(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175938
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】アンテナ装置
(51)【国際特許分類】
H01Q 19/24 20060101AFI20241212BHJP
H01Q 9/16 20060101ALI20241212BHJP
H01Q 1/38 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
H01Q19/24
H01Q9/16
H01Q1/38
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094049
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000006895
【氏名又は名称】矢崎総業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100083806
【弁理士】
【氏名又は名称】三好 秀和
(74)【代理人】
【識別番号】100111235
【弁理士】
【氏名又は名称】原 裕子
(74)【代理人】
【識別番号】100170575
【弁理士】
【氏名又は名称】森 太士
(72)【発明者】
【氏名】中川 雄太
(72)【発明者】
【氏名】松下 健治
(72)【発明者】
【氏名】國方 翔太
(72)【発明者】
【氏名】古橋 杏子
【テーマコード(参考)】
5J020
5J046
【Fターム(参考)】
5J020BC02
5J020DA03
5J020DA04
5J046AA04
5J046AB07
(57)【要約】
【課題】簡易な構成で、アンテナの指向性を容易に変更することが可能なアンテナ装置を提供する。
【解決手段】アンテナ装置10は、電波の指向性を変化させるアンテナ装置10であって、第1の基板100と、第1の基板100に設けられ、給電により電波を放射する給電素子110と、を備える。また、アンテナ装置10は、給電素子110から放射される電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置し、第1の基板100の基板平面に対し、平行となるように設けられた第2の基板200と、第2の基板200に設けられ、導波器として動作する無給電素子210と、を備える。
【選択図】
図1A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電波の指向性を変化させるアンテナ装置であって、
第1の基板と、
前記第1の基板に設けられ、給電により前記電波を放射する給電素子と、
前記給電素子から放射される前記電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置し、前記第1の基板の基板平面に対し、平行となるように設けられた第2の基板と、
前記第2の基板に設けられ、導波器として動作する無給電素子と、を備えるアンテナ装置。
【請求項2】
前記第1の基板と、前記第2の基板とは、支持アームによって接続され、
前記支持アームを駆動させることで、前記給電素子と、前記無給電素子とによって定まる前記放射方向を変化させる、請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項3】
前記支持アームの前記第1の基板側に、前記支持アームを駆動させるためのモーターを備える、請求項2に記載のアンテナ装置。
【請求項4】
前記支持アームは、長手方向に伸縮するように構成される、請求項2又は3に記載のアンテナ装置。
【請求項5】
前記給電素子から放射される前記電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置し、前記第1の基板の基板平面及び前記第2の基板の基板平面に対し、平行となるように設けられた第3の基板と、
前記第3の基板に設けられ、導波器として動作する他の無給電素子と、をさらに備える請求項1に記載のアンテナ装置。
【請求項6】
電波の指向性を変化させるアンテナ装置であって、
第1の基板と、
前記第1の基板に設けられ、給電により前記電波を放射する給電素子と、
前記給電素子から放射される前記電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置する半円筒形状の支持治具と、
前記支持治具に沿うように配置された第2の基板と、
前記第2の基板に設けられ、導波器として動作する無給電素子と、
を備えるアンテナ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、アンテナ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、アンテナの指向性を変更させるための装置が提案されている。特許文献1には、導波器、反射器、及び放射器を備えるアンテナ装置が開示されている。特許文献1に開示されたアンテナ装置は、所定の間隔で平行に配置された導波器-放射器-反射器が、2.4GHzの信号に対して強い指向性を示す配置と、アンテナ装置が無指向性アンテナとして機能する配置とを、切り替えて使用する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示されたアンテナ装置は、無給電素子として、導波器及び反射器を用いる。一般的に反射器は、一次放射器に対して電波を放射したい方向とは反対となる方向に設定させる必要がある。そのため、特許文献1に開示されたアンテナ装置は、反射器を設置する空間を確保する必要がある。
【0005】
本発明は、このような従来技術が有する課題に鑑みてなされたものである。そして本発明の目的は、簡易な構成で、アンテナの指向性を容易に変更することが可能なアンテナ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様に係るアンテナ装置は、電波の指向性を変化させるアンテナ装置であって、第1の基板と、第1の基板に設けられ、給電により電波を放射する給電素子と、給電素子から放射される電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置し、第1の基板の基板平面に対し、平行となるように設けられた第2の基板と、第2の基板に設けられ、導波器として動作する無給電素子と、を備える。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、簡易な構成で、アンテナの指向性を容易に変更することが可能なアンテナ装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1A】本実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す図である。
【
図1B】本実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す図である。
【
図2A】本実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す図である。
【
図2B】本実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す図である。
【
図3】本実施形態に係るアンテナ装置の放射パターンについて説明するための図である。
【
図4】本実施形態に係るアンテナ装置の第2の基板の移動軌道について説明するための図である。
【
図5】本実施形態に係るアンテナ装置における第2の基板の位置変化時の放射パターンについて説明するための図である。
【
図6】本実施形態に係るアンテナ装置における第2の基板の位置別の最大放射方向の指向性利得について説明するための図である。
【
図7】他の実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す図である。
【
図8A】他の実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す図である。
【
図8B】他の実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す図である。
【
図9】他の実施形態に係るアンテナ装置の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を用いて本実施形態に係るアンテナ装置10について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率は説明の都合上誇張されており、実際の比率と異なる場合がある。また、以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。
【0010】
図1Aは、本実施形態に係るアンテナ装置10の構成を示す図である。本実施形態に係るアンテナ装置10は、放射する電波の指向性を変化させるための装置である。
【0011】
図1Aに示すように、本実施形態に係るアンテナ装置10は、第1の基板100と、第1の基板100に設けられ、給電により電波を放射する給電素子110と、を備える。また、アンテナ装置10は、給電素子110から放射される電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置し、第1の基板100の基板平面に対し、平行となるように設けられた第2の基板200を備える。さらに、アンテナ装置10は、第2の基板200に設けられ、導波器として動作する無給電素子210と、を備える。
【0012】
本実施形態において、第1の基板100及び第2の基板200は、誘電体基板であるプリント基板により構成される。また、本実施形態において給電素子110は、周波数fにおいて半波長ダイポールアンテナとして動作する電気長を有する。さらに、無給電素子210は、長手方向において給電素子110より、素子長がわずかに短く、導波器として動作する。
【0013】
なお、
図1Aに示す例において、給電素子110及び無給電素子210の長手方向をX方向として定め、給電素子110及び無給電素子210の短手方向をY軸方向として定める。すなわち、第1の基板100の基板平面は、
図1Aに示す例において、XY平面に形成される。同様に、第2の基板200の基板平面は、
図1Aに示す例において、XY平面に形成される。また、XY平面に垂直な方向をZ軸方向として定める。すなわち、
図1Aに示す例においては、第1の基板100と、第2の基板200とが、Z軸方向に所定の距離を有して重なり、XY平面で平行となる位置にそれぞれ設けられる。なお、所定の距離は、例えば、0.159λであってもよい(
図1B参照)。
【0014】
なお、
図1Aに示す例において、第1の基板100の長手方向の長さは、0.455λであり、第2の基板200の長手方向に長さは、0.45λである場合の例を示している。なお、λは、周波数fの電波に対する真空中の波長を示す。
【0015】
すなわち、
図1Aに示す例において、第2の基板200の方が、長手方向において、0.005λだけ短い構成となる。なお、第1の基板100及び第2の基板200の短手方向の長さは、ともに0.15λであるとする。
【0016】
また、
図1Aに示す例において、給電素子110の長手方向の長さは、0.305λであり、無給電素子210の長手方向の長さは、0.3λである場合の例を示している。すなわち、
図1Aに示す例においては、無給電素子210の方が、長手方向において、0.005λだけ(わずかに)短い構成となる。
【0017】
図1Bは、本実施形態に係るアンテナ装置10の構成を示す図である。
図1Bに示す例においては、
図1Aに示すアンテナ装置10をYZ平面として、横から見た場合の例を示す。
図1Aに示すように、アンテナ装置10の給電素子110と、無給電素子210との距離が、0.159λである場合の例を示している。
【0018】
なお、給電素子110と、無給電素子210との距離は、約0.25λが一般的な距離であるとされている。
図1A、
図1Bに示す構成においては、第1の基板100及び第2の基板200として誘電体基板を使用しているため、波長短絡効果により0.25λより短い距離である0.159λの場合の例が示されている。
【0019】
図2Aは、本実施形態に係るアンテナ装置10の構成を示す図である。
図2Aに示すように、本実施形態に係るアンテナ装置10において、第1の基板100と、第2の基板200とは、支持アーム400によって接続される。本実施形態に係るアンテナ装置10は、支持アーム400を駆動させることで、給電素子110と、無給電素子210とによって定まる放射方向を変化させる。
【0020】
なお、支持アーム400の駆動は、例えば、支持アーム400の第1の基板100側に、支持アーム400を駆動させるためのモーター500を設けることにより実現される。
【0021】
図2Bは、本実施形態に係るアンテナ装置10の構成を示す図であて、
図2Aに示す構成において、モーター500により、支持アーム400を駆動し、Y軸方向に第2の基板200を移動させた場合の例を示している。すなわち、
図2A及び
図2Bに示すように、本実施形態に係るアンテナ装置10は、給電素子110と、無給電素子210との距離を維持しつつ、指向性を変更することが可能となる。
【0022】
図3は、本実施形態に係るアンテナ装置10の放射パターンについて説明するための図である。
図3に示す例においては、
図1A及び
図1Bに示す構成において、周波数f=28GHzの波長でモデル化したアンテナ装置10の指向性利得の放射パターンの例を示す。
図3に示す例においては、実線は、第2の基板200(基板2)を有さない場合のアンテナの放射パターンを示し、破線は、本実施形態に係るアンテナ装置10において第2の基板200(基板2)を有する場合の放射パターンを示す。
【0023】
図3に示すように、第2の基板200を設置しない状態の放射パターンは、無指向性であるが、
図1Bに示すようにZ軸方向に第2の基板200を配置することで、放射パターンがZ軸方向へ放射が増加する。例えば、
図3に示す例において、Z軸方向への利得は、第2の基板200を有さない構成においては、1.9dBとなり、第2の基板200を有する構成においては、5.3dBとなり、第2の基板200を有する構成の方が利得は大きくなる。
【0024】
図4は、本実施形態に係るアンテナ装置10の第2の基板200の移動軌道について説明するための図である。なお、
図4に示す例において、Y軸の負方向(マイナス方向)からZ軸方向への角度を角度θとして定める。
【0025】
図5は、本実施形態に係るアンテナ装置10における第2の基板200の位置変化時の放射パターンについて説明するための図である。
図5に示す例においては、
図4の角度θが0、30、60、及び90(deg.)である場合の例を示している。
図5に示すように、放射パターンの最大放射方向は、第2の基板200の角度θと同じ方向に変化することがわかる。
【0026】
図6は、本実施形態に係るアンテナ装置10における第2の基板200の位置別の最大放射方向の指向性利得について説明するための図である。
図6に示す例においては、横軸に第2の基板200の位置を設定し、縦軸に最大放射方向の指向性利得を示している。
図6に示すように、第2の基板200の位置変化で指向性を変化させても、指向性利得に大きな影響は発生しないことがわかる。すなわち、第2の基板200の位置変化において、指向性利得を維持しつつ、適切に電波の指向性を変化させることが可能となる。
【0027】
上述の通り、本実施形態に係るアンテナ装置10は、電波の指向性を変化させるアンテナ装置10であって、第1の基板100と、第1の基板100に設けられ、給電により電波を放射する給電素子110と、を備える。また、アンテナ装置10は、給電素子110から放射される電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置し、第1の基板100の基板平面に対し、平行となるように設けられた第2の基板200を備える。さらに、アンテナ装置10は、第2の基板200に設けられ、導波器として動作する無給電素子210、を備える。
【0028】
これにより、アンテナ装置10は、簡易な構成で、アンテナの指向性を容易に変更することが可能な装置を実現することができる。
【0029】
また、アンテナ装置10の第1の基板100と、第2の基板200とは、支持アーム400によって接続されてもよい。アンテナ装置10は、支持アーム400を駆動させることで、給電素子110と、無給電素子210とによって定まる放射方向を変化させてもよい。これにより、アンテナ装置10は、給電素子110と、無給電素子210との距離を維持しつつ、指向性を変更することが可能となる。
【0030】
また、アンテナ装置10は、支持アーム400の第1の基板100側に、支持アーム400を駆動させるためのモーター500を備えてもよい。これにより、アンテナ装置10は、給電素子110と、無給電素子210との距離を維持しつつ、より正確に指向性を変更することが可能となる。
【0031】
(他の実施形態)
実施形態につき、図面を参照しつつ詳細に説明したが、以上の実施形態に記載した内容により本実施形態が限定されるものではない。また、上記に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、上記に記載した構成は適宜組み合わせることが可能である。また、実施形態の要旨を逸脱しない範囲で構成の種々の省略、置換又は変更を行うことができる。
【0032】
上述の実施形態において、無給電素子210が設けられる基板が1枚である場合の例を示したが、この構成は、実施形態の構成を限定するものではない。
図7は、他の実施形態に係るアンテナ装置10の構成を示す図である。
図7に示すように、アンテナ装置10は、給電素子110から放射される電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置し、第1の基板100の基板平面及び第2の基板200の基板平面に対し、平行となるように設けられた第3の基板300を備える。また、
図7に示すアンテナ装置10は、第3の基板300に設けられ、導波器として動作する他の無給電素子310と、をさらに備える。ここで所定の距離は、例えば、
図1Bに示す例と同様に、0.159λであってもよい。これにより、アンテナ装置10は、より指向性を高めることが可能となる。
【0033】
また、上述の実施形態においては、支持アーム400がモーター500により駆動され、給電素子110を中心とする半円上を、第2の基板200が移動する構成を示した。この支持アーム400と、モーター500による第2の基板200の移動形態は、実施形態の構成を限定するものではない。例えば、Y軸方向に設けられた移動軸600に沿って、支持アーム400が移動しつつ、支持アーム400がモーター500により、伸縮可能とする構成としてもよい。
図8A及び
図8Bは、他の実施形態に係るアンテナ装置10の構成を示す図である。
図8A及び
図8Bに示す例においては、支持アーム400は、長手方向に伸縮するように構成される。これにより、第2の基板200の移動において、より安定したアンテナ装置10を実現することが可能となる。また、
図8A及び
図8Bに示す構成においては、移動軸600が給電素子110を中心として、XY平面上を回転させることを可能とする構成としてもより。これにより、アンテナ装置10は、無給電素子210を、給電素子110からの電波の放射方向であって、半球面上の適切な位置に配置することが可能となる。
【0034】
また、上述の実施形態においては、平面形状の第2の基板200に無給電素子210が設けられる構成を示した。例えば、
図9に示すように、巻取機構710により、第2の基板200を巻き取ることで、支持治具700の上を、曲げることが可能なFPC(フレキシブル基板)等で形成された第2の基板200を移動させる構成としてもよい。すなわち、
図9に示す構成においては、第2の基板200が支持治具700に沿うように配置されている。また、支持治具700は、給電素子110から放射される電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置する半円筒形状の治具である。これにより、アンテナ装置10は、第2の基板200の位置を安定させつつ、無給電素子210の位置を正確に設定することが可能となる。なお、所定の距離は、例えば、
図1Bに示す例と同様に、0.159λであってもよい。
【0035】
以下に、アンテナ装置10の特徴について記載する。
【0036】
第1の態様に係るアンテナ装置10は、電波の指向性を変化させるアンテナ装置10であって、第1の基板100と、第1の基板100に設けられ、給電により電波を放射する給電素子110と、を備える。また、アンテナ装置10は、給電素子110から放射される電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置し、第1の基板100の基板平面に対し、平行となるように設けられた第2の基板200を備える。さらに、アンテナ装置10は、第2の基板200に設けられ、導波器として動作する無給電素子210と、を備える。
【0037】
上記構成によれば、アンテナ装置10は、簡易な構成で、アンテナの指向性を容易に変更することが可能な装置を実現することができる。
【0038】
第2の態様に係るアンテナ装置10の第1の基板100と、第2の基板200とは、支持アーム400によって接続されてもよい。アンテナ装置10は、支持アーム400を駆動させることで、給電素子110と、無給電素子210とによって定まる放射方向を変化させてもよい。
【0039】
上記構成によれば、アンテナ装置10は、給電素子110と、無給電素子210との距離を維持しつつ、指向性を変更することが可能となる。
【0040】
第3の態様に係るアンテナ装置10は、支持アーム400の第1の基板100側に、支持アーム400を駆動させるためのモーター500を備えてもよい。
【0041】
上記構成によれば、アンテナ装置10は、給電素子110と、無給電素子210との距離を維持しつつ、より正確に指向性を変更することが可能となる。
【0042】
第4の態様に係るアンテナ装置10の支持アーム400は、長手方向に伸縮するように構成されてもよい。
【0043】
上記構成によれば、アンテナ装置10は、第2の基板200の移動において、より安定したアンテナ装置10を実現することが可能となる。
【0044】
第5の態様に係るアンテナ装置10は、給電素子110から放射される電波の放射方向に位置し、第1の基板100の基板平面及び第2の基板200の基板平面に対し、平行となるように設けられた第3の基板300を備えてもよい。また、アンテナ装置10は、第3の基板300に設けられ、導波器として動作する他の無給電素子310、をさらに備えてもよい。
【0045】
上記構成によれば、アンテナ装置10は、より指向性を高めることが可能となる。
【0046】
第6の態様に係るアンテナ装置10は、電波の指向性を変化させるアンテナ装置10であって、第1の基板100と、第1の基板100に設けられ、給電により電波を放射する給電素子110と、を備える。また、アンテナ装置10は、給電素子110から放射される電波の放射方向に所定の距離だけ離れた場所に位置する半円筒形状の支持治具700を備える。また、アンテナ装置10は、支持治具700に沿うように配置された第2の基板200と、第2の基板200に設けられ、導波器として動作する無給電素子210と、を備える。
【0047】
上記構成によれば、アンテナ装置10は、第2の基板200の位置を安定させつつ、無給電素子210の位置を正確に設定することが可能となる。
【符号の説明】
【0048】
10 アンテナ装置
100 第1の基板
110 給電素子
200 第2の基板
210、310 無給電素子
300 第3の基板
400 支持アーム
410 伸縮式支持アーム
500 モーター
600 移動軸
700 支持治具
710 巻取機構