IP Force 特許公報掲載プロジェクト 2022.1.31 β版

知財求人 - 知財ポータルサイト「IP Force」

▶ パナソニックIPマネジメント株式会社の特許一覧

特開2024-176200演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム
<>
  • 特開-演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム 図1
  • 特開-演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム 図2
  • 特開-演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム 図3
  • 特開-演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム 図4
  • 特開-演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム 図5
  • 特開-演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム 図6
  • 特開-演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム 図7
  • 特開-演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム 図8
  • 特開-演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム 図9
< >
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176200
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システム
(51)【国際特許分類】
   H05B 45/20 20200101AFI20241212BHJP
   H05B 47/165 20200101ALI20241212BHJP
   G06F 3/0484 20220101ALI20241212BHJP
   G06F 3/04847 20220101ALI20241212BHJP
【FI】
H05B45/20
H05B47/165
G06F3/0484
G06F3/04847
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094562
(22)【出願日】2023-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】仲井 俊介
【テーマコード(参考)】
3K273
5E555
【Fターム(参考)】
3K273PA09
3K273QA09
3K273QA14
3K273QA15
3K273QA29
3K273RA06
3K273SA06
3K273SA21
3K273SA31
3K273SA60
3K273TA05
3K273TA15
3K273TA18
3K273TA27
3K273TA28
3K273TA46
3K273TA78
3K273UA16
3K273UA17
3K273UA22
5E555AA11
5E555BA05
5E555BA06
5E555BA15
5E555BB05
5E555BB06
5E555BC13
5E555CA12
5E555CB12
5E555CB45
5E555CC05
5E555DA13
5E555DB56
5E555DC13
5E555DC26
5E555DC27
5E555DC35
5E555DD11
5E555EA14
5E555FA00
(57)【要約】
【課題】画像における空間的な色の変化に応じた演出データを生成することができる演出データ生成方法を提供する。
【解決手段】演出データ生成方法は、表示部に画像を表示する表示ステップS11と、表示された画像に対して2つの点を指定する操作を受け付ける操作受付ステップS12と、画像の2つの点の間の色の変化を、照明器具に指令される照明器具の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成する生成ステップS14と、生成された演出データを出力する出力ステップS15とを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンピュータによって実行される演出データ生成方法であって、
表示部に画像を表示する表示ステップと、
表示された画像に対して2つの点を指定する操作を受け付ける操作受付ステップと、
前記画像の前記2つの点の間の色の変化を、照明器具に指令される前記照明器具の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成する生成ステップと、
生成された演出データを出力する出力ステップとを含む
演出データ生成方法。
【請求項2】
前記表示ステップにおいて表示される前記画像は、別の画像に変更可能である
請求項1に記載の演出データ生成方法。
【請求項3】
前記表示ステップにおいて表示される前記画像は、拡大及び縮小の少なくとも一方が可能である
請求項1に記載の演出データ生成方法。
【請求項4】
前記生成ステップにおいては、前記画像の、前記2つの点を結ぶ直線上または前記2つの点を結ぶ曲線上の色の変化を、前記照明器具に指令される前記照明器具の発光色の時系列変化として規定した前記演出データを生成する
請求項1に記載の演出データ生成方法。
【請求項5】
前記直線上、または、前記曲線上には、複数の抽出ポイントが設定され、
前記演出データは、前記画像の、前記複数の抽出ポイントと重なる部分の色の変化を、前記照明器具に指令される前記照明器具の発光色の時系列変化として規定したデータであり、
前記演出データ生成方法は、さらに、前記複数の抽出ポイントの数の設定を受け付ける設定受付ステップを含む
請求項4に記載の演出データ生成方法。
【請求項6】
前記操作受付ステップにおいては、前記画像に対してフリーハンドで線を描く操作を前記2つの点を指定する操作として受け付け、
前記2つの点は、フリーハンドで描かれる前記線の始点及び最終点であり、
前記演出データ生成方法は、さらに、前記線が描かれている間、所定時間が経過するごとに、前記線の現時点の終点を抽出ポイントに設定する設定ステップを含み、
前記演出データは、前記画像の、複数の前記抽出ポイントと重なる部分の色の変化を、前記照明器具に指令される前記照明器具の発光色の時系列変化として規定したデータである
請求項1に記載の演出データ生成方法。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の演出データ生成方法を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
【請求項8】
照明器具と、
情報端末とを備え、
前記情報端末は、
表示部と、
前記表示部に画像を表示する情報処理部と、
表示された画像に対して2つの点を指定する操作を受け付ける操作受付部とを備え、
前記情報処理部は、
前記画像の前記2つの点の間の色の変化を、前記照明器具に指令される前記照明器具の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成し、
生成された演出データを出力する
照明システム。
【請求項9】
さらに、コントローラを備え、
前記情報処理部は、生成された前記演出データを前記コントローラへ出力し、
前記コントローラは、前記演出データに基づいて、前記照明器具を制御する
請求項8に記載の照明システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、演出データ生成方法、プログラム、及び、照明システムに関する。
【背景技術】
【0002】
光による演出に関する様々な技術が提案されている。特許文献1には、ディスプレイ装置の周辺において、表示映像の色情報の変化に連動して照明がなされる技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2005-251508号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、画像における空間的な色の変化に応じた演出データを生成することができる、演出データ生成方法等を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の一態様に係る演出データ生成方法は、コンピュータによって実行される演出データ生成方法であって、表示部に画像を表示する表示ステップと、表示された画像に対して2つの点を指定する操作を受け付ける操作受付ステップと、前記画像の前記2つの点の間の色の変化を、照明器具に指令される前記照明器具の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成する生成ステップと、生成された演出データを出力する出力ステップとを含む。
【0006】
本発明の一態様に係るプログラムは、前記演出データ生成方法を前記コンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0007】
本発明の一態様に係る照明システムは、照明器具と、情報端末とを備え、前記情報端末は、表示部と、前記表示部に画像を表示する情報処理部と、表示された画像に対して2つの点を指定する操作を受け付ける操作受付部とを備え、前記情報処理部は、前記画像の前記2つの点の間の色の変化を、前記照明器具に指令される前記照明器具の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成し、生成された演出データを出力する。
【発明の効果】
【0008】
本発明の演出データ生成方法等は、画像における空間的な色の変化に応じた演出データを生成することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
図1図1は、実施の形態に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
図2図2は、演出データを生成するための動作例のフローチャートである。
図3図3は、カラーパレットの画像の一例を示す図である。
図4図4は、2つの点が指定されたカラーパレットの画像を示す図である。
図5図5は、複数の抽出ポイントが設定されたカラーパレットの画像を示す図である。
図6図6は、曲線を指定する操作の一例を説明するための図である。
図7図7は、曲線を指定する操作の別の一例を説明するための図である。
図8図8は、フリーハンドで線を描く操作を説明するための図である。
図9図9は、抽出ポイントのシフトを説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、実施の形態について、図面を参照しながら具体的に説明する。なお、以下で説明する実施の形態は、いずれも包括的または具体的な例を示すものである。以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置位置及び接続形態、ステップ、ステップの順序などは、一例であり、本発明を限定する主旨ではない。また、以下の実施の形態における構成要素のうち、独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0011】
なお、各図は模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、実質的に同一の構成に対しては同一の符号を付し、重複する説明は省略または簡略化される場合がある。
【0012】
(実施の形態)
[構成]
まず、実施の形態に係る照明システムの概要について説明する。図1は、実施の形態に係る照明システムの機能構成を示すブロック図である。
【0013】
照明システム10は、照明器具20の発光色を経時変化させることにより、光による演出を行うことができるシステムである。図1に示されるように、照明システム10は、照明器具20と、コントローラ30と、情報端末40とを備える。なお、照明システム10は、照明器具20を複数備えてもよい。
【0014】
照明器具20は、実空間に設置された、光による照明演出に使用される機器である。照明器具20は、建物の内部の空間(天井または壁など)に設置される場合もあるし、建物のすぐ外側の空間(屋上または外壁など)に設置される場合もある。照明器具20は、発光部21を備える。
【0015】
発光部21は、発光色の変更が可能な発光デバイスである。発光部21は、例えば、互いに独立して調光が可能な、赤色LED(Light Emitting Diode)素子、緑色LED素子、及び、青色LED素子によって実現される発光モジュールなどである。
【0016】
コントローラ30は、情報端末40から提供される演出データに基づいて、制御対象の照明器具20を制御する。コントローラ30は、例えば、専用装置によって実現されるが、汎用の情報端末によって実現されてもよい。
【0017】
情報端末40は、ユーザの操作に基づいて演出データを生成し、生成した演出データをコントローラ30へ出力する。演出データは、照明器具20に指令される照明器具20の発光色の時系列変化を規定したデータである。情報端末40は、例えば、パーソナルコンピュータであるが、スマートフォンまたはタブレット端末などの携帯端末であってもよい。情報端末40は、具体的には、操作受付部41と、表示部42と、通信部43と、情報処理部44と、記憶部45とを備える。
【0018】
操作受付部41は、ユーザの操作を受け付ける。操作受付部41は、具体的には、マウス、キーボード、または、タッチパネルなどによって実現される。
【0019】
表示部42は、演出データを生成するために必要な画像を表示するディスプレイである。表示部42は、例えば、液晶パネルまたは有機EL(Electro-Luminescence)パネルなどの表示パネルによって実現される。なお、表示部42は、情報端末40と別体の装置として実現されてもよい。
【0020】
通信部43は、情報端末40がコントローラ30と通信を行うための通信回路である。通信部43は、例えば、無線通信を行う無線通信回路であるが、有線通信を行う有線通信回路であってもよい。通信部43が行う通信の通信規格については特に限定されない。
【0021】
情報処理部44は、操作受付部41によって受け付けられたユーザの操作に応じて演出データの生成に関する情報処理を行う。情報処理部44は、例えば、マイクロコンピュータによって実現されるが、プロセッサまたは専用回路によって実現されてもよい。情報処理部44の機能は、情報処理部44を構成するマイクロコンピュータまたはプロセッサなどのハードウェアが記憶部45に記憶されたコンピュータプログラム(ソフトウェア)を実行することによって実現される。
【0022】
記憶部45は、情報処理部44が実行するコンピュータプログラム等の演出データの生成に関する情報処理に必要な情報が記憶される記憶装置である。記憶部45は、例えば、半導体メモリなどによって実現される。記憶部45に記憶されるコンピュータプログラムには、演出データを生成するための所定のアプリケーションプログラム(以下、単に、所定のアプリとも記載される)が含まれる。
【0023】
[動作例]
次に、情報端末40によって実行される、演出データを生成するための動作例について説明する。図2は、演出データを生成するための動作例のフローチャートである。
【0024】
情報端末40の情報処理部44は、上記所定のアプリを実行中に、カラーパレットの画像を表示部42に表示する(S11)。図3は、カラーパレットの画像の一例を示す図である。カラーパレットの画像は、例えば、HSV色空間に対応する円形のカラーパレットの静止画である。なお、カラーパレットの画像は、ユーザの操作によって拡大及び縮小の少なくとも一方が可能である。
【0025】
次に、操作受付部41は、カラーパレットの画像に対して2つの点を指定する操作をユーザから受け付ける(S12)。2つの点は、具体的には、ユーザが最初に指定した始点、及び、次に指定した終点である。図4は、2つの点が指定されたカラーパレットの画像を示す図である。図4に示されるように、情報処理部44は、2つの点が指定されると、2つの点と、2つの点を結ぶ直線(線分)とを表示部42に表示する。
【0026】
演出データは、照明器具20の発光色が、この直線に沿って変化するように生成される。直線には、複数の抽出ポイントが設定され、演出データは、より具体的には、カラーパレットの画像の、複数の抽出ポイントと重なる部分(画素)の色の変化を、照明器具20の発光色の時系列変化として規定したデータとなる。
【0027】
そこで、操作受付部41は、複数の抽出ポイントの数の設定操作をユーザから受け付ける(S13)。図5は、複数の抽出ポイントが設定されたカラーパレットの画像を示す図である。複数の抽出ポイントの数が6個に設定された場合、情報処理部44は、始点及び終点を結ぶ直線が5等分されるように、6個の抽出ポイントP1~P6を等間隔で設定し、かつ、6個の抽出ポイントP1~P6を表示部42に表示する。抽出ポイントP1は始点であり、抽出ポイントP6は終点である。
【0028】
なお、ステップS13の処理は、ステップS12より前に行われ、ステップS12においては、2つの点が指定されると、設定された数の抽出ポイントが自動的に設定されてもよい。
【0029】
次に、情報処理部44は、カラーパレットの画像の、複数の抽出ポイントと重なる部分の始点から終点へ向かう色の変化を、照明器具20の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成する(S14)。情報処理部44は、通信部43を用いて、生成した演出データをコントローラ30へ出力(送信)する(S15)。この結果、コントローラ30が備える記憶部(図示せず)に演出データが記憶される。
【0030】
その後、コントローラ30は、光による演出の開始時刻が到来すると、演出データに基づいて照明器具20を制御する。ここで、光による演出が期間Tの間行われ、期間TをT1~T6に等分したとする。この場合、照明器具20は、期間T1においては抽出ポイントP1の色で発光し、期間T1に続く期間T2においては抽出ポイントP2の色で発光し、期間T2に続く期間T3においては抽出ポイントP3の色で発光する。照明器具20は、期間T3に続く期間T4においては抽出ポイントP4の色で発光し、期間T4に続く期間T5においては抽出ポイントP5の色で発光し、期間T5に続く期間T6においては抽出ポイントP6の色で発光する。
【0031】
以上説明したように、情報端末40は、カラーパレットの画像における2つの点の間の空間的な(二次元的な)色の変化を、照明器具20の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成することができる。情報端末40によれば、ユーザは、演出データを直感的かつ容易に生成することができる。つまり、情報端末40は、演出データの生成を支援することができる。
【0032】
[変形例1]
上記動作例では、2つの点を結ぶ直線上の色の変化に基づいて演出データが生成されたが、2つの点を結ぶ直線上の色の変化に代えて、または、2つの点を結ぶ直線上の色の変化に加えて、2つの点を結ぶ曲線上の色の変化に基づいて演出データが生成されてもよい。
【0033】
この場合、ユーザは、2つの点を結ぶ曲線を指定する操作を行う。図6は、曲線を指定する操作の一例を説明するための図である。ユーザは、2つの点を指定した後、2つの点を結ぶ直線を弓矢の弦を引くようなイメージで動かす操作を行う。これにより、ユーザは、2つの点を結ぶ曲線を指定することができ、情報処理部44は、指定された曲線を表示部42に表示することができる。
【0034】
また、図7は、曲線を指定する操作の別の一例を説明するための図である。ユーザは、2つの点を指定した後、3つ目の点を指定するとともに、3つの点を通る関数の次数nを指定する。これにより、情報処理部44は、3つの点を通るn次の近似曲線を算出し、表示部42に表示することができる。言い換えれば、ユーザは、2つの点を結ぶ曲線を指定することができる。
【0035】
[変形例2]
上記動作例では、ユーザによって2つの点を指定する操作が行われることで直線が自動的に決定された。ここで、ユーザは、カラーパレットの画像に対してフリーハンドで線を描く操作を行い、演出データは、フリーハンドで描かれた線上の色の変化に基づいて生成されてもよい。図8は、フリーハンドで線を描く操作を説明するための図である。
【0036】
フリーハンドで線を描く操作は、間接的に2つの点を指定する操作であると考えることができ、この場合の2つの点は、フリーハンドで描かれる線の始点及び終点(最終点)である。つまり、操作受付部41は、カラーパレットの画像に対してフリーハンドで線を描く操作を2つの点を指定する操作として受け付ける。
【0037】
フリーハンドで線が描かれる場合、情報処理部44は、例えば、線が描かれている間、所定時間が経過するごとに、線の現時点の終点を抽出ポイントに設定する。これにより、ユーザの線を描くスピードを、照明器具20の発光色の変化に反映することができる。
【0038】
図8の例では、線を描き始めた直後は、ユーザの線を描くスピードが遅いため、比較的短い間隔で抽出ポイントが設定される。つまり、照明器具20の発光色の変化が小さくなる。一方、線を描き終わる直前は、線を描くスピードが速いため、比較的長い間隔で抽出ポイントが設定される。つまり、照明器具20の発光色の変化が大きくなる。
【0039】
[変形例3]
カラーパレットの画像に設定された複数の抽出ポイント(軌跡)は、グループ化されてカラーパレット上でシフトさせることが可能である。図9は、抽出ポイントのシフトを説明するための図である。
【0040】
図9に示されるように、例えば、上記動作例において3つの点が指定されることにより、カラーパレットの画像に抽出ポイントP1~P9が設定されたとする。その後、操作受付部41は、抽出ポイントP1~P9をシフトさせる操作を受け付け、情報処理部44は、受け付けられた操作に基づいて、抽出ポイントP1~P9をシフトさせた抽出ポイントP11~P19をカラーパレットの画像に設定することができる。
【0041】
このような抽出ポイントのシフトは、例えば、以下のように応用することができる。照明システム10が複数の照明器具20を備える場合、情報処理部44は、カラーパレットの画像上に抽出ポイントP1~P9を設定し、抽出ポイントP1~P9に基づいて、第1の照明器具20に対する第1演出データを生成する。
【0042】
その後、情報処理部44は、抽出ポイントP1~P9をシフトさせ、シフト後の抽出ポイントP11~P19に基づいて、第1の照明器具20の隣に並んで位置する第2の照明器具20に対する第2演出データを生成する。
【0043】
これにより、隣に並んだ第1の照明器具20、及び、第2の照明器具20に、軌跡は同じだが発光色がシフトした演出を実行させることができる。
【0044】
[その他の変形例]
また、上記動作例、変形例1、及び、変形例2では、ユーザのカラーパレットの画像への操作に基づいて、直線、曲線、または、フリーハンドの線などの軌跡がカラーパレットの画像上に描かれた。しかしながら、照明システム10の設計者等によって準備(プリセット)された複数種類の軌跡があらかじめ記憶部45に記憶され、情報処理部44は、複数種類の軌跡のうちユーザによって選択された軌跡を、カラーパレットの画像上に描いてもよい。プリセットされた軌跡がユーザによって選択される場合も、ユーザは、プリセットされた軌跡の始点及び終点(つまり、2つの点)を間接的に指定しているといえる。
【0045】
また、上記動作例のステップS11において表示される画像(軌跡が描かれる画像)は、変更されてもよい。例えば、ステップS11において表示される画像はユーザによって選択されてもよい。具体的には、情報端末40の記憶部45には、円形のカラーパレットの画像に加えて、矩形のカラーパレットの画像など、複数種類のカラーパレットの画像が記憶され、ユーザは、複数種類のカラーパレットの画像のうちの1つを選択してもよい。また、カラーパレットの画像が使用されることは必須ではなく、カラーパレットの画像に代えて、写真またはCG(Computer Graphics)などの各種画像が使用されてもよい。
【0046】
[効果等]
本明細書の開示内容から導き出される発明は、例えば以下のような発明である。以下、本明細書の開示内容から導き出される発明について、当該発明によって得られる効果等と合わせて説明する。
【0047】
発明1は、情報端末40などのコンピュータによって実行される演出データ生成方法であって、表示部42に画像を表示する表示ステップS11と、表示された画像に対して2つの点を指定する操作を受け付ける操作受付ステップS12と、画像の2つの点の間の色の変化を、照明器具20に指令される照明器具20の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成する生成ステップS14と、生成された演出データを出力する出力ステップS15とを含む、演出データ生成方法である。
【0048】
このような演出データ生成方法は、画像における空間的な色の変化に応じた演出データを生成することができる。
【0049】
発明2は、表示ステップS11において表示される画像は、別の画像に変更可能である、発明1の演出データ生成方法である。
【0050】
このような演出データ生成方法は、画像を別の画像に変更することで多様な演出データを生成することができる。
【0051】
発明3は、表示ステップS11において表示される画像は、拡大及び縮小の少なくとも一方が可能である、発明1の演出データ生成方法である。
【0052】
このような演出データ生成方法は、画像を拡大または縮小することで多様な演出データを生成することができる。
【0053】
発明4は、生成ステップS14においては、画像の、2つの点を結ぶ直線上または2つの点を結ぶ曲線上の色の変化を、照明器具20に指令される照明器具20の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成する、発明1~3のいずれかの演出データ生成方法である。
【0054】
このような演出データ生成方法は、画像における直線的な色の変化、または、画像における曲線的な色の変化に応じた演出データを生成することができる。
【0055】
発明5は、直線上、または、曲線上には、複数の抽出ポイントが設定され、演出データは、画像の、複数の抽出ポイントと重なる部分の色の変化を、照明器具20に指令される照明器具20の発光色の時系列変化として規定したデータであり、演出データ生成方法は、さらに、複数の抽出ポイントの数の設定を受け付ける設定受付ステップS13を含む、発明4の演出データ生成方法である。
【0056】
このような演出データ生成方法は、画像における直線的な色の変化、または、画像における曲線的な色の変化を、どの程度の間隔で演出データに反映させるかを調整することができる。
【0057】
発明6は、操作受付ステップS12においては、画像に対してフリーハンドで線を描く操作を2つの点を指定する操作として受け付け、2つの点は、フリーハンドで描かれる線の始点及び最終点であり、演出データ生成方法は、さらに、線が描かれている間、所定時間が経過するごとに、線の現時点の終点を抽出ポイントに設定する設定ステップを含み、演出データは、画像の、複数の抽出ポイントと重なる部分の色の変化を、照明器具20に指令される照明器具20の発光色の時系列変化として規定したデータである、発明1~3のいずれかの演出データ生成方法である。
【0058】
このような演出データ生成方法は、線が描かれるスピードを演出データに反映することができる。
【0059】
発明7は、発明1~6のいずれかの演出データ生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムである。
【0060】
このようなプログラムによれば、コンピュータは、画像における空間的な色の変化に応じた演出データを生成することができる。
【0061】
発明8は、照明器具20と、情報端末40とを備え、情報端末40は、表示部42と、表示部42に画像を表示する情報処理部44と、表示された画像に対して2つの点を指定する操作を受け付ける操作受付部41とを備え、情報処理部44は、画像の2つの点の間の色の変化を、照明器具20に指令される照明器具20の発光色の時系列変化として規定した演出データを生成し、生成された演出データを出力する、照明システム10である。
【0062】
このような照明システム10は、画像における空間的な色の変化に応じた演出データを生成することができる。
【0063】
発明9は、さらに、コントローラ30を備え、情報処理部44は、生成された演出データをコントローラ30へ出力し、コントローラ30は、演出データに基づいて、照明器具20を制御する、発明8の照明システムである。
【0064】
このような照明システム10は、演出データに応じて照明器具20を制御することで、光による演出を行うことができる。
【0065】
(その他の実施の形態)
以上、実施の形態について説明したが、本発明は、上記実施の形態に限定されるものではない。
【0066】
例えば、上記実施の形態では、照明システムは、複数の装置によって実現された。照明システムが複数の装置によって実現される場合、上記実施の形態で説明された照明システムが備える機能(構成要素)は、複数の装置にどのように振り分けられてもよい。例えば、コントローラの機能は、情報端末または照明器具によって備えられてもよく、この場合、照明システムは、コントローラを備えていなくてもよい。
【0067】
また、上記実施の形態において、特定の処理部が実行する処理を別の処理部が実行してもよい。また、複数の処理の順序が変更されてもよいし、複数の処理が並行して実行されてもよい。
【0068】
また、上記実施の形態において、各構成要素は、各構成要素に適したソフトウェアプログラムを実行することによって実現されてもよい。各構成要素は、CPUまたはプロセッサなどのプログラム実行部が、ハードディスクまたは半導体メモリなどの記録媒体に記録されたソフトウェアプログラムを読み出して実行することによって実現されてもよい。
【0069】
また、各構成要素は、ハードウェアによって実現されてもよい。各構成要素は、回路(または集積回路)でもよい。これらの回路は、全体として1つの回路を構成してもよいし、それぞれ別々の回路でもよい。また、これらの回路は、それぞれ、汎用的な回路でもよいし、専用の回路でもよい。
【0070】
また、本発明の全般的または具体的な態様は、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラムまたはコンピュータ読み取り可能なCD-ROMなどの記録媒体で実現されてもよい。また、システム、装置、方法、集積回路、コンピュータプログラム及び記録媒体の任意な組み合わせで実現されてもよい。
【0071】
例えば、本発明は、上記実施の形態の情報端末として実現されてもよい。本発明は、上記実施の形態の情報端末などのコンピュータによって実行される演出データ生成方法として実現されてもよい。また、本発明は、演出データ生成方法をコンピュータに実行させるためのプログラムとして実現されてもよいし、このようなプログラムが記録されたコンピュータ読み取り可能な非一時的な記録媒体として実現されてもよい。
【0072】
その他、各実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態、または、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【符号の説明】
【0073】
10 照明システム
20 照明器具
21 発光部
30 コントローラ
40 情報端末
41 操作受付部
42 表示部
43 通信部
44 情報処理部
45 記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9