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特開2024-175457情報処理装置、商品案内方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175457
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】情報処理装置、商品案内方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/12 20120101AFI20241211BHJP
【FI】
G06Q50/12
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093254
(22)【出願日】2023-06-06
【国等の委託研究の成果に係る記載事項】(出願人による申告)国等の委託研究等の成果に係る特許出願(令和4年度、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構、人と共に進化する次世代人工知能に関する技術開発事業/商品情報データベース構築のための研究開発/決済・在庫管理、商品把持・配置業務の自動化推進に向けた商品画像データベース構築のための基盤技術開発・社会実装推進研究、産業技術力強化法第17条第1項の適用を受けるもの)
(71)【出願人】
【識別番号】313005318
【氏名又は名称】パナソニックコネクト株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】須藤 浩章
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC24
5L050CC24
(57)【要約】
【課題】顧客が携帯端末を見なくても、顧客が購入したい商品の場所まで顧客を案内できる情報処理装置を提供すること。
【解決手段】情報処理装置は、商品の陳列場所を案内するサービスの対象である被案内顧客の入店を検知する検知部と、前記被案内顧客によって登録された商品の店舗内における陳列場所を取得する陳列場所取得部と、前記陳列場所までの経路を取得する経路取得部と、前記経路周辺にある表示装置を特定する特定部と、前記表示装置に前記陳列場所を案内する画像を表示する画像表示部と、を有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
商品の陳列場所を案内するサービスの対象である被案内顧客の入店を検知する検知部と、
前記被案内顧客によって登録された商品の店舗内における陳列場所を取得する陳列場所取得部と、
前記陳列場所までの経路を取得する経路取得部と、
前記経路周辺にある表示装置を特定する特定部と、
前記表示装置に前記陳列場所を案内する画像を表示する画像表示部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記画像表示部は、前記経路の変化点周辺にある表示装置に対し、前記経路の変化点でない場所の周辺にある表示装置の画像と異なる画像を表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記画像表示部は、前記サービスの対象でない顧客が前記経路上にいる場合、前記顧客周辺の表示装置には、商品に関する画像を表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記画像表示部は、前記経路の変化点に前記サービスの対象でない顧客がいる場合、前記変化点の周辺にある表示装置には、前記商品に関する画像を表示せず、前記陳列場所を案内する画像を表示する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記画像表示部は、前記陳列場所を案内する画像を、前記経路の始点からの距離に応じて変える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記画像表示部は、前記被案内顧客が複数入店している場合、前記被案内顧客それぞれの位置周辺の表示装置には、前記被案内顧客それぞれが登録した商品の陳列場所を案内する画像を表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記画像表示部は、前記サービスの対象である第1被案内顧客の経路の変化点に、前記サービスの対象である第2被案内顧客の直進経路が重なる場合、前記変化点周辺にある前記表示装置には、前記第1被案内顧客を案内する画像を、前記第2被案内顧客を案内する画像よりも優先して表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記画像表示部は、前記サービスの対象である第1被案内顧客の経路途中に、前記サービスの対象である第2被案内顧客の登録した商品が陳列されている場合、前記第2被案内顧客の事前登録した商品の周辺にある表示装置には、前記第2被案内顧客の事前登録した商品が陳列されていることを示す画像を表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
前記画像表示部は、1つの前記表示装置において、前記サービスの対象である第1被案内顧客と第2被案内顧客とを異なる方向の陳列場所に案内する場合、前記第1被案内顧客を案内する画像と前記第2被案内顧客を案内する画像とを時分割で表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記画像表示部は、前記サービスの対象でないない顧客が前記経路上にいる場合、前記陳列場所を案内する画像と商品に関する画像とが散在して前記表示装置に表示される第1パターンと第2パターンとを交互に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記画像表示部は、前記陳列場所を高さ方向において案内する画像を前記表示装置に表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記画像表示部は、複数の前記被案内顧客に対して、或る高さを基準にして高さ方向において同じ方向を案内する場合、前記或る高さを基準にして前記方向と逆方向にある前記表示装置には、商品に関する画像を表示する、
請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記画像表示部は、前記被案内顧客が複数の商品を登録した場合、前記登録した商品が陳列された場所にある表示装置に、前記商品が陳列されていることを示す画像と、次の商品の陳列場所を案内する画像とを表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記画像表示部は、前記被案内顧客の目線の高さ周辺にある前記表示装置に前記陳列場所を案内する画像を表示する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項15】
商品の陳列場所を案内するサービスの対象である被案内顧客の入店を検知し、
前記被案内顧客によって登録された商品の店舗内における陳列場所を取得し、
前記陳列場所までの経路を取得し、
前記経路周辺にある表示装置を特定し、
前記表示装置に前記陳列場所を案内する画像を表示する、
商品案内方法。
【請求項16】
情報処理装置に、
商品の陳列場所を案内するサービスの対象である被案内顧客の入店を検知し、
前記被案内顧客によって登録された商品の店舗内における陳列場所を取得し、
前記陳列場所までの経路を取得し、
前記経路周辺にある表示装置を特定し、
前記表示装置に前記陳列場所を案内する画像を表示する、
処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、商品案内方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、携帯端末を見ながら歩くことを誘発せずに、携帯端末を携行するユーザに案内情報を提供する案内システムが開示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-176960号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
購入したい商品が店舗内のどの場所にあるのか、顧客において分かり難い場合がある。また、スマートフォンといった携帯端末の操作が不慣れな顧客がいる。そのため、顧客が携帯端末を見ずに、購入したい商品まで案内できるシステムが望まれる。
【0005】
なお、特許文献1では、ユーザが目的地情報を入力する。そのため、特許文献1では、店舗内における商品の位置を、ユーザが知っていなければならない。
【0006】
本開示の非限定的な実施例は、顧客が携帯端末を見なくても、顧客が購入したい商品の場所まで顧客を案内できる情報処理装置、商品案内方法、及びプログラムの提供に資する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施例に係る情報処理装置は、商品の陳列場所を案内するサービスの対象である被案内顧客の入店を検知する検知部と、前記被案内顧客によって登録された商品の店舗内における陳列場所を取得する陳列場所取得部と、前記陳列場所までの経路を取得する経路取得部と、前記経路周辺にある表示装置を特定する特定部と、前記表示装置に前記陳列場所を案内する画像を表示する画像表示部と、を有する。
【0008】
本開示の一実施例に係る商品案内方法は、商品の陳列場所を案内するサービスの対象である被案内顧客の入店を検知し、前記被案内顧客によって登録された商品の店舗内における陳列場所を取得し、前記陳列場所までの経路を取得し、前記経路周辺にある表示装置を特定し、前記表示装置に前記陳列場所を案内する画像を表示する。
【0009】
本開示の一実施例に係るプログラムは、情報処理装置に、商品の陳列場所を案内するサービスの対象である被案内顧客の入店を検知し、前記被案内顧客によって登録された商品の店舗内における陳列場所を取得し、前記陳列場所までの経路を取得し、前記経路周辺にある表示装置を特定し、前記表示装置に前記陳列場所を案内する画像を表示する、処理を実行させる。
【0010】
なお、これらの包括的又は具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータープログラム、又は、記録媒体で実現されてもよく、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータープログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【発明の効果】
【0011】
本開示の一実施例によれば、顧客が携帯端末を見なくても、顧客が購入したい商品の場所まで顧客を案内できる。
【0012】
本開示の一実施例における更なる利点及び効果は、明細書及び図面から明らかにされる。かかる利点及び/又は効果は、いくつかの実施形態並びに明細書及び図面に記載された特徴によってそれぞれ提供されるが、1つ又はそれ以上の同一の特徴を得るために必ずしも全てが提供される必要はない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
図1】実施の形態に係る商品案内システムの構成例を示した図
図2】登録情報の一例を示した図
図3】商品案内システムの動作例1を説明する図
図4】商品案内システムの動作例2を説明する図である。
図5】商品案内システムの動作例3を説明する図である。
図6】商品案内システムの動作例4を説明する図である。
図7】商品案内システムの動作例5を説明する図である。
図8】商品案内システムの動作例6を説明する図である。
図9】商品案内システムの動作例7を説明する図である。
図10】商品案内システムの動作例8を説明する図である。
図11】商品案内システムの動作例9を説明する図である。
図12】商品案内システムの動作例10を説明する図である。
図13】商品案内システムの動作例11を説明する図である。
図14】商品案内システムの動作例12を説明する図である。
図15】商品案内システムの動作例13を説明する図である。
図16】商品案内システムの動作例14を説明する図である。
図17】情報処理装置のブロック構成例を示した図
図18】電子棚札のブロック構成例を示した図
図19】情報処理装置の動作例を示したフローチャート
図20】電子棚札の動作例を示したフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面を適宜参照して、本開示の実施の形態について、詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。
【0015】
なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために、提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0016】
<システム構成図>
図1は、実施の形態に係る商品案内システム1の構成例を示した図である。図1に示すように、商品案内システム1は、情報処理装置11と、リーダ装置12と、電子棚札13と、カメラ14と、を有する。図1に示す情報処理装置11、リーダ装置12、電子棚札13、及びカメラ14は、例えば、無線LAN(Local Area Network)といったネットワークN1を介して、互いに接続される。図1には、商品案内システム1の他に、コンビニエンスストアといった店舗A1aと、そのバックヤードA1bと、が示してある。
【0017】
情報処理装置11は、例えば、パーソナルコンピューター又はサーバである。情報処理装置11は、例えば、店舗A1aのバックヤードA1bに配置される。情報処理装置11は、例えば、商品の在庫を管理したり、カメラ14が撮影する店舗A1a内の画像を、情報処理装置11が備えるディスプレイに表示したりする。また、情報処理装置11は、電子棚札13に表示する画像を制御する。
【0018】
リーダ装置12は、例えば、店舗A1a内の出入口に設置される。リーダ装置12は、店舗A1aに来店した、商品の陳列場所の案内サービスを受ける顧客が所持するカードと通信する。以下では、商品の陳列場所の案内サービスを受ける顧客を、被案内顧客と称することがある。また、商品の陳列場所の案内サービスを、案内サービスと称することがある。
【0019】
リーダ装置12は、リーダ装置12にかざされた被案内顧客のカード情報を読み取り、情報処理装置11に送信する。顧客のカード情報は、例えば、被案内顧客を識別する識別情報である。以下では、被案内顧客を識別する識別情報を、顧客IDと称することがある。
【0020】
なお、情報処理装置11は、店舗A1aに来店した被案内顧客を識別できればよい。従って、顧客IDを取得する装置及び顧客IDを示す媒体は、リーダ装置12及びカードに限定されない。リーダ装置12は、ブルートゥース(登録商標)といった無線通信を行う装置であってもよい。カードに代わる被案内顧客が所持する物は、スマートフォンといった、無線通信機能を備えた携帯端末であってもよい。すなわち、無線装置が携帯端末と無線通信し、携帯端末に記憶された顧客IDを受信してもよい。そして、無線装置は、受信した顧客IDを情報処理装置11に送信してもよい。また、情報処理装置11は、予め登録した被案内顧客の顔画像と、カメラ14が撮影する画像とに基づいて、店舗A1aに来店する被案内顧客を識別してもよい。
【0021】
電子棚札13は、例えば、店舗A1a内に設置された商品棚の棚板前面に取り付けられ、商品棚に置かれた商品に関する商品情報を表示する。例えば、電子棚札13は、情報処理装置11の制御に基づいて、商品棚に置かれた商品の商品名や価格といった商品情報を表示する。
【0022】
また、電子棚札13は、情報処理装置11の制御に基づいて、店舗A1aに来店した被案内顧客を、被案内顧客が求める商品(被案内顧客が購入したい商品)の陳列場所まで案内する画像を表示する。電子棚札13は、表示装置と称されてもよい。
【0023】
カメラ14は、例えば、店舗A1aの天井や壁に設置され、店舗A1a内を撮影する。
【0024】
<案内サービスの登録>
被案内顧客は、店舗A1aにおいて案内サービスを受ける場合、例えば、自宅において事前に案内サービスを受けたい商品の商品情報と、顧客IDとを情報処理装置11に登録する。例えば、被案内顧客は、パーソナルコンピューター又はスマートフォンといった端末を用いて、店舗A1aのWebページにアクセスし、商品の案内サービスを受けたい商品の商品情報と顧客IDとを情報処理装置11に登録する。被案内顧客が登録する商品情報は、例えば、商品名であってもよいし、JAN(Japanese Article Number)といった商品の識別コードあってもよいし、被案内顧客がカメラで撮影した商品の画像であってもよい。
【0025】
なお、顧客IDは、例えば、被案内顧客が案内サービスを初めて受けるときに、情報処理装置11によって割り振られてもよい。そして、割り振られた顧客IDを記憶したカードが、被案内顧客に付与されてもよい。情報処理装置11は、被案内顧客が案内サービスを初めて受けるときに、被案内顧客の氏名、年齢、性別、及び身長といった属性情報を受付けてもよい。なお、杖や車椅子を使用しているなどといった属性情報を受付けてもよい。また、要介護度や持病といった属性情報を受付けてもよい。
【0026】
図2は、登録情報D1の一例を示した図である。図2に示すように、情報処理装置11の記憶部には、顧客IDと、商品情報と、属性情報と、が対応付けられて記憶される。商品情報は、1つであってもよいし、複数であってもよい。
【0027】
図2の例では、顧客ID「xxxxx」の被案内顧客が、商品A、商品B、及び商品Cの案内サービスを登録している。従って、顧客ID「xxxxx」の被案内顧客が、店舗A1aに訪れたとき、商品A、商品B、及び商品Cの陳列場所が、電子棚札13によって案内される。
【0028】
なお、一例として、高齢者といった、買い物には行けるが、購入したい商品の陳列場所を探すのが困難な人が当該案内サービスを受けてもよい。また、高齢者といった、商品情報と顧客IDとの事前登録が困難な人は、家族、介護職員、ヘルパーなどが商品情報と顧客IDとを事前登録してもよい。
【0029】
<動作例1>
図3は、商品案内システム1の動作例1を説明する図である。図3において、図1と同じ構成要素には同じ符号が付してある。図3には、店舗A1aに来店した被案内顧客A3aが示してある。また、図3には、電子棚札13のディスプレイに表示される画像A3b,A3cが示してある。
【0030】
被案内顧客A3aは、店舗A1a内の出入口に設置されたリーダ装置12にカードをかざす。リーダ装置12は、かざされたカードの情報(顧客ID)を読み取り、情報処理装置11に送信する。
【0031】
情報処理装置11は、リーダ装置12から送信された顧客IDに基づいて、記憶部に記憶された登録情報D1を参照し、顧客IDに対応する商品情報を取得する。すなわち、情報処理装置11は、被案内顧客A3aの案内サービスを受ける商品の商品情報を取得する。以下では、被案内顧客の案内サービスを受ける商品を、案内商品と称することがある。なお、案内商品は、被案内顧客が購入する又は購入したい商品と捉えることができる。
【0032】
情報処理装置11は、取得した商品情報に基づいて、記憶部に記憶される商品の陳列情報(商品の陳列場所を示す情報)を参照し、取得した商品情報の商品の陳列場所を取得する。すなわち、情報処理装置11は、被案内顧客A3aの案内商品が陳列された陳列場所を取得する。
【0033】
情報処理装置11は、店舗A1a内のマップ情報を参照して、店舗A1aの出入口(リーダ装置12)から、被案内顧客A3aの案内商品の陳列場所までの案内経路を取得(算出)する。情報処理装置11は、記憶部に記憶される電子棚札13の配置位置(設置位置)を示す棚札情報を参照し、取得した案内経路上にある電子棚札13を取得する。
【0034】
情報処理装置11は、店舗A1aの出入口から、被案内顧客A3aの案内商品が陳列された陳列場所までの案内経路上にある電子棚札13には、例えば、図3の画像A3bに示すように矢印を表示し、案内商品の陳列場所を案内する。
【0035】
情報処理装置11は、被案内顧客A3aの案内商品が陳列された陳列場所の電子棚札13には、例えば、図3の画像A3cに示すように、被案内顧客A3aの求める案内商品が、当該電子棚札13の位置に有ることを示す画像を表示する。
【0036】
このように、情報処理装置11は、店舗A1aの出入口から、被案内顧客A3aの案内商品の陳列場所までの案内経路上にある電子棚札13に、被案内顧客A3aを案内する画像(案内サービスに関する画像)を表示する。これにより、情報処理装置11は、被案内顧客A3aが携帯端末を見なくても、被案内顧客A3aが購入したい商品の場所まで案内できる。
【0037】
また、情報処理装置11は、被案内顧客A3aの顧客IDと、案内商品の商品情報とを事前に受け付け、店舗A1a内の商品の陳列情報と、マップ情報とに基づいて、店舗A1aの出入口から、被案内顧客A3aの案内商品の陳列場所までの案内経路を算出する。これにより、被案内顧客A3aは、購入したい商品の店舗A1a内における位置を登録しなくても、購入したい商品の商品情報を事前に登録すればよく、店舗A1a内における商品の位置を知らなくてもよい。
【0038】
なお、情報処理装置11は、被案内顧客A3aが来店してから、一定時間、案内商品の陳列場所を案内する画像を電子棚札13に表示してもよい。情報処理装置11は、一定時間が経過すると、電子棚札13に表示していた案内商品の陳列場所を案内する画像を、商品情報の画像に戻してもよい。一定時間は、例えば、年齢、性別、及び身長といった被案内顧客の身体に関する属性情報に基づいて、被案内顧客の移動速度(例えば、歩く速度)を算出し、算出した被案内顧客の移動速度と、店舗A1aの出入口から案内商品の陳列場所までの距離と、から算出されてもよい。
【0039】
また、一定時間が経過し、陳列場所を案内する画像が表示されなくなったとしても、被案内顧客A3aが電子棚札13の近傍に存在することが確認できた場合には、電子棚札13の表示を、陳列場所を案内する画像に戻してもよい。被案内顧客A3aが電子棚札13の近傍に存在することは、例えば、被案内顧客A3aが電子棚札13または電子棚札13近傍に設置されたリーダ装置にカードをかざしたり、被案内顧客A3aの顔を店内カメラで認識したりすることで確認できる。
【0040】
また、情報処理装置11は、カメラ14の画像に含まれる被案内顧客A3aと、マップ情報とに基づいて、店舗A1a内における被案内顧客A3aの位置を取得してもよい。情報処理装置11は、取得した被案内顧客A3aの位置と、棚札情報とに基づいて、被案内顧客A3aの周辺にある電子棚札13を特定(取得)してもよい。情報処置装置11は、特定した電子棚札13に、案内商品の陳列場所を案内する画像を表示してもよい。
【0041】
<動作例2>
図4は、商品案内システム1の動作例2を説明する図である。図4において、図3と同じ構成要素には同じ符号が付してある。図4には、図3に対し、電子棚札13のディスプレイに表示される画像A4aが示してある。図4では、図3と異なる動作について説明する。
【0042】
上記の<動作例1>で説明したように、情報処理装置11は、店舗A1aの出入口から、案内商品の陳列場所までの案内経路を算出する。情報処理装置11は、算出した案内経路に変化点が含まれる場合、変化点周辺の電子棚札13には、例えば、直進経路といった変化点のない場所にある電子棚札13と異なる画像を表示する。変換点とは、例えば、案内経路の方向が変わる(曲がる)箇所と捉えてもよい。また、直進経路とは、例えば、案内経路の方向が変わらない直線状の経路であるが、緩やかに曲がっている経路など進行方向に大きな変化のない経路も直進経路に含まれる。
【0043】
例えば、情報処理装置11は、図4の画像A4aに示すように、案内経路の方向が変わる場所の電子棚札13においては、被案内顧客A13aが進むべき方向を示す文字と折れ曲がった矢印とを表示する。情報処理装置11は、直進経路上にあるその他の電子棚札13には、図4の画像A3b,A3cに示すように、直進を示す矢印を表示する。
【0044】
このように、情報処理装置11は、案内経路の変化のある場所の周辺にある電子棚札13に対し、案内経路上の他の電子棚札13とは異なる画像を表示する。これにより、情報処理装置11は、被案内顧客A3aに対し、より分かりやすい案内を行うことができる。
【0045】
上記では、文字を表示するとしたが、これに限られない。情報処理装置11は変化点周辺の電子棚札13には、例えば、案内経路上にある他の電子棚札13に表示される矢印と異なる色の矢印を表示してもよい。また、情報処理装置11は、変化点周辺の電子棚札13の画像を点滅させてもよい。また、情報処理装置11は、変化点周辺の電子棚札13では、音声を出力させてもよい。
【0046】
<動作例3>
図5は、商品案内システム1の動作例3を説明する図である。図5において、図3と同じ構成要素には同じ符号が付してある。図5には、図3に対し、案内サービスを受けてない顧客A5aと、電子棚札13のディスプレイに表示される画像A5bが示してある。図5では、図3と異なる動作について説明する。
【0047】
情報処理装置11は、電子棚札13が案内サービスの案内経路上にあっても、案内サービスを受けてない顧客A5aの周辺における電子棚札13には、案内商品の経路案内の画像を表示せず、商品情報を表示する。
【0048】
例えば、図5に示す電子棚札13x,13y,13zは、被案内顧客A3aの案内商品の案内経路上にあるとする。情報処理装置11は、案内サービスを受けてない顧客A5aの周辺にある電子棚札13yには、図5の画像A5bに示すように、商品の商品名及び価格といった商品情報を表示する。情報処理装置11は、案内サービスを受けてない顧客A5aの周辺にない、被案内顧客A3aの案内商品の案内経路上にある電子棚札13x,13zには、図5の画像A3b,A3cに示すように、案内サービス(経路案内)に関する画像を表示する。
【0049】
なお、情報処理装置11は、カメラ14の画像に基づいて、被案内顧客A3aと顧客A5aとを識別(区別)してもよい。例えば、情報処理装置11は、リーダ装置12にカードをかざした人物の顔画像を記憶する。情報処理装置11は、記憶した人物(すなわち、被案内顧客)の顔画像と、店員の顔画像以外の顔画像の人物を、顧客A5aを判定する。これにより、情報処理装置11は、被案内顧客A3aと顧客A5aとを識別できる。
【0050】
このように、情報処理装置11は、顧客A5aが案内商品の案内経路上に居る場合、電子棚札13に案内サービスに関する画像を表示せず、商品情報を表示する。これにより、情報処理装置11は、被案内顧客A3aに対しては、購入したい商品の場所まで案内でき、顧客A5aに対しては、商品棚に陳列された商品の商品情報を提供できる。
【0051】
なお、案内商品の案内経路上の一部(例えば、1又は2)の電子棚札13が、商品情報を表示しても、被案内顧客A3aは、案内経路を見失わないと推定される。例えば、電子棚札13には、矢印の画像といった、案内商品がある場所を示す方向の情報が表示される。そのため、被案内顧客A3aは、途中に商品情報を表示する電子棚札13があっても、その手前の電子棚札13が示す方向先の電子棚札13(例えば、1つ又は2つ先の電子棚札13)を見ることにより、案内商品の続きの経路案内を認識できる。
【0052】
<動作例4>
図6は、商品案内システム1の動作例4を説明する図である。図6において、図4と同じ構成要素には同じ符号が付してある。図6には、図4に対し、案内サービスを受けていない顧客A6aが示してある。図6では、図4と異なる動作について説明する。
【0053】
情報処理装置11は、案内経路の変化点にある電子棚札13には、その電子棚札13の周辺に案内サービスを受けていない顧客がいても、案内サービスに関する情報を優先して表示する。
【0054】
例えば、図6において、案内サービスを受けていない顧客A6aは、案内サービスの案内経路上の変化点に居るとする。この場合、情報処理装置11は、変化点周辺にある電子棚札13には、商品情報の画像でなく、図6の画像A4aに示すように、案内サービスに関する画像を表示する。
【0055】
このように、情報処理装置11は、変化点といった経路案内が分かり難くなる場所の電子棚札13には、案内サービスに関する画像を商品情報に関する画像に優先して表示する。これにより、情報処理装置11は、高齢者といった被案内顧客に対し、細心のサービスを提供できる。
【0056】
なお、情報処理装置11は、案内サービスを受けていない顧客の存在によって、連続する電子棚札13に商品情報に関する画像を表示することになる場合、商品情報に関する画像を表示する電子棚札13を制限してもよい。例えば、情報処理装置11は、1つおきに、商品情報に関する画像を電子棚札13に表示してもよい。これにより、情報処理装置11は、高齢者といった被案内顧客に対し、細心かつ分かりやすい案内サービスを提供できる。
【0057】
<動作例5>
図7は、商品案内システム1の動作例5を説明する図である。図7では、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。図7には、店舗A1aの出入口から案内商品の陳列場所までの案内経路上周辺における電子棚札13が示してある。すなわち、図7には、案内サービスに関する画像が表示される電子棚札13が示してある。図7に示すパターン1及びパターン2は、電子棚札13に表示される画像(の一部)を示す。
【0058】
情報処理装置11は、経路の始点である店舗A1aの出入口から案内商品の陳列場所までの案内経路上の周辺における電子棚札13の画像を、経路の始点である店舗A1aの出入口から案内商品の陳列場所までの距離に応じて変える。例えば、図7のパターン1に示すように、情報処理装置11は、案内商品の陳列場所を案内する矢印の色、濃淡、又は模様を変える。例えば、図7のパターン2に示すように、情報処理装置11は、案内商品の陳列場所を案内する矢印の大きさを変える。
【0059】
情報処理装置11は、案内商品の陳列場所に近い電子棚札13ほど、案内商品の陳列場所が近いことが想起される画像を表示する。例えば、図7のパターン1に示すように、情報処理装置11は、案内商品の陳列場所に近い電子棚札13ほど、表示する矢印の色を濃くする。例えば、図7のパターン2に示すように、情報処理装置11は、案内商品の陳列場所に近い電子棚札13ほど、表示する矢印の大きさを大きくする。
【0060】
このように、情報処理装置11は、案内サービスに関する画像を表示する電子棚札13の画像を、経路の始点から案内商品の陳列場所までの距離に応じて変える。これにより、情報処理装置11は、高齢者といった被案内顧客に対し、細心かつ分かりやすい案内サービスを提供できる。
【0061】
なお、リーダ装置12が店舗の出入口から離れた場所に設置されている場合などには、経路の始点は店舗A1aの出入口とは異なる箇所になる。この場合、情報処理装置11は、電子棚札13の画像を、店舗A1aの出入口とは異なる経路の始点から案内商品の陳列場所までの距離に応じて変えるようにしてもよい。
【0062】
<動作例6>
図8は、商品案内システム1の動作例6を説明する図である。図8では、図7と同様に、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。
【0063】
情報処理装置11は、複数の被案内顧客を案内商品まで案内する場合、各被案内顧客が電子棚札13の前を通過する時間を予測し、予測した時間に基づいて、各被案内顧客に合った案内サービスに関する画像を電子棚札13に表示する。
【0064】
例えば、情報処理装置11は、各被案内顧客が入店した時刻と、各被案内顧客の移動速度とに基づいて、各被案内顧客の案内商品の案内経路上における位置を判定する。情報処理装置11は、判定した位置周辺の電子棚札13に、各被案内顧客に合った案内サービスに関する画像を表示する。
【0065】
具体的には、情報処理装置11は、図8の矢印A7aに示す案内経路上に高齢者#1が位置し、矢印A7bに示す案内経路上に高齢者#2が位置し、矢印A7cに示す案内経路上に高齢者#3が位置していると判定する。高齢者#1が案内商品の陳列場所に最も近く、高齢者#2が高齢者#1の次に案内商品の陳列場所に近く、高齢者#3が高齢者#2の次に案内商品の陳列場所に近いとする。この場合、情報処理装置11は、高齢者#1の位置から案内商品の陳列場所にある電子棚札13には、図8の点線枠A7d内の矢印に示すように、高齢者#1に対する案内サービス画像を表示する。情報処理装置11は、高齢者#2の位置から高齢者#1の場所にある電子棚札13には、図8の点線枠A7e内の矢印に示すように、高齢者#2に対する案内サービス画像を表示する。情報処理装置11は、高齢者#3の位置から高齢者#2の場所にある電子棚札13には、図8の点線枠A7f内の矢印に示すように、高齢者#3に対する案内サービス画像を表示する。
【0066】
このように、情報処理装置11は、複数の被案内顧客の位置を判定する。情報処理装置11は、判定した各被案内顧客の位置周辺の電子棚札13には、各被案内顧客における案内サービスに関する画像を表示する。これにより、情報処理装置11は、店舗A1a内に複数の被案内顧客が居ても、適切に案内サービスを提供できる。
【0067】
なお、上記では、情報処理装置11は、各被案内顧客が入店した時刻と、各被案内顧客の移動速度とに基づいて、各被案内顧客の案内経路上における位置を判定したが、これに限られない。情報処理装置11は、カメラ14の画像に基づいて、各被案内顧客の案内経路上における位置を判定してもよい。
【0068】
また、情報処理装置11は、各被案内顧客の所持するスマートフォン等の端末との無線通信により各被案内顧客の案内経路上における位置を判定してもよい。
【0069】
<動作例7>
図9は、商品案内システム1の動作例7を説明する図である。図9では、図7と同様に、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。
【0070】
図9では、情報処理装置11は、複数の被案内顧客それぞれに対し、被案内顧客それぞれにおける案内商品までの陳列場所を案内する。例えば、情報処理装置11は、商品に関する情報も電子棚札13に表示し、高齢者#1には、商品1の陳列場所を案内し、高齢者#2には、商品2の陳列場所を案内する。
【0071】
情報処理装置11は、複数の被案内顧客における案内経路のうち、変化点を有する案内経路が含まれる場合、変化点周辺の電子棚札13には、変化点であることを示す画像を優先して表示する。
【0072】
例えば、図9に示す点線枠A9aの位置は、商品2の案内経路の変化点とする。この場合、情報処理装置11は、変化点周辺の電子棚札13(点線枠A9a内の電子棚札13)には、商品2において変化点であることを示す画像を優先して表示する。例えば、情報処理装置11は、変化点周辺の電子棚札13(点線枠A9a内の電子棚札13)には、画像A9bに示すように、商品2の陳列場所の方向を示す折れ曲がった矢印を表示する。
【0073】
このように、情報処理装置11は、或る被案内顧客(例えば、高齢者#2)の案内経路の変化点に、別の被案内顧客(例えば、高齢者#1)の直進経路が重なる場合、変化点の周辺にある電子棚札13には、変化点であることを示す画像を優先して表示する。これにより、情報処理装置11は、変化点といった案内経路が分かり難い場所において、被案内顧客に対し、細心かつ分かりやすい案内サービスを提供できる。
【0074】
なお、変化点の案内表示のために、案内経路が表示されなくなった被案内顧客は、案内経路が表示されなくなった電子棚札13の前の電子棚札13が示していた方向先の電子棚札13を見回すと想定される。例えば、図9の高齢者#1は、点線枠A9aに示す電子棚札13の前の電子棚札13(矢印A9cに示す電子棚札13)が示していた方向先の電子棚札13(矢印A9dに示す電子棚札13)を見回すと想定される。
【0075】
従って、案内経路が表示されなくなった被案内顧客は、被案内顧客の案内商品に関する案内サービスの画像が表示された電子棚札13を見つけると想定される。例えば、図9の高齢者#1は、矢印A9dに示す、商品1の案内サービスに関する画像が表示された電子棚札13を見つけると想定される。
【0076】
<動作例8>
図10は、商品案内システム1の動作例8を説明する図である。図10では、図7と同様に、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。
【0077】
図10では、情報処理装置11は、複数の被案内顧客それぞれに対し、被案内顧客それぞれにおける案内商品までの陳列場所を案内する。例えば、高齢者#1には、商品1の陳列場所を案内し、高齢者#2には、商品2の陳列場所を案内する。
【0078】
情報処理装置11は、複数の被案内顧客のうちの或る被案内顧客の案内経路途中に、別の被案内顧客の案内商品が陳列されている場合、別の被案内顧客の案内商品が陳列されている場所の周辺にある電子棚札13には、別の被案内顧客の案内商品が陳列されていることを示す画像を優先して表示する。
【0079】
例えば、図10に示すように、高齢者#2の案内経路A10aは、高齢者#1の案内経路A10bと途中まで同じであり、高齢者#2の案内商品(商品2)が、点線枠A10cに示すように、高齢者#1の案内経路A10bの途中に陳列されているとする。この場合、情報処理装置11は、高齢者#1の案内経路A10bの途中にある点線枠A10c内の電子棚札13には、高齢者#2の案内商品が陳列されていることを示す画像を優先して表示する。
【0080】
このように、情報処理装置11は、或る被案内顧客の案内経路途中に、別の被案内顧客の案内商品が陳列されている場合、別の被案内顧客の案内商品の周辺にある電子棚札13には、別の被案内顧客の案内商品が陳列されていることを示す画像を優先して表示する。これにより、情報処理装置11は、複数の被案内顧客に案内サービスを提供できるとともに、被案内顧客が案内商品の場所を見逃すことを抑制できる。
【0081】
なお、高齢者#1は、上記の<動作例7>と同様に、高齢者#1の案内経路が表示されなくなった点線枠A10cの先の電子棚札13を見つけると想定される。
【0082】
<動作例9>
図11は、商品案内システム1の動作例9を説明する図である。図11では、図7と同様に、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。
【0083】
1つの場所において、複数の被案内顧客が異なる案内経路となる場合、情報処理装置11は、複数の被案内顧客それぞれの案内経路を示す画像を時分割で電子棚札13に表示する。
【0084】
例えば、図11に示すように、点線枠A11aの場所において、高齢者#1と高齢者#2との案内経路が異なるとする。この場合、情報処理装置11は、変化点にある点線枠A11a内に示す電子棚札13においては、高齢者#1の案内商品(商品1)における案内経路の画像と、高齢者#2の案内商品(商品2)における案内経路の画像とを時分割で表示する。例えば、情報処理装置11は、図11の矢印A11bに示すように、商品1の案内経路と、商品2の案内経路とを時分割で表示する。
【0085】
このように、情報処理装置11は、複数の被案内顧客において、変化点となる場所の周辺の電子棚札13には、複数の被案内顧客それぞれの案内経路を時分割で表示する。これにより、複数の被案内顧客に対し、案内商品の陳列場所を適切に案内できる。
【0086】
<動作例10>
図12は、商品案内システム1の動作例10を説明する図である。図12では、図7と同様に、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。
【0087】
情報処理装置11は、店舗A1a内に顧客と被案内顧客とが居る場合、被案内顧客の案内サービスの案内経路上にある複数の電子棚札13に、商品情報に関する画像(通常表示の画像)と、案内サービスに関する画像とを、時分割で切り替えて表示する。
【0088】
例えば、情報処理装置11は、図12のパターン1に示すように、或る時刻には、左から奇数番目の電子棚札13には、被案内顧客である高齢者向けの案内サービスに関する画像を表示し、左から偶数番目の電子棚札13には、顧客向けの商品情報に関する画像を表示する。情報処理装置11は、図12のパターン2に示すように、或る時刻には、左から偶数番目の電子棚札13には、被案内顧客である高齢者向けの案内サービスに関する画像を表示し、左から奇数番目の電子棚札13には、顧客向けの商品情報に関する画像を表示する。すなわち、情報処理装置11は、パターン1とパターン2とを時分割で表示する。
【0089】
このように、情報処理装置11は、サービスに登録していない顧客が被案内顧客の案内経路上にいる場合、案内サービスに関する画像と商品情報に関する画像とが散在して電子棚札13に表示されるパターン1とパターン2とを交互に表示する。これにより、情報処理装置11は、被案内顧客に対して、案内商品の陳列場所を案内でき、顧客に対しては、商品名や価格といった商品情報を提供できる。
【0090】
なお、情報処理装置11は、通常表示の画像を表示する電子棚札13において、隣接する案内サービスの画像を表示する電子棚札13における商品の商品情報も表示してもよい。例えば、図12の点線枠A12a内の電子棚札13は、隣接する電子棚札13における商品の商品情報も表示してもよい。
【0091】
また、図12の例では、情報処理装置11は、案内経路上における電子棚札13に対し、通常表示の画像と案内サービスの画像とを交互に表示したが、これに限られない。情報処理装置11は、案内経路上における電子棚札13に対し、通常表示の画像と案内サービスの画像とをN個(Nは2以上の整数)おきに交互に表示してもよい。
【0092】
また、情報処理装置11は、通常表示の画像と案内サービスの画像とを不均等な間隔で交互に表示してもよい。例えば、情報処理装置11は、いずれか一方の画像をN個連続した電子棚札13に表示し、他方の画像をM個(MはNより小さい整数)連続した電子棚札13に表示するような形で通常表示の画像と案内サービスの画像とを交互に表示してもよい。この場合、通常表示の画像と案内サービスの画像とのどちらをより多く表示するかは変更可能であってもよい。例えば、被案内顧客の人数が増えるほど、より多くの電子棚札13に案内サービスの画像を表示してもよい。このようにすることで、案内サービスの画像が被案内顧客の目に留まり易くなるため、被案内顧客が案内サービスを見逃してしまう可能性を低減できる。
【0093】
<動作例11>
図13は、商品案内システム1の動作例11を説明する図である。図13では、図7と同様に、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。
【0094】
案内商品を陳列する商品棚が複数段の商品棚である場合、情報処理装置11は、被案内顧客を、案内商品の水平方向における陳列場所まで、電子棚札13の画像で案内し、それから高さ方向に関する画像を電子棚札13に表示して、案内商品の陳列場所を案内する。
【0095】
例えば、図13の点線枠A13a内に示す電子棚札13は、1つの商品棚の各段(各棚板)に設置された電子棚札を示す。情報処理装置11は、点線枠A13b内に示す電子棚札13において、高齢者#1及び高齢者#2といった被案内顧客を、案内商品の水平方向における陳列場所(点線枠A13cに示す位置)まで案内する。
【0096】
情報処理装置11は、高齢者#1及び高齢者#2といった被案内顧客を、案内商品の水平方向における陳列場所まで案内すると、案内商品の水平方向における陳列場所の高さ方向に設置された電子棚札13(点線枠A13a内に示す電子棚札13)に、案内商品の陳列場所を案内する高さ方向の画像を表示する。
【0097】
例えば、情報処理装置11は、高齢者#1の案内商品(商品1)について、上矢印の画像を電子棚札13に表示して案内する。情報処理装置11は、高齢者#2の案内商品(商品2)について、下矢印の画像を電子棚札13に表示して案内する。情報処理装置11は、高齢者#1と高齢者#2との案内経路の変化点となる場所の電子棚札13(点線枠A13c内の電子棚札13)には、高齢者#1と高齢者#2とのそれぞれの案内経路を時分割で表示する。
【0098】
このように、情報処理装置11は、案内商品の水平方向における陳列場所の高さ方向に設置された電子棚札13に、案内商品の陳列場所を案内する高さ方向の画像を表示する。これにより、情報処理装置11は、被案内顧客に対し、商品棚の高い位置に陳列された案内商品又は商品棚の高い位置に陳列された案内商品の場所を案内できる。
【0099】
なお、本動作例では、水平方向の陳列場所の案内が完了してから高さ方向の陳列を案内しているが、水平方向の案内が完了する前から高さ方向の情報も含めた案内を行うようにしてもよい。具体的には、情報処理装置11は、経路上において陳列場所よりも所定数前の棚札に斜め上または斜め下の矢印を表示することで、陳列場所が上方または下方であることを表示してもよい。このようにすることで、被案内顧客は手の届きにくい高さに商品があることを早期に知ることができるので、店員による補助等の支援を事前に求めることができる。
【0100】
<動作例12>
図14は、商品案内システム1の動作例12を説明する図である。図14では、図7と同様に、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。
【0101】
図13では、案内商品の水平方向における陳列場所において、複数の被案内顧客に対する案内商品の案内経路が上下で別れた。図14では、案内商品の水平方向における陳列場所において、複数の被案内顧客に対する案内商品の案内経路が同じ方向である場合について説明する。
【0102】
案内商品の水平方向における陳列場所において、複数の被案内顧客に対する案内商品の案内経路が同じ方向である場合、情報処理装置11は、案内経路の方向とは逆の方向の電子棚札13には、商品情報に関する画像を表示する。
【0103】
例えば、図14に示すように、高齢者#1,#2は、案内商品の水平方向における陳列場所(図14の点線枠A14aに示す位置)において、上方向に案内されるとする。この場合、情報処理装置11は、点線枠A14aに示す位置を基準にして、下方向にある図14の点線枠A14b内に示す電子棚札13には、商品情報に関する画像を表示する。
【0104】
このように、情報処理装置11は、案内商品の水平方向における陳列場所において、複数の被案内顧客に対する案内商品の高さ方向における案内経路が同じ方向である場合、その方向とは逆の方向の電子棚札13には、商品情報に関する画像を表示する。これにより、情報処理装置11は、被案内顧客に対し、案内サービスを提供できるとともに、店舗A1a内に居る顧客に対し、商品名や価格といった商品情報を提供できる。
【0105】
なお、情報処理装置11は、高齢者#2の経路案内の途中において、高齢者#1の求める商品がある電子棚札13(点線枠A14c内に示す電子棚札13)には、高齢者#2に対する経路案内に関する画像と、高齢者#1が求める案内商品があることを示す画像とを時分割で表示してもよい。または、情報処理装置11は、動作例8で説明したように、高齢者#1が求める案内商品があることを示す画像を優先して電子棚札13に表示してもよい。
【0106】
<動作例13>
図15は、商品案内システム1の動作例13を説明する図である。図15では、図7と同様に、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。
【0107】
被案内顧客が複数の商品の案内サービスを情報処理装置11に登録したとする。この場合、情報処理装置11は、被案内顧客に対し、複数の異なる案内商品の陳列場所を順次案内する。
【0108】
例えば、点線枠A15a内の電子棚札13は、高齢者#1の1つ目の案内商品がある場所の電子棚札とする。この場合、情報処理装置11は、点線枠A15a内の電子棚札13に、高齢者#1が求める案内商品があることを示す画像と、次の案内商品を案内する画像とを表示する。例えば、点線枠A15b内の電子棚札13は、高齢者#2の1つ目の案内商品がある場所の電子棚札とする。この場合、情報処理装置11は、点線枠A15b内の電子棚札13に、高齢者#2が求める案内商品があることを示す画像と、次の案内商品を案内する画像とを表示する。
【0109】
このように、情報処理装置11は、被案内顧客が複数の商品の案内サービスを登録した場合、登録した商品が陳列された場所にある電子棚札13に、商品が陳列されていることを示す画像と、次の商品の陳列場所を案内する画像とを表示する。これにより、情報処理装置11は、被案内顧客に対し、複数の異なる商品の陳列場所を順次案内できる。
【0110】
なお、情報処理装置11は、電子棚札13に、被案内顧客の案内商品があることを示す画像と、次の案内商品を案内する画像とを同時に表示してもよいし、時分割で表示してもよい。
【0111】
また、情報処理装置11は、被案内顧客に対し、次の案内商品を案内するとき、その前の案内商品のために案内画像を表示していた電子棚札13には、商品情報に関する画像を表示してもよい。情報処理装置11は、例えば、被案内顧客の移動速度又はカメラ14の画像から、次の案内商品を案内するときを判定してもよい。
【0112】
<動作例14>
図16は、商品案内システム1の動作例14を説明する図である。図16では、図7と同様に、店舗A1a内に設置される電子棚札13を図示し、その他の構成要素の図示を省略している。
【0113】
情報処理装置11は、被案内顧客の目線の高さ周辺の電子棚札13に、案内サービスに関する画像を表示する。情報処理装置11は、被案内顧客の目線の高さ周辺以外の電子棚札13には、商品情報に関する画像を表示する。
【0114】
例えば、情報処理装置11は、図16の点線枠A16a内に示す電子棚札13には、案内サービスに関する画像を表示する。情報処理装置11は、図16の点線枠A16b内に示す電子棚札13には、商品情報に関する画像を表示する。なお、情報処理装置11は、被案内顧客の目線の高さを、例えば、身長といった被案内顧客の属性情報又はカメラ14の画像に基づいて、算出してもよい。また、被案内顧客が杖や車椅子などを使用しているかどうかも反映して、目線の高さを算出してもよい。
【0115】
このように、情報処理装置11は、被案内顧客の目線の高さ周辺の電子棚札13に、案内サービスに関する画像を表示し、それ以外の高さの電子棚札13に、商品情報に商品情報に関する画像を表示する。これにより、情報処理装置11は、被案内顧客の見やすい位置にて、案内サービスを提供できる。また、情報処理装置11は、顧客に対しても、商品情報を提供できる。
【0116】
<表示の優先度>
情報処理装置11は、複数の被案内顧客が来店した場合、電子棚札13に表示する案内サービスに関する画像の優先度を、下記に基づいて決定してもよい。以下では、数字が小さい程、優先度が高いとする。
・優先度1
被案内顧客が他者を伴わず来店した場合。なお、被案内顧客の年齢が高い順に優先度を高くしてもよいし、要介護度高い順に優先度を高くしてもよい。また、持病を持っている被案内顧客、杖や車椅子を使用している被案内顧客に対して、年齢を問わず優先度を高くしてもよい。更に、障害者に対しても、年齢を問わず優先度を高くしてもよい。
・優先度2
被案内顧客が家族を伴って来店した場合。なお、介護職員などの家族以外の人物を伴って被案内顧客が来店した場合も、優先度2と判定してもよい。
・優先度3
ヘルパーなどのように、高齢者用の買い物などを行う顧客が、被案内顧客を伴わずに単独で来店した場合。
【0117】
なお、優先度の決定に使用する人物の属性は、カードからリーダ装置12を介して読み取られた情報に基づいて決定されてもよい。この場合、同伴者がいるか否かは、各同伴者のカードをリーダ装置12に読み取らせることで推定してもよいし、店内カメラの映像を用いて被案内顧客と周囲の人物との間の距離等から推定してもよい。
【0118】
<案内サービスの開始及び終了の契機>
・開始契機
情報処理装置11は、リーダ装置12から顧客IDを受信したとき、案内サービスを開始してもよい。また、情報処理装置11は、無線装置から顧客IDを受信したとき、案内サービスを開始してもよい。なお、該当被案内顧客が店内カメラで確認できた場合に、案内サービスを開始してもよい。この場合、店内カメラで撮影される人物が該当被案内顧客であるかを確認するために、該当被案内顧客の顔写真などを、事前に登録しておく。
【0119】
・終了契機
情報処理装置11は、被案内顧客の来店後、一定時間経過した場合に、案内サービスを終了してもよい。なお、情報処理装置11は、案内サービスに関する画像を表示した電子棚札を、一斉に通常の画像(商品情報に関する画像)に戻すのではなく、例えば、店舗A1aの出入口から順番に、通常の画像に戻してもよい。また、被案内顧客がレジ付近に滞在することを店内カメラなどで確認できた場合、通常の画像に戻してもよい。
【0120】
<ブロック構成図>
図17は、情報処理装置11のブロック構成例を示した図である。図17に示すように、情報処理装置11は、制御部11aと、記憶部11bと、通信部11cと、表示部11dと、を有する。
【0121】
制御部11aは、情報処理装置11全体を制御する。制御部11aは、例えば、CPU(central processing unit)といったプロセッサーによって構成されてもよい。
【0122】
制御部11aは、顧客ID取得部11aaと、経路取得部11abと、電子棚札特定部11acと、画像分析部11adと、画像表示部11aeと、を有する。制御部11aは、記憶部11bに記憶されたプログラム(案内サービス提供アプリケーション)に従って、前述の各部の機能を実現してもよい。
【0123】
顧客ID取得部11aaは、リーダ装置12と通信し、リーダ装置12がカードから読み取った顧客IDを受信する。
【0124】
経路取得部11abは、受信した顧客IDと、記憶部11bに記憶される登録情報D1、陳列情報、及び、マップ情報と、に基づいて、店舗A1aの出入口から、被案内顧客の案内商品の陳列場所までの案内経路を取得(算出)する。
【0125】
電子棚札特定部11acは、記憶部11bに記憶される棚札情報に基づいて、算出した案内経路上の周辺にある電子棚札13(棚札ID)を特定する。
【0126】
画像分析部11adは、カメラ14の画像を分析し、被案内顧客、案内サービスを受けない顧客、及び店員を識別する。画像分析部11adは、カメラ14の画像を分析し、被案内顧客の移動速度や目線の高さを取得する。
【0127】
画像表示部11aeは、案内商品を案内する画像の画像データを生成する。画像表示部11aeは、生成した画像データを電子棚札13に送信して、電子棚札13のディスプレイに画像を表示する。
【0128】
記憶部11bには、制御部11aに実行させるOS(operating system)のプログラム及びアプリケーションプログラムが記憶される。また、記憶部11bには、制御部11aによる処理に必要な各種データが記憶される。例えば、記憶部11bには、図2で説明した登録情報D1が記憶される。例えば、記憶部11bには、店舗A1a内のマップを示すマップ情報が記憶される。例えば、記憶部11bには、店舗A1a内における電子棚札13の位置を示す棚札情報が記憶される。例えば、記憶部11bには、電子棚札13に表示する画像データが記憶される。記憶部11bは、例えば、SSD(solid state drive)、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ、ROM(Read Only Memory)、及び/又はHDD(hard disk drive)であってもよい。
【0129】
通信部11cは、例えば、無線LANによって、リーダ装置12、電子棚札13,及びカメラ14と通信する。
【0130】
表示部11dは、制御部11aから出力されるデジタル映像データに基づいて映像をディスプレイ(情報処理装置11が備えるディスプレイ)に表示する。ディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイである。
【0131】
なお、顧客ID取得部11aaは、被案内顧客の入店を検知する検知部と捉えてもよい。経路取得部11abは、案内商品の陳列場所を取得する陳列場所取得部を備えていると捉えてもよい。
【0132】
図18は、電子棚札13のブロック構成例を示した図である。図18に示すように、電子棚札13は、制御部13aと、記憶部13bと、通信部13cと、表示部13dと、を有する。
【0133】
制御部13aは、電子棚札13全体を制御する。制御部13aは、例えば、CPUといったプロセッサーによって構成されてもよい。
【0134】
制御部13aは、棚札ID受信部13aaと、画像表示部13abと、を有する。制御部13aは、記憶部13bに記憶されたプログラムに従って、前述の各部の機能を実現してもよい。
【0135】
棚札ID受信部13aaは、情報処理装置11から送信される棚札IDが電子棚札13の棚札IDであるか否か判断する。棚札ID受信部13aaは、情報処理装置11から送信される棚札IDが電子棚札13の棚札IDである場合、棚札IDを受信する。
【0136】
画像表示部13abは、棚札ID受信部13aaが受信した棚札IDに紐づけられている(連結されている)画像データを取得する。画像表示部13abは、取得した画像データに基づく画像を、電子棚札13のディスプレイに表示する。
【0137】
記憶部13bには、制御部13aに実行させるOSのプログラム及びアプリケーションプログラムが記憶される。また、記憶部13bには、制御部13aによる処理に必要な各種データが記憶される。記憶部13bは、例えば、SSD、RAM、フラッシュメモリ、ROM、及び/又はHDDであってもよい。
【0138】
通信部13cは、例えば、無線LANによって、情報処理装置11と通信する。
【0139】
表示部13dは、制御部13aから出力されるデジタル映像データに基づいて映像をディスプレイ(電子棚札13が備えるディスプレイ)に表示する。ディスプレイは、例えば、液晶ディスプレイである。
【0140】
<情報処理装置の動作フロー>
図19は、情報処理装置11の動作例を示したフローチャートである。情報処理装置11は、例えば、図19に示すフローチャートの処理を繰り返し実行する。
【0141】
情報処理装置11は、リーダ装置12から顧客IDを受信したか否かを判定する(S1)。情報処理装置11は、リーダ装置12から顧客IDを受信していない場合(S1のNo)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0142】
情報処理装置11は、リーダ装置12から顧客IDを受信した場合(S1のYes)、S1にて受信した顧客IDに基づいて登録情報D1を参照し、被案内顧客の案内サービスを受ける案内商品の商品情報を取得する(S2)。
【0143】
情報処理装置11は、S2にて取得した商品情報に基づいて、記憶部11bに記憶される商品の陳列情報を参照し、S2にて取得した商品情報の商品(案内商品)の陳列場所を特定(取得)する(S3)。
【0144】
情報処理装置11は、店舗A1a内のマップ情報を参照し、店舗A1aの出入口(リーダ装置12)から、S3にて取得した被案内顧客の案内商品の陳列場所までの案内経路を算出(取得)する(S4)。
【0145】
情報処理装置11は、記憶部11bに記憶される棚札情報を参照し、S4にて取得した案内経路の周辺にある電子棚札13の棚札IDを取得する(S5)。
【0146】
情報処理装置11は、S5にて取得した棚札IDの電子棚札13に、案内サービスに関する画像を送信する(S6)。情報処理装置11は、案内サービスに関する画像の画像データに、S5にて取得した棚札IDを紐づけて(連結して)送信する。
【0147】
なお、情報処理装置11の処理順は、上記のフローチャートに示す処理順に限られない。例えば、情報処理装置11は、被案内顧客が入店する前に、事前に案内サービスに関する画像を表示する電子棚札13を特定していてもよい。情報処理装置11は、被案内顧客が入店したときに、事前に特定していた電子棚札13に、案内サービスに関する画像を表示してもよい。
【0148】
<電子棚札の動作フロー>
図20は、電子棚札13の動作例を示したフローチャートである。電子棚札13は、例えば、図20に示すフローチャートの処理を繰り返し実行する。
【0149】
電子棚札13は、棚札IDを受信する(S11)。
【0150】
電子棚札13は、S11にて受信した棚札IDが、電子棚札13の棚札IDに一致するか否か判定する(S12)。電子棚札13は、S11にて受信した棚札IDが電子棚札13の棚札IDに一致しない場合(S12のNo)、当該フローチャートの処理を終了する。
【0151】
電子棚札13は、S11にて受信した棚札IDが電子棚札13の棚札ID一致する場合(S12のYes)、受信した棚札IDに紐づけられている(連結されている)画像データを取得する(S13)。
【0152】
電子棚札13は、S13にて取得した画像データに基づく画像をディスプレイに表示する(S14)。
【0153】
<実施の形態のまとめ>
情報処理装置11は、案内サービスに登録した被案内顧客の入店を検知する。情報処理装置11は、被案内顧客によって事前登録された商品の店舗内における陳列場所を取得する。情報処理装置11は、店舗の出入口から陳列場所までの案内経路を取得し、案内経路周辺にある電子棚札13を特定する。情報処理装置11は、特定した電子棚札13に陳列場所を案内する画像を表示する。
【0154】
これにより、情報処理装置11は、被案内顧客が携帯端末を見なくても、被案内顧客が購入したい商品の場所まで案内できる。また、被案内顧客は、購入したい商品の店舗内における位置を登録しなくても、購入したい商品の商品情報を事前に登録すればよく、店舗内における商品の位置を知らなくてもよい。
【0155】
<その他変形例>
上述した実施の形態では、被案内顧客は、案内サービスを受けたい旨を予め登録しているものとして説明した。しかし、店舗に入店した後にその場で案内を求めてきた顧客等、あらかじめ登録されていない顧客を被案内顧客として取り扱ってもよい。この場合、情報処理装置11は、例えば、顧客が店内の端末で所望の商品を指定すると、顧客を被案内顧客として、上述した本実施の形態の各動作例の態様で、その商品までの経路を電子棚札13に表示する。すなわち、被案内顧客は、案内サービスの対象となる顧客であれば、事前に登録されていてもよいし、事前に登録されていなくてもよい。
【0156】
上述した実施の形態では、被案内顧客は高齢者であるものとして説明したが、被案内顧客は高齢者には限らない。例えば、経路の案内に用いることのできる端末(例えば、スマートフォン等)を所持していない子供などであってもよい。また、例えば、常連客であるかどうかなど、スマートフォン等の端末を操作する権利または能力とは異なる基準で被案内顧客を選定してもよい。
【0157】
上述した実施の形態では、情報処理装置11は、店舗の出入口から商品の陳列場所までの経路を取得して案内していた。しかし、取得する経路の始点は店舗の出入口でなくともよい。例えば、店舗の入口と出口が異なる場合、情報処理装置11は、入口から商品の陳列場所までの経路を取得して案内してもよい。また、リーダ装置12が、出入口から離れた場所に設置されている場合、情報処理装置11は、リーダ装置12から商品の陳列場所までの経路を取得して案内してもよい。上述した実施の形態では、リーダ装置12でカードの読み取りを行うことが案内を開始する条件であるため、入口からリーダ装置12までの経路は被案内顧客にとって必要ない情報であるためである。また、入口やリーダ装置12等とは異なる箇所を始点とした経路を取得して案内してもよい。例えば、案内を開始する時点で被案内顧客のいる場所に最も近い電子棚札13から商品の陳列場所までの経路を取得して案内してもよい。また、店舗内のカウンターなどを、案内を開始する場所として予め設定しておき、その場所から商品の陳列場所までの経路を取得して案内してもよい。また、各被案内顧客ごとに異なる場所を始点とした経路を取得して案内してもよい。この場合、例えば、被案内顧客は案内を開始して欲しい場所を予め情報処理装置11に登録しておいてもよい。すなわち、経路の始点は店舗の運営者、店舗の設備、または顧客の要望に応じて様々な場所に設定してよい。
【0158】
また、上述した実施の形態では、変化点周辺の電子棚札13には、変化点であることを示す画像を優先して表示する例を説明した。しかし、変化点周辺の電子棚札13の取り扱いはこれには限らない。例えば、情報処理装置11は、変化点周辺の電子棚札13が案内サービスに関する画像の表示を終了して商品情報の表示に戻るまでの時間を、他の電子棚札13が商品情報の表示に戻るまでの時間よりも長くしてもよい。また、情報処理装置11は、被案内顧客が案内サービスに関する商品を購入したことが確認されるまで、変化点周辺の電子棚札13の表示が通常の商品表示に戻らないように制御したりしてもよい。このようにすることで、被案内顧客が案内を確認するよりも前に他の電子棚札13から案内サービスに関する画像の表示が終了してしまった場合であっても、被案内顧客が曲がり角の移動方向を見失ったり、誤って逆方向へ進んでしまったりすることを防ぐことができる。なお、この場合、他の電子棚札13は商品表示を表示する動作に戻っているため、商品表示を見たい他の顧客の利便性もある程度確保することができる。また、情報処理装置11は、案内サービスに関する画像と商品情報とを交互に電子棚札13に表示する場合であっても、変化点周辺の電子棚札13には必ず案内サービスに関する画像を表示するように制御してもよい。このようにすることで、被案内顧客が変化点周辺で道に迷う可能性を低減することができる。また、情報処理装置11は、案内サービスに関する画像を変化点周辺の電子棚札13にのみ表示するようにしてもよい。被案内顧客にとって直進することは比較的容易であるため、このようにすることで、被案内顧客に特化した表示を抑制しつつ、被案内顧客が道に迷う可能性を低減することができる。
【0159】
また、上述した実施の形態では、電子棚札13を案内サービスに関する画像と商品情報を表示する表示装置として用いていたが、店舗内に配置されている他の装置を表示装置として利用してもよい。具体的には、サイネージや、店内に配置された他のモニタ等を表示装置として利用することが挙げられる。
【0160】
また、上述した実施の形態は、店頭での案内以外の案内にも適用できる。例えば、倉庫内から作業者が所望の物品を探す場合に、倉庫内に配置された電子棚札13等の装置を利用して上述した実施の形態と同様の処理を行ってもよい。この場合、店舗における商品の陳列場所に替えて、倉庫における物品の格納場所までの経路が、被案内顧客に相当する作業者に通知される。
【0161】
以上、図面を参照しながら実施の形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかである。そのような変更例又は修正例についても、本開示の技術的範囲に属するものと了解される。また、本開示の趣旨を逸脱しない範囲において、実施の形態における各構成要素は任意に組み合わされてよい。
【0162】
上述の実施の形態においては、各構成要素に用いる「・・・部」という表記は、「・・・回路(circuitry)」、「・・・アッセンブリ」、「・・・デバイス」、「・・・ユニット」、又は、「・・・モジュール」といった他の表記に置換されてもよい。
【0163】
本開示はソフトウェア、ハードウェア、又は、ハードウェアと連携したソフトウェアで実現することが可能である。上記実施の形態の説明に用いた各機能ブロックは、部分的に又は全体的に、集積回路であるLSIとして実現され、上記実施の形態で説明した各プロセスは、部分的に又は全体的に、一つのLSI又はLSIの組み合わせによって制御されてもよい。LSIは個々のチップから構成されてもよいし、機能ブロックの一部又は全てを含むように一つのチップから構成されてもよい。LSIはデータの入力と出力を備えてもよい。LSIは、集積度の違いにより、IC、システムLSI、スーパーLSI、ウルトラLSIと呼称されることもある。
【0164】
集積回路化の手法はLSIに限るものではなく、専用回路、汎用プロセッサー又は専用プロセッサーで実現してもよい。また、LSI製造後に、プログラムすることが可能なFPGA(Field Programmable Gate Array)や、LSI内部の回路セルの接続や設定を再構成可能なリコンフィギュラブル・プロセッサーを利用してもよい。本開示は、デジタル処理又はアナログ処理として実現されてもよい。
【0165】
さらには、半導体技術の進歩又は派生する別技術によりLSIに置き換わる集積回路化の技術が登場すれば、当然、その技術を用いて機能ブロックの集積化を行ってもよい。バイオ技術の適用等が可能性としてありえる。
【産業上の利用可能性】
【0166】
本開示は、店舗内における商品の陳列場所の案内に有用である。
【符号の説明】
【0167】
1 商品案内システム
11 情報処理装置
12 リーダ装置
13 電子棚札
14 カメラ
A1a 店舗
A1b バックヤード
A3a 被案内顧客
D1 登録情報
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
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図17
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図19
図20