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特開2024-175865来訪者管理システム及び来訪者管理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175865
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】来訪者管理システム及び来訪者管理方法
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/06 20230101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023093924
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000232955
【氏名又は名称】株式会社日立ビルシステム
(74)【代理人】
【識別番号】110000925
【氏名又は名称】弁理士法人信友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】秋丸 雄祐
(72)【発明者】
【氏名】本田 大典
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA06
5L049AA06
(57)【要約】
【課題】社員の人事異動が発生する場合に、社員の来訪者の入退権限を自動に更新する。
【解決手段】来訪者管理システム23は、社員の人事情報を管理する人事システム8から人事情報を取得し、施設の入退室管理を行う入退室管理システム17から、異動者の人事情報を取得する情報伝達部28と、異動者に紐付けられる来訪者の対応方法に関する問い合わせを異動者に送信する異動情報管理部26と、異動者により回答された来訪者の対応方法に応じて、来訪者が入退室設備に対する通行権限の変更有無を判定し、変更ありと判定した場合、来訪者の通行権限を更新する来訪者管理部27と、を備える。
【選択図】 図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
入退室設備が設置される施設に勤務する社員の訪問者に関する情報を管理する来訪者管理システムであって、
前記社員の人事情報を管理する人事システムから前記人事情報を取得し、前記施設の入退室管理を行う入退室管理システムから、異動者の前記人事情報を取得する情報伝達部と、
前記異動者に紐付けられる前記来訪者の対応方法に関する問い合わせを前記異動者に送信する異動情報管理部と、
前記異動者により回答された前記来訪者の対応方法に応じて、前記来訪者が前記入退室設備に対する通行権限の変更有無を判定し、変更ありと判定した場合、前記来訪者の前記通行権限を更新する来訪者管理部と、を備える
来訪者管理システム。
【請求項2】
前記情報伝達部は、前記来訪者管理部により更新された前記来訪者の前記通行権限を前記入退室管理システムに送信する
請求項1に記載の来訪者管理システム。
【請求項3】
前記訪問者に関する情報は、前記社員の識別情報と前記社員の来訪者の識別情報と前記来訪者の前記通行権限とが紐付けられた情報を含む来訪者管理エリアの情報、前記社員の前記人事情報を含む社員管理エリアの情報、及び、前記来訪者の前記通行権限と前記来訪者の担当者である前記社員の前記人事情報に含まれる所属組織の情報とが紐付けられた情報を含む来訪者用通行権限エリアの情報を含む
請求項2に記載の来訪者管理システム。
【請求項4】
前記異動者により回答された前記来訪者の対応方法が、前記来訪者の対応を後任者に引き継ぐことである場合、前記来訪者管理部は、前記後任者に紐付ける前記社員管理エリアの情報、及び前記来訪者用通行権限エリアの情報を用いて、前記来訪者管理エリアの情報を更新する
請求項3に記載の来訪者管理システム。
【請求項5】
前記異動者により回答された前記来訪者の対応方法が、前記来訪者の対応を後任者に引き継ぐことでない場合、前記来訪者管理部は、前記異動者に紐付ける前記社員管理エリアの情報、及び前記来訪者用通行権限エリアの情報を用いて、前記来訪者管理エリアの情報を更新する
請求項3に記載の来訪者管理システム。
【請求項6】
前記異動情報管理部は、前記来訪者の対応方法に関する問い合わせをメールで前記異動者に送信する
請求項1~5のいずれか一項に記載の来訪者管理システム。
【請求項7】
入退室設備が設置される施設に勤務する社員の訪問者に関する情報を管理する来訪者管理システムにおける来訪者管理方法であって、
前記社員の人事情報を管理する人事システムから前記人事情報を取得し、前記施設の入退室管理を行う入退室管理システムから、異動者の前記人事情報を取得するステップと、
前記異動者に紐付けられる前記来訪者の対応方法に関する問い合わせを前記異動者に送信するステップと、
前記異動者により回答された前記来訪者の対応方法に応じて、前記来訪者が前記入退室設備に対する通行権限の変更有無を判定し、変更ありと判定した場合、前記来訪者の前記通行権限を更新するステップと、を含む
来訪者管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、来訪者管理システム及び来訪者管理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビル等の施設への入退室を行う際、セキュリティや入退室管理などの観点から、入口に認証装置により制御されて動作する開錠装置が設置されることが多くある。一般的には、IC(Integrated Circuit Card)カード等の認証媒体を認証装置にかざすと、認証装置は、認証媒体に紐付けられて登録された識別情報を読み取り、対象の扉等を通行する許可が与えられていると判定した場合、対象の扉を開くように開錠装置を制御する。
【0003】
ところで、ビル等に勤務する社員等の所属組織の異動が発生する場合、異動者となる社員が保持する認証媒体の入退権限が変更されることが発生する。この状況に対応するため、人事異動情報に基づいて、認証媒体の入退権限を変更する技術、例えば、特許文献1に記載の技術が提案されている。
【0004】
特許文献1には、「異動情報を参照して、現在の日付が離任日以前である場合は現在の勤務地に基づき、現在の日付が着任日以後である場合には異動先の勤務地に基づき、入退場規制手段の動作を制御する」と記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008-009770号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上述のように、ビル等に勤務する社員等の異動情報を参照して、異動者の入退場規制手段の動作を制御する技術が提案されている。しかしながら、特許文献1に記載の技術は、異動者の入退権限の変更に伴う当該異動者の来訪者の入退権限の変更を言及していない。
【0007】
本発明は、上記状況を鑑みてなされたものであり、本発明の目的は、社員の人事異動が発生する場合に、社員の来訪者の入退権限を自動に更新することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、社員の人事情報を管理する人事システムから人事情報を取得し、施設の入退室管理を行う入退室管理システムから、異動者の人事情報を取得する情報伝達部と、異動者に紐付けられる来訪者の対応方法に関する問い合わせを異動者に送信する異動情報管理部と、異動者により回答された来訪者の対応方法に応じて、来訪者が入退室設備に対する通行権限の変更有無を判定し、変更ありと判定した場合、来訪者の通行権限を更新する来訪者管理部と、を備える。
【発明の効果】
【0009】
上記構成の本発明によれば、社員の人事異動が発生する場合に、社員の来訪者の入退権限を自動に更新することができる。
上記以外の課題、構成及び効果は、以下の実施の形態の説明により明らかにされる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態に係る入退室設備、人事システム、入退室管理システム、及び来訪者管理システムの全体の構成例を示すブロック図である。
図2】本発明の一実施形態に係る人事システムにおける組織情報エリアのデータ構成例を示す図である。
図3】本発明の一実施形態に係る人事システムにおける人事情報エリアのデータ構成例を示す図である。
図4】本発明の一実施形態に係る入退室管理システムにおける通行権限変換情報エリアのデータ構成例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態に係る入退室管理システムにおける通行権限マスタ情報エリアのデータ構成例を示す図である。
図6】本発明の一実施形態に係る入退室管理システムにおけるビル情報エリアのデータ構成例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態に係る入退室管理システムにおける組織情報エリアのデータ構成例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態に係る入退室管理システムにおける人事情報エリアのデータ構成例を示す図である。
図9】本発明の一実施形態に係る入退室管理システムにおける通行権限記録エリアのデータ構成例を示す図である。
図10】本発明の一実施形態に係る来訪者管理システムにおける来訪者管理エリアのデータ構成例を示す図である。
図11】本発明の一実施形態に係る来訪者管理システムにおける社員管理エリアのデータ構成例を示す図である。
図12】本発明の一実施形態に係る来訪者管理システムにおける来訪者用通行権限情報エリアのデータ構成例を示す図である。
図13】本発明の一実施形態に係る入退室設備における通行権限格納エリアのデータ構成例を示す図である。
図14】本発明の一実施形態に係る入退室管理システムにおける人事情報取得処理の手順を示すフローチャートである。
図15】本発明の一実施形態に係る入退室管理システムと来訪者管理システムとの間の人事情報及び通行権限の連携処理の手順を示すフローチャートである。
図16】本発明の一実施形態に係る来訪者管理システムにおける来訪者通行権限の更新処理の手順を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明を実施するための形態について、添付図面を参照して説明する。本明細書及び図面において、実質的に同一の機能又は構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複する説明を省略する。
【0012】
<一実施形態>
まず、本発明の一実施形態に係る入退室設備、人事システム、入退室管理システム、及び来訪者管理システムの全体構成例について説明する。図1は、本実施形態に係る入退室設備1、人事システム8、入退室管理システム17、及び来訪者管理システム23の全体構成例を示すブロック図である。図1に示すように、入退室設備1、人事システム8、センターシステム管理PC(Personal Computer)15、入退室管理システム17、及び来訪者管理システム23は、ネットワーク16を介して、情報データの送受信ができるように接続される。ネットワーク16は、専用回線等の閉回路網、又は、インターネット等の公衆回線等で構成される。ここで、入退室管理システム17が、ビル施設を管理する管理センター上に構成されることを想定し、センターシステム管理PC(Personal Computer)15は、管理センターシステムに対して、運行監視や所定操作を行う可能な管理端末である。このため、センターシステム管理PC15は、入退室管理システム17に対しても、運行監視や所定操作を行うことが可能である。
【0013】
入退室管理システム17は、ネットワーク16を介して、人事システム8から組織情報及び人事情報を取得し、更新された組織情報及び人事情報(異動情報)に基づいて、入退室設備1が設置されるビル等の施設に勤務する社員の通行権限を自動的に更新する。また、入退室管理システム17は、ネットワーク16を介して、更新された社員の通行権限を来訪者管理システム23に送信する。来訪者管理システム23は、入退室管理システム17から受信した社員の新しい通行権限に基づいて、社員への来訪者の通行権限を自動的に更新する。
【0014】
なお、人事システム8をネットワーク16に接続させず、人事システム8から組織情報及び人事情報を出力して、手動アップロード等の手段で入退室管理システム17に連携してもよい。また、来訪者管理システム23は、入退室管理システム17が配置される管理センターに配置されてもよい。この場合、入退室管理システム17と来訪者管理システム23とは、管理センターのローカルネットワークを介して情報連携してもよい。
【0015】
[入退室設備]
入退室設備1は、ビル施設に設置され、図1に示すように、制御端末2と、通信装置3と、開錠装置6及び開錠装置7とを備える。制御端末2は、通信装置3、開錠装置6及び開錠装置7のそれぞれに接続される。ここで、開錠装置6及び開錠装置7は、ビル施設への入退室を制限する装置であり、ビル施設の同じ階に配置されることを想定する。なお、開錠装置は、ビル施設の階ごとに設置されてもよいし、ロビー階のみに設置されてもよい。また、各階に設置される開錠装置の数は、2つに限定されず、任意である。制御端末2は、ビル施設内に設置され、ビル施設の全階に配置される開錠装置の動作を制御する。なお、制御端末2は、階ごとに配置されてもよい。この場合、制御端末2は、配置される階の開錠装置の動作のみを制御する。
【0016】
開錠装置6は、カードリーダー61と、電気錠62とを有する。カードリーダー61は、自体にかざされるICカード等の認証媒体の識別情報(以降では、「カードID(Identification)」と称する)を読み出し、制御装置4に出力する。電気錠62は、制御装置4の指示に従い、入退場の扉の開閉を行う。開錠装置7は、カードリーダー71と、電気錠72とを有する。カードリーダー71及び電気錠72は、それぞれ、カードリーダー61及び電気錠62と同様であるため、重複説明は省略する。以降では、開錠装置6と開錠装置7を区別しない場合、「開錠装置」と総称する。同様に、カードリーダー61とカードリーダー71とを、「カードリーダー」と総称し、電気錠62と電気錠72とを、「電気錠」と総称する。
【0017】
制御端末2は、制御装置4と、制御端末DB(Data Base)5とを有する。制御装置4は、制御端末DB(Data Base)5、開錠装置6及び開錠装置7に接続される。制御装置4は、例えば、不図示のCPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、及び記憶装置等を備える情報処理装置で構成される。なお、CPUに代えてGPU(Graphics Processing Unit)を用いてもよく、CPUとGPUを併用してもよい。制御端末DB5は、通行権限格納エリア51(後述の図13参照)を格納する。
【0018】
制御装置4は、カードリーダーから入力したカードIDを、制御端末DB5に記憶される通行権限格納エリア51から検索し、検索したカードIDに通行許可権限が付与されている場合、対応する電気錠に開錠指示を出力する。
【0019】
通信装置3は、ネットワーク16を介して、入退室管理システム17の後述の通行権限判定部20により判定される社員のカードIDと通行権限とが紐付けられた情報を受信して制御装置4に出力する。また、通信装置3は、ネットワーク16を介して、入退室管理システム17から、異動者の来訪者が利用するカードIDと通行権限とが紐付けられた情報を受信して制御装置4に出力する。また、制御装置4は、通信装置3から入力した社員及び来訪者のそれぞれのカードIDと通行権限とが紐付けられた情報を用いて、制御端末DB5に記憶される通行権限格納エリア51を更新する。
【0020】
[人事システム]
人事システム8は、入退室設備1が設置される施設に勤務する社員の人事情報を管理する。人事システム8は、図1に示すように、制御装置9と、通信装置10と、人事情報送信部11と、人事情報DB12とを備える。制御装置9は、通信装置10、人事情報送信部11、及び人事情報DB12のそれぞれに接続される。
【0021】
制御装置9は、例えば、不図示のCPU、ROM、RAM、及び記憶装置等を備える情報処理装置で構成され、通信装置10及び人事情報送信部11の動作を制御する。なお、CPUに代えてGPUを用いてもよく、CPUとGPUを併用してもよい。人事情報DB12は、組織情報エリア121(後述の図2参照)及び人事情報エリア122(後述の図3参照)を格納する。
【0022】
人事情報送信部11は、任意の時間に起動する、または、人事情報DB12の更新をトリガーとして起動する。人事情報送信部11は、人事情報DB12に記憶される組織情報エリア121及び人事情報エリア122から最新の組織情報及び人事情報、すなわち、異動者の人事情報を収集する。また、人事情報送信部11は、入退室管理システム17との間で予め決められたフォーマットに従って、収集した異動者の人事情報を、通信装置10及びネットワーク16を介して入退室管理システム17に送信する。
【0023】
センターシステム管理PC15は、図1に示すように、管理者用端末装置13と、通信装置14とを備える。管理者用端末装置13は、入退室管理システム17の後述の入退室管理システムDB22に対して登録及び更新等を行う可能な端末装置である。通信装置14は、管理者が管理者用端末装置13を介して登録及び更新した情報データを、ネットワーク16を介して入退室管理システム17に送信する。
【0024】
[入退室管理システム]
入退室管理システム17は、人事システム8から人事情報を取得し、ビル等の施設の入退室管理を行う。入退室管理システム17は、図1に示すように、通信装置18と、制御装置19と、通行権限判定部20と、情報伝達部21と、入退室管理システムDB22とを備える。
【0025】
入退室管理システムDB22は、通行権限変換情報エリア221(後述の図4参照)、通行権限マスタ情報エリア222(後述の図5参照)、ビル情報エリア223(後述の図6参照)を記憶する。また、入退室管理システムDB22は、組織情報エリア224(後述の図7参照)、人事情報エリア225(後述の図8参照)、及び通行権限記録エリア226(後述の図9参照)を記憶する。
【0026】
制御装置19は、例えば、不図示のCPU、ROM、RAM、及び記憶装置等を備える情報処理装置で構成され、通信装置18、通行権限判定部20、及び情報伝達部21のそれぞれに接続され、これらの構成部の動作を制御する。なお、CPUに代えてGPUを用いてもよく、CPUとGPUを併用してもよい。
【0027】
情報伝達部21は、通信装置18及びネットワーク16を介して、人事システム8から組織情報エリア121の情報(組織情報)及び人事情報エリア122の情報(人事情報)を受信する。また、情報伝達部21は、組織情報及び人事情報を、それぞれ、入退室管理システムDB22の組織情報エリア224の情報及び人事情報エリア225の情報と比較し、差分があれば組織情報エリア224及び人事情報エリア225を更新する。また、情報伝達部21は、通信装置18及びネットワーク16を介して、来訪者管理システム23から異動者に紐付けられる来訪者の新しい通行権限情報を取得し、通行権限記録エリア226に格納する。また、情報伝達部21は、通行権限記録エリア226を更新した場合、ビル情報エリア223からビルの送信先情報(IP(Internet Protocol)アドレス)を確認する。そして、情報伝達部21は、更新されたカードIDと通行権限とを、通信装置18及びネットワーク16を介して、該当するビルに設置される入退室設備1に送信する。また、センターシステム管理PC15から、管理者により変更された通行権限マスタ情報を受信した場合、情報伝達部21は、通行権限マスタ情報エリア222を更新する。
【0028】
通行権限判定部20は、情報伝達部21により更新された人事情報エリア225と、通行権限変換情報エリア221とを比較し、通行権限に変更があるか否かを判定する。通行権限判定部20は、通行権限に変更があると判定した場合、新しい通行権限を通行権限記録エリア226に更新する。通行権限記録エリア226の更新情報は、通信装置18及びネットワーク16を介して、入退室設備1及び来訪者管理システム23に送信される。
【0029】
[来訪者管理システム]
来訪者管理システム23は、入退室設備1が設置される施設に勤務する社員の訪問者に関する情報を管理する。来訪者管理システム23は、図1に示すように、通信装置24と、制御装置25と、異動情報管理部26と、来訪者管理部27と、情報伝達部28と、来訪者管理システムDB29とを備える。
【0030】
訪問者に関する情報は、社員の識別情報と社員の来訪者の識別情報と来訪者の通行権限とが紐付けられた情報を含む、後述の来訪者管理エリア291の情報を含む。また、訪問者に関する情報は、社員の人事情報含む後述の社員管理エリア292の情報、来訪者の通行権限と来訪者の担当者である社員の人事情報に含まれる所属組織の情報とが紐付けられた情報を含む、後述の来訪者用通行権限情報エリア293の情報を含む。
【0031】
来訪者管理システムDB29は、来訪者管理エリア291(後述の図10参照)、社員管理エリア292(後述の図11参照)及び来訪者用通行権限情報エリア293(後述の図12参照)を記憶する。
【0032】
制御装置25は、例えば、不図示のCPU、ROM、RAM、及び記憶装置等を備える情報処理装置で構成され、通信装置24、異動情報管理部26、来訪者管理部27、情報伝達部28のそれぞれに接続され、これらの構成部の動作を制御する。なお、CPUに代えてGPUを用いてもよく、CPUとGPUを併用してもよい。
【0033】
情報伝達部28は、通信装置24及びネットワーク16を介して、入退室管理システム17から、異動者の人事情報(人事情報エリア225)及び異動者が入退室設備1に対する通行権限(通行権限記録エリア226)を取得する。また、情報伝達部28は、取得した異動者の人事情報及び異動者の通行権限に基づいて社員管理エリア292を更新する。また、情報伝達部28は、通信装置24及びネットワーク16を介して、入退室管理システム17から通行権限マスタ情報エリア222の情報を取得して、通行権限マスタ情報エリア222の情報に基づいて来訪者用通行権限情報エリア293を更新する。また、情報伝達部28は、通信装置24及びネットワーク16を介して、異動者により回答された来訪者の対応方法を取得して来訪者管理部27に出力する。
【0034】
異動情報管理部26は、更新された社員管理エリア292に基づき、異動者に紐付けられる来訪者を、来訪者管理エリア291から検索する。また、異動情報管理部26は、異動者に紐付けられる来訪者の対応方法に関する問い合わせ、例えば、来訪者の対応方法を回答するためのWEB画面URL(Uniform Resource Locator)を異動者にメール等で送信する。なお、異動者に紐付けられる来訪者の対応方法に関する問い合わせ方法は、上記方法に限定されず、自動に送受信できる方法であれば、任意方法を利用してもよい。
【0035】
来訪者管理部27は、異動者により回答された来訪者の対応方法に応じて、来訪者が入退室設備1に対する通行権限の変更有無を判定し、変更ありと判定した場合、来訪者の通行権限を更新する。具体的には、異動者により回答された来訪者の対応方法が、来訪者の対応を後任者に引き継ぐことである場合、来訪者管理部27は、後任者に紐付ける社員管理エリアの情報、及び来訪者用通行権限エリアの情報を用いて、来訪者管理エリアの情報を更新する。異動者により回答された来訪者の対応方法が、来訪者の対応を後任者に引き継ぐことでない場合、すなわち、異動者が続いて来訪者を対応する場合、来訪者管理部27は、異動者に紐付ける社員管理エリアの情報、及び来訪者用通行権限エリアの情報を用いて、来訪者管理エリアの情報を更新する。そして、情報伝達部28は、来訪者管理部27により更新された来訪者の通行権限を入退室管理システム17に送信する。
【0036】
[組織情報エリア121のデータ構成例]
次に、人事システム8の人事情報DB12に記憶される組織情報エリア121のデータ構成例について説明する。図2は、本実施形態に係る人事システム8における組織情報エリア121のデータ構成例を示す図である。組織情報エリア121は、図2に示すように、並び順MA1と、会社名MA2と、会社コードMA3と、組織名MA4と、組織コードMA5と、上位組織コードMA6との各データ項目を含む。なお、組織情報エリア121のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。
【0037】
並び順MA1には、格納される組織情報のデータの並び順を示す番号、例えば、「1」,「2」~「N」等が格納される。
会社名MA2には、会社の名称、例えば、「会社A」,「会社Z」等が格納される。
会社コードMA3には、会社を唯一に識別できる識別情報、例えば、「1000」,「9999」等が格納される。
組織名MA4には、会社が有する組織(部署)の名前、例えば、「総務本部」,「総務部」、「開発本部」等が格納される。
組織コードMA5には、組織名MA4に格納される組織名に紐付ける、当該組織を唯一に識別できる識別情報、例えば、「00001111」,「00002222」等が格納される。
上位組織コードMA6には、組織名MA4に格納される組織の上位組織を唯一に識別できる識別情報、例えば、「1000」,「00001111」等が格納される。なお、上位組織コードMA6に格納されるデータは、会社コードMA3又は組織コードMA5に登録されたデータである。例えば、会社Aの総務部の上位組織が総務本部であるので、会社Aの総務部の上位組織コード、すなわち、2行における上位組織コードMA6のデータは、1行における「総務本部」の組織コード(組織コードMA5)「00001111」である。
【0038】
[人事情報エリア122のデータ構成例]
次に、人事システム8の人事情報DB12に記憶される人事情報エリア122のデータ構成例について説明する。図3は、本実施形態に係る人事システム8における人事情報エリア122のデータ構成例を示す図である。人事情報エリア122は、図3に示すように、並び順MB1と、氏名MB2と、社員番号MB3と、メールアドレスMB4と、所属組織MB5と、在籍ビルMB6との各データ項目を含む。なお、人事情報エリア122のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。
【0039】
並び順MB1には、格納される人事情報のデータの並び順を示す番号、例えば、「1」,「2」~「N」等が格納される。
氏名MB2には、社員の名前、例えば、「田中 太郎」,「田中 次郎」等が格納される。
社員番号MB3には、氏名MB2に格納される社員の名前に紐付ける、当該社員を唯一に識別できる識別情報、例えば、「10000001」,「10000002」等が格納される。
メールアドレスMB4には、社員のメールアドレス、例えば、「aaaa.aaaa@xxxx.com」,「bbbb.bbbb@xxxx.com」等が格納される。
所属組織MB5には、社員が所属する部署(組織)を唯一に識別できる識別情報、例えば、「00001111」,「00002222」等が格納される。なお、所属組織MB5に格納される組織コードは、組織情報エリア121の組織コードMA5に登録されたものである。
在籍ビルMB6には、社員の勤務場所であるビル施設等を唯一に識別できる識別情報、例えば、「001」,「002」等が格納される。
【0040】
[通行権限変換情報エリア221のデータ構成例]
次に、入退室管理システム17の入退室管理システムDB22に記憶される通行権限変換情報エリア221のデータ構成例について説明する。図4は、本実施形態に係る入退室管理システム17における通行権限変換情報エリア221のデータ構成例を示す図である。通行権限変換情報エリア221は、図4に示すように、並び順MC1と、ビル番号MC2と、会社コードMC3と、組織コードMC4と、在籍フラグMC5と、通行権限MC6との各データ項目を含む。なお、通行権限変換情報エリア221のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。
【0041】
並び順MC1には、格納される通行権限変換情報のデータの並び順を示す番号、例えば、「1」,「2」~「N」等が格納される。
ビル番号MC2には、入退室管理システム17が管理するビル施設を唯一に識別できる識別情報、例えば、「001」,「002」等が格納される。
会社コードMC3には、ビル施設内の会社を唯一に識別できる識別情報、例えば、「1000」,「9999」等が格納される。
組織コードMC4には、会社が有する部署を唯一に識別できる識別情報、例えば、「00001112」,「9999」等が格納される。
在籍フラグMC5には、会社はビル施設内にあることを表す「1」、又は、会社はビル施設内にないことを表す「0」が格納される。
通行権限MC6には、ビル施設内の入退室設備1に対する通行権限を唯一に識別できる識別情報、例えば、「001」,「002」,「003」等が格納される。ここで、「001」は、入退室設備1の開錠装置6への通行許可を表す。「002」は、入退室設備1の開錠装置7への通行許可を表す。「003」は、入退室設備1の開錠装置6及び開錠装置7への通行許可を表す。
【0042】
[通行権限マスタ情報エリア222のデータ構成例]
次に、入退室管理システム17の入退室管理システムDB22に記憶される通行権限マスタ情報エリア222のデータ構成例について説明する。図5は、本実施形態に係る入退室管理システム17における通行権限マスタ情報エリア222のデータ構成例を示す図である。通行権限マスタ情報エリア222は、図5に示すように、並び順MD1と、ビル番号MD2と、通行権限MD3と、通行権限区分MD4と、通行許可カードリーダーMD5との各データ項目を含む。なお、通行権限マスタ情報エリア222のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。
【0043】
並び順MD1には、格納される通行権限マスタ情報のデータの並び順を示す番号、例えば、「1」,「2」~「N」等が格納される。
ビル番号MD2には、入退室管理システム17が管理するビル施設を唯一に識別できる識別情報、例えば、「001」,「002」等が格納される。
通行権限MD3には、ビル施設内の入退室設備1に対する通行権限を唯一に識別できる識別情報、例えば、「001」,「002」等が格納される。
通行権限区分MD4には、ビル施設内に勤務する社員に対する通行権限であることを表す「0」、又は、ビル施設内に勤務する社員への来訪者に対する通行権限であることを表す「1」が格納される。
通行許可カードリーダーMD5には、通行権限MD3対応する入退室設備1の開錠装置が有するカードリーダーの識別情報、例えば、「CR1」,「CR2」,「CR1,CR2」が格納される。ここで、「CR1」は、入退室設備1の開錠装置6が有するカードリーダー61の識別情報である。「CR2」は、は、入退室設備1の開錠装置7が有するカードリーダー71の識別情報である
【0044】
[ビル情報エリア223のデータ構成例]
次に、入退室管理システム17の入退室管理システムDB22に記憶されるビル情報エリア223のデータ構成例について説明する。図6は、本実施形態に係る入退室管理システム17におけるビル情報エリア223のデータ構成例を示す図である。ビル情報エリア223は、図6に示すように、並び順ME1と、ビル番号ME2と、ビル名ME3と、ビルのIPアドレスME4と、カードリーダーME5との各データ項目を含む。なお、ビル情報エリア223のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。
【0045】
並び順ME1には、格納されるビル情報のデータの並び順を示す番号、例えば、「1」,「2」~「N」等が格納される。
ビル番号ME2には、入退室管理システム17が管理するビル施設を唯一に識別できる識別子、例えば、「001」,「002」等が格納される。
ビル名ME3には、ビル施設の名称、例えば、「ビルA」,「ビルB」等が格納される。
ビルのIPアドレスME4には、ビル施設のIPアドレス、例えば、「111.111.111.111」,「222.222.222.222」等が格納される。
カードリーダーME5には、ビル施設内にある入退室設備1の開錠装置が有するカードリーダーの識別情報、「CR1」,「CR2」,「CR3」等が格納される。
【0046】
[組織情報エリア224のデータ構成例]
次に、入退室管理システム17の入退室管理システムDB22に記憶される組織情報エリア224のデータ構成例について説明する。図7は、本実施形態に係る入退室管理システム17における組織情報エリア224のデータ構成例を示す図である。図7図2とを比較して分かるように、組織情報エリア224は、図2に示す組織情報エリア121と同じデータ構成を有する。このため、ここで、重複説明は省略する。
【0047】
[人事情報エリア225のデータ構成例]
次に、入退室管理システム17の入退室管理システムDB22に記憶される人事情報エリア225のデータ構成例について説明する。図8は、本実施形態に係る入退室管理システム17における人事情報エリア225のデータ構成例を示す図である。図8図3とを比較して分かるように、人事情報エリア225は、図3に示す人事情報エリア122と同じデータ構成を有する。このため、ここで、重複説明は省略する。
【0048】
[通行権限記録エリア226のデータ構成例]
次に、入退室管理システム17の入退室管理システムDB22に記憶される通行権限記録エリア226のデータ構成例について説明する。図9は、本実施形態に係る入退室管理システム17における通行権限記録エリア226のデータ構成例を示す図である。通行権限記録エリア226は、図9に示すように、並び順MH1と、ユーザーコードMH2と、ユーザー区分MH3と、カードIDMH4と、ビル番号MH5と、通行権限MH6との各データ項目を含む。なお、通行権限記録エリア226のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。
【0049】
並び順MH1には、格納される通行権限記録情報のデータの並び順を示す番号、例えば、「1」,「2」~「N」等が格納される。
ユーザーコードMH2には、入退室管理システム17が管理するビル施設を利用する、社員及び来訪者を含むユーザーを唯一に識別できる識別情報、例えば、「10000001」,「20000001」等が格納される。
ユーザー区分MH3には、ユーザーがビル施設内に勤務する社員であることを表す「0」、又はビル施設内に勤務する社員への来訪者であることを表す「1」が格納される。
カードIDMH4には、ユーザーが利用する入退室の認証媒体(例えば、ICカード)を唯一に識別できる識別情報、例えば、「00000001」,「11111111」等が格納される。
ビル番号MH5には、入退室の認証媒体が通行可能なビル施設の識別情報、例えば、「001」,「002」等が格納される。
通行権限MH6には、入退室の認証媒体(カードIDMH4)に紐付けられる通行権限、例えば、「001」,「002」等が格納される。
【0050】
[来訪者管理エリア291のデータ構成例]
次に、来訪者管理システム23の来訪者管理システムDB29に記憶される来訪者管理エリア291のデータ構成例について説明する。図10は、本実施形態に係る来訪者管理システム23における来訪者管理エリア291のデータ構成例を示す図である。来訪者管理エリア291は、図10に示すように、並び順MI1と、来訪者の氏名MI2と、ユーザーコードMI3と、カードIDMI4と、ビル番号MI5と、通行権限MI6と、担当者MI7との各データ項目を含む。なお、来訪者管理エリア291のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。
【0051】
並び順MI1には、格納される来訪者管理情報のデータの並び順を示す番号、例えば、「1」,「2」~「N」等が格納される。
来訪者の氏名MI2には、来訪者の名前、例えば、「佐藤 太郎」,「佐藤次郎」等が格納される。
ユーザーコードMI3には、来訪者を唯一に識別できる識別情報、例えば、「20000001」、「30000001」等が格納される。
カードIDMI4には、来訪者が利用する認証媒体の識別情報、例えば、「00000001」,「00000002」等が格納される。
ビル番号MI5には、入退室の認証媒体が通行可能なビル施設の識別情報、例えば、「001」,「002」等が格納される。
通行権限MI6には、入退室の認証媒体(カードIDMI4)に紐付けられる通行権限、例えば、「500」,「999」等が格納される。
担当者MI7には、来訪者が訪問する社員、すなわち、来訪者の担当者である社員の識別情報、例えば、「10000001」,「10000002」等が格納される。
【0052】
[社員管理エリア292のデータ構成例]
次に、来訪者管理システム23の来訪者管理システムDB29に記憶される社員管理エリア292のデータ構成例について説明する。図11は、本実施形態に係る来訪者管理システム23における社員管理エリア292のデータ構成例を示す図である。社員管理エリア292は、図11に示すように、並び順MJ1と、社員の氏名MJ2と、社員番号MJ3と、メールドレスMJ4と、所属組織MJ5と、カードIDMJ6と、通行権限MJ7との各データ項目を含む。なお、社員管理エリア292のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。また、社員管理エリア292の並び順MJ1、会社員の氏名MJ2、社員番号MJ3、メールドレスMJ4、及び所属組織MJ5は、人事システム8の人事情報エリア122のこれらの項目と同じであるため、重複説明は省略する。
【0053】
カードIDMJ6には、社員が保持する認証媒体の識別情報、例えば、「11111111」,「22222222」等が格納される。
通行権限MJ7には、入退室の認証媒体(カードIDMJ6)に紐付けられる通行権限、例えば、「001:002,002:001」等が格納される。ここで、「001:002」中の「001」は、ビル番号であり、「002」は、紐付けられるビル「001」における通行権限の識別情報である。
【0054】
[来訪者用通行権限情報エリア293のデータ構成例]
次に、来訪者管理システム23の来訪者管理システムDB29に記憶される来訪者用通行権限情報エリア293のデータ構成例について説明する。図12は、本実施形態に係る来訪者管理システム23における来訪者用通行権限情報エリア293のデータ構成例を示す図である。来訪者用通行権限情報エリア293は、図12に示すように、並び順MK1と、ビル番号MK2と、通行権限MK3と、通行権限名MK4と、担当者在籍ビルMK5と、担当者組織コードMK6と、通行許可カードリーダーMK7との各データ項目を含む。なお、来訪者用通行権限情報エリア293のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。
【0055】
並び順MK1には、来訪者用通行権限情報のデータの並び順を示す番号、例えば、「1」,「2」~「N」等が格納される。
ビル番号MK2には、来訪者が訪問するビル施設の識別情報、例えば、「001」,「002」等が格納される。
通行権限MK3には、来訪者が訪問するビル施設における通行権限の識別情報、例えば、「500」、「501」等が格納される。
通行権限名MK4には、来訪者が訪問するビル施設における通行権限の名称、例えば、「来訪者用」等が格納される。
担当者在籍ビルMK5には、来訪者の担当者(社員)の在籍ビル(図では「担当者在籍ビル」と記載されている)の識別情報、例えば、「001」,「002」等が格納される。
担当者組織コードMK6には、来訪者の担当者(社員)の組織コード(図では「担当者組織コード」と記載されている)、例えば、「1000:00001112」等が格納される。ここで、「1000:00001112」中の「1000」は、担当者の会社の識別情報であり、「00001112」は、担当者が会社「1000」における所属組織の識別情報である。
通行許可カードリーダーMK7には、通行権限MK3に対応する入退室設備1の開錠装置が有するカードリーダーの識別情報、例えば、「CR1」,「CR2」等が格納される。
【0056】
[通行権限格納エリア51のデータ構成例]
次に、入退室設備1の制御端末DB5に記憶される通行権限格納エリア51のデータ構成例について説明する。図13は、本実施形態に係る入退室設備1における通行権限格納エリア51のデータ構成例を示す図である。通行権限格納エリア51は、図13に示すように、並び順ML1と、カードIDML2と、通行許可カードリーダーML3との各データ項目を含む。なお、通行権限格納エリア51のデータ構成は、上記構成に限定されず、上記各データ項目以外のデータ項目を含んでもよい。
【0057】
並び順ML1には、通行権限格納情報のデータの並び順を示す番号、例えば、「1」,「2」~「N」等が格納される。
カードIDML2には、入退室の認証媒体の識別情報、例えば、「11111111」,「22222222」等が格納される。
通行許可カードリーダーML3には、カードIDML2に格納される認証媒体が、通行許可されるカードリーダーの識別情報、例えば、「CR1」,「CR2」等が格納される。
【0058】
[人事情報取得処理の手順]
次に、入退室管理システム17における人事情報取得処理の手順について説明する。図14は、本実施形態に係る入退室管理システム17の情報伝達部21における人事情報取得処理の手順を示すフローチャートである。以下に説明する処理は、人事システム8の人事情報送信部11から組織情報(組織情報エリア121の情報)と、人事情報(人事情報エリア122の情報)とが送信されることをトリガー(TR1)として開始する。
【0059】
まず、入退室管理システム17の情報伝達部21は、人事システム8から受信した組織情報と、入退室管理システムDB22に記憶される組織情報エリア224(図7参照)の情報とを比較し、差分があれば、組織情報エリア224を更新する(ステップSA1)。
【0060】
次いで、情報伝達部21は、人事システム8から受信した人事情報と、入退室管理システムDB22に記憶される人事情報エリア225(図8参照)の情報とを比較し、差分があれば、人事情報エリア225を更新する(ステップSA2)。
【0061】
次いで、情報伝達部21は、通行権限判定部20に、人事情報の変更があることを連携する(ステップSA3)。ステップSA3の処理後、入退室管理システム17の情報伝達部21における人事情報取得処理は終了する。
【0062】
[人事情報及び通行権限の連携処理の手順]
次に、入退室管理システム17における人事情報取得処理の手順について説明する。図15は、本実施形態に係る入退室管理システム17と来訪者管理システム23との間の人事情報及び通行権限の連携処理の手順を示すフローチャートである。以下に説明する処理は、入退室管理システム17の情報伝達部21により、人事情報の更新が連携されることをトリガー(TR2)として開始する。
【0063】
まず、入退室管理システム17の通行権限判定部20は、更新された人事情報エリア225(図8参照)のデータを1人(1行)ずつ取得する(ステップSB1)。
【0064】
次いで、通行権限判定部20は、取得した人事情報エリア225と通行権限変換情報エリア221(図4参照)とを用いて、各社員の通行権限更新の有無を判定する(ステップSB2)。この処理では、通行権限判定部20は、人事情報エリア225の所属組織MG5及び在籍ビルMG6のデータをキーとして通行権限変換情報エリア221の通行権限MC6を取得する。また、通行権限判定部20は、各社員の所属組織MG5及び在籍ビルMG6に基づいて取得した通行権限MC6を、通行権限記録エリア226(図9参照)に格納される各社員の通行権限MH6と比較し通行権限更新の有無を判定する。
【0065】
次いで、通行権限判定部20は、通行権限更新のある社員の通行権限記録エリア226のデータ(通行権限MH6)を更新する(ステップSB3)。
【0066】
次いで、通行権限判定部20は、更新された人事情報エリア225の全員分に対する通行権限更新の判定が完了したか否かを判定する(ステップSB4)。
【0067】
ステップSB4の処理において、通行権限判定部20は、更新された人事情報エリア225の全員分に対する通行権限更新の判定が完了していないと判定した場合(ステップSB4のNo判定の場合)、ステップSB1の処理に戻す。そして、通行権限判定部20は、ステップSB1~ステップSB4の処理を繰り返して実行する。
【0068】
一方、ステップSB4の処理において、通行権限判定部20は、更新された人事情報エリア225の全員分に対する通行権限更新の判定が完了したと判定した場合(ステップSB4のYes判定の場合)、ステップSB5の処理を実行する。ステップSB5の処理では、通行権限判定部20は、更新された人事情報エリア225と通行権限記録エリア226とを、情報伝達部21及びネットワーク16を介して、来訪者管理システム23に送信する。
【0069】
次いで、通行権限判定部20は、通行権限が変更された認証媒体のカードIDとその通行権限とを、情報伝達部21及びネットワーク16を介して入退室設備1に送信する(ステップSB6)。ステップSB6の処理後、入退室管理システム17の通行権限判定部20における人事情報及び通行権限の連携処理は終了する。
【0070】
来訪者管理システム23において、入退室管理システム17の通行権限判定部20における人事情報及び通行権限の連携処理のステップSB5の処理をトリガーとして、情報伝達部28における人事情報及び通行権限の連携処理が開始する。
【0071】
まず、来訪者管理システム23の情報伝達部28は、通行権限マスタ情報エリア222(図5参照)の情報データを1行ずつ取得する(ステップSB7)。
【0072】
次いで、情報伝達部28は、更新された通行権限に紐付ける通行権限マスタ情報エリア222の通行権限区分MD4が「1」であるか否かを判定する(ステップSB8)。
【0073】
ステップSB8の処理において、情報伝達部28は、更新された通行権限に紐付ける通行権限区分MD4が「1」であると判定した場合(ステップSB8のYes判定の場合)、ステップSB9の処理を実行する。ステップSB9の処理では、情報伝達部28は、受信した人事情報エリア225と通行権限記録エリア226とに基づいて、来訪者用通行権限情報エリア293を更新する(ステップSB9)。
【0074】
一方、ステップSB8の処理において、情報伝達部28は、更新された通行権限に紐付ける通行権限区分MD4が「1」でないと判定した場合(ステップSB8のNo判定の場合)、又は、ステップSB9の処理後、通行権限マスタ情報エリア222の全てに対して、通行権限区分MD4の判定を完了したか否かを判定する(ステップSB10)。
【0075】
ステップSB10の処理において、情報伝達部28は、通行権限マスタ情報エリア222の全てに対して、通行権限区分MD4の判定を完了していないと判定した場合(ステップSB10のNo判定の場合)、ステップSB7の処理に戻す。そして、通情報伝達部28は、ステップSB7~ステップSB10の処理を繰り返して実行する。
【0076】
一方、ステップSB10の処理において、情報伝達部28は、通行権限マスタ情報エリア222の全てに対して、通行権限区分MD4の判定を完了したと判定した場合(ステップSB10のYes判定の場合)、ステップSB11の処理を実行する。ステップSB11の処理において、情報伝達部28は、受信した通行権限記録エリア226の情報データを1行ずつ取得する(ステップSB11)。
【0077】
次いで、情報伝達部28は、通行権限記録エリア226のユーザー区分MH3が「0」であるか否かを判定する(ステップSB12)。
【0078】
ステップSB12の処理において、情報伝達部28は、通行権限記録エリア226のユーザー区分MH3が「0」であると判定した場合(ステップSB12のYes判定の場合)、ステップSB13の処理を実行する。ステップSB13の処理では、情報伝達部28は、受信した人事情報エリア225と通行権限記録エリア226とに基づいて、社員管理エリア292(図11参照)を更新する(ステップSB13)。
【0079】
一方、ステップSB12の処理において、情報伝達部28は、通行権限記録エリア226のユーザー区分MH3が「0」でないと判定した場合(ステップSB12のNo判定の場合)、ステップSB14の処理を実行する。ステップSB14の処理では、情報伝達部28は、受信した人事情報エリア225と通行権限記録エリア226とに基づいて、来訪者管理エリア291(図10参照)を更新する(ステップSB14)。
【0080】
ステップSB13又はステップSB14の処理後、情報伝達部28は、通行権限記録エリア226の情報データの全てに対して、ユーザー区分MH3の判定を完了したか否かを判定する(ステップSB15)。
【0081】
ステップSB15の処理において、情報伝達部28は、通行権限記録エリア226の情報データの全てに対して、ユーザー区分MH3の判定を完了していないと判定した場合(ステップSB15のNo判定の場合)、ステップSB11の処理に戻す。そして、情報伝達部28は、ステップSB11~ステップSB15の処理を繰り返して実行する。
【0082】
一方、ステップSB15の処理において、情報伝達部28は、通行権限記録エリア226の情報データの全てに対して、ユーザー区分MH3の判定を完了したと判定した場合(ステップSB15のYes判定の場合)、人事情報及び通行権限の連携処理は終了する。また、情報伝達部28は、人事情報及び通行権限の連携処理が完了したことを異動情報管理部26に連携する(ステップSB16)。
【0083】
[来訪者通行権限の更新処理の手順]
来訪者管理システム23における来訪者通行権限の更新処理の手順について説明する。図16は、本実施形態に係る来訪者管理システム23における来訪者通行権限の更新処理の手順を示すフローチャートである。以下に説明する処理は、来訪者管理システム23の情報伝達部28から情報更新完了が連携されること、すなわち、図15に示すステップSB16の処理をトリガー(TR3)として開始する。
【0084】
まず、来訪者管理システム23の異動情報管理部26は、社員管理エリア292(図11参照)の情報を1人(1行)ずつ取得する(ステップSC1)。
【0085】
次いで、異動情報管理部26は、社員管理エリア292の情報が更新されたか否かを判定する(ステップSC2)。この処理では、異動情報管理部26は、社員管理エリア292の所属組織MJ5及び通行権限MJ7のいずれかが更新された場合、社員管理エリア292の情報が更新されたと判定し、ステップSC2はYes判定となる。一方、異動情報管理部26は、社員管理エリア292の所属組織MJ5及び通行権限MJ7のいずれも更新されていない場合、社員管理エリア292の情報が更新されていないと判定し、ステップSC2はNo判定となる。
【0086】
ステップSC2の処理において、異動情報管理部26は、社員管理エリア292の情報が更新されていないと判定した場合(ステップSC2のNo判定の場合)、後述のステップSC5の処理を行う。
【0087】
一方、ステップSC2の処理において、異動情報管理部26は、社員管理エリア292の情報が更新されたと判定した場合(ステップSC2のYes判定の場合)、ステップSC3の処理を実行する。ステップSC3の処理では、異動情報管理部26は、当該社員(異動者)が来訪者管理エリア291(図10参照)に担当者としての記録があるか否かを判定する(ステップSC3)。
【0088】
ステップSC3の処理において、異動情報管理部26は、異動者が来訪者管理エリア291に担当者としての記録がないと判定した場合(ステップSC3のNo判定の場合)、後述のステップSC5の処理を行う。
【0089】
一方、ステップSC2の処理において、異動情報管理部26は、異動者が来訪者管理エリア291に担当者としての記録があると判定した場合(ステップSC3のYes判定の場合)、ステップSC4の処理を実行する。ステップSC4の処理では、異動情報管理部26は、当該社員のメールアドレスに、来訪者の対応方法を回答するためのWEB画面URLを送信する(ステップSC4)。
【0090】
ステップSC4の処理後、ステップSC2のNo判定の場合、又は、ステップSC3のNo判定の場合、異動情報管理部26は、社員管理エリア292の全員に対する情報更新の有無判定が完了したか否かを判定する(ステップSC5)。
【0091】
ステップSC5の処理において、異動情報管理部26は、社員管理エリア292の全員に対する情報更新の有無判定が完了していないと判定した場合(ステップSC5のNo判定の場合)、ステップSC1の処理に戻す。そして、異動情報管理部26は、ステップSC1~ステップSC5の処理を繰り返して実行する。
【0092】
一方、ステップSC5の処理において、異動情報管理部26は、社員管理エリア292の全員に対する情報更新の有無判定が完了したと判定した場合(ステップSC5のYes判定の場合)、異動情報管理部26における処理が終了する。
【0093】
次に、来訪者管理システム23の来訪者管理部27において、異動者による来訪者の対応方法の回答を受信したことをトリガー(TR4)として、来訪者通行権限の更新処理が開始する。
【0094】
まず、来訪者管理部27は、異動者の回答が「来訪者の対応を後任者に引き継ぐ」であるか否かを判定する(ステップSC6)。
【0095】
ステップSC6の処理において、来訪者管理部27は、異動者の回答が「来訪者の対応を後任者に引き継ぐ」でないと判定した場合(ステップSC6のNo判定の場合)、後述のステップSC9の処理を実行する。
【0096】
一方、ステップSC6の処理において、来訪者管理部27は、異動者の回答が「来訪者の対応を後任者に引き継ぐ」であると判定した場合(ステップSC6のYes判定の場合)、ステップSC7の処理を実行する。ステップSC7の処理では、来訪者管理部27は、異動者の回答に含まれる後任者の社員番号を用いて、社員管理エリア292から後任者の情報を検索する(ステップSC7)。
【0097】
次いで、来訪者管理部27は、社員管理エリア292から検索した後任者の所属組織MJ5を用いて、来訪者用通行権限情報エリア293から新しい通行権限、すなわち、後任者の所属組織MJ5に紐付ける通行権限MK3を検索する(ステップSC8)。
【0098】
ここで、ステップSC6のNo判定の場合の処理に戻して説明する。ステップSC6のNo判定の場合、来訪者管理部27は、社員管理エリア292から異動者の情報を検索する(ステップSC9)。
【0099】
次いで、来訪者管理部27は、社員管理エリア292から検索した異動者の所属組織MJ5を用いて、来訪者用通行権限情報エリア293(図12参照)から新しい通行権限を検索する(ステップSC10)。
【0100】
ステップSC8又はステップSC10の処理後、来訪者管理部27は、来訪者の新しい通行権限を来訪者管理エリア291に更新する(ステップSC11)。
【0101】
次いで、来訪者管理部27は、来訪者の新しい通行権限を入退室管理システム17に送信する(ステップSC12)。ステップSC12の処理後、来訪者通行権限の更新処理は終了する。
【0102】
入退室管理システム17の情報伝達部21において、上述した来訪者管理システム23の来訪者管理部27における来訪者通行権限の更新処理のステップSC12の処理をトリガーとして、来訪者の新しい通行権限を入退室設備1への連携処理を開始する。
【0103】
まず、情報伝達部21は、来訪者の新しい通行権限を通行権限記録エリア226(図9参照)に更新する(ステップSC13)。
【0104】
次いで、情報伝達部21は、来訪者の新しい通行権限を入退室設備1に連携する(ステップSC14)。この処理では、入退室設備1の制御装置4は、情報伝達部21から受信した来訪者の新しい通行権限を通行権限格納エリア51(図13参照)に更新する。ステップSC14の処理後、来訪者の新しい通行権限を入退室設備1への連携処理は終了する。
【0105】
[処理の具体例]
次に、図14図16で説明した処理の具体例を説明する。ここで、ビル「001」に勤務する社員「田中 太郎」の所属組織が変更した場合の処理例を説明する。
【0106】
社員「田中 太郎」の情報は、来訪者管理システム23の社員管理エリア292(図11参照)に、社員番号「10000001」、メールアドレス「aaaa. aaaa@xxxx.com」、所属組織「1000:00001112」、カードID「11111111」、通行権限「001:002,002:001」として登録されている。来訪者管理エリア291(図10参照)では、社員「田中 太郎」の社員番号「10000001」に来訪者「佐藤 太郎」が紐づいている。来訪者「佐藤 太郎」の情報は、来訪者管理エリア291に、ユーザーコード「20000001」、カードID「00000001」、ビル番号「001」、通行権限「501」、担当者「10000001」して登録されている。入退室管理システム17の通行権限マスタ情報エリア222(図5参照)に基づき、通行権限「501」は、ビル「001」内の開錠装置7のカードリーダー71(「CR2」)を通行許可されている。
【0107】
ここで、社員「田中 太郎」は、人事異動により、所属組織が、「1000:00001112」から「1000:00002223」に変更したことを想定する。変更された人事情報(社員「田中 太郎」の情報)は、人事システム8により入退室管理システム17に自動的に連携される。入退室管理システム17の通行権限判定部20は、連携された社員「田中 太郎」の人事情報と、人事情報エリア225に記録される社員「田中 太郎」の情報と比較して変更有無を判定する。また、通行権限変換情報エリア221に基づき、会社「1000」の組織「00002223」に紐付ける通行権限は「003」である。このため、通行権限記録エリア226の1行目の通行権限MH6、すなわち、社員「田中 太郎」の通行権限は、「002」から「003」に更新される。すなわち、人事情報変更後の社員「田中 太郎」は、ビル「001」内の開錠装置6及び開錠装置7を通行許可される。また、入退室管理システム17の情報伝達部21は、社員「田中 太郎」の変更後の人事情報及び通行権限を来訪者管理システム23に自動的に連携する。
【0108】
来訪者管理システム23の異動情報管理部26は、異動者である社員「田中 太郎」に対して、来訪者「佐藤 太郎」の対応方法を回答するためのWEB画面URLを送信する。ここで、社員「田中 太郎」が、「来訪者の対応を後任者に引き継ぐ」、及び後任者である社員「田中 次郎」の社員番号「10000002」を回答したことを想定する。社員管理エリア292に基づき、社員「田中 次郎」の所属組織は、「1000:00001112」であり、来訪者用通行権限情報エリア293において、この所属組織コードに紐付ける通行権限は「500」である。このため、来訪者「佐藤 太郎」の通行権限は「500」となり、ビル「001」内の開錠装置6を通行許可されている。来訪者管理システム23の情報伝達部28は、来訪者「佐藤 太郎」の通行権限を来訪者管理エリア291に更新し来訪者「佐藤 太郎」に紐付けるカードID及び通行権限を入退室管理システム17に連携する。そして、入退室管理システム17の情報伝達部21は、来訪者「佐藤 太郎」に紐付けるカードID及び通行権限を入退室設備1の制御装置4に連携する。入退室設備1の制御装置4は、来訪者「佐藤 太郎」に紐付けるカードID及び通行権限に基づき、通行権限格納エリア51に更新する。
【0109】
一方、社員「田中 太郎」が、「異動者が引き続き来訪者の対応を行う」と回答した場合、来訪者用通行権限情報エリア293において、変更後の社員「田中 太郎」の所属組織「1000:00002223」に紐付ける通行権限は「501」である。この通行権限は、人事情報異動が発生する前の来訪者「佐藤 太郎」に紐付ける通行権限と同じであるため、来訪者「佐藤 太郎」に紐付けるカードID及び通行権限は変更されない。
【0110】
[効果]
上述したように、本実施形態に係る入退室管理システム17は、人事システム8から異動者の人事情報を取得し、異動者の人事情報に基づいて異動者の通行権限を更新して、異動者の通行権限を来訪者管理システム23に送信する。また、来訪者管理システム23は、異動者のメールアドレスへ、来訪者の対応方法を回答するためのWEB画面URLを送信し、異動者の回答に応じて、来訪者の通行権限を更新する。また、来訪者管理システム23は、更新した来訪者の通行権限を入退室設備1に送信する。それゆえ、本発明の来訪者管理システム23によれば、社員の人事異動が発生する場合に、社員の来訪者の入退権限を自動に更新することができる。
【0111】
なお、本発明は上述した実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した本発明の要旨を逸脱しない限りその他種々の応用例、変形例を取り得ることは勿論である。
例えば、上述した実施形態は本発明を分かりやすく説明するために入退室設備、人事システム、入退室管理システム及び来訪者管理システムの構成を詳細かつ具体的に説明したものであり、必ずしも説明した全ての構成を備えるものに限定されない。また、ここで説明した実施形態の構成の一部を他の実施形態の構成に置き換えることは可能であり、さらにはある実施形態の構成に他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、実施形態の構成の一部について、他の構成の追加、削除、置換をすることも可能である。
また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
【符号の説明】
【0112】
1…入退室設備、2…制御端末、3,10,18,24…通信装置、4,9,19,25…制御装置、5…制御端末DB、6,7…開錠装置、8…人事システム、11…人事情報送信部、12…人事情報DB、16…ネットワーク、17…入退室管理システム、20…通行権限判定部、21,28…情報伝達部、22…入退室管理システムDB、23…来訪者管理システム、26…異動情報管理部、27…来訪者管理部、29…来訪者管理システムDB、51…通行権限格納エリア、61,71…カードリーダー、62,72…電気錠、121…組織情報エリア、122…人事情報エリア、221…通行権限変換情報エリア、222…通行権限マスタ情報エリア、223…ビル情報エリア、224…組織情報エリア、225…人事情報エリア、226…通行権限記録エリア、291…来訪者管理エリア、292…社員管理エリア、293…来訪者用通行権限情報エリア
図1
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図10
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図16