(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175675
(43)【公開日】2024-12-18
(54)【発明の名称】サチャインチ入り飲料及びその製造方法
(51)【国際特許分類】
A23L 2/52 20060101AFI20241211BHJP
A23L 33/105 20160101ALI20241211BHJP
A23L 2/00 20060101ALI20241211BHJP
A23L 29/281 20160101ALN20241211BHJP
【FI】
A23L2/00 F
A23L33/105
A23L2/00 B
A23L2/52
A23L29/281
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2024090491
(22)【出願日】2024-06-04
(31)【優先権主張番号】P 2023092932
(32)【優先日】2023-06-06
(33)【優先権主張国・地域又は機関】JP
(71)【出願人】
【識別番号】523214797
【氏名又は名称】株式会社KOWA
(74)【代理人】
【識別番号】100114627
【弁理士】
【氏名又は名称】有吉 修一朗
(74)【代理人】
【識別番号】100182501
【弁理士】
【氏名又は名称】森田 靖之
(74)【代理人】
【識別番号】100190975
【弁理士】
【氏名又は名称】遠藤 聡子
(72)【発明者】
【氏名】上瀧 博康
【テーマコード(参考)】
4B018
4B117
【Fターム(参考)】
4B018LB08
4B018MD15
4B018MD30
4B018MD48
4B018MD61
4B018ME14
4B018MF01
4B018MF02
4B117LC03
4B117LC04
4B117LG01
4B117LG05
4B117LG18
4B117LK08
4B117LK10
4B117LK12
4B117LK13
4B117LL01
4B117LL06
(57)【要約】
【課題】サチャインチを原料として使用して、栄養価が高く、しかもサチャインチが本来有する僅かな渋みや青臭さを抑えることで飲みやすいようにした、サチャインチ入り飲料の製造方法を提供する。
【解決手段】サチャインチ入り飲料の製造方法は、所定の量の粉状のサチャインチをフィルターにかけ、沸騰させない程度に熱した湯を通してサチャインチ液を抽出する工程と、抽出したサチャインチ液に、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合する工程とを備える。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
サチャインチオイルと沸騰させない程度に熱した湯を混合したものに、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料が所定の割合で配合されている、
サチャインチ入り飲料。
【請求項2】
フィルターにかけた粉状のサチャインチから沸騰させない程度に熱した湯で抽出したサチャインチ液と、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料が所定の割合で配合されている、
サチャインチ入り飲料。
【請求項3】
湯に溶かしたゼラチン又は寒天を所定の割合で混合し、該混合したゼラチン又は寒天を冷やし固めて砕いた細かいゼリー状にして酸化防止剤を加えたものが、所定の割合で配合されている、
請求項1又は2記載のサチャインチ入り飲料。
【請求項4】
サチャインチオイルと、沸騰させない程度に熱した湯を、所定の割合で混合する工程と、
該所定の割合で混合したものに、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合する工程とを備える
サチャインチ入り飲料の製造方法。
【請求項5】
所定の量の粉状のサチャインチをフィルターにかけ、沸騰させない程度に熱した湯を通してサチャインチ液を抽出する工程と、
該抽出したサチャインチ液に、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合する工程とを備える
サチャインチ入り飲料の製造方法。
【請求項6】
湯に溶かしたゼラチン又は寒天を所定の割合で混合し、該混合したゼラチン又は寒天を冷やし固めて砕いた細かいゼリー状にして酸化防止剤を加えたものを、所定の割合で配合する工程を備える
請求項4又は5記載のサチャインチ入り飲料の製造方法。
【請求項7】
液糖とゲル化剤、加工澱粉、クエン酸三ナトリウムを所定の割合で混合し、水に入れて加温し撹拌して混合物を得る工程と、
サチャインチオイルと乳化剤を所定の割合で混合し、沸騰させない程度に加温し撹拌してオイル混合物を得る工程と、
前記混合物と前記オイル混合物を混合してベース混合物を得る工程と、
該ベース混合物に、果汁、酸味料、香料を所定の割合で混合して、Bx(糖度の物理量)、pHを確認し、全量補正をして容器に充填する工程と、
前記容器内の前記充填したものを殺菌する工程とを備える
サチャインチ入り飲料の製造方法。
【請求項8】
前記加温し撹拌して混合物を得る工程での加温する温度が85℃以上であり、前記加温し撹拌してオイル混合物を得る工程での加温する温度が略60℃である
請求項7記載のサチャインチ入り飲料の製造方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、サチャインチ入り飲料及びその製造方法に関するものである。詳しくは、サチャインチを原料として使用し、栄養価が高く、しかもサチャインチが本来有する僅かな渋みや青臭さを抑えることで飲みやすいようにした、サチャインチ入り飲料及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
サチャインチ(Sacha-inchi)は、南米や、カリブ海に近い一部地域で栽培される多年草の常緑つる性植物であり、大きな実をつけ、その種子を食用にする。サチャインチの種子は、タンパク質、脂肪、炭水化物、食物繊維等、優れた栄養価を有することは、いわゆる星形の特徴的な外観と共によく知られている。
【0003】
このように、サチャインチは、栄養豊富ではあるが、その栄養を摂取する方法としては、例えば実を乾燥させた後炒ってナッツとして食べたり、低温圧搾で搾った後の搾りかすを乾燥し粉砕して粉状として料理や菓子の材料としたり、或いは生の実を粉砕し、圧搾して取り出した油脂を、食用油として使用したりするのが一般的であった(非特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】びんちょうたんコム プレマ株式会社「いつまでも若々しくありたい!を応援するサチャインチ」のページ 令和5年5月25日検索、(インターネット)https://www.binchoutan.com/macrohealth/sachainchi.html
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
すなわち、サチャインチを原料として含む飲料は、未だ製造されていないが、製造すれば当然に栄養価が高い飲料となり得るため、従来から、スポーツドリンク等の市場の要望は多くあった。しかし、サチャインチは、オメガ3系脂肪酸を、重量比で約50%と豊富に含むこともあり、僅かな渋みと共に青臭いような独特の香りと味がある。この独特の香りと味を抑えて飲みやすくするのは難しく、これまで市場の要望に応えることがなかなかできなかった。
【0006】
本発明は、以上の点を鑑みて創案されたものであり、サチャインチを原料として使用して、栄養価が高く、しかもサチャインチが本来有する僅かな渋みや青臭さを抑えることで飲みやすいようにした、サチャインチ入り飲料及びその製造方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
〔1〕上記の目的を達成するために、本発明は、サチャインチオイルと沸騰させない程度に熱した湯を混合したものに、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料が所定の割合で配合されている、サチャインチ入り飲料である。
【0008】
本発明のサチャインチ入り飲料は、サチャインチオイルと沸騰させない程度に熱した湯を混合し撹拌すると、サチャインチオイルは湯に溶けることはないが、サチャインチオイルに含まれる渋み成分や香り成分(におい成分)は湯に溶け出し、この成分の溶け出しは、湯より温度の低い水と混合した場合より早く、効率的である。
【0009】
サチャインチオイルの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、湯によって希釈されるので、希釈液(この場合は湯)を飲料、或いはその原料として使用し飲んだとしても、オイルに集中して残る場合と比較して渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0010】
そして、その希釈液に水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合することにより、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくした飲料をつくることができる。
【0011】
なお、本願発明にいう「沸騰させない程度に熱した湯」とは、1気圧下で、例えば95~99℃程度であるが、より90℃に近い温度の湯、及びより100℃に近く、かつ100℃未満の、例えば85℃程度の温度の湯を排除するものではない。
【0012】
〔2〕上記の目的を達成するために、本発明は、フィルターにかけた粉状のサチャインチから沸騰させない程度に熱した湯で抽出したサチャインチ液と、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料が所定の割合で配合されている、サチャインチ入り飲料である。
【0013】
本発明のサチャインチ入り飲料は、フィルターにかけた粉状のサチャインチから沸騰させない程度に熱した湯で抽出したサチャインチ液(サチャインチの成分を水(湯)に浸出させた液体)に、サチャインチに含まれる渋み成分や香り成分が溶け出しており、この成分の溶け出しは、湯より温度の低い水を使用して抽出した場合より早い。
【0014】
サチャインチの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、湯によって希釈されるので、サチャインチ液を飲料、或いはその原料として使用し飲んだとしても、渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0015】
そして、サチャインチ液に水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合することにより、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくした飲料をつくることができる。
【0016】
〔3〕本発明のサチャインチ入り飲料は、湯に溶かしたゼラチン又は寒天を所定の割合で混合し、該混合したゼラチン又は寒天を冷やし固めて砕いた細かいゼリー状にして酸化防止剤を加えたものが、所定の割合で配合されているものとすることもできる。
【0017】
本発明のサチャインチ入り飲料は、上記〔1〕又は〔2〕のサチャインチ入り飲料に、湯に溶かしたゼラチン又は寒天を所定の割合で配合したものを、冷やし固めると、ゼリー状の塊となる。このゼリーの塊をミキシングなどにより砕くと、細かいゼリー状(クラッシュゼリー状)の半ば飲料といえる(飲むことができる)ゼリーが得られる。
【0018】
なお、ゼラチン又は寒天を所定の割合で配合したものを冷やし固めて砕き、細かいゼリー状にして酸化防止剤を加えることにより、ゼリーを砕く作業においてゼリー内部に入った空気に含まれる酸素による酸化、つまり飲料の劣化を遅らせることができる。
【0019】
〔4〕上記の目的を達成するために、本発明は、サチャインチオイルと、沸騰させない程度に熱した湯を、所定の割合で混合する工程と、該所定の割合で混合したものに、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合する工程とを備えるサチャインチ入り飲料の製造方法である。
【0020】
本発明の製造方法において、サチャインチオイルと、沸騰させない程度に熱した湯を、所定の割合で混合することにより、サチャインチオイルは、混合はできても湯に溶けることはない。しかし、サチャインチオイルに含まれる渋み成分や香り成分は湯に溶け出すことになる。この成分の溶け出しは、湯より温度の低い水と混合した場合より早く、効率的である。
【0021】
また、サチャインチオイルの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、湯によって所定の割合で希釈されるので、希釈液(この場合は湯)を飲料、或いはその原料として使用して飲んだとしても、オイルに集中して残る場合と比較して渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0022】
そして、サチャインチオイルと、沸騰させない程度に熱した湯を所定の割合で混合したものに、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合することにより、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくした飲料をつくることができる。
【0023】
〔5〕上記の目的を達成するために、本発明は、所定の量の粉状のサチャインチをフィルターにかけ、沸騰させない程度に熱した湯を通してサチャインチ液を抽出する工程と、該抽出したサチャインチ液に、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合する工程とを備えるサチャインチ入り飲料の製造方法である。
【0024】
本発明の製造方法において、所定の量の粉状のサチャインチをフィルターにかけ、沸騰させない程度に熱した湯を通してサチャインチ液を抽出することにより、サチャインチ液には、サチャインチに含まれる渋み成分や香り成分が溶け出しており、この成分の溶け出しは、湯より温度の低い水を使用して抽出した場合より早く、効率的である。
【0025】
また、サチャインチの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、湯によって所定の割合で希釈されるので、サチャインチ液を飲料、或いはその原料として使用して飲んだとしても、渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0026】
そして、抽出したサチャインチ液に、水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合することにより、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくした飲料をつくることができる。
【0027】
〔6〕本発明のサチャインチ入り飲料の製造方法は、湯に溶かしたゼラチン又は寒天を所定の割合で混合し、該混合したゼラチン又は寒天を冷やし固めて砕いた細かいゼリー状にして酸化防止剤を加えたものを、所定の割合で配合する工程を備えるようにしてもよい。
【0028】
本発明の製造方法において、上記〔4〕又は〔5〕のサチャインチ入り飲料に、湯に溶かしたゼラチン又は寒天を所定の割合で配合することにより、これを冷やし固めると、ゼリー状の塊となる。このゼリーの塊をミキシングなどにより砕くと、細かいゼリー状(クラッシュゼリー状)の半ば飲料といえる(飲むことができる)ゼリーが得られる。
【0029】
なお、ゼラチン又は寒天を所定の割合で配合したものを冷やし固めて砕き、細かいゼリー状にして酸化防止剤を加えることにより、ゼリーを砕く作業においてゼリー内部に入った空気に含まれる酸素による酸化、つまり飲料の劣化を遅らせることができる。
【0030】
サチャインチオイルの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、湯によって希釈されるので、希釈液(この場合は湯)を飲料、或いはその原料として使用し飲んだとしても、オイルに集中して残る場合と比較して渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0031】
そして、その希釈液に水、酸味料、甘味料、乳化剤、安定剤及び香料を所定の割合で配合することにより、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくした飲料をつくることができる。
【0032】
〔7〕上記の目的を達成するために、本発明は、液糖とゲル化剤、加工澱粉、クエン酸三ナトリウムを所定の割合で混合し、水に入れて加温し撹拌して混合物を得る工程と、サチャインチオイルと乳化剤を所定の割合で混合し、沸騰させない程度に加温し撹拌してオイル混合物を得る工程と、前記混合物と前記オイル混合物を混合してベース混合物を得る工程と、該ベース混合物に、果汁、酸味料、香料を所定の割合で混合して、Bx(糖度の物理量)、pHを確認し、全量補正をして容器に充填する工程と、前記容器内の前記充填したものを殺菌する工程とを備えるサチャインチ入り飲料の製造方法である。
【0033】
本発明の製造方法において、液糖とゲル化剤、加工澱粉、クエン酸三ナトリウムを所定の割合で混合し、水に入れて加温し撹拌して混合物を得ることができる。そして、サチャインチオイルと乳化剤を所定の割合で混合し、沸騰させない程度に加温し撹拌して得られたオイル混合物を、上記混合物と混合すると、ドリンクのベースとなるベース混合物が得られる。
【0034】
ベース混合物は、その温度がやや低下しており、サチャインチオイルは湯に溶けることはないが、サチャインチオイルに含まれる渋み成分や香り成分(におい成分)は湯に溶け出し、この成分の溶け出しは、この温度でも充分に効率的に行われる。
【0035】
また、サチャインチオイルの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、湯によって所定の割合で希釈されるので、希釈液を飲料、或いはその原料として使用して飲んだとしても、オイルに集中して残る場合と比較して渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0036】
そして、ベース混合物に、果汁、酸味料、香料を所定の割合で混合することにより、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくした飲料をつくることができる。
【0037】
〔8〕本発明のサチャインチ入り飲料の製造方法は、前記加温し撹拌して混合物を得る工程での加温する温度が85℃以上とし、前記加温し撹拌してオイル混合物を得る工程での加温する温度が略60℃とすることもできる。
【0038】
この場合は、ベース混合物は、85℃に近い温度の混合物に略60℃のオイル混合物を混合しているので、その温度が約70℃まで低下しており、サチャインチオイルは湯に溶けることはないが、サチャインチオイルに含まれる渋み成分や香り成分(におい成分)は湯に溶け出し、この成分の溶け出しは、この温度でも充分に効率的に行われる。
【発明の効果】
【0039】
本発明は、サチャインチを原料として使用し、栄養価が高く、しかもサチャインチが本来有する僅かな渋みや青臭さを抑えることで飲みやすいようにした、サチャインチ入り飲料及びその製造方法を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0040】
以下、本発明の実施の形態を更に詳細に説明する。
まず、本発明のサチャインチ入り飲料は、例えばスポーツにおける筋肉の炎症を早く治す効果のある、抗炎症作用を有する飲料水と言えるものである。原料となるサチャインチの種子自体の摂取による効能としては、美肌効果(肌の代謝を促進する作用、肌老化を防ぐ)、中性脂肪の抑制、悪玉コレステロールの減少、動脈硬化予防、不整脈予防、認知症予防、アレルギー抑制、効うつ、ストレスの緩和、及び効炎症作用等がうたわれている。
【0041】
また、食用油において、身体に良い、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸の摂取の理想的なバランスは4:1とされているが、現代の一般的な食生活では、10:1~50:1といわれており、理想と現実には、かなりの開きがある。この点、サチャインチには、オメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸が、その理想に近い4:1~2:1(変動あり)で含まれている。
【0042】
更に、他のオメガ3脂肪酸(アマニ油,エゴマ油等)は粘度が高いが、サチャインチオイルの粘度は低く、サラサラしているので、スポーツの後の筋肉に対する抗炎症作用がある飲料として比較的摂取しやすく、好ましい。又、αリノレン酸を多く含んでいるため、血液をサラサラにして動脈硬化の予防効果が期待できる。
【0043】
(サチャインチ入り飲料の製造方法)
〔a〕原料にサチャインチオイルを使用したドリンクの製造の実施形態
原料の配合は、サチャインチオイル2g、湯250ml、酸味料、ステビア(甘味料)0.1~0.2g、何れも所定の量の乳化剤、安定剤、香料である。
【0044】
サチャインチオイル2gと、沸騰させない程度(95℃)に熱した湯250mlを混合する。サチャインチオイルは、湯と混合はできても湯に溶けることはない。なお、サチャインチオイルに含まれる渋み成分や香り成分は湯に溶け出すことになる。この成分の溶け出しは、湯が95℃と高温であるため、温度の低い水と混合した場合より早く、効率的である。
【0045】
サチャインチオイルの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、約250mlの湯によって希釈される。希釈液を飲料、或いはその原料として使用して飲んだとしても、オイルに集中して残る場合と比較して渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0046】
そして、サチャインチオイルと、95℃の湯を上記割合で混合したものを適宜冷却して常温近くに戻し、酸味料、ステビア、乳化剤、安定剤及び香料を配合することにより、飲みやすい味になり、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくしたドリンクをつくることができる。
【0047】
なお、香料や、後述する果汁の選定又は調整により、様々な味のドリンクを製造することができる。例えば、グレープフルーツ味の他、りんご味、レモン味、日向夏みかん味、桃味、シャインマスカット味、ライチ味等である。これについては、後述する〔b〕、〔c〕、〔d〕、〔e〕のドリンクの製造においても同様である。
【0048】
〔b〕原料にサチャインチパウダーを使用したドリンクの製造の実施形態
原料の配合は、サチャインチパウダー10g、沸騰させない程度(95℃)に熱した湯300ml、酸味料、ステビア0.2~0.3g、何れも所定の量の乳化剤、安定剤、香料である。
【0049】
まず、サチャインチパウダーには、サチャインチの実を低温圧搾してオイルをつくる時にできる搾りかすを乾燥して微細に粉砕したものを使用する。サチャインチパウダーをフィルター(布製、紙製等)にかけ、沸騰させない程度(95℃)に熱した湯300mlを通すことにより、滴下したサチャインチ液を得る。
【0050】
なお、サチャインチ液には、サチャインチパウダーに含まれる各種栄養素や渋み成分や香り成分は湯に溶け出すことになる。この成分の溶け出しは、湯が95℃と高温であるため、温度の低い水と混合した場合より早く、効率的である。
【0051】
サチャインチパウダーの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、約300mlの湯によって希釈される。希釈液を飲料、或いはその原料として使用して飲んだとしても、渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0052】
そして、サチャインチ液と、95℃の湯を上記割合で混合したものを適宜冷却して常温近くに戻し、酸味料、ステビア、乳化剤、安定剤及び香料を配合することにより、飲みやすい味になり、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくしたドリンクをつくることができる。
【0053】
なお、サチャインチパウダーが、少量でもサチャインチ液に混じってしまうと、粉っぽく飲料には合わないので、サチャインチ液にパウダー又はパウダー滓が入らないように注意して、サチャインチの成分が入った水(湯)のみを使用するようにする。また、サチャインチオイルのベタ付きやサチャインチパウダーの粉っぽい味覚は乳化剤のショ糖脂肪酸エステル等の使用により粘度調整や食感の改良ができる。
【0054】
〔c〕原料にサチャインチオイルを使用したクラッシュゼリーの製造の実施形態
原料の配合は、サチャインチオイル2g、ゼラチン(又は粉末寒天やアガ)10g~15g、湯250ml、ブドウ果汁入り液糖200ml(又は、オレンジ果汁入り液糖240ml)である。
【0055】
まず、サチャインチオイル2gと、沸騰させない程度(95℃)に熱した湯250mlを混合する。サチャインチオイルは、湯と混合はできても湯に溶けることはない。なお、サチャインチオイルに含まれる渋み成分や香り成分は湯に溶け出すことになる。この成分の溶け出しは、湯が95℃と高温であるため、温度の低い水と混合した場合より早く、効率的である。
【0056】
サチャインチオイルの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、約250mlの湯によって希釈される。希釈液を飲料、或いはその原料として使用して飲んだとしても、オイルに集中して残る場合と比較して渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0057】
そして、サチャインチオイルと、95℃の湯を上記割合で混合したものを適宜冷却して80℃程度でゼラチンを溶かし、冷ました後、ブドウ果汁入り液糖を加えて、冷蔵庫で冷やし固めてゼラチン塊をつくる。その後、ゼラチン塊をミキサーにかけたり道具を使ってミキシングしたりして細かいゼリー状とする。
【0058】
また、それに乳酸カルシウム、酸味料、香料、ビタミンC(酸化防止剤)を加える。ビタミンCにより、ゼリーを砕く作業においてゼリー内部に入った空気に含まれる酸素による酸化、つまり飲料の劣化を遅らせることができると共に、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくしたクラッシュゼリーをつくることができる。
【0059】
〔d〕原料にサチャインチパウダーを使用したクラッシュゼリーの製造の実施形態
原料の配合は、サチャインチパウダー10g、ゼラチン(又は粉末寒天やアガ)10g~15g、湯250ml、ブドウ果汁入り液糖200ml(又は、オレンジ果汁入り液糖240ml)である。
【0060】
まず、サチャインチパウダーをフィルター(布製、紙製等)にかけ、沸騰させない程度(95℃)に熱した湯250mlを通すことにより、滴下したサチャインチ液を得る。
なお、サチャインチ液には、サチャインチパウダーに含まれる各種栄養素や渋み成分や香り成分は湯に溶け出すことになる。この成分の溶け出しは、湯が95℃と高温であるため、温度の低い水と混合した場合より早く、効率的である。
【0061】
サチャインチパウダーの渋み成分や香り成分が湯に溶け出すと、約250mlの湯によって希釈される。希釈液を飲料、或いはその原料として使用して飲んだとしても、渋みや独特の香りや味を感じない可能性が高い。
【0062】
そして、サチャインチ液と、95℃の湯を上記割合で混合したものを適宜冷却して80℃程度でゼラチンを溶かし、冷ました後、ブドウ果汁入り液糖を加えて、冷蔵庫で冷やし固めてゼラチン塊をつくる。その後、ゼラチン塊をミキサーにかけたり道具を使ってミキシングしたりして細かいゼリー状とする。
【0063】
また、それに乳酸カルシウム、酸味料、香料、ビタミンC(酸化防止剤)を加える。ビタミンCにより、ゼリーを砕く作業においてゼリー内部に入った空気に含まれる酸素による酸化、つまり飲料の劣化を遅らせることができると共に、栄養価が高いサチャインチ入りで、その渋みや青臭さを抑えて飲みやすくしたクラッシュゼリーをつくることができる。
【0064】
〔e〕原料にサチャインチオイルを使用したドリンクの製造の他の実施形態
原料の配合は、果糖ブドウ糖液糖(Bx75)(20%)、ゲル化剤UC-242S(株)上野忠(1.5%)、C☆EmTex06369(株)カーギル(1%)、クエン酸三ナトリウム(0.2%)、サチャインチオイル(2.25%)、リョート-ポリグリエステルО-50D三菱ケミカル(株)(0.15%)、グレープフルーツ濃縮果汁Bx57.5(2%)、クエン酸(結晶)(0.15%)、グレープフルーツフレーバーG-73657高砂香料工業(株)(0.2%)、水(72.55%)である。なお、この実施形態では、原料の配合は、重量%で示している。
【0065】
まず、液糖とゲル化剤、加工澱粉であるC☆EmTex06369、及びクエン酸三ナトリウムを上記割合で混合し、水に入れて、85℃以上で加温し撹拌する。
次に、サチャインチオイルに、乳化剤であるリョート-ポリグリエステルО-50Dを上記割合で混合し、略60℃で加温し撹拌して、オイル混合物を得る。
前記混合物と、前記オイル混合物を調合タンクに入れて、よく混合し、ドリンクのベースとなるベース混合物を得る。
【0066】
ベース混合物に、グレープフルーツ濃縮果汁、グレープフルーツフレーバー、クエン酸、香料を上記割合で混合し、Bx(糖度の物理量)、pHを確認し、全量を適宜補正して、所定の容器に充填する。
最後に、容器に充填されたもののボイル殺菌を85℃、30分の条件下で行い、ドリンク製品とした。なお、殺菌方法及び殺菌条件は、容量や法材によって適宜調整することが可能である。
【0067】
【0068】
【0069】
そして、上記〔a〕、〔b〕、〔c〕、〔d〕の製造方法で製造した飲料(ドリンクとゼリー)について、官能試験を行った。この官能試験では、上記〔a〕、〔b〕、〔c〕、〔d〕の製造方法で製造した試料の中から各製造方法毎に試験者A、B、C、D、Eがそれぞれ任意に選んだものを試料とした。なお、上記製造方法では、湯温95℃を例として挙げたが、試料用の製造においては、表1、表2にあるように、湯温90℃、80℃、70℃の各温度の湯を使用して同様に製造した。
【0070】
表1には、原料としてサチャインチオイルを使用して製造した飲料(ドリンクとゼリー〔クラッシュゼリー〕)について、官能試験を行った結果を表している。サチャインチオイルと混合する湯の温度(95℃と90℃と85℃、及び80℃と70℃)別に製造された飲料毎に、五人の試験者A、B、C、D、Eが実際にテイスティングをして、試料の渋みと青臭さ(表では青臭と表示)について、三段階(〇=無、△=弱、×=有)で評価している。
【0071】
また、表2には、原料としてサチャインチパウダーを使用して製造した飲料について、官能試験を行った結果を表している。この官能試験では、サチャインチパウダーからエキスを抽出する湯の温度(95℃と90℃と80℃と70℃)別に製造された飲料毎に、五人の試験者A、B、C、D、Eが実際にテイスティングをして、飲料の渋みと青臭さについて、三段階(〇=無、△=弱、×=有)で評価している。
【0072】
〔表1の結果〕
まず、湯の温度が、沸騰させない程度に熱した温度である95℃であった場合は、試験者A~Eまで全員が、ドリンクとゼリーの何れにおいても渋みと青臭さを感じない(無)と評価した。
湯の温度が沸騰させない程度に熱した温度である90℃であった場合は、試験者Bがゼリーで弱い渋みを感じると評価し、試験者Dがドリンクで弱い青臭さを感じると評価し、試験者Eがドリンクで弱い渋みを感じると評価したが、他の項目は感じない(無)との評価であった。
【0073】
また、湯の温度が沸騰させない程度に熱した温度である85℃として、更にサチャインチオイルに、乳化剤を混合し、略60℃で加温し撹拌して、オイル混合物としてドリンクをつくった場合は、試験者A~Eまで全員が、ドリンクとゼリーの何れにおいても渋みと青臭さを感じない(無)と評価して、90℃の場合よりもよい評価が得られた。これは、原料や添加剤、或いはその配合が異なることが影響したと考えられる。
この結果から、サチャインチドリンクは、原料の工夫によっては、サチャインチオイルと混合する湯の温度条件を低くしても、飲料の渋みと青臭さの官能検査において、好ましい結果が出ることが示唆された。
【0074】
また、湯の温度が沸騰させない程度に熱した温度から外れた80℃であった場合は、試験者Aはドリンクとゼリーに弱い青臭さを感じると評価し、試験者Bは、ゼリーに弱い渋みと青臭さを感じると評価し、試験者Cは、ドリンクに渋みを感じると共に弱い青臭さを感じ、ゼリーにも弱い渋みと青臭さを感じると評価し、試験者Dは、ドリンクに弱い渋みと青臭さを感じると共に、ゼリーに弱い渋みを感じると評価し、試験者Eは、ゼリーに弱い渋みと青臭さを感じると評価したが、他の項目は感じない(無)との評価であった。
【0075】
更に、湯の温度が沸騰させない程度に熱した温度から更に外れた70℃であった場合は、試験者Aは、ドリンクに弱い渋みと青臭さを感じると評価し、ゼリーに青臭さを感じると共に弱い渋みを感じると評価し、試験者Bは、ドリンクに弱い渋みと青臭さを感じると評価し、ゼリーに青臭さを感じると共に弱い渋みを感じると評価し、試験者Cは、ドリンクに弱い渋みと青臭さを感じると評価し、ゼリーに渋みを感じると共に弱い青臭さを感じ、試験者Dは、ドリンクとゼリーのそれぞれに弱い渋みと青臭さを感じると評価し、試験者Eは、ドリンクに青臭さを感じると共に弱い渋みを感じ、ゼリーに弱い渋みと青臭さを感じると評価した。
【0076】
〔表2の結果〕
まず、湯の温度が、沸騰させない程度に熱した温度である95℃であった場合は、試験者A~Eまで全員が、ドリンクとゼリーの何れにおいても渋みと青臭さを感じない(無)と評価した。
湯の温度が沸騰させない程度に熱した温度である90℃であった場合は、試験者Bがゼリーで弱い渋みを感じると評価し、試験者Dがドリンクで弱い青臭さを感じると評価し、試験者Eがドリンクで弱い渋みを感じると評価したが、他の項目は感じない(無)との評価であった。
【0077】
また、湯の温度が沸騰させない程度に熱した温度から外れた80℃であった場合は、試験者Aはゼリーに弱い青臭さを感じると評価し、試験者Cは、ドリンクに弱い渋みと青臭さを感じ、ゼリーには渋みを感じると共に弱い青臭さを感じると評価し、試験者Dは、ドリンクに弱い渋みと青臭さを感じると共に、ゼリーにも弱い渋みと青臭さを感じると評価し、試験者Eは、ドリンクに弱い青臭さを感じ、ゼリーに弱い渋みと青臭さを感じると評価したが、他の項目は感じない(無)との評価であった。
【0078】
更に、湯の温度が沸騰させない程度に熱した温度から更に外れた70℃であった場合は、試験者Aは、ドリンクに弱い青臭さを感じ、ゼリーに弱い渋みと青臭さを感じると評価し、試験者Bは、ドリンクに弱い渋みと青臭さを感じ、ゼリーに弱い青臭さを感じる評価し、試験者Cは、ドリンクに弱い渋みと青臭さを感じ、ゼリーにも弱い渋みと青臭さを感じると評価し、試験者Dは、ドリンクに青臭さを感じると共に弱い渋みを感じ、ゼリーに渋みを感じると共に弱い青臭さを感じると評価し、試験者Eは、ドリンクに青臭さを感じると共に弱い渋みを感じ、ゼリーに青臭さを感じると共に弱い渋みを感じると評価し、他の項目は感じない(無)との評価であった。
【0079】
〔考察〕
まず、表1の結果と表2の結果には、ほぼ同じような傾向が表れている。すなわち、湯の温度が、沸騰させない程度に熱した温度の範囲内(95℃、90℃、85℃)においては、試験者A~Eのそれぞれが、渋みと青臭さの評価において、概ね、感じない(無)と評価している。
【0080】
また、湯の温度が、沸騰させない程度に熱した温度の範囲内から外れた(低い)温度(80℃、70℃)においては、試験者A~Eの個人差はあるが、徐々に、渋みと青臭さの評価において、感じない(無)との評価が減り、弱く感じる評価が増えて、中には感じる(強く感じる)という評価も出ている。
【0081】
このことから、沸騰させない程度に熱した温度の範囲内の湯温で飲料を製造することにより、飲料の渋みと青臭さについては、好ましい影響を与えていることがわかった。また、原料の違い(サチャインチオイルとサチャインチパウダー)では、各項目について製造された飲料の評価にそれ程の差は認められなかった。
【0082】
なお、サチャインチパウダーを使用した飲料の試験では、表2には示していないが、補足として粉っぽさの項目も設けていた。この粉っぽさについては、試験者A~Eは、全員が湯温70℃の試料で強い粉っぽさを感じ、湯温80℃では粉っぽさが和らいだと感じ、湯温95℃では粉っぽさがほぼなくなったと評価した。
【0083】
また、サチャインチオイル又はサチャインチ液を湯や水に溶かす方法、又成分を浸出させて馴染ませる方法としては、上記以外にも、例えばサチャインチパウダーやオイルを、乳化剤(ソルビタン脂肪酸エステル、グリセリン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、大豆リン脂質「大豆レシチン」、プロピレングリコール脂肪酸エステル)を用いて炭酸水に溶かす方法が挙げられる。
【0084】
原料にサチャインチオイル、サチャインチパウダーを含むだけでは味がなく、サチャインチ入り飲料の製造においては、甘味料が必要となる。その甘味料としては「天然甘味料」-エリスリトール(天然素材から作る)、甜菜糖、甘草(グリチルリチン)、ステビア、果糖(イソマルトオリゴ糖・トレハロース)、又は「人工甘味料」-アスパルチーム・スクラロース等を使用する。なお、サチャインチ液、又はサチャインチオイルと甘味料の配合は、それぞれ甘味料の種類により調整が行われるが、平均的には重量比で30:1~10:1の割合で行われる。
【0085】
また、清涼飲料水の劣化防止のため、厚生労働省の基準においては、PH4.0以下の清涼飲料水で65℃10分、z値5℃で殺菌をする方法、炭酸飲料水なら無殺菌でも良いとなっているため炭酸飲料水にする方法、又は酸味料、酸化防止剤、ジブチルヒドロキシトルエン(BHT)、ブチルヒドロキシアニソール(BHA)、カテキン+ビタミンC+ビタミンE+クエン酸の中の一つ又は複数を加える方法がある。
【0086】
なお、炭酸飲料は,圧入された炭酸ガスが静菌作用を有することから、容器包装内の二酸化炭素圧力が一定の条件下(20℃で98kPa以上)であり、かつ、植物又は動物の組織成分を含有しないものにあっては,殺菌または除菌を要しないと定められているが、それ以外の炭酸飲料(例えば、容器内の炭酸ガス圧力が98kPa未満の炭酸飲料や果汁入り炭酸飲料等)は通常の清涼飲料水や冷凍果汁飲料と同様に加熱殺菌処理を行うことが義務づけられている。
【0087】
本明細書及び特許請求の範囲で使用している用語と表現は、あくまでも説明上のものであって、なんら限定的なものではなく、本明細書及び特許請求の範囲に記述された特徴およびその一部と等価の用語や表現を除外する意図はない。また、本発明の技術思想の範囲内で、種々の変形態様が可能であるということは言うまでもない。