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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175551
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】ねじ及びねじの取付構造
(51)【国際特許分類】
   F16B 25/10 20060101AFI20241211BHJP
   F16B 25/04 20060101ALI20241211BHJP
   F16B 33/02 20060101ALI20241211BHJP
   F16B 35/00 20060101ALI20241211BHJP
   F16B 5/02 20060101ALI20241211BHJP
   F16B 25/00 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
F16B25/10 A
F16B25/04 A
F16B33/02 C
F16B35/00 T
F16B33/02 Z
F16B5/02 G
F16B25/00 A
F16B35/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093419
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000207436
【氏名又は名称】日鉄鋼板株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】香山 好雄
【テーマコード(参考)】
3J001
【Fターム(参考)】
3J001FA03
3J001GA01
3J001GB01
3J001HA02
3J001JA01
3J001KA21
(57)【要約】
【課題】薄厚の部材に対して締結状態が安定しやすい、ねじ及びねじの取付構造を提供する。
【解決手段】ねじ1は、ドリル部2と、頭部3と、外周面に雄ねじ4が形成された軸部5を備える。軸部5は、ドリル部2に連続する第一部分50と、第一部分50のねじ頭側に連続する第二部分51を有する。第一部分50は、ドリル部2よりも直径が大きく、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパー状の部分50aを含む。雄ねじ4は、螺旋状に延びた第一雄ねじ部4aと、これに沿って螺旋状に延びた第二雄ねじ部4bを含む。ねじ1の取付構造は、前記のねじ1と、薄板6と、ねじ1で薄板6に取り付けられる取付部材7とを備える。薄板6は、ねじ1が貫通した貫通孔60と、貫通孔60の周囲に形成された円筒状のバーリング61とを有する。雄ねじ部4a,4bが、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に食い込んでいる。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ねじ先に位置するドリル部と、
ねじ頭に位置する頭部と、
前記ドリル部と前記頭部の間に位置し、外周面に雄ねじが形成された軸部と、を備えたねじであって、
前記軸部は、
前記ドリル部に連続する第一部分と、
前記第一部分のねじ頭側に連続する第二部分と、を有し、
前記第一部分は、前記ドリル部よりも直径が大きく、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパー状の部分を含み、
前記雄ねじは、
螺旋状に延びた第一雄ねじ部と、前記第一雄ねじ部に沿って螺旋状に延びた第二雄ねじ部とを含む、
ことを特徴とするねじ。
【請求項2】
前記第一雄ねじ部と前記第二雄ねじ部のそれぞれの長手方向に直交する断面は、三角形状である、
ことを特徴とする請求項1に記載のねじ。
【請求項3】
前記第一雄ねじ部の始端と前記第二雄ねじ部の始端は、前記第一部分のねじ先側の端部に位置する、
ことを特徴とする請求項1に記載のねじ。
【請求項4】
前記第一部分における前記第一雄ねじ部と前記第二雄ねじ部のそれぞれは、
ねじ頭側の部分ほど外径が大きい、
ことを特徴とする請求項3に記載のねじ。
【請求項5】
前記ドリル部の外径に対して、前記テーパー状の部分の最大直径は、1.1倍~1.7倍である、
ことを特徴とする請求項1に記載のねじ。
【請求項6】
請求項1から5のいずれか一つに記載のねじと、
薄板と、
前記ねじで前記薄板に取り付けられる取付部材と、を備えたねじの取付構造であって、
前記薄板は、前記ねじが貫通した貫通孔と、前記貫通孔の周囲に形成された円筒状のバーリングとを有し、
前記ねじの前記第一雄ねじ部と前記第二雄ねじ部が、前記薄板の前記貫通孔の内周面と前記バーリングの内周面に食い込んでいる、
ことを特徴とするねじの取付構造。
【請求項7】
前記ねじは、前記頭部のねじ先側を向く面に設けられたリブを備え、
前記リブが前記取付部材に当たっている、
ことを特徴とする請求項6に記載のねじの取付構造。
【請求項8】
前記薄板の厚みは、0.6mm以上1.2mm以下である、
ことを特徴とする請求項6に記載のねじの取付構造。
【請求項9】
前記薄板は、
一対の金属外皮の間に芯材を挟んだサンドイッチパネルの、前記金属外皮であり、
前記取付部材は、
前記一対の金属外皮を連結するように前記サンドイッチパネルに取り付けられる連結部材である、
ことを特徴とする請求項6に記載のねじの取付構造。
【請求項10】
前記薄板と前記取付部材の間に位置する板状の補強材を更に備え、
前記補強材は、前記薄板に貼り付けられている、
ことを特徴とする請求項6に記載のねじの取付構造。
【請求項11】
前記ドリル部の軸方向の長さは、前記薄板と前記補強材の厚みの合計以上である、
ことを特徴とする請求項10に記載のねじの取付構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ねじ及びねじの取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ねじが記載されている。このねじは、一端側(基端側)に形成された頭部と、他端側(先端側)に形成されたドリル部と、頭部とドリル部の間に形成された軸部と、を備える。軸部の外周面には、螺旋状のねじ部が形成されており、ねじ部が有するねじ山のピッチは一定となっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-36791号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のねじを用いて、薄厚の部材に別の部材を締結する際、薄厚の部材に一度に食い込むねじ山の数が少なくなるため、締結状態が安定しにくいおそれがある。
【0005】
上記事情に鑑みて、本開示は、薄厚の部材に対して締結状態が安定しやすい、ねじ及びねじの取付構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係るねじは、ねじ先に位置するドリル部と、ねじ頭に位置する頭部と、前記ドリル部と前記頭部の間に位置し、外周面に雄ねじが形成された軸部と、を備える。前記軸部は、前記ドリル部に連続する第一部分と、前記第一部分のねじ頭側に連続する第二部分と、を有する。前記第一部分は、前記ドリル部よりも直径が大きく、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパー状の部分を含む。前記雄ねじは、螺旋状に延びた第一雄ねじ部と、前記第一雄ねじ部に沿って螺旋状に延びた第二雄ねじ部とを含む。
【0007】
また、本開示の一態様に係るねじの取付構造は、前記のねじと、薄板と、前記ねじで前記薄板に取り付けられる取付部材と、を備える。前記薄板は、前記ねじが貫通した貫通孔と、前記貫通孔の周囲に形成された円筒状のバーリングとを有する。前記ねじの前記第一雄ねじ部と前記第二雄ねじ部が、前記薄板の前記貫通孔の内周面と前記バーリングの内周面に食い込んでいる。
【発明の効果】
【0008】
本開示の一態様に係るねじ及びねじの取付構造では、薄厚の部材に対して締結状態が安定しやすい。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、本開示の実施形態1のねじを示す正面図である。
図2図2は、本開示の実施形態1のねじの取付構造を示す一部破断した正面図である。
図3図3は、本開示の実施形態2のねじの取付構造を示す側断面図である。
図4図4は、同上のねじの取付構造を備えたパネルユニットを示す斜視図である。
図5図5Aは、図4のA-A線における平断面図であり、図5Bは、図4のB-B線における平断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(実施形態1)
1.概要
図1に示す実施形態1のねじ1は、ねじ先に位置するドリル部2と、ねじ頭に位置する頭部3と、ドリル部2と頭部3の間に位置し、外周面に雄ねじ4が形成された軸部5と、を備える。軸部5は、ドリル部2に連続する第一部分50と、第一部分50のねじ頭側に連続する第二部分51と、を有する。第一部分50は、ドリル部2よりも直径が大きく、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパー状の部分50aを含む。雄ねじ4は、螺旋状に延びた第一雄ねじ部4aと、第一雄ねじ部4aに沿って螺旋状に延びた第二雄ねじ部4bとを含む。
【0011】
図2に示す実施形態1のねじ1の取付構造は、前記のねじ1と、薄板6と、ねじ1で薄板6に取り付けられる取付部材7と、を備える。薄板6は、ねじ1が貫通した貫通孔60と、貫通孔60の周囲に形成された円筒状のバーリング61とを有する。ねじ1の第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bが、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に食い込んでいる。
【0012】
上記構成を備える実施形態1のねじ1及びねじ1の取付構造では、薄厚の部材(薄板6)と他の部材(取付部材7)とをねじ1で締結する際に、薄厚の部材の一部をドリル部2で削って貫通孔60を形成した後、貫通孔60の周囲の部分をテーパー状の部分50aで押して円筒状のバーリング61を形成することができる。そのため、実施形態1のねじ1及びねじ1の取付構造では、薄厚の部材においても、ねじ1が掛かる部分(つまり貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610)の長さを確保しやすい。また、実施形態1のねじ1及びねじ1の取付構造では、ねじ1の雄ねじ4が、第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bを含む二条ねじであるため、雄ねじ4のピッチ(軸方向に隣接する2つのねじ山の間隔)を狭くすることができる。そのため、薄厚の部材の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に、雄ねじ4のねじ山を複数食い込ませやすい。そのうえ、実施形態1のねじ1及びねじ1の取付構造では、雄ねじ4が二条ねじであるため、雄ねじ4が一条ねじである場合に比べて、雄ねじ4のピッチを狭くしたうえで、リード(一回転でねじが進む距離)を長くすることができて、ねじ締め作業が行いやすい。したがって、実施形態1のねじ1及びねじ1の取付構造では、薄厚の部材に対してねじ1を食い込ませやすくて、締結状態が安定しやすい。
【0013】
2.詳細
続いて、図1図2に示す実施形態1のねじ1及びその取付構造について更に詳しく説明する。
【0014】
2-1.ねじ
図1に示すように、ねじ1は、ねじ先に位置するドリル部2と、ねじ頭に位置する頭部3と、ドリル部2と頭部3の間に位置し、外周面に雄ねじ4が形成された軸部5と、を備える。軸部5は、ドリル部2に連続する第一部分50と、第一部分50のねじ頭側に連続する第二部分51と、を有する。第一部分50は、ドリル部2よりも直径が大きく、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパー状の部分50aを含む。雄ねじ4は、螺旋状に延びた第一雄ねじ部4aと、第一雄ねじ部4aに沿って螺旋状に延びた第二雄ねじ部4bとを含む。
【0015】
本実施形態では、ねじ1は、金属製のドリル付きタッピングビスである。このタッピングビスは、打ち込み先に下孔(予め形成された孔)が不要なねじである。ねじ1は、転造加工によって形成されている。ドリル部2、軸部5、及び頭部3は、この順に、ねじ先からねじ頭へと連続している。
【0016】
ドリル部2は、従来公知の構造である。ドリル部2は、切り刃20と切溝21とを有する。切り刃20は、ドリル部2の先端に形成されている。切り刃20は、ドリル部2の中心軸に対して、ねじ頭側の部分ほど中心軸から離れるように傾斜している。切溝21は、ドリル部2の外周面の一部に形成されている。本実施形態では、ドリル部2の外周面には、二つの切溝21が設けられている。二つの切溝21は、ドリル部2の中心軸を挟んで対向する位置に設けられている。
【0017】
本実施形態では、ドリル部2の外径L1は、軸方向にわたって一定である。なお、ドリル部2の外径L1が軸方向にわたって一定ではない場合、外径L1は、ドリル部2の最大外径を意味する。図2に示すように、ドリル部2の軸方向の長さL2は、薄板6と後述する補強材8の厚みの合計L3以上である。
【0018】
図1に示すように、頭部3は、ねじ頭側を向く基端面30と、ねじ先側を向く座面31と、を有する。頭部3は、本実施形態では、円錐台状である。なお、頭部3は、円錐台状に限らず、用途に応じた他の形状であってもよい。
【0019】
基端面30は、ねじ1の軸方向に見て、円形状である。基端面30には、ねじ締め用の工具を係合するための十字穴、四角穴等の係合穴(図示せず)が形成されている。
【0020】
座面31は、円錐台の外周面である。座面31には、突条の複数のリブ310が設けられている。複数のリブ310のそれぞれは、軸方向に沿って延びている。本実施形態では、座面31には、四つのリブ310が設けられている。四つのリブ310は、座面31の周方向に間隔をあけて配置されている。図2に示すように、複数のリブ310が取付部材7に当たることで、ねじ1の緩む方向への回転が抑制される。
【0021】
図1に示すように、軸部5は、ドリル部2に連続する第一部分50と、第一部分50のねじ頭側に連続する第二部分51と、を有する。第一部分50は、ドリル部2よりも直径が大きく、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパー状の部分50aを含む。
【0022】
本実施形態では、軸部5は、第一部分50と第二部分51のみで構成されている。軸部5のうち、ドリル部2側の部分が、第一部分50であり、軸部5のうち、頭部3側の部分が、第二部分51である。ドリル部2のねじ頭側の端に第一部分50が連続し、第一部分50のねじ頭側の端に第二部分51が連続している。第二部分51のねじ頭側の端に頭部3が連続している。
【0023】
第一部分50は、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパー状(言い換えると円錐台状)であり、第二部分51は、軸方向の全長にわたって直径が一定の円柱状である。第一部分50は、ねじ頭側の端において直径が最大となる。第一部分50の最大直径(つまり、テーパー状の部分50aの最大直径L4)と、第二部分51の直径L5とは、同じである。
【0024】
本実施形態では、第一部分50のねじ先側の端部の直径は、ドリル部2の外径L1よりも若干小さい。第一部分50は、ねじ先側の端の直径が最も小さく、ねじ頭側の端の直径が最も大きい。第一部分50のうち、ねじ先側の端部を除いた残りの部分が、ドリル部2よりも直径が大きく、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパー状の部分50aである。
【0025】
第一部分50の軸方向の長さは、第二部分51の軸方向の長さよりも短い。本実施形態では、第一部分50の軸方向の長さは、ドリル部2の軸方向の長さよりも短い。
【0026】
雄ねじ4は、軸部5の外周面に形成されている。雄ねじ4は、螺旋状に延びた第一雄ねじ部4aと、第一雄ねじ部4aに沿って螺旋状に延びた第二雄ねじ部4bとを含む。つまり、雄ねじ4は、二条ねじである。第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれは、長手方向(つまり螺旋に沿った方向)に直交する断面形状が、三角形状であり、薄板6等に対して食い込みやすて抵抗になりにくい形状となっている。
【0027】
第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれは、第一部分50と第二部分51とに設けられている。第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれは、第一部分50のねじ先側の端部から、第二部分51のねじ頭側の端部へと、第一部分50と第二部分51の軸方向の全長にわたって設けられている。
【0028】
第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれは、軸方向の全長にわたって、ピッチ(軸方向に隣接する2つのねじ山の頂点間の距離)が一定である。第一雄ねじ部4aのピッチと第二雄ねじ部4bのピッチとは同じである。第二雄ねじ部4bは、第一雄ねじ部4aの軸方向に隣接する2つのねじ山の中間地点に、第二雄ねじ部4bの1つのねじ山が位置するように、配置されている。
【0029】
第一雄ねじ部4aの始端は、第一部分50のねじ先側の端部に位置し、第一雄ねじ部4aの終端は、第二部分51のねじ頭側の端部に位置する。同様に、第二雄ねじ部4bの始端は、第一部分50のねじ先側の端部に位置し、第二雄ねじ部4bの終端は、第二部分51のねじ頭側の端部に位置する。第一雄ねじ部4aの始端と、第二雄ねじ部4bの始端とは、第一部分50の周方向に180°ずれて位置する。
【0030】
第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれの外径は、第一部分50においては、ねじ頭側の部分ほど大きく、第二部分51においては、軸方向の全長にわたって一定である。第二部分51においては、第一雄ねじ部4aの外径と第二雄ねじ部4bの外径とは同じである。
【0031】
第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bの軸方向に隣接する2つのねじ山の軸方向の長さL6は、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610の軸方向の長さの合計L7よりも小さい。
【0032】
ねじ1は、軸方向における長さが、例えば、22~24mmである。この場合、ドリル部2の軸方向の長さは、6mm程度であり、第一部分50の軸方向の長さは、4mm程度であり、第二部分51及び頭部3の軸方向の長さは、13mm程度である。またこの場合、ドリル部2の外径L1は、例えば2.90~3.20mm程度であり、第一部分50の最大直径(第二部分51の直径)は、3.6mm程度である。第二部分51における第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれの外径は、4.7~4.9mm程度である。
【0033】
2-2.ねじの取付構造
続いて、図2に示すねじ1の取付構造について説明する。
【0034】
ねじ1の取付構造は、上述したねじ1と、薄板6と、ねじ1によって薄板6に取り付けられる取付部材7と、を備える。薄板6は、ねじ1が貫通した貫通孔60と、貫通孔60の周囲に形成された円筒状のバーリング61とを有する。ねじ1の第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bが、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に食い込んでいる。本実施形態では、ねじ1の取付構造は更に、薄板6と取付部材7の間に位置する板状の補強材8を備える。
【0035】
薄板6は、本実施形態では、金属製の板である。薄板6の厚みL8は、例えば、0.6mm以上1.6mm以下である。薄板6の一部には、薄板6をその厚み方向に貫通する貫通孔60が設けられている。また、薄板6の貫通孔60の周囲には、薄板6の厚み方向の片側に突出した円筒状のバーリング61が設けられている。
【0036】
貫通孔60は、薄板6の一部をねじ1のドリル部2によって削ることで形成される。また、バーリング61は、薄板6の貫通孔60の周囲の部分を、ねじ1の軸部5の第一部分50のテーパー状の部分50aによってねじ1の進行方向に押して変形させることで、形成される。
【0037】
貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610には、ねじ1の第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bの両方が、食い込んでおり、螺旋状の2条のタッピング溝が形成されている。
【0038】
取付部材7は、薄板6よりも厚みの大きい板状の部材である。取付部材7は、本実施形態では、金属製である。取付部材7は、ねじ1を挿通するための挿通孔70を有する。挿通孔70には、ねじ1の頭部3を取付部材7の厚み内に収めるためのザグリ部71が形成されている。なお、挿通孔70は、ねじ1のドリル部2によって削られて形成されたものではなく、ねじ1を挿入するよりも前の段階で(例えば工場で)形成されたものである。
【0039】
補強材8は、薄板6に貼り付けることで薄板6を補強する部材である。本実施形態では、補強材8は、金属製の板状の本体部80と、本体部80の厚み方向の片側に設けられた接着部材82と、本体部80の厚み方向の他側に設けられた断熱材81と、を有する。補強材8は、薄板6(1.0mm又は1.2mm)よりも厚みが大きい。
【0040】
補強材8は、接着部材82の接着力によって薄板6に貼り付けられている。補強材8の断熱材81に、取付部材7が重ねられている。補強材8の本体部80、接着部材82及び断熱材81のそれぞれには、貫通孔83が設けられている。貫通孔83は、本体部80、接着部材82及び断熱材81の一部をねじ1のドリル部2によって削ることで形成されている。
【0041】
本実施形態のねじ1の取付構造は、例えば、下記のようにして形成される。
【0042】
まず、薄板6に補強材8を貼り付け、補強材8に取付部材7を重ねた状態で、取付部材7の挿通孔70にねじ1のドリル部2を挿入して、ねじ1の頭部3の係合穴に工具のビットを差し込んで回転操作することで、ドリル部2を補強材8と薄板6にねじ込む。
【0043】
このとき、ねじ1のドリル部2によって補強材8及び薄板6の一部が削られることで、補強材8の断熱材81、本体部80及び接着部材82には、貫通孔83が形成され、薄板6には貫通孔60が形成される。ここで、ドリル部2の軸方向の長さL2は、薄板6と補強材8の軸方向の長さの合計L3よりも長い。そのため、ドリル部2によって貫通孔83,60を形成する時に、雄ねじ4が補強材8に当たらず、雄ねじ4が貫通孔83,60の形成の邪魔にならない(つまり抵抗が増えない)。
【0044】
次いで、ねじ1の軸部5のテーパー状の部分50aによって、薄板6の貫通孔60の周囲の部分が、ねじ1の進行方向に押されて変形することで、薄板6の貫通孔60の周囲には、円筒状のバーリング61が形成される。
【0045】
このとき、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610には、ねじ1の第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bの両方が食い込んで、螺旋状の二条のタッピング溝が形成される。また、補強材8の本体部80と接着部材82と薄板6のそれぞれの貫通孔83の内周面にも、ねじ1の第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bの両方が食い込んで、螺旋状の二条のタッピング溝が形成される。
【0046】
ねじ1は、ねじ1の頭部3が取付部材7のザグリ部71に収まって複数のリブ310が取付部材7に当たる締結位置(図2に示す位置)まで、ねじ込まれる。ねじ1が締結位置にあるとき、ねじ1の軸部5の第二部分51が、薄板6の貫通孔60及びバーリング61の内側と、補強材8の貫通孔83の内側に位置して、第二部分51にある第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bが、薄板6と補強材8に食い込む。これにより、ねじ1によって、薄板6及び補強材8に対して取付部材7が取り付けられて、ねじ1の取付構造が形成される。
【0047】
ねじ1の取付構造では、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610とに、ねじ1の第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bの両方が食い込むことで、薄板6に対するねじ1の取付強度が確保できる。
【0048】
2-3.作用効果
以上説明した本実施形態のねじ1及びその取付構造では、薄板6と取付部材7とをねじ1で締結する際に、薄板6の一部をドリル部2で削って貫通孔60を形成し、貫通孔60の周囲の部分をテーパー状の部分50aで押してバーリング61を形成できる。そして、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に、第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bの両方を食い込ませることができる。そのため、一実施形態のねじ1及びその取付構造では、薄板6に対してねじ1が食い込みやすくて、締結状態が安定しやすい。
【0049】
また、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、ねじ1の雄ねじ部4a,4bのそれぞれが、断面三角形状であるため、薄板6の貫通孔60の内周面600及びバーリング61の内周面610に対して、雄ねじ部4a,4bが食い込みやすい。
【0050】
そのため、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、ねじ1の軸部5のテーパー状の部分50aで薄板6の貫通孔60を囲む部分を押してバーリング61を形成する際に、雄ねじ部4a,4bが邪魔になりにくく(抵抗になりにくく)、テーパー状の部分50aによってバーリング61を形成しやすい。なお、雄ねじ部4a,4bが、例えば、断面台形状の場合、内周面600,610に対して食い込みにくく抵抗となりやすいため、テーパー状の部分50aによるバーリング61の形成がしにくくなる。
【0051】
また、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、薄板6の貫通孔60の内周面600に対して雄ねじ部4a,4bが食い込みながらねじ1が進むため、テーパー状の部分50aで薄板6の貫通孔60を囲む部分を少しずつ押し拡げやすくて、バーリング61を形成しやすい。
【0052】
また、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、薄板6の貫通孔60の内周面600及びバーリング61の内周面610に対して、雄ねじ部4a,4bの両方が食い込むとともに、軸部5の第二部分51の外周面が嵌まり込む。そのため、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、薄板6に対するねじ1の掛かりを強くすることができて、薄板6と取付部材7との締結状態が安定しやすい。
【0053】
また、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、第一部分50にある雄ねじ部4a,4bの外径が、ねじ頭側の部分ほど大きく、第一部分50にある雄ねじ部4a,4bの最大外径と、第二部分51にある雄ねじ部4a,4bの外径とが同じである。そのため、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、第一部分50にある雄ねじ部4a,4bによって薄板6の貫通孔60の内周面600及びバーリング61の内周面610に形成されたタッピング溝に対して、第二部分51にある雄ねじ部4a,4bが深く食い込みやすい。これにより、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、薄板6に対するねじ1の掛かりを強くすることができて、薄板6と取付部材7との締結状態が安定しやすい。
【0054】
また、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、軸方向における第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bの隣接するねじ山の軸方向の長さL6が、薄板6の貫通孔60の内周面600及びバーリング61の内周面610の軸方向の長さの合計L7よりも短い。そのため、薄板6の貫通孔60の内周面600及びバーリング61の内周面610には、雄ねじ部4a,4bの両方が同時に引っ掛かるため、薄板6へのねじ1の掛かりがより強くなる。
【0055】
また、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、薄板6及び補強材8とねじ1の頭部3とで取付部材7を挟み込む軸方向の力に加えて、薄板6及び補強材8に対してねじ1が強く食い込む径方向(つまり軸方向に直交する方向)の力も加わる。そのため、本実施形態のねじ1及びその取付構造は、薄板6、補強材8及び取付部材7からねじ1が外れにくく(抜けにくく)て、締結状態が安定しやすい。
【0056】
また、本実施形態のねじ1及びその取付構造では、ねじ1の留め付け先が薄板6であるため、雄ねじ4として二条ねじを採用しても、薄板6に対する抵抗が強くなりすぎることを抑制できて、ねじ締めの際にねじ1が折れることを防ぐことができる。
【0057】
3.変形例
以上説明した一実施形態のねじ1及びその取付構造の変形例について説明する。なお、以下に示す各変形例は適宜組み合わせ可能である。
【0058】
軸部5の第一部分50は、ドリル部2よりも直径が大きく、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパの部分50aを含むものであればよく、図1等に示す構造に限定されない。例えば、第一部分50は、ねじ先側の端部も、ドリル部2よりも直径が大きく設けられてもよく、すなわち、第一部分50は、その軸方向の全体が、ドリル部2よりも直径が大きくてもよい。
【0059】
ドリル部2の外径L1に対して、テーパー状の部分50aの最大直径L4は、1.1倍~1.7倍に限らず、その他の範囲の比率であってもよい。
【0060】
第一雄ねじ部4aの始端と第二雄ねじ部4bの始端は、第一部分50のねじ先側の端部に位置しなくてもよく、テーパー状の部分50aのねじ先側の端部に位置してもよい。
【0061】
第一部分50における第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれは、ねじ頭側の部分ほど外径が大きくなくてもよく、軸方向にわたって外径が一定であってもよいし、軸方向の一部に外径が一定となる部分を含んでもよい。
【0062】
また、ねじ1は、頭部3のねじ先側を向く座面31に設けられたリブ310を備えなくてもよい。この場合、ねじ1は、締結状態において、座面31が取付部材7に当たる。
【0063】
また、ねじ1の取付構造は、ねじ1が締結位置にあるとき、第一部分50における雄ねじ部4a,4bが薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に食い込んでもよい。
【0064】
また、第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれは、第二部分51に軸方向の全長にわたって位置しなくてもよく、第二部分51の軸方向の一部(つまり先端側の部分)にのみ位置してもよい。
【0065】
また、雄ねじ部4a,4bのピッチは、一定でなくてもよい。第二雄ねじ部4bは、第一雄ねじ部4aの隣接する2つのねじ山の間に、1つのねじ山が位置するように配置されればよく、第二雄ねじ部4bの1つのねじ山の位置は、第一雄ねじ部4aの隣接する2つのねじ山の間の中間地点に限定されない。
【0066】
また、ねじ1は、金属製に限らず、その他の硬質な材料で形成されてもよい。
【0067】
薄板6の厚みL8は、0.6m以上1.2mm以下に限らず、その他の寸法であってもよい。
【0068】
また、取付部材7は、金属製に限らず、その他の硬質な材料で形成されてもよい。
【0069】
また、補強材8は、上述した3層構造のものに限定されず、1層、2層又は4層以上の構造であってもよい。
【0070】
また、ねじ1の取付構造は、補強材8を備えなくてもよい。つまり、取付部材7は、薄板6に直接(つまり接する状態で)取り付けられてもよい。この場合も、第二部分51の雄ねじ部4a,4bの両方が薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に食い込むため、薄板6に対するねじ1の掛かりが強くなる。
【0071】
また、取付部材7は、薄板6よりも厚みが大きくなくてもよく、薄板6と同じ厚み、または、薄板6よりも厚みが小さくてもよい。この場合、取付部材7は、挿通孔70を有さなくてもよく、ねじ1のドリル部2で貫通孔が設けられてもよい。
【0072】
(実施形態2)
続いて、図3から図5A,Bに示す実施形態2のねじ1の取付構造について説明する。以下では、実施形態2のねじ1の取付構造について、実施形態1のねじ1の取付構造と同様の構成については図中に同一の符号を付して詳しい説明を省略し、実施形態1のねじ1の取付構造と異なる構成については、詳しく説明する。
【0073】
実施形態2のねじ1は、実施形態1のねじ1と同じ構造である。実施形態2のねじ1の取付構造は、一対の金属外皮10,11の間に芯材12を挟んだサンドイッチパネル9の金属外皮10に対して、一対の金属外皮10,11を連結する連結部材13をねじ1で取り付けるための取付構造である。
【0074】
つまり、薄板6は、一対の金属外皮10,11の間に芯材12を挟んだサンドイッチパネル9の、金属外皮10である。取付部材7は、一対の金属外皮10,11を連結するように、サンドイッチパネル9に取り付けられる連結部材13である。補強材8は、金属外皮10と連結部材13との間での熱の移動を防ぐ断熱縁材14である。
【0075】
図3及び図4には、サンドイッチパネル9に連結部材13及び断熱縁材14がねじ1で取り付けられたパネルユニット15が記載されている。なお、図3は、図4のC-C線における断面図である。パネルユニット15は、例えば、構造躯体の一部を構成する横架材(図示せず)に取り付けられる。
【0076】
図3及び図4に示すように、サンドイッチパネル9は、矩形板状である。以下では、サンドイッチパネル9の厚み方向の片側を前側(屋外側)とし、その反対側を後側(屋内側)とし、サンドイッチパネル9の長手方向を上下方向とし、サンドイッチパネル9の短手方向を左右方向として、各構成について詳しく説明する。
【0077】
サンドイッチパネル9は、互いに対向する一対の金属外皮10,11と、一対の金属外皮10,11の間に位置する芯材12と、を有する。一対の金属外皮10,11は、屋外側に位置する屋外側外皮10と、屋内側に位置する屋内側外皮11である。屋外側外皮10は、芯材12の上下左右の側面120に沿う壁部101を含む。サンドイッチパネル9は、例えばビル等の高層用の建物の外壁として用いられる。
【0078】
サンドイッチパネル9は、例えば、上下方向の長さが、0.5~6.0mであり、左右方向の長さ(幅)が、0.2~1.5mであり、前後方向の長さ(厚み)が、50~150mmである。
【0079】
芯材12は、その全体形状が、矩形の板状である。全体形状が板状とは、1枚の板に限らず、複数の部材を1枚の板をなすように並べたものも含まれる。本実施形態では、芯材12は、断熱性を有する。芯材12は、ロックウールやグラスウールなどの繊維状無機材をバインダー等でブロック状に固めた複数のブロック体を1枚の矩形板状に並べたものである。なお、芯材12は、ウレタンフォーム、フェノールフォーム等の発泡系の有機材で形成されてもよいし、スチレンボード、ウレタンボード等であってもよい。
【0080】
図5A,Bに示すように、芯材12は、左右の側面120に凹条部121を有している。凹条部121は、芯材12の左右の側面120の前後方向の略中央部に上下方向の全長にわたって位置する。凹条部121には、石膏ボードや、珪酸カルシウムボードなどの板状部材と、アルカリアースシリケートブランケット(生体溶解性繊維)などの繊維状無機材料とで形成された耐火目地材(図示無し)が挿入される。なお、図3に示すように、芯材12の上下の側面120は、凹条部121を有しておらず、フラットに設けられている。
【0081】
屋外側外皮10と屋内側外皮11のそれぞれは、金属板をロール加工やプレス加工などにより所望の形状に成形することによって得られる。金属板は、例えば、厚みが0.6m以上1.2mm以下である。金属板は、塗装鋼板、亜鉛めっき鋼板、アルミニウム-亜鉛合金めっき鋼板、ガルバリウム鋼板(登録商標)、エスジーエル(登録商標)鋼板等であるが、これらに限定されない。
【0082】
図3から図5A,Bに示すように、屋外側外皮10は、後側に向けて開口した矩形の箱状である。屋外側外皮10は、芯材12の前面(屋外側面)を覆う矩形板状の本体部100と、芯材12の上下左右の4つの側面120に沿う4つの壁部101と、を有する。本体部100に対して4つの壁部101のそれぞれは、略直角である。上下の壁部101のそれぞれは、矩形の平板状である。左右の壁部101のそれぞれは、矩形の平板部102と、平板部102の後端から左右方向外側に略直角に突出した矩形板状の突出部103と、を有する。
【0083】
屋内側外皮11は、芯材12の後面(屋内側面)を覆う矩形板状の本体部110と、芯材12の左右の側面120に沿う左右の壁部111と、を有する。なお、屋内側外皮11は、芯材12の上下の側面120に沿う壁部を有していない。
【0084】
左右の壁部111のそれぞれは、本体部110の左右の縁から左右方向外側に平面視U字状に湾曲した湾曲部111aと、湾曲部111aの前端部から前側に突出した矩形状の平板部111bと、を有する。
【0085】
一対の金属外皮10,11のそれぞれは、本体部100,110が芯材12の前後の面に接着されて、芯材12と一体化している。屋外側外皮10の上下の壁部101と芯材12の上下の側面120との間には隙間が生じている。
【0086】
パネルユニット15は、正面視にて矩形枠状のパッキン16を更に備える。パッキン16は、直線状の4つのパッキン160と、L字状の4つのコーナーパッキン161と、を含む。
【0087】
直線状のパッキン160は、上下左右の壁部101のそれぞれに取り付けられる。パッキン160は、中空の筒状である。コーナーパッキン161は、4つ壁部101のうち隣接する2つの壁部101によって形成されるコーナー部分に取り付けられる。コーナーパッキン161は、L字状の中実なブロックである。パッキン160とコーナーパッキン161のそれぞれは、例えば合成ゴム製である。
【0088】
図3に示すように、断熱縁材14は、屋外側外皮10の上下の壁部101のそれぞれに取り付けられる。断熱縁材14は、屋外側外皮10の上下の壁部101の長手方向(つまり左右方向)に沿った長手方向を有する。断熱縁材14の長手方向の長さは、上下の壁部101の長手方向の長さと同じか、又はこの長さよりも短い。断熱縁材14は、長手方向に直交する断面の構造が、長手方向の全長にわたって一定である。
【0089】
断熱縁材14は、補強材8と同様に、本体部80、断熱材81、及び接着部材82を有する。本体部80、断熱材81、及び接着部材82は、長手方向の長さが互いに同じである。
【0090】
本体部80は、例えば、厚みが0.8mmのメッキ鋼板を曲げ加工することで形成される。本体部80は、例えば、一対の金属外皮10,11を構成する金属板と同じ材料で形成される。断熱材81は、エチレンプロピレンジエンゴム(EPDM)等の断熱性を有する部材である。本実施形態では、断熱材81は、シート状である。断熱材81の厚みは、例えば2mmである。断熱材81は、両面テープ等によって、本体部80に貼り付けられている。接着部材82は、例えば厚みが2mmのブチルテープである。
【0091】
連結部材13は、サンドイッチパネル9を構造躯体の一部に取り付けるための取付材17,18の一部(詳しくはパネル固定板17a,18a)で構成されている。
【0092】
取付材17,18は、サンドイッチパネル9の後面の下端部に固定される下取付材17と、サンドイッチパネル9の後面の上端部に固定される上取付材18である。取付材17,18は、構造躯体の横架材へのサンドイッチパネル9の取り付けに用いられる。
【0093】
下取付材17は、サンドイッチパネル9の後面の下端部に固定される側面視L字状の三つのパネル固定板17aと、左右両端の二つのパネル固定板17aに取り付けられる二つの側面視略Z字状の取付板17bと、を有する。
【0094】
三つのパネル固定板17aは、金属製であり、例えば金属板を折り曲げて形成されている。三つのパネル固定板17aは、ねじ1によって、サンドイッチパネル9に固定される。パネル固定板17aは、例えば、厚みが、6.0mmであり、パネル固定板17aを形成する金属板は、一対の金属外皮10,11を形成する金属板よりも厚みが大きい。
【0095】
三つのパネル固定板17aは、左右方向に間隔をおいて配置されている。三つのパネル固定板17aのそれぞれは、屋内側外皮11の本体部110に対して平行な縦片170と、縦片170の下端部から前側に延び、屋外側外皮10の下側の壁部101に対して平行な横片171と、を有する。縦片170が屋内側外皮11の本体部110の下端部にねじ1で固定され、横片171が屋外側外皮10の下側の壁部101にねじ1で固定される。
【0096】
縦片170と横片171のそれぞれは、ねじ1を挿通するための挿通孔を有し、挿通孔には、ねじ1の頭部3を収めるためのザグリ部が形成されている。縦片170と横片171のそれぞれには、複数の挿通孔が左右方向に間隔をおいて、配置されている。
【0097】
二つの取付板17bは、金属製である。二つの取付板17bは、ねじ1とは別の固定具19によって、固定板17aの縦片170に固定される。取付板17bは、三つのパネル固定板17aのうち、左右両端に位置する二つのパネル固定板17aにそれぞれ固定されている。二つの取付板17bは、構造躯体の一部である横架材に引っ掛けられる。
【0098】
上取付材18は、サンドイッチパネル9の後面の上端部に固定される側面視L字状の二つのパネル固定板18aと、二つのパネル固定板18aのそれぞれに取り付けられる二つの矩形板状の取付板18bと、を有する。
【0099】
二つのパネル固定板18aは、金属製である。二つのパネル固定板18aのそれぞれは、例えば金属板を折り曲げて形成されている。パネル固定板18aは、例えば、厚みが、6mmであり、パネル固定板18aを形成する金属板は、一対の金属外皮10,11を形成する金属板よりも厚みが大きい。
【0100】
二つのパネル固定板18aは、左右方向に間隔をおいて配置されている。二つのパネル固定板18aは、左右方向における位置が、左右両端の二つのパネル固定板17aと同じである。二つのパネル固定板18aのそれぞれは、屋内側外皮11の本体部110に対して平行な縦片180と、縦片180の上端部から前側に延び、屋外側外皮10の上側の壁部101に対して平行な横片181と、を有する。縦片180が屋内側外皮11の本体部110の上端部にねじ1で固定され、横片181の前端部が屋外側外皮10の上側の壁部101にねじ1で固定される。
【0101】
縦片180と横片181のそれぞれは、ねじ1を挿通するための挿通孔を有し、挿通孔には、ねじ1の頭部3を収めるためのザグリ部が形成されている。縦片180と横片181のそれぞれには、複数の挿通孔が左右方向に間隔をおいて、配置されている。
【0102】
二つの取付板18bは、金属製である。二つの取付板18bは、ねじ1とは別の固定具19によって、固定板18aの縦片180に固定される。取付板18bは、二つのパネル固定板18aにそれぞれ固定されている。
【0103】
本実施形態では、三つのパネル固定板17aと二つのパネル固定板18aのそれぞれが、屋外側外皮10の壁部101と屋内側外皮11の本体部110とを連結する連結部材13を構成している。そして、パネル固定板17a,18aが、取付部材7を構成している。
【0104】
以上説明したサンドイッチパネル9には、下記のようにして、断熱縁材14と連結部材13がねじ1で取り付けられる。
【0105】
まず、サンドイッチパネル9の上下の壁部101に断熱縁材14が貼り付けられ、断熱縁材14にパネル固定板17a,18aの横片171,181が重ねられる。次いで、横片171,181の挿通孔にねじ1を挿入して、ねじ1を断熱縁材14と上下の壁部101にねじ込む。
【0106】
上下の壁部101に対してねじ1をねじ込んだ際に、ドリル部2によって上下の壁部101の一部を削って貫通孔60を形成することができる。その後、貫通孔60の周囲の部分を軸部5の第一部分50のテーパー状の部分50aで押すことで貫通孔60の周囲に、ねじ1の進行方向に突出した円筒状のバーリング61を形成することができる。このとき、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610には、ねじ1の第一部分50における雄ねじ部4a,4bが食い込むことによってタッピング溝を形成することができる。
【0107】
その後、ねじ1の第二部分51が上下の壁部101の貫通孔60及びバーリング61まで挿入されることで、貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610のタッピング溝に、ねじ1の第二部分51における雄ねじ部4a,4bが深く食い込む。またこのとき、上下の壁部101の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に、ねじ1の軸部5の第二部分51の外周面を押し当てる(嵌め込む)ことができる。ねじ1は、頭部3の座面31の複数のリブ310が、上下のパネル固定板17a,18aの横片171,181に当たる位置まで挿入されることで、上下の壁部101及び断熱縁材14に対してパネル固定板17a,18aを締結する。
【0108】
このように、上下の壁部101の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に対して、第二部分51における雄ねじ部4a,4bの両方が食い込むとともに、ねじ1の第二部分51の外周面が嵌まり込む。そのため、上下の壁部101に対するねじ1の掛かりを強くすることができて、上下の壁部101とパネル固定板17a,18aの横片171,181との締結状態が安定しやすい。
【0109】
また、本実施形態のねじ1では、第二部分51における雄ねじ部4a,4bの外径が、第一部分50における雄ねじ部4a,4bの外径よりも大きい。そのため、本実施形態のねじ1では、上下の壁部101の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に形成されたタッピング溝に対して、第二部分51における雄ねじ部4a,4bがより深く食い込むことができて、上下の壁部101に対するねじ1の掛かりをより強くすることができる。
【0110】
また、本実施形態のねじ1では、雄ねじ4が二条ねじであるため、断熱縁材14に対するねじ1の掛かりも強くなっている。
【0111】
本実施形態では、サンドイッチパネル9の屋内側外皮11の本体部110には、パネル固定板17a,18aの縦片170,180が重ねられる。次いで、縦片170,180の挿通孔にねじ1を挿入して、屋内側外皮11の本体部110にねじ1をねじ込む。
【0112】
本体部110に対してねじ1をねじ込んだ際に、ドリル部2によって本体部110の一部を削って貫通孔を形成することができる。その後、貫通孔の周囲にバーリングを形成することができ、貫通孔とバーリングの内周面に第一部分50における雄ねじ部4a,4bが食い込むことによってタッピング溝を形成することができる。その後、ねじ1の第二部分51が本体部110の貫通孔及びバーリングに挿入されることで、貫通孔及びバーリングの内周面に対して、雄ねじ部4a,4bがそれぞれ食い込むとともに、ねじ1の第二部分51の外周面を押し当てる(嵌め込む)ことができる。
【0113】
このように、本体部110の貫通孔及びバーリングの内周面に対して、雄ねじ部4a,4bの両方が食い込むとともに、ねじ1の第二部分51の外周面が嵌まり込むため、本体部110に対するねじ1の掛かりを強くすることができる。そのため、本実施形態のねじ1の取付構造では、本体部110とパネル固定板17a,18aの縦片170,180との締結状態も安定しやすい。
【0114】
以上から、本実施形態のパネルユニット15では、金属外皮10,11が薄くても、パネル固定板17a,18aを金属外皮10,11に固定するねじ1が外れにくくて、より信頼性の高いパネルユニット15とすることができる。
【0115】
実施形態2のねじ1及びねじ1の取付構造についても、上述した実施形態1のねじ1及びその取付構造と同様の変形例を適宜採用可能である。
【0116】
(まとめ)
以上説明した実施形態1,2及びその変形例のように、第一態様のねじ1は、下記の構成を備える。
【0117】
すなわち、第一態様のねじ1は、ねじ先に位置するドリル部2と、ねじ頭に位置する頭部3と、ドリル部2と頭部3の間に位置し、外周面に雄ねじ4が形成された軸部5と、を備える。軸部5は、ドリル部2に連続する第一部分50と、第一部分50のねじ頭側に連続する第二部分51と、を有する。第一部分50は、ドリル部2よりも直径が大きく、ねじ頭側の部分ほど直径が大きいテーパー状の部分50aを含む。雄ねじ4は、螺旋状に延びた第一雄ねじ部4aと、第一雄ねじ部4aに沿って螺旋状に延びた第二雄ねじ部4bとを含む。
【0118】
上記構成を備える第一態様のねじ1では、薄厚の部材(薄板6)と他の部材(取付部材7)とをねじ1で締結する際に、薄厚の部材の一部をドリル部2で削って貫通孔60を形成した後、貫通孔60の周囲の部分をテーパー状の部分50aで押して円筒状のバーリング61を形成することができる。そのため、第一態様のねじ1では、薄厚の部材においても、ねじ1が掛かる部分(つまり貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610)の長さを確保しやすい。また、第一態様のねじ1では、雄ねじ4が、第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bを含む二条ねじであるため、雄ねじ4のピッチ(軸方向に隣接する2つのねじ山の間隔)を狭くすることができる。そのため、薄厚の部材の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に、雄ねじ4のねじ山を複数食い込ませやすい。そのうえ、第一態様のねじ1では、雄ねじ4が二条ねじであることで、雄ねじ4がピッチを狭くした一条ねじである場合に比べて、リード(一回転でねじが進む距離)を確保しやすくて、ねじ締め作業が行いやすい。したがって、第一態様のねじ1では、薄厚の部材に対して食い込ませやすくて、締結状態が安定しやすい。
【0119】
また、上述した実施形態1,2及びその変形例のように、第二態様のねじ1は、第一態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0120】
すなわち、第二態様のねじ1では、第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれの長手方向に直交する断面は、三角形状である。
【0121】
上記構成を備える第二態様のねじ1では、薄厚の部材の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に対して、雄ねじ部4a,4bが食い込みやすい。そのため、第二態様のねじ1では、テーパー状の部分50aで薄厚の部材の貫通孔60の周囲の部分を押してバーリング61を形成する際に、雄ねじ部4a,4bが抵抗になりにくくて邪魔になりにくい。
【0122】
また、上述した実施形態1,2及びその変形例のように、第三態様のねじ1は、第一又は第二態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0123】
すなわち、第三態様のねじ1では、第一雄ねじ部4aの始端と第二雄ねじ部4bの始端は、第一部分50のねじ先側の端部に位置する。
【0124】
上記構成を備える第三態様のねじ1では、薄厚の部材の貫通孔60の周囲の部分に雄ねじ部4a,4bが食い込みながらねじ1が進む。そのため、第三態様のねじ1では、テーパー状の部分50aによって薄厚の部材の貫通孔60の周囲の部分を徐々に押すことができて、バーリング61を形成しやすい。
【0125】
また、上述した実施形態1,2及びその変形例のように、第四態様のねじ1は、第三態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0126】
すなわち、第四態様のねじ1では、第一部分50における第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bのそれぞれは、ねじ頭側の部分ほど外径が大きい。
【0127】
上記構成を備える第四態様のねじ1では、ねじ1が進むほど薄厚の部材の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に、第一部分50における第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bが深く食い込みやすい。
【0128】
また、上述した実施形態1,2及びその変形例のように、第五態様のねじ1は、第一から第四のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0129】
すなわち、第五態様のねじ1では、ドリル部2の外径L1に対して、テーパー状の部分50aの最大直径L4は、1.1倍~1.7倍である。
【0130】
上記構成を備える第五態様のねじ1では、薄厚の部材(薄板6)の貫通孔60の周囲の部分をテーパー状の部分50aで押してバーリング61を形成する際に、バーリング61を必要な長さの分だけ形成しやすい。
【0131】
また、上述した実施形態1,2及びその変形例のように、第六態様のねじ1の取付構造は、第一から第五のいずれか一つの態様のねじ1と、薄板6と、ねじ1で薄板6に取り付けられる取付部材7と、を備える。薄板6は、ねじ1が貫通した貫通孔60と、貫通孔60の周囲に形成された円筒状のバーリング61とを有する。ねじ1の第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bが、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に食い込んでいる。
【0132】
上記構成を備える第六態様のねじ1の取付構造では、薄板6の貫通孔60の内周面600とバーリング61の内周面610に、第一雄ねじ部4aと第二雄ねじ部4bの両方を食い込ませることができる。そのため、第六態様のねじ1の取付構造では、薄板6に対してねじ1が食い込みやすくて、薄板6と取付部材7との締結状態が安定しやすい。
【0133】
また、上述した実施形態1,2及びその変形例のように、第七態様のねじ1の取付構造は、第六態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0134】
すなわち、第七態様のねじ1の取付構造では、ねじ1は、頭部3のねじ先側を向く座面31に設けられたリブ310を備える。リブ310が取付部材7に当たっている。
【0135】
上記構成を備える第七態様のねじ1の取付構造では、リブ310が取付部材7に当たることで、リブ310によってねじ1の回り止めが行えて、薄板6と取付部材7との締結状態が安定しやすい。
【0136】
また、上述した実施形態1,2及びその変形例のように、第八態様のねじ1の取付構造は、第六又は第七の態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0137】
すなわち、第八態様のねじ1の取付構造では、薄板6の厚みは、0.6mm以上1.2mm以下である。
【0138】
上記構成を備える第八態様のねじ1の取付構造では、厚みが0.6mm以上1.2mm以下の薄板6であっても、ねじ1によってバーリング61を形成できるため、雄ねじ部4a,4bが薄板6に食い込みやすくて、薄板6と取付部材7との締結状態が安定しやすい。
【0139】
また、上述した実施形態2及びその変形例のように、第九態様のねじ1の取付構造は、第六から第八のいずれか1つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0140】
すなわち、第九態様のねじ1の取付構造では、薄板6は、一対の金属外皮10,11の間に芯材12を挟んだサンドイッチパネル9の、金属外皮10である。取付部材7は、一対の金属外皮10,11を連結するようにサンドイッチパネル9に取り付けられる連結部材13である。
【0141】
上記構成を備える第九態様のねじ1の取付構造では、サンドイッチパネル9の金属外皮10と連結部材13とをねじ1によって安定して締結することができるため、サンドイッチパネル9が風を受けるなどして揺れてもねじ1が緩みにくい。
【0142】
また、上述した実施形態1,2及びその変形例のように、第十態様のねじ1の取付構造は、第六から第九のいずれか一つの態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0143】
すなわち、第十態様のねじ1の取付構造では、薄板6と取付部材7の間に位置する板状の補強材8を更に備える。補強材8は、薄板6に貼り付けられている。
【0144】
上記構成を備える第十態様のねじ1の取付構造では、薄板6だけでなく補強材8に対しても雄ねじ部4a,4bを食い込ませることができるため、締結状態が更に安定しやすい。
【0145】
また、上述した実施形態1,2及びその変形例のように、第十一態様のねじ1の取付構造は、第十態様の構成に加えて、下記の構成を付加的に備える。
【0146】
すなわち、第十一態様のねじ1の取付構造では、ドリル部2の軸方向の長さL2は、薄板6と補強材8の厚みの合計L3以上である。
【0147】
上記構成を備える第十一態様のねじ1の取付構造では、ドリル部2によって補強材8と薄板6とに貫通孔83,60を形成する際に、雄ねじ部4a,4bが補強材8の貫通孔83の縁に引っ掛かって、薄板6への貫通孔60の形成の邪魔になることを抑制できる。
【0148】
以上、本開示を添付図面に示す実施形態に基づいて説明したが、本開示は上記の各実施形態に限定されるものではなく、本開示の意図する範囲内であれば、適宜の設計変更が可能である。
【符号の説明】
【0149】
1 ねじ
2 ドリル部
3 頭部
31 座面
310 リブ
4 雄ねじ
4a 第一雄ねじ部
4b 第二雄ねじ部
5 軸部
50 第一部分
50a テーパー状の部分
51 第二部分
6 薄板
60 貫通孔
600 内周面
61 バーリング
610 内周面
7 取付部材
8 補強材
9 サンドイッチパネル
10 金属外皮
11 金属外皮
12 芯材
13 連結部材
L1 外径
L2 長さ
L3 合計
L4 最大直径
図1
図2
図3
図4
図5