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特開2024-175907データ通信システム及びデータ処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175907
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】データ通信システム及びデータ処理方法
(51)【国際特許分類】
   G06F 21/44 20130101AFI20241212BHJP
   H04N 1/00 20060101ALI20241212BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
G06F21/44
H04N1/00 127Z
H04N1/00 127A
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094000
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000001270
【氏名又は名称】コニカミノルタ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099885
【弁理士】
【氏名又は名称】高田 健市
(72)【発明者】
【氏名】奥澤 充
【テーマコード(参考)】
2C061
5C062
【Fターム(参考)】
2C061AP07
2C061HJ08
2C061HN15
2C061HQ02
5C062AA02
5C062AA05
5C062AA13
5C062AA35
5C062AB38
5C062AB40
5C062AB42
5C062AE13
5C062AF12
(57)【要約】
【課題】LANにVPN接続されたLAN外の装置に、LAN内の装置等からデータ送信する場合、LAN外の装置を容易に識別できるデータ通信システム及びデータ処理方法を提供する。
【解決手段】VPN接続によりLAN1に接続可能なLAN外の第1の装置20と、LAN内の第2の装置10またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置30を備えたデータ通信システムであって、第2の装置10、30は、VPN接続によりLAN1へ接続された第1の装置20から、第1の装置20の使用者に関する情報を取得する取得手段101と、第1の装置のデバイス名に使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を使用者に関する情報に置き換える制御手段101と、を備えている。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置を備えたデータ通信システムであって、
前記第2の装置は、
VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から、第1の装置の使用者に関する情報を取得する取得手段と、
前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換える制御手段と、
を備えたことを特徴とするデータ通信システム。
【請求項2】
VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置と、LAN内の管理サーバーを備えたデータ通信システムであって、
前記管理サーバーは、
VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から、第1の装置の使用者に関する情報を取得する取得手段と、
前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加して、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えて、前記LANにブロードキャストを行う制御手段と、
を備え、
前記第2の装置は、前記管理サーバーのブロードキャストに基づいて、前記使用者に関する情報を取得し、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項3】
VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置と、認証手段を備えたデータ通信システムであって、
前記認証手段は、VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から取得した、第1の装置の使用者に関する情報を基に認証を行い、
前記第2の装置は、前記認証に成功した場合に、第1の装置の使用者に関する情報を取得し、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えることを特徴とするデータ通信システム。
【請求項4】
前記第1の装置が第2の装置のIPアドレスを指定して第1の装置の使用者に関する情報を送信し、
前記第2の装置は、送信された第1の装置の使用者に関する情報を受信することにより、第1の装置の使用者に関する情報を取得する請求項1または3に記載のデータ通信システム。
【請求項5】
前記管理サーバーが第2の装置のIPアドレスを指定して第1の装置の使用者に関する情報を送信し、
前記第2の装置は、送信された第1の装置の使用者に関する情報を受信することにより、第1の装置の使用者に関する情報を取得する請求項2に記載のデータ通信システム。
【請求項6】
前記第1の装置に第1の装置の使用者がログインしている時のみ、前記第2の装置は、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換える請求項1~3の何れかに記載のデータ通信システム。
【請求項7】
前記認証に失敗した場合は、前記第1の装置に対し認証不可が通知される請求項3に記載のデータ通信システム。
【請求項8】
前記認証に成功した場合は、前記第1の装置に対し、第1の装置の使用者の情報が格納されている格納先の情報が通知され、第1の装置は前記格納先の情報を第2の装置に送信する請求項3に記載のデータ通信システム。
【請求項9】
前記第2の装置は、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換える処理を、データ送信時の宛先として第1の装置を指定した時に行う請求項1~3の何れかに記載のデータ通信システム。
【請求項10】
VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置を備えたデータ通信システムにおける前記第2の装置が、
第1の装置の使用者に関する情報を取得する取得ステップと、
前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換える制御ステップと、
を実施することを特徴とするデータ処理方法。
【請求項11】
VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置と、LAN内の管理サーバーを備えたデータ通信システムにおける前記管理サーバーが、
VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から、第1の装置の使用者に関する情報を取得する取得ステップと、
前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加して、 または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えて、前記LANにブロードキャストを行う制御ステップと、
を実施し、
前記第2の装置は、前記管理サーバーのブロードキャストに基づいて、前記使用者に関する情報を取得し、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えることを特徴とするデータ処理方法。
【請求項12】
VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置と、LAN内の認証手段を備えたデータ通信システムにおける前記認証手段が、VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から取得した、第1の装置の使用者に関する情報を基に認証を行い、
前記第2の装置が、前記認証に成功した場合に、第1の装置の使用者に関する情報を取得し、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えることを特徴とするデータ処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、VPN接続によりLANに接続可能な第1の装置と、この第1の装置と通信が可能な第2の装置を含むデータ通信システム及びデータ処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
1つのLAN(Local area network)例えば社内LANにVPN(Virtual Private Network)接続された社外の装置(例えば多機能複合機であるMFP(Multi Function Peripherals))に、社内LANに接続されたMFPまたはパーソナルコンピュータ(PC)からデータを送信することが、従来より行われている。
【0003】
社外装置からVPN接続でLANに接続した場合、社外装置からは自身の製品名であるデバイス名についての情報が、LAN内のMFPやPCに通知されることが知られている。
【0004】
しかし、デバイス名だけでは、同一デバイス名の社外装置が複数存在している場合があり、この場合は送信対象の社外装置を識別することはできない。また、VPN接続の場合は、接続のたびに社外装置のIP(Internet Protocol)アドレスが変わるために、IPアドレスによる識別もできない。
【0005】
なお、特許文献1には、ホスト側で設定した機器固有の情報もしくはネットワークに関連する機器固有の情報を周辺機器側で表示するためのデータ処理装置が開示されている。
【0006】
具体的には、ホストコンピュータ3000におけるCPU1は、プリンタ1000の識別情報に従い、ネットワーク固有のアドレス情報を含む各周辺機器を特定するための固有の名称情報を作成し、該作成された各固有の名称情報をプリンタ1000を含む各周辺機器に送信する構成を有している。
【0007】
特許文献2には、携帯可能な情報記憶媒体にユーザーのクライアントPCの機器情報、ユーザーの設定したプリンタ名称リスト等を保持し、この情報記憶媒体をプリンタに接続することで、プリンタからクライアントPCへのプリンタドライバをインストールし、インストール時に、クライアントPC上でのプリンタの識別名称をユーザーが設定、もしくは自動的に設定し、必要に応じてテストプリントを行うプリンタが開示されている。
【0008】
また、特許文献3には、ネットワーク上に同一名称を付された複数台の画像出力装置が存在する場合でも、ユーザーが、所望の画像出力装置を指定できるようにした画像出力装置が開示されている。
【0009】
具体的には、 ネットワーク上に、自己の画像出力装置名称と同一の画像出力装置名称が存在するか否かを検索するプリンタ名称認識部108と、該プリンタ名称認識部108が、自己のレーザビームプリンタ101の名称と同一の画像出力装置の名称を検索した場合に、ホストコンピュータ100に対して自己のプリンタの名称変更を要求するプリンタ名称変更指示部109とを備えるというものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0010】
【特許文献1】特開2001-273243号公報
【特許文献2】特開2010-113404号公報
【特許文献1】特開平08-156371号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上述したように、VPN接続の場合、LAN内の装置からLAN外の装置を指定してデータを送信する場合、LAN外の装置のデバイス名だけでは送信対象の装置を識別することはできないという課題がある。
【0012】
なお、特許文献1~3に記載の技術は、ユーザーが自分の装置を区別できるようにする技術であり、VPN接続の場合に生じる問題点を解決することはできない。
【0013】
この発明の目的は、LANにVPN接続されたLAN外の装置に、LANに接続された装置からデータ送信する場合、LAN外の装置を容易に識別できるデータ通信システム及びデータ処理方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記目的は、以下の手段によって達成される。
(1)VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置を備えたデータ通信システムであって、
前記第2の装置は、
VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から、第1の装置の使用者に関する情報を取得する取得手段と、
前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換える制御手段と、
を備えたことを特徴とするデータ通信システム。
(2)VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置と、LAN内の管理サーバーを備えたデータ通信システムであって、
前記管理サーバーは、
VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から、第1の装置の使用者に関する情報を取得する取得手段と、
前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加して、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えて、前記LANにブロードキャストを行う制御手段と、
を備え、
前記第2の装置は、前記管理サーバーのブロードキャストに基づいて、前記使用者に関する情報を取得し、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えることを特徴とするデータ通信システム。
(3)VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置と、認証手段を備えたデータ通信システムであって、
前記認証手段は、VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から取得した、第1の装置の使用者に関する情報を基に認証を行い、
前記第2の装置は、前記認証に成功した場合に、第1の装置の使用者に関する情報を取得し、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えることを特徴とするデータ通信システム。
(4)前記第1の装置が第2の装置のIPアドレスを指定して第1の装置の使用者に関する情報を送信し、
前記第2の装置は、送信された第1の装置の使用者に関する情報を受信することにより、第1の装置の使用者に関する情報を取得する前項1または3に記載のデータ通信システム。
(5)前記管理サーバーが第2の装置のIPアドレスを指定して第1の装置の使用者に関する情報を送信し、
前記第2の装置は、送信された第1の装置の使用者に関する情報を受信することにより、第1の装置の使用者に関する情報を取得する前項2に記載のデータ通信システム。
(6)前記第1の装置に第1の装置の使用者がログインしている時のみ、前記第2の装置は、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換える前項1~3の何れかに記載のデータ通信システム。
(7)前記認証に失敗した場合は、前記第1の装置に対し認証不可が通知される前項3に記載のデータ通信システム。
(8)前記認証に成功した場合は、前記第1の装置に対し、第1の装置の使用者の情報が格納されている格納先の情報が通知され、第1の装置は前記格納先の情報を第2の装置に送信する前項3に記載のデータ通信システム。
(9)前記第2の装置は、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換える処理を、データ送信時の宛先として第1の装置を指定した時に行う前項1~3の何れかに記載のデータ通信システム。
(10)VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置を備えたデータ通信システムにおける前記第2の装置が、
第1の装置の使用者に関する情報を取得する取得ステップと、
前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換える制御ステップと、
を実施することを特徴とするデータ処理方法。
(11)VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置と、LAN内の管理サーバーを備えたデータ通信システムにおける前記管理サーバーが、
VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から、第1の装置の使用者に関する情報を取得する取得ステップと、
前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加して、 または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えて、前記LANにブロードキャストを行う制御ステップと、
を実施し、
前記第2の装置は、前記管理サーバーのブロードキャストに基づいて、前記使用者に関する情報を取得し、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えることを特徴とするデータ処理方法。
(12)VPN接続によりLANに接続可能なLAN外の第1の装置と、前記LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置と、LAN内の認証手段を備えたデータ通信システムにおける前記認証手段が、VPN接続により前記LANへ接続された第1の装置から取得した、第1の装置の使用者に関する情報を基に認証を行い、
前記第2の装置が、前記認証に成功した場合に、第1の装置の使用者に関する情報を取得し、前記第1の装置のデバイス名に前記使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を前記使用者に関する情報に置き換えることを特徴とするデータ処理方法。
【発明の効果】
【0015】
この発明によれば、LAN内の第2の装置またはLANにVPN接続可能なLAN外の第2の装置が、VPN接続により1つのLANに接続可能なLAN外の第1の装置の使用者に関する情報を取得する。そして、第1の装置のデバイス名に、取得した使用者に関する情報を付加するか、または、第1の装置のデバイス名を使用者に関する情報に置き換える。
【0016】
その結果、第2の装置の使用者は第1の装置へデータ送信する場合、取得された第1の装置の使用者に関する情報により、宛先を容易に識別することができる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】この発明の第1の実施形態に係るデータ通信システムの構成図である。
図2】第2の装置である社内MFPの内部構成を示すブロック図である。
図3】第1の実施形態に係るデータ通信システムにおいて、VPN接続時の第1の装置である社外MFと、VPNサーバー12と、第2の装置である社内MFPの間で行われるデータ処理シーケンスを示す図である。
図4】この発明の第2の実施形態に係るデータ通信システムの構成図である。
図5】第2の実施形態に係るデータ通信システムにおいて、VPN接続時の社外MFPとVPNサーバーと管理サーバーと社内MFPの間で行われるデータ処理シーケンスを示す図である。
図6】この発明の第3の実施形態に係るデータ通信システムの構成図である。
図7】第3の実施形態に係るデータ通信システムにおいて、VPN接続時の社外MFPとVPNサーバーと人事DBサーバーと認証サーバーと社内MFPの間で行われるデータ処理シーケンスを示す図である。
図8】この発明の第4の実施形態を示すもので、VPN接続時の社外MFPとVPNサーバーと社内MFPの間で行われるデータ処理シーケンスを示す図である。
図9】社外MFPのデバイス名に使用者に関する情報を付加した登録内容が表示された宛先設定画面の一例を示す図である。
図10】社外MFPのデバイス名を使用者に関する情報に置き換えた登録内容が表示された宛先設定画面の一例を示す図である。
図11】社外MFPのデバイス名を使用者に関する情報に置き換えた登録内容が表示された宛先設定画面の別の例を示す図である。
図12】デバイス名登録リクエストの許否の管理テーブルである。
図13】社外MFPが社内LAN及びVPN接続を介して、別の社外装置にデバイス名登録リクエストを送信する場合のデータ通信システムの構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0019】
この実施形態では、LANが社内LANであり、VPN接続により社内LANに接続可能なLAN外の第1の装置が多機能複合機からなる社外MFPであり、LAN内の第2の装置が多機能複合機からなる社内MFPである場合について説明する。
[第1の実施形態]
図1は、この発明の第1の実施形態に係るデータ通信システムの構成図である。
【0020】
このデータ通信システムは、社内に構築された社内LAN1と、複数の社内MFP10(この例では4台)と、個人所有の端末装置である複数台のパーソナルコンピュータ(ユーザーPC)11と、社外MFP20を社内LAN1にVPN(Virtual Private Network)接続させるためのVPNサーバー12と、社外MFP20を備えている。社内MFP10と、ユーザーPC11と、VPNサーバー12は、それぞれ社内LAN1に接続されている。
【0021】
一方、社外MFP20は例えば社員の自宅等、社外に設置されている。この例では、社外MFP20のデバイス名は「bizhub c3320i」であり、社外MFP20のユーザーは「社員番号:12345 氏名:山田太郎」となっている。
【0022】
図2は、社内MFP10の内部構成を示すブロック図である。この社内MFP10は、制御部101、画像読み取り部102、操作部103、画像形成部104、ROM105、RAM106、不揮発メモリ107、及び入出力インターフェース(I/F)部108等で構成されている。
【0023】
制御部101は、MFPを構成する各種制御ブロックと連携を取り、画像形成全般を制御する。特にこの実施形態では、制御部101は、社外MFP20あるいは社内の管理サーバー(後述)から、社外MFP20の使用者に関する情報等を取得する。そして、取得後、社外MFP20のデバイス名に社外MFP20の使用者に関する情報を付加するか、または、社外MFP20のデバイス名を社外MFP20の使用者に関する情報に置き換える等の処理を実行する。処理の詳細については後述する。
【0024】
画像読み取り部102は、画像形成する画像の原稿を読み取り、電子データ化した上で、画像形成部104に画像データを転送する。
【0025】
操作部103は、MFPにおけるユーザーの操作入力を受け付ける。操作入力としては、各種動作条件の設定、MFPの起動などがある。
【0026】
画像形成部104は、画像読み取り部102から受け取った画像データ、もしくはユーザーPC11からネットワーク(社内LAN1)経由で印刷ジョブを受け取り、用紙上に画像形成する。
【0027】
ROM105はMFPのファームウェア等を保持する。RAM106は、画像形成部104が受け取る画像データ、および印刷ジョブ等を印刷完了まで保持する。
【0028】
不揮発メモリ107は各種設定データやジョブデータを保持する。特に、操作手順を示すためのアニーメーションデータや、画面遷移動画データ、設定ツリー表示データなどを保持する。
【0029】
入出力インターフェース部108は、社内MFP10をネットワークに接続し、ネットワークを経由して外部装置と通信するためのインターフェースである。
【0030】
なお、社外MFP20の構成も図2に示した社内MFP10の構成と同じであるので、説明は省略する。
【0031】
図3は、第1の実施形態に係るデータ通信システムにおいて、VPN接続時の社外MFP20とVPNサーバー12と社内MFP10の間で行われるデータ処理シーケンスを示す図である。
【0032】
社外MFP20の使用者が社外MFP20の電源を入れると(ステップS3-1)、社外MFP20の起動シーケンスが実行され社外MFP20はアイドル状態となる(ステップS3-2)。
【0033】
次に、社外MFP20は、ID(識別情報)とパスワードにてVPNサーバー12へ接続リクエストを送信する(ステップS3-3)。なお、VPN接続のためのIDとパスワードは予め社外MFP20に登録されているものとする。
【0034】
接続リクエストを受信したVPNサーバー12は、受信したIDとパスワードを確認し(ステップS3-4)、正しければ社外MFP20にVPN接続許可応答を返す(ステップS3-5)。IDまたはパスワードが不一致の場合は、VPN接続を許可しない応答を返す。
【0035】
VPN接続許可応答を受けた社外MFP20は、社内LAN1にVPN接続後、社内LAN1に対して、予め登録しておいた自機のデバイス名とVPNサーバー12から取得したIPアドレスを含むデバイス名登録リクエストを、ブロードキャストにて送信する(ステップS3-6)。デバイス名登録リクエストには、社外MFP20の使用者に関する情報(この例では「山田太郎」)が含まれる。または、社外MFP20に予め送信先のIPアドレスが設定されていた場合もブロードキャストを行うが、デバイス名登録リクエストはそのIPアドレス先にのみ送信する。
【0036】
デバイス名登録リクエストを受信した社内MFP10は、デバイス名登録リクエストに含まれるデバイス名と社外MFP20のIPアドレスを基に、データ送信先選択用の宛先登録を行う(ステップS3-7)。社内MFP10は、この宛先登録を、図9に示すように、社外MFP20のデバイス名に社外MFP20の使用者の情報を付加した内容で行う。あるいは、社内MFP10は宛先登録を、図10に示すように、社外MFP20のデバイス名を社外MFP20の使用者の情報に置き換えた内容で行っても良い。宛先登録の際に、既に社外MFP20の宛先登録が行われていた場合は、社内MFP10は社外MFP20のIPアドレスのみ更新する(ステップS3-7)。なお、社外MFP20のIPアドレスについては、VPN接続のたびにVPNサーバー12から異なるIPアドレスが付与される。
【0037】
宛先登録の完了後または更新後、社内MFP10は社外MFP20に対して登録更新完了応答を返す(ステップS3-8)。
【0038】
このように、この実施形態では、VPN接続により社内LAN10へ接続された社外MFP20から社外MFP20の使用者に関する情報が送信される。これにより、社内MFP10は社外MFP20の使用者に関する情報を取得する。そして、社外MFP20のデバイス名に使用者に関する情報を付加して登録するか、または、社外MFP20のデバイス名を使用者に関する情報に置き換えて登録する。この登録により、社内MFP10からデータを送信するために社外MFP20を宛先として指定する場合、図9に示すように、社外MFP20のデバイス名に使用者に関する情報を付加した登録内容が、操作部103に宛先設定画面として表示される。または、図10に示すように、社外MFP20のデバイス名を使用者に関する情報に置き換えた登録内容が、操作部103に宛先設定画面として表示される。このため、宛先を容易に識別することができる。
[第2の実施形態]
図4は、この発明の第2の実施形態に係るデータ通信システムの構成図である。
【0039】
この実施形態では、図1に示したデータ通信システムと同様に社内LAN1を有しており、社内LAN1には、複数の社内MFP(この例では3台)10と、複数台のユーザーPC11と、VPNサーバー12が接続されているほか、管理サーバー13も接続されている。
【0040】
管理サーバー13は、社内LAN1にVPN接続された社外MFP20からのデバイス名登録リクエストを受けて、社内MFP10に対し、ブロードキャスト等によるデバイス名登録リクエストを行う役割を果たす。この点については後述する。
【0041】
社外MFP20は第1の実施形態と同様に、例えば社員の自宅等、社外に設置されている。社外MFP20のデバイス名、社外MFP20のユーザーも第1の実施形態と同じである。社内MFP10及び社外MFP20の構成も、図2に示した第1の実施形態と同じである。
【0042】
図5は、第2の実施形態に係るデータ通信システムにおいて、VPN接続時の社外MFP20とVPNサーバー12と管理サーバー13と社内MFP10の間で行われるデータ処理シーケンスを示す図である。
【0043】
社外MFP20の使用者が社外MFP20の電源を入れると(ステップS5-1)、社外MFP20の起動シーケンスが実行され社外MFP20はアイドル状態となる(ステップS5-2)。
【0044】
次に、社外MFP20は、IDとパスワードにてVPNサーバー12へ接続リクエストを送信する(ステップS5-3)。接続リクエストを受信したVPNサーバー12は、受信したIDとパスワードを確認し(ステップS5-4)、正しければ社外MFP20にVPN接続許可応答を返す(ステップS5-5)。IDまたはパスワードが不一致の場合は、VPN接続を許可しない応答を返す。
【0045】
VPN接続許可応答を受けた社外MFP20は、社内LAN1にVPN接続後、管理サーバー13に対して、予め登録しておいた自機のデバイス名とVPNサーバー12から取得したIPアドレスを含むデバイス名登録リクエストを管理サーバー13に送信する(ステップS5-6)。デバイス名登録リクエストには、社外MFP20の使用者に関する情報(この例では「山田太郎」)が含まれる。また、社外MFP20に予め送信先のIPアドレスが設定されていた場合、このIPアドレスをデバイス名登録リクエストに含めて管理サーバー13に送信する。
【0046】
管理サーバー13は、デバイス名登録リクエストを受信すると、社内LAN1に対し、デバイス名登録リクエストをブロードキャストにより送信する。また、社外MFP20に予め送信先のIPアドレスが設定されていた場合、管理サーバー13が管理する管理テーブルで、IPアドレス先の社内MFP10について宛先登録許可がOnとなっているかどうかを調べる。そして、OnとなっているIPアドレス先の社内MFP10に対してのみ、デバイス名登録リクエストを行う。
【0047】
図12に管理テーブルを示す。管理テーブルには、社内MFP10のデバイス名と、IPアドレスと、宛先登録許可の各項目が、関連付けられて記録されている。宛先登録許可がOnとなっているデバイスは宛先登録を行う社内MFP10であり、Offとなっているデバイスは宛先登録を行わない社内MFP10である。管理サーバー13はこの管理テーブルを参照して、社内MFP10に対してデバイス名登録リクエストを送信するかどうかを判断する。
【0048】
社内MFP10は、受信したデバイス名登録リクエストに含まれるデバイス名と社外MFP20のIPアドレスを基に、データ送信先選択用の宛先登録を行う(ステップS5-8)。社内MFP10は、この宛先登録を、図9に示すように、社外MFP20のデバイス名に社外MFP20の使用者の情報を付加した内容で行う。あるいは、社内MFP10は宛先登録を、図10に示すように、社外MFP20のデバイス名を社外MFP20の使用者の情報に置き換えた内容で行っても良い。宛先登録の際に、既に社外MFP20の宛先登録が行われていたとき場合、社内MFP20はIPアドレスのみ更新する。
【0049】
宛先登録の完了後または更新後、社内MFP10は管理サーバー13に応答完了を返す(ステップS5-9)。この応答完了を受けた管理サーバー13は、社外MFP20に対して登録更新完了応答を返す(ステップS5-10)。
【0050】
このように、この実施形態によれば、VPN接続により社内LAN10へ接続された社外MFP20から、管理サーバー13を介して社外MFP20の使用者に関する情報が送信される。これにより、社内MFP10は社外MFP20の使用者に関する情報を取得する。そして、社外MFP20のデバイス名に使用者に関する情報を付加して登録するか、または、社外MFP20のデバイス名を使用者に関する情報に置き換えて登録する。この登録により、社内MFP10からデータを送信するために社外MFP20を宛先として指定する場合、図9に示すように、社外MFP20のデバイス名に使用者に関する情報を付加した登録内容が、操作部103に宛先設定画面として表示される。または、図10に示すように、社外MFP20のデバイス名を使用者に関する情報に置き換えた登録内容が、操作部103に宛先設定画面として表示される。このため、宛先を容易に識別することができる。
[第3の実施形態]
図6は、この発明の第3の実施形態に係るデータ通信システムの構成図である。
【0051】
この実施形態では、図1に示したデータ通信システムと同様に社内LAN1を有しており、社内LAN1には、複数の社内MFP10と、ユーザーPC11と、VPNサーバー12と、管理サーバー13が接続されているほか、人事データベースサーバー(人事DBサーバー)14と、認証サーバー15も接続されている。
【0052】
人事DBサーバー14は、社内MFP10及び社外MFP20等の使用者に関するユーザー情報、例えば図11に示すように、氏名、社員番号、所属部署、連絡先等の詳細情報を格納する。
【0053】
認証サーバー15は、社内LAN1にVPN接続しようとする社外MFP20のユーザー認証を行う。
【0054】
社外MFP20は第1の実施形態と同様に例えば社員の自宅等、社外に設置されている。社外MFP20のデバイス名、社外MFP20の使用者も第1の実施形態と同じである。社内MFP10及び社外MFP20の構成も、図2に示した第1の実施形態と同じである。
【0055】
図7は、第3の実施形態に係るデータ通信システムにおいて、VPN接続時の社外MFP20とVPNサーバー12と人事DBサーバー14と認証サーバー15と社内MFP10の間で行われるデータ処理シーケンスを示す図である。
【0056】
社外MFP20の使用者が社外MFP20の電源を入れると(ステップS7-1)、社外MFP20の起動シーケンスが実行され社外MFP20はアイドル状態となる(ステップS7-2)。
【0057】
次に、社外MFP20は、IDとパスワードにてVPNサーバー12へ接続リクエストを送信する(ステップS7-3)。接続リクエストを受信したVPNサーバー12は、受信したIDとパスワードを確認し(ステップS7-4)、正しければ社外MFP20にVPN接続許可応答を返す(ステップS7-5)。IDまたはパスワードが不一致の場合は、VPN接続を許可しない応答を返す。
【0058】
VPN接続許可応答を受けた社外MFP20は、VPN接続後、人事DBサーバー14に対して、人事DBサーバー14に格納されている社外MFP20の使用者についてのユーザー情報の取得リクエスト、またはユーザー情報の格納先についての情報(ユーザー情報格納先情報)の取得リクエストを要求する(ステップS7-6)。取得リクエストには、社外MFP20の使用者についての認証用のユーザーIDとパスワードを含める。
【0059】
人事DBサーバー14は、受信した取得リクエストに含まれるユーザーIDとパスワードを元にユーザーを確認し(ステップS7-7)、認証サーバー15に認証リクエストを送信する(ステップS7-8)。
【0060】
認証サーバー15は受信したユーザーIDとパスワードをチェックし、予め保存されている登録情報と照合する(ステップS7-9)。ユーザーIDとパスワードが登録情報と合致した場合、認証サーバー15は認証許可応答を人事DBサーバー14に返す(ステップS7-10)。なお、合致していない場合、認証サーバー15は認証不許可応答を人事DBサーバー14に返す。
【0061】
人事DBサーバー14は認証許可応答を受信すると、社外MFP20に対して、認証許可応答と、ユーザーIDに紐づいて格納されているユーザー情報、またはユーザー情報格納先情報を返す(ステップS7-11)。
【0062】
社外MFP20は、ユーザー情報またはユーザー情報格納先情報を受信したのちに、社内LANに対し、デバイス名登録リクエストをブロードキャストにて送信する(ステップS7-12)。デバイス名登録リクエストには、受信したユーザー情報またはユーザー情報格納先情報と、VPNサーバーから取得したIPアドレスとが含まれる。社外MFP20に予め送信先のIPアドレスが設定されていた場合もブロードキャストを行うが、デバイス名登録リクエストはそのIPアドレス先にのみ送信する。
【0063】
デバイス名登録リクエストを受信した社内MFP10は、デバイス名登録リクエストに含まれるデバイス名と社外MFP20のIPアドレスを基に、データ送信先選択用の宛先登録を行う(ステップS7-13)。社内MFP10は、図11に示すように、社外MFP20のデバイス名を、リクエストに含まれているユーザー情報に置き換えた内容で行っても良い。あるいは、リクエストにユーザー情報格納先情報が含まれている場合はこのユーザー情報格納先情報を基に、ユーザー情報を人事DBサーバーから取得して、置き換えても良い。あるいは、置き換えではなく、社外MFPのデバイス名に図11に示したユーザー情報を付加しても良い。
【0064】
宛先登録の際に、既に社外MFP20の宛先登録が行われていた場合、社内MFP10は社外MFP20のIPアドレスのみ更新しても良い。
【0065】
宛先登録の完了後または更新後、社内MFP10は社外MFP20に対して登録更新完了応答を返す(ステップS7-14)。
【0066】
このように、この実施形態によれば、VPN接続により社内LAN1へ接続された社外MFP20から、ユーザー情報またはユーザー情報格納先情報が送信される。これにより、社内MFP10は社外MFP20から直接にまたは人事DBサーバー14のユーザー情報格納先から、社外MFP20の使用者に関する情報を取得する。そして、社外MFP20のデバイス名に使用者に関する情報を付加して登録するか、または、社外MFP20のデバイス名を使用者に関する情報に置き換えて登録する。この登録により、社内MFP10からデータを送信するために社外MFP20を宛先として指定する場合、社外MFP20のデバイス名に使用者に関する情報を付加した登録内容が、操作部103に宛先設定画面として表示される。または、図11に示すように、社外MFP20のデバイス名を使用者に関する情報に置き換えた登録内容が、操作部103に宛先設定画面として表示される。このため、宛先を容易に識別することができる。
【0067】
なお、第3の実施形態では、社外MFP20がユーザー情報またはユーザー情報格納先情報を送信したが、第2の実施形態と同様に管理サーバー13が送信しても良い。
[第4の実施形態]
図8は、この発明の第4の実施形態を示すもので、VPN接続時の社外MFP20とVPNサーバー12と社内MFP10の間で行われるデータ処理シーケンスを示す図である。
【0068】
この実施形態では、社外MFP20の使用者が社外MFP20にログインしているときにのみ、社内MFP10は、社外MFP20のデバイス名に使用者に関する情報を付加して登録するか、または、社外MFP20のデバイス名を使用者に関する情報に置き換えて登録する。
【0069】
データ通信システムの構成は、図3に示した第1の実施形態に係るデータ通信システムの構成と同じである。
【0070】
社外MFP20の使用者が社外MF20Pの電源を入れると(ステップS8-1)、社外MFP20の起動シーケンスが実行され社外MFP20はアイドル状態となる(ステップS8-2)。
【0071】
次に、社外MFP20は、IDとパスワードにてVPNサーバー12へ接続リクエストを送信する(ステップS8-3)。
【0072】
接続リクエストを受信したVPNサーバー12は、受信したIDとパスワードを確認し(ステップS8-4)、正しければ社外MFP20にVPN接続許可応答を返す(ステップS8-5)。
【0073】
社外MFP20の使用者が社外MFP20にログインすると(ステップS8-6)、社外MFP20はログイン処理を行う(ステップS8-7)。
【0074】
ログイン後、社外MFP20は社内LAN1に対して、予め登録しておいたデバイス名とVPNサーバー12から取得したIPアドレスを含むデバイス名登録リクエストをブロードキャストにて送信する(ステップS8-8)。デバイス名登録リクエストには、社外MFP20の使用者に関する情報(この例では「山田太郎」)が含まれる。または、社外MFP20に予め送信先のIPアドレスが設定されていた場合もブロードキャストを行うが、デバイス名登録リクエストはそのIPアドレス先にのみ送信する。
【0075】
デバイス名登録リクエストを受信した社内MFP10は、デバイス名登録リクエストに含まれるデバイス名とIPアドレスを基に、データ送信先選択用の宛先登録を行う(ステップS8-9)。社内MFP10は、この宛先登録を、社外MFP20のデバイス名に社外MFP20の使用者の情報を付加した内容で行う。あるいは、社内MFP10は宛先登録を、社外MFP20のデバイス名を社外MFP20の使用者の情報に置き換えた内容で行っても良い。宛先登録の際に、既に社外MFP20の宛先登録が行われていたとき場合、社内MFP20は社外MFP20のIPアドレスのみ更新する(ステップS8-9)。
【0076】
宛先登録の完了後または更新後、社内MFP10は社外MFP20に対して登録更新完了応答を返す(ステップS8-10)。
【0077】
社外MFP20の使用者が社外MFP20からログオフすると(ステップS8-11)、社外MFP20はログオフ処理を行う(ステップS8-12)。
【0078】
ログオフ後、社外MFP20は社内LAN1に対して、デバイス名削除リクエストをブロードキャストにて送信する(ステップS8-13)。社外MFP20に予め送信先のIPアドレスが設定されていた場合もブロードキャストを行うが、デバイス名削除リクエストはそのIPアドレス先にのみ送信する。
【0079】
デバイス名削除リクエストを受けた社内MFP10は、リクエストされたデバイス名の宛先登録の削除処理を行う(ステップS8-14)。削除完了後、社内MFP10は削除処理完了応答を社外MFP20に送信する(ステップS8-15)。
【0080】
このようにして、社外MFP20の使用者が社外MFP10にログインしているときにのみ、社内MFP10に社外MFP20の宛先登録が行われ、社内MFP10から社外MFP20へのデータ送信時に、登録内容が表示される。
【0081】
以上、本発明の一実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されることはない。
【0082】
例えば、第1の装置である社外MFP20の宛先登録を行う第2の装置が、社内LAN1に接続されている社内MFP10である場合について説明した。しかし、第2の装置は社内の装置に限定されることはなく、図13に示すように、社内LAN1にVPN接続された別の社外装置30であっても良い。この場合は、社外MFP20は社内LAN1及びVPN接続を介して、別の社外装置30に、デバイス名登録リクエストや、デバイス名削除リクエストを送信する。あるいは、第2の実施形態のように、管理サーバー13が別の社外装置30にデバイス名登録リクエストを送信しても良い。また、社内LAN1に接続されている社内MFP10と、社内LAN1にVPN接続された別の社外装置30の両方に、デバイス名登録リクエストや、デバイス名削除リクエストを送信しても良い。
【0083】
また、社内MFP10や社外MFP30における宛先登録処理を行うタイミングは、上述した実施形態に限定されない。例えば、社外MFP20の使用者に関する情報を取得したときにこの情報を保存しておき、データ送信時の宛先として対応する社外MFP20を指定したときに、宛先登録処理を行っても良い。
【符号の説明】
【0084】
1 社内LAN
10 社内MFP
11 ユーザーPC
12 VPNサーバー
13 管理サーバー
14 人事データベースサーバー
15 認証サーバー
20 社外MFP
30 別の社外装置
101 制御部
102 画像読み取り部
103 操作部
104 画像形成部
105 ROM
106 RAM
107 不揮発メモリ
108 入出力インターフェース部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13