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特開2024-176032印刷装置、システム、それらの制御方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176032
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】印刷装置、システム、それらの制御方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 29/38 20060101AFI20241212BHJP
   G03G 21/00 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
B41J29/38 201
B41J29/38 204
G03G21/00 396
G03G21/00 386
B41J29/38 401
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094228
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】000001007
【氏名又は名称】キヤノン株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002767
【氏名又は名称】弁理士法人ひのき国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】高橋 健太郎
【テーマコード(参考)】
2C061
2H270
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AP07
2C061AQ05
2C061AQ06
2C061AR01
2C061AS02
2C061BB10
2C061BB11
2C061CG02
2C061CQ04
2C061CQ24
2C061CQ36
2C061CQ37
2C061CQ38
2C061CQ40
2C061CQ45
2C061HH03
2C061HJ07
2C061HJ10
2C061HK03
2C061HK07
2C061HK11
2C061HK14
2C061HK15
2H270KA59
2H270KA60
2H270KA61
2H270LA79
2H270LA80
2H270LA97
2H270NA12
2H270NA15
2H270NB22
2H270ND03
2H270ND06
2H270ND21
2H270ND22
2H270QB13
2H270ZC03
2H270ZC04
(57)【要約】
【課題】定額サービス等のサービスを契約している印刷装置で、印刷剤のカートリッジ交換を伴わない方法で、該サービスを利用した印刷(業務印刷)と、該サービスを利用しない印刷(業務外の印刷)とを使い分け可能にすること。
【解決手段】画像処理装置301は、印刷ジョブを受信した場合に、ボタン405の状態に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断し、課金方法が「業務」である場合には、サーバ306による管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い(S1105~S1107)、課金方法が「業務外」である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行う(S1104)。また、画像処理装置301は、消耗品の残量が一定値以下になったタイミング等で、業務外の印刷枚数をサーバ306に通知する(図8)。
【選択図】図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置であって、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷装置に設けられた所定のボタンの状態に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断手段と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する制御手段と、
前記第2課金方法に対応する印刷ジョブを印刷した印刷枚数を前記サーバに通知する通知手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項2】
前記ボタンの状態に応じて発光する発光手段を設けたことを特徴とする請求項1に記載の印刷装置。
【請求項3】
用紙を収容する複数の収容手段を有し、
前記制御手段は、前記印刷ジョブの課金方法が、前記第1課金方法である場合には、前記複数の収容手段のうち特定の収容手段から給紙して前記印刷ジョブを実行し、前記第2課金方法である場合には、前記特定の収容手段とは異なる収容手段から給紙して前記印刷ジョブを実行するように制御することを特徴とする請求項1又は2に記載の印刷装置。
【請求項4】
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置であって、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷ジョブの情報に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断手段と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する制御手段と、
前記第2課金方法に対応する印刷ジョブを印刷した印刷枚数を前記サーバに通知する通知手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
【請求項5】
用紙を収容する複数の収容手段を有し、
前記判断手段は、前記印刷ジョブに設定されている給紙元が、前記複数の収容手段のうちの特定の収容手段である場合には前記第1課金方法と判断し、前記特定の収容手段でない場合には前記第2課金方法と判断することを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項6】
前記第1課金方法に対応する印刷ジョブの送信元のアドレスを設定しておく設定手段と、を有し、
前記判断手段は、前記印刷ジョブの送信元のアドレスが、前記設定されたアドレスである場合に前記第1課金方法と判断し、前記設定されたアドレスでない場合に前記第2課金方法と判断することを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項7】
前記判断手段は、前記印刷ジョブに、特定の情報が含まれている場合に前記第1課金方法と判断し、前記特定の情報が含まれていない場合に前記第2課金方法と判断することを特徴とする請求項4に記載の印刷装置。
【請求項8】
前記特定の情報は、前記サービスに対応するプリンタドライバにより生成された印刷ジョブに含まれる情報であることを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
【請求項9】
前記特定の情報は、前記前記第1課金方法に対応する印刷を行うための印刷設定がされたプリンタドライバ又は印刷アプリケーションにより生成された印刷ジョブに含まれる情報であることを特徴とする請求項7に記載の印刷装置。
【請求項10】
前記制御手段は、前記印刷ジョブの課金方法が、前記第1課金方法である場合には、さらに、前記印刷ジョブの文書名又は印刷データを、前記サーバに送信することを特徴とする請求項1又は4に記載の印刷装置。
【請求項11】
前記制御手段は、前記印刷ジョブの文書名又は印刷データを前記サーバに送信する場合には、その旨をユーザに明示することを特徴とする請求項10に記載の印刷装置。
【請求項12】
前記制御手段は、
前記印刷ジョブの課金方法が前記第2課金方法である場合には、前記印刷装置と通信可能な情報処理装置で動作する所定の支払いアプリケーションに、前記印刷ジョブに対応する印刷料金を通知し、
該支払いアプリケーションから前記印刷料金の支払いが完了した場合に返送される応答を受信したことに応じて、前記印刷ジョブの印刷を行う、
ことを特徴とする請求項1又は4に記載の印刷装置。
【請求項13】
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置と、前記印刷装置と通信可能な情報処理装置で動作する支払いアプリケーションと、を有するシステムであって、
前記印刷装置は、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断手段と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記支払いアプリケーションに前記印刷ジョブに対応する印刷料金と前記印刷ジョブの印刷枚数を通知し、該支払いアプリケーションから前記印刷料金の支払いが完了した場合に返送される応答を受信したことに応じて、前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する第1制御手段と、を有し、
前記支払いアプリケーションは、
前記印刷装置からの通知に応じて、前記印刷ジョブに対応する印刷料金を提示し、第1の印刷実行の指示、又は、前記印刷ジョブの課金方法を前記第1課金方法に指定して印刷を指示する第2の印刷実行の指示の入力を受け付ける入力手段と、
前記第1の印刷実行の指示を受け付けた場合には、前記印刷料金の支払いが完了したことに応じて前記印刷ジョブの印刷を許可する応答を前記印刷装置に返信し、前記第2の印刷実行の指示を受け付けた場合には、前記印刷料金の支払いを行うことなく所定の処理を行ったことに応じて前記応答を前記印刷装置に返信するように制御する第2制御手段と、を有し、
前記所定の処理は、前記第1課金方法に対応する印刷枚数を前記サーバに通知するサーバに対して、前記印刷ジョブの課金方法として前記第1課金方法が指定されていること、及び、前記印刷ジョブの印刷枚数を、通知する処理である、ことを特徴とするシステム。
【請求項14】
前記判断手段は、前記印刷装置に設けられた所定のボタンの状態に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断することを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項15】
前記判断手段は、前記印刷ジョブの情報に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断することを特徴とする請求項13に記載のシステム。
【請求項16】
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置の制御方法であって、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷装置に設けられた所定のボタンの状態に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断工程と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する制御工程と、
前記第2課金方法に対応する印刷ジョブを印刷した印刷枚数を前記サーバに通知する通知工程と、
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項17】
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置の制御方法であって、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷ジョブの情報に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断工程と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する制御工程と、
前記第2課金方法に対応する印刷ジョブを印刷した印刷枚数を前記サーバに通知する通知工程と、
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
【請求項18】
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置と、前記印刷装置と通信可能な情報処理装置で動作する支払いアプリケーションと、を有するシステムの制御方法であって、
前記印刷装置により実行される、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断工程と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記支払いアプリケーションに前記印刷ジョブに対応する印刷料金と前記印刷ジョブの印刷枚数を通知し、該支払いアプリケーションから前記印刷料金の支払いが完了した場合に返送される応答を受信したことに応じて、前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する第1制御工程と、を有し、
前記支払いアプリケーションにより実行される、
前記印刷装置からの通知に応じて、前記印刷ジョブに対応する印刷料金を提示し、第1の印刷実行の指示、又は、前記印刷ジョブの課金方法を前記第1課金方法に指定して印刷を指示する第2の印刷実行の指示の入力を受け付ける入力工程と、
前記第1の印刷実行の指示を受け付けた場合には、前記印刷料金の支払いが完了したことに応じて前記印刷ジョブの印刷を許可する応答を前記印刷装置に返信し、前記第2の印刷実行の指示を受け付けた場合には、前記印刷料金の支払いを行うことなく所定の処理を行ったことに応じて前記応答を前記印刷装置に返信するように制御する第2制御工程と、を有し、
前記所定の処理は、前記第1課金方法に対応する印刷枚数を前記サーバに通知するサーバに対して、前記印刷ジョブの課金方法として前記第1課金方法が指定されていること、及び、前記印刷ジョブの印刷枚数を、通知する処理である、ことを特徴とするシステムの制御方法。
【請求項19】
コンピュータに、請求項16に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
【請求項20】
コンピュータに、請求項17に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、印刷装置、システム、それらの制御方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
在宅勤務のために、業務用の印刷装置を社員の自宅に設置して定額等で利用可能にするサービスが普及している。一般的に、社員を雇用している法人がこの種のサービスを契約することで、社員の自宅での業務用の印刷は法人の経費で支払われる。なお、このように自宅に設置された業務用の装置を、業務外で利用したいといったニーズがある。
特許文献1には、定額サービス専用のカートリッジを一般のカートリッジにユーザが交換することにより、定額サービスを契約している印刷装置を定額サービス外で利用する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6819044号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1では、インク等のカートリッジを交換せずに、定額サービスを契約している印刷装置を定額サービス外で利用することはできなかった。
【0005】
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものである。本発明は、定額サービス等のサービスを契約している印刷装置において、印刷剤のカートリッジ交換を伴わない方法で、該サービスを利用した印刷(例えば業務用の印刷)と、該サービスを利用しない印刷(業務外の印刷)とを容易に使い分けることができる仕組みを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置であって、印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷装置に設けられた所定のボタンの状態に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断手段と、前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する制御手段と、前記第2課金方法に対応する印刷ジョブを印刷した印刷枚数を前記サーバに通知する通知手段と、を有することを特徴とする。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、サービスを契約している印刷装置において、印刷剤のカートリッジ交換を伴わない方法で、該サービスを利用した印刷と、該サービスを利用しない印刷とを容易に使い分けることができる。これにより、業務用と業務外の印刷を容易に使い分けることができ、定額サービス等を管理するサーバにおいて業務用と業務外の印刷のそれぞれの印刷枚数を管理することが可能となる。この結果、業務外の印刷のコストを社員個人に負担させることも可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施形態を示す情報処理システムの全体構成を例示する図。
図2】本実施形態の画像処理装置のハードウェア構成を例示する図。
図3】本実施形態の画像処理装置の操作パネルを例示する模式図。
図4】本実施形態のサーバの構成を例示する図。
図5】第1実施形態の情報処理システムのソフトウェア構成を例示する図。
図6】第1実施形態における印刷処理の流れを例示するフローチャート。
図7A】課金方法を確認する処理の流れを例示するフローチャート。
図7B】課金方法を確認する処理の流れを例示するフローチャート。
図8】第1実施形態に係る業務外の処理の流れを示すフローチャートである。
図9】第1実施形態の画像処理装置とサーバの通信の処理の流れを例示するフローチャート。
図10】本実施形態のサーバで管理される印刷枚数と請求金額を例示する図。
図11】第2、4、5及び6実施形態の情報処理システムのソフトウェア構成を例示する図。
図12】第3実施形態における印刷処理の流れを例示するフローチャート。
図13】第5実施形態に係るプリンタドライバの表示画面を例示する図。
図14】第5、8実施形態に係るプリンタドライバの表示画面を例示する図。
図15】第6、8実施形態に係る印刷用アプリケーションの表示画面を例示する図。
図16】第9実施形態に係る情報処理システムのソフトウェア構成を例示する図。
図17】第9実施形態に係る業務外の処理の流れを示すフローチャート。
図18】第9、10実施形態に係る支払いアプリケーションの画面を例示する図。
図19】第10実施形態に係る業務外の処理の流れを示すフローチャート。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明を実施するための形態について図面を用いて説明する。
〔第1実施形態〕
<システム構成>
本発明の一実施形態の一例を示すシステム構成について図1を参照して説明する。
図1は、本発明の一実施形態を示す情報処理システムの全体構成を例示する図である。
本実施形態の情報処理システム100は、ネットワーク101と、ネットワーク101を介して通信する例えばインクジェット式の印刷装置である画像処理装置301と、サーバ306とを有する。画像処理装置301は、本実施形態の印刷装置の一例であり、定額制サービスに契約されている印刷装置である。
【0010】
<画像処理装置のハードウェア構成>
図2は、本実施形態における画像処理装置301のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
画像処理装置301は、ROM201、RAM202、CPU203、ネットワーク通信部204、表示部205、操作部206、スキャナ部207、プリント部208等を有する。
【0011】
ROM201は、CPU203が実行する制御プログラムやデータテーブル、オペレーティングシステム(OS)プログラム等の固定データを格納する。本実施形態では、ROM201に格納されている各制御プログラムは、ROM201に格納されている組み込みOSの管理下で、スケジューリングやタスクスイッチ、割り込み処理等のソフトウェア実行制御を行う。なお、ROM201は、EEPROM(Electrically Erasable and Programmable ROM)などでも構成され、電源を断っても記録内容が消えない不揮発メモリとしても利用可能である。
【0012】
RAM202は、バックアップ電源を必要とするDRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成される。RAM202は、CPU203の主メモリとワークメモリとしても用いられ、パーソナルコンピュータ(PC)等から受信した印刷情報を一旦保存するための受信バッファや各種の情報を保存する。RAM202には、ネットワーク通信部204が受信した画像データ等も記憶する。
CPU203はシステム制御部であり、画像処理装置301内の各部を制御するための中央演算装置である。CPU203は、ROM201等に格納されるプログラムを読み出して実行することにより、各種制御を行う。
ネットワーク通信部204は、インターネットやローカルエリアネットワーク等のネットワークに接続して、他の装置との通信を行う。
【0013】
表示部205は、LED(発光ダイオード)やLCD(液晶ディスプレイ)などから構成され、データの表示や画像処理装置301の状態の通知を行う。操作部206は、ユーザが各種の入力操作を行うためのスイッチ、ハードキー等から成る。本実施形態では、表示部205と操作部206は、図3に示す操作パネル401を構成する。
なお、タッチパネルのように、表示部205が入力操作などを行う操作部としての機能を果たす形態とすることも可能である。
【0014】
画像処理装置301において、スキャン機能はスキャナ部207で、印刷機能はプリント部208によって実現される。
CPU203はスキャナ部207を制御し、ガラス状の透明な原稿台にセットされた原稿を光学的に読取り電子データに変換し、更に指定されたファイル形式に変換した画像データを、ネットワーク経由で外部装置に送信したりRAM202に格納したりする。
【0015】
プリント部208は、ROM201やRAM202に保存された情報や、PC等から受信した印刷ジョブに基づき、インク等の非消色性着色剤(記録剤)を用いて紙等の記録媒体上に画像形成し、印刷結果を出力する。プリント部208は、イエロー、シアン、マゼンタ、ブラックの4色の印字ヘッドを備えている。各印字ヘッドからは対応した色の着色剤を吐出し、画像を形成する。プリント部208によって画像形成された印刷結果は、印刷結果排出口から排出される。なお、プリント部208は、インクジェット方式に限定されるものではなく、トナーなどの他の記録剤を用いる構成でもよい。
【0016】
コピー機能は、スキャン部107で読み取って生成した画像データをプリント部208へ転送し、プリント部208がその画像データに基づいて、記録媒体に画像を記録することで実現される。
上述した各部は、システムバス209で相互に接続され、データを相互に送受信することが可能である。
【0017】
<サーバのハードウェア構成>
図4は、本実施形態のサーバ306の構成の一例を示す図である。
図4(a)に示すように、サーバ306は、ハードウェア構成として、CPU11を含む。CPU11は、記憶部13に記憶されているオペレーティングシステム(OS)201(図4(b))、アプリケーションやプログラム実行環境等の各々に対応するプログラムに基づき処理を行うことによって、後述する各機能、又はフローチャートの処理を実現する。OS201は、システム全体の基盤となるソフトウェアである。プロセス202は、OS201上でソフトウェアを動作させる実行の単位である。プロセス202上ではプログラムを動作させることができる。
【0018】
CPU11には、バス10を介して、入力部12、記憶部13、表示部14及び外部接続IF15が接続されている。
入力部12は、情報を入力するキーボード及び/又はマウス等に対応する。
記憶部13は、例えば、ROM、RAM、ハードディスク装置及び/又はソリッドステートドライブ等を含み、上述した各プログラム以外に、プログラムに基づく処理で用いられるデータ等を記憶する。
表示部14は、画面等を表示するディスプレイである。
外部接続IF15は、ネットワークインタフェース、外部機器との各種接続インタフェースである。
【0019】
なお、CPU11はプログラムを実行することで各種の手段として機能することが可能である。なお、CPU11と協調して動作するASICなどの制御回路がこれらの手段として機能してもよい。また、CPU11とサーバ306の動作を制御する制御回路との協調によってこれらの手段が実現されてもよい。また、CPU11は単一のものである必要はなく、複数であってもよい。この場合、複数のCPU11は分散して処理を実行することが可能である。また、複数のCPU11は単一のコンピュータに配置されていてもよいし、物理的に異なる複数のコンピュータに配置されていてもよい。サーバ306は、クラウドコンピューティングの技術を用いて実現される構成でもよい。
なお、CPU11がプログラムを実行することで実現する手段が専用の回路によって実現されてもよい。
【0020】
図3に、第1実施形態に係る画像処理装置301の操作パネル401の一例を示す図である。
操作パネル401には、電源ボタン402と、電源がオンであるかを示すライト403と、情報を表示する画面407と、ユーザが操作するボタン群404が備えられている。
さらに本実施形態では、業務用印刷を指示するボタン405と、業務印刷が指示されているかを示すライト406が備えられている。ボタン405、ライト406の詳細は後述する。
【0021】
近年は在宅勤務が普及しており、自宅で画像処理装置を使う需要が増している。この需要に対応するため、一定量以下の使用量なら定額で印刷でき、インクカートリッジのような消耗品の配送まで行われるサービス(以下「定額サービス」ともいう)が提供されている。定額サービスでは、契約期間に一定金額で予め設定された上限印刷枚数までの印刷を許可し、上限印刷枚数を超えた印刷枚数については契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行う。社員を雇用している企業がサービスを契約し、契約した画像処理装置を社員の自宅に設置することで、社員は在宅勤務でも業務用の印刷を円滑に実行できる。
【0022】
しかし、社員としては自宅の画像処理装置を業務外の印刷にも活用したい。額サービスを提供する画像処理装置の販売企業としても、より多くの印刷をして収益を高めたい。一方、サービスを契約した企業としては、業務外の印刷料金を負担したくない。そこで、業務用の印刷と業務外の印刷を使い分ける仕組みが求められる。
【0023】
この仕組みを実現する構成について、図5を用いて説明する。
図5は、第1実施形態の情報処理システムのソフトウェア構成を例示する図である。
画像処理装置301は、ジョブ受付部302、サーバ通信部303、ジョブ判別部304、消耗品確認部305等を備える。これら302~305に示す各機能部は、画像処理装置301のCPU203がROM201等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0024】
ジョブ受付部302は、印刷データであるジョブを受信する。ジョブの対象は印刷だけでなくコピー、スキャン、FAX等もあり得る。サーバ通信部303は、定額サービスの契約状態を管理する。第1実施形態では、ジョブ判別部304は、ボタン405が押下されたかどうかでジョブの課金方法を判断する。消耗品確認部305は、インクなどの消耗品を確認する。
【0025】
サーバ306は、通信部307、契約管理部308、消耗品配送部309、プリント管理部310等を備える。これら307~310に示す各機能部は、サーバ306のCPU11が記憶部13等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより実現される。
【0026】
通信部307は、画像処理装置301と通信する。契約管理部308は、定額サービスの契約状態を管理する。消耗品配送部309は、消耗品の配送を指示する。プリント管理部310は、画像処理装置が印刷した枚数を集計する。
このような画像処理装置301とサーバ306が連動することで、在宅勤務において定額で印刷できるサービスが実現される。
【0027】
以下、第1実施形態で実現する、業務用と業務外の印刷を使い分ける定額サービスの仕組みを、図6のフローチャートを用いて説明する。
図6は、第1実施形態における印刷処理の流れを例示するフローチャートである。このフローチャートにおける画像処理装置301の処理は、画像処理装置301のCPU203がROM201等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。また、サーバ306の処理は、サーバ306のCPU11が記憶部13等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0028】
画像処理装置301は、PCやモバイル端末から印刷データを受信すると(S1101)、S1102に処理を進める。
S1102において、画像処理装置301は、上記S1101で受信した印刷データの課金方法を確認する(詳細は後述する)。
【0029】
次にS1103において、画像処理装置301は、上記S1102で確認した課金方法が業務か否かを判定する。ここで、課金方法が業務の場合(S1103でYesの場合)、画像処理装置301は、契約状態を管理するサーバ306に確認要求を送信する(S1106)。なお、この確認要求には、画像処理装置301を識別する情報(例えばシリアル番号)及び前記印刷ジョブに基づく印刷枚数などの情報が含まれるものとする。
【0030】
サーバ306は、画像処理装置301からの確認要求を受信すると、S1107に処理を進める。
S1107において、サーバ306は、画像処理装置301が定額契約中であるか否かを確認する。ここで、定額契約中の場合(S1107でYesの場合)、サーバ306は、上記確認要求に含まれる印刷枚数により業務印刷した枚数のカウントを更新し(S1108)、画像処理装置301に対して印刷許可を応答する(S1109)。
画像処理装置301は、サーバ306から印刷許可の応答を受信すると、上記S1101で受信した印刷データの印刷を実行する(S1105)。
なお、上記S1108において業務印刷のカウントを更新する目的は、一定量以上の印刷に対して従量課金するためである。従量課金の具体例としては、毎月500枚以内は定額であるが、500枚を超えたら1枚につき5円の請求を行うなどである。
【0031】
一方、定額契約中でない場合(S1107でNoの場合)、サーバ306は、画像処理装置301に対して「印刷不許可」を応答する(S1110)。
なお、画像処理装置301は、サーバ306から「印刷不許可」の応答を受信した場合は、印刷を行わない。
【0032】
また、上記S1103で、課金方法が業務でない場合(S1103でNoの場合)、画像処理装置301は、業務外の処理を行う(S1104)。具体的に既存の定額サービスでのS1104の処理では、サーバ306との通信を行うことなく印刷実行だけを行う(詳細は後述する)。これは、その印刷で消費されるインクのカートリッジは社員個人が購入した私物であり、すでに支払い済みとみなせるためである。
【0033】
以上のように、「業務用」と「業務外」の印刷を使い分けて、その支払いを企業と社員で適切に負担できるようになる。なお、近年は環境保護が重要となっており、カートリッジを交換することなくインクだけ充填する仕様の装置が普及しつつある。また、従来技術のように印刷を使い分けるためにカートリッジを交換することは、ユーザにとって負担が大きい。以下、カートリッジを交換することなく業務用と業務外の印刷を使い分けることが可能な本実施形態の仕組みについて説明する。
【0034】
本実施形態では、図3に示したボタン405を用いて、業務用と業務外の印刷を使い分ける。例えば、ボタン405は、オルタネイト型の押しボタンである。ボタン405は、OFF状態で押されるとON状態になり、ボタン405から手を離したとしてもON状態が保持される。この状態で再度ボタン405が押されるとOFF状態になり、ボタン405から手を離したとしてもOFF状態が保持される。ユーザは、業務用の印刷を行う場合にはボタン405を押下してボタン405を押された状態(ON状態)とすることで、画像処理装置301の動作モードを「業務用印刷」に設定する。ボタン405を押された状態(ON状態)、すなわち業務用の印刷が設定されている状態でライト406が点灯(発光)する。なお、この状態で再度ボタン405を押してボタン405が押されていない状態(OFF状態)に戻すと、「業務用印刷」の設定が解除され、ライト406が消灯される。図3のように、操作パネル401の見やすい場所にボタン405とライト406を設けることで、ユーザは業務用印刷の設定の有無を容易に認識することができる。
【0035】
以下、課金方法確認処理(S1102)の詳細を説明する。
図7A図7Bは、課金方法確認処理の詳細を説明するフローチャートである。以下、図7A図7Bをまとめて「図7」と記載する。
図7(a)に、第1実施形態に係る課金方法確認処理の詳細を示す。
【0036】
まずS1401において、画像処理装置301のジョブ判別部304は、ボタン405が押されて下がった状態であるかどうかを確認する。
ここで、ジョブ判別部304は、ボタン405がON状態(すなわち押された状態)の場合(S1401でYesの場合)、課金方法が「業務」であると判定する(S1402)。なお、この場合、ライト406を点灯されている。
【0037】
一方、ボタン405がOFF状態(すなわち押された状態でない)と判断した場合(S1401でNoの場合)、ジョブ判別部304は、課金方法が「業務外」であると判定する(S1403)。なお、この場合、ライト406は消灯されている。
上記S1402又はS1403の処理の後、ジョブ判別部304は、本フローチャートの処理を終了する。
【0038】
次に、業務外の処理の詳細について、図8を用いて説明する。
図8は、業務外の処理の流れを例示するフローチャートである。
まず、S1501において、画像処理装置301のCPU203は、業務外印刷のカウントを更新する。
次にS1502において、CPU203は、上述したS1101で受信した印刷データの印刷を実行する。ただし、後述するようにS1501を省略してもよい。
【0039】
次に、画像処理装置301とサーバ306の通信について、図9を用いて説明する。
図9は、画像処理装置301とサーバ306が通信する処理の流れを例示するフローチャートである。このフローチャートにおける画像処理装置301の処理は、画像処理装置301のCPU203がROM201等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。また、サーバ306の処理は、サーバ306のCPU11が記憶部13等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。なお、本実施形態では、画像処理装置301が1日1回のタイミングでサーバ306と通信するものとするが、画像処理装置301が印刷完了後などの他のタイミングで通信してもよい。
【0040】
まずS1201において、画像処理装置301は、消耗品の残量が一定値以下であるかを確認する。ここで、一定値以下である場合(S1201でYesの場合)、画像処理装置301は、サーバ306に消耗品の残量を送信する(S1202)。
サーバ306は、画像処理装置301から消耗品の残量を受信すると、必要に応じて消耗品の配送を指示する(S1203)。
画像処理装置301は、S1202の処理の後、S1204に処理を進める。
一方、消耗品の残量が一定値より多い場合(S1201でNoの場合)、画像処理装置301は、S1204に処理を進める。
【0041】
S1204において、画像処理装置301は、前回サーバ306に業務外印刷のカウントを送信してから業務外印刷をしたかを確認する。ここで、業務外印刷をしていない場合(S1204でNoの場合)、画像処理装置301は、そのまま本フローチャートの処理を終了する。
【0042】
一方、業務外印刷をした場合(S1204でYesの場合)、画像処理装置301は、サーバ306に業務外印刷のカウントを送信する(S1205)。
サーバ306は、画像処理装置301から業務外印刷のカウントを受信すると、該受信した業務用印刷のカウントに基づき業務外印刷の請求金額を更新する(S1206)。
【0043】
図10は、サーバ306がプリント管理部310で管理する印刷枚数と請求金額の一例を示す図である。なお、請求金額のデータの実体は、画像処理装置301のROM201に格納されているものとする。
【0044】
図10に示す定額サービスの例では、毎月1000円の定額契約で、500枚までのプリントと消耗品の配送が無料とする。
そして、業務のプリントであっても、500枚を超えると、1枚5円の従量課金とする。
また、業務外のプリントの場合、1枚5円で社員個人への請求とする。
なお、社員個人が業務外プリントを支払う方法に制限はないが、クレジットカードなどで定額サービス提供会社に直接支払ってもよいし、社員を雇用している企業に支払ってもよい。
【0045】
図10に示す例では、1月には社員が400枚の業務用の印刷を行い、業務外の印刷は0枚であったため、サービスを契約している企業への請求金額は定額の1000円、社員個人への請求は0円となっている。
2月には、業務用の印刷を600枚行った。すなわち、定額内500枚と定額外100枚の業務量の印刷を行った。そのため、定額の1000円と従量課金の500円を合わせた1500円が、サービスを契約している企業への請求金額となっている。なお、業務外の印刷は0枚であったため、社員個人への請求は0円となっている。
3月には、業務用の印刷を400枚と、業務外の印刷を100枚行ったため、企業への請求金額が定額の1000円、社員個人への請求金額が500円となっている。
【0046】
なお、図8に示したS1501で更新する業務外印刷のカウント値は、画像処理装置301で保持しておき、他の通信が必要なタイミングでサーバ306に送信することが自然であるが、逐次サーバ306に送信してもよい。
【0047】
また、S1501で業務外の印刷を特別にカウントせずに、画像処理装置が印刷したカウントとして、業務用と業務外を合算した値だけを保持し、S1205で消耗品の残量を送信する際に、業務印刷の数と業務外の印刷の数をと合算した値を送信してもよい。
図6に示したように、業務用の印刷は必ずサーバ306に確認要求するため、サーバ306は業務用印刷の値wpnを正確に把握できる。そのため、画像処理装置301が印刷した業務用と業務外を合算した値をapnとすると、「apn-wpn=業務外印刷のカウント」と算出できる。そのため、画像処理装置301上で業務用と業務外の印刷を分けてカウントすることは必須ではない。
【0048】
以上のように、第1実施形態の印刷装置としての画像処理装置301は、ボタン405の操作といった簡単な操作により印刷ジョブの課金方法を判別し、印刷ジョブの課金方法が「業務」の場合には、サーバ306と通信してサーバ306による管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行う。一方、印刷ジョブの課金方法が「業務外」の場合には、サーバ306と通信することなく、すなわちサーバ306による管理によらず、前記印刷ジョブの印刷を行う。そして、その後、業務外の印刷の枚数に基づく情報をサーバ306に通知する。よって、定額サービス等のサービスを契約している印刷装置において、印刷剤のカートリッジ交換を伴わない方法で、該サービスを利用した印刷と、該サービスを利用しない印刷とを容易に使い分けることができる。これにより、業務用と業務外の印刷を容易に使い分けることができ、定額サービス等を管理するサーバにおいて業務用と業務外の印刷のそれぞれの印刷枚数を管理することが可能となる。この結果、業務外の印刷のコストを社員個人に負担させることも可能となる。また、従来のようなカートリッジの交換を行う必要がないため、例えば補充用のインク等を充てんする方式の印刷装置のように、カートリッジ交換式の印刷装置でなくても適用可能であり、また、ユーザ負担も軽減することが可能となる。
【0049】
〔第2実施形態〕
上述した第1実施形態では業務用と業務外の印刷を使い分けるためのユーザインタフェースを操作パネルとしたが、このようなボタンを操作パネルに追加することにより画像処理装置の製造コストが上がってしまう可能性がある。また、画像処理装置をユーザの近くに設置しない場合は、操作パネル以外で指示できる方が、ユーザにとって利便性が高くなる可能性がある。
【0050】
なお、画像処理装置301の消耗品はインク等の記録剤だけでなく、印刷用紙がある。定額サービスで印刷用紙を配送する場合、業務外の印刷で使う用紙は個人購入したものにすることが望ましい。
このとき、複数の用紙カセットを備えた画像処理装置301の或るカセットに業務用の用紙をセットし、他のカセットに業務外の用紙をセットし、ユーザが印刷時に指定したカセットに応じて画像処理装置が業務用印刷かどうかを判断することで、望ましい挙動を実現できる。以下、この構成を第2実施形態として説明する。
【0051】
図11(a)は、第2実施形態における画像処理装置のソフトウェア構成を例示する図であり、図5と同一のものには同一の符号を付してある。
画像処理装置301は、用紙カセットA601と用紙カセットB602を備える。以降では、用紙カセットAには業務用の用紙をセットし、用紙カセットBには業務外用の用紙をセットした例で説明する。
【0052】
既存の一般的なプリンタドライバで、印刷に用いる用紙の設定は可能である。ユーザは印刷時に、業務用の印刷なら用紙カセットA601を、業務外の印刷なら用紙カセットB602を指定する。これにより、用紙カセットA601又は用紙カセットB602が指定された印刷ジョブが画像処理装置301に送信される。
画像処理装置301は、このような印刷ジョブを受信すると(図6のS1101)、S1102の課金方法確認処理として、図7(b)の処理を実行する。
【0053】
図7(b)は、第2実施形態に係る課金方法確認処理の詳細を説明フローチャートである。
【0054】
まずS1410において、画像処理装置301のジョブ判別部304は、受信した印刷ジョブで指定されている給紙元が業務用の給紙元である用紙カセットAであるかを確認する。ここで、給紙元が業務用の給紙元である用紙カセットAである場合(S1410でYesの場合)、ジョブ判別部304は、「課金方法が業務」であると判定する(S1411)。
【0055】
一方、給紙元が業務外の給紙元である用紙カセットBである場合(S1410でNoの場合)、ジョブ判別部304は、「課金方法が業務外」であると判定する(S1412)。
上記S1411又はS1412の処理の後、ジョブ判別部304は、本フローチャートの処理を終了する。
【0056】
以上、第2実施形態によれば、ユーザが指定した用紙カセットに応じて、定額サービス等のサービスを利用した印刷(業務印刷)と、該サービスを利用しない印刷(業務外の印刷)とを容易に使い分けることができる。この方法は、従来のようなカートリッジの交換を行う必要がないため、カートリッジ交換式の印刷装置でなくても適用可能であり、また、ユーザ負担も軽減することが可能となる。
【0057】
〔第3実施形態〕
上述した第2実施形態では、ユーザが指定した用紙カセットを参照して業務用が業務外かを判断した。ここで、業務用印刷を指示するボタン405の押下状態を参照して用紙カセットA601と用紙カセットB602を画像処理装置が使い分ければ、ユーザは用紙カセットを設定する手間を省略できる。以下、その方法を第3実施形態として説明する。
【0058】
図12は、第3実施形態における印刷処理の流れを例示するフローチャートである。なお、ステップS501、S502,S503は、それぞれ図6のステップS1101、S1102、S1103と同様である。
本実施形態では、S503において課金方法が業務でないと判断した場合(S1103でNoの場合)、画像処理装置301は、業務外の用紙が収容されている用紙カセットB602から給紙を行い(S504)、図6のS1105と同様に印刷を実行する(S505)。
【0059】
また、ステップS506~S510は、それぞれ図6のステップS1106~S1110と同様である。
本実施形態では、画像処理装置301は、S509でサーバ306から送信された「印刷許可」の応答を受信した場合、業務用の用紙が収容されている用紙カセットA601から給紙を行い(S511)、印刷を実行する(S505)。
【0060】
以上、第3実施形態によれば、定額サービス等のサービスを利用しない印刷(業務外の印刷)の用紙コストを含めたコストを、社員個人に負担させることができる。なお、図12に示した処理はボタン405の押下状態以外にも適用できるため、後述する第4実施形態以降でも適用できる。
【0061】
〔第4実施形態〕
業務用と業務外の印刷を画像処理装置301が判断する情報として、第1実施形態では操作パネルのボタンの押下状態、第2実施形態ではユーザが指定した印刷設定の用紙カセットとした。このように、上記実施形態では、印刷のたびにユーザが設定する構成であった。本実施形態では、一度設定した後は、業務用と業務外の印刷を画像処理装置301が自動で判別することにより、ユーザの負担を軽減し、より簡単に業務用と業務外の印刷を切り替え可能にする構成について説明する。
【0062】
在宅勤務においては、会社が貸与したノートPC等を自宅に持ち帰って、業務専用として使うことが想定される。すなわち、業務用の印刷を行う場合は、上記貸与されたPCを使用することが想定される。一方、業務外の印刷を行う場合は、ユーザは所有している私物のPCを使用することが想定される。このような環境では、画像処理装置に接続するデバイスが、業務用と業務外に分類できる。
【0063】
以下、画像処理装置301が接続してきた機器に応じて、業務用と業務外の印刷を使い分ける方法について説明する。
図11(b)は、第4実施形態に係る画像処理装置と接続するPC601の構成を説明する図である。なお、PC601のハードウェア構成は、図3に示したサーバ306のハードウェア構成と同様とする。
PC601は、画像処理装置と通信するときのアドレスを保持するアドレス保持部602を備える。また、PC601は、画像処理装置に印刷データを送信するためのプリンタドライバであるドライバ603を備える。アドレスの実体は、自宅LANのIPアドレスでよいが、画像処理装置301が識別できるIPアドレス相当の情報でもよい。例えば、MACアドレスでもよいし、PC名でもよい。また、業務用のPCと画像処理装置301をUSBで接続しておき、業務外の利用は無線接続するなら、アドレスは通信インタフェースとしてもよい。この場合、USBインタフェース経由のジョブならば業務用、無線インタフェース経由のジョブならば業務外と判断できる。ユーザは、操作部206等から行う画像処理装置301の設定において、業務用の印刷を行うPC(以下「業務用マシン」ともいう)のアドレス(あるいはインタフェース)を、画像処理装置301に登録する。なお、画像処理装置301とPCやスマートフォン等の情報処理装置を接続して、該情報処理装置から、上述の業務用マシンのアドレスの登録を行ってもよい。この業務用マシンのアドレスは、画像処理装置301のROM201に格納されるものとする。本実施形態の画像処理装置301のジョブ判断部は、このアドレスを用いて、業務用の印刷と業務外の印刷の判断を行う。
【0064】
第4実施形態の画像処理装置301は、PC601から印刷ジョブを受信すると(図6のS1101又は図12のS501)、課金方法確認処理(S1102又はS502)として、図7(c)の処理を実行する。
図7(c)は、第4実施形態に係る課金方法確認処理の詳細を説明フローチャートである。
【0065】
まずS1407において、画像処理装置301のジョブ判別部304は、受信した印刷データの送信元が業務用マシンのアドレスであるか確認する。ここで、業務用マシンのアドレスである場合(S1407でYesの場合)、ジョブ判別部304は、「課金方法が業務」であると判定する(S1408)。
【0066】
一方、受信した印刷データの送信元が業務用マシンでない場合(S1407でNoの場合)、ジョブ判別部304は、「課金方法が業務外」であると判定する(S1409)。
上記S1408又はS1409の処理の後、ジョブ判別部304は、本フローチャートの処理を終了する。
【0067】
以上、第4実施形態によれば、ユーザが印刷に利用した機器(デバイス)のアドレス等に応じて、定額サービス等のサービスを利用した印刷(業務印刷)と、該サービスを利用しない印刷(業務外の印刷)とを容易に使い分けることができる。この方法は、従来のようなカートリッジの交換を行う必要がないため、カートリッジ交換式の印刷装置でなくても適用可能であり、また、ユーザ負担も軽減することが可能となる。
【0068】
〔第5実施形態〕
上記第4実施形態では画像処理装置に接続するデバイスが複数あり、業務用と業務外に分類できる環境が前提の構成であった。なお、ユーザが私物のPC1台だけで、業務用と業務外の両方の印刷を行う環境も想定される。この場合、ユーザがPCに業務用ドライバと一般のドライバの2種のドライバをインストールし、画像処理装置301は受信したジョブが業務用ドライバからのものか一般のドライバのものかを判断すれば、業務用と業務外の印刷を使い分けることができる。以下、この構成を第5実施形態として説明する。
【0069】
図11(c)は、第5実施形態に係る画像処理装置と接続するPC601の構成を説明する図である。
図11(c)に示すように、PC601は、画像処理装置301に対応するプリンタドライバとして、業務用ドライバ604と、一般のドライバ603を備える。業務用ドライバ604は、印刷ジョブに業務用印刷を示す情報を追加して、画像処理装置301に送信する機能をもつ。なお、一般のドライバ603から送信される印刷ジョブには、上記業務用印刷を示す情報は含まれないものとする。
【0070】
図13は、ユーザがPC601を用いて印刷する場合のドライバ選択画面の一例を示す図である。
プリンタ選択肢701は、業務用ドライバ604をPC601にインストールした結果として生成されるプリンタ選択肢である。プリンタ選択肢702は、一般のドライバ603をインストールした結果として生成されるプリンタ選択肢である。このように、ユーザにとっては業務用と業務外の2台のプリンタ(画像処理装置)があるようにみえる。
【0071】
なお、業務用ドライバ604と、一般のドライバ603をそれぞれインストールせずに、一つのドライバ604だけで業務用の印刷か、業務外の印刷かを設定できるようにしてもよい。この場合、このドライバ604は、業務用の印刷が設定された場合には印刷ジョブに業務用印刷を示す情報を追加し、業務外の印刷が設定された場合には印刷ジョブに業務用印刷を示す情報を追加しないように動作するものとする。以下、このドライバ604の設定画面について説明する。
【0072】
図14(a)は、業務用印刷かどうかを設定できるようにしたドライバ604の設定画面の一例を示す図である。
図14(a)に示すように、この設定画面には、業務印刷を指定する入力欄801と、業務外印刷を指定する入力欄802が設けられている。
業務印刷を指定する入力欄801を指定した場合のみ、ドライバ604は、印刷ジョブに業務用印刷を示す情報を追加する。
【0073】
第5実施形態の画像処理装置301は、PC601から印刷ジョブを受信すると(図6のS1101又は図12のS501)、課金方法確認処理(S1102又はS502)として、図7(d)の処理を実行する。
図7(d)は、第5実施形態に係る課金方法確認処理の詳細を説明フローチャートである。
【0074】
まずS1404において、画像処理装置301のジョブ判別部は、受信した印刷ジョブに業務用印刷を示す情報が含まれているか確認する。ここで、業務用印刷を示す情報が含まれている場合(S1404でYesの場合)、ジョブ判別部は、「課金方法が業務」であると判定する(S1405)。
【0075】
一方、受信した印刷ジョブに業務用印刷を示す情報が含まれていない場合(S1404でNoの場合)、ジョブ判別部は、「課金方法が業務外」であると判定する(S1406)。
上記S1405又はS1406の処理の後、ジョブ判別部は、本フローチャートの処理を終了する。
【0076】
なお、業務用ドライバ604をインストールしたデバイス(PC)と、一般のドライバ603をインストールしたデバイスをそれぞれ用意し、印刷を指示する際に使用するデバイスに応じて、業務用と業務外の印刷を使い分けするようにしてもよい。
【0077】
以上、第5実施形態によれば、ユーザが印刷に利用したプリンタドライバ(又はプリンタドライでの設定)に応じて、定額サービス等のサービスを利用した印刷(業務印刷)と、該サービスを利用しない印刷(業務外の印刷)とを容易に使い分けることができる。この方法は、従来のようなカートリッジの交換を行う必要がないため、カートリッジ交換式の印刷装置でなくても適用可能であり、また、ユーザ負担も軽減することが可能となる。
【0078】
〔第6実施形態〕
上述した第4実施形態と第5実施形態では、PCから画像処理装置301に印刷ジョブを送信する場合について説明した。なお、画像処理装置301はスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末から接続して利用することもある。以下、モバイル端末から画像処理装置301を業務用と業務外で使い分ける方法を、第6実施形態として説明する。
【0079】
図11(d)は、第6実施形態に係る画像処理装置301と接続するモバイル端末の構成を例示する図である。なお、モバイル端末のハードウェア構成については、一般的なスマートフォンやタブレットなどのモバイル端末のハードウェア構成とし、ここでは記載を省略する。
モバイル端末605は、画像処理装置301に対応する印刷アプリケーションとして、印刷アプリ606を備える。ここで、印刷アプリ606の表示画面につて説明する。
【0080】
図15(a)は、ユーザが印刷アプリ606の印刷アプリ606を用いて印刷する場合の印刷アプリ606の表示画面の一例を示す図である。
印刷アプリ606は、印刷目的を入力する入力欄901を備え、ユーザからの指示を受け付ける。印刷アプリ606は、入力欄901の印刷目的に「業務用」を入力した場合に、印刷ジョブに業務用印刷を示す情報を追加して画像処理装置301に送信する。一方、入力欄901の印刷目的に「業務用」が入力されていない場合には、印刷アプリ606は、業務用印刷を示す情報のない印刷ジョブを画像処理装置301に送信する。
【0081】
第6実施形態の画像処理装置301は、モバイル端末605から印刷ジョブを受信すると(図6のS1101又は図12のS501)、課金方法確認処理(S1102又はS502)として、図7(d)の処理を実行する。図7(d)については第5実施形態で説明したため、ここでは説明を省略する。
【0082】
以上、第6実施形態によれば、ユーザが印刷に利用した印刷アプリでの設定に応じて、定額サービス等のサービスを利用した印刷(業務印刷)と、該サービスを利用しない印刷(業務外の印刷)とを容易に使い分けることができる。この方法は、従来のようなカートリッジの交換を行う必要がないため、カートリッジ交換式の印刷装置でなくても適用可能であり、また、ユーザ負担も軽減することが可能となる。
【0083】
〔第7実施形態〕
上記第1~6実施形態まででは、画像処理装置が、ユーザによる設定や操作内容を参照して業務用と業務外の判断を行う構成であった。この場合、ユーザが業務でない印刷を、業務として行ってしまうと、会社の経費が不適切な使われ方をしてしまう。そこで、業務の印刷のときは、印刷した文書名などをサーバに送信しておき、経費が適切に使われているかを確認できる仕組みが必要となる。具体的には、図6のS1106(又は図12のS506)でサーバ306に確認要求を行う際に、文書名なども併せて送信する。なお、文書名の代わりに又は併せて文書データや画像を送信してもよい。
【0084】
なお、第7実施形態では、業務の印刷のときに印刷する文書名などをサーバ306に送信し、この情報をサーバ306の記憶部13などで蓄積管理する。また、定額サービスの契約者は、Webブラウザ等からサーバ306にアクセスして、上記サーバ306が管理する業務の印刷の文書名などの情報を確認可能とする。これにより、ユーザが業務でない印刷を業務として行ってしまったとしても、これを後から会社側が検証しユーザに請求することも可能となる。よって、会社の経費が不適切な使われ方をしてしまうといった事態の発生を抑えることも可能となる。
【0085】
〔第8実施形態〕
上記第7実施形態では、ユーザが業務でない印刷を業務として行ったとしても、後からそれを検証できる仕組みを説明した。なお、ユーザが業務でない印刷を業務として処理することを抑制するためには、文書名などの情報がサーバに送信されることをユーザに明示することが有効と考えられる。以下、業務印刷では文書名などをサーバに送信することを明示する仕組を、第8実施形態として説明する。
【0086】
図14(b)は、第8実施形態に係るドライバの設定画面でユーザが業務印刷を指定する入力欄(図14(a)の入力欄801)を選択した場合に表示されるダイアログ画面の一例を示す図である。
図14(b)のように、業務印刷の場合には文書名などの印刷文書のデータがサーバに保存されることを明示することで、ユーザは業務印刷する文書を適切に選択することが見込まれる。
【0087】
図15(b)は、第8実施形態に係る印刷アプリの表示画面でユーザが入力欄901の印刷目的に「業務用」を入力した場合に、文書名などの印刷文書のデータがサーバに保存されることを明示するための表示の一例を示す図である。
表示項目902は、業務印刷のデータが送信されることを明示する表示である。
【0088】
以上、第8実施形態では、業務の印刷では印刷される文書名や印刷データなどの印刷内容に関する情報がサーバに送信されることをユーザに明示する。この結果、ユーザにより業務でない印刷が業務として処理してしまうことを抑制する効果が期待できる。
【0089】
〔第9実施形態〕
上記第1~8実施形態では、サーバ306で業務用と業務外の請求料金をプリント管理部310で図10のように管理しておき、社員は業務外の印刷料金を後から払う仕組みを説明した。なお、社員が業務外の印刷で料金を払うときには、コンビニエンスストアなどで画像処理装置の料金を払う体験と同じように、印刷前に支払う方法に慣れており、安心感が高まるものと思われる。以下、業務外の印刷時に、印刷前に支払いを行う方法を、第9実施形態として説明する。
【0090】
図16は、第9実施形態に係る情報処理システムのソフトウェア構成を例示する図である。なお、図5と同一のものには同一の符号を付してある。
画像処理装置301は、アプリ通信部1001を備える。
画像処理装置301と通信できるモバイル端末605では、アプリ通信部1001と通信する支払いアプリ1002が動作する。
支払いアプリ1002は、支払い管理サーバ1003の支払い管理部1004と通信する。
【0091】
なお、支払い管理サーバ1003はサーバ306にまとめてもよいが、本実施形態では支払い管理サーバ1003とサーバ306を分離した構成を説明する。これにより、例えばサーバ306がダウンした場合でも、支払いに対応することが可能となる。なお、支払い管理サーバ1003のハードウェア構成は、サーバ306のハードウェア構成と同様とする。
【0092】
第9実施形態の画像処理装置301は、課金方法が業務でない場合(S1103でNoの場合)、業務外の処理(S1104)として、図17の処理を開始する。
図17は、第9実施形態に係る業務外の処理の詳細を説明フローチャートである。このフローチャートにおける画像処理装置301の処理は、画像処理装置301のCPU203がROM201等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。また、支払いアプリ1002の処理は、モバイル端末605の図示しないCPUが記憶部に格納された支払いアプリ1002として機能するプログラムを読み出して実行することにより行われる。また、支払い管理サーバ1003の処理は、支払い管理サーバ1003の図示しないCPUが記憶部に格納された支払い管理部1004として機能するプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0093】
まずS1601において、画像処理装置301は、支払いアプリ1002に支払い依頼を送信する。この依頼には、すくなくとも利用料金の情報が含まれるものとする。
支払いアプリ1002は、画像処理装置301から送信された支払い依頼を受信すると、支払い操作画面を表示する(S1602)。ここで、支払い画面について説明する。
【0094】
図18(a)は、第9実施形態における支払い操作画面の一例を示す図である。
支払い操作画面には、上記S1601で画像処理装置301が送信した支払い依頼データに基づく、利用料金1703が表示されている。また、支払いのための情報としてクレジットカード情報1702が表示されている。また、支払いと印刷を実行する実行ボタン1701が表示されている。
【0095】
以下、図17のフローチャートの説明に戻る。
上記S1602で表示された支払い操作画面において、ユーザが実行ボタン1701を押下すると、支払いアプリ1002は、支払い管理サーバ1003と通信を行う(S1603a、S1603b)。この通信では、支払いアプリ1002から、支払い操作画面に表示された情報(利用料金1703やクレジットカード情報1702など)に基づくリクエスト(支払いのリクエスト)が通知される。支払い管理サーバ1003は、この支払リクエストに応じて支払い処理を行う。支払い処理が完了した場合、支払い管理サーバ1003は、支払い完了を示す情報を、支払いアプリ1002に返信し、上述の通信を終了する。なお、支払い処理に失敗した場合、支払い管理サーバ1003は、支払い処理に失敗したことを示す情報を、支払いアプリ1002に返信し、上述の通信を終了する。
【0096】
次にS1604において、支払いアプリ1002は、支払い処理を完了したかを確認する。支払い処理が完了したことが確認できた場合(S1604でYesの場合)、支払いアプリ1002は、画像処理装置301に、支払いが完了した旨の応答(又は印刷を許可する応答でもよい)を返信する(ステップS1605)。
画像処理装置301は、支払いアプリ1002から支払い完了の返信を受信すると、印刷を実行する(S1606)。
【0097】
一方、例えば支払い処理がエラーとなるなどで支払い処理が完了しなかった場合(S1604でNoの場合)、支払いアプリ1002は、本フローチャートの処理を終了する。なお、この際、画像処理装置301に支払いに失敗した旨の返信を行ってもよい。
【0098】
以上、第9実施形態では、定額サービス等のサービスを利用しない印刷(業務外の印刷)の印刷実行前に支払いを行うことが可能となる。さらに、業務外の印刷時には画像処理装置301がサーバ306と通信しないことにより、例えばサーバ306がダウンした場合でも、支払いに対応し業務外の印刷を行うことが可能となる。これにより、使い勝手の向上が期待できる。
【0099】
〔第10実施形態〕
上述した第9実施形態では、支払い管理サーバ1003を用いて業務外の印刷の支払いを行う構成について説明した。この構成は、サーバ306が故障でダウンしてしまった場合などに、暫定で、業務印刷を実行する方法に応用できる。以下、画像処理装置301がサーバ306と通信できない場合に業務印刷を実行するための構成について、第10実施形態として説明する。
【0100】
ユーザは、業務印刷を行うため、例えば、画像処理装置301のボタン405がON状態(すなわち押された状態)であることを確認し、例えばモバイル端末605の印刷アプリから、画像処理装置301に印刷ジョブを送信したとする。この際、サーバ306のダウン等により、画像処理装置301がサーバ306と通信できず業務用の印刷を行えなかったとする。このような場合、本実施形態では、ユーザは、画像処理装置301のボタン405をOFF状態(すなわち押された状態でない)に切り替え、モバイル端末605の印刷アプリから、画像処理装置301に印刷ジョブを送信する。この印刷ジョブを受信した画像処理装置301は、該印刷ジョブに対して業務外の処理(S1104)を行うことになる。以下、第10実施形態に係る業務外の処理について説明する。なお、ここでは、ボタン405により業務印刷を指定する方法を一例として用いたが、上述した各実施形態に示した他の方法で業務印刷を指定する場合にも同様に適用可能である。
【0101】
図19は、第10実施形態に係る業務外の処理の詳細を説明フローチャートである。このフローチャートにおける画像処理装置301の処理は、画像処理装置301のCPU203がROM201等に格納されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。また、支払いアプリ1002の処理は、モバイル端末605の図示しないCPUが記憶部に格納された支払いアプリ1002として機能するプログラムを読み出して実行することにより行われる。また、支払い管理サーバ1003の処理は、支払い管理サーバ1003の図示しないCPUが記憶部に格納された支払い管理部1004として機能するプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0102】
ステップS1801、S1802は、図17のステップS1601,S1602と同様である。ただし、S1801の依頼には、少なくとも利用料金と印刷枚数の情報が含まれるものとする。また、S1802において、支払いアプリ1002は、図18(b)のような支払い画面を表示するものとする。
図18(b)、図18(c)は、第10実施形態における支払い操作画面の一例を示す図であり、図18(a)と同一のものには同一の符号を付してある。
【0103】
図18(b)に示す第10実施形態の支払い操作画面には、業務印刷であることを選択する入力欄1704が表示される。ユーザが入力欄1704を選択する(チェックを付ける)ことで、この印刷ジョブは業務印刷として処理される。
入力欄1704が選択されると、支払い操作画面は、図18(c)のように更新される。利用料金1703は定額プランとなり、個人による支払ではないためクレジットカード情報1702は非表示になる。そのかわり、1704のように、業務印刷が指定されていること、及び、その印刷枚数の情報が表示さる。なお、S1801の依頼に印刷枚数の情報が含まれるものとしたが、入力欄1704が選択された際に、支払いアプリ1002が画像処理装置301と通信して、印刷枚数の情報を取得する構成でもよい。
【0104】
以下、図19のフローチャートの説明に戻る。
図18(c)のような支払い操作画面において、ユーザが実行ボタン1701を押下すると、支払いアプリ1002は、支払い管理サーバ1003と通信を行う(S1803a、S1803b)。この通信では、支払いアプリ1002から、支払い操作画面に表示された情報(業務印刷の指定、印刷枚数)及び前記印刷装置の識別情報が通知される。この際、支払いアプリ1002は、支払いのリクエストは行わない。支払い管理サーバ1003は、この業務印刷の指定と印刷枚数の情報を受信した場合、(支払いリクエストではないため、)すぐに支払い完了を示す情報を、支払いアプリ1002に返信し、上述の通信を終了する。なお、支払い操作画面で業務印刷の指定がなされなかった場合については、第9実施形態と同様であるため、説明を省略する。
また、ステップS1806~S1808の処理は、図17のステップS1604~S1606と同様であるため、説明を省略する。
【0105】
なお、支払い管理サーバ1003は、上述の通信(S1803b)において、業務印刷の指定と印刷枚数の情報及び前記印刷装置の識別情報を受信した場合(S1804でYesの場合)、前記印刷装置に対応する業務印刷のカウントを更新する(S1805)。業務印刷のカウントはサーバ306のプリント管理部310で管理されるものであり、この時点でサーバ306との通信ができない状態の場合には、支払い管理サーバ1003は、S1805の処理を非同期で実行することになる。具体的には、支払い管理サーバ1003は、サーバ306が復旧して通信可能となってから、S1805の処理(業務印刷のカウントを更新する)を実行する。
一方、上述の通信(S1803b)において、業務印刷の指定と印刷枚数の情報を受信していない場合(S1804でNoの場合)、支払い管理サーバ1003は、本フローチャートの処理を終了する。
【0106】
以上、第10実施形態では、定額サービス等のサービスを管理するサーバ306が故障でダウンしてしまった場合などのように、画像処理装置301がサーバ306と通信できないときでも、該サービスを利用した印刷(業務印刷)を実行することが可能となる。これにより、さらなる使い勝手の向上が期待できる。
【0107】
以上各実施形態によれば、定額サービス等のサービスを契約している印刷装置において、印刷剤のカートリッジ交換を伴わない方法で、該サービスを利用した印刷と、該サービスを利用しない印刷とを容易に使い分けることができる。これにより、業務用と業務外の印刷を容易に使い分けることができ、定額サービス等を管理するサーバにおいて業務用と業務外の印刷のそれぞれの印刷枚数を管理することが可能となる。この結果、業務外の印刷のコストを社員個人に負担させることも可能となる。また各実施形態では、従来のような印刷剤のカートリッジの交換を行う必要がないため、カートリッジ交換方式の装置でなくても適用することができる。
【0108】
なお、上述した各種データの構成及びその内容はこれに限定されるものではなく、用途や目的に応じて、様々な構成や内容で構成されることは言うまでもない。
以上、一実施形態について示したが、本発明は、例えば、システム、装置、方法、プログラムもしくは記憶媒体等としての実施態様をとることが可能である。具体的には、複数の機器から構成されるシステムに適用しても良いし、また、一つの機器からなる装置に適用しても良い。
また、上記各実施形態を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0109】
(その他の実施形態)
本発明は、上述の実施形態の1以上の機能を実現するプログラムを、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給し、そのシステム又は装置のコンピュータにおける1つ以上のプロセッサーがプログラムを読出し実行する処理でも実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
また、本発明は、複数の機器から構成されるシステムに適用しても、1つの機器からなる装置に適用してもよい。
本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づき種々の変形(各実施形態の有機的な組合せを含む)が可能であり、それらを本発明の範囲から除外するものではない。即ち、上述した各実施形態及びその変形例を組み合わせた構成も全て本発明に含まれるものである。
【0110】
本実施形態の開示は、以下の構成、方法およびプログラムを含む。
(構成1)
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置であって、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷装置に設けられた所定のボタンの状態に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断手段と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する制御手段と、
前記第2課金方法に対応する印刷ジョブを印刷した印刷枚数を前記サーバに通知する通知手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
(構成2)
前記ボタンの状態に応じて発光する発光手段を設けたことを特徴とする構成1に記載の印刷装置。
(構成3)
用紙を収容する複数の収容手段を有し、
前記制御手段は、前記印刷ジョブの課金方法が、前記第1課金方法である場合には、前記複数の収容手段のうち特定の収容手段から給紙して前記印刷ジョブを実行し、前記第2課金方法である場合には、前記特定の収容手段とは異なる収容手段から給紙して前記印刷ジョブを実行するように制御することを特徴とする構成1又は2に記載の印刷装置。
(構成4)
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置であって、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷ジョブの情報に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断手段と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する制御手段と、
前記第2課金方法に対応する印刷ジョブを印刷した印刷枚数を前記サーバに通知する通知手段と、
を有することを特徴とする印刷装置。
(構成5)
用紙を収容する複数の収容手段を有し、
前記判断手段は、前記印刷ジョブに設定されている給紙元が、前記複数の収容手段のうちの特定の収容手段である場合には前記第1課金方法と判断し、前記特定の収容手段でない場合には前記第2課金方法と判断することを特徴とする構成4に記載の印刷装置。
(構成6)
前記第1課金方法に対応する印刷ジョブの送信元のアドレスを設定しておく設定手段と、を有し、
前記判断手段は、前記印刷ジョブの送信元のアドレスが、前記設定されたアドレスである場合に前記第1課金方法と判断し、前記設定されたアドレスでない場合に前記第2課金方法と判断することを特徴とする構成4に記載の印刷装置。
(構成7)
前記判断手段は、前記印刷ジョブに、特定の情報が含まれている場合に前記第1課金方法と判断し、前記特定の情報が含まれていない場合に前記第2課金方法と判断することを特徴とする構成4に記載の印刷装置。
(構成8)
前記特定の情報は、前記サービスに対応するプリンタドライバにより生成された印刷ジョブに含まれる情報であることを特徴とする構成7に記載の印刷装置。
(構成9)
前記特定の情報は、前記前記第1課金方法に対応する印刷を行うための印刷設定がされたプリンタドライバ又は印刷アプリケーションにより生成された印刷ジョブに含まれる情報であることを特徴とする構成7に記載の印刷装置。
(構成10)
前記制御手段は、前記印刷ジョブの課金方法が、前記第1課金方法である場合には、さらに、前記印刷ジョブの文書名又は印刷データを、前記サーバに送信することを特徴とする構成1~9のいずれかに記載の印刷装置。
(構成11)
前記制御手段は、前記印刷ジョブの文書名又は印刷データを前記サーバに送信する場合には、その旨をユーザに明示することを特徴とする構成10に記載の印刷装置。
(構成12)
前記制御手段は、
前記印刷ジョブの課金方法が前記第2課金方法である場合には、前記印刷装置と通信可能な情報処理装置で動作する所定の支払いアプリケーションに、前記印刷ジョブに対応する印刷料金を通知し、
該支払いアプリケーションから前記印刷料金の支払いが完了した場合に返送される応答を受信したことに応じて、前記印刷ジョブの印刷を行う、
ことを特徴とする構成1~11のいずれかに記載の印刷装置。
(構成13)
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置と、前記印刷装置と通信可能な情報処理装置で動作する支払いアプリケーションと、を有するシステムであって、
前記印刷装置は、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断手段と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記支払いアプリケーションに前記印刷ジョブに対応する印刷料金と前記印刷ジョブの印刷枚数を通知し、該支払いアプリケーションから前記印刷料金の支払いが完了した場合に返送される応答を受信したことに応じて、前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する第1制御手段と、を有し、
前記支払いアプリケーションは、
前記印刷装置からの通知に応じて、前記印刷ジョブに対応する印刷料金を提示し、第1の印刷実行の指示、又は、前記印刷ジョブの課金方法を前記第1課金方法に指定して印刷を指示する第2の印刷実行の指示の入力を受け付ける入力手段と、
前記第1の印刷実行の指示を受け付けた場合には、前記印刷料金の支払いが完了したことに応じて前記印刷ジョブの印刷を許可する応答を前記印刷装置に返信し、前記第2の印刷実行の指示を受け付けた場合には、前記印刷料金の支払いを行うことなく所定の処理を行ったことに応じて前記応答を前記印刷装置に返信するように制御する第2制御手段と、を有し、
前記所定の処理は、前記第1課金方法に対応する印刷枚数を前記サーバに通知するサーバに対して、前記印刷ジョブの課金方法として前記第1課金方法が指定されていること、及び、前記印刷ジョブの印刷枚数を、通知する処理である、ことを特徴とするシステム。
(構成14)
前記判断手段は、前記印刷装置に設けられた所定のボタンの状態に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断することを特徴とする構成13に記載のシステム。
(構成15)
前記判断手段は、前記印刷ジョブの情報に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断することを特徴とする構成13に記載のシステム。
(方法1)
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置の制御方法であって、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷装置に設けられた所定のボタンの状態に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断工程と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する制御工程と、
前記第2課金方法に対応する印刷ジョブを印刷した印刷枚数を前記サーバに通知する通知工程と、
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
(方法2)
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置の制御方法であって、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷ジョブの情報に基づいて前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断工程と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記サーバによる管理によらず前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する制御工程と、
前記第2課金方法に対応する印刷ジョブを印刷した印刷枚数を前記サーバに通知する通知工程と、
を有することを特徴とする印刷装置の制御方法。
(方法3)
契約に基づき印刷枚数に応じた課金を行うサービスを管理するサーバと通信を行う印刷装置と、前記印刷装置と通信可能な情報処理装置で動作する支払いアプリケーションと、を有するシステムの制御方法であって、
前記印刷装置により実行される、
印刷ジョブを受信した場合に、前記印刷ジョブの課金方法を判断する判断工程と、
前記印刷ジョブの課金方法が、第1課金方法である場合には、前記サーバによる管理のもとで前記印刷ジョブの印刷を行い、第2課金方法である場合には、前記支払いアプリケーションに前記印刷ジョブに対応する印刷料金と前記印刷ジョブの印刷枚数を通知し、該支払いアプリケーションから前記印刷料金の支払いが完了した場合に返送される応答を受信したことに応じて、前記印刷ジョブの印刷を行うように制御する第1制御工程と、を有し、
前記支払いアプリケーションにより実行される、
前記印刷装置からの通知に応じて、前記印刷ジョブに対応する印刷料金を提示し、第1の印刷実行の指示、又は、前記印刷ジョブの課金方法を前記第1課金方法に指定して印刷を指示する第2の印刷実行の指示の入力を受け付ける入力工程と、
前記第1の印刷実行の指示を受け付けた場合には、前記印刷料金の支払いが完了したことに応じて前記印刷ジョブの印刷を許可する応答を前記印刷装置に返信し、前記第2の印刷実行の指示を受け付けた場合には、前記印刷料金の支払いを行うことなく所定の処理を行ったことに応じて前記応答を前記印刷装置に返信するように制御する第2制御工程と、を有し、
前記所定の処理は、前記第1課金方法に対応する印刷枚数を前記サーバに通知するサーバに対して、前記印刷ジョブの課金方法として前記第1課金方法が指定されていること、及び、前記印刷ジョブの印刷枚数を、通知する処理である、ことを特徴とするシステムの制御方法。
(プログラム1)
コンピュータに、方法1に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
(プログラム2)
コンピュータに、方法2に記載の制御方法を実行させるためのプログラム。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7A
図7B
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14
図15
図16
図17
図18
図19