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特開2024-175852現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム及び出来形計測方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175852
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム及び出来形計測方法
(51)【国際特許分類】
   E01D 21/00 20060101AFI20241212BHJP
   G06T 7/593 20170101ALI20241212BHJP
   G06T 7/70 20170101ALI20241212BHJP
   G06T 7/64 20170101ALI20241212BHJP
   E04G 21/02 20060101ALI20241212BHJP
   G01B 11/24 20060101ALI20241212BHJP
   H04N 23/60 20230101ALI20241212BHJP
   G01C 15/00 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
E01D21/00 Z ESW
G06T7/593
G06T7/70 A
G06T7/64
E04G21/02 103
G01B11/24 K
H04N23/60 500
G01C15/00 104Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093902
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000103769
【氏名又は名称】オリエンタル白石株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100120868
【弁理士】
【氏名又は名称】安彦 元
(74)【代理人】
【識別番号】100198214
【弁理士】
【氏名又は名称】眞榮城 繁樹
(72)【発明者】
【氏名】東 洋輔
【テーマコード(参考)】
2D059
2E172
2F065
5C122
5L096
【Fターム(参考)】
2D059AA05
2D059BB39
2D059CC06
2E172AA05
2E172DB07
2E172DE02
2E172HA03
2F065AA53
2F065BB27
2F065CC14
2F065FF01
2F065FF05
2F065FF42
2F065GG21
2F065JJ03
2F065JJ05
2F065JJ26
5C122DA13
5C122DA16
5C122EA42
5C122FH11
5C122GA01
5C122GA23
5C122GD11
5C122HA35
5C122HB09
5L096AA03
5L096AA06
5L096AA09
5L096BA08
5L096CA05
5L096DA02
5L096DA04
5L096FA64
5L096FA66
5L096FA69
(57)【要約】
【課題】計測機器の盛替えが不要でリアルタイムで出来形計測の計測値を評価できる現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム及び出来形計測方法を提供する。
【解決手段】施工現場においてコンクリートを打設して施工する現場施工コンクリート構造物(箱桁橋B1)の出来形を計測する現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム1において、異なる位置に設置された複数の赤外線カメラ2と、所定の治具に取り付けられた複数のマーカー3と、所定のプログラムにより演算を行うコンピューター10と、このコンピューターに接続された記憶装置11を、備え、異なる方向から赤外線カメラ2で複数のマーカー3を撮影して、各マーカー3の三次元位置情報を算出することで現場施工コンクリート構造物(箱桁橋B1)の出来形を計測する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
施工現場においてコンクリートを打設して施工する現場施工コンクリート構造物の出来形を計測する現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムであって、
異なる位置に設置された複数の赤外線カメラと、所定の治具に取り付けられた複数のマーカーと、所定のプログラムにより演算を行うコンピューターと、このコンピューターに接続された記憶装置を、備え、
異なる方向から前記赤外線カメラで前記複数のマーカーを撮影して、各マーカーの三次元位置情報を算出することで現場施工コンクリート構造物の出来形を計測すること
を特徴とする現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム。
【請求項2】
前記複数の赤外線カメラは、前記現場施工コンクリート構造物の構築方向に移動可能な物体に取り付けられていること
を特徴とする請求項1に記載の現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム。
【請求項3】
前記複数の赤外線カメラは、キャスターを有する横移動自在な治具に取り付けられていること
を特徴とする請求項2に記載の現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム。
【請求項4】
前記複数の赤外線カメラは、張出し架設工法に用いられる既設箱桁の上床版に敷設されたレール上を走行する移動作業車に取り付けられていること
を特徴とする請求項2に記載の現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム。
【請求項5】
表示装置を有する携帯可能な端末モニターをさらに備え、前記端末モニターには、前記マーカーの三次元の位置情報を視覚的に把握容易に変換して表示されること
を特徴とする請求項1又は2に記載の現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム。
【請求項6】
施工現場においてコンクリートを打設して施工する現場施工コンクリート構造物の出来形を計測する現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法であって、
異なる位置に設置された複数の赤外線カメラと、所定の治具に取り付けられた複数のマーカーと、所定のプログラムにより演算を行うコンピューターと、このコンピューターに接続された記憶装置を、備えた出来形計測システムを用いて、
異なる方向から前記赤外線カメラで前記複数のマーカーを撮影して、各マーカーの三次元位置情報を算出することで現場施工コンクリート構造物の出来形を計測すること
を特徴とする現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法。
【請求項7】
前記現場施工コンクリート構造物の構築方向に移動可能な物体に複数の赤外線カメラを取り付け、前記現場施工コンクリート構造物の構築工事の進捗に応じて前記構築方向に前記複数の赤外線カメラを移動させながら現場施工コンクリート構造物の出来形を計測すること
を特徴とする請求項6に記載の現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法。
【請求項8】
表示装置を有する携帯可能な端末モニターを用いて、前記端末モニターに前記マーカーの三次元の位置情報を視覚的に把握容易に変換して表示すること
を特徴とする請求項6又は7に記載の現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム及び出来形計測方法に関する。
【背景技術】
【0002】
張出施工など現場施工で構築するコンクリート構造物は、コンクリート構造物を占有して施工していた施工者が構築後にコンクリート構造物の出来形を計測して報告し、施主等の建築主に引き渡す必要がある。このような現場施工コンクリート構造物の出来形計測は、これまでは人の手による計測が一般的で、複数人で計測にあたり、しかも計測だけでなく記録・打込み等の一連の作業も必要であり、多大な労力が必要な作業であった。その上、人による計測では、測定誤差を含む可能性もあるという問題もあった。
【0003】
このような問題を解決するべく、自動計測機器等を用いた管理システム等が考え出されている。例えば、特許文献1には、コンピュータ装置が点群データによって表される形状の表面を表す面データを生成し、前記点群データ及び前記面データが結合されている結合データと、BIM又はCIMの三次元の設計データを照合し、照合した結果に基づいて前記設計データを更新する建築物又は土木構造物の管理支援システムが開示されている(特許文献1の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0013]~[0033]、図面の図1図4等参照)。
【0004】
しかし、特許文献1に記載の建築物又は土木構造物の管理支援システムは、単に現状の計測結果に基づいて、設計データを更新するものであり、建築物又は土木構造物の表面の膨大なデータ量である点群データを取得した上、BIM又はCIMの三次元の設計データ照合するため、タイムラグなしにリアルタイムで出来形計測を反映して不具合があった場合に現場で是正等の対処ができるものではないという問題があった。
【0005】
また、特許文献2には、3Dスキャナ200と、3Dスキャナ200での計測により取得した直交座標系(X,Y,Z)の点群座標データから当該点群座標データにフィットする平均平面を算出してaX+bY+cZ+d=0により定義される平面モデルを算出する平面モデル算出部130と、前記点群座標データに含まれる各点について前記平面モデルで表される前記平均平面との距離及び前記平均平面に対してZ方向の正側又は負側のどちら側にあるかの正負情報を算出する距離算出部140と、点群座標データに含まれる各点について前記距離及び前記正負情報に対応した色彩で二次元の画面上に表示する表示処理150とを備えたコンクリート床版の平坦度計測装置が開示されている(特許文献2の特許請求の範囲の請求項1、明細書の段落[0015]~[0032]、図面の図1図6等参照)。
【0006】
しかし、特許文献2に記載のコンクリート床版の平坦度計測装置は、単にコンクリート打設中の面の平坦度を計測するもので、コンクリート構造物の出来形を計測するものではなく、出来形計測に適用する場合、計測機器の盛替え等が必要と考えられ、手間や労力がかかるという問題がある。その上、特許文献1に記載の建築物又は土木構造物の管理支援システムと同様に、特許文献2に記載のコンクリート床版の平坦度計測装置でも、3Dスキャナーにより点群データを取得するものであり、膨大なデータ量のため解析負荷が高く、リアルタイムで出来形計測の計測値を評価できるものではないという問題もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】特許第7125524号公報
【特許文献2】特開2021-131281号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
そこで、本発明は、前述した問題に鑑みて案出されたものであり、その目的とするところは、計測機器の盛替えが不要でリアルタイムで出来形計測の計測値を評価できる現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム及び出来形計測方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
請求項1に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムは、施工現場においてコンクリートを打設して施工する現場施工コンクリート構造物の出来形を計測する現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムであって、異なる位置に設置された複数の赤外線カメラと、所定の治具に取り付けられた複数のマーカーと、所定のプログラムにより演算を行うコンピューターと、このコンピューターに接続された記憶装置を、備え、異なる方向から前記赤外線カメラで前記複数のマーカーを撮影して、各マーカーの三次元位置情報を算出することで現場施工コンクリート構造物の出来形を計測することを特徴とする。
【0010】
請求項2に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムは、請求項1に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムにおいて、前記複数の赤外線カメラは、前記現場施工コンクリート構造物の構築方向に移動可能な物体に取り付けられていることを特徴とする。
【0011】
請求項3に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムは、請求項2に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムにおいて、前記複数の赤外線カメラは、キャスターを有する横移動自在な治具に取り付けられていることを特徴とする。
【0012】
請求項4に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムは、請求項2に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムにおいて、前記複数の赤外線カメラは、張出し架設工法に用いられる既設箱桁の上床版に敷設されたレール上を走行する移動作業車に取り付けられていることを特徴とする。
【0013】
請求項5に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムは、請求項1又は2に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムにおいて、表示装置を有する携帯可能な端末モニターをさらに備え、前記端末モニターには、前記マーカーの三次元の位置情報を視覚的に把握容易に変換して表示されることを特徴とする。
【0014】
請求項6に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法は、施工現場においてコンクリートを打設して施工する現場施工コンクリート構造物の出来形を計測する現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法であって、異なる位置に設置された複数の赤外線カメラと、所定の治具に取り付けられた複数のマーカーと、所定のプログラムにより演算を行うコンピューターと、このコンピューターに接続された記憶装置を、備えた出来形計測システムを用いて、異なる方向から前記赤外線カメラで前記複数のマーカーを撮影して、各マーカーの三次元位置情報を算出することで現場施工コンクリート構造物の出来形を計測することを特徴とする。
【0015】
請求項7に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法は、請求項6に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法において、前記現場施工コンクリート構造物の構築方向に移動可能な物体に複数の赤外線カメラを取り付け、前記現場施工コンクリート構造物の構築工事の進捗に応じて前記構築方向に前記複数の赤外線カメラを移動させながら現場施工コンクリート構造物の出来形を計測することを特徴とする。
【0016】
請求項8に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法は、請求項6又は7に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法において、表示装置を有する携帯可能な端末モニターを用いて、前記端末モニターに前記マーカーの三次元の位置情報を視覚的に把握容易に変換して表示することを特徴とする。
【発明の効果】
【0017】
請求項1~8に係る発明によれば、モーションキャプチャーの技法を用いてマーカーの位置及び距離を算出して出来形を計測するので、タイムラグが殆どなく、リアルタイムで現場施工コンクリート構造物の出来形計測を正確に行うことができる。このため、施工現場においてリアルタイムでコンクリート構造物の出来形計測を評価してコンクリート構造物の補修・修正・改変等の対応が可能となる。
【0018】
また、請求項1~8に係る発明によれば、3Dスキャナー等で膨大な点群データを収集するのではなく、モーションキャプチャーの技法を用いて出来形を計測するので、計測機器の盛替えが不要であり、簡単なキャリブレーションを行うだけで、コンクリート構造物の出来形計測を構築方向に移動しながら連続して行うことができる。
【0019】
特に、請求項2~4、及び7に係る発明によれば、複数の赤外線カメラがコンクリート構造物の構築方向に移動可能な物体に取り付けられているので、この点でも計測機器の盛替えが不要であり、簡単なキャリブレーションを行うだけで、コンクリート構造物の出来形計測を構築方向に移動しながら連続して行うことができる。
【0020】
特に、請求項5及び8に係る発明によれば、端末モニターに各マーカーの三次元の位置情報を視覚的に把握容易に変換して表示するので、リアルタイムでコンクリート表面の凹凸などの出来形の情報を視覚的に把握できて、凹部に凸部からコンリートを掻き集めて平坦化するなど、出来形計測を出来形の修正等に活用することが容易となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1図1は、本発明の実施形態に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムの概略構成を示す構成説明図である。
図2図2は、同上の出来形計測システムの赤外線カメラの位置とそのカバー範囲を示す橋軸直角方向に沿った図である。
図3図3は、同上の出来形計測システムの赤外線カメラの位置とそのカバー範囲を示す斜視図である。
図4図4は、同上の出来形計測システムの移動作業車の赤外線カメラの取付位置を示す斜視図である。
図5図5は、同上の移動作業車の赤外線カメラの取付位置を下方から上方に向け撮影した現場写真である。
図6図6は、同上の出来形計測システムの箱桁内に設置されたキャスター付き三脚の赤外線カメラの取付位置を示す斜視図である。
図7図7は、同上の箱桁内に設置されたキャスター付き三脚の橋軸方向に沿って撮影した現場写真である。
図8図8は、同上の出来形計測システムのプローブを示す写真である。
図9図9は、同上の出来形計測システムで使用する複数の赤外線カメラ同士の設置位置のキャリブレーションを行っている様子を示す写真である。
図10図10は、同上の出来形計測システムで構築する座標の方向の決定を行っている様子を示す写真である。
図11図11は、同上の出来形計測システムのプローブで型枠の高さを計測している状態を示す写真である。
図12図12は、同上の出来形計測システムでT型の鏝トンボの両端にマーカーを設置して計測している状態を示す写真である。
図13図13は、同上の出来形計測システムでローラー距離測定機にマーカーを設置して計測している状態を示す写真である。
図14図14は、同上の出来形計測システムで面取部オフセット治具を用いて面取りされた角部の出来形を計測している状態を示す写真である。
図15図15は、同上の面取部オフセット治具を示す写真であり、(a)が平面図、(b)が底面図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム及び出来形計測方法の一実施形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0023】
<出来形計測システム>
先ず、図1図12を用いて、本発明の実施形態に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム1について説明する。なお、本実施形態に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システムとして、建設現場において張出し架設工法で構築する箱桁橋B1の出来形を計測する場合を例示して説明する。
【0024】
本発明の実施形態に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム1(以下、単に出来形計測システム1ともいう)は、図1に示すように、異なる位置に設置された複数の赤外線カメラ2と、プローブ6などの所定の治具に取り付けられた複数のマーカー3と、所定のプログラムにより演算を行うコンピューター10と、このコンピューター10に接続されたデータベースである記憶装置11と、コンピューター10で計算した計測値をリアルタイムで表示する端末モニター12など、を備えている。図1は、出来形計測システム1の概略構成を示す構成説明図である。
【0025】
出来形計測システム1は、赤外線カメラ2でプローブ6に取り付けられたマーカー3(図8参照)又はその他の治具(図9図11図12参照)に取り付けられたマーカー3を撮影して、マーカー3の位置及び距離を算出して記憶装置11に連続的に追跡記憶させてトラッキングし、コンクリート構造物である箱桁橋B1の出来形を計測するシステムである。
【0026】
(コンピューター)
コンピューター10は、RAM(Random Access Memory)を実装して所定のプログラムにより演算を行う計算機であり、複数の角度の異なる赤外線カメラ2で撮影されたマーカー3の画像から、モーションキャプチャー(Motion Capture)の技法を用いてマーカー3の位置及び距離を算出する。具体的には、赤外線カメラ2から照射される赤外線がマーカー3に当たって赤外線カメラ2へ反射され、赤外線カメラ2によってマーカー3の赤外線画像が取得され、複数箇所の赤外線カメラ2による角度の異なるマーカー3の画像から三次元座標上の各マーカー3の空間位置情報が得られることとなる。
【0027】
(記憶装置)
記憶装置11は、ハードディスクドライブ(HDD)、ソリッドステートドライブ(SSD)、光ディスク(CDやDVD)、フラッシュメモリなど、データを永続的に保存するためのメモリである。本実施形態に係る記憶装置11は、帳票入力を自動化するため、帳票のフォーマットを記憶していることが好ましく、設計時の三次元データと出来上がったコンクリート構造物の出来形と照合するため、特許文献1に記載の建築物又は土木構造物の管理支援システムと同様に、BIM(ビルディングインフォメーションモデリング)やCIM(コンストラクションインフォメーションモデリング)に対応する三次元の設計データを記憶していることが好ましい。
【0028】
(端末モニター)
端末モニター12は、コンピューター10や記憶装置11と無線又は有線で電気的に接続され、コンピューター10や記憶装置11の情報を視覚的に表示するための液晶(LCD)や有機EL(OLED)などからなるモニター(表示装置)を有するスマートフォンやタブレットなどの携帯可能なデバイスである。
【0029】
(赤外線カメラ)
この出来形計測システム1は、張出し架設工法で箱桁橋B1を構築する場合、図2図5に示すように、出来形計測システム1には、張出し架設工法に用いられる箱桁橋B1の既設箱桁の上床版に敷設されたレール上を走行して足場等を吊下げ支持するワーゲンである移動作業車4に、複数の赤外線カメラ2が設置されている。なお、図2は、出来形計測システム1の赤外線カメラ2の位置とそのカバー範囲を示す橋軸直角方向Yに沿った図であり、図3は、出来形計測システム1の赤外線カメラ2の位置とそのカバー範囲を示す斜視図である。また、図4は、移動作業車4の赤外線カメラ2の取付位置を示す斜視図であり、図5は、移動作業車4の赤外線カメラ2の取付位置を下方から上方に向け撮影した現場写真である。
【0030】
図5の円内に示すように、移動作業車4に取り付けられた赤外線カメラ2は、マーカー3を異なる角度で捉えられるように、移動作業車4から箱桁橋B1の構築方向X1に突出するワーゲン横梁である前方梁4aの下フランジにできるだけ離して設置されている。それに加え、赤外線カメラ2は、ワーゲン縦桁である縦桁4bの前方梁4aのより前方の位置にも複数取り付けられている。これにより、張出し架設工法で次に構築する箱桁B1aの型枠全域や構築されたコンクリート構造物をカバーできるようになっている。ここで、構築方向X1とは、張出し架設工法で箱桁B1aを増築する橋軸方向Xに沿ったいずれかの方向を指している。
【0031】
そして、図2図3図6図7に示すように、箱桁橋B1の箱桁B1a内には、キャスターを有する横移動自在な治具であるキャスター付き三脚5に複数の赤外線カメラ2が設置されている。キャスター付き三脚5には、上下方向Zを長手方向とした縦棒51と、橋軸直角方向Yを長手方向とする横棒52が取り付けられており、縦棒51の上端位置及び横棒52の左右の両端に、それぞれ赤外線カメラ2が設置されている(図1も参照)。前述のように、赤外線カメラ2でマーカー3を異なる角度で捉えられるようにするためである。図6は、箱桁B1a内に設置されたキャスター付き三脚5の赤外線カメラ2の取付位置を示す斜視図であり、図7は、箱桁B1a内に設置されたキャスター付き三脚5の橋軸方向Xに沿って撮影した現場写真である。
【0032】
なお、図2図3に示すように、出来形計測システム1は、移動作業車4に取り付けられた赤外線カメラ2により上下にマーカー3を捉えるエリアと、キャスター付き三脚5に取り付けられた赤外線カメラ2により横方向にマーカー3を捉えるエリアが重複するように設定されている。このため、出来形計測システム1によれば、上下にマーカー3を捉える赤外線カメラ2と、横方向にマーカー3を捉える赤外線カメラ2とが、位置関係を連携できるため、図8に示す複数のマーカー3が取り付けられた手持ちのプローブ6によって計測を自由に行うことができる。図8は、出来形計測システム1のプローブ6を示す写真である。
【0033】
また、移動作業車4に取り付けられた赤外線カメラ2は、箱桁橋B1の既設箱桁の上床版に敷設されたレール上を走行する移動作業車4に取り付けられているため、箱桁橋B1の構築方向X1に順次移動が可能である。
【0034】
同様に、キャスター付き三脚5に複数の赤外線カメラ2も、箱桁橋B1の箱桁B1a内をキャスター付き三脚5で箱桁橋B1の構築方向X1に順次移動が可能である。このため、背景技術で述べた3Dスキャナー等で点群データを取得する場合と比べて、計測機器の盛替えが不要であり、簡単なキャリブレーションを行うだけで、コンクリート構造物の出来形計測を行うことができる。
【0035】
(マーカー)
マーカー3は、赤外線反射素材(Infrared Reflective Material)からなる小さな球体であり、赤外線を反射することにより、赤外線カメラ2で撮像した画像からマーカー3の位置及び距離を検出するための部材である。
【0036】
また、出来形計測システム1は、設置された複数の赤外線カメラの位置関係をキャリブレーションするために、図9に示すように、T字型の治具の先端に3点のマーカーを設置したキャリブレーション治具を被測定範囲内で移動させ、複数の赤外線カメラから同一のマーカーを読み込むことで各赤外線カメラ間の設置位置関係を認識させる。図9は、出来形計測システム1で赤外線カメラ2の設置位置のキャリブレーションを行う様子を示す写真である。
【0037】
また、出来形計測システム1は、座標を構築する時に、図9に示すように、円で囲った3つのマーカー3で基準となる三次元の座標方向を決定し、図10に示すように、プローブ6の外側の3つの外部マーカー群60で三次元の座標方向を決定するとともに、上部マーカー群61と先端部62の距離の差で先端部62の三次元座標を算出できるようになっている。図9は、出来形計測システム1で座標の方向の登録を行っている様子を示す写真であり、図10は、出来形計測システム1のプローブ6で型枠の高さを計測している状態を示す写真である。
【0038】
なお、出来形計測システム1で計測する出来形としては、型枠セット時における型枠天端高さ、型枠下端高さ、配筋完了時における鉄筋やPC鋼材の配筋ピッチ又は鉄筋やPC鋼材の被り、コンクリート打設後のコンクリートの幅、高さ、厚み、長さなどがある。また、計測する出来形は、コンクリート打設前の型枠の長さ、幅、高さ、厚みや、コンクリート打設時のコンクリート表面の均し高さ、平坦性がある。その他、計測する出来形は、コンクリート打設後のコンクリート表面の平坦性や壁高欄などコンクリート構造物の各部位の角部の位置や長さ、幅、及び断面計測などが挙げられる。
【0039】
出来形計測システム1は、前述のように、プローブ6を用いれば、殆どの箇所の位置や長さ、幅等を計測することができる。しかし、コンクリート打設時のコンクリート表面の均し高さや平坦性は、図11に示すように、土間コンクリートの均しに用いるT型の鏝トンボ7の両端にマーカー3を設置してそのマーカーをトラッキングすることで計測することが好ましい。測定者がプローブ6を持って移動して計測する場合と比べて、作業者に鏝トンボ7を持たせて作業させるだけで、コンクリート打設時の表面の均し高さや平坦性をリアルタイムで連続して計測することが容易だからである。図11は、出来形計測システム1でT型の鏝トンボ7の両端にマーカー3を設置して計測している状態を示す写真である。
【0040】
また、図12に示すように、コンクリート打設後のコンクリート表面の平坦性を計測する場合は、ローラー距離測定機8にマーカー3を設置してそのマーカーの位置を連続的に記録してトラッキングすることで計測することが好ましい。コンクリート打設後のコンクリート構造物の各部位の長さや幅などの距離の計測と同時にコンクリート打設後コンクリート表面の平坦性を連続して計測することができるからである。図12は、出来形計測システム1でローラー距離測定機8にマーカー3を設置して計測している状態を示す写真である。
【0041】
なお、コンクリート構造物の縁については、角欠けを防止する目的で角が面をとる(角部を曲面又は45°等斜めに角を落とした形状にすること)ような形態が多い。したがって、部材先端部の断面形状を計測しようとすると、面がとられており厳密にコンクリート構造物の縁を基点に計測することが難しくなる。したがって、図14に示すように、角や面を延長して復元できる面取部オフセット治具9を用いて床版の厚みや長さを計測することが好ましい。なお、この面取部オフセット治具9は、図15に示すように、角部の面がとられている範囲以上に腕が伸びており、コンクリート構造物の母体に接触させることで、面を延長する、あるいは角の位置を求められるようにオフセット距離が既知のものである。この面取部オフセット治具9の中央部には凹部が存在し(図15(a)参照)、その凹部にプローブ先端を当てると治具の既知である所定のオフセット距離で補正される。図14は、出来形計測システム1で面取部オフセット治具9及びプローブ6を用いて面取りされた角部の出来形を計測している状態を示す写真であり、図15は、面取部オフセット治具9を示す写真であり、(a)が平面図、(b)が底面図である。
【0042】
<出来形計測方法>
次に、本発明の実施形態に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法(以下、単に出来形計測方法ともいう)について説明する。前述の出来形計測システム1を用いて張出し架設工法で構築する箱桁橋B1の出来形を計測する場合を例示して説明する。
【0043】
(撮像工程)
本実施形態に係る出来形計測方法では、先ず、移動作業車4又はキャスター付き三脚5に取り付けられた赤外線カメラ2から赤外線を照射し、マーカー3からの反射光を撮像する撮像工程を行う。
【0044】
例えば、型枠セット時もしくはコンクリート打込み後の断面寸法計測時に型枠天端高さを計測する場合は、移動作業車4又はキャスター付き三脚5に取り付けられた赤外線カメラ2により赤外線を照射する。そして、照射された赤外線が、プローブ6等に取り付けられたマーカー3に当たって反射され(図10参照)、赤外線カメラ2によってマーカー3の赤外線画像(動画も含む。以下同じ)が撮影される。
【0045】
また、コンクリート打設時にコンクリート表面の均し高さを計測する場合は、移動作業車4又はキャスター付き三脚5に取り付けられた赤外線カメラ2により赤外線を照射し、図11に示すように、T型の鏝トンボ7の両端に取り付けられたマーカー3に当たって反射された画像を撮影する。
【0046】
そして、コンクリート打設後のコンクリート表面の平坦性を計測する場合は、赤外線カメラ2により赤外線を照射し、図12に示すように、ローラー距離測定機8に取り付けられたマーカー3に当たって反射された画像を撮影する。
【0047】
また、現場施工コンクリート構造物である箱桁橋B1の構築工事が進捗し、構築方向X1方向に新たな箱桁B1aを構築する場合は、移動作業車4をレールに沿って構築方向X1に移動させるとともに、既にコンクリートが硬化した既設の箱桁B1a内でキャスター付き三脚5を構築方向X1に移動させて赤外線カメラ2により赤外線を照射して画像を撮影する。つまり、箱桁橋B1の構築工事の進捗に応じて構築方向X1に複数の赤外線カメラ2を移動させながら画像を撮影し、連続して出来形を計測して行く。このように、出来形計測システム1では、後述の位置情報算出工程前に、簡単なキャリブレーションを行うだけで、箱桁橋B1の出来形計測を構築方向X1に移動しながら連続して行うことができる。
【0048】
(位置情報算出工程)
次に、本実施形態に係る出来形計測方法では、複数箇所の赤外線カメラ2による角度の異なるマーカー3の赤外線画像からコンピューター10でマーカー3の三次元座標上の空間位置情報(三次元位置情報)を算出する位置情報算出工程を行う。
【0049】
具体的には、マーカー3の赤外線画像の画素の明度の違いから2値化し、明度の高い白い部分の数学的な重心の位置の撮影した赤外線カメラ2からの二次元の距離を算出する。そして、異なる角度の複数のマーカー3のそれぞれの赤外線カメラ2からの二次元距離を総合してマーカー群のそれぞれの三次元座標を算出する。
【0050】
例えば、図10に示したように、プローブ6に取り付けられたマーカー3の位置情報を算出する場合は、プローブ6の外側の3つの外部マーカー群60で三次元の座標方向を決定するとともに、上部マーカー群61と先端部62の距離の差で先端部62の三次元座標を算出する。
【0051】
(トラッキング工程)
次に、本実施形態に係る出来形計測方法では、前位置情報算出工程においてコンピューター10で算出したマーカー3の三次元座標の位置情報を、記憶装置11に連続的に追跡して記録するトラッキング工程を行う。
【0052】
(表示工程)
次に、本実施形態に係る出来形計測方法では、前位置情報算出工程で算出したマーカー3の三次元座標の位置情報や、前トラッキング工程で記憶装置11に記録されたマーカー3の三次元座標の位置情報を端末モニター12に表示する表示工程を行う。
【0053】
具体的には、端末モニター12のモニターに各マーカー3の三次元の位置情報を視覚的に把握容易に変換して表示する。例えば、コンクリート打設時にコンクリート表面の均し高さを計測する場合には、打設したコンクリートの凹凸を色違いで表示する。その他の表示方法としては、コンクリートの表面の鉛直断面図を、凹凸を強調して拡大表示することが考えられる。このようにマーカー3の三次元の位置情報を視覚的に把握容易に変換して表示することにより、リアルタイムで凹凸などの位置情報を視覚的に把握できて、凹部に凸部からコンリートを掻き集めて平坦化するなど、出来形計測を出来形の修正等に活用することができる。
【0054】
なお、計測はリアルタイムで行われているが、記録のタイミングは測定者の任意時期である必要がある。これを解決するために、測定者が測定のタイミングを決定する無線のボタン式スイッチを併せてもって実施することができる。また、PC側で測定のタイミングを決定することも可能であるし、連続して計測を実施することもできる。
【0055】
以上説明した本実施形態に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測システム1及び出来形計測方法によれば、モーションキャプチャーの技法を用いてマーカーの位置及び距離を算出して出来形を計測するので、タイムラグが殆どなく、リアルタイムで現場施工コンクリート構造物の出来形計測を正確に行うことができる。このため、施工現場においてリアルタイムでコンクリート構造物の出来形計測を評価してコンクリート構造物の補修・修正・改変等の対応が可能となる。
【0056】
また、本実施形態に係る出来形計測システム1及び出来形計測方法によれば、3Dスキャナー等で膨大な点群データを収集するのではなく、モーションキャプチャーの技法を用いて出来形を計測するので、計測機器の盛替えが不要であり、簡単なキャリブレーションを行うだけで、コンクリート構造物の出来形計測を構築方向に移動しながら連続して行うことができる。
【0057】
さらに、本実施形態に係る出来形計測システム1及び出来形計測方法によれば、複数の赤外線カメラ2がコンクリート構造物(箱桁橋B1)の構築方向X1に移動可能な移動作業車4やキャスター付き三脚5などの物体に取り付けられているので、この点でも計測機器の盛替えが不要であり、簡単なキャリブレーションを行うだけで、コンクリート構造物の出来形計測を構築方向X1に移動しながら連続して行うことができる。
【0058】
それに加え、本実施形態に係る出来形計測システム1及び出来形計測方法によれば、端末モニター12に各マーカー3の三次元の位置情報を視覚的に把握容易に変換して表示するので、リアルタイムでコンクリート表面の凹凸などの出来形の情報を視覚的に把握できて、凹部に凸部からコンリートを掻き集めて平坦化するなど、出来形計測を出来形の修正等に活用することが容易となる。
【0059】
<効果確認>
次に、本発明の効果を確認するために行った従来測定と、前述の出来形計測システム1による出来形計測を、比較した測定結果を次表1に示す。ここで、従来測定とは、従来と同様に人の手によるコンベックスなどのスケールを用いた計測であり、赤外線が前述の出来形計測システム1で計測した値である。測定箇所の上床版及び下床版は、前述の箱桁橋B1の上床版及び下床版を指している。また、差とは、従来測定による計測値と出来形計測システム1による計測値との差を示している。なお、規格値とは、その測定箇所で許容される誤差の規格を示している。
【0060】
【表1】
【0061】
表1から明らかなように、人の手による計測との差は、3mm以下であり、しかも差が3mmある2カ所の測定箇所の規格値は、いずれも-24mm~+24mmの範囲であり、出来形計測システム1による計測値は、人の手による計測とほぼ変わらず正確であることが分かる。むしろ、測定箇所が多くなると計測で疲れてしまう人の手による計測より正確であることが推測される。さらには、本計測値を帳票への入力と施主への提出を考慮すれば、従来の手法で一般的な紙への手書きとPCへの打込み作業が不要となるため、作業効率が上がることはいうまでもない。
【0062】
以上、本発明の実施形態に係る現場施工コンクリート構造物の出来形計測方法について詳細に説明した。しかし、前述した又は図示した実施形態は、いずれも本発明を実施するにあたって具体化した一実施形態を示したものに過ぎない。よって、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。
【0063】
特に、出来形計測の対象として建設現場において張出し架設工法で構築する箱桁橋B1の出来形を計測する場合を例示して説明したが、出来形計測の対象は、箱桁橋に限られず、現場施工で構築する他のコンクリート構造物にも適用できることは云うまでもない。
【符号の説明】
【0064】
1:出来形計測システム
2:赤外線カメラ
3:マーカー
4:移動作業者
4a:前方梁
4b:縦桁
5:キャスター付き三脚
51:縦棒
52:横棒
6:プローブ
60:外部マーカー群
61:上部マーカー群
62:先端部
7:鏝トンボ
8:ローラー距離測定機
9:面取部オフセット治具
10:コンピューター
11:記憶装置
12:端末モニター
B1:箱桁橋(現場施工コンクリート構造物)
B1a:箱桁
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15