(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175626
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】焦電効果と流体力学を応用した機器の冷却、排熱機能向上法及び小型化、薄型化の方法
(51)【国際特許分類】
H05K 7/20 20060101AFI20241211BHJP
G06F 1/20 20060101ALI20241211BHJP
G06F 1/16 20060101ALI20241211BHJP
【FI】
H05K7/20 J
G06F1/20 B
G06F1/20 C
G06F1/16 312G
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2023102085
(22)【出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】518440899
【氏名又は名称】パテントフレア株式会社
(72)【発明者】
【氏名】伊藤 学
【テーマコード(参考)】
5E322
【Fターム(参考)】
5E322BB02
5E322EA11
5E322FA04
(57)【要約】
【課題】PC(パソコン)、スマートホンなどに使用されている電子部品(CPUなど)は、長時間使用し続けると発熱し、高温となり機器の性能に影響があるため、冷却、排熱が必要となる。従来は、風車形状のファンとヒートシンクなどで対応していたが、従来と異なる方式を提供し、冷却、排熱機能の向上と機器の小型化、薄型化、省電力化に寄与する。
【解決手段】従来の風車形状ファンではなく水車形状ファンを使用することで小型化、薄型化にできる。
そして、発熱部品の表面に、焦電体を粉末状か溶液状に加工した材料を塗布(コーティング)することで、焦電効果によって部品が電源となり、省電力化も可能となる。
部品形状の変更と焦電効果応用技術によって課題を解決する。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
PC(パソコン)、スマートホンなどの制御のために内蔵されている電子部品(半導体集積回路、プリント回路板など)は、長時間使用し続けるとジュール熱(電流によって発生する熱)によって高温状態になり、半導体の性能低下(機器の動作不安定)、故障、製品寿命の低下などの原因になるため、発熱部品や機器内の温度上昇に対して冷却、排熱措置が必要となる。
焦電体(電気石など)と呼ばれる物質は、熱エネルギーを電気エネルギーに変換する、という物質特性(焦電効果)を持つ。
この焦電体を粉末状又は溶液状に加工して、機器内で発熱し、冷却が必要な部品(CPUなど)の表面に塗布(コーティング)する。
これにより、熱源である発熱部品が電源となる。
この電源と冷却用ファン、排熱用ファンをケーブルや回路でつなぎ、冷却対象部品が一定温度以上になると発電し、冷却され一定温度以下になると発電を停止する。
このように、焦電体の物質特性(焦電効果)と発熱部品の熱エネルギーを利用した電源で、発熱部品を冷却し、機器内の熱を排熱する方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法を使用したPC、スマートホンなどの冷却用ファン、排熱用ファンで、従来の風車形状の冷却ファンが、発熱部品(CPUなど)の垂直方向に配され、送風冷却する、又風車形状の排熱ファンが外枠ケースに配され、開放部から排熱する、という構造ではなく、水車形状の冷却ファンが、発熱部品の水平方向に配され送風冷却する、又水車形状の排熱ファンが外枠ケース開放部の内側に配され、機器内の熱を吸気し排熱する、という構造にすることで、冷却、排熱機能の向上と機器の小型化、薄型化に寄与する方法。
【請求項3】
請求項1、請求項2に記載の方法を使用した装置、機器。
【請求項4】
請求項3に記載の装置、機器を使用した役務、事業。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、焦電効果と流体力学の応用技術に関する。
【背景技術】
【0002】
焦電体の物質特性を利用した発電技術
【0003】
流体力学応用技術
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
PC(パソコン)、スマートホンなどの制御のために内蔵されている電子部品(半導体集積回路、プリント回路板など)は、長時間使用し続けるとジュール熱(電流によって発生する熱)によって高温状態になり、半導体の性能低下(機器の動作不安定)、故障、製品寿命の低下などの原因になるため、発熱部品や機器内の温度上昇に対して冷却、排熱措置が必要となる。
従来は、PCでは風車形状の冷却ファンが、発熱部品(CPUなど)の垂直方向に配され送風冷却する、風車形状の排熱ファンが、外枠ケースに配され吸気排熱する、という構造であった。
これに対し、より効率的な冷却排熱方法を提供する。
又、PCよりも小型、薄型の機器であるスマートホンやタブレット端末の冷却、排熱については、ヒートシンクで放熱する位で、冷却用排熱用ファンを内蔵することは難しいという課題があった。
(PCと違いモバイル使用が主であるため、バッテリーの電力制約もある。)
【課題を解決するための手段】
【0005】
PC、スマートホン、タブレット端末と機種に関係なく、水車形状の冷却ファンを発熱部品(CPUなど)の水平方向に配し送風冷却する。
又、水車形状の排熱ファンを外枠ケース開放部の内側に配し、機器内の熱を吸気排熱する。
このような部品の形状(機能)と位置を変更することにより、冷却、排熱機能を向上させ、さらに機器の小型化、薄型化にも寄与し、課題を解決する。
又、冷却ファン、排熱ファンの動力である電源を機器本体の電源ではなく、焦電体(電気石など)と呼ばれる物質を粉末状又は溶液状に加工し、発熱部品の表面に塗布(コーティング)し、ここにケーブルや回路をつなげ、ファンの動力源とする。
焦電体の物質特性である焦電効果により、発熱部品の熱エネルギーが電気エネルギーに変換されるため、機器本体の電源とは別に、発熱部品が電源となる。
この電源を冷却ファン、排熱ファンの動力とすることにより、本体電源の省電力化にも寄与する。