IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ 株式会社第一興商の特許一覧

<>
  • 特開-携帯端末 図1
  • 特開-携帯端末 図2
  • 特開-携帯端末 図3
  • 特開-携帯端末 図4
  • 特開-携帯端末 図5
  • 特開-携帯端末 図6
  • 特開-携帯端末 図7
  • 特開-携帯端末 図8
  • 特開-携帯端末 図9
  • 特開-携帯端末 図10
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017578
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】携帯端末
(51)【国際特許分類】
   G10K 15/04 20060101AFI20240201BHJP
【FI】
G10K15/04 302D
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120306
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】390004710
【氏名又は名称】株式会社第一興商
(74)【代理人】
【識別番号】100111202
【弁理士】
【氏名又は名称】北村 周彦
(74)【代理人】
【識別番号】100150304
【弁理士】
【氏名又は名称】溝口 勉
(72)【発明者】
【氏名】鎌田 政之
【テーマコード(参考)】
5D208
【Fターム(参考)】
5D208CA01
5D208CA09
5D208CG04
(57)【要約】
【課題】ドライブ中に自撮り映像と車外映像を切り替えながら歌唱動画を生成してドライブの思い出を歌唱動画に残す。
【解決手段】携帯端末(10)には、歌唱者の歌唱音声を集音可能な集音器(14)と、車外風景の車外映像を撮影可能なアウトカメラ(11)と、歌唱者の自撮り映像を撮影可能なインカメラ(12)と、が設けられている。また、携帯端末には、楽曲のカラオケ演奏を制御する演奏制御部(21)と、カラオケ演奏中に車外映像及び自撮り映像を選択的に取得する第1の取得部(22)と、楽曲のカラオケ演奏音、歌唱者の歌唱音声、車外映像及び自撮り映像に基づいて歌唱動画を生成する生成部(23)と、が設けられている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
歌唱者の歌唱音声を集音可能な集音器と、車外風景の車外映像を撮影可能なアウトカメラと、歌唱者の自撮り映像を撮影可能なインカメラと、を備えた携帯端末であって、
楽曲のカラオケ演奏を制御する演奏制御部と、
カラオケ演奏中に車外映像及び自撮り映像を選択的に取得する第1の取得部と、
楽曲のカラオケ演奏音、歌唱者の歌唱音声、車外映像及び自撮り映像に基づいて歌唱動画を生成する生成部と、を備えていることを特徴とする携帯端末。
【請求項2】
前記演奏制御部は、カラオケ演奏中の演奏区間を示す演奏区間情報を出力し、
前記第1の取得部は、演奏区間情報に基づいて自撮り映像及び車外映像を選択的に取得することを特徴とする請求項1に記載の携帯端末。
【請求項3】
出発地から目的地までの車両の走行ルートを案内するナビゲーション手段と、
前記ナビゲーション手段からナビゲーション画像を取得する第2の取得部と、を備え、
前記生成部は、歌唱動画とナビゲーション画像を1画面に表示可能な複合動画を生成することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の携帯端末。
【請求項4】
ナビゲーション画像には、楽曲のカラオケ演奏開始時の地点と、楽曲のカラオケ演奏終了時の地点と、楽曲のカラオケ演奏開始時の地点から楽曲のカラオケ演奏終了時の地点までの走行ルートと、カラオケ演奏中に走行ルート上を移動する車両位置と、が含まれていることを特徴とする請求項3に記載の携帯端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末に関する。
【背景技術】
【0002】
カラオケ歌唱を行う歌唱者の動きや楽曲の進行に合わせて歌唱者を撮影してモニタに表示する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載のカラオケ装置にはビデオカメラが接続されており、配信センタからカラオケ装置に楽曲データと共にカメラ制御データがダウンロードされている。カラオケ装置によって楽曲データに基づいてカラオケ演奏が開始されると、カメラ制御データに基づいてビデオカメラの向きや焦点距離が制御される。歌唱者が振り付けに合わせて動きながら歌唱しても、歌唱者の姿を外すことなく撮影することが可能になっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2002-318588号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ドライブ中の車内で携帯端末のカラオケアプリを利用し、カラオケ歌唱している姿を自撮りして歌唱動画を作成することができる。しかしながら、ドライブの思い出を残すために携帯端末のインカメラを車外に向けると、遠景の画質の悪さが目立つと共に携帯端末のディスプレイに表示された歌詞を見ることができない。また、車外の風景を撮影するために、カラオケ歌唱中に携帯端末を操作してアウトカメラに切り替えるのは煩わしい。
【0005】
本発明の目的は、ドライブ中に自撮り映像と車外映像を切り替えながら歌唱動画を生成して、ドライブの思い出を歌唱動画に残すことができる携帯端末を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するための主たる発明は、歌唱者の歌唱音声を集音可能な集音器と、車外風景の車外映像を撮影可能なアウトカメラと、歌唱者の自撮り映像を撮影可能なインカメラと、を備えた携帯端末であって、楽曲のカラオケ演奏を制御する演奏制御部と、カラオケ演奏中に車外映像及び自撮り映像を選択的に取得する第1の取得部と、楽曲のカラオケ演奏音、歌唱者の歌唱音声、車外映像及び自撮り映像に基づいて歌唱動画を生成する生成部と、を備えていることを特徴とする携帯端末である。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、カラオケ演奏中にアウトカメラとインカメラが自動で切り替わって、車外風景の車外映像と歌唱者の自撮り映像が選択的に取得され、カラオケ演奏の進行に合わせて車外映像と自撮り映像が時系列に並んだ歌唱動画が生成される。よって、インカメラを車外に向けることなく車外風景を撮影でき、歌唱者が携帯端末のディスプレイの歌詞を見ながら歌唱できる。ドライブ中に車外映像と自撮り映像を切り替えながら歌唱動画が生成されて、ドライブの思い出を歌唱動画に残すことができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】第1実施形態のカラオケシステムの構成図である。
図2】第1実施形態の携帯端末の機能ブロック図である。
図3】第1実施形態の歌唱動画の一例を示す図である。
図4】第1実施形態の携帯端末の処理動作の一例を示すフロー図である。
図5】変形例1の歌唱動画の一例を示す図である。
図6】変形例1の携帯端末の処理動作の一例を示すフロー図である。
図7】変形例2の歌唱動画の一例を示す図である。
図8】第2実施形態の携帯端末の機能ブロック図である。
図9】第2実施形態の歌唱動画の一例を示す図である。
図10】第2実施形態の携帯端末の処理動作の一例を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
<第1実施形態>
図1から図3を参照して、第1実施形態の携帯端末について説明する。図1は、第1実施形態のカラオケシステムの構成図である。図2は、第1実施形態の携帯端末の機能ブロック図である。図3は、第1実施形態の歌唱動画の一例を示す図である。なお、図2の機能ブロック図には、説明の便宜上、特定処理を実現するための機能ブロックを図示しているが、携帯端末が通常備える構成については備えているものとする。
【0010】
図1に示すように、歌唱者U1は運転者U2が運転する車両1の助手席に座っており、歌唱者U1が所持する携帯端末10にはカラオケアプリケーションがインストールされている。歌唱者U1の携帯端末10は移動体通信ネットワーク3を介してカラオケサーバ2に通信可能に接続されている。カラオケサーバ2には、オーディオデータ等から成る楽曲データが楽曲データベースによって管理されている。携帯端末10のカラオケアプリケーションが起動されて、携帯端末10によって楽曲のカラオケ演奏が予約されることでカラオケサーバ2から携帯端末10に楽曲データが配信される。
【0011】
携帯端末10の背面にはアウトカメラ11が設けられており、携帯端末10の正面にはインカメラ12とディスプレイ13が設けられている。アウトカメラ11によって携帯端末10の背面が向いた方向が撮影され、インカメラ12によって携帯端末10の正面が向いた方向が撮影されるが、インカメラ12よりもアウトカメラ11の解像度が高く設定されている。ディスプレイ13にはアウトカメラ11及びインカメラ12で撮影された映像や歌詞テロップ等が表示される。また、ディスプレイ13にはカラオケアプリケーションのメニュー画面が表示され、ディスプレイ13が携帯端末10に対する楽曲の予約操作等を受け付けている。
【0012】
携帯端末10にはマイクロフォン(集音器)14付きのイヤフォン15が接続されている。マイクロフォン14によって歌唱者の歌唱音声が集音されて、歌唱音声が歌唱音声信号に変換される。携帯端末10でカラオケ演奏が開始されると、カラオケ演奏音信号とマイクロフォン14から出力された歌唱音声信号がミキシングされてイヤフォン15から放音される。このように、携帯端末10のカラオケアプリケーションによってドライブ中に車外風景の車外映像や歌唱者U1の自撮り映像を背景映像とした車内カラオケサービスが提供されている。
【0013】
カラオケアプリケーションにはドライブ中の歌唱動画の自動生成機能が設けられている。歌唱動画の自動生成機能では、カラオケアプリケーションに対してカラオケ演奏が指示されると、歌唱者U1によってアウトカメラ11が車外に向けられ、インカメラ12が歌唱者U1に向けられて歌唱動画の撮影が開始される。アウトカメラ11によって車外風景の車外映像が撮影され、インカメラ12によって歌唱者U1の自撮り映像が撮影される。そして、ドライブ中の車外映像とカラオケ歌唱中の自撮り映像が自動的に交互に切り替わりながら歌唱者U1の歌唱動画が生成される。
【0014】
図2に示すように、携帯端末10には、カメラ11、12やマイクロフォン14等の他にも、演奏制御部21と、第1の取得部22と、生成部23と、が設けられている。演奏制御部21は、楽曲のカラオケ演奏を制御する。この場合、演奏制御部21からカラオケサーバ2に予約楽曲の配信リクエストが送信され、カラオケサーバ2から演奏制御部21に配信レスポンスとして予約楽曲の楽曲データが受信される。演奏制御部21によってカラオケ演奏手段(不図示)が制御されて、カラオケ演奏手段によって楽曲データに含まれるカラオケ演奏データが再生される。
【0015】
第1の取得部22は、カラオケ演奏中に車外映像及び自撮り映像を選択的に取得する。この場合、第1の取得部22によって第1の期間(例えば、10秒間)にアウトカメラ11から車外映像が取得される処理と、第1の取得部22によって第2の期間(例えば、30秒間)にインカメラ12から自撮り映像が取得される処理とが交互に繰り返される。これにより、時間の経過に伴って車外映像と自撮り映像が交互に取得される。第1の取得部22に取得された車外映像と自撮り映像が背景映像になり、楽曲データに含まれる歌詞テロップが背景映像に重ねられて、カラオケ演奏中に携帯端末10のディスプレイ13(図1参照)に表示される。
【0016】
具体的には、楽曲Xのカラオケ演奏の開始から終了までを3分25秒(205sec)とし、カラオケ演奏の開始からの経過時間をTとすると、0sec≦T<10secでは車外映像、10sec≦T<40secでは自撮り映像、40sec≦T<50secでは車外映像、50sec≦T<80secでは自撮り映像、80sec≦T<90secでは車外映像、90sec≦T<120secでは自撮り映像、120sec≦T<130secでは車外映像、130sec≦T<160secでは自撮り映像、160sec≦T<170secでは車外映像、170sec≦T<200secでは自撮り映像、200sec≦T<205secでは車外映像が取得される。
【0017】
生成部23は、楽曲のカラオケ演奏音、歌唱者の歌唱音声、車外映像及び自撮り映像に基づいて歌唱動画を生成する。この場合、演奏制御部21から出力されたカラオケ演奏音信号とマイクロフォン14から出力された歌唱音声信号が適宜ミキシングされて、生成部23によってカラオケ演奏音信号に同期させながら車外映像又は自撮り映像が記憶される。このようにして、ドライブ中に楽曲のカラオケ演奏の進行に合わせて、車外風景の車外映像と歌唱者U1の自撮り映像が時系列に並べられた歌唱動画が自動的に生成される。なお、歌唱動画には歌詞テロップが入れられていてもよい。
【0018】
例えば、図3に示す歌唱動画では、カラオケ演奏の開始から10秒間は車外風景の車外映像が表示され、次の30秒間は歌唱者U1の自撮り映像が表示される。そして、カラオケ演奏が終了するまで、10秒間の車外映像と30秒間の自撮り映像が交互に切り替わりながら表示される。走行中の車外風景の変化とカラオケ歌唱中の歌唱者U1が歌唱動画に収められている。このとき、解像度が高いアウトカメラ11によって車外風景が撮影されるため、インカメラ12によって車外風景を撮影したときのような遠景の画質の悪さが目立つことがない。
【0019】
なお、携帯端末10の各部の処理は、プロセッサを用いてソフトウェアによって実現されてもよいし、集積回路等に形成された論理回路(ハードウェア)によって実現されてもよい。プロセッサを用いる場合には、プロセッサがメモリに記憶されているプログラムを読み出して実行することで各種処理が実施される。プロセッサとしては、例えば、CPU(Central Processing Unit)が使用される。また、メモリは、用途に応じてROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等の一つ又は複数の記憶媒体によって構成されている。
【0020】
図4を参照して、第1実施形態の携帯端末の処理動作について説明する。図4は、第1実施形態の携帯端末の処理動作の一例を示すフロー図である。なお、ここでは、図2の符号を適宜使用して説明する。また、以下のフロー図は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【0021】
図4に示すように、演奏制御部21によってカラオケ演奏が開始されると(ステップS01)、タイマー(不図示)によって第1の期間(例えば、10秒間)のカウントが開始される(ステップS02)。第1の取得部22によってアウトカメラ11から車外風景の車外映像が取得されて(ステップS03)、生成部23によってカラオケ演奏音と歌唱音声と車外映像に基づいて歌唱動画が生成される(ステップS04)。カラオケ演奏が終了しない場合には(ステップS05でNo)、タイマーによる第1の期間のカウント中はステップS03からステップS05の処理が繰り返される(ステップS06でNo)。
【0022】
タイマーによる第1の期間のカウントが終了すると(ステップS06でYes)、タイマーによって第2の期間(例えば、30秒間)のカウントが開始される(ステップS07)。第1の取得部22によってインカメラ12から歌唱者U1の自撮り映像が取得されて(ステップS08)、生成部23によってカラオケ演奏音と歌唱音声と自撮り映像に基づいて歌唱動画の続きが生成される(ステップS09)。カラオケ演奏が終了しない場合には(ステップS10でNo)、タイマーによる第2の期間のカウント中はステップS08からステップS10の処理が繰り返される(ステップS11でNo)。
【0023】
タイマーによる第2の期間のカウントが終了して(ステップS11でYes)、カラオケ演奏の継続中はステップS02からステップS11までの処理が繰り返される(ステップS12でNo)。カラオケ演奏が終了した場合には(S05、S10、またはステップS12でYes)、歌唱動画が完成されて携帯端末10の処理動作が終了する。このようにして、カラオケ演奏の開始から終了まで第1の期間の車外映像と第2の期間の自撮り映像を時系列に並べた歌唱動画が自動的に生成される。なお、1曲目の歌唱動画の生成後に、続けて2曲目の歌唱動画が生成されてもよい。
【0024】
以上、第1実施形態の携帯端末10によれば、カラオケ演奏中にアウトカメラ11とインカメラ12が自動で切り替わって、車外風景の車外映像と歌唱者の自撮り映像が選択的に取得され、カラオケ演奏の進行に合わせて車外映像と自撮り映像が時系列に並んだ歌唱動画が生成される。よって、インカメラ12を車外に向けることなく車外風景を撮影でき、歌唱者が携帯端末10のディスプレイ13の歌詞を見ながら歌唱できる。ドライブ中に車外映像と自撮り映像を切り替えながら歌唱動画が生成されて、ドライブの思い出を歌唱動画に残すことができる。
【0025】
<変形例1>
なお、第1実施形態ではカラオケ演奏の開始からの経過時間に応じて車外映像と自撮り映像が切り替えられたが、楽曲の演奏区間に応じて車外映像と自撮り映像が切り替えられてもよい。この場合、カラオケ演奏データにはカラオケ演奏中の演奏区間を示す演奏区間情報が付与されており、演奏制御部21から第1の取得部22に演奏区間情報が出力される。演奏区間情報には、例えば、前奏区間、第1Aメロ区間、第1Bメロ区間、第1サビ区間、間奏区間、第2Aメロ区間、第2Bメロ区間、第2サビ区間、後奏区間等の各演奏区間の開始位置と終了位置が含まれている。
【0026】
第1の取得部22によって演奏区間情報に基づいて自撮り映像及び車外映像が選択的に取得される。この場合、第1の取得部22によって非歌唱区間にアウトカメラ11から車外映像が取得される処理と、第1の取得部22によって歌唱区間にインカメラ12から自撮り映像が取得される処理とが交互に繰り返される。これにより、非歌唱区間と歌唱区間が切り替わることで車外映像と自撮り映像が交互に取得される。具体的には、前奏区間では車外映像、第1Aメロ区間から第1サビ区間では自撮り映像、間奏区間では車外映像、第2Aメロ区間から第2サビ区間では自撮り映像、後奏区間では車外映像が取得される。
【0027】
生成部23によってドライブ中に楽曲のカラオケ演奏の進行に合わせて、車外風景の車外映像と歌唱者U1の自撮り映像が演奏区間に応じて切り替わる歌唱動画が自動的に生成される。例えば、図5に示す歌唱動画では、前奏区間は車外風景の車外映像が表示され、第1Aメロ区間から第1サビ区間まで歌唱者U1の自撮り映像が表示される。さらに、間奏区間は車外風景の車外映像が表示され、第2Aメロ区間から第2サビ区間まで歌唱者U1の自撮り映像が表示される。そして、最後の後奏区間は再び車外風景の車外映像が表示される。
【0028】
図6を参照して、変形例1の携帯端末の処理動作について説明する。図6は、変形例1の携帯端末の処理動作の一例を示すフロー図である。なお、ここでは、図2の符号を適宜使用して説明する。また、以下のフロー図は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【0029】
図6に示すように、演奏制御部21によってカラオケ演奏が開始されると(ステップS21)、演奏制御部21から第1の取得部22に演奏区間情報が出力される(ステップS22)。演奏区間が非歌唱区間の場合には(ステップS23でYes)、第1の取得部22によってアウトカメラ11から車外風景の車外映像が取得されて(ステップS24)、生成部23によってカラオケ演奏音と歌唱音声と車外映像に基づいて歌唱動画が生成される(ステップS25)。演奏区間が非歌唱区間ではない場合には(ステップS23でNo)、ステップS26に処理が移行する。
【0030】
演奏区間が歌唱区間の場合には(ステップS26でYes)、第1の取得部22によってインカメラ12から歌唱者U1の自撮り映像が取得されて(ステップS27)、生成部23によってカラオケ演奏音と歌唱音声と自撮り映像に基づいて歌唱動画が生成される(ステップS28)。演奏区間が歌唱区間ではない場合には(ステップS26でNo)、ステップS29に処理が移行する。カラオケ演奏の継続中はステップS22からステップS28までの処理が繰り返される(ステップS29でNo)。カラオケ演奏が終了した場合には(ステップS29でYes)、歌唱動画が完成されて携帯端末10の処理動作が終了する。
【0031】
以上、変形例1の携帯端末10によれば、楽曲のカラオケ演奏に連携した歌唱動画が生成されて、ドライブの思い出を歌唱動画に残すことができる。
【0032】
<変形例2>
また、楽曲の演奏区間毎に車外映像と自撮り映像が切り替えられてもよい。この場合、第1の取得部22によって奇数番目の演奏区間にアウトカメラ11から車外映像が取得される処理と、第1の取得部22によって偶数番目の演奏区間にインカメラ12から自撮り映像が取得される処理とが交互に繰り返される。これにより、演奏区間が切り替わる度に車外映像と自撮り映像が交互に取得される。具体的には、前奏区間、第1Bメロ区間、間奏区間、第2Bメロ区間、後奏区間では車外映像が取得され、第1Aメロ区間、第1サビ区間、第2Aメロ区間、第2サビ区間では自撮り映像が取得される。
【0033】
生成部23によってドライブ中に楽曲のカラオケ演奏の進行に合わせて、車外風景の車外映像と歌唱者U1の自撮り映像が演奏区間毎に切り替わる歌唱動画が自動的に生成される。例えば、図7に示す歌唱動画では、カラオケ演奏の開始直後の前奏区間は車外風景の車外映像が表示され、第1Aメロ区間は歌唱者U1の自撮り映像が表示される。そして、カラオケ演奏が終了するまで、演奏区間が変わる度に車外映像と自撮り映像が交互に切り替わりながら表示される。
【0034】
以上、変形例2の携帯端末10においても、楽曲のカラオケ演奏に連携した歌唱動画が生成されて、ドライブの思い出を歌唱動画に残すことができる。
【0035】
<第2実施形態>
次に、第2実施形態の携帯端末について説明する。図8は、第2実施形態の携帯端末の機能ブロック図である。図9は、第2実施形態の歌唱動画の一例を示す図である。第2実施形態の携帯端末は、歌唱動画とナビゲーション画像を合成した複合動画を表示する点で第1実施形態の携帯端末と相違している。したがって、第2の実施形態の携帯端末については、第1実施形態の携帯端末と同様な構成については説明を省略する。
【0036】
図8に示すように、携帯端末31には、カメラ32、33やマイクロフォン34等の他にも、演奏制御部41と、第1の取得部42と、ナビゲーション手段43、第2の取得部44と、生成部45と、が設けられている。第2実施形態の携帯端末31にはカラオケアプリケーションの他にもカーナビアプリケーションがインストールされている。カラオケアプリケーション及びカーナビアプリケーションが起動されることで、カラオケアプリケーションとカーナビアプリケーションが連携して、ナビゲーション画像に関連付けた歌唱動画の生成機能が携帯端末31に提供される。
【0037】
第1実施形態と同様に、演奏制御部41では楽曲のカラオケ演奏が制御され、第1の取得部42ではカラオケ演奏中に車外映像及び自撮り映像が選択的に取得される。ナビゲーション手段43は、出発地から目的地まで車両の走行ルートを案内する。この場合、ナビゲーション手段43はドライブサポーター(登録商標)等のアプリケーションによって実現される。ナビゲーション手段43によってナビゲーション画像が生成され、ナビゲーション画像によって車両の走行ルートが案内される。なお、ナビゲーション画像は、地図画像や航空写真等に走行ルートや車両の走行位置情報が重ねられたものであればよい。
【0038】
第2の取得部44は、ナビゲーション手段43からナビゲーション画像を取得する。この場合、第2の取得部44によって楽曲のカラオケ演奏の開始から終了までのナビゲーション画像が連続的に取得される。生成部45は、歌唱動画とナビゲーション画像を1画面に表示可能な複合動画を生成する。この場合、生成部45によって第1実施形態と同様に生成された歌唱動画に同期させながら、第2の取得部44に取得されたナビゲーション画像が合成されることで複合動画が生成される。また、生成部45によってナビゲーション画像に各種加工が施される。
【0039】
図9に示すように、複合動画のナビゲーション画像には、楽曲のカラオケ演奏開始時の地点を示す第1のアイコン51と、当該楽曲のカラオケ演奏終了時の地点を示す第2のアイコン52と、第1のアイコン51から第2のアイコン52までの走行ルート53と、カラオケ演奏中に走行ルート上を移動する車両位置を示す車両アイコン54と、が含まれている。このため、車両アイコン54が第1のアイコン51から第2のアイコン52に到達する時間はカラオケ演奏時間と略同一である。カラオケ演奏が終了するまで、車外映像と自撮り映像が交互に切り替わりながら表示されると共に車両の走行位置が地図上に表示される。
【0040】
図10を参照して、第2実施形態の携帯端末の処理動作について説明する。図10は、第2実施形態の携帯端末の処理動作の一例を示すフロー図である。なお、ここでは、図8の符号を適宜使用して説明する。また、以下のフロー図は一例に過ぎず、適宜変更が可能である。
【0041】
図10に示すように、演奏制御部41によってカラオケ演奏が開始されると(ステップS31)、歌唱動画の生成処理とナビゲーション画像の取得処理が並列に実施される。歌唱動画の生成処理のステップS32からステップS42までの処理は、図4のステップS02からステップS12までの処理と同様である。カラオケ演奏の継続中は第2の取得部44によってナビゲーション画像が取得され続ける(ステップS43、ステップS44でNo)。カラオケ演奏が終了した場合には(ステップS44でYes)、生成部45によって歌唱動画とナビゲーション画像が合成されて複合動画が生成される(ステップS45)。ここで、取得されるナビゲーション画像には、カラオケ演奏開始時の地点からカラオケ演奏終了時の地点までの走行ルート53と、カラオケ演奏中に走行ルート53上を移動する車両位置を示す車両アイコン54が含まれる。一方、カラオケ演奏開始時の地点を示す第1のアイコン51と、カラオケ演奏終了時の地点を示す第2のアイコン52は、生成部45により生成される。
【0042】
以上、第2実施形態の携帯端末31によれば、ナビゲーション画像の走行位置に関連付けてドライブの思い出を歌唱動画に残すことができる。
【0043】
なお、各実施形態及び各変形例においては、生成部が楽曲データから曲名を取得して、曲名を示すテキストデータをタイトルとして歌唱動画に重ねてもよい。
【0044】
また、第2実施形態においては、生成部がナビゲーション手段から目的地の名称を取得して、目的地を示すテキストデータをタイトルとして歌唱動画に重ねてもよい。
【0045】
また、第2実施形態においては、生成部が楽曲データから曲名Xを取得し、ナビゲーション手段から目的地の名称Yを取得して、例えば「Yまでのドライブ中にXを歌ってみた」のようなテキストデータをタイトルとして歌唱動画に重ねてもよい。
【0046】
なお、各実施形態及び各変形例においては、アウトカメラとインカメラの解像度が略同じ携帯端末が用いられてもよい。
【0047】
また、上記実施形態において、携帯端末にプログラムをインストールすることによって、歌唱動画の生成機能が追加されてもよい。このプログラムは記憶媒体に記憶されている。記憶媒体は特に限定されないが、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリ等の非一過性の記憶媒体であってもよい。
【0048】
また、本実施形態を説明したが、他の実施形態として、上記実施形態及び変形例を全体的又は部分的に組み合わせたものでもよい。
【0049】
また、本発明の技術は上記の実施形態に限定されるものではなく、技術的思想の趣旨を逸脱しない範囲において様々に変更、置換、変形されてもよい。さらには、技術の進歩又は派生する別技術によって、技術的思想を別の仕方によって実現することができれば、その方法を用いて実施されてもよい。したがって、特許請求の範囲は、技術的思想の範囲内に含まれ得る全ての実施態様をカバーしている。
【符号の説明】
【0050】
10、31:携帯端末
11、32:アウトカメラ
12、33:インカメラ
14、34:マイクロフォン(集音器)
21、41:演奏制御部
22、42:第1の取得部
23、45:生成部
43 :ナビゲーション手段
44 :第2の取得部
51 :第1のアイコン
52 :第2のアイコン
53 :走行ルート
54 :車両アイコン
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10