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特開2024-176257情報処理装置、提供方法、及び提供プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176257
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】情報処理装置、提供方法、及び提供プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/04 20230101AFI20241212BHJP
【FI】
G06Q10/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094690
(22)【出願日】2023-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000006013
【氏名又は名称】三菱電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100116964
【弁理士】
【氏名又は名称】山形 洋一
(74)【代理人】
【識別番号】100120477
【弁理士】
【氏名又は名称】佐藤 賢改
(74)【代理人】
【識別番号】100135921
【弁理士】
【氏名又は名称】篠原 昌彦
(74)【代理人】
【識別番号】100203677
【弁理士】
【氏名又は名称】山口 力
(72)【発明者】
【氏名】安藤 暢彦
(72)【発明者】
【氏名】長谷川 史樹
(72)【発明者】
【氏名】平 明▲徳▼
(72)【発明者】
【氏名】酒井 学
(72)【発明者】
【氏名】五十嵐 彩乃
【テーマコード(参考)】
5L010
5L049
【Fターム(参考)】
5L010AA04
5L049AA04
(57)【要約】
【課題】ユーザが行う行動が有用であるか否かを認識させること。
【解決手段】情報処理装置100は、ユーザの予定を示す情報である予定情報と、ユーザの生体情報とを取得する取得部120と、予定情報を用いて、未来のユーザの行動を予測する行動予測部130と、未来のユーザの行動を示す行動予測情報と、生体情報とに基づいて、未来のユーザの生体情報を予測する生体予測部140と、行動予測情報と、未来のユーザの生体情報である生体予測情報とを用いて、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを判定する制御部150と、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する出力部160と、を有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの予定を示す情報である予定情報と、前記ユーザの生体情報とを取得する取得部と、
前記予定情報を用いて、未来の前記ユーザの行動を予測する行動予測部と、
未来の前記ユーザの行動を示す行動予測情報と、前記生体情報とに基づいて、未来の前記ユーザの生体情報を予測する生体予測部と、
前記行動予測情報と、未来の前記ユーザの生体情報である生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを判定する制御部と、
前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する出力部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記取得部は、前記ユーザの位置情報、前記位置情報が示す位置の気象情報、地図情報を取得し、
前記行動予測部は、前記予定情報、前記位置情報、前記気象情報、及び前記地図情報を用いて、未来の前記ユーザの行動を予測する、
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記取得部は、前記ユーザの過去の行動情報を取得し、
前記生体予測部は、前記行動予測情報、前記生体情報、及び前記過去の行動情報に基づいて、未来の前記ユーザの生体情報を予測する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記制御部は、前記行動予測情報と前記生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことの有用度を判定し、
前記出力部は、前記有用度を出力する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記取得部は、前記ユーザが希望する消費カロリーと、前記ユーザが希望する疲労度とを取得し、
前記制御部は、前記行動予測情報を用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行ったときの消費カロリーである予測消費カロリーを判定し、前記行動予測情報と前記生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行ったときの疲労度である予測疲労度を判定し、前記消費カロリーと前記疲労度と、前記予測消費カロリーと前記予測疲労度とを比較し、一致度を算出し、
前記出力部は、前記一致度を出力する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記取得部は、前記ユーザが希望する消費カロリーと、前記ユーザが希望する疲労度と、前記ユーザが希望する運動の安全度とを取得し、
前記制御部は、前記行動予測情報を用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行ったときの消費カロリーである予測消費カロリーと運動の安全度とを判定し、前記行動予測情報と前記生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行ったときの疲労度である予測疲労度を判定し、前記消費カロリー、前記疲労度、及び取得された前記運動の安全度と、前記予測消費カロリー、前記予測疲労度、及び判定された前記運動の安全度を比較し、一致度を算出し、
前記出力部は、前記一致度を出力する、
請求項1又は2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
情報処理装置が、
ユーザの予定を示す情報である予定情報と、前記ユーザの生体情報とを取得し、
前記予定情報を用いて、未来の前記ユーザの行動を予測し、
未来の前記ユーザの行動を示す行動予測情報と、前記生体情報とに基づいて、未来の前記ユーザの生体情報を予測し、
前記行動予測情報と、未来の前記ユーザの生体情報である生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを判定し、
前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する、
提供方法。
【請求項8】
コンピュータに、
ユーザの予定を示す情報である予定情報と、前記ユーザの生体情報とを取得し、
前記予定情報を用いて、未来の前記ユーザの行動を予測し、
未来の前記ユーザの行動を示す行動予測情報と、前記生体情報とに基づいて、未来の前記ユーザの生体情報を予測し、
前記行動予測情報と、未来の前記ユーザの生体情報である生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを判定し、
前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する、
処理を実行させる提供プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置、提供方法、及び提供プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、健康のために、運動することが推奨されている。ここで、アドバイスを提供する技術が提案されている(特許文献1を参照)。特許文献1の運動支援システムは、第一の生体データに対して第二の生体データが与える影響度を示す第一の寄与率を算出する。運動支援システムは、第二の生体データに対して運動記録データが与える影響度を示す第二の寄与率を算出する。運動支援システムは、第一の寄与率及び第二の寄与率に基づいて、第一の生体データに対して運動記録データが与える影響度を示す第三の寄与率を算出する。運動支援システムは、運動記録データについて第三の寄与率の大きい順に順位付けされたランキングを生成する。運動支援システムは、ランキングに基づいて対象者の健康状態を向上させるためのアドバイスを生成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許6719942号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、将来、ユーザがある行動を行う場合、ユーザは、当該行動が有用であるか否かが判断できないという問題がある。
【0005】
本開示の目的は、ユーザが行う行動が有用であるか否かを認識させることである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る情報処理装置が提供される。情報処理装置は、ユーザの予定を示す情報である予定情報と、前記ユーザの生体情報とを取得する取得部と、前記予定情報を用いて、未来の前記ユーザの行動を予測する行動予測部と、未来の前記ユーザの行動を示す行動予測情報と、前記生体情報とに基づいて、未来の前記ユーザの生体情報を予測する生体予測部と、前記行動予測情報と、未来の前記ユーザの生体情報である生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを判定する制御部と、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する出力部と、を有する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、ユーザが行う行動が有用であるか否かを認識させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】情報処理装置が有するハードウェアを示す図である。
図2】情報処理装置の機能を示すブロック図である。
図3】情報処理装置が実行する処理の例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照しながら実施の形態を説明する。以下の実施の形態は、例にすぎず、本開示の範囲内で種々の変更が可能である。
【0010】
実施の形態.
図1は、情報処理装置が有するハードウェアを示す図である。情報処理装置100は、コンピュータである。例えば、情報処理装置100は、PC(Personal Computer)、スマートフォン、タブレット端末、サーバなどである。情報処理装置100は、提供方法を実行する装置である。
情報処理装置100は、プロセッサ101、揮発性記憶装置102、及び不揮発性記憶装置103を有する。
【0011】
プロセッサ101は、情報処理装置100全体を制御する。例えば、プロセッサ101は、CPU(Central Processing Unit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)などである。プロセッサ101は、マルチプロセッサでもよい。また、情報処理装置100は、処理回路を有してもよい。
【0012】
揮発性記憶装置102は、情報処理装置100の主記憶装置である。例えば、揮発性記憶装置102は、RAM(Random Access Memory)である。不揮発性記憶装置103は、情報処理装置100の補助記憶装置である。例えば、不揮発性記憶装置103は、HDD(Hard Disk Drive)、又はSSD(Solid State Drive)である。
【0013】
次に、情報処理装置100が有する機能を説明する。
図2は、情報処理装置の機能を示すブロック図である。情報処理装置100は、記憶部110、取得部120、行動予測部130、生体予測部140、制御部150、及び出力部160を有する。
【0014】
記憶部110は、揮発性記憶装置102又は不揮発性記憶装置103に確保した記憶領域として実現してもよい。
取得部120、行動予測部130、生体予測部140、制御部150、及び出力部160の一部又は全部は、処理回路によって実現してもよい。また、取得部120、行動予測部130、生体予測部140、制御部150、及び出力部160の一部又は全部は、プロセッサ101が実行するプログラムのモジュールとして実現してもよい。例えば、プロセッサ101が実行するプログラムは、提供プログラムとも言う。例えば、提供プログラムは、記録媒体に記録されている。
【0015】
記憶部110は、様々な情報を記憶する。
取得部120は、予定情報を取得する。例えば、取得部120は、記憶部110に格納されているスケジュール帳から予定情報を取得する。また、例えば、取得部120は、ユーザの入力操作により、予定情報を取得する。予定情報は、ユーザの予定を示す情報である。予定情報は、運動の予定を示す情報である場合がある。また、予定情報は、運動以外の予定を示す情報である場合がある。例えば、予定情報は、会議の予定を示す。
【0016】
取得部120は、ユーザの位置情報(つまり、ユーザの現在位置)を取得してもよい。例えば、取得部120は、GPS(Global Positioning System)から、当該位置情報を取得する。また、例えば、取得部120は、ユーザの入力操作により、当該位置情報を取得する。また、例えば、取得部120は、無線を利用して、当該位置情報を取得する。なお、例えば、当該位置情報は、緯度、経度、高度で表される。
【0017】
取得部120は、当該位置情報が取得された場合、当該位置情報が示す位置の気象情報を取得する。例えば、取得部120は、当該位置の気象情報を掲載しているWEBサイトから、気象情報を取得する。また、例えば、取得部120は、ユーザの入力操作により、気象情報を取得する。なお、気象情報は、現在の天気、未来の天気、気温、湿度などである。天気は、晴れ、雨、雪、雷などである。
【0018】
取得部120は、当該位置情報が取得された場合、地図情報を取得する。例えば、取得部120は、地図情報を記憶部110から取得する。また、例えば、取得部120は、地図情報を外部装置から取得する。なお、外部装置は、情報処理装置100の外部に存在する装置である。例えば、外部装置は、クラウドサーバである。なお、外部装置の図は、省略されている。
【0019】
行動予測部130は、予定情報を用いて、未来のユーザの行動を予測する。具体例を用いて、予測処理を説明する。例えば、予定情報は、ユーザがマラソンを30分行うことを示す。そのため、行動予測部130は、ユーザがマラソンを30分行うことを、予測する。
【0020】
また、行動予測部130は、予定情報、位置情報、気象情報、及び地図情報を用いて、未来のユーザの行動を予測してもよい。具体例を用いて、予測処理を説明する。例えば、予定情報は、A地点で会議が行われることを示す。行動予測部130は、予定情報、位置情報、気象情報、及び地図情報を用いて、ユーザの現在位置からA地点までの経路を探索する。また、例えば、気象情報が“晴れ”を示している場合、行動予測部130は、最短経路を探索する。また、例えば、気象情報が“雨”を示している場合、行動予測部130は、雨を避ける経路を探索する。なお、行動予測部130は、従来技術を用いて、経路を探索してもよい。また、行動予測部130は、多数のユーザの過去の行動情報に基づいて構築されたデータベースを用いて、経路を探索してもよい。行動予測部130は、ユーザがA地点まで歩いて移動したときの時間を算出する。例えば、行動予測部130は、ユーザの歩行速度と経路とに基づいて、移動時間を算出する。ユーザの歩行速度は、記憶部110に格納されてもよい。また、取得部120は、ユーザの入力操作により、ユーザの歩行速度を取得してもよい。行動予測部130は、一般的な歩行速度と経路とに基づいて、移動時間を算出してもよい。これにより、例えば、移動時間“30分”が、算出される。よって、行動予測部130は、ユーザがウォーキングを30分行うことを、予測する。
【0021】
また、予定情報が、A地点で会議が行われることと、移動手段が徒歩と電車であることとを示している場合、行動予測部130は、徒歩の移動時間のみを算出する。
【0022】
なお、行動予測部130が予測する行動は、1つでなくてもよい。つまり、行動予測部130は、予定情報を用いて、ユーザの複数の行動を予測してもよい。また、行動予測部130は、予定情報、位置情報、気象情報、及び地図情報を用いて、ユーザの複数の行動を予測してもよい。
【0023】
行動予測部130は、予測処理が終了した後、未来のユーザの行動を示す行動予測情報を出力する。
【0024】
取得部120は、ユーザの生体情報を取得する。例えば、取得部120は、ユーザの入力操作により、生体情報を取得する。また、例えば、取得部120は、ユーザが装着しているデバイスから生体情報を取得する。なお、例えば、生体情報は、心拍、体温、疲労度などのユーザの心身の状態を表す情報である。
【0025】
生体予測部140は、行動予測情報と生体情報とに基づいて、未来のユーザの生体情報を予測する。例えば、生体予測部140は、ビックデータの中から、行動予測情報と生体情報とに類似する情報を検索して、予測を行う。また、例えば、生体予測部140は、データベースを用いて、予測を行う。また、例えば、生体予測部140は、学習済モデルを用いて、予測を行う。詳細には、生体予測部140が行動予測情報と生体情報とを学習済モデルに入力した場合、学習済モデルは、未来のユーザの生体情報を出力する。生体予測部140は、出力された情報を、未来のユーザの生体情報と予測する。
【0026】
ここで、取得部120は、ユーザの過去の行動情報を取得してもよい。例えば、取得部120は、当該過去の行動情報を記憶部110又は外部装置から取得する。また、例えば、取得部120は、ユーザの入力操作により、当該過去の行動情報を取得する。なお、例えば、当該過去の行動情報は、飲酒を示す。また、例えば、当該過去の行動情報は、行為日時、飲酒量を含んでもよい。
【0027】
生体予測部140は、行動予測情報、生体情報、及び当該過去の行動情報に基づいて、未来のユーザの生体情報を予測してもよい。例えば、当該過去の行動情報が飲酒を示している場合、生体予測部140は、飲酒を考慮して、未来のユーザの生体情報を予測する。なお、生体予測部140は、上記したように、ビックデータ、データベース、学習済モデルなどを用いて、予測を行う。生体予測部140は、当該過去の行動情報を用いることで、予測精度を高めることができる。例えば、ユーザが前日に懇親会で大量に飲酒を行っている場合、ユーザの飲酒行為は、翌日のユーザの状態に大きく影響を与える。そのため、生体予測部140は、当該過去の行動情報(例えば、飲酒)を用いることで、予測精度を高めることができる。
【0028】
生体予測部140は、予測処理が終了した後、生体予測情報を出力する。なお、生体予測情報は、未来のユーザの生体情報である。
【0029】
制御部150は、行動予測情報と生体予測情報とを用いて、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを判定する。例えば、制御部150は、行動予測情報と生体予測情報と有用の有無との対応関係を示す判定情報と、行動予測情報と、生体予測情報とを用いて、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを判定する。また、制御部150は、行動予測情報と生体予測情報と学習済モデルとを用いて、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを判定する。詳細には、制御部150が行動予測情報と生体予測情報とを学習済モデルに入力した場合、学習済モデルは、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する。
【0030】
出力部160は、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する。例えば、出力部160は、情報処理装置100のディスプレイに当該情報を出力する。また、例えば、出力部160は、ユーザが使用する端末に、当該情報を出力する。具体的には、情報処理装置100がサーバである場合、出力部160は、ユーザが使用するスマートフォンに、当該情報を出力する。
【0031】
ユーザは、当該情報を視認することで、将来、ユーザが行う行動が有用であるか否かを認識することができる。
【0032】
次に、情報処理装置100が実行する処理を、フローチャートを用いて、説明する。
図3は、情報処理装置が実行する処理の例を示すフローチャートである。図3の処理では、取得部120は、予定情報、ユーザの位置情報、気象情報、地図情報、ユーザの生体情報、及びユーザの過去の行動情報を取得するものとする。
(ステップS11)取得部120は、予定情報、ユーザの位置情報、気象情報、地図情報、ユーザの生体情報、及びユーザの過去の行動情報を取得する。
(ステップS12)行動予測部130は、予定情報、位置情報、気象情報、及び地図情報を用いて、ユーザの行動を予測する。これにより、情報処理装置100は、行動予測情報を得ることができる。
(ステップS13)生体予測部140は、行動予測情報、生体情報、及び当該過去の行動情報に基づいて、未来のユーザの生体情報を予測する。これにより、情報処理装置100は、生体予測情報を得ることができる。
(ステップS14)制御部150は、行動予測情報と生体予測情報とを用いて、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを判定する。
(ステップS15)出力部160は、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する。
【0033】
実施の形態によれば、情報処理装置100は、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する。そのため、ユーザは、ユーザが行う行動が有用であるか否かを認識することができる。よって、情報処理装置100は、ユーザが行う行動が有用であるか否かをユーザに認識させることができる。
【0034】
制御部150は、行動予測情報と生体予測情報とを用いて、行動予測情報が示す行動をユーザが行うことの有用度を判定してもよい。例えば、制御部150は、行動予測情報と生体予測情報と有用度との対応関係を示す有用度判定情報と、行動予測情報と、生体予測情報とを用いて、当該有用度を判定する。また、制御部150は、行動予測情報と生体予測情報と学習済モデルとを用いて、当該有用度を判定する。詳細には、制御部150が行動予測情報と生体予測情報とを学習済モデルに入力した場合、学習済モデルは、当該有用度を出力する。なお、当該有用度は、程度(例えば、高い、低いなど)で表わされてもよいし、数値で表わされてもよい。
【0035】
出力部160は、当該有用度を出力する。例えば、出力部160は、情報処理装置100のディスプレイに当該有用度を出力する。ユーザは、当該有用度を視認することで、ユーザが行う行動の有用度を認識できる。
【0036】
また、情報処理装置100は、次の処理を実行してもよい。
取得部120は、ユーザが希望する消費カロリーと、ユーザが希望する疲労度とを取得する。例えば、取得部120は、消費カロリーと疲労度とを記憶部110又は外部装置から取得する。また、例えば、取得部120は、ユーザの入力操作により、消費カロリーと疲労度とを取得する。
【0037】
制御部150は、行動予測情報を用いて、行動予測情報が示す行動をユーザが行ったときの消費カロリー(以下、予測消費カロリー)を判定する。例えば、制御部150は、行動予測情報が示す運動の種類と運動時間を入力変数、予測消費カロリーを目的変数として、重回帰分析を行う。これにより、予測消費カロリーが、判定される。また、例えば、制御部150は、運動の種類と運動時間と消費カロリーとの対応関係を示す消費カロリー情報と、行動予測情報とに基づいて、予測消費カロリーを判定する。また、例えば、制御部150は、行動予測情報と学習済モデルとを用いて、予測消費カロリーを判定する。
【0038】
制御部150は、行動予測情報と生体予測情報とを用いて、行動予測情報が示す行動をユーザが行ったときの疲労度(以下、予測疲労度)を判定する。例えば、制御部150は、行動予測情報が示す運動の種類と運動時間、及び生体予測情報を入力変数、予測疲労度を目的変数として、重回帰分析を行う。これにより、予測疲労度が、判定される。また、例えば、制御部150は、行動予測情報と生体予測情報と学習済モデルとを用いて、予測疲労度を判定する。
【0039】
制御部150は、取得部120により取得された消費カロリーと疲労度と、予測消費カロリーと予測疲労度とを比較し、一致度を算出する。
【0040】
出力部160は、一致度を出力する。例えば、出力部160は、情報処理装置100のディスプレイに一致度を出力する。ユーザは、一致度を視認することで、ユーザが行う行動が、ユーザが希望するものであるか否かを認識できる。
【0041】
さらに、情報処理装置100は、次の処理を実行してもよい。
取得部120は、ユーザが希望する消費カロリーと、ユーザが希望する疲労度と、ユーザが希望する運動の安全度とを取得する。例えば、取得部120は、消費カロリーと疲労度と運動の安全度とを記憶部110又は外部装置から取得する。また、例えば、取得部120は、ユーザの入力操作により、消費カロリーと疲労度と運動の安全度とを取得する。なお、運動の安全度は、運動に対する安全の度合を示す。運動の安全度は、運動の種類と安全度とによって表わされる。運動の安全度は、運動による筋肉の損傷、熱中症などの指標となる。
【0042】
制御部150は、行動予測情報を用いて、運動の安全度と予測消費カロリーとを判定する。例えば、制御部150は、行動予測情報が示す運動の種類と運動時間を入力変数、運動の安全度と予測消費カロリーとを目的変数として、重回帰分析を行う。これにより、運動の安全度と予測消費カロリーとが、判定される。また、例えば、制御部150は、行動予測情報と学習済モデルとを用いて、運動の安全度と予測消費カロリーとを判定する。
制御部150は、行動予測情報と生体予測情報とを用いて、予測疲労度を判定する。
【0043】
制御部150は、取得部120により取得された消費カロリー、疲労度、及び運動の安全度と、予測消費カロリー、予測疲労度、及び判定された運動の安全度とを比較し、一致度を算出する。
出力部160は、一致度を出力する。ユーザは、一致度を視認することで、ユーザが行う行動が、ユーザが希望するものであるか否かを認識できる。
【0044】
また、行動予測情報が複数の行動を示している場合、制御部150は、複数の行動のそれぞれに対応する予測消費カロリーと予測疲労度とを判定する。制御部150は、複数の行動のそれぞれに対応する予測消費カロリーと予測疲労度と、取得部120により取得された消費カロリーと疲労度とを比較し、それぞれの一致度を算出する。これにより、複数の一致度が、算出される。出力部160は、複数の一致度を出力する。また、出力部160は、昇順又は降順に、複数の一致度を出力すると共に、複数の一致度に対応する複数の行動を出力してもよい。
【0045】
また、実施の形態に関し、さらに以下の付記を開示する。
(付記1)
ユーザの予定を示す情報である予定情報と、前記ユーザの生体情報とを取得する取得部と、
前記予定情報を用いて、未来の前記ユーザの行動を予測する行動予測部と、
未来の前記ユーザの行動を示す行動予測情報と、前記生体情報とに基づいて、未来の前記ユーザの生体情報を予測する生体予測部と、
前記行動予測情報と、未来の前記ユーザの生体情報である生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを判定する制御部と、
前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する出力部と、
を有する情報処理装置。
(付記2)
前記取得部は、前記ユーザの位置情報、前記位置情報が示す位置の気象情報、地図情報を取得し、
前記行動予測部は、前記予定情報、前記位置情報、前記気象情報、及び前記地図情報を用いて、未来の前記ユーザの行動を予測する、
付記1に記載の情報処理装置。
(付記3)
前記取得部は、前記ユーザの過去の行動情報を取得し、
前記生体予測部は、前記行動予測情報、前記生体情報、及び前記過去の行動情報に基づいて、未来の前記ユーザの生体情報を予測する、
付記1又は2に記載の情報処理装置。
(付記4)
前記制御部は、前記行動予測情報と前記生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことの有用度を判定し、
前記出力部は、前記有用度を出力する、
付記1から3のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記5)
前記取得部は、前記ユーザが希望する消費カロリーと、前記ユーザが希望する疲労度とを取得し、
前記制御部は、前記行動予測情報を用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行ったときの消費カロリーである予測消費カロリーを判定し、前記行動予測情報と前記生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行ったときの疲労度である予測疲労度を判定し、前記消費カロリーと前記疲労度と、前記予測消費カロリーと前記予測疲労度とを比較し、一致度を算出し、
前記出力部は、前記一致度を出力する、
付記1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記6)
前記取得部は、前記ユーザが希望する消費カロリーと、前記ユーザが希望する疲労度と、前記ユーザが希望する運動の安全度とを取得し、
前記制御部は、前記行動予測情報を用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行ったときの消費カロリーである予測消費カロリーと運動の安全度とを判定し、前記行動予測情報と前記生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行ったときの疲労度である予測疲労度を判定し、前記消費カロリー、前記疲労度、及び取得された前記運動の安全度と、前記予測消費カロリー、前記予測疲労度、及び判定された前記運動の安全度を比較し、一致度を算出し、
前記出力部は、前記一致度を出力する、
付記1から4のいずれか1項に記載の情報処理装置。
(付記7)
情報処理装置が、
ユーザの予定を示す情報である予定情報と、前記ユーザの生体情報とを取得し、
前記予定情報を用いて、未来の前記ユーザの行動を予測し、
未来の前記ユーザの行動を示す行動予測情報と、前記生体情報とに基づいて、未来の前記ユーザの生体情報を予測し、
前記行動予測情報と、未来の前記ユーザの生体情報である生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを判定し、
前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する、
提供方法。
(付記8)
コンピュータに、
ユーザの予定を示す情報である予定情報と、前記ユーザの生体情報とを取得し、
前記予定情報を用いて、未来の前記ユーザの行動を予測し、
未来の前記ユーザの行動を示す行動予測情報と、前記生体情報とに基づいて、未来の前記ユーザの生体情報を予測し、
前記行動予測情報と、未来の前記ユーザの生体情報である生体予測情報とを用いて、前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを判定し、
前記行動予測情報が示す行動を前記ユーザが行うことが有用であるか否かを示す情報を出力する、
処理を実行させる提供プログラム。
【符号の説明】
【0046】
100 情報処理装置、 101 プロセッサ、 102 揮発性記憶装置、 103 不揮発性記憶装置、 110 記憶部、 120 取得部、 130 行動予測部、 140 生体予測部、 150 制御部、 160 出力部。
図1
図2
図3