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特開2024-176354炭酸飲料、炭酸飲料の風味改善方法及び炭酸飲料の製造方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176354
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】炭酸飲料、炭酸飲料の風味改善方法及び炭酸飲料の製造方法
(51)【国際特許分類】
   A23L 2/54 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
A23L2/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094834
(22)【出願日】2023-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110000914
【氏名又は名称】弁理士法人WisePlus
(72)【発明者】
【氏名】加藤 悠一
(72)【発明者】
【氏名】水口 伊玖磨
【テーマコード(参考)】
4B117
【Fターム(参考)】
4B117LC03
4B117LC14
4B117LG16
4B117LG18
4B117LK04
4B117LK06
4B117LK07
4B117LK08
4B117LK16
4B117LK23
4B117LL01
4B117LL02
4B117LL09
4B117LP01
4B117LP05
4B117LP14
4B117LP18
(57)【要約】
【課題】飲みごたえが向上した炭酸飲料を提供すること。
【解決手段】ケルセチン配糖体と、イソα酸を含み、上記ケルセチン配糖体を0.8mg/L以上、1000mg/L以下含む、炭酸飲料。
【選択図】なし
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケルセチン配糖体と、イソα酸を含み、
前記ケルセチン配糖体を0.8mg/L以上、1000mg/L以下含む、炭酸飲料。
【請求項2】
前記イソα酸を1mg/L以上、50mg/L以下含む、請求項1に記載の炭酸飲料。
【請求項3】
前記炭酸飲料がビールテイスト飲料である、請求項1又は2に記載の炭酸飲料。
【請求項4】
前記ビールテイスト飲料が、原料の一部として麦を含む、請求項3に記載の炭酸飲料。
【請求項5】
前記ケルセチン配糖体が、イソクエルシトリン及びヒペロシドからなる群から選択された少なくとも1種を含む、請求項1又は2に記載の炭酸飲料。
【請求項6】
真正エキスが5.00重量%以下である、請求項1又は2に記載の炭酸飲料。
【請求項7】
カロリーが20kcal/100g以下の低カロリー飲料である、請求項1又は2に記載の炭酸飲料。
【請求項8】
アルコール度数が1体積%未満のノンアルコール炭酸飲料である、請求項1又は2に記載の炭酸飲料。
【請求項9】
前記イソα酸に対する前記ケルセチン配糖体の重量割合が0.07以上、200以下である、請求項1又は2に記載の炭酸飲料。
【請求項10】
前記イソα酸に対する真正エキスの重量割合が0.008以上、0.80以下である、請求項1又は2に記載の炭酸飲料。
【請求項11】
真正エキスに対する前記ケルセチン配糖体の重量割合が0.25以上、2500以下である、請求項1又は2に記載の炭酸飲料。
【請求項12】
pHが3.40以上、4.40以下である、請求項1又は2に記載の炭酸飲料。
【請求項13】
炭酸飲料にケルセチン配糖体を0.8mg/L以上、1000mg/L以下と、イソα酸を含有させる、炭酸飲料の風味改善方法。
【請求項14】
炭酸飲料中にイソα酸を含有させ、ケルセチン配糖体の濃度を0.8mg/L以上、1000mg/L以下に調整する、炭酸飲料の製造方法。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、炭酸飲料、炭酸飲料の風味改善方法及び炭酸飲料の製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
ケルセチンは、フラボノイドの一種であり、そのままで、又は、配糖体として植物に含まれている。特許文献1には、ケルセチン配糖体を含む、カラメル色素配合炭酸飲料が記載されており、具体的にはコーラ飲料等の非アルコール飲料が挙げられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7239315号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の飲料とは異なる系統の炭酸飲料として、イソα酸を含む炭酸飲料が挙げられる。イソα酸を含む飲料の例として、イソα酸の由来としてホップを原料の一部として使用した、ビールテイスト飲料が挙げられ、特に、低カロリー飲料であることを謳うビールテイスト飲料が知られている。
【0005】
このようなビールテイスト飲料のような、イソα酸を含む炭酸飲料の課題として、飲みごたえに乏しいということがあった。飲みごたえを向上させるためには、固形分量を高める方法が用いられることがあり、固形分として糖が使用されることが多い。しかしながら、糖を大量に使用するとカロリーが高くなってしまうために好ましくない。
また、糖の代替品として人工甘味料や食物繊維を使用することも考えられるが、飲みごたえの向上効果は不充分と言わざるを得ない。
【0006】
本発明は、上記のような背景を踏まえて、飲みごたえが向上した炭酸飲料を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明者らは、上記課題を解決するべく鋭意検討した結果、イソα酸を含む炭酸飲料において、ケルセチン配糖体を配合することにより、飲みごたえが向上した炭酸飲料が得られることを見出した。また、ケルセチン配糖体の含有量が多すぎると不適なえぐ味が生じることを見出し、飲みごたえを向上させつつ、かつ、不適なえぐ味の影響を少なくすることができるケルセチン配糖体の配合割合の範囲を見出し、本発明に想到した。
【0008】
すなわち、以下に限定されるものではないが、本発明は、以下の炭酸飲料、炭酸飲料の風味改善方法及び炭酸飲料の製造方法に関する。
〔1〕ケルセチン配糖体と、イソα酸を含み、上記ケルセチン配糖体を0.8mg/L以上、1000mg/L以下含む、炭酸飲料。
〔2〕上記イソα酸を1mg/L以上、50mg/L以下含む、上記〔1〕に記載の炭酸飲料。
〔3〕上記炭酸飲料がビールテイスト飲料である、上記〔1〕又は〔2〕に記載の炭酸飲料。
〔4〕上記ビールテイスト飲料が、原料の一部として麦を含む、上記〔3〕に記載の炭酸飲料。
〔5〕上記ケルセチン配糖体が、イソクエルシトリン及びヒペロシドからなる群から選択された少なくとも1種を含む、上記〔1〕~〔4〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔6〕真正エキスが5.00重量%以下である、上記〔1〕~〔5〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔7〕カロリーが20kcal/100g以下の低カロリー飲料である、上記〔1〕~〔6〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔8〕アルコール度数が1体積%未満のノンアルコール炭酸飲料である、上記〔1〕~〔7〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔9〕上記イソα酸に対する上記ケルセチン配糖体の重量割合が0.07以上、200以下である、上記〔1〕~〔8〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔10〕上記イソα酸に対する真正エキスの重量割合が0.008以上、0.80以下である、上記〔1〕~〔9〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔11〕真正エキスに対する上記ケルセチン配糖体の重量割合が0.25以上、2500以下である、上記〔1〕~〔10〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔12〕pHが3.40以上、4.40以下である、上記〔1〕~〔11〕のいずれかに記載の炭酸飲料。
〔13〕炭酸飲料にケルセチン配糖体を0.8mg/L以上、1000mg/L以下と、イソα酸を含有させる、炭酸飲料の風味改善方法。
〔14〕炭酸飲料中にイソα酸を含有させ、ケルセチン配糖体の濃度を0.8mg/L以上、1000mg/L以下に調整する、炭酸飲料の製造方法。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、飲みごたえが向上した炭酸飲料を提供することができる。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の炭酸飲料は、ケルセチン配糖体と、イソα酸を含み、上記ケルセチン配糖体を0.8mg/L以上、1000mg/L以下含む。
【0011】
本発明の炭酸飲料としては、ノンアルコール飲料、アルコール飲料が挙げられる。
【0012】
ノンアルコール飲料とは、アルコール度数が1体積%未満のノンアルコール炭酸飲料であり、好ましくは、アルコールを実質的に含まない。また、アルコール度数が0体積%であってもよい。
ここで、アルコールを実質的に含まない態様の飲料は、検出できない程度の極微量のアルコールを含有する飲料を除くものではない。アルコール度数が四捨五入により0.0体積%となる飲料、中でも、アルコール度数が四捨五入により0.00体積%となる飲料は、ノンアルコール飲料に包含される。なお、ここでの「アルコール度数(アルコール含有量)」はエタノールの含有量を意味し、エタノール以外の脂肪族アルコールの含有量は含まれない。
なお、本明細書において「体積%」と「v/v%」は同義である。
【0013】
ノンアルコール飲料のアルコール度数は、飲料中のアルコール分の含有量(v/v%)を意味し、公知のいずれの方法によっても測定することができるが、例えば、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集2013年増補改訂 8.3.5ガスクロマトグラフィー法によって測定することができる。
【0014】
ノンアルコール飲料としては、ノンアルコールビールテイスト飲料又はビールテイスト飲料以外の炭酸飲料が挙げられる。
ビールテイスト飲料以外の炭酸飲料としては、エナジードリンク、コーラ風味飲料、ジンジャーエール、ラムネ、甘味料を含まない炭酸水、チューハイテイスト飲料、ノンアルコールカクテルなどが例示されるが、これらに限定されない。ここで、チューハイテイスト飲料やノンアルコールカクテルとは、ノンアルコールでありながらモデルとなったチューハイ(一般的には、蒸留酒をジュースや茶などの別の飲料で希釈したアルコール飲料を意味する)やカクテルのような味を有し、甘味、厚み、および若干の苦味を含む酒らしい味わいを実現させた飲料のことを指す。
【0015】
アルコール飲料としては、ビールテイストアルコール飲料、及び、ウイスキー、ブランデー、ワイン、焼酎、リキュール、スピリッツ等の非発泡性アルコール飲料に炭酸ガスを圧入した発泡性アルコール飲料が挙げられる。
【0016】
本発明の炭酸飲料はビールテイスト飲料であることが好ましい。
ビールテイスト飲料とは、ビール風味の炭酸飲料である。
ビールテイスト飲料であり、かつ、ノンアルコール飲料である飲料がノンアルコールビールテイスト飲料である。
ビールテイスト飲料であり、かつ、アルコール飲料である飲料がビールテイストアルコール飲料である。
以下には、ノンアルコールビールテイスト飲料とビールテイストアルコール飲料をまとめてビールテイスト飲料として説明する。
【0017】
「ビールテイスト飲料」には、例えば、麦芽、ホップ、酒税法(平成30年4月1日が施行日の酒税法および酒類行政関係法令等解釈通達)で定める所定の原料及び水を原料として、これらを、酵母を用いて発酵させて得られる麦芽発酵飲料であるビールや発酵ビールテイスト飲料だけでなく、エステルや高級アルコール、ラクトン等の香気成分を含むビール香料が添加された炭酸飲料(非発酵ビールテイスト飲料)、その他日本の酒税法上の名称における発泡酒、発泡性のリキュール類をも包含する。
また、ビールテイスト飲料は、酵母を用いて発酵工程を経た発酵ビールテイスト飲料であってもよく、発酵工程を経ない非発酵ビールテイスト飲料であってもよい。
【0018】
ビール香料は、ビール様の風味付けのために用いるものである。ビール香料としては、エステルや高級アルコール等が挙げられ、具体的には、例えば、酢酸イソアミル、酢酸エチル、n-プロパノール(1-プロパノール等)、イソブタノール、アセトアルデヒド、カプロン酸エチル、カプリル酸エチル、イソアミルプロピオネート、リナロール、ゲラニオール、シトラール、4-ビニルグアイアコール(4-VG)、4-メチル-3-ペンテン酸、2-メチル-2-ペンテン酸、1,4-シネオール、1,8-シネオール、2,3-ジエチル-5-メチルピラジン、γ-デカノラクトン、γ-ウンデカラクトン、ヘキサン酸エチル、2-メチル酪酸エチル、n-酪酸エチル、ミルセン、シトラール、リモネン、マルトール、エチルマルトール、フェニル酢酸、フラネオール、フルフラール、メチオナール、3-メチル-2-ブテン-1-チオール、3-メチル-2-ブタンチオール、ダイアセチル、フェルラ酸、ゲラン酸、ゲラニルアセテート、酪酸エチル、オクタン酸、デカン酸、9-デセン酸、ノナン酸、テトラデカン酸、プロパン酸、2-メチルプロパン酸、γ-ブチロラクトン、2-アミノアセトフェノン、3-フェニルプロピオン酸エチル、2-エチル-4-ヒドロキシ-5-メチル-3(2H)-フラノン、ジメチルスルホン、3-メチルシクロペンタン-1,2-ジオン、2-メチルブタナール、3-メチルブタナール、2-メチルテトラヒドロフラン-3-オン、2-アセチルフラン、2-メチルテトラヒドロフラン-3-オン、ヘキサナール、ヘキサノール、シス-3-ヘキセナール、1-オクテン-3-オール、β-ユーデスモール、4-メルカプト-4-メチルペンタン-2-オン、β-カリオフィレン、β-ミルセン、フルフリルアルコール、2-エチルピラジン、2,3-ジメチルピラジン、酢酸2-メチルブチル、イソアミルアルコール、5-ヒドロキシメチルフルフラール、フェニルアセトアルデヒド、1-フェニル-3-ブテン-1-オン、トランス-2-ヘキセナール、ノナナール、フェネチルアルコール、ネロール、シトロネロール、p-トルイル酸メチル、1,2,3,5-テトラメチルベンゼン、クエン酸トリエチル、クエン酸トリブチル、酒石酸ジエチル、リンゴ酸ジブチル、ペリルアルデヒド、メチルヘプテノン、レモンマートル、シンナムアルデヒド等が挙げられる。
【0019】
発酵ビールテイスト飲料としては、上面発酵酵母(サッカロマイセス等)を用いた発酵工程を経て醸造されたエールビールテイスト飲料であってもよく、下面発酵酵母(サッカロマイセス等)を用いた発酵工程を経て醸造されたラガービールテイスト飲料、ピルスナービールテイスト飲料であってもよく、これらのビールテイスト飲料をブレンドしたものであってもよい。
また、本明細書でいう「発酵」は、アルコールが生じるアルコール発酵であってもよく、アルコールが生じない非アルコール発酵であってもよい。
【0020】
ビールテイスト飲料は、原料の一部として麦(例えば、大麦、小麦、ライ麦、カラス麦、オート麦、ハト麦、エン麦等)を含む麦使用ビールテイスト飲料であってもよい。麦使用ビールテイスト飲料としては、例えば、大麦使用ビールテイスト飲料が挙げられる。また、麦を用いない麦不使用ビールテイスト飲料であってもよい。
【0021】
また、ビールテイスト飲料は、原料として麦芽を用いた麦芽使用ビールテイスト飲料であってもよい。麦芽が前述の麦を製麦した麦芽であることが好ましく、大麦麦芽、小麦麦芽であることがさらに好ましい。麦芽使用ビールテイスト飲料としては、例えば、大麦麦芽使用ビールテイスト飲料が挙げられる。また、麦芽を用いない麦芽不使用ビールテイスト飲料であってもよい。
【0022】
ビールテイスト飲料の原料としては、水、ホップ、麦、麦芽の他、米、トウモロコシ、コウリャン、バレイショ、デンプン、酸味料、甘味料、苦味料、調味料などを含んでいてもよい。
【0023】
アルコール飲料であるビールテイスト飲料の麦芽比率は、特に限定されるものではないが、麦芽比率(すべて麦芽の使用比率)は、30重量%超、35重量%以上、40重量%以上、45重量%以上、50重量%以上、51重量%以上、52重量%以上、54重量%以上、55重量%以上、56重量%以上、57重量%以上、58重量%以上、59重量%以上、60重量%以上、61重量%以上、62重量%以上、63重量%以上、64重量%以上、65重量%以上、66重量%以上、66重量%超、66.6重量%以上、67重量%以上、68重量%以上、69重量%以上、70重量%以上、71重量%以上、72重量%以上、73重量%以上、74重量%以上、75重量%以上、76重量%以上、77重量%以上、78重量%以上、79重量%以上、80重量%以上、81重量%以上、82重量%以上、83重量%以上、84重量%以上、85重量%以上、86重量%以上、87重量%以上、88重量%以上、89重量%以上、90重量%以上、91重量%以上、92重量%以上、93重量%以上、94重量%以上、95重量%以上、96重量%以上、97重量%以上、98重量%以上、99重量%以上、または、100重量%であってもよい。麦芽比率を向上させることにより、麦芽に由来する豊かな味わいや麦の旨味がより強く感じられるビールテイスト飲料が製造できる。
他方、不適な満腹感を与えにくいビールテイスト飲料を製造する観点から、アルコール飲料であるビールテイスト飲料の麦芽比率は、100重量%未満、99重量%以下、98重量%以下、97重量%以下、96重量%以下、95重量%以下、94重量%以下、93重量%以下、92重量%以下、91重量%以下、90重量%以下、89重量%以下、88重量%以下、87重量%以下、86重量%以下、85重量%以下、84重量%以下、83重量%以下、82重量%以下、81重量%以下、80重量%以下、79重量%以下、78重量%以下、77重量%以下、76重量%以下、75重量%以下、74重量%以下、73重量%以下、72重量%以下、71重量%以下、70重量%以下、69重量%以下、68重量%以下、67重量%以下、67重量%未満、66.6重量%以下、66重量%以下、65重量%以下、64重量%以下、63重量%以下、62重量%以下、61重量%以下、60重量%以下、59重量%以下、58重量%以下、57重量%以下、56重量%以下、55重量%以下、54重量%以下、53重量%以下、52重量%以下、51重量%以下、50重量%以下、または、50重量%未満であってもよい。
本明細書において、麦芽比率とは平成30年4月1日が施行日の酒税法および酒類行政関係法令等解釈通達に従って計算された値を意味する。
【0024】
また、ビールテイスト飲料には、必要に応じて、その他の成分を含有させてもよい。例えば、甘味料(高甘味度甘味料を含む、アセスルファムK、スクラロース、アスパルテーム、ネオテーム等)、苦味料、香料(ビール香料等)、酵母エキス、カラメル色素などの着色料、大豆サポニンやキラヤサポニン等の植物抽出サポニン系物質、コーンや大豆などの植物タンパク質およびペプチド含有物、ウシ血清アルブミン等のタンパク質系物質、食物繊維やアミノ酸などの調味料、アスコルビン酸(ビタミンC)等の酸化防止剤を、必要に応じて用いることができる。
【0025】
本発明の炭酸飲料は、イソα酸を含む飲料である。
イソα酸は、ホップに由来する苦み成分として知られている成分である。
本発明の炭酸飲料がビールテイスト飲料である場合、イソα酸を含有させることでビールテイスト飲料をビールらしい苦みを有する飲料とすることができる。
また、本発明の炭酸飲料にイソα酸を含有させることで後味のシマリ感、スッキリ感を増すことができる。
【0026】
イソα酸の含有量は1mg/L以上、50mg/L以下であることが好ましい。
イソα酸の含有量が1mg/L未満であると、イソα酸に由来する呈味が不足し、イソα酸の含有量が50mg/Lを超えると、苦みが強くなりすぎることがある。
また、イソα酸の含有量は、1mg/L以上、5mg/L以上、10mg/L以上、12mg/L以上、14mg/L以上、16mg/L以上、18mg/L以上、20mg/L以上、22mg/L以上、24mg/L以上、25mg/L以上でもよく、50mg/L以下、48mg/L以下、46mg/L以下、44mg/L以下、42mg/L以下、40mg/L以下、38mg/L以下、36mg/L以下、34mg/L以下、32mg/L以下、30mg/L以下、28mg/L以下、26mg/L以下、24mg/L以下、22mg/L以下でもよい。
飲料中のイソα酸の含有量は、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集2013年増補改訂の8.25)に記載されている方法によって測定することができる。
【0027】
イソα酸は、ホップを原料として使用した飲料の製造工程において含まれるようにしてもよく、イソα酸の含有量は、飲料の製造に使用するホップの種類や使用量を変更することによって調整することができる。また、ホップの抽出物等のイソα酸を含む原料を添加することによってイソα酸の含有量を調製してもよい。
イソα酸の原料として用いるホップの形態としては、例えば、ペレットホップ、粉末ホップ、ホップエキス等が挙げられる。また、ホップとして、イソ化ホップ、還元ホップ等のホップ加工品を用いてもよい。
【0028】
本発明の炭酸飲料は、ケルセチン配糖体を含む飲料である。
また、ケルセチン配糖体の含有量は0.8mg/L以上、1000mg/L以下である。
ケルセチン配糖体を0.8mg/L以上含有することで、炭酸飲料の飲みごたえを向上させることができる。また、ケルセチン配糖体の含有量を1000mg/L以下とすることで、不適なえぐ味の影響を少なくすることができる。
また、ケルセチン配糖体の含有量は200mg/L以上、600mg/L以下であることが好ましい。
また、ケルセチン配糖体の含有量は0.85mg/L以上、0.9mg/L以上、1mg/L以上、2mg/L以上、3mg/L以上、4mg/L以上、5mg/L以上、6mg/L以上、7mg/L以上、8mg/L以上、9mg/L以上、10mg/L以上、15mg/L以上、20mg/L以上、25mg/L以上、30mg/L以上、35mg/L以上、40mg/L以上、50mg/L以上、60mg/L以上、80mg/L以上、100mg/L以上、150mg/L以上、200mg/L以上、250mg/L以上、300mg/L以上、350mg/L以上、400mg/L以上、450mg/L以上、500mg/L以上でもよく、1000mg/L以下、950mg/L以下、900mg/L以下、850mg/L以下、800mg/L以下、750mg/L以下、700mg/L以下、650mg/L以下、600mg/L以下、550mg/L以下、500mg/L以下、450mg/L以下、400mg/L以下、350mg/L以下、300mg/L以下、250mg/L以下、200mg/L以下、150mg/L以下、100mg/L以下、75mg/L以下、50mg/L以下、40mg/L以上、30mg/L以上、25mg/L以下、20mg/L以下、15mg/L以下、10mg/L以下、9mg/L以下、8mg/L以下、7mg/L以下、6mg/L以下、5mg/L以下、4.5mg/L以下、4mg/L以下、3.5mg/L以下、3mg/L以下、2.5mg/L以下、2mg/L以下、1.5mg/L以下、1mg/L以下であってもよい。
飲料中のケルセチン配糖体の含有量は、HPLC法に従って測定することができる。
ケルセチン配糖体としては、1種類の化合物を含んでいてもよく、複数種類の化合物を含んでいてもよい。ケルセチン配糖体として複数種類の化合物を含有する場合、ケルセチン配糖体の含有量は複数種類の化合物の含有量の合計とする。
【0029】
本明細書において、ケルセチンとは、ポリフェノールの一種であるフラボノールに属する化合物であるケルセチンを意味する。本発明において、ケルセチン配糖体とは、上記ケルセチンの配糖体を意味し、具体的にはケルセチンの3位の水酸基及び/又は4’位の水酸基に1以上の糖がグリコシド結合した一連の化合物の総称である。ケルセチン配糖体は、1種の化合物であってもよく、2種以上の化合物であってよい。ケルセチンに結合している糖(単糖)として、グルコース、ラムノース、ガラクトース、グルクロン酸等が挙げられ、好ましくはグルコース、ラムノースである。ケルセチンに結合している糖は、修飾(例えば、マロニル化)されていてもよい。
【0030】
一態様において、ケルセチン配糖体として、ケルセチンの3位の水酸基に1以上の糖がグリコシド結合した化合物が好ましい。ケルセチンの3位の水酸基に1以上の糖がグリコシド結合したケルセチン配糖体は、下記一般式で示される化合物である。下記一般式中の(X)nは、糖鎖を表す。Xは糖(単糖)を表し、nは1以上の整数である。
【0031】
【化1】
【0032】
ケルセチンにグリコシド結合するXで表される糖鎖を構成する糖は、例えば、グルコース、ラムノース、ガラクトース、グルクロン酸等であり、好ましくはグルコース、ラムノースである。また、nは1以上であれば、特に制限されないが、好ましくは1~16、より好ましくは1~8である。nが2以上であるとき、X部分は1種類の糖からなっていてもよく、複数種の糖からなっていてもよい。換言すると、nが2以上であるとき、(X)nは、1種類の糖からなる糖鎖であってもよく、複数種の糖からなる糖鎖であってもよい。
【0033】
本発明におけるケルセチン配糖体は、既存のケルセチン配糖体を、酵素などで処理して糖転移させたものも含む。本発明でいうケルセチン配糖体は、具体的には、ルチン(ケルセチン3-ルチノシド)、酵素処理ルチン(ルチンの酵素処理物)、クエルシトリン(ケルセチン-3-O-ラムノシド)、イソクエルシトリン(ケルセチン3-グルコシド)、ケルセチン3,4’-ジグルコシド、ケルセチン4’-グルコシド、ケルセチン3-(6-マロニルグルコシド)、ヒペロシド(ケルセチン3-ガラクトシド)、ケルセチン-3-O-グルクロニドなどを含む。酵素処理ルチンは、イソクエルシトリンのグルコシド部分にさらに糖鎖が結合しているケルセチン配糖体である。酵素処理ルチンの好ましい例として、ルチンを酵素処理してラムノース糖鎖部分を除去したイソクエルシトリンを糖転移酵素で処理して得られる、イソクエルシトリンにグルコース1~7個からなる糖鎖が結合したもの、及びその混合物を主成分とするものが挙げられる。一態様において、ケルセチン配糖体として、ケルセチンの3位の水酸基に1以上の糖がグリコシド結合したケルセチン配糖体がより好ましく、イソクエルシトリン及びヒペロシドからなる群から選択された少なくとも1種を含むことが特に好ましい。
【0034】
ケルセチン配糖体がイソクエルシトリン及びヒペロシドをともに含む場合、本発明の一態様の炭酸飲料は、良好な飲みごたえがある飲料とする観点から、イソクエルシトリン及びヒペロシドの合計量は、0.85mg/L以上、0.9mg/L以上、1mg/L以上、2mg/L以上、3mg/L以上、4mg/L以上、5mg/L以上、6mg/L以上、7mg/L以上、8mg/L以上、9mg/L以上、10mg/L以上、15mg/L以上、20mg/L以上、25mg/L以上、30mg/L以上、35mg/L以上、40mg/L以上、50mg/L以上、60mg/L以上、80mg/L以上、100mg/L以上、150mg/L以上、200mg/L以上、250mg/L以上、300mg/L以上、350mg/L以上、400mg/L以上、450mg/L以上、500mg/L以上であってもよい。
また、不適なえぐ味が抑えられた飲料とする観点から、イソクエルシトリン及びヒペロシドの合計量は、1000mg/L以下、950mg/L以下、900mg/L以下、850mg/L以下、800mg/L以下、750mg/L以下、700mg/L以下、650mg/L以下、600mg/L以下、550mg/L以下、500mg/L以下、450mg/L以下、400mg/L以下、350mg/L以下、300mg/L以下、250mg/L以下、200mg/L以下、150mg/L以下、100mg/L以下、75mg/L以下、50mg/L以下、40mg/L以上、30mg/L以上、25mg/L以下、20mg/L以下、15mg/L以下、10mg/L以下、9mg/L以下、8mg/L以下、7mg/L以下、6mg/L以下、5mg/L以下、4.5mg/L以下、4mg/L以下、3.5mg/L以下、3mg/L以下、2.5mg/L以下、2mg/L以下、1.5mg/L以下、1mg/L以下であってもよい。
【0035】
ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンを含む場合、本発明の一態様の炭酸飲料は、良好な飲みごたえがある飲料とする観点から、イソクエルシトリンの量は、0.85mg/L以上、0.9mg/L以上、1mg/L以上、2mg/L以上、3mg/L以上、4mg/L以上、5mg/L以上、6mg/L以上、7mg/L以上、8mg/L以上、9mg/L以上、10mg/L以上、15mg/L以上、20mg/L以上、25mg/L以上、30mg/L以上、35mg/L以上、40mg/L以上、50mg/L以上、60mg/L以上、80mg/L以上、100mg/L以上、150mg/L以上、200mg/L以上、250mg/L以上、300mg/L以上、350mg/L以上、400mg/L以上、450mg/L以上、500mg/L以上であってもよい。
また、不適なえぐ味が抑えられた飲料とする観点から、イソクエルシトリンの量は、1000mg/L以下、950mg/L以下、900mg/L以下、850mg/L以下、800mg/L以下、750mg/L以下、700mg/L以下、650mg/L以下、600mg/L以下、550mg/L以下、500mg/L以下、450mg/L以下、400mg/L以下、350mg/L以下、300mg/L以下、250mg/L以下、200mg/L以下、150mg/L以下、100mg/L以下、75mg/L以下、50mg/L以下、40mg/L以上、30mg/L以上、25mg/L以下、20mg/L以下、15mg/L以下、10mg/L以下、9mg/L以下、8mg/L以下、7mg/L以下、6mg/L以下、5mg/L以下、4.5mg/L以下、4mg/L以下、3.5mg/L以下、3mg/L以下、2.5mg/L以下、2mg/L以下、1.5mg/L以下、1mg/L以下であってもよい。
【0036】
ケルセチン配糖体がヒペロシドを含む場合、本発明の一態様の炭酸飲料は、良好な飲みごたえがある飲料とする観点から、ヒペロシドの量は、0.85mg/L以上、0.9mg/L以上、1mg/L以上、2mg/L以上、3mg/L以上、4mg/L以上、5mg/L以上、6mg/L以上、7mg/L以上、8mg/L以上、9mg/L以上、10mg/L以上、15mg/L以上、20mg/L以上、25mg/L以上、30mg/L以上、35mg/L以上、40mg/L以上、50mg/L以上、60mg/L以上、80mg/L以上、100mg/L以上、150mg/L以上、200mg/L以上、250mg/L以上、300mg/L以上、350mg/L以上、400mg/L以上、450mg/L以上、500mg/L以上であってもよい。
また、不適なえぐ味が抑えられた飲料とする観点から、ヒペロシドの量は、1000mg/L以下、950mg/L以下、900mg/L以下、850mg/L以下、800mg/L以下、750mg/L以下、700mg/L以下、650mg/L以下、600mg/L以下、550mg/L以下、500mg/L以下、450mg/L以下、400mg/L以下、350mg/L以下、300mg/L以下、250mg/L以下、200mg/L以下、150mg/L以下、100mg/L以下、75mg/L以下、50mg/L以下、40mg/L以上、30mg/L以上、25mg/L以下、20mg/L以下、15mg/L以下、10mg/L以下、9mg/L以下、8mg/L以下、7mg/L以下、6mg/L以下、5mg/L以下、4.5mg/L以下、4mg/L以下、3.5mg/L以下、3mg/L以下、2.5mg/L以下、2mg/L以下、1.5mg/L以下、1mg/L以下であってもよい。
【0037】
本発明において、ケルセチン配糖体を得るための由来、製法については特に制限はない。例えば、ケルセチン配糖体を多く含む植物として、ソバ、エンジュ、ケッパー、リンゴ、茶、タマネギ、ブドウ、ブロッコリー、モロヘイヤ、ラズベリー、コケモモ、クランベリー、オプンティア、ラフマ、葉菜類、柑橘類などが知られており、これらの植物からケルセチン配糖体を得ることができる。
本発明に用いられるケルセチン配糖体には、本発明の効果を奏することになる限り、上記の植物等の天然物由来の抽出物を、濃縮、精製等の操作によってケルセチン配糖体の含量を高めたもの、例えば、ケルセチン配糖体を含有する抽出物の、濃縮物又は精製物を用いることができる。濃縮方法又は精製方法は、既知の方法を採用することができる。本発明においては、精製又は単離されたケルセチン配糖体を使用してもよい。ケルセチン配糖体は、化学合成品を使用することもできる。
【0038】
本発明の炭酸飲料の真正エキスは5.00重量%以下であることが好ましい。真正エキスを5.00重量%以下とすることで、良好な味の厚みを感じつつ、すっきりとした飲み口の炭酸飲料とすることができる。
上記観点から、本発明の炭酸飲料における真正エキスは、4.90重量%以下、4.80重量%以下、4.70重量%以下、4.60重量%以下、4.50重量%以下、4.40重量%以下、4.30重量%以下、4.20重量%以下、4.10重量%以下、4.00重量%以下、3.90重量%以下、3.85重量%以下、3.80重量%以下、3.70重量%以下、3.60重量%以下、3.55重量%以下、3.50重量%以下、3.40重量%以下、3.30重量%以下、3.20重量%以下、3.10重量%以下、3.00重量%以下、2.90重量%以下、2.80重量%以下、2.70重量%以下、2.60重量%以下、2.50重量%以下、2.40重量%以下、2.30重量%以下、2.20重量%以下、2.10重量%以下、2.00重量%以下、1.90重量%以下、1.80重量%以下、1.70重量%以下、1.60重量%以下、1.50重量%以下、1.40重量%以下、1.30重量%以下、1.20重量%以下、1.10重量%以下、1.00重量%以下、0.95重量%以下、0.90重量%以下、0.80重量%以下、0.70重量%以下、0.60重量%以下、0.50重量%以下、0.45重量%以下、0.40重量%以下、または、0.35重量%以下とすることが好ましい。他方、真正エキスの下限値は特に制限されないが、本発明の炭酸飲料における真正エキスは、例えば、0.05重量%以上、0.10重量%以上、0.15重量%以上、0.20重量%以上、0.25重量%以上、0.30重量%以上、0.35重量%以上、0.40重量%以上、0.45重量%以上、または、0.50重量%以上であることが好ましい。
真正エキスは飲料における固形分量である。そのため、真正エキスの量は、炭水化物(すなわち、糖質および食物繊維)、タンパク質、脂質および灰分の合計量とみなすことができる。
本発明の炭酸飲料における真正エキスは、ビールテイスト飲料か、ビールテイスト飲料以外の飲料かに限らず、さらにアルコール含有の有無に関わらず、例えば、改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集2013年増補改訂)に記載されているアルコライザー法によって測定することができる。
【0039】
本発明の炭酸飲料は、カロリーが20kcal/100g以下の低カロリー飲料であることが好ましい。また、炭酸飲料のカロリー数は、18kcal/100g以下、16kcal/100g以下、14kcal/100g以下、12kcal/100g以下、10kcal/100g以下、9kcal/100g以下、8kcal/100g以下、7kcal/100g以下、6kcal/100g以下、5kcal/100g以下、5kcal/100g未満、4kcal/100g未満、または3kcal/100g未満であることが好ましい。
【0040】
飲料に含まれるカロリーは、健康増進法に関連して公表されている「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」に従って算出することができる。すなわち、原則として、定量した各種栄養成分の量に、それぞれの成分のエネルギー換算係数(タンパク質:4kcal/g、脂質:9kcal/g、糖質:4kcal/g、食物繊維:2kcal/g、アルコール:7kcal/g、有機酸:3kcal/g)を乗じたものの総和として算出することができる。詳細は、「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」を参照されたい。
【0041】
本発明の炭酸飲料に含まれる各栄養成分量の具体的な測定手法は、健康増進法「栄養表示基準における栄養成分等の分析方法等について」に記載の各種分析法に従えばよい。または、財団法人日本食品分析センターに依頼すれば、このような熱量及び/又は各栄養成分量を知ることができる。
【0042】
本発明の炭酸飲料が低カロリー飲料であると、飲みごたえが不足する場合が多いため、ケルセチン配糖体を配合することにより飲みごたえを向上させるという効果がより有効に発揮される。
【0043】
また、本発明の炭酸飲料は、近年の低糖質嗜好に合わせて、低糖質の飲料であることが好ましい。また、糖質オフ飲料であることが好ましい。
本発明の炭酸飲料に含まれる糖質とは、食品の栄養表示基準(平成15年厚生労働省告示第176号)に基づく糖質をいう。具体的には、糖質は、食品から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分、アルコール分及び水分を除いたものをいう。また、食品中の糖質の量は、当該食品の重量から、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量を控除することにより算定される。この場合に、タンパク質、脂質、食物繊維、灰分及び水分の量は、栄養表示基準に掲げる方法により測定する。具体的には、タンパク質の量は窒素定量換算法で測定し、脂質の量はエーテル抽出法、クロロホルム・メタノール混液抽出法、ゲルベル法、酸分解法またはレーゼゴットリーブ法で測定し、食物繊維の量は高速液体クロマトグラフ法またはプロスキー法で測定し、灰分の量は酢酸マグネシウム添加灰化法、直接灰化法または硫酸添加灰化法で測定し、水分の量はカールフィッシャー法、乾燥助剤法、減圧過熱乾燥法、常圧加熱乾燥法またはプラスチックフィルム法で測定する。
【0044】
本発明の炭酸飲料の糖質の含有量は、4.0g/100g以下、3.8g/100g以下、3.6g/100g以下、3.4g/100g以下、3.2g/100g以下、3.0g/100g以下、2.9g/100g以下、2.8g/100g以下、2.7g/100g以下、2.6g/100g以下、2.5g/100g以下、2.4g/100g以下、2.3g/100g以下、2.2g/100g以下、2.1g/100g以下、2.0g/100g以下、1.9g/100g以下、1.8g/100g以下、1.7g/100g以下、1.6g/100g以下、1.5g/100g以下、1.4g/100g以下、1.3g/100g以下、1.2g/100g以下、1.1g/100g以下、1.0g/100g以下、0.9g/100g以下、0.8g/100g以下、0.7g/100g以下、0.6g/100g以下、0.5g/100g以下、0.5g/100g未満、0.4g/100g以下、又は0.3g/100g以下であることが好ましい。
また、本発明の炭酸飲料の糖質の含有量は、0.1g/100g以上、0.2g/100g以上、0.3g/100g以上、0.4g/100g以上、0.5g/100g以上、0.75g/100g以上、1.0g/100g以上、1.25g/100g以上、1.5g/100g以上、1.75g/100g以上、2.0g/100g以上、2.5g/100g以上、又は3.0g/100g以上であることが好ましい。
【0045】
本発明の炭酸飲料は、低糖質又は糖質オフの飲料であっても、ケルセチン配糖体を配合することにより、飲みごたえを向上させるという効果がより有効に発揮される。
【0046】
本発明の炭酸飲料に含まれる各成分の比率として、イソα酸に対するケルセチン配糖体の重量割合(ケルセチン配糖体/イソα酸)が0.07以上、200以下であることが好ましい。
また、イソα酸に対するケルセチン配糖体の重量割合(ケルセチン配糖体/イソα酸)は、ビールテイスト飲料に好適な苦みと良好な飲みごたえのバランスをとる観点から、0.01以上、250以下であることが好ましい。例えば、0.01以上、0.02以上、0.03以上、0.04以上、0.05以上、0.1以上、0.2以上、0.3以上、0.4以上、0.5以上、0.75以上、1.0以上、2.0以上、3.0以上、4.0以上、5.0以上、6.0以上、7.0以上、8.0以上、9.0以上、10.0以上、11.0以上、12.0以上、13.0以上であってもよく、220以下、200以下、180以下、160以下、140以下、120以下、100以下、95以下、90以下、85以下、80以下、75以下、70以下、65以下、60以下、55以下、50以下、45以下、40以下、35以下、30以下、25以下、20以下、18以下、16以下、15以下であっても良い。
【0047】
また、イソα酸に対する真正エキスの重量割合(真正エキス/イソα酸)が0.008以上、0.80以下であることが好ましい。
また、イソα酸に対する真正エキスの重量割合(真正エキス/イソα酸)は、0.005以上、1.000以下であることが好ましい。例えば、0.005以上、0.006以上、0.007以上、0.008以上、0.009以上、0.010以上、0.020以上、0.030以上、0.040以上、0.050以上、0.060以上、0.070以上、0.080以上、0.090以上、0.100以上であってもよく、1.000以下、0.900以下、0.800以下、0.750以下、0.700以下、0.650以下、0.600以下、0.550以下、0.500以下、0.450以下、0.400以下、0.350以下、0.300以下、0.250以下、0.200以下であってもよい。
【0048】
また、真正エキスに対するケルセチン配糖体の重量割合(ケルセチン配糖体/真正エキス)が0.25以上、2500以下であることが好ましい。
また、真正エキスに対するケルセチン配糖体の重量割合(ケルセチン配糖体/真正エキス)は、ビールテイスト飲料に好適な味わいと好適な飲みごたえのバランスをとる観点から、0.2以上、2700以下であることが好ましい。例えば、0.2以上、0.21以上、0.22以上、0.23以上、0.24以上、0.25以上、0.3以上0.4以上、0.5以上、0.6以上、0.7以上、0.8以上、0.9以上、1以上、2以上、3以上、4以上、5以上、6以上、7以上、8以上、9以上、10以上、20以上、30以上、40以上、50以上、60以上、70以上、80以上、90以上、100以上、125以上、150以上、175以上、200以上、225以上、250以上、275以上、300以上、325以上、350以上、375以上、400以上であっても良く、2700以下、2600以下、2500以下、2400以下、2300以下、2200以下、2100以下、2000以下、1900以下、1800以下、1700以下、1600以下、1500以下、1400以下、1300以下、1200以下、1100以下、1000以下、950以下、900以下、850以下、800以下、750以下、700以下、650以下、600以下であっても良い。
なお、上記重量割合を求めるときの単位は、真正エキスは重量%(w/w%)、イソα酸はmg/L、ケルセチン配糖体はmg/Lとする。
【0049】
本発明の炭酸飲料のpHは3.40以上、4.55以下であることが好ましい。
また、炭酸飲料のpHは、飲料の香味向上の観点からpHは3.45以上、3.5以上、3.55以上、3.60以上、3.65以上、3.7以上、3.75以上、3.8以上、または、3.85以上とすることが好ましい。
また、炭酸飲料のpHは、微生物の発生を抑制する観点から、4.60以下、4.55以下、4.55未満、4.50以下、4.40以下、4.30以下、4.20以下、4.15以下、4.10以下、4.05以下、4.00以下、3.95以下、3.90以下、3.85以下、3.80以下、3.75以下、または、3.70以下とすることが好ましい。
【0050】
本発明の炭酸飲料は無色透明でもよく、色が付いていてもよい。色は色度として測定することができ、たとえば改訂BCOJビール分析法(公益財団法人日本醸造協会発行、ビール酒造組合国際技術委員会〔分析委員会〕編集2013年増補改訂 8.8.2吸光度法)によって測定することができる。色度としては、0EBCでもよく、1EBC以上、2EBC以上、3EBC以上、4EBC以上、5EBC以上、6EBC以上、7EBC以上、8EBC以上、9EBC以上、10EBC以上、11EBC以上、12EBC以上、13EBC以上、14EBC以上、15EBC以上、20EBC以上、25EBC以上、30EBC以上、35EBC以上、40EBC以上、45EBC以上であっても良い。また、200EBC以下、150EBC以下、100EBC以下、80EBC以下、60EBC以下、50EBC以下、45EBC以下、40EBC以下、35EBC以下、30EBC以下、25EBC以下、20EBC以下、19EBC以下、18EBC以下、17EBC以下、16EBC以下、15EBC以下、14EBC以下、13EBC以下、12EBC以下、11EBC以下、10EBC以下であっても良い。
【0051】
本発明の炭酸飲料に含まれる炭酸ガスは、原材料に含まれる炭酸ガスを利用してもよく、また、炭酸水との混和または炭酸ガスの添加等で溶解させた炭酸ガスであってもよい。また、本発明の炭酸飲料を発酵ビールテイスト飲料とする場合は、アルコール発酵を行うため、この発酵工程で生じた炭酸ガスをそのまま用いることができるが、適宜炭酸水を加えて、炭酸ガスの量を調製してもよい。
【0052】
本発明の炭酸飲料の炭酸ガス濃度は、0.30重量%以上、0.35重量%以上、0.40重量%以上、0.42重量%以上、0.45重量%以上、0.47重量%以上、0.49重量%以上とすることが好ましく、また、0.80重量%以下、0.70重量%以下、0.60重量%以下、0.57重量%以下、0.55重量%以下とすることが好ましい。
炭酸ガス濃度は、対象となる飲料が入った容器を時々振りながら20℃の水槽に30分間以上浸して、当該飲料が20℃になるよう調整した後に、ガスボリューム測定装置(例えば、GVA-500(京都電子工業株式会社製)等)を用いて測定することができる。
【0053】
本発明の炭酸飲料の炭酸ガス圧は、上記の炭酸ガス濃度となる範囲で適宜調整すればよいが、飲料の炭酸ガス圧は5.0kg/cm以下、4.5kg/cm以下、または4.0kg/cm以下であり、また、0.20kg/cm以上、0.50kg/cm以上、1.0kg/cm以上、1.25kg/cm以上、1.5kg/cm以上、1.75kg/cm以上、1.8kg/cm以上、1.9kg/cm以上、または1.95kg/cm以上であり、これらの上限および下限のいずれを組み合わせてもよい。例えば、飲料の炭酸ガス圧は、0.20kg/cm以上5.0kg/cm以下、0.50kg/cm以上4.5kg/cm以下、または、1.0kg/cm以上4.0kg/cm以下であってよい。
本明細書において、ガス圧とは、特別な場合を除き、容器内におけるガス圧をいう。
圧力の測定は、当業者によく知られた方法、例えば20℃にした試料をガス内圧計に固定した後、一度ガス内圧計の活栓を開いてガスを抜き、再び活栓を閉じ、ガス内圧計を振り動かして指針が一定の位置に達したときの値を読み取る方法を用いて、または市販のガス圧測定装置を用いて測定することができる。
【0054】
本発明の炭酸飲料は、容器詰めとすることができる。容器の形態は何ら制限されず、ビン、缶、樽、またはペットボトル等の密封容器に充填して、容器入り飲料とすることができる。
【0055】
本発明の炭酸飲料の製造方法は、炭酸飲料中にイソα酸を含有させ、ケルセチン配糖体の濃度を0.8mg/L以上1000mg/L以下に調整することを特徴とする。
炭酸飲料中にイソα酸を含有させる方法は、飲料の調製においてホップ等のイソα酸を含有する原料を使用することによってもよく、精製、合成したイソα酸を添加することによってもよい。
ケルセチン配糖体は、飲料にその濃度が0.8mg/L以上1000mg/L以下になるように添加すればよい。
【0056】
本発明の炭酸飲料がノンアルコールビールテイスト飲料である場合の製造方法の例としては、以下のようにすることができる。
まず、麦芽等の麦の他、必要に応じて他の穀物、でんぷん、糖類、苦味料、又は着色料などの原料及び水を含む混合物に、必要に応じてアミラーゼなどの酵素を添加し、糊化、糖化を行なわせ、ろ過し、糖化液とする。必要に応じてホップや苦味料などを糖化液に加えて煮沸し、清澄タンクにて凝固タンパク質などの固形分を取り除く。この糖化液の代替として、麦芽エキスに温水を加えたものにホップを加えて煮沸してもよい。ホップは煮沸開始から煮沸終了前のどの段階で混合してもよい。ホップを煮沸開始時に添加することで、α酸がイソα酸に変換され、苦味として質の良いものとすることができる。また、ホップを煮沸終了前あるいは煮沸中の任意のタイミングに添加することで、ホップの香りを付与することができる。糖化工程、煮沸工程、固形分除去工程などにおける条件は、知られている条件を用いればよい。煮沸後、得られた麦汁を濾過し、得られた濾過液に、ケルセチン配糖体及び炭酸ガスを加える。その後、容器に充填し殺菌工程を経て目的のノンアルコールビールテイスト飲料を得る。
【0057】
ノンアルコールビールテイスト飲料に、酒感を付与する観点から、脂肪族アルコールを添加してもよい。脂肪族アルコールとしては、公知のものであれば特に制限されないが、炭素数4~5の脂肪族アルコールが好ましい。本発明において、好ましい脂肪族アルコールとしては、炭素数4のものとして、2-メチル-1-プロパノール、1-ブタノール等が、炭素数5のものとして、3-メチル-1-ブタノール、1-ペンタノール、2-ペンタノール等が挙げられる。これらは1種又は2種以上の組み合せで用いることができる。
【0058】
原料にホップを使用する際には、ビール等の製造に使用される通常のペレットホップ、粉末ホップ、ホップエキスを、所望の香味に応じて適宜選択して使用することができる。また、イソ化ホップ、還元ホップなどのホップ加工品を用いてもよい。
【0059】
また、本発明の炭酸飲料の製造工程における任意の段階で、上述したビール香料等の香料を添加してもよい。
【0060】
本発明の炭酸飲料の風味改善方法は、炭酸飲料にケルセチン配糖体を0.8mg/L以上、1000mg/L以下と、イソα酸を含有させることを特徴とする。
炭酸飲料に、イソα酸と、ケルセチン配糖体を0.8mg/L以上、1000mg/L以下含有させることにより、飲みごたえを向上させつつ、かつ、不適なえぐ味の影響を少なくして、炭酸飲料の風味を改善することができる。
【0061】
炭酸飲料の風味改善方法の実施は、飲料へのイソα酸の添加、飲料の原料としてのホップの使用、飲料へのケルセチン配糖体の添加等により行うことができる。
【実施例0062】
以下、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、これにより本発明の範囲を限定するものではない。
【0063】
<ノンアルコールビールテイスト飲料の調製>
大麦麦芽40kgを50℃の温水240Lに投入し、段階的に温度を上げ常法に従い糖化を行った。麦汁の濾過を行い、煮沸前にホップを添加し、ワールプールでオリを分離した。
なお、ホップの添加量につき、イソα酸濃度が以下の各表における濃度になるように調整した。
【0064】
5℃以下に冷却し、冷却後、ビール香料を1000mg/L、アセスルファムKを25mg/L、ビタミンCを100mg/Lを添加した。
さらに、ケルセチン配糖体(イソクエルシトリン、ヒペロシド)を、各表の濃度になるように添加した。一部の比較例ではケルセチン配糖体を添加しなかった。
さらに、真正エキスの濃度が各表における濃度になるように水を添加した。
さらに、pHが3.50以上、3.99以下になるように酸味料としての乳酸を添加した。
【0065】
炭酸ガスの濃度が0.520w/w%±0.02w/w%になるように調整した。
最後に、殺菌処理を実施して容器に充填した。また、各試験区の飲料の色度(EBC)を測定した。
【0066】
<ビールテイストアルコール飲料の調製>
大麦麦芽40kgを50℃の温水240Lに投入し、段階的に温度を上げ常法に従い糖化を行った。麦汁の濾過を行い、煮沸前にホップを添加し、ワールプールでオリを分離した。
酵母を添加し、所定のアルコール度数になるように発酵工程の条件を調整した。
冷却後、濾過を行った。
さらに、ケルセチン配糖体(イソクエルシトリン、ヒペロシド)を、各表の濃度になるように添加した。
さらに、真正エキスの濃度が各表における濃度になるように水を添加した。
一部の比較例ではケルセチン配糖体を添加しなかった。
さらに、炭酸ガスの濃度が各表に示す濃度になるように炭酸ガスを添加した。
殺菌処理は実施しなかった。
【0067】
<カロリー計算>
カロリーの最大値は、以下のように求めた。
真性エキス=炭水化物(糖+食物繊維)+タンパク質+脂質+灰分であり、真性エキスは固形分の合計値である。
各試験区の飲料に共通で脂質は0.5g/100mL未満であり、意図して脂質の添加も行っていないため、脂質をゼロとみなしてカロリー計算を実施した。
また、灰分はカロリーを有さない
炭水化物(糖)及びタンパク質は1gあたり4kcalであり、食物繊維は1gあたり2kcalである。
そのため、真正エキスが全て糖質であったと仮定した場合に、想定されるカロリーの最大値を算出することができる。
【0068】
アルコールが0.0050v/v%未満の飲料は、意図してアルコール添加を行っておらず、アルコールが生成する工程も経ていないため、アルコールをゼロとみなしてカロリー計算を実施した。
アルコールが0.0050v/v%以上の飲料は、アルコール1gあたり7.1kcalとしてカロリー計算を実施した。真正エキスx4kcal+アルコールx7.1kcalを飲料の合計カロリーとした。
0.0050v/v%以上のアルコールが含まれる試験区の飲料については、容量%から重量%への換算のため、各表に記載のアルコール度数(v/v)%に換算係数として0.8を乗じて、重量基準のアルコール量を算出したうえで計算を行った。
【0069】
<官能評価>
各飲料につき、「好適な飲みごたえ」及び「不適なえぐ味」の官能評価を行った。
それぞれの項目につき専門パネル7名により、以下の基準によりスコア化して、そのスコア値を平均化した。
評価基準は以下のとおりである。
【0070】
ビールテイスト飲料としての「好適な飲みごたえ」
事前評価としてスコア値2.0となるサンプルを用意して基準とした。
3.0 強く感じる
2.5 感じる
2.0 やや感じる
1.5 ほとんど感じない
1.0 まったく感じない
【0071】
ビールテイスト飲料としての「不適なえぐ味」
事前評価としてスコア値2.0となるサンプルを用意して基準とした。
3.0 まったく感じない
2.5 感じない
2.0 ほとんど感じない
1.5 感じる
1.0 強く感じる
【0072】
総合評価は以下の通りに表示した。
2項目すべてが2.5以上をA
1項目でも2.0未満があるものをC
それ以外をB
AとBを合格とみなした。
【0073】
表1~表13は、ノンアルコールビールテイスト飲料の試験区である。
表1は、カロリー1.6kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンである試験区である。
【表1】
【0074】
表2は、カロリー16kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンである試験区である。
【表2】
【0075】
表3は、カロリー1.28kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンである試験区である。
【表3】
【0076】
表4は、カロリー1.6kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含む試験区である。
【表4】
【0077】
表5は、カロリー16kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含む試験区である。
【表5】
【0078】
表6は、カロリー1.44kcal/100g、又は、1.4kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含む試験区である。
【表6】
【0079】
表7は、カロリー1.6kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンであり、イソα酸の含有量を変化させた試験区である。
【表7】
【0080】
表8は、カロリー1.6kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含み、イソα酸の含有量を変化させた試験区である。
【表8】
【0081】
表9は、カロリー1.6kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含み、イソα酸の含有量を変化させた試験区である。表8の試験区とはケルセチン配糖体の配合量が異なる。
【表9】
【0082】
表10は、カロリー1.6kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含み、イソα酸の含有量を変化させた試験区である。表8の試験区とはケルセチン配糖体の配合量が異なる。
【表10】
【0083】
表11は、カロリー16kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含み、イソα酸の含有量を変化させた試験区である。
【表11】
【0084】
表12は、カロリー16kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含み、イソα酸の含有量を変化させた試験区である。表11の試験区とはケルセチン配糖体の配合量が異なる。
【表12】
【0085】
表13は、カロリー16kcal/100g、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含み、イソα酸の含有量を変化させた試験区である。表11の試験区とはケルセチン配糖体の配合量が異なる。
【表13】
【0086】
表14~表15は、ビールテイストアルコール飲料の試験区である。
表14は、カロリー19.4kcal/100g、アルコール度数0.95v/v%、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含み、イソα酸の含有量とケルセチン配糖体の配合量を変化させた試験区である。
なお、比較例8は、ケルセチン配糖体の配合量が多いことからカロリー19.3kcal/100g、アルコール度数0.93v/v%となっている。
【表14】
【0087】
表15は、カロリー15.8kcal/100g、アルコール度数0.31v/v%、ケルセチン配糖体がイソクエルシトリンとヒペロシドを共に含み、ケルセチン配糖体の配合量を変化させた試験区である。
【表15】
【0088】
上記の結果から、イソα酸を含む飲料において、ケルセチン配糖体を含まない例(比較例1、3、7、9)は「好適な飲みごたえ」の項目の評価が低く総合評価がCとなった。
また、ケルセチン配糖体の配合量が2000mg/Lである例(比較例2、4、5、6、8)は「不適なえぐ味」の項目の評価が低く総合評価がCとなった。
【0089】
ケルセチン配糖体の配合量が0.8mg/L以上、1000mg/L以下の範囲内である各実施例では「好適な飲みごたえ」と「不適なえぐ味」の評価項目が共に高評価となるように両立できていた。特に、ケルセチン配糖体の配合量が200mg/L以上、600mg/L以下の範囲内である実施例において、総合評価がAとなっている例が多くなっていた。