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特開2024-17623情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、プログラム及び記憶媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024017623
(43)【公開日】2024-02-08
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、プログラム及び記憶媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/06 20240101AFI20240201BHJP
   H02J 13/00 20060101ALI20240201BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20240201BHJP
【FI】
G06Q50/06
H02J13/00 301J
H02J13/00 301A
H02J7/00 X
H02J7/00 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】16
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022120384
(22)【出願日】2022-07-28
(71)【出願人】
【識別番号】000005326
【氏名又は名称】本田技研工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100077665
【弁理士】
【氏名又は名称】千葉 剛宏
(74)【代理人】
【識別番号】100116676
【弁理士】
【氏名又は名称】宮寺 利幸
(74)【代理人】
【識別番号】100191134
【弁理士】
【氏名又は名称】千馬 隆之
(74)【代理人】
【識別番号】100136548
【弁理士】
【氏名又は名称】仲宗根 康晴
(74)【代理人】
【識別番号】100136641
【弁理士】
【氏名又は名称】坂井 志郎
(74)【代理人】
【識別番号】100180448
【弁理士】
【氏名又は名称】関口 亨祐
(72)【発明者】
【氏名】島 達也
【テーマコード(参考)】
5G064
5G503
5L049
【Fターム(参考)】
5G064AC09
5G064BA01
5G064DA05
5G503AA04
5G503BA01
5G503BB01
5G503DA17
5G503EA05
5G503FA06
5L049CC06
(57)【要約】      (修正有)
【課題】バッテリ管理者が定期的にエネルギ装置を見回り、バッテリの残量を確認する作業をなくす情報処理システム、情報処理装置及び情報処理方法を提供する。
【解決手段】情報処理システム10において、先ず、第1検知部52が、第1電力装置12に接続された第1バッテリ30のエネルギ量(残量、SOC、電力量等の第1蓄積エネルギ量)、出力電力及び出力電力量を取得する、次に、第2検知部60が、第2電力装置14に接続された第2バッテリ38のSOC、入力電力及び入力電力量を取得する。そして、サーバの表示情報生成部115が、各SOC、入力電力、出力電力、入力電力量及び出力電力量を統合的に表示するための表示情報を生成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エネルギを用いて作動する作動部にエネルギを供給するエネルギ装置と、補充装置との間で通信可能な情報処理装置であって、
前記エネルギ装置は、第1可搬型エネルギ蓄積器が前記エネルギ装置に接続されたときに、前記第1可搬型エネルギ蓄積器から出力されるエネルギを前記作動部に供給し、
前記補充装置は、第2可搬型エネルギ蓄積器が前記補充装置に接続されたときに、エネルギ又はエネルギ源を前記第2可搬型エネルギ蓄積器に補充可能であり、
前記情報処理装置は、
前記エネルギ装置に接続された前記第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量を、前記エネルギ装置から取得する第1取得部と、
前記補充装置に接続された前記第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量を、前記補充装置から取得する第2取得部と、
前記入力エネルギ及び前記出力エネルギを統合的に表示するか、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するか、又は、前記入力エネルギ、前記出力エネルギ、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するための表示情報を生成する表示情報生成部と、
を備える、情報処理装置。
【請求項2】
請求項1記載の情報処理装置において、
前記表示情報は、前記出力エネルギと前記入力エネルギとの合計値と、前記第1蓄積エネルギ量と前記第2蓄積エネルギ量との合計値とのうち、少なくとも1つの合計値を含む、情報処理装置。
【請求項3】
請求項1又は2記載の情報処理装置において、
前記エネルギ装置は、複数のエネルギ装置を含み、
複数の前記エネルギ装置の各々には、前記第1可搬型エネルギ蓄積器が接続され、
前記表示情報は、複数の前記第1可搬型エネルギ蓄積器の各々の前記出力エネルギの総和である総出力エネルギを含む、情報処理装置。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記補充装置は、複数の補充装置を含み、
複数の前記補充装置の各々には、前記第2可搬型エネルギ蓄積器が接続され、
前記表示情報は、複数の前記第2可搬型エネルギ蓄積器の各々の前記入力エネルギの総和である総入力エネルギを含む、情報処理装置。
【請求項5】
請求項1~4のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記エネルギ装置は、複数のエネルギ装置を含み、
複数の前記エネルギ装置の各々には、前記第1可搬型エネルギ蓄積器が接続され、
前記表示情報は、複数の前記第1可搬型エネルギ蓄積器の各々の前記第1蓄積エネルギ量の総和である総第1蓄積エネルギ量を含む、情報処理装置。
【請求項6】
請求項1~5のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記補充装置は、複数の補充装置を含み、
複数の前記補充装置の各々には、前記第2可搬型エネルギ蓄積器が接続され、
前記表示情報は、複数の前記第2可搬型エネルギ蓄積器の各々の前記第2蓄積エネルギ量の総和である総第2蓄積エネルギ量を含む、情報処理装置。
【請求項7】
請求項1~6のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記エネルギ装置又は前記補充装置の使用者、所有者又は管理者が使用する端末に前記表示情報を送信する送信部をさらに備える、情報処理装置。
【請求項8】
請求項1~7のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記作動部は、移動可能な前記エネルギ装置の外部又は内部に位置し、
前記エネルギ装置は、前記第1可搬型エネルギ蓄積器が接続される第1接続部と、前記作動部が接続される第2接続部とを有し、
前記第1可搬型エネルギ蓄積器は、前記第1接続部を介して前記エネルギ装置にエネルギを供給し、
前記エネルギ装置は、エネルギを、前記第2接続部を介して前記作動部に供給する、情報処理装置。
【請求項9】
請求項1~8のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記補充装置は、第3接続部を介して外部供給源に接続され、
前記第2可搬型エネルギ蓄積器は、前記外部供給源から前記第3接続部を介してエネルギ又はエネルギ源の補充を受ける、情報処理装置。
【請求項10】
請求項9記載の情報処理装置において、
複数の前記第2可搬型エネルギ蓄積器が前記補充装置に対して並列に接続され、
前記外部供給源は、前記第3接続部を介して、複数の前記第2可搬型エネルギ蓄積器にエネルギ又はエネルギ源を補充する、情報処理装置。
【請求項11】
請求項9又は10記載の情報処理装置において、
前記外部供給源は、移動体である、情報処理装置。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか1項に記載の情報処理装置において、
前記エネルギ装置は、電力を用いて作動する前記作動部に電力を供給する電力装置であり、
前記第1可搬型エネルギ蓄積器及び前記第2可搬型エネルギ蓄積器は、電力を蓄積可能に設けられ、
前記補充装置は、前記第2可搬型エネルギ蓄積器が前記補充装置に接続されたときに、電力を前記第2可搬型エネルギ蓄積器に補充可能な充電装置である、情報処理装置。
【請求項13】
エネルギを用いて作動する作動部にエネルギを供給するエネルギ装置と、補充装置と、エネルギ装置及び補充装置と通信可能な情報処理装置とを有する情報処理システムであって、
前記エネルギ装置は、第1可搬型エネルギ蓄積器が前記エネルギ装置に接続されたときに、前記第1可搬型エネルギ蓄積器から出力されるエネルギを前記作動部に供給し、
前記補充装置は、第2可搬型エネルギ蓄積器が前記補充装置に接続されたときに、エネルギ又はエネルギ源を前記第2可搬型エネルギ蓄積器に補充可能であり、
前記情報処理装置は、
前記エネルギ装置に接続された前記第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量を、前記エネルギ装置から取得する第1取得部と、
前記補充装置に接続された前記第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量を、前記補充装置から取得する第2取得部と、
前記入力エネルギ及び前記出力エネルギを統合的に表示するか、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するか、又は、前記入力エネルギ、前記出力エネルギ、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するための表示情報を生成する表示情報生成部と、
を備える、情報処理システム。
【請求項14】
第1可搬型エネルギ蓄積器及び作動部をエネルギ装置に接続するステップと、
前記第1可搬型エネルギ蓄積器から前記エネルギ装置にエネルギを出力し、前記エネルギ装置から前記作動部にエネルギを供給することにより、前記作動部を作動させるステップと、
第2可搬型エネルギ蓄積器を補充装置に接続して、前記補充装置から前記第2可搬型エネルギ蓄積器にエネルギ又はエネルギ源を補充するステップと、
前記エネルギ装置に接続された前記第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量を取得するステップと、
前記補充装置に接続された前記第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量を取得するステップと、
前記入力エネルギ及び前記出力エネルギを統合的に表示するか、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するか、又は、前記入力エネルギ、前記出力エネルギ、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するための表示情報を生成するステップと、
を有する、情報処理方法。
【請求項15】
請求項14記載の情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラム。
【請求項16】
請求項15記載のプログラムを記憶する記憶媒体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理システム、情報処理方法、プログラム及び記憶媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、情報処理システムが開示されている。情報処理システムは、バッテリが搭載された電動車両と、サーバと、配達者が所持する通信装置とを有する。電動車両は、バッテリの交換が必要と判定したときに、交換用のバッテリの配達をサーバに要求する。サーバは、配達者の通信装置にバッテリの配達を指示する。配達者は、通信装置から報知される指示内容に基づき、交換用のバッテリを電動車両に配達する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2021/53802号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、バッテリ(可搬型エネルギ蓄積器)と電力機器(作動部)とが給電器(エネルギ装置)に接続されているときに、給電器は、バッテリから出力される電力(エネルギ)を作動部に供給することで、作動部を作動させる。この場合、複数の給電器の各々に同じ種類のバッテリを接続している場合でも、給電器に接続されている電力機器の違いによって、バッテリの残量(エネルギ量)の減るスピードが異なることがある。そのため、バッテリの管理者は、定期的に給電器の所在位置に出向いて、バッテリの残量を確認する必要がある。この結果、管理者の負担が大きくなる。また、使用中のバッテリの給電速度が、充電中のバッテリに対する充電速度を上回る場合、使用中のバッテリの交換が間に合わなくなるおそれがある。
【0005】
本発明は、上述した課題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の第1の態様は、エネルギを用いて作動する作動部にエネルギを供給するエネルギ装置と、補充装置との間で通信可能な情報処理装置であって、前記エネルギ装置は、第1可搬型エネルギ蓄積器が前記エネルギ装置に接続されたときに、前記第1可搬型エネルギ蓄積器から出力されるエネルギを前記作動部に供給し、前記補充装置は、第2可搬型エネルギ蓄積器が前記補充装置に接続されたときに、エネルギ又はエネルギ源を前記第2可搬型エネルギ蓄積器に補充可能であり、前記情報処理装置は、前記エネルギ装置に接続された前記第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量を、前記エネルギ装置から取得する第1取得部と、前記補充装置に接続された前記第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量を、前記補充装置から取得する第2取得部と、前記入力エネルギ及び前記出力エネルギを統合的に表示するか、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するか、又は、前記入力エネルギ、前記出力エネルギ、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するための表示情報を生成する表示情報生成部と、を備える。
【0007】
本発明の第2の態様は、エネルギを用いて作動する作動部にエネルギを供給するエネルギ装置と、補充装置と、エネルギ装置及び補充装置と通信可能な情報処理装置とを有する情報処理システムであって、前記エネルギ装置は、第1可搬型エネルギ蓄積器が前記エネルギ装置に接続されたときに、前記第1可搬型エネルギ蓄積器から出力されるエネルギを前記作動部に供給し、前記補充装置は、第2可搬型エネルギ蓄積器が前記補充装置に接続されたときに、エネルギ又はエネルギ源を前記第2可搬型エネルギ蓄積器に補充可能であり、前記情報処理装置は、前記エネルギ装置に接続された前記第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量を、前記エネルギ装置から取得する第1取得部と、前記補充装置に接続された前記第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量を、前記補充装置から取得する第2取得部と、前記入力エネルギ及び前記出力エネルギを統合的に表示するか、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するか、又は、前記入力エネルギ、前記出力エネルギ、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するための表示情報を生成する表示情報生成部と、を備える。
【0008】
本発明の第3の態様は、情報処理方法であって、前記情報処理方法は、第1可搬型エネルギ蓄積器及び作動部をエネルギ装置に接続するステップと、前記第1可搬型エネルギ蓄積器から前記エネルギ装置にエネルギを出力し、前記エネルギ装置から前記作動部にエネルギを供給することにより、前記作動部を作動させるステップと、第2可搬型エネルギ蓄積器を補充装置に接続して、前記補充装置から前記第2可搬型エネルギ蓄積器にエネルギ又はエネルギ源を補充するステップと、前記エネルギ装置に接続された前記第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量を取得するステップと、前記補充装置に接続された前記第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量を取得するステップと、前記入力エネルギ及び前記出力エネルギを統合的に表示するか、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するか、又は、前記入力エネルギ、前記出力エネルギ、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するための表示情報を生成するステップと、を有する。
【0009】
本発明の第4の態様は、第3の態様の情報処理方法をコンピュータに実行させるプログラムである。
【0010】
本発明の第5の態様は、第4の態様のプログラムを記憶する記憶媒体である。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、第1可搬型エネルギ蓄積器及び第2可搬型エネルギ蓄積器の各情報が表示情報に含まれる。そのため、管理者は、表示情報を確認した上で、第2可搬型エネルギ蓄積器をエネルギ装置の所在位置に配送することで、第1可搬型エネルギ蓄積器から第2可搬型エネルギ蓄積器に交換することができる。これにより、管理者は、定期的にエネルギ装置を見回る必要がなくなる。この結果、管理者の負担を軽減することができる。
【0012】
また、表示情報に基づき第1可搬型エネルギ蓄積器を交換することで、エネルギ量が0になるまで第1可搬型エネルギ蓄積器を使用することが可能となる。これにより、第1可搬型エネルギ蓄積器の交換頻度を減少させることができる。
【0013】
さらに、表示情報に基づき、第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量の減少度合と、第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量の補充度合との差が縮まるように、第1可搬型エネルギ蓄積器を交換することも可能となる。これにより、より少ない補充装置及び第2可搬型エネルギ蓄積器の数で、第1可搬型エネルギ蓄積器を貸し出すことが可能となる。
【0014】
さらにまた、複数の第1可搬型エネルギ蓄積器が使用されている場合に、表示情報に基づき、複数の第1可搬型エネルギ蓄積器を一斉に交換するか、又は、複数の第1可搬型エネルギ蓄積器の交換タイミングを互いにずらすことも可能となる。これにより、複数の第1可搬型エネルギ蓄積器の交換を効率よく行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1図1は、情報処理システムの構成図である。
図2図2は、情報処理システムのブロック図である。
図3図3は、電力装置の斜視図である。
図4図4は、情報処理システムの適用例を示す模式的な平面図である。
図5図5は、本実施形態のフローチャートである。
図6図6は、表示情報の表示例を示す画像図である。
図7図7は、本実施形態の第1変形例を示す一部構成図である。
図8図8は、本実施形態の第2変形例を示す一部構成図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本実施形態に係る情報処理システム10の構成図である。情報処理システム10は、複数の第1電力装置12(エネルギ装置)と、複数の第2電力装置14(補充装置)と、電力供給源16(外部供給源)と、インバータ18と、複数のバッテリ20(可搬型エネルギ蓄積器)と、運用者端末22(端末)と、サーバ28(情報処理装置、コンピュータ)とを有する。
【0017】
複数の第1電力装置12は、給電装置(給電器)である。複数の第1電力装置12は、移動可能な給電装置である。複数の第1電力装置12の各々には、バッテリ20が着脱可能に装着されている。以下の説明では、第1電力装置12に装着されるバッテリ20を第1バッテリ30(第1可搬型エネルギ蓄積器)とも呼称する。
【0018】
複数の第1電力装置12の各々には、負荷32(作動部)が電気的に接続されている。複数の第1電力装置12は、第1バッテリ30から出力される直流電力を交流電力に変換し、変換した交流電力を負荷32に供給する。あるいは、複数の第1電力装置12は、第1バッテリ30から出力される直流電力を負荷32に供給する。負荷32は、第1電力装置12からの電力の供給によって作動する。従って、第1電力装置12は、負荷32を有する状態で、該負荷32に電力を供給する。第1電力装置12の使用者、所有者又は管理者は、第1電力装置12から供給される電力によって負荷32が作動することで、該負荷32を利用する。
【0019】
以下の説明では、第1電力装置12の使用者、所有者又は管理者を利用者ともいう。また、負荷32は、第1電力装置12の内部に位置してもよい。以下の説明では、負荷32が第1電力装置12の外部に位置する場合について説明する。
【0020】
電力供給源16、インバータ18及び複数の第2電力装置14は、バッテリ20の充電場所34に配置されている。電力供給源16は、インバータ18を介して、複数の第2電力装置14と電気的に接続されている。複数の第2電力装置14は、インバータ18に対して、並列に接続されている。
【0021】
電力供給源16は、電力(エネルギ)を出力する。電力供給源16は、例えば、バス等の移動体36である。電力供給源16は、移動体36に搭載された発電機又は燃料電池等の駆動源が駆動することにより、直流電力(エネルギ)を出力する。インバータ18は、電力供給源16から出力される直流電力を交流電力に変換する。
【0022】
複数の第2電力装置14は、充電装置(充電器)である。複数の第2電力装置14は、移動可能である。複数の第2電力装置14の各々には、バッテリ20が着脱可能に装着される。以下の説明では、第2電力装置14に装着されるバッテリ20を第2バッテリ38(第2可搬型エネルギ蓄積器)とも呼称する。複数の第2電力装置14の各々は、インバータ18から供給される交流電力を直流電力に変換し、変換した直流電力を第2バッテリ38に充電する。
【0023】
運用者端末22は、情報処理システム10の運用者(補充装置の使用者、所有者又は管理者)が使用する端末である。運用者は、充電場所34、複数の第1電力装置12及び複数のバッテリ20等の管理を行う。
【0024】
複数の第1電力装置12では、第1バッテリ30のエネルギ量(残量、SOC、電力量等の第1蓄積エネルギ量)が閾値未満(例えば、0)となったときに、該第1バッテリ30を交換する必要がある。配送者40は、第2電力装置14から充電済み(満充電)の第2バッテリ38(第2可搬型エネルギ蓄積器)を取り出し、取り出した第2バッテリ38を第1電力装置12の使用場所42まで配送する。該第2バッテリ38は、第1バッテリ30の交換相手となるバッテリである。なお、配送者40は、運用者とは異なる人物である。あるいは、運用者が配送者40であってもよい。
【0025】
使用場所42には、第1バッテリ30が装着された第1電力装置12と、負荷32とが配置されている。第2バッテリ38が使用場所42に配送されたときに、配送者40又は利用者は、第1電力装置12に対する第1バッテリ30の交換作業を行う。配送者40又は利用者は、交換対象の第1バッテリ30を第1電力装置12から取り出し、充電済みの第2バッテリ38を第1電力装置12に装着する。第1電力装置12に装着された第2バッテリ38は、第1バッテリ30として利用される。
【0026】
配送者40は、第1電力装置12から取り出した第1バッテリ30を回収し、充電場所34に持ち帰る。配送者40は、持ち帰った第1バッテリ30を空き状態の第2電力装置14に装着する。第2電力装置14に装着された第1バッテリ30は、第2バッテリ38として充電される。
【0027】
サーバ28は、情報処理システム10を統括的に制御する。サーバ28は、通信ネットワーク44を介して、運用者端末22、複数の第1電力装置12、及び、複数の第2電力装置14との間で無線接続されている。以下の説明では、サーバ28が1台のコンピュータ(物理サーバ)である場合について説明する。なお、サーバ28は、複数のコンピュータから構成されるクラウドサーバでもよい。
【0028】
図2は、情報処理システム10のブロック図である。複数の第1電力装置12は、同じ構成を有する。図2では、複数の第1電力装置12のうち、いずれか1つの第1電力装置12を図示している。また、複数の第2電力装置14は、同じ構成を有する。図2では、複数の第2電力装置14のうち、いずれか1つの第2電力装置14を図示している。
【0029】
第1電力装置12は、第1送受信部50、第1検知部52、第1制御部54、第1表示部56及び第1バッテリ30を有する。第1送受信部50は、サーバ28との間で無線通信による信号又は情報の送受信を行う。第1検知部52は、第1電力装置12及び第1バッテリ30に関する各種の情報を検知する。第1検知部52は、例えば、第1バッテリ30のSOC、第1電力装置12の温度、第1電力装置12(第1バッテリ30)の出力電力及び出力電力量、第1バッテリ30の電力消費のスピード、第1電力装置12の位置情報等を検知する。従って、第1検知部52は、第1電力装置12に備わる各種のセンサである。第1電力装置12は、GNSS(Global Navigation Satellite System)等の測位システムを備えることで、現在位置を定期的に取得することができる。第1制御部54は、プロセッサであり、第1電力装置12の全体を統括的に制御する。第1表示部56は、第1制御部54からの制御に基づき、各種の表示内容を表示する。
【0030】
第2電力装置14は、第2送受信部58、第2検知部60、第2制御部62、第2表示部64及び第2バッテリ38を有する。第2送受信部58は、サーバ28との間で無線通信による信号又は情報の送受信を行う。第2検知部60は、第2電力装置14及び第2バッテリ38に関する各種の情報を検知する。第2検知部60は、例えば、第2バッテリ38のSOC、第2電力装置14の温度、インバータ18から第2電力装置14(第2バッテリ38)への入力電力及び入力電力量、第2バッテリ38の充電のスピード、第2電力装置14の位置情報等を検知する。従って、第2検知部60は、第2電力装置14に備わる各種のセンサである。第2電力装置14は、GNSS等の測位システムを備えることで、現在位置を定期的に取得することができる。第2制御部62は、プロセッサであり、第2電力装置14の全体を統括的に制御する。第2表示部64は、第2制御部62からの制御に基づき、各種の表示内容を表示する。
【0031】
運用者端末22は、スマートフォン、タブレット、パーソナルコンピュータ等の無線通信が可能な端末装置である。運用者端末22は、送受信部70、入力部72、制御部74、表示部76及びメモリ78を有する。
【0032】
送受信部70は、サーバ28との間で無線通信による信号又は情報の送受信を行う。入力部72は、運用者が操作するタッチパネル、キーボード、マウス等の入力デバイスである。制御部74は、プロセッサであり、メモリ78に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各種の機能を実現する。制御部74は、運用者端末22の全体を統括的に制御する。表示部76は、制御部74からの制御に基づき、各種の表示内容を表示する。
【0033】
サーバ28は、送受信部100(送信部)、制御部102、表示部104及びメモリ106(記憶媒体)を有する。送受信部100は、運用者端末22、複数の第1電力装置12及び複数の第2電力装置14との間で無線通信による信号又は情報の送受信を行う。制御部102は、プロセッサであり、メモリ106に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、取得部110(第1取得部、第2取得部)、判定部112及び表示情報生成部115の機能を実現する。取得部110、判定部112及び表示情報生成部115の詳細については、後述する。また、制御部102は、サーバ28の全体を統括的に制御する。表示部104は、制御部102からの制御に基づき、各種の表示内容を表示する。
【0034】
図3は、第1電力装置12及び第2電力装置14の斜視図である。第1電力装置12及び第2電力装置14は、同じ構成を有する。すなわち、図3に示す電力装置は、充電機能(補充部)と給電機能とを兼ね備える電力装置である。この電力装置を給電装置として利用する場合、該電力装置は、第1電力装置12として機能する。また、この電力装置を充電装置として利用する場合、該電力装置は、第2電力装置14として機能する。以下の説明では、第1電力装置12及び第2電力装置14を一括して説明する場合、電力装置120と呼称する場合がある。
【0035】
電力装置120は、直方体状の筐体122を備える。筐体122の内部には、収容室124が備えられている。収容室124内には、バッテリ20が収容される。収容室124は、開口126を介して、上方に開口している。筐体122の上部には、開口126を覆うカバー128が備えられている。カバー128には、開ボタン130が備えられている。ユーザ(運用者、配送者40(図1参照)、利用者)が開ボタン130を押すと、カバー128が開く。カバー128が開いているときに、ユーザは、収容室124に対してバッテリ20を挿抜可能である。
【0036】
バッテリ20の上面には、取手部132が設けられている。ユーザは、取手部132を持つことで、バッテリ20を持ち運ぶことができる。バッテリ20の底面には、接続端子134が設けられている。バッテリ20の接続端子134は、例えば、雌型端子である。収容室124の底部には、接続端子136(第1接続部)が設けられている。収容室124の接続端子136は、例えば、雄型端子である。ユーザがバッテリ20を収容室124に挿入したときに、バッテリ20の接続端子134と収容室124の接続端子136とが嵌合する。これにより、バッテリ20と電力装置120とが電気的に接続される。また、ユーザがバッテリ20を収容室124から取り出したときに、バッテリ20の接続端子134は、収容室124の接続端子136から離間する。これにより、バッテリ20と電力装置120とは、電気的に非接続状態となる。
【0037】
カバー128には、バッテリ20の残量を表示するインジケータ138が備わる。インジケータ138は、図2の第1表示部56及び第2表示部64に対応する。
【0038】
筐体122の上面のうちの1辺には、取手部140が設けられている。筐体122の底面のうち、互いに向かい合う2辺には、取手部142、144が設けられている。上側の取手部140と下側の2つの取手部142、144とは、互いに平行に延びている。ユーザは、3つの取手部140、142、144のうち、2つの取手部を把持することで、電力装置120を持ち運ぶことができる。
【0039】
筐体122の上面のうち、カバー128と取手部140との間の部分には、下方に窪む凹部146が形成されている。凹部146は、カバー128から離れる程、斜めに傾斜している。従って、取手部140と凹部146との間には、隙間が形成されている。凹部146には、USB端子148(第2接続部)と交流出力端子150(第2接続部)とが備えられている。USB端子148は、外部に直流電力を出力するための端子である。交流出力端子150は、外部に交流電力を出力するための端子である。すなわち、電力装置120が第1電力装置12として機能する場合、交流出力端子150又はUSB端子148は、ケーブル(不図示)を介して負荷32と電気的に接続される。
【0040】
筐体122の側面のうち、取手部142の近傍には、交流入力端子152(第3接続部)と直流入力端子154(第3接続部)とが備えられている。交流入力端子152は、外部から交流電力を入力するための端子である。すなわち、電力装置120が第2電力装置14として機能する場合、交流入力端子152は、ケーブル(不図示)を介してインバータ18(図1参照)と電気的に接続される。直流入力端子154は、外部から直流電力を入力するための端子である。
【0041】
図4は、情報処理システム10の適用例を図示した模式的な平面図である。情報処理システム10は、例えば、各種のイベントでの第1電力装置12の貸し出しサービスに適用される。図4に示すイベント会場160において、左側には、運用者の待機場所162と充電場所34とが設けられている。また、イベント会場160内の複数の場所(出店等の使用場所42)には、負荷32が存在する。イベント会場160では、複数の利用者が複数の使用場所42で負荷32を利用する。運用者は、複数の利用者に第1電力装置12と第1バッテリ30(図1参照)とを貸し出す。運用者は、第1電力装置12に第1バッテリ30が収容された状態で、第1電力装置12を貸し出す。配送者40は、第1バッテリ30の交換が必要となったときに、充電場所34から使用場所42に第2バッテリ38を配送する。
【0042】
図5は、図4の適用例での情報処理システム10の動作を示すフローチャートである。
【0043】
充電場所34には、バッテリ20(図1参照)を収容した複数の電力装置120が予め保管されている。図5のステップS1において、運用者は、複数の利用者に対して、第1電力装置12を貸し出す。この場合、運用者は、充電済みのバッテリ20が装着されている電力装置120を、第1電力装置12として貸し出す。貸し出されなかった電力装置120及びバッテリ20は、第2電力装置14及び第2バッテリ38として充電場所34に保管される。充電場所34では、基本的に、複数の第2バッテリ38を複数の第2電力装置14に収容した状態で、複数の第2バッテリ38及び複数の第2電力装置14が保管されている。なお、本実施形態では、第2電力装置14の数が第1電力装置12の数よりも多くなるように、第1電力装置12及び第1バッテリ30を貸し出しすることが望ましい。
【0044】
ステップS2において、運用者は、運用者端末22の入力部72(図2参照)を操作し、貸し出した複数の第1電力装置12の番号と、該各第1電力装置12の使用場所42と、充電場所34に保管されている複数の第2電力装置14の番号と、充電場所34の位置情報と、イベントの終了日時とを入力する。運用者は、充電場所34と、利用者の人数(第1電力装置12の数)と、利用者が第1電力装置12を利用する場所(使用場所42)とを予め把握している。また、運用者は、複数の利用者に複数の第1電力装置12を貸し出したので、複数の第1電力装置12の番号と、複数の第2電力装置14の番号とについても、把握している。さらに、運用者は、イベントの管理者であるため、イベントの終了日時も把握している。従って、運用者は、上記の各情報を容易且つ正確に入力することができる。運用者端末22は、入力された各情報を、通信ネットワーク44を介して、サーバ28に送信する。
【0045】
ステップS3において、サーバ28の送受信部100は、運用者端末22からの情報を受信する。受信した情報は、メモリ106に保存される。
【0046】
ステップS4において、複数の利用者の各々は、第1電力装置12を使用場所42に持ち運び、第1電力装置12と負荷32とを電気的に接続する。これにより、第1電力装置12から負荷32への電力供給が開始される。
【0047】
ステップS5において、複数の第1電力装置12の各々について、第1検知部52(図2参照)は、第1バッテリ30の接続端子134(図3参照)と収容室124の接続端子136との接続情報、第1バッテリ30のSOC(第1蓄積エネルギ量)、第1電力装置12の温度、第1バッテリ30からの出力電力(出力エネルギ)及び出力電力量(第1蓄積エネルギ量)、第1バッテリ30の電力消費のスピード、第1電力装置12の位置情報等の検知(取得)を開始する。この場合、第1検知部52は、上記の各情報を定期的に検知する。第1送受信部50は、第1検知部52が検知した各情報を、通信ネットワーク44を介して、サーバ28に定期的に送信する。
【0048】
ステップS6において、複数の第2電力装置14の各々は、第2バッテリ38への充電を開始する。この場合、複数の第2電力装置14の各々は、サーバ28又は運用者端末22からの充電の指示に基づき、第2バッテリ38の充電を開始すればよい。あるいは、複数の第2電力装置14の各々は、運用者が第2電力装置14に備わる操作部(不図示)を操作し、第2バッテリ38への充電を指示したときに、該第2バッテリ38への充電を開始すればよい。
【0049】
ステップS7において、複数の第2電力装置14の各々について、第2検知部60(図2参照)は、第2バッテリ38の接続端子134(図3参照)と収容室124の接続端子136との接続情報、第2バッテリ38のSOC(第2蓄積エネルギ量)、第2電力装置14の温度、第2バッテリ38への入力電力(入力エネルギ)及び入力電力量(第2蓄積エネルギ量)、第2バッテリ38の充電のスピード、第2電力装置14の位置情報等の検知(取得)を開始する。この場合、第2検知部60は、上記の各情報を定期的に検知する。第2送受信部58は、第2検知部60が検知した各情報を、通信ネットワーク44を介して、サーバ28に定期的に送信する。
【0050】
ステップS8において、サーバ28の送受信部100は、第1電力装置12及び第2電力装置14からの各情報を受信する。受信した各情報は、メモリ106に保存される。上記のように、複数の第1電力装置12及び複数の第2電力装置14がサーバ28に情報を送信するので、サーバ28は、複数の第1電力装置12及び複数の第2電力装置14からの各情報をメモリ106に保存する。
【0051】
ステップS9において、サーバ28の取得部110は、メモリ106に保存された情報を読み出す。具体的には、取得部110は、複数の第1電力装置12の温度、出力電力及び出力電力量と、複数の第1バッテリ30のSOC及び電力消費のスピードと、複数の第2電力装置14の温度、入力電力、入力電力量及び充電のスピードと、複数の第2バッテリ38のSOC及び充電のスピードとを、メモリ106から読み出す。
【0052】
次に、取得部110は、複数の第1電力装置12の各々について、第1バッテリ30のSOCと、第1バッテリ30の電力消費のスピードとに基づき、該SOCが閾値(例えば、0)に低下するまでの時間(残時間)を算出する。なお、第1バッテリ30の残時間は、第1バッテリ30のSOCが0になる日時、又は、第1バッテリ30のSOCが0になるまでの時間(残給電可能時間)を含む概念である。また、取得部110は、複数の第2電力装置14の各々について、第2バッテリ38のSOCと、第2バッテリ38の充電のスピードとに基づき、第2バッテリ38が満充電になるまでの時間(残時間)を算出する。なお、第2バッテリ38の残時間は、第2バッテリ38が満充電になる日時、又は、第2バッテリ38が満充電になるまでの時間(残充電必要時間)を含む概念である。
【0053】
また、取得部110は、複数の第1電力装置12の出力電力の合計(総出力エネルギとしての合計出力電力)を算出する。取得部110は、複数の第2電力装置14の入力電力の合計(総入力エネルギとしての合計入力電力)を算出する。取得部110は、合計出力電力と合計入力電力との合計値である合計出入力電力を算出する。
【0054】
さらに、取得部110は、複数の第1電力装置12の出力電力量の合計(総第1蓄積エネルギ量としての合計出力電力量)を算出する。取得部110は、複数の第2電力装置14の入力電力量の合計(総第2蓄積エネルギ量としての合計入力電力量)を算出する。取得部110は、合計出力電力量と合計入力電力量との合計値である合計出入力電力量を算出する。
【0055】
ステップS10において、表示情報生成部115は、運用者端末22の表示部76に表示させるための表示情報を生成する。表示情報は、複数の第1電力装置12の温度及び出力電力と、複数の第1バッテリ30のSOC及び残時間と、複数の第2電力装置14の温度及び入力電力と、複数の第2バッテリ38のSOC及び残時間と、合計出力電力、合計入力電力、合計出入力電力、合計出力電力量、合計入力電力量及び合計出入力電力量とを含む。
【0056】
ステップS11において、サーバ28の送受信部100は、通信ネットワーク44を介して、運用者端末22に表示情報を送信する。
【0057】
ステップS12において、運用者端末22の送受信部70が表示情報を受信したときに、表示部76は、表示情報を表示する。
【0058】
図6は、表示部76での表示情報の表示例を示す画像図である。表示部76の画面180には、第1表示領域182と、第2表示領域184と、電力表示領域186と、電力量表示領域188とが配されている。
【0059】
第1表示領域182は、第1電力装置12(図1参照)及び第1バッテリ30に関する表示内容が表示される。具体的には、第1表示領域182には、第1電力装置12の番号である「給電装置2」と、第1電力装置12の出力電力と、第1バッテリ30のSOCと、第1電力装置12の温度と、第1バッテリ30の残時間(残給電可能時間)とが表示されている。
【0060】
第2表示領域184は、第2電力装置14及び第2バッテリ38に関する表示内容が表示される。具体的には、第2表示領域184には、第2電力装置14の番号である「充電装置1」と、第2電力装置14の入力電力と、第2バッテリ38のSOCと、第2電力装置14の温度と、第2バッテリ38の残時間(残充電必要時間)とが表示されている。
【0061】
電力表示領域186には、合計出力電力と、合計入力電力と、合計出入力電力とが表示されている。電力量表示領域188には、合計出力電力量と、合計入力電力量と、合計出入力電力量とが表示されている。
【0062】
なお、図6では、イベント会場160(図4参照)全体の電力収支を明確にするため、充電装置である第2電力装置14の入力電力、合計入力電力、及び、合計入力電力量に、正の符号「+」を付けている。また、給電装置である第1電力装置12の出力電力、合計出力電力、及び、合計出力電力量に、負の符号「-」を付けている。
【0063】
また、図6では、複数の第1電力装置12(図1参照)のうちの1つの第1電力装置12に関わる表示内容と、複数の第2電力装置14のうちの1つの第2電力装置14に関わる表示内容とが表示されている。本実施形態では、全ての第1電力装置12の情報と、全ての第2電力装置14の情報とを網羅して表示することも可能である。
【0064】
このように、表示部76には、上記の各表示内容が統合的に表示される。これにより、運用者は、合計出入力電力及び合計出入力電力量のうち、少なくともいずれかを確認することで、イベント会場160(図4参照)全体の電力収支を容易に把握することができる。また、運用者は、第1表示領域182を確認することで、第1バッテリ30(図1参照)の交換が必要かどうかを的確に判断することができる。さらに、運用者は、第2表示領域184を確認することで、満充電の第2バッテリ38を容易に見つけることができる。
【0065】
さらに詳しく説明すると、運用者は、表示情報を確認することで、貸し出した全ての第1電力装置12のSOC及び出力電力を一括して把握することができる。また、表示部76の画面180には、全ての第1バッテリ30の交換までの残時間が表示される。これにより、運用者は、第1バッテリ30の交換のタイミングを予測することが可能となる。
【0066】
さらに、画面180には、合計出入力電力と合計出入力電力量とが表示されるので、全てのバッテリ20の合計のエネルギ又はエネルギ量がどの程度のスピードで減っているのかを容易に理解することができる。これにより、運用者は、各第1バッテリ30の残量(SOC)が尽きるまでの時間を見積もることができる。
【0067】
また、運用者は、第1表示領域182を確認し、第1バッテリ30の交換が必要と判断した場合、配送者40(図1参照)に第1バッテリ30の交換を指示することができる。このときに、運用者は、交換対象の第1バッテリ30を搭載した第1電力装置12の番号及び使用場所42を配送者40に伝達する。また、運用者は、第2表示領域184を確認し、満充電の第2バッテリ38を搭載した第2電力装置14の番号を配送者40に伝達する。
【0068】
配送者40は、運用者の指示に基づき、充電場所34に移動し、第2電力装置14から、充電済みの第2バッテリ38を取り出す。配送者40は、取り出した第2バッテリ38を持って、交換対象の第1バッテリ30が装着されている第1電力装置12の使用場所42まで移動する。
【0069】
配送者40が第1電力装置12の使用場所42に到着すると、配送者40又は利用者は、第1電力装置12から第1バッテリ30を取り出す。次に、配送者40又は利用者は、該第1バッテリ30の交換相手である充電済みの第2バッテリ38を第1電力装置12に装着する。これにより、装着された第2バッテリ38は、第1バッテリ30として使用される。この結果、第1電力装置12から負荷32への電力供給を継続して行うことができる。
【0070】
配送者40は、第1電力装置12から取り出した第1バッテリ30を回収し、充電場所34に戻る。配送者40は、複数の第2電力装置14のうち、第2バッテリ38が装着されていない第2電力装置14に、回収した第1バッテリ30を装着する。
【0071】
図5のステップS13において、サーバ28(図2参照)の判定部112は、情報処理システム10の動作を終了するかどうかを判定する。具体的には、判定部112は、現在時刻がイベントの終了日時になったかどうかを判定する。現在時刻が終了日時に到達していない場合(ステップS13:NO)、サーバ28は、ステップS9に戻り、ステップS9~ステップS13までの処理を繰り返し実行する。これにより、図6に示す表示部76の表示内容は、イベントの終了日時まで逐次更新される。
【0072】
現在時刻が終了日時となったとき(ステップS13:YES)、サーバ28は、ステップS14に進む。ステップS14において、表示情報生成部115は、イベントの終了(情報処理システム10の動作終了)を通知するための通知情報を生成する。サーバ28の送受信部100は、通信ネットワーク44を介して、通知情報を運用者端末22、複数の第1電力装置12及び複数の第2電力装置14に送信する。
【0073】
ステップS15において、運用者端末22の送受信部70が通知情報を受信したときに、表示部76は、通知情報を表示する。運用者は、表示部76の表示内容を確認することで、イベントが終了したことを認識することができる。
【0074】
ステップS16において、複数の第1電力装置12の各々では、通知情報の通知を受けて、第1電力装置12の動作を停止する。
【0075】
ステップS17において、複数の第2電力装置14の各々では、通知情報の通知を受けて、第2電力装置14の動作を停止する。
【0076】
この結果、情報処理システム10は、動作を終了する。すなわち、上記のように、第1バッテリ30は、イベントが終了するまで貸し出される。貸し出しのサービスは、永久に続くことはない。従って、運用者は、イベントが終了するまで、複数の第1電力装置12から複数の負荷32への電力供給が尽きないように運用できればよい。本実施形態では、上記のように情報処理システム10が動作することで、イベントの終了日時まで、第1バッテリ30の交換を効率よく行うことができる。
【0077】
なお、図5のフローチャートでは、ステップS2~ステップS7の処理順が入れ替わってもよい。例えば、ステップS1の後に、ステップS4、S5の処理が直ちに行われてもよい。また、ステップS1の後に、ステップS6、S7の処理が直ちに行われてもよい。この場合、ステップS5又はステップS7の処理後に、ステップS2、S3の処理が行われる。
【0078】
図7は、本実施形態の第1変形例の一部構成図である。第1変形例では、第2電力装置164(補充装置)が充電に関わる機能のみ有する場合を図示している。第1変形例では、第2電力装置164の上面に凹部170が形成されている。第2バッテリ38は、底部を凹部170に挿し込むことで、第2電力装置164に装着される。凹部170の底部には、雄型の接続端子136が設けられている。第2バッテリ38が凹部170に挿し込まれたときに、第2バッテリ38の接続端子134と凹部170の接続端子136とが嵌合する。これにより、第2バッテリ38と第2電力装置164とが電気的に接続される。第1変形例でも、複数の第2電力装置164を用いて、電力供給源16から複数の第2バッテリ38への充電が可能である。なお、第2電力装置164は、上記の第2電力装置14(図2参照)の第2送受信部58、第2検知部60、第2制御部62及び第2表示部64を有してもよい。
【0079】
図8は、本実施形態の第2変形例の一部構成図である。第2変形例では、第2電力装置172(補充装置)が多数の第2バッテリ38を収容可能である。具体的には、第2電力装置172の側面(正面)には、複数の収容室174が形成されている。複数の収容室174は、第2バッテリ38を収容可能な凹部である。図8では、合計で9個の収容室174が第2電力装置172の側面に形成されている。複数の収容室174の各々の底部には、第2バッテリ38の接続端子134(図3参照)と接続可能な雄型の接続端子(不図示)が設けられている。複数の接続端子は、複数の接続端子136であればよい。第2変形例では、1台の第2電力装置172を用いて、電力供給源16から多数の第2バッテリ38への充電が可能である。また、第2電力装置172は、上記の第2電力装置14(図2参照)の第2送受信部58、第2検知部60、第2制御部62及び第2表示部64を有してもよい。
【0080】
上記のように、サーバ28(図1参照)、運用者端末22、複数の第1電力装置12及び複数の第2電力装置14が、通信ネットワーク44を介して、無線接続されている。そのため、サーバ28に代えて、運用者端末22、複数の第1電力装置12、及び、複数の第2電力装置14のいずれかが、表示情報を生成してもよい。
【0081】
運用者端末22がサーバ28に代わって機能する場合、制御部74(図2参照)が取得部110、判定部112及び表示情報生成部115として機能する。複数の第1電力装置12がサーバ28に代わって機能する場合、第1制御部54が取得部110、判定部112及び表示情報生成部115として機能する。複数の第2電力装置14がサーバ28に代わって機能する場合、第2制御部62が取得部110、判定部112及び表示情報生成部115として機能する。
【0082】
また、本実施形態では、取得部110の機能を実現する装置と、判定部112の機能を実現する装置と、表示情報生成部115の機能を実現する装置とを、互いに別個の装置とすることも可能である。あるいは、取得部110、判定部112及び表示情報生成部115のうち、2つの構成要素の機能を1つの装置で実現し、残り1つの構成要素の機能を他の装置で実現することも可能である。例えば、複数の第1電力装置12の各々の第1制御部54が取得部110として機能し、サーバ28の制御部102が判定部112及び表示情報生成部115として機能してもよい。あるいは、複数の第1電力装置12の各々の第1制御部54が取得部110及び表示情報生成部115として機能し、サーバ28の制御部102が判定部112として機能してもよい。
【0083】
本実施形態では、配送者40及び利用者が端末装置を有してもよい。これにより、各端末装置の表示部に表示情報が表示されたときに、配送者40及び利用者は、表示情報を確認することで、第1バッテリ30の交換が必要かどうかを予め把握することが可能となる。また、各端末装置の制御部が取得部110、判定部112及び表示情報生成部115として機能することも可能となる。
【0084】
また、上記の説明では、第1電力装置12が給電装置である場合について説明した。本実施形態では、第1電力装置12は、第1バッテリ30から負荷32に電力を供給できる装置であればよい。具体的には、第1電力装置12は、第1バッテリ30を搭載可能な移動体又は電力機器でもよい。例えば、移動体としては、第1バッテリ30を搭載した二輪車、三輪車、四輪車、電動車両等の各種の車両が挙げられる。
【0085】
また、本実施形態では、第1電力装置12の内部に負荷32があってもよい。このような負荷32としては、第1電力装置12に内蔵されたインバータ、モータ、冷蔵部等の電力機器が挙げられる。
【0086】
さらに、本実施形態では、電力供給源16は、外部から複数の第2バッテリ38を充電できる電力源であればよい。従って、電力供給源16は、移動体36以外の電力系統であってもよい。あるいは、電力供給源16は、燃料を燃焼させて発電するエンジン発電機であってもよい。
【0087】
また、上記の説明では、第2バッテリ38を配送する場合について説明した。本実施形態では、他のエネルギ又はエネルギ源を蓄積する可搬型エネルギ蓄積器を配送してもよい。例えば、可搬型エネルギ蓄積器がエネルギ源としての水素を収容する水素カートリッジでもよい。この場合、第1電力装置12及び第2電力装置14は、水素カートリッジを装着可能なエネルギ装置となる。あるいは、第2電力装置14は、水素カートリッジを装着可能なエネルギ装置(補充装置)でもよい。
【0088】
具体的には、補充装置では、外部供給源から汲み上げられた水素が水素カートリッジに充填される。この場合、補充装置は、例えば、図7に示す第2電力装置164のように、水素カートリッジを装着可能な補充部であればよい。これにより、水素カートリッジは、補充部に装着された状態で、外部供給源から水素を充填可能である。配送者40は、水素が充填された水素カートリッジを使用場所42まで配送する。
【0089】
あるいは、第2電力装置14は、水素カートリッジと燃料電池とを有してもよい。第2電力装置14は、例えば、図7に示す第2電力装置164のように、水素カートリッジを装着可能な補充部であればよい。この場合も、水素カートリッジは、補充部に装着された状態で、外部供給源から水素を充填可能である。燃料電池は、水素カートリッジから供給された水素を利用して発電する。第2電力装置14は、燃料電池が発電した電力を外部に供給可能である。
【0090】
第1電力装置12は、例えば、燃料電池を備えた給電器であればよい。このような給電器としては、燃料電池車両等が挙げられる。この場合、第1電力装置12において、燃料電池は、水素カートリッジから供給される水素を利用して発電する。負荷32は、燃料電池が発電した電力の供給を受けて作動する。
【0091】
あるいは、第1電力装置12は、水素カートリッジから負荷32に水素を供給してもよい。この場合、負荷32は、例えば、第1電力装置12に内蔵される燃料電池スタックである。
【0092】
上記の実施形態から把握し得る発明について、以下に記載する。
【0093】
本発明の第1の態様は、エネルギを用いて作動する作動部(32)にエネルギを供給するエネルギ装置(12)と、補充装置(14)との間で通信可能な情報処理装置(28)であって、前記エネルギ装置は、第1可搬型エネルギ蓄積器(30)が前記エネルギ装置に接続されたときに、前記第1可搬型エネルギ蓄積器から出力されるエネルギを前記作動部に供給し、前記補充装置は、第2可搬型エネルギ蓄積器(38)が前記補充装置に接続されたときに、エネルギ又はエネルギ源を前記第2可搬型エネルギ蓄積器に補充可能であり、前記情報処理装置は、前記エネルギ装置に接続された前記第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量を、前記エネルギ装置から取得する第1取得部(110)と、前記補充装置に接続された前記第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量を、前記補充装置から取得する第2取得部(110)と、前記入力エネルギ及び前記出力エネルギを統合的に表示するか、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するか、又は、前記入力エネルギ、前記出力エネルギ、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するための表示情報を生成する表示情報生成部(115)と、を備える。
【0094】
本発明によれば、第1可搬型エネルギ蓄積器及び第2可搬型エネルギ蓄積器の各情報が表示情報に含まれる。そのため、管理者は、表示情報を確認した上で、第2可搬型エネルギ蓄積器をエネルギ装置の所在位置に配送することで、第1可搬型エネルギ蓄積器から第2可搬型エネルギ蓄積器に交換することができる。これにより、管理者は、定期的にエネルギ装置を見回る必要がなくなる。この結果、管理者の負担を軽減することができる。
【0095】
また、表示情報に基づき第1可搬型エネルギ蓄積器を交換することで、エネルギ量が0になるまで第1可搬型エネルギ蓄積器を使用することが可能となる。これにより、第1可搬型エネルギ蓄積器の交換頻度を減少させることができる。
【0096】
さらに、表示情報に基づき、第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量の減少度合と、第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量の補充度合との差が縮まるように、第1可搬型エネルギ蓄積器を交換することも可能となる。これにより、より少ない補充装置及び第2可搬型エネルギ蓄積器の数で、第1可搬型エネルギ蓄積器を貸し出すことが可能となる。
【0097】
さらにまた、複数の第1可搬型エネルギ蓄積器が使用されている場合に、表示情報に基づき、複数の第1可搬型エネルギ蓄積器を一斉に交換するか、又は、複数の第1可搬型エネルギ蓄積器の交換タイミングを互いにずらすことも可能となる。これにより、複数の第1可搬型エネルギ蓄積器の交換を効率よく行うことができる。
【0098】
本発明の第1の態様において、前記表示情報は、前記出力エネルギと前記入力エネルギとの合計値と、前記第1蓄積エネルギ量と前記第2蓄積エネルギ量との合計値とのうち、少なくとも1つの合計値を含む。
【0099】
これにより、情報処理システム全体のエネルギ収支が表示されるので、補充装置の余裕度を簡単に把握することができる。
【0100】
本発明の第1の態様において、前記エネルギ装置は、複数のエネルギ装置を含み、複数の前記エネルギ装置の各々には、前記第1可搬型エネルギ蓄積器が接続され、前記表示情報は、複数の前記第1可搬型エネルギ蓄積器の各々の前記出力エネルギの総和である総出力エネルギを含む。
【0101】
これにより、複数のエネルギ装置の総出力エネルギがどの程度の速さで減っているのかを容易に把握することができる。
【0102】
本発明の第1の態様において、前記補充装置は、複数の補充装置を含み、複数の前記補充装置の各々には、前記第2可搬型エネルギ蓄積器が接続され、前記表示情報は、複数の前記第2可搬型エネルギ蓄積器の各々の前記入力エネルギの総和である総入力エネルギを含む。
【0103】
これにより、複数の補充装置の総入力エネルギがどの程度まで増えているのかを容易に把握することができる。
【0104】
本発明の第1の態様において、前記エネルギ装置は、複数のエネルギ装置を含み、複数の前記エネルギ装置の各々には、前記第1可搬型エネルギ蓄積器が接続され、前記表示情報は、複数の前記第1可搬型エネルギ蓄積器の各々の前記第1蓄積エネルギ量の総和である総第1蓄積エネルギ量を含む。
【0105】
これにより、複数のエネルギ装置の総第1蓄積エネルギ量がどの程度の速さで減っているのかを容易に把握することができる。
【0106】
本発明の第1の態様において、前記補充装置は、複数の補充装置を含み、複数の前記補充装置の各々には、前記第2可搬型エネルギ蓄積器が接続され、前記表示情報は、複数の前記第2可搬型エネルギ蓄積器の各々の前記第2蓄積エネルギ量の総和である総第2蓄積エネルギ量を含む。
【0107】
これにより、複数の第2可搬型エネルギ蓄積器の総第2蓄積エネルギ量がどの程度まで増えているのかを容易に把握することができる。
【0108】
本発明の第1の態様において、前記情報処理装置は、前記エネルギ装置又は前記補充装置の使用者、所有者又は管理者が使用する端末(22)に前記表示情報を送信する送信部(100)をさらに備える。
【0109】
これにより、端末の表示部に表示情報を表示させることが可能となる。
【0110】
本発明の第1の態様において、前記作動部は、移動可能な前記エネルギ装置の外部又は内部に位置し、前記エネルギ装置は、前記第1可搬型エネルギ蓄積器が接続される第1接続部(136)と、前記作動部が接続される第2接続部(148、150)とを有し、前記第1可搬型エネルギ蓄積器は、前記第1接続部を介して前記エネルギ装置にエネルギを供給し、前記エネルギ装置は、エネルギを、前記第2接続部を介して前記作動部に供給する。
【0111】
これにより、第1可搬型エネルギ蓄積器から作動部にエネルギを確実に且つ効率よく供給することができる。
【0112】
本発明の第1の態様において、前記補充装置は、第3接続部(152、154)を介して外部供給源(16)に接続され、前記第2可搬型エネルギ蓄積器は、前記外部供給源から前記第3接続部を介してエネルギ又はエネルギ源の補充を受ける。
【0113】
これにより、第2可搬型エネルギ蓄積器にエネルギ又はエネルギ源を効率よく補充することができる。
【0114】
本発明の第1の態様において、複数の前記第2可搬型エネルギ蓄積器が前記補充装置に対して並列に接続され、前記外部供給源は、前記第3接続部を介して、複数の前記第2可搬型エネルギ蓄積器にエネルギ又はエネルギ源を補充する。
【0115】
これにより、複数の第2可搬型エネルギ蓄積器にエネルギ又はエネルギ源を一気に補充することが可能となる。この結果、外部供給源のエネルギ損失を低減することができる。
【0116】
本発明の第1の態様において、前記外部供給源は、移動体(36)である。
【0117】
これにより、イベント会場等に外部供給源を移動させ、移動先で外部供給源から第2可搬型エネルギ蓄積器にエネルギ又はエネルギ源を供給することが可能となる。
【0118】
本発明の第1の態様において、前記エネルギ装置は、電力を用いて作動する前記作動部に電力を供給する電力装置であり、前記第1可搬型エネルギ蓄積器及び前記第2可搬型エネルギ蓄積器は、電力を蓄積可能に設けられ、前記補充装置は、前記第2可搬型エネルギ蓄積器が前記補充装置に接続されたときに、電力を前記第2可搬型エネルギ蓄積器に補充可能な充電装置である。
【0119】
このように、エネルギが電力である場合でも、上記の各効果が容易に得られる。
【0120】
本発明の第2の態様は、エネルギを用いて作動する作動部にエネルギを供給するエネルギ装置と、補充装置と、エネルギ装置及び補充装置と通信可能な情報処理装置とを有する情報処理システム(10)であって、前記エネルギ装置は、第1可搬型エネルギ蓄積器が前記エネルギ装置に接続されたときに、前記第1可搬型エネルギ蓄積器から出力されるエネルギを前記作動部に供給し、前記補充装置は、第2可搬型エネルギ蓄積器が前記補充装置に接続されたときに、エネルギ又はエネルギ源を前記第2可搬型エネルギ蓄積器に補充可能であり、前記情報処理装置は、前記エネルギ装置に接続された前記第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量を、前記エネルギ装置から取得する第1取得部と、前記補充装置に接続された前記第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量を、前記補充装置から取得する第2取得部と、前記入力エネルギ及び前記出力エネルギを統合的に表示するか、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するか、又は、前記入力エネルギ、前記出力エネルギ、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するための表示情報を生成する表示情報生成部と、を備える。
【0121】
本発明でも、第1の態様と同様の効果が得られる。
【0122】
本発明の第3の態様は、情報処理方法であって、前記情報処理方法は、第1可搬型エネルギ蓄積器及び作動部をエネルギ装置に接続するステップと、前記第1可搬型エネルギ蓄積器から前記エネルギ装置にエネルギを出力し、前記エネルギ装置から前記作動部にエネルギを供給することにより、前記作動部を作動させるステップと、第2可搬型エネルギ蓄積器を補充装置に接続して、前記補充装置から前記第2可搬型エネルギ蓄積器にエネルギ又はエネルギ源を補充するステップと、前記エネルギ装置に接続された前記第1可搬型エネルギ蓄積器の出力エネルギ又は第1蓄積エネルギ量を取得するステップと、前記補充装置に接続された前記第2可搬型エネルギ蓄積器の入力エネルギ又は第2蓄積エネルギ量を取得するステップと、前記入力エネルギ及び前記出力エネルギを統合的に表示するか、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するか、又は、前記入力エネルギ、前記出力エネルギ、前記第1蓄積エネルギ量及び前記第2蓄積エネルギ量を統合的に表示するための表示情報を生成するステップと、を有する。
【0123】
本発明でも、第1の態様と同様の効果が得られる。
【0124】
本発明の第4の態様は、第3の態様の情報処理方法をコンピュータ(28)に実行させるプログラムである。
【0125】
本発明でも、第1の態様と同様の効果が得られる。
【0126】
本発明の第5の態様は、第4の態様のプログラムを記憶する記憶媒体(106)である。
【0127】
本発明でも、第1の態様と同様の効果が得られる。
【0128】
なお、本発明は、上述した開示に限らず、本発明の要旨を逸脱することなく、種々の構成を採り得る。
【符号の説明】
【0129】
10…情報処理システム 12…第1電力装置(エネルギ装置)
14…第2電力装置(補充装置)
28…サーバ(情報処理装置、コンピュータ)
30…第1バッテリ(第1可搬型エネルギ蓄積器)
32…負荷(作動部)
38…第2バッテリ(第2可搬型エネルギ蓄積器)
106…メモリ(記憶媒体)
110…取得部(第1取得部、第2取得部)
115…表示情報生成部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8