(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175600
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】サーバ装置及びシステム
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20241211BHJP
【FI】
G06Q30/0601 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093512
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002860
【氏名又は名称】弁理士法人秀和特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】小西 和人
(72)【発明者】
【氏名】三浦 恵実
(72)【発明者】
【氏名】酒井 哲哉
(72)【発明者】
【氏名】本多 悦子
(72)【発明者】
【氏名】十河 範親
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB72
5L049BB72
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ユーザが複数の店舗において購入した商品またはサービスについての購入情報を管理するサーバ装置及びシステムを提供する。
【解決手段】統合サーバ、各店舗端末及び各店舗がネットワーク接続している情報管理システムにおいて、統合サーバ100では、第1データベース130が、店舗IDと、各店舗で販売されている各商品又は各サービスの名称及びそれらに対応するコードを含む商品・サービス情報と、が紐づいた状態で格納しており、制御部が、各店舗サーバ300から受信した決済情報に含まれる店舗ID及びコードと、第1データベース130に格納されている店舗ID及び商品・サービス情報とを照合することで、各店舗において第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称を特定、第1ユーザのユーザIDと、第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報とを紐づけて第2データベース140に格納する。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
記憶部と制御部とを備えるサーバ装置であって、
前記記憶部は、
複数の店舗それぞれの店舗IDと、各店舗で販売されている各商品又は各サービスの名称及びそれらに対応するコードを含む商品・サービス情報と、が紐づいた状態で格納されている第1データベースと、
複数のユーザそれぞれのユーザIDと、各ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、が紐づいた状態で格納されている第2データベースと、を有し、
前記制御部は
第1ユーザが商品又はサービスを購入した複数の店舗それぞれの店舗装置から、店舗ID、前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスに対応するコード、購入金額、及び前記サーバ装置において前記第1ユーザを識別可能なユーザIDを含む決済情報を受信することと、
各店舗装置から受信した前記決済情報に含まれる店舗ID及びコードと、前記第1データベースに格納されている店舗ID及び商品・サービス情報とを照合することで、各店舗において前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称を特定することと、
前記第1ユーザのユーザIDと、前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、を紐づけて前記第2データベースに格納することと、
を実行する、
サーバ装置。
【請求項2】
各店舗装置が、自店舗で販売されている各商品又は各サービスに関する商品・サービス情報が格納されている店舗データベースを有しており、
前記制御部は、
各店舗装置において、前記店舗データベースに格納されている商品・サービス情報が更新された場合、各店舗装置から更新情報を受信することと、
前記受信した更新情報に基づいて、前記第1データベースに格納されている商品・サービス情報を更新することと、
を更に実行する、
請求項1に記載のサーバ装置。
【請求項3】
前記制御部は、前記第2データベースに格納された前記第1ユーザの購入情報を前記第1ユーザのアカウントに公開することを更に実行する、
請求項1又は2に記載のサーバ装置。
【請求項4】
サーバ装置と、複数の店舗装置と、を含むシステムであって、
前記サーバ装置は、
複数の店舗それぞれの店舗IDと、各店舗で販売されている各商品又は各サービスの名称及びそれらに対応するコードを含む商品・サービス情報と、が紐づいた状態で格納されている第1データベースと、
複数のユーザそれぞれのユーザIDと、各ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、が紐づいた状態で格納されている第2データベースと、を有し、
前記複数の店舗装置のうち、第1ユーザが商品又はサービスを購入した各店舗の店舗装置は、店舗ID、前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスに対応するコード、購入金額、及び前記サーバ装置において前記第1ユーザを識別可能なユーザIDを含む決済情報を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、
各店舗装置から受信した前記決済情報に含まれる店舗ID及びコードと、前記第1データベースに格納されている店舗ID及び商品・サービス情報とを照合することで、各店舗において前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称を特定し、
前記第1ユーザのユーザIDと、前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、を紐づけて前記第2データベースに格納する、
システム。
【請求項5】
前記複数の店舗装置が、
自店舗で販売されている各商品又は各サービスに関する商品・サービス情報が格納されている店舗データベースを有し、且つ、
前記店舗データベースに格納されている商品・サービス情報が更新された場合、前記サーバ装置に更新情報を送信し、
前記サーバ装置は、
各店舗装置から更新情報を受信した場合、前記受信した更新情報に基づいて、前記第1データベースに格納されている商品・サービス情報を更新する、
請求項4に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、商品またはサービスの決済に用いられるサーバ装置及びシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、複数の店舗から購買情報を収集するシステムが開示されている。特許文献1のシステムでは、サーバ装置の購買情報収集部が複数の店舗の店舗端末から購買情報を収集する。購買情報には、店舗ID、取引ID、取引日時、PANマスク情報(クレジットカード番号の一部)、購入金額、および購入商品が含まれる。サーバ装置の第1情報抽出部は、同一PANマスク情報が含まれた購買情報を抽出する。サーバ装置は、抽出された購買情報を同一ユーザの取引に係る購買情報であると推定する。そして、サーバ装置は、同一ユーザの取引に係る購買情報を、ユーザを識別するユーザIDに関連付けて管理テーブルに記憶する。
【0003】
特許文献2には、決済システムに関する技術が開示されている。特許文献3には、ユーザの購入履歴を提示するシステムに関する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2022-120661号公報
【特許文献2】特開2015-060262号公報
【特許文献3】特開2014-134887号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の目的は、ユーザが複数の店舗において購入した商品またはサービスについての購入情報を管理することが出来る技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の第1の態様に係るサーバ装置は、記憶部と制御部とを備え、
前記記憶部は、
複数の店舗それぞれの店舗IDと、各店舗で販売されている各商品又は各サービスの名称及びそれらに対応するコードを含む商品・サービス情報と、が紐づいた状態で格納されている第1データベースと、
複数のユーザそれぞれのユーザIDと、各ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、が紐づいた状態で格納されている第2データベースと、を有し、
前記制御部は
第1ユーザが商品又はサービスを購入した複数の店舗それぞれの店舗装置から、店舗ID、前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスに対応するコード、購入金額、及び前記サーバ装置において前記第1ユーザを識別可能なユーザIDを含む決済情報を受信することと、
各店舗装置から受信した前記決済情報に含まれる店舗ID及びコードと、前記第1データベースに格納されている店舗ID及び商品・サービス情報とを照合することで、各店舗において前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称を特定することと、
前記第1ユーザのユーザIDと、前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、を紐づけて前記第2データベースに格納することと、
を実行する。
【0007】
本開示の第2の態様に係るシステムは、サーバ装置と、複数の店舗端末と、を含み、
前記サーバ装置は、
複数の店舗それぞれの店舗IDと、各店舗で販売されている各商品又は各サービスの名称及びそれらに対応するコードを含む商品・サービス情報と、が紐づいた状態で格納されている第1データベースと、
複数のユーザそれぞれのユーザIDと、各ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、が紐づいた状態で格納されている第2データベースと、を有し、
前記複数の店舗装置のうち、第1ユーザが商品又はサービスを購入した各店舗の店舗装置は、店舗ID、前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスに対応するコード、購入金額、及び前記サーバ装置において前記第1ユーザを識別可能なユーザIDを含む決済情報を前記サーバ装置に送信し、
前記サーバ装置は、
各店舗装置から受信した前記決済情報に含まれる店舗ID及びコードと、前記第1データベースに格納されている店舗ID及び商品・サービス情報とを照合することで、各店舗において前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称を特定し、
前記第1ユーザのユーザIDと、前記第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、を紐づけて前記第2データベースに格納する。
【発明の効果】
【0008】
本開示によれば、ユーザが複数の店舗において購入した商品またはサービスについての購入情報を管理することが出来る。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報管理システムの概略構成を示す図である。
【
図2】
図2は、統合サーバ及び店舗サーバそれぞれの機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【
図3】
図3は、店舗データベースに格納されている商品・サービス情報のテーブル構成の一例を示す図である。
【
図4】
図4は、第1データベースに格納されている店舗情報のテーブル構成の一例を示す図である。
【
図5】
図5は、第2データベースに格納されているユーザ情報のテーブル構成の一例を示す図である。
【
図6】
図6は、第2データベース更新処理のフローを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0010】
クレジットカード等を利用したキャッシュレス決済システムでは、ユーザが複数の店舗で商品又はサービスを購入した場合、各店舗での決済情報がサーバ装置において統合される。決済情報は、ユーザ購入した各商品又は各サービスについての決済処理を依頼するための情報である。ただし、一般に、決済情報には、ユーザが商品又はサービスを購入した店舗、及び、各店舗での購入金額についての情報が含まれているが、ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称は含まれていない。そのため、従来のシステムでは、ユーザが複数の店舗において購入した商品又はサービスについての購入情報を決済情報を用いて管理することは困難であった。本開示は、このような課題を解決するための技術を提供する。
【0011】
本開示の第1の態様に係るサーバ装置は、複数の店舗それぞれにおいてユーザが購入し
た商品又はサービスについての決済情報を統合する装置である。サーバ装置は記憶部及び制御部を備えている。記憶部は第1データベース及び第2データベースを有する。第1データベースには、複数の店舗それぞれの店舗IDと、各店舗の商品・サービス情報と、が紐づいた状態で格納されている。商品・サービス情報は、各店舗で販売されている各商品又は各サービスの名称及びそれらに対応するコードを含む。第2データベースには、複数のユーザそれぞれのユーザIDと、各ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、が紐づいた状態で格納されている。
【0012】
ここで、各店舗においては、自店舗で販売する各商品又は各サービスに対し独自にコードが付与されている。このとき、同一の商品またはサービスが複数の店舗において販売されている場合であっても、該商品またはサービスに付与されるコードは店舗毎に異なり得る。第1データベースには、店舗毎に異なるコードを含む商品・サービス情報が各店舗の店舗IDと紐づけられた状態で集約されている。
【0013】
また、制御部は、第1ユーザが商品又はサービスを購入した複数の店舗それぞれの店舗装置から決済情報を受信する。この決済情報には、店舗ID、第1ユーザが購入した各商品又は各サービスに対応するコード、購入金額、及びサーバ装置において第1ユーザを識別可能なユーザIDが含まれている。そして、制御部は、各店舗装置から受信した決済情報に含まれる店舗ID及びコードと、第1データベースに格納されている店舗ID及び商品・サービス情報とを照合することで、各店舗において第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称を特定する。
【0014】
また、決済情報に含まれるユーザIDは、サーバ装置において第1ユーザを識別可能な情報である。そのため、第1ユーザに関する決済情報を複数の店舗装置から受信した場合でも、制御部は、各店舗装置から受信した決済情報を第1ユーザに関連する情報として認識することができる。そして、制御部は、第1ユーザのユーザIDと、第1ユーザが各店舗にいて購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、を紐づけて第2データベースに格納する。これによって、第2データベースが更新される。
【0015】
本開示によれば、複数の店舗において商品またはサービスをユーザが購入した場合に、ユーザに関連する購入情報を、信頼性の高い決済情報を用いて集約することが出来る。したがって、ユーザが複数の店舗において購入した商品またはサービスについての購入情報を管理することが可能となる。
【0016】
以下、本開示の具体的な実施形態について図面に基づいて説明する。本実施形態に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、および、その相対配置等は、特に記載がない限りは本開示の技術的範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
【0017】
<実施形態>
(システム構成)
図1は、本実施形態に係る情報管理システムの概略構成を示す図である。情報管理システム1は、複数のユーザそれぞれに関する購入情報を管理するためのシステムである。
【0018】
情報管理システム1は、統合サーバ100、複数の店舗端末200、及び複数の店舗サーバ300を含んでいる。なお、
図1には、二つの店舗A、Bの店舗端末200及び店舗サーバ300のみを図示しているが、情報管理システム1は、より多くの店舗端末200及び店舗サーバ300を含んでもよい。情報管理システム1において、統合サーバ100、各店舗端末200、及び各店舗サーバ300は、ネットワークを介して相互に接続されている。ここで、ネットワークとしては、例えば、インターネット等の世界規模の公衆通
信網であるWAN(Wide Area Network)、または携帯電話等の電話通信網が採用されてもよい。
【0019】
店舗端末200は、各店舗においてユーザが商品またはサービスを購入する際の決済に用いられる端末である。店舗サーバ300は各店舗に関連するサーバである。店舗サーバ300には、各店舗において販売されている商品又はサービスに関する情報が記憶されている。同一の店舗に関連する店舗端末200と店舗サーバ300とは通信可能に構成されている。例えば、店舗端末200はPOS(Point of Sale)端末であってもよく、また
、店舗サーバ300はPOSサーバであってもよい。なお、店舗サーバ300はクラウドサーバであってもよい。
【0020】
統合サーバ100は、複数の店舗それぞれにおいてユーザが購入した商品又はサービスについての決済情報を統合する装置である。統合サーバ100は、プロセッサ101、通信インターフェース(通信I/F)102、主記憶部103、及び補助記憶部104を有するコンピュータである。ここで、プロセッサ101は、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はDSP(Digital Signal Processor)である。通信I/F102は、
所定の無線通信規格によりネットワークを介して無線通信を行うためのインターフェースである。通信I/F102は、例えば、LAN(Local Area Network)インターフェースボード、または無線通信のための無線通信回路である。主記憶部103は、例えば、RAM(Random Access Memory)である。補助記憶部104は、例えば、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、又はフラッシュメモリである。また、補助記憶
部104は、リムーバブルメディア(可搬記録媒体)を含んでもよい。ここで、リムーバブルメディアは、例えば、USBメモリ、SDカード、又は、CD-ROM、DVDディスク、若しくはブルーレイディスクのようなディスク記録媒体である。
【0021】
補助記憶部104には、オペレーティングシステム(OS)、各種プログラム、および各種情報テーブル等が格納されている。そして、プロセッサ101が、補助記憶部104に記憶されたプログラムを主記憶部103にロードして実行することによって、後述するような、決済及びデータベース生成のための処理が実現される。ただし、統合サーバ100における一部または全部の機能はASICやFPGAのようなハードウェア回路によって実現されてもよい。なお、統合サーバ100は、必ずしも単一の物理的構成によって実現される必要はなく、互いに連携する複数台のコンピュータによって構成されてもよい。
【0022】
各店舗においてユーザが商品又はサービスを購入するときには、店舗端末200によって購入商品又は購入サービスの読み込みが行われる。そして、店舗サーバ300において、店舗端末200によって読み込まれた情報に基づいて決済情報が生成される。この決済情報には、店舗ID、ユーザが購入した各商品又は各サービスに対応するコード、購入金額、及びユーザIDが含まれている。ここで、各店舗においては、自店舗において販売する各商品又は各サービスに対し独自にコードが付与されている。そして、店舗サーバ300には、各店舗で販売されている各商品又は各サービスの名称及びそれらに対応するコードを含む商品・サービス情報が予め記憶されている。また、ユーザIDは、各店舗において商品又はサービスを購入したユーザを統合サーバ100において識別可能なIDである。ユーザIDは、情報管理システムにおいて各ユーザを識別するために各ユーザに対して予め付与されていてもよい。なお、各店舗においては、顔認証、生体認証等によってユーザが特定されてもよい。
【0023】
各店舗サーバ300は、生成した決済情報を、ネットワークを介して統合サーバ100に送信する。統合サーバ100には、複数の店舗それぞれの店舗IDと、各店舗の商品・サービス情報と、が紐づいた状態で記憶されている。ここで、統合サーバ100に記憶されている各店舗の商品・サービス情報には、各店舗の店舗サーバ300に記憶されている
商品・サービス情報が反映されている。具体的には、店舗において販売する商品又はサービスが追加又は変更されたことに伴い、店舗サーバ300に記憶されている商品・サービス情報が更新された場合、店舗サーバ300からネットワークを介して統合サーバ100に更新情報が送信される。この更新情報には、店舗IDと、店舗サーバ300における商品・サービス情報の更新内容(即ち、追加又は変更された商品又はサービスの名称及びそれらに対応するコード)と、が含まれている。統合サーバ100では、店舗サーバ300から受信した更新情報に基づいて、自身に記憶されている、更新対象である店舗に関する商品・サービス情報が更新される。
【0024】
統合サーバ100は、各店舗の店舗サーバ300から決済情報を受信する。そして、統合サーバ100においては、決済情報に含まれる店舗ID及びコードと、自身に記憶されている店舗ID及び商品・サービス情報とを照合することで、ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称が特定される。その上で、統合サーバ100は、各ユーザのユーザIDと、各ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称及びそれらの購入金額を含む購入情報と、を紐づけて管理する。
【0025】
なお、統合サーバ100は、一のユーザに関して統合した決済情報に基づいて決済処理を実行してもよい。また、統合サーバ100以外に決済処理を実行する決済サーバ(例えば、クレジットカード会社のサーバ)が存在する場合は、統合サーバ100が、決済処理に必要な情報(例えば、ユーザID、各店舗の店舗ID、及び各店舗での購入金額)を決済サーバに送信してもよい。
【0026】
(機能構成)
次に、情報管理システム1を構成する統合サーバ100及び店舗サーバ300それぞれの機能構成について
図2に基づいて説明する。
図2は、統合サーバ100及び店舗サーバ300それぞれの機能構成の一例を概略的に示すブロック図である。
【0027】
店舗サーバ300は店舗データベース310を機能部として有している。店舗データベース310には、自店舗で販売されている各商品又は各サービスについての商品・サービス情報が格納されている。
図3は、店舗データベース310に格納されている商品・サービス情報のテーブル構成の一例を示す図である。
図3に示すように、商品・サービス情報は、商品名/サービス名フィールド及びコードフィールドを有する。商品名/サービス名フィールドには、各商品又は各サービスの名称が入力される。ここで、固有の名称(製品名)を有する商品またはサービスについては、単なる商品またはサービスの種別を表す名称ではなく、固有の名称が商品名/サービス名フィールドに入力される。コードフィールドには、各商品又は各サービスに対して店舗において付与されたコードが入力される。
【0028】
ある店舗において販売される商品又はサービスが追加又は変更されると、その追加又は変更の内容に応じて、店舗データベース310に格納されている商品・サービス情報が更新される。なお、同一の商品又はサービスが複数の店舗において販売される場合がある。ただし、販売される商品又はサービスが同一であっても、該商品またはサービスに付与されるコードは店舗毎に異なり得る。したがって、複数の店舗サーバ300の店舗データベース310において、商品名/サービス名フィールドに同一の商品名又はサービス名が入力されている場合であっても、コードフィールドに入力された、その商品又はサービスに対応するコードが、店舗サーバ300毎に異なる場合がある。また、店舗サーバ300は、店舗データベース310に格納されている商品・サービス情報が更新された場合、更新情報を統合サーバ100に送信する。
【0029】
統合サーバ100は、通信部110、制御部120、第1データベース130、及び第2データベース140を機能部として有している。通信部110は統合サーバ100をネ
ットワークに接続する機能を有する。通信部110は通信I/F102によって実現することができる。
【0030】
制御部120は、統合サーバ100を制御するための演算処理を行う機能を有する。制御部120はプロセッサ101によって実現することができる。そして、制御部120は、店舗サーバ300から送信され決済情報を、通信部110を介して受信する処理を行う。さらに、制御部120は、店舗サーバ300から更新情報が送信された場合、該更新情報を通信部110を介して受信する処理を行う。
【0031】
第1データベース130には、各店舗についての店舗情報が格納されている。
図4は、第1データベース130に格納されている店舗情報のテーブル構成の一例を示す図である。
図4に示すように、店舗情報は、店舗IDフィールド及び商品・サービス情報フィールドを有する。店舗IDフィールドには、各店舗の店舗IDが入力される。商品・サービス情報フィールドには、各店舗の商品・サービス情報が入力される。商品・サービス情報フィールドに入力される商品・サービス情報には、各商品又は各サービスの名称及びそれらに対応するコードが含まれている。
【0032】
制御部120は、店舗サーバ300から更新情報を受信すると、該更新情報に基づいて、第1データベース130に格納されている商品・サービス情報を更新する処理を行う。このとき、制御部120は、更新情報に含まれる店舗IDに基づき更新対象の店舗を特定する。そして、制御部120は、第1データベース130において更新対象の店舗の店舗IDと紐づいている商品・サービス情報を更新情報に基づいて更新する。
【0033】
第2データベース140には、各ユーザについてのユーザ情報が格納されている。
図5は、第2データベース140に格納されているユーザ情報のテーブル構成の一例を示す図である。
図5に示すように、ユーザ情報は、ユーザIDフィールド及び購入情報フィールドを有する。ユーザIDフィールドには、各ユーザのユーザIDが入力される。購入情報フィールドには、各ユーザが各店舗において購入した商品またはサービスに関する購入情報が入力さる。購入情報フィールドに入力される購入情報には、各商品又は各サービスの名称、購入金額、および購入店舗の店舗IDが含まれている。
【0034】
第1ユーザが複数の店舗において商品又はサービスを購入した場合、統合サーバ100は、各店舗の店舗サーバ300から決済情報を受信する。制御部120は、第1ユーザに関する決済情報を各店舗サーバ300から受信すると、該決済情報に基づいて、第2データベース140に格納されているユーザ情報を更新する処理を行う。このとき、制御部120は、決済情報に含まれるユーザIDに基づき第1ユーザを特定する。また、制御部120は、決済情報に含まれる店舗ID及びコードと、第1データベース130に格納されている店舗ID及び商品・サービス情報とを照合することで、第1ユーザが購入した各商品又は各サービスの名称を特定する。具体的には、制御部120は、決済情報に含まれる店舗IDと同一の店舗IDに紐づいている商品・サービス情報を第1データベース130から抽出する。さらに、制御部120は、抽出された商品・サービス情報において、決済情報に含まれるコードとコードが合致する商品またはサービスを特定する。
【0035】
そして、制御部120は、第1ユーザのユーザIDと、第1ユーザに関する購入情報とを紐づけて第2データベース140に格納する。このとき、第1ユーザに関する購入情報には、第1ユーザが各店舗において購入した各商品又は各サービスの名称、それらの購入金額、及び各店舗の店舗IDが含まれる。これにより、複数の店舗において商品またはサービスを第1ユーザが購入した場合であっても、第1ユーザに関連する購入情報を第2データベース140に集約することが出来る。
【0036】
(第2データベース更新処理)
以下、統合サーバ100において、決済情報を受信した際に実行される第2データベース更新処理のフローについて
図6に基づいて説明する。
図6は、第2データベース更新処理のフローを示すフローチャートである。本フローは、統合サーバ100において制御部120によって実行される。以下においては、第1ユーザが商品又はサービスを購入することで店舗サーバ300から統合サーバに決済情報が送信された場合を例にあげて、処理のフローを説明する。
【0037】
本フローでは、先ずS101において、第1ユーザが商品又はサービスを購入した店舗の店舗サーバ300から決済情報が受信される。次に、S102において、決済情報に含まれる店舗ID及びコードと、第1データベース130に格納されている店舗ID及び商品・サービス情報とを照合されることで、第1ユーザが購入した商品又はサービスの名称が特定される。次に、S103において、第1ユーザのユーザIDと、第1ユーザに関する購入情報と、が第2データベース140に格納される。これによって、第2データベース140に格納されているユーザ情報が更新される。
【0038】
上記のように、本実施形態によれば、ユーザが複数の店舗において購入した商品又はサービスについての購入情報を決済情報を用いて管理することができる。各店舗の店舗サーバ300から送信される決済情報は信頼性が高い。したがって、決済情報を用いて購入情報を管理することで、ユーザ毎の購入情報を高い精度で管理することができる。
【0039】
なお、統合サーバ100は、第2データベース140に格納された第1ユーザの購入情報を第1ユーザのアカウントに公開してもよい。このとき、統合サーバ100は、第1ユーザに関連するユーザ端末にネットワークを介して第1ユーザの購入情報を送信してもよい。また、統合サーバ100は、webサイト上で、第1ユーザのユーザアカウントによって閲覧可能に公開してもよい。
【0040】
<その他の実施形態>
上記の実施形態はあくまでも一例であって、本開示はその要旨を逸脱しない範囲内で適宜変更して実施し得る。また、本開示において説明した処理や手段は、技術的な矛盾が生じない限りにおいて、自由に組み合わせて実施することができる。
【0041】
また、1つの装置が行うものとして説明した処理が、複数の装置によって分担して実行されてもよい。あるいは、異なる装置が行うものとして説明した処理が、1つの装置によって実行されても構わない。コンピュータシステムにおいて、各機能をどのようなハードウェア構成(サーバ構成)によって実現するかは柔軟に変更可能である。
【0042】
本開示は、上記の実施形態で説明した機能を実装したコンピュータプログラムをコンピュータに供給し、当該コンピュータが有する1つ以上のプロセッサがプログラムを読み出して実行することによっても実現可能である。このようなコンピュータプログラムは、コンピュータのシステムバスに接続可能な非一時的なコンピュータ可読記憶媒体によってコンピュータに提供されてもよいし、ネットワークを介してコンピュータに提供されてもよい。非一時的なコンピュータ可読記憶媒体は、例えば、磁気ディスク(フロッピー(登録商標)ディスク、ハードディスクドライブ(HDD)等)、光ディスク(CD-ROM、DVDディスク、ブルーレイディスク等)など任意のタイプのディスク、読み込み専用メモリ(ROM)、ランダムアクセスメモリ(RAM)、EPROM、EEPROM、磁気カード、フラッシュメモリ、または光学式カードのような、電子的命令を格納するために適した任意のタイプの媒体を含む。
【符号の説明】
【0043】
1・・・情報管理システム
100・・統合サーバ
110・・通信部
120・・制御部
130・・第1データベース
140・・第2データベース
200・・店舗端末
300・・店舗サーバ
310・・店舗データベース