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特開2024-176137情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176137
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/493 20140101AFI20241212BHJP
   A63F 13/69 20140101ALI20241212BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20241212BHJP
【FI】
A63F13/493
A63F13/69
A63F13/58
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094421
(22)【出願日】2023-06-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年6月8日 https://store-jp.nintendo.com/list/software/70010000038434.htmlにて公開 令和4年6月24日 https://store-jp.nintendo.com/list/software/HAC_P_A3JMA_JPN.htmlにて公開
(71)【出願人】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110001519
【氏名又は名称】弁理士法人太陽国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】安永 琢也
(72)【発明者】
【氏名】小嶋 亮
(57)【要約】
【課題】本開示は、イベントの開始前後におけるゲームオブジェクトの状態の繋がりを維持することを目的とする。
【解決手段】情報処理プログラムは、コンピュータに、仮想空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合、前記仮想空間に存在するゲームオブジェクトである所定オブジェクトの状態の更新を停止し、前記所定イベントが終了する場合、前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を再開する、処理を実行させる。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータに、
仮想空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合、前記仮想空間に存在するゲームオブジェクトである所定オブジェクトの状態の更新を停止し、
前記所定イベントが終了する場合、前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を再開する、
処理を実行させるための情報処理プログラム。
【請求項2】
前記コンピュータに、
前記仮想空間でのゲーム進行中に前記所定オブジェクトが登場しない前記所定イベントが開始する場合、前記仮想空間を表示する表示部から前記所定オブジェクトを非表示にし、かつ前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を停止し、
前記所定イベントが終了する場合、前記所定オブジェクトを前記表示部に表示可能とし、かつ前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を再開する、
処理を実行させるための請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項3】
前記コンピュータに、
前記仮想空間でのゲーム進行中に前記所定オブジェクトが登場しない前記所定イベントが開始する場合、前記所定オブジェクトと前記所定オブジェクトに付随する所定要素とを含む所定対象を前記表示部から非表示にし、かつ前記仮想空間における前記所定対象の状態の更新を停止し、
前記所定イベントが終了する場合、前記所定対象を前記表示部に表示可能とし、かつ前記仮想空間における前記所定対象の状態の更新を再開する、
処理を実行させるための請求項2に記載の情報処理プログラム。
【請求項4】
前記コンピュータに、
前記仮想空間で前記所定オブジェクトがアクションを実行している間に前記所定オブジェクトが登場する前記所定イベントが開始する場合、前記所定オブジェクトを複製した複製オブジェクトを前記所定オブジェクトに代えて前記所定イベントに登場させる、
処理を実行させるための請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項5】
前記コンピュータに、
前記仮想空間で前記所定オブジェクトが、前記所定オブジェクトに付随する所定パラメータを消費しながらアクションを実行している間に前記所定イベントが開始する場合、前記所定パラメータの消費を停止し、
前記所定イベントが終了する場合、前記所定パラメータの消費を再開する、
処理を実行させるための請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項6】
前記コンピュータに、
前記所定イベントが終了する場合、前記所定イベントで前記仮想空間に新たに登場した前記ゲームオブジェクトを前記仮想空間に表示させる処理、及び前記所定イベントの開始前に前記仮想空間に表示されていた前記ゲームオブジェクトのうち、前記所定イベントで前記仮想空間から撤退した前記ゲームオブジェクトを前記仮想空間から非表示にさせる処理の少なくとも一方を実行させるための請求項1に記載の情報処理プログラム。
【請求項7】
仮想空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合、前記仮想空間に存在するゲームオブジェクトである所定オブジェクトの状態の更新を停止し、
前記所定イベントが終了する場合、前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を再開する、
処理をコンピュータが実行する情報処理方法。
【請求項8】
仮想空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合、前記仮想空間に存在するゲームオブジェクトである所定オブジェクトの状態の更新を停止し、前記所定イベントが終了する場合、前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を再開する制御部を備える情報処理装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、本来的に複数のプレイヤが一緒に行うべきゲーム中のイベントを一部のプレイヤだけで行わせない技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許6827481号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載されているようなゲームでは、仮想空間であるゲーム空間でのゲーム進行中にイベントが開始されることがある。この際、例えば、ゲーム空間を表示する表示部はイベントを表示している一方で、表示部に映らないところでゲームオブジェクトであるキャラクターはアクションを継続している場合があった。この場合、イベント終了後の表示部には、アクションが終了したキャラクターが表示されるので、イベントの開始前後においてゲームオブジェクトの状態の繋がりがなく、ユーザに違和感を与えることがあった。
【0005】
そこで、本開示は、イベントの開始前後におけるゲームオブジェクトの状態の繋がりを維持することができる情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
第1の態様の情報処理プログラムは、コンピュータに、仮想空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合、前記仮想空間に存在するゲームオブジェクトである所定オブジェクトの状態の更新を停止し、前記所定イベントが終了する場合、前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を再開する、処理を実行させる。
【0007】
第2の態様の情報処理プログラムは、第1の態様の情報処理プログラムであって、前記コンピュータに、前記仮想空間でのゲーム進行中に前記所定オブジェクトが登場しない前記所定イベントが開始する場合、前記仮想空間を表示する表示部から前記所定オブジェクトを非表示にし、かつ前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を停止し、前記所定イベントが終了する場合、前記所定オブジェクトを前記表示部に表示可能とし、かつ前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を再開する、処理を実行させる。
【0008】
第3の態様の情報処理プログラムは、第2の態様の情報処理プログラムであって、前記コンピュータに、前記仮想空間でのゲーム進行中に前記所定オブジェクトが登場しない前記所定イベントが開始する場合、前記所定オブジェクトと前記所定オブジェクトに付随する所定要素とを含む所定対象を前記表示部から非表示にし、かつ前記仮想空間における前記所定対象の状態の更新を停止し、前記所定イベントが終了する場合、前記所定対象を前記表示部に表示可能とし、かつ前記仮想空間における前記所定対象の状態の更新を再開する、処理を実行させる。
【0009】
第4の態様の情報処理プログラムは、第1から第3の何れかの態様の情報処理プログラムであって、前記コンピュータに、前記仮想空間で前記所定オブジェクトがアクションを実行している間に前記所定オブジェクトが登場する前記所定イベントが開始する場合、前記所定オブジェクトを複製した複製オブジェクトを前記所定オブジェクトに代えて前記所定イベントに登場させる、処理を実行させる。
【0010】
第5の態様の情報処理プログラムは、第1から第4の何れかの態様の情報処理プログラムであって、前記コンピュータに、前記仮想空間で前記所定オブジェクトが、前記所定オブジェクトに付随する所定パラメータを消費しながらアクションを実行している間に前記所定イベントが開始する場合、前記所定パラメータの消費を停止し、前記所定イベントが終了する場合、前記所定パラメータの消費を再開する、処理を実行させる。
【0011】
第6の態様の情報処理プログラムは、第1から第5の何れかの態様の情報処理プログラムであって、前記コンピュータに、前記所定イベントが終了する場合、前記所定イベントで前記仮想空間に新たに登場した前記ゲームオブジェクトを前記仮想空間に表示させる処理、及び前記所定イベントの開始前に前記仮想空間に表示されていた前記ゲームオブジェクトのうち、前記所定イベントで前記仮想空間から撤退した前記ゲームオブジェクトを前記仮想空間から非表示にさせる処理の少なくとも一方を実行させる。
【0012】
第7の態様の情報処理方法は、仮想空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合、前記仮想空間に存在するゲームオブジェクトである所定オブジェクトの状態の更新を停止し、前記所定イベントが終了する場合、前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を再開する、処理をコンピュータが実行する。
【0013】
第8の態様の情報処理装置は、仮想空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合、前記仮想空間に存在するゲームオブジェクトである所定オブジェクトの状態の更新を停止し、前記所定イベントが終了する場合、前記仮想空間における前記所定オブジェクトの状態の更新を再開する制御部を備える。
【発明の効果】
【0014】
本開示に係る情報処理プログラム、情報処理方法、及び情報処理装置では、イベントの開始前後におけるゲームオブジェクトの状態の繋がりを維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
図2】情報処理装置の機能構成の例を示すブロック図である。
図3】制御処理の流れを示すフローチャートである。
図4】情報処理装置のディスプレイに表示される第1の表示例である。
図5】情報処理装置のディスプレイに表示される第2の表示例である。
図6】情報処理装置のディスプレイに表示される第3の表示例である。
図7】情報処理装置のディスプレイに表示される第4の表示例である。
図8】情報処理装置のディスプレイに表示される第5の表示例である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本実施形態に係る情報処理装置10について説明する。
図1は、情報処理装置10のハードウェア構成を示すブロック図である。情報処理装置10は、例えば、家庭用ゲーム機、携帯ゲーム機、業務用ゲーム機、スマートフォン、タブレット端末、及びパーソナルコンピュータ等である。本実施形態は、一例として、情報処理装置10を「家庭用ゲーム機」とする。情報処理装置10は「コンピュータ」の一例である。
【0017】
図1に示すように、情報処理装置10は、CPU(Central Processing Unit)11、ROM(Read Only Memory)12、RAM(Random Access Memory)13、ストレージ14、ディスプレイ15、スピーカ16、外部I/F(InterFace)17、通信I/F18、及び入力I/F19を備えている。各構成は、バス20を介して相互に通信可能に接続されている。
【0018】
CPU11は、中央演算処理ユニットであり、各種プログラムを実行したり、各部を制御したりする。
【0019】
ROM12は、各種プログラム及び各種データを格納する。RAM13は、作業領域として一時的にプログラム又はデータを記憶する。
【0020】
ストレージ14は、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)又はフラッシュメモリ等の記憶装置により構成され、各種プログラム及び各種データを格納する。
【0021】
ディスプレイ15は、一例として、液晶ディスプレイであり、各種の情報を表示する。本実施形態では、ディスプレイ15は情報処理装置10と一体である。しかし、これに限らず、ディスプレイ15は情報処理装置10と別体であってもよい。また、本実施形態では、ディスプレイ15はタッチパネルを有していない。しかし、これに限らず、ディスプレイ15はタッチパネルを一体的に有していてもよい。ディスプレイ15は「表示部」の一例である。
【0022】
スピーカ16は、各種の音を出力する。
外部I/F17は、外部機器を情報処理装置10に接続するためのインターフェースである。当該外部機器は、一例として、記録媒体30である。
【0023】
記録媒体30は、CD-ROM(Compact Disk Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disk Read Only Memory)、USB(Universal Serial Bus)メモリ、又はSDメモリカード等が用いられる。記録媒体30には、情報処理装置10で所定のゲームを実行するためのゲームプログラム30Aが格納されている。CPU11は、外部I/F17を介して記録媒体30からゲームプログラム30Aを読み出し、RAM13を作業領域としてゲームプログラム30Aを実行する。なお、ゲームプログラム30Aは、記録媒体30に格納されていることに限定されず、情報処理装置10のストレージ14に予め記憶されていてもよいし、ネットワークを介して情報処理装置10にダウンロード可能であってもよい。ゲームプログラム30Aは「情報処理プログラム」の一例である。
【0024】
通信I/F18は、情報処理装置10をネットワークに接続するためのインターフェースである。通信I/F18には、例えば、イーサネット(登録商標)若しくはFDDI等の有線通信の規格、又は、4G、5G、若しくはWi-Fi(登録商標)等の無線通信の規格が用いられる。
【0025】
入力I/F19は、入力装置40に接続するためのインターフェースである。入力装置40は、操作ボタン及び方向キー等を有するコントローラ、マウス、及びキーボード等であり、各種の入力を行うために使用される。ユーザは、入力装置40を用いてゲームの操作を行う。ユーザが入力装置40を用いて行った入力操作の内容を示す操作情報は、RAM13に格納される。本実施形態では、入力装置40は情報処理装置10と別体である。しかし、これに限らず、入力装置40は情報処理装置10と一体であってもよい。また、入力装置40は、情報処理装置10から着脱可能であってもよい。また、入力装置40の数は1つ又は複数でもよい。
【0026】
次に、情報処理装置10の機能構成について説明する。図2は、情報処理装置10の機能構成の例を示すブロック図である。
【0027】
図2に示すように、情報処理装置10のCPU11は、機能構成として、受付部11A及び制御部11Bを有する。各機能構成は、CPU11が記録媒体30に格納されたゲームプログラム30Aを読み出し、実行することにより実現される。
受付部11Aは、ユーザからの入力装置40を用いた入力操作を受け付ける。
【0028】
制御部11Bは、受付部11Aが受け付けたユーザの入力操作及びゲームプログラム30Aに定義された情報等に基づいて、ゲームの進行及びゲーム空間の表示態様を制御する。以下では、情報処理装置10のディスプレイ15に表示されるゲーム空間のうち、複数のゲームオブジェクトが存在し、各ゲームオブジェクトのそれぞれに対応するアクションを実行可能な空間を「アクション空間」とする。アクション空間は、複数のゲームオブジェクトが存在する「仮想空間」の一例である。
【0029】
ゲームオブジェクトは、キャラクター、道具、及びギミック等のゲームに登場する物体である。キャラクターは、ゲームに登場する人間、動物、ロボット、機械又は架空の生物等であり、その種類は特に限定されない。
【0030】
例えば、ゲームオブジェクトとしてのキャラクターは、アクション空間において、各キャラクターに定義された、歩く、走る、及び戦う等のアクションを実行可能である。また、ゲームオブジェクトとしてのギミックは、アクション空間において、各ギミックに定義された、開ける、閉める、及び撃つ等のアクションを実行可能である。
【0031】
ここで、制御部11Bは、アクション空間でのゲーム進行中に、後述する所定オブジェクトが登場しない所定イベントが開始する場合、アクション空間に存在するゲームオブジェクトである所定オブジェクトと所定オブジェクトに付随する所定要素とを含む所定対象を、アクション空間を表示するディスプレイ15から非表示にする。本実施形態では、制御部11Bは、所定対象を透明化すること、描画しないこと、描画登録しないこと又はゲーム画面を切り替えることで、所定対象をディスプレイ15から非表示にしている。また、上記の「所定イベントが開始する場合」は、「所定イベントが開始したら」との所定イベント開始前の概念と、「所定イベントが開始すると」との所定イベント開始後の概念とを含む。
【0032】
所定イベントは、リアルタイムレンダリングによってゲーム空間で行われるローディングを挟まないシームレスなイベントである。そのため、ゲーム空間が切り替わって、直前のゲーム空間とは異なる位置にゲームオブジェクトが配置されるイベント、及びプリレンダリングムービーを再生するイベント等は、所定イベントに含まれない。また、本実施形態では、所定イベントは、アクション空間にイベント結果が反映されるイベントとされている。
【0033】
一例として、所定イベントは、キャラクターが発動した必殺技を示す必殺技イベントと、当該必殺技イベント以外の他イベントとを含む。必殺技イベントにおいては、必殺技を発動したキャラクター(以下、「発動キャラクター」とする)及び必殺技の攻撃対象となるキャラクター(以下、「攻撃対象キャラクター」とする)が演者となる。なお、攻撃対象キャラクターは、発動キャラクターと当該発動キャラクターの敵となるキャラクター、いわゆる敵キャラクターとの位置関係、及び必殺技の攻撃範囲等を考慮して決定される。また、他イベントは、他イベントに対応するイベント内容を示したイベントデータに設定されたゲームオブジェクトが演者となる。
【0034】
所定オブジェクトは、例えば、ユーザが操作可能なゲームオブジェクトである。そして、本実施形態では、所定オブジェクトは、所定イベントの開始に基づいて状態の更新が停止され、所定イベントの終了に基づいて状態の更新が再開される。
【0035】
所定要素は、例えば、所定オブジェクトの影、攻撃手段、所定オブジェクトから発するエフェクト、サウンドエフェクト、コリジョン、パラメータ、所定オブジェクトに付与された効果、及び所定オブジェクトを示すUI(User Interface)等である。なお、所定オブジェクトに付与された効果は、所定オブジェクトのパラメータが増加する等の有利な効果と、所定オブジェクトのヒットポイントが減少する等の不利な効果との双方を含む。
【0036】
また、制御部11Bは、アクション空間でのゲーム進行中に所定オブジェクトが登場しない所定イベントが開始する場合、アクション空間における所定対象の状態の更新を停止する。所定対象の状態は、所定対象の姿勢及び位置等を示す外的な状態と、所定対象に付与された効果及び所定対象に対する攻撃判定等を示す内的な状態との双方を含む。所定対象の状態の更新が停止することで、所定イベントの開始直前にアクションを実行していた所定オブジェクトは、所定イベント開始直前の姿勢でアクションを停止する。また、所定オブジェクトに付随する所定要素、例えば、所定オブジェクトとなる砲台54(図5参照)の攻撃手段として放たれた弾54A(図5参照)は、所定イベント開始直前の位置で移動を停止する。ここで、制御部11Bは、アクション空間でのゲーム進行中に所定オブジェクトが登場しない所定イベントが開始する場合、アクション空間における所定オブジェクトを除くゲームオブジェクトの状態の更新を停止しない。すなわち、上記の場合、制御部11Bは、アクション空間における当該ゲームオブジェクトの状態の更新を継続する。そのため、所定イベントの開始直前にアクションを実行していた当該ゲームオブジェクトは、所定イベントの開始後も当該アクションを継続する。上記のような構成のため、所定イベントは、アクション空間における所定対象の状態の更新を停止させ、所定オブジェクトを除くゲームオブジェクトの状態の更新を停止させないイベントともいえる。
【0037】
そして、制御部11Bは、所定イベントが終了する場合、所定対象をディスプレイ15に表示可能とし、かつアクション空間における所定対象の状態の更新を再開する。一例として、制御部11Bが所定対象の後述する更新フラグをオフにすると、当該所定対象がディスプレイ15に表示可能となる。本実施形態では、制御部11Bは、表示可能となった所定対象の透明化を解除することで、所定対象をディスプレイ15に表示する。これにより、所定イベントが終了する場合、所定イベント開始直前の姿勢でアクションを停止していた所定オブジェクトは、当該姿勢からアクションを再開する。また、所定イベント開始直前の位置で移動を停止していた所定要素としての弾54Aは、当該位置から移動を再開する。なお、上記の「所定イベントが終了する場合」は、「所定イベントが終了したら」との所定イベント終了前の概念と、「所定イベントが終了すると」との所定イベント終了後の概念とを含む。
【0038】
ここで、制御部11Bは、アクション空間で所定オブジェクトがアクションを実行している間に所定オブジェクトが登場する所定イベントが開始する場合、以下の制御を行う。以下では、所定オブジェクトを「所定のキャラクター(以下、「所定キャラクター」とする)」とした場合を例に説明する。
【0039】
制御部11Bは、上記の場合、所定キャラクターをディスプレイ15から非表示にし、かつアクション空間における所定キャラクターの状態の更新を停止する。また、制御部11Bは、所定キャラクターを複製した複製オブジェクトを生成し、所定イベントには所定キャラクターに代えて当該複製オブジェクトを登場させる。複製オブジェクトは、所定イベントの演者となるゲームオブジェクトであって、所定オブジェクトの外観及び寸法等を複製したゲームオブジェクトである。
【0040】
そして、制御部11Bは、所定イベントが終了する場合、所定キャラクターをディスプレイ15に表示可能とし、かつアクション空間における所定キャラクターの状態の更新を再開する。
【0041】
図3は、情報処理装置10がゲームオブジェクトに関する制御を行う制御処理の流れを示すフローチャートである。CPU11が記録媒体30からゲームプログラム30Aを読み出して、RAM13に展開して実行することにより、制御処理が行われる。一例として、図3に示す制御処理は、上記の所定イベントが開始する場合に実行される。
【0042】
図3に示すステップS10において、CPU11は、所定オブジェクトが所定イベントに登場するか否かを判定する。ここで、CPU11は、所定オブジェクトが所定イベントに登場すると判定した場合(ステップS10:YES)、ステップS11に進む。一方、CPU11は、所定オブジェクトが所定イベントに登場すると判定しない場合(ステップS10:NO)、ステップS12に進む。一例として、CPU11は、所定イベントの種類、及び所定イベント開始直前のアクション空間におけるゲームオブジェクトの配置等に基づいて、所定オブジェクトが所定イベントに登場するか否かを判定する。
【0043】
ステップS11において、CPU11は、所定オブジェクトを複製した複製オブジェクトを生成する。ここで、複製オブジェクトは、所定イベントの演者として、リアルタイムレンダリングによってゲーム空間で行われるイベントに応じた演技を行う。リアルタイムレンダリングと並行して、ステップS12以降の処理が実行される。CPU11は、ステップS12に進む。
【0044】
ステップS12において、CPU11は、所定対象の更新フラグをオンにする。ここで、所定イベントが必殺技イベントの場合は、発動キャラクター及び攻撃対象キャラクター以外のゲームオブジェクトと、当該ゲームオブジェクトに付随する所定要素とが所定対象となる。また、所定イベントが他イベントの場合は、イベントデータに設定されていないゲームオブジェクトと、当該ゲームオブジェクトに付随する所定要素とが所定対象となる。更新フラグは、状態の更新を行うか否かを示すためのフラグである。一例として、更新フラグは、オンに設定されている場合が状態の更新を行わないことを示し、オフに設定されている場合が状態の更新を行うことを示している。そして、CPU11は、ステップS13に進む。
【0045】
ステップS13において、CPU11は、ステップS12で更新フラグをオンにした所定対象をディスプレイ15から非表示にし、かつアクション空間における当該所定対象の状態の更新を停止する。そして、CPU11は、ステップS14に進む。
【0046】
ステップS14において、CPU11は、所定イベントが終了するか否かを判定する。ここで、CPU11は、所定イベントが終了すると判定した場合(ステップS14:YES)、ステップS15に進む。一方、CPU11は、所定イベントが終了すると判定しない場合(ステップS14:NO)、所定イベントが終了するまで待機する。
【0047】
ステップS15において、CPU11は、所定対象の更新フラグをオフにする。更新フラグをオフにすることで、当該所定対象がディスプレイ15に表示可能となる。そして、CPU11は、ステップS16に進む。
【0048】
ステップS16において、CPU11は、ステップS15で更新フラグをオフにした所定対象をディスプレイ15に表示させ、かつアクション空間における所定対象の状態の更新を再開する。そして、CPU11は、制御処理を終了する。
【0049】
次に、図3に示す制御処理に基づく表示例について説明する。
図4は、情報処理装置10のディスプレイ15に表示される第1の表示例である。具体的には、図4は、アクション空間の表示例を示している。
【0050】
図4に示す表示例は、自キャラクター50、敵キャラクター52、砲台54、門56、及びゲージ58を示している。詳細は後述するが、自キャラクター50、武器50A(図4参照)、マーカ50B(図4参照)、砲台54、弾54A(図4参照)、及びゲージ58は、図3に示す制御処理における「所定対象」となる。また、図4から図8に示す表示例は、図3に示すステップS10を「NO」に進んだ場合の表示例を示すため、当該制御処理における「複製オブジェクト」は登場しない。
【0051】
自キャラクター50は、ユーザからの入力操作に応じたアクションを実行可能なキャラクターである。また、自キャラクター50は、ゲームオブジェクトとしての武器50Aを所持している。さらに、自キャラクター50の頭上には、自キャラクター50を示すUIとしてのマーカ50Bが表示されている。
【0052】
敵キャラクター52は、自キャラクター50の敵キャラクターである。一例として、自キャラクター50及び敵キャラクター52は、人間のキャラクターである。
【0053】
砲台54は、キャラクターに対するアクションを実行可能なギミックである。一例として、砲台54は、自キャラクター50にダメージを与えることが可能な弾54Aを発射する。
【0054】
門56は、アクション空間に新たなキャラクターを登場させること及びアクション空間から特定のキャラクターを撤退させることが可能なギミックである。一例として、門56は、所定イベントとして他イベントが開始する場合に開門する。
【0055】
ゲージ58は、自キャラクター50に定義されたアクションの1つである必殺技を発動するための所定パラメータの蓄積量を示す領域である。本実施形態のゲームでは、自キャラクター50が必殺技を発動した場合は、必殺技以外の攻撃を行った場合に比して、敵キャラクターに多くのダメージを与えたり、多数の敵キャラクターを倒したりすることができる。そのため、自キャラクター50が必殺技を発動することは、ゲーム進行に関してユーザにとって有利になるといえる。
【0056】
ここで、ゲージ58は、黒色の領域が所定パラメータの蓄積量を示している。一例として、ゲージ58は、自キャラクター50がダメージを与えたり、ダメージを受けたり、所定のアイテムを使用したりすること等によって、所定パラメータが増加する。そして、ゲージ58の満タンまで所定パラメータが蓄積された場合は、ユーザからの所定の入力操作に基づいて、蓄積されたパラメータを消費しながら必殺技が発動される。
【0057】
図5は、情報処理装置10のディスプレイ15に表示される第2の表示例である。具体的には、図5は、図4に示す表示例から所定時間が経過したアクション空間を示している。
【0058】
図5に示す表示例では、自キャラクター50は、ユーザからの入力操作に基づいて、敵キャラクター52を武器50Aで攻撃する攻撃アクションを実行している。当該攻撃アクションは、一例として、振り上げた武器50Aを振り下ろす攻撃である。図5では、自キャラクター50は、武器50Aを振り上げた姿勢となっており、当該攻撃アクションが終了していない。
【0059】
また、図5に示す表示例では、図4に示す表示例から所定時間が経過したことに基づいて、砲台54から発射された弾54Aが図4に比べて自キャラクター50に接近している。具体的には、図5では、弾54Aの位置が図4に示す位置から左方に移動している。
【0060】
図6は、情報処理装置10のディスプレイ15に表示される第3の表示例である。具体的には、図6は、図5に示す表示例の状態で開始した所定イベントを示すイベント画面を示している。当該所定イベントは、一例として、アクション空間に新たなゲームオブジェクトを登場させるとともに、アクション空間から所定のゲームオブジェクトを撤退させる他イベントである。
【0061】
図6に示す表示例では、門56は、他イベントが開始したことに基づいて開門している。そして、当該他イベントは、開門した門56から新たな敵キャラクターである敵キャラクター60,62,64がアクション空間に突入してくるイベント内容とされている。また、図示を省略しているが、当該他イベントは、開門した門56を通じて敵キャラクター52がアクション空間から撤退するイベント内容とされている。
【0062】
ここで、情報処理装置10のCPU11は、他イベントが開始したことに基づいて、所定対象の更新フラグをオンにする。一例として、上記の他イベントのイベントデータに設定されたゲームオブジェクトは、敵キャラクター52,60,62,64及び門56である。そのため、当該他イベントのイベント画面を示す図6に示すディスプレイ15からは、所定対象となる自キャラクター50、武器50A、マーカ50B、砲台54、弾54A、及びゲージ58が非表示となっている。また、所定対象となる自キャラクター50、武器50A、マーカ50B、砲台54、弾54A、及びゲージ58は、図5に示す表示例の状態でアクション空間における状態の更新が停止される。
【0063】
図7は、情報処理装置10のディスプレイ15に表示される第4の表示例である。具体的には、図7は、所定イベント終了後のアクション空間の表示例を示している。
【0064】
図7に示す表示例では、上記の他イベントでのイベント結果が反映されている。具体的には、当該表示例では、門56が開門している。また、当該表示例では、当該他イベントでアクション空間に突入してきた敵キャラクター60,62,64が表示され、当該他イベントでアクション空間から撤退した敵キャラクター52が消えている。
【0065】
ここで、情報処理装置10のCPU11は、上記の他イベントが終了すると判定したことに基づいて、所定対象の更新フラグをオフにして、当該所定対象をディスプレイ15に表示可能とする。これにより、当該他イベント終了後のアクション空間を示す図7に示すディスプレイ15には、当該所定対象であった自キャラクター50、武器50A、マーカ50B、砲台54、弾54A、及びゲージ58が、図5に示す表示例と同じ状態で表示される。そして、CPU11は、図5に示す表示例と同じ状態から、自キャラクター50、武器50A、マーカ50B、砲台54、弾54A、及びゲージ58それぞれの状態の更新を再開する。
【0066】
図8は、情報処理装置10のディスプレイ15に表示される第5の表示例である。具体的には、図8は、図7に示す表示例から所定時間が経過したアクション空間を示している。
【0067】
図8に示す表示例では、自キャラクター50は、実行している攻撃アクションが図7に示す表示例から変化している。具体的には、図8では、自キャラクター50が武器50Aを振り下ろした姿勢となっている。
【0068】
また、図8に示す表示例では、図7に示す表示例から所定時間が経過したことに基づいて、砲台54から発射された弾54Aが図7に比べて自キャラクター50に接近している。具体的には、図8では、弾54Aの位置が図7に示す位置から左方に移動している。
【0069】
以上説明したように、情報処理装置10では、CPU11は、アクション空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合、所定オブジェクトの状態の更新を停止する。そして、CPU11は、所定イベントが終了する場合、アクション空間における所定オブジェクトの状態の更新を再開する。これにより、所定オブジェクトであった自キャラクター50及び砲台54(図7参照)等は、所定イベント終了後に、所定イベント開始直前の状態から更新を再開する。このように、情報処理装置10によれば、所定イベントの開始前後におけるゲームオブジェクトの状態の繋がりを維持することができる。
【0070】
また、情報処理装置10では、CPU11は、アクション空間でのゲーム進行中に所定オブジェクトが登場しない所定イベントが開始する場合、ディスプレイ15から所定オブジェクトを非表示にし、かつ、アクション空間における所定オブジェクトの状態の更新を停止する。そして、CPU11は、所定イベントが終了する場合、所定オブジェクトをディスプレイ15に表示可能とし、かつアクション空間における所定オブジェクトの状態の更新を再開する。これにより、所定オブジェクトであった自キャラクター50及び砲台54(図7参照)等は、所定イベント終了後に、所定イベント開始直前の状態でディスプレイ15に表示され、その状態から更新を再開する。このように、情報処理装置10によれば、所定イベントの開始前後において、所定イベントに登場しないゲームオブジェクトの状態の繋がりを維持することができる。
【0071】
また、情報処理装置10では、CPU11は、アクション空間でのゲーム進行中に所定オブジェクトが登場しない所定イベントが開始する場合、所定オブジェクトと当該所定オブジェクトに付随する所定要素とを含む所定対象をディスプレイ15から非表示にし、かつアクション空間における所定対象の状態の更新を停止する。そして、CPU11は、所定イベントが終了する場合、所定対象をディスプレイ15に表示可能とし、かつアクション空間における所定対象の状態の更新を再開する。当該構成により、上記の所定オブジェクトに付随する所定要素であったマーカ50B及び弾54A(図7参照)等は、所定イベントの終了後に、所定イベント開始直前の状態でディスプレイ15に表示されて、その状態から更新を再開する。このように、情報処理装置10によれば、所定イベントの開始前後において、所定イベントに登場しないゲームオブジェクト及び当該ゲームオブジェクトに付随する所定要素の状態の繋がりを維持することができる。
【0072】
また、情報処理装置10では、CPU11は、アクション空間で所定オブジェクトがアクションを実行している間に所定オブジェクトが登場する所定イベントが開始する場合、所定オブジェクトを複製した複製オブジェクトを所定オブジェクトに代えて所定イベントに登場させる。ここで、所定イベントに所定オブジェクトを登場させた場合は、所定イベント終了後に、所定イベント開始直前の状態から所定オブジェクトのアクションを再開することが困難とされている。これに対し、情報処理装置10によれば、所定イベントに複製オブジェクトを登場させることで、アクション空間に表示される所定オブジェクトについて、所定イベントの開始前後で状態の繋がりを維持することができる。
【0073】
また、情報処理装置10では、CPU11は、アクション空間で所定オブジェクトが所定パラメータを消費しながらアクション(必殺技)を実行している間に所定イベントが開始する場合、所定パラメータの消費を停止する。そして、CPU11は、所定イベントが終了する場合、所定パラメータの消費を再開する。当該構成により、所定オブジェクトとなった自キャラクター50は、所定パラメータの消費を停止しつつ所定イベント開始直前の状態で必殺技を停止する。そして、自キャラクター50は、所定イベント終了後にディスプレイ15に表示されて、所定イベント開始直前の状態から所定パラメータの消費を再開して必殺技を再開する。これにより、情報処理装置10によれば、ゲージ58の満タンまで蓄積した所定パラメータを消費しながら発動する必殺技を自キャラクター50が実行している間に所定イベントが開始しても、所定イベント終了後に当該必殺技が終了しているといった不都合を防止できる。
【0074】
ここで、アクション空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合に所定オブジェクトの状態の更新を停止しない構成(以下、「比較構成」とする)は、以下の問題が生じ得る。
【0075】
所定オブジェクトとなる自キャラクター50が必殺技を実行している間に所定イベントが開始する場合、比較構成は、所定イベント終了後に当該必殺技が終了していたり、当該必殺技の効果、例えば、ダメージが無効化されたりするおそれがある。また、所定オブジェクトとなる敵キャラクターが自キャラクター50に対して必殺技を実行している間に所定イベントが開始する場合、比較構成は、所定イベント終了後に自キャラクター50のヒットポイントが0になってゲームオーバーとなるおそれがある。
【0076】
また、情報処理装置10では、CPU11は、制御部11Bの機能として、所定イベントである他イベントが終了する場合、当該他イベントでアクション空間に新たに登場したゲームオブジェクト、例えば、敵キャラクター60,62,64をアクション空間に表示させる。また、CPU11は、制御部11Bの機能として、当該他イベントが終了する場合、当該他イベントの開始前にアクション空間に表示されていたゲームオブジェクトのうち、当該他イベントでアクション空間から撤退したゲームオブジェクト、例えば、敵キャラクター52をアクション空間から非表示にさせる。これにより、情報処理装置10によれば、所定イベントのイベント結果がアクション空間に反映されることで、所定イベントの開始に基づいてアクション空間でのゲーム進行に対するユーザの興趣を高めることができる。なお、CPU11は、上記の敵キャラクター60,62,64をアクション空間に表示させる処理、及び敵キャラクター52をアクション空間から非表示にさせる処理の双方を必ずしも行う必要はない。例えば、CPU11は、他イベントでアクション空間に新たに登場したゲームオブジェクトが存在しない場合には前者の処理を実行せず、他イベントでアクション空間から撤退したゲームオブジェクトが存在しない場合には後者の処理を実行しなくてもよい。
【0077】
(その他)
上記実施形態では、砲台54が発射する弾54Aは、自キャラクター50にダメージを与えることが可能であるとした。しかし、弾54Aがダメージを与える対象は自キャラクター50に限定されない。例えば、弾54Aは、自キャラクター50に対する敵キャラクターにダメージを与えることが可能であってもよいし、自キャラクター50及び敵キャラクターの双方にダメージを与えることが可能であってもよい。
【0078】
上記実施形態では、自キャラクター50の必殺技は、ゲージ58の満タンまで蓄積された所定パラメータを消費しながら発動されることとした。しかし、必殺技の発動に必要なパラメータの消費量はこれに限定されない。例えば、自キャラクター50の必殺技は、ゲージ58の満タンまで蓄積されたパラメータを全て消費して発動可能であってもよい。
【0079】
上記実施形態では、自キャラクター50が必殺技を発動した場合は、必殺技以外の攻撃を行った場合に比して、敵キャラクターに多くのダメージを与えたり、多数の敵キャラクターを倒したりすることができることとした。しかし、必殺技の効果はこれに限定されない。例えば、自キャラクター50が必殺技を発動した場合は、自キャラクター50の味方となるキャラクター、いわゆる味方キャラクターが登場したり、自キャラクター50及び味方キャラクター等のパラメータが上昇したりしてもよい。
【0080】
上記実施形態では、情報処理装置10のCPU11は、所定イベントが終了する場合、所定対象の透明化を解除することで、表示可能となった所定対象をディスプレイ15に表示していた。しかし、これに限らず、CPU11は、所定対象を描画しないこと又は描画登録しないことで、所定対象をディスプレイ15から非表示にしていた場合は、所定対象の描画を再開すること又は所定対象を描画登録することで、表示可能となった所定対象をディスプレイ15に表示してもよい。
【0081】
上記実施形態では、アクション空間は、複数のゲームオブジェクトが存在することとした。しかし、アクション空間に存在するゲームオブジェクトの数はこれに限定されない。例えば、アクション空間は、一のゲームオブジェクトのみが存在し、当該一のゲームオブジェクトを所定オブジェクトとして、所定イベントが開始する場合に当該所定オブジェクトの状態の更新を停止してもよい。また、情報処理装置10のCPU11は、アクション空間でのゲーム進行中に所定イベントが開始する場合に、所定対象をディスプレイ15から非表示にすることなく、所定オブジェクトの状態の更新を停止してもよい。つまり、CPU11は、状態の更新が停止した所定オブジェクトをディスプレイ15に表示し続けてもよい。この場合、CPU11は、所定イベントが終了すると判定したことに基づいて、ディスプレイ15上で状態の更新が停止している所定オブジェクトの状態の更新を再開する。
【0082】
上記実施形態では、更新フラグがオフになって表示可能となった所定対象がディスプレイ15に必ず表示されていたが、これに限定されない。つまり、更新フラグがオフになって表示可能となった所定対象がディスプレイ15に表示されないことがあってもよい。例えば、CPU11がディスプレイ15に表示させない制御を行うことで、表示可能となった所定対象をディスプレイ15に表示させなくてもよい。また、CPU11がディスプレイ15に表示させる制御を行うが、カメラワーク等の関係で表示可能となった所定対象がディスプレイ15に表示されないことがあってもよい。
【0083】
なお、上記実施形態でCPU11がソフトウェア(プログラム)を読み込んで実行した制御処理を、CPU以外の各種のプロセッサが実行してもよい。この場合のプロセッサとしては、FPGA(Field-Programmable Gate Array)等の製造後に回路構成を変更可能なPLD(Programmable Logic Device)、及びASIC(Application Specific Integrated Circuit)等の特定の処理を実行させるために専用に設計された回路構成を有するプロセッサである専用電気回路等が例示される。また、制御処理を、これらの各種のプロセッサのうちの1つで実行してもよいし、同種又は異種の2つ以上のプロセッサの組み合わせ(例えば、複数のFPGA、及びCPUとFPGAとの組み合わせ等)で実行してもよい。また、これらの各種のプロセッサのハードウェア的な構造は、より具体的には、半導体素子等の回路素子を組み合わせた電気回路である。
【符号の説明】
【0084】
10 情報処理装置(コンピュータの一例)
15 ディスプレイ(表示部の一例)
30A ゲームプログラム(情報処理プログラムの一例)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8