(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017571
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】手動ストレッチフィルム包装装置
(51)【国際特許分類】
B65B 67/10 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
B65B67/10 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120291
(22)【出願日】2022-07-28
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】591048483
【氏名又は名称】司化成工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100108947
【弁理士】
【氏名又は名称】涌井 謙一
(74)【代理人】
【識別番号】100117086
【弁理士】
【氏名又は名称】山本 典弘
(74)【代理人】
【識別番号】100124383
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 一永
(74)【代理人】
【識別番号】100173392
【弁理士】
【氏名又は名称】工藤 貴宏
(74)【代理人】
【識別番号】100189290
【弁理士】
【氏名又は名称】三井 直人
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 健一
(72)【発明者】
【氏名】小山 忠明
(72)【発明者】
【氏名】松本 弘之
【テーマコード(参考)】
3E057
【Fターム(参考)】
3E057BA07
(57)【要約】
【課題】比較的小型で、人間が手で持って運搬できる程度のサイズ、容量、重量の梱包対象物に、手動で、ストレッチフィルムを巻き付けてストレッチ包装することに用いられる、手動ストレッチフィルム包装装置。
【解決手段】床面に載置されて鉛直上方に延びる支持体と、前記床面に対して平行に伸びる回転中心軸を中心にして回転可能に前記支持体に支持されている環状体と、前記環状体に支持されて前記床面に対して平行に延びるロール支持ロッドと、前記環状体に配備されている駆動部と、前記環状体の内部空間内を前記床面に対して平行に延びていて、梱包対象物である被梱包物が搭載される被梱包物支持体とを備えている手動ストレッチフィルム包装装置。前記ロール支持ロッドにストレッチフィルムロールを装着し、前記駆動部を介して手動で前記環状体を前記回転中心軸を中心にして回転させ、前記ストレッチフィルムロールから繰り出されるストレッチフィルムを前記被梱包物に巻き付けてストレッチ包装を行う。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
床面に載置されて鉛直上方に延びる支持体と、
前記床面に対して平行に伸びる回転中心軸を中心にして回転可能に前記支持体に支持されている環状体と、
前記環状体に支持されて前記床面に対して平行に延びるロール支持ロッドと、
前記環状体に配備されている駆動部と、
前記環状体の内部空間内を前記床面に対して平行に延びていて、梱包対象物である被梱包物が搭載される被梱包物支持体と
を備えていて、前記ロール支持ロッドにストレッチフィルムロールを装着し、前記駆動部を介して手動で前記環状体を前記回転中心軸を中心にして回転させ、前記ストレッチフィルムロールから繰り出されるストレッチフィルムを前記被梱包物に巻き付ける
手動ストレッチフィルム包装装置。
【請求項2】
前記駆動部は、前記環状体に前記ロール支持ロッドが支持されている位置とは異なる位置で、前記環状体に支持されている手持ち部である請求項1記載の手動ストレッチフィルム包装装置。
【請求項3】
前記被梱包物支持体は板状体で、板状体からなる前記被梱包物支持体に対して鉛直上方から近づく方向及び、鉛直上方に離れる方向に移動可能に前記支持体に支持されている被梱包物押さえを、更に、備えている請求項1又は2記載の手動ストレッチフィルム包装装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、梱包対象物である被梱包物に合成樹脂製の自己粘着性フィルム(以下、本明細書では「ストレッチフィルム」と表す。)を巻き付けて包装するストレッチフィルム包装装置に関し、特に、手動のストレッチフィルム包装装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、流通・販売される各種商品は、所定形状の段ボール箱などに梱包され、この複数個の段ボール箱などが所定個数ずつパレット積みされた状態で、輸送・荷役・保管されている。
【0003】
このようにパレット積みされた荷物は、輸送・荷役・保管時等において荷崩れしやすい。また、輸送時等において雨水等による水濡れが発生したり、汚れが付着して商品価値が低下することがある。
【0004】
そこで、パレット積みされた複数個の荷物に、ポリエチレン等の自己粘着性プラスチックフィルムであるストレッチフィルムを巻き付けるストレッチ包装を行って荷崩れを防止するとともに、雨水や汚れなどから荷物を保護するという対策が採られている。
【0005】
ストレッチ包装を行う装置については従来から種々の提案がされており、本願出願人もストレッチ包装を行う際のストレッチフィルム巻付強度を高めることのできるストレッチ包装機を提案している(特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来提案されているストレッチ包装機は、各種商品などが梱包されている段ボール箱などが複数個でパレット積みされているときに、これに対してストレッチフィルムを巻き付けてストレッチ包装することに用いられるものが一般的であった。
【0008】
この発明は、比較的小型で、人間が手で持って運搬できる程度のサイズ、容量、重量の梱包対象物に、手動で、ストレッチフィルムを巻き付けてストレッチ包装することに用いられる、手動ストレッチフィルム包装装置を提案することを目的にしている。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本願発明は以下のように例示することができる。
[1]
床面に載置されて鉛直上方に延びる支持体と、
前記床面に対して平行に伸びる回転中心軸を中心にして回転可能に前記支持体に支持されている環状体と、
前記環状体に支持されて前記床面に対して平行に延びるロール支持ロッドと、
前記環状体に配備されている駆動部と、
前記環状体の内部空間内を前記床面に対して平行に延びていて、梱包対象物である被梱包物が搭載される被梱包物支持体と
を備えていて、前記ロール支持ロッドにストレッチフィルムロールを装着し、前記駆動部を介して手動で前記環状体を前記回転中心軸を中心にして回転させ、前記ストレッチフィルムロールから繰り出されるストレッチフィルムを前記被梱包物に巻き付ける
手動ストレッチフィルム包装装置。
【0010】
[2]
前記駆動部は、前記環状体に前記ロール支持ロッドが支持されている位置とは異なる位置で、前記環状体に支持されている手持ち部である[1]の手動ストレッチフィルム包装装置。
【0011】
[3]
前記被梱包物支持体は板状体で、板状体からなる前記被梱包物支持体に対して鉛直上方から近づく方向及び、鉛直上方に離れる方向に移動可能に前記支持体に支持されている被梱包物押さえを、更に、備えている[1]又は[2]の手動ストレッチフィルム包装装置。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、比較的小型で、人間が手で持って運搬できる程度のサイズ、容量、重量の梱包対象物に、手動で、ストレッチフィルムを巻き付けてストレッチ包装することに用いられる、手動ストレッチフィルム包装装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】この発明の一実施形態に係る手動ストレッチフィルム包装装置を表す図であって、ロール支持ロッドにストレッチフィルムロールが装着されている状態の側面図。
【
図2】この発明の一実施形態に係る手動ストレッチフィルム包装装置を表す図であって、ロール支持ロッドにストレッチフィルムロールが装着されている状態の正面図。
【
図3】この発明の一実施形態に係る手動ストレッチフィルム包装装置を表す図であって、ロール支持ロッドにストレッチフィルムロールが装着されている状態の平面図。
【
図4】この発明の一実施形態に係る手動ストレッチフィルム包装装置を表す図であって、ロール支持ロッドにストレッチフィルムロールが装着されている状態の斜視図。
【
図5】この発明の一実施形態に係る手動ストレッチフィルム包装装置を用いて、被梱包物支持体に搭載されている被梱包物に対して、ストレッチフィルムロールから繰り出されるストレッチフィルムを巻き付けている状態を説明する斜視図。
【
図6】この発明の一実施形態に係る手動ストレッチフィルム包装装置を用いて、被梱包物支持体に搭載されている被梱包物に対して、ストレッチフィルムロールから繰り出されるストレッチフィルムを巻き付けている状態を説明する他の斜視図。
【発明を実施するための形態】
【0014】
添付図面を参照して本発明の一実施形態を説明する。
【0015】
手動ストレッチフィルム包装装置1は、床面に載置されて鉛直上方に延びる支持体3を備えている。
【0016】
図示の実施形態では、支持体3は、床面に載置される平板状の支持台2から鉛直上方に延びる構造になっており、支持体3は、床面に載置される平板状の支持台2から鉛直上方に延びる板状部3aと、板状部3aに連続して鉛直上方に延びている上方支持板3bとからで構成されている。
【0017】
また、図示の実施形態では、上方支持板3bは、円形の開口部4をその中央側に備えている(
図2)。
【0018】
支持体3は環状体5を支持しており、図示の実施形態では、支持体3における上方支持板3bの部分によって環状体5が支持されている。上方支持板3bの部分によって環状体5が支持されている形態は、
図2に矢印30、31で示すように、床面に対して平行に伸びる回転中心軸(すなわち、
図1で、左右方向に延び、
図2で、環状体5の中心で図面の前後方向に延びる、不図示の回転中心軸)を中心にして回転可能に環状体5が上方支持板3bによって支持されるものになっている。
【0019】
なお、図示の実施形態では、環状体5によって囲まれる円形部の内径の大きさは、上方支持板3bの中央に備えられている円形の開口部4の径の大きさと略同一になっている。また、
図4~
図6に図示されているように、
図2の状態で正面から見ると、環状体5によって囲まれる円形部の配置位置は、上方支持板3bの中央側に備えられている円形の開口部4の配置位置に対応する形態になっている。
【0020】
後述するように、環状体5の内部空間内には、床面に対して平行に延びている被梱包物支持体11が配備されている。この被梱包物支持体11の上に、梱包対象物、すなわち、被梱包物が搭載され、この実施形態の手動ストレッチフィルム包装装置1によってストレッチ包装が行われる。
【0021】
そこで、環状体5の内径の大きさは、被梱包物のサイズを考慮して、400mm、500mm、600mm、800mm、等、種々のサイズにすることができる。
【0022】
上述したように、環状体5が、床面に対して平行に伸びる回転中心軸(不図示)を中心にして回転可能に上方支持板3bによって支持される構造の一形態としてこの実施形態では、以下に説明する構造が採用されている。
【0023】
図示の実施形態では、上方支持板3bは、円形の開口部4の半径方向で外側に、周方向に等間隔で、4個の回転ホイール受け14a、14b、14c、14dを備えている(
図2)。回転ホイール受け14a、14b、14c、14dが配備されているそれぞれの位置では、上方支持板3bに、回転支持軸15a、15b、15c、15dが突設されている。回転ホイール受け14a、14b、14c、14dは、それぞれ、回転支持軸15a、15b、15c、15dを回転中心として、回転支持軸15a、15b、15c、15dの周囲に回転可能になっている。
【0024】
回転ホイール受け14a、14b、14c、14dは、
図1の下側で、回転ホイール受け14aについて図示して説明しているように、外周部に、凹部18bを間に挟んで回転ホイール受け外周縁辺18a、18cを備えている。図示していないが、回転ホイール受け14b、14c、14dについても同様の構造になっている。
【0025】
一方、環状体5は、外周部に、凹部5cを間に挟んで環状体外周縁辺5a、5bを備えている。
【0026】
図1の下側で、回転ホイール受け14aと、環状体5とについて図示して説明しているように、環状体5の環状体外周縁辺5aが、回転ホイール受け14aの凹部18bに嵌り込んで、両側から回転ホイール受け外周縁辺18a、18cによって支えられる形態になっている。回転ホイール受け14b、14c、14dと、環状体5とについても、図示していないが、同様の構造になっている。
【0027】
これによって、環状体5は、
図2に矢印30で示す方向あるいは、矢印31で示す方向に、床面に対して平行に伸びる上述した回転中心軸を中心にして回転可能に、支持体3(すなわち、上方支持板3b)に支持されている。
【0028】
上述したように、上方支持板3bの中央側に備えられている円形の開口部4の位置と、大きさとに対応している位置、大きさからなる、環状体5の内部空間内には、床面に対して平行に延びていて、梱包対象物である被梱包物が搭載される被梱包物支持体11が配備されている。
【0029】
図示の実施形態では、被梱包物支持体11は平板な板状体で、支持体3を構成する板状部3aの上端側から前方方向(
図1で右側方向)に向かって延びる平板状の支持板11aと、支持板11aの後端(
図1における左側端)から支持板11aに連続して、板状部3aの上端側から後方方向(
図1で左側方向)に向かって延びる平板状の支持板11bとからで被梱包物支持体11が構成されている(
図1、
図3)。
【0030】
環状体5には、駆動部と、ロール支持ロッド10とが配備されている。
【0031】
ロール支持ロッド10は、床面に対して平行に延びるように、環状体5によって支持されている(
図1、
図3)。図示の実施形態では、
図1、
図3に示すように、環状体5の所定の箇所に、ロール支持ロッド10が前方(
図1で右側方向)に向かって突出するように配備されている。
【0032】
駆動部は、環状体5にロール支持ロッド10が支持されている位置とは異なる位置で、環状体5に支持されている。
【0033】
この実施形態の手動ストレッチフィルム包装装置1でストレッチ包装を行う際には、まず、ロール支持ロッド10にストレッチフィルムロール20を装着し、ストレッチフィルムロール20から繰り出されるストレッチフィルム21を巻き付けてストレッチ包装する梱包対象物たる被梱包物40を被梱包物支持体11に搭載する。そして、前記駆動部を介して、手動で、環状体5を上述した回転中心軸を中心にして、矢印30で示す方向あるいは、矢印31で示す方向(
図2)に回転させる。これによって、ロール支持ロッド10に装着されているストレッチフィルムロール20から繰り出されるストレッチフィルム21を被梱包物40に巻き付けてストレッチ包装を行う。
【0034】
ストレッチフィルムロール20は、中空で筒状の巻芯に、ストレッチフィルムが巻き付けられてなる巻体で、従来から、この技術分野で市場に提供されているものである。この実施形態の手動ストレッチフィルム包装装置1は、比較的小型で、人間が手で持って運搬できる程度のサイズ、容量、重量の梱包対象物に、手動で、ストレッチフィルムを巻き付けてストレッチ包装することに用いられるものである。そこで、例えば、内径1インチ(25.4mm)程度の中空で筒状の巻芯に、肉厚4.8μ程度で、幅(
図1で左右方向の長さ)が115mm程度、長さ300m程度の長尺のストレッチフィルム21を巻き付けてなる巻体を上述のストレッチフィルムロール20として使用することができる。
【0035】
上述したように、環状体5に支持されている駆動部は、手動で、環状体5を上述した回転中心軸を中心にして、矢印30で示す方向あるいは、矢印31で示す方向(
図2)に回転させる際の駆動力を環状体5に対して伝達する部分である。そこで、手動操作を行う作業員が、手動で、上述した駆動力を与えることのできるものであれば、種々の構造、形態のものを採用することができる。例えば、環状体5にロール支持ロッド10が支持されている位置とは異なる位置で環状体5に支持されている手持ち部を、環状体5に支持されている駆動部として採用することができる。
【0036】
図示の実施形態では、
図1~
図3図示のように、環状体5にロール支持ロッド10が支持されている位置と直径対称の位置に、手持ち部からなる駆動部として、ハンドル7が配備されている。
【0037】
そこで、図示の実施形態では、手動ストレッチフィルム包装装置1を用いて、上述したように、手動でストレッチ包装を行う作業者は、ハンドル7を握って、上述したように、環状体5を、回転中心軸を中心にして、矢印30で示す方向あるいは、矢印31で示す方向(
図2)に回転させ、ストレッチ包装作業を行うことができる。
【0038】
本実施形態の手動ストレッチフィルム包装装置1は、被梱包物押さえ12を備えている。
【0039】
被梱包物押さえ12は、板状体からなる被梱包物支持体11に対して鉛直上方から近づく方向及び、鉛直上方に離れる方向に移動可能に支持体3に支持されているものである。
【0040】
図示の実施形態では、被梱包物押さえ12は、鉛直上方に伸びている板状の支持片12aと、支持片12aの下端から前方(
図1における右側方向)に向かって延びる板状の押さえ片12bとを備えている。
【0041】
支持片12aは、中央部で鉛直方向に延びるスリット13を備えている。このスリット13に対して、上方支持板3bの上側中央で、鉛直方向に間隔を空けて、前方(
図1における右側方向)に向けて上方支持板3bから突出している2本のリブ16a、16bが挿入されている。
【0042】
被梱包物押さえ12は、上方支持板3bから突出している2本のリブ16a、16bが、支持片12aのスリット13に突出、挿入されている状態で、板状体からなる被梱包物支持体11に対して鉛直上方から近づく方向(
図2に矢印32で示す方向)及び、鉛直上方に離れる方向(
図2に矢印33で示す方向)に移動可能に支持体3(上方支持板3b)に支持されていることになる。
【0043】
図示の実施形態では、被梱包物押さえ12の押さえ片12bは、被梱包物支持体11の支持板11aと平行に、手動ストレッチフィルム包装装置1の前方(
図1における右側方向)に向かって延びている。
【0044】
そこで、ストレッチフィルムを巻き付けてストレッチ包装する梱包対象物である被梱包物40を被梱包物支持体11(の支持板11a)の上に搭載し、被梱包物押さえ12を、矢印32で示す、被梱包物支持体11に対して鉛直上方から近づく方向に移動させ、押さえ片12bの下側面を、被梱包物40の上側面に当接させ、安定した支持を行っている状態で、上述したように、環状体5を、回転中心軸を中心にして、矢印30で示す方向あるいは、矢印31で示す方向(
図2)に回転させ、ストレッチ包装を行うことができる。
【0045】
図示の実施形態では、ロール支持ロッド10には、取り付け固定手段9a、9bが配備されている(
図1、
図3)。取り付け固定手段9aは、ロール支持ロッド10に対して取り付け、取り外し可能になっている。 取り付け固定手段9aをロール支持ロッド10の先端から取り外し、ストレッチフィルムロール20をロール支持ロッド10に装着し、その後、取り付け固定手段9aを、ロール支持ロッド10の先端から取り付ける構造である。
【0046】
この場合、取り付け固定手段9aを、ロール支持ロッド10に対して、
図1で左右方向で移動可能に、ロール支持ロッド10に対して取り付け、取り外し可能にすることができる。
【0047】
取り付け固定手段9aを、ロール支持ロッド10に対して、
図1で左右方向で移動可能にして、ロール支持ロッド10に装着したストレッチフィルムロール20を、取り付け固定手段9a、9bの間で保持、挟持できるようにし、この保持、挟持する強度を任意に調整できるようにするものである。
【0048】
このようにすることで、上述したように、ストレッチフィルムロール20から繰り出されるストレッチフィルム21かかるテンションを調整することができる。
【0049】
取り付け固定手段9aを、ロール支持ロッド10に対して、
図1で左右方向で移動可能に、ロール支持ロッド10に対して取り付け、取り外し可能にする構造としては、例えば、ロール支持ロッド10の先端と、取り付け固定手段9aとの間がネジ嵌合される構造を採用することができる。
【0050】
以下、上述した手動ストレッチフィルム包装装置1を用いて、手動で、ストレッチ包装を行う場合の一例について説明する。
【0051】
まず、ロール支持ロッド10に、ストレッチフィルムロール20を装着する。この際、必要があれば、上述したように、ロール支持ロッド10に装着したストレッチフィルムロール20を、取り付け固定手段9a、9bの間で保持、挟持する強度を調整しておく。これにより、取り付け固定手段9a、9bによって、ストレッチフィルムロール20から繰り出されるストレッチフィルム21かかるテンションを調整することが可能になる。
【0052】
次に、ストレッチフィルム21を巻き付けてストレッチ包装する梱包対象物である被梱包物40を被梱包物支持体11に搭載し、被梱包物押さえ12を、矢印32で示す、被梱包物支持体11に対して鉛直上方から近づく方向に移動させ、押さえ片12bの下側面を、被梱包物40の上側面に当接させる。
【0053】
次いで、ストレッチフィルムロール20から繰り出したストレッチフィルム21の先端を、被梱包物40の下側面と被梱包物支持体11(支持板11a)との間に挟み、あるいは、被梱包物40の上側面と押さえ片12bの下側面との間に挟み、ハンドル7を握って、環状体5を、回転中心軸を中心にして、矢印30で示す方向あるいは、矢印31で示す方向(
図2)に回転させる。
【0054】
これによって、環状体5に支持されているロール支持ロッド10も、上述した回転中心軸を中心にして、
図2に矢印30で示す方向あるいは、矢印31で示す方向に回転し、ストレッチフィルムロール20から繰り出されるストレッチフィルム21を被梱包物40に巻き付けてストレッチ包装を行うことができる(
図5、
図6)。
【0055】
ストレッチフィルム21は公知のように自己粘着性を有するので、最低で二周以上、ストレッチフィルム21を被梱包物40に巻き付けることで、ほどけずに梱包することができ、被梱包物40を縛る必要はない。
【0056】
このようにして梱包したならば、ストレッチフィルム21は公知のように手で切断可能であるので、ハサミ、カッター、等の切断治具を使用することなく、手で簡単に切断し、梱包済の被梱包物40を、手動ストレッチフィルム包装装置1の前方(
図5、
図6の左側方向)に、被梱包物支持体11(支持板11a)から引き出す。
【0057】
ストレッチフィルム21は公知のように自己粘着性を有するので、このように引き出されることで、平板状の被梱包物支持体11(支持板11a)と、押さえ片12bとが引き抜かれても、被梱包物40に巻きつけられているストレッチフィルム21が収縮して梱包状態を維持できる。
【0058】
以上、添付図面を参照して本発明の実施形態を説明したが、本発明は上述した実施形態に限られず、特許請求の範囲の記載から把握される技術的範囲において種々に変更可能である。
【0059】
例えば、環状体5が、床面に対して平行に伸びる回転中心軸(不図示)を中心にして回転可能に上方支持板3bによって支持される構造の一形態として上述し、図示した構造を説明したが、このような構造に限られることなく、種々の構造を採用することが可能である。