(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176050
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094256
(22)【出願日】2023-06-07
(71)【出願人】
【識別番号】519277520
【氏名又は名称】株式会社リビングロボット
(74)【代理人】
【識別番号】100205659
【弁理士】
【氏名又は名称】齋藤 拓也
(74)【代理人】
【識別番号】100154748
【弁理士】
【氏名又は名称】菅沼 和弘
(72)【発明者】
【氏名】川内 康裕
(72)【発明者】
【氏名】内山 昭彦
(72)【発明者】
【氏名】井上 貴裕
(72)【発明者】
【氏名】中村 珠幾
(72)【発明者】
【氏名】近藤 芙美子
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 雅愉
(72)【発明者】
【氏名】▲徳▼永 浩二
【テーマコード(参考)】
5L049
5L050
【Fターム(参考)】
5L049CC11
5L050CC11
(57)【要約】
【課題】ロボットのハードウェアと、それに憑依するロボット人格とを関連付けて管理すること。
【解決手段】ハードウェア関連情報取得部51は、ロボット3を構成するハードウェアに関するハードウェア関連情報を、ハードウェア関連情報提供デバイス2から取得して、ハードウェア関連情報DB61に格納する。ロボット人格設定部52は、ハードウェア関連情報をハードウェア関連情報DB61から抽出して、当該ハードウェア関連情報に基づいてロボット3のロボ格を設定する。ロボット人格設定部52は、ロボット3のハードウェアと、それに憑依するロボ格(設定したロボット3のロボ格)とを関連付けた情報を、ロボット人格情報としてロボット人格情報DB62に格納して管理する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定のロボットを構成するハードウェアに関するハードウェア関連情報を取得するハードウェア関連情報取得手段と、
前記ハードウェア関連情報に基づいて、前記所定のロボットのロボット人格を設定するロボット人格設定手段と、
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記ロボット人格設定手段は、
前記ハードウェア関連情報取得手段が複数の前記ハードウェア関連情報を取得したことに応じて、当該複数のハードウェア関連情報の組み合わせに基づいて、前記ロボット人格を設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記所定のロボットのユーザを特定するユーザ特定情報を取得するユーザ特定情報取得手段をさらに備え、
前記ロボット人格設定手段は、取得された前記ユーザ特定情報もさらに参照して前記ロボット人格を設定する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記所定のロボットの前記ユーザにかかる、ユーザ性格情報及びユーザ行動履歴情報のうち少なくとも一方を取得するユーザ性格・行動履歴情報取得手段をさらに備え、
前記ロボット人格設定手段は、前記ユーザ性格情報及び前記ユーザ行動履歴情報のうち前記ユーザ性格・行動履歴情報取得手段により取得された情報もさらに参照して、前記ロボット人格を設定する、
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記情報処理装置は、前記所定のロボットが備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記情報処理装置は、複数の前記所定のロボットと通信ネットワークにより接続可能なサーバが備える、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置が実行する情報処理方法において、
所定のロボットを構成するハードウェアに関するハードウェア関連情報を取得するハードウェア関連情報取得ステップと、
前記ハードウェア関連情報に基づいて、前記所定のロボットのロボット人格を設定するロボット人格設定ステップと、
を含む情報処理方法。
【請求項8】
コンピュータに、
所定のロボットを構成するハードウェアに関するハードウェア関連情報を取得するハードウェア関連情報取得ステップと、
前記ハードウェア関連情報に基づいて、前記所定のロボットのロボット人格を設定するロボット人格設定ステップと、
を含む制御処理を実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、サーバで複数のロボットについてのロボット人格を管理する技術が存在する(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、近年、ロボットのハードウェアと、それに憑依するロボット人格とを関連付けて管理することが要求されているが、上述の特許文献1を含む従来技術のみでは、当該要求に応えることができない状況である。
【0005】
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、ロボットのハードウェアと、それに憑依するロボット人格とを関連付けて管理することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するため、本発明の一態様の情報処理装置は、
所定のロボットを構成するハードウェアに関するハードウェア関連情報を取得するハードウェア関連情報取得手段と、
前記ハードウェア関連情報に基づいて、前記所定のロボットのロボット人格を設定するロボット人格設定手段と、
を備える。
【0007】
本発明の一態様の情報処理方法及びプログラムの夫々は、上述の本発明の一態様の情報処理装置に対応する情報処理方法及びプログラムの夫々である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、ロボットのハードウェアと、それに憑依するロボット人格とを関連付けて管理することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明に係る情報処理装置の一実施形態のサーバを含む情報処理システムのシステム構成の一例を示す図である。
【
図2】
図1の情報処理システムのうちサーバのハードウェア構成の一例を示す図である。
【
図3】
図2に示したハードウェア構成を備えるサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照して、本発明に係る情報処理装置の一実施形態のサーバを含む情報処理システムについて説明する。
図1は、本発明に係る情報処理装置の一実施形態のサーバを含む情報処理システムを示す図である。
【0011】
図1の情報処理システムは、サーバ1と、ハードウェア関連情報提供デバイス2と、ロボット3と、ユーザ特定情報提供デバイス4とを含むように構成されている。
サーバ1、ハードウェア関連情報提供デバイス2、ロボット3、及びユーザ特定情報提供デバイス4は、インターネット等の所定のネットワークNを介して相互に通信可能に接続されている。
なお、ネットワークNは、その形態は特に限定されず、例えば、Bluetooth(登録商標)、Wi-Fi、LAN(Local Area Network)、インターネット等を採用することができる。
【0012】
サーバ1は、例えばシステム管理者(図示せず)により管理される情報処理装置である。サーバ1は、ハードウェア関連情報提供デバイス2及びユーザ特定情報提供デバイス4と適宜通信をしながら、ロボット3のハードウェアと、それに憑依するロボット人格(Robotic personality)(以下、「ロボ格」と呼ぶ)とを関連付けて管理するための各種処理を実行する。
【0013】
ここで、ロボット3の「ハードウェア」とは、ロボット3が実世界に存在する場合、例えば、スキン、筐体、フェイスパーツ等を意味する。また、ロボット3がメタバースに存在する場合、ロボット3の「ハードウェア」とは、当該メタバース上に構成した「バーチャルハードウェア」を意味する。「バーチャルハードウェア」とは、当該メタバースにおいて「型番管理」又は「シリアル管理」等により管理するものをいう。
【0014】
ハードウェア関連情報提供デバイス2は、例えば、RFIDリーダー、コードリーダ、カメラ、接触センサ、振動センサ、メタバース上の関連付け管理システム等から構成される。
ハードウェア関連情報提供デバイス2は、ロボット3を構成するハードウェアに関する情報を、ハードウェア関連情報として取得して、ネットワークNを介してサーバ1に提供する。具体的には例えば、スキンの識別子、筐体の識別子、フェイスパーツの識別子、筐体の回転・振動、メタバース上のバーチャルハードウェア識別子等が、ハードウェア関連情報としてハードウェア関連情報提供デバイス2からサーバ1に提供される。
【0015】
これにより、サーバ1は、ハードウェア関連情報に基づいて、ロボット3のロボ格を設定し、ロボット3のハードウェアと、それに憑依するロボ格とを関連付けて管理することができるようになる。例えばサーバ1は、フェイスパーツを付け替えたり、筐体を回転させたり振動させたりすることで、対応するロボ格を使い分けることができる。その結果として、ロボット3について外形から認識できるハードウェアの特徴とロボ格とが一致することで、ユーザUは、安心してロボット3と対話して愛着を醸成することができる。
【0016】
ここで、ハードウェア関連情報提供デバイス2は、1つに限定されず、複数存在する場合もある。換言すると、ハードウェア関連情報提供デバイス2からサーバ1に提供されるハードウェア関連情報は、1つに限定されず、複数の場合もある。
この場合、サーバ1は、複数のハードウェア関連情報の組み合わせによるロボット3のロボ格を生成することができる。即ち、サーバ1は、複数のハードウェア関連情報を取得したことに応じて、当該複数のハードウェア関連情報の組み合わせに基づいて、ロボット3のロボ格を設定することができる。
例えば、サーバ1は、特定のロボ格に夫々関連付けられた複数のハードウェア関連情報を取得した場合に、当該特定のロボ格を融合した(掛け合わせた)ものを、ロボット3のロボ格として設定することができる。これにより、ハードウェア関連情報の組み合わせの数だけ新たなロボ格を(あたかもDNAのように)掛け合わせて、ロボット3のロボ格として設定して管理することができる。
【0017】
ユーザ特定情報提供デバイス4は、例えば、カメラやユーザ端末等から構成され、ロボット3のユーザUを特定する情報を、ユーザ特定情報として取得して、ネットワークNを介してサーバ1に提供する。
これにより、サーバ1は、ハードウェア関連情報に加えてさらに、ユーザ特定情報も参照して、ロボット3のロボ格を設定することができる。
その結果、複数のロボット3の夫々のオーナたる複数のユーザU毎に異なるロボ格が管理されるようになる。例えば、(識別子は異なるが)同じ種類のハードウェアで構成される複数のロボット3が存在する場合であっても、特定のユーザUがオーナである特定のロボット3については、当該特定のユーザUとの間だけで育まれるロボ格を管理することができ、当該特定のロボット3に対する特定のユーザUの愛着を喚起する。具体的には例えば、同じハードウェアで構成される2台の第1のロボット3及び第2のロボット3が存在する場合であって、第1のロボット3のオーナたるユーザUは祖父であり、第2のロボット3のオーナたるユーザUは孫である場合、祖父がユーザUの第1ロボット3については孫のロボ格が設定される一方、孫がユーザUの第2のロボット3については祖父のロボ格が設定される。
このように、サーバ1は、ユーザ特定情報提供デバイス4から提供されるユーザ特定情報を取得することで、ロボット3のオーナたるユーザUとの関係性も考慮したロボ格を生成して管理することができる。
【0018】
さらに、ユーザ特定情報提供デバイス4は、ロボット3のユーザUにかかる、ユーザ性格情報及びユーザ行動履歴情報のうち少なくとも一方を取得して、ネットワークNを介してサーバ1に提供する。
これにより、サーバ1は、ハードウェア関連情報(及び必要に応じてユーザ特定情報)に加えてさらに、ユーザ性格情報及びユーザ行動履歴情報のうち少なくとも一方も参照して、ロボット3のロボ格を生成(設定)することができる。
このように、サーバ1は、ロボット3のロボ格として、ユーザ性格情報やユーザ行動履歴情報に応じて異なるものを設定したり、時間の経過により設定されるロボ格を変化させることができる。
即ち、サーバ1は、ユーザ特定情報提供デバイス4から提供されるユーザ性格情報及びユーザ行動履歴情報のうち少なくとも一方を取得することで、ユーザUの性格や行動履歴に応じて異なるロボ格を設定することが可能になる。
【0019】
次に、
図2を用いて上述した情報処理システムを構成するサーバ1のハードウェア構成の一例について説明する。
図2は、本発明の情報処理装置の一実施形態に係るサーバのハードウェア構成を示すブロック図である。
【0020】
サーバ1は、CPU(Central Processing Unit)11と、ROM(Read Only Memory)12と、RAM(Random Access Memory)13と、バス14と、入出力インターフェース15と、出力部16と、入力部17と、記憶部18と、通信部19と、ドライブ20とを備えている。
【0021】
CPU11は、ROM12に記録されているプログラム、又は、記憶部18からRAM13にロードされたプログラムに従って各種の処理を実行する。
RAM13には、CPU11が各種の処理を実行する上において必要なデータ等も適宜記憶される。
【0022】
CPU11、ROM12及びRAM13はバス14を介して相互に接続されている。このバス14にはまた、入出力インターフェース15も接続されている。入出力インターフェース15には、出力部16、入力部17、記憶部18、通信部19及びドライブ20が接続されている。
【0023】
出力部16は、液晶表示装置等のディスプレイやプリンタ、スピーカ等により構成され、種情報が出力される。
入力部17は、例えばキーボード、マウス等の入力デバイスにより構成され、各種情報が入力される。
記憶部18は、DRAM(Dynamic Random Access Memory)等で構成され、各種データを記憶する。
通信部19は、インターネットを含むネットワークNを介して他の装置(例えば
図1のハードウェア関連情報提供デバイス2、ロボット3、及びユーザ特定情報提供デバイス4等)との間で通信を行う。
【0024】
ドライブ20には、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリ等よりなる、リムーバブルメディア21が適宜装着される。ドライブ20によってリムーバブルメディア21から読み出されたプログラムは、必要に応じて記憶部18にインストールされる。
また、リムーバブルメディア21は、記憶部18に記憶されている各種データも、記憶部18と同様に記憶することができる。
【0025】
次に、
図3を参照して、
図2のハードウェア構成を有するサーバの機能的構成について説明する。
図3は、
図2のハードウェア構成を有するサーバの機能的構成の一例を示す機能ブロック図である。
【0026】
図3に示すように、サーバ1のCPU11においては、ハードウェア関連情報取得部51と、ロボット人格設定部52と、ユーザ特定情報取得部53と、ユーザ性格・行動履歴情報取得部54とが機能する。
サーバ1の記憶部18の一領域には、ハードウェア関連情報DB61と、ロボット人格情報DB62と、ユーザ特定情報DB63と、ユーザ性格・行動履歴情報DB64とが設けられている。
【0027】
ハードウェア関連情報取得部51は、ロボット3を構成するハードウェアに関するハードウェア関連情報を、ハードウェア関連情報提供デバイス2から取得して、ハードウェア関連情報DB61に格納する。
ロボット人格設定部52は、ハードウェア関連情報をハードウェア関連情報DB61から抽出して、当該ハードウェア関連情報に基づいてロボット3のロボ格を設定する。ロボット人格設定部52は、ロボット3のハードウェアと、それに憑依するロボ格(設定したロボット3のロボ格)とを関連付けた情報を、ロボット人格情報としてロボット人格情報DB62に格納して管理する。
【0028】
ここで、ハードウェア関連情報取得部51は、複数のハードウェア関連情報を取得することもできる。
この場合、ロボット人格設定部52は、複数のハードウェア関連情報の組み合わせによるロボット3のロボ格を設定することができる。即ち、ロボット人格設定部52は、複数のハードウェア関連情報を取得したことに応じて、当該複数のハードウェア関連情報の組み合わせに基づいて、ロボット3のロボ格を設定することができる。
【0029】
ユーザ特定情報取得部53は、ロボット3のユーザUを特定するユーザ特定情報を、ユーザ特定情報提供デバイス4から取得して、ユーザ特定情報DB63に格納する。
ロボット人格設定部52は、ユーザ特定情報をユーザ特定情報DB63から抽出することで、ハードウェア関連情報に加えてさらに、ユーザ特定情報も参照して、ロボット3のロボ格を設定することができる。
【0030】
ユーザ性格・行動履歴情報取得部54は、ロボット3のユーザUにかかる、ユーザ性格情報及びユーザ行動履歴情報のうち少なくとも一方を、ユーザ特定情報提供デバイス4から取得して、ユーザ性格・行動履歴情報DB64に格納する。
ロボット人格設定部52は、ユーザ性格情報及びユーザ行動履歴情報のうち少なくとも一方をユーザ性格・行動履歴情報DB64から抽出することで、ハードウェア関連情報(及び必要に応じてユーザ特定情報)に加えてさらに、ユーザ性格情報及びユーザ行動履歴情報のうち少なくとも一方も参照して、ロボット3のロボ格を設定することができる。
【0031】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
【0032】
例えば、
図3に示した機能ブロック図は、例示に過ぎず、特に限定されない。即ち、上述した一連の処理を全体として実行できる機能が
図1の情報処理システムに備えられていれば足り、この機能を実現するためにどのような機能ブロック及びデータベースを用いるのかは、特に
図3の例に限定されない。
【0033】
また、機能ブロック及びデータベースの存在場所も、
図3の例に限定されず、任意でよい。
また、1つの機能ブロック及びデータベースは、ハードウェア単体で構成してもよいし、ソフトウェア単体で構成してもよいし、それらの組み合わせで構成してもよい。
【0034】
例えば上述の実施形態では、ハードウェア関連情報取得部51乃至ユーザ性格・行動履歴情報取得部54は、いわゆるクラウド上のサーバ1に設けられていた。具体的には例えば、
図1や
図3にはロボット3は1台しか図示されていないが、実際には複数のロボット3が存在し、これら複数のロボット3の夫々とネットワーク3により可能なサーバ1に、ハードウェア関連情報取得部51乃至ユーザ性格・行動履歴情報取得部54が設けられていた。
この場合のサーバ1は、複数のロボット3の間でロボ格を夫々管理することができるので、例えば遠隔地に所在する異なるロボット3で共通のロボ格を設定することもできるようになる。
【0035】
しかしながら、ハードウェア関連情報取得部51乃至ユーザ性格・行動履歴情報取得部54の配置場所は、特にサーバ1に限定されず、例えば、ロボット3でもよい。
これにより、ロボット3がスタンドアロンの状態で機能を発揮することができるようになる。
【0036】
各機能ブロック及びデータベースの処理をソフトウェアにより実行させる場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータ等にネットワークや記録媒体からインストールされる。
コンピュータは、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータであってもよい。また、コンピュータは、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能なコンピュータ、例えばサーバの他、汎用のスマートフォンやパーソナルコンピュータであってもよい。
【0037】
このようなプログラムを含む記録媒体は、各ユーザにプログラムを提供するために装置本体とは別に配布される、リムーバブルメディアにより構成されるだけではなく、装置本体に予め組み込まれた状態で各ユーザに提供される記録媒体等で構成される。
【0038】
以上を換言すると、本発明が適用される情報処理装置は、次のような構成を有していれば足り、各種各様な実施の形態を取ることができる。
即ち、本発明の一態様の情報処理装置(例えば
図1及び
図3のサーバ1、又は
図1のロボット3自体)は、
所定のロボット(例えば
図1のロボット3)を構成するハードウェアに関するハードウェア関連情報を取得するハードウェア関連情報取得手段(例えば
図3のハードウェア関連情報取得部51)と、
前記ハードウェア関連情報に基づいて、前記所定のロボットのロボット人格を設定するロボット人格設定手段(例えば
図3のロボット人格設定部52)と、
を備えれば足りる。
【0039】
これにより、情報処理装置は、ハードウェア関連情報に基づいて、所定のロボットのロボット人格を設定し、所定のロボットのハードウェアと、それに憑依するロボット人格とを関連付けて管理することができるようになる。例えば情報処理装置は、フェイスパーツを付け替えたり、筐体を回転させたり振動させたりすることで、対応するロボット人格を使い分けることができる。その結果として、所定のロボットについて外形から認識できるハードウェアの特徴とロボット人格とが一致することで、ユーザは、安心して所定のロボットと対話して愛着を醸成することができる。
【0040】
ここで、前記ロボット人格設定手段は、
前記ハードウェア関連情報取得手段が複数の前記ハードウェア関連情報を取得したことに応じて、当該複数のハードウェア関連情報の組み合わせに基づいて、前記ロボット人格を設定する、
ようにすることができる。
【0041】
例えば、情報処理装置は、特定のロボット人格に夫々関連付けられた複数のハードウェア関連情報を取得した場合に、当該特定のロボット人格を融合した(掛け合わせた)ものを、所定のロボットのロボット人格として設定することができる。これにより、ハードウェア関連情報の組み合わせの数だけ新たなロボット人格(あたかもDNAのように)掛け合わせて、所定のロボットのロボット人格として生成して管理することができる。
【0042】
情報処理装置は、
前記所定のロボットのユーザ(例えば
図1のユーザU)を特定するユーザ特定情報を取得するユーザ特定情報取得手段(例えば
図3のユーザ特定情報取得部53)をさらに備え、
前記ロボット人格設定手段は、取得された前記ユーザ特定情報もさらに参照して前記ロボット人格を設定する、
ようにすることができる。
【0043】
その結果、複数の所定のロボットの夫々のオーナたる複数のユーザ毎に異なるロボット人格が管理されるようになる。例えば、(識別子は異なるが)同じ種類のハードウェアで構成される複数の所定のロボットが存在する場合であっても、特定のユーザがオーナである特定のロボットについては、当該特定のユーザとの間だけで育まれるロボット人格を管理することができ、当該特定のロボットに対する特定のユーザの愛着を喚起することができる。
【0044】
情報処理装置は、
前記所定のロボットの前記ユーザにかかる、ユーザ性格情報及びユーザ行動履歴情報のうち少なくとも一方を取得するユーザ性格・行動履歴情報取得手段(例えば
図3のユーザ性格・行動履歴情報取得部54)をさらに備え、
前記ロボット人格設定手段は、前記ユーザ性格情報及び前記ユーザ行動履歴情報のうち前記ユーザ性格・行動履歴情報取得手段により取得された情報もさらに参照して、前記ロボット人格を設定する、
ようにすることができる。
【0045】
このように、情報処理装置は、所定のロボットのロボット人格として、ユーザ性格情報やユーザ行動履歴情報に応じて異なるものを設定したり、時間の経過により設定されるロボット人格を変化させることができる。
【0046】
情報処理装置は、前記所定のロボットが備える、
ようにすることができる。
これにより、所定のロボットがスタンドアロンの状態で機能を発揮することができるようになる。
【0047】
情報処理装置は、複数の前記所定のロボットと通信ネットワーク(例えば
図1のネットワークN)により接続可能なサーバ(例えば
図1乃至
図3のサーバ1)が備える、
ようにすることができる。
これにより、情報処理装置は、複数の所定のロボットの間でロボット人格を夫々管理することができるので、例えば遠隔地に所在する異なるロボットで共通のロボット人格を設定することもできるようになる。
【符号の説明】
【0048】
1・・・サーバ、2・・・ハードウェア関連情報提供デバイス、3・・・ロボット、4・・・ユーザ特定情報提供デバイス、11・・・CPU、12・・・ROM、13・・・RAM、14・・・バス、15・・・入出力インターフェース、16・・・出力部、17・・・入力部、18・・・記憶部、19・・・通信部、20・・・ドライブ、51・・・ハードウェア関連情報取得部、52・・・ロボット人格設定部、53・・・ユーザ特定情報取得部、54・・・ユーザ性格・行動履歴情報取得部、61・・・ハードウェア関連情報DB、62・・・ロボット人格情報DB、63・・・ユーザ特定情報DB、64・・・ユーザ性格・行動履歴情報DB、N・・・ネットワーク