(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176325
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】情報処理装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06F 3/0483 20130101AFI20241212BHJP
G06F 3/0481 20220101ALI20241212BHJP
G09G 5/00 20060101ALI20241212BHJP
G09G 5/37 20060101ALI20241212BHJP
G09G 5/38 20060101ALI20241212BHJP
G09G 5/377 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
G06F3/0483
G06F3/0481
G09G5/00 550B
G09G5/37 600
G09G5/38 100
G09G5/377 100
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094784
(22)【出願日】2023-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002952
【氏名又は名称】弁理士法人鷲田国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】斎藤 健士郎
(72)【発明者】
【氏名】生駒 拓也
(72)【発明者】
【氏名】志水 克巳
【テーマコード(参考)】
5C182
5E555
【Fターム(参考)】
5C182AB02
5C182AB08
5C182AC02
5C182AC03
5C182BA03
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5E555FA00
(57)【要約】
【課題】ユーザによるコンテンツ情報の閲覧状態に基づいてコンテンツ情報に関連する情報を提供するための技術を提供することである。
【解決手段】本開示の一態様は、ユーザ端末におけるコンテンツ情報の構成単位の表示時間を測定する測定部と、前記表示時間に基づいて関心属性を特定し、前記関心属性に対応する関連情報を取得する関連情報取得部と、前記関連情報を表示するよう前記ユーザ端末を制御する表示制御部と、を有する情報処理装置に関する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末におけるコンテンツ情報の構成単位の表示時間を測定する測定部と、
前記表示時間に基づいて関心属性を特定し、前記関心属性に対応する関連情報を取得する関連情報取得部と、
前記関連情報を表示するよう前記ユーザ端末を制御する表示制御部と、
を有する情報処理装置。
【請求項2】
前記関連情報取得部は、前記表示時間が所定の時間閾値以上である構成単位を特定し、前記特定された構成単位の属性を前記関心属性として特定する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記表示制御部は、前記コンテンツ情報の閲覧中、前記特定された構成単位に重畳して前記関連情報を表示する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記表示制御部は、前記特定された構成単位に重畳して前記関連情報を移動表示するよう前記ユーザ端末を制御する、請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記表示制御部は、前記特定された構成単位と前記関連情報とを重複なく表示するよう前記ユーザ端末を制御する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記表示制御部は、前記関連情報の表示中の操作に応答して、前記関連情報の詳細情報を表示するよう前記ユーザ端末を制御する、請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記表示制御部は、前記コンテンツ情報の閲覧終了後、前記関連情報を表示するよう前記ユーザ端末を制御する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
複数の関心属性が特定されると、前記表示制御部は、前記複数の関心属性に対応する複数の関連情報を表示するよう前記ユーザ端末を制御する、請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
ユーザ端末におけるコンテンツ情報の構成単位の表示時間を測定することと、
前記表示時間に基づいて関心属性を特定し、前記関心属性に対応する関連情報を取得することと、
前記関連情報を表示するよう前記ユーザ端末を制御することと、
をコンピュータに実行させるプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、情報処理装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、スマートフォンやタブレットなどの携帯情報端末がユーザに広く普及してきている。ユーザは、様々なアプリを携帯情報端末にインストールすることによって、インストールされたアプリを介して様々な情報サービスを利用することが可能である。
【0003】
例えば、従来は紙媒体によって提供されていた雑誌や本などの書籍は、スマートフォン、タブレット、電子書籍リーダなどの携帯情報端末上でユーザに閲覧可能とされている。すなわち、書籍のコンテンツ情報が、ネットワークを介し携帯情報端末にダウンロードされ、ユーザは、電子書籍アプリを介しコンテンツ情報を閲覧しうる。例えば、特許文献1には、書籍を読むユーザの利便性を向上させる情報処理技術が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示の課題は、ユーザによるコンテンツ情報の閲覧状態に基づいてコンテンツ情報に関連する情報を提供するための技術を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、ユーザ端末におけるコンテンツ情報の構成単位の表示時間を測定する測定部と、前記表示時間に基づいて関心属性を特定し、前記関心属性に対応する関連情報を取得する関連情報取得部と、前記関連情報を表示するよう前記ユーザ端末を制御する表示制御部と、を有する情報処理装置に関する。
【発明の効果】
【0007】
本開示によると、ユーザによるコンテンツ情報の閲覧状態に基づいてコンテンツ情報に関連する情報を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、本開示の一実施例による情報処理システムを示す概略図である。
【
図2】
図2A~2Cは、本開示の一実施例による関連情報表示処理を示す概略図である。
【
図3】
図3は、本開示の一実施例による情報処理装置のハードウェア構成を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本開示の一実施例による情報処理装置の機能構成を示すブロック図である。
【
図5】
図5A~5Cは、本開示の一実施例による各種テーブルを示す図である。
【
図6】
図6A及び6Bは、本開示の一実施例による関連情報の表示例を示す図である。
【
図7】
図7A及び7Bは、本開示の一実施例による関連情報の表示例を示す図である。
【
図8】
図8A~8Cは、本開示の一実施例による関連情報の表示例を示す図である。
【
図9】
図9A及び9Bは、本開示の一実施例による関連情報の表示例を示す図である。
【
図10】
図10は、本開示の一実施例によるページ属性テーブルを示す図である。
【
図11】
図11は、本開示の一実施例によるユーザ別閲覧時間テーブルを示す図である。
【
図12】
図12は、本開示の一実施例による関連情報表示処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、図面を参照して本開示の実施の形態を説明する。
【0010】
以下の実施例では、ユーザの閲覧状態に基づいてコンテンツ情報の関連情報をユーザ端末に表示する情報処理装置が開示される。
【0011】
[情報処理システム]
後述される実施例では、
図1に示されるように、情報処理システム10は、ユーザ端末20及びサーバ30を有し、ユーザ端末20とサーバ30とは、インターネットなどの通信ネットワークを介し接続されている。例えば、ユーザ端末20は、スマートフォン、タブレット、電子書籍リーダなどの携帯情報端末として実現されうる。本開示の一実施例による情報処理装置100は、限定することなく、例えば、図示されるようにユーザ端末20に備えられ、以下で詳細に説明されるように、ユーザ端末20上で閲覧される書籍などのコンテンツ情報に関連する関連情報表示処理を実現する。
【0012】
以下の実施例による関連情報表示処理では、情報処理装置100は、ユーザ端末20上でのユーザによるコンテンツ情報(例えば、書籍など)の構成単位(例えば、ページなど)の閲覧状態(例えば、各ページの表示時間など)をモニタし、閲覧状態に基づいてユーザが何れの構成単位をより関心を持って閲覧していたか判定する。そして、情報処理装置100は、ユーザによってより関心を持って閲覧されていた構成単位を特定し、特定した構成単位に対応する関心属性を決定してサーバ30に送信する。サーバ30から関心属性に対応する関連情報(例えば、レコメンド情報、広告、クーポン、検索結果など)を取得すると、情報処理装置100は、取得した関連情報をユーザ端末20上に表示する。
【0013】
例えば、ユーザによる書籍の閲覧状態は、ユーザ端末20上での各ページの表示時間に基づいて判定されてもよい。具体的には、
図2Aに示されるように、ユーザがユーザ端末20のタッチパネル上のスライド操作によってページを遷移させると、情報処理装置100は、
図2Bに示されるように、遷移されたページを表示するとともに、当該ページの表示時間を測定する。測定された表示時間が所定の時間閾値以上になると、情報処理装置100は、ユーザが当該ページをより関心を持って閲覧していると判定し、当該ページに対応する関連情報を取得する。具体的には、当該書籍の各ページと当該ページの属性との関連付けを示す対応テーブルなどを参照して、情報処理装置100は、当該ページが自動車に関する属性に属すると特定し、
図2Cに示されるように、自動車の関連情報を表示するようユーザ端末20を制御してもよい。例えば、自動車の関連情報としては、新型モデル情報、販売店情報、中古車価格情報などであってもよい。
【0014】
このようにして、情報処理装置100は、ユーザ端末20におけるユーザによるコンテンツ情報の閲覧状態に応じてユーザの関心属性を特定し、特定した関心属性に対応した関連情報をユーザに提示することができうる。
【0015】
図1に示された実施例では、情報処理装置100は、ユーザ端末20内に備えられたが、本開示による情報処理装置100は、ユーザ端末20内に備えられる独立した物理的装置である必要はなく、例えば、ユーザ端末20のプロセッサやメモリなどのハードウェアリソースを利用して実現されてもよい。例えば、情報処理装置100によって実行される情報処理は、ユーザ端末20のメモリにインストールされたアプリ、プログラムなどをユーザ端末20のプロセッサが実行することによって実現されてもよい。また、後述される情報処理装置100の全ての機能がユーザ端末20上で実行される必要はなく、これらの機能の全て又は一部は、サーバ30によって実現されてもよい。
【0016】
ここで、情報処理装置100は、サーバ、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォン、タブレット等の計算装置によって実現されてもよく、例えば、
図3に示されるようなハードウェア構成を有してもよい。すなわち、情報処理装置100は、バスBを介し相互接続されるドライブ装置101、ストレージ装置102、メモリ装置103、プロセッサ104、ユーザインタフェース(UI)装置105及び通信装置106を有する。
【0017】
情報処理装置100における各種機能及び処理を実現するプログラム又は指示は、CD-ROM(Compact Disk-Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の着脱可能な記憶媒体に格納されてもよい。当該記憶媒体がドライブ装置101にセットされると、プログラム又は指示が記憶媒体からドライブ装置101を介しストレージ装置102又はメモリ装置103にインストールされる。ただし、プログラム又は指示は、必ずしも記憶媒体からインストールされる必要はなく、ネットワークなどを介し何れかの外部装置からダウンロードされてもよい。
【0018】
ストレージ装置102は、ハードディスクドライブなどによって実現され、インストールされたプログラム又は指示と共に、プログラム又は指示の実行に用いられるファイル、データ等を格納する。
【0019】
メモリ装置103は、ランダムアクセスメモリ、スタティックメモリ等によって実現され、プログラム又は指示が起動されると、ストレージ装置102からプログラム又は指示、データ等を読み出して格納する。ストレージ装置102、メモリ装置103及び着脱可能な記憶媒体は、非一時的な記憶媒体(non-transitory storage medium)として総称されてもよい。
【0020】
プロセッサ104は、1つ以上のプロセッサコアから構成されうる1つ以上のCPU(Central Processing Unit)、GPU(Graphics Processing Unit)、処理回路(processing circuitry)等によって実現されてもよく、メモリ装置103に格納されたプログラム、指示、当該プログラム若しくは指示を実行するのに必要なパラメータなどのデータ等に従って、情報処理装置100の各種機能及び処理を実行する。
【0021】
ユーザインタフェース(UI)装置105は、キーボード、マウス、カメラ、マイクロフォン等の入力装置、ディスプレイ、スピーカ、ヘッドセット、プリンタ等の出力装置、タッチパネル等の入出力装置から構成されてもよく、ユーザと情報処理装置100との間のインタフェースを実現する。例えば、ユーザは、ディスプレイ又はタッチパネルに表示されたGUI(Graphical User Interface)をキーボード、マウス等を操作し、情報処理装置100を操作してもよい。
【0022】
通信装置106は、外部装置、インターネット、LAN(Local Area Network)、セルラーネットワーク等の通信ネットワークとの有線及び/又は無線通信処理を実行する各種通信回路により実現される。
【0023】
しかしながら、上述したハードウェア構成は単なる一例であり、本開示による情報処理装置100は、他の何れか適切なハードウェア構成により実現されてもよい。
【0024】
[情報処理装置]
次に、本開示の一実施例による情報処理装置100を説明する。
図4は、本開示の一実施例による情報処理装置100の機能構成を示すブロック図である。
図4に示されるように、情報処理装置100は、測定部110、関連情報取得部120及び表示制御部130を有する。測定部110、関連情報取得部120及び表示制御部130の各機能部は、情報処理装置100のメモリ装置103に格納されているコンピュータプログラムがプロセッサ104によって実行されることによって実現されてもよい。
【0025】
測定部110は、ユーザ端末20におけるコンテンツ情報の構成単位の表示時間を測定する。コンテンツ情報は、典型的には、書籍、雑誌、新聞、写真集などの電子情報であってもよい。また、コンテンツ情報の構成単位は、典型的には、ページなどの表示単位であるが、本開示による構成単位は、これに限定されず、例えば、行、文章、段落、章などの単位であってもよい。
【0026】
例えば、コンテンツ情報が書籍である場合、測定部110は、ユーザ端末20のディスプレイ上に表示される書籍の各ページの表示時間を測定してもよい。具体的には、測定部110は、ユーザがタッチ画面上に表示されているページ(X-1)に対するスライド操作によってページXを表示させてから、次のページ(X+1)に遷移するまでの時間として測定されてもよい。ページXの表示時間を測定すると、測定部110は、ページXの表示時間を記憶する。例えば、測定部110は、
図5Aに示されるように、測定された各ページの表示時間をページ毎の表示時間テーブルに登録してもよい。なお、ユーザによるページの閲覧が中断していると推定されうる場合、測定部110は、中断時間を表示時間から除外してもよい。中断時間としては、例えば、ページめくり時間、アプリ切替時間、ユーザ端末20のスリープ時間などが含まれてもよい。
【0027】
関連情報取得部120は、表示時間に基づいて関心属性を特定し、関心属性に対応する関連情報を取得する。典型的には、コンテンツ情報の各構成単位は、1つ以上のコンテンツを含み、各ページには、当該ページに掲載されている1つ以上のコンテンツに関する1つ以上の属性が関連付けされうる。例えば、ある雑誌が、自動車に関するコンテンツを含むページ、旅行に関するコンテンツを含むページ、食事に関するコンテンツを含むページなどから構成される場合、自動車に関するコンテンツを含むページには“自動車”の属性が関連付けされ、旅行に関するコンテンツを含むページには“旅行”の属性が関連付けされ、食事に関するコンテンツを含むページには“食事”の属性が関連付けされうる。各ページに関連する属性の抽出は、例えば、タイトル、太字の文や単語等の強調文字の検出、TF-IDF(Term Frequency-Inverse Document Frequency)分析、機械学習モデルの利用などによって行われてもよい。例えば、このようなページと属性との関連付けは、
図5Bに示されるようなページ属性テーブルの形式で予め所持されてもよい。
【0028】
基本的には、測定された表示時間が長いほど、ユーザは当該ページの属性により関心があると推定できうる。従って、当該関心属性に関連する情報をユーザに提示することは、ユーザに対する利便性を向上させうると考えられる。例えば、関連情報取得部120は、表示時間が所定の時間閾値以上である構成単位を特定し、特定された構成単位の属性を関心属性として特定してもよい。一例として、時間閾値が60秒に設定される場合、関連情報取得部120は、
図5Aに示されるようなページ毎の表示時間テーブルにおいて136ページがユーザにとって関心があると判定し、
図5Bに示されるページ属性テーブルを参照して、136ページの属性“旅行”をユーザの関心属性として特定してもよい。
【0029】
関心属性を特定すると、関連情報取得部120は、特定した関心属性の関連情報を取得する。例えば、関連情報取得部120は、
図5Cに示されるような属性に対する関連情報テーブルを参照して、関心属性に対応する関連情報を特定してもよい。具体的には、ユーザの関心属性が“旅行”である場合、関連情報取得部120は、“旅行”の属性に対応する関連情報として、“ツアー情報”、“行楽地情報”などを取得してもよい。例えば、ツアー情報は、各種ツアー情報を広告情報として配信するよう依頼された情報プロバイダからサーバ30を介し取得されてもよい。また、行楽地情報は、行楽地の施設や店舗などからのクーポンを配信するよう依頼された情報プロバイダからサーバ30を介し取得されてもよい。あるいは、関連情報は、関心属性をキーワードとして検索された検索結果などであってもよい。また、関連情報取得部120は、関心属性とともにユーザ端末20の位置情報をサーバ30に提供し、関心属性に対応する関連情報のうちユーザ端末20の位置に近接した関連情報をサーバ30から取得してもよい。このとき、関連情報は、ユーザ端末20の位置情報と関連付けて取得及び保持されてもよい。そして、関連情報取得部120は、取得した関連情報を表示制御部130にわたす。
【0030】
表示制御部130は、関連情報を表示するようユーザ端末20を制御する。具体的には、表示制御部130は、関心属性に対応する関連情報をユーザ端末20に表示する。関連情報の表示タイミングについて、例えば、表示制御部130は、コンテンツ情報の閲覧終了後、関連情報を表示するようユーザ端末20を制御してもよい。具体的には、ユーザがコンテンツ情報の最後のページまで閲覧した後、あるいは、ユーザがコンテンツ情報をクローズした後、表示制御部130は、
図6Aに示されるように、ユーザの関心属性に対応する関連情報をユーザ端末20に表示してもよい。図示された例では、ユーザの関心属性が“自動車”であると判断され、表示制御部130は、“自動車”に対応する関連情報として取得した“新型モデル 新着情報”をユーザ端末20に表示する。
【0031】
あるいは、表示制御部130は、コンテンツ情報の閲覧中、特定された構成単位に重畳して関連情報を表示してもよい。例えば、あるページの表示時間が所定の時間閾値以上になったとき、表示制御部130は、
図6Bに示されるように、当該ページに重畳して関連情報をユーザ端末20に表示してもよい。あるいは、表示制御部130は、コンテンツ情報の閲覧中、特定された構成単位の余白領域に関連情報を表示してもよい。例えば、あるページの表示時間が所定の時間閾値以上になったとき、表示制御部130は、当該ページの背景箇所などの余白領域に関連情報をユーザ端末20に表示してもよい。これにより、ユーザは、関心ページの閲覧中に当該関心ページの関連情報を閲覧することが可能になる。
【0032】
なお、
図6Bに示された例では、関連情報は、表示中の関心ページに単純に重畳されたが、表示制御部130は、表示中の関心ページのレイアウトを調整し、関心ページと関連情報とを重複することなくユーザ端末20に表示してもよい。すなわち、表示制御部130は、
図7Aに示されるように、ユーザに関心があると特定された構成単位と関連情報とを重複なく表示するようユーザ端末20を制御してもよい。これにより、単純に重複表示される際に隠れてしまう関心ページの非表示部分を生じさせることなく、視認性を維持しながら関心ページと関連情報とを良好に表示することが可能になる。
【0033】
あるいは、
図7Bに示されるように、表示制御部130は、ユーザに関心があると特定された構成単位に重畳して関連情報を移動表示するようユーザ端末20を制御してもよい。図示された例では、関連情報は、ページの上側から下側に移動しながら表示されているが、本開示による移動表示はこれに限定されず、例えば、関連情報は、ページの下側から上側に移動表示されてもよいし、ページの左側から右側に移動表示されてもよいし、ページの右側から左側に移動表示されてもよいし、任意の開始位置から任意の終了位置に移動表示されてもよい。このとき、ユーザが関連情報に興味があれば、ユーザが関連情報をタッチ等して詳細情報を閲覧できるようにしてもよい。これにより、関心ページのレイアウトを維持しながら、関連情報の重畳による関心ページの非表示部分を固定させることなく、関連情報を重畳表示することが可能になる。
【0034】
また、表示制御部130は、関連情報の表示中の操作に応答して、関連情報の詳細情報を表示するようユーザ端末20を制御してもよい。関連情報にそれの詳細情報が関連付けされている場合、表示制御部130は、関連情報の詳細情報へのリンクボタンをユーザ端末20に表示してもよい。具体的には、
図8Aに示されるように、表示制御部130は、“詳細情報を見る”ボタンをユーザ端末20に表示し、ユーザが当該ボタンを選択すると、
図8Bに示されるように、表示された関連情報の詳細情報に遷移するようにしてもよい。このような詳細情報は、関連情報に関連付けされてサーバ30などに格納されてもよい。また、表示制御部130は、“元に戻る”ボタンをユーザ端末20に表示し、ユーザが当該ボタンを選択すると、
図8Cに示されるように、関連情報を非表示にし、関心ページのみを表示するようにしてもよい。これにより、ユーザは、関連情報に興味がある場合、詳細情報を表示させることが可能である一方、関連情報に興味がない場合、関連情報を非表示にすることが可能である。
【0035】
また、複数の関心属性が特定された場合、表示制御部130は、複数の関心属性に対応する複数の関連情報を表示するようユーザ端末20を制御してもよい。上述した実施例では、1つのページに1つの属性が関連付けされていたが、本開示はこれに限定されず、1つのページに複数の属性が関連付けされてもよい。典型的には、1つのページには、複数のコンテンツが含まれてもよく、例えば、
図9Aに示されるように、ユーザ端末20に表示されるページは、自動車に関するコンテンツ、スマートフォンに関するコンテンツ、及び、旅行に関するコンテンツを含んでもよい。当該ページが関心ページであると特定されると、表示制御部130は、当該ページに含まれる3つのコンテンツに対応する“自動車”、“スマートフォン”及び“旅行”の3つの属性に対応する自動車関連情報、スマホ関連情報及び旅行関連情報の3つの関連情報をユーザ端末20に表示してもよい。例えば、
図9Bに示されるように、表示制御部130は、自動車関連情報、スマホ関連情報及び旅行関連情報の3つの関連情報を当該ページに重畳表示してもよい。
【0036】
なお、上述した実施例では、書籍の各ページの表示時間に基づいて関心属性を特定することについて説明したが、本開示による関心属性の特定は、これに限定されるものでない。例えば、関心属性は、書籍全体における各属性の表示時間の合計に基づいて特定されてもよい。書籍のページに複数の属性のコンテンツが含まれうる場合、1つのページの表示時間は、当該ページに含まれる複数の属性のコンテンツに按分されてもよい。例えば、書籍のあるページが、自動車、旅行及び食事の3つの属性を含む場合、ユーザによる当該ページの閲覧は、3つの属性のそれぞれの当該ページにおける占有率に応じて按分されてもよい。当該ページが、自動車に関するコンテンツを34%含み、旅行に関するコンテンツを42%含み、食事に関するコンテンツを24%含む場合、当該ページの100秒間の閲覧は、ユーザが自動車に関するコンテンツを34秒閲覧し、旅行に関するコンテンツを42秒閲覧し、食事に関するコンテンツを24秒閲覧したとみなしてもよい。
【0037】
このように、各ページの表示時間から各属性のコンテンツの閲覧時間を推定するため、例えば、
図10に示されるように、各ページと当該ページに含まれる各属性のコンテンツの占有率とを示すページ属性テーブルが構成されてもよい。例えば、各属性のコンテンツの比率は、当該ページに含まれる文字数の比率、表示領域の比率などに基づいて決定されてもよい。このようなページ属性テーブルとページ毎の表示時間テーブルとを利用して、各書籍に対する属性別閲覧時間を算出することができ、関連情報取得部120は、例えば、算出した属性別閲覧時間から閲覧時間に関して上位の所定数の属性を関心属性として特定し、特定した関心属性に対応する関連情報を取得してもよい。そして、表示制御部130は、例えば、書籍の閲覧終了時、取得した関連情報をユーザ端末20に表示してもよい。このとき、表示制御部130は、閲覧時間の降順に関心属性の順位を一緒に表示してもよい。
【0038】
また、登録されている各ユーザについてこのような属性別閲覧時間を集計すると、
図11に示されるようなユーザ別閲覧時間テーブルを構成することが可能となる。このようなユーザ別閲覧時間テーブルは、例えば、マーケティング、販促活動などに利用可能である。また、表示制御部130は、メール、ショートメッセージなどの何れかのメッセージ通知によって、ユーザの関心属性に対応する関連情報を通知してもよい。
【0039】
また、上述した実施例では、1つの書籍のあるページが所定の時間閾値以上ユーザによって閲覧された場合、表示制御部130は、当該ページの属性の関連情報が表示されたが、本開示は、これに限定されるものでない。例えば、あるユーザが複数の書籍を閲覧していた場合、ユーザ別閲覧時間テーブルを利用して複数の書籍を通じて各属性のページの表示時間が累積され、ある属性の累積表示時間が所定の時間閾値以上になると、表示制御部130は、当該属性をユーザの関心属性として特定し、特定された関心属性に対応する関連情報をユーザ端末20に表示してもよい。すなわち、各属性の表示時間は複数の書籍にわたって累積され、累積された表示時間に基づいて、関連情報が表示されてもよい。
【0040】
また、上述したように、関連情報がユーザ端末20の位置情報と関連付けて取得及び保持される場合、表示制御部130は、ユーザ端末20の現在位置に関する関連情報を表示しうる。例えば、複数の関連情報が取得されている場合、表示制御部130は、ユーザの現在位置に地理的により近い関連情報を優先的に表示してもよい。
【0041】
[関連情報表示処理]
次に、本開示の一実施例による関連情報表示処理を説明する。
図12は、本開示の一実施例による関連情報表示処理を示すフローチャートである。当該関連情報表示処理は、例えば、上述した情報処理装置100によって実行され、より詳細には、情報処理装置100のプロセッサ104がメモリ装置103に格納されたコンピュータプログラム又は指示を実行することによって実現されてもよい。
【0042】
ステップS101において、情報処理装置100は、コンテンツ情報の構成単位の表示時間を測定する。具体的には、ユーザがユーザ端末20上で書籍を閲覧している場合、情報処理装置100は、書籍の各ページの表示時間を測定する。
【0043】
ステップS102において、情報処理装置100は、表示時間に基づいて関心属性を特定する。例えば、情報処理装置100は、所定の時間閾値以上の表示時間のページを特定し、当該ページに含まれる1つ以上のコンテンツの属性を決定してもよい。具体的には、所定の時間閾値以上の表示時間のページを検出すると、情報処理装置100は、各ページと当該ページに含まれるコンテンツの属性とを示すページ属性テーブルを参照して、検出したページの属性を関心属性として特定してもよい。あるいは、情報処理装置100は、当該書籍における各属性のコンテンツの閲覧時間を示す属性別閲覧時間を算出し、属性別閲覧時間に関して上位の所定数の属性を関心属性として特定してもよい。
【0044】
ステップS103において、情報処理装置100は、関心属性に対応する関連情報を取得する。例えば、情報処理装置100は、サーバ30に関心属性を通知し、関心属性に対応する関連情報をサーバ30から取得してもよい。例えば、関連情報は、関心属性に関するレコメンド情報、広告情報、クーポン、検索結果などであってもよい。
【0045】
ステップS104において、情報処理装置100は、関連情報を表示するようユーザ端末20を制御する。例えば、情報処理装置100は、ユーザによる書籍の閲覧終了時、関心属性に対応する関連情報をユーザ端末20に表示してもよい。あるいは、情報処理装置100は、所定の時間閾値以上の表示時間のページを検出すると、検出したページの関心属性に対応する関連情報を取得して、書籍の閲覧中に、取得した関連情報を当該ページに重畳表示してもよい。
【0046】
上述した実施例によると、ユーザ端末20におけるユーザによるコンテンツ情報の閲覧状態に応じてユーザの関心属性を特定し、特定した関心属性に対応した関連情報をユーザに提示することが可能になる。このように、関連情報をタイムリーに掲示することによって、ユーザが興味を持ちうる他の書籍、商品、サービス等をレコメンドし、購入意欲を向上させることが可能となり得る。
【0047】
以上、本開示の実施例について詳述したが、本開示は上述した特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本開示の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【符号の説明】
【0048】
10 情報処理システム
20 ユーザ端末
30 サーバ
100 情報処理装置
110 測定部
120 関連情報取得部
130 表示制御部