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特開2024-175564グラファイトシート及びその製造方法並びに電子機器
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175564
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】グラファイトシート及びその製造方法並びに電子機器
(51)【国際特許分類】
   H01L 23/36 20060101AFI20241211BHJP
   H05K 7/20 20060101ALI20241211BHJP
   C01B 32/21 20170101ALI20241211BHJP
【FI】
H01L23/36 D
H05K7/20 F
C01B32/21
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093442
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】白土 洋次
(72)【発明者】
【氏名】河村 典裕
【テーマコード(参考)】
4G146
5E322
5F136
【Fターム(参考)】
4G146AA02
4G146AB07
4G146AD20
4G146BA02
4G146CB07
5E322AA01
5E322AA11
5E322AB06
5E322FA04
5F136BC07
5F136FA23
5F136FA54
5F136FA75
5F136GA17
(57)【要約】
【課題】新規な構成を有し、放熱性能を向上させることができるグラファイトシートを提供する。
【解決手段】グラファイトシート1は、一体物であるグラファイト基材から構成される。グラファイト基材の一部は、厚さ方向に2以上の薄層部3に分離している。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
一体物であるグラファイト基材から構成されるグラファイトシートであって、
前記グラファイト基材の一部が、厚さ方向に2以上の薄層部に分離している、
グラファイトシート。
【請求項2】
一体物であるグラファイト材を準備する工程と、
前記グラファイト材の一部を厚さ方向に2以上の薄層部に分離する工程と
を備えるグラファイトシートの製造方法。
【請求項3】
前記分離工程における分離にスライサーを用いる、請求項2に記載のグラファイトシートの製造方法。
【請求項4】
発熱体と、放熱体と、前記発熱体と前記放熱体との間に介在する請求項1に記載のグラファイトシートとを備える電子機器。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、グラファイトシート及びグラファイトシートの製造方法並びに電子機器に関し、詳しくは、グラファイト基材から構成されるグラファイトシート及びグラファイトシートの製造方法、並びにこれを備える電子機器に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、走行用の駆動源として電動機を用いる電気自動車やハイブリッド車等が増加しており、これらを制御するインバータにおいて、絶縁ゲートバイポーラトランジスタ(Insulated Gate Bipolar Transistor(IGBT))等のパワーモジュールなどは発熱が大きい。このような発熱体は、駆動時に発熱する熱を逃がすために、ヒートシンク等の放熱体に取り付けて使用されるが、発熱体から放熱体へスムースに熱を伝えるために、発熱体と放熱体との間に、熱伝導材料(Thermal Interface Material(TIM))のシートを挟むことが行われており、この熱伝導シートとして、グラファイトシートが用いられている。
【0003】
特許文献1には、グラファイトシートとして、複数のグラファイトシートからなり、前記複数のグラファイトシートを重畳した重畳領域と、前記グラファイトシート間に所定の空間を設けた分離領域とを設けた分離領域とを設け、前記分離領域に分離空間の形状を維持する形状維持手段を設けた構成が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2006-203014号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1の構成のグラファイトシートは、複数のグラファイトシートを重畳するためにシート間に両面テープ等の接着層が必要になる。しかし、このような接着層の熱伝導性は大きく劣るため、特許文献1に記載のグラファイトシートは、発熱体から放熱体への伝熱に劣り、放熱性能が著しく低いものになる可能性がある。
【0006】
本開示の課題は、新規な構成を有し、放熱性能を向上させることができるグラファイトシート、このグラファイトシートの製造方法、及びこのグラファイトシートを用いる電子機器を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一態様に係るグラファイトシートは、一体物であるグラファイト基材から構成されるグラファイトシートであって、前記グラファイト基材の一部が、厚さ方向に2以上の薄層部に分離している。
【0008】
本開示の一態様に係るグラファイトシートの製造方法は、一体物であるグラファイト材を準備する工程(以下、グラファイト材準備工程ともいう)と、前記グラファイト材の一部を厚さ方向に2以上の薄層部に分離する工程(以下、グラファイト材分離工程ともいう)とを備える。
【0009】
本開示の一態様に係る電子機器は、発熱体と、放熱体と、前記発熱体と前記放熱体との間に介在する前記グラファイトシートとを備える。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、新規な構成を有し、放熱性能を向上させることができるグラファイトシート、このグラファイトシートの製造方法、及びこのグラファイトシートを用いる電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、本開示の一実施形態に係るグラファイトシートの一部分を示す模式的断面図である。
図2図2A図2Dは、本開示の一実施形態に係るグラファイトシートの例を示す模式的断面図である。
図3図3は、本開示の一実施形態に係る電子装置を示す概略の模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
1.概要
以下、本実施形態におけるグラファイトシートについて説明する。なお、以下の実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。以下の実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計に応じて種々の変更が可能である。
【0013】
グラファイトシートは、例えば、発熱体と放熱体との間に挟み、発熱体及び放熱体に密着させて、発熱体で発生した熱を放熱体にスムースに伝える熱伝導シートとして用いられる。
【0014】
発明者は、グラファイトシートについて鋭意検討を重ね、放熱性能を向上させることができる、従来とは異なる新規な構成を見出し、本開示を完成させた。
【0015】
本実施形態のグラファイトシートは、一体物であるグラファイト基材(以下、グラファイト基材(X)ともいう)から構成されるグラファイトシートである。グラファイト基材(X)の一部は、厚さ方向に2以上の薄層部3に分離している。
【0016】
グラファイトシート1は、一体物であるグラファイト基材(X)から構成されているので、通常、厚さ方向の熱伝導性が高い。また、グラファイト基材(X)の一部は、厚さ方向に2以上の薄層部3に分離しているので、グラファイトシート1の表面積が大きくなっており、この薄層部3の部分において、外気や、発熱体、放熱体等との熱交換が促進される。これらにより、グラファイトシート1は、放熱性能を向上させることができる。
【0017】
2.詳細
<グラファイトシート>
グラファイトシート1は、一体物であるグラファイト基材(X)から構成されている。すなわち、グラファイトシート1は、グラファイト基材(X)からなる。
【0018】
図1は、本実施形態のグラファイトシート1の一部分を示す断面図である。グラファイトシート1は、厚さ方向に分離されていない部分である厚層部2と、この厚層部2に繋がり、厚さ方向に分離された部分である2以上の薄層部3とを有している。以下、各部分について説明する。
【0019】
[グラファイト基材]
グラファイト基材(X)は、グラファイトを主成分とする基材である。「グラファイト」とは、炭素の同素体の一種である黒鉛のことであり、石墨ともいう。グラファイトは、炭素原子がsp結合により六角形のハニカム格子状に配置された層(グラフェン層)が、ファンデルワールス力により、厚さ方向に複数層結合したものである。「主成分」とは、最も含有率が大きい成分をいい、例えば50質量%以上、好ましくは70質量%以上、より好ましくは90質量%以上、さらに好ましくは99質量%以上の含有率の成分をいう。
【0020】
グラファイト基材(X)は、一体物であることが重要である。グラファイト基材(X)が「一体物」であるとは、グラファイト基材が、複数のグラファイトのシートを粘着材等を使用して積層したものではなく、グラファイト基材の一方の面から他方の面まで連続してグラファイトが存在する構造体であることを意味する。グラファイト基材(X)が一体物であることで、グラファイトシート1は、厚さ方向の熱伝導性が向上する。グラファイト基材が、例えば複数のグラファイトのシートを粘着材等を用いて貼り合わせたものであると、厚さ方向の熱伝導性が低いものに留まり、グラファイトシートの放熱性能が低下する。
【0021】
グラファイト基材(X)としては、例えばグラファイトからなる層(グラファイト層)が複数層積層したもの等が挙げられる。
【0022】
このようなグラファイト基材(X)としては、例えば、ポリイミド等の高分子フィルムを熱処理して得られるグラファイト製シートが好ましく、グラファイトの粉末を固めて焼成して得られるグラファイト製シートなども用いることができる。
【0023】
[厚層部]
厚層部2は、グラファイト基材(X)において、薄層部3以外の部分であり、厚さ方向に分離していない部分である。グラファイトシート1は、厚層部2を有していることにより、厚さ方向の熱伝導性を高いものにすることができる。
【0024】
グラファイトシート1における厚層部2の数は、通常1であるが、2以上であってもよい。
【0025】
グラファイトシート1における厚層部2の平面視形状としては、特に限定されず、例えば正方形、長方形、三角形等の角形状;円、楕円等の円形状などが挙げられる。
【0026】
グラファイトシート1における厚層部2の厚さ方向の断面形状としては、例えば正方形、長方形等の四角形状などが挙げられる。
【0027】
厚層部2の厚さは、例えば30μm以上1000μm以下であり、50μm以上500μm以下であることが好ましく、100μm以上400μm以下であることがより好ましい。
【0028】
グラファイトシート1が2以上の厚層部2を有する場合、2以上の厚層部2の平面視形状、断面形状及び厚さは、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0029】
[薄層部]
薄層部3は、グラファイト基材(X)において、厚層部2以外の部分であり、グラファイト基材(X)の一部が厚さ方向に2以上に分離している部分である。グラファイトシート1は、薄層部3を2以上有していることにより、表面積をより大きくすることができ、これにより、外気や、発熱体10、放熱体20等との熱交換を促進することができる。
【0030】
薄層部3は、厚さ方向に2以上に分離しているものを含んでいればよく、その場合、薄層部3は、厚さ方向とは直交する方向に2以上に分離しているものを含んでいてもよい。
【0031】
グラファイトシート1における薄層部3の数は、2以上であり、2でも、3でも、4以上であってもよい。薄層部3の数の上限は、特に限定されないが、例えば20以下であり、15以下であることが好ましく、10以下であることがより好ましい。
【0032】
薄層部3を、グラファイト基材(X)の一部を厚さ方向に分離して形成させる場合、薄層部3の各々は、分離による形成時に、カールするので、通常、互いに離れている。薄層部3においては、薄層部3の各々がより確実に離れた構造になるように、薄層部3の各々を、樹脂板材等の固定部材や、接着剤等などを用いて固定してもよい。
【0033】
グラファイトシート1における薄層部3の平面視形状としては、厚層部2の形状にもよるが、例えば正方形、長方形等の四角形状などが挙げられる。
【0034】
また、グラファイトシート1における薄層部3の厚さ方向の断面形状としては、例えば正方形、長方形等の四角形状などが挙げられる。
【0035】
薄層部3の厚さは、例えば1μm以上であり、5μm以上であることが好ましく、10μm以上であることがより好ましく、20μm以上であることがさらに好ましい。薄層部3の厚さは、例えば200μm以下であり、100μm以下であることが好ましく、80μm以下であることがより好ましい。60μm以下であることがさらに好ましい。
【0036】
グラファイトシート1における2以上の薄層部3の平面視形状、断面形状及び厚さは、互いに同一でも異なっていてもよい。
【0037】
(グラファイトシートの例)
図2A図2Dに、厚層部2が平面視長方形形状であるグラファイトシート1の長手方向の断面の例を示す。
図2Aのグラファイトシート1は、1つの長い厚層部2の両端に、それぞれ4つの長い薄層部3を有している。図2Aのグラファイトシート1によれば、グラファイトシート1の下面の表面積と、薄層部3における表面積とを共に大きくすることができる。
図2Bのグラファイトシート1は、1つの短い厚層部2の両端に、それぞれ3つの長い薄層部3を有している。図2Bのグラファイトシート1によれば、グラファイトシート1の構造の柔軟性をより向上させることができる。
図2Cのグラファイトシート1は、1つの長い厚層部2の一端に、2つの長い薄層部3を有している。図2Cのグラファイトシート1によれば、一対の薄層部3の部分を用いて、放熱体20等との接触面積をより大きくすることができる。
図2Dのグラファイトシート1は、1つの短い厚層部2の一端に、3つの長い薄層部3を有しており、この薄層部3が波状になっている。図2Dのグラファイトシート1によれば、薄層部3の部分を折りたたむことにより、省スペース化を図ることができる。
【0038】
また、グラファイトシート1は、平面視長方形形状の厚層部2の4つの側面にそれぞれ2つ以上の薄層部3を有しているものでもよく、平面視円形状の厚層部2の側周面にそれぞれ2つ以上の薄層部3を有しているものでもよく、断面長方形形状の厚層部2の1つの側面に2つ以上の薄層部3を有し、櫛状になっているものであってもよい。
【0039】
<グラファイトシートの製造方法>
本実施形態のグラファイトシートの製造方法は、グラファイト材準備工程と、グラファイト材分離工程とを備える。この製造方法によれば、新規な構成を有し、放熱性能を向上させることができるグラファイトシート1を、簡便かつ確実に製造することができる。
【0040】
グラファイト材準備工程では、一体物であるグラファイト材(以下、グラファイト材(Y)ともいう)を準備する。
【0041】
一体物であるグラファイト材(Y)は、例えば、ポリイミド等の高分子フィルムを熱処理することにより、又はグラファイトの粉体を固めて焼成することにより得ることができる。
【0042】
グラファイト材分離工程では、グラファイト材(Y)の一部を厚さ方向に2以上の薄層部3に分離する。
【0043】
グラファイト材(Y)における分離の方法は特に限定されず、例えば、グラファイト材(Y)の側面において、カッター等の刃を用いることにより、グラファイト材(Y)の一部分を切断する方法などが挙げられる。
【0044】
グラファイト材(Y)を厚さ方向に分離するのに、スライサーが好ましく用いられる。スライサーは、ベルト式の刃(バンドナイフ)を分離させる面に沿って移動させながらスライスを行う装置である。分離にスライサーを用いることで、より正確に薄層部3を形成することができ、より簡便かつより確実にグラファイトシート1を製造することができる。また、スライサーにより形成される薄層部3は通常、カール状になるので、より確実に、互いに分離した薄層部3を形成させることができる。
【0045】
<電子機器>
図3は、本実施形態の電子機器100の一例を示す断面図である。図3の電子機器100は、発熱体10と、放熱体20と、上述の本実施形態のグラファイトシート1とを備えている。電子機器100によれば、上述のグラファイトシート1を備えているので、放熱性能を向上させることができる。
【0046】
発熱体10は、熱を発する部材であり、例えば半導体部品である。半導体部品としては、例えばトランジスタ、CPU(センタープロセッシングユニット)、MPU(マイクロプロセッシングユニット)、ドライバIC、メモリ等が挙げられるが、これらに限定されない。発熱体10は、例えばヒートスプレッダと、ヒートスプレッダ上に固定されたチップ部とから構成されていてもよい。ヒートスプレッダは、金属等から作製された板状の部材であり、チップ部は、例えば半導体パッケージである。この場合、チップ部は、ヒートスプレッダの外縁部を除く部分の上に配置され、外縁部には、ヒートスプレッダを貫通する複数のネジ穴等が形成されていてもよい。
【0047】
放熱体20は、発熱体10が発した熱が伝達される部材である。放熱体20から熱が放出され得る。放熱体20は、例えばヒートシンクである。放熱体20が板状のヒートシンクである場合、放熱体20は、さらに放熱フィンを備えていてもよい。放熱体20には、前述の発熱体10における複数のネジ穴等にそれぞれ対応する位置に、複数のネジ穴等が形成されていてもよい。
【0048】
電子機器100におけるグラファイトシート1は、前述の本実施形態のグラファイトシート1である。図3の電子機器100では、グラファイトシート1は、1つの厚層部2と、この厚層部2の両端に、4つずつの薄層部3とを有している。
【0049】
電子機器100におけるグラファイトシート1を配置する場所、向き等は特に限定されない。図3の電子機器100においては、発熱体10は、厚層部2の上に配置され、放熱体20は、厚層部2及び厚層部2の両端の薄層部3のうちの最も放熱体20側の2つの薄層部3上に配置され、かつ厚層部2の両端の4つずつの薄層部3は、互いに離れている。図3の電子機器100は、グラファイトシート1と放熱体20との接触面積がより大きくなっており、かつ放熱に寄与する薄層部3における表面積がより大きくなっているので、放熱性能をより向上させることができる。
【0050】
3.態様
上記実施形態から明らかなように、本開示は、下記の態様を含む。以下では、実施形態との対応関係を明示するためだけに、符号を括弧付きで付している。
【0051】
第1の態様に係るグラファイトシート(1)は、一体物であるグラファイト基材(X)から構成されている。グラファイト基材(X)の一部は、厚さ方向に2以上の薄層部(3)に分離している。
【0052】
第1の態様によれば、新規な構成を有し、放熱性能を向上させることができるグラファイトシート(1)を提供することができる。
【0053】
第2の態様に係るグラファイトシートの製造方法は、一体物であるグラファイト材を準備する工程と、前記グラファイト材の一部を厚さ方向に2以上の薄層部に分離する工程とを備える。
【0054】
第2の態様によれば、新規な構成を有し、放熱性能を向上させることができるグラファイトシート(1)を、簡便かつ確実に製造することができる。
【0055】
第3の態様に係るグラファイトシートの製造方法では、第2の態様において、前記分離工程における分離にスライサーを用いる。
【0056】
第3の態様によれば、分離にスライサーを用いることで、より正確に薄層部(3)を形成することができ、より簡便かつより確実にグラファイトシート(1)を製造することができる。また、スライサーにより形成される薄層部(3)は通常、カール状になるので、より確実に、互いに分離した薄層部(3)を形成させることができる。
【0057】
第4の態様に係る電子機器(100)は、発熱体(10)と、放熱体(20)と、発熱体(10)と放熱体(20)との間に介在する第1の態様に係るグラファイトシート(1)とを備える。
【0058】
第4の態様によれば、放熱性能を向上させることができる電子機器(100)を提供することができる。
【符号の説明】
【0059】
1 グラファイトシート
2 厚層部
3 薄層部
10 発熱体
20 放熱体
100 電子機器
図1
図2
図3