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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2024176436
(43)【公開日】2024-12-19
(54)【発明の名称】蒸気タービン
(51)【国際特許分類】
   F01D 5/14 20060101AFI20241212BHJP
   F01D 5/28 20060101ALI20241212BHJP
   F01D 9/02 20060101ALI20241212BHJP
【FI】
F01D5/14
F01D5/28
F01D9/02 103
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023094964
(22)【出願日】2023-06-08
(71)【出願人】
【識別番号】310010564
【氏名又は名称】三菱重工コンプレッサ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(74)【代理人】
【識別番号】100161702
【弁理士】
【氏名又は名称】橋本 宏之
(74)【代理人】
【識別番号】100189348
【弁理士】
【氏名又は名称】古都 智
(74)【代理人】
【識別番号】100196689
【弁理士】
【氏名又は名称】鎌田 康一郎
(72)【発明者】
【氏名】香田 拓郎
(72)【発明者】
【氏名】寺田 勝美
(72)【発明者】
【氏名】大内 智貴
【テーマコード(参考)】
3G202
【Fターム(参考)】
3G202BA02
3G202BB04
3G202GA09
3G202GB04
(57)【要約】
【課題】主流路の蒸気の流れに依存することなく、水滴を効率良く開口に誘導する。
【解決手段】蒸気タービンは、軸方向に並ぶ動翼及び静翼の対によって構成される段を複数有する。ケーシングは、前記動翼に対して前記軸方向の第二側で、前記動翼の先端と対向する内周面で開口し、主流路を流通する水滴が流入可能なケーシング開口部を有する。前記動翼は、径方向に延びる動翼面に対して前記径方向に間隔を開けて形成されて、前記動翼面に付着した前記水滴を前記ケーシング開口部に向かって導く複数の動翼親水性部を有する。前記静翼は、前記径方向に延びる静翼面で開口し、前記静翼面に付着した前記水滴が流入可能なドレン吸込口と、前記静翼面に対して前記径方向に間隔を開けて形成されて、前記静翼面に付着した前記水滴を前記ドレン吸込口に向かって導く複数の静翼親水性部とを有する。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
軸線を中心として回転可能とされているロータ軸と、
前記軸線を基準とする径方向における前記ロータ軸の外側に固定された複数の動翼と、
前記ロータ軸及び複数の前記動翼を前記径方向の外側から覆い、内部に蒸気が流通可能な主流路が形成されたケーシングと、
前記径方向における前記ケーシングの内側に固定され、複数の前記動翼に対して軸方向の第一側に配置された複数の静翼と、を備え、
前記軸方向に並ぶ前記動翼及び前記静翼の対によって構成される段を複数有し、
前記ケーシングは、少なくとも一つの前記段において、前記動翼に対して前記軸方向の第二側で、前記動翼の先端と対向する内周面で開口し、前記主流路を流通する水滴が流入可能なケーシング開口部を有し、
少なくとも一つの前記段に配置された前記動翼は、前記径方向に延びる動翼面に対して前記径方向に間隔を開けて形成されて、前記動翼面に付着した前記水滴を前記ケーシング開口部に向かって導く複数の動翼親水性部を有し、
少なくとも一つの前記段に配置された前記静翼は、
前記径方向に延びる静翼面で開口し、前記静翼面に付着した前記水滴が流入可能なドレン吸込口と、
前記静翼面に対して前記径方向に間隔を開けて形成されて、前記静翼面に付着した前記水滴を前記ドレン吸込口に向かって導く複数の静翼親水性部とを有する蒸気タービン。
【請求項2】
複数の前記動翼親水性部の前記軸線に対する傾きは、前記径方向において前記ロータ軸に近い位置に配置されるほど大きくされている請求項1に記載の蒸気タービン。
【請求項3】
複数の前記静翼親水性部の前記軸線に対する傾きは、前記径方向において前記ロータ軸に近い位置に配置されるほど大きく形成されている請求項1又は2に記載の蒸気タービン。
【請求項4】
複数の前記動翼親水性部の前記軸線に対する傾きは、複数の前記静翼親水性部の前記軸線に対する傾きよりも大きい請求項1又は2に記載の蒸気タービン。
【請求項5】
前記静翼親水性部は、前記静翼の前縁から前記ドレン吸込口まで延びている請求項1又は2に記載の蒸気タービン。
【請求項6】
前記動翼親水性部は、前記動翼の前縁から後縁まで延びている請求項1又は2に記載の蒸気タービン。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、蒸気タービンに関する。
【背景技術】
【0002】
蒸気タービンは、ケーシング内に配置されたロータ(タービンロータ)と、ロータの径方向の外側に備えられた動翼列と、ケーシングの径方向の内側に備えられた静翼列と、を備えている。
【0003】
蒸気タービンでは、その最終段に近づくにしたがって圧力が非常に低くなっていく。そのため、流通する蒸気はやがて飽和蒸気圧に達し、液化した微細な水滴(水滴核)を含む湿り蒸気状態となっている。この微細な水滴(ドレン)の多くは、蒸気とともに動翼や静翼の間を通過していくが、一部は慣性によって翼面に付着していく。翼面に付着した水滴は、翼面上で液膜を形成する。
【0004】
これに対して、例えば、特許文献1には、静翼の翼面の少なくとも一部に、帯状の疎水性領域と帯状の親水性領域とを交互に配置した蒸気タービンが記載されている。特許文献1の蒸気タービンの静翼では、径方向の外側から内側に向けて翼面上の水を誘導し、下流に配置された動翼におけるエロージョンの発生頻度及びエローションの進行速度を抑制している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-20443号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述したような蒸気タービンでは、ドレンを除去するために、翼やケーシングに蒸気が流通する主流路からドレンを排出するための開口が形成された構造がある。このような構造を有する蒸気タービンでは、主流路の蒸気の流れに依存することなく、水滴を開口に誘導することが要求されている。
【0007】
本開示は、上記課題を解決するためになされたものであって、主流路の蒸気の流れに依存することなく、水滴を効率良く開口に誘導することが可能な蒸気タービンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、本開示に係る蒸気タービンは、軸線を中心として回転可能とされているロータ軸と、前記軸線を基準とする径方向における前記ロータ軸の外側に固定された複数の動翼と、前記ロータ軸及び複数の前記動翼を前記径方向の外側から覆い、内部に蒸気が流通可能な主流路が形成されたケーシングと、前記径方向における前記ケーシングの内側に固定され、複数の前記動翼に対して軸方向の第一側に配置された複数の静翼と、を備え、前記軸方向に並ぶ前記動翼及び前記静翼の対によって構成される段を複数有し、前記ケーシングは、少なくとも一つの前記段において、前記動翼に対して前記軸方向の第二側で、前記動翼の先端と対向する内周面で開口し、前記主流路を流通する水滴が流入可能なケーシング開口部を有し、少なくとも一つの前記段に配置された前記動翼は、前記径方向に延びる動翼面に対して前記径方向に間隔を開けて形成されて、前記動翼面に付着した前記水滴を前記ケーシング開口部に向かって導く複数の動翼親水性部を有し、少なくとも一つの前記段に配置された前記静翼は、前記径方向に延びる静翼面で開口し、前記静翼面に付着した前記水滴が流入可能なドレン吸込口と、前記静翼面に対して前記径方向に間隔を開けて形成されて、前記静翼面に付着した前記水滴を前記ドレン吸込口に向かって導く複数の静翼親水性部とを有する。
【発明の効果】
【0009】
本開示の蒸気タービンによれば、主流路の蒸気の流れに依存することなく、水滴を効率良く開口に誘導することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る蒸気タービンの全体構成を示す模式図である。
図2】上記蒸気タービンの動翼列及び静翼列を示す断面図である。
図3】上記蒸気タービンの静翼親水性部を有する静翼及び動翼親水性部を有する動翼を示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、添付図面を参照して、本開示による蒸気タービンを実施するための形態を説明する。しかし、本開示はこの実施形態のみに限定されるものではない。
【0012】
(蒸気タービンの構成)
図1に示すように、本実施形態の蒸気タービン1は、軸線Arを中心として回転するロータ20と、ロータ20を回転可能に覆うケーシング10と、複数の静翼列41とを有している。
【0013】
なお、以下の説明の都合上、軸線Arが延びている方向を軸方向Daとする。軸方向Daの第一側を上流側(一方側)Dau、軸方向Daの第二側を下流側(他方側)Dadとする。また、軸線Arを基準としたロータ20における径方向Drを単に径方向Drとする。この径方向Drで軸線Arに近づく側を径方向Drの内側Dri、この径方向Drで径方向Drの内側Driとは反対側を径方向Drの外側Droとする。また、軸線Arを中心としたロータ20の周方向を単に周方向Dcとする。
【0014】
図1及び図2に示すように、ロータ20は、ロータ軸21と、複数の動翼列31と、を有している。
【0015】
ロータ軸21は、ケーシング10に対して、軸線Arを中心として回転可能とされている。ロータ軸21は、軸芯部22と、複数のディスク部23と、を有する。軸芯部22は、軸線Arを中心として円柱状に形成されて軸方向Daに延びている。ディスク部23は、軸芯部22から径方向Drの外側Droに広がっている。ディスク部23は、軸方向Daに互いに間隔をあけて並んでいる。ディスク部23は、複数の動翼列31毎に配置されている。
【0016】
動翼列31は、径方向Drにおけるロータ軸21の外側Droに固定されている。具体的には、図2に示すように、動翼列31は、径方向Drにおいてロータ軸21の外周部分であるディスク部23の外側Droに固定されている。動翼列31は、ロータ軸21の軸方向Daに間隔をあけて複数配置されている。本実施形態の場合、動翼列31は、例えば、軸方向Daで最も上流側Dauに位置する動翼列31から、軸方向Daで最も下流側Dadに位置する動翼列31までの、計7つが配置されている。各動翼列31は、周方向Dcに並ぶ複数の動翼32を有している。複数の動翼32は、径方向Drにおけるロータ軸21の外側Droに固定されている。複数の動翼32は、それぞれ、ディスク部23に取り付けられている。各動翼32は、ディスク部23から径方向Drの外側Droに延びている。各動翼32は、後述する主流路15内に配置されている。各動翼32は、径方向Drの外側Droから見た際に、翼型断面を有している。
【0017】
ケーシング10は、ロータ軸21及び複数の動翼32を径方向Drの外側Droから覆うように形成されている。ケーシング10の内部には蒸気Sが流通可能な主流路15が形成されている。具体的には、ケーシング10には、外部から蒸気Sが流入するノズル室11と、ノズル室11からの蒸気Sが流れる流路室12と、流路室12から流れた蒸気Sを排出する排気室13と、が形成されている。ノズル室11と流路室12との間には、複数の動翼列31及び静翼列41のうちで最も上流側Dauの第一段50Aの動翼列31及び静翼列41が配置されている。言い換えると、ケーシング10内は、この最も上流側Dauの動翼列31及び静翼列41により、ノズル室11と流路室12とに仕切られている。ノズル室11と流路室12と排気室13とによって、高圧の蒸気Sが流通する主流路15が構成されている。
【0018】
また、ケーシング10は、排気ケーシング51と、ディフューザ70とをさらに備えている。
【0019】
排気ケーシング51は、ケーシング10の外部と繋がっている。排気ケーシング51は、主流路15を流れてきた蒸気Sをケーシング10の外部に排出する。排気ケーシング51は、ケーシング10において、軸方向Daの最も下流側Dadに配置されている。排気ケーシング51の下部には、下方に向かって開口する排気室13が形成されている。排気ケーシング51は、後述するディフューザ70によって静圧回復が図られた蒸気Sを外部に排気する。
【0020】
ディフューザ70は、第七段50Gの動翼列31から流出した蒸気Sを、排気室13を介してケーシング10の外部に案内する。ディフューザ70は、第七段50Gの動翼列31と、ケーシング10において排気室13を形成する排気ケーシング51との間に配置されている。
【0021】
主流路15では、高圧の蒸気Sが上流側Dauから下流側Dadに向かって徐々に圧力が低下しながら流れている。主流路15は、ロータ軸21の回りに環状をなしている。主流路15は、複数の動翼列31及び静翼列41に跨って軸方向Daに延在している。主流路15は、後述する静翼42が配置されている環状の空間によって一部が形成されている。
【0022】
静翼列41は、径方向Drにおけるケーシング10の内側Driに固定されている。た複数の静翼列41を備えている。静翼列41は、軸方向Daに間隔を空けて複数配置されている。本実施形態の静翼列41は、例えば、軸方向Daで最も上流側Dauに位置する静翼列41から、軸方向Daで最も下流側Dadに位置する静翼列41までの、計7つが配置されている。各静翼列41は、それぞれ対応する一の動翼列31に対して上流側Dauに並んで配置されている。
【0023】
各静翼列41は、周方向Dcに並ぶ複数の静翼42を有している。静翼42は、周方向Dcに間隔を開けて複数配置されている。静翼42は、径方向Drにおけるケーシング10の内側Driに固定されている。静翼42は、ケーシング10の内周面に固定されている。ケーシング10の内周面は、ケーシング10において径方向Drの内側Driを向いて主流路15に面する面である。ケーシング10の内周面は、静翼42が固定された位置と軸方向Daにずれた位置で動翼32の先端と対向する面である。
【0024】
動翼列31と、この動翼列31の上流側Dauに並ぶ一つの静翼列41との組毎によって、一つの段50が形成されている。つまり、軸方向Daに並ぶ動翼32及び静翼42の対によって一つの段50が構成されている。したがって、周方向Dcに並ぶ複数の動翼32に対して、周方向Dcに並ぶ複数の静翼42が軸方向Daの上流側Dauに配置されている。本実施形態の蒸気タービン1は、図2においては7つの動翼列31のそれぞれに対して静翼列41が配置されている。そのため、7つの段50を備えている。つまり、本実施形態の蒸気タービン1は、上流側Dauから下流側Dadへ順に、第一段50A、第二段50B、第三段50C、第四段50D、第五段50E、第六段50F、及び第七段50Gの動翼列31及び静翼列41を備えている。
【0025】
また、図3に示すように、本実施形態の蒸気タービン1では、ケーシング10は、主流路15を流通する水滴が流入可能なるケーシング開口部17を有している。ケーシング開口部17は、主流路15において径方向Drの外側Droに移動した水滴を外部へと排出するドレンキャッチャーである。ケーシング開口部17は、動翼32の先端と対向するケーシング10の内周面で開口している。ケーシング開口部17は、少なくとも一つの段50に対して、動翼32に対して軸方向Daの下流側Dad、かつ、さらに下流側Dadに位置する次の段50の静翼42に対して軸方向Daの上流側Dauで開口している。したがって、ケーシング開口部17は、軸方向Daにおいて、隣接する段50の間に形成されている。本実施形態では、ケーシング開口部17は、第五段50E及び第六段50Fの動翼32に対して軸方向Daの下流側Dadに配置されている。つまり、ケーシング開口部17は、第五段50Eの動翼32に対して軸方向Daの下流側Dad、かつ、第六段50Fの静翼42に対して軸方向Daの上流側Dauに配置されている。また、ケーシング開口部17は、第六段50Fの動翼32に対して軸方向Daの下流側Dad、かつ、第七段50Gの静翼42に対して軸方向Daの上流側Dauに配置されている。ケーシング開口部17は、動翼32に対して径方向Drの外側Droに配置されている。これにより、ケーシング開口部17には、動翼32によって径方向Drの外側Droに向かって飛散するように飛ばされた水滴が流入する。
【0026】
また、本実施形態の少なくとも一つの段50に配置された動翼32は、自身の翼面である動翼面30に複数の動翼親水性部3Aを有している。本実施形態では、第五段50E及び第六段50Fの動翼32が動翼親水性部3Aを有しているが、第六段50Fを例に挙げて説明する。
【0027】
動翼親水性部3Aのそれぞれは、動翼面30に付着した水滴をケーシング開口部17に向かって導いている。動翼親水性部3Aは、動翼面30に比べて親水性が高く形成されている。つまり、動翼親水性部3Aは、動翼面30に比べて、水滴が付着しやすくなっている。動翼親水性部3Aは、動翼面30に対して親水性を高めるために、付着した水滴に対する表面の接触角を小さくされている。具体的には、動翼親水性部3Aは、動翼面30に対して、コーティング、エッチング、紫外線照射、ブラスト、又は酸素プラズマ等のよる表面処理を施すことで形成されている。動翼親水性部3Aは、ケーシング開口部17に向かうように、軸線Arに対して傾斜する直線状をなして延びている。動翼親水性部3Aは、動翼32の前縁から後縁まで、軸方向Daにおいて隙間なく延びている。複数(本実施形態では五本)の動翼親水性部3Aは、径方向Drに延びる動翼面30に対して径方向Drに間隔を開けて形成されている。つまり、複数の動翼親水性部3Aは、径方向Drで互いに重ならないように、互いに離れて形成されている。これにより、複数の動翼親水性部3Aは、周方向Dcから見た際に、径方向Drに並ぶ縞状に形成されている。周方向Dcから見た際に、軸線Arに対する複数の動翼親水性部3Aの傾きは、径方向Drにおいてロータ軸21に近い位置に配置されるほど大きくされている。つまり、動翼32の根本付近から延びる動翼親水性部3Aは、径方向Drに延びるように、軸線Arに対して垂直に近い角度で伸びている。一方、動翼32の先端付近から延びる動翼親水性部3Aは、軸方向Daに延びるように、軸線Arに対して平行に近い角度で伸びている。複数の動翼親水性部3Aは、径方向Drにおいて動翼面30の全域にわたって形成されている。
【0028】
また、本実施形態の少なくとも一つの段50に配置された静翼42は、ドレン吸込口45と、自身の翼面である静翼面40に複数の静翼親水性部4Aとを有している。本実施形態では、第五段50E及び第六段50Fの静翼42がドレン吸込口45及び静翼親水性部4Aを有している。つまり、動翼親水性部3Aを有する動翼32と段50を形成する静翼42は、ドレン吸込口45及び静翼親水性部4Aを有している。
【0029】
ドレン吸込口45は、静翼面40に付着した水滴が流入可能とされている。ドレン吸込口45は、径方向Drに延びる静翼面40で開口している。ドレン吸込口45は、回収した水滴を静翼42の内部に形成されたドレン回収路(不図示)へと送り、静翼面40に付着した水滴を外部へと排出する。ドレン吸込口45は、径方向Drにおいて、静翼42の中央付近から径方向Drの外側Droの端部にわたって形成されている。つまり、ドレン吸込口45は、径方向Drに延びる一つの長い溝のように、静翼面40に形成されている。ドレン吸込口45は、軸方向Daにおいて、静翼42の中心よりも後縁に寄った位置に形成されている。
【0030】
静翼親水性部4Aのそれぞれは、静翼面40に付着した水滴をドレン吸込口45に向かって導いている。静翼親水性部4Aは、静翼面40に比べて親水性が高く形成されている。つまり、静翼親水性部4Aは、静翼面40に比べて、水滴が付着しやすくなっている。静翼親水性部4Aは、下流に配置された動翼32の動翼親水性部3Aと同程度の親水性を有している。静翼親水性部4Aは、静翼面40に対して親水性を高めるために、付着した水滴に対する表面の接触角を小さくされている。具体的には、静翼親水性部4Aは、静翼面40に対して、コーティング、エッチング、紫外線照射、ブラスト、酸素プラズマ等のよる表面処理を施すことで形成されている。静翼親水性部4Aは、動翼親水性部3Aと同じ方法で形成されていてもよく、異なる方法で形成されていてもよい。静翼親水性部4Aは、ドレン吸込口45に向かうように、軸線Arに対して傾斜する直線状をなして延びている。静翼親水性部4Aは、静翼42の前縁からドレン吸込口45まで、軸方向Daにおいて隙間なく延びている。複数(本実施形態では五本)の静翼親水性部4Aは、径方向Drに延びる静翼面40に対して径方向Drに間隔を開けて形成されている。つまり、複数の静翼親水性部4Aは、径方向Drで互いに重ならないように、互いに離れて形成されている。これにより、複数の静翼親水性部4Aは、周方向Dcから見た際に、径方向Drに並ぶ縞状に形成されている。周方向Dcから見た際に、軸線Arに対する複数の静翼親水性部4Aの傾きは、径方向Drにおいてロータ軸21に近い位置に配置されるほど大きくされている。つまり、動翼32の根本付近から延びる静翼親水性部4Aは、径方向Drに延びるように、軸線Arに対して垂直に近い角度で伸びている。一方、動翼32の先端付近から延びる静翼親水性部4Aは、軸方向Daに延びるように、軸線Arに対して平行に近い角度で伸びている。複数の静翼親水性部4Aは、径方向Drにおいて静翼面40の全域にわたって形成されている。また、周方向Dcから見た際に、静翼親水性部4Aの傾きは、下流側Dadに配置された動翼32に形成されて径方向Drで重なる位置に配置された動翼親水性部3Aの傾きに比べて小さい。つまり、周方向Dcから見た際に、軸方向Daで並んで位置する静翼親水性部4Aと動翼親水性部3Aとの傾きを比較した場合、動翼親水性部3Aの傾きが静翼親水性部4Aの傾きよりも大きく形成されている。
【0031】
(作用効果)
上記構成の蒸気タービン1は、静翼42及び動翼32は、軸方向Daの上流側Dauから下流側Dadに向かって蒸気Sが流通する主流路15内に配置されている。主流路15内では、蒸気Sの圧力低下とともに、蒸気S内に水滴が発生する。そのため、下流側Dadの最終段50Gに近づくにしたがって水滴が発生し易くなる。その結果、蒸気Sは、水滴を含んだ状態で主流路15内を流通している。蒸気Sが静翼42や動翼32付近を流れる場合には、蒸気S中の水滴は、慣性によって微細な水滴として静翼面40や動翼面30に付着する。その結果、静翼面40や動翼面30には水滴(ドレン)が付着する。そして、静翼面40や動翼面30に付着した水滴は、静翼面40や動翼面30に沿って前縁から後縁に向かって液膜を形成するように流れる。
【0032】
具体的には、静翼面40に付着した水滴は、後縁の端部に向かう途中で、静翼親水性部4Aに接触する。静翼親水性部4Aに接触した水滴は、静翼親水性部4Aの親水性が静翼面40の親水性よりも高いため、静翼親水性部4Aが形成されていない静翼面40に戻ることなく、静翼親水性部4A上を流れ続ける。ここで、複数の静翼親水性部4Aは、ドレン吸込口45に向かって水滴を導くように形成されている。そのため、静翼親水性部4A上を流れた水滴は、後縁の端部に向かって流れる途中で静翼親水性部4A上から、その静翼42自身に形成されたドレン吸込口45に流れ込む。ドレン吸込口45に流入した水滴は、ケーシング10の外部へと排出される。
【0033】
その際、静翼親水性部4Aは、静翼面40に対して径方向Drに間隔を開けて複数形成されている。そのため、静翼面40に対して径方向Drのどの位置に蒸気Sが多く集まって流れていても、複数の静翼親水性部4Aのいずれかと接触させることができる。また、直線状に延びる複数の静翼親水性部4Aが、径方向Drに間隔を開けて細かく配置されることで、静翼面40の広い領域を覆うように一つの親水性部が大きく形成される場合に比べて、静翼親水性部4Aに付着した水滴を意図した方向へ誘導しやすくなる。つまり、ドレン吸込口45に向けて直線状に延びる静翼親水性部4Aに付着した水滴の流れをドレン吸込口45に向けて安定して誘導することができる。したがって、蒸気タービン1の運転条件によって変化する静翼面40の流れ場の影響を受けにくくし、静翼親水性部4A上の液滴や液膜をドレン吸込口45に安定して流入させることができる。
【0034】
また、動翼面30に付着した水滴は、後縁の端部に向かう途中で、動翼親水性部3Aに接触する。動翼親水性部3Aに接触した水滴は、動翼親水性部3Aの親水性が動翼面30の親水性よりも高いため、動翼親水性部3Aが形成されていない動翼面30に戻ることなく、動翼親水性部3A上を流れ続ける。ここで、複数の静翼親水性部4Aは、ケーシング開口部17に向かって水滴を導くように形成されている。そのため、動翼親水性部3A上を流れた水滴は、後縁の端部から離れた際に、ケーシング開口部17に向かうように勢いがついて飛ばされる。したがって、動翼親水性部3A上を流れた水滴は、後縁の端部から離れた後に、軸方向Daにおいて隣接するように形成されたケーシング開口部17に流れ込む。ケーシング開口部17に流入した水滴は、ケーシング10の外部へと排出される。
【0035】
その際、動翼親水性部3Aは、動翼面30に対して径方向Drに間隔を開けて複数形成されている。そのため、動翼面30に対して径方向Drのどの位置に蒸気Sが多く集まって流れていても、複数の動翼親水性部3Aのいずれかと接触させることができる。また、直線状に延びる複数の動翼親水性部3Aが、径方向Drに間隔を開けて細かく配置されることで、動翼面30の広い領域を覆うように一つの親水性部が大きく形成される場合に比べて、動翼親水性部3Aに付着した水滴を意図した方向へ誘導しやすくなる。つまり、ケーシング開口部17に向けて直線状に延びる動翼親水性部3Aに付着した水滴の流れをケーシング開口部17に向けて安定して誘導することができる。したがって、蒸気タービン1の運転条件によって変化する動翼面30の流れ場の影響を受けにくくし、動翼親水性部3A上の液滴や液膜をケーシング開口部17に安定して流入させることができる。
【0036】
このように径方向Drに互いに離れて配置された複数の静翼親水性部4A及び複数の動翼親水性部3Aによって、主流路15の蒸気Sの流れに依存することなく、水滴をドレン吸込口45やケーシング開口部17のように水滴を排出するための開口に効率よく誘導することができる。
【0037】
また、複数の動翼親水性部3Aにおいて、軸線Arに対する傾きは、径方向Drの最も内側Driであるロータ軸21に近い位置に配置される動翼親水性部3Aほど大きくされている。そのため、動翼32において最も径方向Drの内側Driである根本付近に付着した水滴も、動翼親水性部3Aによって、ケーシング開口部17へ高い精度で送ることができる。したがって、動翼面30に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【0038】
また、複数の静翼親水性部4Aにおいて、軸線Arに対する傾きは、径方向Drの最も内側Driであるロータ軸21に近い位置に配置される静翼親水性部4Aほど大きくされている。そのため、静翼42において最も径方向Drの内側Driである根本付近に付着した液体も、静翼親水性部4Aによって、ドレン吸込口45へ高い精度で送ることができる。したがって、静翼面40に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【0039】
また、静翼親水性部4Aは、静翼42の前縁からドレン吸込口45まで延びている。したがって、静翼42の前縁付近に付着した水滴も安定してドレン吸込口45へ送ることができる。したがって、静翼面40に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【0040】
また、周方向Dcから見た際に、複数の動翼親水性部3Aの軸線Arに対する傾きは、径方向Drにおいて同じ位置に配置される複数の静翼親水性部4Aの軸線Arに対する傾きよりも大きい。そのため、動翼32の先端と対向するケーシング10の内周面で開口し、動翼32に対して径方向Drの外側Droに位置するケーシング開口部17まで、動翼親水性部3A上を流れる水滴を高い精度で送ることができる。したがって、動翼面30に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【0041】
また、動翼親水性部3Aは、動翼32の前縁から後縁まで延びている。したがって、動翼32の前縁付近に付着した水滴も安定して後縁まで送り、ケーシング開口部17まで飛ばすことができる。したがって、動翼面30に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【0042】
(その他の実施形態)
以上、本開示の実施の形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【0043】
例えば、動翼列31及び静翼列41の段数等をはじめとして、蒸気タービン1の各部の構成については、適宜変更することが可能である。つまり、蒸気タービン1は、本実施形態のように七段(七つの動翼列31及び静翼列41)を有する構造に限定されるものではない。したがって、蒸気タービン1は、本実施形態のように6段以下であってもよく、8段以上であってもよい。
【0044】
また、静翼親水性部4Aが形成される静翼42及び動翼親水性部3Aが形成される動翼32は、本実施形態の第五段50E及び第六段50Fのように、複数の段50の一部だけであることに限定されるものではない。静翼親水性部4Aが形成される静翼42及び動翼親水性部3Aが形成される動翼32は、全ての段50に形成されていてもよい。また、静翼親水性部4Aが形成される静翼42及び動翼親水性部3Aが形成される動翼32は、一部の段50に形成される場合であっても、最終段50Gを含む領域に形成されていてもよい。
【0045】
また、静翼親水性部4A及び動翼親水性部3Aの形成される本数や形状は、本実施形態のような形状に限定されるものではない。例えば、静翼親水性部4A及び動翼親水性部3Aは、直線状であることに限定されるものではなく、曲線状に形成されていてもよい。
【0046】
<付記>
実施形態に記載の蒸気タービン1は、例えば以下のように把握される。
【0047】
(1)第1の態様に係る蒸気タービン1は、軸線Arを中心として回転可能とされているロータ軸21と、前記軸線Arを基準とする径方向Drにおける前記ロータ軸21の外側に固定された複数の動翼32と、前記ロータ軸21及び複数の前記動翼32を前記径方向Drの外側Droから覆い、内部に蒸気Sが流通可能な主流路15が形成されたケーシング10と、前記径方向Drにおける前記ケーシング10の内側Driに固定され、複数の前記動翼32に対して軸方向Daの第一側に配置された複数の静翼42と、を備え、前記軸方向Daに並ぶ前記動翼32及び前記静翼42の対によって構成される段50を複数有し、前記ケーシング10は、少なくとも一つの前記段50において、前記動翼32に対して前記軸方向Daの第二側で、前記動翼32の先端と対向する内周面で開口し、前記主流路15を流通する水滴が流入可能なケーシング開口部17を有し、少なくとも一つの前記段に配置された前記動翼32は、前記径方向Drに延びる動翼面30に対して前記径方向Drに間隔を開けて形成されて、前記動翼面30に付着した前記水滴を前記ケーシング開口部17に向かって導く複数の動翼親水性部3Aを有し、少なくとも一つの前記段50に配置された前記静翼42は、前記径方向Drに延びる静翼面40で開口し、前記静翼面40に付着した前記水滴が流入可能なドレン吸込口45と、前記静翼面40に対して前記径方向Drに間隔を開けて形成されて、前記静翼面40に付着した前記水滴を前記ドレン吸込口45に向かって導く複数の静翼親水性部4Aとを有する。
【0048】
このような蒸気タービン1では、静翼面40に付着した水滴は、静翼親水性部4Aに接触する。静翼親水性部4A上を流れた水滴は、ドレン吸込口45に流れ込む。その際、静翼親水性部4Aは、静翼面40に対して径方向Drに間隔を開けて複数形成されている。そのため、静翼面40に対して径方向Drのどの位置に蒸気Sが多く集まって流れていても、複数の静翼親水性部4Aのいずれかと接触させることができる。また、複数の静翼親水性部4Aが径方向Drに間隔を開けて配置されることで、静翼面40の広い領域を覆うように親水性部が形成されている場合に比べて、静翼親水性部4Aに付着した水滴を意図した方向へ誘導することができる。つまり、静翼親水性部4Aに付着した水滴の流れをドレン吸込口45に向けて安定して誘導することができる。したがって、蒸気タービン1の運転条件によって変化する静翼面40の流れ場の影響を受けにくくし、静翼親水性部4A上の液滴や液膜をドレン吸込口45に安定して流入させることができる。
【0049】
また、動翼面30に付着した水滴は、動翼親水性部3Aに接触する。動翼親水性部3A上を流れた水滴は、ケーシング開口部17に向かうように勢いがついて飛ばされる。したがって、動翼親水性部3A上を流れた水滴は、ケーシング開口部17に流れ込む。その際、動翼親水性部3Aは、動翼面30に対して径方向Drに間隔を開けて複数形成されている。そのため、動翼面30に対して径方向Drのどの位置に蒸気Sが多く集まって流れていても、複数の動翼親水性部3Aのいずれかと接触させることができる。また、複数の動翼親水性部3Aが、径方向Drに間隔を開けて配置されることで、動翼面30の広い領域を覆うように親水性部が形成されている場合に比べて、動翼親水性部3Aに付着した水滴を意図した方向へ誘導することができる。つまり、動翼親水性部3Aに付着した水滴の流れをケーシング開口部17に向けて安定して誘導することができる。したがって、蒸気タービン1の運転条件によって変化する動翼面30の流れ場の影響を受けにくくし、動翼32親水性表面上の液滴や液膜をケーシング開口部17に安定して流入させることができる。
【0050】
このように径方向Drに互いに離れて配置された複数の静翼親水性部4A及び複数の動翼親水性部3Aによって、主流路15の蒸気Sの流れに依存することなく、水滴をドレン吸込口45やケーシング開口部17のような開口に効率よく誘導することができる。
【0051】
(2)第2の態様に係る蒸気タービン1は、(1)の蒸気タービン1であって、複数の前記動翼親水性部3Aの前記軸線Arに対する傾きは、前記径方向Drにおいて前記ロータ軸21に近い位置に配置されるほど大きくされている。
【0052】
これにより、動翼32において最も径方向Drの内側Driである根本付近に付着した水滴も、動翼親水性部3Aによって、ケーシング開口部17へ高い精度で送ることができる。したがって、動翼面30に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【0053】
(3)第3の態様に係る蒸気タービン1は、(1)又は(2)の蒸気タービン1であって、複数の前記静翼親水性部4Aの前記軸線Arに対する傾きは、前記径方向Drにおいて前記ロータ軸21に近い位置に配置されるほど大きく形成されている。
【0054】
これにより、静翼42において最も径方向Drの内側Driである根本付近に付着した水滴も、静翼親水性部4Aによって、ドレン吸込口45へ高い精度で送ることができる。したがって、静翼面40に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【0055】
(4)第4の態様に係る蒸気タービン1は、(1)から(3)の何れか一つの蒸気タービン1であって、複数の前記動翼親水性部3Aの前記軸線Arに対する傾きは、複数の前記静翼親水性部4Aの前記軸線Arに対する傾きよりも大きい。
【0056】
これにより、動翼32に対して径方向Drの外側Droに位置するケーシング開口部17まで、動翼親水性部3A上を流れる水滴を高い精度で送ることができる。したがって、動翼面30に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【0057】
(5)第5の態様に係る蒸気タービン1は、(1)から(4)の何れか一つの蒸気タービン1であって、前記静翼親水性部4Aは、前記静翼42の前縁から前記ドレン吸込口45まで延びている。
【0058】
これにより、静翼42の前縁付近に付着した水滴も安定してドレン吸込口45へ送ることができる。したがって、静翼面40に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【0059】
(6)第6の態様に係る蒸気タービン1は、(1)から(5)の何れか一つの蒸気タービン1であって、前記動翼親水性部3Aは、前記動翼32の前縁から後縁まで延びている。
【0060】
これにより、動翼32の前縁付近に付着した水滴も安定して後縁まで送り、ケーシング開口部17まで飛ばすことができる。したがって、動翼面30に付着した水滴の回収効率を向上させることができる。
【符号の説明】
【0061】
1…蒸気タービン
S…蒸気
Ar…軸線
20…ロータ
21…ロータ軸
22…軸芯部
23…ディスク部
31…動翼列
32…動翼
30…動翼面
3A…動翼親水性部
10…ケーシング
11…ノズル室
12…流路室
13…排気室
15…主流路
50…段
51…排気ケーシング
70…ディフューザ
17…ケーシング開口部
41…静翼列
42…静翼
40…静翼面
45…ドレン吸込口
4A…静翼親水性部
Da…軸方向
Dau…上流側
Dad…下流側
Dr…径方向
Dri…内側
Dro…外側
Dc…周方向
図1
図2
図3