(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176148
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】事業者のPR動画の生成支援方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/0601 20230101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q30/0601
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094441
(22)【出願日】2023-06-07
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 令和4年11月18日にウェブサイト「https://fundinno.com/projects/436」に掲載。 令和4年12月22日にウェブサイト「https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000010.000022489.html」に掲載。
(71)【出願人】
【識別番号】517057270
【氏名又は名称】株式会社BUS
(74)【代理人】
【識別番号】100138221
【弁理士】
【氏名又は名称】影山 剛士
(74)【代理人】
【識別番号】100177987
【弁理士】
【氏名又は名称】河野上 真緒
(72)【発明者】
【氏名】出口 剛
【テーマコード(参考)】
5L030
5L049
【Fターム(参考)】
5L030BB22
5L049BB22
(57)【要約】 (修正有)
【課題】効果的な商品のPR動画の生成を支援する方法を提供することを目的とする。
【解決手段】サーバ端末、事業者ユーザ端末及び購入ユーザ端末が、ネットワークを介して各々接続されるシステムにおける事業者により販売される商品のPR動画の生成を支援する方法であって、サーバ端末の制御部は、前記商品を販売する事業者のユーザ端末から複数のストーリー要素に分割された、複数の動画データを受信し、前記ユーザ端末から前記複数のストーリー要素の各々に対応する、複数のコメントデータを受信し、前記受信した複数の動画データ及びコメントデータに基づいて、動画コンテンツを生成する。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
事業者により販売される商品のPR動画の生成を支援する方法であって、
サーバ端末の制御部は、
前記商品を販売する事業者のユーザ端末から複数のストーリー要素に分割された、複数の動画データを受信し、
前記ユーザ端末から前記複数のストーリー要素の各々に対応する、複数のコメントデータを受信し、
前記受信した複数の動画データ及びコメントデータに基づいて、動画コンテンツを生成する、方法。
【請求項2】
請求項1に記載の方法であって、前記ストーリーの要素は、前記商品を作る時系列及び/または季節性に関する情報(When)、前記商品に関する地域性及び/または特色に関する情報(Where)、前記商品を作る事業者及び/または職人に関する情報(Who)、前記商品の作り方に関する情報(How)、及び前記商品の内容に関する情報(What)のいずれかを含む、方法。
【請求項3】
請求項1に記載の方法であって、
前記動画コンテンツを、前記商品に関する情報とともに、前記商品を購入するユーザのユーザ端末に送信する、方法。
【請求項4】
請求項1に記載の方法であって、
前記商品を購入するユーザのユーザ端末から、前記商品の購入要求を受信する、方法。
【請求項5】
請求項4に記載の方法であって、
前記サーバ端末の制御部は、
前記商品の購入者数に基づいて、前記商品の価格を設定する方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、主に事業者のPR動画の生成支援方法に関する。
【背景技術】
【0002】
昨今、事業者により販売される商品の広告宣伝及び販売促進のためのPR動画を生成する技術が普及している。
【0003】
ユーザの動画編集を支援する技術として、例えば、特許文献1のような、材料動画とテンプレートに基づいて動画を生成する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
特許文献1に開示の技術は、ユーザ端末に配信する動画を自動生成する技術に係るものであり、視聴ユーザの嗜好に合った動画を生成することに特徴を有しているが、一方で、クラフト事業者により、エシカルな生産工程を通じて生産された小規模生産品のように、その生産工程を含めて商品に関するコト(ストーリー)を含めて、商品について消費者ユーザに知ってもらい、購入してもらいたい、というニーズ、また、そのために商品(モノ)及びストーリー(コト)をPRしたい、というニーズが存在する。
【0006】
そこで、本発明は、上記ニーズに鑑み、効果的な商品のPR動画の生成を支援する方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様における、事業者により販売される商品のPR動画の生成を支援する方法であって、サーバ端末の制御部は、前記商品を販売する事業者のユーザ端末から複数のストーリー要素に分割された、複数の動画データを受信し、前記ユーザ端末から前記複数のストーリー要素の各々に対応する、複数のコメントデータを受信し、前記受信した複数の動画データ及びコメントデータに基づいて、動画コンテンツを生成する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、効果的な商品のPR動画の生成を支援する方法を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】本発明の第一実施形態に係る、PR動画の生成支援システムを示すブロック構成図である。
【
図2】
図1のサーバ端末100を示す機能ブロック構成図である。
【
図3】
図1の事業者事業者ユーザ端末200Aを示す機能ブロック構成図である。
【
図4】サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【
図5】サーバ100に格納される動画データの一例を示す図である。
【
図6】本発明の第一実施形態に係る、PR動画の生成支援方法の一例を示すフローチャートである。
【
図7】本発明の第一実施形態に係る、購入ユーザ端末に表示される事業者に関する情報画面の一例を示す図である。
【
図8】本発明の第一実施形態に係る、購入ユーザ端末に表示される動画コンテンツの再生画面の一例を示す図である。
【
図9】本発明の第一実施形態に係る、商品の価格設定方法の一例を示すフローチャートである。
【
図10】本発明の第一実施形態に係る、商品の価格情報の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではない。また、実施形態に示される構成要素のすべてが、本発明の必須の構成要素であるとは限らない。
【0011】
<構成>
図1は、本発明の第一実施形態に係る、PR動画の生成支援システムを示すブロック構成図である。本システム1は、例えば、PR動画の生成支援を実行するサーバ端末100、商品を生産及び販売する事業者に係る事業者ユーザ端末200A、及び商品を購入する購入ユーザ端末200Bで構成される。なお、説明の便宜上、各端末を単一または特定数のものとして記載しているが、各々数は制限されない。
【0012】
サーバ端末100、事業者ユーザ端末200A、及び購入ユーザ端末200Bは、ネットワークNW1を介して各々接続される。ネットワークNWは、インターネット、イントラネット、無線LAN(LocAl AreA Network)やWAN(Wide AreA Network)等により構成される。
【0013】
サーバ端末100は、例えば、ワークステーションやパーソナルコンピュータのような汎用コンピュータとしてもよいし、或いはクラウド・コンピューティングによって論理的に実現されてもよい。
【0014】
事業者ユーザ端末200A、購入ユーザ端末200Bは、例えば、パーソナルコンピュータやタブレット端末等の情報処理装置であるが、スマートフォンや携帯電話、PDA等により構成しても良い。
【0015】
図2は、
図1のサーバ端末100の機能ブロック構成図である。サーバ端末100は、通信部110と、記憶部120と、制御部130とを備える。
【0016】
通信部110は、ネットワークNW1を介して事業者ユーザ端末200A、購入ユーザ端末200Bと通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP(TrAnsmission Control Protocol/Internet Protocol)等の通信規約により通信が行われる。
【0017】
記憶部120は、各種制御処理や制御部130内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAM(RAndom Access Memory)、ROM(ReAd Only Memory)等から構成される。また、記憶部120は、事業者ユーザに関連する各種データを格納する、ユーザデータ格納部121、及び商品のPR動画に関連する各種データを格納する、動画データ格納部122を有する。なお、各種データを格納したデータベース(図示せず)が記憶部120またはサーバ端末100外に構築されていてもよい。
【0018】
制御部130は、記憶部120に記憶されているプログラムを実行することにより、サーバ端末100の全体の動作を制御するものであり、CPU(CentrAl Processing Unit)やGPU(GrAphics Processing Unit)等から構成される。制御部130の機能として、各端末からの指示や情報を受け付ける情報受付部131と、事業者ユーザに関連する各種データを参照し、処理する、ユーザ情報処理部132と、商品のPR動画に関連する各種データを参照し、処理する、動画編集処理部133とを有する。この情報受付部131、ユーザ情報処理部132、及び動画編集処理部133は、記憶部120に記憶されているプログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)であるサーバ端末100により実行される。
【0019】
情報受付部131は、事業者ユーザ端末200A、購入ユーザデータ200B等から通信部110を介して情報を受付ける。例えば、事業者ユーザ端末200Aからは、動画データ、動画に関するコメントデータ等に関する情報等を受信する。
【0020】
ユーザ情報処理部132は、事業者ユーザ端末200Aに関連する各種データ(例えば、後述するユーザデータ1000等)を参照し、所定の処理を行う。
【0021】
動画編集処理部133は、商品のPR動画に関連する各種データ(例えば、後述する動画データ2000)を参照し、所定の処理を行う。
【0022】
また、制御部130は、図示しない、画面生成部を有することもでき、求めに応じて、事業者ユーザ端末200A、ユーザ端末200Bのユーザーインターフェースを介して表示される画面情報を生成する。例えば、記憶部120に格納された(図示しない)画像及びテキストデータを素材として、所定のレイアウト規則に基づいて、各種画像及びテキストをユーザーインターフェースの所定の領域に配置することで、ユーザーインターフェースを生成する。画像生成部に関連する処理は、GPU(Graphics Processing Unit)によって実行することもできる。
【0023】
図3は、
図1の事業者ユーザ端末200Aを示す機能ブロック構成図である。事業者ユーザ端末200Aは、通信部210と、表示操作部220と、記憶部230と、制御部240とを備える。
【0024】
通信部210は、ネットワークNWを介してサーバ端末100と通信を行うための通信インターフェースであり、例えばTCP/IP等の通信規約により通信が行われる。
【0025】
表示操作部220は、ユーザが指示を入力し、制御部240からの入力データに応じてテキスト、画像等を表示するために用いられるユーザーインターフェースであり、事業者ユーザ端末200Aがパーソナルコンピュータで構成されている場合はディスプレイとキーボードやマウスにより構成され、事業者ユーザ端末200Aがスマートフォンまたはタブレット端末で構成されている場合はタッチパネル等から構成される。この表示操作部220は、記憶部230に記憶されている制御プログラムにより起動されてコンピュータ(電子計算機)である事業者ユーザ端末200Aにより実行される。
【0026】
記憶部230は、各種制御処理や制御部240内の各機能を実行するためのプログラム、入力データ等を記憶するものであり、RAMやROM等から構成される。また、記憶部230は、サーバ端末100との通信内容を一時的に記憶している。
【0027】
制御部240は、記憶部230に記憶されているプログラムを実行することにより、ユーザ端末200の全体の動作を制御するものであり、CPUやGPU等から構成される。
【0028】
図4は、サーバ100に格納されるユーザデータの一例を示す図である。
【0029】
図4に示すユーザデータ1000は、ユーザに関連する各種データを格納する。
図4において、説明の便宜上、一ユーザ(例えば、事業者ユーザ端末200Aに係るユーザに対応するユーザID「10001」で識別されるユーザ)の例を示すが、複数のユーザの情報を格納することができる。ユーザに関連する各種データとして、例えば、事業者ユーザに関する基本データ(例えば、事業者名、住所、連絡先(メールアドレス、電話番号)等)、生産/販売する商品データ(例えば、商品の詳細情報、価格情報、購入情報(購入者名、購入者数等))、及び動画データ(動画ID、動画に関するコメントデータ)を含むことができるがこれに限定されない。
【0030】
図5は、サーバ100に格納され動画データの一例を示す図である。
【0031】
動画データ2000は、商品のPR動画に関連する各種データを格納する。
図5において、説明の便宜上、一動画(例えば、「20001」で識別される動画)の例を示すが、複数の動画情報を格納することができる。動画に関連する各種データとして、例えば、商品及び商品の生産者、生産工程に関する複数のストーリー要素の各々に対応する複数の動画データ1乃至5を含み、ストーリー要素として、商品を作る時系列及び/または季節性に関する情報(When)、商品に関する地域性及び/または特色に関する情報(Where)、商品を作る事業者及び/または職人に関する情報(Who)、商品の作り方に関する情報(How)、及び商品の内容に関する情報(What)のいずれかを含むことができる。また、動画データ2000は、複数のストーリー要素の各々に対応する動画データを編集及び合成することで生成された動画コンテンツを含むことができる。
【0032】
<処理の流れ>
図6を参照しながら、本実施形態のシステム1が実行する、PR動画の生成を支援する方法の処理の流れについて説明する。
図7は、本発明の第一実施形態に係る、PR動画の生成支援方法の一例を示すフローチャートである。
【0033】
まず、前提として、商品のPR動画の生成を行う事業者ユーザは、事業者ユーザ端末200Aのウェブブラウザまたはアプリケーション等を利用して、サーバ端末100にアクセスし、所定のフォームを介してユーザに関する基本データ(例えば、事業者名、住所、連絡先(メールアドレス、電話番号)、支払情報(クレジットカード番号、銀行口座情報等)等を入力して、ユーザアカウントの登録を行う。制御部130のユーザ情報処理部132は、受信した基本情報を、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。
【0034】
続いて、ステップSQ101の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、事業者ユーザ端末200Aから、動画データを受信する。ここで、事業者ユーザは、事業者端末200Aに実装されたアプリケーションを介して表示される所定のユーザーインターフェース画面において、複数のストーリー要素(When、Where、Who、How、What)の各々に対応する動画データを、例えば、各々の要素が表示されるタブを選択しながら、サーバ端末100にアップロードする。動画データは、上記ストーリー要素の各々に沿って予め撮影された動画データでもよい。上記ストーリー要素の順序は、When(商品の歴史、背景等)、Where(商品に関連する地域性、環境等)、Who(商品に向けられた想い、作り手の人柄等)、How(商品の生産(製造)プロセス、こだわり等)、What(取扱い商品等)の順で説明することが、ストーリー化された生産プロセスとして購入ユーザに直接的に伝えやすい、という観点で好ましいが、別の順序であってもよい。また、各々の動画データは、冗長とならない長さであることが好ましい。ステップSQ102の処理として、制御部130の動画編集処理部133は、受信した動画データの各々を、記憶部120の動画データ格納部122に格納する。
【0035】
次に、ステップSQ103の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、事業者ユーザ端末200Aから、コメントデータを受信する。ここで、事業者ユーザは、事業者端末200Aに実装されたアプリケーションを介して表示される所定のユーザーインターフェース画面において、複数のストーリー要素(When、Where、Who、How、What)の各々に対応するコメントデータを、上記同様に、例えば、各々の要素が表示されるタブを選択しながら入力し、サーバ端末100にアップロードする。事業者ユーザは、コメントとして、ストーリー要素の各々、すなわち、商品を作る時系列及び/または季節性に関する情報(When)、商品に関する地域性及び/または特色に関する情報(Where)、商品を作る事業者及び/または職人に関する情報(Who)、商品の作り方に関する情報(How)、及び商品の内容に関する情報(What)をテキスト入力する。ステップSQ104の処理として、制御部130のユーザ情報処理部132は、受信したコメントデータの各々を、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。
【0036】
続いて、ステップSQ105の処理として、サーバ端末100の制御部130の動画編集処理部133は、受信した動画データ及びコメントデータに基づいて、動画コンテンツを編集し、生成する。上記の通り、ストーリー要素毎にアップロードされた動画データ及びコメントデータを合成することで、全体として4W1Hの要素が所定の順序で連結された動画コンテンツが全体として生成される。また、動画コンテンツとして、各要素に分割された動画データとして生成することもできる。ステップSQ106の処理として、制御部130の動画編集処理部133は、生成された動画コンテンツを、記憶部120の動画データ格納部122に格納する。
【0037】
続いて、ステップSQ107の処理として、サーバ端末100の制御部130の動画編集処理部133は、生成した動画コンテンツを、購入ユーザ端末200Bを始め、消費者ユーザに公開し、アクセス要求に応じて送信する。ここで、サーバ端末100の制御部130は、動画コンテンツを、クラウドファンディング等商品を販売するウェブサイト上にアップロードすることで公開することもできる。商品のPRのため、消費者ユーザに対し、商品に関する情報とともに動画コンテンツを配信することで、消費者ユーザは、商品、生産者及びその生産プロセスについてストーリー性をもって深く理解し、共感し、やがて消費者ユーザの中に商品の購入動機を醸成させることができる。また、4W1Hというテンプレートに基づいて、事業者に動画生成を促すことで、ITやSNSに精通した人材がいなくても簡易的に動画生成及び配信が可能であり、事業者は広告及びPRコストをかけることなく、商品PRを行うことができる。
【0038】
例えば、
図7に示すように、消費者ユーザに係る購入ユーザ端末200Bに、事業者を紹介する画面が表示され、ストーリー要素毎に動画が投稿されており、消費者ユーザは、ある事業者の商品について、ストーリー要素毎に動画を再生することができる。消費者ユーザは、事業者及び/または商品に共感したり、購入したい、と考えるときに、「応援する」ボタンを介して、事業者に対して寄付または商品を購入することができる。
図8は、ストーリーの要素毎の動画コンテンツ、または、ストーリー要素別の動画データを合成した、全体的な動画コンテンツを再生する画面であり、消費者ユーザは、事業者に対するコメントを投稿することもできる。
【0039】
図9は、本発明の第一実施形態に係る、商品の価格設定方法の一例を示すフローチャートである。事業者は、商品の価格設定を行う際に、価値に見合った価格を設定したいところ、価値を評価しづらく、また、リスクを取りづらい、という現状があり、本例においては、そのような課題を解決するため、動画コンテンツを配信することで商品を体験価値として提供しつつ、早期にその価値に気づいた購入者にメリットがあり、価値向上とともに値上げ幅が増加した場合には、事業者側にリターンとして還元される方法を提供する。
【0040】
まず、ステップSQ201の処理として、サーバ端末100の制御部130の情報受付部131は、通信部110を介して、事業者ユーザ端末200Aから、商品に関する情報を受信する。商品に関する情報として、商品の内容に関する情報のほか、商品の価格情報が挙げられる。ここで、商品の価格情報として、
図10に示すような、商品の購入者数に対応した価格設定を行うことができる。本価格設定方法は、購入者として、動画コンテンツを通じて早く商品及び生産事業者の価値を評価し、商品を購入した購入者に対しては、想定的に低い価格で商品を購入可能とし、購入者数が増え、商品の体験価値が高まるにつれて、段階的に商品価格を向上させる、という価格設定方法であることを特徴とする。制御部130のユーザ情報処理部132は、受信した商品情報を、ユーザデータ1000として、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納する。
【0041】
続いて、ステップSQ203の処理として、制御部130のユーザ情報処理部122は、その商品の購入者数を、記憶部120のユーザデータ格納部121に格納された商品データを参照することで、確認し、購入者数に基づいて価格を決定する。ここで、商品を初めて販売するタイミングにおいては、
図10の価格設定情報によれば、購入者数がゼロなので、商品の販売価格は1000円となる。ステップSQ204の処理として、上記クラウドファンディング等のウェブサイトにアクセスした消費者ユーザは、生成した動画コンテンツを視聴することを通じて、商品を入手したい、と考えるときに、ユーザ端末200Bに表示される所定の購入ボタンや購入フォームを介して、サーバ端末100に対して、商品の購入要求を送信する。
【0042】
続いて、ステップSQ205の処理として、サーバ端末100の制御部130のユーザ情報処理部132は、購入要求に応じて、商品の販売処理を実行する。商品の販売処理を実行すると、ユーザ情報処理部132は、記憶部120のユーザデータ格納部121を参照し、商品データのうち、商品の購入情報(購入者、販売点数等)及び購入者数情報を更新する。続いて、ステップSQ206の処理として、ユーザ情報処理部132は、商品データを参照し、購入者数に基づいた価格設定を実行し、更新された価格情報を記憶部120のユーザデータ格納部121に商品データとして格納する。例えば、購入ユーザ端末200Bによる購入要求を処理した結果、その商品の購入者数が250名に到達した場合、ユーザ情報処理部132は、その商品の次回以降の購入価格として、1300円にまで更新する。
【0043】
以上のように、事業者は、ストーリー性のある動画コンテンツを、ストーリーの各要素(4W1H)に分割された動画データをアップロードするだけで、その商品の生産者及び生産者工程を含むストーリー性を持った動画コンテンツを自動生成し、かつ、消費者ユーザ向けに提供することができるように、特定の知識を有することなく、低コストで、他方、ストーリー性をもった動画コンテンツとともに商品の価値をユーザに体験的にアピールすることができる。
【0044】
以上、発明に係る実施形態について説明したが、これらはその他の様々な形態で実施することが可能であり、種々の省略、置換および変更を行なって実施することが出来る。これらの実施形態および変形例ならびに省略、置換および変更を行なったものは、特許請求の範囲の技術的範囲とその均等の範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0045】
1 システム 100 サーバ端末、110 通信部、120 記憶部、130 制御部、200 ユーザ端末、NW1 ネットワーク