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特開2024-175459インクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法及び該方法を実施するインクジェットプリンタ
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  • 特開-インクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法及び該方法を実施するインクジェットプリンタ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175459
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】インクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法及び該方法を実施するインクジェットプリンタ
(51)【国際特許分類】
   B41J 2/165 20060101AFI20241211BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
B41J2/165 401
B41J2/01 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093256
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000116057
【氏名又は名称】ローランドディー.ジー.株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100100354
【弁理士】
【氏名又は名称】江藤 聡明
(72)【発明者】
【氏名】奥野 浩
(72)【発明者】
【氏名】伊能 一樹
【テーマコード(参考)】
2C056
【Fターム(参考)】
2C056EA14
2C056EC23
2C056EC35
2C056FA10
2C056JB04
2C056JB08
2C056JB15
(57)【要約】
【課題】ワイパによるインク吐出面への洗浄液塗布工程の中途で洗浄液が液切れとなり、その状態でワイピングが行われてもインク吐出面の充分なクリーニング効果が得られない。
【解決手段】吐出面1a全域に対する洗浄液50の塗布が複数の領域に分けて行われることにより、各領域にそれぞれ充分な洗浄液50が塗布され、洗浄液50の塗布が不十分な領域の発生が回避されて充分なクリーニング効果が得られる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
インクを吐出するノズルの吐出口が下方に向けて並べられた吐出口列が所定間隔をもって配列されて設けられたインク吐出面を有するヘッドと、
該ヘッドの下方に配置され該ヘッドに対する相対的な移動動作によって前記インク吐出面への洗浄液塗布動作及びワイピング動作を行うワイパと、
該ワイパに洗浄液を供給可能な洗浄液供給機構と、
該洗浄液供給機構による前記ワイパへの前記洗浄液の供給、前記ワイパ及び前記ヘッドによる前記洗浄液塗布動作及び前記ワイピング動作を制御する制御部と、
を有し、
前記ワイパを待機エリアから前記インク吐出面への前記洗浄液塗布動作及び前記ワイピング動作の可能な位置へ移動させて静止させ、前記ヘッドと前記ワイパの前記相対的な移動動作により前記インク吐出面への前記洗浄液塗布動作及び前記ワイピング動作を行うインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法において、
前記待機エリアに在る前記ワイパに前記洗浄液供給機構から前記洗浄液を供給する洗浄液供給ステップ(S1)と、
該洗浄液供給ステップの後、前記相対的な移動動作により前記ワイパを前記インク吐出面への洗浄液塗布動作の可能な位置へ移動させて静止させ、前記ヘッドの前記相対的な移動動作による前記インク吐出面への前記洗浄液塗布動作を開始する洗浄液塗布開始ステップ(S2)と、
該洗浄液塗布開始ステップ後、前記ヘッドを前記ワイパが前記インク吐出面の途中位置に在る状態で停止させる洗浄液塗布途中停止ステップ(S3)と、
前記ワイパを前記洗浄液塗布可能位置から前記待機エリアまで戻すワイパ戻しステップ(S4)と、
前記待機エリアに戻された前記ワイパに前記洗浄液供給機構から前記洗浄液を再度供給する洗浄液再供給ステップ(S5)と、
前記洗浄液の再供給された前記ワイパを前記洗浄液塗布可能位置へ復帰させるワイパ復帰ステップ(S6)と、
該復帰された前記ワイパにて前記途中位置より先の洗浄液未塗布部分について前記洗浄液塗布開始ステップを行うように前記ヘッドの前記相対的な移動動作を再開させるヘッド再移動ステップ(S7)と、を含み、
前記洗浄液供給ステップ(S1)と前記洗浄液塗布開始ステップ(S2)を行った後、前記洗浄液塗布途中停止ステップ(S3)、前記ワイパ戻しステップ(S4)、前記洗浄液再供給ステップ(S5)、前記ワイパ復帰ステップ(S6)及び前記ヘッド再移動ステップ(S7)を1回以上行い、その後、前記インク吐出面を前記ワイパによって前記ワイピング動作を行うワイピングステップ(S8)を実行することを特徴とするインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法。
【請求項2】
前記ワイパ復帰ステップ(S6)における前記ワイパの前記洗浄液塗布可能位置への復帰動作は、
前記ワイパを前記インク吐出面に当接させてさらに上昇させて押し付ける動作と前記ヘッド再移動ステップ(S7)における前記ヘッドの移動動作を併せた複合動作であることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法。
【請求項3】
前記ワイパ復帰ステップ(S6)は、
前記ワイパの先端部が前記インク吐出面の前記吐出口列に掛からない位置となる様に行われることを特徴とする、請求項1又は2に記載のインクジェットプリンタのインク吐出面クリーニング方法。
【請求項4】
前記ワイパ復帰ステップ(工程6)における前記ワイパの前記洗浄液塗布可能位置への復帰動作は、
復帰時の前記ワイパの前記ヘッドに対する相対位置が前記洗浄液塗布途中停止ステップ(S3)にて途中停止した前記ワイパの前記ヘッドに対する相対位置よりも洗浄液塗布方向やや手前位置となるように前記ヘッドを移動させて行われることを特徴とする、請求項1に記載のインクジェットプリンタのインク吐出面クリーニング方法。
【請求項5】
インクを吐出するノズルの吐出口が下方に向けて並べられた吐出口列が所定間隔をもって配列されて設けられたインク吐出面を有するヘッドと、
該ヘッドの下方に配置され該ヘッドに対する相対的な移動動作によって前記インク吐出面への洗浄液塗布動作及びワイピング動作を行うワイパと、
該ワイパに洗浄液を供給可能な洗浄液供給機構と、
該洗浄液供給機構による前記ワイパへの前記洗浄液の供給、前記ワイパ及び前記ヘッドによる前記洗浄液塗布動作及び前記ワイピング動作を制御する制御部と、を有し、前記ワイパを待機エリアから前記インク吐出面への前記洗浄液塗布動作及び前記ワイピング動作の可能な位置へ前記相対的な移動動作によって移動させて静止させ、前記ヘッドの相対的な移動動作により前記インク吐出面の前記洗浄液塗布動作及び前記ワイピング動作を行うインクジェットプリンタにおいて、
前記制御部は、請求項1に記載のインクジェットプリンタのインク吐出面クリーニング方法におけるステップ(S1)からステップ(S8)までのステップを実行するように制御が行われることを特徴とするインクジェットプリンタ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法及び該方法を実施するインクジェットプリンタ、特に、ヘッドに複数並列して設けられたノズルのインク吐出面をワイパによってクリーニングするクリーニング方法及び該方法を実施するインクジェットプリンタに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、インクジェットプリンタは、インクを吐出する吐出口を下面に有するノズルが複数並列して設けられたヘッドを備え、ヘッドの下方に配置されたシート状のメディア(印刷媒体)の上面にインクを吐出して印刷を行う。高精度な印刷を行うためには、吐出口におけるインクの状態、いわゆるノズルメニスカス(インク液面)が重要であり、例えば、吐出口に不要なインク滴が付着していると、吐出されるインク滴の飛行曲がりや着弾ずれ、着弾後のインクドットの形状不良などが生じてしまう。これらの結果、ノズルメニスカスの不良によって印刷画質が低下するおそれがある。そこで、インクジェットプリンタでは、ノズルメニスカスを整えることの他に、ノズルの吐出口が存在するインク吐出面を清浄にすることなどを目的として、インク吐出面をワイパで払拭(ワイピング)している。
【0003】
ワイパによるインク吐出面の払拭は、例えば、ノズルの設けられたヘッド(キャリッジ)の下側近傍でヘッドの走査方向と直交する方向に並んで設けられたノズル列のインク吐出面と同方向に伸長するブレード形状のワイパを設置しておき、ヘッドの走査動作やワイパの上下動作などによってノズル列のインク吐出面がワイパの上縁部に当接されて、付着したインクが払拭されるように行われている。
【0004】
例えば、下記特許文献1では、インク吐出面の一端に洗浄液を吐出する洗浄液吐出部を設け、この洗浄液吐出部を経由して払拭動作を行うことでワイパの上縁部付近に洗浄液を付着させ、インク吐出面を払拭する構成が開示されている。この様にワイパの上縁部付近に洗浄液が付着されていることで、洗浄液が的確にインク吐出面に塗布されながら、インク吐出面を清浄に払拭することが可能となっている。
【0005】
しかし、ワイパの上縁部に保持できる洗浄液の量は限られており、ワイパによるインク吐出面への洗浄液塗布工程の中途で洗浄液が液切れとなることもある(図8参照)。そして、洗浄液が切れた状態でワイピング(乾拭き)が行われても固着したインク等は容易に除去できず、したがってヘッド吐出面の充分なクリーニング効果を得るのは困難である。そこで、上記特許文献1においては、ワイパに洗浄液を供給する洗浄液吐出部を、ノズルの設けられているヘッドの両端に設けることで、ヘッドの一端からワイパが洗浄液を伴ってヘッドをワイピングし、ワイパをヘッドの他端まで移動させた後、この他端からもワイパが洗浄液を伴ってヘッドをワイピングすることで、インク吐出面払拭中における洗浄液の液切れを防止する構成が提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2019-25657
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、特許文献1において開示されている構成では、各ヘッドの両端部に洗浄液吐出部を設け、両側から洗浄液を伴ったワイピングを行う必要があるので、洗浄液の供給手段を各ヘッドの2箇所に設けなければならず、製造工程の煩雑化と構造の複雑化を伴い製造コストが高くなるという問題がある。
【0008】
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、従来のインクジェットプリンタ構造を変更することなくインク吐出面の全体に亘って的確に洗浄液を塗布することができ、インク吐出面全体を清浄に払拭可能なインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法及び該方法を実施するインクジェットプリンタを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明に係るインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法は、
インクを吐出するノズルの吐出口が下方に向けて並べられた吐出口列が所定間隔をもって配列されて設けられたインク吐出面を有するヘッドと、該ヘッドの下方に配置され、前記ヘッドに対する相対的な移動動作によって前記インク吐出面への洗浄液塗布動作及びワイピング動作を行うワイパと、該ワイパに洗浄液を供給可能な洗浄液供給機構と、該洗浄液供給機構による前記ワイパへの前記洗浄液の供給、前記ワイパ及び前記ヘッドによる前記洗浄液塗布動作及び前記ワイピング動作を制御する制御部と、を有し、前記ワイパを待機エリアから前記インク吐出面への前記洗浄液塗布動作及び前記ワイピング動作の可能な位置へ移動させて静止させ、前記吐出口列と直交する方向への前記ヘッドの移動動作により前記インク吐出面への前記洗浄液塗布動作及び前記ワイピング動作を行うインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法において、
前記待機エリアに在る前記ワイパに前記洗浄液供給機構から前記洗浄液を供給する洗浄液供給ステップ(S1)と、
該洗浄液供給ステップの後、前記相対的な移動動作により前記ワイパを前記インク吐出面への洗浄液塗布動作の可能な位置へ移動させて静止させ、前記ヘッドの前記相対的な移動動作により前記インク吐出面への前記洗浄液塗布動作を開始する洗浄液塗布開始ステップ(S2)と、
該洗浄液塗布開始ステップ後、前記ヘッドを前記ワイパが前記インク吐出面の途中位置に在る状態で停止させる洗浄液塗布途中停止ステップ(S3)と、
前記ワイパを前記洗浄液塗布可能位置から前記待機エリアまで戻すワイパ戻しステップ(S4)と、
前記待機エリアに戻された前記ワイパに前記洗浄液供給機構から前記洗浄液を再度供給する洗浄液再供給ステップ(S5)と、
前記洗浄液の再供給された前記ワイパを前記洗浄液塗布可能位置へ復帰させるワイパ復帰ステップ(S6)と、
該復帰された前記ワイパにて前記途中位置より先の洗浄液未塗布部分について前記洗浄液塗布開始ステップを行うように前記ヘッドの前記相対的な移動動作を再開させるヘッド再移動ステップ(S7)と、を含み、
前記洗浄液供給ステップ(S1)と前記洗浄液塗布開始ステップ(S2)を行った後、前記洗浄液塗布途中停止ステップ(S3)、前記ワイパ戻しステップ(S4)、前記洗浄液再供給ステップ(S5)、前記ワイパ復帰ステップ(S6)及び前記ヘッド再移動ステップ(S7)を1回以上行い、前記インク吐出面を前記ワイパによって前記ワイピング動作を行うワイピングステップ(S8)を実行することを特徴とする。
【0010】
この構成では、洗浄液塗布可能位置の下方で静止しているワイパによってインク吐出面に洗浄液塗布をさせるためのヘッドとワイパの相対的な移動動作を途中で1回又は複数回中断し、その都度ワイパへの洗浄液の供給を行うようにしている。これにより、プリンタのヘッドに配列して設けられたノズルのインク吐出面全域に対する洗浄液の供給が複数回に分けて行われることとなり、分けられた各領域にそれぞれ充分な洗浄液が供給される。これにより、洗浄液が不十分な領域の発生が回避される。
したがって、最後のワイピング(払拭)動作により、インク吐出面に固着したインク等の付着物が、インク吐出面の全域に亘って的確に払拭され、ノズルの吐出口が存在するインク吐出面を清浄にすると共にインク吐出面のノズルメニスカスを従前より一層整えることが可能となる。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、従来のインクジェットプリンタ構造を変更したり複雑化させたりすることなく、インク吐出面の全面に亘って充分な量の洗浄液を塗布することができる。したがって、最後のワイピング(払拭)動作により、インク吐出面に固着したインク等の付着物が、インク吐出面の全域に亘って的確に払拭され、インク吐出面のノズルメニスカスを従前より一層整った状態に保つことが可能となる。これにより、印刷品質の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】本発明の第一の実施の形態に係るインクジェットプリンタのヘッドのクリーニング方法の流れを示したフローチャートである。
図2】本発明に係るクリーニング方法を実行可能なインクジェットプリンタの概略ブロック図である。
図3】インクジェットプリンタの主要部のレイアウトを示す概略構成図である。
図4A】本発明の第一の実施の形態に係るインクジェットプリンタのヘッドのクリーニング方法の動作を示した概略図(前半)である。
図4B】本発明の第一の実施の形態に係るインクジェットプリンタのヘッドのクリーニング方法の動作を示した概略図(後半)である。
図5】本発明の第二の実施の形態に係るインクジェットプリンタのヘッドのクリーニング方法に特有の動作を示した概略図である。
図6】本発明の第三の実施の形態に係るインクジェットプリンタのヘッドのクリーニング方法に特有のインク吐出面1aへの洗浄液塗布方法を示した概略説明図である。
図7】本発明の第四の実施の形態に係るインクジェットプリンタのヘッドのクリーニング方法に特有のインク吐出面1aへの洗浄液塗布方法を示した概略説明図である。
図8】従来のインクジェットプリンタのヘッドのクリーニング方法の動作を示した概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下に、本発明によるインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法の各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以降の説明については、同じ作用を奏する部材には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0014】
図1は本発明の一実施の形態によるインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法を示したフローチャート、図2は本発明に係るクリーニング方法を実行するインクジェットプリンタの概略構成を示すブロック図、図3は本発明に係るインクジェットプリンタの主要部の概略図である。
【0015】
まず、本発明によるインクジェットプリンタのすべての動作部材の動作は制御部80によって制御されるが、図2においては、吐出面への洗浄液塗布とワイピングに関係する動作機構のみ図示している。すなわち、制御部80は、ワイパを移動させるワイパ移動機構110、洗浄液供給機構120及びヘッド移動機構130の動作を制御する。ワイパ移動機構110は昇降機構6及びワイパ水平移動機構13を、洗浄液供給機構120は図示しない洗浄液タンク、チューブ及び洗浄液ノズル52を、ヘッド移動機構130はキャリッジ2をそれぞれ含んでいる。また、制御部80はインクジェットプリンタの外部機器、例えば有線又は無線によって接続された汎用のコンピュータ等にあってもよく、後述する他の実施の形態においても同様である。
【0016】
次に、図3は、本発明に係る実施の形態のヘッドのインク吐出面のクリーニング方法が適用される大型インクジェットプリンタの主要レイアウトを示す概略構成図である。この大型のインクジェットプリンタは、例えば、特開2020-131609号公報に記載されているものと同等の構成を有するので、全体構成図は省略する。すなわち、このインクジェットプリンタは、脚部によって支持される本体の上面に、利用者が印刷に関する操作を行うための操作パネルや、本体を覆うカバーなどを備えて構成される。また、本体の前面にはメディア(印刷媒体)を排出するための排出口が設けられ、この排出口の前方且つ下方には、メディアをガイドするためのガイドが設けられている。
【0017】
このインクジェットプリンタでは、例えば、ロールに巻かれた一連のシート状のメディアをプラテンの上方に送給し、このプラテン上でメディアの上面にインクを吐出して印刷した後、排出口からメディアをガイド上に排出する。プラテンの上方に配置されてインクを吐出するヘッド1は、後述するように、キャリッジ2に搭載され、そのキャリッジ2がメディアの送給方向と交差する方向に往復移動し、メディアと交差する間にヘッド1からインクが吐出される。このヘッド1の往復移動(走査)方向が主走査方向であり、メディアの送給方向(その逆方向を含む)が副走査方向である。なお、メディアはシート状であればよく、その材質は、記録紙の他、樹脂製シートなどであってもよい。また、シート状のメディアは、必ずしも連続送給される必要はなく、例えば、プラテンの上に単独で配置されたシート材であってもよい。
【0018】
図3(a)は、このインクジェットプリンタの主要部の概略レイアウトを示す平面図、図3(b)は、その左側面図である。この例では、図の右方がインクジェットプリンタの前方、左方がその後方と規定するので、図3(b)を左側面図とする。以下では、これらの方向に基づいて説明する(したがって、図示の方向と異なることもある)。この実施の形態のインクジェットプリンタは、キャリッジ2の下面に2個のヘッド1を備えている。
前述のように、メディアはプリンタの後方から前方に向けて副走査方向に移動され、その間にヘッド1ごとキャリッジ2を主走査方向、すなわちプリンタの左右方向に往復移動させる。このヘッド1の主走査方向への往復移動の際、ヘッド1の下面に設けられた複数(多数)の吐出口のそれぞれからごく僅かなインク滴を吐出し、それらインク滴をメディアの上面に着弾させて印刷を行う。ヘッド1の下面のうち、吐出口が設けられている部分を吐出面1aともいう。なお、図3(a)に示すヘッド1の位置は、後述するようにプリンタ待機状態における原位置であり、印刷時の位置とは異なる。
【0019】
ヘッド1の吐出面1aに洗浄液塗布又は払拭するためのワイパ8は、ワイパホルダ9によって保持され、そのワイパホルダ9は、前後方向に伸長する可動インク受け容器14内に収容されている。また、ワイパ8の位置移動は、後述するワイパホルダ9を水平移動させるワイパ水平移動機構13とワイパ8を昇降動作させる昇降機構6によって行われる。これらワイパ水平移動機構13及び昇降機構6は制御部80によって動作制御される。
【0020】
ヘッド1のインク吐出面1aに洗浄液塗布又は払拭する場合には、ワイパ8は図3(a)の位置に静止固定されており、このワイパ8の上端面(上縁)がヘッド1のインク吐出面1aに当接されている状態でヘッド1が主走査(左右)方向に走査(移動)され、インク吐出面1aに洗浄液50が塗布されたり、インク吐出面1aに付着しているインクなどが払拭(ワイピング)される。
【0021】
本実施の形態のワイパ8は、柔軟性と強度を併せ持つ材料で構成される前後方向に伸長し且つ左右方向に薄いブレード形状であり、上端面がヘッド1のインク吐出面1aと平行になるように配置される。このワイパ8を保持するワイパホルダ9も前後方向に伸長しており、ワイパ8がワイパホルダ9の上面から上方に突出するようにワイパ8を保持している。なお、前方から見て、ワイパホルダ9の左側面にはアーム基端部11が一体に設けられ、このアーム基端部11から左側に突出し且つそこから下方に延伸するアーム部10が一体に設けられている。
【0022】
前述のように、ワイパ8及びワイパホルダ9は、ワイパ水平移動機構13によって洗浄液塗布可能位置から待機エリアまで往復移動される。このワイパ水平移動機構13は、図3(b)に簡潔に示すように、プーリ18及びベルト19で構成される。2個一対のプーリ18は、図に示すように、ワイパ8の洗浄液塗布可能位置の後方と待機エリアの前方のそれぞれに設けられ、それら2個のプーリ18に巻回されるベルト19は、例えばタイミングベルトで構成される。このベルト19は、ワイパホルダ9のアーム部10とアーム基端部11の間に挿通されており、巻回されるベルト19の上側部分がアーム部10のアーム基端部11側に設けられたベルト係合部20に係合している。このベルト係合部20は、タイミングベルト19の歯と噛合する歯部が上面に形成されたベルト受け部21と、このベルト受け部21の前後方向両側でベルト受け部21よりも僅かに上方に設けられた2個一対のベルト押え部22を備えて構成される。このベルト押え部22によってタイミングベルト19の歯がベルト受け部21の歯部に押し付けられている。なお、ワイパホルダ9のアーム部10は、ワイパ8の待機エリアに設けられているフォトインタラプタ58(図3(b)参照)の光路を遮るように構成されており、フォトインタラプタ58の光路が遮られた場合にワイパ8が待機エリアにあると判定する。
【0023】
前述の洗浄液ノズル52は、その突出先端部が、可動インク受け容器14内で前後方向に移動されるワイパ8の上面に対向するように配置されている。そして、この洗浄液ノズル52には、図示しないチューブ接続部に接続されるチューブを介して洗浄液50が供給され、洗浄液ノズル52の突出先端部の下面から洗浄液50が滴下されるように構成されている。
【0024】
この実施の形態では、ワイパ8は通常、図3(b)に示したように待機エリアにあり、ヘッド1の吐出面1aに洗浄液を塗布したりワイピング(払拭)したりする場合に洗浄液塗布可能位置側に移動される。すなわち、洗浄液塗布可能位置とワイピング(払拭)位置は同じ位置とされている。この移動の際、ワイパ8の経路の途中で、ワイパ8を前後方向(特に後方)に移動させながら洗浄液ノズル52によって上方から洗浄液50を滴下する(垂らす)ことにより、ワイパ8の上端面以外の部分のワイパに残ったインクを洗い流すことが可能となるとともに、ワイパ8の上端面に洗浄液50を付着させることで、次に行われるヘッド1の吐出面1aへの洗浄液塗布をより確実なものとすることができる。
【0025】
図1は、本発明の第一の実施の形態による、インクジェットプリンタのインク吐出面のワイピング方法に係る一連の流れを示したフロー図である。また、図4図1に示した各ステップをワイパ動作によって示した概略図である。以下、各ステップについて図面に基づいて説明する。
【0026】
(洗浄液供給ステップ:S1)
既に述べたように、ワイパ8は当初、図3(b)に示した待機エリアに在る。ヘッドクリーニングのコマンドが制御部に入力されると、ワイパ水平移動機構13によって、ワイパ8は、洗浄液ノズル52の直下を通過してヘッド1のインク吐出面1aの洗浄液塗布可能位置(後方)に向かって移動さられる。この移動途中において、洗浄液ノズル52からワイパ8の上端面に洗浄液50が滴下され、ワイパ8の上端面全体に洗浄液50が保持される(洗浄液供給ステップ:S1)。
【0027】
(洗浄液塗布開始ステップ:S2)
洗浄液50を上端面に保持したワイパ8がインク吐出面1aへの洗浄液塗布可能位置に水平移動を完了すると、昇降機構6がインク吐出面1aへの洗浄液50の塗布に適した高さまでワイパ8を上昇移動させ、ヘッド1がキャリッジ2ごとワイパ8に向かって(すなわち主走査方向の左方へ)移動し、インク吐出面1aがワイパ8の上縁部に接触することにより洗浄液50がインク吐出面1aに塗布される(洗浄液塗布開始ステップ:S2)。
【0028】
(洗浄液塗布途中停止ステップ:S3)
そして、ヘッド1の主走査方向への移動、すなわちワイパ8によるインク吐出面1aへの洗浄液50の塗布動作は、途中で停止される(洗浄液塗布途中停止ステップ:S3)(図4A(a)~(c))。すなわち、インク吐出面1aの全域に洗浄液50の塗布動作を行う前に途中で停止される。ワイパ8の上端部に洗浄液50を補充するためである。
【0029】
(ワイパ戻しステップ:S4、洗浄液再供給ステップ:S5)
吐出面1aへの洗浄液50の塗布の途中停止位置において、昇降機構6はワイパ8をヘッド1から離間する方向へと下降させ(図4A(d))、ワイパ水平移動機構13がワイパ8を待機エリアへと水平移動により戻させる(ワイパ戻しステップ:S4)。そして、待機エリアにおいて、ワイパ8は洗浄液ノズル52から洗浄液50の再供給を受ける(洗浄液再供給ステップ:S5)。
【0030】
(ワイパ復帰ステップ:S6、ヘッド再移動ステップ:S7)
次いで、ワイパ水平移動機構13がワイパ8を洗浄液塗布可能位置まで再び水平移動させ(図4B(e))、昇降機構6がワイパ8をインク吐出面1aに当接する高さまで上昇させる(ワイパ復帰ステップ:S6)(図4B(f))。そしてヘッド1(キャリッジ2)の移動再開により、インク吐出面1aへの洗浄液50の塗布を、途中停止した箇所から再開させる(ヘッド再移動ステップ:S7)(図4B(g))。
【0031】
(全面塗布完了判定及び仕上げのワイピングステップ:S8)
上述の洗浄液塗布途中停止ステップ(S3)、ワイパ戻しステップ(S4)、洗浄液再供給ステップ(S5)、ワイパ復帰ステップ(S6)及びヘッド再移動ステップ(S7)を、クリーニング対象であるヘッド1のインク吐出面1aの全面に洗浄液50が塗布されるまで繰り返し実行するよう、制御部がコントロールする(全面塗布完了判定)。これにより、インク吐出面1aに洗浄液50が過不足なく行き渡る(図4B(h))。最後に、ワイパ8が洗浄液塗布可能位置において、インク吐出面1aの全体の洗浄液や汚れをワイピング(払拭)し、ヘッド1のインク吐出面1aのクリーニングを終了する(ワイピングステップ:S8)。
ここで、全面塗布完了判定は、実際にはインクジェットプリンタ100のオペレータ(操作者)がインク吐出面1aへの洗浄液塗布の分割回数をあらかじめ設定するので、その所定の回数を終了したか否かを単に確認するものである。
【0032】
ヘッド1のインク吐出面1aに洗浄液50を塗布することにより、インク吐出面1a上に固着等していたインクが洗浄液50を含んでワイピング(払拭)に適した状態になる。そこで、ヘッド1がキャリッジ2ごと洗浄液塗布可能位置にあるワイパ8に向かって(主走査方向の左方へ)移動し、インク吐出面1aがワイパ8によってワイピングされる。これにより、インク吐出面1a上の洗浄液50や固着等していたインクがワイパ8によって清浄に拭き取られ、インク吐出面1aがクリーニングされる。
【0033】
上記の洗浄液塗布途中停止ステップ(S3)、ワイパ戻しステップ(S4)、洗浄液再供給ステップ(S5)、ワイパ復帰ステップ(S6)及びヘッド再移動ステップ(S7)を繰り返し実行することにより、インクジェットプリンタのヘッド1のインク吐出面1aについての洗浄液塗布が過不足なく行われる。これにより、洗浄液50の作用によって、インク吐出面1aや、インク吐出面1aのインク吐出口などに固着したインク等の付着物が、インク吐出面1aの全面に亘ってワイパ8によるワイピングに適した状態になる。このように、数度に分けて行われたインク吐出面1aへの洗浄液50の塗布の後にワイパ8によってインク吐出面1aをワイピングするので、ヘッド1の全面に亘って効果的なワイピングを実行することができ、インク吐出面1aを従前より一層清浄な状態に保ち、ノズルメニスカスを整えることが可能となる。
【0034】
図5は、本発明の第二の実施の形態によるインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法に特有のワイパ及びヘッドの動作を示した概略図である。本実施の形態においては、ワイパ復帰ステップ(工程6)におけるワイパの停止位置への復帰の移動動作が、ワイパをインク吐出面1aに当接させてさらに上昇させて押し付ける動作とヘッド再移動ステップ(工程7)におけるヘッドの移動動作とを併せた複合動作として実行されるものである。
【0035】
これにより、洗浄液塗布動作の再開の際に、ワイパの撓り方向を適切なものとすることができる。すなわち、インク吐出面1aへの洗浄液塗布を中止した位置において、ワイパ8がインク吐出面1aに当接した後、さらにワイパ8がインク吐出面1aに僅かに押し付けられると同時にヘッド1がキャリッジ2によって洗浄液塗布方向に移動させられることにより、洗浄液塗布動作時に生じる適切な撓り方向へとワイパ8を撓らせることができる。この作用により、インク吐出面1aに一層的確に洗浄液50が塗布され、その結果、インク吐出面1aのさらなる効果的なクリーニングが実現される。
【0036】
図6は、本発明の第三の実施の形態に係るインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法によって洗浄液50がインク吐出面1aに塗布された様子を示す概略図である。図上、第1塗布領域70と第2塗布領域72は、それぞれ、吐出口列1aaを避けた位置において終了し、及び開始している。すなわち、本実施の形態によれば、上述した各実施の形態のクリーニング方法において、ワイパ復帰ステップ(工程6)、すなわちワイパ8によるインク吐出面1aへの洗浄液塗布工程の途中停止及び中断位置への復帰が、インク吐出面1aに形成されている吐出口列1aaに掛からない位置において実行されるものである。
【0037】
吐出口列1aaの位置において洗浄液塗布ステップの再開が行われると、ワイパ8の上端部に供給されたばかりの洗浄液50が、図示しないノズルの負圧によって過剰にノズル内に吸い込まれ、図示しないキャップによる吐出口吸引ステップによっても洗浄液50をノズルの吐出口から十分に除去できない恐れがある。しかし、洗浄液塗布途中停止ステップ(工程3)とワイパ復帰ステップ(工程6)が吐出口列1aaに掛からない位置において実行されることにより、この不具合を未然に防ぐことができる。
【0038】
図7は、本発明の第四の実施の形態に係るインクジェットプリンタのインク吐出面のクリーニング方法によって洗浄液50がインク吐出面1aに塗布された様子を示す概略図である。本実施の形態は、上述した各実施の形態のクリーニング方法において、ワイパ復帰ステップ(S6)におけるワイパ8によってインク吐出面1aへの洗浄液塗布が途中停止された位置への復帰動作を、洗浄液塗布途中停止ステップ(S3)におけるヘッド1に対するワイパ8の相対位置よりも、払拭方向(洗浄液塗布方向)でやや手前から実行されるようにヘッド1を移動させる、すなわち洗浄液塗布方向でヘッド1を僅かに後退させるものである。
【0039】
上記のように、ワイパ8のヘッド1に対する相対位置で洗浄液塗布途中停止ステップ(S3)において洗浄液塗布を途中停止した位置よりやや後ろにヘッド1を移動させてから、ワイパ復帰ステップ(S6)を行うことにより、インク吐出面1aにおける洗浄液50の塗布される領域を重複(オーバーラップ)させることができる。これにより、インク吐出面1aへの洗浄液塗布が十全に行われ、インク吐出面1aに洗浄液50の塗布されていない箇所の発生を的確に防止することができる。
【0040】
また、本発明に係るインクジェットプリンタは、インクを吐出するノズルの吐出口が下方に向けて並べられた吐出口列1aaが所定間隔をもって略平行に複数配列されて設けられたインク吐出面1aを有するヘッド1と、このヘッド1の下方に配置されヘッド1を移動させることでインク吐出面1aへの洗浄液塗布動作及びワイピング動作を行うワイパ8と、このワイパ8に洗浄液50を供給可能な洗浄液供給機構120と、この洗浄液供給機構120によるワイパ8への洗浄液供給、ワイパ8による洗浄液塗布動作及びワイピング動作を制御する制御部80と、を有し、ワイパ8を待機エリアからインク吐出面1aへの洗浄液塗布及びワイピングの可能な位置へ移動させて静止させ、吐出口列1aaと直交する方向へのヘッド1の移動動作によりインク吐出面1aの洗浄液塗布動作及びワイピング動作を行うインクジェットプリンタ100において、制御部80は、請求項1に記載のインクジェットプリンタ100のインク吐出面1aのクリーニング方法におけるステップ1(S1)からステップ8(S8)までのステップを実行するように制御を行う。
【0041】
このインクジェットプリンタ100によれば、ワイパ8によってインク吐出面1aに洗浄液塗布をさせるためのヘッド1の移動動作を途中で1回又は複数回中断し、その都度ワイパ8への洗浄液50の供給を行うことが可能となる。これにより、インクジェットプリンタ100のヘッド1に配列して設けられたインク吐出面1a全域に対する洗浄液50の塗布が複数回、すなわち複数の領域に分けて行われることとなり、分けられた各領域にそれぞれ充分な洗浄液50が塗布されるので、インク吐出面1aにおける洗浄液50の塗布が不十分な領域の発生が回避される。
したがって、ワイパ8による最後のワイピング(払拭)動作により、インク吐出面1aに固着したインク等の付着物が、インク吐出面1aの全域に亘って的確に払拭され、インク吐出面1aを従前より一層清浄な状態に保ち、ノズルメニスカスを整えることが可能となる。
【0042】
以上、本発明について詳細に説明したが、本発明は上記の実施の形態の構成に限定されるものではなく、特許請求の範囲及び明細書と図面に記載された技術的思想、すなわち本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。例えば、本実施の形態では、ワイパ8のヘッド1に対するワインピングなどの移動動作は、ワイパ8を移動させることによって行ったが、両者の移動は相対的な移動動作であれば足り、上記移動形態ではなく、ヘッド1を移動させることで相対的な移動動作を行うことも可能である。
【符号の説明】
【0043】
1 ヘッド
1a インク吐出面
1aa 吐出口列
2 キャリッジ
6 昇降機構
8 ワイパ
13 ワイパ水平移動機構
50 洗浄液
50´ 洗浄液
52 洗浄液ノズル
70 第1塗布領域
72 第2塗布領域
80 制御部
100 インクジェットプリンタ
110 ワイパ移動機構
120 洗浄液供給機構
130 ヘッド移動機構
図1
図2
図3
図4A
図4B
図5
図6
図7
図8