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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175650
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】情報処理装置及び情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20241211BHJP
   G06Q 10/10 20230101ALI20241211BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024059621
(22)【出願日】2024-04-02
(62)【分割の表示】P 2023093261の分割
【原出願日】2023-06-06
(71)【出願人】
【識別番号】523215196
【氏名又は名称】SmartNote株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100125265
【弁理士】
【氏名又は名称】貝塚 亮平
(72)【発明者】
【氏名】池田 朋弘
【テーマコード(参考)】
5L010
5L050
【Fターム(参考)】
5L010AA12
5L050CC12
(57)【要約】
【課題】音声をテキストにする際に利便性を一層向上させる。
【解決手段】情報処理装置1は、ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する音声データ取得部10と、音声データ取得部10により取得された音声データに基づいて、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成するテキストデータ生成部11と、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに関連する情報である付加情報を生成する付加情報生成部12と、テキストデータ及び付加情報をユーザ端末3に送信する情報送信部13と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する音声データ取得部と、
前記音声データ取得部により取得された前記音声データに基づいて、当該音声データに係る前記音声をテキストにしたテキストデータを生成するテキストデータ生成部と、
前記音声データ及び前記テキストデータの少なくともいずれかに関連する情報である付加情報を生成する付加情報生成部と、
前記テキストデータ及び前記付加情報をユーザ端末に送信する情報送信部と、を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記音声データ及び前記テキストデータの少なくともいずれかに基づいて、前記ユーザが抱える課題を認識する課題認識部を備え、
前記付加情報生成部は、前記課題認識部により認識された前記課題に対する回答に関する情報である回答情報を含んだ前記付加情報を生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記付加情報生成部は、前記テキストデータに係る前記テキストにおいて前記課題が記載された箇所を強調表示するための情報である強調表示情報を含んだ前記付加情報を生成する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記情報送信部は、前記テキストにおいて前記強調表示情報により強調表示された箇所に対し所定の操作が行われた場合に、前記課題に対する前記回答に関する前記回答情報を前記ユーザ端末に送信する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記回答に対するコメントの追加に関する情報であるコメント追加情報を受信するコメント追加情報受信部を備え、
前記付加情報生成部は、前記コメント追加情報受信部により前記コメント追加情報が受信された場合に、当該コメント追加情報に係る前記コメントを前記ユーザ端末に表示させるための情報であるコメント表示情報を含んだ前記付加情報を生成する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記付加情報生成部は、前記コメント追加情報受信部により前記コメント追加情報が受信された場合に、当該コメント追加情報に係る前記コメントに対する自動応答に関する情報である自動応答情報を含んだ前記付加情報を生成する、請求項5に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記付加情報生成部は、前記課題認識部により認識された前記課題を解決可能な業者に関する情報である業者情報を含んだ前記付加情報を生成する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記音声データ取得部は、複数の会議における前記音声データを取得し、
前記テキストデータ生成部は、複数の前記会議における前記音声データに基づいて、複数の前記会議における前記テキストデータを生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
複数の前記会議における前記音声データ又は複数の前記会議における前記テキストデータの特徴を抽出する特徴抽出部を備え、
前記付加情報生成部は、前記特徴抽出部により抽出された前記特徴に関する情報である特徴情報を含んだ前記付加情報を生成する、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項10】
前記特徴抽出部は、抽出した前記特徴から、優れた前記特徴である優等特徴又は劣った前記特徴である劣等特徴をさらに抽出し、
前記付加情報生成部は、第1の前記会議である第1会議に係る前記優等特徴に関する情報である優等特徴情報、又は、前記第1会議に係る前記劣等特徴に関する情報である劣等特徴情報を含んだ前記付加情報を生成し、
前記情報送信部は、前記優等特徴情報又は前記劣等特徴情報を含んだ前記付加情報を前記第1会議とは別の第2の前記会議である第2会議を行う前記ユーザの前記ユーザ端末に送信する、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項11】
前記付加情報生成部は、複数の前記会議のそれぞれに対応する前記付加情報を生成するとともに複数の前記会議のそれぞれに対応する前記付加情報どうしを比較した比較結果に関する情報である比較情報を生成し、
前記情報送信部は、前記比較情報を前記ユーザ端末に送信する、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項12】
前記比較情報は、複数の前記会議のそれぞれに対応する前記付加情報の共通点に関する情報である共通点情報を含む、請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項13】
前記比較情報は、複数の前記会議のそれぞれに対応する前記付加情報に共通する特定の単語が所定数以上存在する場合に、複数の当該音声データ又は複数の当該テキストデータにおいて前記単語が前記所定数以上存在しているという前記共通点に関する前記共通点情報を含む、請求項12に記載の情報処理装置。
【請求項14】
前記比較情報を前記ユーザ端末により受信する前記ユーザに課金を行う課金部を備え、
前記課金の金額は、複数の前記会議の数、複数の前記会議を行っている団体の数、複数の前記会議を行っている団体の業種又は職種の数、及び前記比較情報において比較されている項目の数のうち少なくともいずれかに応じて決定される、請求項11に記載の情報処理装置。
【請求項15】
前記付加情報を前記ユーザ端末により受信する前記ユーザに課金を行う課金部を備え、
前記課金の金額は、前記音声データの量、前記テキストデータの量、及び前記付加情報の量のうち少なくともいずれかに応じて決定される、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項16】
複数の前記会議のそれぞれを評価する評価部を備え、
前記付加情報生成部は、前記評価の評価結果に関する評価情報を含んだ前記付加情報を生成し、
前記評価情報は、複数の前記会議のそれぞれに係る前記評価結果の推移に関する評価推移情報を含む、請求項8に記載の情報処理装置。
【請求項17】
複数の前記会議のそれぞれを評価する評価部を備え、
前記評価部は、前記会議に係る前記特徴情報を参照して当該会議を評価し、
前記付加情報生成部は、前記評価部による評価結果に基づいて複数の前記会議のそれぞれに対応する前記付加情報を生成するとともに複数の前記会議のそれぞれに対応する前記付加情報どうしを比較した比較結果に関する情報である比較情報を生成し、
前記比較情報を前記ユーザ端末により受信する前記ユーザに課金を行う課金部を更に備え、
前記課金の金額は、前記評価に応じて決定される、請求項9に記載の情報処理装置。
【請求項18】
前記ユーザにより発せられた前記音声を分析する観点を設定する観点設定部を備え、
前記テキストデータ生成部は、前記観点設定部により設定された前記観点に基づいて要約された前記テキストデータを生成する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項19】
前記観点設定部により設定された前記観点を細分化した分類項目を設定する分類項目設定部と、
前記観点に基づいて要約された前記テキストデータを、当該観点を細分化した前記分類項目に従って分類するテキストデータ分類部と、を備える、請求項18に記載の情報処理装置。
【請求項20】
コンピュータを、
ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する音声データ取得部と、
前記音声データ取得部により取得された前記音声データに基づいて、当該音声データに係る前記音声をテキストにしたテキストデータを生成するテキストデータ生成部と、
前記音声データ及び前記テキストデータの少なくともいずれかに関連する情報である付加情報を生成する付加情報生成部と、
前記テキストデータ及び前記付加情報をユーザ端末に送信する情報送信部と、として機能させる情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及び情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
ユーザにより発せられた音声の音声データを取得し、取得した音声データを解析する装置が知られている。例えば特許文献1には、発言の切れ目により区間分割を行い、所望の発言を容易に検索可能とする音声録音装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007-329794号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、単に音声を録音するだけでは、当該音声の内容を確認するためには再度聞き直す必要があり煩雑である。一方で、当該音声をテキストにする(すなわち文字起こしする)ことも考えられるが、その場合であっても単に当該音声をそのままテキストにしただけでは十分な利便性を得ることができない場合がある。
【0005】
そこで、本開示に係る情報処理装置及び情報処理プログラムは、音声をテキストにする際に利便性を一層向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する音声データ取得部(10)と、音声データ取得部(10)により取得された音声データに基づいて、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成するテキストデータ生成部(11)と、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに関連する情報である付加情報を生成する付加情報生成部(12)と、テキストデータ及び付加情報をユーザ端末(3)に送信する情報送信部(13)と、を備える。
【0007】
本開示の一態様に係る情報処理プログラム(P)は、コンピュータ(C)を、ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する音声データ取得部(10)と、音声データ取得部(10)により取得された音声データに基づいて、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成するテキストデータ生成部(11)と、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに関連する情報である付加情報を生成する付加情報生成部(12)と、テキストデータ及び付加情報をユーザ端末(3)に送信する情報送信部(13)と、として機能させる。
【0008】
これらの情報処理装置(1)及び情報処理プログラム(P)の少なくともいずれかによれば、ユーザにより発せられた音声の音声データを有効に活用し、単に当該音声をそのままテキストにしただけでは得ることのできない付加価値を得ることが可能となる。したがって、音声をテキストにする際に利便性を一層向上させることができる。
【0009】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに基づいて、ユーザが抱える課題を認識する課題認識部(14)を備え、付加情報生成部(12)は、課題認識部(14)により認識された課題に対する回答に関する情報である回答情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、ユーザが抱える課題に対する回答を得ることができるため、利便性が一層向上する。
【0010】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、付加情報生成部(12)は、テキストデータに係るテキストにおいて課題が記載された箇所を強調表示するための情報である強調表示情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、ユーザが抱える課題を視覚的に容易に認識可能となる。
【0011】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、情報送信部(13)は、テキストにおいて強調表示情報により強調表示された箇所に対し所定の操作が行われた場合に、課題に対する回答に関する回答情報をユーザ端末(3)に送信してもよい。これによれば、簡便な操作によって課題に対する回答を得ることができる。
【0012】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、回答に対するコメントの追加に関する情報であるコメント追加情報を受信するコメント追加情報受信部(15)を備え、付加情報生成部(12)は、コメント追加情報受信部(15)によりコメント追加情報が受信された場合に、当該コメント追加情報に係るコメントをユーザ端末(3)に表示させるための情報であるコメント表示情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、回答に対するコメントを表示させることができるため、利便性が一層向上する。
【0013】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、付加情報生成部(12)は、コメント追加情報受信部(15)によりコメント追加情報が受信された場合に、当該コメント追加情報に係るコメントに対する自動応答に関する情報である自動応答情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、コメントに対する各種情報を更に得ることができるため、利便性が一層向上する。
【0014】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、付加情報生成部(12)は、課題認識部(14)により認識された課題を解決可能な業者に関する情報である業者情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、単に課題に対する回答を得るだけでなく、当該課題を解決可能な業者に関する情報を得ることができる。
【0015】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、音声データ取得部(10)は、複数の会議における音声データを取得し、テキストデータ生成部(11)は、複数の会議における音声データに基づいて、複数の会議におけるテキストデータを生成してもよい。これによれば、複数の会議の音声をテキストにすることができるため、利便性が一層向上する。
【0016】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、複数の会議における音声データ又は複数の会議におけるテキストデータの特徴を抽出する特徴抽出部(17)を備え、付加情報生成部(12)は、特徴抽出部(17)により抽出された特徴に関する情報である特徴情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、複数の会議のそれぞれの特徴を容易に分析可能となる。
【0017】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、特徴抽出部(17)は、抽出した特徴から、優れた特徴である優等特徴又は劣った特徴である劣等特徴をさらに抽出し、付加情報生成部(12)は、第1の会議である第1会議に係る優等特徴に関する情報である優等特徴情報、又は、第1会議に係る劣等特徴に関する情報である劣等特徴情報を含んだ付加情報を生成し、情報送信部(13)は、優等特徴情報又は劣等特徴情報を含んだ付加情報を第1会議とは別の第2の会議である第2会議を行うユーザのユーザ端末(3)に送信してもよい。これによれば、優等特徴情報又は劣等特徴情報といった特に参考になる情報を他者に共有することが可能となる。
【0018】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、付加情報生成部(12)は、複数の会議のそれぞれに対応する付加情報を生成するとともに複数の会議のそれぞれに対応する付加情報どうしを比較した比較結果に関する情報である比較情報を生成し、情報送信部(13)は、比較情報をユーザ端末(3)に送信してもよい。これによれば、複数の会議を相対的に比較した比較結果に関する情報を他者に共有することが可能となるため、利便性が一層向上する。
【0019】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、比較情報は、複数の会議のそれぞれに対応する付加情報の共通点に関する情報である共通点情報を含んでもよい。これによれば、複数の会議の共通点に着目した比較結果に関する情報を他者に共有することが可能となるため、利便性が一層向上する。
【0020】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)では、比較情報は、複数の会議のそれぞれに対応する付加情報に共通する特定の単語が所定数以上存在する場合に、複数の当該音声データ又は複数の当該テキストデータにおいて単語が所定数以上存在しているという共通点に関する共通点情報を含んでもよい。これによれば、簡便な方法により複数の会議の共通点を検出することが可能となる。
【0021】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、比較情報をユーザ端末(3)により受信するユーザに課金を行う課金部(18)を備え、課金の金額は、複数の会議の数、複数の会議を行っている団体の数、複数の会議を行っている団体の業種又は職種の数、及び比較情報において比較されている項目の数のうち少なくともいずれかに応じて決定されてもよい。これによれば、より妥当性の高い金額をユーザに課金することが可能となる。
【0022】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、付加情報をユーザ端末(3)により受信するユーザに課金を行う課金部(18)を備え、課金の金額は、音声データの量、テキストデータの量、及び付加情報の量のうち少なくともいずれかに応じて決定されてもよい。これによれば、より妥当性の高い金額をユーザに課金することが可能となる。
【0023】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、複数の会議のそれぞれを評価する評価部(19)を備え、付加情報生成部(12)は、評価の評価結果に関する評価情報を含んだ付加情報を生成し、評価情報は、複数の会議のそれぞれに係る評価結果の推移に関する評価推移情報を含んでもよい。これによれば、会議の質を適切に評価し、その評価結果を好適な態様で取得することが可能となる。
【0024】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、複数の会議のそれぞれを評価する評価部(19)を備え、評価部(19)は、会議に係る特徴情報を参照して当該会議を評価し、付加情報生成部(12)は、評価部(19)による評価結果に基づいて複数の会議のそれぞれに対応する付加情報を生成するとともに複数の会議のそれぞれに対応する付加情報どうしを比較した比較結果に関する情報である比較情報を生成し、比較情報をユーザ端末(3)により受信するユーザに課金を行う課金部(18)を更に備え、課金の金額は、評価に応じて決定されてもよい。これによれば、会議の質を適切に評価し、その評価結果を好適な態様で取得することが可能となるとともに、より妥当性の高い金額をユーザに課金することが可能となる。
【0025】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、ユーザにより発せられた音声を分析する観点を設定する観点設定部(20)を備え、テキストデータ生成部(11)は、観点設定部(20)により設定された観点に基づいて要約されたテキストデータを生成してもよい。これによれば、所望の観点に基づいて要約されたテキストデータを取得可能となるため、利便性が一層向上する。
【0026】
本開示の一態様に係る情報処理装置(1)は、観点設定部(20)により設定された観点を細分化した分類項目を設定する分類項目設定部(21)と、観点に基づいて要約されたテキストデータを、当該観点を細分化した分類項目に従って分類するテキストデータ分類部(22)と、を備えてもよい。これによれば、テキストデータをその内容に基づいて分類することができるため、利便性が一層向上する。
【0027】
なお、上記の括弧内の符号は、後述する実施形態における構成要素の符号を本開示の一例として示したものであって、本開示を実施形態の態様に限定するものではない。
【発明の効果】
【0028】
このように、本開示に係る情報処理装置及び情報処理プログラムは、音声をテキストにする際に利便性を一層向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
図1図1は、本実施形態に係る情報処理装置を示すブロック図である。
図2図2は、会議の音声に関するデータ構造の一例を示す図である。
図3図3は、テキストデータ及び付加情報を表示する表示画面の例である。
図4図4は、テキストデータ及び付加情報を表示する表示画面の例である。
図5図5は、テキストデータ及び付加情報を表示する表示画面の例である。
図6図6は、テキストデータ及び付加情報を表示する表示画面の例である。
図7図7は、付加情報生成送信処理を示すフローチャートである。
図8図8は、複数の会議における付加情報生成送信処理を示すフローチャートである。
図9図9は、テキストデータ分類処理を示すフローチャートである。
図10図10は、本実施形態に係る情報処理プログラムを示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0030】
以下、図面を参照して例示的な実施形態について説明する。なお、各図における同一又は相当部分には同一符号を付し、重複する説明を省略する。
【0031】
[全体構成]
図1は、本実施形態に係る情報処理装置1を示すブロック図である。図1に示される情報処理装置1は、ユーザにより発せられた音声の音声データを取得し、取得した音声データを解析する装置である。具体的には、情報処理装置1は、ユーザにより発せられた音声の音声データに基づいて、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成する。そして、情報処理装置1は、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに関連する情報である付加情報を生成し、テキストデータ及び付加情報をユーザ端末3に送信する。なお、ユーザ端末3(又は、ユーザ端末3と通信可能な端末)は、情報処理装置1から送信されたテキストデータ及び付加情報に基づく画像をディスプレイに表示させる。
【0032】
情報処理装置1は、収音装置2及びユーザ端末3と通信可能に構成されている。収音装置2は、例えばマイクであってもよい。一例として、収音装置2は、ユーザにより実施される会議の音声を収音してもよい。ユーザ端末3は、例えばスマートホン、タブレット、ノートパソコン、又はデスクトップパソコンであってもよい。
【0033】
情報処理装置1は、コンピュータC(サーバ)により構成されている。情報処理装置1は、物理的な構成として、制御演算装置、記憶装置、及び入出力装置を備えている。制御演算装置は、例えばCPU(Central Processing Unit)等のコントローラにより構成されており、演算処理を実行するとともに記憶装置及び入出力装置の制御を行う。記憶装置は、例えば主記憶装置及び補助記憶装置を有している。主記憶装置は、例えばRAM(Random Access Memory)により構成されている。また、補助記憶装置は、例えばROM(Read Only Memory)により構成されている。入出力装置は、例えば外部からデータを入力されて記憶装置に送信する入力装置、及び、例えば制御演算部により演算されて記憶装置に記憶された演算結果を外部に出力する出力装置を有している。
【0034】
情報処理装置1は、例えば、ROMに記憶されているプログラムをRAMに読み込み、RAMに読み込まれたプログラムをCPUにより実行することにより、所定の処理を実行する。具体的には、情報処理装置1は、ROMに記憶されている情報処理プログラムPをRAMに読み込み、RAMに読み込まれた情報処理プログラムPをCPUにより実行することにより、後述する情報処理装置1の各機能を実現する。なお、情報処理装置1を構成するコンピュータCは、物理的に、上述した構成とは異なる構成を備えていてもよい。
【0035】
情報処理装置1は、機能的には、音声データ取得部10、テキストデータ生成部11、付加情報生成部12、情報送信部13、課題認識部14、コメント追加情報受信部15、データ分析部16、特徴抽出部17、課金部18、評価部19、観点設定部20、分類項目設定部21、及びテキストデータ分類部22を備えている。
【0036】
音声データ取得部10は、ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する。音声データ取得部10は、例えば収音装置2により収音された音声の音声データを当該収音装置2から受信することにより、音声データを取得してもよい。なお、音声データ取得部10は、録音された音声に関する音声データを取得してもよく、リアルタイムの音声に関する音声データを取得してもよい。
【0037】
音声データ取得部10は、複数の会議における音声データを取得してもよい。「複数の会議」とは、複数の団体からなる複数の会議であってもよく、一つの団体における複数の会議であってもよい。「団体」とは、組織(企業、機関等)、チーム、又は部署等であってもよい。あるいは、「複数の会議」とは、特定のユーザが参加した複数の会議であってもよい。あるいは、「複数の会議」とは、「特定のユーザが参加した会議と当該特定のユーザが参加していない他の会議」であってもよい。
【0038】
テキストデータ生成部11は、音声データ取得部10により取得された音声データに基づいて、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成する。テキストデータ生成部11は、例えば公知の音声認識機能を用いて音声をテキスト化(すなわち、文字起こし)してもよい。テキストデータ生成部11は、音声データに係る音声をそのままテキストにしてもよく、音声データに係る音声を要約してテキストにしてもよい。
【0039】
テキストデータ生成部11は、音声データ取得部10により複数の会議における音声データが取得されている場合には、これら複数の会議における音声データに基づいて、これら複数の会議におけるテキストデータを生成してもよい。この場合、テキストデータ生成部11は生成した複数のテキストデータを互いに紐づけてもよい。
【0040】
また、テキストデータ生成部11は、後述するように観点設定部20により観点が設定されている場合には、観点設定部20により設定された観点に基づいてテキストデータを生成してもよい。具体的には、テキストデータ生成部11は、観点設定部20により設定された観点に基づいて要約されたテキストデータを生成してもよい。
【0041】
付加情報生成部12は、付加情報を生成する。「付加情報」とは、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに関連する情報である。具体的には、付加情報生成部12は、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかを分析した分析結果に基づいて、付加情報を生成してもよい。より具体的には、付加情報生成部12は、後述するデータ分析部16により音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかを分析した分析結果に基づいて、付加情報を生成してもよい。付加情報生成部12は、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに加えて、予め取得した事前情報にも基づいて、付加情報を生成してもよい。「事前情報」は、例えばユーザの名前、性別、年齢、所属会社・部署、職種、会議が行われた日時・場所、会議に参加したユーザの人数、過去に行われた会議の情報等であってもよい(過去に行われた会議の統計情報等を含んでいてもよい)。
【0042】
付加情報生成部12は、回答情報を含んだ付加情報を生成してもよい。「回答情報」とは、後述するように課題認識部14により認識された課題に対する回答に関する情報である。付加情報生成部12は、例えば当該情報処理装置1に備えられたデータベースから回答情報を取得してもよく、ネットワークを介して検索することにより回答情報を取得してもよい。あるいは、付加情報生成部12は、いわゆるAIにより課題に対する回答を生成してもよい。「回答」は、課題を解決するための情報である。具体的には、回答は、課題を解決するための直接的な回答であってもよく、課題を解決するための間接的な回答であってもよい。「直接的な回答」とは、具体的な情報(数値又は名称等)を示す回答であってもよい。直接的な回答としては、例えば、対象のサービスの市場規模を数値で表したもの、あるいは、進出すべき地域の名称を表したもの等が例示される。「間接的な回答」とは、抽象的な情報(具体的情報の情報源、程度の大小等)を示す回答であってもよい。間接的な回答としては、例えば、対象のサービスの市場規模に関する情報が記載されているウェブサイトのURL又はサイト名を表したもの、あるいは、進出すべき地域の発展度合い(都会・田舎等)又は気候(暑い・普通・寒い等)を表したものが例示される。
【0043】
付加情報生成部12は、強調表示情報を含んだ付加情報を生成してもよい。「強調表示情報」とは、テキストデータに係るテキストにおいて課題が記載された箇所を強調表示するための情報である。具体的には、強調表示情報とは、テキストにおいて課題が記載された箇所にアンダーライン、マーカ、塗り潰し、太字、文字の着色等の装飾を行う情報であってもよく、吹き出し等を設ける情報であってもよい。
【0044】
付加情報生成部12は、後述するようにコメント追加情報受信部15によりコメント追加情報が受信された場合に、コメント表示情報を含んだ付加情報を生成してもよい。「コメント表示情報」とは、コメント追加情報受信部15によりコメント追加情報が受信された場合に、当該コメント追加情報に係るコメントをユーザ端末3に表示させるための情報である。また、付加情報生成部12は、後述するようにコメント追加情報受信部15によりコメント追加情報が受信された場合に、自動応答情報を含んだ付加情報を生成してもよい。「自動応答情報」とは、コメント追加情報受信部15によりコメント追加情報が受信された場合に、当該コメント追加情報に係るコメントに対する自動応答に関する情報である。より詳細には、自動応答情報は、いわゆるAIによりコメントに対して生成された応答の文章であってもよい。このようにコメントと当該応答とを交互に繰り返すことで、ユーザと情報処理装置1との間での対話(対話に類似した情報のやりとり)が可能となる。
【0045】
付加情報生成部12は、業者情報を含んだ付加情報を生成してもよい。「業者情報」とは、後述するように課題認識部14により認識された課題を解決可能な業者に関する情報である。具体的には、業者情報とは、当該業者の名称、ウェブサイトのURL、サムネイル画像、又は当該業者の紹介文等であってもよい。また、「業者」とは、リサーチ会社、コンサルティング会社、教育会社、マーケティング会社等であってもよく、業種及び分野は特に限定されない。付加情報生成部12は、例えば当該情報処理装置1に備えられたデータベースから業者情報を取得してもよく、ネットワークを介して検索することにより業者情報を取得してもよい。
【0046】
付加情報生成部12は、特徴情報を含んだ付加情報を生成してもよい。「特徴情報」とは、後述するように特徴抽出部17により抽出された特徴に関する情報である。より詳細には、付加情報生成部12は、優等特徴情報又は劣等特徴情報を含んだ付加情報を生成してもよい。「優等特徴情報」とは、対象とする会議に係る優等特徴に関する情報である。「優等特徴」とは、相対的に優れた特徴であり、基準となる比較対象は任意に設定されてもよい。優等特徴情報を含んだ付加情報とは、対象とする会議の優れた点を示した付加情報であってもよい。「劣等特徴情報」とは、対象とする会議に係る劣等特徴に関する情報である。「劣等特徴」とは、相対的に劣った特徴であり、基準となる比較対象は任意に設定されてもよい。劣等特徴情報を含んだ付加情報とは、対象とする会議の劣った点を示した付加情報であってもよい。なお、特徴情報は、優等特徴及び劣等特徴以外に、特に優れておらず、且つ、特に劣ってもいない中等特徴に関する中等特徴情報を含んでいてもよい。
【0047】
付加情報生成部12は、音声データ取得部10により複数の会議における音声データが取得された場合に、各会議に対応する付加情報を生成するとともに各会議の比較情報を生成してもよい。「比較情報」とは、各会議に対応する付加情報どうしを比較した比較結果に関する情報である。
【0048】
例えば、比較情報は、各会議の共通点情報を含んでいてもよい。「共通点情報」とは、各会議に対応する付加情報の共通点に関する情報である。「共通点」とは、互いに共通していると認められる点(事項)を意味する。より詳細には、比較情報は、各会議に対応する付加情報に共通する特定の単語が所定数以上存在する場合に、各会議に対応する付加情報において当該単語が所定数以上存在しているという共通点に関する共通点情報を含んでもよい。なお、各会議に対応する付加情報において当該単語が所定数以上存在しているか否かは、後述するデータ分析部16により付加情報が分析されることによって判定されてもよい。
【0049】
あるいは、比較情報は、各会議の差異点情報を含んでいてもよい。「差異点情報」とは、各会議に対応する付加情報の差異点に関する情報である。「差異点」とは、互いに相違していると認められる点(事項)を意味する。あるいは、比較情報は、各会議の類似点情報を含んでいてもよい。「類似点情報」とは、各会議に対応する付加情報の類似点に関する情報である。「類似点」とは、互いに類似していると認められる点(事項)を意味する。あるいは、比較情報は、各会議の特異点情報を含んでいてもよい。「特異点情報」とは、各会議に対応する付加情報の特異点に関する情報である。「特異点」とは、母集団と比較して特に異なっていると認められる点(事項)を意味する。以上を換言すると、比較情報は、各会議に対応する付加情報どうしを比較した比較結果に基づいて抽出される各会議の共通点、差異点、類似点、又は特異点等を含んでいてもよい。
【0050】
付加情報生成部12は、後述するように評価部19により各会議が評価された場合に、評価情報を含んだ付加情報を生成してもよい。「評価情報」とは、評価部19による評価の評価結果に関する情報である。また、付加情報生成部12は、評価情報が評価推移情報を含む場合には、評価推移情報を含んだ付加情報を生成してもよい。「評価推移情報」とは、各会議に係る評価結果の推移に関する情報である。具体的には、評価推移情報は、会議が複数回にわたって繰り返し開催される場合には、これら一連の会議を一纏めにした会議群ごとに集計された評価結果の推移であってもよい。あるいは、評価推移情報は、所定の期間(例えば1週間又は1か月等)内に開催された会議ごと集計された評価結果の推移であってもよい。
【0051】
付加情報生成部12は、各会議に対応する付加情報に係る比較情報、及び、各会議の評価結果に関する評価情報を含んだ付加情報を生成する場合に、後述するように評価部19により各会議を評価する際に参照された各会議の特徴情報と、当該会議に係る評価情報と、が紐づけられた付加情報を生成してもよい。
【0052】
情報送信部13は、各種情報を外部の端末に送信する。例えば情報送信部13は、テキストデータ、付加情報、及び比較情報をユーザ端末3に送信する。「ユーザ端末3に送信する」とは、ユーザ端末3に直接的に送信することに限定されず、例えばユーザ端末3からアクセス可能なサーバ等に送信することを含んでもよい。
【0053】
情報送信部13は、付加情報生成部12により強調表示情報を含んだ付加情報が生成されている場合において、テキストにおいて強調表示情報により強調表示された箇所に対し所定の操作が行われたとき、課題に対する回答に関する回答情報をユーザ端末3に送信してもよい。このとき、情報送信部13は、回答情報を含んで付加情報生成部12により生成された付加情報を取得し、当該付加情報をユーザ端末3に送信してもよい。具体的には、テキストがアンダーライン、マーカ、塗り潰し、太字、文字の着色等の装飾、又は吹き出し等により強調表示されている場合に、当該強調表示された部分がユーザ端末3において操作(タップ、クリック、マウスオン等)されることで回答情報が当該ユーザ端末3に表示されてもよい。
【0054】
情報送信部13は、付加情報生成部12により優等特徴情報又は劣等特徴情報を含んだ付加情報が生成された場合に、優等特徴情報又は劣等特徴情報を含んだ付加情報をユーザ端末3に送信してもよい。例えば、情報送信部13は、付加情報生成部12により第1の会議である第1会議に係る優等特徴に関する情報である優等特徴情報、又は、第1会議に係る劣等特徴に関する情報である劣等特徴情報を含んだ付加情報が生成された場合に、当該付加情報を、第1会議とは別の第2の会議である第2会議を行うユーザのユーザ端末3に送信してもよい。この場合、第1会議の優等特徴又は劣等特徴について第2会議を行うユーザに知得させることが可能となるため、第2会議を行うユーザは優れた会議の進め方、劣った会議の進め方を参考にすることができる。
【0055】
課題認識部14は、会議に係る音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに基づいて、ユーザが抱える課題を認識する。「課題」とは、ユーザにとって解決することが好ましい事象である。例えば、課題は、ユーザが知得すべきこと、ユーザが実行すべきこと、ユーザ自身又はユーザの行為等における問題点、ユーザが持つ疑問、ユーザが改善すべき点等であってもよい。具体的には、課題は、対象とするサービスの市場又は需要(ユーザが知得すべきこと)、アンケート調査(ユーザが実行すべきこと)、リソースの不足(ユーザ自身又はユーザの行為等における問題点)、いずれの地域に進出することがこのましいか(ユーザが持つ疑問)、営業力の強化(ユーザが改善すべき点)等であってもよい。なお、課題認識部14は、ユーザの発言内容に含まれる所定の単語を検出することにより、ユーザが抱える課題を認識してもよい。あるいは、課題認識部14は、ユーザの声の変化又はトーン等により、ユーザが抱える課題を認識してもよい。
【0056】
コメント追加情報受信部15は、付加情報生成部12により回答情報を含んだ付加情報が生成された場合に、コメント追加情報を受信する。「コメント追加情報」とは、回答に対するコメントの追加に関する情報である。コメント追加情報受信部15は、例えばユーザ端末3からコメント追加情報を受信してもよい。すなわち、情報処理装置1による回答に対して、ユーザがコメントを入力することが可能となる。コメントは、例えばユーザの意見又は質問等であってもよい。
【0057】
データ分析部16は、音声データ及びテキストデータの内容を分析する。データ分析部16は、音声データ及びテキストデータの分析のために事前情報の入力を受け付け、受け付けた事前情報の内容を分析してもよい。事前情報は、例えばユーザの名前、性別、年齢、所属会社・部署、職種、会議が行われた日時・場所、会議に参加したユーザの人数等であってもよい。
【0058】
また、データ分析部16は、各会議における音声データ又は各会議におけるテキストデータにおける特定の単語の登場回数を計測してもよい。さらに、データ分析部16は、計測した特定の単語の登場回数が所定数以上であるか否かを判定してもよい。
【0059】
また、データ分析部16は、各会議に対応する付加情報における特定の単語の登場回数を計測してもよい。さらに、データ分析部16は、計測した特定の単語の登場回数が所定数以上であるか否かを判定してもよい。
【0060】
特徴抽出部17は、各会議における音声データ又は各会議におけるテキストデータの特徴を抽出する。「特徴」とは、会議においてユーザにより発せられた音声の傾向である。例えば、特徴は、特定の単語の頻出度合い、笑いが起こる時間の長さ、発話するユーザの偏り、発話間の時間の長さ等に基づいて抽出されてもよい。具体的には、特徴は、「特定の単語の発話回数が多い」という傾向、「笑いが多く和やかである」という傾向、「発話するユーザが一人に偏っている」という傾向、「発話間の間が長く話がスムーズに進んでいない」という傾向等であってもよい。
【0061】
また、特徴抽出部17は、抽出した特徴から優等特徴又は劣等特徴をさらに抽出してもよい。このとき、特徴抽出部17は、予め設定された判断基準に照らして、抽出した特徴が優等特徴であるか劣等特徴であるか(又は中等特徴であるか)を判定してもよい。
【0062】
課金部18は、情報処理装置1の利用に関する利用料等についてユーザに課金を行う。課金部18は、付加情報生成部12により付加情報が生成された場合に、付加情報をユーザ端末3により受信するユーザに対して課金を行ってもよい。また、課金部18は、付加情報生成部12により比較情報が生成された場合に、比較情報をユーザ端末3により受信するユーザに対して課金を行ってもよい。課金の金額は、比較情報に関係する会議の数、比較情報に関係する会議を行っている団体の数、比較情報に関係する会議を行っている団体の業種又は職種の数、及び比較情報において比較されている項目の数のうち少なくともいずれかに応じて決定されてもよい。「比較されている項目」は、例えば、各ユーザの発話量のバランス又は偏り、間又は沈黙が発生する頻度又はタイミング、笑いが発生する頻度又はタイミング等であってもよい。課金の金額は、音声データの量、テキストデータの量、及び付加情報の量のうち少なくともいずれかに応じて決定されてもよい。
【0063】
あるいは、後述するように評価部19により各会議が評価される場合において、評価部19が会議に係る特徴情報を参照して当該会議を評価しているとき、課金の金額は当該評価に応じて決定されてもよい。より詳細には、評価部19により各会議が評価される場合において、評価部19が会議に係る特徴情報を参照して当該会議を評価しているとき、評価部19による評価結果に基づいて各会議に対応する付加情報が生成されるとともに各会議のそれぞれに対応する付加情報どうしを比較した比較結果に関する情報である比較情報が生成されている際には、課金の金額は当該評価に応じて決定されてもよい。ここで、各会議は、優等特徴又は劣等特徴の数に基づいて評価されてもよい。一例として、課金の金額は、評価がAランクである会議の比較情報を受信するユーザに対しては1万円、評価がBランクである会議の比較情報を受信するユーザに対しては5千円、評価がCランクである会議の比較情報を受信するユーザに対しては1千円のように決定されてもよい。
【0064】
評価部19は、会議を評価する。評価部19は、複数の会議が存在する場合には、各会議を評価してもよい。評価部19は、各会議に係る特徴情報を参照して当該会議を評価してもよく、当該会議への参加者に対してアンケートを取った結果に基づいて当該会議を評価してもよい。評価部19は、更に会議に係る事前情報にも基づいて当該会議を評価してもよい。
【0065】
観点設定部20は、ユーザにより発せられた音声を分析する観点を設定する。「観点」とは、音声を分析する際の主軸となるテーマである。観点は、例えばマーケティング、営業、研究開発、経営、新規事業等であってもよい。一例として、マーケティングが観点として設定された場合には、音声の全体のうちマーケティングに関する内容が主に抽出されたテキストデータが生成されてもよい。観点設定部20は、設定すべき観点を選択又は指定する情報をユーザ端末3から受信することによって、観点を設定してもよい。
【0066】
分類項目設定部21は、分類項目を設定する。「分類項目」とは、観点設定部20により設定された観点を細分化した項目である。分類項目は、カテゴリ又はトピックであってもよい。例えばマーケティングが観点として設定された場合には、分類項目は、インバウンドマーケティング、検索エンジンマーケティング、コンテンツマーケティング、アフィリエイトマーケティング、SNSマーケティング、メールマーケティング等であってもよい。分類項目設定部21は、分類項目を設定した後に、分類項目の追加及び削除等が可能であってもよい。分類項目設定部21は、設定等すべき分類項目を選択又は指定する情報をユーザ端末3から受信することによって、分類項目を設定等してもよい。
【0067】
テキストデータ分類部22は、観点設定部20により設定された観点に基づいて要約されたテキストデータを、当該観点を細分化した分類項目に従って分類する。分類項目は、分類項目設定部21により設定された分類項目であってもよく、予め設定された分類項目であってもよい。テキストデータ分類部22は、テキストデータを分類するとともに、適切なタグづけ、内部リンクの付与、タイトルの付与等を行ってもよい。
【0068】
[データ構造]
続いて、情報処理装置1により処理される会議の音声に関するデータ構造について説明する。図2は、会議の音声に関するデータ構造の一例を示す図である。図2に示されるように、会議の音声を収音したデータ(ここでは、音声に加えて画像も記録した動画データ)は、予め設定された観点に沿ってテキストデータ生成部11により文字起こし(テキスト化)される。この時点でテキストは音声を要約したものであってもよく、要約せずにそのまま文字起こししたものであってもよい。このとき、テキストはタイムライン(時間)に紐づけられる。文字起こしされたテキストは、分類項目設定部21により設定された分類項目に応じたトピックに分類される。このとき、単一又は複数のテキストに対して単一のトピックが紐づけられる。その後、トピックに分類されたテキストは、さらに細分化されたトピックカテゴリに分類される。このとき、単一又は複数のトピックに対して単一のトピックカテゴリが紐づけられる。トピックカテゴリに分類されたテキストは、トピックカテゴリごとに要約される。なお、情報処理装置1により処理される会議の音声に関するデータ構造は、ここで説明したものとは異なっていてもよい。
【0069】
[表示画面]
続いて、情報処理装置1からユーザ端末3に送信されたテキストデータ及び付加情報に基づいてユーザ端末3のディスプレイに表示される表示画面について説明する。図3図6は、テキストデータ及び付加情報を表示する表示画面の例である。図3においては、タイムラインに紐づけられたテキストと、各テキストをトピックに分類したリストと、が表示されている。文字起こししたテキストの内容(文字起こし内容)の表示の付近に対応するトピックがアイコン等で表示されており、このトピックごとにテキストを絞り込むことができる。また、テキストに紐づけられたタイムラインの表示を選択することで、該当する位置から音声(動画)を再生することができる。また、図3においては、最終的にトピックカテゴリごとに要約された内容が表示されている。更に、図3においては、マネタイズの観点から、「トピックカテゴリの分類」及び「文字起こしへのトピック付与」のための課金を行うボタンが設けられている。この課金のルールは任意に設定可能であり、例えば最初の1つの動画は無料(自動)で、2つ目以降の動画では有料としてもよい。図4においては、トピック及びトピックカテゴリ(カテゴリ)を整理したリストが表示されている。図4に示される表示画面において、トピック及びトピックカテゴリを整理・追加・削除等することができる。図5に示される表示画面においては、各会議でどのようなトピックが多く話されているかに関する情報が一覧表示されている。ここでは、会議「A」、会議「B」、及び会議「C」において、トピックカテゴリ「1」に属するトピック「1」及びトピック「2」、並びに、トピックカテゴリ「2」に属するトピック「3」及びトピック「4」のそれぞれについて、多く離されているものが表中に表示されている。図6は、特定のトピック(ここではトピック「A」)が複数の会議のそれぞれにおいて話されている場合に、当該トピックに関するテキストを会議ごとに自動的に列挙して表示されている。なお、情報処理装置1に係る表示画面は、ここで説明したものとは異なっていてもよい。
【0070】
[付加情報生成送信処理]
続いて、情報処理装置1により実行される付加情報生成送信処理について説明する。図7は、付加情報生成送信処理を示すフローチャートである。図7に示される付加情報生成送信処理は、例えば会議の音声が収音装置2により収音された後に実行される。
【0071】
ステップS10において、情報処理装置1の音声データ取得部10は、ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する。音声データ取得部10は、例えば収音装置2により収音された音声の音声データを当該収音装置2から受信することにより、音声データを取得する。その後、付加情報生成送信処理はステップS12に移行する。
【0072】
ステップS12において、情報処理装置1のテキストデータ生成部11は、音声データ取得部10により取得された音声データに基づいて、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成する。その後、付加情報生成送信処理はステップS14に移行する。
【0073】
ステップS14において、情報処理装置1の課題認識部14は、会議に係る音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに基づいて、ユーザが抱える課題を認識する。課題認識部14は、ユーザの発言内容に含まれる所定の単語を検出することにより、ユーザが抱える課題を認識してもよい。あるいは、課題認識部14は、ユーザの声の変化又はトーン等により、ユーザが抱える課題を認識してもよい。その後、付加情報生成送信処理はステップS16に移行する。
【0074】
ステップS16において、情報処理装置1の付加情報生成部12は、課題に対する回答に関する回答情報を取得する。付加情報生成部12は、例えば当該情報処理装置1に備えられたデータベースから回答情報を取得してもよく、ネットワークを介して検索することにより回答情報を取得してもよい。あるいは、付加情報生成部12は、いわゆるAIにより課題に対する回答を生成してもよい。その後、付加情報生成送信処理はステップS18に移行する。
【0075】
ステップS18において、情報処理装置1の付加情報生成部12は、強調表示情報を取得する。具体的には、付加情報生成部12は、テキストにおいて課題が記載された箇所にアンダーライン、マーカ、塗り潰し、太字、文字の着色等の装飾を行ったり、吹き出し等を設けたりするための強調表示情報を生成(取得)する。その後、付加情報生成送信処理はステップS20に移行する。
【0076】
ステップS20において、情報処理装置1のコメント追加情報受信部15は、回答に対するコメントの追加に関するコメント追加情報を受信(取得)する。コメント追加情報受信部15は、例えばユーザ端末3からコメント追加情報を受信する。その後、付加情報生成送信処理はステップS22に移行する。
【0077】
ステップS22において、情報処理装置1の付加情報生成部12は、コメント追加情報に係るコメントをユーザ端末3に表示させるためのコメント追加情報を生成(取得)する。その後、付加情報生成送信処理はステップS24に移行する。
【0078】
ステップS24において、情報処理装置1の付加情報生成部12は、課題を解決可能な業者に関する業者情報を取得する。付加情報生成部12は、例えば当該情報処理装置1に備えられたデータベースから業者情報を取得してもよく、ネットワークを介して検索することにより業者情報を取得してもよい。その後、付加情報生成送信処理はステップS26に移行する。
【0079】
ステップS26において、付加情報生成部12は、コメント追加情報に係るコメントに対する自動応答に関する自動応答情報を含んだ付加情報を生成(取得)する。例えば、付加情報生成部12は、いわゆるAIにより自動応答情報を生成してもよい。その後、付加情報生成送信処理はステップS28に移行する。
【0080】
ステップS28において、情報処理装置1の付加情報生成部12は、上述した回答情報、強調表示情報、コメント追加情報、コメント表示情報、業者情報、及び自動応答情報を含んだ付加情報を生成する。その後、付加情報生成送信処理はステップS30に移行する。
【0081】
ステップS30において、情報処理装置1の情報送信部13は、テキストデータ及び付加情報をユーザ端末3に送信する。以上により今回の付加情報生成送信処理は終了する。
【0082】
[複数の会議における付加情報生成送信処理]
続いて、複数の会議における付加情報生成送信処理について説明する。図8は、複数の会議における付加情報生成送信処理を示すフローチャートである。図8に示される複数の会議における付加情報生成送信処理は、例えば複数の会議の音声が収音装置2により収音された後に実行される。
【0083】
ステップS40において、情報処理装置1の音声データ取得部10は、複数の会議における音声データを取得する。音声データ取得部10は、例えば収音装置2により収音された音声の音声データを当該収音装置2から受信することにより、音声データを取得する。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS42に移行する。
【0084】
ステップS42において、情報処理装置1のテキストデータ生成部11は、音声データ取得部10により取得された複数の会議における音声データごとに、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成する。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS44に移行する。
【0085】
ステップS44において、情報処理装置1の特徴抽出部17は、各会議における音声データ又は各会議におけるテキストデータの特徴を抽出する。また、これに伴い、情報処理装置1の付加情報生成部12は、抽出した特徴に関する特徴情報を生成(取得)する。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS46に移行する。
【0086】
ステップS46において、情報処理装置1の特徴抽出部17は、抽出した特徴から優等特徴又は劣等特徴をさらに抽出する。また、これに伴い、情報処理装置1の付加情報生成部12は、抽出した優等特徴又は劣等特徴に関する優等特徴情報又は劣等特徴情報を生成(取得)する。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS48に移行する。
【0087】
ステップS48において、情報処理装置1の評価部19は、複数の会議を評価する。評価部19は、各会議に係る特徴情報を参照して当該会議を評価してもよく、当該会議への参加者に対してアンケートを取った結果に基づいて当該会議を評価してもよい。また、これに伴い、情報処理装置1の付加情報生成部12は、各会議について評価した評価結果に関する評価情報を生成(取得)する。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS50に移行する。
【0088】
ステップS50において、情報処理装置1の付加情報生成部12は、複数の会議のそれぞれを評価する際に参照された各会議の特徴情報と、当該会議に係る評価情報と、を紐づける。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS52に移行する。
【0089】
ステップS52において、情報処理装置1の付加情報生成部12は、上述した特徴情報(優等特徴情報及び劣等特徴情報)、比較情報、及び評価情報を含んだ付加情報を生成する。なお、上述したように各会議の特徴情報と評価情報とは互いに紐づけられている。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS54に移行する。
【0090】
ステップS54において、情報処理装置1の付加情報生成部12は、各会議に対応する付加情報どうしを比較した比較結果に関する比較情報を生成(取得)する。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS56に移行する。
【0091】
ステップS56において、情報処理装置1の情報送信部13は、テキストデータ、付加情報、及び比較情報といった各情報をユーザ端末3に送信する。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS58に移行する。
【0092】
ステップS58において、情報処理装置1の課金部18は、上述した各情報に基づいて課金の金額を決定する。例えば、課金部18は、特徴情報及び比較情報に基づいて課金の金額を決定してもよい。その後、複数の会議における付加情報生成送信処理はステップS60に移行する。
【0093】
ステップS60において、情報処理装置1の課金部18は、決定した金額をユーザに課金する。例えば、課金部18は、ユーザに紐づけられた預金口座から引き落としを行う処理を実行してもよく、ユーザに対して請求書を発行する処理を実行してもよい。あるいは、課金部18は、情報処理装置1を運用する管理者に対し、ユーザに課金を行うよう要求する情報を提示してもよい。以上により今回の複数の会議における付加情報生成送信処理は終了する。
【0094】
[テキストデータ分類処理]
続いて、テキストデータ分類処理について説明する。図9は、テキストデータ分類処理を示すフローチャートである。図9に示されるテキストデータ分類処理は、例えば会議の音声が収音装置2により収音された後に実行される。
【0095】
ステップS70において、情報処理装置1の音声データ取得部10は、ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する。音声データ取得部10は、例えば収音装置2により収音された音声の音声データを当該収音装置2から受信することにより、音声データを取得する。その後、テキストデータ分類処理はステップS72に移行する。
【0096】
ステップS72において、情報処理装置1の観点設定部20は、音声を分析する観点を設定する。観点設定部20は、設定すべき観点を選択又は指定する情報をユーザ端末3から受信することによって、観点を設定してもよい。その後、テキストデータ分類処理はステップS74に移行する。
【0097】
ステップS74において、情報処理装置1の分類項目設定部21は、観点を細分化した分類項目を設定する。分類項目設定部21は、設定等すべき分類項目を選択又は指定する情報をユーザ端末3から受信することによって、分類項目を設定等してもよい。その後、テキストデータ分類処理はステップS76に移行する。
【0098】
ステップS76において、情報処理装置1のテキストデータ生成部11は、音声データ取得部10により取得された音声データに基づいて、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成する。具体的には、テキストデータ生成部11は、観点設定部20により設定された観点に基づいて要約されたテキストデータを生成する。その後、テキストデータ分類処理はステップS78に移行する。
【0099】
ステップS78において、情報処理装置1のテキストデータ分類部22は、観点設定部20により設定された観点に基づいて要約されたテキストデータを、分類項目設定部21により設定された分類項目に従って分類する。テキストデータ分類部22は、テキストデータを分類するとともに、適切なタグづけ、内部リンクの付与、タイトルの付与等を行ってもよい。以上により今回のテキストデータ分類処理は終了する。
【0100】
[情報処理プログラム]
コンピュータCを情報処理装置1として機能させるための情報処理プログラムPについて説明する。図10は、本実施形態に係る情報処理プログラムPを示すブロック図である。図10に示されるように、情報処理プログラムPは、メインモジュールMM、音声データ取得モジュールM10、テキストデータ生成モジュールM11、付加情報生成モジュールM12、情報送信モジュールM13、課題認識モジュールM14、コメント追加情報受信モジュールM15、データ分析モジュールM16、特徴抽出モジュールM17、課金モジュールM18、評価モジュールM19、観点設定モジュールM20、分類項目設定モジュールM21、及びテキストデータ分類モジュールM22を備えている。
【0101】
メインモジュールMMは、コンピュータCを統括的に制御するモジュールである。音声データ取得モジュールM10、テキストデータ生成モジュールM11、付加情報生成モジュールM12、情報送信モジュールM13、課題認識モジュールM14、コメント追加情報受信モジュールM15、データ分析モジュールM16、特徴抽出モジュールM17、課金モジュールM18、評価モジュールM19、観点設定モジュールM20、分類項目設定モジュールM21、及びテキストデータ分類モジュールM22のそれぞれを実行させることにより実現される機能は、音声データ取得部10、テキストデータ生成部11、付加情報生成部12、情報送信部13、課題認識部14、コメント追加情報受信部15、データ分析部16、特徴抽出部17、課金部18、評価部19、観点設定部20、分類項目設定部21、及びテキストデータ分類部22のそれぞれの機能と同様である。なお、情報処理プログラムPは、上述した各モジュールのうち、メインモジュールMM、音声データ取得モジュールM10、テキストデータ生成モジュールM11、付加情報生成モジュールM12、及び情報送信モジュールM13、以外の少なくとも一部のモジュールを備えていなくてもよい。
【0102】
[作用及び効果]
以上説明したように、情報処理装置1は、ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する音声データ取得部10と、音声データ取得部10により取得された音声データに基づいて、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成するテキストデータ生成部11と、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに関連する情報である付加情報を生成する付加情報生成部12と、テキストデータ及び付加情報をユーザ端末3に送信する情報送信部13と、を備える。
【0103】
情報処理プログラムPは、コンピュータCを、ユーザにより発せられた音声の音声データを取得する音声データ取得部10と、音声データ取得部10により取得された音声データに基づいて、当該音声データに係る音声をテキストにしたテキストデータを生成するテキストデータ生成部11と、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに関連する情報である付加情報を生成する付加情報生成部12と、テキストデータ及び付加情報をユーザ端末3に送信する情報送信部13と、として機能させる。
【0104】
情報処理装置1及び情報処理プログラムPの少なくともいずれかによれば、ユーザにより発せられた音声の音声データを有効に活用し、単に当該音声をそのままテキストにしただけでは得ることのできない付加価値を得ることが可能となる。したがって、音声をテキストにする際に利便性を一層向上させることができる。
【0105】
情報処理装置1は、音声データ及びテキストデータの少なくともいずれかに基づいて、ユーザが抱える課題を認識する課題認識部14を備え、付加情報生成部12は、課題認識部14により認識された課題に対する回答に関する情報である回答情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、ユーザが抱える課題に対する回答を得ることができるため、利便性が一層向上する。
【0106】
情報処理装置1では、付加情報生成部12は、テキストデータに係るテキストにおいて課題が記載された箇所を強調表示するための情報である強調表示情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、ユーザが抱える課題を視覚的に容易に認識可能となる。
【0107】
情報処理装置1では、情報送信部13は、テキストにおいて強調表示情報により強調表示された箇所に対し所定の操作が行われた場合に、課題に対する回答に関する回答情報をユーザ端末3に送信してもよい。これによれば、簡便な操作によって課題に対する回答を得ることができる。
【0108】
情報処理装置1は、回答に対するコメントの追加に関する情報であるコメント追加情報を受信するコメント追加情報受信部15を備え、付加情報生成部12は、コメント追加情報受信部15によりコメント追加情報が受信された場合に、当該コメント追加情報に係るコメントをユーザ端末3に表示させるための情報であるコメント表示情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、回答に対するコメントを表示させることができるため、利便性が一層向上する。
【0109】
情報処理装置1では、付加情報生成部12は、コメント追加情報受信部15によりコメント追加情報が受信された場合に、当該コメント追加情報に係るコメントに対する自動応答に関する情報である自動応答情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、コメントに対する各種情報を更に得ることができるため、利便性が一層向上する。
【0110】
情報処理装置1では、付加情報生成部12は、課題認識部14により認識された課題を解決可能な業者に関する情報である業者情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、単に課題に対する回答を得るだけでなく、当該課題を解決可能な業者に関する情報を得ることができる。
【0111】
情報処理装置1では、音声データ取得部10は、複数の会議における音声データを取得し、テキストデータ生成部11は、複数の会議における音声データに基づいて、複数の会議におけるテキストデータを生成してもよい。これによれば、複数の会議の音声をテキストにすることができるため、利便性が一層向上する。
【0112】
情報処理装置1は、複数の会議における音声データ又は複数の会議におけるテキストデータの特徴を抽出する特徴抽出部17を備え、付加情報生成部12は、特徴抽出部17により抽出された特徴に関する情報である特徴情報を含んだ付加情報を生成してもよい。これによれば、複数の会議のそれぞれの特徴を容易に分析可能となる。
【0113】
情報処理装置1では、特徴抽出部17は、抽出した特徴から、優れた特徴である優等特徴又は劣った特徴である劣等特徴をさらに抽出し、付加情報生成部12は、第1の会議である第1会議に係る優等特徴に関する情報である優等特徴情報、又は、第1会議に係る劣等特徴に関する情報である劣等特徴情報を含んだ付加情報を生成し、情報送信部13は、優等特徴情報又は劣等特徴情報を含んだ付加情報を第1会議とは別の第2の会議である第2会議を行うユーザのユーザ端末3に送信してもよい。これによれば、優等特徴情報又は劣等特徴情報といった特に参考になる情報を他者に共有することが可能となる。
【0114】
情報処理装置1では、付加情報生成部12は、複数の会議のそれぞれに対応する付加情報を生成するとともに複数の会議のそれぞれに対応する付加情報どうしを比較した比較結果に関する情報である比較情報を生成し、情報送信部13は、比較情報をユーザ端末3に送信する。これによれば、複数の会議を相対的に比較した比較結果に関する情報を他者に共有することが可能となるため、利便性が一層向上する。
【0115】
情報処理装置1では、比較情報は、複数の会議のそれぞれに対応する付加情報の共通点、又は、複数の会議におけるテキストデータの共通点に関する情報である共通点情報を含んでもよい。これによれば、複数の会議の共通点に着目した比較結果に関する情報を他者に共有することが可能となるため、利便性が一層向上する。
【0116】
情報処理装置1では、比較情報は、複数の会議のそれぞれに対応する付加情報に共通する特定の単語が所定数以上存在する場合に、複数の当該音声データ又は複数の当該テキストデータにおいて単語が所定数以上存在しているという共通点に関する共通点情報を含んでもよい。これによれば、簡便な方法により複数の会議の共通点を検出することが可能となる。
【0117】
情報処理装置1は、比較情報をユーザ端末3により受信するユーザに課金を行う課金部18を備え、課金の金額は、複数の会議の数、複数の会議を行っている団体の数、複数の会議を行っている団体の業種又は職種の数、及び比較情報において比較されている項目の数のうち少なくともいずれかに応じて決定されてもよい。これによれば、より妥当性の高い金額をユーザに課金することが可能となる。
【0118】
情報処理装置1は、付加情報をユーザ端末3により受信するユーザに課金を行う課金部18を備え、課金の金額は、音声データの量、テキストデータの量、及び付加情報の量のうち少なくともいずれかに応じて決定される。これによれば、より妥当性の高い金額をユーザに課金することが可能となる。
【0119】
情報処理装置1は、複数の会議のそれぞれを評価する評価部19を備え、付加情報生成部12は、評価の評価結果に関する評価情報を含んだ付加情報を生成し、評価情報は、複数の会議のそれぞれに係る評価結果の推移に関する評価推移情報を含んでもよい。これによれば、会議の質を適切に評価し、その評価結果を好適な態様で取得することが可能となる。
【0120】
情報処理装置1は、複数の会議のそれぞれを評価する評価部19を備え、評価部19は、会議に係る特徴情報を参照して当該会議を評価し、付加情報生成部12は、評価部19による評価結果に基づいて複数の会議のそれぞれに対応する付加情報を生成するとともに複数の会議のそれぞれに対応する付加情報どうしを比較した比較結果に関する情報である比較情報を生成し、比較情報をユーザ端末3により受信するユーザに課金を行う課金部18を更に備え、課金の金額は、評価に応じて決定される。これによれば、会議の質を適切に評価し、その評価結果を好適な態様で取得することが可能となるとともに、より妥当性の高い金額をユーザに課金することが可能となる。
【0121】
情報処理装置1は、ユーザにより発せられた音声を分析する観点を設定する観点設定部20を備え、テキストデータ生成部11は、観点設定部20により設定された観点に基づいて要約されたテキストデータを生成してもよい。これによれば、所望の観点に基づいて要約されたテキストデータを取得可能となるため、利便性が一層向上する。
【0122】
情報処理装置1は、観点設定部20により設定された観点を細分化した分類項目を設定する分類項目設定部21と、観点に基づいて要約されたテキストデータを、当該観点を細分化した分類項目に従って分類するテキストデータ分類部22と、を備えてもよい。これによれば、テキストデータをその内容に基づいて分類することができるため、利便性が一層向上する。
【0123】
[変形形態]
上述した実施形態は、当業者の知識に基づいて変更又は改良が施された様々な形態により実施可能である。例えば、上述した実施形態において、図2図5に示される画面表示は一例であって、これらとは異なる画面表示が採用されてもよい。
【符号の説明】
【0124】
1 情報処理装置
2 収音装置
3 ユーザ端末
10 音声データ取得部
11 テキストデータ生成部
12 付加情報生成部
13 情報送信部
14 課題認識部
15 コメント追加情報受信部
16 データ分析部
17 特徴抽出部
18 課金部
19 評価部
20 観点設定部
21 分類項目設定部
22 テキストデータ分類部
C コンピュータ
P 情報処理プログラム
図1
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図8
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図10