28の少なくとも一部は、車両平面視において、短管27と重なる。
【0384】
車両平面視において短管27と重なる長管28の部分を、長管28の重複部分とする。長管28の重複部分は、車両平面視において、導入ダクト25と重なる。長管28の重複部分の一部は、車両平面視において、導入ダクト25と重なる。
【0385】
集合管29は、車両平面視において、短管27と重ならない。
【0386】
集合管29は、車両平面視において、長管28と重ならない。
【0387】
図8は、エアクリーナ21の背面図である。
図8は、フィルタ24を破線で示す。
【0388】
上下方向Zにおけるエアクリーナケース22の長さは、幅方向Wにおけるエアクリーナケース22の長さよりも、長い。
【0389】
導入ダクト25は、角管である。
【0390】
導入ダクト25は、車両背面視において、エアクリーナケース22と重なる。導入ダクト25の全部は、車両背面視において、エアクリーナケース22と重なる。
【0391】
導入口25aは、車両背面視において、エアクリーナケース22と重なる。導入口25aの全部は、車両背面視において、エアクリーナケース22と重なる。
【0392】
導入ダクト25の全部は、フィルタ24の右端よりも左方、かつ、フィルタ24の左端よりも右方に配置される。
【0393】
導入ダクト25は、車両背面視において、フィルタ24と重ならない。導入ダクト25は、車両背面視において、フィルタ24の上方に配置される。
【0394】
導入口25aの全部は、フィルタ24の右端よりも左方、かつ、フィルタ24の左端よりも右方に配置される。
【0395】
導入口25aは、車両背面視において、フィルタ24と重ならない。導入口25aは、車両背面視において、フィルタ24の上方に配置される。
【0396】
短管27の入口27aは、フィルタ24の右端よりも左方、かつ、フィルタ24の左端よりも右方に配置される。
【0397】
入口27aは、車両背面視において、フィルタ24と重ならない。入口27aは、車両背面視において、フィルタ24の下方に配置される。
【0398】
長管28の入口28aは、フィルタ24の右端よりも左方、かつ、フィルタ24の左端よりも右方に配置される。
【0399】
入口28aは、車両背面視において、フィルタ24と重ならない。入口28aは、車両背面視において、フィルタ24の下方に配置される。
【0400】
便宜上、
図8は、集合管29の出口29aを、一点鎖線で示す。出口29aは、フィルタ24の右端よりも左方、かつ、フィルタ24の左端よりも右方に配置される。
【0401】
出口29aは、車両背面視において、フィルタ24と重ならない。出口29aは、車両背面視において、フィルタ24の下方に配置される。
【0402】
入口28aは、車両背面視において、入口27aと重ならない。
【0403】
出口29aは、車両背面視において、入口27aと重ならない。
【0404】
出口29aは、車両背面視において、入口28aと重ならない。
【0405】
入口28の少なくとも一部は、入口27aの右端よりも左方、かつ、入口27aの左端よりも右方に配置される。
【0406】
出口29aの少なくとも一部は、入口27aの右端よりも左方、かつ、入口27aの左端よりも右方に配置される。
【0407】
出口29aの少なくとも一部は、入口28aの右端よりも左方、かつ、入口28aの左端よりも右方に配置される。
【0408】
図示を省略するが、吸気管26は、車両背面視において、フィルタ24と重ならない。
【0409】
図示を省略するが、短管27は、車両背面視において、フィルタ24と重ならない。
【0410】
図示を省略するが、長管28は、車両背面視において、フィルタ24と重ならない。
【0411】
図示を省略するが、集合管29は、車両背面視において、フィルタ24と重ならない。
【0412】
図示を省略するが、上下方向Zにおける吸気管26の長さは、幅方向Wにおける吸気管26の長さよりも、長い。
【0413】
図3、4、5を参照する。スロットルボディ32は、例えば、前後方向Xに延びる円筒形状を有する。吸気通路33は、直線的に延びる。吸気通路33は、前後方向Xに延びる。吸気通路33は、スロットルボディ32を貫通する。
【0414】
スロットル装置31は、エンジン11の後方に配置される。
【0415】
スロットル装置31は、シリンダユニット13の後方に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部よりも後方に配置される。
【0416】
スロットル装置31は、吸気ポート15の後方に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、吸気ポート15の全部よりも後方に配置される。
【0417】
スロットル装置31は、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、シリンダユニット13と同じ高さ位置に配置される。
【0418】
スロットル装置31は、吸気ポート15と同じ高さ位置に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、吸気ポート15と同じ高さ位置に配置される。
【0419】
スロットル装置31は、エアクリーナケース22の外部に配置される。スロットル装置31の全部は、エアクリーナケース22の外部に配置される。
【0420】
スロットル装置31は、エアクリーナケース22の前方に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、エアクリーナケース22の全部よりも前方に配置される。
【0421】
スロットル装置31は、エアクリーナケース22と同じ高さ位置に配置される。例えば、スロットル装置31の全部は、エアクリーナケース22と同じ高さ位置に配置される。
【0422】
スロットル装置31は、上流空間23aよりも下方に配置される。例えば、スロットル装置31の全部は、上流空間23aよりも下方に配置される。
【0423】
スロットル装置31は、下流空間23bと同じ高さ位置に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、下流空間23bと同じ高さ位置に配置される。
【0424】
スロットル装置31は、フィルタ24よりも下方に配置される。例えば、スロットル装置31の全部は、フィルタ24よりも下方に配置される。
【0425】
スロットル装置31は、導入ダクト25よりも前方に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、導入ダクト25の全部よりも前方に配置される。
【0426】
スロットル装置31は、導入ダクト25よりも下方に配置される。例えば、スロットル装置31の全部は、導入ダクト25よりも下方に配置される。
【0427】
スロットル装置31は、吸気管26の前方に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、吸気管26の全部よりも前方に配置される。
【0428】
スロットル装置31は、吸気管26と同じ高さ位置に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、吸気管26と同じ高さ位置に配置される。
【0429】
スロットル装置31は、集合管29の前方に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、集合管29の全部よりも前方に配置される。
【0430】
スロットル装置31は、集合管29と同じ高さ位置に配置される。スロットル装置31の少なくとも一部は、集合管29と同じ高さ位置に配置される。
【0431】
接続管35は、直線的に延びる。接続管35は、前後方向Xに延びる。
【0432】
接続管35は、エンジン11の後方に配置される。
【0433】
接続管35は、シリンダユニット13の後方に配置される。接続管35の少なくとも一部は、シリンダユニット13の全部の後方に配置される。
【0434】
接続管35は、吸気ポート15の後方に配置される。接続管35の少なくとも一部は、吸気ポート15の全部の後方に配置される。
【0435】
接続管35は、スロットル装置31の前方に配置される。接続管35の少なくとも一部は、スロットル装置31の全部の前方に配置される。
【0436】
6.吸気音
図9は、エンジン11が4000rpmで動作するときの吸気音を示すグラフである。
図10は、エンジン11が6000rpmで動作するときの吸気音を示すグラフである。
図11は、エンジン11が8000rpmで動作するときの吸気音を示すグラフである。
【0437】
エンジン11が4000rpmで動作するときの吸気音を、「第1吸気音」とする。エンジン11が6000rpmで動作するときの吸気音を、「第2吸気音」とする。エンジン11が8000rpmで動作するときの吸気音を、「第3吸気音」とする。
【0438】
図9に示される第1吸気音は、第1吸気音の計測値である。
図10に示される第2吸気音は、第2吸気音の計測値である。
図11に示される第3吸気音は、第3吸気音の計測値である。第1吸気音、第2吸気音および第3吸気音は、鞍乗型車両1の上方の位置において計測された。具体的には、第1吸気音、第2吸気音および第3吸気音は、鞍乗型車両1に乗車した運転者Tの耳Taの位置において、計測された。第1吸気音、第2吸気音および第3吸気音は、例えば、マイクロホンで計測された。マイクロホンは、鞍乗型車両1に乗車した運転者Tの耳Taの位置に設置された。
【0439】
図9、10、11はそれぞれ、周波数と音圧レベルの間の関係を示す。第1吸気音は、周波数と音圧レベルの間の関係で表される。第2吸気音は、周波数と音圧レベルの間の関係で表される。第3吸気音は、周波数と音圧レベルの間の関係で表される。周波数と音圧レベルの間の関係は、例えば、周波数スペクトルである。
【0440】
図9、10、11のグラフにおいて、横軸は周波数[Hz]である。
図9、10、11のグラフにおいて、縦軸は音圧レベル[dB]である。縦軸に沿って上方向に向かうほど、音圧レベルは大きくなる。音圧レベルは、音の大きさを示す指標である。
【0441】
周波数と音圧レベルの間の関係は、周波数毎の音圧レベルを含む。第1吸気音は、
図9に示される周波数毎の音圧レベルの合成に相当する。第2吸気音は、
図10に示される周波数毎の音圧レベルの合成に相当する。第3吸気音は、
図11に示される周波数毎の音圧レベルの合成に相当する。
【0442】
中域は、周波数の範囲である。例えば、中域は、200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲である。中域は、250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲であることが、より好ましい。
【0443】
高域は、周波数の範囲である。高域は、中域よりも高い。例えば、高域は、400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲である。高域は、500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲であることが、より好ましい。
【0444】
低域は、周波数の範囲である。低域は、中域よりも低い。例えば、低域は、0Hz以上、かつ、200Hz未満の周波数の範囲である。
【0445】
超高域は、周波数の範囲である。超高域は、高域よりも高い。例えば、超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲である。
【0446】
吸気音は、中域の成分と高域の成分を含む。中域の成分は、鞍乗型車両の運転者にとって、聞こえ易い。高域の成分は、運転者にとって、聞こえ易い。
【0447】
吸気音は、低域の成分と超高域の成分を含む。低域の成分は、運転者にとって、低域の成分および高域の成分よりも、聞こえ難い。超高域の成分は、運転者にとって、低域の成分および高域の成分よりも、聞こえ難い。
【0448】
中域の成分は、運転者にとって、低域の成分および超高域の成分よりも、聞こえ易い。高域の成分は、運転者にとって、低域の成分および超高域の成分よりも、聞こえ易い。
【0449】
以下では、「低域の成分」を「低成分」と呼ぶ。「中域の成分」を「中成分」と呼ぶ。「高域の成分」を「高成分」と呼ぶ。「超高域の成分」を「超高成分」と呼ぶ。
【0450】
図9を参照する。第1吸気音を説明する。第1吸気音は、中成分を含む。具体的には、第1吸気音は、中域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0451】
第1吸気音は、第1最大音圧レベルM1を含む。第1最大音圧レベルM1は、中域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第1最大音圧レベルM1は、第1吸気音の中成分に含まれる。
【0452】
周波数毎の音圧レベルが第1最大音圧レベルM1であるとき、周波数は263Hzである。中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、263Hzは中域内にある。中域が250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、263Hzは中域内にある。263Hzの音圧レベルは、中成分に含まれる。
【0453】
第1吸気音は、高成分を含む。具体的には、第1吸気音は、高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0454】
第1吸気音は、第2最大音圧レベルM2を含む。第2最大音圧レベルM2は、高域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第2最大音圧レベルM2は、第1吸気音の高成分に含まれる。
【0455】
周波数毎の音圧レベルが第2最大音圧レベルM2であるとき、周波数は538Hzである。高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、538Hzは高域内にある。高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、538Hzは高域内にある。538Hzの音圧レベルは、高成分に含まれる。
【0456】
第1吸気音は、低成分を含む。具体的には、第1吸気音は、低域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0457】
第1吸気音は、第5最大音圧レベルM5を含む。第5最大音圧レベルM5は、低域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第5最大音圧レベルM5は、第1吸気音の低成分に含まれる。
【0458】
周波数毎の音圧レベルが第5最大音圧レベルM5であるとき、周波数は100Hzである。100Hzは、低域内にある。100Hzの音圧レベルは、低成分に含まれる。
【0459】
第1吸気音は、超高成分を含む。具体的には、第1吸気音は、超高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0460】
第1吸気音は、第6最大音圧レベルM6を含む。第6最大音圧レベルM6は、超高域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第6最大音圧レベルM6は、第1吸気音の超高成分に含まれる。
【0461】
周波数毎の音圧レベルが第6最大音圧レベルM6であるとき、周波数は800Hzである。800Hzは、超高域内にある。800Hzの音圧レベルは、超高成分に含まれる。
【0462】
第1最大音圧レベルM1は、第5最大音圧レベルM5よりも大きい。第1最大音圧レベルM1は、第6最大音圧レベルM6よりも大きい。
【0463】
第2最大音圧レベルM2は、第5最大音圧レベルM5よりも大きい。第2最大音圧レベルM2は、第6最大音圧レベルM6よりも大きい。
【0464】
例えば、第1最大音圧レベルM1は、76dBである。第2最大音圧レベルM2は、80dBである。第5最大音圧レベルM5は、74dBである。第6最大音圧レベルM6は、74dBである。
【0465】
第1吸気音をより詳しく説明する。
【0466】
第1吸気音の周波数毎の音圧レベルは、周波数が増加するにしたがって、脈動する。すなわち、第1吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、複数のピークAを含む。各ピークAは、正ピークである。正ピークは、第1吸気音を表す周波数と音圧レベルの間の関係において、上方向に凸のピークである。正ピークは、周波数毎の音圧レベルが局所的に極大になる位置である。
【0467】
具体的には、第1吸気音は、25個のピークA1-A25を含む。周波数が0Hzから1000Hzに増加するとき、ピークA1、A2、・・・、A25は、この順番で並ぶ。ピークA1、A2、・・・、A25は、周波数の軸に沿って、この順番に並ぶ。例えば、ピークA1とピークA3は、周波数の軸に沿って、ピークA2に隣接する。
【0468】
ピークA1の周波数を、ピーク周波数B1とする。同様に、ピークA2-A25の周波数を、ピーク周波数B2-B25とする。ピーク周波数Bnは、ピーク周波数B(n-1)よりも、大きい。ここで、nは、2から25の整数である。例えば、ピーク周波数B2は、ピーク周波数B1よりも大きい。ピーク周波数B3は、ピーク周波数B2よりも大きい。
【0469】
ピークA1の音圧レベルを、音圧レベルC1とする。同様に、ピークA2-A25の音圧レベルを、音圧レベルC2-C25とする。例えば、音圧レベルC1は、ピーク周波数B1の近傍における音圧レベルの極大値である。音圧レベルC2は、ピーク周波数B2の近傍における音圧レベルの極大値である。
【0470】
ピーク周波数B1-B4は、低域内にある。すなわち、ピークA1-A4は、低域内にある。よって、音圧レベルC1-C4は、低成分に含まれる。
【0471】
中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数B5-B9は中域内にある。すなわち、中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピークA5-A9は中域内にある。よって、音圧レベルC5-C9は、中成分に含まれる。
【0472】
中域が250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数B6-B9は中域内にある。すなわち、中域が250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピークA6-A9は中域内にある。よって、音圧レベルC6-C9は、中成分に含まれる。
【0473】
高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数B10-B19は高域内にある。すなわち、高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピークA10-A19は高域内にある。よって、音圧レベルC10-C19は、高成分に含まれる。
【0474】
高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数B12-B19は高域内にある。すなわち、高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピークA12-A19は高域内にある。よって、音圧レベルC12-C19は、高成分に含まれる。
【0475】
ピーク周波数B20-B25は、超高域内にある。すなわち、ピークA20-A25は、超高域にある。よって、音圧レベルC20-C25は、超高成分に含まれる。
【0476】
音圧レベルC2は、音圧レベルC1-C4の中で、最も大きい。上述した第5最大音圧レベルM5は、ピークA2の音圧レベルC2である。ピークA2のピーク周波数B2は、100Hzである。
【0477】
音圧レベルC6は、音圧レベルC5-C9の中で、最も大きい。音圧レベルC6は、音圧レベルC6-C9の中で、最も大きい。上述した第1最大音圧レベルM1は、ピークA6の音圧レベルC6である。ピークA6のピーク周波数B6は、263Hzである。
【0478】
音圧レベルC13は、音圧レベルC10-C19の中で、最も大きい。音圧レベルC13は、音圧レベルC12-C19の中で、最も大きい。上述した第2最大音圧レベルM2は、ピークA13の音圧レベルC13である。ピークA13のピーク周波数B13は、538Hzである。
【0479】
音圧レベルC20は、音圧レベルC20-C24の中で、最も大きい。上述した第6最大音圧レベルM6は、ピークA20の音圧レベルC20である。ピークA20のピーク周波数B20は、800Hzである。
【0480】
ピークA6を「第1ピークA6」とする。ピークA5、A7を「第1隣接ピーク(A5、A7)」とする。第1吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第1ピークA6と第1隣接ピーク(A5、A7)を含む。第1最大音圧レベルM1は、第1ピークA6の音圧レベルC6である。第1隣接ピーク(A5、A7)は、周波数の軸に沿って、第1ピークA6に隣接する。第1最大音圧レベルM1と第1隣接ピーク(A5、A7)の音圧レベル(C5、C7)の間の差を、第1差S1とする。第1差S1は、3dB以上であることが好ましい。
【0481】
第1隣接ピーク(A5、A7)は、第1低隣接ピークA5を含む。第1最大音圧レベルM1と第1低隣接ピークA5の音圧レベルC5の間の差を、第1低差S1Lとする。第1低差S1Lは、3dB以上であることが好ましい。
【0482】
第1低隣接ピークA5について、説明する。第1低隣接ピークA5は、ピーク周波数B5にある。第1ピークA6は、ピーク周波数B6にある。ピーク周波数B5は、ピーク周波数B6に近く、かつ、ピーク周波数B6よりも低い。ピーク周波数B5は、ピーク周波数B6よりも低いピーク周波数B1-B5の中で、ピーク周波数B6に最も近い。
【0483】
第1隣接ピーク(A5、A7)は、第1高隣接ピークA7を含む。第1最大音圧レベルM1と第1高隣接ピークA7の音圧レベルC7の間の差を、第1高差S1Hとする。第1高差S1Hは、3dB以上であることが好ましい。
【0484】
第1高隣接ピークA7について、説明する。第1ピークA6は、ピーク周波数B6にある。第1高隣接ピークA7は、ピーク周波数B7にある。ピーク周波数B7は、ピーク周波数B6に近く、かつ、ピーク周波数B6よりも高い。ピーク周波数B7は、ピーク周波数B6よりも高いピーク周波数B7-B25の中で、ピーク周波数B6に最も近い。
【0485】
ピークA13を「第2ピークA13」とする。ピークA12、A14を「第2隣接ピーク(A12、A14)」とする。第1吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第2ピークA13と第2隣接ピーク(A12、A14)を含む。第2最大音圧レベルM2は、第2ピークA13の音圧レベルC13である。第2隣接ピーク(A12、A14)は、周波数の軸に沿って、第2ピークA13に隣接する。第2最大音圧レベルM2と第2隣接ピーク(A12、A14)の音圧レベル(C12、C14)の間の差を、第2差S2とする。第2差S2は、3dB以上であることが好ましい。
【0486】
第2隣接ピーク(A12、A14)は、第2低隣接ピークA12を含む。第2最大音圧レベルM2と第2低隣接ピークA12の音圧レベルC12の間の差を、第2低差S2Lとする。第2低差S2Lは、3dB以上であることが好ましい。
【0487】
第2低隣接ピークA12について、説明する。第2低隣接ピークA12は、ピーク周波数B12にある。第2ピークA13は、ピーク周波数B13にある。ピーク周波数B12は、ピーク周波数B13に近く、かつ、ピーク周波数B13よりも低い。ピーク周波数B12は、ピーク周波数B13よりも低いピーク周波数B1-B12の中で、ピーク周波数B13に最も近い。
【0488】
第2隣接ピーク(A12、A14)は、第2高隣接ピークA14を含む。第2最大音圧レベルM2と第2高隣接ピークA14の音圧レベルC14の間の差を、第2高差S2Hとする。第2高差S2Hは、3dB以上であることが好ましい。
【0489】
第2高隣接ピークA14について、説明する。第2ピークA13は、ピーク周波数B13にある。第2高隣接ピークA14は、ピーク周波数B14にある。ピーク周波数B14は、ピーク周波数B13に近く、かつ、ピーク周波数B13よりも高い。ピーク周波数B14は、ピーク周波数B13よりも高いピーク周波数B14-B25の中で、ピーク周波数B13に最も近い。
【0490】
図10を参照する。第2吸気音を説明する。第2吸気音は、中成分を含む。具体的には、第2吸気音は、中域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0491】
第2吸気音は、第3最大音圧レベルM3を含む。第3最大音圧レベルM3は、中域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第3最大音圧レベルM3は、第2吸気音の中成分に含まれる。
【0492】
周波数毎の音圧レベルが第3最大音圧レベルM3であるとき、周波数は300Hzである。中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、300Hzは中域内にある。中域が250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、300Hzは中域内にある。300Hzの音圧レベルは、中成分に含まれる。
【0493】
第2吸気音は、高成分を含む。具体的には、第2吸気音は、高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0494】
第2吸気音は、第4最大音圧レベルM4を含む。第4最大音圧レベルM4は、高域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第4最大音圧レベルM4は、第2吸気音の高成分に含まれる。
【0495】
周波数毎の音圧レベルが第4最大音圧レベルM4であるとき、周波数は750Hzである。高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、750Hzは高域内にある。高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、750Hzは高域内にある。750Hzの音圧レベルは、高成分に含まれる。
【0496】
第2吸気音は、低成分を含む。具体的には、第2吸気音は、低域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0497】
第2吸気音は、第7最大音圧レベルM7を含む。第7最大音圧レベルM7は、低域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第7最大音圧レベルM7は、第2吸気音の低成分に含まれる。
【0498】
周波数毎の音圧レベルが第7最大音圧レベルM7であるとき、周波数は100Hzである。100Hzは、低域内にある。100Hzの音圧レベルは、低成分に含まれる。
【0499】
第2吸気音は、超高成分を含む。具体的には、第2吸気音は、超高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0500】
第2吸気音は、第8最大音圧レベルM8を含む。第8最大音圧レベルM8は、超高域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第8最大音圧レベルM8は、第2吸気音の超高成分に含まれる。
【0501】
周波数毎の音圧レベルが第8最大音圧レベルM8であるとき、周波数は800Hzである。800Hzは、超高域内にある。800Hzの音圧レベルは、超高成分に含まれる。
【0502】
第3最大音圧レベルM3は、第7最大音圧レベルM7よりも大きい。第3最大音圧レベルM3は、第8最大音圧レベルM8よりも大きい。
【0503】
第4最大音圧レベルM4は、第7最大音圧レベルM7よりも大きい。第4最大音圧レベルM4は、第8最大音圧レベルM8よりも大きい。
【0504】
例えば、第3最大音圧レベルM3は、90dBである。第4最大音圧レベルM4は、84dBである。第7最大音圧レベルM7は、83dBである。第8最大音圧レベルM8は、78dBである。
【0505】
第2吸気音をより詳しく説明する。
【0506】
第2吸気音の周波数毎の音圧レベルは、周波数が増加するにしたがって、脈動する。すなわち、第2吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、複数のピークDを含む。各ピークDは、正ピークである。正ピークは、第2吸気音を表す周波数と音圧レベルの間の関係において、上方向に凸のピークである。正ピークは、周波数毎の音圧レベルが局所的に極大になる位置である。
【0507】
具体的には、第2吸気音は、18個のピークD1-D18を含む。周波数が0Hzから1000Hzに増加するとき、ピークD1、D2、・・・、D18は、この順番で並ぶ。ピークD1、D2、・・・、D18は、周波数の軸に沿って、この順番に並ぶ。例えば、ピークD1とピークD3は、周波数の軸に沿って、ピークD2に隣接する。
【0508】
ピークD1の周波数を、ピーク周波数E1とする。同様に、ピークD2-D18の周波数を、ピーク周波数E2-E18とする。ピーク周波数Enは、ピーク周波数E(n-1)よりも、大きい。ここで、nは、2から18の整数である。例えば、ピーク周波数E2は、ピーク周波数E1よりも大きい。ピーク周波数E3は、ピーク周波数E2よりも大きい。
【0509】
ピークD1の音圧レベルを、音圧レベルF1とする。同様に、ピークD2-D18の音圧レベルを、音圧レベルF2-F18とする。例えば、音圧レベルF1は、ピーク周波数E1の近傍における音圧レベルの極大値である。音圧レベルF2は、ピーク周波数E2の近傍における音圧レベルの極大値である。
【0510】
ピーク周波数E1-E3は、低域内にある。すなわち、ピークD1-D3は、低域内にある。よって、音圧レベルF1-F3は、低成分に含まれる。
【0511】
中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数E4―E7は中域内にある。すなわち、中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピークD4-D7は中域内にある。よって、音圧レベルF4-F7は、中成分に含まれる。
【0512】
中域が250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、周波数E5―E7は中域内にある。すなわち、中域が250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピークD5-D7は中域内にある。よって、音圧レベルF5-F7は、中成分に含まれる。
【0513】
高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数E8-E15は高域内にある。すなわち、高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピークD8-D15は高域内にある。よって、音圧レベルF8-F15は、高成分に含まれる。
【0514】
高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数E10-E15は高域内にある。すなわち、高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピークD10-D15は高域内にある。よって、音圧レベルF10-F15は、高成分に含まれる。
【0515】
ピーク周波数E16-E18は、超高域内にある。すなわち、ピークD16-D18は、超高域にある。よって、音圧レベルF16-F18は、超高成分に含まれる。
【0516】
音圧レベルF2は、音圧レベルF1-F3の中で、最も大きい。上述した第7最大音圧レベルM7は、ピークD2の音圧レベルF2である。ピークD2のピーク周波数E2は、100Hzである。
【0517】
音圧レベルF6は、音圧レベルF4-F7の中で、最も大きい。音圧レベルF6は、音圧レベルF5-F7の中で、最も大きい。上述した第3最大音圧レベルM3は、ピークD6の音圧レベルF6である。ピークD6のピーク周波数E6は、300Hzである。
【0518】
音圧レベルF15は、音圧レベルF8-F15の中で、最も大きい。音圧レベルF15は、音圧レベルF10-F15の中で、最も大きい。上述した第4最大音圧レベルM4は、ピークD15の音圧レベルF15である。ピークD15のピーク周波数E15は、750Hzである。
【0519】
音圧レベルF16は、音圧レベルF16-F18の中で、最も大きい。上述した第8最大音圧レベルM8は、ピークD16の音圧レベルF16である。ピークD16のピーク周波数E16は、800Hzである。
【0520】
ピークD6を「第3ピークD6」とする。ピークD5、D7を「第3隣接ピーク(D5、D7)」とする。第2吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第3ピークD6と第3隣接ピーク(D5、D7)を含む。第3最大音圧レベルM3は、第3ピークD6の音圧レベルF6である。第3隣接ピーク(D5、D7)は、周波数の軸に沿って、第3ピークD6に隣接する。第3最大音圧レベルM3と第3隣接ピーク(D5、D7)の音圧レベル(F5、F7)の間の差を、第3差S3とする。第3差S3は、3dB以上であることが好ましい。
【0521】
第3隣接ピーク(D5、D7)は、第3低隣接ピークD5を含む。第3最大音圧レベルM3と第3低隣接ピークD5の音圧レベルF5の間の差を、第3低差S3Lとする。第3低差S3Lは、3dB以上であることが好ましい。
【0522】
第3低隣接ピークD5について、説明する。第3低隣接ピークD5は、ピーク周波数E5にある。第3ピークD6は、ピーク周波数E6にある。ピーク周波数E5は、ピーク周波数E6に近く、かつ、ピーク周波数E6よりも低い。ピーク周波数E5は、ピーク周波数E6よりも低いピーク周波数E1-E5の中で、ピーク周波数E6に最も近い。
【0523】
第3隣接ピーク(D5、D7)は、第3高隣接ピークD7を含む。第3最大音圧レベルM3と第3高隣接ピークD7の音圧レベルF7の間の差を、第3高差S3Hとする。第3高差S3Hは、3dB以上であることが好ましい。
【0524】
第3高隣接ピークD7について、説明する。第3ピークD6は、ピーク周波数E6にある。第3高隣接ピークD7は、ピーク周波数E7にある。ピーク周波数E7は、ピーク周波数E6に近く、かつ、ピーク周波数E6よりも高い。ピーク周波数E7は、ピーク周波数E6よりも高いピーク周波数E7-E18の中で、ピーク周波数B6に最も近い。
【0525】
ピークD15を「第4ピークD15」とする。ピークD14、D16を「第4隣接ピーク(D14、D16)」とする。第2吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第4ピークD15と第4隣接ピーク(D14、D16)を含む。第4最大音圧レベルM4は、第4ピークD15の音圧レベルF15である。第4隣接ピーク(D14、D16)は、周波数の軸に沿って、第4ピークD15に隣接する。第4最大音圧レベルM4と第4隣接ピーク(D14、D16)の音圧レベル(F14、F16)の間の差を、第4差S4とする。第4差S4は、3dB以上であることが好ましい。
【0526】
第4隣接ピーク(D14、D16)は、第4低隣接ピークD14を含む。第4最大音圧レベルM4と第4低隣接ピークD14の音圧レベルF14の間の差を、第4低差S4Lとする。第4低差S4Lは、3dB以上であることが好ましい。
【0527】
第4低隣接ピークD14について、説明する。第4低隣接ピークD14は、ピーク周波数E14にある。第4ピークD15は、ピーク周波数E15にある。ピーク周波数E14は、ピーク周波数E15に近く、かつ、ピーク周波数E15よりも低い。ピーク周波数E14は、ピーク周波数E15よりも低いピーク周波数E1-E14の中で、ピーク周波数E15に最も近い。
【0528】
第4隣接ピーク(D14、D16)は、第4高隣接ピークD16を含む。第4最大音圧レベルM4と第4高隣接ピークD16の音圧レベルF16の間の差を、第4高差S4Hとする。第4高差S4Hは、3dB以上であることが好ましい。
【0529】
第4高隣接ピークD16について、説明する。第4ピークD15は、ピーク周波数E15にある。第4高隣接ピークD16は、ピーク周波数E16にある。ピーク周波数E16は、ピーク周波数E15に近く、かつ、ピーク周波数E15よりも高い。ピーク周波数E16は、ピーク周波数E15よりも高いピーク周波数E16-E18の中で、ピーク周波数E15に最も近い。
【0530】
図11を参照する。第3吸気音を説明する。第3吸気音は、中成分を含む。具体的には、第3吸気音は、中域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0531】
第3吸気音は、第9最大音圧レベルM9を含む。第9最大音圧レベルM9は、中域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第9最大音圧レベルM9は、第3吸気音の中成分に含まれる。
【0532】
周波数毎の音圧レベルが第9最大音圧レベルM9であるとき、周波数は338Hzである。中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、338Hzは中域内にある。中域が250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、338Hzは中域内にある。338Hzの音圧レベルは、中成分に含まれる。
【0533】
第3吸気音は、高成分を含む。具体的には、第3吸気音は、高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0534】
第3吸気音は、第10最大音圧レベルM10を含む。第10最大音圧レベルM10は、高域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第10最大音圧レベルM10は、第3吸気音の高成分に含まれる。
【0535】
周波数毎の音圧レベルが第10最大音圧レベルM10であるとき、周波数は600Hzである。高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、600Hzは高域内にある。高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、600Hzは高域内にある。600Hzの音圧レベルは、高成分に含まれる。
【0536】
第3吸気音は、低成分を含む。具体的には、第3吸気音は、低域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0537】
第3吸気音は、第11最大音圧レベルM11を含む。第11最大音圧レベルM11は、低域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第11最大音圧レベルM11は、第3吸気音の低成分に含まれる。
【0538】
周波数毎の音圧レベルが第11最大音圧レベルM11であるとき、周波数は138Hzである。138Hzは、低域内にある。138Hzの音圧レベルは、低成分に含まれる。
【0539】
第3吸気音は、超高成分を含む。具体的には、第3吸気音は、超高域において、周波数毎の音圧レベルを含む。
【0540】
第3吸気音は、第12最大音圧レベルM12を含む。第12最大音圧レベルM12は、超高域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第12最大音圧レベルM12は、第3吸気音の超高成分に含まれる。
【0541】
周波数毎の音圧レベルが第12最大音圧レベルM12であるとき、周波数は800Hzである。800Hzは、超高域内にある。800Hzの音圧レベルは、超高成分に含まれる。
【0542】
第9最大音圧レベルM9は、第11最大音圧レベルM11よりも大きい。第9最大音圧レベルM9は、第12最大音圧レベルM12よりも大きい。
【0543】
第10最大音圧レベルM10は、第11最大音圧レベルM11よりも大きい。第10最大音圧レベルM10は、第12最大音圧レベルM12よりも大きい。
【0544】
例えば、第9最大音圧レベルM9は、95dBである。第10最大音圧レベルM10は、97dBである。第11最大音圧レベルM11は、82dBである。第12最大音圧レベルM12は、83dBである。
【0545】
第3吸気音をより詳しく説明する。
【0546】
第3吸気音の周波数毎の音圧レベルは、周波数が増加するにしたがって、脈動する。すなわち、第3吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、複数のピークGを含む。各ピークGは、正ピークである。正ピークは、第3吸気音を表す周波数と音圧レベルの間の関係において、上方向に凸のピークである。正ピークは、周波数毎の音圧レベルが局所的に極大になる位置である。
【0547】
具体的には、第3吸気音は、15個のピークG1-G15を含む。周波数が0Hzから1000Hzに増加するとき、ピークG1、G2、・・・、G15は、この順番で並ぶ。ピークG1、G2、・・・、G15は、周波数の軸に沿って、この順番に並ぶ。例えば、ピークG1とピークG3は、周波数の軸に沿って、ピークG2に隣接する。
【0548】
ピークG1の周波数を、ピーク周波数H1とする。同様に、ピークG2-G15の周波数を、ピーク周波数H2-H15とする。ピーク周波数Hnは、ピーク周波数H(n-1)よりも、大きい。ここで、nは、2から15の整数である。例えば、ピーク周波数H2は、ピーク周波数H1よりも大きい。ピーク周波数H3は、ピーク周波数H2よりも大きい。
【0549】
ピークG1の音圧レベルを、音圧レベルJ1とする。同様に、ピークG2-G15の音圧レベルを、音圧レベルJ2-J15とする。例えば、音圧レベルJ1は、ピーク周波数H1の近傍における音圧レベルの極大値である。音圧レベルJ2は、ピーク周波数H2の近傍における音圧レベルの極大値である。
【0550】
ピーク周波数H1-H2は、低域内にある。すなわち、ピークG1-G2は、低域内にある。よって、音圧レベルJ1-J2は、低成分に含まれる。
【0551】
中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数H3―H5は中域内にある。すなわち、ピークG3―G5は中域内にある。よって、音圧レベルJ3―J5は、中成分に含まれる。
【0552】
中域が250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数H4―H5は中域内にある。すなわち、ピークG4―G5は中域内にある。よって、音圧レベルG4―G5は、中成分に含まれる。
【0553】
高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数H6-H11は高域内にある。すなわち、ピークG6-G11は高域内にある。よって、音圧レベルJ6-J11は、高成分に含まれる。
【0554】
高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、ピーク周波数H8―H11は高域内にある。すなわち、ピークG8―G11は高域内にある。よって、音圧レベルJ8―J11は、高成分に含まれる。
【0555】
ピーク周波数H12-H15は、超高域内にある。すなわち、ピークG12-G15は、超高域にある。よって、音圧レベルJ12-J15は、超高成分に含まれる。
【0556】
音圧レベルJ2は、音圧レベルJ1-J2の中で、最も大きい。上述した第11最大音圧レベルM11は、ピークG2の音圧レベルJ2である。ピークG2のピーク周波数H2は、138Hzである。
【0557】
音圧レベルJ5は、音圧レベルJ3-J5の中で、最も大きい。音圧レベルJ5は、音圧レベルJ4-J5の中で、最も大きい。上述した第9最大音圧レベルM9は、ピークG5の音圧レベルJ5である。ピークG5のピーク周波数H5は、338Hzである。
【0558】
音圧レベルJ9は、音圧レベルJ6-J11の中で、最も大きい。音圧レベルJ9は、音圧レベルJ8-J11の中で、最も大きい。上述した第10最大音圧レベルM10は、ピークG9の音圧レベルJ9である。ピークG9のピーク周波数H9は、600Hzである。
【0559】
音圧レベルJ12は、音圧レベルJ12-J15の中で、最も大きい。上述した第12最大音圧レベルM12は、ピークG12の音圧レベルJ12である。ピークG12のピーク周波数H12は、800Hzである。
【0560】
ピークG5を「第9ピークG5」とする。ピークG4、G6を、「第9隣接ピーク(G4、G6)」とする。第3吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第9ピークG5と第9隣接ピーク(G4、G6)を含む。第9最大音圧レベルM9は、第9ピークG5の音圧レベルJ9である。第9隣接ピーク(G4、G6)は、周波数の軸に沿って、第9ピークG5に隣接する。第9最大音圧レベルM9と第9隣接ピーク(G4、G6)の音圧レベル(J4、J6)の間の差を、第9差S9とする。第9差S9は、3dB以上であることが好ましい。
【0561】
第9隣接ピーク(G4、G6)は、第9低隣接ピークG4を含む。第9最大音圧レベルM9と第9低隣接ピークG4の音圧レベルJ4の間の差を、第9低差S9Lとする。第9低差S9Lは、3dB以上であることが好ましい。
【0562】
第9低隣接ピークG4について、説明する。第9低隣接ピークG4は、ピーク周波数H4にある。第9ピークG5は、ピーク周波数H5にある。ピーク周波数H4は、ピーク周波数H5に近く、かつ、ピーク周波数H5よりも低い。ピーク周波数H4は、ピーク周波数H5よりも低いピーク周波数H1―H4の中で、ピーク周波数H5に最も近い。
【0563】
第9隣接ピーク(G4、G6)は、第9高隣接ピークG6を含む。第9最大音圧レベルM9と第9高隣接ピークG6の音圧レベルJ6の間の差を、第9高差S9Hとする。第9高差S9Hは、3dB以上であることが好ましい。
【0564】
第9高隣接ピークG6について、説明する。第9ピークG5は、ピーク周波数H5にある。第9高隣接ピークG6は、ピーク周波数H6にある。ピーク周波数H6は、ピーク周波数H5に近く、かつ、ピーク周波数H5よりも高い。ピーク周波数H6は、ピーク周波数H5よりも高いピーク周波数H6-H15の中で、ピーク周波数H5に最も近い。
【0565】
ピークG9を「第10ピークG9」とする。ピークG8、G10を「第10隣接ピーク(G8、G10)」とする。第3吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第10ピークG9と第10隣接ピーク(G8、G10)を含む。第10最大音圧レベルM10は、第10ピークG9の音圧レベルF9である。第10隣接ピーク(G8、G10)は、周波数の軸に沿って、第10ピークG9に隣接する。第10最大音圧レベルM10と第10隣接ピーク(G8、G10)の音圧レベル(J8、J10)の間の差を、第10差S10とする。第10差S10は、3dB以上であることが好ましい。
【0566】
第10隣接ピーク(G8、G10)は、第10低隣接ピークG8を含む。第10最大音圧レベルM10と第10低隣接ピークG8の音圧レベルJ8の間の差を、第10低差S10Lとする。第10低差S10Lは、3dB以上であることが好ましい。
【0567】
第10低隣接ピークG8について、説明する。第10低隣接ピークG8は、ピーク周波数H8にある。第10ピークG9は、ピーク周波数H9にある。ピーク周波数H8は、ピーク周波数H9に近く、かつ、ピーク周波数H9よりも低い。ピーク周波数H8は、ピーク周波数H9よりも低いピーク周波数H1-H8の中で、ピーク周波数H9に最も近い。
【0568】
第10隣接ピーク(G8、G10)は、第10高隣接ピークG10を含む。第10最大音圧レベルM10と第10高隣接ピークG10の音圧レベルJ10の間の差を、第10高差S10Hとする。第10高差S10Hは、3dB以上であることが好ましい。
【0569】
第10高隣接ピークG10について、説明する。第10ピークG9は、ピーク周波数H9にある。第10高隣接ピークG10は、ピーク周波数H10にある。ピーク周波数H10は、ピーク周波数H9に近く、かつ、ピーク周波数H9よりも高い。ピーク周波数H10は、ピーク周波数H9よりも高いピーク周波数H10-H15の中で、ピーク周波数H9に最も近い。
【0570】
第1最大音圧レベルM1と第3最大音圧レベルM3と第9最大音圧レベルM9の間の関係を説明する。
【0571】
第2吸気音の第3最大音圧レベルM3は、第1吸気音の第1最大音圧レベルM1よりも大きい。
【0572】
第3吸気音の第9最大音圧レベルM9は、第1吸気音の第1最大音圧レベルM1よりも大きい。
【0573】
第3吸気音の第9最大音圧レベルM9は、第2吸気音の第3最大音圧レベルM3よりも大きい。
【0574】
第2最大音圧レベルM2と第4最大音圧レベルM4と第10最大音圧レベルM10の間の関係を説明する。
【0575】
第2吸気音の第4最大音圧レベルM4は、第1吸気音の第2最大音圧レベルM2よりも大きい。
【0576】
第3吸気音の第10最大音圧レベルM10は、第1吸気音の第2最大音圧レベルM2よりも大きい。
【0577】
第3吸気音の第10最大音圧レベルM10は、第2吸気音の第4最大音圧レベルM4よりも大きい。
【0578】
第1差S1と第3差S3と第9差S9の間の関係を説明する。
【0579】
例えば、第3差S3は、第1差S1よりも、大きいことが好ましい。第3低差S3Lは、第1高差S1Hよりも、大きいことが好ましい。第3高差S3Hは、第1低差S1Lよりも、大きいことが好ましい。
【0580】
例えば、第9差S9は、第1差S1よりも、大きいことが好ましい。第9低差S9Lは、第1高差S1Hよりも、大きいことが好ましい。第9高差S9Hは、第1低差S1Lよりも、大きいことが好ましい。
【0581】
例えば、第9差S9は、第3差S3よりも、大きいことが好ましい。第9低差S9Lは、第3低差S3Lよりも、大きいことが好ましい。第9高差S9Hは、第3高差S3Hよりも、大きいことが好ましい。
【0582】
第2差S2と第4差S4と第10差S10の間の関係を説明する。
【0583】
例えば、第4差S4は、第2差S2よりも、大きいことが好ましい。第4低差S4Lは、第2低差S2Lよりも、大きいことが好ましい。第4高差S4Hは、第2高差S2Hよりも、大きいことが好ましい。
【0584】
例えば、第10差S10は、第2差S2よりも、大きいことが好ましい。第10低差S10Lは、第2低差S2Lよりも、大きいことが好ましい。第10高差S10Hは、第2高差S2Hよりも、大きいことが好ましい。
【0585】
例えば、第10差S10は、第4差S4よりも、大きいことが好ましい。第10低差S10Lは、第4低差S4Lよりも、大きいことが好ましい。第10高差S10Hは、第4高差S4Hよりも、大きいことが好ましい。
【0586】
7.吸気装置20の音響特性
吸気装置20は、音響特性を有する。吸気装置20の音響特性は、測定される。
【0587】
図12は、吸気装置20の音響特性の測定方法を例示する図である。吸気装置20の音響特性の測定方法を説明する。吸気装置20の音響特性の測定では、エンジン11は停止している。吸気装置20の音響特性の測定では、エンジン11は動作していない。吸気装置20の音響特性の測定では、吸気弁16は、吸気ポート15を閉じている。吸気装置20の音響特性の測定では、入力音は、導入ダクト25に入力される。吸気装置20の音響特性の測定では、吸気ポート15において出力音が検出される。
【0588】
例えば、入力音は、導入ダクト25の導入口25aに入力される。
【0589】
例えば、入力音は、スピーカ51を用いて、導入ダクト25に入力される。スピーカ51は、導入ダクト25に設置される。スピーカ51は、導入口25aに設置される。
【0590】
例えば、入力音は、1つの周波数の音圧レベルのみで構成されてもよい。周波数Qaの成分と周波数Qbの成分が、導入ダクト25に、同時に入力されなくてもよい。周波数Qaの成分のみが導入ダクト25に入力されてもよい。その後、周波数Qbの成分のみが導入ダクト25に入力されてもよい。周波数Qbは、周波数Qaと異なる。
【0591】
あるいは、入力音は、複数の周波数の音圧レベルで構成されてもよい。周波数Qaの成分と周波数Qbの成分が、導入ダクト25に、同時に入力されてもよい。
【0592】
例えば、入力音は検出される。例えば、入力音は、マイクロホン52を用いて、検出される。マイクロホン52は、導入ダクト25に設置されることが好ましい。マイクロホン52は、導入口25aに設置されることが好ましい。
【0593】
あるいは、入力音の周波数毎の音圧レベルが既知である場合、入力音は検出されなくてもよい。
【0594】
出力音の周波数は、入力音の周波数と等しい。吸気装置20が入力音を受けたとき、吸気装置20は、入力音の周波数と同じ周波数の出力音を出す。入力音が周波数Qaの音圧レベルのみで構成されるとき、出力音は周波数Qaの音圧レベルのみで構成される。
【0595】
例えば、出力音は、マイクロホン53を用いて、検出される。マイクロホン53は、吸気ポート15に設置されることが好ましい。
【0596】
吸気装置20の音響特性の測定では、例えば、スロットル装置31は、吸気管26を開いていることが好ましい。吸気装置20の音響特性の測定では、スロットル装置31は、吸気管26を全開していることが好ましい。
【0597】
吸気装置20の音響特性の測定では、スロットル弁34はスロットルボディ32を開いていることが好ましい。吸気装置20の音響特性の測定では、スロットル弁34はスロットルボディ32を全開することが好ましい。
【0598】
吸気装置20の音響特性の測定では、スロットル弁34は吸気通路33を開いていることが好ましい。吸気装置20の音響特性の測定では、スロットル弁34は吸気通路33を全開することが好ましい。
【0599】
吸気装置20の音響特性の測定結果によって、吸気装置20の音響特性が得られる。具体的には、入力音の周波数毎の音圧レベルと出力音の周波数毎の音圧レベルに基づいて、吸気装置の音響特性は規定される。
【0600】
図13は、吸気装置20の音響特性を示すグラフである。吸気装置20の音響特性は、周波数と増幅率の間の関係である。
【0601】
図13のグラフにおいて、横軸は周波数[Hz]である。
図13のグラフにおいて、縦軸は増幅率である。縦軸に沿って上方向に向かうほど、増幅率は高くなる。
【0602】
増幅率は、入力音の周波数毎の音圧レベルに対する出力音の周波数毎の音圧レベルの比である。例えば、増幅率が高いほど、出力音の周波数毎の音圧レベルは大きくなる。例えば、増幅率が高いほど、出力音の周波数毎の音圧レベルは、入力音の周波数毎の音圧レベルに対して大きくなる。
【0603】
吸気装置20の音響特性では、周波数が第1周波数L1であるとき、増幅率は第1最大増幅率K1である。第1周波数L1は、中域内にある。第1最大増幅率K1は、中域における増幅率の中の最大値である。
【0604】
例えば、第1周波数L1は、310Hzである。中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、第1周波数L1は中域内にある。中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、第1最大増幅率K1は、200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲における増幅率の中の最大値である。中域が250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、第1周波数L1は中域内にある。中域が200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、第1最大増幅率K1は、250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲における増幅率の中の最大値である。
【0605】
吸気装置20の音響特性では、周波数が第2周波数L2であるとき、増幅率は第2最大増幅率K2である。第2周波数L2は、高域内にある。第2最大増幅率K2は、高域における増幅率の中の最大値である。
【0606】
例えば、第2周波数L2は、640Hzである。高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、第2周波数L2は高域内にある。高域が400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、第2最大増幅率K2は、400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲内における増幅率の中の最大値である。高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、第2周波数L2は高域内にある。高域が500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲と定義されるとき、第2最大増幅率K2は、500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲内における増幅率の中の最大値である。
【0607】
吸気装置20の音響特性では、周波数が第3周波数L3であるとき、増幅率は第3最大増幅率K3である。第3周波数L3は、高域内にある。第3最大増幅率K3は、超高域における増幅率の中の最大値である。
【0608】
例えば、第3周波数L3は、820Hzである。820Hzは、800Hz以上、かつ、1000Hz以下である。820Hzは、超高域内にある。第3最大増幅率K3は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲内における増幅率の中の最大値である。
【0609】
第1最大増幅率K1によって、出力音の第1周波数L1の音圧レベルは、入力音の第1周波数L1の音圧レベルよりも大きい。言い換えれば、吸気装置20が第1周波数L1の入力音を受けたとき、吸気装置20は入力音の音圧レベルよりも大きな音圧レベルを有する出力音を出力する。このため、吸気装置20は、第1周波数L1の成分を大きくする。言い換えれば、吸気装置20は、第1周波数L1の成分を増幅する。
【0610】
第2最大増幅率K2によって、出力音の第2周波数L2の音圧レベルは、入力音の第2周波数L2の音圧レベルよりも大きい。言い換えれば、吸気装置20が第2周波数L2の入力音を受けたとき、吸気装置20は入力音の音圧レベルよりも大きな音圧レベルを有する出力音を出力する。このため、吸気装置20は、第2周波数L2の成分を大きくする。言い換えれば、吸気装置20は、第2周波数L2の成分を増幅する。
【0611】
第1最大増幅率K1は、第3最大増幅率K3よりも高い。このため、吸気装置20は、第1周波数L1の成分を、第3周波数L3の成分よりも、大きくする。言い換えれば、吸気装置20は、第1周波数L1の成分を、第3周波数L3の成分よりも、増幅する。
【0612】
第2最大増幅率K2は、第3最大増幅率K3よりも高い。このため、吸気装置20は、第2周波数L2の成分を、第3周波数L3の成分よりも、大きくする。言い換えれば、吸気装置20は、第2周波数L2の成分を、第3周波数L3の成分よりも、増幅する。
【0613】
第3最大増幅率K3によって、出力音の第3周波数L3の音圧レベルは入力音の第3周波数L3の音圧レベルよりも小さい。言い換えれば、吸気装置20が第3周波数L3の入力音を受けたとき、吸気装置20は入力音の音圧レベルよりも小さな音圧レベルを有する出力音を出力する。このため、吸気装置20は、第3周波数L3の成分を小さくする。言い換えれば、吸気装置20は、第3周波数L3の成分を減衰する。
【0614】
8.実施形態の効果
鞍乗型車両1は、エンジン11と吸気装置20を備える。吸気装置20は、エンジン11に接続される。吸気装置20は、エンジン11に空気を送る。
【0615】
吸気装置20は、エアクリーナ21を備える。エアクリーナ21は、エアクリーナケース22とフィルタ24と導入ダクト25と吸気管26を備える。エアクリーナケース22は、内部空間23を形成する。フィルタ24は、エアクリーナケース22内に設置される。フィルタ24は、内部空間23を、上流空間23aと下流空間23bに仕切る。導入ダクト25は、エアクリーナケース22の外部から上流空間23aに空気を導入する。吸気管26は、下流空間23bからエンジン11に空気を送る。
【0616】
吸気管26は、短管27と長管28と集合管29を備える。短管27は、下流空間23bに開放される。長管28は、下流空間23bに開放される。長管28は、短管27よりも長い。集合管29は、短管27と長管28を集合する。集合管29は、エンジン11に向かって延びる。
【0617】
エンジン11が動作するとき、吸気装置20は吸気音を発する。エンジン11が4000rpmで動作するときの吸気音を、第1吸気音とする。エンジン11が6000rpmで動作するときの吸気音を、第2吸気音とする。第1吸気音は、周波数と音圧レベルの間の関係で表される。第2吸気音は、周波数と音圧レベルの間の関係で表される。
【0618】
中域は、周波数の範囲である。具体的には、中域は、200Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲である。吸気音は、中域の成分を含む。すなわち、吸気音は、中成分を含む。中成分は、鞍乗型車両1の運転者Tにとって、聞こえ易い。
【0619】
高域は、周波数の範囲である。高域は、中域よりも高い。具体的には、高域は、400Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲である。吸気音は、高域の成分を含む。すなわち、吸気音は、高成分を含む。高成分は、運転者Tにとって、聞こえ易い。
【0620】
高域の下限(例えば400Hz)は、中域の下限(例えば200Hz)の2倍である。高域の上限(例えば800Hz)は、中域の上限(例えば400Hz)の2倍である。このため、高域の周波数は、中域の周波数の2倍に近い。よって、吸気音の中成分と吸気音の高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。
【0621】
第1吸気音は、第1最大音圧レベルM1と第2最大音圧レベルM2を含む。第1最大音圧レベルM1は、中域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第2最大音圧レベルM2は、高域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0622】
第2吸気音は、第3最大音圧レベルM3と第4最大音圧レベルM4を含む。第3最大音圧レベルM3は、中域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第4最大音圧レベルM4は、高域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0623】
第3最大音圧レベルM3は、第1最大音圧レベルM1よりも大きい。第4最大音圧レベルM4は、第2最大音圧レベルM2よりも大きい。このため、エンジン11の回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音の中成分は大きくなり、かつ、吸気音の高成分は大きくなる。
【0624】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者Tにとって、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。エンジン11の回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音の中成分および吸気音の高成分は大きくなる。このため、吸気音は、運転者Tにとって、心地よい。よって、吸気音は運転者Tに高揚感を与える。
【0625】
まとめると、鞍乗型車両1は、運転者Tに高揚感を与える吸気音を発する。
【0626】
低域は、周波数の範囲である。低域は、中域よりも低い。具体的には、低域は、0Hz以上、かつ、200Hz未満の周波数の範囲である。吸気音は、低域の成分を含む。すなわち、吸気音は、低成分を含む。
【0627】
超高域は、周波数の範囲である。超高域は、高域よりも高い。具体的には、超高域は、800Hz以上、かつ、1000Hz以下の周波数の範囲である。吸気音は、超高域の成分を含む。すなわち、吸気音は、超高成分を含む。
【0628】
中成分は、運転者Tにとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。高成分は、運転者Tにとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。
【0629】
C2第1吸気音は、第5最大音圧レベルM5と第6最大音圧レベルM6を含む。第5最大音圧レベルM5は、低域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第6最大音圧レベルM6は、超高域における第1吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0630】
第1最大音圧レベルM1は、第5最大音圧レベルM5よりも大きい。第1最大音圧レベルM1は、第6最大音圧レベルM6よりも大きい。第2最大音圧レベルM2は、第5最大音圧レベルM5よりも大きい。第2最大音圧レベルM2は、第6最大音圧レベルM6よりも大きい。このため、第1吸気音の中成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、大きい。第1吸気音の高成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、大きい。よって、第1吸気音の中成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、強調される。第1吸気音の高成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、強調される。
【0631】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者Tにとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。第1吸気音の中成分と第1吸気音の高成分は、第1吸気音の低成分および第1吸気音の超高成分よりも、強調される。このため、第1吸気音は、運転者Tにとって、一層心地よい。よって、第1吸気音は運転者Tに高揚感を効果的に与える。
【0632】
第2吸気音は、第7最大音圧レベルM7と第8最大音圧レベルM8を備える。第7最大音圧レベルM7は、低域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第8最大音圧レベルM8は、超高域における第2吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0633】
第3最大音圧レベルM3は、第7最大音圧レベルM7よりも大きい。第3最大音圧レベルM3は、第8最大音圧レベルM8よりも大きい。第4最大音圧レベルM4は、第7最大音圧レベルM7よりも大きい。第4最大音圧レベルM4は、第8最大音圧レベルM8よりも大きい。このため、第2吸気音の中成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、大きい。第2吸気音の高成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、大きい。よって、第2吸気音の中成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、強調される。第2吸気音の高成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、強調される。
【0634】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者Tにとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。第2吸気音の中成分と第2吸気音の高成分は、第2吸気音の低成分および第2吸気音の超高成分よりも、強調される。このため、第2吸気音は、運転者Tにとって、一層心地よい。よって、第2吸気音は運転者Tに高揚感を効果的に与える。
【0635】
エンジン11が8000rpmで動作するときの吸気音を、第3吸気音とする。第3吸気音は、周波数と音圧レベルの間の関係で表される。
【0636】
第3吸気音は、第9最大音圧レベルM9と第10最大音圧レベルM10を含む。第9最大音圧レベルM9は、中域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第10最大音圧レベルM10は、高域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0637】
第9最大音圧レベルM9は、第3最大音圧レベルM3よりも大きい。第10最大音圧レベルM10は、第4最大音圧レベルM4よりも大きい。このため、エンジン11の回転速度が6000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音の中成分は大きくなり、かつ、吸気音の高成分は大きくなる。
【0638】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者Tにとって、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。エンジン11の回転速度が6000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音の中成分および吸気音の高成分は大きくなる。このため、吸気音は、運転者Tにとって、心地よい。よって、吸気音は運転者Tに高揚感を与える。まとめると、鞍乗型車両1は、運転者Tに高揚感を与える吸気音を発する。
【0639】
第3吸気音は、第11最大音圧レベルM11と第12最大音圧レベルM12を含む。第11最大音圧レベルM11は、低域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。第12最大音圧レベルM12は、超高域における第3吸気音の周波数毎の音圧レベルの中の最大値である。
【0640】
第9最大音圧レベルM9は、第11最大音圧レベルM11よりも大きい。第9最大音圧レベルM9は、第12最大音圧レベルM12よりも大きい。第10最大音圧レベルM10は、第11最大音圧レベルM11よりも大きい。第10最大音圧レベルM10は、第12最大音圧レベルM12よりも大きい。このため、第3吸気音の中成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、大きい。第3吸気音の高成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、大きい。よって、第3吸気音の中成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、強調される。第3吸気音の高成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、強調される。
【0641】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者Tにとって、低成分および超高成分よりも、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に近い。第3吸気音の中成分と第3吸気音の高成分は、第3吸気音の低成分および第3吸気音の超高成分よりも、強調される。このため、第3吸気音は、運転者Tにとって、一層心地よい。よって、第3吸気音は運転者Tに高揚感を効果的に与える。
【0642】
第1吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第1ピークA6と第1隣接ピーク(A5、A7)(A5、A7)を含む。第1最大音圧レベルM1は、第1ピークA6の音圧レベルである。第1隣接ピーク(A5、A7)は、周波数の軸に沿って、第1ピークA6に隣接する。第1最大音圧レベルM1と第1隣接ピーク(A5、A7)の音圧レベル(C5、C7)の間の差を、第1差S1とする。第1差S1は、3dB以上である。このため、第1最大音圧レベルM1は、第1隣接ピーク(A5、A7)の音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第1最大音圧レベルM1は、第1隣接ピーク(A5、A7)の音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第1最大音圧レベルM1は、運転者Tにとって、一層聞こえ易い。
【0643】
第1吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第2ピークA13と第2隣接ピーク(A12、A14)を含む。第2最大音圧レベルM2は、第2ピークA13の音圧レベルである。第2隣接ピーク(A12、A14)は、周波数の軸に沿って、第2ピークA13に隣接する。第2最大音圧レベルM2と第2隣接ピーク(A12、A14)の音圧レベル(C12、C14)の間の差を、第2差S2とする。第2差S2は、3dB以上である。このため、第2最大音圧レベルM2は、第2隣接ピーク(A12、A14)の音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第2最大音圧レベルM2は、第2隣接ピーク(A12、A14)の音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第2最大音圧レベルM2は、運転者Tにとって、一層聞こえ易い。
【0644】
第2吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第3ピークD6と第3隣接ピーク(D5、D7)を含む。第3最大音圧レベルM3は、第3ピークD6の音圧レベルである。第3隣接ピーク(D5、D7)は、周波数の軸に沿って、第3ピークD6に隣接する。第3最大音圧レベルM3と第3隣接ピーク(D5、D7)の音圧レベル(F5、F7)の間の差を、第3差S3とする。第3差S3は、3dB以上である。このため、第3最大音圧レベルM3は、第3隣接ピーク(D5、D7)の音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第3最大音圧レベルM3は、第3隣接ピーク(D5、D7)の音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第3最大音圧レベルM3は、運転者Tにとって、一層聞こえ易い。
【0645】
第3差S3は、第1差S1よりも、大きい。このため、第3最大音圧レベルM3は、第1最大音圧レベルM1よりも、運転者Tにとって聞こえ易い。よって、エンジン11の回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者Tにとって、より心地よくなる。
【0646】
第2吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第4ピークD15と第4隣接ピーク(D14、D16)を含む。第4最大音圧レベルM4は、第4ピークD15の音圧レベルである。第4隣接ピーク(D14、D16)は、周波数の軸に沿って、第4ピークD15に隣接する。第4最大音圧レベルM4と第4隣接ピーク(D14、D16)の音圧レベル(F14、F16)の間の差を、第4差S4とする。第4差S4は、3dB以上である。このため、第4最大音圧レベルM4は、第4隣接ピーク(D14、D16)の音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第4最大音圧レベルM4は、第4隣接ピーク(D14、D16)の音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第4最大音圧レベルM4は、運転者Tにとって、一層聞こえ易い。
【0647】
第4差S4は、第2差S2よりも、大きい。このため、第4最大音圧レベルM4は、第2最大音圧レベルM2よりも、運転者Tにとって聞こえ易い。よって、エンジン11の回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者Tにとって、より心地よくなる。
【0648】
第3吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第9ピークG5と第9隣接ピーク(G4、G6)を含む。第9最大音圧レベルM9は、第9ピークG5の音圧レベルである。第9隣接ピーク(G4、G6)は、周波数の軸に沿って、第9ピークG5に隣接する。第9最大音圧レベルM9と第9隣接ピーク(G4、G6)の音圧レベル(J4、J6)の間の差を、第9差S9とする。第9差S9は、3dB以上である。このため、第9最大音圧レベルM9は、第9隣接ピーク(G4、G6)の音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第9最大音圧レベルM9は、第9隣接ピーク(G4、G6)の音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第9最大音圧レベルM9は、運転者Tにとって、一層聞こえ易い。
【0649】
第9差S9は、第1差S1よりも、大きい。このため、第9最大音圧レベルM9は、第1最大音圧レベルM1よりも、運転者Tにとって聞こえ易い。よって、エンジン11の回転速度が4000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者Tにとって、より心地よくなる。
【0650】
第9差S9は、第3差S3よりも、大きい。このため、第9最大音圧レベルM9は、第3最大音圧レベルM3よりも、運転者Tにとって聞こえ易い。よって、エンジン11の回転速度が6000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者Tにとって、より心地よくなる。
【0651】
第3吸気音は、周波数毎の音圧レベルに関して、第10ピークG9と第10隣接ピーク(D14、D16)を含む。第10最大音圧レベルM10は、第10ピークG9の音圧レベルである。第10隣接ピーク(D14、D16)は、周波数の軸に沿って、第10ピークG9に隣接する。第10最大音圧レベルM10と第10隣接ピーク(G8、G10)の音圧レベル(J8、J10)の間の差を、第10差S10とする。第10差S10は、3dB以上である。このため、第10最大音圧レベルM10は、第10隣接ピーク(D14、D16)の音圧レベルに比べて、際立って大きい。よって、第10最大音圧レベルM10は、第10隣接ピーク(D14、D16)の音圧レベルに埋もれ難い。したがって、第10最大音圧レベルM10は、運転者Tにとって、一層聞こえ易い。
【0652】
第10差S10は、第2差S2よりも、大きい。このため、第10最大音圧レベルM10は、第2最大音圧レベルM2よりも、運転者Tにとって聞こえ易い。よって、エンジン11の回転速度が4000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者Tにとって、より心地よくなる。
【0653】
第10差S10は、第4差S4よりも、大きい。このため、第10最大音圧レベルM10は、第4最大音圧レベルM4よりも、運転者Tにとって聞こえ易い。よって、エンジン11の回転速度が6000rpmから8000rpmに上昇するとき、吸気音は、運転者Tにとって、より心地よくなる。
【0654】
中域は、例えば、250Hz以上、かつ、400Hz未満の周波数の範囲である。高域は、例えば、500Hz以上、かつ、800Hz未満の周波数の範囲である。高域の下限(例えば500Hz)は、中域の下限(例えば250Hz)の2倍である。高域の上限(例えば800Hz)は、中域の上限(例えば400Hz)の2倍である。さらに、中域は、一層狭い。高域は、一層狭い。このため、高域の周波数は、中域の周波数の2倍に一層近い。よって、中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に一層近い。
【0655】
上述の通り、中成分と高成分は、運転者Tにとって、聞こえ易い。中成分と高成分の間の関係は、基音と第1倍音の間の関係に一層近い。エンジン11の回転速度が4000rpmから6000rpmに上昇するとき、吸気音の中成分および吸気音の高成分は大きくなる。このため、吸気音は、運転者Tにとって、一層心地よい。よって、吸気音は運転者Tにより強い高揚感を与える。
【0656】
吸気装置20に設けられる導入ダクト25の数は、1つである。吸気装置20に設けられる導入ダクト25の数が1つであっても、吸気装置20は運転者Tに高揚感を与える吸気音を発する。これは、吸気装置20の大きな利点である。よって、吸気装置20を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両1が吸気装置20を備えることは、容易である。
【0657】
吸気装置20は、1つの導入ダクト25のみから吸気音を発する。吸気装置20が1つの導入ダクト25のみから吸気音を発する場合であっても、吸気音は運転者Tに高揚感を与える。これは、吸気装置20の大きな利点である。よって、吸気装置20を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両1が吸気装置20を備えることは、容易である。
【0658】
導入ダクト25は、エアクリーナケース22の外部に開放される1つの導入口25aを有する。導入ダクト25がエアクリーナケース22の外部に開放される1つの導入口25aを有する場合であっても、吸気装置20は高揚感のある吸気音を発する。これは、吸気装置20の大きな利点である。よって、吸気装置20を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両1が吸気装置20を備えることは、容易である。
【0659】
吸気装置20に設けられる導入口25aの数は、1つである。吸気装置20に設けられる導入口25aの数が1つである場合であっても、吸気装置20は高揚感のある吸気音を発する。これは、吸気装置20の大きな利点である。よって、吸気装置20を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両1が吸気装置20を備えることは、容易である。
【0660】
吸気装置20は、1つの導入口25aのみから吸気音を発する。吸気装置20が1つの導入口25aのみから吸気音を発する場合であっても、吸気音は運転者Tに高揚感を与える。これは、吸気装置20の大きな利点である。よって、吸気装置20を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両1が吸気装置20を備えることは、容易である。
【0661】
導入ダクト25は、短管27よりも短い。導入ダクト25が短管27よりも短い場合であっても、吸気音は運転者Tに高揚感を与える。これは、吸気装置20の大きな利点である。よって、吸気装置20を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両1が吸気装置20を備えることは、容易である。
【0662】
導入口25aの全部は、車両平面視において、エアクリーナケース22と重なる。導入口25aの全部が車両平面視においてエアクリーナケース22と重なる場合であっても、吸気音は運転者Tに高揚感を与える。これは、吸気装置20の大きな利点である。よって、吸気装置20を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両1が吸気装置20を備えることは、容易である。
【0663】
導入口25aの全部は、車両背面視において、エアクリーナケース22と重なる。導入口25aの全部が車両背面視においてエアクリーナケース22と重なる場合であっても、吸気音は運転者Tに高揚感を与える。これは、吸気装置20の大きな利点である。よって、吸気装置20を小さくすることは、容易である。したがって、鞍乗型車両1が吸気装置20を備えることは、容易である。
【0664】
エンジン11は、吸気ポート15と吸気弁16を備える。吸気ポート15は、吸気装置20に接続される。吸気弁16は、吸気ポート15を開閉する。
【0665】
吸気装置20は、音響特性を有する。吸気装置20の音響特性は、測定される。具体的には、エンジン11が停止し、吸気弁16が吸気ポート15を閉じ、導入ダクト25に入力音が入力され、かつ、吸気ポート15において出力音が検出されることによって、吸気装置20の音響特性は測定される。吸気装置20の音響特性は、周波数と増幅率との間の関係である。増幅率は、入力音の周波数毎の音圧レベルに対する出力音の周波数毎の音圧レベルの比である。
【0666】
吸気装置20の音響特性では、周波数が第1周波数L1であるとき、増幅率は第1最大増幅率K1である。第1周波数L1は、中域内にある。第1最大増幅率K1は、中域における増幅率の中の最大値である。
【0667】
吸気装置20の音響特性では、周波数が第2周波数L2であるとき、増幅率は第2最大増幅率K2である。第2周波数L2は、高域内にある。第2最大増幅率K2は、高域における増幅率の中の最大値である。
【0668】
第1最大増幅率K1によって、出力音の第1周波数L1の音圧レベルは、入力音の第1周波数L1の音圧レベルよりも大きい。このため、吸気装置20は、第1周波数L1の成分を大きくする。吸気装置20は、第1周波数L1の成分を増幅する。よって、吸気装置20は、第1周波数L1の成分を強調する。
【0669】
第1周波数L1の成分は、中成分に含まれる。このため、吸気装置20が吸気音の中成分を大きくすることは、容易である。吸気装置20が吸気音の中成分を増幅することは、容易である。よって、吸気装置20が吸気音の中成分を強調することは、容易である。
【0670】
第2最大増幅率K2によって、出力音の第2周波数L2の音圧レベルは、入力音の第2周波数L2の音圧レベルよりも大きい。このため、吸気装置20は、第2周波数L2の成分を大きくする。吸気装置20は、第2周波数L2の成分を増幅する。よって、吸気装置20は、第2周波数L2の成分を強調する。
【0671】
第2周波数L2の成分は、高成分に含まれる。このため、吸気装置20が吸気音の高成分を大きくすることは、容易である。吸気装置20が吸気音の高成分を増幅することは、容易である。よって、吸気装置20が吸気音の高成分を強調することは、容易である。
【0672】
入力音は、導入ダクト25の導入口25aに入力される。このため、吸気装置20の音響特性を測定することは、容易である。
【0673】
吸気装置20は、スロットル装置31を備える。スロットル装置31は、吸気管26に設けられる。吸気装置20の音響特性の測定では、スロットル装置31は吸気管26を開く。このため、吸気装置20の音響特性を測定することは、容易である。
【0674】
スロットル装置31は、スロットルボディ32とスロットル弁34を備える。スロットル弁34は、スロットルボディ32に設けられる。吸気装置20の音響特性の測定では、スロットル弁34はスロットルボディ32を開く。このため、吸気装置20の音響特性が測定されるとき、スロットル装置31が吸気管26を開くことは、容易である。
【0675】
スロットルボディ32は、吸気通路33を形成する。吸気通路33は、吸気管26と吸気ポート15を連通させる。スロットル弁34は、吸気通路33に設けられる。吸気装置20の音響特性の測定では、スロットル弁34は吸気通路33を開く。このため、吸気装置20の音響特性が測定されるとき、スロットル弁34がスロットルボディ32を開くことは、容易である。
【0676】
吸気装置20の音響特性では、周波数が第3周波数L3であるとき、増幅率は第3最大増幅率K3である。第3周波数L3は、超高域内にある。第3最大増幅率K3は、超高域における増幅率の中の最大値である。
【0677】
第1最大増幅率K1は、第3最大増幅率K3よりも高い。このため、吸気装置20は、第1周波数L1の成分を、第3周波数L3の成分よりも、大きくする。吸気装置20は、第1周波数L1の成分を、第3周波数L3の成分よりも、増幅する。よって、吸気装置20は、第1周波数L1の成分を、第3周波数L3の成分よりも、強調する。
【0678】
第1周波数L1の成分は、中成分に含まれる。第3周波数L3の成分は、超高成分に含まれる。このため、吸気装置20が吸気音の中成分を吸気音の超高成分よりも大きくすることは、容易である。吸気装置20が吸気音の中成分を吸気音の超高成分よりも増幅することは、容易である。よって、吸気装置20が吸気音の中成分を吸気音の超高成分よりも強調することは、容易である。
【0679】
第2最大増幅率K2は、第3最大増幅率K3よりも高い。このため、吸気装置20は、第2周波数L2の成分を、第3周波数L3の成分よりも、大きくする。吸気装置20は、第2周波数L2の成分を、第3周波数L3の成分よりも、増幅する。よって、吸気装置20は、第2周波数L2の成分を、第3周波数L3の成分よりも、強調する。
【0680】
第2周波数L2の成分は、高成分に含まれる。第3周波数L3の成分は、超高成分に含まれる。このため、吸気装置20が吸気音の高成分を吸気音の超高成分よりも大きくすることは、容易である。吸気装置20が吸気音の高成分を吸気音の超高成分よりも増幅することは、容易である。よって、吸気装置20が吸気音の高成分を吸気音の超高成分よりも強調することは、容易である。
【0681】
第3最大増幅率K3によって、出力音の第3周波数L3の音圧レベルは入力音の第3周波数L3の音圧レベルよりも小さい。このため、吸気装置20は、第3周波数L3の成分を小さくする。吸気装置20は、第3周波数L3の成分を減衰する。よって、吸気装置20は、第3周波数L3の成分を目立たなくする。
【0682】
第3周波数L3の成分は、超高成分に含まれる。このため、吸気装置20が吸気音の超高成分を小さくすることは、容易である。吸気装置20が吸気音の超高成分を減衰することは、容易である。よって、吸気装置20が吸気音の超高成分を目立たなくすることは、容易である。
【0683】
長管28は、短管27の流路断面積よりも小さい流路断面積を有する。このため、吸気音の音質を向上することは、容易である。
【0684】
長管28は、エアクリーナケース22の外部に位置する部分を有する。このため、長管28を短管27よりも長くすることは、容易である。
【0685】
短管27は、集合管29から後方に延びる。長管28は、集合管29から下方に延び、そして、後方に延びる。このため、上下方向Zにおける吸気管26のサイズを小さくすることは、容易である。さらに、短管27と長管28の干渉を防止することは、容易である。
【0686】
長管28は、短管27の下方に配置される。長管28は、車両平面視において、短管27と重なる。このため、吸気管26を小さくすることは、容易である。
【0687】
短管27は、下流空間23bに開放される入口27aを有する。長管28は、下流空間23bに開放される入口28aを有する。長管28の入口28aは、短管27の入口27aよりも後方に配置される。このため、長管28を短管27よりも長くすることは、容易である。
【0688】
短管27の入口27aは、後方に向かって開放される。長管28の入口28aは、後方に向かって開放される。このため、短管27は簡素な形状を有する。同様に、長管28は簡素な形状を有する。
【0689】
集合管29は、短管27および長管28から前方に延びる。このため、集合管29がエンジン11に向かって延びることは、容易である。
【0690】
集合管29は、短管27よりも下方に配置される。集合管29は、長管28よりも上方に配置される。このため、上下方向Zにおける吸気管26のサイズを小さくすることは、容易である。
【0691】
集合管29は、短管27の入口27aよりも下方に配置される。集合管29は、長管28の入口28aよりも上方に配置される。このため、上下方向Zにおける吸気管26のサイズを小さくすることは、容易である。
【0692】
吸気管26は、短管27を開閉するための弁を備えていない。短管27は、常に、集合管29と連通している。このため、吸気管26の構造は簡素である。
【0693】
吸気管26は、長管28を開閉するための弁を備えていない。長管28は、常に、集合管29と連通している。このため、吸気管26の構造は一層簡素である。
【0694】
フィルタ24は、短管27の上方に配置される。フィルタ24は、車両平面視において、短管27と重なる。このため、車両平面視におけるエアクリーナ21のサイズを小さくすることは、容易である。
【0695】
フィルタ24は、長管28の上方に配置される。フィルタ24は、車両平面視において、長管28と重なる。このため、車両平面視におけるエアクリーナ21のサイズを小さくすることは、容易である。
【0696】
フィルタ24は、車両背面視において、短管27と重ならない。このため、フィルタ24は短管27と干渉しない。
【0697】
フィルタ24は、車両背面視において、長管28と重ならない。このため、フィルタ24は長管28と干渉しない。
【0698】
フィルタ24は、導入ダクト25の下方に配置される。フィルタ24は、車両平面視において、導入ダクト25と重なる。このため、車両平面視におけるエアクリーナ21のサイズを小さくすることは、容易である。
【0699】
フィルタ24は、車両背面視において、導入ダクト25と重ならない。このため、フィルタ24は導入ダクト25と干渉しない。
【0700】
短管27の少なくとも一部は、下流空間23bに配置される。長管28の少なくとも一部は、下流空間23bに配置される。集合管29の少なくとも一部は、エアクリーナケース22の外部に配置される。このため、短管27を下流空間23bに開放することは、容易である。長管28を下流空間23bに開放することは、容易である。集合管29をエンジン11に向かって延ばすことは、容易である。
【0701】
集合管29は、短管27よりも短い。このため、吸気管26を小さくすることは、容易である。具体的には、エアクリーナ21の外部に位置する吸気管26の部分を小さくすることは、容易である。よって、吸気装置20を小さくすることは、容易である。
【0702】
エンジン11は、単気筒エンジンに分類される。エンジン11が単気筒であっても、吸気装置20は運転者Tに高揚感を与える吸気音を発する。このため、エンジン11が単気筒であっても、鞍乗型車両1は運転者Tに高揚感を与える吸気音を発する。
【0703】
9.変形実施形態
この発明は、上記実施形態に限られることはなく、下記のように変形実施することができる。
【0704】
(1)実施形態では、接合部26aの少なくとも一部は、エアクリーナケース22の外部に配置された。但し、これに限られない。例えば、接合部26aの全部は、エアクリーナケース22内に配置されてもよい。接合部26aの全部は、下流空間23bに配置されてもよい。
【0705】
(2)実施形態では、短管27は、エアクリーナケース22の外部に位置する部分を有した。但し、これに限られない。例えば、短管27の全部は、エアクリーナケース22内に配置されてもよい。短管27の全部は、下流空間23bに配置されてもよい。
【0706】
(3)実施形態では、長管28は、エアクリーナケース22の外部に位置する部分を有した。但し、これに限られない。例えば、長管28の全部は、エアクリーナケース22内に配置されてもよい。長管28の全部は、下流空間23bに配置されてもよい。
【0707】
(4)実施形態では、集合管29の全部は、エアクリーナケース22の外部に配置された。但し、これに限られない。例えば、集合管29は、エアクリーナケース22内に位置する部分を有してもよい。集合管29の一部は、下流空間23bに配置されてもよい。
【0708】
(5)実施形態では、吸気管26は、短管27を開閉するための弁を備えていなかった。但し、これに限られない。例えば、吸気管26は、短管27を開閉するための第1弁を備えてもよい。第1弁は、短管27に設けられる。第1弁が短管27を閉じるとき、短管27は集合管29に連通しない。第1弁が短管27を閉じるとき、短管27は集合管29から遮断される。第1弁が短管27を開けるとき、短管27は集合管29に連通する。
【0709】
(6)実施形態では、吸気管26は、長管28を開閉するための弁を備えていなかった。但し、これに限られない。例えば、吸気管26は、長管28を開閉するための第2弁を備えてもよい。第2弁は、長管28に設けられる。第2弁が長管28を閉じるとき、長管28は集合管29に連通しない。第2弁が長管28を閉じるとき、長管28は集合管29から遮断される。第2弁が長管28を開けるとき、長管28は集合管29に連通する。
【0710】
(7)実施形態では、短管27の流路断面積は、短管27の延び方向にわたって、実質的に一定であった。但し、これに限られない。短管27の流路断面積は、短管27の延び方向にわたって、一定でなくてもよい。短管27は、短管27の流路断面積が変化する部分を有してもよい。短管27は、括れた部分を有してもよい。
【0711】
(8)実施形態では、長管28の流路断面積は、長管28の延び方向にわたって、実質的に一定であった。但し、これに限られない。長管28の流路断面積は、短管27の延び方向にわたって、一定でなくてもよい。長管28は、長管28の流路断面積が変化する部分を有してもよい。長管28は、括れた部分を有してもよい。
【0712】
(9)実施形態では、集合管29の流路断面積は、集合管29の延び方向にわたって、実質的に一定であった。但し、これに限られない。集合管29の流路断面積は、集合管29の延び方向にわたって、一定でなくてもよい。集合管29は、集合管29の流路断面積が変化する部分を有してもよい。集合管29は、括れた部分を有してもよい。
【0713】
(10)実施形態では、エンジン11に設けられるシリンダ孔14の数は、1つであった。エンジン11は、単気筒エンジンに分類された。但し、これに限られない。エンジン11に設けられるシリンダ孔14の数は、1つよりも多くてもよい。エンジン11は、多気筒エンジンに分類されてもよい
【0714】
(11)実施形態では、前輪9の数は1つである。但し、これに限られない。前輪9の数は2つであってもよい。実施形態では、後輪48の数は1つである。これに限られない。後輪48の数は2つであってもよい。
【0715】
(12)実施形態および上記(1)から(11)で説明した各変形実施形態については、さらに各構成を他の変形実施形態の構成に置換または組み合わせるなどして適宜に変更してもよい。
【符号の説明】
【0716】
1 :鞍乗型車両
11 :エンジン
15 :吸気ポート
16 :吸気弁
20 :吸気装置
21 :エアクリーナ
22 :エアクリーナケース
23 :内部空間
23a:上流空間
23b:下流空間
24 :フィルタ
25 :導入ダクト
25a:導入口
26 :吸気管
27 :短管
27a:短管の入口
28 :長管
28a:長管の入口
29 :集合管
29a:集合管の出口
31 :スロットル装置
32 :スロットルボディ
33 :吸気通路
34 :スロットル弁
A6 :第1ピーク
A5、A7 :第1隣接ピーク
A13:第2ピーク
A12、A14:第2隣接ピーク
D6 :第3ピーク
D5、D7:第3隣接ピーク
D15:第4ピーク
D14、D16:第4隣接ピーク
G5 :第9ピーク
G4、G6:第9隣接ピーク
G9 :第10ピーク
G8、G10:第10隣接ピーク
K1 :第1最大増幅率
K2 :第2最大増幅率
K3 :第3最大増幅率
L1 :第1周波数
L2 :第2周波数
L3 :第3周波数
M1 :第1最大音圧レベル
M2 :第2最大音圧レベル
M3 :第3最大音圧レベル
M4 :第4最大音圧レベル
M5 :第5最大音圧レベル
M6 :第6最大音圧レベル
M7 :第7最大音圧レベル
M8 :第8最大音圧レベル
M9 :第9最大音圧レベル
M10:第10最大音圧レベル
M11:第11最大音圧レベル
M12:第12最大音圧レベル
S1 :第1差
S2 :第2差
S3 :第3差
S4 :第4差
S9 :第9差
S10 :第10差
T :運転者
Ta :運転者の耳
X :鞍乗型車両の前後方向
Y :鞍乗型車両の幅方向
Z :鞍乗型車両の上下方向