(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175560
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】点灯装置及び照明器具
(51)【国際特許分類】
H05B 45/375 20200101AFI20241211BHJP
H05B 45/36 20200101ALI20241211BHJP
H05B 45/395 20200101ALI20241211BHJP
H05B 47/18 20200101ALI20241211BHJP
H05B 45/355 20200101ALI20241211BHJP
H05B 45/10 20200101ALI20241211BHJP
H05B 45/20 20200101ALI20241211BHJP
H05B 45/385 20200101ALI20241211BHJP
【FI】
H05B45/375
H05B45/36
H05B45/395
H05B47/18
H05B45/355
H05B45/10
H05B45/20
H05B45/385
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093438
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】関 圭介
(72)【発明者】
【氏名】大野 健
(72)【発明者】
【氏名】中山 航
(72)【発明者】
【氏名】森脇 淑也
(72)【発明者】
【氏名】日野 慎太郎
(72)【発明者】
【氏名】山本 真史
(72)【発明者】
【氏名】下村 優太郎
(72)【発明者】
【氏名】杉本 正暁
【テーマコード(参考)】
3K273
【Fターム(参考)】
3K273AA08
3K273BA26
3K273CA02
3K273CA12
3K273CA25
3K273EA07
3K273EA22
3K273EA35
3K273FA03
3K273FA04
3K273FA14
3K273FA26
3K273GA03
3K273GA12
3K273GA14
(57)【要約】
【課題】簡易な構成の回路によって、光源に出力される電圧を細かに制御する。
【解決手段】点灯装置2は、全波整流回路4と、第1コンデンサC1と、第1変換回路5と、第2コンデンサC2と、第2変換回路6と、を備える。第1変換回路5は、第1コンデンサC1によって平滑化された脈流電圧を、降圧する。第2変換回路6は、第2コンデンサC2から出力される第1直流電圧を第1直流電圧とは異なる第2直流電圧に変換し、一対の第3出力端62に出力する。第1コンデンサC1の第1静電容量は、1μF以下である。第2コンデンサC2の第2静電容量は、第1静電容量の100倍以上である。第1直流電圧は、100V以下である。第2変換回路6は、MOSFETと、MOSFETを直接的又は間接的に制御するマイクロコントローラと、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一対の第1入力端と、一対の第1出力端と、を有し、交流電源から前記一対の第1入力端に入力される交流電圧を全波整流した脈流電圧を、前記一対の第1出力端に出力する全波整流回路と、
前記一対の第1出力端間に接続され、前記脈流電圧を平滑化する第1コンデンサと、
一対の第2入力端と、一対の第2出力端と、を有し、前記一対の第2入力端に入力される前記第1コンデンサによって平滑化された前記脈流電圧を降圧する第1変換回路と、
前記一対の第2出力端間に接続され、前記第1コンデンサによって平滑化され、前記第1変換回路によって降圧された前記脈流電圧を平滑化して、第1直流電圧として出力する第2コンデンサと、
一対の第3入力端と、一対の第3出力端と、を有し、前記一対の第3出力端は光源に接続され、前記一対の第3入力端に入力される前記第1直流電圧を前記第1直流電圧とは異なる第2直流電圧に変換し、前記一対の第3出力端に出力する第2変換回路と、を備え、
前記第1コンデンサの第1静電容量は、1μF以下であり、
前記第2コンデンサの第2静電容量は、前記第1静電容量の100倍以上であり、
前記第1直流電圧は、100V以下であり、
前記第2変換回路は、MOSFETと、前記MOSFETを直接的又は間接的に制御するマイクロコントローラと、を有する、
点灯装置。
【請求項2】
前記第2変換回路は、降圧チョッパ回路である、
請求項1に記載の点灯装置。
【請求項3】
前記第2変換回路を複数備え、
複数の前記第2変換回路の各々が有する前記一対の第3入力端は、前記一対の第2出力端と各々接続される、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項4】
前記第2変換回路は、外部から入力される調光信号に応じて前記第2直流電圧の値を制御する、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項5】
前記第1変換回路は、降圧チョッパ回路である、
請求項1又は2に記載の点灯装置。
【請求項6】
請求項1又は2に記載の点灯装置と、
前記光源と、を備える、
照明器具。
【請求項7】
定格電力が25W未満である、
請求項6に記載の照明器具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、点灯装置及び照明器具に関する。より詳細には、本開示は、交流電源を電源として光源を点灯させる点灯装置及び照明器具に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1に記載のLED点灯装置は、商用交流電源を全波整流する全波整流器と、全波整流器の出力端に並列接続される第1のコンデンサと、第1のコンデンサに入力端を並列接続されるスイッチング電源回路部と、スイッチング電源回路部の出力端に接続されるLED発光部と、LED発光部に並列接続される第2のコンデンサとを備える。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されたようなLED点灯装置において、簡易な構成の回路によって、LED(光源)に出力される電圧を細かに制御したいという要望があった。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、簡易な構成の回路によって、光源に出力される電圧を細かに制御することができる点灯装置、及びこの点灯装置を備えた照明器具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る点灯装置は、全波整流回路と、第1コンデンサと、第1変換回路と、第2コンデンサと、第2変換回路と、を備える。前記全波整流回路は、一対の第1入力端と、一対の第1出力端と、を有し、交流電源から前記一対の第1入力端に入力される交流電圧を全波整流した脈流電圧を、前記一対の第1出力端に出力する。前記第1コンデンサは、前記一対の第1出力端間に接続され、前記脈流電圧を平滑化する。前記第1変換回路は、一対の第2入力端と、一対の第2出力端と、を有し、前記一対の第2入力端に入力される前記第1コンデンサによって平滑化された前記脈流電圧を降圧する。前記第2コンデンサは、前記一対の第2出力端間に接続され、前記第1コンデンサによって平滑化され、前記第1変換回路によって降圧された前記脈流電圧を平滑化して、第1直流電圧として出力する。前記第2変換回路は、一対の第3入力端と、一対の第3出力端と、を有し、前記一対の第3出力端は光源に接続され、前記一対の第3入力端に入力される前記第1直流電圧を前記第1直流電圧とは異なる第2直流電圧に変換し、前記一対の第3出力端に出力する。前記第1コンデンサの第1静電容量は、1μF以下である。前記第2コンデンサの第2静電容量は、前記第1静電容量の100倍以上である。前記第1直流電圧は、100V以下である。前記第2変換回路は、MOSFETと、前記MOSFETを直接的又は間接的に制御するマイクロコントローラと、を有する。
【0007】
本開示の一態様に係る照明器具は、前記点灯装置と、前記光源と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、簡易な構成の回路によって、光源に出力される電圧を細かに制御することができる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、本開示の一実施形態に係る照明器具の外観斜視図である。
【
図2】
図2は、同上の照明装置の模式的な回路図である。
【
図3】
図3は、本開示の一実施形態に係る点灯装置が有する第2変換回路の模式的な回路図である。
【
図4】
図4は、同上の点灯装置の動作を説明するための波形図である。
【
図5】
図5は、同上の点灯装置の動作を説明するための波形図である。
【
図6】
図6は、比較例の点灯装置の動作を説明するための波形図である。
【
図7】
図7は、変形例1の照明器具の模式的な回路部である。
【
図8】
図8は、変形例2の点灯装置が有する第2変換回路の模式的な回路図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本開示の実施形態に係る点灯装置2及び、点灯装置2を備える照明器具1について、図面を参照して詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態及び変形例は、本開示の一例に過ぎず、本開示は、実施形態及び変形例に限定されない。この実施形態及び変形例以外であっても、本開示の技術的思想を逸脱しない範囲であれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。また、下記の実施形態(変形例を含む)は、適宜組み合わせて実現されてもよい。
【0011】
(1)概要
以下、点灯装置2及び照明器具1の概要について、
図2~
図5を参照して説明する。
【0012】
照明器具1は、
図2に示すように、点灯装置2と、光源3と、を備える。
【0013】
点灯装置2は、全波整流回路4と、第1コンデンサC1と、第1変換回路5と、第2コンデンサC2と、第2変換回路6と、を備える。
【0014】
全波整流回路4は、一対の第1入力端41と、一対の第1出力端42と、を有し、交流電源PSから一対の第1入力端41に入力される交流電圧Vac(
図4参照)を全波整流した脈流電圧Vp(
図4参照)を、一対の第1出力端42に出力する。
【0015】
第1コンデンサC1は、一対の第1出力端42間に接続され、脈流電圧Vpを平滑化する。
【0016】
第1変換回路5は、一対の第2入力端51と、一対の第2出力端52と、を有し、一対の第2入力端51に入力される第1コンデンサC1によって平滑化された脈流電圧Vpを降圧する。より詳細には、第1変換回路5は、第1コンデンサC1によって平滑化された脈流電圧Vpが第1変換回路5の所定の出力電圧よりも大きい期間に降圧動作を行う。
【0017】
第2コンデンサC2は、一対の第2出力端52間に接続され、第1コンデンサC1によって平滑化され、第1変換回路5によって降圧された脈流電圧Vpを平滑化して、第1直流電圧Vd1(
図5参照)として出力する。
【0018】
第2変換回路6は、一対の第3入力端61と、一対の第3出力端62と、を有し、一対の第3出力端62は光源3に接続される。第2変換回路6は、一対の第3入力端61に入力される第1直流電圧Vd1を第1直流電圧Vd1とは異なる第2直流電圧Vd2(
図5参照)に変換し、一対の第3出力端62に出力する。
【0019】
第1コンデンサC1の第1静電容量は、1μF以下である。
【0020】
第2コンデンサC2の第2静電容量は、第1静電容量の100倍以上である。
【0021】
第1直流電圧Vd1は、100V以下である(
図5参照)。
【0022】
第2変換回路6は、
図3に示すように、スイッチング素子64であるMOSFET(Metal Oxide Semiconductor Field Effect Transistor:電界効果トランジスタ)64Aと、MOSFET64Aを直接的又は間接的に制御するマイクロコントローラ63と、を有する。
【0023】
マイクロコントローラ63は、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するコンピュータである。マイクロコントローラ63の動作電圧は、一般的に5V以下である。
【0024】
ここにおいて、スイッチング素子64としてゲート閾値電圧が5V以下であるMOSFET64Aを選択することによって、第2変換回路6内において、マイクロコントローラ63の動作電圧を生成する回路と、MOSFET64Aのゲート電圧を生成する回路とを共通化することができる。ここで、ゲート閾値電圧が5V以下であるMOSFET64Aのドレイン-ソース間電圧の定格値は一般的に100V以下である。つまり、上述のように、第1変換回路5が、第2変換回路6に出力する第1直流電圧Vd1を100V以下に制御することによって、マイクロコントローラ63の動作電圧を生成する回路と、MOSFET64Aのゲート電圧を生成する回路を共通化することができる。
【0025】
上記の構成により、簡易な構成の第2変換回路6によって、光源3に出力される第2直流電圧Vd2を細かに制御することができる。
【0026】
(2)照明器具の構成
以下に、本実施形態に係る照明器具1の構成について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】
照明器具1は、例えば、オフィスビルの執務室の天井などに直接又は取付器具を介して取り付けられる。ただし、照明器具1が設置される場所は、執務室の天井に限定されず、執務室及び執務室以外の居室などの壁面又は床面でも構わない。
【0028】
照明器具1は、
図1に示すように、長尺の棒状に形成された器具本体10と、透光性を有する合成樹脂によって形成されるカバー11と、交流電源PS(
図2参照)に電気的に接続される給電コネクタ12と、を有する。また、照明器具1は、
図2に示すように、点灯装置2と、光源3と、を備える。点灯装置2及び光源3は、器具本体10とカバー11との間の内部空間に収容され、光源3からの光がカバー11を介して下方に照射される。
【0029】
点灯装置2は、
図2に示すように、交流電源PSと光源3との間に接続されており、給電コネクタ12(
図1参照)を介して交流電源PSから光源3に供給される交流電圧Vacを制御する。ここで、交流電源PSは、例えば商用電力系統(100V、50/60Hz)である。なお、交流電源PSは、200V系の商用電力系統であってもよい。また、光源3は、電気的に直列に接続された複数のLED(Light Emitting Diode)30を含む。以下に、点灯装置2の構成について説明する。
【0030】
点灯装置2は、
図2に示すように、ヒューズF1、フィルタ回路7、全波整流回路4、第1コンデンサC1、第1変換回路5、第2コンデンサC2、第2変換回路6及び第3コンデンサC3を有する。
【0031】
フィルタ回路7は、交流電源PSと全波整流回路4との間に設けられる。フィルタ回路7は、ノーマルモードノイズとコモンモードノイズの両方を除去するため、例えば、Yコンデンサ(バイパスコンデンサ)、コモンモードチョークコイル及びXコンデンサ(バイパスコンデンサ)を有する。交流電源PSの一端とフィルタ回路7との間にはヒューズF1が設けられる。
【0032】
全波整流回路4は、一対の第1入力端41と、一対の第1出力端42と、を有する。
【0033】
一対の第1入力端41は、フィルタ回路7に接続され、交流電源PSからフィルタ回路7を介して交流電圧Vacが入力される。
【0034】
全波整流回路4は、例えばダイオードブリッジ回路である。全波整流回路4は、
図4に示すように、一対の第1入力端41に入力される交流電圧Vacを全波整流して脈流電圧Vpに変換して一対の第1出力端42に出力する。
【0035】
第1コンデンサC1は、例えば無極性のフィルムコンデンサである。第1コンデンサC1の静電容量(第1静電容量)は1μF以下である。第1コンデンサC1は、全波整流回路4の一対の第1出力端42間に接続される。第1コンデンサC1は、一対の第1出力端42に出力される脈流電圧Vpを平滑化する。なお、第1コンデンサC1はフィルムコンデンサに限定されず、セラミックコンデンサ等でもよい。
【0036】
第1変換回路5は、
図2に示すように、一対の第2入力端51と、一対の第2出力端52と、を有する。
【0037】
一対の第2入力端51は、全波整流回路4が有する一対の第1出力端42と各々接続される。つまり、一対の第1出力端42間に接続される第1コンデンサC1によって平滑化された脈流電圧Vpである平滑電圧V1(
図4参照)が一対の第2入力端51に入力される。ここで、一対の第2入力端51のうち平滑電圧V1の高電位側となる第2入力端51を第2入力端511、平滑電圧V1の低電位側となる第2入力端51を第2入力端512とする。
【0038】
第1変換回路5は、一対の第2入力端51に入力される平滑電圧V1を、降圧する。なお、本実施形態では、第1変換回路5は降圧チョッパ回路である。ここで、一対の第2出力端52のうち第1変換回路5によって降圧された平滑電圧V1の高電位側となる第2出力端52を第2出力端521、第1変換回路5によって降圧された平滑電圧V1の低電位側となる第2出力端52を第2出力端522とする。
【0039】
第1変換回路5は、スイッチング制御回路53、ダイオードD1、スイッチング素子54、及びインダクタL1を有する。スイッチング素子54は、Nチャネルのエンハンスメント型のMOSFET54Aである。なお、スイッチング素子54は、MOSFET以外に、例えばバイポーラトランジスタなどの他の半導体スイッチング素子であってもよい。
【0040】
図2に示すように、スイッチング制御回路53は、一対の第2入力端51間に接続される。
【0041】
第2入力端511から第2入力端512に、ダイオードD1、MOSFET54Aを順に接続した直列回路が接続される。より詳細には、ダイオードD1のカソードは第2入力端511に接続される。ダイオードD1のアノードはMOSFET54Aのドレインに接続される。MOSFET54Aのソースは第2入力端512に接続される。また、ダイオードD1のアノードとMOSFET54Aのドレインとの接続点と、第2出力端522との間にインダクタL1が接続される。
【0042】
スイッチング制御回路53は、例えば、制御ICで構成される。スイッチング制御回路53は、一対の第2入力端51に入力される平滑電圧V1から生成される動作電圧によって動作する。
【0043】
スイッチング制御回路53は、MOSFET54Aのゲートへのゲート電圧(ゲート・ソース間電圧)の印加を制御することにより、MOSFET54Aをオン/オフ制御する。スイッチング制御回路53は、MOSFET54Aを例えば電流臨界モードでオン/オフ制御することが好ましい。なお、電流臨界モードとは、インダクタL1に流れる電流(回生電流)がゼロになったときにMOSFET54Aをオンする動作モードである。
【0044】
スイッチング制御回路53は、第2コンデンサC2(後述する)によって平滑化された直流電圧である第1直流電圧Vd1(
図5参照)が100V以下となるように、MOSFET54Aをオン/オフ制御する。具体的には、スイッチング制御回路53は、第1直流電圧Vd1が100V以下となるようなデューティ比でMOSFET54Aをオン/オフ制御する。なお、スイッチング制御回路53は、第1直流電圧Vd1が80V以下となるように、MOSFET54Aをオン/オフ制御することが好ましい。また、スイッチング制御回路53は、第1直流電圧Vd1をモニタすることによって、第1直流電圧Vd1が一定になるようにデューティ比を制御してもよい。
【0045】
なお、第1変換回路5は降圧チョッパ回路であればよく、上記の構成に限定されない。
【0046】
第2コンデンサC2は、例えば有極性のアルミ電解コンデンサである。第2コンデンサC2の静電容量(第2静電容量)は第1コンデンサC1の第1静電容量の100倍以上である。第2コンデンサC2は、第1変換回路5の一対の第2出力端52間に接続される。第2コンデンサC2は、第1変換回路5によって降圧された平滑電圧V1を平滑化して第1直流電圧Vd1を出力する。詳細には、第2コンデンサC2は、第1変換回路5によって降圧された平滑電圧V1に含まれる、脈流成分に起因するリップル及びMOSFET54Aのオン/オフの切替動作に起因するノイズを低減する。なお、第2コンデンサC2はアルミ電解コンデンサに限定されず、タンタル電解コンデンサ等でもよい。また、第2コンデンサC2は固体高分子コンデンサであってもよい。
【0047】
第2変換回路6はスイッチング電源回路であり、光源3に出力される電圧をより細かに制御するための回路である。
【0048】
第2変換回路6は、
図2及び
図3に示すように、一対の第3入力端61と、一対の第3出力端62と、を有する。
【0049】
一対の第3入力端61は、第1変換回路5が有する一対の第2出力端52と各々接続される。つまり、第1直流電圧Vd1が一対の第3入力端61に入力される。ここで、一対の第3入力端61のうち第1直流電圧Vd1の高電位側となる第3入力端61を第3入力端611、第1直流電圧Vd1の低電位側となる第3入力端61を第3入力端612とする。
【0050】
第2変換回路6は、一対の第3入力端61に入力される第1直流電圧Vd1を、第1直流電圧Vd1とは異なる第2直流電圧Vd2(
図5参照)に変換し、一対の第3出力端62に出力する。一対の第3出力端62は光源3に接続されている。つまり、光源3には一対の第3出力端62から、第3コンデンサC3(後述する)によって平滑化された第2直流電圧Vd2(出力電圧)が印加される。これによって光源3(複数のLED30)に点灯電流が流れ、光源3が点灯する。ここで、必要とされる出力電圧の大きさは、光源3に含まれる複数のLED30の個数、及び各LED30の点灯開始電圧によって決定される。
【0051】
なお、本実施形態では、第2変換回路6は降圧チョッパ回路であり、第1直流電圧Vd1を降圧して第2直流電圧Vd2に変換する。ここで、一対の第3出力端62のうち第2直流電圧Vd2の高電位側となる第3出力端62を第3出力端621、第2直流電圧Vd2の低電位側となる第3出力端62を第3出力端622とする。
【0052】
第2変換回路6は、制御電源回路65、駆動回路66、制御回路67、ダイオードD2、スイッチング素子64、抵抗R1及びインダクタL2を有する。スイッチング動作を行うスイッチング素子64は、Nチャネルのエンハンスメント型のMOSFET64Aである。
【0053】
図3に示すように、制御電源回路65は、一対の第3入力端61(611、612)間に接続される。制御電源回路65の後段において、第3入力端611から第3入力端612に、ダイオードD2、MOSFET64A及び抵抗R1を順に接続した直列回路が接続される。より詳細には、ダイオードD2のカソードは第3入力端611に接続される。ダイオードD2のアノードはMOSFET64Aのドレインに接続される。MOSFET64Aのソースは抵抗R1の一端に接続される。また抵抗R1の他端は第3入力端612に接続される。また、ダイオードD2のアノードとMOSFET64Aのドレインとの接続点と、第3出力端622との間にインダクタL2が接続される。
【0054】
制御電源回路65は、一対の第3入力端61に入力される第1直流電圧Vd1から、制御回路67の主構成要素であるマイクロコントローラ63を動作させるための動作電圧である動作電圧V2を生成する。また、制御電源回路65によって生成される動作電圧V2は、MOSFET64Aのオン/オフを切り替える駆動回路66に入力され、MOSFET64Aのゲート電圧としても利用される。制御電源回路65は、例えば、3端子レギュレータ又はDC-DCコンバータ等を含む。
【0055】
制御回路67は、1以上のプロセッサ及び1以上のメモリを有するマイクロコントローラ63を主構成要素として備えている。つまり、制御回路67による駆動回路66の制御は、ハードウェアであるマイクロコントローラ63と、マイクロコントローラ63で実行されるソフトウェアとで実現される。
【0056】
制御回路67は、光源3の照度を変更するための操作部8と接続される。操作部8は、例えば、ユーザによって操作される例えばロータリー式又はスライド式のスイッチを含む。操作部8は、ユーザの操作に応じて、光源3の照度を指示する調光信号Sig1を制御回路67に出力する。調光信号Sig1は、例えば、PWM(Pulse Width Modulation)信号、DMX(Digital Multiplex)信号等を含む。制御回路67と操作部8とは、例えば有線接続される。なお、制御回路67と操作部8とは、例えば、赤外線通信、920MHz帯の特定小電力無線局(免許を要しない無線局)、Wi-Fi(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の無線通信方式によって無線接続されてもよい。
【0057】
制御回路67は、後述する第3コンデンサC3によって平滑化された第2直流電圧Vd2が、設定値となるように駆動回路66を制御する。ここで、設定値は、光源3が、操作部8から入力される調光信号Sig1によって指示される照度となる電圧値である。つまり、制御回路67は、外部から入力される調光信号Sig1に応じて第2直流電圧Vd2の値を制御する。
【0058】
制御回路67は、駆動回路66に制御信号を送信することで駆動回路66を制御する。制御回路67から駆動回路66に送信される制御信号は、例えばPWM信号、アナログ電圧信号、UARTによって送信されるデジタル信号等が含まれる。
【0059】
駆動回路66は、制御回路67から送信される制御信号に基づいて、MOSFET64Aのゲートへのゲート電圧の印加を制御して、MOSFET64Aのオン/オフを切り替える。なお、MOSFET64Aのゲートに印加されるゲート電圧は、上述のように、制御電源回路65によって生成される動作電圧V2である。より具体的には、駆動回路66は、抵抗R1に発生する電圧をモニタしており、MOSFET64Aをオンにした後、抵抗R1に発生する電圧が閾値に達したときにMOSFET64Aをオフにする。また、駆動回路66は、インダクタL2に流れる電流(回生電流)がゼロになったときにMOSFET64Aをオンする。この動作を繰り返すことにより、降圧チョッパ回路である第2変換回路6はインダクタL2におけるエネルギーの充放電を利用し、第1直流電圧Vd1を降圧する。抵抗R1に発生する電圧の閾値は、制御回路67から送信される制御信号に基づいて設定される。このように、MOSFET64Aは、制御回路67(マイクロコントローラ63)によって、駆動回路66を介して、間接的に制御される。
【0060】
なお、MOSFET64Aのオン/オフ(スイッチング動作)は、マイクロコントローラ63によって直接的に制御されてもよい。具体的には、マイクロコントローラ63はPWM信号をMOSFET64Aのゲートに入力するように構成されてもよい。これによって、マイクロコントローラ63はMOSFET64Aを直接的に制御することができる。なお、この場合、マイクロコントローラ63からMOSFET64Aのゲートに供給される電流を増幅するためのゲートドライバ回路が、マイクロコントローラ63の出力端子とMOSFET64Aのゲートとの間に挿入されても良い。
【0061】
第3コンデンサC3は、例えば有極性のアルミ電解コンデンサである。第3コンデンサC3は、第2変換回路6の一対の第3出力端62間に接続される。第3コンデンサC3は、一対の第3出力端62に出力される第2直流電圧Vd2を平滑化する。詳細には、第3コンデンサC3は、第2直流電圧Vd2に含まれる、脈流成分に起因するリップル及びMOSFET64Aのオン/オフの切替動作に起因するノイズを低減する。なお、第3コンデンサC3はアルミ電解コンデンサに限定されず、タンタル電解コンデンサ等でもよい。また、第3コンデンサC3は固体高分子コンデンサであってもよい。
【0062】
(3)利点
以下に、本実施形態の点灯装置2及び点灯装置2を備える照明器具1が有する利点について説明する。
【0063】
(3.1)利点1
本実施形態の点灯装置2が有する第1コンデンサC1は静電容量(第1静電容量)が1μF以下であるため、交流電源PSから点灯装置2に流れる入力電流Iin(
図4参照)の波形を正弦波に近づけ、交流電源PSの力率を改善することができる。以下に詳細に説明する。
【0064】
まず、比較例として、第1コンデンサC1に代わって静電容量が1μFよりも十分大きい(例えば100μF)コンデンサが一対の第1出力端42間に接続された点灯装置の脈流電圧Vpの平滑動作について説明する。
【0065】
図6に示すように、比較例のコンデンサの両端の電圧V10は、第1期間T1(T1B)において、脈流電圧Vpと等しくなる。また第1期間T1Bにおいては脈流電圧Vpが第1変換回路5に印加される。つまり、第1期間T1Bにおいては、交流電源PSから点灯装置2に入力電流Iinが流れる。
【0066】
一方、第2期間T2(T2B)においては、比較例のコンデンサの放電速度が脈流電圧Vpの変化速度よりも遅いため、脈流電圧Vpが電圧V10よりも低くなる。つまり、第2期間T2Bにおいては、第1変換回路5には脈流電圧Vpが印加されず、電圧V10が印加される。つまり、第2期間T2Bにおいては、交流電源PSから点灯装置2に入力電流Iinが流れない。このため、比較例において入力電流Iinの波形は
図6に示すような高調波成分が重畳され歪んだ状態となる。入力電流Iinに重畳された高調波成分は、高調波成分が発生する機器と同じ電力系統に接続される他機器に対して、誤動作の発生、雑音等の影響を与える懸念がある。このため、入力電流Iinに高調波成分が重畳されることを抑制することが望ましい。
【0067】
ここで、本実施形態の照明器具1は、定格電力が25W未満の照明器具である。定格電力が25W未満の照明器具は、電気機器の電源高調波電流の制限に関する規格であるIEC61000-3-2のクラスC限度を超えないことが規定されている。したがって、比較例のように入力電流Iinの波形が高調波成分を含んでいる場合は、IEC61000-3-2のクラスC限度を超えてしまう可能性があった。なお、ここで言う「定格電力」は、「定格入力電力」、「消費電力」などと表されることもある。
【0068】
ここで、入力電流Iinが流れない第2期間T2の長さは、一対の第1出力端42間に接続されたコンデンサの放電速度によって決まる。具体的には、一対の第1出力端42間に接続されたコンデンサの放電速度が速いほど、第2期間T2の長さは短くなる。つまり、一対の第1出力端42間に接続されたコンデンサの静電容量が小さいほど、第2期間T2の長さは短くなる。したがって、従来例のコンデンサよりも静電容量が小さい第1コンデンサC1が一対の第1出力端42間に接続された本実施形態の場合、
図4に示すように、第2期間T2(T2A)の長さは第2期間T2Bよりも短くなり、入力電流Iinの波形は正弦波に近づく。これにより、交流電源PSの力率が改善する。これにより、本実施形態の照明器具1が接続される電力系統(交流電源PS)に接続される他機器への影響を低減することができる。
【0069】
一方、実施形態の第1期間T1(T1A)の長さは比較例の第1期間T1Bよりも長くなる。つまり、第1コンデンサC1の両端の平滑電圧V1は、電圧V10と比較して脈流成分に起因するリップルが多く残留した状態となる。このため、第1変換回路5によって降圧された平滑電圧V1にもリップルが残留した状態となる。ここで、一対の第2出力端52間に接続される第2コンデンサC2の第2静電容量を第1コンデンサC1の第1静電容量の100倍以上とすることにより、リップルが低減された略一定電圧の第1直流電圧Vd1を第2コンデンサC2から第2変換回路6に出力することができる。
【0070】
(3.2)利点2
本実施形態の点灯装置2が有する第1変換回路5が、第1直流電圧Vd1を100V以下に制御することによって、光源3に出力される第2直流電圧Vd2を細かに制御するための第2変換回路6を簡易な構成とすることができる。換言すると、第1変換回路5が、第1直流電圧Vd1を100V以下に制御することによって、簡易な構成の第2変換回路6によって、光源3に出力される第2直流電圧Vd2を細かに制御することができる。以下に詳細に説明する。
【0071】
本実施形態では、第2変換回路6は、制御電源回路65によって生成される動作電圧V2が、マイクロコントローラ63の動作電圧と、MOSFET64Aのゲート電圧とを兼ねるように構成される。これにより、マイクロコントローラ63の動作電圧を生成する制御電圧回路と、MOSFET64Aのゲート電圧を生成する制御電圧回路とを別々に設けることなく、第2変換回路6を簡易な構成とすることができる。
【0072】
ここで、マイクロコントローラ63の動作電圧は、一般的に5V以下(例えば5V)である。したがって、動作電圧V2が、マイクロコントローラ63の動作電圧と、MOSFET64Aのゲート電圧とを兼ねるようにするためには、スイッチング素子64としてゲート閾値電圧が5V以下であるMOSFET64Aを選択する必要がある。つまり、例えば動作電圧V2を5Vに設定した場合に、動作電圧5Vがゲート電圧としてゲートに入力されることよりオン状態となるMOSFET64Aを選択する必要がある。一般的に、ゲート閾値電圧が5V以下であるMOSFET64Aのドレイン-ソース間電圧の定格値は100V以下である。つまり、第1変換回路5が、第1直流電圧Vd1を100V以下に制御することによって、本実施形態における第2変換回路6の構成を実現することができる。
【0073】
(4)変形例
以下、実施形態の変形例を列挙する。ただし上記実施形態と共通する構成要素については同じ参照符号を付して、適宜その説明を省略する。また、以下に説明する変形例の各構成は、上記実施形態で説明した各構成と適宜組み合わせて適用可能である。
【0074】
(4-1)変形例1
点灯装置2は、
図7に示すように、第2変換回路6を複数(例えば2つ)備えてもよい。複数の第2変換回路6は、照明器具1が備える複数(例えば2つ)の光源3の各々に出力される電圧を制御する。
【0075】
以下の説明においては、2つの第2変換回路6を区別するために、第2変換回路6A、6Bと記載する。また、2つの光源3を区別するために、光源3A、3Bと記載する。なお、点灯装置2が備える複数の第2変換回路6の数は2つに限定されず、3つ以上でもよい。また、照明器具1が備える光源3の数は2つに限定されず、3つ以上でもよい。
【0076】
第2変換回路6Aは一対の第3入力端61Aと、一対の第3出力端62Aと、を有する。一対の第3入力端61Aは、第1変換回路5の一対の第2出力端52と各々接続される。一対の第3出力端62Aは光源3(3A)に接続される。また、一対の第3出力端62A間には第3コンデンサC3(C3A)が接続される。第2変換回路6Aは、第1直流電圧Vd1を第1直流電圧Vd1とは異なる第2直流電圧Vd2に変換し、一対の第3出力端62Aに出力する。つまり、光源3Aには一対の第3出力端62Aから、コンデンサC3Aによって平滑化された第2直流電圧Vd2が印加される。
【0077】
第2変換回路6Bは一対の第3入力端61Bと、一対の第3出力端62Bと、を有する。一対の第3入力端61Bは、第1変換回路5の一対の第2出力端52と各々接続される。一対の第3出力端62Bは光源3(3B)に接続される。また、一対の第3出力端62B間には第3コンデンサC3(C3B)が接続される。第2変換回路6Bは、第1直流電圧Vd1を第1直流電圧Vd1とは異なる第2直流電圧Vd2に変換し、一対の第3出力端62Bに出力する。つまり、光源3Bには一対の第3出力端62Bから、コンデンサC3Bによって平滑化された第2直流電圧Vd2が印加される。
【0078】
光源3Aは、例えば白色のLED30(30A)を複数含む。光源3Bは、例えば電球色のLED30(30B)を複数含む。光源3A、3Bの各々から出射された光が調光されて照明器具1から出射される。
【0079】
ここで、第2変換回路6A、6Bは、照明器具1からの出射光の照度及び色を変更するための操作部81に接続されている。操作部81は、ユーザの操作に応じて、照明器具1の出射光の照度及び色を指示する調光信号を第2変換回路6A、6Bに出力する。
【0080】
第2変換回路6A、6B(が備える制御回路67)は、操作部81から入力された調光信号に応じて光源3A、3Bの照度を各々制御することにより、照明器具1からの出射光をユーザが所望する照度及び色となるようにする。なお、第2変換回路6A、6Bは各々1つの制御回路67及び1つの制御電源回路65を有してもよいし、第2変換回路6A、6Bは1つの制御回路67及び1つの制御電源回路65を共有してもよい。
【0081】
(4-2)変形例2
第2変換回路6は、降圧チョッパ回路に限定されない。例えば、第2変換回路6は、MOSFET64Aのゲートに印加されるゲート電圧の大きさを制御することによりドレイン-ソース間のオン抵抗を変化させ、光源3に流れる点灯電流を制御してもよい。
【0082】
この場合、
図8に示すように、第2変換回路6は、制御電源回路65、駆動回路66、制御回路67、MOSFET64A及び抵抗R1を有する。
図8に示すように、制御電源回路65は、一対の第3入力端61(611、612)間に接続される。また制御電源回路65と第3入力端612との接続点と、第3出力端622との間に、抵抗R1とMOSFET642の直列回路が接続される。
【0083】
駆動回路66は、制御回路67から送信される制御信号に基づいて、MOSFET64Aのゲートへのゲート電圧の大きさを制御して、MOSFET64Aのドレイン-ソース間のオン抵抗を変化させる。これにより、光源3に流れる点灯電流を制御する。
【0084】
(4-3)その他の変形例
駆動回路66及びスイッチング素子64(MOSFET64A)の機能は、MOSFET64Aを含む制御ICによって実現されてもよい。この場合、動作電圧が100V以下の制御ICを選択すればよい。
【0085】
駆動回路66、スイッチング素子64(MOSFET64A)及び制御回路67の機能は、MOSFET64Aを含む制御ICによって実現されてもよい。この場合、動作電圧が100V以下の制御ICを選択すればよい。
【0086】
駆動回路66、スイッチング素子64(MOSFET64A)、制御回路67及び制御電源回路65の機能は、MOSFET64Aを含む降圧チョッパ用の制御ICによって実現されてもよい。この場合、動作電圧が100V以下の制御ICを選択すればよい。
【0087】
なお、上記の制御ICは、降圧チョッパ回路用に限定されず、他の方式の降圧回路(例えばフライバックコンバータ)用の制御ICであってもよい。また、上記の制御ICは、一つのICパッケージ内に駆動回路66、スイッチング素子64(MOSFET64A)、制御回路67及び制御電源回路65等がパッケージされたICである。
【0088】
このような制御ICを用いることにより、第2変換回路6を小型化することができる。
【0089】
(5)まとめ
以上述べたように、第1の態様に係る点灯装置(2)は、全波整流回路(4)と、第1コンデンサ(C1)と、第1変換回路(5)と、第2コンデンサ(C2)と、第2変換回路(6)と、を備える。全波整流回路(4)は、一対の第1入力端(41)と、一対の第1出力端(42)と、を有し、交流電源(PS)から一対の第1入力端(41)に入力される交流電圧(Vac)を全波整流した脈流電圧(Vp)を、一対の第1出力端(42)に出力する。第1コンデンサ(C1)は、一対の第1出力端(42)間に接続され、脈流電圧(Vp)を平滑化する。第1変換回路(5)は、一対の第2入力端(51)と、一対の第2出力端(52)と、を有し、一対の第2入力端(51)に入力される第1コンデンサ(C1)によって平滑化された脈流電圧(Vp)を降圧する。第2コンデンサ(C2)は、一対の第2出力端(52)間に接続され、第1コンデンサ(C1)によって平滑化され、第1変換回路(5)によって降圧された脈流電圧(Vp)を平滑化して、第1直流電圧(Vd1)として出力する。第2変換回路(6)は、一対の第3入力端(61)と、一対の第3出力端(62)と、を有し、一対の第3出力端(62)は光源(3)に接続され、一対の第3入力端(61)に入力される第1直流電圧(Vd1)を第1直流電圧(Vd1)とは異なる第2直流電圧(Vd2)に変換し、一対の第3出力端(62)に出力する。第1コンデンサ(C1)の第1静電容量は、1μF以下である。第2コンデンサ(C2)の第2静電容量は、第1静電容量の100倍以上である。第1直流電圧(Vd1)は、100V以下である。第2変換回路(6)は、MOSFET(64A)と、MOSFET(64A)を直接的又は間接的に制御するマイクロコントローラ(63)と、を有する。
【0090】
この態様によれば、マイクロコントローラ(63)の動作電圧を生成する回路と、MOSFET(64A)のゲート電圧を生成する回路を共通化した、簡易な構成の第2変換回路(6)によって、光源(3)に出力される第2直流電圧(Vd2)を細かに制御することができる。また、第1コンデンサ(C1)の第1静電容量を1μF以下とすることにより、交流電源(PS)から点灯装置(2)への入力電流(Iin)を正弦波に近づけることができ、交流電源(PS)の力率を改善することができる。
【0091】
第2の態様に係る点灯装置(2)は、第1の態様において、第2変換回路(6)は、降圧チョッパ回路である。
【0092】
この態様によれば、第2変換回路(6)から光源(3)に出力される第2直流電圧(Vd2)を降圧動作によって細かに制御することができる。
【0093】
第3の態様に係る点灯装置(2)は、第1又は第2の態様において、第2変換回路(6)を複数備える。複数の第2変換回路(6)の各々が有する一対の第3入力端(61)は、一対の第2出力端(52)と各々接続される。
【0094】
この態様によれば、複数の異なる光源(3)の照度を各々制御することができる。
【0095】
第4の態様に係る点灯装置(2)では、第1~第3のいずれかの態様において、第2変換回路(6)は、外部から入力される調光信号(Sig1)に応じて第2直流電圧(Vd2)の値を制御する。
【0096】
この態様によれば、光源(3)の照度をユーザが所望する照度に制御することができる。
【0097】
第5の態様に係る点灯装置(2)では、第1~第4のいずれかの態様において、第1変換回路(5)は、降圧チョッパ回路である。
【0098】
この態様によれば、平滑電圧(V1)を降圧して、直流電圧に変換することができる。
【0099】
第6の態様に係る照明器具(1)は、第1~第5のいずれかの態様の点灯装置(2)と、光源(3)と、を備える。
【0100】
この態様によれば、マイクロコントローラ(63)の動作電圧を生成する回路と、MOSFET(64A)のゲート電圧を生成する回路を共通化した、簡易な構成の第2変換回路(6)によって、光源(3)に出力される第2直流電圧(Vd2)を細かに制御することができる。また、第1コンデンサ(C1)の第1静電容量を1μF以下とすることにより、交流電源(PS)から点灯装置(2)への入力電流(Iin)を正弦波近づけることができ、交流電源(PS)の力率を改善することができる。
【0101】
第7の態様に係る照明器具(1)は、第6の態様において、定格電力が25W未満である。
【0102】
この態様によれば、定格電力が高い照明器具と比較して、IEC61000-3-2等の規格で定められる電源高調波電流の制限が緩和される。
【符号の説明】
【0103】
1 照明器具
2 点灯装置
3 光源
4 全波整流回路
5 第1変換回路
6 第2変換回路
8 操作部
41 第1入力端
42 第1出力端
51 第2入力端
52 第2出力端
61 第3入力端
62 第3出力端
63 マイクロコントローラ
64A MOSFET
C1 第1コンデンサ
C2 第2コンデンサ
Iin 入力電流
PS 交流電源
Sig1 調光信号
V1 平滑電圧
Vac 交流電圧
Vd1 第1直流電圧
Vd2 第2直流電圧
Vp 脈流電圧