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  • 特開-投入対象物飛び出し抑制装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176095
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】投入対象物飛び出し抑制装置
(51)【国際特許分類】
   B65G 65/32 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
B65G65/32 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094343
(22)【出願日】2023-06-07
【新規性喪失の例外の表示】新規性喪失の例外適用申請有り
(71)【出願人】
【識別番号】523217592
【氏名又は名称】有限会社松原工業所
(71)【出願人】
【識別番号】523211394
【氏名又は名称】佐藤 淳
(74)【代理人】
【識別番号】110001771
【氏名又は名称】弁理士法人虎ノ門知的財産事務所
(72)【発明者】
【氏名】松原 裕治
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 淳
【テーマコード(参考)】
3F075
【Fターム(参考)】
3F075AA10
3F075BA01
3F075BB01
3F075CA01
3F075CA06
3F075CB20
3F075DA01
3F075DA18
(57)【要約】
【課題】ホッパーに投入された投入対象物がホッパーの外部に飛び出すことを抑制することができる投入対象物飛び出し抑制装置を提供すること。
【解決手段】ホッパー100に対して着脱自在に載置される本体部2と、案内面31aが形成される案内部3と、本体部2に対して案内部3を回転自在に支持する回転支持部4とを備える。本体部2は、ホッパー100に対して載置された載置状態において、本体部内部空間2aとホッパー内部空間101とを連通し、上側開口2bから投入対象物200が投入される。案内部3が閉位置状態の場合に、本体部内部空間2aを上下方向において遮断する。案内部3が開位置状態の場合に、本体部内部空間2aを上下方向において連通する。案内部3は、案内面31aに投入対象物200が載置されていない場合に、閉位置状態を維持し、案内面31aに投入対象物200が所定量以上載置された場合に、閉位置状態から開位置状態に移行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
上方向においてホッパー内部空間と外部とを連通する投入口から投入対象物が投入されるホッパーに対して着脱自在に載置される本体部と、
上方向側に案内面が形成され、前記案内面の一部が本体部内部空間に位置する案内部と、
前記本体部に対して前記案内部を上下方向と直交する支持方向周りに回転自在に支持する回転支持部と、
を備え、
前記本体部は、
前記本体部内部空間と、
上方向において、前記本体部内部空間と外部とを連通する上側開口と、
下方向において、前記本体部内部空間と外部とを連通する下側開口と、
を有し、前記ホッパーに対して載置された載置状態において、前記本体部内部空間と前記ホッパー内部空間とを連通し、前記上側開口から前記投入対象物が投入され、
前記案内面は、
金属製であり、直交方向において、前記本体部の内側の端部である先端部および前記本体部の外側の端部である後端部を有し、
前記案内部が閉位置状態の場合に、上下方向および支持方向と直交する直交方向において、前記本体部の外側から内側に向かうに従い下方向に向かう傾斜面であり、前記後端部が前記本体部に対して前記本体部の外側に突出しており、かつ前記本体部内部空間を上下方向において遮断し、
前記案内部が開位置状態の場合に、前記先端部の上下方向における位置が前記閉位置状態における位置よりも下方向側に位置し、かつ前記本体部内部空間を上下方向において連通し、
前記案内部は、前記案内面に前記投入対象物が載置されていない場合に、前記閉位置状態を維持し、前記案内面に前記投入対象物が所定量以上載置された場合に、前記閉位置状態から前記開位置状態に移行する
ことを特徴とする投入対象物飛び出し抑制装置。
【請求項2】
請求項1に記載の投入対象物飛び出し抑制装置において、
前記案内部は、前記直交方向において対向する第1案内部および第2案内部を有し、
前記第1案内部の案内面および前記第2案内部の案内面は、前記閉位置状態の場合に、各先端部が前記本体部の内側において対向する、
投入対象物飛び出し抑制装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の投入対象物飛び出し抑制装置において、
前記案内部に対応するウェイトバランス部をさらに備え、
前記ウェイトバランス部は、
前記案内部に固定されるウェイト本体と、
前記ウェイト本体を前記案内部に固定するウェイト固定部材と、
をさらに備え、
前記ウェイト本体は、上下方向から見た場合に、前記回転支持部よりも後端部側に配置され、かつ、前記案内面の延在方向に延在する長孔が形成され、
前記ウェイト固定部材は、前記長孔に挿入された状態で、前記ウェイト本体を前記案内部に固定する、
投入対象物飛び出し抑制装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投入対象物飛び出し抑制装置に関する。
【背景技術】
【0002】
合成樹脂材料を使用した射出成形においては、射出成形品を生成する際にランナーが発生する。ランナーは、射出成形において多く発生するものであるが、合成樹脂材料であるため、再利用することが通常となっている。ランナーを再利用する場合は、ランナーを微細な合成樹脂片とするために、粉砕機が用いられる。
【0003】
粉砕機は、粉砕刃を回転させることでランナーを切断し、微細な合成樹脂片を生成する。粉砕機は、粉砕刃の上方向側にホッパーが配置されている。ホッパーは、上方向においてホッパー内部空間と外部とを連通する投入口が形成され、投入対象物であるランナーが投入され、ホッパー内部空間から挿入されたランナーがホッパー内部空間から粉砕刃に落下し、粉砕刃により切断される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2015‐123382号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、粉砕機に投入されたランナーは、粉砕刃が高速で回転しているため、粉砕刃に接触した際に弾き飛ばされることがある。弾き飛ばされる方向は、複数の方向ではあるが、上方向に弾き飛ばされると、ホッパー内部空間を通過して、投入口から粉砕機の外部に弾き飛ばされることがある。粉砕機は、射出成形機の近傍に設置されていることが多く、粉砕機の外部に弾き飛ばされたランナーが本射出成形機内、隣接する射出成形機内に混入したり、製品出荷用段ボール内に混入し気付かずに出荷されたりすることで、大きなクレームになる恐れがあった。
【0006】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、ホッパーに投入された投入対象がホッパーの外部に飛び出すことを抑制することができる投入対象物飛び出し抑制装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置は、上方向においてホッパー内部空間と外部とを連通する投入口から投入対象物が投入されるホッパーに対して着脱自在に載置される本体部と、上方向側に案内面が形成され、前記案内面の一部が前記本体部内部空間に位置する案内部と、前記本体部に対して前記案内部を上下方向と直交する支持方向周りに回転自在に支持する回転支持部と、を備え、前記本体部は、本体部内部空間と、上方向において、前記本体部内部空間と外部とを連通する上側開口と、下方向において、前記本体部内部空間と外部とを連通する下側開口と、を有し、前記ホッパーに対して載置された載置状態において、前記本体部内部空間と前記ホッパー内部空間とを連通し、前記上側開口から前記投入対象物が投入され、前記案内面は、金属製であり、直交方向において、前記本体部の内側の端部である先端部および前記本体部の外側の端部である後端部を有し、前記案内部が閉位置状態の場合に、上下方向および支持方向と直交する直交方向において、前記本体部の外側から内側に向かうに従い下方向に向かう傾斜面であり、前記後端部が前記本体部に対して前記本体部の外側に突出しており、かつ前記本体部内部空間を上下方向において遮断し、前記案内部が開位置状態の場合に、前記先端部の上下方向における位置が前記閉位置状態における位置よりも下方向側に位置し、かつ前記本体部内部空間を上下方向において連通し、前記案内部は、前記案内面に前記投入対象物が載置されていない場合に、前記閉位置状態を維持し、前記案内面に前記投入対象物が所定量以上載置された場合に、前記閉位置状態から前記開位置状態に移行することを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明における投入対象物飛び出し抑制装置は、ホッパーに投入された投入対象物がホッパーの外部に飛び出すことを抑制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置の斜視図である。
図2図2は、実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置の要部正面図である。
図3図3は、実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置の動作説明図である。
図4図4は、実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置および追加カバーの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、下記の実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が容易に想定できるものあるいは実質的に同一のものが含まれる。
【0011】
〔実施形態〕
図1は、実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置の斜視図である。図2は、実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置の要部正面図である。実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置の動作説明図である。各図(図4を含む)におけるX方向は投入対象物飛び出し抑制装置の奥行方向であり、支持方向であり、各図におけるY方向は投入対象物飛び出し抑制装置の幅方向であり、直行方向であり、各図におけるZ方向は投入対象物飛び出し抑制装置の上下方向である。X1は手前方向、X2は奥方向、Y1は左方向、Y2は右方向、Z1は上方向、Z2は下方向である。
【0012】
投入対象物飛び出し抑制装置1(ASホッパー)は、図1および図2に示すように、例えば、ランナーなどの微細化することで材料として再利用可能な投入対象物200を図示しない粉砕刃を回転させることで切断する図示しない粉砕機に取り付けられるものである。粉砕機は、粉砕刃の上方向側にホッパー100が配置されている。ホッパー100は、上方向においてホッパー内部空間101と外部とを連通する投入口102が形成され、投入対象物飛び出し抑制装置1が取り付けられていない場合に投入対象物200を直接投入するものである。なお、ホッパー100に直接投入された投入対象物200は、ホッパー内部空間101から粉砕刃に落下し、粉砕刃により切断される。投入対象物飛び出し抑制装置1は、本体部2と、案内部3と、回転支持部4と、バランスウェイト部5とを備えるものである。
【0013】
本体部2は、ホッパー100に対して着脱自在に載置されるものである。本体部2は、枠体21と、ホッパー載置部22,23と、窓部24とを有する。
【0014】
枠体21は、上下方向から見た場合に矩形状に形成されている。枠体21は、ステンレス鋼の板材により構成されている。枠体21は、上下方向から見た場合に、投入口102よりも小さく形成され、上下方向において投入口102に挿入可能に形成されている。上下方向において開口が形成されており、内部空間が本体部2の本体部内部空間2aである。枠体21の上下方向における開口のうち、上方向側の開口が本体部2の上側開口2bであり、下方向側の開口が本体部2の下側開口2cである。上側開口2bは、本体部内部空間2aと、外部、すなわち投入対象物飛び出し抑制装置1の外部とを連通するものである。下側開口2cは、本体部内部空間2aと、外部、すなわちホッパー内部空間101とを連通するものである。枠体21は、上方向側端部につば部21a,21bが形成されている。つば部21a,21bは、枠体21のうち、奥行き方向において対向する一対の板の上方向側端部にそれぞれ形成されており、奥行き方向において投入対象物飛び出し抑制装置1の外側に突出して形成されている。つば部21a,21bは、ユーザーが両手により把持することで、投入対象物飛び出し抑制装置1の持ち運びを容易に行うことができる。枠体21は、奥行き方向において対向する一対の板の幅方向の両端部に、回転支持部4(第1回転支持部4A,第2回転支持部4B)がそれぞれ挿入される挿入穴21cが形成されている。一方の板に形成されている2つの挿入穴21cは、他方の板に形成されている2つの挿入穴21cと奥行き方向においてそれぞれ対向して形成されている。本実施形態のおける枠体21は、奥行き方向のうち、手前方向側の板にのぞき穴21dが形成されている。のぞき穴21dは、奥行き方向において板を貫通するものである。
【0015】
ホッパー載置部22,23は、本体部2の一部が投入口102に挿入された際に、ホッパー100に対して本体部2が下方向に移動することを規制するものである。本実施形態におけるホッパー載置部22,23は、枠体21のうち、奥行き方向において対向する一対の板の上下方向における途中にそれぞれ形成されており、奥行き方向において投入対象物飛び出し抑制装置1の外側に突出して形成されている。ホッパー載置部22は、幅方向から見たい場合に逆L字に、幅方向に延在して形成され、枠体21に溶接により固定されている。ホッパー載置部23は、幅方向から見たい場合にL字に、幅方向に延在して形成され、枠体21に溶接により固定されている。
【0016】
窓部24は、外部から本体部内部空間2aを視認するものである。窓部24は、透過性を有する部材、例えば、ポリカーボネートにより構成されている。窓部24は、奥行き方向においてのぞき穴21dと対向して配置され、手前方向側の板に対して、例えばリベット止めなどにより固定されている。ユーザーは、窓部24からのぞき穴21dを視認することにより、本体部内部空間2aの状況、すなわち投入対象物飛び出し抑制装置1の動作状況を確認することができる。
【0017】
案内部3は、本体部内部空間2aに投入された投入対象物200を下方向に案内するものである。案内部3は、後述する案内面31aの一部が本体部内部空間2aに位置するように、本体部2に対して回転支持部4により支持されている。本実施形態における案内部3は、第1案内部3Aおよび第2案内部3Bを有している。第1案内部3Aおよび第2案内部3Bは、案内部本体31と、カウンタウェイト32とを有する。
【0018】
案内部本体31は、アルミの板材により構成され、金属製である。案内部本体31は、平板の板材の奥行き方向の両端部を下方向側に折り曲げて、かつ幅方向のうち本体部2の内側の端部を下方向側に折り曲げて、上方向側に案内面31aが形成されている。案内部本体31は、下方向側に折り曲げられた奥行き方向の両端部に、回転支持部4が挿入される図示しない挿入穴がそれぞれ形成されている。案内面31aは、直交方向において、本体部2の内側の端部である先端部31bおよび本体部2の外側の端部である後端部31cをする。第1案内部3Aの案内部本体31および第2案内部3Bの案内部本体31は、第1案内部3Aの案内面31aの先端部31bおよび第2案内部3Bの案内面31aの先端部31bが本体部2の内側において対向するように、本体部2に対して配置されている。第1案内部3Aの案内面31aおよび第2案内部3Bの案内面31aの延在方向における長さは、同じである。
【0019】
カウンタウェイト32は、案内部2が本体部2に対して回転支持部4により支持されている状態で、本体部2に対する案内部本体31の姿勢を決定するものである。カウンタウェイト32は、ステンレス鋼、アルミなどの板材により構成されている。カウンタウェイト32は、上下方向から見た場合に案内面31aと対向し、かつ幅方向において回転支持部4よりも後端部側に配置されており、案内部本体31に対して、例えばリベット止めなどにより固定されている。カウンタウェイト32は、幅方向のうち、本体部2の外側の端部を下方向側に折り曲げて形成されている。カウンタウェイト32は、案内部2が本体部2に対して、上方向に向かって回転した際に、枠体21に接触することで、案内部2の回転を規制することができる。
【0020】
ここで、案内部3は、閉位置状態と、開位置状態と有する。閉位置状態は、案内面31aに投入対象物200が載置されていない状態、すなわち案内部3が無負荷の状態であり、案内面31aが幅方向において、本体部2の外側から内側に向かうに従い下方向に向かう傾斜面となる状態である。案内部3は、閉位置状態の場合、案内面31aの後端部31cが本体部2に対して本体部2の外側に突出しており、案内面31aにより本体部内部空間2aを上下方向において遮断する。本実施形態における第1案内部3Aおよび第2案内部3Bは、閉位置状態の場合、案内面31aの先端部31bが互いに接触することで、本体部内部空間2aを上下方向において遮断する。開位置状態は、案内面31aに投入対象物200が所定量載置されている状態、すなわち案内部3が負荷の状態であり、図3に示すように、先端部31bの上下方向における位置が閉位置状態における位置よりも下方向側に位置した状態である。案内部3は、開位置状態の場合、案本体部内部空間2aを上下方向において連通する。本実施形態における第1案内部3Aおよび第2案内部3Bは、開位置状態の場合、各案内面31aの先端部31bが互いに離間することで、本体部内部空間2aを上下方向において連通する。
【0021】
回転支持部4は、本体部2に対して案内部3を奥行き方向周りに回転自在に支持するものである。回転支持部4は、シャフトであり、ステンレス鋼、アルミなどの棒材により構成されている。回転支持部4は、本体部2の挿入穴21cおよび案内部本体31の挿入穴に挿入されることで、奥行き方向において対向する一対の板の間で、案内部3を回転自在に支持する。回転支持部4は、奥行き方向の両端部に図示しない挿入穴が形成されており、それぞれの挿入穴に図示しない抜け止めピンが挿入されることで、本体部2に対する奥行き方向の移動が規制される。本実施形態における回転支持部4は、第1回転支持部4Aおよび第2回転支持部4Bを有している。第1回転支持部4Aは、本体部2に対して第1案内部3Aを回転自在に支持するものである。第2回転支持部4Bは、本体部2に対して第2案内部3Bを回転自在に支持するものである。
【0022】
バランスウェイト部5は、案内部3が閉位置状態から開位置状態となるタイミングを調整するものであり、開位置状態となる案内面31aに載置される投入対象物200の所定量を調整するものである。バランスウェイト部5は、案内部3に対応するものであり、本実施形態におけるバランスウェイト部5は、第1案内部3Aに対応する第1バランスウェイト部5Aおよび第2案内部3Bに対応する第2バランスウェイト部5Bを有する。第1バランスウェイト部5Aおよび第2バランスウェイト部5Bは、ウェイト本体51と、ウェイト固定部材52とを有する。
【0023】
ウェイト本体51は、案内部2に固定されるものである。ウェイト本体51は、ステンレス鋼、アルミなどの板材により構成されている。ウェイト本体51は、奥行き方向から見た場合に案内部3と対向し、かつ幅方向において回転支持部4よりも後端部側に配置されている。ウェイト本体51は、上方向側の端部が奥行き方向のうち、本体部の内側に折り曲げて、すなわち上下方向から見た場合に案内面31aと対向して形成されている。ウェイト本体51は、奥行き方向から見た場合に案内部3と対向する部分に、案内面31aの延在方向、すなわち先端部31bから後端部31cに向かう方向に延在する長孔51aが形成されている。
【0024】
ウェイト固定部材52は、ウェイト本体51を案内部2に固定するものである。ウェイト固定部材52は、ネジであり、案内部本体31の下方向側に折り曲げられた奥行き方向のうち一方の端部に形成された図示しないネジ穴に螺合するものである。ウェイト固定部材52は、軸方向から見た場合に、頭頂部が長孔51aよりも大きく形成されており、長孔51aに挿入された状態で、案内部本体31のネジ穴に螺合することで、ウェイト本体51を案内部3に固定する。
【0025】
ここで、バランスウェイト部5は、長孔51aに対してウェイト固定部材52が挿入するため、案内部3の延在方向において、案内部3に対するウェイト本体51の位置を変更することができる(図2の一点鎖線を参照)。バランスウェイト部5は、案内部3に対するウェイト本体51の位置が回転支持部4から離間すると、開位置状態なるために必要な案内面31aに載置される投入対象物200の所定量が増加させることができ、案内部3に対するウェイト本体51の位置が回転支持部4に接近すると、開位置状態なるために必要な案内面31aに載置される投入対象物200の所定量が減少させることができる。
【0026】
次に、投入対象物飛び出し抑制装置1の使用方法(動作)について説明する。ユーザーは、投入対象物飛び出し抑制装置1を使用する場合、まず、投入対象物飛び出し抑制装置1をホッパー100に載置する。ここでは、ユーザーは、つば部21a,21bを把持することで、投入対象物飛び出し抑制装置1を持ち上げ、上下方向において枠体21の下側開口2cをホッパー100の投入口102と対向させる。
【0027】
次に、ユーザーは、ホッパー100に対して、投入対象物飛び出し抑制装置1を下方向に移動させ、枠体21の下方向側端部を投入口102に挿入し、ホッパー載置部22,23をホッパー100の上方向側端部に接触させることで、ホッパー100に対して投入対象物飛び出し抑制装置1を載置する。このとき、本体部内部空間2aとホッパー内部空間101とが連通する。この状態では、図1に示すように、投入対象物飛び出し抑制装置1に投入対象物200が載置されていないため、案内部3は閉位置状態を維持する。
【0028】
次に、ユーザーは、投入対象物飛び出し抑制装置1に投入対象物200を投入する(同図に示す矢印A)。投入対象物200は、上側開口2bから本体部内部空間2aに投入されることで、案内面31aを下方向に移動し、幅方向において対向する先端部31b,31bの上方向側に堆積することで、閉位置状態における案内部3の案内面31aに載置される。案内部3は、載置された投入対象物200が所定量未満の場合、閉位置状態を維持し、所定量以上の場合、閉位置状態から開位置状態に移行する。
【0029】
次に、案内部3が閉位置状態から開位置状態に移行すると、先端部31bの上下方向における位置が閉位置状態における位置よりも下方向側に位置するため、図3に示すように、先端部31bの間に隙間が形成され、本体部内部空間2aが連通する。従って、案内部3よりも上方向側の本体部内部空間2aに存在していた投入対象物200は、隙間を通過して、案内部3よりも下方向側の本体部内部空間2aに落下し、ホッパー内部空間101に投入される。
【0030】
案内部3は、案内部3よりも下方向側の本体部内部空間2aに落下すると、載置された投入対象200が所定量未満となるため、開位置状態から閉位置状態に移行し、本体部内部空間2aを再び遮断する。
【0031】
以上のように、本実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置1は、案内面31aに積載された投入対象物200が所定量未満では案内部3が閉位置状態を維持し、所定量以上となると閉位置状態から開位置状態に移行し投入対象物200をホッパー内部空間に投入し、再び自動的に閉位置状態に移行する。投入対象物飛び出し抑制装置1は、投入対象物200がホッパー内部空間101に投入された状態において、案内部3により本体部内部空間2aが遮断されているため、粉砕刃で切断される際に、投入対象物200が粉砕刃の切断力により上方向にはね上げられ、ホッパー内部空間101を通過し、本体部内部空間2aに進入しても、案内部3の接触するため、再び自重でホッパー内部空間101に戻ることとなる。これにより、ホッパー100に投入された投入対象物200がホッパー100の外部に飛び出すことを抑制することができる。
【0032】
また、本実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置1は、案内部3が幅方向において対向する第1案内部3Aおよび第2案内部3Bを有するため、各案内部3A,3Bが閉位置状態から開位置状態に移行した際に、1つの案内部3が閉位置状態から開位置状態に移行する場合比較して、投入対象物200が通過する隙間を広くすることができる。したがって、案内面31aに載置されている投入対象物200を閉位置状態から開位置状態に移行した際に、迅速にホッパー内部空間101に落下させることができるため、開位置状態の期間を短くすることができる。これにより、ホッパー内部空間101を通過し、本体部内部空間2aに進入した投入対象物200が隙間を通過し、本体部内部空間2aのうち、案内部3よりも上方向側の本体部内部空間2aに移動することを抑制することができるので、ホッパー100に投入された投入対象物200がホッパー100の外部に飛び出すことをさらに抑制することができる。
【0033】
なお、本実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置1は、本体部内部空間2aのうち、案内部3よりも上方向側の本体部内部空間2aを拡張してもよい。図4は、実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置および追加カバー部の斜視図である。投入対象物飛び出し抑制装置1は、図4に示すように、本体部2に対して着脱自裁に載置される追加カバー部6を備えていてもよい。追加カバー部6は、枠体61を有する。
【0034】
枠体61は、上下方向から見た場合に矩形状に形成されている。枠体61は、ステンレス鋼の板材により構成されている。枠体61は、上下方向から見た場合に、枠体21よりも大きく形成されている。枠体61は、上下方向において開口が形成されており、追加カバー部内部空間6aが形成されている。枠体61の上下方向における開口のうち、上側開口6bが追加カバー部内部空間6aと、外部、すなわち投入対象物飛び出し抑制装置1の外部とを連通するものであり、下側開口6cが追加カバー部内部空間6aと、外部、すなわち本体部内部空間2aとを連通するものである。枠体61は、幅方向において対向する一対の板の下方向側端部にそれぞれ切欠部61a,61bが形成されている。切欠部61a,61bは、追加カバー部6が本体部2に載置された状態で、第1案内部3Aおよび第2案内部3Bの本体部2の外側の一部が位置する。枠体61は、奥行き方向において対向する一対の板の下方向側端部に本体部載置部61c,61dが形成されている。本体部載置部61c,61dは、上下方向において本体部2のつば部21a,21bと接触するものであり、接触することで追加カバー部6が本体部2に対して上方向側において載置される。本体部載置部61c,61dは、枠体61のうち、奥行き方向において対向する一対の板の下方向側端部にそれぞれ形成されており、奥行き方向において追加カバー部6の外側に突出して形成されている。枠体61は、第1移動規制部61e,61fが形成されている。第1移動規制部61e,61fは、本体部載置部61c,61dがつば部21a,21bに接触した状態で、追加カバー6が本体部2に対して奥行き方向に移動することを規制するものである。第1移動規制部61eは、本体部載置部61cの奥方向側端部から下方向に突出して形成されている。第1移動規制部61fは、本体部載置部61dの奥方向側端部から下方向に突出して形成されている。枠体61は、第2移動規制部61g,61hが形成されている。第2移動規制部61g,61hは、本体部載置部61c,61dがつば部21a,21bに接触した状態で、追加カバー6が本体部2に対して幅方向に移動することを規制するものである。第2移動規制部61gは、本体部載置部61cの幅方向の両端部から下方向に突出してそれぞれ形成されている。第2移動規制部61hは、本体部載置部61dの幅方向の両端部から下方向に突出してそれぞれ形成されている。なお、枠体61は、上方向側端部につば部が形成されている。つば部は、枠体61のうち、奥行き方向において対向する一対の板の上方向側端部にそれぞれ形成されており、奥行き方向において追加カバー部6の外側に突出して形成されている。つば部は、ユーザーが両手により把持することで、追加カバー部6の持ち運びを容易に行うことができる。
【0035】
次に、追加カバー部の使用方法(動作)について説明する。ユーザーは、追加カバー部6を使用する場合、追加カバー部6を本体部に載置する。ここでは、ユーザーは、追加カバー部6を把持することで、追加カバー部6を持ち上げ、上下方向において枠体61の下側開口6cを枠体21の上側開口2bと対向させる。
【0036】
次に、ユーザーは、本体部2に対して、追加カバー部6を下方向に移動させ、本体部載置部61c,61dをつば部21a,21bにそれぞれ接触させることで、本体部2に対して追加カバー部6を載置する。このとき、追加カバー部内部空間6aと本体部内部空間2aとが連通する。この状態では、枠体61のうち、幅方向において対向する一対の板の下方向側端部と、閉位置状態の各案内部3の各案内面31aの後端部31cとが上下方向において対向し、上下方向から見た場合に、追加カバー部内部空間6aと各案内面31aとが隙間なく(「隙間を最小限に」を含む)対向する。これにより、仮に、ホッパー内部空間101から本体部内部空間2aのうち、案内部3よりも上方向側の本体部内部空間2aに移動した投入対象物200や、投入対象物飛び出し抑制装置1に投入された投入対象200のうち、各案内面31aに接触した際に跳ねた投入対象物200が投入対象物飛び出し抑制装置1の外部に飛散することを確実に抑制することができる。
【0037】
なお、本実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置1は、追加カバー部6を本体部2に載置しただけであるが、これに限定されるものではなく、ファスナー止め金具などにより追加カバー部6を本体部2に固定してもよい。
【0038】
また、本実施形態におけるホッパー載置部22,23は、枠体21のうち、幅方向において対向する対向壁の上下方向における途中にそれぞれ形成されていてもよし、枠体21のすべての対向壁に形成されていてもよい。
【0039】
また、本実施形態におけるのぞき穴21dは、奥行き方向のうち、奥方向側の板に形成されていてもよいし、奥行き方向において対向する一対の板にそれぞれ形成されていてもよし、形成されていなくてもよい。
【0040】
また、本実施形態における第1案内部3Aの案内面31aおよび第2案内部3Bの案内面31aの延在方向における長さが同じであるが、これに限定されるものではなく、異なっていてもよい。この場合、第1案内部3Aおよび第2案内部3Bは、閉位置状態の場合、いずれが一方の案内面31aの先端部31bが他方の案内面31aの先端部31bの下方向側位置した状態で互いに接触することで、本体部内部空間2aを上下方向において遮断する。
【0041】
また、本実施形態における案内面31aは、案内部本体31が金属製であることで金属製であるが、これに限定されるものではなく、金属製ではない案内部本体31の上方向側に、金属製のフィルムや平板を固定することで金属製としてもよい。
【0042】
また、本実施形態における投入対象物飛び出し抑制装置1は、2つの案内部3を備えるがこれに限定されるものではなく、1つまたは3つ以上備えていてもよい。
【符号の説明】
【0043】
1:投入対象物飛び出し抑制装置 2:本体部 2a:本体部内部空間 2b:上側開口 2c:下側開口 21:枠体 22,23:ホッパー載置部 24:窓部 3:案内部 3A:第1案内部 3B:第2案内部 31:案内部本体 31a:案内面 31b:先端部 31c:後端部 32:カウンタウェイト 4:回転支持部 4A:回転支持部 4B:回転支持部 5:バランスウェイト部 5A:第1バランスウェイト部 5B:第2バランスウェイト部 51:ウェイト本体 52:ウェイト固定部 6:追加カバー部 61:固定片 100:ホッパー 101:ホッパー内部空間 102:投入口 200:投入対象物
図1
図2
図3
図4