(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024175979
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】センサ
(51)【国際特許分類】
G01N 27/18 20060101AFI20241212BHJP
G01N 25/18 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
G01N27/18
G01N25/18 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094132
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000003078
【氏名又は名称】株式会社東芝
(74)【代理人】
【識別番号】110004026
【氏名又は名称】弁理士法人iX
(72)【発明者】
【氏名】王 萍
(72)【発明者】
【氏名】松竹 正之
(72)【発明者】
【氏名】山崎 宏明
(72)【発明者】
【氏名】久留井 慶彦
(72)【発明者】
【氏名】秋元 陽介
【テーマコード(参考)】
2G040
2G060
【Fターム(参考)】
2G040AB09
2G040BA23
2G040CA01
2G040DA02
2G040DA12
2G040DA16
2G040EA02
2G040EC07
2G040GA05
2G040HA08
2G040HA16
2G060AA01
2G060AB03
2G060AB09
2G060AE19
2G060AF07
2G060AG03
2G060BA05
2G060BB02
2G060HC10
2G060KA01
(57)【要約】
【課題】特性の向上が可能なセンサを提供する。
【解決手段】実施形態によれば、センサは、センサ部及び回路部を含む。前記センサ部は、第1抵抗素子及び第1導電部材を含む第1素子部と、第2抵抗素子を含む第2素子部と、を含む。前記回路部は、検出部及び制御部を含む。前記回路部は、第1動作を実施可能である。前記制御部は、前記第1動作において、前記第2抵抗素子の第2抵抗に対応する第2信号に基づいて第1電力を制御可能である。前記制御部は、前記第1動作において、前記第1電力を前記第1導電部材に供給して前記第1素子部の第1温度を上昇可能である。前記検出部は、前記第1動作において、前記第1温度が上昇した第1状態における前記第1抵抗素子の第1抵抗に対応する第1信号と、前記第2信号と、の差に対応する検出値を出力可能である。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ部であって、前記センサ部は、第1抵抗素子及び第1導電部材を含む第1素子部と、第2抵抗素子を含む第2素子部と、を含む、前記センサ部と、
検出部及び制御部を含む回路部と、
を備え、
前記回路部は、第1動作を実施可能であり、
前記制御部は、前記第1動作において、前記第2抵抗素子の第2抵抗に対応する第2信号に基づいて第1電力を制御可能であり、
前記制御部は、前記第1動作において、前記第1電力を前記第1導電部材に供給して前記第1素子部の第1温度を上昇可能であり、
前記検出部は、前記第1動作において、前記第1温度が上昇した第1状態における前記第1抵抗素子の第1抵抗に対応する第1信号と、前記第2信号と、の差に対応する検出値を出力可能である、センサ。
【請求項2】
前記センサ部は、基体をさらに含み、
前記第1素子部及び前記第2抵抗素子は、前記基体に固定された、請求項1に記載のセンサ。
【請求項3】
前記センサ部は、
前記基体に固定された第1保持部と、
前記基体に固定された第2保持部と、
をさらに含み、
前記第1保持部は、前記第1素子部を保持し、
前記基体と前記第1素子部との間に第1空隙が設けられ、
前記第2保持部は、前記第2素子部を保持し、
前記基体と前記第2素子部との間に第2空隙が設けられた、請求項2に記載のセンサ。
【請求項4】
前記制御部は、ドライバ回路と、処理回路と、を含み、
前記ドライバ回路は、前記第1導電部材に前記第1電力を供給可能であり、
前記処理回路は、前記第2信号に基づいて前記ドライバ回路を制御して、前記第1電力を制御可能である、請求項1に記載のセンサ。
【請求項5】
前記処理回路は、処理部と、メモリと、を含み、
前記メモリは、前記第2信号の変化と、前記第1電力に関する制御値と、の関係を記憶可能であり、
前記処理部は、前記メモリに記憶された前記関係と、前記制御部に供給された前記第2信号と、に基づいて、前記ドライバ回路を制御可能である、請求項4に記載のセンサ。
【請求項6】
前記第2信号は、前記センサ部の周りの第2温度に応じて変化し、
前記第1電力は、前記第2温度に応じて変化する、請求項1に記載のセンサ。
【請求項7】
前記第1信号は、前記センサ部の周りの検出対象に応じて変化し、
前記第2信号は前記検出対象に応じて変化しない、または、前記第2信号の前記検出対象に対する変化率は、前記第1信号の前記検出対象に対する変化率よりも低い、請求項1に記載のセンサ。
【請求項8】
前記回路部は、前記第1動作を繰り返して実施可能であり、
前記繰り返しは、第1周期を有し、
前記第1周期は、第1期間と、前記第1期間の後の第2期間と、を含み、
前記第1期間において、前記制御部は、前記第1電力を前記第1導電部材に供給し、前記検出部は、前記検出値を出力し、
前記制御部は、前記第2期間における前記第2信号に基づいて前記第1電力を制御し、
前記第1期間は、前記第2期間よりも短い、請求項1に記載のセンサ。
【請求項9】
センサ部であって、前記センサ部は、第1抵抗素子及び第1導電部材を含む第1素子部と、第2抵抗素子を含む第2素子部と、温度センサと、含む、前記センサ部と、
検出部及び制御部を含む回路部と、
を備え、
前記回路部は、第1動作を実施可能であり、
前記制御部は、前記第1動作において、前記温度センサの検出信号に基づいて第1電力を制御可能であり、
前記制御部は、前記第1動作において、前記第1電力を前記第1導電部材に供給して前記第1素子部の第1温度を上昇可能であり、
前記検出部は、前記第1動作において、前記第1温度が上昇した第1状態における前記第1抵抗素子の第1抵抗に対応する第1信号と、前記第2抵抗素子の第2抵抗に対応する第2信号と、の差に対応する検出値を出力可能である、センサ。
【請求項10】
前記センサ部は、基体をさらに含み、
前記第1素子部、前記第2素子部及び前記温度センサは、前記基体に固定された、請求項9に記載のセンサ。
【請求項11】
前記センサ部は、
前記基体に固定された第1保持部と、
前記基体に固定された第2保持部と、
をさらに含み、
前記第1保持部は、前記第1素子部を保持し、
前記基体と前記第1素子部との間に第1空隙が設けられ、
前記第2保持部は、前記第2素子部を保持し、
前記基体と前記第2素子部との間に第2空隙が設けられた、請求項10に記載のセンサ。
【請求項12】
前記制御部は、ドライバ回路と、処理回路と、を含み、
前記ドライバ回路は、前記第1導電部材に前記第1電力を供給可能であり、
前記処理回路は、前記検出信号に基づいて前記ドライバ回路を制御して、前記第1電力を制御可能である、請求項9~11のいずれか1つに記載のセンサ。
【請求項13】
前記処理回路は、処理部と、メモリと、を含み、
前記メモリは、前記検出信号の変化と、前記第1電力に関する制御値と、の関係を記憶可能であり、
前記処理部は、前記メモリに記憶された前記関係と、前記制御部に供給された前記検出信号と、に基づいて、前記ドライバ回路を制御可能である、請求項12に記載のセンサ。
【請求項14】
前記検出信号は、前記センサ部の周りの第2温度に応じて変化し、
前記第1電力は、前記第2温度に応じて変化する、請求項9に記載のセンサ。
【請求項15】
前記第1信号は、前記センサ部の周りの検出対象に応じて変化し、
前記第2信号は前記検出対象に応じて変化しない、または、前記第2信号の前記検出対象に対する変化率は、前記第1信号の前記検出対象に対する変化率よりも低い、請求項9に記載のセンサ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施形態は、センサに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)素子などを用いたセンサがある。センサにおいて、特性の向上が望まれる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
実施形態は、特性の向上が可能なセンサを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
実施形態によれば、センサは、センサ部及び回路部を含む。前記センサ部は、第1抵抗素子及び第1導電部材を含む第1素子部と、第2抵抗素子を含む第2素子部と、を含む。前記回路部は、検出部及び制御部を含む。前記回路部は、第1動作を実施可能である。前記制御部は、前記第1動作において、前記第2抵抗素子の第2抵抗に対応する第2信号に基づいて第1電力を制御可能である。前記制御部は、前記第1動作において、前記第1電力を前記第1導電部材に供給して前記第1素子部の第1温度を上昇可能である。前記検出部は、前記第1動作において、前記第1温度が上昇した第1状態における前記第1抵抗素子の第1抵抗に対応する第1信号と、前記第2信号と、の差に対応する検出値を出力可能である。
【図面の簡単な説明】
【0006】
【
図1】
図1は、第1実施形態に係るセンサを例示するブロック図である。
【
図2】
図2は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
【
図3】
図3は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面である。
【
図4】
図4は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面である。
【
図5】
図5(a)~
図5(e)は、第1実施形態に係るセンサの動作を例示する模式図である。
【
図6】
図6は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
【
図7】
図7は、第2実施形態に係るセンサを例示するブロック図である。
【
図8】
図8は、第2実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
以下に、本発明の各実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚さと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には同一の符号を付して詳細な説明は適宜省略する。
【0008】
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態に係るセンサを例示するブロック図である。
図1に示すように、実施形態に係るセンサ110は、センサ部10S及び回路部70を含む。
【0009】
センサ部10Sは、第1素子部11E及び第2素子部12Eを含む。第1素子部11Eは、第1抵抗素子11及び第1導電部材21を含む。第2素子部12Eは、第2抵抗素子12を含む。後述するように、第2素子部12Eは、第2導電部材22を含んでも良い。第1素子部11Eは、第1検出素子10Aに含まれる。第2素子部12Eは、第2検出素子10Bに含まれる。
【0010】
回路部70は、検出部71及び制御部72を含む。回路部70は、第1動作を実施可能である。制御部72は、第1動作において、第2抵抗素子12の第2抵抗に対応する第2信号Sr2に基づいて、第1電力PW1を制御可能である。制御部72は、第1動作において、制御された第1電力PW1を第1導電部材21に供給して、第1素子部11Eの第1温度を上昇可能である。検出部71は、第1動作において、第1温度が上昇した第1状態における第1抵抗素子11の第1抵抗に対応する第1信号Sr1と、第2信号とSr2、の差に対応する検出値Voutを出力可能である。第1電力PW1は、電圧値でも良い。
【0011】
第1導電部材21は、第1電力PW1により加熱される。第1導電部材21は、例えば、ヒータである。第1導電部材21の熱により、第1素子部11Eの温度が上昇する。これにより、第1抵抗素子11の温度が上昇する。
【0012】
第1抵抗素子11の温度の状態は、センサ部10S(例えば第1素子部11E)の周りの検出対象の状態に応じる。検出対象は、例えば、ガスである。ガスは、例えば、水素または二酸化炭素などである。ガスの種類及びガスの濃度により、熱伝導特性(放熱性)が変化する。放熱性の変化により、第1抵抗素子11の温度の状態は検出対象の状態に応じる。第1抵抗素子11の温度を検出することで、検出対象の状態(ガスの種類及び濃度など)を検出できる。センサ110は、例えば、熱伝導型ガスセンサである。
【0013】
実施形態においては、第1抵抗素子11の第1抵抗に対応する第1信号Sr1と、第2信号とSr2、の差が検出される。これにより、より高い精度で、検出対象を検出できる。第2抵抗素子12は、例えば、リファレンス素子である。
【0014】
このように、第1信号Sr1は、センサ部10Sの周りの検出対象に応じて変化する。一方、第2信号Sr2は、検出対象に応じて変化しない。第2信号Sr2の検出対象に対する変化率は、第1信号Sr1の検出対象に対する変化率よりも低い。
【0015】
この例では、第1抵抗素子11から得られる信号が、第1抵抗電圧変換回路71a(RVC)により電圧に変換される。変換により得られる電圧が第1信号Sr1に対応する。第2抵抗素子12から得られる信号が、第2抵抗電圧変換回路71bにより電圧に変換される。変換により得られる電圧が、第2信号Sr2に対応する。これらの信号が、差動回路71Dに入力される。差動回路71Dから、差に対応する検出値Voutが出力される。
【0016】
上記のような検出動において、第1電力PW1が一定である参考例が考えられる。この参考例において、例えば、センサ部10Sの環境温度が変化した場合、一定の第1電力PW1が第1導電部材21(ヒータ)に供給されると、第1導電部材21の温度は目的とする温度ではない状態が発生し得る。これにより、検出結果の精度の向上が十分でない場合が生じる。
【0017】
実施形態においては、センサ部10Sの温度の検出結果に基づいて、第1電力PW1が制御される。
図1に示すように、センサ110の場合は、第2抵抗素子12の第2抵抗に対応する第2信号Sr2が、制御部72に供給される。制御部72は、第2信号Sr2に基づいて、第1電力PW1を制御する。第2抵抗素子12の第2抵抗は、センサ部10Sの環境温度に応じる。第2抵抗素子12の第2抵抗に対応する第2信号Sr2を用いて第1電力PW1が制御されることで、第1導電部材21の温度を高い精度で目的とする状態にすることができる。これにより、高い精度で検出対象を検出できる。実施形態によれば、特性の向上が可能なセンサを提供できる。
【0018】
図1に示すように、この例では、制御部72は、ドライバ回路72Dと、処理回路73Cと、を含む。ドライバ回路72Dは、第1導電部材21に第1電力PW1を供給可能である。ドライバ回路72Dは、第1導電部材21に、第1電力PW1に対応する電圧を印加可能で良い。処理回路73Cは、第2信号Sr2に基づいてドライバ回路72Dを制御して、第1電力PW1(または電圧)を制御可能である。
【0019】
例えば、ドライバ回路72Dは、標準電圧を発生させる回路を含んで良い。処理回路73Cは、第2信号Sr2に応じた補正電圧を発生させても良い。標準電圧と補正電圧とを加算することで、第1電力PW1(電圧)が制御されても良い。
【0020】
図1に示すように、1つの例において、処理回路73Cは、処理部73Rと、メモリ73Mと、を含む。メモリ73Mは、第2信号Sr2の変化と、第1電力PW1に関する制御値と、の関係を記憶可能である。例えば、メモリ73Mは、これらの関係に関するテーブルを記憶可能で良い。例えば、メモリ73Mは、これらの関係に関する関数を記憶可能で良い。処理部73Rは、メモリ73Mに記憶された上記の関係と、制御部72(例えば処理回路73C)に供給された第2信号Sr2と、に基づいて、ドライバ回路72Dを制御可能である。例えば、処理部73Rからドライバ回路72Dに制御信号Sc1が供給される。
【0021】
第2抵抗素子12から得られる第2信号Sr2は、センサ部10Sの周りの第2温度に応じて変化する。第2抵抗素子12は、温度センサとして機能する。第1電力PW1は、第2温度(例えば環境温度)に応じて変化する。
【0022】
以下、センサ部10Sの例について説明する。
図2は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図3及び
図4は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的平面である。
図2は、
図3のA1-A2線断面図である。
【0023】
図2に示すように、センサ部10Sは、基体41をさらに含む。第1素子部11E及び第2素子部12Eは、基体41に固定される。1つの基体41これらの素子部が設けられることで、第1導電部材21に電力が供給されない場合に、これらの素子部の温度は実質的に同じになる。これにより、第2抵抗素子12をリファレンスとして用いた検出において、より高い精度の検出が可能である。
【0024】
第1電力PW1の制御が、第2抵抗素子12の第2抵抗に対応する第2信号Sr2基づいて行われる。第2抵抗素子12を含む第2素子部12Eは、第1素子部11Eに空間的に近い。第1電力PW1は、空間的な応答性が良好な制御が行われる。実施形態においては、第1素子部11Eの熱容量は小さい。第1素子部11Eの温度は、短い時間で変化可能である。時間的に高い応答性で、第1電力PW1を制御できる。
【0025】
図2に示すように、基体41は、半導体基板41sと、絶縁層41iと、を含んで良い。半導体基板41sは、例えばシリコン基板で良い。絶縁層41iは、半導体基板41sの上に設けられる。半導体基板41sの一部はトランジスタなどを含んで良い。半導体基板41sの一部により回路部70の少なくとも一部が形成されて良い。
【0026】
図2に示すように、センサ部10Sは、第1保持部31aS及び第2保持部32aSを含む。第1保持部31aS及び第2保持部32aSは、基体41に固定される。第1保持部31aSは、第1素子部11Eを保持する。基体41と第1素子部11Eとの間に第1空隙g1が設けられる。第2保持部32aSは、第2素子部12Eを保持する。基体41と第2素子部12Eとの間に第2空隙g2が設けられる。これらの空隙が設けられることで、例えば基体41を介しての外部からの影響が抑制される。より高い精度が得やすい。
【0027】
第1保持部31aSは、第1検出素子10Aに含まれる。第2保持部32aSは、第2検出素子10Bに含まれる。この例では、第1検出素子10Aは、第1接続部31aCを含む。第1接続部31aCは、第1素子部11Eを第1保持部31aSに接続する。第2検出素子10Bは、第2接続部32aCを含む。第2接続部32aCは、第2素子部12Eを第2保持部32aSに接続する。これらの接続部は、例えば、ミアンダ構造を有して良い。これらの接続部により、低い熱伝導性が得られる。例えば、効率的に第1素子部11Eを加熱できる。
【0028】
第1素子部11Eは、第1絶縁部材18Aを含む。第1絶縁部材18Aの少なくとも一部は、第1導電部材21と第1抵抗素子11との間に設けられる。
【0029】
この例では、第2素子部12Eは、第2導電部材22を含む。例えば、第2素子部12Eの構成は、第1素子部11Eの構成と同じである。例えば、第2素子部12Eの熱特性(熱容量など)は、第1素子部11Eの熱特性(熱容量など)と実質的に同じである。より高い精度での補正が可能である。第2導電部材22には、電力が供給されなくて良い。第2素子部12Eは、第2絶縁部材18Bを含む。第2絶縁部材18Bの少なくとも一部は、第2導電部材22と第2抵抗素子12との間に設けられる。
【0030】
この例では、センサ部10Sは、第1対向保持部31bS及び第2対向保持部32bSを含む。第1対向保持部31bS及び第2対向保持部32bSは、基体41に固定される。第1対向保持部31bSは、第1素子部11Eを保持する。第2対向保持部32bSは、第2素子部12Eを保持する。より安定して素子部が保持される。
【0031】
この例では、第1検出素子10Aは、第1対向接続部31bCを含む。第1対向接続部31bCは、第1素子部11Eを第1対向保持部31bSに接続する。第2検出素子10Bは、第2対向接続部32bCを含む。第2対向接続部32bCは、第2素子部12Eを第2対向保持部32bSに接続する。
【0032】
図3に示すように、第1検出素子10Aは、第1他保持部31cS、第1他接続部31cC、第1他対向保持部31dS及び第1他対向接続部31dCを含んで良い。第1他保持部31cS及び第1他対向保持部31dSは、基体41に固定される。第1他接続部31cCは、第1素子部11Eを第1他保持部31cSに接続する。第1他対向接続部31dCは、第1素子部11Eを第1他対向保持部31dSに接続する。
【0033】
図3に示すように、第2検出素子10Bは、第2他保持部32cS、第2他接続部32cC、第2他対向保持部32dS及び第2他対向接続部32dCを含んで良い。第2他保持部32cS及び第2他対向保持部32dSは、基体41に固定される。第2他接続部32cCは、第2素子部12Eを第2他保持部32cSに接続する。第2他対向接続部32dCは、第2素子部12Eを第2他対向保持部32dSに接続する。
【0034】
この例では、第1抵抗素子11は、第1接続部31aC及び第1対向接続部31bCを介して、外部(例えば回路部70)と電気的に接続される。第1導電部材21は、第1他接続部31cC及び第1他対向接続部31dCを介して、外部(例えば回路部70)と電気的に接続される。
【0035】
この例では、第2抵抗素子12は、第2接続部32aC及び第2対向接続部32bCを介して、外部(例えば回路部70)と電気的に接続される。第2導電部材22は外部(例えば回路部70)と電気的に接続されなくて良い。
【0036】
図4は、第1抵抗素子11及び第2抵抗素子12を含む層のパターン形状を例示している。
図4に示すように、第1膜15a及び第2膜15bが設けられて良い。第1膜15aと第2膜15bとの間に、第1抵抗素子11が設けられる。これらの膜の材料は、第1抵抗素子11の材料と同じで良い。第3膜15c及び第4膜15dが設けられて良い。第3膜15cと第4膜15dとの間に、第2抵抗素子12が設けられる。これらの膜の材料は、第2抵抗素子12の材料と同じで良い。これの膜により、例えば、第1素子部11E及び第2素子部12Eの変形が抑制される。
【0037】
図5(a)~
図5(e)は、第1実施形態に係るセンサの動作を例示する模式図である。
これらの図は、第1動作を例示するタイムチャートである。これらの図の横軸は、時間tmである。
図5(a)の縦軸は、第1電力PW1の値PW1(t)である。
図5(b)の縦軸は、第1信号Sr1の値Sr1(t)である。
図5(c)の縦軸は、第2信号Sr2の値Sr2(t)である。
図5(d)の縦軸は、検出値Voutの値Vout(t)である。
図5(e)の縦軸は、制御信号Sc1の値Sc1(t)である。
【0038】
図5(a)に示すように、例えば、第1電力PW1のパルスが繰り返して出力される。パルスは、第1周期T1で繰り返して出力されて良い。1つのパルスが、1つの第1動作に対応する。
図5(b)に示すように、第1電力PW1のパルスに応じて、第1信号Sr1が変動する。一方、
図5(c)に示すように、例えば、周囲の温度の変化に対応して第2信号Sr2が変化する。第1信号Sr1及び第2信号Sr2に基づいて、これらの信号の差に対応する検出値Voutが算出される。検出値Voutは、例えば、検出対象の検出結果に対応する。検出値Voutは、アナログ値でも良く、デジタル値でも良い。検出値Voutは、1つの第1周期T1の間で出力される。
【0039】
図5(e)に示すように、制御信号Sc1が出力される。制御信号Sc1は、例えば、第2信号Sr2に基づく。制御信号Sc1は、アナログ信号でも良く、デジタル信号でも良い。第1電力PW1の次のパルスが、制御信号Sc1に基づいて制御される。このような動作が繰り返して実施されて良い。
【0040】
このように、回路部70は、第1動作を繰り返して実施可能で良い。繰り返しは、第1周期T1を有する。例えば、第1周期T1は、第1期間Tp1と、第1期間Tp1の後の第2期間Tp2と、を含む。この例では、第1期間Tp1において、制御部72は、第1電力PW1を第1導電部材21に供給し、検出部71は、検出値Voutを出力する。制御部72は、第2期間Tp2における第2信号Sr2に基づいて第1電力PW1を制御しする。例えば、第1期間Tp1は、第2期間Tp2よりも短くて良い。第1期間Tp1が長いことで、例えば、検出対象の検出のための時間が十分に長くでき、高い精度の検出結果が得やすい。第2期間Tp2が短いことで、第1周期T1が短くできる。高い頻度の検出動作が実施できる。
【0041】
図6は、第1実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図6に示すように、実施形態に係るセンサ111も、センサ部10S、及び、回路部70(
図1参照)を含む。センサ部10Sは、第1素子部11E及び第2素子部12Eを含む。第1素子部11Eは、第1抵抗素子11及び第1導電部材21を含む。第2素子部12Eは、第2抵抗素子12を含む。回路部70は、検出部71及び制御部72を含む(
図1参照)。
【0042】
センサ111においては、第1素子部11Eは、MEMS構造を有する。第2素子部12Eは、基体41に固定され、基体41と第2素子部12Eとの間に空隙は設けられない。
【0043】
センサ111においても、回路部70は、センサ110に関して説明した第1動作(
図1参照)を実施可能である。例えば、制御部72は、第1動作において、第2抵抗素子12の第2抵抗に対応する第2信号Sr2に基づいて、第1電力PW1を制御可能である。制御部72は、第1動作において、制御された第1電力PW1を第1導電部材21に供給して、第1素子部11Eの第1温度を上昇可能である。検出部71は、第1動作において、第1温度が上昇した第1状態における第1抵抗素子11の第1抵抗に対応する第1信号Sr1と、第2信号とSr2、の差に対応する検出値Voutを出力可能である。センサ111においても、高い精度で検出対象を検出できる。実施形態によれば、特性の向上が可能なセンサを提供できる。
【0044】
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態に係るセンサを例示するブロック図である。
図7に示すように、実施形態に係るセンサ120は、センサ部10S及び回路部70を含む。センサ120においては、センサ部10Sは、温度センサ13を含む。これを除くセンサ120の構成は、センサ110の構成と同様でよい。
【0045】
センサ120において、センサ部10Sは、第1素子部11E、第2素子部12E及び温度センサ13を含む。第1素子部11Eは、第1抵抗素子11及び第1導電部材21を含む。第2素子部12Eは、第2抵抗素子12を含む。第2素子部12Eは、第2導電部材22を含んで良い。
【0046】
センサ120において、回路部70は、検出部71及び制御部72を含む。回路部70は、第1動作を実施可能である。制御部72は、第1動作において、温度センサ13の検出信号Sr3に基づいて第1電力PW1を制御可能である。制御部72は、第1動作において、制御された第1電力PW1を第1導電部材21に供給して第1素子部11Eの第1温度を上昇可能である。検出部71は、第1動作において、第1温度が上昇した第1状態における第1抵抗素子11の第1抵抗に対応する第1信号Sr1と、第2抵抗素子12の第2抵抗に対応する第2信号Sr2と、の差に対応する検出値Voutを出力可能である。
【0047】
センサ120において、温度センサ13の検出信号Sr3を用いて第1電力PW1が制御される。これにより、第1導電部材21の温度を高い精度で目的とする状態にすることができる。これにより、高い精度で検出対象を検出できる。実施形態によれば、特性の向上が可能なセンサを提供できる。
【0048】
制御部72は、ドライバ回路72Dと、処理回路73Cと、を含んで良い。ドライバ回路72Dは、第1導電部材21に第1電力PW1を供給可能である。処理回路73Cは、検出信号Sr3に基づいてドライバ回路72Dを制御して、第1電力PW1を制御可能である。例えば、処理部73Rからドライバ回路72Dに制御信号Sc1が供給される。
【0049】
例えば、処理回路73Cは、処理部73Rと、メモリ73Mと、を含んで良い。メモリ73Mは、検出信号Sr3の変化と、第1電力PW1に関する制御値と、の関係を記憶可能である。処理部73Rは、メモリ73Mに記憶された上記の関係と、制御部72(例えば処理回路73C)に供給された検出信号Sr3と、に基づいて、ドライバ回路72Dを制御可能である。
【0050】
センサ120において、検出信号Sr3は、センサ部10Sの周りの第2温度に応じて変化する。例えば、第1電力PW1は、第2温度に応じて変化する。
【0051】
例えば、第1抵抗素子11に対応する第1信号Sr1は、センサ部10Sの周りの検出対象(例えば検出対象ガスの状態)に応じて変化する。第2信号Sr2は検出対象に応じて変化しない。または、第2信号Sr2の検出対象に対する変化率は、第1信号Sr1の検出対象に対する変化率よりも低い。
【0052】
図8は、第2実施形態に係るセンサを例示する模式的断面図である。
図8に示すように、センサ120において、センサ部10Sは基体41をさらに含む。第1素子部11E、第2素子部12E及び温度センサ13は、基体41に固定される。空間的に高い応答性での制御が可能になる。温度センサ13として、任意の素子が適用できる。
【0053】
例えば、センサ部10Sは、基体41に固定された第1保持部31aSと、基体41に固定された第2保持部32aSと、を含む。第1保持部31aSは、第1素子部11Eを保持する。基体41と第1素子部11Eとの間に第1空隙g1が設けられる。第2保持部32aSは、第2素子部12Eを保持する。基体41と第2素子部12Eとの間に第2空隙g2が設けられる。効率良く第1導電部材21を加熱できる。基体41などを介しての外部からの熱的な影響を抑制できる。より高い精度での検出が可能になる。
【0054】
実施形態は、以下の構成(技術案)を含んで良い。
(構成1)
センサ部であって、前記センサ部は、第1抵抗素子及び第1導電部材を含む第1素子部と、第2抵抗素子を含む第2素子部と、を含む、前記センサ部と、
検出部及び制御部を含む回路部と、
を備え、
前記回路部は、第1動作を実施可能であり、
前記制御部は、前記第1動作において、前記第2抵抗素子の第2抵抗に対応する第2信号に基づいて第1電力を制御可能であり、
前記制御部は、前記第1動作において、前記第1電力を前記第1導電部材に供給して前記第1素子部の第1温度を上昇可能であり、
前記検出部は、前記第1動作において、前記第1温度が上昇した第1状態における前記第1抵抗素子の第1抵抗に対応する第1信号と、前記第2信号と、の差に対応する検出値を出力可能である、センサ。
(構成2)
前記センサ部は、基体をさらに含み、
前記第1素子部及び前記第2抵抗素子は、前記基体に固定された、構成1に記載のセンサ。
(構成3)
前記センサ部は、
前記基体に固定された第1保持部と、
前記基体に固定された第2保持部と、
をさらに含み、
前記第1保持部は、前記第1素子部を保持し、
前記基体と前記第1素子部との間に第1空隙が設けられ、
前記第2保持部は、前記第2素子部を保持し、
前記基体と前記第2素子部との間に第2空隙が設けられた、構成2に記載のセンサ。
(構成4)
前記制御部は、ドライバ回路と、処理回路と、を含み、
前記ドライバ回路は、前記第1導電部材に前記第1電力を供給可能であり、
前記処理回路は、前記第2信号に基づいて前記ドライバ回路を制御して、前記第1電力を制御可能である、構成1~3のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成5)
前記処理回路は、処理部と、メモリと、を含み、
前記メモリは、前記第2信号の変化と、前記第1電力に関する制御値と、の関係を記憶可能であり、
前記処理部は、前記メモリに記憶された前記関係と、前記制御部に供給された前記第2信号と、に基づいて、前記ドライバ回路を制御可能である、構成4に記載のセンサ。
(構成6)
前記第2信号は、前記センサ部の周りの第2温度に応じて変化し、
前記第1電力は、前記第2温度に応じて変化する、構成1~5のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成7)
前記第1信号は、前記センサ部の周りの検出対象に応じて変化し、
前記第2信号は前記検出対象に応じて変化しない、または、前記第2信号の前記検出対象に対する変化率は、前記第1信号の前記検出対象に対する変化率よりも低い、構成1~6のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成8)
前記回路部は、前記第1動作を繰り返して実施可能であり、
前記繰り返しは、第1周期を有し、
前記第1周期は、第1期間と、前記第1期間の後の第2期間と、を含み、
前記第1期間において、前記制御部は、前記第1電力を前記第1導電部材に供給し、前記検出部は、前記検出値を出力し、
前記制御部は、前記第2期間における前記第2信号に基づいて前記第1電力を制御し、
前記第1期間は、前記第2期間よりも短い、構成1~7のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成9)
センサ部であって、前記センサ部は、第1抵抗素子及び第1導電部材を含む第1素子部と、第2抵抗素子を含む第2素子部と、温度センサと、含む、前記センサ部と、
検出部及び制御部を含む回路部と、
を備え、
前記回路部は、第1動作を実施可能であり、
前記制御部は、前記第1動作において、前記温度センサの検出信号に基づいて第1電力を制御可能であり、
前記制御部は、前記第1動作において、前記第1電力を前記第1導電部材に供給して前記第1素子部の第1温度を上昇可能であり、
前記検出部は、前記第1動作において、前記第1温度が上昇した第1状態における前記第1抵抗素子の第1抵抗に対応する第1信号と、前記第2抵抗素子の第2抵抗に対応する第2信号と、の差に対応する検出値を出力可能である、センサ。
(構成10)
前記センサ部は、基体をさらに含み、
前記第1素子部、前記第2素子部及び前記温度センサは、前記基体に固定された、構成9に記載のセンサ。
(構成11)
前記センサ部は、
前記基体に固定された第1保持部と、
前記基体に固定された第2保持部と、
をさらに含み、
前記第1保持部は、前記第1素子部を保持し、
前記基体と前記第1素子部との間に第1空隙が設けられ、
前記第2保持部は、前記第2素子部を保持し、
前記基体と前記第2素子部との間に第2空隙が設けられた、構成10に記載のセンサ。
(構成12)
前記制御部は、ドライバ回路と、処理回路と、を含み、
前記ドライバ回路は、前記第1導電部材に前記第1電力を供給可能であり、
前記処理回路は、前記検出信号に基づいて前記ドライバ回路を制御して、前記第1電力を制御可能である、構成9~11のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成13)
前記処理回路は、処理部と、メモリと、を含み、
前記メモリは、前記検出信号の変化と、前記第1電力に関する制御値と、の関係を記憶可能であり、
前記処理部は、前記メモリに記憶された前記関係と、前記制御部に供給された前記検出信号と、に基づいて、前記ドライバ回路を制御可能である、構成12に記載のセンサ。
(構成14)
前記検出信号は、前記センサ部の周りの第2温度に応じて変化し、
前記第1電力は、前記第2温度に応じて変化する、構成9~13のいずれか1つに記載のセンサ。
(構成15)
前記第1信号は、前記センサ部の周りの検出対象に応じて変化し、
前記第2信号は前記検出対象に応じて変化しない、または、前記第2信号の前記検出対象に対する変化率は、前記第1信号の前記検出対象に対する変化率よりも低い、構成9~14のいずれか1つに記載のセンサ。
【0055】
実施形態によれば、特性の向上が可能なセンサが提供できる。
【0056】
以上、具体例を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明した。しかし、本発明は、これらの具体例に限定されるものではない。例えば、センサに含まれる基体、センサ部及び制御部などの各要素の具体的な構成に関しては、当業者が公知の範囲から適宜選択することにより本発明を同様に実施し、同様の効果を得ることができる限り、本発明の範囲に包含される。
【0057】
また、各具体例のいずれか2つ以上の要素を技術的に可能な範囲で組み合わせたものも、本発明の要旨を包含する限り本発明の範囲に含まれる。
【0058】
その他、本発明の実施の形態として上述したセンサを基にして、当業者が適宜設計変更して実施し得る全てのセンサも、本発明の要旨を包含する限り、本発明の範囲に属する。
【0059】
その他、本発明の思想の範疇において、当業者であれば、各種の変更例及び修正例に想到し得るものであり、それら変更例及び修正例についても本発明の範囲に属するものと了解される。
【0060】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0061】
10A、10B:第1、第2検出素子、 10S:センサ部、 11、12:第1、第2抵抗素子、 11E、12E:第1、第2素子部、 13:温度センサ、 15a~15d:第1~第4膜、 18A、18B:第1、第2絶縁部材、 21、22:第1、第2導電部材、 31aC、32aC:第1、第2接続部、 31aS、32aS:第1、第2保持部、 31bC、32bC:第1、第2対向接続部、 31bS、32bS:第1、第2対向保持部、 31cC、32cC:第1、第2他接続部、 31cS、32cS:第1、第2他保持部、 31dC、32dC:第1、第2他対向接続部、 31dS、32dS:第1、第2他対向保持部、 41:基体、 41i:絶縁層、 41s:半導体基板、 70:回路部、 71:検出部、 71D:差動回路、 71a、71b:第1、第2抵抗電圧変換回路、 72:制御部、 72D:ドライバ回路、 73C:処理回路、 73M:メモリ、 73R:処理部、 110、111、120:センサ、 PW1:第1電力、 Sc1:制御信号、 Sr1、Sr2:第1、第2信号、 Sr3:検出信号、 T1:周期、 Vout:検出値、 g1、g2:第1、第2空隙