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  • 特開-加湿装置及び加湿方法 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175963
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】加湿装置及び加湿方法
(51)【国際特許分類】
   F24F 6/14 20060101AFI20241212BHJP
   F24F 6/02 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
F24F6/14
F24F6/02 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094111
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000000549
【氏名又は名称】株式会社大林組
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】相賀 洋
【テーマコード(参考)】
3L055
【Fターム(参考)】
3L055BB01
(57)【要約】
【課題】噴霧粒径を効率的に調節するための加湿装置及び加湿方法を提供する。
【解決手段】気体と液体とを混合して噴霧する二流体噴霧式の加湿装置A1は、気体を加圧して供給する給気装置M1と、液体を貯留するキャッチタンク14とを有する。更に、この加湿装置A1は、気体の加圧によって発生する負圧により液体をキャッチタンク14から吸引し、気体と液体とを混合して噴出させる二流体ノズル10と、複数の二流体ノズル10に液体を供給する水配管12とを有する。また、この加湿装置A1は、キャッチタンク14と水配管12とを接続し、液体を供給する可撓性を有するチューブ13と、キャッチタンク14と二流体ノズル10との高さ方向の相対位置を可変させる位置制御装置18と、を備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
気体と液体とを混合して噴霧する二流体噴霧式の加湿装置であって、
前記気体を加圧して供給する気体供給部と、
前記液体を貯留する液体槽と、
前記気体の加圧によって発生する負圧により前記液体を前記液体槽から吸引し、前記気体と前記液体とを混合して噴出させる混合ノズルと、
複数の前記混合ノズルに前記液体を供給する横引き配管と、
前記液体槽と前記横引き配管とを接続し、前記液体を供給する可撓性を有するチューブと、
前記混合ノズルと前記液体槽との高さ方向の相対位置を可変させる可変機構と、
を備えることを特徴とする加湿装置。
【請求項2】
前記可変機構に接続された管理装置を更に備え、
前記管理装置が、目標の噴霧粒径になる相対位置を決定して、前記可変機構に指示することを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
【請求項3】
気体と液体とを混合して噴霧する二流体噴霧式の加湿装置を用いた加湿方法であって、
前記加湿装置は、
前記気体を加圧して供給する気体供給部と、
前記液体を貯留する液体槽と、
前記気体の加圧によって発生する負圧により前記液体を前記液体槽から吸引し、前記気体と前記液体とを混合して噴出させる混合ノズルと、
複数の前記混合ノズルに前記液体を供給する横引き配管と、
前記液体槽と前記横引き配管とを接続し、前記液体を供給する可撓性を有するチューブと、を備えており、
前記横引き配管に対して、前記液体槽の相対位置を変更することにより、前記混合ノズルと前記液体槽との高さ方向の相対位置を変更することを特徴とする加湿方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、クリーンルーム、工場、倉庫等に用いられる加湿装置及び加湿方法に関する。
【背景技術】
【0002】
半導体工場、液晶工場等のクリーンルームにおいては、塵埃等の環境制御を目的として加湿装置が用いられていることがある。このような加湿装置において、二流体ノズルを用いる場合がある。二流体ノズルを用いた加湿装置は、水と空気を混合して高速で噴射することにより、水を霧状にする。そこで、加湿の制御性及び信頼性を向上させる技術が検討されている(例えば、特許文献1参照)。この文献に開示された技術においては、空気を加圧して供給する高圧空気供給ラインと、純水を貯留する給水槽と、を備える。そして、空気の加圧によって発生する負圧により純水を給水槽から吸引する。更に、空気と純水とを混合して噴出させる混合ノズルと、給水槽と混合ノズルとの高さ方向の相対位置を可変させる可変機構とを備えている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2006-258404号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載されているように、加湿水の噴霧粒径は、純水の水面と二流体ノズルとの高さ位置の距離である吸い上げ高さにより変化する。すなわち、距離を変更すると、水と空気の混合比が変化することで、噴霧粒径が変化する。例えば、距離を拡大することにより水位を低くすると、水と空気の混合比が小さくなり、噴霧粒径が細かくなる。一方、距離を縮小することにより水位を高くすると、水と空気の混合比が大きくなり、噴霧粒径が粗くなる。
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載された技術では、給水槽(液体槽)に、横引きされている給水ヘッダ管が固定されている。従って、吸い上げ高さ位置を変更するためには、給水槽とともに給水ヘッダ管の配置を変更する必要があった。このため、効率的に吸い上げ高さを変更することができなかった。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するための加湿装置は、気体と液体とを混合して噴霧する二流体噴霧式の加湿装置であって、前記気体を加圧して供給する気体供給部と、前記液体を貯留する液体槽と、前記気体の加圧によって発生する負圧により前記液体を前記液体槽から吸引し、前記気体と前記液体とを混合して噴出させる混合ノズルと、複数の前記混合ノズルに前記液体を供給する横引き配管と、前記液体槽と前記横引き配管とを接続し、前記液体を供給する可撓性を有するチューブと、前記混合ノズルと前記液体槽との高さ方向の相対位置を可変させる可変機構と、を備える。
【0007】
上記課題を解決するための加湿方法は、気体と液体とを混合して噴霧する二流体噴霧式の加湿装置を用いる。前記加湿装置は、前記気体を加圧して供給する気体供給部と、前記液体を貯留する液体槽と、前記気体の加圧によって発生する負圧により前記液体を前記液体槽から吸引し、前記気体と前記液体とを混合して噴出させる混合ノズルと、複数の前記混合ノズルに前記液体を供給する横引き配管と、前記液体槽と前記横引き配管とを接続し、前記液体を供給する可撓性を有するチューブと、を備えており、前記横引き配管に対して、前記液体槽の相対位置を変更することにより、前記混合ノズルと前記液体槽との高さ方向の相対位置を変更する。
【発明の効果】
【0008】
本発明は、噴霧粒径を効率的に調節することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1】実施形態の加湿装置の斜視図である。
図2】実施形態の加湿装置の機能の説明図である。
図3】実施形態のハードウェア構成の説明図である。
図4】実施形態の噴霧条件情報の説明図であって、(a)は吸い上げ高さと噴霧粒径との関係、(b)は吸い上げ高さと噴霧量との関係の説明図である。
図5】実施形態の加湿処理の動作の説明図であって、(a)は吸い上げ高さが低い場合、(b)は吸い上げ高さが高い場合の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、図1図5を用いて、加湿装置及び加湿方法を具体化した一実施形態を説明する。本実施形態では、クリーンルーム等の管理対象領域の湿度を調節する場合を想定する。
図1に示すように、本実施形態では、加湿装置A1は、複数の二流体ノズル10を備える。各二流体ノズル10は、気体の加圧によって発生する負圧により、後述するキャッチタンク14から水を吸引し、空気と水とを混合して噴出させる二流体噴霧式の混合ノズルである。
【0011】
各二流体ノズル10は、空気配管11、横引き配管としての水配管12に、ステンレス管を介して接続される。空気配管11、水配管12は、水平方向に横引きされて固定されている。本実施形態では、二流体ノズル10は、空気配管11、水配管12に対して、ステンレス管により、高さ位置が固定されている。
【0012】
空気配管11は、手動弁、減圧弁、圧力計、制御弁等を含む配管を含む給気装置M1に接続される。気体供給部としての給気装置M1は、気体を加圧して供給する。そして、空気配管11には、給気装置M1から、所定圧力の空気が供給される。給気装置M1は、ネットワークを介して、管理装置20に接続される。
【0013】
水配管12は、チューブ13を介して、キャッチタンク14に接続される。チューブ13は可撓性を有する材料で構成されている。キャッチタンク14は、水配管12に供給する水を貯留する液体槽である。このキャッチタンク14の水面位置と、二流体ノズル10の高さ位置との差異である吸い上げ高さに応じて、噴霧されるミストの噴霧粒径が決まる。キャッチタンク14には、給水装置M2によって水が供給される。キャッチタンク14は、オーバーフロー管、水抜き管、エア抜き(図示せず)等を備える。なお、水抜き管は水抜き弁により、通常は閉じられている。また、エア抜き弁により、給水槽は大気圧に保たれている。
【0014】
キャッチタンク14は、可変機構としての位置制御装置18によって、鉛直方向に立設された支持フレームP1に対する高さ方向の位置を変更可能に取り付けられている。この位置制御装置18は、モータとねじ機構を有した直動機構を備えている。そして、モータの回転運動を、ねじ機構により直線運動に変換して、キャッチタンク14は、支持フレームP1に沿って、上下方向に摺動しながらスライド移動する。
【0015】
図2に示すように、キャッチタンク14内の水量は、水位センサ15によって検知する。この水位センサ15には、接触式水位センサであるフロート式のセンサを用いる。この水位センサ15により、キャッチタンク14内の水量が減少した場合には、給水装置M2から給水して、水位が一定範囲内になるように維持する。
位置制御装置18は、ネットワークを介して、管理装置20に接続される。
【0016】
(管理装置20のハードウェア構成の説明)
図3を用いて、管理装置20を構成する情報処理装置H10のハードウェア構成を説明する。情報処理装置H10は、通信装置H11、入力装置H12、表示装置H13、記憶装置H14、プロセッサH15を備える。なお、このハードウェア構成は一例であり、他のハードウェアにより実現することも可能である。
【0017】
通信装置H11は、他の装置との間で通信経路を確立して、データの送受信を実行するインタフェースである。
入力装置H12は、各種情報の入力を受け付ける装置である。表示装置H13は、各種情報を表示するディスプレイ等である。
【0018】
記憶装置H14は、管理装置20の各種機能を実行するためのデータや各種プログラムを格納する記憶装置である。
プロセッサH15は、記憶装置H14に記憶されるプログラムやデータを用いて、管理装置20における各処理を制御する。プロセッサH15の一例としては、例えばCPUやMPU等がある。このプロセッサH15は、ROM等に記憶されるプログラムをRAMに展開して、各処理のための各種プロセスを実行する。
【0019】
(管理装置20の構成)
図2に示す管理装置20は、制御部21、記憶部22を備える。更に、管理装置20は、管理対象領域の湿度を計測する湿度センサS1に接続されている。
【0020】
制御部21は、湿度センサS1から、管理対象領域の湿度に関する情報を取得する。更に、制御部21は、位置制御装置18に対して、所望の高さ位置への移動を指示する処理を実行する。更に、制御部21は、給気装置M1に対して、所望の空気圧を指示する処理を実行する。
【0021】
記憶部22には、管理対象領域において維持すべき目標湿度に関する情報が記録される。更に、記憶部22には、目標湿度を維持するための噴霧に用いるミストの要求噴霧量、要求粒径に関する情報が記録される。目標湿度や要求噴霧量、要求粒径は、予め入力装置H12で入力された値を用いる。
更に、記憶部22には、噴霧量、噴霧粒径に対して、吸い上げ高さ、空気圧の関係に応じた噴霧条件情報が記録される。噴霧条件情報では、吸い上げ高さと噴霧粒径との関係、吸い上げ高さと噴霧量との関係が記録されている。
図4(a)に示すように、噴霧粒径は、吸い上げ高さに対して単調減少する。また、噴霧粒径は、空気圧が高いと減少する。
図4(b)に示すように、噴霧量も、吸い上げ高さに対して単調減少する。また、噴霧量は、空気圧が高いと増加する。
【0022】
(加湿方法)
次に、加湿方法を説明する。
【0023】
管理装置20の制御部21は、湿度センサS1から、管理対象領域の湿度を取得する。
そして、管理対象領域の湿度が目標湿度を下回っていると判定した場合、制御部21は、記憶部22に記録された噴霧粒径を取得する。
【0024】
この場合、制御部21は、記憶部22に記録された噴霧条件情報を用いて、要求噴霧量、要求粒径に対応する空気圧、高さ位置を決定する。
例えば、ある圧力で、要求噴霧量を満足するために、キャッチタンク14の位置を上げることにより、吸い上げ高さを下げる。この場合には、噴霧粒径は大きくなる。そこで、要求粒径に対応するために、噴霧粒径を小さくする場合には、空気圧を上げる。
そして、制御部21は、給気装置M1に対して、決定した空気圧を指示する。更に、制御部21は、位置制御装置18に対して、決定した高さ位置を指示する。
【0025】
この場合、給気装置M1は、指示された空気圧で給気する。
また、位置制御装置18は、キャッチタンク14を、指示された高さ位置に移動させる。
更に、固定された横引きの空気配管11、水配管12に接続された二流体ノズル10の高さ位置とキャッチタンク14内の水面位置とによって決まる吸い上げ高さが変化する。そして、二流体ノズル10内で混合された空気と水とから、この吸い上げ高さに応じた噴霧粒径のミストが生成される。
【0026】
図5(a)に示すように、吸い上げ高さh1の場合には、噴霧粒径r1のミストが生成される。一方、図5(b)に示すように、吸い上げ高さh2の場合には、噴霧粒径r2のミストが生成される。ここで、吸い上げ高さが「h1<h2」の場合には、噴霧粒径は「r1>r2」となる。
そして、管理対象領域の湿度が目標湿度に達した場合には、制御部21は、給気装置M1、給水装置M2に、空気や水の供給停止を指示する。
【0027】
(作用)
水配管12とキャッチタンク14とは、可撓性を有するチューブ13で接続されるので、キャッチタンク14の配置のみを変更することで、噴霧粒径が変わる。
【0028】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態では、複数の二流体ノズル10は、横引きされている空気配管11、水配管12に接続される。これにより、広範囲でミストを生成することができる。
(2)本実施形態では、横引きされている空気配管11、水配管12は、位置が固定されている。そして、水配管12は、可撓性を有するチューブ13を介して、キャッチタンク14に接続される。これにより、水配管12が固定されている場合にも、キャッチタンク14の高さ位置を変更することにより、吸い上げ高さを調整することができる。すなわち、吸い上げ高さの変更時にも、水配管12は移動せず、キャッチタンク14の高さ位置の変更のみで、噴霧粒径を調節することができる。
【0029】
(3)本実施形態では、キャッチタンク14は、位置制御装置18によって、支持フレームP1に対する高さ位置を変更可能に取り付けられている。この位置制御装置18は管理装置20によって制御される。これにより、管理装置20を用いて、吸い上げ高さに応じた噴霧粒径でミストを生成することができる。
(4)本実施形態では、記憶部22には、噴霧量、噴霧粒径に対して、吸い上げ高さ、空気圧の関係に応じた噴霧条件情報が記録される。これにより、要求噴霧量、要求粒径に対して、空気圧、吸い上げ高さを決定することができる。
【0030】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、クリーンルーム等の管理対象領域の湿度を調節する場合を想定する。加湿装置により湿度を調整する管理対象領域は、クリーンルームに限定されるものではない。この加湿装置を、工場、倉庫等に用いてもよい。
【0031】
・上記実施形態では、空気配管11には、給気装置M1から空気を供給する。二流体ノズル10に、ミストを生成するために供給される気体は、空気に限定されるものではなく、例えば、窒素ガスを供給してもよい。
・上記実施形態では、要求噴霧量を満足するために、キャッチタンク14の位置を上げることにより、吸い上げ高さを下げるとともに、要求粒径に対応するために、噴霧粒径を小さくする場合には、空気圧を上げる。制御手順は、これに限定されるものではない。例えば、要求噴霧量、要求粒径を満足する空気圧、吸い上げ高さを同時期に算出するようにしてもよい。
【0032】
・上記実施形態では、キャッチタンク14は、水配管12に供給する水を蓄積する。この場合、水配管12に供給する液体として、不純物が含まれない純水を用いてもよい。
・上記実施形態では、水位センサ15には、接触式水位センサであるフロート式のセンサを用いる。キャッチタンク14内の水位を所定範囲内に維持できれば、水位センサ15の種類は限定されるものではない。接触式水位センサとして、ガイドロープ式、静電容量式、圧力式、電極式等を用いてもよい。また、非接触式水位センサである電波式、超音波式等を用いてもよい。
【0033】
・上記実施形態では、キャッチタンク14内の水位を所定範囲内に維持する。これに代えて、キャッチタンク14内の水位を考慮して、キャッチタンク14の位置を制御してもよい。この場合には、管理装置20は、水位センサ15から水面位置に関する情報を取得する。そして、管理装置20が、水面位置が、所望の噴霧粒径のミストを生成するための吸い上げ高さになるように、キャッチタンク14の位置を算出して、位置制御装置18に指示する。
【0034】
・上記実施形態では、制御部21は、記憶部22に記録された噴霧条件情報を用いて、要求噴霧量、要求粒径に対応する空気圧、高さ位置を特定する。これに加えて、状況に応じて、噴霧粒径を調節するようにしてもよい。例えば、管理装置20が、湿度センサS1から取得した管理対象領域の湿度に応じて、ミストの噴霧粒径を決定し、この噴霧粒径に対応する吸い上げ高さに応じて、キャッチタンク14の位置を制御してもよい。この場合には、湿度に適した噴霧粒径のミストを供給することができる。
【0035】
・上記実施形態では、可変機構として、位置制御装置18を用いる。この位置制御装置18は、内部にモータを備えている。そして、ねじ機構を用いるモータの回転運動を直線運動に変換して、支持フレームP1に沿って、上下方向に摺動しながらスライドする。高さ位置を変更できれば、可変機構はスライドに限定されるものではない。例えば、キャッチタンク14を支持台のフックに吊下げて、吊下げ高さを変更するようにしてもよい。その他に、クランクとロッドによって回転運動を直線運動に変換するクランク機構、レバーと支点によって回転運動を直線運動に変換するレバー機構、てこと支点によって回転運動を直線運動に変換するてこ機構等を用いることができる。
【0036】
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(a)前記可変機構は、支持フレームに対して、上下にスライドする装置であることを特徴とする請求項1に記載の加湿装置。
【0037】
(b)前記管理装置が、
前記液体槽内に貯留する前記液体の水位を特定し、
前記水位に応じて、所望の噴霧粒径になる相対位置を決定することを特徴とする請求項2又は前記(a)に記載の加湿装置。
【0038】
(c)前記管理装置が、
管理対象領域の湿度に関する情報を取得し、前記湿度に応じて、所望の噴霧粒径になる相対位置を決定することを特徴とする請求項2、前記(a)又は(b)に記載の加湿装置。
【0039】
(d)請求項2、前記(a)~(c)の何れか1項に記載の加湿装置を用いることを特徴とする請求項3に記載の加湿方法。
【符号の説明】
【0040】
A1…加湿装置、S1…湿度センサ、M1…給気装置、M2…給水装置、10…ニ流体ノズル、11…給気管、12…給水管、13…チューブ、14…キャッチタンク、15…水位検知センサ、20…管理装置、21…制御部、22…記憶部。
図1
図2
図3
図4
図5