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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176386
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】吊り足場の設置構造
(51)【国際特許分類】
   E04G 3/30 20060101AFI20241212BHJP
   E04G 3/24 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
E04G3/30
E04G3/24 302H
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094882
(22)【出願日】2023-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】516346964
【氏名又は名称】株式会社豊裕工業
(71)【出願人】
【識別番号】000006839
【氏名又は名称】日鉄建材株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】592123923
【氏名又は名称】株式会社タカミヤ
(74)【代理人】
【識別番号】100104776
【弁理士】
【氏名又は名称】佐野 弘
(74)【代理人】
【識別番号】100119194
【弁理士】
【氏名又は名称】石井 明夫
(72)【発明者】
【氏名】関 信行
(72)【発明者】
【氏名】稲森 純二
(72)【発明者】
【氏名】中村 崇志
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 橘平
(72)【発明者】
【氏名】須田 麗奈
【テーマコード(参考)】
2E003
【Fターム(参考)】
2E003EB05
(57)【要約】
【課題】簡単かつ確実に階段状の足場における上段と下段の足場板同士の間の隙間を塞ぐことができ、作業中の当該隙間からの落下物を確実に防止することができる吊り足場の設置構造を提供する。
【解決手段】足場板10が下側と上側に階段状に配設された吊り足場1の設置構造であって、足場板10を階段状に組み付ける複数の組付治具20を有しており、組付治具20は、縦方向に延びる棒状の縦板支持部21と、縦板支持部21の下端側から横方向に延びる棒状の下側板支持部22と、縦板支持部21の上端側から下側板支持部22とは逆方向の横方向に延びる棒状の上側板支持部23と、が一体に構成されており、少なくとも2つの組付治具20の縦板支持部21に足場板10がかけ渡されて側面が板面11となるように取り付けられて段差間縦パネル10Aが設けられ、段差間縦パネル10Aによって下段足場10Bと上段足場10Cの間の隙間Sを塞ぐように構成された。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
足場板が下側と上側に階段状に配設された吊り足場の設置構造であって、
前記足場板を階段状に組み付ける複数の組付治具を有しており、
前記組付治具は、縦方向に延びる棒状の縦板支持部と、前記縦板支持部の下端側から横方向に延びる棒状の下側板支持部と、前記縦板支持部の上端側から前記下側板支持部とは逆方向の横方向に延びる棒状の上側板支持部と、が一体に構成されており、
少なくとも2つの前記組付治具の前記下側板支持部に前記足場板がかけ渡されて上面が板面となるように取り付けられて下段足場が設けられ、
少なくとも2つの前記組付治具の前記上側板支持部に前記足場板がかけ渡されて上面が板面となるように取り付けられて上段足場が設けられ、
少なくとも2つの前記組付治具の前記縦板支持部に前記足場板がかけ渡されて側面が板面となるように取り付けられて段差間縦パネルが設けられ、
前記段差間縦パネルによって前記下段足場と前記上段足場の間の隙間を塞ぐように構成されたことを特徴とする吊り足場の設置構造。
【請求項2】
前記足場板は、その両端に棒状部を有しており、
前記下側板支持部、前記上側板支持部、前記縦板支持部にはそれぞれ、前記棒状部を把持するクランプ手段を有していることを特徴とする請求項1に記載の吊り足場の設置構造。
【請求項3】
前記下側板支持部には、かけ渡す前記足場板の板面が水平となるようにガイドするガイド部を備えていることを特徴とする請求項1に記載の吊り足場の設置構造。
【請求項4】
前記上側板支持部には、前記組付治具を吊る吊り部材を有しており、
前記吊り部材は、回動して収納可能に構成されていることを特徴とする請求項1に記載の吊り足場の設置構造。
【請求項5】
前記足場板には、両端の前記棒状部付近の空間を開放及び閉鎖する回動蓋部を有しており、
前記足場板を前記組付治具に取り付ける際に開放し、取り付け後に閉鎖するように構成されていることを特徴とする請求項2に記載の吊り足場の設置構造。
【請求項6】
前記クランプ手段が、取付け及び取外し自在に構成されていることを特徴とする請求項2に記載の吊り足場の設置構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、吊り足場の設置構造に関し、特に階段状に設置される吊り足場の設置構造に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、橋梁等の構築物の点検・補修、改修工事、補強工事等の際には、構築物の下側に作業用の吊り足場が設置される。また、アーチ状の構築物等に吊り足場を設置する場合には、その形状に沿って階段状に吊り足場を設置する場合がある(例えば、引用文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第7161381号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、階段状に吊り足場を設置する場合には、下段の足場と上段の足場の間に隙間が生じてしまう。この隙間から落下物や作業員の落下等があると大変危険であるので、従来、隙間から落下物が生じないように、ベニヤ板を張ったりネットを取り付けたりして対策を取っていた。
【0005】
しかしながら、このような対策は全てその場その場で臨機応変に対応していく必要があり、また、そのためうまく隙間を塞ぐことができずに、落下物を防止できない状態となってしまうこともあり、問題となっていた。
【0006】
本発明は、このような課題に鑑みてなされたものであり、簡単かつ確実に階段状の足場における上段と下段の足場板同士の間の隙間を塞ぐことができ、作業中の当該隙間からの落下物を確実に防止することができる吊り足場の設置構造を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0007】
かかる課題を達成するために、本発明は、足場板が下側と上側に階段状に配設された吊り足場の設置構造であって、前記足場板を階段状に組み付ける複数の組付治具を有しており、前記組付治具は、縦方向に延びる棒状の縦板支持部と、前記縦板支持部の下端側から横方向に延びる棒状の下側板支持部と、前記縦板支持部の上端側から前記下側板支持部とは逆方向の横方向に延びる棒状の上側板支持部と、が一体に構成されており、少なくとも2つの前記組付治具の前記下側板支持部に前記足場板がかけ渡されて上面が板面となるように取り付けられて下段足場が設けられ、少なくとも2つの前記組付治具の前記上側板支持部に前記足場板がかけ渡されて上面が板面となるように取り付けられて上段足場が設けられ、少なくとも2つの前記組付治具の前記縦板支持部に前記足場板がかけ渡されて側面が板面となるように取り付けられて段差間縦パネルが設けられ、前記段差間縦パネルによって前記下段足場と前記上段足場の間の隙間を塞ぐように構成された吊り足場の設置構造としたことを特徴とする。
【0008】
また、本発明は、上記記載の構成に加え、前記足場板は、その両端に棒状部を有しており、前記下側板支持部、前記上側板支持部、前記縦板支持部にはそれぞれ、前記棒状部を把持するクランプ手段を有している吊り足場の設置構造としたことを特徴とする。
【0009】
また、本発明は、上記記載の構成に加え、前記下側板支持部には、かけ渡す前記足場板の板面が水平となるようにガイドするガイド部を備えている吊り足場の設置構造としたことを特徴とする。
【0010】
また、本発明は、上記記載の構成に加え、前記上側板支持部には、前記組付治具を吊る吊り部材を有しており、前記吊り部材は、回動して収納可能に構成されている吊り足場の設置構造としたことを特徴とする。
【0011】
また、本発明は、上記記載の構成に加え、前記足場板には、両端の前記棒状部付近の空間を開放及び閉鎖する回動蓋部を有しており、前記足場板を前記組付治具に取り付ける際に開放し、取り付け後に閉鎖するように構成されている吊り足場の設置構造としたことを特徴とする。
【0012】
また、本発明は、上記記載の構成に加え、前記クランプ手段が、取付け及び取外し自在に構成されている吊り足場の設置構造としたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、階段状の吊り足場の設置構造において、足場板と組付治具を用いて、下段足場と上段足場とその間の隙間を塞ぐように配設される段差間縦パネルを設置して、階段状の足場板同士の間の隙間を塞ぐように構成されていることで、簡単かつ確実に階段状の足場における上段と下段の足場板同士の間の隙間を塞ぐことができ、作業中の当該隙間からの落下物を防止することができる。
【0014】
また、下段足場、上段足場、段差間縦パネルを全て同じ足場板を用いて設置することができるため、作業現場での部品点数を削減することができ、より作業し易くすることができ、作業効率を向上させることができる。
【0015】
また、本発明によれば、組付治具と足場板の固定をクランプ手段で行うようになっているため、より簡単に取付け取外しを行うことができる。
【0016】
また、本発明によれば、組付治具の下側板支持部に足場板の板面の水平をガイドするガイド部材を有しているため、設置時に足場板をガイドして足場板の回転を防止して、設置作業をし易くすることができ、作業効率をより向上させることができる。
【0017】
また、本発明によれば、組付治具の上側板支持部に有する吊り部材が回動して収納可能に構成されていることで、簡単に吊り部材を使用状態と不使用状態に変換することができ、より作業し易くすることができ、作業効率を向上させることができる。
【0018】
また、本発明によれば、足場板の両端付近の空間を開放及び閉鎖する回動蓋部を有しており、足場板を組付治具に取り付ける際に開放し、取り付け後に閉鎖するように構成されていることで、設置後の工事作業での使用時には足場板に隙間がない安全な状態としつつ、足場板の設置時には空間を確保して設置作業をし易い状態とすることができる。
【0019】
また、本発明によれば、組付治具と足場板の固定を行うクランプ手段が取付け及び取外し自在に構成されていることで、クランプ手段に不具合が生じた場合や、他の固定手段を採用したい場合等に、簡単に取付け取外し交換等を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
図1】本発明の実施の形態に係る吊り足場の設置構造を示す斜視図である。
図2】同実施の形態に係る吊り足場の設置構造を別角度から見た斜視図である。
図3図2のA部拡大図である。
図4】同実施の形態に係る組付治具を示す斜視図である。
図5】同実施の形態に係るクランプ手段を示す斜視図である。
図6】同実施の形態に係るクランプ手段の別例を示す正面図である。
図7】同実施の形態に係るクランプ手段の別例を示す側面図である。
図8】同実施の形態に係る吊り足場の設置構造の設置手順を示す斜視図である。
図9】同実施の形態に係る吊り足場の設置構造の設置手順を示す斜視図である。
図10】同実施の形態に係る吊り足場の設置構造の設置手順を示す斜視図である。
図11】同実施の形態に係る吊り足場の設置構造の設置手順を示す斜視図である。
図12】同実施の形態に係る吊り足場の設置構造の設置手順を示す斜視図である。
図13】同実施の形態に係る吊り足場の設置構造の設置手順を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明の実施の形態について説明する。
【0022】
図1図13には、本発明の実施の形態を示す。
【0023】
本実施の形態の吊り足場1の設置構造は、建設現場、補修工事現場、点検工事現場等の工事現場(ここでは、橋梁補修工事を想定)において、アーチ橋のような平面でない対象の下面に沿うように設置される吊り足場1の設置構造である。
【0024】
具体的には、本実施の形態の吊り足場1の設置構造は、図1に示すように、足場板10が下側と上側に階段状に配設された吊り足場1の設置構造である。足場板10は、上段、下段、さらには上段と下段の間に配置される縦板についても、全て同じ足場板10を使用するようになっている。なお、以下では、便宜的に、段差間縦パネル10A、下段足場10B、上段足場10Cと区別して記載する場合もあるが、構成物としては全て同じ足場板10を使用している。
【0025】
この足場板10は、橋桁2にチェーン3等で吊り下げられて設置されるものであり、上段足場10C、下段足場10Bと、その間に縦方向に設置されて上段足場10Cと下段足場10Bの間の隙間Sを埋めるように構成された段差間縦パネル10Aとを有するように構成されている。
【0026】
それぞれの足場板10は、板面11の裏面側に当該板面11を支持する骨組みを有するシステム足場となっており、長手方向の両端部に棒状部14を有しており、この棒状部14を介して後述する組付治具20の各支持部21,22,23に足場板10を固定するようになっている。また、棒状部14付近の板面11には、回動蓋部13が設けられており、この回動蓋部13を開閉することで、棒状部14付近の空間を開放したり閉鎖したりすることができるようになっている。そして、回動蓋部13を開いて棒状部14付近の空間を開放すると、棒状部14と組付治具20との固定作業を行うスペースが確保でき、作業し易くすることができる。また、回動蓋部13を閉じて棒状部14付近の空間を閉鎖すると、板面11の空間が閉じられるので、足場設置後に作業者がスムーズに移動、作業することができる。なお、本実施の形態の棒状部14は、単管パイプを用いた丸パイプ形状に構成されているが、これに限るものではなく、四角パイプ等の他の形状のパイプ部材を用いても良く、またパイプ以外の部材であっても良い。
【0027】
また、この吊り足場1の設置構造では、複数の組付治具20を有しており、この組付治具20を介して上段足場10C、下段足場10B、段差間縦パネル10Aが一体的に固定されるように構成されている。
【0028】
組付治具20について具体的に説明する。本実施の形態の組付治具20は、図2図5に示すように、縦方向に延びる棒状の縦板支持部21と、縦板支持部21の下端側から横方向に延びる棒状の下側板支持部22と、縦板支持部21の上端側から下側板支持部22とは逆方向の横方向に延びる棒状の上側板支持部23と、が一体に構成された形状となっている。
【0029】
また、縦板支持部21、下側板支持部22、上側板支持部23のそれぞれに、複数(ここでは2つずつ)のクランプ手段24を有しており、それぞれのクランプ手段24で、足場板10の両端部に設けられた棒状部14を把持するようになっている。また、このクランプ手段24は、縦板支持部21、下側板支持部22、上側板支持部23からねじ1本で取付け取外し自在となっており、故障で交換する場合や、他の手段で固定したい場合等に素早く取付け取外しを行えるように構成されている。
【0030】
なお、クランプ手段24としては、ここでは図5に示すような、回動部24Bで回動させて、ねじ締め部24Aで締めて固定するものが使用されているが、これに限るものではなく、図6及び図7に示すような、別の固定方法のクランプ手段124を用いても良い。この場合は、回動部124Bで回動させ、くさび部124Aでテーパ形状のくさびを打ち込んでクランプを固定するようになっている。
【0031】
また、本実施の形態では、図3に示すように、下側板支持部22から垂直方向に板状のガイド部25が形成されており、このガイド部25が下段足場10Bの略コ字状に形成された当接部12Bの下面に下方から当接することで、組付治具20に対する下段足場10Bの位置を特定することができ、これにより下段足場10Bの板面11Bを水平に保持することができるようになっている。なお、ガイド部25としては、この構成がシンプルかつ機能的となっているが、これに限るものではなく、他の形状等でガイドするようになっていても良い。
【0032】
また、図4に示すように、本実施の形態の組付治具20は、その縦板支持部21の上端部にチェーン3を通す吊り部材26が設けられている。この吊り部材26は回動可能となっており、下段足場10Bを取り付ける際には、図9に示すように、ここでチェーン3を吊っておき、上段足場10Cを取り付ける際には、この吊り部材26が邪魔になるため、図13に示すように、回動させて収納してから上段足場10Cを取り付けるようになっている。
【0033】
次に、この組付治具20を用いた足場板10の取付手順について、図8図13を用いて説明する。
【0034】
まず、図8及び図9に示すように、下段足場10Bを2つの組付治具20にかけ渡して取り付ける。このとき、下段足場10Bの両端部に設けられた棒状部14Bを、クランプ手段24を介して下側板支持部22に取り付けるために、回動蓋部13Bを開けて空間を開放して、棒状部14Bをクランプ手段24で下側板支持部22に取り付け、その後、回動蓋部13Bを閉じて足場板10Bの板面11Bに空間が生じないように構成されている。
【0035】
次に、図10及び図11に示すように、段差間縦パネル10Aを2つの組付治具20にかけ渡して取り付ける。ここでも、段差間縦パネル10Aの両端部に設けられた棒状部14Aを、にクランプ手段24を介して縦板支持部21に取り付けるために、回動蓋部13Aを開けて空間を開放して、棒状部14Aをクランプ手段24で縦板支持部21に取り付け、その後、回動蓋部13Aを閉じて段差間縦パネル10Aの板面11Aに空間が生じないように構成されている。
【0036】
さらに、図12及び図13に示すように、上段足場10Cを2つの組付治具20にかけ渡して取り付ける。ここでも、上段足場10Cの両端部に設けられた棒状部14Cを、クランプ手段24を介して上側板支持部23に取り付けるために、回動蓋部13Cを開けて空間を開放して、棒状部14Cをクランプ手段24で上側板支持部23に取り付け、その後、回動蓋部13Cを閉じて足場板10Cの板面11Cに空間が生じないように構成されている。
【0037】
以上のように、本実施の形態によれば、階段状の吊り足場1の設置構造において、足場板10と組付治具20を用いて、下段足場10Bと上段足場10Cとその間の隙間Sを塞ぐように配設される段差間縦パネル10Aを設置して、階段状の足場板10同士の間の隙間Sを塞ぐように構成されていることで、簡単かつ確実に階段状の足場における上段と下段の足場板10同士の間の隙間Sを塞ぐことができ、作業中の当該隙間Sからの落下物を防止することができる。
【0038】
また、下段足場10B、上段足場10C、段差間縦パネル10Aを全て同じ足場板10を用いて設置することができるため、作業現場での部品点数を削減することができ、より作業し易くすることができ、作業効率を向上させることができる。
【0039】
また、本実施の形態によれば、組付治具20と足場板10の固定をクランプ手段24で行うようになっているため、より簡単に取付け取外しを行うことができる。
【0040】
また、本実施の形態によれば、組付治具20の下側板支持部22に足場板10の板面11の水平をガイドするガイド部25を有しているため、設置時に足場板10をガイドして足場板10の回転を防止して、設置作業をし易くすることができ、作業効率をより向上させることができる。
【0041】
また、本実施の形態によれば、組付治具20の上側板支持部23に有する吊り部材26が回動して収納可能に構成されていることで、簡単に吊り部材26を使用状態と不使用状態に変換することができ、より作業し易くすることができ、作業効率を向上させることができる。
【0042】
また、本実施の形態によれば、足場板10の両端付近の空間を開放及び閉鎖する回動蓋部13を有しており、足場板10を組付治具20に取り付ける際に開放し、取り付け後に閉鎖するように構成されていることで、設置後の工事作業での使用時には足場板10に隙間がない安全な状態としつつ、足場板10の設置時には空間を確保して設置作業をし易い状態とすることができる。
【0043】
また、本実施の形態によれば、組付治具20と足場板10の固定を行うクランプ手段24が取付け及び取外し自在に構成されていることで、クランプ手段24に不具合が生じた場合や、他の固定手段を採用したい場合等に、簡単に取付け取外し交換等を行うことができる。
【0044】
なお、本発明は、前記した各実施の形態のようなものに限らず、他の構成、他の使用状況にも適用できる。
【0045】
例えば、前記した実施の形態では、クランプ手段を用いて足場板と組付治具との固定を行っていたが、これに限るものではなく、他の緊結金具等を用いて固定しても良い。
【0046】
また、吊りチェーンを引っ掛ける部材としては、ランヤード、セーフティブロック等の適宜手段で行えば良い。
【符号の説明】
【0047】
1 吊り足場
2 橋桁
3 チェーン
10 足場板
10A 段差間縦パネル
10B 下段足場
10C 上段足場
11,11A,11B,11C 板面
12B 当接部
13,13A,13B,13C 回動蓋部
14,14A,14B,14C 棒状部
20 組付治具
21 縦板支持部
22 下側板支持部
23 上側板支持部
24 クランプ手段
24A ねじ締め部
24B 回動部
25 ガイド部
26 吊り部材
124 クランプ手段
124A くさび部
124B 回動部
S 隙間

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13