(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176369
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 8/04 20060101AFI20241212BHJP
F21V 3/00 20150101ALI20241212BHJP
F21V 3/02 20060101ALI20241212BHJP
F21V 7/09 20060101ALI20241212BHJP
F21V 7/30 20180101ALI20241212BHJP
F21V 8/00 20060101ALI20241212BHJP
F21V 11/14 20060101ALI20241212BHJP
F21Y 115/30 20160101ALN20241212BHJP
F21Y 115/10 20160101ALN20241212BHJP
【FI】
F21S8/04 210
F21S8/04 310
F21V3/00 320
F21V3/02 300
F21V7/09 200
F21V7/09 100
F21V7/30
F21V8/00 200
F21V11/14
F21Y115:30
F21Y115:10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094858
(22)【出願日】2023-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100109210
【弁理士】
【氏名又は名称】新居 広守
(74)【代理人】
【識別番号】100137235
【弁理士】
【氏名又は名称】寺谷 英作
(74)【代理人】
【識別番号】100131417
【弁理士】
【氏名又は名称】道坂 伸一
(72)【発明者】
【氏名】山本 遼
(72)【発明者】
【氏名】西森 泰輔
(72)【発明者】
【氏名】溝上 陽介
(72)【発明者】
【氏名】森住 剛
(72)【発明者】
【氏名】北野 博史
(57)【要約】
【課題】配光部の軽量化が可能な照明装置を提供する。
【解決手段】照明装置10は、発光部20と、発光部から離れた位置に配置され、発光部が発した光を所定の配光分布の照明光で出射する配光部30と、発光部が発した光を配光部の内部まで導く導光部40と、を備えている。配光部は、内面が反射面である中空体であり、導光部により内部に導かれた光を所定の配光分布に制御するための1つ以上の出射口33を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発光部と、
前記発光部から離れた位置に配置され、前記発光部が発した光を所定の配光分布の照明光で出射する配光部と、
前記発光部が発した光を前記配光部の内部まで導く導光部と、を備え、
前記配光部は、内面が反射面である中空体であり、前記導光部により前記内部に導かれた光を所定の配光分布に制御するための1つ以上の出射口を有する、
照明装置。
【請求項2】
前記配光部を収容した光拡散性を有する外殻を備え、
前記外殻は、前記導光部を露出させている、
請求項1に記載の照明装置。
【請求項3】
前記導光部はレンズを備える、
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項4】
前記導光部は、前記発光部が発した光に対する前記レンズの位置及姿勢の少なくとも1つを調整するための保持部を有する、
請求項3に記載の照明装置。
【請求項5】
前記導光部はミラーパイプを備える、
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項6】
前記導光部は導光ロッドを備える、
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項7】
前記導光部は光ファイバを備える、
請求項1または2に記載の照明装置。
【請求項8】
前記配光部の内面には、蛍光層が積層されている、
請求項1または2に記載の照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、発光部(光源)と、発光部から発せられた光を導光することで配光制御をする配光部(導光部)とを一体的に備えた照明装置が知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
近年においては照明装置の軽量化が望まれている。
【0005】
本発明の目的は、発光部と配光部とを別体にすることで、配光部の軽量化が可能な照明装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る照明装置は、発光部と、前記発光部から離れた位置に配置され、前記発光部が発した光を所定の配光分布の照明光で出射する配光部と、前記発光部が発した光を前記配光部の内部まで導く導光部と、を備え、前記配光部は、内面が反射面である中空体であり、前記導光部により前記内部に導かれた光を所定の配光分布に制御するための1つ以上の出射口を有する。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、発光部と配光部とを別体にすることで、配光部の軽量化が可能な照明装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施の形態に係る照明装置の概略構成を示す斜視図である。
【
図2】
図2は、実施の形態に係る配光部及び導光部の概略構成を示す斜視図である。
【
図3】
図3は、実施の形態に係る配光部及び導光部の概略構成を示す断面図である。
【
図4】
図4は、実施の形態に係る照明装置において光学的な作用を示す模式断面図である。
【
図5】
図5は、変形例1に係る照明装置を示す斜視図である。
【
図6】
図6は、変形例2に係る照明装置を示す斜視図である。
【
図7】
図7は、変形例2に係る保持部を示す平面図である。
【
図8】
図8は、変形例3に係る照明装置を示す斜視図である。
【
図9】
図9は、変形例4に係る照明装置を示す斜視図である。
【
図10】
図10は、変形例4に係る照明装置を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下では、本発明の実施の形態に係る照明装置について、図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施の形態は、いずれも本発明の好ましい一具体例を示すものである。従って、以下の実施の形態で示される数値、形状、材料、構成要素、構成要素の配置及び接続形態等は、一例であり、本発明を限定する趣旨ではない。よって、以下の実施の形態における構成要素のうち、本発明の最上位概念を示す独立請求項に記載されていない構成要素については、任意の構成要素として説明される。
【0010】
また、各図は、模式図であり、必ずしも厳密に図示されたものではない。また、各図において、同じ構成部材については同じ符号を付している。
【0011】
[実施の形態]
以下、実施の形態について説明する。
図1は、実施の形態に係る照明装置10の概略構成を示す斜視図である。
図1に示すように、照明装置10は、吊り下げ式の照明装置であり、発光部20と、配光部30と、導光部40と、外殻50とを備えている。
【0012】
発光部20は、配光部30、導光部40及び外殻50の上方でこれらから離れて配置されている。発光部20は、発光ピーク波長が青色波長帯域に含まれるレーザ光を発生させるレーザ素子である。発光部20は、下方に向けてレーザ光を照射できる姿勢で配置されている。発光部20に対して電力を供給する電源部は、例えば天井内に設置されている。つまり、配光部30、導光部40及び外殻50とは別の箇所に電源部及び発光部20が配置されているので、配光部30を軽量化できる。
【0013】
配光部30は、発光部20からの光を受け入れ、当該光を波長変換し、所定の配光分布の照明光で出射する部位である。配光部30は、外殻50内に収容されている。
【0014】
図2は、実施の形態に係る配光部30及び導光部40の概略構成を示す斜視図である。
図3は、実施の形態に係る配光部30及び導光部40の概略構成を示す断面図である。
【0015】
図2及び
図3に示すように、配光部30は、中空な立体である。本実施の形態では、配光部30は、外形が切頂八面体である場合を例示するが、配光部30の外形は如何様でもよい。
【0016】
配光部30において平面視四角形状の複数の第一面31のうち、最上部にある第一面31aには、導光部40が形成されている。導光部40は、平面視円形の開口部であり、発光部20からの光を配光部30内に受け入れる部位である。導光部40は、発光部20からの光を配光部30内に受け入れるのであればその平面視形状は如何様でもよいし、透光部材で覆われていてもよい。また、配光部30において複数の第一面31のうち最下部にある第一面31bには、複数の出射口33が形成されている。第一面31bでは、複数の出射口33が多重の円形に沿って配置されている。配光部30において複数の第一面31のうち、第一面31a、31b以外の第一面31cは、開口を有さない平面となっている。
【0017】
配光部30において平面視六角形状の複数の第二面32のそれぞれには、複数の出射口33が形成されている。各第二面32では、複数の出射口33が多重の円形に沿って配置されている。
【0018】
本実施の形態では、各出射口33は、平面視円形の開口部であるが、配光部30から光を外部に出射できるのであれば、その平面視形状は如何様でもよいし、透光部材で覆われていてもよい。
【0019】
図3に示すように配光部30の内部には、内底面から円錐状あるいは角柱状に突出した突出部34が形成されている。突出部34は、導光部40に対向する位置に配置されている。ここで、配光部30は、例えば白色の樹脂板から形成されているので、配光部30の内面及び突出部34の外面は、光が反射するようになっている。なお、配光部30において導光部40及び各出射口33以外の部分は非透光性を有していてもよいし、透過率5%以下の透光性を有していてもよい。
【0020】
また、配光部30の内面及び突出部34の外面には、蛍光層35が積層されている。蛍光層35は、配光部30の内面及び突出部34の外面の少なくとも一部に積層されていればよいが、本実施の形態では、配光部30の内面及び突出部34の外面の全面に積層されている。これにより、配光部30内に取り込まれた光及び反射光を、より確実に蛍光層35に当てることができる。
【0021】
蛍光層35は、発光部20から配光部30内に入射した光(レーザ光)によって励起されて蛍光を発する複数の蛍光体の粒子を分散状態で備えている。つまり、レーザ光が照射されることにより蛍光体が蛍光を発する。具体的に、蛍光層35は、透明な樹脂やガラスからなる基材の内部に蛍光体の粒子が分散されているもの、または、蛍光体の粒子を固めたもの等を例示できる。本実施の形態の場合、蛍光層35は白色光を放射するものである。つまり、蛍光層35は、レーザ光をより長い波長帯の光に変換する。蛍光体の種類及び特性は特に限定されるものではないが、比較的高い出力のレーザ光が励起光となるため、熱耐性が高く、輝度飽和が発生しないものが望ましい。例えば、イットリウム・アルミニウム・ガーネット(YAG)系の蛍光体が採用される。蛍光体を分散状態で保持する基材の種類は特に限定されるものではないが、透明性が高ければ、黄色光の放射効率も高くなるのでよい。また、比較的高い出力のレーザ光が入射するため、耐熱性の高いものがよい。
【0022】
前述したように、突出部34が導光部40に対向した位置に配置されているので、導光部40から配光部30内に受け入れられたレーザ光は、突出部34で反射されることにより、配光部30内部で拡散される。反射時には、レーザ光は、突出部34上の蛍光層35にあたって白色光に波長変換される。つまり、レーザ光のままで配光部30外に放出することが防止されている。
【0023】
波長変換された光は、配光部30の内面及び突出部34の外面で反射されて各出射口33から配光部30の外部に出射される。ここで、各出射口33から出射した照明光の配光分布が所定の配光分布となるように、各出射口33の大きさ、形状及び設置箇所が予め決定されている。つまり、照明装置10の設計時に、所望の配光分布となるように各出射口33の大きさ、形状及び設置箇を決めておけば、各出射口33から出射した光を所望の配光分布に制御することが可能である。各出射口33の大きさ、形状及び設置箇所は、種々の実験、シミュレーション及び経験則などにより決定することが可能である。なお、配光分布は、配光パターン、配光角などを含んでもよい。本実施の形態では、配光部30を基準とした全配光が実現しうる配光分布となっている。
【0024】
図1に示すように、外殻50は、配光部30及び導光部40を収容するカバー体である。外殻50は、光拡散性を有した樹脂、紙またはガラスなどから形成されている。これにより、配光部30から出射した光は、外殻50で拡散されて外殻50の外方に放出される。外殻50は、中空な球状体であり、その上部に発光部20からのレーザ光を受け入れる平面視円形の開口部51が形成されている。開口部51は、導光部40を露出させている。開口部51の周縁部には、上端部が天井に固定された複数の線材52が取り付けられている。また、開口部51の周縁部には、下端部が配光部30に固定された複数の線材53が取り付けられている。外殻50の外形は球状に限定されるものではなく如何様でもよい。外殻50のその他の外形としては、例えば楕円球状、円柱状、楕円柱状、多角柱状、正多面体状、立体星状などが挙げられる。
【0025】
図4は、実施の形態に係る照明装置10において光学的な作用を示す模式断面図である。なお、
図4では、配光部30の突出部34の図示を省略している。
図4に示すように、発光部20から出射されたレーザ光は、外殻50の開口部51及び配光部30の導光部40を通過して、配光部30内に受け入れられる。配光部30内では、レーザ光が突出部34の外面及び配光部30の内面で反射しながら、蛍光層35で白色光に波長変換された後に各出射口33から配光部30の外部に出射される。このように、白色光は、突出部34の外面及び配光部30の内面で反射されることで、少なくとも1つの出射口33に到達し、当該出射口33から出射されるようになっている。つまり、白色光は、配光部30内を反射することで、各出射口33に到達することができるので、より確実に所定の配光分布に制御される。各出射口33から出射した白色光は、外殻50で拡散されながら外殻50外へと放出される。
【0026】
[効果など]
以上のように、本実施の形態に係る照明装置10は、発光部20と、発光部20から離れた位置に配置され、発光部20が発した光を所定の配光分布の照明光で出射する配光部30と、発光部20が発した光を配光部30の内部まで導く導光部40と、を備え、配光部30は、内面が反射面である中空体であり、導光部40により内部に導かれた光を所定の配光分布に制御するための1つ以上の出射口33を有する。
【0027】
これによれば、発光部20が配光部30に対して離れた位置に配置されているので、発光部20と配光部30とを別体にできる。これにより、発光部20及びそれに接続される電源と、配光部30とを別の箇所に設置できる。つまり、配光部30を軽量化できる。
【0028】
ここで、電源、発光部及び配光部が一体的な照明装置である場合には、電力供給源を確保するために取付箇所が成約されてしまう。これに対し、本実施の形態のように、発光部及び電源と、配光部30とを別の箇所に設置できるのであれば、配光部30の取付箇所の自由度を高めることが可能である。
【0029】
特に、本実施の形態では、配光部30の内面が反射面である。このため、発光部20からの光は、導光部40から配光部30の内部に導かれた後に、配光部30の内面で反射されることで、各出射口33に至る。つまり、所定の配光分布に制御するための少なくとも1つ以上の出射口33がどの位置に配置されていても、光を配光部30の内面で繰り返し反射させることで出射口33まで導くことができる。したがって、より確実に所定の配光分布を実現可能である。
【0030】
配光部30を収容した光拡散性を有する外殻50が導光部40を露出させているので、発光部20からの光を導光部40に導くことができる。導光部40で導かれた光は、配光部30で所定の配光分布に制御された後に、外殻50で拡散されながら放出される。これにより、粒感のない照明を行うことができる。
【0031】
配光部30の内面には、蛍光層35が積層されているので、発光部20からの光を配光部30の内面で反射させるだけで、当該光を蛍光層35により波長変換することができる。また、波長変換させるための専用部材を別体で設けなくてもよいので、部品点数を削減できる。
【0032】
[変形例]
次に、本実施の形態に係る変形例について説明する。なお、以降の説明において、上記実施の形態と同一の部分については同一の符号を付してその説明を省略する場合がある。
【0033】
図5は、変形例1に係る照明装置10Aを示す斜視図である。
図5では、外殻50の図示を省略している。
図5に示すように、照明装置10Aの導光部40aは、開口部41aと、レンズ42aと、保持部43aとを備えている。
【0034】
開口部41aは、配光部30の最上部にある第一面31aに形成された平面視円形の開口部であり、発光部20からのレーザ光を配光部30内に受け入れる部位である。レンズ42aは、発光部20と配光部30との間に配置されたレンズである。保持部43aは、レンズ42aを支持する部位である。保持部43aは、基部が配光部30の外面に固定された第一アーム431aと、第一アーム431aに対してスライド自在に取り付けられた第二アーム432aとを有している。第二アーム432aは、レンズ42aの移動自在かつ姿勢変動自在に保持している。つまり、レンズ42aの位置及び姿勢を調整することができる。レンズ42aの位置及び姿勢を調整することで、発光部20からのレーザ光を開口部41aに確実に導くことが可能である。
【0035】
このように、導光部40aがレンズ42aを備えているので、レンズ42aによりレーザ光を配光部30内に導くことが可能である。
【0036】
特に、発光部20が発したレーザ光に対するレンズ42aの位置及び姿勢を保持部43aによって調整できるので、レーザ光をより確実に配光部30内に導くことが可能である。
【0037】
図6は、変形例2に係る照明装置10Bを示す斜視図である。
図6では、外殻50の図示を省略している。
図6に示すように、照明装置10Bの導光部40bは、開口部41bと、レンズ42bと、保持部43bとを備えている。
【0038】
開口部41bは、配光部30の最上部にある第一面31aに形成された平面視円形の開口部であり、発光部20からのレーザ光を配光部30内に受け入れる部位である。レンズ42bは、発光部20と配光部30との間に配置されたレンズである。レンズ42bには、直線状に並ぶ一対の軸体421bが取り付けられている(
図7参照)。
【0039】
保持部43bは、レンズ42bの姿勢を変動自在に保持する部位である。
図7は、変形例2に係る保持部43bを示す平面図である。
図7に示すように、保持部43bは、第一枠体431bと、第二枠体432bとが二重枠状に配置されている。第一枠体431bは、第二枠体432bの内方に配置されている。第一枠体431bには、レンズ42bの一対の軸体421bがスライド自在かつ回転自在に取り付けられている。また、第一枠体431bには、レンズ42bの一対の軸体421bとは直交する方向に延びる一対の軸体433bが取り付けられている。この一対の軸体433bは、第二枠体432bにスライド自在かつ回転自在に取り付けられている。これにより、レンズ42bは、各軸体421b、433bが回転することにより、位置及び姿勢が調整されることになる。
【0040】
このように、発光部20が発したレーザ光に対するレンズ42bの位置及び姿勢を保持部43bによって調整できるので、レーザ光をより確実に配光部30内に導くことが可能である。
【0041】
図8は、変形例3に係る照明装置10Cを示す斜視図である。
図8では、外殻50の図示を省略している。
図8に示すように、照明装置10Cの導光部40cは、開口部41cと、ミラーパイプ44cとを備えている。
図8では、ミラーパイプ44cを断面斜視図で表現している。
【0042】
開口部41cは、配光部30の最上部にある第一面31aに形成された平面視円形の開口部であり、発光部20からのレーザ光を配光部30内に受け入れる部位である。ミラーパイプ44cは、発光部20からのレーザ光を開口部41c内に導く光学部材である。具体的には、ミラーパイプ44cは、両端が開放された筒体であり、その内面でレーザ光が反射される。ミラーパイプ44cは、配光部30の最上部にある第一面31aに固定されて、開口部41cを囲っている。
【0043】
このように、導光部40cがミラーパイプ44cを備えているので、ミラーパイプ44cによりレーザ光を配光部30内に導くことが可能である。
【0044】
図9は、変形例4に係る照明装置10Dを示す斜視図である。
図9では、外殻50の図示を省略している。
図9に示すように、照明装置10Dの導光部40dは、開口部41dと、導光ロッド45dとを備えている。
図9では、導光ロッド45dを断面斜視図で表現している。
【0045】
開口部41dは、配光部30の最上部にある第一面31aに形成された平面視円形の開口部であり、発光部20からのレーザ光を配光部30内に受け入れる部位である。導光ロッド45dは、発光部20からのレーザ光を開口部41c内に導く導光部材である。具体的には、導光ロッド45dは、中実な棒体であり、一端面から受け入れたレーザ光を全反射させながら他端面まで導き放出する。導光ロッド45dは、配光部30の最上部にある第一面31aに固定されて、開口部41cを覆っている。
【0046】
このように、導光部40dが導光ロッド45dを備えているので、導光ロッド45dによりレーザ光を配光部30内に導くことが可能である。
【0047】
図10は、変形例5に係る照明装置10Eを示す斜視図である。
図10に示すように、照明装置10Eの導光部40eは、開口部41eと、光ファイバ46eとを備えている。
図10では、外殻50の一部の図示を省略している。
【0048】
開口部41eは、配光部30の最上部にある第一面31aに形成された平面視円形の開口部であり、発光部20からのレーザ光を配光部30内に受け入れる部位である。光ファイバ46eは、一端部が外殻50の開口部51に対応し、他端部が開口部41eに対応するように配置されている。光ファイバ46eは、一端部から受け入れたレーザ光を、他端部から放出して配光部30内に導く。
【0049】
このように、導光部40eが光ファイバ46eを備えているので、光ファイバ46eによりレーザ光を配光部30内に導くことが可能である。
【0050】
[その他]
以上、本発明に係る照明装置について、上記実施の形態及び変形例に基づいて説明したが、本発明は、上記の実施の形態及び変形例に限定されるものではない。
【0051】
上記実施の形態では、外殻50を備える照明装置10を例示したが、外殻を有していない照明装置であってもよい。
【0052】
上記実施の形態では、蛍光層35が配光部30の内面に積層されている場合を例示したが、レーザ光を波長変換できるのであれば蛍光部の設置箇所は如何様でもよい。
【0053】
また、上記実施の形態では、発光部20がレーザ素子である場合を例示した。しかしながら、他の光源を発光部として採用することも可能である。他の光源としては、例えば、LEDなどが挙げられる。
【0054】
また、上記実施の形態では、吊り下げ式の照明装置10を例示したが、吊り下げ式以外の照明装置であってもよい。その他の照明装置としては、例えば、天井、壁、床に配光部が固定された固定式の照明装置、ドローンや磁気により空中を配光部が浮遊する浮遊式の照明装置などが挙げられる。
【0055】
その他、実施の形態に対して当業者が思いつく各種変形を施して得られる形態や、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で各実施の形態における構成要素及び機能を任意に組み合わせることで実現される形態も本発明に含まれる。
【0056】
以下に、上記実施の形態に基づいて説明した本発明に係る照明装置の例を示す。本発明に係る照明装置は、以下の例に限定されるものではない。
【0057】
例えば、技術1の照明装置は、発光部と、前記発光部から離れた位置に配置され、前記発光部が発した光を所定の配光分布の照明光で出射する配光部と、前記発光部が発した光を前記配光部の内部まで導く導光部と、を備え、前記配光部は、内面が反射面である中空体であり、前記導光部により前記内部に導かれた光を所定の配光分布に制御するための1つ以上の出射口を有する。
【0058】
技術2は、技術1に記載の照明装置において、前記配光部を収容した光拡散性を有する外殻を備え、前記外殻は、前記導光部を露出させている。
【0059】
技術3は、技術1または技術2に記載の照明装置において、前記導光部はレンズを備える。
【0060】
技術4は、技術3に記載の照明装置において、前記導光部は、前記発光部が発した光に対する前記レンズの位置及姿勢の少なくとも1つを調整するための保持部を有する。
【0061】
技術5は、技術1または技術2に記載の照明装置において、前記導光部はミラーパイプを備える。
【0062】
技術6は、技術1または技術2に記載の照明装置において、前記導光部は導光ロッドを備える。
【0063】
技術7は、技術1または技術2に記載の照明装置において、前記導光部は光ファイバを備える。
【0064】
技術8は、技術1~技術7のいずれかひとつに記載の照明装置において、前記配光部の内面には、蛍光層が積層されている。
【符号の説明】
【0065】
10、10A、10B、10C、10D、10E 照明装置
20 発光部
30 配光部
33 出射口
35 蛍光層
40、40a、40b、40c、40d、40e 導光部
42a、42b レンズ
43a、43b 保持部
44c ミラーパイプ
45d 導光ロッド
46e 光ファイバ
50 外殻