IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社ニューギンの特許一覧

<>
  • 特開-遊技機 図1
  • 特開-遊技機 図2
  • 特開-遊技機 図3
  • 特開-遊技機 図4
  • 特開-遊技機 図5
  • 特開-遊技機 図6
  • 特開-遊技機 図7
  • 特開-遊技機 図8
  • 特開-遊技機 図9
  • 特開-遊技機 図10
  • 特開-遊技機 図11
  • 特開-遊技機 図12
  • 特開-遊技機 図13
  • 特開-遊技機 図14
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175659
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】遊技機
(51)【国際特許分類】
   A63F 7/02 20060101AFI20241211BHJP
【FI】
A63F7/02 320
A63F7/02 326Z
A63F7/02 333A
【審査請求】有
【請求項の数】3
【出願形態】OL
【公開請求】
(21)【出願番号】P 2024084007
(22)【出願日】2024-05-23
(71)【出願人】
【識別番号】000135210
【氏名又は名称】株式会社ニューギン
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(74)【代理人】
【識別番号】100148563
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 実
(72)【発明者】
【氏名】服部 構大
(72)【発明者】
【氏名】齋藤 悟
(72)【発明者】
【氏名】小澤 航
(72)【発明者】
【氏名】多田 広宣
(72)【発明者】
【氏名】山本 洋一
(72)【発明者】
【氏名】切替 秀幸
【テーマコード(参考)】
2C088
2C333
【Fターム(参考)】
2C088BA15
2C088BA43
2C088CA15
2C333AA11
2C333CA79
2C333DA04
(57)【要約】
【課題】適切に制御することができる遊技機を提供すること。
【解決手段】大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合には、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が演出表示装置において実行される。
【選択図】図14
【特許請求の範囲】
【請求項1】
当り遊技を付与可能な遊技機において、
当り遊技の付与条件が成立した場合に当り遊技を付与可能な当り遊技付与手段と、
遊技を進行することが不能な遊技不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、
報知手段と、を備え、
前記不能状態制御手段は、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立した場合、当該当り遊技の終了後に前記遊技不能状態に制御可能であり、
当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該当り遊技が付与されているときに前記遊技不能条件が成立した場合には、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が前記報知手段において実行されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記報知手段は、前記遊技不能状態に制御されているとき、前記遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知を実行可能であり、
次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知は、前記遊技不能状態に制御されるよりも前に終了し、
前記報知手段では、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知と、前記遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知と、が並行して実行されない請求項1に記載の遊技機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、遊技機に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、遊技機の中には、特許文献1に記載された遊技機のように、記憶内容が一致しない場合、遊技を進行することが不能な遊技不能状態に制御されるものがある。例えば、遊技不能状態は、少なくとも電力供給を遮断させなければ、終了させることができない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-081443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
今日においては、遊技不能状態に制御される遊技機において適切に制御することが望まれている。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記課題を解決する遊技機は、当り遊技を付与可能な遊技機において、当り遊技の付与条件が成立した場合に当り遊技を付与可能な当り遊技付与手段と、遊技を進行することが不能な遊技不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、報知手段と、を備え、前記不能状態制御手段は、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立した場合、当該当り遊技の終了後に前記遊技不能状態に制御可能であり、当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該当り遊技が付与されているときに前記遊技不能条件が成立した場合には、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が前記報知手段において実行されることを要旨とする。
【発明の効果】
【0006】
本発明によれば、適切に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、パチンコ遊技機の斜視図である。
図2図2は、遊技盤の正面図である。
図3図3は、大当りの種類を示す図である。
図4図4は、演出モードを示す図である。
図5図5(a)~図5(d)は、保留連演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図6図6は、パチンコ遊技機の電気的構成を示すブロック図である。
図7図7は、先読みコマンドの一例を示す図である。
図8図8(a)はコンプリート機能作動予告が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図であり、図8(b)はコンプリート機能作動報知が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図9図9は、進行不能処理を示すフローチャートである。
図10図10は、発射促進演出が実行されたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図11図11は、回避抑制処理を示すフローチャートである。
図12図12は、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が行われたときの演出表示装置の表示内容の一例を示す図である。
図13図13は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合の一例を示す図である。
図14図14は、大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、遊技機の実施形態について説明する。本明細書における上、下、左、右、前(表)、及び後(裏)は、遊技者から見たときの各方向を示すものとする。
図1に示すように、遊技機としてのパチンコ遊技機10(以下、遊技機10と示す)は、外枠12、中枠13及び前枠14を備えている。外枠12は、遊技場などの遊技機設置設備(所謂、島設備)に固定される。中枠13は、外枠12の開口前面側に開閉可能に支持されている。中枠13には、遊技盤20を含む遊技盤ユニットが固定される。前枠14は、遊技盤20の前面を覆うように、中枠13の前面側に開閉可能に支持されている。前枠14には、遊技盤20を保護する保護ガラス15が支持されている。なお、図1において、保護ガラス15は、一部を残して図示が省略されているが、実際には前枠14の開口部14aの全体を覆っている。
【0009】
遊技機10は、前枠14の前面側に、発射ハンドル16を備えている。発射ハンドル16は、遊技者が触れることが可能な位置に設けられている。遊技機10では、発射ハンドル16の操作量(回動量)に応じた強度にて、遊技媒体としての遊技球が発射される。即ち、遊技機10は、発射ハンドル16を操作することにより、遊技球の発射強度を調整可能である。遊技機10は、前枠14の前面側に、発光可能な装飾ランプ17を備えている。装飾ランプ17は、内蔵された発光体を点灯及び消灯させる演出(以下、発光演出と示す)を実行する。遊技機10は、前枠14の前面側に、音を出力可能なスピーカ18を備えている。スピーカ18は、音声、効果音、楽曲などの音を出力する演出(以下、音演出と示す)を実行する。
【0010】
図2に示すように、遊技盤20の前面側には、正面視において略円形の遊技領域21が画成されている。遊技盤20は、発射された遊技球を遊技領域21へ案内する案内路21aを備えている。遊技盤20は、遊技領域21へ打ち出された遊技球が案内路21aへ逆戻りすることを防止する防止弁21bを備えている。発射された遊技球は、案内路21aで案内され、案内路21aの最下流に位置する防止弁21bを通過して遊技領域21に到達する。遊技領域21に到達した遊技球は、遊技領域21を流下する。
【0011】
遊技機10は、情報表示パネル22を備えている。情報表示パネル22は、第1特別図柄表示部22aを備えている。第1特別図柄表示部22aは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第1特別図柄を確定停止表示させる第1特別図柄変動ゲーム(以下、第1特別ゲームと示す)を表示する。情報表示パネル22は、第2特別図柄表示部22bを備えている。第2特別図柄表示部22bは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に第2特別図柄を確定停止表示させる第2特別図柄変動ゲーム(以下、第2特別ゲームと示す)を表示する。以下の説明では、第1特別ゲームと第2特別ゲームを纏めて、「特別ゲーム」又は「特別図柄変動ゲーム」と示す場合がある。このように、変動ゲームとしての特別ゲームには、第1変動ゲームとしての第1特別ゲームと、第2変動ゲームとしての第2特別ゲームと、がある。特別図柄は、後述する内部抽選の結果を報知する図柄である。このように、遊技機10は、特別ゲームを実行可能である。
【0012】
本明細書において「変動表示」とは、表示されている図柄の種類が時間の経過とともに変化している状態を意味する。本明細書において「確定停止表示」とは、図柄が確定的に停止表示されており、表示されている図柄の種類が変化しない状態を意味する。特別図柄表示部22a,22bにおいて確定停止表示可能な特別図柄には、大当り図柄と、はずれ図柄と、がある。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、大当りを認識可能である。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示された場合、遊技者は、はずれを認識可能である。遊技機10において、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームは、同時に実行されることがない。遊技機10では、第2特別ゲームが第1特別ゲームよりも優先して実行される。
【0013】
遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって大当り抽選が行われる場合がある。遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選すると、当該当選の対象となる特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示され、その後、大当り遊技が付与(生起)される。このように、遊技機10は、特別ゲームを実行するにあたって行われる大当り抽選において大当りに当選した場合、特別ゲームが終了した後に大当り遊技が付与することが可能である。即ち、遊技機10では、大当り抽選に当選した場合に大当り遊技が付与される。遊技機10では、大当りに当選した場合、当該大当りに当選したことに基づく特別ゲームの終了後、大当り遊技が付与される。このように、遊技機10は、当り遊技を付与可能である。大当り抽選において大当りに当選することは、大当り抽選に当選することに相当し、当り抽選において大当りに当選することに相当する。以上のように、当り遊技の付与条件には、大当り抽選において大当りに当選することによって成立する当り遊技の付与条件が含まれる。なお、特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示されることは、特別ゲームにおいて大当りに当選した結果が導出されることに相当する。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示されることは、特別ゲームにおいて大当りに当選していない結果が導出されることに相当する。
【0014】
情報表示パネル22は、第1特別保留表示部22cを備えている。第1特別保留表示部22cは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第1特別ゲームの回数(以下、第1特別保留数と示す)を認識可能に表示する。情報表示パネル22は、第2特別保留表示部22dを備えている。第2特別保留表示部22dは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている第2特別ゲームの回数(以下、第2特別保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、第1特別保留数及び第2特別保留数の上限数は、それぞれ4である。以下の説明では、実行が保留されている特別ゲームを、単に「保留中の特別ゲーム」又は「保留されている特別ゲーム」と示す場合がある。以上のように、遊技機10は、複数の特別ゲームの実行を保留可能である。即ち、本実施形態の遊技機10は、変動ゲームの実行を保留可能である。
【0015】
情報表示パネル22は、普通図柄表示部22eを備えている。普通図柄表示部22eは、所定の図柄を変動表示させるとともに、最終的に普通図柄を確定停止表示させる普通図柄変動ゲーム(以下、普通ゲームと示す)を表示する。普通図柄表示部22eに確定停止表示可能な普通図柄には、普通当り図柄と、普通はずれ図柄と、が少なくともある。遊技者は、普通ゲームにおいて普通当り図柄が確定停止表示された場合に普通当りを認識可能であり、普通ゲームにおいて普通はずれ図柄が確定停止表示された場合に普通はずれを認識可能である。遊技機10では、普通当り抽選において普通当りに当選すると、当該当選の対象となる普通ゲームの終了後、普通当り遊技が付与される。遊技機10では、大当り抽選において大当りに当選したことに基づき特別ゲームが実行されれば、当該特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。一方、遊技機10では、普通当り抽選において普通当りに当選したことに基づき普通ゲームが実行されれば、当該普通ゲームの終了後に普通当り遊技が付与される。情報表示パネル22は、普通保留表示部22fを備えている。普通保留表示部22fは、始動条件が成立したが未だ実行条件が成立していないことで、その実行が保留されている普通ゲームの回数(以下、普通保留数と示す)を認識可能に表示する。例えば、普通保留数の上限数は、4である。
【0016】
遊技機10は、遊技盤20のうち、遊技領域21の略中央に、各種の装飾が施されたセンター枠23を備えている。センター枠23は、開口部23aを備えている。センター枠23は、センター役やセンター役物ともいわれる。
【0017】
遊技機10は、画像を表示可能な演出表示装置25を備えている。例えば、演出表示装置25は、液晶ディスプレイや有機ELディスプレイなどの表示装置であってもよい。演出表示装置25は、画像が表示される表示領域25rを備えている。演出表示装置25は、画像を表示可能である。演出表示装置25は、センター枠23の開口部23aを介して、遊技者が表示領域25rを視認可能となるように、遊技盤20に組み付けられている。演出表示装置25は、演出の1つとして、所定の画像を表示する演出(以下、表示演出と示す)を実行する。本実施形態では、発光手段としての装飾ランプ17と、音出力手段としてのスピーカ18と、表示手段としての演出表示装置25と、のうち少なくとも1つの演出装置によって演出を実行可能な演出実行手段としての機能が実現される。このように、演出実行手段には、発光手段と、音出力手段と、表示手段と、のうち少なくとも1つが含まれる。本実施形態では、演出表示装置25が報知手段としての機能を実現する。なお、報知手段としての機能は、装飾ランプ17と、スピーカ18と、演出表示装置25と、のうち少なくとも何れか1つの演出装置によって実現されるようにしてもよい。
【0018】
遊技機10は、始動口としての第1始動口26を備えている。第1始動口26は、常時、遊技球を入球させることができるように開口されている。遊技機10は、第1始動口26に入球した遊技球を検知する第1始動センサSE1(図6に示す)を備えている。例えば、第1始動口26には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第1始動センサSE1が配設されている。第1始動センサSE1により遊技球が検知されると、第1特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。即ち、遊技機10は、第1始動口26への遊技球の入球を契機として、第1特別ゲームの実行を保留可能である。遊技機10においては、第1始動口26へ遊技球が入球して賞球の払出条件が成立すると、3球の遊技球が賞(賞球)として付与される。
【0019】
遊技機10は、始動口としての第2始動口27を備えている。遊技機10において始動口には、第1始動口26と、第2始動口27と、がある。遊技機10は、第2始動口27に入球した遊技球を検知する第2始動センサSE2(図6に示す)を備えている。例えば、第2始動口27には入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路に第2始動センサSE2が配設されている。本実施形態では、第2始動センサSE2により遊技球が検知されると、第2特別ゲームの始動条件が成立し得るとともに、賞球の払出条件が成立する。即ち、遊技機10は、第2始動口27への遊技球の入球を契機として、第2特別ゲームの実行を保留可能である。遊技機10においては、第2始動口27へ遊技球が入球して賞球の払出条件が成立すると、2球の遊技球が賞(賞球)として付与される。また、第2始動口27は、可変部材としての第1可変部材28を有する。第1可変部材28は、遊技球を第2始動口27へ入球させ易い、又は入球させることができる開状態と、遊技球を第2始動口27へ入球させ難い、又は入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第1可変部材28は、第1アクチュエータA1(図6に示す)から動力を受けて動作する。第1可変部材28は、普通当り抽選に当選したことを契機に、開状態に動作される。
【0020】
遊技機10は、大入賞口29を備えている。遊技機10は、大入賞口29に入球した遊技球を検知するカウントセンサSE3(図6に示す)を備えている。例えば、大入賞口29には、入球した遊技球を遊技盤20の裏側に導く球通路が連設されており、その球通路にカウントセンサSE3が配設されている。カウントセンサSE3により遊技球が検知されると、賞球の払出条件が成立する。遊技機10においては、大入賞口29へ遊技球が入球して賞球の払出条件が成立すると、15球の遊技球が賞(賞球)として付与される。大入賞口29は、第2可変部材30を有する。第2可変部材30は、遊技球を大入賞口29へ入球させることができる開状態と、遊技球を大入賞口29へ入球させることができない閉状態と、に動作可能である。第2可変部材30は、第2アクチュエータA2(図6に示す)から動力を受けて動作する。第2可変部材30は、大当りに当選したことを契機に、開状態に動作される。第2可変部材30が開状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容される。第2可変部材30が閉状態となる場合には、大入賞口29への遊技球の入球が許容されない。以下、第2可変部材30が開状態となることを「大入賞口29が開放される」と示し、第2可変部材30が閉状態となることを「大入賞口29が閉鎖される」と示す場合がある。
【0021】
遊技機10は、ゲート31を備えている。ゲート31は、遊技領域21のうちセンター枠23の左方に位置している。ゲート31には、常時、遊技球を入球させることができるように開放されたゲート口が開口されている。ゲート口には、入球し、通過する遊技球を検知するゲートセンサSE4(図6に示す)が配設されている。ゲートセンサSE4により遊技球が検知されると、普通ゲームの始動条件が成立し得る。なお、ゲート31へ入球した遊技球がゲート31を通過するように構成しなくてもよい。例えば、ゲート31へ入球した遊技球は、遊技盤20の裏側に導く球通路を通過し、遊技盤20から外部へ排出されるようにしてもよい。
【0022】
遊技機10は、アウト口34を備えている。本実施形態において、始動口26,27及び大入賞口29へ入球しなかった遊技球は、アウト口34から機外へと排出される。なお、遊技機10は、釘(遊技釘)や風車など、遊技領域21を流下する遊技球の挙動に変化を与えるための遊技構成部材を備えている。その他、遊技機10は、特別ゲームや普通ゲームの始動条件は成立しない一方、賞球の払出条件が成立し、且つ、常時入球可能に構成された入球口(所謂、一般入賞口)を備えてもよい。一般入賞口は、普通入賞口といわれることもある。例えば、一般入賞口へ遊技球が入球して賞球の払出条件が成立すると、10球の遊技球が賞(賞球)として付与されるようにしてもよい。
【0023】
遊技機10は、遊技盤20から外部へ排出された遊技球(アウト球)を検知するアウトセンサSE5(図6に示す)を備えている。アウトセンサSE5は、遊技盤20の遊技領域21へ発射された遊技球が遊技盤20の外部へ排出された遊技球が集約されて通過する通路上に配設されている。遊技盤20の外部へ排出された遊技球には、アウト口34へ入球した遊技球が含まれる。遊技盤20の外部へ排出された遊技球には、始動口26,27及び大入賞口29の各入球口へ入球した遊技球が含まれる。アウトセンサSE5は、遊技盤20から排出された遊技球を検知する排出球検知手段として機能する。排出球検知手段は、アウト球を検出するアウト球検出手段ともいえる。
【0024】
次に、本実施形態において、遊技球が流下する経路について説明する。
遊技機10は、遊技領域21において遊技球が流下する経路として、遊技球の発射強度に応じた複数通りの経路を有している。遊技球が流下する経路は、遊技球が流下する領域として把握することもできる。複数通りの経路には、センター枠23の左側を通ってアウト口34へと至る第1経路R1と、センター枠23の右側を通ってアウト口34へと至る第2経路R2と、がある。第1経路R1と第2経路R2は、一部が重複してもよく、全部が重複していなくてもよい。以下、遊技盤20を正面視したときに遊技領域21を左右に二等分する中心線CLよりも左側に位置する領域を左側領域RAと示し、中心線CLよりも右側に位置する領域を右側領域RBと示す。左側領域RAを流下する経路は第1経路R1に相当し、右側領域RBを流下する経路は第2経路R2に相当する。
【0025】
遊技者は、発射ハンドル16を操作して遊技球の発射強度を調整することで、左側領域RA及び右側領域RBに遊技球を打ち分け、始動口26,27、大入賞口29、ゲート31へ遊技球を入球させることが可能となる。具体的に、発射強度を弱めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、左打ち)、遊技球は、左側領域RAに流下案内され易く、第1始動口26へ入球する可能性がある。一方、発射強度を強めに調整して遊技球を発射させた場合(所謂、右打ち)、遊技球は、右側領域RBに流下案内され易く、第2始動口27、大入賞口29及びゲート31のうち何れかへ入球する可能性がある。即ち、第1経路R1上には、第1始動口26があり、第2経路R2上には、第2始動口27、大入賞口29及びゲート31がある。つまり、左側領域RAには、第1始動口26が設けられ、右側領域RBには、第2始動口27、大入賞口29及びゲート31が設けられている。第1経路R1上を流下する場合、第2経路R2上を流下する場合に比して、遊技球は、第2始動口27、大入賞口29及びゲート31へ入球する可能性が低い。第2経路R2上を流下する場合、第1経路R1上を流下する場合に比して、遊技球は、第1始動口26へ入球する可能性が低い。本明細書では、遊技球が第1経路R1上を流下するように遊技球を発射することを「左打ち」、遊技球が第2経路R2上を流下するように遊技球を発射することを「右打ち」と示す場合がある。
【0026】
次に、遊技機10の遊技状態について説明する。
遊技機10は、大当り確率が異なる遊技状態として、低確率状態及び高確率状態を備えている。大当り確率は、大当り抽選において大当りに当選する確率である。高確率状態は、低確率状態に比して、大当り確率が高い遊技状態である。高確率状態は、所謂「確率変動状態(確変状態)」であり、低確率状態は、「非確率変動状態(非確変状態)」である。以下の説明では、高確率状態を「確変状態」、低確率状態を「非確変状態」とそれぞれ示す。
【0027】
遊技機10は、遊技球の発射個数に対する賞球個数の割合が異なる遊技状態として、低ベース状態及び高ベース状態を備えている。高ベース状態は、低ベース状態に比して、遊技球が第2始動口27に入球する確率が高い遊技状態である。高ベース状態は、所謂「電サポ状態」であり、低ベース状態は、「非電サポ状態」である。高ベース状態は、低ベース状態に比して、第2始動口27への入球に関する有利度が高い。
【0028】
高ベース状態は、例えば、次に説明する3つの制御のうち任意に選択された1の制御を行うことにより、又は、複数の制御を組み合わせて行うことにより実現できる。第1の制御は、普通ゲームの変動時間を、低ベース状態のときよりも短くする普通図柄の変動時間短縮制御である。第2の制御は、普通当り抽選において普通当りに当選する確率(普通当り確率)を、低ベース状態のときよりも高確率に変動させる普通図柄の確率変動制御である。第3の制御は、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の合計開放時間を、低ベース状態のときよりも長くする開放時間延長制御である。なお、開放時間延長制御としては、1回の普通当り遊技における第1可変部材28の開放回数を低ベース状態のときよりも多くする制御、及び、普通当り遊技における第1可変部材28の1回の開放時間を低ベース状態のときよりも長くする制御のうち、少なくとも一方の制御を行うとよい。また、高ベース状態は、次に説明する第4の制御を組み合わせて実現してもよい。第4の制御は、特別ゲームの変動時間(例えば、平均の変動時間)を、低ベース状態のときよりも短くなり易くする特別図柄の変動時間短縮制御である。特別図柄の変動時間短縮制御を行う場合、高ベース状態は、所謂「変動時間短縮状態(変短状態)」となる。
【0029】
なお、本実施形態では、低ベース状態であっても第1可変部材28が開状態となる場合があるため、低ベース状態であっても第2始動口27に遊技球が入球する可能性がある。しかし、低ベース状態であるときには、例えば、普通当り抽選において普通当りに当選しないように構成するなどして、低ベース状態であるときには第1可変部材28が開状態とならず、第2始動口27に遊技球が入球しないようにしてもよい。その他、低ベース状態であるときには、例えば、普通当り抽選において普通当りに当選したとしても第1可変部材28が開状態とならないように構成するなどして、第2始動口27に遊技球が入球しないようにしてもよい。以上のように構成する場合、低ベース状態は、第2始動口27へ遊技球が入球不能な状態といえ、高ベース状態は、第2始動口27へ遊技球が入球可能な状態といえる。
【0030】
そして、遊技機10において制御可能な遊技状態には、低ベース状態であって、非確変状態である「低確低ベース状態」がある。低確低ベース状態は、所謂、「通常状態(通常遊技状態)」である。遊技機10において制御可能な遊技状態には、高ベース状態であって、非確変状態である「低確高ベース状態」がある。遊技機10において制御可能な遊技状態には、高ベース状態であって、確変状態である「高確高ベース状態」がある。このように、遊技機10において制御可能な遊技状態は、複数種類ある。そして、遊技機10において制御可能な遊技状態には、通常状態が含まれる。
【0031】
遊技機10では、低ベース状態であるとき、右打ちしても第1始動口26へ遊技球を入球させることが困難であることから、左打ちすることが推奨される。一方、遊技機10では、高ベース状態であるとき、右打ちすることによって、ゲート31へ遊技球を入球させ、第2始動口27へ遊技球を入球させることが推奨される。そして、遊技機10では、高ベース状態であるときには、第2始動口27へ遊技球が入球する数が、第1始動口26へ遊技球が入球する数よりも圧倒的に多くなることが想定される。加えて、遊技機10では、前述したように、第2特別ゲームが第1特別ゲームよりも優先して実行される。このようなことから、遊技機10において、高ベース状態であるときには、低ベース状態であるときに比して、単位時間あたりに第2特別ゲームが実行される回数が多くなり易い。
【0032】
次に、図3に基づき、遊技機10における大当りについて説明する。
遊技機10は、特別図柄の大当り図柄として、複数種類の大当り図柄を備えている。複数種類の大当り図柄は、第1大当り図柄と、第2大当り図柄と、に分類されている。複数種類の大当り図柄には、それぞれ大当りの種類が定められている。大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態が定められていてもよい。大当り遊技では、最初に、予め定めたオープニング時間にわたって、大当り遊技の開始を報知するオープニング演出が行われる。大当り遊技では、オープニング演出の終了後に、大入賞口29が開放されるラウンド遊技が行われる。ラウンド遊技は、予め定めた上限回数を上限として行われる。1回のラウンド遊技において、大入賞口29は、予め定めた上限個数の遊技球が入球する第1ラウンド終了条件、又は、予め定めた上限時間が経過する第2ラウンド終了条件が成立する迄の間、開放される。因みに、遊技機10において、第1ラウンド終了条件を成立させる「上限個数」は、10個としている。また、遊技機10において、第2ラウンド終了条件を成立させる「上限時間」は、25秒としている。遊技機10では、原則、ラウンド遊技中に右打ちすれば、第2ラウンド終了条件が成立するよりも前に第1ラウンド終了条件が成立してラウンド遊技が終了することとなる。ラウンド遊技では、ラウンド演出が行われる。そして、大当り遊技では、最終回のラウンド遊技が終了すると、予め定めたエンディング時間にわたって、大当り遊技の終了を報知するエンディング演出が行われる。大当り遊技は、エンディング演出の終了に伴って終了される。
【0033】
第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当りの種類として「第1大当り」が定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数として「10回」が定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、確変状態とすることが定められている。第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、高ベース状態とすることが定められている。具体的に、第1大当り図柄に分類される大当り図柄には、次に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態とすることが定められている。以下の説明では、第1大当り図柄に分類される大当り図柄に基づいて付与される大当り遊技を「第1大当り遊技」と示す場合がある。
【0034】
第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当りの種類として「第2大当り」が定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、ラウンド遊技の上限回数として「5回」が定められている。第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、非確変状態とすることが定められている。また、第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、大当り遊技の終了後の遊技状態として、高ベース状態とすることが定められている。具体的に、第2大当り図柄に分類される大当り図柄には、100回の特別ゲームが終了する迄の間、又は、100回の特別ゲームが終了する前に大当り遊技が付与される迄の間、高ベース状態とすることが定められている。以下の説明では、第2大当り図柄に分類される大当り図柄に基づいて付与される大当り遊技を「第2大当り遊技」と示す場合がある。このように、大当り遊技の種類は、複数種類ある。即ち、本実施形態において、当り遊技の種類は、複数種類ある。
【0035】
第1大当り遊技では、10回のラウンド遊技が行われ、各ラウンド遊技における第1ラウンド終了条件を成立させる上限個数が10個であり、大入賞口29へ遊技球が入球したことに伴って15個の遊技球が付与されることとなる。したがって、第1大当り遊技では、「1500個(=10×10×15)」の遊技球が付与されることが想定される。なお、この「1500個」の遊技球を獲得するにあたっては、大入賞口29へ「100個(=10×10)」の遊技球を入球させる必要があり、当該100個の遊技球を消費する必要がある。このため、第1大当り遊技において獲得することが想定される遊技球の個数(以下、獲得推定出玉と示す)は、「1400個(=1500-100)」となる。なお、第1大当り遊技中に右打ちしたとしても、発射された遊技球の全てが大入賞口29へ入球するとは限らない。このため、第1大当り遊技が開始されてから当該第1大当り遊技が終了するまでに大入賞口29へ入球しない遊技球を考慮すると、第1大当り遊技が付与されたことによって増加が期待できる持ち球の数(以下、増加期待数と示す)は、第1大当り遊技における獲得推定出玉である「1400個」以下となる。遊技機10において、第1大当り遊技における増加期待数は、獲得推定出玉よりも少ない「1300個」としている。
【0036】
第2大当り遊技では、5回のラウンド遊技が行われ、各ラウンド遊技における第1ラウンド終了条件を成立させる上限個数が10個であり、大入賞口29へ遊技球が入球したことに伴って15個の遊技球が付与されることとなる。したがって、第2大当り遊技では、「750個(=5×10×15)」の遊技球が付与されることが想定される。なお、この「750個」の遊技球を獲得するにあたっては、大入賞口29へ「50個(=5×10)」の遊技球を入球させる必要があり、当該50個の遊技球を消費する必要がある。このため、第2大当り遊技における獲得推定出玉は、「700個(=750-50)」となる。なお、第2大当り遊技中に右打ちしたとしても、発射された遊技球の全てが大入賞口29へ入球するとは限らない。このため、第2大当り遊技が開始されてから当該第2大当り遊技が終了するまでに大入賞口29へ入球しない遊技球を考慮すると、第2大当り遊技における増加期待数は、第2大当り遊技における獲得推定出玉である「700個」以下となる。遊技機10において、第2大当り遊技における増加期待数は、獲得推定出玉よりも少ない「650個」としている。
【0037】
演出表示装置25が実行可能な表示演出には、演出用の図柄(以下、演出図柄と示す)が複数列で変動表示され、最終的に演出図柄の組み合わせが確定停止表示される演出図柄ゲーム(以下、演出ゲームと示す)がある。演出ゲームは、複数列の演出図柄が変動して実行される。演出図柄は、「装飾図柄」や「飾り図柄」ともいわれる。演出ゲームは、第1列、第2列及び第3列の図柄列をそれぞれ縦方向に変動表示(スクロール表示)させて行われる。以下の説明では、「第1列」を「左列」と示すとともに「第1図柄」を「左図柄」と示し、「第2列」を「中列」と示すとともに「第2図柄」を「中図柄」と示し、「第3列」を「右列」と示すとともに「第3図柄」を「右図柄」と示す。各列では、原則、[1]~[8]の数字を模した演出図柄が所定の順序で変動表示される。
【0038】
演出ゲームは、特別ゲームと連動して行われる。具体的に、演出ゲームは、特別ゲームの開始に伴って開始され、特別ゲームの終了に伴って終了される。遊技機10は、特別ゲームの実行中に演出ゲームを実行可能である。演出ゲームでは、特別ゲームにて確定停止表示された特別図柄に応じた演出図柄の組み合わせが確定停止表示される。特別ゲームにおいて大当り図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて演出図柄による大当りの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、大当りの図柄組み合わせは、[777]などのように、全列の演出図柄が同一となる図柄組み合わせである。特別ゲームにおいてはずれ図柄が確定停止表示される場合には、演出ゲームにおいて演出図柄によるはずれの図柄組み合わせが確定停止表示される。例えば、はずれの図柄組み合わせは、[426]、[115]、[323]などのように、少なくとも一部の列の演出図柄が他の列の演出図柄とは異なる図柄組み合わせである。このように、演出表示装置25では、特別ゲームの実行に伴って演出ゲームが実行される。なお、演出ゲームにおいては、演出図柄が確定停止表示される前に一旦停止表示される。本明細書において「一旦停止表示」とは、例えば「ゆれ変動状態」など、図柄が再び変動表示される可能性があることを示す状態や、確定停止表示とは異なることを示す状態を意味する。
【0039】
大当りの図柄組み合わせには、奇数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ(例えば、[111]や[777])と、偶数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせ(例えば、[222]や[888])と、がある。以下の説明では、奇数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせを「大当りの奇数図柄組み合わせ」と示し、偶数の数字を模した演出図柄によって構成される大当りの図柄組み合わせを「大当りの偶数図柄組み合わせ」と示す。遊技機10では、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合に限り、演出ゲームにおいて大当りの奇数図柄組み合わせが確定停止表示される場合がある。また、遊技機10では、大当り遊技終了後に確変状態に制御されない場合、演出ゲームにおいて大当りの偶数図柄組み合わせが確定停止表示される場合がある。但し、遊技機10では、大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合であっても、演出ゲームにおいて大当りの偶数図柄組み合わせが確定停止表示される場合がある。したがって、演出ゲームにおいて大当りの偶数図柄組み合わせが確定停止表示されたとしても、大当り遊技終了後に確変状態に制御されることを期待させることができる。
【0040】
因みに、大当りの図柄組み合わせが確定停止表示された後に大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技中の少なくとも一部の期間において、確定停止表示された大当りの図柄組み合わせを特定可能な情報が表示される。遊技機10では、大当りの図柄組み合わせが確定停止表示された後に大当り遊技が付与された場合、1回目のラウンド遊技が開始されてから最終回のラウンド遊技が終了するまでの間、確定停止表示された大当りの図柄組み合わせが演出表示装置25の右上方に表示される(例えば、図5(a)に示す)。このとき、例えば、大当りの奇数図柄組み合わせが表示されている場合には、大当り遊技中であっても、大当り遊技終了後に確変状態に制御されること、つまり、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる。なお、大当りの図柄組み合わせを構成する3つの演出図柄を表示しなくても、大当りの図柄組み合わせを構成する演出図柄を1つ表示するだけであっても、確定停止表示された大当りの図柄組み合わせを特定することができる。
【0041】
演出ゲームでは、演出図柄の表示態様がリーチ態様となり(リーチが形成され)、リーチ演出が行われる場合がある。リーチ態様は、複数列のうち特定の列(例えば、左列と右列)に同一の数字を模した演出図柄が一旦停止表示されており、且つ、特定の列とは異なる列(例えば、中列)の演出図柄が引き続き変動表示されている状態である。リーチ演出には、登場させるキャラクタや演出図柄の動作が異なる複数種類のリーチ演出があってもよい。リーチ演出は、特別ゲームの実行中に実行される。リーチ演出には、ノーマルリーチ演出と、ノーマルリーチ演出の開始後に行われるスーパーリーチ演出と、がある。そして、本実施形態では、特別ゲームの実行中、スーパーリーチ演出が実行される場合には、ノーマルリーチ演出のみが実行される場合に比して、大当り期待度が高い。
【0042】
遊技機10は、演出モードを実行可能である。演出モードは、複数種類ある。遊技機10では、複数種類の演出モードのうち何れかの演出モードに制御される。演出モードは、演出状態ともいわれる。
【0043】
図4に示すように、遊技機10において制御可能な演出モードには、通常モードと、チャンスモードと、確変モードと、がある。通常モードは、通常状態であるときに制御される演出モードである。チャンスモードは、低確高ベース状態であるときと、高確高ベース状態であるときと、に制御される演出モードである。確変モードは、高確高ベース状態であるときに制御される演出モードである。このように、遊技機10では、遊技状態に応じて制御され得る演出モードが異なる。
【0044】
遊技機10では、大当り遊技の終了後、チャンスモード又は確変モードに制御される。例えば、遊技機10では、第1大当り遊技の終了後、チャンスモード又は確変モードに制御される。また、遊技機10では、第2大当り遊技の終了後、チャンスモードに制御される。遊技機10では、大当りの奇数図柄組み合わせが確定停止表示されて大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後、確変モードに制御される。一方、遊技機10では、大当りの偶数図柄組み合わせが確定停止表示されて大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技の終了後、チャンスモードに制御される。遊技機10では、チャンスモードにおいて大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが実行された場合であって、非確変状態である場合(図4では、「100ゲーム終了+非確変状態」と示す)、高ベース状態が終了すると、通常モードに制御される。一方、遊技機10では、チャンスモードにおいて大当り遊技終了後から100回の特別ゲームが実行された場合であって、確変状態である場合(図4では、「100ゲーム終了+確変状態」と示す)、確変モードに制御される。このため、遊技機10では、第1大当り遊技の終了後にチャンスモードに制御された場合、当該チャンスモードにおいて100回の特別ゲームが実行された後、チャンスモードが終了して、確変モードに制御される。一方、遊技機10では、第2大当り遊技の終了後にチャンスモードに制御された場合、当該チャンスモードにおいて100回の特別ゲームが実行された後、チャンスモードが終了して、通常モードに制御される。
【0045】
各演出モードでは、滞在中の演出モード(制御されている演出モード)を識別可能なモード識別情報が報知される。例えば、遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景画像が演出表示装置25に表示させ、モード識別情報を報知する。例えば、遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる発光色で装飾ランプ17を発光させ、モード識別情報を報知する。例えば、遊技機10では、演出モードの種類毎に異なる背景音をスピーカ18から出力させ、モード識別情報を報知する。
【0046】
因みに、遊技機10では、エンディング時間内において、大当り遊技終了後に制御される演出モードを特定可能な情報が演出表示装置25に表示される。例えば、大当りの奇数図柄組み合わせが確定停止表示されて大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技のエンディング時間内において、大当り遊技終了後に確変モードに制御されることを特定可能な情報が演出表示装置25に表示される。例えば、大当りの偶数図柄組み合わせが確定停止表示されて大当り遊技が付与された場合、当該大当り遊技のエンディング時間内において、大当り遊技終了後にチャンスモードに制御されることを特定可能な情報が演出表示装置25に表示される。このため、例えば、大当り遊技終了後に確変モードに制御されることを特定可能な情報が表示されている場合には、大当り遊技中であっても、大当り遊技終了後に確変状態に制御されること、つまり、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる。
【0047】
遊技機10は、保留連演出を実行可能である。保留連演出は、大当り遊技中に実行可能である。保留連演出は、大当り遊技における1回目のラウンド遊技において実行される。保留連演出では、成功結果と、失敗結果と、のうち何れかの結果が導出される。遊技機10において、成功結果は、保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが存在する場合に限り、導出され得る。具体的に、成功結果は、保留されている第2特別ゲームの中に大当りとなる第2特別ゲームが存在する場合に限り、導出され得る。但し、遊技機10において、失敗結果は、保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが存在する場合であっても、導出され得る。したがって、保留連演出において成功結果が導出されなかったとしても、保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが存在することを期待することはできる。
【0048】
図5(a)に示すように、保留連演出が開始された場合には、演出表示装置25に「保留内探索中!」という文字情報が表示され、保留連演出が開始されたことを特定可能な演出が実行される。そして、遊技機10では、保留連演出の実行が開始されてから所定の結果導出時間が経過すると、保留連演出の結果が導出される。図5(b)に示すように、成功結果が導出される場合、保留連演出では、演出表示装置25に「見つけた!」という文字情報が表示され、成功結果が導出される。その後、図5(c)に示すように、演出表示装置25には、「次回大当り確定!」の文字情報を含む次回確定画像JGが表示される。一方、図5(d)に示すように、失敗結果が導出される場合、保留連演出では、演出表示装置25に「見当たりません!」という文字情報が表示され、失敗結果が導出される。なお、失敗結果が導出された後は、演出表示装置25に次回確定画像JGは表示されない。
【0049】
遊技機10では、大当り遊技中に実行される保留連演出において成功結果が導出された場合、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる。なお、遊技機10では、大当り遊技中に実行される保留連演出において成功結果が導出されると、次回確定画像JGが表示される。このため、遊技機10では、次回確定画像JGが表示された場合、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる。したがって、遊技機10において、大当り遊技中に保留連演出において成功結果が導出された状況は、当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況に相当する。同様に、大当り遊技中に次回確定画像JGが表示された状況は、当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況に相当する。
【0050】
次に、遊技機10の電気的構成について説明する。
図6に示すように、遊技機10は、主制御部としての主基板40を備えている。主基板40は、各種の処理を行い、該処理の結果に応じて制御信号(制御コマンド)などの制御情報を出力する。遊技機10は、副制御部としての副基板50を備えている。副基板50は、主基板40が出力する制御情報に基づき所定の処理を行う。例えば、副基板50は、装飾ランプ17による発光演出、スピーカ18による音演出及び演出表示装置25による表示演出を実行させるための処理を行う。主基板40及び副基板50は、遊技盤20の裏側に配設されている。遊技盤ユニットには、主基板40及び副基板50が含まれる。主基板40は、副基板50と接続されている。
【0051】
まず、主基板40について説明する。
主基板40は、主CPU41と、主ROM42と、主RWM43と、を備えている。主CPU41は、主CPU41の制御プログラム(主制御プログラム)を実行することにより、各種の処理を行う。
【0052】
主ROM42は、主制御プログラムや、所定の抽選に用いられる抽選テーブルを記憶している。主ROM42は、大当り抽選に用いられる大当り判定値を記憶している。大当り判定値には、高確値と、共通値と、がある。非確変状態であるときの大当り抽選では、共通値と高確値のうち共通値のみが用いられる。一方、確変状態であるときの大当り抽選では、共通値と高確値の両方が用いられる。主ROM42は、演出抽選に用いられる演出判定値を記憶している。演出抽選は、大当り抽選に非当選した場合にリーチ演出を実行するかを決める抽選であり、リーチ抽選に相当する。
【0053】
主ROM42は、複数種類の変動パターンを記憶している。複数種類の変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの変動時間が対応付けられている。即ち、変動パターンには、特別ゲームの変動時間が対応付けられている。変動パターンは、特別ゲームの変動時間を特定可能な情報といえる。遊技機10では、変動パターンが決定されることにより、特別ゲームの変動時間が決定される。変動パターンは、特別ゲームが開始されてから特別ゲームが終了されるまでの間に行われる演出ゲームの演出内容のうち一部又は全てを特定可能な情報であってもよい。変動パターンには、例えば、大当り変動パターンと、はずれ変動パターンと、がある。大当り変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的に演出図柄による大当りの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれ変動パターンには、はずれリーチなし変動パターンと、はずれリーチあり変動パターンと、がある。はずれリーチなし変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経ないで最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。はずれリーチあり変動パターンには、演出ゲームの演出内容として、リーチ演出を経て最終的にはずれの図柄組み合わせを確定停止表示させる演出内容が対応付けられている。
【0054】
変動パターンには、高ベース状態であるときに決定可能な変動パターンと、低ベース状態であるときに決定可能な変動パターンと、がある。高ベース状態であるときに決定可能な変動パターンと低ベース状態であるときに決定可能な変動パターンは、一部又は全部が異なる。高ベース状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間は、低ベース状態であるときに決定可能な変動パターンに定められた変動時間に比して、短い(又は、短いことが多い)。変動パターンには、第1特別ゲームを実行するときに決定可能な第1特別ゲーム用の変動パターンと、第2特別ゲームを実行するときに決定可能な第2特別ゲーム用の変動パターンと、がある。第1特別ゲーム用の変動パターンと第2特別ゲーム用の変動パターンは、一部又は全部が異なる。
【0055】
主ROM42は、複数種類の普通ゲーム用の変動パターンを記憶している。複数種類の普通ゲーム用の変動パターンは、普通ゲームが開始されてから普通ゲームが終了するまでの変動時間が対応付けられている。即ち、普通ゲーム用の変動パターンには、普通ゲームの変動時間が対応付けられている。普通ゲーム用の変動パターンには、例えば、低ベース状態であるときに決定可能な普通ゲーム用の変動パターンと、高ベース状態であるときに決定可能な普通ゲーム用の変動パターンと、がある。
【0056】
主RWM43は、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。主RWM43が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。主基板40は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0057】
主基板40には、第1始動センサSE1、第2始動センサSE2、カウントセンサSE3、ゲートセンサSE4及びアウトセンサSE5が接続されている。主CPU41は、図示しないポートを介して、各種のセンサSE1~SE5が出力する検知信号を入力可能に構成されている。また、主基板40には、情報表示パネル22が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、情報表示パネル22の表示内容を制御可能となっている。また、主基板40には、第1アクチュエータA1及び第2アクチュエータA2が接続されている。主CPU41は、図示しない駆動回路を介して、第1アクチュエータA1の動作、第2アクチュエータA2の動作を制御可能となっている。
【0058】
次に、副基板50について説明する。
副基板50は、副CPU51と、副ROM52と、副RWM53と、を備えている。例えば、副CPU51は、副CPU51の制御プログラム(副制御プログラム)を実行することにより、各種の処理(例えば、演出に関する処理)を行う。副ROM52は、副制御プログラムや、抽選に用いられる抽選テーブルや判定値などを記憶している。副ROM52は、演出表示装置25における表示演出の態様(内容)を特定可能な表示演出データを記憶している。また、副ROM52は、装飾ランプ17における発光演出の態様(内容)を特定可能な発光演出データを記憶している。副ROM52は、スピーカ18における音演出の態様(内容)を特定可能な音演出データを記憶している。副RWM53は、遊技機10の動作中に適宜書き換えられる様々な情報を記憶可能に構成されている。副RWM53が記憶する情報には、例えば、フラグ、カウンタ及びタイマなどがある。副基板50は、乱数を生成可能に構成されている。例えば、乱数は、ハードウェア乱数であってもよいし、ソフトウェア乱数であってもよい。
【0059】
副基板50には、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25が接続されている。副CPU51は、図示しない駆動回路を介して、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25を制御可能となっている。本実施形態では、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち演出実行手段としての演出装置を副CPU51が制御することにより、演出実行手段を制御可能な演出制御手段としての機能が実現される。
【0060】
次に、主CPU41が主制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。例えば、主CPU41は、所定周期(例えば、4ms)毎に行う割込処理として、特別図柄入力処理及び特別図柄開始処理などを実行する。
【0061】
まず、主CPU41が行う特別図柄入力処理について説明する。
特別図柄入力処理において主CPU41は、第1特別図柄入力処理を行う。主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終えると、第2特別図柄入力処理を行う。主CPU41は、第2特別図柄入力処理を終えると、特別図柄入力処理を終了する。
【0062】
第1特別図柄入力処理において主CPU41は、第1始動センサSE1からの検知信号を入力したかに基づいて、第1始動口26へ遊技球が入球したかを判定する(以下、第1入力判定と示す)。第1入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。一方、第1入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第1保留判定と示す)。第1保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、第1特別図柄入力処理を終了する。第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第1特別保留数に1加算して更新する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第1保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0063】
また、第1保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。このとき、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第1特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第1特別ゲームの実行を保留する。乱数情報は、取得した乱数そのものであってもよく、乱数を所定の手法により加工した情報であってもよい。例えば、乱数は、大当り抽選に用いる当り抽選乱数、特別図柄の決定に用いる図柄乱数、変動パターンの決定に用いる変動パターン乱数、演出抽選に用いる演出抽選乱数などである。その後、主CPU41は、先読みコマンド生成処理を行った後、第1特別図柄入力処理を終了する。なお、先読みコマンド生成処理における具体的な制御については、後ほど説明する。
【0064】
第2特別図柄入力処理において主CPU41は、第2始動センサSE2からの検知信号を入力したかに基づいて、第2始動口27へ遊技球が入球したかを判定する(以下、第2入力判定と示す)。第2入力判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2入力判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数が上限数未満であるかを判定する(以下、第2保留判定と示す)。第2保留判定の判定結果が否定の場合、主CPU41は、特別図柄入力処理を終了する。一方、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、第2特別保留数に1加算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数を表示するように情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な制御情報(以下、第2保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。また、第2保留判定の判定結果が肯定の場合、主CPU41は、主基板40内で生成している乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させ、特別図柄入力処理を終了する。このとき、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報であること、及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。本実施形態では、第2特別ゲーム用の乱数情報を主RWM43に記憶させておくことで、第2特別ゲームの実行を保留する。その後、主CPU41は、先読みコマンド生成処理を行った後、第2特別図柄入力処理を終了する。
【0065】
ここで、先読みコマンド生成処理と、当該先読みコマンド生成処理において生成される先読みコマンドと、について説明する。
図7に示すように、先読みコマンドは、先読みコマンドSC1~SC5に分類される。先読みコマンドSC1は、当り抽選乱数の値が大当り判定値と一致しない(図7では、不一致と示す)場合に生成される。先読みコマンドSC2は、当り抽選乱数の値が高確値と一致し、図柄乱数の値が第1大当り図柄を決定する値と一致する場合に生成される。先読みコマンドSC3は、当り抽選乱数の値が高確値と一致し、図柄乱数の値が第2大当り図柄を決定する値と一致する場合に生成される。先読みコマンドSC4は、当り抽選乱数の値が共通値と一致し、図柄乱数の値が第1大当り図柄を決定する値と一致する場合に生成される。先読みコマンドSC5は、当り抽選乱数の値が共通値と一致し、図柄乱数の値が第2大当り図柄を決定する値と一致する場合に生成される。
【0066】
先読みコマンド生成処理において主CPU41は、各特別図柄入力処理において取得した乱数の値に基づき、先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。具体的に、主CPU41は、各特別図柄入力処理において取得した当り抽選乱数、図柄乱数、変動パターン乱数及び演出抽選乱数のうち少なくとも一部の乱数の値に基づいて先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。このとき、主CPU41は、特別ゲームの種類及び特別保留数を特定可能な先読みコマンドを生成し、出力バッファに格納する。例えば、第2特別図柄入力処理の先読みコマンド生成処理において第2特別保留数が「3」であるときに先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドを生成する場合、主CPU41は、第2特別保留数が「3」であることを特定可能であって第2特別ゲームに対応する先読みコマンドSC1を生成する。以下の説明では、第1特別ゲームに対応する先読みコマンドを第1先読みコマンドと示し、第2特別ゲームに対応する先読みコマンドを第2先読みコマンドと示す場合がある。
【0067】
先読みコマンドを生成した場合、主CPU41は、生成した先読みコマンドを主RWM43に記憶させる。このとき、主CPU41は、第1先読みコマンドと第2先読みコマンドの何れであるかと、第1先読みコマンドと第2先読みコマンドの各先読みコマンドの記憶順序が特定可能となるように記憶させる。なお、主CPU41は、主RWM43に先読みコマンドを記憶させなくても、主RWM43に記憶されている乱数情報からどのような先読みコマンドを生成したかについては特定することは可能である。したがって、生成した先読みコマンドを主RWM43に記憶させなくてもよい。
【0068】
以下、先読みコマンド生成処理における先読みコマンドの生成について説明する。
先読みコマンド生成処理において主CPU41は、取得した当り抽選乱数の値が高確値と共通値の何れにも一致しない場合、先読みコマンドSC1に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU41は、取得した当り抽選乱数の値が高確値と一致する場合であって、取得した図柄乱数の値が第1大当り図柄を決定する値と一致する場合、先読みコマンドSC2に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU41は、取得した当り抽選乱数の値が高確値と一致する場合であって、取得した図柄乱数の値が第2大当り図柄を決定する値と一致する場合、先読みコマンドSC3に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU41は、取得した当り抽選乱数の値が共通値と一致する場合であって、取得した図柄乱数の値が第1大当り図柄を決定する値と一致する場合、先読みコマンドSC4に分類される先読みコマンドを生成する。主CPU41は、取得した当り抽選乱数の値が共通値と一致する場合であって、取得した図柄乱数の値が第2大当り図柄を決定する値と一致する場合、先読みコマンドSC5に分類される先読みコマンドを生成する。
【0069】
次に、主CPU41が行う特別図柄開始処理について説明する。
特別図柄開始処理において主CPU41は、大当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中でもないかを判定する。大当り遊技中又は特別ゲームの実行中である場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。一方、大当り遊技中ではなく、且つ、特別ゲームの実行中でもない場合、主CPU41は、第2特別保留数が1以上であるかを判定する第2保留判定を行う。第2保留判定において第2特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU41は、第2特別ゲームの実行に係る第2特別図柄開始処理を行う。主CPU41は、第2特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU41は、第1特別保留数が1以上であるかを判定する第1保留判定を行う。第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定する場合、主CPU41は、特別図柄開始処理を終了する。第1保留判定において第1特別保留数が1以上であると判定する場合、主CPU41は、第1特別ゲームの実行に係る第1特別図柄開始処理を行う。主CPU41は、第1特別図柄開始処理を行った後、特別図柄開始処理を終了する。
【0070】
因みに、第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定し、且つ、第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定した場合、主CPU41は、待機状態であることを特定可能な制御情報(以下、待機コマンドとする)を出力バッファに格納する。但し、主CPU41は、待機コマンドを出力バッファに格納してから特別ゲームを実行するまでは、第1保留判定において第1特別保留数が1以上でないと判定し、且つ、第2保留判定において第2特別保留数が1以上でないと判定した場合であっても待機コマンドを再び出力バッファに格納しない。本実施形態において、待機状態は、特別ゲームが実行されていない状況、つまり、特別ゲームの実行中でない状況といえる。また、待機状態は、大当り遊技が付与されていない状況、つまり、大当り遊技中でない状況といえる。
【0071】
ここで、第1特別図柄開始処理について説明する。
第1特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第1特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第1特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第1特別保留数を特定可能な第1保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第1特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、大当り抽選処理を行う。
【0072】
大当り抽選処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な当り抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている大当り判定値と、に基づき大当り抽選を行う。このとき、主CPU41は、確変状態であれば共通値及び高確値を用いて大当り抽選を行う。一方、主CPU41は、非確変状態であれば共通値を用いて大当り抽選を行う。主CPU41は、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致するかを判定し、大当り抽選を行う。本実施形態では、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致する場合に大当り抽選に当選したものとし、当り抽選乱数の値と大当り判定値が一致しない場合に大当り抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を行う。一方、大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を行う。
【0073】
第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な図柄乱数の値に基づき、大当り図柄を決定する。本実施形態において主CPU41は、図柄乱数の値に基づき、第1大当り図柄又は第2大当り図柄を決定する。主CPU41は、図柄乱数の値が第1大当り図柄を決定する値と一致する場合に第1大当り図柄を決定し、図柄乱数の値が第2大当り図柄を決定する値と一致する場合に第2大当り図柄を決定する。大当りゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、大当り変動パターンを決定する。例えば、主CPU41は、主RWM43に記憶されている遊技状態を特定可能な情報のうち低ベース状態及び高ベース状態の何れであるかを特定可能な情報(以下、ベース状態フラグと示す)を参照する。そして、例えば、主CPU41は、低ベース状態及び高ベース状態の何れであるかに応じて大当り変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、決定した特別図柄を特定可能な制御情報(以下、図柄コマンドと示す)、及び、決定した変動パターンを特定可能な制御情報(以下、変動パターンコマンドと示す)を出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0074】
第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、はずれ図柄を決定する。はずれゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、はずれ変動パターンを決定する。はずれゲーム処理において主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な演出抽選乱数の値と、主ROM42に記憶されている演出判定値と、に基づき演出抽選を行う。主CPU41は、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致する場合に演出抽選に当選したものとし、演出抽選乱数の値と演出判定値が一致しない場合に演出抽選に非当選した(当選しなかった)ものとする。主CPU41は、読み出した乱数情報から特定可能な変動パターン乱数の値に基づき、演出抽選に当選した場合にははずれリーチあり変動パターンを決定する一方、演出抽選に非当選した場合にははずれリーチなし変動パターンを決定する。例えば、主CPU41は、ベース状態フラグを参照し、低ベース状態及び高ベース状態の何れであるかに応じてはずれ変動パターンを決定する。特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第1特別図柄開始処理を終了する。
【0075】
次に、第2特別図柄開始処理について説明する。
第2特別図柄開始処理において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2特別保留数を1減算して更新する。主CPU41は、更新後の第2特別保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の第2特別保留数を特定可能な第2保留数コマンドを出力バッファに格納する。続いて、主CPU41は、第2特別ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。そして、主CPU41は、大当り抽選処理を行う。
【0076】
第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において、主CPU41は、第1特別図柄開始処理における大当り抽選処理と同様の制御を行う。第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、大当りゲーム処理を行う。一方、第2特別図柄開始処理における大当り抽選処理において大当り抽選に非当選した場合、主CPU41は、大当り抽選処理を終了し、はずれゲーム処理を行う。
【0077】
第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理における大当りゲーム処理と同様の制御を行う。第2特別図柄開始処理における大当りゲーム処理において特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、大当りゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。
【0078】
第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において主CPU41は、前述した第1特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理と同様の制御を行う。第2特別図柄開始処理におけるはずれゲーム処理において特別図柄及び変動パターンを決定した後、主CPU41は、はずれゲーム処理を終了し、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを出力バッファに格納する。そして、主CPU41は、第2特別図柄開始処理を終了する。以下の説明では、第1特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第1変動パターンコマンド、第2特別図柄開始処理において出力バッファに格納される変動パターンコマンドを第2変動パターンコマンドとそれぞれ示す場合がある。
【0079】
以上のように、遊技機10では、特別ゲームを実行するにあたって大当り抽選が行われる場合がある。本実施形態では、大当り抽選処理を主CPU41が実行することにより、大当り抽選を行う大当り抽選手段としての機能が実現される。このように、本実施形態では、主CPU41により、当り抽選を行う当り抽選手段としての機能が実現される。また、遊技機10では、主CPU41が変動パターンを決定することにより、特別ゲームの変動時間が決定される。本実施形態では、主CPU41により、変動ゲームの変動時間を決定するゲーム時間決定手段としての機能が実現される。
【0080】
特別図柄開始処理を終了すると、主CPU41は、特別図柄開始処理とは別の処理を行い、特別ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、特別ゲームが開始されるように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、特別図柄開始処理において決定した変動パターンに対応付けられた変動時間を計時する。そして、主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、特別図柄開始処理において決定した特別図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、ゲーム終了コマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、特別図柄を確定停止表示させた後、変動間インターバル(例えば、1秒)を設定する。変動間インターバルでは、特別ゲームの終了に伴って確定停止表示された特別図柄が確定停止表示され続ける。本実施形態では、主CPU41によって特別ゲームを実行させる制御が行われることにより、変動ゲームを実行させる変動ゲーム制御手段としての機能が実現される。なお、主CPU41は、第1特別ゲームを実行させる場合、第1特別図柄表示部22aを制御する。主CPU41は、第2特別ゲームが実行させる場合、第2特別図柄表示部22bを制御する。
【0081】
次に、主CPU41が行う大当り処理について説明する。本実施形態では、主CPU41が大当り処理を行うことにより、当り遊技を付与可能な当り遊技付与手段としての機能が実現される。
【0082】
主CPU41は、特別図柄開始処理で決定した大当り図柄に基づいて、大当り遊技の種類を特定する。そして、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後、大当り処理を行い、特定した大当り遊技を付与する。具体的に、主CPU41は、大当りの特別ゲームの終了後であって、変動間インターバルが経過した後、大当り処理を行う。主CPU41は、大当り処理を行うことにより、大当り遊技を付与する。このように、遊技機10は、大当り抽選において大当りに当選した場合、当該大当りに当選した特別ゲームが終了した後に大当り遊技を付与することが可能である。つまり、遊技機10は、大当りに当選した場合、特別ゲームの終了後に大当り遊技が付与される。
【0083】
大当り処理において主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、オープニングコマンドを出力バッファに格納すると、オープニング時間を計時する。主CPU41は、オープニング時間が経過すると、ラウンド遊技を実行させるための処理を行う。また、主CPU41は、大入賞口29が開放するように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を開始させる。主CPU41は、ラウンド遊技を開始させた後、第1の開放遊技終了条件又は第2の開放遊技終了条件が成立すると、大入賞口29が閉鎖されるように第2アクチュエータA2を制御し、ラウンド遊技を終了させる。主CPU41は、ラウンド遊技を実行させるための処理を、大当り遊技に定められた上限回数のラウンド遊技が終了するまで繰り返し行う。主CPU41は、ラウンド遊技を開始する毎に、ラウンドコマンドを出力バッファに格納する。ラウンドコマンドには、大当り遊技における何回目のラウンド遊技の開始に伴って出力されたラウンドコマンドであるかを特定可能な情報が含まれている。主CPU41は、最終回のラウンド遊技が終了すると、エンディングコマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、エンディングコマンドを出力バッファに格納すると、エンディング時間を計時する。主CPU41は、エンディング時間が経過すると、大当り処理を終了する。
【0084】
次に、主CPU41が行う遊技状態処理について説明する。本実施形態では、主CPU41が遊技状態処理を行うことにより、遊技状態を制御可能な遊技状態制御手段としての機能が実現される。
【0085】
主CPU41は、非確変状態に制御する場合、非確変状態に制御することを特定可能な値を、確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、非確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、低確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。同様に、主CPU41は、確変状態に制御する場合、確変状態に制御することを特定可能な値を、確率状態フラグに設定する。また、主CPU41は、確変状態であることを特定可能な制御情報(以下、高確率状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。例えば、第1大当り遊技の終了後、主CPU41は、確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。一方、第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、非確変状態に制御することを特定可能な値を確率状態フラグに設定する。
【0086】
主CPU41は、低ベース状態に制御する場合、低ベース状態に制御することを特定可能な値を、主RWM43に記憶されているベース状態フラグに設定する。また、主CPU41は、低ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、低ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。因みに、主CPU41は、大当り遊技が付与された場合、低ベース状態に制御することを特定可能な値をベース状態フラグに設定する。更に、主CPU41は、低ベース状態コマンドを出力バッファに格納する。
【0087】
主CPU41は、大当り遊技の終了後に高ベース状態に制御する場合、大当り遊技終了後において高ベース状態に制御することを特定可能な値を、ベース状態フラグに設定する。主CPU41は、大当り遊技終了後に制御された高ベース状態であることを特定可能な制御情報(以下、高ベース状態コマンドと示す)を出力バッファに格納する。更に、主CPU41は、大当り遊技終了後に高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数を特定可能な情報(以下、回数情報と示す)を更新する。このとき、主CPU41は、第1大当り遊技終了後、次に大当り遊技が付与されるまで高ベース状態に制御することを特定可能な回数情報に更新する。一方、主CPU41は、第2大当り遊技終了後、100回を特定可能な回数情報に更新する。第2大当り遊技の終了後、主CPU41は、特別ゲームが終了する毎に回数情報から特定可能な回数から1減算し、回数情報を更新する。そして、1減算後の回数情報から特定可能な回数が0に達した場合、主CPU41は、低ベース状態に制御する。因みに、大当り遊技が付与された場合、主CPU41は、回数情報から特定可能な回数を0回に更新し、初期化する。また、主CPU41は、回数情報を更新した場合、更新後の回数情報から特定可能な回数を特定可能な制御情報(以下、回数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0088】
次に、主CPU41が行う普通図柄入力処理について説明する。
普通図柄入力処理において主CPU41は、ゲートセンサSE4から検知信号を入力したかに基づいて、遊技球がゲート31を通過したかを判定する。遊技球がゲート31を通過していない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。一方、遊技球がゲート31を通過した場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が上限数未満であるかを判定する。普通保留数が上限数未満でない場合、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。普通保留数が上限数未満である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1加算して更新する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を表示するように、情報表示パネル22を制御する。また、主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な制御情報(以下、普通保留数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、普通当り抽選乱数を取得し、取得した乱数に基づく乱数情報を主RWM43に記憶させる。この場合、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報であること及び乱数情報の記憶順序が特定可能となるように記憶させる。その後、主CPU41は、普通図柄入力処理を終了する。
【0089】
次に、主CPU41が行う普通図柄開始処理について説明する。
主CPU41は、普通ゲームの実行条件が成立しているかを判定する。主CPU41は、普通当り遊技中ではなく普通ゲーム中でもない場合に肯定判定する一方、普通当り遊技中又は普通ゲーム中である場合に否定判定する。普通ゲームの実行条件が成立していない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。一方、普通ゲームの実行条件が成立している場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数が1以上であるかを判定する。普通保留数が1以上ではない場合、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。普通保留数が1以上である場合、主CPU41は、主RWM43に記憶されている普通保留数を1減算して更新し、更新後の普通保留数が表示されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、更新後の普通保留数を特定可能な普通保留数コマンドを出力バッファに格納する。次に、主CPU41は、普通ゲーム用の乱数情報のうち、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から読み出す。なお、主CPU41は、最先の乱数情報を読み出すと、最先に記憶された乱数情報を主RWM43から消去する。続いて、主CPU41は、読み出した乱数情報及び主ROM42に記憶されている普通当り判定値を基に、普通当り抽選を行う。そして、主CPU41は、普通当り抽選の抽選結果に基づき、普通ゲームで確定停止表示させる普通図柄と、普通ゲームの変動時間と、を決定する。主CPU41は、普通ゲーム用の変動パターンを決定することにより、普通ゲームの変動時間を決定する。普通図柄及び普通ゲーム用の変動パターンを決定した後、主CPU41は、決定した普通図柄を特定可能な制御情報及び普通ゲーム用の変動パターンを特定可能な制御情報を出力バッファに格納し、普通図柄開始処理を終了する。その後、主CPU41は、普通図柄開始処理を終了する。
【0090】
そして、主CPU41は、普通図柄開始処理とは別の処理を行うことによって、普通ゲームを実行させる。具体的に、主CPU41は、普通ゲームを開始させる。そして、主CPU41は、普通図柄開始処理において決定した普通ゲームの変動時間が経過した場合、普通図柄開始処理において決定した普通図柄が確定停止表示されるように、情報表示パネル22を制御する。主CPU41は、普通図柄開始処理において決定した普通変動パターンに対応付けられた変動時間が経過すると、普通ゲームの終了を特定可能な普通終了コマンドを出力バッファに格納する。主CPU41は、普通図柄を確定停止表示させた後、つまり、普通ゲームの終了後、普通ゲームの変動間インターバル(例えば、1秒)を設定する。普通ゲームの変動間インターバルでは、普通ゲームの終了に伴って確定停止表示された普通図柄が確定停止表示され続ける。
【0091】
次に、主CPU41が行う普通当り処理について説明する。
普通当りの普通ゲームの終了後、主CPU41は、普通当り処理を行う。普通当り処理において主CPU41は、低ベース状態及び高ベース状態の何れであるかに応じて、普通当り遊技を生起させる制御を開始する。したがって、主CPU41は、普通当り処理を行うことにより、普通当りが付与される。例えば、普通当り処理において主CPU41は、高ベース状態である場合、高ベース状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。主CPU41は、低ベース状態である場合、低ベース状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放されるように、第1アクチュエータA1を制御する。高ベース状態であるときの開放態様は、低ベース状態であるときの開放態様に比して、1回の普通当り遊技において第2始動口27が開放される回数が多く、且つ、第2始動口27が開放される合計時間が長い。このため、高ベース状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合には、低ベース状態であるときの開放態様で第2始動口27が開放される場合に比して、第2始動口27へ遊技球を入球させることが容易である。即ち、高ベース状態であるときは、低ベース状態であるときに比して、第2始動口27への遊技球の入球に関する有利度が高い。
【0092】
次に、主CPU41が行う賞球処理について説明する。
第1始動センサSE1からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、第1始動口26に定められた数の賞球が払い出されるように制御する。第2始動センサSE2からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、第2始動口27に定められた数の賞球が払い出されるように制御する。カウントセンサSE3からの検知信号を入力した場合、主CPU41は、大入賞口29に定められた数の賞球が払い出されるように制御する。このように、主CPU41は、遊技球が入球した入賞口に対応付けられた数の遊技球が賞球として払い出されるように制御する。本実施形態では、主CPU41が賞球処理を行い、賞球としての遊技球が払い出されるように制御することによって、賞球が付与される。
【0093】
次に、副CPU51が制御プログラムに基づき実行する各種処理について説明する。
副CPU51は、低確率状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている副確率状態フラグに、非確変状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高確率状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている副確率状態フラグに、確変状態であることを特定可能な値を設定する。また、副CPU51は、低ベース状態コマンドを入力すると、副RWM53に記憶されている副ベース状態フラグに、低ベース状態であることを特定可能な値を設定する。副CPU51は、高ベース状態コマンドを入力すると、副ベース状態フラグに、高ベース状態であることを特定可能な値を設定する。その他、副CPU51は、回数コマンドを入力すると、当該コマンドから特定可能な大当り遊技終了後に高ベース状態に制御する特別ゲームの残り回数を特定可能に、副RWM53に記憶されている情報(以下、副回数情報と示す)を更新する。
【0094】
副CPU51は、演出モードを制御する。具体的に、副CPU51は、副ベース状態フラグに低ベース状態であることを特定可能な値が設定されているとき、通常モードに制御する。第1大当り遊技終了後、副CPU51は、チャンスモード又は確変モードに制御する。具体的に、大当りの奇数図柄組み合わせが確定停止表示されてから第1大当り遊技が付与されている場合、当該第1大当り遊技終了後、副CPU51は、確変モードに制御する。一方、大当りの偶数図柄組み合わせが確定停止表示されてから第1大当り遊技が付与されている場合、当該第1大当り遊技終了後、副CPU51は、チャンスモードに制御する。また、第1大当り遊技終了後においてチャンスモードに制御した場合、副CPU51は、チャンスモードにおいて100回の特別ゲームが終了すると、確変モードに制御する。第2大当り遊技の終了後、副CPU51は、チャンスモードに制御する。なお、第2大当り遊技終了後においてチャンスモードに制御し、当該チャンスモードにおいて100回の特別ゲームが終了すると、副ベース状態フラグに低ベース状態であることを特定可能な値が設定されることになるため、副CPU51は、通常モードに制御することとなる。
【0095】
副CPU51は、演出ゲームが行われるように、演出表示装置25を制御する。具体的に、副CPU51は、図柄コマンド及び変動パターンコマンドを入力すると、演出ゲームを実行させる制御を行う。副CPU51は、変動パターンコマンド及び図柄コマンドに基づいて、演出ゲームにおいて最終的に確定停止表示させる演出図柄による図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、入力した図柄コマンドから大当り図柄を特定する場合、演出図柄による大当りの図柄組み合わせを決定する。副CPU51は、入力した図柄コマンドからはずれ図柄を特定する場合、演出図柄によるはずれの図柄組み合わせを決定する。例えば、副CPU51は、入力した変動パターンコマンドからはずれリーチあり変動パターンを特定する場合、リーチを含むはずれの図柄組み合わせを決定する。一方、副CPU51は、入力した変動パターンコマンドからはずれリーチなし変動パターンを特定する場合、リーチを含まないはずれの図柄組み合わせを決定する。
【0096】
また、副CPU51は、変動パターンコマンドを入力すると、演出図柄を変動表示させるように、演出表示装置25を制御する。つまり、副CPU51は、演出ゲームを開始させる。そして、副CPU51は、所定のタイミングにおいて、決定した演出図柄による図柄組み合わせを一旦停止表示させる。その後、副CPU51は、終了コマンドの入力を契機に、演出図柄による図柄組み合わせを確定停止表示させる。なお、副CPU51は、終了コマンドとは関係なく、変動パターンから特定可能な変動時間を計時し、当該変動時間の経過を契機に図柄組み合わせを確定停止表示させてもよい。この場合、終了コマンドを省略してもよい。その他、変動パターンコマンドから特定可能な変動パターンがリーチ演出を含む変動パターンである場合、副CPU51は、リーチ演出が実行されるように、演出表示装置25を制御する。
【0097】
副CPU51は、大当り遊技中、大当り演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。具体的に、副CPU51は、オープニングコマンドを入力すると、オープニング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、ラウンドコマンドを入力すると、ラウンド演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。また、副CPU51は、1回目のラウンド遊技が開始されてから最終回のラウンド遊技が終了するまでの間、確定停止表示された大当りの図柄組み合わせが表示され、確定停止表示された大当りの図柄組み合わせを特定可能な情報が表示されるように、演出表示装置25を制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、エンディング演出が行われるように、装飾ランプ17、スピーカ18及び演出表示装置25のうち少なくとも1つを制御する。副CPU51は、エンディングコマンドを入力すると、大当り遊技終了後に制御される演出モードを特定可能な情報が表示されるように、演出表示装置25を制御する。
【0098】
先読みコマンドを入力した場合、副CPU51は、入力した先読みコマンドを副RWM53に記憶する。具体的に、第1先読みコマンドを入力した場合、副CPU51は、入力した第1先読みコマンドを副RWM53に記憶する。このとき、副CPU51は、第1先読みコマンドから特定可能な第1特別保留数に応じて、第1先読みコマンドの記憶順序を特定可能に副RWM53に記憶する。同様に、第2先読みコマンドを入力した場合、副CPU51は、入力した第2先読みコマンドを副RWM53に記憶する。このとき、副CPU51は、第2先読みコマンドから特定可能な第2特別保留数に応じて、第2先読みコマンドの記憶順序を特定可能に副RWM53に記憶する。
【0099】
副CPU51は、大当り遊技における1回目のラウンドコマンドを入力した場合、保留連演出の実行に関する保留連処理を行う。保留連処理において、副CPU51は、副RWM53に記憶されている第2先読みコマンドを参照し、大当りとなる第2特別ゲームが保留されているかについて特定する。このとき、保留中の第2特別ゲームが複数ある場合、副CPU51は、保留中の複数の第2特別ゲームのうち先に保留された第2特別ゲームから順に大当りとなる第2特別ゲームであるかを判定する。第1大当り遊技中、副CPU51は、先読みコマンドSC2~SC5の何れかである場合、大当りとなる第2特別ゲームであると判定する。一方、第2大当り遊技中、副CPU51は、先読みコマンドSC4,SC5の何れかである場合、大当りとなる第2特別ゲームであると判定する。そして、大当りとなる第2特別ゲームが保留されていることを特定した場合、副CPU51は、保留連演出において導出させる結果を決定する。また、大当りとなる第2特別ゲームが保留されていることを特定しなかった場合、副CPU51は、保留連演出において導出させる結果として失敗結果を決定する。
【0100】
副CPU51は、大当り遊技における1回目のラウンドコマンドを入力した場合、「保留内探索中!」の文字情報を演出表示装置25に表示させ、保留連演出の実行を開始させる。そして、保留連演出の実行を開始させてから所定の結果導出時間が経過すると、副CPU51は、導出させることを決定した結果が導出されるように演出表示装置25を制御する。成功結果を導出させた場合、副CPU51は、成功結果を導出させた後、次回確定画像JGを演出表示装置25に表示させる。副CPU51は、大当り遊技が終了するまでの間、次回確定画像JGが表示されるように演出表示装置25を制御する。次回確定画像JGの表示は、大当り遊技の終了に伴って終了する。
【0101】
本実施形態では、発光手段としての装飾ランプ17を副CPU51が制御することにより、発光手段を制御可能な発光制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、音出力手段としてのスピーカ18を副CPU51が制御することにより、音出力手段を制御可能な音出力制御手段としての機能が実現される。本実施形態では、表示手段としての演出表示装置25を副CPU51が制御することにより、表示手段を制御可能な表示制御手段としての機能が実現される。
【0102】
遊技機10では、遊技を進行することが不能な遊技不能状態としての進行不能状態に制御される場合がある。即ち、遊技機10は、遊技を進行することが不能な遊技不能状態に制御可能である。遊技機10では、最大差数が計数される。そして、遊技機10では、最大差数が規定値に達した場合、進行不能状態に制御される。本実施形態では、最大差数が規定値に達することによって遊技不能条件が成立可能である。なお、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、当該大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。大当り遊技中に最大差数が規定値に達しなければ、当該大当り遊技の終了後には、進行不能状態に制御されない。この場合、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されないため、当該大当り遊技の終了後、再び大当り遊技が付与されることを期待して、遊技者は、遊技を継続することができる。つまり、遊技機10は、大当り遊技中に遊技不能条件が成立しなければ、その大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与可能である。
【0103】
なお、遊技機10では、特別ゲームの実行中に最大差数が規定値に達した場合、当該特別ゲームの終了を待たず、進行不能状態に制御される。このとき、特別ゲームを実行している途中で進行不能状態に制御されるため、実行されていた特別ゲームは、強制的に終了することとなる。このとき、実行されていた特別ゲームが大当りとなる特別ゲームであったとしても、進行不能状態に制御されると、その特別ゲームが大当りとなることによって付与されるはずの大当り遊技は付与されない。
【0104】
遊技機10は、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを遊技者が特定可能なコンプリート機能作動予告(不能予告演出)を実行可能である。コンプリート機能作動予告は、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを示唆又は報知する演出に相当する。コンプリート機能作動予告は、当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されることを特定可能な演出ともいえる。このため、コンプリート機能作動予告が実行された場合には、大当り遊技終了後に特別ゲームが実行されないこと、つまり、次の特別ゲームが実行されないことを特定することができる。このため、コンプリート機能作動予告が実行されることは、次の変動ゲームが実行されないことを特定可能な報知が実行されることと捉えることができる。同様に、コンプリート機能作動予告が実行された場合には、次の大当り遊技が付与されないこと、つまり、次の当り遊技が付与されないことを特定することができる。このため、コンプリート機能作動予告が実行されることは、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が実行されることと捉えることができる。
【0105】
図8(a)に示すように、遊技機10では、「大当り遊技終了後に遊技が停止します」という文字情報を含む停止予告画像TYを演出表示装置25において表示することにより、コンプリート機能作動予告を実行する。コンプリート機能作動予告は、大当り遊技の終了に伴って終了する。つまり、停止予告画像TYの表示は、大当り遊技の終了に伴って終了する。したがって、停止予告画像TYの表示は、進行不能状態に制御されるよりも前に終了する。コンプリート機能作動予告は、演出表示装置25でのみ実行することに限らず、例えば、演出表示装置25、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち一部又は全部の演出装置において実行するようにしてもよい。コンプリート機能作動予告は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、演出表示装置25において実行される。コンプリート機能作動予告が実行された場合、当該コンプリート機能作動予告は、少なくとも電力供給が遮断されるまでの間、継続して実行される。
【0106】
遊技機10は、最大差数が規定値に近づいていることを遊技者が特定可能なコンプリート機能作動警告(到達予告演出)を実行可能である。コンプリート機能作動警告は、最大差数が規定値に近づいていることを報知する演出に相当する。コンプリート機能作動警告は、最大差数が規定値に達するまでの残りの値が所定の予告開始値未満となった場合、演出表示装置25において実行される。つまり、コンプリート機能作動警告は、最大差数が規定値に達するまでの残りの値が予告開始値を下回ると演出表示装置25において実行される。コンプリート機能作動警告が実行された場合、当該コンプリート機能作動警告は、最大差数が規定値に達するまでの間、継続して実行される。遊技機10では、例えば、「まもなく、最大差数が規定値に到達します」という文字情報を含む画像を演出表示装置25において表示することにより、コンプリート機能作動警告を実行する。コンプリート機能作動警告は、演出表示装置25でのみ実行することに限らず、例えば、演出表示装置25、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち一部又は全部の演出装置において実行するようにしてもよい。以下の説明では、最大差数が規定値に達するまでの残りの値を「残り到達差数」と示す。
【0107】
遊技機10では、コンプリート機能作動警告が実行されていないときにおいて、残り到達差数が予告開始値を下回ると、コンプリート機能作動警告の実行が開始される。しかし、遊技機10では、残り到達差数が予告開始値を下回ってコンプリート機能作動警告の実行が開始された後、残り到達差数が予告開始値を上回ったとしてもコンプリート機能作動警告の実行が終了しない場合がある。具体的に、遊技機10では、残り到達差数が予告開始値を下回ってコンプリート機能作動警告が実行された後、残り到達差数が予告開始値以上となったとしても、残り到達差数が予告終了値に達するまでの間、継続して実行される。なお、本実施形態では、予告開始値を「500」とし、予告終了値を「1000」としている。
【0108】
遊技機10は、進行不能状態に制御されたことを遊技者が特定可能なコンプリート機能作動報知(不能報知演出)を実行可能である。コンプリート機能作動報知は、進行不能状態に制御されたことを報知する演出に相当する。コンプリート機能作動報知は、進行不能状態に制御された場合、演出表示装置25において実行される。本実施形態において、コンプリート機能作動報知が実行されることは、遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知が実行されることに相当する。このように、演出表示装置25は、進行不能状態に制御されているとき、進行不能状態に制御されていることを特定可能な報知を実行可能である。即ち、報知手段は、遊技不能状態に制御されているとき、遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知を実行可能である。
【0109】
図8(b)に示すように、遊技機10では、「本日の遊技は終了しました」という文字情報を含む停止報知画像THを演出表示装置25において表示することにより、コンプリート機能作動報知を実行する。コンプリート機能作動報知は、演出表示装置25でのみ実行することに限らず、例えば、演出表示装置25、装飾ランプ17及びスピーカ18のうち一部又は全部の演出装置において実行するようにしてもよい。コンプリート機能作動報知が実行された場合、当該コンプリート機能作動報知は、少なくとも電力供給が遮断されるまでの間、継続して実行される。
【0110】
遊技機10では、大当り遊技中、最大差数が規定値に達する前にコンプリート機能作動警告が実行され、最大差数が規定値に達するとコンプリート機能作動予告が実行されることとなる。このため、演出表示装置25では、コンプリート機能作動警告と、コンプリート機能作動予告と、は並行して実行されない。また、遊技機10では、大当り遊技中でないとき、最大差数が規定値に達する前にコンプリート機能作動警告が実行され、最大差数が規定値に達すると進行不能状態に制御されることでコンプリート機能作動報知が実行されることとなる。このため、演出表示装置25では、コンプリート機能作動警告と、コンプリート機能作動報知と、は並行して実行されない。また、遊技機10では、大当り遊技中に最大差数が規定値に達するとコンプリート機能作動予告が実行され、大当り遊技が終了すると進行不能状態に制御されることでコンプリート機能作動報知が実行されることとなる。このため、演出表示装置25では、コンプリート機能作動予告と、コンプリート機能作動報知と、は並行して実行されない。
【0111】
ここで、主CPU41が行う最大差数情報処理について説明する。
最大差数情報処理は、最大差数を計数する処理に相当する。なお、最大差数を特定可能な情報(以下、最大差数情報と示す)は、主RWM43に記憶される。最大差数情報は、最大差数を特定可能な値であり、最大差数そのものである。最大差数情報処理において主CPU41は、最大差数情報を更新し、最大差数を計数する。最大差数は、遊技媒体が付与されることに伴って変化可能な特定値に相当する。
【0112】
最大差数情報処理において、主CPU41は、賞球としての遊技球が払い出されるように制御した場合、払い出した遊技球の個数を最大差数情報から特定可能な値に加算し、最大差数情報を更新する。即ち、主CPU41は、賞球を付与する場合、賞球の付与に伴って、最大差数情報を更新する。主CPU41は、アウトセンサSE5からの検知信号を入力した場合、最大差数情報から特定可能な値から1減算し、最大差数情報を更新する。但し、減算前の最大差数情報から特定可能な値が0である場合、主CPU41は、最大差数情報を更新しない。主CPU41は、最大差数情報を更新した場合、更新後の最大差数を特定可能な制御情報(以下、最大差数コマンドと示す)を出力バッファに格納する。以上のように、最大差数は、付与された賞球の数と、アウト球(有効球)の数と、に基づいて計数される。このように、最大差数は、遊技の進行に伴って変化可能な値である。
【0113】
次に、図9に基づき、主CPU41が行う進行不能処理について説明する。
進行不能処理において主CPU41は、主RWM43に進行不能済情報が記憶されているかを判定する(ステップS101)。進行不能済情報は、進行不能状態に制御されている状況下において主RWM43に記憶される情報に相当する。進行不能済情報が記憶されている場合(ステップS101;YES)、主CPU41は、特定不能コマンドを出力バッファに格納し、副基板50へ出力する(ステップS102)。その後、主CPU41は、ループ処理を行う。この結果、電力供給が遮断されるまでの間、主CPU41は、ループ処理を行うこととなる。
【0114】
ループ処理が行われている状態は、遊技を進行することが不能な進行不能状態となる。例えば、ループ処理が行われている状態では、特別図柄入力処理が行われないため、始動口26,27へ遊技球が入球したとしても特別ゲームの実行が保留されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、特別図柄開始処理が行われないため、特別ゲームが実行されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、賞球処理が行われないため、始動口26,27及び大入賞口29の何れに遊技球が入球したとしても賞球が付与されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、大当り処理が行われないため、大当り遊技の付与が開始されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、普通ゲームに係る処理が行われない。このため、例えば、ループ処理が行われている状態では、普通ゲームの実行が保留されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、普通ゲームが実行されない。例えば、ループ処理が行われている状態では、普通当り遊技が付与されない。因みに、遊技機10では、進行不能状態に制御されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って主RWM43の記憶内容の少なくとも一部を初期化する初期化処理が実行されることなく復帰した場合、ステップS101の判定結果が肯定となり、進行不能状態に再び制御されることとなる。
【0115】
一方、進行不能済情報が記憶されていない場合(ステップS101;NO)、主CPU41は、主RWM43に進行不能予定情報が記憶されているかを判定する(ステップS103)。進行不能予定情報は、進行不能状態となることが決定されている一方、大当り遊技中であることから進行不能状態に制御されていない状況下において主RWM43に記憶される情報に相当する。
【0116】
進行不能予定情報が記憶されている場合(ステップS103;YES)、主CPU41は、大当り遊技が付与されているときかを判定する(ステップS104)。大当り遊技が付与されているときである場合(ステップS104;YES)、主CPU41は、進行不能処理を終了する。一方、大当り遊技が付与されているときでない場合(ステップS104;NO)、主CPU41は、進行不能済情報を主RWM43に記憶する(ステップS105)。続いて、主CPU41は、特定不能コマンドを出力バッファに格納し、副基板50へ出力する(ステップS106)。その後、主CPU41は、ループ処理を行う。この結果、ステップS102の処理が行われた後と同様、電力供給が遮断されるまでの間、主CPU41は、ループ処理を行うこととなる。ループ処理が行われている状態は、遊技を進行することが不能な進行不能状態となる。
【0117】
一方、進行不能予定情報が記憶されていない場合(ステップS103;NO)、主CPU41は、最大差数が規定値に達しているかを判定する(ステップS107)。遊技機10では、規定値を「95000」としている。このため、ステップS107において主CPU41は、主RWM43の最大差数情報から特定可能な最大差数が、95000に達したかを判定する。そして、最大差数が規定値に達していない場合(ステップS107;NO)、主CPU41は、進行不能処理を終了する。
【0118】
最大差数が規定値に達している場合(ステップS107;YES)、主CPU41は、大当り遊技が付与されているときかを判定する(ステップS108)。大当り遊技が付与されているときである場合(ステップS108;YES)、主CPU41は、進行不能予定情報を主RWM43に記憶する(ステップS109)。続いて、主CPU41は、特定予定コマンドを出力バッファに格納し、副基板50へ出力する(ステップS110)。その後、主CPU41は、進行不能処理を終了する。
【0119】
一方、大当り遊技が付与されているときでない場合(ステップS108;NO)、主CPU41は、進行不能済情報を主RWM43に記憶する(ステップS111)。続いて、主CPU41は、特定不能コマンドを出力バッファに格納し、副基板50へ出力する(ステップS112)。その後、主CPU41は、ループ処理を行う。この結果、ステップS102の処理が行われた後及びステップS106の処理が行われた後と同様、電力供給が遮断されるまでの間、主CPU41は、ループ処理を行うこととなる。ループ処理が行われている状態は、遊技を進行することが不能な進行不能状態となる。
【0120】
以上のように、遊技機10では、主CPU41によってループ処理が行われることにより、進行不能状態に制御される。本実施形態では、主CPU41がループ処理を行うことによって、遊技を進行することが不能な遊技不能状態に制御可能な不能状態制御手段としての機能が実現される。そして、遊技機10では、最大差数が規定値に達したことを契機として進行不能状態に制御される場合がある。つまり、主CPU41は、最大差数が規定値に達したことを契機として進行不能状態に制御可能である。特に、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、当該大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される。つまり、主CPU41は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合、当該大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御可能である。即ち、不能状態制御手段は、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立した場合、当該当り遊技の終了後に遊技不能状態に制御可能である。そして、遊技不能条件は、最大差数が規定値に達することによって成立可能である。即ち、本実施形態において、遊技不能条件は、遊技媒体が付与されることに伴って変化可能な特定値が規定値に達することによって成立可能である。
【0121】
次に、副CPU51が行う最大差数情報更新処理について説明する。
最大差数情報更新処理において、副CPU51は、最大差数コマンドを入力した場合、副用最大差数情報を更新する。具体的に、副CPU51は、最大差数コマンドを入力した場合、当該最大差数コマンドから最大差数を特定する。そして、副CPU51は、特定した最大差数を特定可能な副用最大差数情報に更新する。副用最大差数情報は、副RWM53に記憶されている。
【0122】
次に、副CPU51が行うコンプリート機能作動予告処理について説明する。
コンプリート機能作動予告処理において、副CPU51は、特定予定コマンドを入力したか判定する。特定予定コマンドを入力していない場合、副CPU51は、コンプリート機能作動予告処理を終了する。一方、特定予定コマンドを入力した場合、副CPU51は、コンプリート機能作動予告の実行が開始されるように演出表示装置25を制御する。遊技機10では、コンプリート機能作動予告の実行が開始されてから電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰した場合、コンプリート機能作動予告が再び実行される。このとき、復帰後のコンプリート機能作動予告の実行態様は、電力供給が遮断される前のコンプリート機能作動予告の実行態様と同じであってもよいし、異ならせてもよい。例えば、復帰後にコンプリート機能作動予告が実行されたときに演出表示装置25に表示される背景画像は、電力供給が遮断される前にコンプリート機能作動予告が実行されていたときに演出表示装置25に表示される背景画像と同じであってもよいし、異ならせてもよい。なお、コンプリート機能作動予告の実行が開始されてから電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰したとしても、コンプリート機能作動予告の実行が再開されないようにしてもよい。
【0123】
次に、副CPU51が行うコンプリート機能作動警告処理について説明する。
コンプリート機能作動警告処理において、副用最大差数情報を更新したか判定する。副用最大差数情報を更新していない場合、副CPU51は、コンプリート機能作動警告処理を終了する。副用最大差数情報を更新した場合、副CPU51は、コンプリート機能作動警告を実行していないときにおいて、更新後の副用最大差数情報から特定可能な最大差数が94500を超えた場合、コンプリート機能作動警告の実行が開始されるように演出表示装置25を制御する。更新後の副用最大差数情報から特定可能な最大差数が94500を超えた場合とは、残り到達差数が予告開始値である500を下回った場合に相当する。なお、副CPU51は、更新後の副用最大差数情報から特定可能な最大差数が94500以下となった場合であっても、コンプリート機能作動警告の実行を終了させない。副CPU51は、コンプリート機能作動警告を実行しているときにおいて、更新後の副用最大差数情報から特定可能な最大差数が94000以下となった場合、コンプリート機能作動警告の実行を終了させる。因みに、副CPU51は、特定不能コマンドを入力した場合、コンプリート機能作動警告の実行を終了させる。遊技機10では、電力供給が遮断されると、最大差数が初期化される。このため、遊技機10では、コンプリート機能作動警告の実行が開始されてから電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰したとしても、コンプリート機能作動警告の実行が再開されない。なお、コンプリート機能作動警告の実行が開始されてから電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰した場合、コンプリート機能作動警告が再び実行されるようにしてもよい。このとき、復帰後のコンプリート機能作動警告の実行態様は、電力供給が遮断される前のコンプリート機能作動警告の実行態様と同じであってもよいし、異ならせてもよい。例えば、復帰後にコンプリート機能作動警告が実行されたときに演出表示装置25に表示される背景画像は、電力供給が遮断される前にコンプリート機能作動警告が実行されていたときに演出表示装置25に表示される背景画像と同じであってもよいし、異ならせてもよい。
【0124】
次に、副CPU51が行うコンプリート機能作動報知処理について説明する。
コンプリート機能作動報知処理において、副CPU51は、特定不能コマンドを入力したか判定する。特定不能コマンドを入力していない場合、副CPU51は、コンプリート機能作動報知処理を終了する。特定不能コマンドを入力した場合、副CPU51は、コンプリート機能作動報知の実行が開始されるように演出表示装置25に制御する。遊技機10では、コンプリート機能作動報知の実行が開始されてから電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰した場合、コンプリート機能作動報知が再び実行される。このとき、復帰後のコンプリート機能作動報知の実行態様は、電力供給が遮断される前のコンプリート機能作動報知の実行態様と同じであってもよいし、異ならせてもよい。例えば、復帰後にコンプリート機能作動報知が実行されたときに演出表示装置25に表示される背景画像は、電力供給が遮断される前にコンプリート機能作動報知が実行されていたときに演出表示装置25に表示される背景画像と同じであってもよいし、異ならせてもよい。なお、コンプリート機能作動報知の実行が開始されてから電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰したとしても、コンプリート機能作動報知の実行が再開されないようにしてもよい。
【0125】
因みに、遊技機10では、保留連演出の実行中に電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰したとしても、保留連演出の実行が再開されない。例えば、遊技機10では、次回確定画像JGが表示されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰したとしても、次回確定画像JGの表示が再開されない。しかし、保留連演出の実行中に電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰した場合、保留連演出が再び実行されるようにしてもよい。例えば、次回確定画像JGが表示されているときに電力供給が遮断された後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰した場合、次回確定画像JGが再び表示されるようにしてもよい。このとき、復帰後の次回確定画像JGの表示態様は、電力供給が遮断される前の次回確定画像JGの表示態様と同じであってもよいし、異ならせてもよい。例えば、復帰後に次回確定画像JGが表示されたときに演出表示装置25に表示される背景画像は、電力供給が遮断される前に次回確定画像JGが表示されていたときに演出表示装置25に表示される背景画像と同じであってもよいし、異ならせてもよい。例えば、保留連演出が実行されているときに最大差数が規定値に達した後、電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰した場合、保留連演出の実行が再開されないようにしてもよい。一方、保留連演出が実行されているときに最大差数が規定値に達した後に電力供給が遮断され、その後、電力供給が開始されたことに伴って初期化処理が実行されることなく復帰した場合、コンプリート機能作動予告が再び実行されるようにしてもよい。
【0126】
遊技機10では、最大差数が規定値に達した場合、進行不能状態に制御される。そして、遊技機10では、大当り遊技中に最大差数が規定値に達した場合、当該大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されず、大当り遊技終了後に進行不能状態に制御されることとなる。このため、遊技者の中には、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しそうな場合、つまり、進行不能状態に制御されそうな場合、故意に大当り遊技中に遊技球を発射させないなどして、最大差数が規定値に達しないようにする遊技者の存在も考えられる。このように、進行不能状態に制御されることを故意に回避するような行為が行われる場合には、最大差数が規定値に達することによって進行不能状態に制御する目的が達成されず、適切に制御することができない虞がある。
【0127】
遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合には、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与可能となっている。これにより、例えば、進行不能状態に制御されることを故意に回避するような行為が行われたとしても、再び付与された大当り遊技中に最大差数が規定値に達するようにすることができる。このように、本実施形態は、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況であったにもかかわらず、当該当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立しなかった場合には、当り遊技の終了後に再び当り遊技を付与可能である。
【0128】
更に、遊技機10では、この再び付与された大当り遊技中にも最大差数が規定値に達しなかった場合、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与可能となっている。このように、本実施形態では、当り遊技の終了後に再び当り遊技が付与された後、当該当り遊技においても遊技不能条件が成立しなかった場合、当り遊技の終了後に再び当り遊技を付与可能である。つまり、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合には、大当り遊技終了後から繰り返し大当り遊技を付与可能となっている。このように、遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合には、大当り遊技終了後、最大差数が規定値に達するまで、複数回の大当り遊技を付与可能となっている。即ち、本実施形態は、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況であったにもかかわらず、当該当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立しなかった場合には、当り遊技終了後、遊技不能条件が成立するまで、複数回の大当り遊技を付与可能となっている。
【0129】
因みに、遊技機10では、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与する場合、保留されている第2特別ゲームの中に大当りとなる第2特別ゲームが存在すれば、当該第2特別ゲームが大当りとなった場合に付与される大当り遊技が付与されることとなる。つまり、遊技機10では、大当りとなる第2特別ゲームが保留されている場合、当該特別ゲームの終了後に付与される種類の大当り遊技を、最大差数が規定値に達しなかった当り遊技の終了後に付与可能である。即ち、本実施形態は、当りとなる変動ゲームが保留されている場合、当該変動ゲームの終了後に付与される種類の当り遊技を、遊技不能条件が成立しなかった当り遊技の終了後に付与可能である。したがって、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況であったにもかかわらず、当該当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立しなかった場合において、当りとなる変動ゲームが保留されている場合、当該変動ゲームの終了後に付与される種類の当り遊技を、遊技不能条件が成立しなかった当り遊技の終了後に付与可能である。なお、遊技機10では、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与する場合、保留されている第2特別ゲームの中に大当りとなる第2特別ゲームが存在しなければ、付与されていた大当り遊技と同じ種類の大当り遊技が付与されることとなる。
【0130】
遊技機10では、大当り遊技における増加期待数と、最大差数が規定値に達するまでの残りの値に相当する残り到達差数と、に基づき、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であるかについて判断される。具体的に、遊技機10では、残り到達差数が、これから付与する大当り遊技における増加期待数以下である場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判断される。例えば、遊技機10では、第1大当り遊技における増加期待数は「1300個」である。このため、遊技機10では、残り到達差数が1300以下であるときに第1大当り遊技が付与された場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判断される。一方、遊技機10では、残り到達差数が1300よりも多いときに第1大当り遊技が付与された場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判断されない。同様に、遊技機10では、第2大当り遊技における増加期待数は「650個」である。このため、遊技機10では、残り到達差数が650以下であるときに第2大当り遊技が付与された場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判断される。一方、遊技機10では、残り到達差数が650よりも多いときに第2大当り遊技が付与された場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判断されない。
【0131】
なお、増加期待数と、残り到達差数と、に基づき、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であるかについて判断しなくてもよい。例えば、獲得推定出玉と、残り到達差数と、に基づき、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であるかについて判断してもよい。例えば、遊技機10では、残り到達差数が、これから付与する大当り遊技における獲得推定出玉以下である場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判断されるようにしてもよい。その他、残り到達差数が所定数以下であるときに大当り遊技が付与される場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判断されるようにしてもよい。ここでいう「所定数」は、例えば、最も獲得推定出玉が少ない種類の大当り遊技(本実施形態でいえば、第2大当り遊技)における獲得推定出玉であってもよいし、最も獲得推定出玉が少ない種類の大当り遊技における増加期待数であってもよい。また、ここでいう「所定数」は、例えば、最も獲得推定出玉が多い種類の大当り遊技(本実施形態でいえば、第1大当り遊技)における獲得推定出玉であってもよいし、最も獲得推定出玉が多い種類の大当り遊技における増加期待数であってもよい。また、ここでいう「所定数」は、大当り遊技における獲得推定出玉や大当り遊技における増加期待数に基づくものでなくてもよく、例えば、予め決められた値(例えば、500)であってもよいし、1回のラウンド遊技における獲得推定出玉(又は、増加期待数)であってもよい。
【0132】
遊技機10では、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合において、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与された場合、当該大当り遊技中に発射促進演出が演出表示装置25にて実行される。本実施形態は、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況であったにもかかわらず、当該当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立しなかった場合には、当り遊技の終了後に再び当り遊技を付与可能であり、当該当り遊技中に発射促進演出を実行可能である。
【0133】
図10に示すように、遊技機10では、右方向を指し示す矢印を模した右矢印画像RGが表示され、発射促進演出が実行される。右矢印画像RGは、「右打ちしてください」という文字情報を含んでいる。発射促進演出は、遊技者が操作可能な発射ハンドル16の操作を促す演出に相当する。また、発射促進演出は、遊技者が操作可能な発射ハンドル16の操作をナビゲーションする(案内する)演出に相当する。発射促進演出は、遊技者が操作可能な操作手段の操作に関する操作演出に相当する。また、発射促進演出は、遊技球を発射することを促す演出に相当する。この発射促進演出を実行することにより、発射された遊技球が大入賞口29へ入球し、結果的に最大差数が規定値に達するように促すことができる。本実施形態における発射促進演出は、右打ちを促す右打ち促進演出ともいえる。なお、発射促進演出は、大当り遊技の終了に伴って、終了する。このため、大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御される場合、演出表示装置25では、発射促進演出の実行が終了した後、コンプリート機能作動報知が実行される。したがって、演出表示装置25では、発射促進演出と、コンプリート機能作動報知と、が並行して実行されない。
【0134】
ここで、「大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合に、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与可能」とするための制御について、説明する。
【0135】
主CPU41は、大当り処理を行う場合、つまり、大当り遊技を付与する場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であるかを判定する。このとき、主CPU41は、第1大当り遊技を付与する場合、主RWM43の最大差数情報から特定可能な最大差数が「93700(=95000-1300)」以上である場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判定する。一方、主CPU41は、第1大当り遊技を付与する場合、主RWM43の最大差数情報から特定可能な最大差数が「93700」未満である場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況でないと判定する。同様に、主CPU41は、第2大当り遊技を付与する場合、主RWM43の最大差数情報から特定可能な最大差数が「94350(=95000-650)」以上である場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判定する。一方、主CPU41は、第2大当り遊技を付与する場合、主RWM43の最大差数情報から特定可能な最大差数が「94350」未満である場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況でないと判定する。そして、主CPU41は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判定した場合、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったことを特定可能な情報(以下、不能想定情報と示す)を主RWM43に記憶する。但し、主CPU41は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況でないと判定した場合、不能想定情報を主RWM43に記憶しない。
【0136】
次に、図11に基づき、主CPU41が行う回避抑制処理について説明する。回避抑制処理は、大当り遊技の終了に伴って行われる。
回避抑制処理において主CPU41は、主RWM43に不能想定情報が記憶されているかを判定する(ステップS201)。不能想定情報が記憶されていない場合(ステップS201;NO)、主CPU41は、回避抑制処理を終了する。一方、不能想定情報が記憶されていない場合(ステップS201;YES)、主CPU41は、主RWM43に進行不能予定情報が記憶されているかを判定する(ステップS202)。ステップS202において主CPU41は、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況において当該大当り遊技中に最大差数が規定値に達したかを判定する。そして、進行不能予定情報が記憶されている場合(ステップS202;YES)、主CPU41は、回避抑制処理を終了する。
【0137】
進行不能予定情報が記憶されていない場合(ステップS202;NO)、主CPU41は、保留内に大当りとなる第2特別ゲームが存在するかを判定する(ステップS203)。ステップS203において主CPU41は、主RWM43に記憶されている第2先読みコマンドを参照し、大当りとなる第2特別ゲームが保留されているかについて特定する。このとき、保留中の第2特別ゲームが複数ある場合、主CPU41は、保留中の複数の第2特別ゲームのうち先に保留された第2特別ゲームから順に大当りとなる第2特別ゲームであるかを判定する。第1大当り遊技中であった場合、主CPU41は、先読みコマンドSC2~SC5の何れかである場合、大当りとなる第2特別ゲームであると判定する。一方、第2大当り遊技中であった場合、主CPU41は、先読みコマンドSC4,SC5の何れかである場合、大当りとなる第2特別ゲームであると判定する。
【0138】
そして、保留内に大当りとなる第2特別ゲームが存在する場合(ステップS203;YES)、主CPU41は、強制的に大当り遊技を付与することを特定可能な情報(以下、強制大当り情報と示す)を主RWM43に記憶し(ステップS204)、回避抑制処理を終了する。ステップS204において、主CPU41は、保留されている大当りとなる第2特別ゲームが大当りとなった場合に付与される大当りの種類を特定し、当該大当りの種類を特定可能な強制大当り情報を主RWM43に記憶する。
【0139】
ステップS204において主CPU41は、第1大当り遊技中であった場合、ステップS203において大当りとなる第2特別ゲームとして特定した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC2,SC4の何れかであれば、第1大当りを大当りとなった場合に付与される大当りの種類として特定する。一方、ステップS204において主CPU41は、第1大当り遊技中であった場合、ステップS203において大当りとなる第2特別ゲームとして特定した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC3,SC5の何れかであれば、第2大当りを大当りとなった場合に付与される大当りの種類として特定する。同様に、ステップS204において主CPU41は、第2大当り遊技中であった場合、ステップS203において大当りとなる第2特別ゲームとして特定した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC4であれば、第1大当りを大当りとなった場合に付与される大当りの種類として特定する。一方、ステップS204において主CPU41は、第2大当り遊技中であった場合、ステップS203において大当りとなる第2特別ゲームとして特定した第2特別ゲームに対応する先読みコマンドが先読みコマンドSC5であれば、第2大当りを大当りとなった場合に付与される大当りの種類として特定する。なお、主CPU41は、保留中の第2特別ゲームの中に大当りとなる第2特別ゲームが複数存在する場合、先に保留された第2特別ゲームが大当りとなった場合に付与される大当りの種類を特定する。
【0140】
一方、保留内に大当りとなる第2特別ゲームが存在しない場合(ステップS203;NO)、主CPU41は、強制大当り情報を主RWM43に記憶し(ステップS205)、回避抑制処理を終了する。ステップS205において、主CPU41は、付与していた大当り遊技の種類と同じ種類を特定可能な強制大当り情報を主RWM43に記憶する。
【0141】
そして、主CPU41は、強制大当り情報が主RWM43に記憶されている場合、大当り処理を行い、大当り遊技を付与する。このとき、主CPU41は、強制大当り情報から大当りの種類と特定し、特定した大当り遊技を付与する。このとき、遊技機10では、大当り遊技終了後から変動間インターバルが経過すると、強制大当り情報が記憶されていることに基づき、大当り遊技が付与されることとなる。また、強制大当り情報が記憶されていることに基づいて大当り遊技を付与した場合、主CPU41は、強制大当り情報が記憶されていることに基づいて大当り遊技が付与されたことを特定可能な制御情報(以下、強制大当りコマンドと示す)を出力バッファに格納する。
【0142】
強制大当りコマンドを入力した場合、副CPU51は、大当り遊技中、発射促進演出の実行が開始されるように演出表示装置25を制御する。また、副CPU51は、大当り遊技の終了に伴って、発射促進演出を終了させる。
【0143】
遊技機10では、大当り遊技中、保留連演出を実行可能である。この保留連演出において成功結果が導出されると、次回確定画像JGが演出表示装置25に次回確定画像JGが表示され、次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となる。しかし、前述したように、遊技機10では、大当り遊技中に最大差数が規定値に達した場合、当該大当り遊技終了後に進行不能状態に制御される。このような場合、次の大当り遊技が付与されるはずであったにもかかわらず、次の大当り遊技が付与されないまま、進行不能状態に制御されてしまう。この結果、次の大当り遊技が付与されることを期待していた遊技者を落胆させてしまう虞がある。だからといって、最大差数が規定値に達しているにもかかわらず、進行不能状態に制御しないようにするなどしては、適切に制御することができない。
【0144】
遊技機10では、大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合には、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が演出表示装置25において実行される。このように、本実施形態では、当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立した場合には、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が報知手段において実行される。
【0145】
具体的に、図12に示すように、遊技機10では、「次回大当りは、付与されないこととなりました」という文字情報を含むキャンセル画像CNが演出表示装置25に表示され、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が実行される。また、遊技機10では、バツ印を模したバツ画像NGが次回確定画像JGに重なるように演出表示装置25において表示され、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が実行される。遊技機10では、キャンセル画像CNの表示と、バツ画像NGの表示と、により、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が実行されるように構成しているが、何れか一方のみを採用してもよい。なお、図12に示すように、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が実行されるときには、最大差数が規定値に達していることから、演出表示装置25には、停止予告画像TYが表示されることとなる。したがって、演出表示装置25には、キャンセル画像CNと、停止予告画像TYと、が並行して表示されることがある。同様に、演出表示装置25には、バツ画像NGと、停止予告画像TYと、が並行して表示されることがある。
【0146】
遊技機10において、キャンセル画像CNの表示は、大当り遊技の終了に伴って終了する。このため、キャンセル画像CNの表示は、進行不能状態に制御されるよりも前に終了する。同様に、遊技機10において、バツ画像NGの表示は、大当り遊技の終了に伴って終了する。このため、バツ画像NGの表示は、進行不能状態に制御されるよりも前に終了する。このように、本実施形態において、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知は、遊技不能状態に制御されるよりも前に終了する。
【0147】
以上のように、キャンセル画像CNの表示は、進行不能状態に制御されるよりも前に終了する。このため、停止報知画像THが表示されるコンプリート機能作動報知が実行されるよりも前に、キャンセル画像CNの表示が終了することとなる。このため、演出表示装置25では、キャンセル画像CNの表示と、停止報知画像THの表示と、が並行して実行されない。同様に、バツ画像NGの表示は、進行不能状態に制御されるよりも前に終了する。このため、停止報知画像THが表示されるコンプリート機能作動報知が実行されるよりも前に、バツ画像NGの表示が終了することとなる。このため、演出表示装置25では、バツ画像NGの表示と、停止報知画像THの表示と、が並行して実行されない。このように、本実施形態において、報知手段では、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知と、遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知と、が並行して実行されない。
【0148】
次に、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知に関する制御について、説明する。
特定予定コマンドを入力した場合、副CPU51は、付与中の大当り遊技における保留連演出において成功結果を導出させているかを判定する。付与中の大当り遊技における保留連演出において成功結果を導出させていない場合、副CPU51は、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知を実行させない。なお、副CPU51は、付与中の大当り遊技における保留連演出において成功結果を導出させる前であれば、保留連演出の結果を決定する際に、失敗結果を決定する。これにより、既に最大差数が規定値に達した後に、保留連演出において成功結果が導出されることを抑制することができる。
【0149】
付与中の大当り遊技における保留連演出において成功結果を導出させている場合、副CPU51は、キャンセル画像CNが表示されるように演出表示装置25を制御する。同様に、付与中の大当り遊技における保留連演出において成功結果を導出させている場合、副CPU51は、バツ画像NGが表示されるように演出表示装置25を制御する。このとき、副CPU51は、既に表示させている次回確定画像JGに重なるようにバツ画像NGが表示されるように演出表示装置25を制御する。
【0150】
また、キャンセル画像CNを表示させた後、副CPU51は、大当り遊技の終了に伴って、キャンセル画像CNの表示を終了させる。同様に、バツ画像NGを表示させた後、副CPU51は、大当り遊技の終了に伴って、バツ画像NGの表示を終了させる。
【0151】
ここで、図13に基づき、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合の一例について、説明する。
【0152】
図13に示すように、残り到達差数が500であるタイミングt11において、第1大当り遊技が付与されたとする。この場合、残り到達差数が第1大当り遊技における増加期待数「1300」以下であるため、タイミングt11において付与される第1大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であると判定される。しかし、第1大当り遊技中において最大差数が規定値に達することなく、残り到達差数が「200」であったとする。この場合、第1大当り遊技が終了した後のタイミングt12において、再び大当り遊技が付与されることとなる。このとき、保留されている第2特別ゲームの中に大当りとなる第2特別ゲームが存在し、且つ、当該大当りとなる第2特別ゲームの終了後に第2大当り遊技が付与される場合、タイミングt12では、第2大当り遊技が付与される。そして、このタイミングt12において付与された第2大当り遊技において遊技球が発射されず、最大差数が規定値に達しなかった場合には、タイミングt13において、再び第2大当り遊技が付与されることとなる。このように、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合には、その後、繰り返し大当り遊技が強制的に付与される場合がある。
【0153】
そして、タイミングt13において付与された第2大当り遊技中のタイミングt14において最大差数が規定値に達した場合には、タイミングt13において付与された第2大当り遊技がタイミングt15において終了すると、その後、進行不能状態に制御される。このように、大当り遊技中に最大差数が規定値に達した場合、当該大当り遊技の終了後に進行不能状態に制御されるため、大当り遊技の終了後に繰り返し大当り遊技が付与されることはない。
【0154】
次に、図14に基づき、大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合の一例について、説明する。
【0155】
図14に示すように、大当り遊技中のタイミングt21にて、保留連演出において成功結果が導出され、演出表示装置25に次回確定画像JGが表示されたとする。これにより、大当り遊技が付与されているときであって、次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となる。そして、その後のタイミングt22において、最大差数が規定値に達した場合、演出表示装置25では、停止予告画像TYが表示され、コンプリート機能作動予告が実行される。また、タイミングt22において、演出表示装置25では、キャンセル画像CNが表示され、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が実行される。加えて、タイミングt22において、演出表示装置25では、バツ画像NGが次回確定画像JGに重なるように表示され、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が実行される。
【0156】
そして、タイミングt23において大当り遊技が終了すると、演出表示装置25では、停止報知画像THが表示され、コンプリート機能作動報知が実行される。これにより、遊技者は、遊技不能状態に制御されていることを特定することができる。なお、演出表示装置25においてコンプリート機能作動報知が実行されるよりも前に、演出表示装置25におけるキャンセル画像CNの表示は終了する。同様に、演出表示装置25においてコンプリート機能作動報知が実行されるよりも前に、演出表示装置25におけるバツ画像NGの表示は終了する。また、演出表示装置25においてコンプリート機能作動報知が実行されるよりも前に、演出表示装置25における次回確定画像JGの表示は終了する。また、演出表示装置25においてコンプリート機能作動報知が実行されるよりも前に、演出表示装置25における停止予告画像TYの表示は終了する。
【0157】
以下、本実施形態の効果について説明する。
(1)大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合には、最大差数が規定値に達することを故意に回避するような行為が行われた可能性が考えられる。このため、このような場合には、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与可能であるようにした。この結果、最大差数が規定値に達することを故意に回避するような行為が行われたとしても再び大当り遊技が付与されることによって、最大差数が規定値に達するようにすることができる。そして、最大差数が規定値に達することを故意に回避するような行為を抑制でき、進行不能状態に制御可能な遊技機において適切に制御することができる。
【0158】
(2)大当り遊技の終了後に再び大当り遊技が付与された後、当該大当り遊技においても最大差数が規定値に達しなかった場合、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与可能である。このように、大当り遊技において最大差数が規定値に達しなければ、繰り返し大当り遊技を付与可能であるため、最大差数が規定値に達することを故意に回避するような行為が繰り返されることを抑制でき、進行不能状態に制御可能な遊技機において適切に制御することができる。
【0159】
(3)遊技不能条件は、遊技媒体が付与されることに伴って変化可能な最大差数が規定値に達することによって成立可能である。このため、遊技媒体の付与に対する注目度を高め、興趣の向上を図ることができる。
【0160】
(4)大当りとなる第2特別ゲームが保留されている場合、当該第2特別ゲームの終了後に付与される種類の大当り遊技を、最大差数が規定値に達しなかった大当り遊技の終了後に付与可能である。このため、例えば、最大差数が規定値に達することを故意に回避するような行為が行われたとしても、想定している通りの種類の大当り遊技が付与されるか分からないため、最大差数が規定値に達することを故意に回避するような行為を抑制でき、進行不能状態に制御可能な遊技機において適切に制御することができる。
【0161】
(5)大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合において、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与された場合には、当該大当り遊技中に発射促進演出が実行される。これにより、遊技球の発射を促し、最大差数が規定値に達するように促すことができ、結果的に、適切に制御することができるように促すことができる。
【0162】
(6)大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合には、大当り遊技の終了後に遊技不能状態に制御されてしまう。このため、大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となったにもかかわらず、次の大当り遊技が付与されないことになってしまい、遊技者を混乱させる虞がある。このため、大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合には、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が演出表示装置25において実行されるようにした。このように、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が演出表示装置25において実行されることにより、大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となったにもかかわらず、次の大当り遊技が付与されないことになったときの混乱を抑制でき、適切に制御することができる。
【0163】
(7)次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知は、遊技不能状態に制御されるよりも前に終了する。そして、演出表示装置25では、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知と、遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知と、が並行して実行されない。このため、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知と、遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知と、を別けて認識させることができ、適切に制御することができる。
【0164】
上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合において、大当り遊技終了後から繰り返し大当り遊技を付与可能な回数に上限を設けてもよい。例えば、上限とする回数は、1回であってもよいし、2回以上であってもよい。また、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合、大当り遊技終了後に繰り返し大当り遊技が付与されないようにしてもよい。例えば、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合には、大当り遊技終了後に1回だけ大当り遊技が付与可能であってもよい。
【0165】
・上記実施形態では、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与する場合、保留されている第2特別ゲームの中に大当りとなる第2特別ゲームが存在すれば、当該第2特別ゲームが大当りとなった場合に付与される大当り遊技が付与されるようにした。例えば、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与する場合、保留されている第1特別ゲームを含む特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが存在すれば、当該特別ゲームが大当りとなった場合に付与される大当り遊技が付与されるようにしてもよい。また、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与する場合、保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが存在するかに関係なく、予め決められた種類の大当り遊技が付与されるようにしてもよい。このとき、予め決められた種類の大当り遊技は、複数種類の大当り遊技の中で最も獲得推定出玉(又は、増加期待数)が少ない大当り遊技であってもよいし、付与されていた大当り遊技と同じ種類の大当り遊技であってもよい。
【0166】
・進行不能状態に制御された後も、キャンセル画像CNが表示され続けるようにしてもよい。例えば、大当り遊技中にキャンセル画像CNが演出表示装置25に表示され、その後、当該大当り遊技が終了して進行不能状態に制御されたとしても、キャンセル画像CNが表示され続けるようにしてもよい。このとき、キャンセル画像CNの表示と、停止報知画像THの表示と、が並行して実行されてもよい。ここでは、キャンセル画像CNを例に挙げたが、バツ画像NGであってもよい。また、バツ画像NGが表示され続けるようにする場合、次回確定画像JGについても同様に表示され続けるようにしてもよい。以上のように、報知手段では、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知と、遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知と、が並行して実行されるようにしてもよい。
【0167】
・上記実施形態では、キャンセル画像CN及びバツ画像NGを表示させることにより、次の大当り遊技が付与されないこと、つまり、次の当り遊技が付与されないことが特定可能な報知が実行されるようにしてもよい。しかし、キャンセル画像CN及びバツ画像NGのうち何れか一方を表示させることにより、次の大当り遊技が付与されないことが特定可能な報知が実行されるようにしてもよい。また、次の大当り遊技が付与されないことが特定可能な報知を実行するにあたっては、キャンセル画像CNの表示及びバツ画像NGの表示の何れとも異なる方法であってもよい。例えば、スピーカ18から「次の大当り遊技が付与されません」という音声が出力されることによって、次の大当り遊技が付与されないことが特定可能な報知が実行されるように構成してもよい。例えば、表示されていた次回確定画像JGの表示を終了させることによって、次の大当り遊技が付与されないことが特定可能な報知が実行されるように構成してもよい。このように、次の大当り遊技が付与されないことが特定可能な報知を実行するにあたっては、結果的又は実質的に次の大当り遊技が付与されないことを特定可能であれば、次の大当り遊技が付与されないことが特定可能な報知が実行されたと見做すことができる。
【0168】
・大当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況、つまり、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況は、変更してもよい。例えば、前述したように、増加期待数と、残り到達差数と、に基づき、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であるかについて判断することで、当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であるかについて判断しなくてもよい。なお、遊技不能条件を変更する場合には、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況は変更されることとなる。大当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況となるにあたっては、結果的又は実質的に大当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することを想定可能となれば、大当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況となったと見做すことができる。
【0169】
・大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況、つまり、当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況は、変更してもよい。例えば、保留連演出において成功結果が導出された後に表示される次回確定画像JGを変更してもよい。また、保留連演出において成功結果が導出された後に次回確定画像JGを表示せずに成功結果が導出されたことによって、次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となるようにしてもよい。このように、次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況とするにあたっては、次回確定画像JGを表示させる必要はなく、結果的又は実質的に次の大当り遊技が付与されることを特定可能となれば、次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となったと見做すことができる。
【0170】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合であっても、大当り遊技の終了後に強制的に再び大当り遊技を付与しないようにしてもよい。したがって、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立することが想定される状況であったにもかかわらず、当該当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立しなかった場合であっても、当り遊技の終了後に再び当り遊技を付与可能でなくてもよい。
【0171】
・大当り遊技が付与されているときであって次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達した場合であっても、次の大当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が実行されないようにしてもよい。したがって、当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立した場合であっても、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が報知手段において実行されなくてもよい。
【0172】
・遊技者が操作可能な操作手段の操作に関する操作演出に相当する発射促進演出の態様を変更してもよい。例えば、発射促進演出では、遊技球を発射することを促すだけであって、右打ちすることまでを促す演出でなくてもよい。例えば、発射促進演出は、右方向を指し示す矢印を模した画像を表示するだけであってもよい。または、発射促進演出は、演出表示装置25において実行されるものに限らず、例えば、スピーカ18において実行可能であってもよい。このように、発射促進演出を実行可能なデバイス(上記実施形態でいえば、演出表示装置25)を変更してもよい。また、発射促進演出を実行可能なデバイスは、複数あってもよい。また、発射促進演出を実行可能なデバイスは、副CPU51によって制御可能なデバイスに限らず、主CPU41によって制御可能なデバイス(例えば、LED)であってもよい。大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合において、大当り遊技終了後に再び大当り遊技を付与された場合には、当該大当り遊技中に複数の演出装置において発射促進演出が実行されるようにしてもよい。
【0173】
・大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であったにもかかわらず、当該大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達しなかった場合において、大当り遊技の終了後に再び大当り遊技を付与された場合に当該大当り遊技中に発射促進演出を実行しなくてもよい。また、大当り遊技が付与されているときに最大差数が規定値に達することが想定される状況であるとき、当該大当り遊技において発射促進演出が実行されるようにしてもよい。また、右打ちすることが推奨される高ベース状態に制御されているときにおいても、発射促進演出を実行可能であってもよい。また、大当りに当選したことに基づいて付与される大当り遊技中であっても、発射促進演出を実行可能であってもよい。つまり、大当り遊技中は、発射促進演出を実行可能であってもよい。なお、大当り遊技中に実行される発射促進演出の態様と、高ベース状態であるときに実行される発射促進演出の態様と、は同じであってもよいし、異なってもよい。同様に、大当り遊技終了後に再び付与される大当り遊技中に実行される発射促進演出の態様と、大当りに当選したことに基づいて付与される大当り遊技中に実行される発射促進演出の態様と、は同じであってもよいし、異なってもよい。
【0174】
・遊技不能条件として、最大差数が規定値に達することによって成立可能な遊技不能条件とは異なる遊技不能条件を有してもよい。また、遊技不能条件には、必ずしも最大差数が規定値に達することによって成立可能な遊技不能条件が含まれなくてもよい。例えば、遊技不能条件には、所定期間内において付与された遊技媒体の数が基準値に達することによって成立可能な遊技不能条件があってもよい。例えば、遊技不能条件には、所定期間内において遊技媒体が付与されることによって変化可能な値が基準値に達することによって成立可能な遊技不能条件があってもよい。例えば、遊技不能条件には、特定のエラーが検出されることによって成立可能な遊技不能条件があってもよい。なお、遊技不能条件には、大当り遊技中に成立したとしても当該大当り遊技が終了するまでは進行不能状態に制御されない遊技不能条件と、大当り遊技中に成立した場合に当該大当り遊技を終了させて進行不能状態に制御される遊技不能条件と、があってもよい。例えば、大当り遊技中に成立した場合に当該大当り遊技を終了させて進行不能状態に制御される遊技不能条件は、不正行為などを検出したことによって成立可能な遊技不能条件であってもよい。
【0175】
・第1ラウンド終了条件を成立させる「上限個数」は、変更してもよい。例えば、当り遊技の種類によって、第1ラウンド終了条件を成立させる「上限個数」を異ならせてもよい。同様に、第2ラウンド終了条件を成立させる「上限時間」は、変更してもよい。例えば、当り遊技の種類によって、第2ラウンド終了条件を成立させる「上限時間」を異ならせてもよい。
【0176】
・第1大当り遊技における獲得推定出玉を変更してもよい。同様に、第2大当り遊技における獲得推定出玉を変更してもよい。また、獲得推定出玉の算出方法を変更してもよい。また、第1大当り遊技における増加期待数を変更してもよい。同様に、第2大当り遊技における増加期待数を変更してもよい。また、増加期待数の算出方法を変更してもよい。
【0177】
・各種の入球口(入賞口)へ入球したことに伴って賞球の払出条件が成立した場合に、賞(賞球)として付与される遊技球の個数を変更してもよい。例えば、一般入賞口へ遊技球が入球したことに基づいて賞として付与される遊技球の個数は、大入賞口29へ遊技球が入球したことに基づいて賞として付与される遊技球の個数と同じであってもよい。例えば、第1始動口26へ遊技球が入球したことに基づいて賞として付与される遊技球の個数は、第2始動口27へ遊技球が入球したことに基づいて賞として付与される遊技球の個数と同じであってもよい。例えば、第2始動口27へ遊技球が入球したことに基づいて賞として付与される遊技球の個数は、1個であってもよいし、3個以上であってもよい。
【0178】
・上記実施形態において、第2始動口27への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合の有利度と、第1始動口26への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合の有利度と、を異ならせてもよい。例えば、第2始動口27への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合と第1始動口26への入球を契機とする大当り抽選において大当りに当選した場合で、大当りの種類を決定する割合、又は、決定可能な大当りの種類を異ならせてもよい。
【0179】
・大当りに当選しなくても、特別ゲームが実行された回数に基づいて、高ベース状態に制御可能にしてもよい。例えば、上記実施形態は、非確変状態であるときに実行された特別ゲームの回数が所定の回数に達した場合に低確高ベース状態に制御される遊技機に適用してもよい。
【0180】
・大当り抽選に非当選した場合に確定停止表示され得る特別図柄として、はずれ図柄と、はずれ図柄とは異なる図柄(以下、特定図柄と示す)と、を有するようにしてもよい。そして、低ベース状態であるときに特別ゲームにおいて特定図柄が確定停止表示された場合には、特定図柄が確定停止表示されたことを契機として、高ベース状態に制御されるようにしてもよい。
【0181】
・確変状態に制御可能な遊技機として、次に大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御する仕様や、転落抽選に当選するまで確変状態に制御する仕様(転落機)、或いは、予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様(ST機)がある。予め定めた回数分の特別ゲームが終了するまで確変状態に制御する仕様を採用する遊技機の中には、予め定めた回数として、実質的に次の大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御される回数を設定する遊技機がある。ここでいう、実質的に次の大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御される回数は、例えば、10000回などの回数とされることがある。因みに、この場合、確変状態に制御されている期間は、高ベース状態に制御されるようにしてもよい。実質的に次の大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御される回数が設定される場合には、実質的に次の大当り遊技が付与されることを特定可能な状況であるといえる。確変状態に制御可能な遊技機には、遊技球が特定領域を通過することを契機に確変状態に制御する仕様(V確変機)がある。上記実施形態の遊技機は、これらの何れの仕様の遊技機に具体化してもよい。また、遊技機は、上記した転落機とV確変機を混合させた仕様の遊技機であってもよい。また、V確変機は、単数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。V確変機は、特定のラウンド遊技で開放される大入賞口(V入賞口)と特定のラウンド遊技以外のラウンド遊技で開放される大入賞口からなる複数の大入賞口を備えて特定のラウンド遊技を生じさせる仕様がある。上記実施形態の遊技機は、これらの仕様のうち何れの仕様のV確変機に具体化してもよい。
【0182】
・大当り遊技終了後に確変状態に制御される場合には、演出ゲームにおいて大当りの奇数図柄組み合わせが確定停止表示される一方、大当り遊技終了後に確変状態に制御されない場合には、演出ゲームにおいて大当りの偶数図柄組み合わせが確定停止表示されるようにしてもよい。また、大当り遊技終了後に確変状態に制御されるかに応じて、確定停止表示され得る大当りの図柄組み合わせの種類の一部又は全部を異ならせなくてもよい。また、大当り遊技終了後に高ベース状態に制御可能な期間に応じて、確定停止表示され得る大当りの図柄組み合わせの種類の一部又は全部を異ならせてもよい。
【0183】
・上記実施形態では、第1特別ゲームよりも第2特別ゲームが優先して実行されるように構成したが、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームの特別ゲームの種類に関係なく実行が保留された順序で実行されるようにしてもよい。また、第2特別ゲームよりも第1特別ゲームが優先して実行されるようにしてもよい。その他、第1特別ゲーム及び第2特別ゲームを同時に実行可能にしてもよく、例えば、低ベース状態においては第1特別ゲームに対応する演出ゲームが実行される一方、高ベース状態においては第2特別ゲームに対応する演出ゲームが実行されるようにしてもよい。また、特別ゲームの種類は、2種類でなくてもよい。例えば、第1始動口26への入球を契機に実行可能な特別ゲームは、第2始動口27への入球を契機に実行可能な特別ゲームと同じであってもよい。
【0184】
・上記実施形態は、大当り抽選の他、小当り抽選を行う遊技機に適用してもよい。一般的に、小当り抽選にて小当りに当選した場合、特別ゲームにおいて小当り図柄が確定停止表示され、当該特別ゲームの終了後に小当り遊技が付与される。第1始動口26及び第2始動口27のうち何れか一方への入球したときに限り小当り抽選が行われるようにしてもよいし、第1始動口26及び第2始動口27の何れに入球したとしても小当り抽選が行われ得るようにしてもよい。小当り図柄は、大当りに当選しなかったときに特別ゲームにおいて導出される結果の一種である。上記実施形態の遊技機は、例えば、通常状態に比して、単位時間あたりに小当りに当選する回数(頻度)、又は、単位時間あたりに小当り遊技が付与される回数(頻度)が向上する状態(所謂、小当りRUSH)に制御可能な遊技機に具体化してもよい。大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能な遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選の両方を当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技の両方を当り遊技として、それぞれ捉えることができる。その他、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能な遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選のうち大当り抽選のみを当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技のうち大当り遊技のみを当り遊技として、それぞれ捉えることができる。つまり、大当り抽選に加えて小当り抽選を行うことが可能な遊技機においては、大当り抽選及び小当り抽選のうち何れか一方を当り抽選、大当り遊技及び小当り遊技のうち何れか一方を当り遊技として、それぞれ捉えることができる。
【0185】
・上記実施形態の遊技機は、遊技球が特別領域を通過することを契機に大当り遊技を付与する遊技機に具体化してもよい。例えば、上記実施形態の遊技機は、大当り抽選において大当りに当選したことに基づく大当り遊技と、遊技球が特別領域を通過したことに基づく大当り遊技と、を付与する遊技機(所謂、1種2種混合機)に具体化してもよい。この特別領域は、例えば、上記実施形態における第2始動口27へ入球したことを契機に行われた小当り抽選において小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口内に設けられる。この大入賞口は、大当り遊技において開放される大入賞口29と同じであってもよいし、大入賞口29とは別の大入賞口であってもよい。因みに、小当りに当選したことに基づいて開放された大入賞口へ遊技球が入球したとしても、特別領域を遊技球が通過しない場合には大当り遊技が付与されない。例えば、小当り遊技中に特別領域を遊技球が通過せずに大当り遊技が付与されることなく小当り遊技が終了した場合には、通常遊技状態に制御されるようにしてもよい。
【0186】
・上記実施形態では、保留されている特別ゲームの中に大当りとなる特別ゲームが存在する場合、保留連演出において成功結果が導出されることで、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる。また、上記実施形態では、成功結果に限らず、次回確定画像JGが表示されることで、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる。次の大当り遊技が付与されることを特定することができる状況は、遊技機の仕様(スペック)に応じて変更することができる。例えば、次の大当り遊技が付与されるまで確変状態に制御される場合、つまり、次の大当り遊技が付与されるまで遊技が継続される状況である場合において、その旨を特定可能な演出を実行可能とするとき、当該演出が実行されることで、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる。つまり、大当り遊技終了後の遊技状態を報知することによって、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる場合もある。例えば、保留されている特別ゲーム又は普通ゲームに基づいて、次の大当り遊技が付与されることを報知する演出を実行可能とするとき、当該演出が実行されることで、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる。例えば、2回の大当り遊技が付与されることを特定可能な演出が1回目の大当り遊技中に実行される場合、当該演出が実行されることで、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる。この演出は、例えば、2回の大当り遊技が付与されることによって獲得可能な遊技媒体の数(例えば、3000球(=1500球+1500球))を示唆又は報知する演出であってもよい。以上のように、次の大当り遊技が付与されることを特定することができる演出は、変更してもよい。そして、当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況は、遊技機の仕様によって異なる場合がある。
【0187】
・進行不能状態に制御された後であっても、主CPU41は、進行不能状態に制御される前に付与することが決まっている遊技媒体を付与する制御(遊技球を払い出す制御)を行うようにしてもよい。例えば、進行不能状態に制御された後において遊技球を付与する制御が行われる状況、つまり、進行不能状態に制御された後も遊技球の付与が継続されている状況において、遊技球の付与に関するエラーを検出することが可能に構成してもよい。そして、例えば、進行不能状態に制御された後も遊技球の付与が継続されている状況において、遊技球の付与に関するエラーの検出を報知可能に構成してもよい。遊技球の付与に関するエラーは、例えば、付与する遊技球が遊技機に供給されていないことによって遊技球を付与することが不能になったことによるエラー(例えば、球切れエラー)であってもよい。遊技球の付与に関するエラーは、例えば、付与することが決定されているものの未だ実際に付与していない遊技球が存在することによるエラー(例えば、未払出エラー)であってもよい。遊技球の付与に関するエラーは、例えば、遊技球を貯留可能な上皿が満杯であることによるエラー(例えば、満杯エラー)であってもよい。
【0188】
・上記実施形態の遊技機は、ベース値を表示可能な性能表示手段(所謂、性能表示モニタ)を備える遊技機に具体化してもよい。例えば、遊技不能条件が成立した場合、つまり、最大差数が規定値に達した場合であっても、性能表示手段では、ベース値が表示され続けるようにしてもよい。例えば、遊技不能条件が成立した場合、つまり、最大差数が規定値に達した場合、性能表示手段では、ベース値が表示されないようにしてもよい。
【0189】
・上記実施形態の遊技機は、スマートパチンコ遊技機(所謂、スマパチ)に具体化してもよい。スマートパチンコ遊技機は、管理遊技機といわれることもある。スマートパチンコ遊技機では、遊技機10と同様、遊技領域21へ遊技球を発射可能である。一方、スマートパチンコ遊技機では、遊技者が保有している遊技球の数が電子データで管理されている。そして、電子データとして管理されている遊技球(遊技価値)を消費することによって物理的な遊技球を遊技領域21へ発射することが可能である。このようなスマートパチンコ遊技機において、賞球として遊技球が付与されるときには、電子データによる遊技球が付与されることとなる。即ち、遊技媒体としての遊技球は、物理的なものであってもよいことはもちろんのこと、電子データで管理されるものであってもよい。同様に、遊技価値は、物理的なものであってもよいし、電子データで管理されるものであってもよい。
【0190】
・上記実施形態を回胴式遊技機(所謂、スロットマシン)に適用してもよい。回胴式遊技機では、MAXBETの操作や、メダルの投入によって、掛け数(賭数ともいわれる)を設定することができる。回胴式遊技機では、掛け数を設定した後、開始操作部としてのスタートレバーが操作されると、複数のリールが回転する。回胴式遊技機では、複数のリールが回転した後、停止操作部としてのストップボタンが操作されると、対応するリールの回転が停止する。そして、回胴式遊技機では、全てのリールの回転が停止すると、停止した図柄組み合わせに応じて、賞が付与され得る。回胴式遊技機では、遊技者が操作可能なストップボタンの操作をナビゲーションするナビゲーション演出(所謂、ナビ演出)を実行可能なものがある。ナビゲーション演出は、遊技者が操作可能なストップボタンの操作を促す演出ともいえる。回胴式遊技機においては、掛け数(所謂、ベット数)を設定して変動ゲームを実行することによって、掛け数分の遊技媒体を消費することとなる。一方、回胴式遊技機においては、停止した図柄組み合わせに応じて賞が付与されるにあたって、遊技媒体が付与されることがある。このような回胴式遊技機においても、遊技媒体が消費されることによって最大差数が変化可能であり、遊技媒体が付与されることによって最大差数が変化可能であってもよい。そして、回胴式遊技機においても最大差数が規定値に達した場合に遊技不能条件が成立可能であってもよい。
【0191】
・回胴式遊技機の中には、ボーナス役に対応する図柄組み合わせが停止した場合、ボーナス遊技が付与される(ボーナス状態となる)回胴式遊技機がある。回胴式遊技機におけるボーナス遊技は、当り遊技として捉えることができる。ボーナス遊技では、上記実施形態における大当り遊技と同様、ボーナス遊技における獲得推定出玉(又は、ボーナス遊技における増加期待数)を設定することができる。そして、回胴式遊技機では、ボーナス遊技中において遊技不能条件が成立した場合、当該ボーナス遊技中の終了後に遊技不能状態としての進行不能状態に制御可能であってもよい。このように構成する場合、ボーナス遊技中に遊技不能条件が成立しなければ、当該ボーナス遊技の終了後には、進行不能状態に制御されない。この場合、ボーナス遊技の終了後に進行不能状態に制御されないため、当該ボーナス遊技の終了後、再びボーナス遊技が付与されることを期待して、遊技者は、遊技を継続することができる。つまり、回胴式遊技機は、ボーナス遊技中に遊技不能条件が成立しなければ、そのボーナス遊技の終了後に再びボーナス遊技を付与可能である。因みに、ボーナス遊技では、ナビゲーション演出を実行可能である。
【0192】
・回胴式遊技機の中には、アシストタイム(所謂、AT)に制御可能な回胴式遊技機がある。アシストタイムは、ボーナス遊技とは異なるものの、ボーナス遊技と同様、遊技者としては利益を得ることができる点で共通している。そして、アシストタイムは、当り遊技として捉えることができる。なお、アシストタイムに制御される期間は、変動ゲームの回数によって定められることがある。回胴式遊技機では、アシストタイム中において遊技不能条件が成立した場合、アシストタイムが終了し、当該アシストタイムの終了後に遊技不能状態としての進行不能状態に制御可能であってもよい。このように構成する場合、アシストタイム中に遊技不能条件が成立しなければ、当該遊技不能条件の成立を契機としてアシストタイムは終了しないものの、別のアシストタイムの終了条件が成立すれば、当該アシストタイムは終了することとなる。この場合、その後、再びアシストタイムに制御されることを期待して、遊技者は、遊技を継続することができる。つまり、回胴式遊技機は、アシストタイム中に遊技不能条件が成立しなければ、そのアシストタイムが終了した後、再びアシストタイムに制御可能である。アシストタイムをストック可能に構成する場合、1セット以上のアシストタイムがストックされていることを特定可能な状況は、次のアシストタイムに制御されることを特定可能な状況といえる。因みに、アシストタイムでは、ナビゲーション演出を実行可能である。
【0193】
・回胴式遊技機は、メダルとは異なる遊技媒体を用いる遊技機であってもよい。例えば、回胴式遊技機は、遊技媒体として遊技球(パチンコ球)を用いる遊技機として具体化してもよい。その他、遊技媒体は、データ(情報)で管理されるものであってもよい。回胴式遊技機は、所謂、管理遊技機であってもよい。即ち、回胴式遊技機は、スマートスロット(所謂、スマスロ)であってもよい。つまり、回胴式遊技機は、メダルレス遊技機であってもよい。メダルレス遊技機では、クレジットに代えて、又は、クレジットに加えて、サンドユニットから貸し受けたメダルを含む所持しているメダルの数をデータ(情報)として記憶可能にしてもよい。所持しているメダルの数は、持ち球や持ちメダルともいわれる。メダルレス遊技機におけるメダルは、仮想媒体ともいえる。仮想媒体は、遊技価値に相当する。
【0194】
・上記実施形態において、副基板50をサブ統括制御基板とし、副基板50とは別に演出表示装置25を専門に制御する表示制御基板、装飾ランプ17を専門に制御する発光制御基板、スピーカ18を専門に制御する音制御基板を設けてもよい。このようなサブ統括制御基板とその他の演出を制御する基板を含めて、副基板(副制御部)としてもよい。また、単一の基板に主基板40の主CPU41と副基板50の副CPU51を搭載してもよい。また、表示制御基板、発光制御基板及び音制御基板を任意に組み合わせて単数の基板、又は、複数の基板としてもよい。
【0195】
・情報表示パネル22は、遊技者に払い出す賞球の残り個数を表示する残数表示部を備えていてもよい。情報表示パネル22は、右打ちすることを促す右打ちランプを備えていてもよい。情報表示パネル22は、大当り遊技中のラウンド遊技の回数を表示するラウンド数表示部を備えていてもよい。また、情報表示パネル22が有する各種の表示部は、同一部材(上記実施形態でいえば、情報表示パネル22)に設ける必要はなく、例えば、一部又は全部の表示部が他の表示部とは別の部材に設けられていてもよい。
【0196】
次に、上記実施形態及び変更例から把握できる技術的思想について記載する。
(A-1)当り遊技を付与可能な遊技機において、当り遊技の付与条件が成立した場合に当り遊技を付与可能な当り遊技付与手段と、遊技を進行することが不能な遊技不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、を備え、前記不能状態制御手段は、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立した場合、当該当り遊技の終了後に前記遊技不能状態に制御可能であり、当り遊技が付与されているときに前記遊技不能条件が成立することが想定される状況であったにもかかわらず、当該当り遊技が付与されているときに前記遊技不能条件が成立しなかった場合には、当り遊技の終了後に再び当り遊技を付与可能であることを特徴とする遊技機。
【0197】
(A-2)当り遊技の終了後に再び当り遊技が付与された後、当該当り遊技においても前記遊技不能条件が成立しなかった場合、当り遊技の終了後に再び当り遊技を付与可能である技術的思想(A-1)に記載の遊技機。
【0198】
(A-3)前記遊技不能条件は、遊技媒体が付与されることに伴って変化可能な特定値が規定値に達することによって成立可能である技術的思想(A-1)又は技術的思想(A-2)に記載の遊技機。
【0199】
(A-4)変動ゲームの実行を保留可能であり、当り遊技の種類は、複数種類あり、当りとなる変動ゲームが保留されている場合、当該変動ゲームの終了後に付与される種類の当り遊技を、前記遊技不能条件が成立しなかった当り遊技の終了後に付与可能である技術的思想(A-1)~技術的思想(A-3)のうち何れかに記載の遊技機。
【0200】
(B-1)当り遊技を付与可能な遊技機において、当り遊技の付与条件が成立した場合に当り遊技を付与可能な当り遊技付与手段と、遊技を進行することが不能な遊技不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、報知手段と、を備え、前記不能状態制御手段は、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立した場合、当該当り遊技の終了後に前記遊技不能状態に制御可能であり、当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該当り遊技が付与されているときに前記遊技不能条件が成立した場合には、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が前記報知手段において実行されることを特徴とする遊技機。
【0201】
(B-2)前記報知手段は、前記遊技不能状態に制御されているとき、前記遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知を実行可能であり、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知は、前記遊技不能状態に制御されるよりも前に終了し、前記報知手段では、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知と、前記遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知と、が並行して実行されない技術的思想(B-1)に記載の遊技機。
【符号の説明】
【0202】
10…パチンコ遊技機(遊技機) 16…発射ハンドル 17…装飾ランプ 18…スピーカ 22…情報表示パネル 25…演出表示装置 26…第1始動口 27…第2始動口 29…大入賞口 31…ゲート 34…アウト口 40…主基板 41…主CPU 42…主ROM 43…主RWM 50…副基板 51…副CPU 52…副ROM 53…副RWM SE1…第1始動センサ SE2…第2始動センサ SE3…カウントセンサ SE4…ゲートセンサ SE5…アウトセンサ
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
【手続補正書】
【提出日】2024-11-21
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
当り遊技を付与可能な遊技機において、
当り遊技の付与条件が成立した場合に当り遊技を付与可能な当り遊技付与手段と、
遊技を進行することが不能な遊技不能状態に制御可能な不能状態制御手段と、
報知手段と、を備え、
前記不能状態制御手段は、当り遊技が付与されているときに遊技不能条件が成立した場合、当該当り遊技の終了後に前記遊技不能状態に制御可能であり、
当り遊技が付与されているときであって次の当り遊技が付与されることを特定可能な状況となった後において、当該当り遊技が付与されているときに前記遊技不能条件が成立した場合には、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知が前記報知手段において実行されることを特徴とする遊技機。
【請求項2】
前記報知手段は、前記遊技不能状態に制御されているとき、前記遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知を実行可能であり、
次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知は、前記遊技不能状態に制御されるよりも前に終了し、
前記報知手段では、次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知と、前記遊技不能状態に制御されていることを特定可能な報知と、が並行して実行されない請求項1に記載の遊技機。
【請求項3】
次の当り遊技が付与されないことを特定可能な報知は、複数の情報によって構成される請求項1又は請求項2に記載の遊技機。