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特開2024-175625光学技術を使用した発熱部品及び機器内部の冷却、排熱法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175625
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】光学技術を使用した発熱部品及び機器内部の冷却、排熱法
(51)【国際特許分類】
   H01L 21/822 20060101AFI20241211BHJP
【FI】
H01L27/04 H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023102084
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
【テーマコード(参考)】
5F038
【Fターム(参考)】
5F038BH16
5F038EZ01
5F038EZ20
(57)【要約】
【課題】PC(パソコン)、スマートホンなどの制御用部品(CPUなど)は、長時間使用で発熱し高温になることがあり、機器の動作不安定や故障の原因にもなるため、冷却、排熱が必要となる。
従来は、冷却用ファン、排熱用ファン、ヒートシンクなどで対応していた。
従来と異なる方法を提供し、併用することで冷却、排熱効率の向上に寄与する。
【解決手段】機器の制御用部品(半導体集積回路、プリント回路板など)に、光学フィルムの技術(光学的作用)を応用し、加工することで、発熱部品及び機器内部の熱を制御することができ、従来の方法と併用することで課題を解決する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PC(パソコン)、スマートホンなどの制御のために内蔵されている電子部品(半導体集積回路、プリント回路板など)は、長時間使用し続けるとジュール熱(電流によって発生する熱)によって高温状態になり、半導体の性能低下(機器の動作不安定)、故障、製品寿命の低下などの原因になるため、発熱部品や機器の温度上昇に対して、冷却、排熱が必要となる。
半導体集積回路は、半導体材料(シリコンなど)の基板の上に電子部品、電子回路が配置されている。
この基板である半導体の表面に、赤外線を遮断する光学フィルムを貼付する、又は当該フィルムと同等の化学組成で粉末状又は溶液状に加工した材料を塗布(コーティング)する。
そして、この上に電子部品、電子回路を配置する。
この工程により、半導体集積回路上部の電子回路と基板の半導体の間で、赤外線が遮断されるため、電子回路で発生した熱の半導体への伝達が抑制される。
このように、電子回路(上部)で発生したジュール熱が半導体(基板)に影響を与えることを抑制(軽減)する方法。
光学技術(光学的作用)を用いて発熱部品を冷却する方法。
【請求項2】
プリント回路板は、底面全体に絶縁体塗料が塗布(コーティング)されている。この上に電子部品、電子回路が配置されている。
この底面の絶縁体塗料の表面(上層)に、赤外線を遮断する光学フィルムを貼付する、又は当該フィルムと同等の化学組成で粉末状又は溶液状に加工した材料を塗布(コーティング)する。そして、この上に電子部品、電子回路を配置する。
この工程により、プリント回路板上部の電子回路と基板の絶縁体塗料の間で赤外線が遮断されるため、電子回路で発生した熱が塗布(コーティング)されている赤外線遮断成分に吸収される。
このように、プリント回路板で発生したジュール熱が、半導体集積回路など機器に対して影響を与えることを抑制(軽減)する方法。
光学技術(光学的作用)を用いて機器内部を冷却、排熱する方法。
【請求項3】
半導体集積回路の基板である半導体(シリコンなど)と、赤外線を遮断する光学フィルム、又は当該フィルムと同等の化学組成の材料を、粉末状又は溶液状に加工して配合製造した化合物(混合材料)を、基板として使用する。
この工程により、集積回路上部の電子回路で発生した熱が、基板の化合物の光学フィルム成分に吸収され、半導体成分への影響を抑制(軽減)する方法。
光学技術(光学的作用)を用いて発熱部品を冷却、排熱する方法。
【請求項4】
プリント回路板の底面に塗布(コーティング)されている絶縁体塗料と、赤外線を遮断する光学フィルム、又は当該フィルムと同等の化学組成の材料を粉末状又は溶液状に加工して配合製造した化合物(混合材料)を、プリント回路板底面に塗布(コーティング)する。
この工程により、プリント回路板上部の電子回路で発生した熱が、底面塗料の光学フィルム成分に吸収され、機器内部の温度上昇を抑え、半導体集積回路などへの影響を抑制(軽減)する方法。
光学技術(光学的作用)を用いて機器内部を冷却、排熱する方法。
【請求項5】
請求項1、請求項2、請求項3、請求項4に記載の方法を使用した部品、装置。
【請求項6】
請求項5に記載の部品、装置を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、光学フィルムの応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
光学フィルムの技術、光の波長別制御技術
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
PC(パソコン)、スマートホンなどの制御のために内蔵されている電子部品(半導体集積回路、プリント回路板など)は、長時間使用し続けるとジュール熱(電流によって発生する熱)によって高温状態になり半導体の性能低下(機器の動作不安定)、故障、製品寿命の低下などの原因になるため、発熱部品や機器の温度上昇に対して、冷却、排熱が必要となる。
従来は、機器内に冷却用ファンを配置して送風する。
機器内の熱を外へ排出するための排熱用ファンを、外枠ケース開放部に配置する。
排熱効率を高めるためにヒートシンク(放熱器)を取り付ける。
などの方法で対応していたが、従来と異なる方法を提供し、組み合わせることで、冷却、排熱効率の向上に寄与する。
【課題を解決するための手段】
【0004】
光学フィルムの技術で、特定波長の光を遮断する(透過させない)技術があり、ディスプレイ、窓ガラス、眼鏡など多くの製品に使用されている。
半導体集積回路の基板である半導体(シリコンなど)の表面に、赤外線を遮断する光学フィルムを貼付する、又は当該フィルムと同等の化学組成で粉末状、又は溶液状に加工した材料を塗布(コーティング)する。
又は、当該材料を半導体材料に配合し、製造した化合物(混合材料)を、集積回路の基板として使用する。
この工程により、半導体集積回路上部の電子回路で発生した熱の半導体基板(半導体成分)への影響を抑制(軽減)することができる。
又、半導体集積回路と同様プリント回路板にも応用することで、より機器内部の冷却、排熱効率を高めることができる。
このように、発熱部品や機器内部の熱に対して、光学フィルムの技術(光学的作用)の応用と、従来の方法を、併用することで課題を解決する。