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特開2024-175844制御装置、制御方法、及びプログラム
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  • 特開-制御装置、制御方法、及びプログラム 図1
  • 特開-制御装置、制御方法、及びプログラム 図2A
  • 特開-制御装置、制御方法、及びプログラム 図2B
  • 特開-制御装置、制御方法、及びプログラム 図2C
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175844
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】制御装置、制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06F 3/12 20060101AFI20241212BHJP
   B65H 45/16 20060101ALI20241212BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241212BHJP
   B41J 29/42 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
G06F3/12 353
G06F3/12 305
G06F3/12 364
B65H45/16
B41J29/38 202
B41J29/42 F
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093891
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001243
【氏名又は名称】弁理士法人谷・阿部特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】角 和樹
【テーマコード(参考)】
2C061
3F108
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AR03
2C061AS02
2C061CQ34
2C061HJ07
2C061HN04
2C061HN15
3F108AA01
3F108AB01
3F108AC01
3F108BB11
3F108CC02
(57)【要約】
【課題】折り位置の設定におけるユーザビリティを向上させる。
【解決手段】MFP100は、C折りの折り位置について、用紙幅を略3等分する既定の位置とするか(自動)、またはユーザによる任意指定を受け付けるか(手動)を選択可能とする。任意指定が選択された場合、CPU111は、ユーザによる1つ目の折り幅(a)の設定を受け付ける。CPU111は、選択中の用紙サイズに応じた指定可能な数値範囲を操作部150に表示し、どの位置の値を入力すればよいのかを模式図810にて表示する。CPU111は、設定された1つ目の折り幅及び選択された用紙のサイズに基づき2つ目の折り位置を決定する。ジョブ実行が指示されると、設定された内容に従って、CPU111は、印刷及び折り処理を実行する。
【選択図】 図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シートの端部から第1の折り位置までの長さを受け付ける受付手段と、
前記シートの長さと前記受付手段によって受け付けた前記長さに基づいて、前記第1の折り位置とは異なる第2の折り位置を設定する第1設定手段とを有する制御装置。
【請求項2】
前記シートの長さは、前記シートにおける長辺の長さであることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項3】
前記シートのサイズに対して設定可能な前記第1の折り位置の範囲を表示させる第1の表示制御手段
を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項4】
前記第1の表示制御手段は、更に、折り処理が施された前記シートを示す模式図を表示させるとともに、前記模式図において前記第1の折り位置を示すことを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
【請求項5】
前記第1設定手段と、前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置が自動で設定される第2設定手段とを有し、前記第1設定手段と前記第2設定手段のうちどちらの設定手段を使用するかの選択を受け付ける選択受付手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項6】
前記選択受付手段において、前記第1設定手段が選択された場合に、前記シートのサイズに対して設定可能な前記第1の折り位置の範囲を表示させることを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
【請求項7】
前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置によって前記シートに形成される各面の折り幅を前記シートのサイズごとに定義した第1のテーブルと、前記各面の折り幅の範囲を定義した第2のテーブルと、を取得する取得手段を備え、
前記第1設定手段は、
前記選択受付手段において前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置を既定の位置とすることが選択された場合に、前記第1のテーブルに基づいて前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置を決定し、ユーザが設定した位置とすることが選択された場合に、前記各面それぞれの折り幅が前記第2のテーブルで定められた前記範囲に収まるように前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置を設定することを特徴とする請求項5に記載の制御装置。
【請求項8】
前記受付手段において設定された前記第1の折り位置と、前記第1設定手段により設定された前記第2の折り位置とに基づいて形成される前記シートの各面の折り幅を表示させる第2の表示制御手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項9】
前記受付手段において設定された前記第1の折り位置の値が、前記シートのサイズに対して設定可能な範囲内ではないと判定した場合に、エラーを通知する第1のエラー通知手段を更に備えることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項10】
前記第1設定手段により設定された前記第2の折り位置が、前記シートのサイズに対して設定可能な範囲内ではないと判定した場合に、エラーを通知する第2のエラー通知手段を更に備えることを特徴とする請求項3または請求項5に記載の制御装置。
【請求項11】
前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置により、3つ折り処理が前記シートに形成されることを特徴とする請求項1に記載の制御装置。
【請求項12】
シートの端部から第1の折り位置までの長さを受け付ける受付ステップと、
前記シートの長さと前記受付ステップによって受け付けた前記長さに基づいて、前記第1の折り位置とは異なる第2の折り位置を設定する第1設定ステップとを有する制御方法。
【請求項13】
制御装置を、
シートの端部から第1の折り位置までの長さを受け付ける受付手段と、
前記シートの長さと前記受付手段によって受け付けた前記長さに基づいて、前記第1の折り位置とは異なる第2の折り位置を設定する第1設定手段として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、制御装置、制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
画像形成装置において、印刷後の出力用紙に対してソート、ステイプル、折り処理、パンチ処理等の各種加工を施す仕上げ機能が提供されている。例えば、C折りと呼ばれる機能では、長辺X、短辺Yのサイズの用紙に対して、長辺Xを略3等分する2か所の折り位置でそれぞれ谷折りが施される。これにより、印刷後の用紙がコの字型に折りたたまれ、長辺が約1/3の長さとなって排出される。例えば、A4サイズの用紙であれば、長形3号や洋形4号の封筒に封入可能となる。
【0003】
折り位置の調整が必要な場合は、ユーザが折り位置を調整するための設定画面を開き、予め設定されている折り位置を基準に微調整を行っていた。また、封筒サイズに応じて用紙の折り位置を調整する技術も提案されている。
【0004】
特許文献1には、封筒が窓付封筒である場合に、住所、氏名等の特定情報が印刷された用紙面の搬送方向長さが封筒の窓付面の搬送方向長さに適切に収まるように、用紙の折り位置を調整する技術が開示されている。これにより、用紙が封筒内である程度動かないように封入でき、また当該封筒の窓部から住所、氏名等の特定情報を確実に視認可能としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2015-205763号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述したように、従来の折り位置の調整では、ユーザは予め設定された折り位置を基準として調整値を設定する必要があった。しかし、C折りのように複数の折り位置がある場合、設定すべき調整値がどの部分の値であるのか、ユーザにとって直感的な把握が難しいものであった。また、規定外サイズの封筒用に仕上げる場合や、封筒以外の用途での折りには対応しておらず、ユーザが自由に折り幅を設定することはできなかった。
【0007】
本開示は、折り位置の設定におけるユーザビリティを向上させることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本開示に係る制御装置は、シートの端部から第1の折り位置までの長さを受け付ける受付手段と、前記シートの長さと前記受付手段によって受け付けた前記長さに基づいて、前記第1の折り位置とは異なる第2の折り位置を設定する第1設定手段とを有する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、折り位置の設定におけるユーザビリティを向上できる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】MFPのハードウェア構成を示すブロック図である。
図2A】MFPの内部構成を示す図である。
図2B】C折りの1回目の折り動作を示す図である。
図2C】C折りの2回目の折り動作を示す図である。
図3】仕上げ画面の例を示す図である。
図4】MFPの機能構成を示すブロック図である。
図5】折り位置設定処理の流れを示すフローチャートである。
図6】C折りの詳細設定画面の例を示す図である。
図7】用紙サイズと折り位置について説明する図である。
図8】受付画面の例を示す図である。
図9】用紙選択画面の例を示す図である。
図10】エラー画面の例を示す図である。
図11】折り幅確認画面の例を示す図である。
図12】コピー画面の例を示す図である。
図13】エラー画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら詳細に説明する。以下の実施形態に記載されている構成はあくまで例示に過ぎず、本発明の範囲は実施形態に記載されている構成によって限定されない。
【0012】
図1は、本実施形態に係る画像処理装置の一例であるMFP(Multi-Function Peripheral)100のハードウェア構成を示すブロック図である。
【0013】
図1に示すように、MFP100は、制御部110、スキャナ130、プリンタ140、操作部150、及びフィニッシャ160を有する。また、MFP100は、LAN180等のネットワークを介してPC170と接続される。MFP100は、印刷機能、複写(コピー)機能、送信機能、仕上げ機能等を備える。なお、PC170に代えて、サーバ装置、スマートフォン、タブレット端末等の通信機能を備えた情報端末と通信接続されてもよい。MFP100に接続されるPC170の数は複数でもよい。
【0014】
印刷機能は、PC170から受け取ったPDL(ページ記述言語)データを解析してプリンタ140により紙等のシート状の媒体(以下、用紙という。)に印刷する機能である。複写機能は、スキャナ130により原稿をスキャンして読み込んだ画像データを使用して用紙に印刷する機能である。送信機能は、原稿をスキャンして読み込んだ画像データを、ネットワークを介してPC170に送信する機能である。仕上げ機能とは、印刷機能により印刷が施された用紙に対してフィニッシャ160により折り処理、ステイプル処理、パンチ処理等の後処理を実施する機能である。
【0015】
制御部110は、CPU111、RAM112、ROM113、ソリッドステートドライブ(SSD)114、及びこれらを接続する内部バス120を有する。内部バス120には、制御部110の内部にあるネットワークI/F115、デバイスI/F116、操作部I/F117、フィニッシャI/F118、及び画像処理部119が接続されている。
【0016】
CPU111は、ROM113に記録されているプログラムをRAM112に読出して実行する。これにより、CPU111は、MFP100が有する複数の機能、例えば、複写機能や後処理機能等を実行する制御部として機能する。CPU111は、操作部150またはPC170を介してユーザから入力される操作に基づき、スキャンジョブ、プリントジョブ、コピージョブ、仕上げジョブ等の各種処理を実行する。このとき、CPU111は、RAM112またはSSD114にジョブに係る画像データや設定値等を適宜記録する。
【0017】
RAM112は、FRAM(登録商標)等のように記憶した内容を保持可能な不揮発性メモリと、DRAM等のように電源OFF後に記憶内容が消去される揮発性メモリにより構成される。RAM112は、ROM113等からロードしたプログラムを一時的に保持するとともに、CPU111が後述する各種処理を行うために使用するワークエリアを備える。RAM112は、種々の受信データを揮発性メモリに一時格納し、各種設定データを不揮発性メモリに記憶する。
【0018】
例えば、各仕上げ処理について、選択可能な用紙の情報や、折り位置、綴じ位置、パンチ位置等の情報を設定データとして予め記憶している。後述する図7(b)に示すテーブル720や図7(c)に示すテーブル730もRAM112の不揮発性メモリに記憶される。
【0019】
ROM113は、読み出し専用の不揮発性記憶領域、及びフラッシュROM等の書き換え可能な記憶領域を有する。不揮発性記憶領域には、MFP100のブートプログラムやBIOS等のプログラム、データ等を恒久的に保持している。またROM113は、CPU111または画像処理部119が実行するプログラムやMFP100を動作させるための各種プログラムを記録する。
【0020】
SSD114は、各種のジョブに係る画像データ等を記録する記憶装置である。なお、図1には、記憶装置としてSSD114を示すが、大容量の記憶領域を有する記憶装置であればSSD114に限定されない。例えば、SSD114に代えてハードディスクドライブ(HDD)を備える構成としてもよい。
【0021】
操作部I/F117は、操作部150と接続するインターフェースである。操作部150は、MFP100に対する各種の設定・指示の入力を受け付けるためのハードキー及びタッチパネルと、処理状態を表示するためのディスプレイとを有する。ハードキーには、コピーボタン、キャンセルボタン、リセットボタン、テンキー等が含まれる。ディスプレイは、LCDディスプレイや有機ELディスプレイ等により構成される。
【0022】
操作部I/F117は、操作部150のタッチパネルやハードキー等を介してユーザの操作により入力された設定情報や実行指示等をCPU111へ送る。CPU111は、操作部150に表示する表示データを操作部I/F117を介して操作部150に送り、ディスプレイに表示させる。CPU111は、仕上げ画面300、C折り詳細設定画面600、受付画面800、用紙選択画面900、折り幅確認画面1100、コピー画面1200、エラー画面1000、1300等を操作部150に表示させる。
【0023】
なお、ネットワークI/F115を介して接続されたPC170の操作部(表示部及び入力部等)を、操作部150と同様に利用してもよい。例えば、MFP100のCPU111は、ネットワークI/F115を介して接続されたPC170の表示部にCPU111から出力した情報を表示させる。また、PC170の入力部に対してユーザから入力された指示をMFP100のCPU111が取得する構成としてもよい。
【0024】
ネットワークI/F115は、LAN180、WAN、インターネット等のネットワークを通じてコンピュータ(PC)170と通信接続するための通信制御回路及び通信ポート等である。CPU111は、ネットワークI/F115を介して、PC170との間で印刷対象とするデータ(PDLデータ等)を送受する。これにより、ユーザはPC170からの遠隔操作でMFP100を使用できる。通信接続は有線または無線を問わない。
【0025】
画像処理部119は、画像処理を実行するプロセッサであり、画像データに対して各種の画像処理を実行する。画像処理部119は、例えば、MFP100で扱う印刷データ(例えば、PDL(ページ記述言語)データ)を画像データ(ビットマップ画像データ)へ展開(変換)する処理、色空間変換処理、CMYK変換処理等を含む画像処理等を行う。
【0026】
デバイスI/F116は、CPU111とスキャナ130及びプリンタ140とを接続するインターフェースである。デバイスI/F116は、画像データの同期系/非同期系の変換処理を実行する。デバイスI/F116は、変換処理を行う際、スキャナ130により生成された画像データを内部バス120へ出力する。また、デバイスI/F116は、印刷用の画像データを内部バス120を通じて取得し、プリンタ140へ出力する。
【0027】
スキャナ130は、CPU111から入力される制御信号に従ってスキャン動作を行う。具体的には、スキャナ130は、スキャン対象の原稿をCCD等の光学素子で読み取り、デジタル形式の画像データを生成する。生成された画像データは、デバイスI/F116を介してCPU111に送られ、RAM112またはSSD114に格納される。
【0028】
プリンタ140は、CPU111から入力される制御信号に従って印刷動作を行う。具体的には、プリンタ140は、画像処理部119またはCPU111から入力される印刷用の画像データに基づいて、用紙に画像を印刷する。用紙は、用紙カセット217または手差しトレイ218から給送される。
【0029】
なお、プリンタ140の印刷方式は任意である。例えば、色材にトナーを使用し、電子写真方式によって画像を用紙上に形成し出力するレーザービームプリンタでもよいし、色材にインクを使用するインクジェットプリンタでもよい。また、その他の方式によって画像を形成してもよい。プリンタ140により印刷が施された用紙は、プリンタ140の内部の用紙搬送路を通って排紙口223から排出され、フィニッシャ160の内部へ搬送される。
【0030】
フィニッシャI/F118は、CPU111とフィニッシャ160とを接続するインターフェースである。フィニッシャ160はプリンタ140の下流側装置として接続される。フィニッシャI/F118を介してCPU111からフィニッシャ160へ後処理の実行が指示される。
【0031】
フィニッシャ160は、CPU111から入力される制御信号に従って、印刷済み用紙に対して後処理を実行する。後処理は、C折り等の折り処理、ソート処理、グループ処理、ホチキス(ステイプル)処理、シフト処理、パンチ穴処理等を含み、これらの処理を複数組み合わせた処理でもよい。
【0032】
図2Aは、MFP100の内部構成を示す図である。図2Aに示すように、MFP100は、スキャナ130、プリンタ140、フィニッシャ160を備える。フィニッシャ160は、CZ折りユニット161及び仕上げユニット162を備える。
【0033】
スキャナ130は、リーダ201及びドキュメントフィーダ(DF)202を備える。リーダ201は、透明な原稿台203上の原稿に光源204により光を照射する。原稿で反射した光は、反射板205、レンズ206によってCCD207に導かれる。そして、原稿で反射した光は、CCD207によりデジタル信号に変換され、所望の画像処理が行われ、印刷画像データに変換される。印刷画像データは制御部110のSSD114に格納される。
【0034】
DF202は、原稿が載置される原稿セット部208を有する。原稿セット部208に設けられた原稿有無センサ209は、原稿セット部208にセットされた原稿を検知する。
【0035】
スキャナ130がユーザからの読取開始指示を受け付けると、原稿給紙ローラ210と搬送ベルト211が回転して原稿セット部208にセットされた原稿を給送する。給送された原稿は、原稿台203上の所定の位置まで搬送される。そして、上述した方法により原稿の画像が読み取られ、画像データがSSD114に格納される。読取りが完了すると、再び搬送ベルト211が回転して原稿を搬送する。原稿は搬送ローラ212を経由して原稿排紙トレイ213へ排紙される。
【0036】
原稿が複数存在する場合は、原稿台203から原稿が搬送されるのと同時に、給紙ローラ210により次原稿が給送され、次原稿の読取りが連続的に行われる。
【0037】
プリンタ140はSSD114に記憶された印刷画像データを印刷する装置であり、内部に画像形成部を備える。印刷画像データに基づいて、YELLOW、MAGENTA、CYAN、BLACKの各色の感光体214が露光され、感光体214に静電潜像が形成される。そして、トナーカートリッジ215から供給されるトナーによりトナー現像が行われ、可視化された画像は中間転写ベルト216に一次転写される。
【0038】
中間転写ベルト216は時計回転方向に回転し、用紙カセット217または手差しトレイ218から給紙搬送路219を通って給送された用紙に、二次転写位置220で中間転写ベルト216から画像が転写される。
【0039】
画像が転写された用紙は、定着器221で加圧と熱によりトナーが定着され、排紙搬送路261に搬送された後、センタートレイ排紙口232またはサイドトレイ排紙口224から排紙される。ここで、サイドトレイ排紙口224はフィニッシャ160が未装着の場合にのみ排紙可能な排紙口である。
【0040】
画像が形成された用紙にフィニッシャ160により後処理を行う場合、センタートレイ排紙口232において用紙はスイッチバックして、フィニッシャ160への排紙口223へと搬送される。両面プリントの場合には、用紙は定着器221を通過後にフラッパ260によって分岐路262に導かれ、反転パス263にてスイッチバックして分岐路265、両面印刷用紙搬送路227を経て再び二次転写位置220に搬送される。反転パス263でスイッチバックされることにより、用紙の表裏が反転される。
【0041】
用紙の表裏を反転してフィニッシャ160に給紙する場合、用紙は定着器221を通過後にフラッパ260によって分岐路262に導かれ、反転パス263に搬送される。その後、用紙はスイッチバックして搬送路264,261を経て、センタートレイ排紙口232に導かれる。センタートレイ排紙口232において用紙はスイッチバックしてフィニッシャ160への排紙口223へと搬送される。
【0042】
フィニッシャ160は、ユーザにより指定された仕上げ機能に応じて印刷済み用紙に対して後処理を実施する。フィニッシャ160への排紙口223から搬送されてきた印刷済み用紙は、給紙口280からフィニッシャ160(CZ折りユニット161)の内部に搬送される。給紙口270を通過した用紙は、搬送路282を経て、設定に応じてフラッパ283により、搬送路284または排出口295に搬送される。
【0043】
排出口295へ搬送される場合は、用紙は仕上げユニット162に搬送される。搬送路284へ搬送される場合、用紙はCZ折り処理部280へ搬送される。
【0044】
CZ折りユニット161は、給紙口270、CZ折り処理部280、及びC折り排紙口281を含む。
【0045】
CZ折り処理部280は、プリンタ140から送られてくる用紙に対し、以下の3種類の処理を行うことができる。
1. スルーパスモード
2. C折りモード
3. Z折りモード
【0046】
このうち、「スルーパスモード」は、C折りやZ折りの処理をせずそのまま後続のユニット(仕上げユニット162)に送る処理である。搬送路282を経た用紙は、フラッパ283により排出口295を経て、仕上げユニット162の給紙口228へ送られる。
【0047】
CZ折り処理部162の「C折りモード」について図2B図2Cを用いて説明する。図2B図2CはCZ折り処理部280の詳細を示す図である。C折りとは、平行な2つの折り位置で、用紙を共に谷折り(或いは共に山折り)する処理である。
【0048】
「C折りモード」では、搬送路282からCZ折り処理部280に搬送された用紙Pに対し、「C折り」もしくは「内三つ折り」と呼ばれる折り方で畳み込む処理を行い、C折り排紙口281へ排出する。図3の仕上げ画面300において、「C折り」が指定されると、図2Bに示すように、フラッパ283が動作して、搬送路282から搬送路283へ用紙Pが導かれる。用紙Pは先端部がストッパ285に接するところまで搬送される。複数枚の用紙Pを重ねて折り処理を行う場合は、重ね折り枚数分の用紙Pがストッパ285まで搬送され、重ね折り枚数分の用紙束となるまで待機状態となる。
【0049】
用紙Pの先端がストッパ285に接したところで、用紙Pに撓み部P1が形成され、折りローラ286、287の間にニップされる。これにより、用紙Pに1回目の折りが行われた形となる。ストッパ285の位置は、折りローラ286、287の間のニップ位置からの用紙長さが、図7(a)における面Aの折り幅(a)と面Bの折り幅(b)との和(a+b)となるように調整されている。
【0050】
1回折られた用紙Pは搬送路289へと導かれる。用紙の折り位置F2がストッパ290に接して用紙Pに撓み部P2が形成される。その後、撓み部P2が折りローラ287、288の間にニップされる(図2C)。
【0051】
これにより、用紙Pに2回目の折りが行われた形となる。ストッパ290の位置は、ローラ287、288の間のニップ位置からの用紙長さが、図7(a)における面Bの折り幅bとなるように調整されている。このようにして、2回折られた用紙Pは、フラッパ292により搬送路291を経て、C折り排紙口281へ排紙される。
【0052】
「Z折りモード」の場合は、ストッパ285から折りローラ286、287の間のニップ位置までの用紙長さが、用紙Pの全長の1/4になる位置に配置される。1回折られた用紙Pは搬送路289へと導かれ、ストッパ290に接したところで、用紙Pに形成される撓み部が、今度は折りローラ287、288の間にニップされる。これにより、2回折られた形となる。この際、ストッパ290は、1回目の折り位置から撓み部までの用紙長さが、用紙Pの1/4になるように位置している。このようにして、2回折られた用紙は、フラッパ292により搬送路293から搬送路282に戻される。その後、フラッパ283の動作により排紙口295へ導かれ、仕上げユニット162へ送られる。
【0053】
仕上げユニット162は、サンプルトレイ230、スタックトレイ231、ブックレットトレイ242を含み、ステイプルや、ソート、シフト、製本などそれぞれ対応する処理を行って排紙することができる。
【0054】
サンプルトレイ230に出力する場合、給紙口228に入ってきた用紙は、フラッパ229の動作によって、搬送路243を経て、サンプルトレイ230へ排紙される。
【0055】
スタックトレイ231に出力する場合、給紙口228に入ってきた用紙は、フラッパ229の動作によって搬送路237へ導かれ、スタックトレイ231へ排紙される。スタックトレイ231は上下に可動であり、下側のスタックトレイ231に排紙する場合には、下側のスタックトレイ231が上に移動する。スタックトレイ231に排紙する場合、中間トレイ244を経由して、ソート処理やシフト処理、また、ステイプラ233によってステイプル処理等を行うことも可能である。
【0056】
ブックレットトレイ242へ出力する場合、給紙口228に入ってきた用紙は、フラッパ229の動作によって搬送路237へ導かれ、スイッチバックして重ね部235まで搬送される。中綴じをする場合は、途中のトレイ238の位置でステイプラ234により、綴じ処理が行われ、中綴じされた用紙束が重ね部235まで搬送される。ここには、位置決め部材250、突き部材251、及びローラ対236が設けられる。重ね部235に重ねられた用紙束に向けて、突き部材251が突き出されることにより、用紙束はローラ対236の間に押し出され、折り畳まれる。折り畳まれた用紙は、搬送路240を経てブックレットトレイ242へ排紙される。
【0057】
位置決め部材250は、重ね部235に沿って昇降可能である。折り動作において、位置決め部材250は、重ね部235に搬送された用紙束の折り位置が折りローラ236に対向する位置となるように移動される。
【0058】
なお、CZ折りユニット161のストッパ285、290、仕上げユニット162の位置決め部材250の停止位置(移動量)は、MFP100のCPU111により制御される。CPU111は、ストッパ285、290、及び位置決め部材250のそれぞれに設けられる駆動モータを制御して、ストッパ285、290、及び位置決め部材250の位置を移動させる。
【0059】
図3は操作部150に表示される仕上げ画面300の一例を示す図である。仕上げ画面300では、ソート、グループ、ホチキス(ステイプル)、折り、シフト、パンチ穴等の仕上げ処理を設定することができる。ユーザによりボタンが操作されるとそのボタンが選択された状態となり、その状態で「OK」ボタンが操作されると、選択した仕上げ処理の詳細設定画面へ遷移する。
【0060】
ソートボタン301は各部毎にページ順にそろえる(ソート)際に操作されるボタンである。グループボタン302はページ毎にまとめて排紙する際に操作されるボタンである。ホチキス+ソートボタン303は、ソート処理にホチキス処理(ステイプル処理)を加える際に操作されるボタンである。ホチキス+グループボタン304は、グループ処理にホチキス処理(ステイプル処理)を加える際に操作されるボタンである。これらの処理(ボタン301~304)はそれぞれ排他になっており同時に設定することはできない。処理の組み合わせが不可能な場合には、ボタンが選択できない状態になる。
【0061】
シフトボタン305は、束単位でシフトを行う際に操作されるボタンであり、数値入力領域306に数値を入力することにより、指定した部数毎にシフトを行うことができる。排紙面指定ボタン307が操作されると、フェースアップ排紙、フェースダウン排紙を指定するための画面に遷移する。パンチ穴ボタン308は用紙にパンチ穴をあける際に操作されるボタンである。C折りボタン309が操作されると後述のC折りの詳細設定画面600(図6)に遷移する。
【0062】
次に、本実施形態におけるMFP100の機能構成について図4を参照して説明する。
図4は、MFP100の機能構成を示すブロック図である。なお、図4の機能構成は、折り処理の設定に関するプログラムのモジュール構成としても実現してもよい。プログラムは、SSD114、またはROM113に記録されており、CPU111は、SSD114またはROM113からプログラムを読み込み、実行することで、図4の各機能を実現する。
【0063】
図4に示すように、本実施形態のMFP100は、自動/手動選択部410、用紙選択部420、折り幅受付部430、折り位置決定(設定)部440、表示制御部450、後処理制御部460等を有する。
【0064】
自動/手動選択部410は、折り処理における折り位置を既定の位置とする自動設定か、ユーザが設定した任意位置とする手動設定かの選択を受け付ける。自動/手動選択部410は、図6に示すような詳細設定画面600を表示して、ユーザによる自動(3等分する)/手動(指定する)の選択を受け付ける。詳細設定画面600では、折り幅の自動/手動の選択の他、重ね折り枚数の選択を受け付ける。
【0065】
自動設定における折り位置は、例えば、C折りと呼ばれる3つ折り処理では、用紙を略3等分した2つの折り位置を既定の位置とする。一般的な封筒に封入するために用いられる折り処理となる。手動設定は、ユーザが折り幅を入力可能である。手動設定では、用紙の一端部PSから第1の折り位置(図7(a)のF1)までの長さである折り幅(a)をユーザが設定すると、C折りのその他の面の折り幅(b,c)がCPU111により決定される。これにより第2の折り位置(図7(a)のF2)が設定される。折り幅(b、c)の決定方法については後述する。
【0066】
用紙選択部420は、折り処理を行う用紙の選択を受け付ける。例えば、A4、A4R、B4、LTRR、LGL、A3等のサイズの用紙の選択が可能である。なお、仕上げ機能の種類及びMFP100の用紙カセット217に収容された用紙に応じて、選択可能な用紙サイズは異なる。例えば、本実施形態のMFP100でC折りを行う場合は、A4R、A3、手差しトレイ218が選択可能である。
【0067】
折り幅受付部430は、自動/手動選択部410において手動が選択されている場合に、ユーザによる折り幅(a)の入力を受け付ける。折り幅受付部440は、折り幅受付画面800を操作部150に表示する。受付画面800において、折り幅受付部440は、用紙の端部から第1の折り位置までの長さである折り幅(a)の長さの入力を受け付ける。受付画面800についての詳細は後述する。
【0068】
折り位置決定(設定)部440は、自動/手動選択部410において自動が選択された場合は、選択された用紙サイズに基づき、第1の折り位置F1及び第2の折り位置F2を既定の折り位置として設定する。既定の折り位置は、テーブル720(図7(b))の折り幅(a、b、c)に基づき決定される。テーブル720については後述する。
【0069】
折り幅(a、b、c)は、図7(a)に示すように、C折りにより形成される各面A、面B、面Cの用紙搬送方向の長さである。用紙の一端部PSからが折り位置F1までの長さが面Aの折り幅(a)である。用紙の一端部PSから面Aと面Bの折り幅の和(a+b)がの折り位置F2となる。
【0070】
また、折り位置決定(設定)部440は、自動/手動選択部410において手動が選択された場合は、入力された面Aの折り幅(a)と、選択された用紙の長辺のサイズとに基づき、面B,面Cの折り幅(b,c)を決定する。これにより折り位置F1、F2が設定される。
【0071】
具体的には、折り位置決定(設定)部440は、以下の式(1)に従って各面A,B,Cの折り幅(a、b、c)を決定する。
なお、折り位置F2を設定する際、CPU111は、3[mm]程度の制約値(マージン)dを加味して決定することが望ましい。本実施形態において、マージンdはC折りの中央の面Bに設けられる。以下の式において、Iは入力値、Xは用紙の長辺の長さである。
【0072】
a=I
b=(X-a)/2+d
c=X-a-b
【0073】
制約値(マージン)dは、フィニッシャ160の折り機構や、用紙の種類(厚み、材質等)により決定される。マージンdは、重ね折りを行う場合の用紙枚数等に応じて決定されてもよい。
【0074】
例えば、図2に示すCZ折り処理部280であれば、ストッパ285、290、ローラ286、287、288、及びCZ折り処理部280内の用紙搬送経路の位置関係やサイズ等が考慮される。また、用紙の厚さが所定の厚さより厚い場合や重ね折り枚数が所定の枚数より多くなる場合は、マージンdを所定の基準値より多く設定されることが望ましい。また、用紙の材質に応じてマージンdの値が決定されてもよい。また、折り機構の構造、用紙の厚み、材質、重ね折り枚数のうち2つ以上を組み合わせてマージンdが決定されてもよい。
【0075】
自動/手動選択部410において手動が選択された場合、折り位置決定(設定)部440は、テーブル730(図7(c))を参照して、全ての面の折り幅がテーブル730に設定された範囲に収まるように、折り位置を決定する。テーブル730には、折り処理により用紙に形成される各面の折り幅の範囲(上限値及び下限値)が定義されている。テーブル730の詳細、及び折り位置の設定の仕方については後述する。
【0076】
表示制御部450は、折り位置を設定する処理において数値や指示を入力するための画面や情報を操作部150に表示させる。例えば、図3の仕上げ画面300、図6のC折りの詳細設定画面600、図8の折り幅の受付画面800、図9の用紙選択画面900、図10図13のエラー画面1000、図11の折り幅確認画面1100、図12のコピー画面1200等が表示される。各画面の表示内容については後述する。
【0077】
後処理制御部460は、折り位置決定(設定)部440により設定された折り位置で折り処理を行うようフィニッシャ160の折り機構を制御する。具体的には、C折りの場合、後処理制御部460は、CZ折り処理部280のストッパ285、290の位置を移動させる。
【0078】
次に、図5を参照してCPU111が実行する折り処理の設定処理の流れについて説明する。本フローチャートに示す処理は、SSD114またはROM113に記憶されたプログラムがMFP100の制御部110により呼び出され、RAM112に展開され、CPU111によって実行される。以下の説明において、記号「S」はステップを意味する。
【0079】
本フローチャートの処理は、上述の仕上げ画面300(図3)において、「C折り」ボタン309が操作された場合に開始される。C折りとは、平行な2つの折り位置で、用紙を共に谷折り(或いは共に山折り)する処理である。
【0080】
ステップS501において、CPU111は、C折りの詳細設定画面600を操作部150に表示し、ユーザによるC折りの詳細設定を受け付ける。
【0081】
図6は、C折りの詳細設定画面600の例を示す図である。図6に示すように、C折りの詳細設定画面600には、重ね折りの枚数を入力するための数値入力領域601、「プラス・マイナス」ボタン602、折り幅の選択ボタン(「3等分」ボタン606、「指定する」ボタン607)が設けられる。また、「設定取消」ボタン603、「戻る」ボタン604、「OK」ボタン605等が設けられる。
【0082】
数値入力領域601への数値の入力は、「プラス」・「マイナス」ボタン602により行うことができる。また、操作部150のテンキーや図12に示すコピー画面1200のテンキーボタン群1204を利用して数値を入力しても構わない。本実施形態では重ね折りできる枚数の最大は5枚までとする。CPU111は、入力できる数字が1~5になるように制御する。
【0083】
折り幅の選択ボタン606、607は、折り幅を自動で決定するか、手動で決定するか(任意指定するか)の選択を受け付けるボタンである。「3等分する」ボタン606が操作された場合は、用紙サイズに対して略3等分となる既定の2つの折り位置で折り処理が行われる。「指定する」ボタン607が操作された場合は、ユーザが指定した任意の位置を1つ目の折り位置として折り処理が行われる。
【0084】
S502において、CPU111は、「3等分」ボタン606が設定されたか、「指定する」ボタン607が設定されたかを判定する。図6(a)に示すように、「3等分する」ボタン606が選択された状態で、「OK」ボタン605が操作されると、CPU111は、C折りの詳細設定画面600を閉じて、S503に進む。図6(b)に示すように、「指定する」ボタン607が選択された状態で、「次へ」ボタン608が操作されると、CPU111は、C折りの詳細設定画面600を閉じて、S505へ進み、折り位置の設定画面800を表示する。
【0085】
なお、C折りの詳細設定画面600において、「設定取消」ボタン603が押下された場合は、CPU111は、本画面600での入力を取り消して、仕上げ画面300へ戻る。「戻る」ボタン604が操作された場合も、仕上げ画面300へ戻る。
【0086】
S503において、CPU111は、C折り処理により用紙に形成される3つの面A、B、Cのそれぞれの折り幅(a、b、c)を決定する。図7(a)は、C折りされた用紙に形成される面A、B、Cについて説明する図である。面Aの折り幅はa、面Bの折り幅はb、面Cの折り幅はcである。面Bと面Cの折り幅の差分(b-c)は、制約値dである。
【0087】
制約値dは、フィニッシャ160の折り機構のハードウェアによる制限、及び用紙の厚みによる制約によって決定される。用紙には、重ね枚数、紙質等によって厚みが生じる。その場合に面Aと面Bの間の折り位置に面Cが巻き込まれないように、余裕を持たせる必要がある。制約値dは、本実施形態では一例として3[mm]とするが、3[mm]以上、または3[mm]以下であってもよい。
【0088】
S503において、CPU111は、図7(b)に示すテーブル720に従って、折り幅(a、b、c)を決定する。これにより、C折りの2つの折り位置F1、F2が決定される。テーブル720はROM114またはSSD115に記憶されている。図7(b)に定義される折り幅(a、b、c)は、制約値d=3[mm]が含まれている。テーブル720は、CPU111がネットワーク1/F115を介してテーブル720のデータを取得し、RAM112に保持してもよい。
【0089】
図7(b)に示すテーブル720は、フィニッシャ160(CZ折りユニット161)がC折りを実行することができる用紙のサイズと、各用紙サイズに対応した面A、B、Cそれぞれの折り幅(a、b、c)の具体例を示している。本例では、A4R、LTRR、B4、LGL、A3がC折りできる用紙サイズとしてテーブル720に登録されている。折り幅(a、b、c)は、用紙サイズごとの長辺全長Xに対し、図7(a)に示す制約値dを満たす範囲でおおよそ3等分になるように設定されている。
【0090】
S503において折り幅が決定されると、CPU111は、C折りの詳細設定画面600を閉じて、S504に進む。
【0091】
S504において、CPU111は、ユーザによるジョブ実行の操作を待機する。例えば、図12に示すコピー画面1200を表示し、「開始」ボタン1201の操作を待機する。S504での処理については後述する。
【0092】
次に、図6(b)に示すように、「指定する」ボタン607が選択された場合について説明する。
【0093】
S505において、CPU111は、受付画面800を表示する。
図8は受付画面800の一例を示す図である。受付画面800には、用紙サイズ表示領域801、用紙サイズ変更ボタン802、折り幅の入力欄806、プラスボタン805及びマイナスボタン804、「設定取消」ボタン807、「戻る」ボタン808、「OK」ボタン809が設けられる。また、「使用する用紙を選択し、折り幅(a)を入力します。」といった操作ガイダンスが表示される。
【0094】
用紙サイズ表示領域801には、選択中の用紙サイズが表示される。用紙サイズは、用紙サイズ変更ボタン802の操作により遷移する用紙選択画面900にて変更可能である。
【0095】
図9は、用紙選択画面900の一例を示す図である。
図9に示すように、用紙選択画面900には、選択中の用紙を示す選択中用紙表示領域903、用紙選択ボタン群901、「OK」ボタン902等が設けられる。用紙選択ボタン群901には、C折りで選択可能な用紙のうち、MFP100で給紙可能な用紙カセット217に対応するボタンが表示される。図9の例では、手差しトレイ、A4Rトレイ、A3トレイが表示されている。
【0096】
S506において、用紙が選択され、「OK」ボタン902が操作されると、CPU111は、選択された用紙を選択中の用紙に設定し、受付画面800に戻る。
【0097】
S507において、CPU111は、選択中の用紙サイズで設定可能な1つ目の折り位置の範囲、即ち、折り幅(a)の範囲を範囲表示欄803に表示する。例えば、図8に示すように、用紙サイズとしてA4Rが選択されている場合、CPU111は、折り幅入力欄806の近傍の範囲表示欄803に、A4Rで設定可能な折り幅(a)の範囲として、「68-124」[mm]を表示する。CPU111は、図7(c)に示すテーブル730を参照し、選択中の用紙サイズに対応づけられた「a」の上限値及び下限値を取得して、範囲表示欄803に表示する。
【0098】
テーブル730は、SSD114、ROM113に予め記憶される。或いは、CPU111がネットワーク1/F115を介してテーブル730のデータを取得し、RAM112に保持してもよい。
【0099】
また、受付画面800には、C折りされた用紙を示す模式図810が表示される。模式図810には、用紙における折り幅(a、b、c)の位置が示される。ユーザは、模式図810を参照することで、入力欄806へ入力すべき折り幅(a)がどの面の長さに対応するのかを目視確認できる。
【0100】
S508において、CPU111は、折り幅入力欄806への面Aの折り幅(a)の値の入力を受け付ける。面Aの折り幅(a)は、用紙端から1つ目の折り位置までの距離である。「プラス」ボタン805及び「マイナス」ボタン804がユーザにより操作されると、折り幅入力欄806の値が変化し、面Aの折り幅(a)が折り幅入力欄806に入力される。なお、折り幅入力欄806への値の入力操作は、操作部150のテンキーや図12に示すコピー画面1200のテンキーボタン群1204を利用してもよい。
【0101】
受付画面800の「設定取消」ボタン807が操作されると、受付画面800におけるすべての設定がキャンセルされる。「戻る」ボタン808が操作されると、元の画面(C折りの詳細設定画面600)に戻る。「OK」ボタン809が操作されると、S509に進む。
【0102】
S509においてCPU111は、S508で入力された値が面Aの折り幅(a)として設定可能な範囲内にあるか否かを判定する。即ち、CPU111は、図7(c)に示すテーブル730を参照し、選択中の用紙サイズに対応づけられた「a」の上限値及び下限値を取得する。CPU111は、S508で入力された値が取得した上限値及び下限値で定められる範囲内の値であると判定した場合は、S511へ進む。S508で入力された値が取得した上限値及び下限値で定められる範囲内の値ではないと判定した場合は、S510へ進む。
【0103】
S510において、CPU111は、エラー画面1000を表示する。
図10は、エラー画面1000の例を示す図である。図10に示すようにエラー画面1000には、メッセージ表示領域1001及び「OK」ボタン1002が設けられる。メッセージ表示領域1001には、再設定を促すメッセージや、正しい設定範囲の値等が表示される。「OK」ボタン1002が操作されると、S508へ戻り、CPU111は、折り幅入力欄806への値の入力を受け付ける。
【0104】
S511において、CPU111は、折り幅(a、b、c)を決定する。S511において、CPU111は、用紙の長辺全長XからS508で入力された折り幅(a)(1つ目の折り位置)を減算した値が約半分になるように、面B、面Cの折り幅(b)、(c)を算出する。このとき、CPU111は、図7(a)の制約値dを考慮して、折り幅(a、b、c)を決定する。これにより2つ目の折り位置が決定される。具体的には、以下の式により折り幅(a、b、c)が決定される。
【0105】
a=I
b=d+(X-a)/2
c=X-a-b
【0106】
S512において、CPU111は、折り幅確認画面1100を表示する。
図11は、折り幅確認画面1100の例を示す図である。図11に示すように、折り幅確認画面1100には、折り幅表示領域1101、「OK」ボタン1102、「戻る」ボタン1103、「設定取消」ボタン1104が設けられる。
【0107】
折り幅確認画面1100には、折り処理された用紙を示す模式図1105が表示される。模式図1105には、各面の折り幅(a、b、c)の位置がそれぞれ示される。図11の例では、折り幅確認領域1101に、「A:68mm、B:116mm、C:113mm」が表示される。ユーザは、模式図1105と併せて折り幅確認領域1101を参照することで、各折り幅(a、b、c)の値がどの面の長さに対応するのかを目視確認できる。
【0108】
折り幅確認画面1100において、「設定取消」ボタン1104が操作されると、S511で決定された折り幅がキャンセルされる。「戻る」ボタン1103が操作ると、元の画面(受付画面800)に戻る。「OK」ボタン1102が操作されると、折り幅の設定を完了し、S504へ進む。
【0109】
S504において、CPU111は、例えば、コピー画面1200を表示し、ジョブ実行を待機する。図12は、コピー画面1200の例を示す図である。図12に示すように、コピー画面1200には、コピージョブの開始を指示するための「開始」ボタン1201、中止を指示するための「中止」ボタン1202、コピー枚数等の数値を入力するためのテンキーボタン群1204が設けられる。また、カラー選択、倍率選択、用紙選択、仕上げ選択、両面/片面選択、濃度設定、原稿種類選択、IDカード、機能選択等の設定を受け付ける際に操作されるボタン1205~1213が設けられる。
【0110】
表示領域1214には、機能ボタン群1205~1213を用いて設定されたカラー設定、倍率、用紙、コピー枚数等の印刷設定情報が表示される。設定確認領域1215は、プレビュー画面(不図示)へ遷移する際に操作されるボタンである。
【0111】
S513において、CPU111は、ジョブ実行を受け付けたか否かを判定する。コピー画面1200において、「開始」ボタン1201が操作された場合、CPU111はS513でジョブ実行を受け付けたと判断し、S516に進む。S513で「開始」ボタン1201が操作されない場合は、S514に進む。
【0112】
なお、本実施形態では、CPU111は、コピー画面1200の「開始」ボタン1201の操作によってジョブ実行の指示を受け付ける例を示すが、これに限定されない。例えば、MFP1の記憶領域に保持しているデータを操作部150の操作によって読み出して出力(プリントアウト)する等、コピー画面以外からのジョブ実行の指示操作を受け付けてもよい。
【0113】
S514において、「用紙選択」ボタン1207が操作された場合は、S515に進む。S514において、「用紙選択」ボタン1207が操作されない場合は、S504へ戻る。
【0114】
S515において、CPU111は、図9に示す用紙選択画面900を表示し、S515において、用紙サイズの変更を受け付ける。
【0115】
S516において、CPU111は、図7(c)に示すテーブル730を参照してS503またはS511で決定した折り幅(a)が、選択中の用紙サイズに対し設定可能な折り幅(a)であるか否かを判定する。
【0116】
例えば、S506でA4Rが選択された状態で、面Aの折り幅(a)が124mmに設定されているにもかかわらず、S515で用紙サイズがLTRRに変更された場合、CPU111は、折り幅(a)がLTRRで設定可能な範囲であるか否かを判定する。図7(c)に示すテーブル730に示すように、LTRRの設定可能な折り幅(a)の範囲は、68.0[mm]~106.0[mm]と定義されているため、範囲外と判定される。
【0117】
S516において、CPU111により選択中の用紙サイズに対し設定可能な折り幅(a)ではないと判断された場合、S517へ進む。選択中の用紙サイズに対し設定可能な折り幅(a)であると判定された場合は、S518へ進む。
【0118】
S517において、CPU111は、エラー画面1300を表示する。図13に示すように、エラー画面1300には、メッセージ表示領域1302及びOKボタン1301が表示される。メッセージ表示領域1302には、設定されている用紙サイズと折り幅ではC折りが実行できない旨のメッセージが表示される。「OK」ボタン1301が操作されると、CPU111は、エラー画面1300を閉じてS504へ戻り、コピー画面1200に遷移する。
【0119】
S518において、CPU111は、ジョブを実行する。即ち、CPU111は、プリンタ140に画像データを送り印刷設定情報に基づき印刷処理を実行する。またCPU111は、図6に示す折り処理の詳細設定画面600で設定された情報に基づきフィニッシャ160の折り機構を制御して、印刷が施された用紙への折り処理を実行する。印刷及び折り処理が施された用紙が排出され、図5に示すフローチャートの処理を終了する。
【0120】
なお、折り処理部の構造によって、折り位置F1、F2のいずれを先に折るかは異なる。また、折り幅とストッパ位置との関係も異なる。また、用紙の搬送経路も装置の構造によって異なる。CPU111は、装置構造に適した印刷制御、搬送制御、折り処理の制御を実行する。
【0121】
また、例えば、仕上げユニット162の折り機構(折りローラ対236,突き部材251、位置決め部材250等)を用いて2回の折り処理を行い、C折りの形状とすることも可能である。その場合、給紙口228から給紙された用紙は搬送路237まで搬送され、スイッチバックされる。その後、用紙は重ね部235に搬送され、重ね折り枚数分の用紙束となる。
【0122】
C折りの1回目の折り動作において、位置決め部材250は、重ね部235に搬送された用紙束における1つ目の折り位置F1が折りローラ236に対向する位置となるように移動される。仕上げユニット162は、突き部材251を矢印方向に突き出し、用紙束の1つ目の折り位置F1を折りローラ236によって折り込む。その後、仕上げユニット162は、重ね部235まで用紙束を戻す。
【0123】
仕上げユニット162は用紙束を重ね部235まで戻した後、更に、2回目の折り動作を行う。2回目の折り動作において、仕上げユニット162は用紙束における2つ目の折り位置F2が折りローラ236に対向する位置となるように位置決め部材250を移動する。仕上げユニット162は、突き部材251を矢印方向に突き出し、用紙束の2つ目の折り位置F2を折りローラ236によって折り込む。このように2回の折り動作でC折りされた用紙束は、搬送路240へ搬送される。印刷済み用紙は、ブックレットトレイ242にC折りされた形状で排紙される。
【0124】
なお、折り動作における位置決め部材250の停止位置(移動量)は、MFP100のCPU111により制御される。CPU111は、位置決め部材250、突き部材251、及び折りローラ236のそれぞれに設けられる駆動モータを制御して、位置決め部材250、突き部材251、及び折りローラ236を駆動させる。
【0125】
以上説明したように、本実施形態に係るMFP100は、C折りの折り位置について、用紙幅を略3等分する既定の位置とするか、またはユーザによる任意指定を受け付けるかを選択可能とする。これにより、ユーザは、規定封筒サイズのC折りとするか、折り幅を自分で指定したC折りとするかを簡単に選択できる。折り幅を任意指定できるため、封筒サイズに限定されない任意の折り位置での折りを行うことが可能となり、多様な用途での使用に対応可能となる。
【0126】
また、任意指定が選択された場合、選択中の用紙サイズに応じた指定可能な数値範囲が操作部150に表示され、また、どの位置の値を入力すればよいのかが模式図で表示されるため、ユーザは直感的に折り幅の設定操作を行うことが可能となる。
【0127】
更に、CPU111は、ジョブ投入前に、折り幅入力欄806に入力された数値が選択中の用紙サイズに対して不正な値であるかを判定し、入力された数値が用紙サイズに対して不正な値である場合は、エラー画面1000を表示して再設定を促す。また、ジョブ投入後に、CPU111は、用紙サイズに対して不正な折り幅が決定されているか否かを判定し、不正な折り幅が決定されている場合には、エラー画面1300を表示して警告する。これにより数値の入力ミスを防ぎ、また、意図しない成果物になることを防ぐことができる。
【0128】
なお、上述の実施形態では、C折り(内三つ折り)における折り幅の任意指定について説明したが、C折りに限定せず、Z折り(外三つ折り)、重ねC折り、4つ折り等の折り処理にも本発明を適用可能である。Z折り(外三つ折り)は、1つ目の折り位置で谷折り、2つ目の折り位置で山折りを行う3つ折り処理である。重ねC折りは、用紙の長辺を半分に折った後、それと垂直に第1折りと第2折りを行う折り処理である。4つ折りは、1つ目の折り位置で2つ折り(谷折り)にし、2つ折りされた用紙を2つ目の折り位置で2つ折り(谷折り)にする処理である。
【0129】
MFP100のCPU111は、Z折り(外三つ折り)、重ねC折り、4つ折りについても、折り位置の自動/手動(任意指定)設定を受け付ける。また、手動(任意指定)が選択され、用紙の端部から1つ目の折り位置までの折り幅がユーザにより指定されると、CPU111は、正しく折り処理が行える範囲で、2つ目の折り位置を決定し、それぞれの折り位置での折り処理を制御する。
【0130】
Z折り、重ねC折り、4つ折りの場合にも、用紙サイズに応じた折り幅を定義した自動折り用のテーブルや、用紙サイズに応じた折り幅の範囲(上限値や下限値)を定義した任意指定用のテーブルがRAM112またはSSD114に記憶される。
【0131】
また、上述の実施形態では、折り幅(a、b、c)を決定する際に、用紙の長辺全長Xから面Aの折り幅(a)(1つ目の折り位置)と制約値dを減算した値が約半分になるように、面B、面Cの折り幅(b)、(c)を算出する例を示した。しかし、この算出方法は一例であり、他の算出方法で折り幅(b)、(c)を決定してもよい。例えば、面Bと面Cの折り幅(b)、(c)を、2:1や3:1等の所定の比率となるように2つ目の折り位置を決定してもよい。
【0132】
また、1つ目の折り位置のみならず、2つ目の折り位置の指定を受け付ける構成としてもよい。この場合、受付画面800に折り幅(a)の入力欄と、折り幅(b)または(c)の入力欄を設ける。CPU111は、図7(c)のテーブル730に示す各折り幅(a、b、c)の上限値及び下限値を満たすように、これらの折り幅の指定を受け付け、入力値と用紙サイズに基づき2つの折り位置を決定する。これにより、印刷物を封筒に封かんする用途に限定しない様々な用途(例えば、任意デザインでの用紙加工)に使用が可能となる。
【0133】
また上述の実施形態は、MFP100の制御部110が、フィニッシャ160に対する設定や動作を制御する例を示したが、これに限定されない。フィニッシャ160内に設けられる制御部(フィニッシャのCPU)が本開示に係る設定や処理を制御する構成としてもよい。また、PC170等のコンピュータが、直接フィニッシャ160を制御して、本開示に係る設定や処理を実行させる構成としてもよい。
【0134】
(その他の実施形態)
上述した実施形態は、以下の処理を実行することによっても実現される。すなわち、上述した実施形態の機能を実現するソフトウェア(プログラム)を、ネットワーク又は各種記憶媒体を介してシステム或いは装置に供給し、そのシステム或いは装置のコンピュータ(CPUやMPU等)がプログラムを読み出して実行する処理である。また、プログラムは、1つのコンピュータで実行させても、複数のコンピュータで連動させて実行させるようにしてもよい。
【0135】
また、上記した処理の全てをソフトウェアで実現する必要はなく、処理の一部または全部をASIC等のハードウェアで実現するようにしてもよい。また、CPUも1つのCPUで全ての処理を行うものに限らず、複数のCPUが適宜連携をしながら処理を行うものとしてもよい。
【0136】
また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施例の機能が実現されるだけでない。そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼動しているOSなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれる。
【0137】
なお、上述した実施形態の開示は、以下の構成を含む。
(構成1)
シートの端部から第1の折り位置までの長さを受け付ける受付手段と、
前記シートの長さと前記受付手段によって受け付けた前記長さに基づいて、前記第1の折り位置とは異なる第2の折り位置を設定する第1設定手段とを有する制御装置。
【0138】
(構成2)
前記シートの長さは、前記シートにおける長辺の長さであることを特徴とする構成1に記載の制御装置。
【0139】
(構成3)
前記シートのサイズに対して設定可能な前記第1の折り位置の範囲を表示させる第1の表示制御手段を更に備えることを特徴とする構成1または構成2に記載の制御装置。
【0140】
(構成4)
前記第1の表示制御手段は、更に、折り処理が施された前記シートを示す模式図を表示させるとともに、前記模式図において前記第1の折り位置を示すことを特徴とする構成3に記載の制御装置。
【0141】
(構成5)
前記第1設定手段と、前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置が自動で設定される第2設定手段とを有し、前記第1設定手段と前記第2設定手段のうちどちらの設定手段を使用するかの選択を受け付ける選択受付手段をさらに備えることを特徴とする構成1から構成4のいずれかに記載の制御装置。
【0142】
(構成6)
前記選択受付手段において、前記第1設定手段が選択された場合に、前記シートのサイズに対して設定可能な前記第1の折り位置の範囲を表示させることを特徴とする構成5に記載の制御装置。
【0143】
(構成7)
前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置によって前記用紙に形成される各面の折り幅を前記シートのサイズごとに定義した第1のテーブルと、前記各面の折り幅の範囲を定義した第2のテーブルと、を取得する取得手段を備え、
前記第1設定手段は、
前記選択受付手段において前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置を既定の位置とすることが選択された場合に、前記第1のテーブルに基づいて前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置を決定し、ユーザが設定した位置とすることが選択された場合に、前記各面それぞれの折り幅が前記第2のテーブルで定められた前記範囲に収まるように前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置を設定することを特徴とする構成5に記載の制御装置。
【0144】
(構成8)
前記受付手段において設定された前記第1の折り位置と、前記第1設定手段により設定された前記第2の折り位置とに基づいて形成される前記シートの各面の折り幅を表示させる第2の表示制御手段を更に備えることを特徴とする構成1から構成7のいずれかに記載の制御装置。
【0145】
(構成9)
前記受付手段において設定された前記第1の折り位置の値が、前記シートのサイズに対して設定可能な範囲内ではないと判定した場合に、エラーを通知する第1のエラー通知手段を更に備えることを特徴とする構成1から構成8のいずれかに記載の制御装置。
【0146】
(構成10)
前記第1設定手段により設定された前記第2の折り位置が、前記シートのサイズに対して設定可能な範囲内ではないと判定した場合に、エラーを通知する第2のエラー通知手段を更に備えることを特徴とする構成1から構成9のいずれかに記載の制御装置。
【0147】
(構成11)
前記第1の折り位置及び前記第2の折り位置により3つ折りが前記シートに形成されることを特徴とする構成1から構成11のいずれかに記載の制御装置。
【0148】
(構成12)
シートの端部から第1の折り位置までの長さを受け付ける受付ステップと、
前記シートの長さと前記受付ステップにおいて受け付けた前記長さに基づいて、前記第1の折り位置とは異なる第2の折り位置を設定する第1設定ステップとを有する制御方法。
【0149】
(構成13)
制御装置を、
シートの端部から第1の折り位置までの長さを受け付ける受付手段と、
前記シートの長さと前記受付手段によって受け付けた前記長さに基づいて、前記第1の折り位置とは異なる第2の折り位置を設定する第1設定手段として機能させるためのプログラム。
図1
図2A
図2B
図2C
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13