(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176434
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】血流促進装置
(51)【国際特許分類】
A61F 7/00 20060101AFI20241212BHJP
【FI】
A61F7/00 300
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094961
(22)【出願日】2023-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】000004260
【氏名又は名称】株式会社デンソー
(74)【代理人】
【氏名又は名称】矢作 和行
(74)【代理人】
【識別番号】100121991
【弁理士】
【氏名又は名称】野々部 泰平
(74)【代理人】
【識別番号】100145595
【弁理士】
【氏名又は名称】久保 貴則
(72)【発明者】
【氏名】河内 泰司
【テーマコード(参考)】
4C099
【Fターム(参考)】
4C099AA03
4C099CA11
4C099GA30
4C099NA02
4C099PA01
4C099TA03
(57)【要約】
【課題】血流促進効果を一層向上させることができる血流促進装置を提供する。
【解決手段】血流促進装置は、対象部位(例えば足や腰)を加温及び冷却可能な温冷モジュールと、対象部位を圧迫するための圧迫モジュールと、それらを制御する制御部を備える。制御部は、温冷モジュールを用いて対象部位を温めることと、冷却することとを交互に繰り返す。また制御部は、対象部位を冷却する期間においては、圧迫モジュールを動作させ、対象部位を圧迫する。つまり、冷却と圧迫を同時に行う。これにより効果的に対象部位の血管を収縮させることができ、ポンピング作用による血流促進効果を高めることができる。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザの体の所定部位に温度刺激を付与するための温度刺激モジュール(42)と、
前記所定部位を圧迫する圧迫モジュール(43)と、
前記温度刺激モジュールと前記圧迫モジュールの動作を制御する制御部(50)と、を備える血流促進装置であって、
前記温度刺激モジュールは、動作モードとして、前記所定部位を冷却する冷却モードを備え、
前記制御部は、前記温度刺激モジュールを前記冷却モードで動作させているときに、前記圧迫モジュールを動作させるように構成されている血流促進装置。
【請求項2】
前記温度刺激モジュールは、動作モードとして、前記所定部位を温める加温モードを備え、
前記制御部は、
前記温度刺激モジュールを前記冷却モードで動作させる期間である冷却期間と、前記加温モードで動作させる期間である加温期間とを含む制御サイクルを、所定時間又は所定回数繰り返すように構成されている、請求項1に記載の血流促進装置。
【請求項3】
前記冷却期間は、前記加温期間よりも短く設定されている、請求項2に記載の血流促進装置。
【請求項4】
前記冷却期間の長さは30秒以上、4分以下に設定されており、前記加温期間の長さは90秒以上5分以下に設定されている、請求項2に記載の血流促進装置。
【請求項5】
前記冷却モードと前記加温モードの間には、前記温度刺激モジュールの駆動を停止する休息期間が設定されており、
前記休息期間は30秒以上に設定されている請求項2に記載の血流促進装置。
【請求項6】
前記制御部は、前記冷却期間の25%以上の期間において、前記圧迫モジュールを作動させるように構成されている、請求項2に記載の血流促進装置。
【請求項7】
前記制御部は、前記加温期間の一部の時間帯においても、前記圧迫モジュールを動作させるように構成されている請求項2に記載の血流促進装置。
【請求項8】
前記制御部は、前記冷却モードの継続時間である冷却時間と、前記加温モードの継続時間である加温時間を調整可能に構成されている、請求項2から7の何れか1項に記載の血流促進装置。
【請求項9】
前記温度刺激モジュールの出力温度を計測する出力温度センサ(44)を備え、
前記制御部は、前記出力温度センサの計測値をもとに、前記冷却モードの時においては前記出力温度が所定の第1目標値を維持し、且つ、前記加温モードの時においては前記出力温度が所定の第2目標値を維持するように、前記温度刺激モジュールの動作を制御するように構成されている、請求項2から7の何れか1項に記載の血流促進装置。
【請求項10】
前記所定部位の温度である対象部温度を計測する体温センサ(45)を備え、
前記制御部は、前記体温センサの計測値をもとに、前記冷却モード時においては前記対象部温度が所定の第1目標値を維持し、且つ、前記加温モード時においては前記対象部温度が所定の第2目標値を維持するように、前記温度刺激モジュールの動作を制御するように構成されている、請求項2から7の何れか1項に記載の血流促進装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、血流を良くするために人体の所定部位に対して温冷刺激を付与する血流促進装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、血流の改善を目的として、温冷ユニットを用いて対象部位の温め(温刺激)と冷却(例刺激)を交互に実施する装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本開示の開発者らは、温刺激と冷刺激とを交互に人体に与えることによって血流の改善を図る構成について、その効果を検証したところ、血流の促進効果が不十分な場合があるといった知見が得た。例えば、人体と温冷ユニットの間に隙間があったり衣類が介在していたりすると、冷却による血管の収縮効果が低減し、温冷による十分なポンピング作用が得られないことが起こりうる。
【0005】
本開示は、上記の検討又は着眼点に基づいて成されたものであり、その目的の1つは、血流促進効果を一層向上させることができる血流促進装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に含まれる1つの血流促進装置は、ユーザの体の所定部位に温度刺激を付与するための温度刺激モジュール(42)と、所定部位を圧迫する圧迫モジュール(43)と、温度刺激モジュールと圧迫モジュールの動作を制御する制御部(50)と、を備える血流促進装置であって、温度刺激モジュールは、動作モードとして、所定部位を冷却する冷却モードを備え、制御部は、温度刺激モジュールを冷却モードで動作させているときに、圧迫モジュールを動作させるように構成されている。
【0007】
上記の構成によれば、対象とする所定部位である対象部位に対して、冷却と圧迫が同時に実施されることとなるため、対象部位の血管がより強く収縮しうる。収縮度合いが大きいほど、解放後のポンピング作用も強まることが期待できる。よって上記の構成によれば、血流促進効果をより一層向上可能となる。
【0008】
なお、特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、一つの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】血流促進装置の構成要素を示すブロック図である。
【
図3】圧迫モジュールが駆動しているときの本体部の外観斜視図である。
【
図4】血流促進制御の流れを示すタイムチャートである。
【
図6】冷却と圧迫を同時に施すことの効果を説明するための図である。
【
図7】圧迫モジュールの動作タイミングの変形例を説明するための図である。
【
図8】圧迫モジュールの動作タイミングの他の変形例を説明するための図である。
【
図9】加温期間中にも圧迫モジュールを動作させるケースを示す図である。
【
図10】制御サイクルが休息期間を有する場合を示す図である。
【
図11】温冷モジュール及び圧迫モジュールの配置の変更例を示す図である。
【
図12】温冷モジュール及び圧迫モジュールの他の配置例を示す図である。
【
図13】
図12に示す構成において、圧迫モジュールが動作した場合を模擬的に示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、本開示の実施形態について図を用いて説明する。本開示は、以下の実施形態に限定されない。以下に開示される構成は、要旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施されてよい。種々の変形例は、技術的な矛盾が生じない範囲において適宜組み合わせて実施されてよい。本開示には、複数の変形例を組み合わせてなる、明示しない構成も含まれる。以下の説明においては、同一の機能を有する部材に対し、同一の符号を付し、その具体的説明を省略することがある。構成の一部のみに言及している場合、他の部分については他の箇所に記載の説明が適用されてよい。図面は、理解しやすくするために、それぞれの構成要素を模式的に示している。
【0011】
血流促進装置1は、ユーザの体の所定部位(以降、対象部位とも記載)に対して温冷刺激と圧迫刺激を付与することにより血流の改善を図る装置である。ここでの温冷刺激とは、対象部位を温めたのちに冷やすこと、あるいは、対象部位を冷やしたのちに温めることである。温冷刺激は、対象部位を温める刺激である温刺激と、対象部位を冷却する冷刺激を組み合わせた刺激と解されて良い。圧迫刺激とは、対象部位を圧迫したのちに解放すること解されて良い。
【0012】
本実施形態の血流促進装置1は、一例として、腰部に装着されるように構成されている。つまり、本実施形態の対象部位は、腰部である。血流促進装置1は、
図1に示すように、本体部2とベルト3を備える。ベルト3は、ユーザの腰部に本体部2を固定するための要素である。ベルト3は、血流促進装置1を着脱するためのバックル(図示略)を含んでいてよい。バックルは、ピン式、サイドリリース式、差し込み式など、任意の方式であってよい。また、ベルト3には、着脱用の要素として、バックルのかわりに面ファスナー部が設けられていてもよい。血流促進装置1は、ベルト3に設けられた面ファスナーが重ね合わされることにより、腰部に固定されても良い。
【0013】
本体部2は、温冷刺激及び圧迫刺激を対象部位に付与するためのユニットである。本体部2は、対象部位に向けられる面である内側面21を含む。内側面21は、対象部位の形状に応じて湾曲していてよい。内側面21は、対象部位の形状に適合した形を有していてよい。また、本体部2は、内側面21が対象部位に添うように、所望の弾性/屈曲性を有していてよい。本体部2は、種々の構成要素が、ナイロンやポリエステルなどといった、合成樹脂製の生地に組み付けられたものであってよい。また本体部2が筐体を有する場合、当該筐体はポリエステルなどの屈曲性を有する樹脂材料を用いて実現されていて良い。制御部50の回路基板は、フレキシブル基板(FPC:Flexible printed circuit)を用いて実現されていてよい。
【0014】
本体部2は、
図2に示すように、操作部41、温冷モジュール42、圧迫モジュール43、出力温度センサ44、体温センサ45、及び制御部50を備える。
【0015】
操作部41は、ユーザが血流促進装置1に対する指示を入力するためのスイッチ群である。操作部41は、開始スイッチ及び停止スイッチを含んでいて良い。開始スイッチは、後述する血流促進制御の開始を指示するためのスイッチである。停止スイッチは、血流促進制御の終了を指示するためのスイッチである。操作部41は、その他、アップスイッチ及びダウンスイッチといった、目標温度や、圧力、動作時間といった、動作設定を変更するためのスイッチを含んでいて良い。操作部41は、ユーザの操作に応じた信号である操作信号を制御部50に出力する。
【0016】
なお、種々のスイッチは、プッシュ式のハードウェアスイッチであってよい。また、操作部41は、タッチパネルとディスプレイの組み合わせによって実現される、ソフトウェアスイッチであっても良い。操作部41は、ユーザが所持するスマートフォンやウェアラブルデバイスといった、携帯デバイスであってよい。その場合、血流促進装置1はユーザの携帯デバイスと有線/無線通信にて接続可能に構成されていて良い。
【0017】
温冷モジュール42は、対象部位を加温及び冷却するための熱を生じさせるモジュールである。温冷モジュール42が温度刺激モジュールに相当する。ここでの加温とは、ユーザが温かいと感じる程度(40℃程度)の熱を対象部位に与えることを指す。温冷モジュール42は、ペルチェ素子などの熱電変換素子を用いて実現されていて良い。温冷モジュール42は、ペルチェ素子とゴムを組み合わせることによって、屈曲可能に構成されていて良い。温冷モジュール42はフレキシブルペルチェモジュールであってよい。
【0018】
温冷モジュール42は、対象部位と接触する面である接触面421を有する。接触面421は、内側面21の中央部に配置されている。接触面421の位置、大きさ及び形状は適宜設計されて良い。ここでは一例として接触面421は縦5cm、横6cmの矩形状である。
【0019】
温冷モジュール42は、制御部50と信号線で接続されている。温冷モジュール42は、制御部50から入力される制御信号に基づいて接触面421の出力温度を調整する。対象部位は、接触面421の温度の影響を受けて、加温又は冷却される。温冷モジュール42は、動作モードとして、対象部位を温める加温モードと、対象部位を冷却する冷却モードと、を有する。動作モードの切替は、例えば熱電変換素子に流れる電流の向きを入れ替えることによって実現されてよい。出力温度の調整は、熱電変換素子に流れる電流又は印加電圧の調整により実現されてよい。出力温度の調整は、PWM(Pulse Width Modulation)制御によって実現されてもよい。加温モードは加温制御、冷却モードは冷却制御とそれぞれ言い換えられてよい。
【0020】
本開示では加温モードにおける目標温度を加温目標温度、冷却モードにおける目標温度を冷却目標温度とそれぞれ称する。冷却目標温度が第1目標値に相当し、加温目標温度が第2目標値に相当する。加温目標温度は、38℃以上、43℃未満の値に設定されていてよい。例えば加温目標温度は、40℃、41℃、又は42℃に設定されていて良い。43℃以上では、人体ポリモーダル受容器の興奮による痛みが発生する可能性があるためである。なお、温冷モジュール42が人体に与える熱は、衣服の影響を受けうる。衣服による影響を考慮して、加温モードにおける熱電変換素子の出力温度の目標値(換言すれば加温目標温度)は、45℃や50℃、52℃等といった、43℃以上の値に設定されても良い。
【0021】
冷却目標温度は、14℃以上28℃未満の値に設定されていて良い。例えば冷却目標温度は、15℃、18℃、又は20℃に設定されて良い。冷却目標温度は、血管を収縮させる効果が期待できる温度に設定されていて良い。前述の通り、温冷モジュール42が人体に与える熱は、衣服の影響を受けうる。衣服による影響を考慮して、冷却モードにおける熱電変換素子の出力温度の目標値(換言すれば冷却目標温度)は、10℃や12℃といった、15℃以下に設定されても良い。
【0022】
血流促進装置1は、操作部41からの信号に基づき、冷却目標温度及び加温目標温度を変更するように構成されていてよい。また、冬場は夏場よりも衣服の厚みが大きくなることが想定される。制御部50は、気温センサの検出結果から衣服の厚さ(影響度)を推定し、加温時及び冷却時のそれぞれの目標温度を調整しても良い。気温センサは、室温/外気温を検出するセンサであってよい。制御部50は、動作モードとして、厚着モードと薄着モードとを備えていても良い。厚着モードは、薄着モードよりも加温目標温度を所定量高くし、且つ、冷却目標温度を所定量小さくするモードであってよい。厚着モードと薄着モードは操作部41に対するユーザ操作によって切り替えられてよい。もちろん制御部50は、厚着モードと薄着モードの他に、これらの中間に位置する通常モードを備えていても良い。
【0023】
圧迫モジュール43は、可動部431が一時的に内側面21から突出する機構を有するモジュールである。可動部431は、圧迫モジュール43の駆動に伴って人体側に向かって突出可能に構成されている部分を指す。可動部431は、圧迫モジュール43において人体と当接する部分(接触部)と解されて良い。本開示では圧迫モジュール43が作動している状態をオン状態、動作を停止している状態をオフ状態と称する。オン状態は、可動部431が突出している状態、オフ状態は可動部431が突出していない状態と解されて良い。
図3は、圧迫モジュール43がオン状態のときの可動部431を模式的に表している。
【0024】
圧迫モジュール43は、オフ状態においては可動部431が内側面21と略同一平面となるように構成されている。血流促進装置1が腰回りに密着するように巻き付けられた状態において、可動部431が内側面21から突出することにより、対象部位の血管を圧迫する。圧迫モジュール43は、対象部位に駆血刺激を与えるための構成と解されて良い。
【0025】
圧迫モジュール43は、例えば、ポンプを用いて空気袋を膨らませることにより、可動部431を内側面21から突出させるように構成されていて良い。以下では圧迫モジュール43はポンプにて可動部431の裏側に配置された空気袋を膨張させることにより、可動部431を人体側に向かって膨張させるように構成されている場合を例にとって説明する。もちろん、圧迫モジュール43は、モータを用いて可動部431を内側面21から突出させるように構成されていても良い。突出/膨張/隆起などの表現は相互に置き換えられてよい。
【0026】
圧迫モジュール43は、制御部50から駆動開始信号が入力されたことに基づいて膨張を開始する。圧迫モジュール43は、対象部位に印加する圧力が一定値となったタイミングで、さらなる膨張を自動的に停止するように構成されていて良い。圧迫モジュール43には、対象部位に印加する圧力を検出する圧力センサを備えていても良い。圧迫モジュール43は、温冷モジュール42の左右に1つずつ、合計2つ配置されている。例えば圧迫モジュール43は、脊柱起立筋など、背骨の左右にある筋肉を圧迫可能な位置に配されていて良い。
【0027】
出力温度センサ44は、温冷モジュール42の出力温度を検出する温度センサである。出力温度センサ44は、出力温度として、温冷モジュール42の接触面421の温度を検出するように構成されていてよい。出力温度センサ44は、出力温度の計測値を制御部50に出力する。出力温度センサ44の計測値は、温冷モジュール42の駆動制御に使用されうる。なお、出力温度センサ44は任意の要素であって省略されても良い。
【0028】
体温センサ45は、対象部位の表面温度を検出する温度センサである。体温センサ45は、赤外線を検知して温度を測定する、非接触方式の温度センサであってよい。対象部位の表面温度が対象部温度に相当する。体温センサ45は、対象部位の温度の計測値を制御部50に出力する。体温センサ45の計測値は、温冷モジュール42の駆動制御に使用されうる。なお、体温センサ45もまた任意の要素であって省略されて良い。
【0029】
制御部50は、温冷モジュール42及び圧迫モジュール43を制御する構成である。制御部50は、操作部41の開始スイッチが押下されたことに基づいて、血流促進制御を開始する。血流促進制御は、温冷モジュール42及び圧迫モジュール43を所定の規則で駆動させる一連の制御である。血流促進制御の詳細は別途後述する。
【0030】
制御部50は、例えばコンピュータであってよい。制御部50は、プロセッサ51、メモリ52、ストレージ53、通信インターフェース54を含む。プロセッサ51は、他の車載装置から受信したデータに基づく演算処理を行う構成である。プロセッサ51は、CPU(Central Processing Unit)又はGPU(Graphics Processing Unit)などであってよい。通信インターフェース54は、プロセッサ51が出力温度センサ44等の出力信号を受信したり、温冷モジュール42等への指示を送信したりするための回路モジュールである。メモリ52は書き換え可能な揮発性の記憶媒体である。メモリ52は、RAM(Random Access Memory)であってよい。メモリ52は、受信データ、送信データ、及び、プロセッサ51の算出結果、プログラム等を一時的に保持するための構成要素であってよい。
【0031】
ストレージ53は、書き換え可能な不揮発性メモリである。ストレージ53は、例えば、半導体メモリ、磁気媒体及び光学媒体等のうち少なくとも一種類の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)によって実現される。ストレージ53は、ROM(Read Only Memory)とフラッシュメモリ等、複数種類の記憶媒体を含んでいてよい。ストレージ53には、プロセッサ51によって実行される制御プログラムが格納されている。プロセッサ51が制御プログラムを実行することは、血流促進制御方法が実行されることに相当する。
【0032】
<血流促進制御について>
ここでは
図4、
図5を用いて制御部50が他のモジュールと協働して実施する、血流促進制御について説明する。
図4は血流促進制御の流れを概略的に示すタイムチャートである。血流促進制御は、温冷モジュール42を加温モードで動作させる期間である加温期間と、冷却モードで動作させる期間である冷却期間とを1回ずつ含むサイクルを、所定時間又は所定回数繰り返す制御である。また、血流促進制御は、冷却期間中に圧迫モジュール43を駆動させることにより、対象部位を圧迫することを含む。
【0033】
図4中のT1は、1回のサイクルにおける加温期間の継続時間である加温時間を表している。加温時間(T1)は、2分から5分までの値に設定されていて良い。本実施形態では、加温時間は3分に設定されている。もちろん加温時間は2分、2分30秒、4分、5分などに設定されていて良い。加温時間は、設計値で固定されていても良いし、ユーザが操作部41を操作することにより変更可能であってもよい。
【0034】
図4中のT2は、1回のサイクルにおける冷却期間の継続時間である冷却時間を表している。冷却時間(T2)は、30秒から4分までの値に設定されていて良い。本実施形態では、冷却時間は1分に設定されている。もちろん冷却時間は30秒、45秒、50秒などに設定されていて良い。冷却時間は、設計値で固定されていても良いし、ユーザが操作部41を操作することにより変更可能であってもよい。冷却時間は、加温時間よりも短く設定されていて良い。冷却時間は、加温時間の半分以下に設定されていて良い。
【0035】
また、冷却時間は、60秒、90秒、又は120秒ほど、加温時間よりも長く設定されていて良い。加温時間と冷却時間の合計値、換言すれば1サイクルの長さは、6分~7分程度に設定されていて良い。例えば加温時間が5分の場合、冷却時間は90秒や2分であってよい。また加温時間が4分の場合、冷却時間は2分や3分であってよい。加温時間が3分の場合、冷却時間は3分であってよい。加温時間が2分の場合、冷却時間は4分であってよい。kを360秒以上420秒未満の所定値とする場合、T1が90秒以上300秒以下の範囲において、T1+T2=kを充足するようにT1、T2は設定されて良い。
【0036】
加温時間と冷却時間の合計値が1サイクルの長さに相当する。本実施形態では加温時間が3分、冷却時間が1分であることから、1サイクルの長さは4分となる。サイクルの繰り返し回数は、4や、6、8などに設定されていて良い。繰り返し回数もまた、ユーザが操作部41を操作することにより変更可能であってもよい。
【0037】
制御部50は、加温モード時においては、出力温度センサ44で検出される出力温度が加温目標温度を維持するように温冷モジュール42をフィードバック制御する。また、制御部50は、冷却モード時においては、出力温度センサ44で検出される出力温度が冷却目標温度を維持するように温冷モジュール42を制御する。温度調整は、出力温度センサ44で検出される出力温度ではなく、体温センサ45で検出される対象部位の温度を用いて実施されても良い。換言すれば、制御部50は、対象部位の温度が目標温度と一致するように、温冷モジュール42を制御してよい。
【0038】
血流促進制御において、制御部50は、温冷モジュール42を冷却モードに切り替えた場合、圧迫モジュール43を駆動させ始める。制御部50は、空気袋の内圧が所定値又は可動部431の膨張量が所定値となったタイミングで空気ポンプを停止させ、冷却期間終了までその膨張量/加圧状態を維持させる機能を有していてよい。制御部50は、冷却期間の終了に伴って、圧迫モジュール43の駆動を停止し、オフ状態に移行させる。例えば制御部50は、冷却期間の終了に伴って、圧迫モジュール43の空気袋を開放し、内部圧ひいては対象部位に作用する圧を低下させる。
【0039】
図5は上記の血流促進制御にかかる制御部50の作動手順をフローチャートである。当該フローチャートは、操作部41から開始スイッチが押されたことを示す信号を制御部50が受信したことに基づいて開始されて良い。
図5に示すように血流促進制御にかかる処理はS101~S109を含む。各ステップは制御部50によって実行される。
【0040】
S101は温冷モジュール42に向けて所定の制御信号を出力し、温冷モジュール42を加温モードで駆動させ始めるステップである。制御部50は、制御信号の出力とともに、タイマーを起動し、加温経過時間を計測する。加温経過時間は、加温を開始してからの経過時間、換言すれば、加温モードの継続時間である。S101が完了すると、S102を定期的に実行する。
【0041】
S102は、計測されている加温経過時間が加温時間(T1)に達したか否かを判定するステップである。加温経過時間が加温時間に達していない場合には、所定時間後(例えば1秒後)にS102を再実行する。加温経過時間が加温時間に達した場合、処理はS103に進む。
【0042】
S103は、温冷モジュール42に向けて所定の制御信号を出力し、加温モードを終了させるステップである。制御部50は、加温モードの終了のための制御信号を出力すると、タイマーをリセットしてよい。S103が完了すると処理はS104に進む。
【0043】
S104は、温冷モジュール42に向けて所定の制御信号を出力し、温冷モジュール42を冷却モードで駆動させ始めるステップである。制御部50は、制御信号の出力とともに、タイマーを起動し、冷却経過時間を計測する。冷却経過時間は、冷却を開始してからの経過時間、換言すれば、冷却モードの継続時間である。S104が完了すると、処理はS105に進む。なお、S103とS104は統合されていても良い。制御部50が温冷モジュール42に出力する制御信号は、動作モードを加温モードから冷却モードに切り替える信号であってもよい。
【0044】
S105は、圧迫モジュール43に向けて駆動開始信号を出力するステップである。これにより、対象部位の圧迫が開始される。なお、温冷モジュール42は冷却モードで動作中において圧迫モジュール43は駆動する。そのため、対象部位は、冷却されつつ、圧迫される事となる。S105が完了すると制御部50はS106を定期的に実行する。
【0045】
S106は、冷却経過時間が冷却時間(T2)に達したかを判断するステップである。冷却経過時間が冷却時間に達していない場合には、所定時間後(例えば1秒後)にS106を再実行する。冷却経過時間が冷却時間に達した場合、処理はS107に進む。
【0046】
S107は、圧迫モジュール43に駆動停止信号を出力し、対象部位の圧迫を解除する。なお、圧迫モジュール43は、可動部431を膨張させる際はゆっくりと駆動する一方、圧迫解除時には空気袋を開放し急速に減圧させてよい。当該制御態様によれば、より一層の駆血効果が期待できる。S107が完了すると、処理はS108に進む。
【0047】
S108は、温冷モジュール42に向けて所定の制御信号を出力し、冷却モードを終了させるステップである。制御部50は、冷却モードの終了に伴ってタイマーをリセットしてよい。S107とS108は統合され、略同時に実行されてよい。S108が完了すると処理はS109に進む。なお、S101~S108までが1つのサイクルに相当する。
【0048】
S109は、終了条件が成立したか否かを判定するステップである。終了条件は、サイクルの実行回数が所定値(例えば4)に達した場合であってよい。終了条件が成立していない場合、制御部50は、S101以降の処理を再実行する。一方、終了条件が成立している場合、本フローは終了する。
【0049】
<効果について>
本実施形態は、温冷刺激に加えて駆血刺激を併用することで血流を増加させることを狙ったものである。対象部位を一定時間圧迫したあとで解放すると、対象部位の血管がもとの径に回復しようとする。冷却期間中に対象部位を圧迫することにより血管をより効果的に締め付ける事ができる。また、加温期間の開始とともに圧迫を解除することで血管がもとの径に戻ろうとする力をより強めることができる。その結果、単に温冷刺激のみを対象部位に付与する場合よりも、血流促進効果をより一層高めることができる。
【0050】
また、冷却期間に圧迫モジュール43を駆動することにより、温冷モジュール42と対象部位の密着度合いを高める効果も期待できる。温冷モジュール42と対象部位の密着度合いを高めることにより、衣服や隙間によって冷却効果が弱まるおそれを低減できる。換言すれば、温冷モジュール42と対象部位の密着度合いを高めることにより、より効果的に対象部位を冷却可能となる。本実施形態によれば、対象部位がしっかりと冷却された後に、加温されることとなるため、温度変化による血流の促進効果も増大可能となる。
【0051】
図6は、次に説明する第1、第2、第3モデルにおいて血流促進のための制御を3サイクル実施した際の血流量の変化を示す図である。第1モデルは、温冷刺激のみを対象部位に付与する構成である。第2モデルは、圧迫刺激(駆血刺激)のみを対象部位に付与する構成する。第3モデルは、本実施形態のように、温冷刺激と圧迫刺激を併用する構成であって、冷却期間中に対象部位を圧迫する構成である。
【0052】
図6において「温」で示す期間は第1、第3モデルにおいては加温を行う期間、つまり加温期間を意味する。「温」で示す期間は、第2モデルにとっては、圧迫をせず、加温も冷却もしない期間と解されて良い。「冷」で示す期間は、冷却期間に相当する。第2モデルにとっての「冷」で示す期間は、対象部位を圧迫する期間と解されて良い。第1、第3モデルにおいては3サイクルの後に加温期間を設けている。最後に加温期間を設けているのは、対象部位を冷却した状態で試験を終了すると、血流の改善効果が観測されるタイミングが遅くなりうるためである。なお、刺激の種類による効果の違いを簡易的に検証するために、第1、第2、第3モデルでは、対象部位を足部としている。また、冷却は冷水に足をつけることにより、加温は温水に足をつけることにより、圧迫は血圧計等で使用されるカフを用いることにより、それぞれ模擬的に実現している。
【0053】
図6の一点鎖線は第1モデルの血流量の推移を、破線は第2モデルでの血流量の推移を、実線は第3モデルでの血流量の推移を示している。横軸は時間の経過を、縦軸は血流量を示している。
図6に示すように、第3モデルは、第1モデルや第2モデルよりも血流量の改善効果が高い。また、第3モデルによる血流の改善量は、第1モデルでの改善量と第2モデルでの改善量を足したものよりも大きい。つまり、第3モデルは、第1モデルと第2モデルの単なる足し算的な効果を奏するものではなく、温冷刺激と駆血刺激の相乗効果が得られるものである。このように圧迫と冷却を同時に施す構成によれば血流促進効果が顕著に増加しうる。その結果、疲労回復効果も高まることが期待できる。
【0054】
<変形例>
上述した実施形態では、圧迫モジュール43を用いて対象部位を圧迫する期間(以降、圧迫期間)を、冷却期間と一致させたが、圧迫期間は冷却期間よりも短くともよい。例えば
図7に示すように、圧迫期間は冷却期間よりも短くともよい。圧迫期間は、十分な冷却効果を得るために、冷却時間(T2)の25%以上に設定されていることが好ましい。本開示では、冷却期間中における圧迫期間の長さを冷却時圧迫時間とも称する。
【0055】
なお、圧迫期間は、対象部位に印加する圧力が所望の目標レベル(Ptg)に達している状態を維持している期間であってよい。圧迫モジュール43は、圧力が目標レベル(Ptg)に到達するまでゆっくりと加圧する一方、解放時は急速に減圧してよい。当該制御によれば、駆血効果を高めるとともに、ユーザが痛みを感じにくくすることができる。
【0056】
また、圧迫期間は、
図8に示すように冷却期間と加温期間をまたぐように配置されていても良い。換言すれば、制御部50は、冷却期間中に圧迫を開始し、且つ、加温期間の開始から所定時間後に圧迫を解除するように構成されていても良い。
【0057】
さらに、制御部50は、
図9に示すように、加温期間中の一部の時間帯においても、圧迫モジュール43を作動させるよう構成されていてもよい。当該構成によれば、衣服や隙間によって加温効果が弱まるおそれを低減できる。換言すれば、加温期間においても温冷モジュール42と対象部位の密着度合いを高めることにより、より効果的に対象部位を加温可能となる。加温期間中の圧迫期間の長さである加温中圧迫時間は、30秒や1分など、加温時間(T1)の半分以下に設定されていてよい。また、制御部50は、加温期間中、複数回間欠的に対象部位を圧迫するように構成されていても良い。
【0058】
さらに、制御サイクルは、加温期間と冷却期間の他に、
図10に示すように、何もしない休息期間を含んでいてよい。加温期間及び冷却期間の後に、休息期間があることにより、対象部位の筋肉や神経をリラックスさせる効果が期待できる。休息期間の長さは、30秒以上、2分以下に設定されていて良い。血流促進装置1は、ユーザによる操作部41の操作に基づいて、休息期間の長さを変更可能に構成されていてよい。
【0059】
以上では、1つの制御サイクル内において制御部50は加温、冷却の順に温冷モジュール42を駆動させる態様について述べたが、これらの順序は入れ替えられても良い。制御サイクル内における温度刺激は、冷却、加温の順に実行されても良い。制御部50は、血流促進制御の最後に温冷モジュール42を加温モードで動作させるように構成されていて良い。対象部位を温めた状態で一連の制御を終了することにより、血流促進効果をユーザが実感しやすくなる。
【0060】
なお、制御部50は、血流促進制御の途中で停止スイッチがユーザによって押下された場合には、所定の終了制御を実行したのちに、血流促進制御を終了させてよい。仮に圧迫モジュール43がオン状態である状況において停止スイッチが押下された場合の終了制御は、圧迫モジュール43をオフ状態に移行させることを含んでいてよい。また、冷却期間中に停止スイッチが押下された場合の終了制御は、所定時間(例えば15秒)だけ温冷モジュール42を加温モードで動作させることを含んでいてよい。終了制御は、温冷モジュール42の出力温度を体温(例えば36℃)まで移行させることを含んでいてよい。終了制御がこれらの制御を含んでいることにより、血流促進制御を途中で止めた後におけるユーザの快適性を高める事ができる。
【0061】
制御部50は、血流促進制御の途中で、加温目標温度を自動的に変更するように構成されていても良い。例えば制御部50は、加温目標温度をサイクルごとに0.5℃ずつ上げるように構成されていても良い。初期の加温目標温度は、39℃や40℃などであってよい。最終的な加温目標温度が所定の限界値(例えば43℃)を超えないように、温度の上げ幅及び繰り返し回数が決定されていてよい。また、制御部50は、第1サイクルから第nサイクルまでは第1の加温目標温度(例えば40℃)とし、第n+1サイクル目から第2の加温目標温度(例えば42℃)を適用するように構成されていても良い。nは2、3、4など、繰り返し回数の半分に相当する値に設定されていて良い。
【0062】
同様に、制御部50は、血流促進制御の途中で、冷却目標温度を自動的に変更するように構成されていても良い。例えば制御部50は、加温目標温度をサイクルごとに0.5℃ずつ下げるように構成されていても良い。初期の加温目標温度は、18℃や20℃などであってよい。最終的な加温目標温度が所定の限界値(例えば14℃)を下回らないように、温度の下げ幅及び繰り返し回数が決定されていてよい。また、制御部50は、第1サイクルから第nサイクルまでは第1の冷却目標温度(例えば18℃)とし、第n+1サイクル目から第2の冷却目標温度(例えば15℃)を適用するように構成されていても良い。
【0063】
温冷モジュール42及び圧迫モジュール43の形状、及び内側面21における位置は適宜変更されて良い。例えば
図11に示すように、温冷モジュール42及び圧迫モジュール43は、横方向に互いに平行に形成されていて良い。本体部2は、2つの圧迫モジュール43が上下方向に配置されてあって、且つ、その間に温冷モジュール42が配置された構成を有していて良い。
【0064】
さらに、
図12に示すように、圧迫モジュール43の上に、温冷モジュール42が積層されていてもよい。
図13は、
図12に示す血流促進装置1において、圧迫モジュール43が膨張している場合の外観を模擬的に示している。このように圧迫モジュール43の上に温冷モジュール42、特にペルチェ素子部分が積層されている構成によれば、圧迫モジュール43の膨張に伴って接触面421と対象部位との密着率をより一層高めることができる。その結果、効果的に対象部位を加温/冷却可能となり、血流の促進効果が高まりうる。
【0065】
血流促進装置1は、足部、下/上腿部、上腕部、手部、背中部、頭部などに装着されて使用されるように構成されていてよい。換言すれば、対象部位は、足部、下/上腿部、上腕部、手部、背中部、頭部などであってよい。
【0066】
また、血流促進装置1は、車両や船舶、飛行機、ドローンなどといった移動体の座席に組み付けられていてもよい。血流促進装置1が移動体の座席にセットされている場合、ベルト3はシートベルトであってもよい。温冷モジュール42及び圧迫モジュール43は、背もたれ部に配置されてよい。その他、血流促進装置1は、オフィスチェアやマッサージチェアに組み付けられていても良い。血流促進装置1は、多様な椅子に後付可能に構成されていても良い。
【0067】
温冷モジュール42は、加温用のモジュールと、冷却用のモジュールとに分けられていて良い。加温用のモジュールは、遠赤外線放射方式又は抵抗加熱方式のヒータなどであってよい。冷却用のモジュールは、送風機などであって良い。血流促進装置1は必ずしも加温モードを備えていなくとも良い。血流促進装置1を構成する温度刺激モジュールは、冷却専用であってもよい。血流促進制御は、冷却期間と休息期間を繰り返すものであってもよい。
【0068】
<付言>
本開示に示す種々のフローチャートは何れも一例であって、フローチャートを構成するステップの数や、処理の実行順は適宜変更可能である。各フローチャートに示す制御は矛盾のない範囲で組み合わせて/並列的に実行されてよい。取得、判定、検出、生成、及び算出といった表現は相互に言い換えられて良い。或る装置が或るデータを取得することには、当該装置が他の装置/センサから入力された信号を元に当該データを生成することも含まれる。本開示に記載の装置、システム、並びにそれらの手法は、コンピュータプログラムにより具体化された一つ乃至は複数の機能を実行するようにプログラムされたプロセッサを構成する専用コンピュータにより、実現されてもよい。本開示に記載の装置及びその手法は、専用ハードウェア論理回路を用いて実現されてもよい。本開示に記載の装置及びその手法は、コンピュータプログラムを実行するプロセッサと一つ以上のハードウェア論理回路との組み合わせにより構成された一つ以上の専用コンピュータにより、実現されてもよい。プロセッサ51が備える機能の一部又は全部は、システムオンチップ(SoC:System-on-Chip)、IC(Integrated Circuit)、及びFPGA(Field-Programmable Gate Array)の何れかを用いて実現されていてもよい。
【符号の説明】
【0069】
1 血流促進装置、2 本体部、3 ベルト、41 操作部、42 温冷モジュール(温度刺激モジュール)、43 圧迫モジュール、44 出力温度センサ、45 体温センサ、50 制御部、51 プロセッサ