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特開2024-175824管理サーバ、管理システム、管理サーバの制御方法及びプログラム
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  • 特開-管理サーバ、管理システム、管理サーバの制御方法及びプログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175824
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】管理サーバ、管理システム、管理サーバの制御方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241212BHJP
   B41J 2/175 20060101ALI20241212BHJP
   B41J 2/01 20060101ALI20241212BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
G06F3/12 335
B41J2/175 119
B41J2/01 451
B41J2/01 401
B41J29/38 204
G06F3/12 310
G06F3/12 329
G06F3/12 373
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093857
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002767
【氏名又は名称】弁理士法人ひのき国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】塩田 道徳
【テーマコード(参考)】
2C056
2C061
【Fターム(参考)】
2C056EA20
2C056EA22
2C056EB20
2C056EB38
2C056EB47
2C056EC26
2C061AP01
2C061AQ05
2C061HJ08
2C061HK19
(57)【要約】
【課題】プリンタ本体込みの定額サービスにおいて、インクの使用期限切れをユーザに報知しても、ユーザがインクの発注を忘れた場合、使用期限切れのインクで印刷してしまうという課題があった。
【解決手段】画像形成装置とネットワークで接続された管理サーバであって、前記画像形成装置から受信したインクタンクの装着日を保持する保持手段と、前記インクタンクの装着日と、インク使用期限間近になる日、インクの使用期限日から判定される複数の期間に基づき、新たなインクタンクを発送する指示を出す発送指示手段とを有することを特徴とする。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像形成装置とネットワークで接続された管理サーバであって、
前記画像形成装置から受信したインクタンクの装着日を保持する保持手段と、
前記インクタンクの装着日と、インク使用期限間近になる日、インクの使用期限日から判定される複数の期間に基づき、新たなインクタンクを発送する指示を出す発送指示手段と、
を有することを特徴とする管理サーバ。
【請求項2】
前記発送指示手段は、前記インク使用期限間近になる日とインクの使用期限日との間の期間であって、インクタンクが発送されていない場合に、新たなインクタンクを発送する指示を出す
ことを特徴とする請求項1に記載の管理サーバ。
【請求項3】
前記インクの使用期限日は、前記インクタンクの装着日に基づき決定されるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項4】
前記インク使用期限間近になる日は、インクの使用期限日から所定日数前の日を設定する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項5】
前記インクタンクの装着日はインクの色毎に管理される
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項6】
前記インクタンクの装着日と、インク使用期限間近になる日、インクの使用期限日から判定される複数の期間に基づき、インクタンクのインクの状態を前記画像形成装置に通知する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項7】
前記インク使用期限間近になる日より前の期間である場合には、インクタンクの発送が不要である期間であると判定することを特徴とする請求項1又は2に記載の管理サーバ。
【請求項8】
互いにネットワークで接続された画像形成装置と請求項1又は2に記載された管理サーバからなる管理システムであって、
前記画像形成装置は、インクタンクが装着されるとインクタンク装着のログを前記管理サーバに送信する
ことを特徴とする管理システム。
【請求項9】
画像形成装置とネットワークで接続された管理サーバの制御方法であって、
前記画像形成装置から受信したインクタンクの装着日を保持手段に保持する保持工程と、
前記インクタンクの装着日と、インク使用期限間近になる日、インクの使用期限日から判定される複数の期間に基づき、新たなインクタンクを発送する指示を出す発送指示工程と、
を有することを特徴とする管理サーバの制御方法。
【請求項10】
請求項9に記載の制御方法をサーバのコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、本体込みの定額サービスにおけるインクの品質管理のための管理サーバ、管理システム、管理サーバの制御方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
プリンタの消耗品であるインクには開封後の使用期限があり、多くのメーカーで6ヶ月以内での使用を推奨している。使用期限切れのインクで印刷をすると、色味の低下やヘッドの目詰まりなど、印刷品質を低下させる可能性がある。そのため、インクの使用期限切れを検知するプリンタが求められる。
特許文献1には、消耗品の使用期限切れを記憶して、電源ON時やスリープ復帰時に報知するものが記載されている。ユーザに煩わしさを感じさせないタイミングで、消耗品の使用期限が近いことを報知することが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第 6505500 号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載のものでは、消耗品の使用期限切れを、ユーザに報知するのみである。そのため、ユーザが消耗品の発注をし忘れると、ユーザの手元には使用期限内の消耗品が届いていないことになり、そのまま品質が低下した恐れのある使用期限切れの消耗品で印刷してしまうという課題があった。
本発明は、上記の課題の認識に基づいてなされたものであり、画像処理装置であるプリンタ本体込みの定額サービス(いわゆる「本体サブスク」。)の契約期間においては、ユーザの手元に使用期限内のインクタンクが常備されるよう発送される仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る管理サーバは以下の構成を備える。
画像形成装置とネットワークで接続された管理サーバであって、前記画像形成装置から受信したインクタンクの装着日を保持する保持手段と、前記インクタンクの装着日と、インク使用期限間近になる日、インクの使用期限日から判定される複数の期間に基づき、新たなインクタンクを発送する指示を出す発送指示手段とを有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0006】
画像処理装置であるプリンタ本体込みの定額サービスの契約期間においては、使用期限切れのインク状態に陥ることはなく、良好な印刷環境を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】本発明における本体サブスクのインク自動発注システムの構成図
図2】プリンタのハードウェア構成図
図3】管理サーバのハードウェア構成図
図4】実施形態におけるインクタンクステータスのテーブル
図5】実施形態におけるインクタンクの装着ログの送信に関するフローチャート
図6】実施形態におけるインクタンク装着日の登録に関するフローチャート
図7】実施形態におけるインクタンク装着日以降の期間の分類の説明図
図8】実施形態におけるインクタンクの品質管理に関するフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて例示的に詳しく説明する。ただし、この実施の形態に記載されている構成要素はあくまで例示であり、この発明の範囲をそれらのみに限定する趣旨のものではない。
[実施形態1]
・システムの全体構成
図1は、本発明におけるプリンタ本体込みの定額サービスにおけるインクの品質管理システムの構成図の例である。図1において、ユーザが使用する画像処理装置であるプリンタ10と、インクタンクの発送管理をする管理サーバ20がインターネット等のネットワーク30を介して通信できるように接続されている。
プリンタ10はインクタンク装着日送信部11を備えており、ユーザがインクタンクをプリンタに装着すると、プリンタは直ちにインクタンクの装着ログをネットワーク30経由で管理サーバ20に送信する。インクタンクの装着ログには、装着したインクタンクの色と装着日等が含まれている。
管理サーバ20は、インクタンク装着日保持部21、新インクタンク発送判定部22、新インクタンク発送指示部23、インクタンクステータス保持部24のソフトウェアモジュールを備えている。
インクタンク装着日保持部21は、プリンタから送信されてきたインクタンクの装着ログから、インクタンクの装着日を保持する。
新インクタンク発送判定部22は、前記インクタンク装着日保持部21に保持されたインクタンクの装着日から、ユーザが使用しているインクの使用期限が近づいているかどうかを判定する。そして、インクの使用期限が近づいている場合には、新インクタンク発送指示部23から新インクタンクの発送の指示を発出する。
インクタンクステータス保持部24は、現在使用しているインクタンクのステータスを保持するためのものである。
【0009】
・プリンタのハードウェア構成
図2は、画像処理装置であるプリンタ10のハードウェア構成図を示したものである。
プリンタ10は、CPU201、揮発性記憶装置202、不揮発性記憶装置203、印刷実行部204、通信部205、表示部206、操作部207、インク供給部208及びインクタンク209を備えている。
CPU201は、データ処理を行う演算装置であり、不揮発性記憶装置203に格納されたプログラムを揮発性記憶装置202に展開し実行することにより、プリンタ10を統括的に制御する。
揮発性記憶装置202は、DRAMなどのメモリであり、CPU201が実行するプログラムを展開し、処理を実行する際に生成される中間データを一時的に格納するために使用される。
不揮発性記憶装置203は、ハードディスクやフラッシュメモリなどであり、プリンタを制御するためのコンピュータプログラムや恒久的に格納したいデータを格納するために使用される。
印刷実行部204は、インクタンク209からのインクを印刷材として用いて、印刷媒体としての用紙上に画像や文字を印刷する。
通信部205は、ネットワーク30を通じて、管理サーバ20などの外部装置に接続するためのインターフェースである。
表示部206は、画像や文字を表示するための液晶ディスプレイなどの表示装置である。
操作部207は、ユーザからの操作を取得するためのボタンやタッチパネルなどである。
インク供給部208は、インクタンク209を装着できるようになっており、インクタンク209内のインクを取り込めるようになっている。
【0010】
・管理サーバのハードウェア構成
図3は、管理サーバ20のハードウェア構成図を示したものである。
管理サーバ20は、CPU301、揮発性記憶装置302、不揮発性記憶装置303、通信部304、表示部305及び操作部306を備えている。
CPU301は、インクタンク装着日の登録に関するプログラムや、インクタンクの発送管理に関するプログラムを不揮発性記憶装置303から読み出し、揮発性記憶装置302に展開し、実行してデータ処理を行う演算装置である。また、CPU301は、各種プログラムを実行することにより管理サーバ20を統括的に制御する。
揮発性記憶装置302は、DRAMなどであり、一時的にプログラムや演算結果を記憶し、管理サーバ20の処理を高速に動作させる。
不揮発性記憶装置303は、ハードディスクやフラッシュメモリなどであり、インクタンク装着日の登録に関するプログラム、インクタンクの発送管理に関するプログラムや、恒久的に格納したいデータを格納する。
通信部304は、ネットワーク30を通じて、プリンタ10などの外部装置に接続するためのインターフェースである。
表示部305は、画像や文字を表示するための液晶ディスプレイなどの表示装置である。
操作部306は、ユーザからの操作を取得するためのキーボードやマウスなどである。
【0011】
(インクタンクステータステーブル)
図4は、インクタンクステータスを列挙したテーブルである。インクタンクステータスは、「インクタンク取付済」、「期限間近(インクタンク未発送)」、「期限間近(インクタンク発送済)」、「期限超過(インクタンク発送済)」の4つのステータスがあり、そのいずれかの値をとる。
各インクタンクステータスの関係については、インクタンク装着後に「インクタンク取付済」になり、その後使用していると「期限間近(インクタンク未発送)」に変わり、新インクタンクの発送が済むと「期限間近(インクタンク発送済)」に変わる。そして、ユーザの手元に新しいインクタンクが届いて、ユーザがインクタンクを交換すると、「期限間近(インクタンク発送済)」は「インクタンク取付済」に変わる。この繰り返しになる。ただし、ユーザの手元に新しいインクタンクが届いているにも関わらず、ユーザがインクタンクの交換をしない場合は、次のようになる。ユーザが現在使用しているインクの使用期限がきたタイミングで、「期限間近(インクタンク発送済)」は「期限超過(インクタンク発送済)」に変わる。
【0012】
・インクタンク装着ログ送信処理
図5は、画像処理装置であるプリンタ10におけるインクタンクの装着ログの送信に関するフローチャートである。プリンタ10の電源を入れた状態で、ユーザはインクタンクの取り付けや交換を行うものとする。プリンタ10は、電源が入った状態でインクタンクの脱着を定期的にチェックしている。例えば、毎日1回朝6時にチェックを行うように設定してもよい。以下インクタンクの着脱のチェック時の処理の流れについて説明する。本処理は、画像処理装置であるプリンタ10のCPU201が不揮発性記憶装置203に格納されたプログラムを揮発性記憶装置202に展開して実行することにより実現される。
S501で、インクタンクが新たに装着されたかどうかを確認する。インクタンクが新たに装着された場合は(S501でYesの場合)、CPU201は処理をS502に進め、装着されていない場合は(S501でNoの場合)、CPU201は処理をS503に進める。
S502で、管理サーバ20にインクタンクの装着ログを送付し処理を終了する。
またインクタンクが新たに装着されたことが確認できなかった場合のS503では、タイマーを起動して所定時間待機し、S501に処理を戻し、S501の処理を再度実行する。例えば30分間S503で待機して、その後にS501の処理をするようにしてもよい。
【0013】
・インクタンク装着日登録処理
図6は、管理サーバ20におけるインクタンク装着日の登録に関するフローチャートである。管理サーバ20では、インクタンクの装着ログを受信したかを定期的にチェックしている。例えば、毎日1回朝6時30分にチェックを行うように設定してもよい。以下インクタンクの着脱のチェック時の処理の流れについて説明する。本処理は、管理サーバ20のCPU301が不揮発性記憶装置303に格納されたプログラムを揮発性記憶装置302に展開して実行することにより実現される。
S601において、インクタンク装着ログを受信したかを確認する。該ログを受信していた場合(S601でYesの場合)は、CPU301は処理をS602に進め、ログを受信していない場合は(S601でNoの場合)、CPU301は処理をS603に進める。
S602において、インクタンク装着日保持部21にインクタンク装着日を登録し本処理を終了する。
ログを受信していなかった場合のS603では、タイマーを起動して所定時間待機して、S601に処理を戻し、再度S601の処理を実行する。例えば30分間S603で待機して、その後にS601の処理をするようにしてもよい。
【0014】
図7は、インクタンク装着日以降の期間の分類を説明する図である。図7の横軸は時間(日付)を表している。
インクタンク装着日が決まると、所定期間(例えば6ヶ月)後のインク使用期限日が決定する。そして、インク使用期限日が決定すると、インクタンク使用期限日から、所定数前の日をインク使用期限間近になる日として設定することができる。
例えば、1月1日にインクタンクを装着したとすると、インクタンク装着日は1月1日になる。そして、インク使用期限日は6ヶ月後の6月30日と決定することができる。ここでは、月の数字に6を足した日から1日分引いた日を、インク使用期限日と決定した。なお、インクタンク装着日の180日後の日をインク使用期限日と決定してもよい。インク使用期限間近になる日は、インク使用期限日から所定日数前の日として設定できるが、この所定日数は、ユーザへインクタンクを送付して実際にユーザがインクタンクを受け取るまでの期間を考慮して決める。ここでは所定日数を10日とする。この場合、インク使用期限間近になる日は6月20日になる。このようにして、インクタンク装着日から、インク使用期限日とインク使用期限間近になる日が求まるので、図7(a)のように、インクタンク装着日以降の日を、期間1、期間2、期間3の3つの期間に分類することができる。
図7(b)にこれら3つの期間について表にまとめる。
期間1は、インクタンク装着日からインク使用期限間近になる日の前日までの期間である。期間1は、インクの使用期限について心配が不要の期間であり、インクタンクの発送について考慮する必要がない期間である。
期間2は、インク使用期限間近になる日からインク使用期限日までの期間である。期間2は、インク使用期限間近の期間のため、この期間ではインクタンクの発送について考慮する必要がある期間である。
期間3は、インク使用期限日の翌日以降の期間である。期間3は、インク使用期限を超過している期間である。
プリンタの使用日が、期間1、期間2、期間3のどの期間に分類されるかによって、インクタンクの管理手順が異なってくる。
【0015】
・インクタンクの品質管理に関する処理
図8を参照しで管理サーバ20においてインクタンクの装着ログを受信している場合におけるインクタンクの品質管理に関する処理を説明する。本処理は、管理サーバ20のCPU301が不揮発性記憶装置303に格納されたプログラムを揮発性記憶装置302に展開して実行することにより実現される。また、管理サーバ20では、一日一回、ユーザが使用しているプリンタのインクが使用期限切れになっていないかをチェックするために本処理を実行する。例えば、毎朝7時にチェックを行う等時刻を設定することによりインクの使用期限の管理をすることができる。
S801で、CPU301は、チェックをした日(プリンタを使用する予定日という意味で以下では「プリンタ使用日」という。)が期間1に含まれているかどうかを判定する。CPU301は、インクタンク装着日保持部21からインクタンク装着日を取得し、前述の手順によって、インク使用期限日とインク使用期限間近になる日を算出する。そして、プリンタ使用日が期間1に含まれているかどうかを判定する。
プリンタ使用日が期間1に含まれている場合(S801でYesの場合)は、CPU301は処理をS802に進める。
S802ではインクタンクステータスを「インクタンク取付済」に変更し、インクタンクステータス保持部24にその値を格納し、本処理を終了する。
プリンタ使用日が期間1に含まれていない場合(S801でNoの場合)は、CPU301は処理をS803に進める。
S803で、プリンタ使用日が期間2に含まれているかどうかを判定する。S801と同様にして、インク使用期限日とインク使用期限間近になる日が算出できるため、プリンタ使用日が期間2に含まれているかどうかを判定する。
プリンタ使用日が期間2に含まれている場合(S803でYesの場合)は、CPU301は処理をS804に進める。
S804で、CPU301は、インクタンクステータスを「期限間近(未発送)」に変更し、インクタンクステータス保持部24にその値を格納する。その後、CPU301は処理をS805に進める。
S805で、新インクタンク発送判定部22は、インクタンクが発送済みかどうかを判定する。新インクタンク発送指示部23の発送指示履歴の中に、インク使用期限間近になる日からプリンタ使用日までの期間の間に新インクタンクの発送履歴がある場合には、新インクタンクは発送済みと判定する。新インクタンクの発送履歴がない場合は、新インクタンクは発送されていないと判定する。
新インクタンクが発送済みでない場合(S805でNoの場合)は、CPU301は処理をS807に進める。
S807で、CPU301は、新インクタンク発送指示部23に新インクタンクの発送指示をして本処理を終了する。
インクタンクが発送済みである場合(S805でYesの場合)、CPU301は処理をS806に進める。
S806では、CPU301は、インクタンクステータスを「期限間近(発送済)」に変更し、インクタンクステータス保持部24にその値を保持し、本処理を終了する。
管理サーバ20は、インクの使用期限のチェックを毎日するため、インクタンクステータスは、「インクタンク取付済」「期限間近(未発送)」「期限間近(発送済)」の順番で変更されていく。そして、ユーザの元に届いた新しいインクタンクを現在使用しているインクタンクと交換すると、インクタンクステータスは「期限間近(発送済)」から「インクタンク取付済」に変更される。
このようにして、プリンタ本体込みの定額サービスでは、インクタンクステータスが「インクタンク取付済」「期限間近(未発送)」「期限間近(発送済)」の順で繰り返され、ユーザの手元に常に、新インクタンクが届いている状態を実現することができる。
【0016】
なお、ユーザが、インク使用期限日までに、ユーザの手元に届いた新しいインクタンクを、現在使用しているインクタンクと交換しない場合、プリンタ使用日が期間2に含まれていない場合(S803でNoの場合)となり、CPU301は処理をS808に進める。これは、プリンタ使用日が期間3に含まれている場合に相当する。
S808では、インクタンクステータスを「期限超過(発送済)」に変更し、インクタンクステータス保持部24にその値を格納し、本処理を終了する。
インクタンクステータスが「期限超過(発送済)」になった場合は、管理サーバ20は、画像形成装置10のUIに表示することによりユーザに発送済みのインクタンクの交換を促すようにしてもよい。また、その他のインクステータスの場合についても、同様にインクステータス、例えば使用期限を、画像形成装置10のUIに常に表示するようにしてもよい。
また、インクの使用量は、色によって異なり、インクタンクの交換、装着日時も異なってくる。インクタンク装着ログには、装着された装着日時とともに、そのインクの色情報も含まれており、上記処理フローはインクの色毎に判定、処理が実行される。さらに、画像形成装置10のUIにインクステータスを表示する場合は、色毎に情報を表示するようにしてもよい。
【0017】
(その他の実施例)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
本実施形態の開示は、以下の構成、システム、方法およびプログラムを含む。
(構成1)
画像形成装置とネットワークで接続された管理サーバであって、
前記画像形成装置から受信したインクタンクの装着日を保持する保持手段と、
前記インクタンクの装着日と、インク使用期限間近になる日、インクの使用期限日から判定される複数の期間に基づき、新たなインクタンクを発送する指示を出す発送指示手段と、
を有することを特徴とする管理サーバ。
(構成2)
前記発送指示手段は、前記インク使用期限間近になる日とインクの使用期限日との間の期間であって、インクタンクが発送されていない場合に、新たなインクタンクを発送する指示を出す
ことを特徴とする構成1に記載の管理サーバ。
(構成3)
前記インクの使用期限日は、前記インクタンクの装着日に基づき決定されるものであることを特徴とする構成1又は2に記載の管理サーバ。
(構成4)
前記インク使用期限間近になる日は、インクの使用期限日から所定日数前の日を設定する
ことを特徴とする請求項1~3のいずれか1つに記載の管理サーバ。
(構成5)
前記インクタンクの装着日はインクの色毎に管理される
ことを特徴とする構成1~4のいずれか1つに記載の管理サーバ。
(構成6)
前記インクタンクの装着日と、インク使用期限間近になる日、インクの使用期限日から判定される複数の期間に基づき、インクタンクのインクの状態を前記画像形成装置に通知する
ことを特徴とする構成1~5のいずれか1つに記載の管理サーバ。
(構成7)
前記インク使用期限間近になる日より前の期間である場合には、インクタンクの発送が不要である期間であると判定することを特徴とする構成1~6のいずれか1つに記載の管理サーバ。
(システム1)
互いにネットワークで接続された画像形成装置と構成1~7のいずれか1つに記載された管理サーバからなる管理システムであって、
前記画像形成装置は、インクタンクが装着されるとインクタンク装着のログを前記管理サーバに送信する
ことを特徴とする管理システム。
(方法1)
画像形成装置とネットワークで接続された管理サーバの制御方法であって、
前記画像形成装置から受信したインクタンクの装着日を保持手段に保持する保持工程と、
前記インクタンクの装着日と、インク使用期限間近になる日、インクの使用期限日から判定される複数の期間に基づき、新たなインクタンクを発送する指示を出す発送指示工程と、
を有することを特徴とする管理サーバの制御方法。
(プログラム1)
前記方法1に記載の制御方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【符号の説明】
【0018】
10 プリンタ
11 インクタンク装着日送信部
20 管理サーバ
21 インクタンク装着日保持部
22 新インクタンク発送判定部
23 新インクタンク発送指示部
24 インクタンクステータス保持部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8