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  • 特開-急減速を予測する装置 図1
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  • 特開-急減速を予測する装置 図4
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175584
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】急減速を予測する装置
(51)【国際特許分類】
   B60W 30/09 20120101AFI20241211BHJP
   B60W 30/16 20200101ALI20241211BHJP
【FI】
B60W30/09
B60W30/16
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093482
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100187311
【弁理士】
【氏名又は名称】小飛山 悟史
(74)【代理人】
【識別番号】100161425
【弁理士】
【氏名又は名称】大森 鉄平
(72)【発明者】
【氏名】木天 孝
【テーマコード(参考)】
3D241
【Fターム(参考)】
3D241BA02
3D241BA33
3D241BC01
3D241CC08
3D241DC02Z
3D241DC05Z
(57)【要約】
【課題】先行車の急減速を予測できる装置を提供する。
【解決手段】急減速を予測する装置は、車両の前方を走行する先行車の走行状態を検出するセンサと、センサによって検出された先行車の走行状態に基づいて、先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、先行車の減速が所定の時間以上継続している場合には、先行車が急減速するリスクがあると判定する、制御部と、を備える。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車両の前方を走行する先行車の走行状態を検出するセンサと、
前記センサによって検出された前記先行車の走行状態に基づいて、前記先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、前記先行車の減速が所定の時間以上継続している場合には、前記先行車が急減速するリスクがあると判定する、制御部と、
を備える、急減速を予測する装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記先行車が急減速するリスクがあると判定された場合に、前記車両の制動装置を動作させて、急制動用に設定された減速度以上の減速度で前記車両を減速させる、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記先行車が急減速するリスクがあると判定され、さらに、前記車両と前記先行車とのラップ率が所定割合以上である場合に、前記車両の制動装置を動作させて、急制動用に設定された減速度以上の減速度で前記車両を減速させる、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記制御部は、急制動用に設定された減速度以上の減速度で減速しているときに、前記先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、前記車両の速度が所定の速度以上である場合には、前記車両と最大減速度で走行する前記先行車との接触を回避できる車間距離である必要余裕車間を保持するように、前記車両の減速度を決定する、請求項3に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、急減速を予測する装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1は、先行車の急減速を判定する装置を開示する。この装置は、以下の四つの条件が全て満たされている場合に、先行車が急減速したと判定する。第一条件は、車両と先行車との相対速度が設定値より小さいことである。設定値は0よりも小さい値に設定される。第二条件は、車両と先行車との相対加速度が設定値より小さいことである。設定値は0よりも小さい値に設定される。第三条件は、車両と先行車との車間時間偏差が閾値以下であることである。第四条件は、車間距離偏差及び相対速度に基づいて算出される目標加減速度が設定値より小さいことである。設定値は、略0に設定される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003-312311号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1記載の装置においては、先行車の急減速が四つの条件で判定され、先行車の急減速が判定された後に車両が急減速される。したがって、特許文献1記載の装置にあっては、車両を急減速させるタイミングが遅れるおそれがある。本開示は、先行車の急減速を予測できる装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一形態に係る装置は、センサ及び制御部を備える。センサは、車両の前方を走行する先行車の走行状態を検出する。制御部は、センサによって検出された先行車の走行状態に基づいて、先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、先行車の減速が所定の時間以上継続している場合には、先行車が急減速するリスクがあると判定する。
【0006】
この装置においては、先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、先行車の減速が所定の時間以上継続している場合には、先行車が急減速するリスクがあると判定される。自動運転車両は、一般的に、自動走行システムと、緊急停止システムとを備えている。自動走行システムは、出力可能な最大減速度が設定されており、最大減速度以下で車両を走行させる。緊急停止システムは、自動走行システムよりも大きい減速度で車両を停止させることができる。自動走行システムは、先行車が存在する場合には車間を所定距離空けて走行する。自動走行システムは、車間距離が短くなってきた場合には車両の減速を開始する。しかしながら、自動走行システムは、最大減速度以上で減速することができないため、車間距離が短くなる傾向が改善されない場合には暫く最大減速度で走行することになり、その後、先行車との接触などが予測されたタイミングで緊急停止システムが作動する。つまり、自動運転車両は、自動走行システムで減速して回避を試み、それでも先行車との接触などが予測される場合には緊急停止システムで急減速するという、特有の動作となる。この装置は、先行車の停止動作が、上述した特有の動作の前半部分、つまり、緊急停止システムの介入前の自動走行システムの停止動作と類似するか否かを判定する。これにより、装置は先行車の急減速を予測できる。
【0007】
一実施形態においては、制御部は、先行車が急減速するリスクがあると判定された場合に、車両の制動装置を動作させて、急制動用に設定された減速度以上の減速度で車両を減速させてもよい。
【0008】
一実施形態においては、制御部は、先行車が急減速するリスクがあると判定され、さらに、車両と先行車とのラップ率が所定割合以上である場合に、車両の制動装置を動作させて、急制動用に設定された減速度以上の減速度で車両を減速させてもよい。
【0009】
一実施形態においては、制御部は、急制動用に設定された減速度以上の減速度で減速しているときに、先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、車両の速度が所定の速度以上である場合には、車両と最大減速度で走行する先行車との接触を回避できる車間距離である必要余裕車間を保持するように、車両の減速度を決定してもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、先行車の急減速を予測できる技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1図1は、一実施形態に係る装置が備わる車両の構成の一例を示すブロック図である。
図2図2は、減速度の時間推移の一例を示すグラフである。
図3図3の(A)、(B)及び(C)は、車両の減速状態の一例を示す概要図である。
図4図4は、装置の動作の一例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。図面の説明において同一要素には同一符号が付され、重複する説明は省略される。
【0013】
[車両の構成]
図1は、一実施形態に係る装置が備わる車両の構成の一例を示すブロック図である。図1に示されるように、装置1は、一例として車両2に搭載される。車両2は、一例として自動運転車両である。
【0014】
車両2は、自動運転車両に限定されず、車両の先行車を追従して走行する自動走行システム、及び、車両を迅速に停止させる緊急停止システムを少なくとも有する車両であってもよい。自動走行システムは、例えば全車速追従機能付クルーズコントロール(ACC)である。緊急停止システムは、例えばプリクラッシュセーフティ(PCS)である。あるいは、車両2は、車両の先行車を追従して走行する運転操作、及び、車両を迅速に停止させる運転操作をアシストする車両であってもよい。運転操作のアシストは、情報の報知のみ行う場合も含む。
【0015】
車両2は、センサ群3、運転ECU4(制御部の一例)、及び、アクチュエータ5を備える。装置1は、センサ群3及び運転ECU4を備えて構成される。
【0016】
ECU(Electronic Control Unit)は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、CAN(Controller AreaNetwork)通信回路などを有する電子制御ユニットである。装置1によって発揮される機能は、センサ群3の検出結果に基づいて、運転ECUが車両2のアクチュエータ5を動作させることで実現される。
【0017】
センサ群3は、一例として、車両2の周辺環境を検出するセンサ(センサの一例)、及び、車両2の走行状態を検出するセンサを含む。車両2の周辺環境を検出するセンサは、例えば、カメラ及びレーダセンサの少なくとも一方を含み、より具体的な一例として、車両2の前方を走行する先行車の走行状態を検出する。車両2の走行状態を検出するセンサは、一例として、GPS受信機、車速センサ、加速度センサ、及びヨーレートセンサを含む。センサ群3は、運転者による運転操作を検出するセンサを含んでもよい。運転者による運転操作を検出するセンサは、例えば、ブレーキペダルセンサ、アクセルペダルセンサ、ハンドル操作センサを含む。
【0018】
運転ECU4は、一例として、センサ群3の検出結果に基づいて、車両2の先行車に追従して走行するようにアクチュエータ5を動作させる。つまり、運転ECU4は、自動走行システムを実現する。車両2の先行車に追従して走行するとは、予め設定された車間距離を維持するように走行することである。運転ECU4は、予め設定された加減速度の範囲内で、アクチュエータ5を動作させるように構成される。運転ECU4は、一例として、センサ群3の検出結果に基づいて、車両2を迅速に停止させるようにアクチュエータ5を動作させる。つまり、運転ECU4は、緊急停止システムを実現する。運転ECU4は、緊急停止システムにおいて、自動走行システムの最大減速度よりも大きい減速度で車両2を停止させる。
【0019】
アクチュエータ5は、車両2の走行制御に用いられる機器である。アクチュエータ5は、駆動アクチュエータ、ブレーキアクチュエータ(制動装置の一例)、及び操舵アクチュエータを少なくとも含む。
【0020】
[運転ECUの詳細]
運転ECU4は、センサ群3によって検出された先行車の走行状態が、自動運転車両に特有の緊急停止前の走行状態に類似するか否かを判定する。運転ECU4は、具体的には、先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、先行車の減速が所定の時間以上継続しているか否かを判定する。所定の減速度は、先行車が自動運転車両に特有の緊急停止前の走行状態となっているか否かを判定するために、予め設定される。所定の減速度は、例えば、車両2又は一般的な車両の自動走行システムの最大減速度としてもよい。所定の減速度は、上述した最大減速度を含む所定速度範囲内の速度としてもよい。所定の時間は、先行車が自動運転車両に特有の緊急停止前の走行状態となっているか否かを判定するために、予め設定される。所定の時間は、シミュレーションなどによって適宜設定される。運転ECU4は、先行車が自動走行システムの最大減速度で減速し、かつ、先行車の減速が所定の時間以上継続しているか否かを判定してもよい。
【0021】
図2は、減速度の時間推移の一例を示すグラフである。縦軸が減速度(m/s)であり、横軸が時間(s)である。実線のグラフは、急減速する自動運転車両の減速度の時間推移の一例である。破線のグラフは、手動運転で走行する車両の減速度の時間推移の一例である。一般的な自動運転車両は、自動走行システムおよび緊急停止システムを有しており、図2に示されるように各システムが発揮できる減速度の範囲が予め設定されている。例えば、自動走行システムは0~D1の範囲の減速度で車両2を走行させることができる。緊急停止システムはD1以上の範囲の減速度で車両2を停止させることができる。
【0022】
自動運転車両は、自動走行システム下において、先行車の減速などによって0~D1の範囲の減速度で減速を行う。自動運転車両は、減速度を徐々に大きくするものの時刻T1で最大減速度D1に到達し、その後、最大減速度D1を維持する。その後、例えば時刻T2において最大減速度D1での減速をこれ以上継続した場合には接触のおそれがあるなどと判定され、緊急停止システムによる急制動が開始され、自動運転車両は停止する。このように、自動運転車両は、自動走行システムの最大減速度D1での減速を試み、それでも接触のおそれがあるなどと判定されたときに、緊急停止システムによる急制動を開始する。緊急停止システムによる急制動の減速度D3は、自動走行システムの最大減速度D1よりも大きい値である。
【0023】
実線のグラフで示される挙動は、自動運転車両特有の挙動である。運転者による運転の場合には、破線のグラフで示されるように全く異なる傾向となる。運転者による運転の場合には、初期の段階で自動走行システムの最大減速度D1よりも大きな減速度D2で減速を行い、ある程度車間に余裕を持たせた状態とし、その後停車前に減速度を緩める傾向にある。
【0024】
運転ECU4は、先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、先行車の減速が所定の時間以上継続している場合には、先行車が急減速するリスクがあると判定する。つまり、運転ECU4は、先行車が緊急停止前の自動運転車両の挙動をしていると判定し、先行車が急減速するリスクがあると判定する。
【0025】
運転ECU4は、先行車が急減速するリスクがあると判定された場合に、車両2のアクチュエータ5を動作させて、急制動用に設定された減速度以上の減速度で車両2を減速させてもよい。急制動用に設定された減速度は、自動走行システムの最大減速度よりも大きい値として予め設定される。急制動用に設定された減速度は、例えば緊急停止システムで採用される減速度である。これにより、車両2は、先行車が急減速するリスクがある場合には急制動を早出しし、車間距離が詰まるリスクを回避できる。運転ECU4は、アクチュエータ5の動作の遅れを考慮して、早出ししてもよい。
【0026】
運転ECU4は、上述した急制動の早出し動作を、ラップ率を考慮して実行してもよい。ラップ率は、横位置の重なり具合である。例えば、運転ECU4は、先行車が急減速するリスクがあると判定され、さらに、ラップ率が所定割合以上である場合に、車両2のアクチュエータ5を動作させて、急制動用に設定された減速度以上の減速度で車両2を減速させる。所定割合は、急制動の早出し動作を判定するために予め設定されたラップ率であり、シミュレーションなどによって適宜設定される。
【0027】
図3の(A)、(B)及び(C)は、車両の減速状態の一例を示す概要図である。図3の(A)に示されるように、車両2の前方に先行車10が走行している場合を例に説明する。車両2は、先行車10との車間距離を維持するように走行中であるとする。図3の(B)に示されるように、先行車10が徐々に減速し始めた場合、車両2と先行車10との車間距離が短くなる。この場合、車両2は、減速を開始する。このとき、先行車10が所定の減速度以上で減速し、かつ、先行車10の減速が所定の時間以上継続している場合には、先行車10が急減速するリスクがあると判定される。そして、図3の(C)に示されるように、車両2は急制動を行う。このように、車両2は、先行車10が急減速をしたことに応じて急制動するのではなく、先行車10が急減速しそうであると判定したことに応じて急制動する。
【0028】
図4は、装置の動作の一例を示すフローチャートである。図4に示されるフローチャートは、装置1が開始指示操作を受け付けたときに、開始される。
【0029】
図4に示されるように、最初に、装置1の運転ECU4は、ステップS10として、先行車の挙動をセンシングする。運転ECU4は、センサ群3の検出結果に基づいて、先行車の減速度をECUのメモリなどに記憶する。続いて、運転ECU4は、ステップS12として、先行車が所定の減速度以上で減速しているか否かを判定する。運転ECU4は、ECUのメモリなどに予め記憶された所定の減速度を読み出し、ステップS10でセンシングされた減速度と比較する。
【0030】
先行車が所定の減速度以上で減速している場合(ステップS12:YES)、運転ECU4は、ステップS14として、先行車の減速が所定の時間以上継続しているか否かを判定する。運転ECU4は、メモリに記憶された減速度に基づいて、先行車の減速が所定の時間以上継続しているか否かを判定する。
【0031】
先行車の減速が所定の時間以上継続している場合(ステップS14:YES)、運転ECU4は、ステップS16として、先行車の急減速のリスクがあると判定する。
【0032】
先行車が所定の減速度以上で減速していない場合(ステップS12:NO)、先行車の減速が所定の時間以上継続していない場合(ステップS14:NO)、及び、ステップS16が終了した場合、図4に示されるフローチャートは終了する。運転ECU4は、終了条件を満たすまで、図4に示されるフローチャートを最初から開始する。
【0033】
図4に示されるフローチャートを実行することで、装置1は、先行車の急減速のリスクを判定できる。そして、運転ECU4は、図4に示されるフローチャートにおいて先行車の急減速のリスクがあると判定された場合には、アクチュエータ5を動作させて、急制動用に設定された減速度以上の減速度で車両2を減速させる。これにより、装置1は、急制動を早出しできるので、先行車の急減速を検出したことに応じて急制動する装置と比べて、先行車との接触を回避できる。
【0034】
運転ECU4は予測に基づいてアクチュエータ5を作動させるため、先行車は実際には急減速しないこともある。あるいは、先行車が加速し、車両と先行車との車間距離が広がる可能性もある。このため、運転ECU4は、急制動用に設定された減速度以上の減速度で減速しているときに、先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、車両2の速度が所定の速度以上であるか否かを判定する。
【0035】
運転ECU4は、上記条件を満たす場合には、車両2と、最大減速度で走行する先行車との接触を回避できる車間距離である必要余裕車間を保持するように、車両2の減速度を決定してもよい。必要余裕車間は、先行車が最大減速度を出した場合に先行車との接触を回避可能な車間距離である。つまり、必要余裕車間は、先行車がフルブレーキで急減速したとしても接触しない距離である。必要余裕車間が決定された場合には、車両2に要求すべき減速度が決定される。装置1は、上記条件を満たす場合には必要余裕車間となるように車両2を走行させる。装置1は、瞬間ごとに必要余裕車間を算出して減速度を変更することで、必要以上の減速度を常時要求しないようにしている。これにより、装置1は、確実に停止できる距離を維持しつつ、車間距離が広がりすぎた状態で停止したり、先行車に置いて行かれたりすることを回避できる。これにより、後続車が接触してくるリスクも低減できる。
【0036】
[実施形態のまとめ]
装置1によれば、先行車が所定の減速度以上で減速し、かつ、先行車の減速が所定の時間以上継続している場合には、先行車が急減速するリスクがあると判定される。自動運転車両は、自動走行システムで減速して回避を試み、それでも先行車との接触などが予測される場合には緊急停止システムで急減速するという、特有の動作となる。装置1は、先行車の停止動作が、上述した特有の動作の前半部分、つまり、緊急停止システムの介入前の自動走行システムの停止動作と類似するか否かを判定する。これにより、装置は先行車の急減速を予測できる。
【0037】
以上、例示的実施形態について説明してきたが、上述した例示的実施形態に限定されることなく、様々な省略、置換、及び変更がなされてもよい。運転ECU4は、先行車が急減速するリスクがあると判定された場合に運転者へ報知のみ行ってもよい。
【符号の説明】
【0038】
1…装置、2…車両、3…センサ群(センサの一例)、4…運転ECU(制御部の一例)。
図1
図2
図3
図4